JP5958853B2 - 導電チップからなる人工誘電体レンズ - Google Patents

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この発明は、テラヘルツ波帯の電磁波を集光することのできる導電チップからなる人工誘電体レンズに関する。
テラヘルツ電磁波は周波数が0.1〜10THz(波長が30μm〜3000μm)の電磁波とされており、波長が遠赤外〜ミリ波領域とほぼ一致する。テラヘルツ電磁波は、「光」と「ミリ波」に挟まれた周波数領域に存在しているため、テラヘルツ電磁波は、光と同様に高い空間分解能でものを見分ける能力と、ミリ波と同様の物質を透過する能力を併せ持っている。テラヘルツ波帯はこれまで未開拓電磁波であったが、この周波数帯の電磁波の特徴を生かした時間領域分光、イメージング及びトモグラフィーによる材料のキャラクタリゼーションへの応用などが検討されてきている。テラヘルツ電磁波の発生は、物質透過性と直進性を兼ね備えるためX線に替わる安全かつ革新的なイメージングや数100Gbps級の超高速無線通信が可能となる。
テラヘルツ波帯では、光源や検出器とともに、光学素子が発展途中であり、充実が求められている。所望の屈折率nを自然界の材質で任意に実現や設計することは容易ではないことから、素材そのものをレンズに加工して用いる場合、材質の持つ特性により光学特性が決定される。代表的なテラヘルツ波帯のレンズとしては、屈折率n=1.52の高密度ポリマーレンズ、n=1.56のTsurupica(登録商標)レンズ、n=3.41のシリコンレンズなどがあげられる。マイクロ波帯では電磁メタマテリアル構造を用いたレンズが提案されている(非特許文献1参照)。このレンズでは、3次元格子の構造で導電要素を配列して構成されており、マイクロ波やマイクロ波より波長の長い電磁波を集束することができる。
また、レンズなどを作成するのに用いることができるメタマテリアルが提案されている(特許文献1参照)。このメタマテリアルは、一部が残りとは異なる透過率を有する複数の単位セルから構成され、単位セルは、1つの軸に沿って勾配屈折率を有するメタマテリアルを提供するように配置されている。このメタマテリアルにより作成されたレンズは,マイクロ波帯からテラヘルツ帯において負の屈折率を持つことができ、他に回折光学素子や勾配屈折率光学素子に適用することができる。
W. E. Kock, "Metallic delay lens," Bell Syst. Tech. J., Vol. 27, pp. 58-82, 1948.
特開2011−254482号公報 特許第4183546号公報
テラヘルツ波発生源の前にレンズを配置するようにして、放射されたテラヘルツ電磁波を集光するようにしている。この際に、テラヘルツ波発生源から発生したテラヘルツ電磁波の光軸上に位置合わせしてレンズを配置しないと、テラヘルツ電磁波を効率的に集光することができない。しかし、テラヘルツ電磁波は不可視光線であって、レンズが可視光線に対して透明とは限らないことから、可視光線を観察することによりレンズをテラヘルツ電磁波の光軸上に配置することは困難である。そこで、光学部品を透明素材で作成すると共に、可視光がテラヘルツ電磁波の光軸上に乗るようにした可視光源を備え、この可視光源からの可視光を観察することによりテラヘルツ電磁波の光軸上に光学部品を配置する構成が特許文献2に開示されている。この構成によれば、可視光が光学部品を透過することからテラヘルツ電磁波の光軸上に光学部品を容易に位置合わせして配置することができる。しかしながら、透明素材としてポリエチレンを用いたレンズ等の光学部品では、周波数が高くなるにつれて透過特性が急峻に劣化するようになってしまう。また、Tsurupica(登録商標)レンズにおいては透過特性は改善されているが、その誘電率は物質固有の誘電率であり、レンズの屈折率は固定とされて所望の屈折率を得ることはできない。さらに、非特許文献1記載のレンズはマイクロ波やマイクロ波より波長の長い電磁波を集束するレンズであり、テラヘルツ電磁波は波長が30μm〜3000μmと非常に短いことから、上記レンズの作成手法を用いてもテラヘルツ電磁波用の微少なレンズを作成することができないという問題点があった。さらにまた、物質固有の特性に頼らず、レンズの構造により屈折率を制御することができれば、レンズ設計の自由度の増大と価格の面での意義が大きい。
そこで、本発明は、位置合わせを容易に行えると共に所望の屈折率を得ることができる導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズは、光軸をz軸方向とし、z軸に直交する軸をx軸およびy軸とした際に、z軸を中心とすると共にz軸に沿って所定間隔で配置されたx−y面に平行な複数枚の面のそれぞれに、複数個の導電方形チップを互いに間隙を持って格子状に配置し、前記複数枚の面の形状がz軸方向に沿って次第に小さくされてレンズの球面が形成され、前記導電方形チップを備える前記複数枚の面の枚数は、前記光軸から外縁に行くに従って前記複数枚の面の枚数が次第に少なくされており、前記導電方形チップが配置される前記複数枚の面の数、および、前記導電方形チップを格子状に配列する前記間隙や前記複数枚の面を配置する前記所定間隔に応じた屈折率が得られることを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、z軸を中心とすると共にz軸に沿って所定間隔で配置されたx−y面に平行な複数枚の面のそれぞれに、複数個の導電方形チップを互いに間隙を持って格子状に配置することにより形成されていることから、可視光は導電方形チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズを透過するようになる。これにより、導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズの位置合わせは可視光を観察することにより行えることから、位置合わせを容易に行うことができるようになる。また、前記導電方形チップが配置される前記複数枚の面の数、および、前記導電方形チップを格子状に配列する前記間隙や前記複数枚の面を配置する前記所定間隔に応じた屈折率が得られることから、所望の屈折率の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズを得ることができる。
本発明の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズの実施例である金属製誘電体レンズの構成を示す斜視図、正面図及び側面図である。 本発明の実施例にかかる金属製誘電体レンズを構成するx−y面に平行な一の面および他の面の構成を示す平面図及び側面図である。 本発明の実施例にかかる金属製誘電体レンズの一部の構成を拡大して示す斜視図及び寸法を示す図表である。 本発明の実施例にかかる金属製誘電体レンズによる集光の様子をシミュレーションした図である。 本発明の実施例にかかる金属製誘電体レンズによる集光の様子をシミュレーションした他の図である。 本発明の実施例にかかる金属製誘電体レンズにおける金属方形チップを周期的に配置する寸法を説明する図である。
本発明の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズの実施例である金属製誘電体レンズの構成を示す斜視図を図1(a)に、その正面図を図1(b)に、その側面図を図1(c)に示す。
これらの図に示す本発明にかかる金属製誘電体レンズ1は、図示するように一側面が平面状、他側面が球面状とされた円形のレンズとされている。そして、金属製誘電体レンズ1の光軸をz軸とし、z軸に直交する軸をx軸およびy軸とした際に、z軸を中心とすると共にz軸に沿って所定間隔で配置されたx−y面に平行な複数枚の面のそれぞれに、複数個の金属方形チップ10を互いに間隙を持って格子状に配置し、複数枚の面の形状がz軸方向に沿って次第に小さくされて球面が形成されている。
金属製誘電体レンズ1のx−y面に平行な最も後面の最後面配列1aの構成を示す平面図を図2(a)に、金属製誘電体レンズ1のx−y面に平行な最も前面の最前面配列1nの構成を示す平面図を図2(b)に示す。
これらの図に示す最後面配列1aでは、多数の金属方形チップ10が格子状に配列されて構成されている。最後面配列1aの形状はほぼ円形とされており、外縁に配置された金属方形チップ10は円形を近似するように一部が切り取られている。また、最前面配列1nにおいても、複数の金属方形チップ10が格子状に配列されて構成されており、その大きさは最後面配列1aの十数分の1とされている。最前面配列1nの形状もほぼ円形とされており、外縁に配置された金属方形チップ10は円形を近似するように一部が切り取られている。このように、本発明にかかる金属製誘電体レンズ1では、それぞれ複数の金属方形チップ10が格子状に配列されている最後面配列1aないし最前面配列1nのx−y面に平行なn枚の面がz軸に沿って所定間隔をもって配列されている。
図示するように、金属製誘電体レンズ1における金属方形チップ10は格子状に配列される際に、隣接する金属方形チップ10と所定の間隙を持って配列されることから、金属製誘電体レンズ1を可視光が透過するようになる。そこで、テラヘルツ電磁波の光軸上に可視光が乗るようにした可視光源を備えることにより、光軸上に金属製誘電体レンズ1を容易に位置合わせすることができるようになる。
本発明にかかる金属製誘電体レンズ1の寸法の一例を図3に示す。図3(a)は金属製誘電体レンズ1の一部の構成を拡大して示す斜視図であり、図3(b)はその寸法の一例を示す図表である。
金属製誘電体レンズ1を構成している金属方形チップ10a、10cおよび金属方形チップ10b、10dはそれぞれ隣接するx−y面に平行な面に格子状に配列されている。金属方形チップ10aの厚さをt、金属方形チップ10aと金属方形チップ10cとの間隙をd1、金属方形チップ10bの幅をb、高さをa、金属方形チップ10cと金属方形チップ10d間の間隔をd2とする。ただし、寸法a,b,d1,d2,tは全ての金属方形チップ10において同寸法とされている。金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の具体的な寸法の例を図3(b)に示している。すなわち、0.5THzのテラヘルツ電磁波を集光させる場合は、金属方形チップ10aの厚さtが約20μm(約0.033λ)、金属方形チップ10aと金属方形チップ10cとの間隙d1が約40μm(約0.067λ)、金属方形チップ10bの幅bが約120μm(約0.20λ)、高さaが約120μm(約0.20λ)、金属方形チップ10cと金属方形チップ10d間の間隔d2が約50μm(約0.083λ)となる金属製誘電体レンズ1とする。
設計周波数を0.5THzとして上記寸法とした金属製誘電体レンズ1の集光効果を解析した図を図4,図5に示す。図4は光軸をz軸方向とした金属製誘電体レンズ1のy−z面の解析結果を示す図であり、図5は光軸をz軸方向とした金属製誘電体レンズ1のx−z面の解析結果を示す図である。解析には有限要素法シミュレータAnsys社HFSS Ver. 13を用いた。解析領域を減らすためイメージの定理により1/4モデルを解析している。図4,図5を参照すると有効な集光効果が得られていることがわかる。集光する原理について説明する。金属製誘電体レンズ1において、格子状に配列された金属方形チップ10を備えるx−y面に平行な複数枚の面をテラヘルツ電磁波が伝播する際に位相が遅れ、遅波されるようになる。テラヘルツ電磁波が透過する金属方形チップ10を備えるx−y面に平行な複数枚の面の枚数は、金属製誘電体レンズ1の光軸(z軸)における枚数が一番多くされ、金属製誘電体レンズ1の外縁に行くに従って次第に少なくされていることから、金属製誘電体レンズ1の中央部を透過したテラヘルツ電磁波の位相遅れが大きくなり、外縁に向かうに従って金属製誘電体レンズ1を透過したテラヘルツ電磁波の位相遅れは小さくなる。これにより、テラヘルツ電磁波が集光されるものと考えられる。この場合、金属製誘電体レンズ1の焦点距離は金属製誘電体レンズ1の曲面の曲率により決定される。
なお、誘電体の作用を微視的に見ると、物質を構成している分子や原子が電磁波に対して電気双極子(ダイポール)として働き、電気双極子の作用により電磁波の位相が遅波する。この原理により、誘電体をレンズ形状にすることで電磁波を集光することができる。このように、波長に比べて幅や高さの寸法が小さくされた金属方形チップ10の間を電磁波が伝播していく際に、電磁波が遅波されて集光されることから、格子状に配列された金属方形チップ10の構造が誘電体として振る舞っているものと考えられる。なお、金属方形チップ10間の間隙d1や間隔d2が使用波長の約1/10程度とされていると、誘電体として有効に振る舞うようになり、電磁波が遅波されるようになる。すなわち、金属方形チップ10を格子状に配列したx−y面に平行な面を所定間隔を持って積層するとメタマテリアルとして機能する。また、金属製誘電体レンズ1では金属方形チップ10を格子状に配列したx−y面に平行な面の枚数、金属方形チップ10間の間隙d1や間隔d2や単位面積あたりに形成される金属方形チップ10の数などのパラメータに応じて電磁波の位相が遅波することから、上記パラメータに応じた屈折率が得られるようになる。
次に、本発明にかかる金属製誘電体レンズ1においては、図1(a)(b)(c)に示すように金属方形チップ10が横方向と縦方向と前後方向に周期的に配置されるが、周期的に配置する寸法の実施態様を説明する。金属方形チップ10を周期的に配置する寸法を説明する図を図6に示す。
金属製誘電体レンズ1は、多数の金属方形チップ10はx−y面に平行な面に格子状に配列されており、配列されている最後面配列1aないし最前列配列1nの面がz軸方向に配列されている。図6において、金属方形チップ10aは金属製誘電体レンズ1を構成している多数の金属方形チップ10の代表例として示されている。この金属方形チップ10aの高さをa、幅をb、厚さをtとする。また、金属方形チップ10aを周期的に配置する周期を破線の枠で示しており、破線の枠で示す周期の横方向の周期をpx、縦方向の周期をpy、前後方向の周期をpzとする。
金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第1実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約120μm(約0.20λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約160μm(約0.27λ)、前後方向の周期pzが約70μm(約0.12λ)とされている。第1実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約2.72mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約3.5[V/m]が得られている。解析には有限要素法シミュレータAnsys社HFSS Ver. 13が用いられており、以下に説明する他の実施態様においても、当該シミュレータが用いられている。
また、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第2実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約120μm(約0.20λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約200μm(約0.33λ)、前後方向の周期pzが約70μm(約0.12λ)とされている。第2実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約3.48mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約3.0[V/m]が得られる。
さらに、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第3実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約120μm(約0.20λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約240μm(約0.4λ)、前後方向の周期pzが約70μm(約0.12λ)とされている。第3実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約3.85mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約2.5[V/m]が得られる。
上記したように、金属方形チップ10を周期的に配置する際の横方向の周期pxと縦方向の周期pyとを大きくしていくと、焦点距離が長くなっていくが焦点のE-field Magnitudeレベルは次第に低下していく傾向を示すことが分かる。
次に、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第4実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約120μm(約0.20λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約160μm(約0.27λ)、前後方向の周期pzが約30μm(約0.05λ)とされている。第4実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約3.09mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約3.0[V/m]が得られる。
さらに、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第5実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約120μm(約0.20λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約160μm(約0.27λ)、前後方向の周期pzが約110μm(約0.18λ)とされている。第5実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約3.1mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約3.4[V/m]が得られる。
上記したように、金属方形チップ10を周期的に配置する際の前後方向の周期pzを大きくしていくと、焦点距離が短くなりさらに長くしていくと今度は次第に長く傾向を示すが、焦点のE-field Magnitudeレベルは若干変化するだけであることが分かる。
次に、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第6実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約80μm(約0.13λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約120μm(約0.20λ)、前後方向の周期pzが約70μm(約0.12λ)とされている。第6実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約3.48mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約3.0[V/m]が得られる。
さらに、金属製誘電体レンズ1の設計周波数を0.5THz(波長λは約600mm)とした際の金属製誘電体レンズ1の第7実施態様の寸法は、金属方形チップ10aの高さaと幅bとが約160μm(約0.27λ)、厚さtが約20μm(0.033λ)、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとが約200μm(約0.33λ)、前後方向の周期pzが約70μm(約0.12λ)とされている。第7実施態様では、金属製誘電体レンズ1のテラヘルツ電磁波の入射面からの焦点距離が約2.18mmとなり、焦点におけるE-field Magnitudeとして約4.0[V/m]が得られる。
上記したように、金属方形チップ10の高さaと幅bとを大きくしていくと共に、横方向の周期pxと縦方向の周期pyとを大きくしていくと、焦点距離が短くなっていくが焦点のE-field Magnitudeレベルは次第に向上していく傾向を示すことが分かる。
以上説明した本発明の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズにおいて、x−y面に平行な面に金属方形チップ10を格子状に配列したが、透明の絶縁フィルムの一面に導電方形チップを貼着や蒸着により形成して、格子状に導電方形チップを配列するようにしても良い。また、透明の絶縁フィルムの一面に形成されている金属層をエッチングすることにより導電方形チップを形成して、格子状に導電方形チップを配列するようにしても良い。さらに、透明の絶縁フィルムの一面に形成されている金属層をレーザー加工することにより導電方形チップを形成して、格子状に導電方形チップを配列するようにしても良い。
なお、本発明の実施例の金属製誘電体レンズにおける上記した寸法は一例であって、この寸法に限ることはない。また、金属製誘電体レンズ1の正面から見た形状は円形としたが、これに限ることはなく三角形、四角形、多角形とすることができる。
1 金属製誘電体レンズ、1a 最後面配列、1n 最前面配列、10 金属方形チップ、10a 金属方形チップ、10b 金属方形チップ、10c 金属方形チップ、10d 金属方形チップ

Claims (3)

  1. 光軸をz軸方向とし、z軸に直交する軸をx軸およびy軸とした際に、z軸を中心とすると共にz軸に沿って所定間隔で配置されたx−y面に平行な複数枚の面のそれぞれに、複数個の導電方形チップを互いに間隙を持って格子状に配置し、前記複数枚の面の形状がz軸方向に沿って次第に小さくされてレンズの球面が形成され、前記導電方形チップを備える前記複数枚の面の枚数は、前記光軸から外縁に行くに従って次第に少なくされており、前記導電方形チップが配置される前記複数枚の面の数、および、前記導電方形チップを格子状に配列する前記間隙や前記複数枚の面を配置する前記所定間隔に応じた屈折率が得られることを特徴とする導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズ。
  2. 前記導電方形チップを格子状に配置した、前記導電方形チップの間の間隙を可視光が透過することを特徴とする請求項1に記載の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズ。
  3. 格子状に配置される前記導電方形チップ間の間隔が、使用波長の約1/10程度とされて前記導電方形チップが格子状に配列された構造が誘電体として振る舞い、前記導電方形チップが格子状に配列されたx−y面に平行な複数枚の面をテラヘルツ電磁波が伝播する際に位相が遅れて遅波されることを特徴とする請求項1または2に記載の導電チップからなるテラヘルツ波帯の人工誘電体レンズ。
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