JP5951949B2 - Composite panel and method for manufacturing composite panel - Google Patents
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Description
本発明は、ビル等の建築物の断熱性能を高めるために外壁などに設けられる複合パネル及び複合パネルの製造方法に関する。 The present invention relates to a composite panel provided on an outer wall or the like in order to enhance the heat insulation performance of a building such as a building, and a method for manufacturing the composite panel.
従来、建築物等の断熱性能を高める手段の一つとして、ビル等の建物の外壁に外断熱壁構造を形成させることが行われている。外断熱壁構造を形成させる方法としては、例えば、プレキャストコンクリート板(あらかじめ工場等で製作したコンクリート板)に断熱層を張設した複合パネルを建築物の壁に施工させることが知られている。上記複合パネルとして、例えば、建築物の外壁を構成するコンクリート造の外壁成形板と、建築物の内壁を構成するコンクリート造の内壁成形板との間に板状断熱材を設けて形成させたものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。 2. Description of the Related Art Conventionally, as one means for improving the heat insulation performance of a building or the like, an outer heat insulating wall structure is formed on the outer wall of a building such as a building. As a method of forming the outer heat insulating wall structure, for example, it is known to construct a composite panel in which a heat insulating layer is stretched on a precast concrete board (a concrete board manufactured in advance at a factory or the like) on a building wall. As the composite panel, for example, a plate-like heat insulating material is provided between a concrete outer wall forming plate constituting an outer wall of a building and a concrete inner wall forming plate constituting an inner wall of a building. Is disclosed (see, for example, Patent Document 1).
しかしながら、複合パネルは、建物に施工して数年が経過すると、断熱材が劣化したり、あるいは、外側の外壁成形板が損傷したりすることがあるため、断熱性能の低下を引き起こしたり、外観の意匠性の低下を招くことがあった。そのため、損傷・劣化した外壁成形板や断熱材を新たな別のものに取り替えることが望まれるところであるが、従来の複合パネルの場合、そのような取り替えを行うことが非常に困難であった。これは、従来の複合パネルでは断熱材が外壁成形板や内壁成形板に直接貼り付けられており、その接着性が強く、取り外しに時間を要してしまうものであったからである。その上、断熱材や外壁成形板を取り外せたとしても、再度、新たな断熱材や外壁成形板を取り付けることは非常に難しいことであったのである。すなわち、断熱材や、外壁成形板を確実に固定できるように張り合わすことが難しい上、位置ずれが生じることもあり、外観を損なってしまう問題があった。 However, after several years have passed since the composite panel was constructed in the building, the heat insulating material may deteriorate, or the outer outer wall molded plate may be damaged, causing deterioration in heat insulating performance, In some cases, the designability of the glass was lowered. For this reason, it is desired to replace the damaged / deteriorated outer wall molded plate or the heat insulating material with another new one. However, in the case of the conventional composite panel, it is very difficult to perform such replacement. This is because in the conventional composite panel, the heat insulating material is directly affixed to the outer wall forming plate or the inner wall forming plate, and its adhesiveness is strong, and it takes time to remove. Moreover, even if the heat insulating material or the outer wall molded plate can be removed, it is very difficult to attach a new heat insulating material or the outer wall molded plate again. That is, there is a problem that it is difficult to attach the heat insulating material and the outer wall molded plate so as to be surely fixed, and the positional deviation may occur, resulting in a loss of appearance.
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、建物に施工した後に外観が損なわれたり、断熱材が劣化したりした場合に、その取り外し、取り替えを容易に行うことができる複合パネル及び複合パネルの製造方法を提供することを目的とするものである。 The present invention has been made in view of the above points, and a composite panel that can be easily removed and replaced when the appearance is damaged after the construction in a building or the heat insulating material is deteriorated, and It aims at providing the manufacturing method of a composite panel.
本発明に係る複合パネルは、表面金属板及び裏面金属板との間に断熱材が充填されて形成される断熱パネルにプレキャストコンクリート板が重ね合わされて成る複合パネルであって、前記断熱パネルは一対の断熱パネル分体を備え、前記断熱パネル分体の両側端部のうち、一方に嵌合部が形成され、他方に被嵌合部が形成され、前記被嵌合部の前記表面金属板の表面から前記断熱パネルの厚み方向で貫通して設けられた固定具が、前記プレキャストコンクリート板に埋設された結合具と、前記結合具及び前記被嵌合部の間で前記プレキャストコンクリート板内に設けられているナットとで取り付けられ、前記嵌合部と前記被嵌合部とを嵌合させて前記固定具を被覆し、前記断熱パネルは、前記固定具を前記結合具及び前記ナットから取り外すことで前記プレキャストコンクリート板から取り外し可能に形成されて成ることを特徴とする。 The composite panel according to the present invention is a composite panel in which a precast concrete plate is superimposed on a heat insulating panel formed by filling a heat insulating material between a front surface metal plate and a back surface metal plate, and the heat insulating panel is a pair. Of the surface metal plate of the fitted portion, the fitting portion is formed on one side of the both side end portions of the insulating panel division, and the fitted portion is formed on the other side. A fixture provided penetrating from the surface in the thickness direction of the thermal insulation panel is provided in the precast concrete plate between the fixture embedded in the precast concrete plate and the joint and the fitted portion. is mounted in a by and nuts, the said fitting portion by fitting the fitted portion covering the fixture, the insulation panels, removing the fixture from the coupler and the nut Characterized by comprising removably formed from the precast concrete plate between.
また、本発明に係る複合パネルの製造方法は、上記複合パネルの製造方法であって、上方が開口した方形状の型枠内に、前記断熱パネルをその裏面金属板が上方を向くように収容した後、前記型枠内にコンクリート材料を充填し、この後、前記コンクリート材料を硬化させることで前記プレキャストコンクリート板を形成することを特徴とする。 The composite panel manufacturing method according to the present invention is the above-described composite panel manufacturing method, wherein the thermal insulation panel is accommodated in a square-shaped mold having an upper opening so that the back metal plate faces upward. After that, the precast concrete board is formed by filling the formwork with a concrete material and then curing the concrete material.
本発明の複合パネルでは、建物に施工した後に外観が損なわれたり、断熱材が劣化したりした場合に、その取り外し、取り替えを容易に行うことができる。 The composite panel of the present invention can be easily removed and replaced when the appearance is damaged after the construction on the building or the heat insulating material is deteriorated.
以下、本発明を実施するための形態を説明する。 Hereinafter, modes for carrying out the present invention will be described.
図1、2に、本発明の複合パネルAの一例を示す。本発明の複合パネルAは、断熱パネル1と、プレキャストコンクリート板2とが重ね合わされて形成されるものである。図1(a)〜(c)はそれぞれ複合パネルAの縦断面図(側面視断面図)、正面図及び横断面図(平面視断面図)を示し、図2は、複合パネルAの端部付近を拡大した横断面図を示している。
1 and 2 show an example of the composite panel A of the present invention. The composite panel A of the present invention is formed by superposing a
断熱パネル1は、平板状に形成されるサンドイッチパネルであって、表面金属板11と裏面金属板12の二枚の金属板が対向配置されており、その間に断熱材3が充填されて形成される。この場合、表面金属板11は複合パネルAの表面側に、裏面金属板12はプレキャストコンクリート板2と重なり合う面に位置する。
The
表面金属板11及び裏面金属板12を形成する材料としては、例えば、鉄板、鋼板、アルミニウム板、着色亜鉛めっき鋼板、着色合金めっき鋼板、フッ素樹脂フィルムラミネート鋼板、チタン合金板などを用いることができる。表面金属板11及び裏面金属板12の厚みはいずれも0.35〜0.8mmとすることができる。
As a material for forming the front
一方、断熱材3としては、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォームなど、発泡性材料を成形硬化すると共に発泡させた多孔質性のものを用いることができる。あるいは、断熱材3はロックウール、グラスウール等の無機繊維材料で形成してもよい。断熱材3の厚みは20〜100mmであるものを使用することができ、好ましくは20〜50mmである。また、耐火性を向上させるために、断熱材3と共に珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等で形成される耐火材を設けてもよい。
On the other hand, as the
また、断熱パネル1の両側端部には、断熱材3の欠損部分の断熱補強のために充填材33が複合パネルAの縦方向全長に亘って設けられていてもよい。同様に、断熱材3の上下端部には、充填材33が複合パネルAの幅方向全長に亘って設けられていてもよい。尚、断熱パネル1の製造方法は特に限定されず、公知の方法で製造することができる。
Moreover, the
断熱パネル1は、図1に示すように、一対の断熱パネル分体1s、1sが横方向で接続されたものを用いてもよい。この場合、図3(a)、(b)に示すように、一方の断熱パネル分体1sの片側端部には嵌合部S1、他方の断熱パネル分体1sの片側端部には被嵌合部S2が形成され、両者が嵌合されて1枚の断熱パネル1が形成される。勿論、断熱パネル1は、嵌合されたものではなく、一枚のものからなるものであってもよい。
As shown in FIG. 1, the
図3(a)に示すように、一方の断熱パネル分体1sにおける嵌合部S1は、表面金属板11の一方の端部が屈曲加工されて、表面側から順に、外方に突出する平面視で略倒U字状の被覆部23、凹曲部25及び外方に突出する凸部覆い片26が形成されている。また、裏面金属板12の一方の端部が屈曲加工されて、裏面側から順に段部30、外方に突出する凸型部31が形成されている。
As shown in FIG. 3 (a), the fitting portion S1 in one heat
また、図3(b)に示すように、他方の断熱パネル分体1sにおける被嵌合部S2は、表面金属板11の一方の端部が屈曲加工されて、表面側から順に、屈曲部40、外方に突出する前方折り返し部42及び支持部45が形成されている。そして、前方折り返し部42の表面側には凹み部41が前方折り返し部42の全長に亘って裏面金属板12と対向するように設けられている。また、裏面金属板12の一方の端部が屈曲加工されて、裏面側から順に後方折り返し部44、支持部45が形成されている。この被嵌合部S2において、支持部45、45には、これらを架け渡すように板状の防水部材28が設けられている。屈曲部40及び支持部45は表面金属板11に対して略垂直に形成されている。
Moreover, as shown in FIG.3 (b), as for the to-be-fitted part S2 in the other heat insulation panel division |
嵌合部S1と被嵌合部S2とによる嵌合部は、図3(c)に示すように、被覆部先端23a、凹曲部25及び段部30はそれぞれ、屈曲部40、前方折り返し部先端42a及び後方折り返し部先端44aと対向し、凸部覆い片先端26a及び凸型部先端31aは、防水部材28に当接する。また、被覆部23は凹み部41を覆い隠すように配置される。そして、被覆部23と屈曲部40との間には、間隙47aが形成され、また、段部30と後方折り返し部44との間には、間隙47bが形成されている。間隙47aは、断熱パネル1表面の縦方向の全長に亘って形成される縦目地48となる(図1(b)参照)。
As shown in FIG. 3C, the fitting portion formed by the fitting portion S1 and the fitted portion S2 includes a covering
凹み部41には、固定具9が断熱材3の方向へ挿入されて、断熱パネル分体1sの裏面金属板12を貫通しており、後述するプレキャストコンクリート板2に埋設された結合具10に締結されている。この固定具9と結合具10との締結により、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2との連結がより安定するものとなる。
In the recessed
また、後方折り返し部44の裏面側からは、フラットビス50が挿入されており、後方折り返し部44と凸部31とがフラットビス50で貫通された状態になっている。このような構成により、断熱パネル分体1s同士の嵌合状態がより安定するようになる。
Further, a
次に、プレキャストコンクリート板2について説明する。プレキャストコンクリート板2は、断熱パネル1の裏面金属板12の面と対向配置されるように重ね合わされて設けられるものであって、平板状又はブロック状に形成されるものである。このプレキャストコンクリート板2の厚みは、適宜設定することができ、例えば、100〜300mmとすることができる。
Next, the precast
プレキャストコンクリート板2を形成するコンクリートの素材としては特に限定されないが、例えば、設計基準強度36N/mm2の普通コンクリートなどとすることができる。尚、プレキャストコンクリート板2の内部には、強度を補填することを目的として、鉄筋等の骨格が埋設されて形成されていることが好ましい。
No particular limitation is imposed on the concrete material forming the precast
本発明の複合パネルAの形状や寸法は、特に限定されないが、例えば、縦長の矩形状に形成させれば縦貼りの複合パネルAとなり、この場合、複合パネルAの高さは1000mm〜10000mm、幅は1000mm〜3400mmにすることができる。 The shape and dimensions of the composite panel A of the present invention are not particularly limited. For example, if the composite panel A is formed in a vertically long rectangular shape, the composite panel A is vertically bonded. In this case, the height of the composite panel A is 1000 mm to 10,000 mm, The width can be 1000 mm to 3400 mm.
本発明の複合パネルAでは、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とは、断熱パネル1に設けられた固定具9と、プレキャストコンクリート板2に埋設されて設けられている結合具10とが締結されることによって連結される。
In the composite panel A of the present invention, the
固定具9は、表面金属板11の表面から断熱パネル1の厚み方向で貫通するように設けられ、上述した凹み部41の箇所以外に、例えば、図1のように、断熱パネル1の側端部付近において、縦方向全長に亘って所定の間隔を空けながら複数設けることができる。一方、結合具10は、プレキャストコンクリート板2に埋設されており、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とを重ね合わせたときに、固定具9と対応するような位置に設けられている。すなわち、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とを重ね合わせたときに、結合具10は、固定具9と締結可能となる位置にプレキャストコンクリート板2内に埋設されたものである。固定具9及び結合具10を設ける箇所や個数は特に限定されるものではない。
The fixing
固定具9としては、例えば、通しボルト、結合具10としては、例えば、インサートナットを使用することができ、この場合、両者は螺合されることで締結される。
For example, an insert nut can be used as the fixing
また、図2に示すように、固定具9と結合具10との間には、円盤状のワッシャーのようなスペーサー13及びナット14が介されていてもよい。この場合、スペーサー13とナット14は共にプレキャストコンクリート板2内に位置している。また、ナット14は固定具9と締結されており、両者の間に複数枚のスペーサー13が介在されている。
Further, as shown in FIG. 2, a
上記のように、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とが固定具9と結合具10とで締結されて連結されているものであるので、例えば、断熱パネル1が損傷した場合、断熱パネル1のみをプレキャストコンクリート板2から取り外すことができる。また、必要に応じて新しい断熱パネル1をプレキャストコンクリート板2に取り付けることが可能となる。
As described above, since the
例えば、図1に示す複合パネルAであれば、以下の手順に従って断熱パネル1の取り外し及び取り付けを行うことができる。まず、隣り合う断熱パネル分体1s、1sとの嵌合部の固定具9、すなわち、図3(c)において凹み部41に挿入された固定具9をすべて取り外す。この場合、固定具9を被覆している被覆部23はめくりあげるようにすればよい。固定具9と結合具10との間にスペーサー13及びナット14が設けられている場合、プレキャストコンクリート板2と固定具9の軸とは接していないので、固定具9を容易に取り外すことができる。
For example, if it is the composite panel A shown in FIG. 1, the
次いで、図1において断熱パネル1の両端部付近に挿入されている固定具9を順に取り外していけば、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2との連結が解除され、断熱パネル1はプレキャストコンクリート板2から取り外される。
Next, if the
断熱パネル1を取り外した後、新たな断熱パネル1の取り付けにあたっては、以下の手順で行う。すなわち、プレキャストコンクリート板2の縦横寸法と同サイズの断熱パネル1を用意し、これをプレキャストコンクリート板2に取り付けることができる。この場合、あらかじめ寸法を測るなどして、プレキャストコンクリート板2に埋設された結合具10の位置と対向するような箇所に、断熱パネル1表面から固定具9を挿入させておけば、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とを位置合わせしやすくなり、固定具9と結合具10との締結が容易に行える。また、新たな断熱パネル1の取り付けにあたっては、最初に取り付けられていた断熱パネル1のような一対の断熱パネル分体1s、1sが嵌合されたものを取り付けてもよいし、一方の断熱パネル分体1sをプレキャストコンクリート板2に固定具9により連結させた後、他方の断熱パネル分体1sを同様に連結させるようにしてもよい。尚、一対の断熱パネル分体1s、1sが嵌合されて形成された断熱パネル1の製作については後述する。
After the
特に、新たな断熱パネル1をプレキャストコンクリート板2に取り付ける場合、図4及び図5に示すように、コンクリートジャックのようなアンカー部材90により、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2とを連結させることが好ましい。ここで、図4は、断熱パネル1を新たなものに取り替えた後の複合パネルAの端部付近の横断面図、図5は、同様に嵌合部分の断面図を示している。
In particular, when a new
アンカー部材90により新たな断熱パネル1をプレキャストコンクリート板2に取り付ける場合、アンカー部材90は、新たな断熱パネル1表面から直接挿入するようにすればよい。具体的には、元々複合パネルAに取り付けられていた断熱パネル1を上記と同様の手順で取り外した後、新設する断熱パネル1をプレキャストコンクリート板2に重ね、次いで、該断熱パネル1表面からアンカー部材90を挿入することで、断熱パネル1を新設することができる。なお、この他の手順については上記と同様である。
When the new
アンカー部材90は、軸部分となるアンカー部92と、このアンカー部92の先端部分のアンカー部先端91と、アンカー部先端91とは逆側の端部のアンカー部材頂部93とを有しており、アンカー部先端91はドリル刃のように形成されたものである。そのため、アンカー部材90は、アンカーとしての役割を果たすと共にドリルとしての役割も果たすものである。このようなアンカー部材90としては、例えば、上述のようなコンクリートジャックが挙げられる。
The
アンカー部材90は上記構造を有するものであるため、あらかじめアンカー部材90挿入用の貫通孔を断熱パネル1に設ける必要がなく、断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2との連結時に、断熱パネル1表面からアンカー部材90を直接挿入することができる。アンカー部材90の断熱パネル1への挿入に際しては、市販の電動工具等が使用可能である。すなわち、アンカー部材90の先端部(アンカー部材頂部93)に電動工具をセットして作動させることで、アンカー部材90が断熱パネル1、プレキャストコンクリート板2の順に貫通しながら打設される。打設されたアンカー部材90は、図4、5のようにアンカー部92の一部とアンカー部先端91とがプレキャストコンクリート板2内に配置され、アンカー部92の一部は断熱パネル1内に配置され、アンカー部材頂部93は断熱パネル1表面(又は凹み部41表面上)に配置される。
Since the
アンカー部材90の断熱パネル1表面への挿入箇所や断熱パネル分体1s、1s嵌合部の凹み部41への挿入箇所については、アンカー部材90を挿入したときにプレキャストコンクリート板2に埋設された結合具10に衝突・接触しない位置であれば、特に限定されるものではない。すなわち、図4や図5に示すように、アンカー部材90を挿入した場合に、プレキャストコンクリート板2内に位置するアンカー部材90と、結合具10とが互いに接触しないような位置にアンカー部材90を挿入すればよい。尚、あらかじめ結合具10と接触しないような位置については、事前に寸法を測るなどして調べておくようにすればよい。
About the insertion location to the
このように、アンカー部材90を使用すれば、以下の理由により、断熱パネル1の新設作業がより容易に行うことができるものとなる。すなわち、断熱パネル1の新設取り付けにおいて、固定具9を断熱パネル1に挿入させてプレキャストコンクリート板2に埋設されている結合具10と締結させる方法では、固定具9の挿入位置を正確に調節しなければならないものである。これは、断熱パネル1への固定具9の挿入位置が大きくずれてしまうと、プレキャストコンクリート板2に埋設されている結合具10と締結できなくなるおそれがあるためである。それに対して、アンカー部材90を使用する場合であれば、結合具10と衝突しないような位置に挿入しなければならないものの、結合具10と締結させるような位置に調節することに比べると明らかに位置決めしやすいものである。従って、断熱パネル1の新設にかかる手間が大きく低減させることができ、また、新設した断熱パネル1とプレキャストコンクリート板2との位置ずれのおそれも低減できるものとなる。
Thus, if the
以上のように、本発明の複合パネルAでは、短時間、かつ、容易な作業で断熱パネル1の取り外しや新たな断熱パネル1の新設を行うことができるものである。従って、断熱パネル1の表面が損傷して、外観の意匠性が低下してしまった場合や、断熱材3が劣化して断熱性能が低下してしまった場合に、その断熱パネル1を取り外して、新たな断熱パネル1を取り付ければ、複合パネルAの意匠性や断熱性能を長期間確保することができるものとなる。また、断熱パネル1は、従来のような外壁成形板等に比べると軽量であるので、その新設作業時の作業者の負担も低減されるものとなる。
As described above, in the composite panel A of the present invention, the
本発明の複合パネルAは、建物の外壁に施工することで、外断熱壁70を形成させることができる。具体的には、図6に示すように、複数枚の複合パネルA、A、・・・を用意し、これらを外壁の上下及び左右方向に取り付けていくことで、外断熱壁70を施工することができる。
The composite panel A of the present invention can be formed on the outer wall of a building to form the outer
上記施工においては、図7に示すように、左右に隣接する複合パネルA、Aの間には水密性を高めるために、複合パネルA、A間の隙間55の後方部にガスケット65を縦方向の全長に亘って設けることができる。同様に水密性を高めるために、複合パネルA、A間の隙間55の前方部となる断熱パネル1、1の間には、シーリング66、バックアップ材67がこの順に設けられており、そのすぐ後方のプレキャストコンクリート板2、2の間にも同様にシーリング66、バックアップ材67がこの順に設けられている。
In the above construction, as shown in FIG. 7, in order to improve water tightness between the composite panels A and A adjacent to the left and right, a
複合パネルAは、断熱パネル1を取り替えできるものであるが、図6のように外壁に施工して外断熱壁70として形成された後でも同様の方法で断熱パネル1の取り替えを実施することができるものである。
Although the composite panel A can replace the
本発明の複合パネルAの製造方法は、あらかじめ工場等(あるいは施工現場)で製作することが可能である。以下、複合パネルAの製造方法の詳細について説明する。 The manufacturing method of the composite panel A of the present invention can be manufactured in advance at a factory or the like (or a construction site). Hereinafter, the detail of the manufacturing method of the composite panel A is demonstrated.
複合パネルAの製造に使用する断熱パネル1として、一対の断熱パネル分体1sどうしを嵌合させて形成されるものである場合、この断熱パネル1は以下の手順で製作することができる。まず、片側端部に嵌合部S1を有する断熱パネル分体1sと、片側端部に被嵌合部S2を有する断熱パネル分体1sをそれぞれ準備する。尚、嵌合部S1及び被嵌合部S2はそれぞれ図3(a)、(b)に示すものと同じものである。そして、被嵌合部S2における凹み部41から固定具9を挿入して裏面金属板12を貫通させる。この場合、固定具9は、凹み部41の全長に亘って所定の間隔を空けながら設けることができる。次いで、断熱パネル分体1s、1sを嵌合部S1と被嵌合部S2とで嵌合させると共に、後方折り返し部44の裏面側からフラットビス50を挿入して、後方折り返し部44と凸部31とがフラットビス50で貫通された状態にすることで、断熱パネル分体1s、1sが嵌合された断熱パネル1を得る。尚、フラットビス50を挿入する際、その挿入位置を微調整することで、接合部に形成される間隙47aの幅長さ、すなわち断熱パネル1表面に形成される縦目地48の幅を所望の長さで調節できる。
When the
次いで、図8に示すように、断熱パネル1の表面(表面金属板11側)の両端部付近の所定の箇所に固定具9を、断熱パネル1の全長に亘って所定の間隔を空けながら挿入させ、裏面金属板12を貫通させた状態にする。このように凹み部41及び断熱パネル1表面の両端部付近に固定具9を貫通させるように挿入した後、図9(b)に示すように、固定具9の先端(裏面金属板12側)から、複数枚のスペーサー13を通し、次いで、ナット14及び結合具10をこの順に締結させる。このとき、断熱パネル1の裏面側は図9(a)に示すような状態となる。
Next, as shown in FIG. 8, the
ここで、図10に示すように、断熱パネル1の裏面の上下端部には横方向の全長に亘って充填材33を接着剤等で取り付けてもよい。また、断熱パネル分体1sどうしの嵌合部分に形成される間隙47bには、その全長にわたって気密テープ51を貼着することで気密性を高めてもよい。
Here, as shown in FIG. 10, a
次に、上記のように製作した断熱パネル1を、図11(a)に示すようなあらかじめ製作した上端全面が開口した方形状の型枠60内に収容させる。この型枠60は、例えば、4枚の長方形状の木板で四周を形成させて平面視矩形状にしたようなものを使用すればよい。尚、型枠60は断熱パネル1のサイズや形状と略一致しており、型枠60の深さは、複合パネルAの厚みに相当する。断熱パネル1を収容する際、図11(b)に示すように、断熱パネル1の裏面側が上方を向くように型枠60内に収容させる。このとき、型枠60内に断熱パネル1が収容されすいように、型枠60の四周は仮固定の状態にしておき、断熱パネル1の収容後に型枠60の四隅を断熱パネル1の外周に締め付けるように固定させればよい。断熱パネル1の外周と型枠60との間に隙間ができる場合は、その隙間にシーリング材等を充填させることもできる。そして、複合パネルAの強度を補強することを目的として、図11(c)のように、型枠60内に収容した断熱パネル1の上側に鉄筋格子61を載置する。この鉄筋格子61は、平面形状のものであっても、立体形状のものであっても良く、平面状の場合は複数個の鉄筋格子61を重ねるように載置することができる。
Next, the
次に、図11(d)に示すように、コンクリート材料20を型枠60内の最上面まで充填し、コンクリート材料20の表面を平滑にする。上記のように断熱パネル1の四周にシーリング剤が充填されていると、断熱パネル1と型枠60との隙間にコンクリート材料20が流れ込むのを防ぐことができる。また、コンクリート材料20を流し込む際、型枠60の四周枠が動かないように、例えば、あらかじめ2本の木棒62、62で型枠60のそれぞれの対角どうしを固定しておいてもよい。このように、型枠60内にコンクリート材料を充填した後、所定時間静置させてコンクリート材料20を養生硬化させ、プレキャストコンクリート板2が形成される。最後に、型枠60の四周枠を取り外すことで、断熱パネル1にプレキャストコンクリート板が重ね合わされて成る複合パネルAを得ることができる。このように製造された複合パネルAは、図1のように、表面金属板11の表面から断熱パネル1の厚み方向で貫通して設けられた固定具9が、プレキャストコンクリート板2に埋設された結合具10に締結された構造を有するものである。
Next, as shown in FIG. 11 (d), the
本発明の複合パネルAの製造方法では、上方が開口した方形状の型枠内60に、断熱パネル1の裏面が上方を向くように収容して、プレキャストコンクリート板2を打設させる方法をとるものである。そのため、断熱パネル1を直立させてプレキャストコンクリート板2を打設させる場合に比べて、断熱パネル1にかかる応力が均等になりやすくなるので、製作後の複合パネルAは安定した形状を維持することができる。
In the manufacturing method of the composite panel A of the present invention, a method is adopted in which the precast
そして、このような製造方法で得られた複合パネルAでは、プレキャストコンクリート板2の形成後に固定具9と結合具10とは製造と同時に締結されることになるので、プレキャストコンクリート板2への断熱パネル1の取り付けが容易であると共に両者の位置ずれが生じるおそれも小さくなる。
And in the composite panel A obtained by such a manufacturing method, since the fixing
A:複合パネル
1:断熱パネル
2:プレキャストコンクリート板
3:断熱材
9:固定具
10:結合具
11:表面金属板
12:裏面金属板
20:コンクリート材料
60:型枠
1s:断熱パネル分体
S1:嵌合部
S2:被嵌合部
14:ナット
A: Composite panel 1: Thermal insulation panel 2: Precast concrete plate 3: Thermal insulation material 9: Fixing tool 10: Joiner 11: Front metal plate 12: Back surface metal plate 20: Concrete material 60:
14: Nut
Claims (2)
前記断熱パネルは一対の断熱パネル分体を備え、
前記断熱パネル分体の両側端部のうち、一方に嵌合部が形成され、他方に被嵌合部が形成され、
前記被嵌合部の前記表面金属板の表面から前記断熱パネルの厚み方向で貫通して設けられた固定具が、前記プレキャストコンクリート板に埋設された結合具と、前記結合具及び前記被嵌合部の間で前記プレキャストコンクリート板内に設けられているナットとで取り付けられ、
前記嵌合部と前記被嵌合部とを嵌合させて前記固定具を被覆し、
前記断熱パネルは、前記固定具を前記結合具及び前記ナットから取り外すことで前記プレキャストコンクリート板から取り外し可能に形成されて成ることを特徴とする複合パネル。 A composite panel in which a precast concrete plate is superimposed on a heat insulating panel formed by filling a heat insulating material between a front surface metal plate and a back surface metal plate,
The heat insulation panel includes a pair of heat insulation panel segments,
Of the both ends of the heat insulation panel split, one is formed with a fitting portion, the other is formed with a fitted portion,
A fixture provided penetrating in the thickness direction of the heat insulation panel from the surface of the surface metal plate of the fitting portion, a fixture embedded in the precast concrete plate, the fixture, and the fitting It is attached with a nut provided in the precast concrete plate between the parts ,
Covering the fixture by fitting the fitting portion and the fitted portion,
The said heat insulation panel is formed so that it can remove from the said precast concrete board by removing the said fixing tool from the said coupling tool and the said nut, The composite panel characterized by the above-mentioned.
上方が開口した方形状の型枠内に、前記断熱パネルをその裏面金属板が上方を向くように収容した後、前記型枠内にコンクリート材料を充填し、この後、前記コンクリート材料を硬化させることで前記プレキャストコンクリート板を形成することを特徴とする複合パネルの製造方法。 A method for producing a composite panel according to claim 1,
The thermal insulation panel is accommodated in a rectangular mold having an upper opening so that the back metal plate faces upward, and then the concrete material is filled in the mold, and then the concrete material is cured. A method of manufacturing a composite panel, characterized in that the precast concrete board is formed.
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