JP5949572B2 - 車両不正状態検出方法、車載システムにおける制御方法、およびシステム - Google Patents
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Description
よって実現されている。第三者がECUを不正に交換したり、その内容を不正に書き換えた
りした場合は、車載システムでの安全な動作が確保できない。したがって、ECU等が不正
交換されたり不正に書き換えられたりして車載システムが不正状態になった場合には、その旨を検出できることが望まれる。
スやMACアドレスが存在することを認識することで、成りすましを検出することが開示さ
れている。
、メッセージに送信アドレスを含まない通信プロトコルを採用するネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network)が典型的な例である)には適用できないという問題がある。
おける車両不正状態検出方法である。車両は、車内ネットワークで接続されたメッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUを含む。検証センタは、車両から送信される検証メッセージに基づいて車両が不正状態にあることを検出する。
を更新する。検証センタから要求があった場合には、両ECUはその時点での記憶手段の内
容に基づいて、それぞれ検証メッセージを生成して検証センタに送信する。第三者からの攻撃が無い限り、両ECUの記憶手段の内容は一致することが期待される。そこで、検証セ
ンタでは、2つの検証メッセージに含まれる値が異なれば車両が不正状態にあると判断す
る。
(1)メッセージ送信ECUが、所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークに送信する際に、当該メッセージと第1の記憶手段の記憶値を用いて第1の記憶手段の記憶値を更新する第1のステップと、
(2)メッセージ受信ECUが、前記所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークから受信する際に、当該メッセージと第2の記憶手段の記憶値を用いて第2の記憶手段の記憶値を更新する第2のステップと、
(3)検証センタが、前記車両に対して検証メッセージを送信するように要求する第3のステップと、
(4)メッセージ送信ECUが、前記要求に応答して、前記第1の記憶手段の記憶値を含む
第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第4のステップと、
(5)前記メッセージ受信ECUが、前記要求に応答して、前記第2の記憶手段の記憶値を
含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第5のステップと、
(6)前記検証センタが、前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージに
含まれる値が互いに異なる場合に、前記車両が不正状態であると判断する第6のステップ
と、
を含む。
付与せず、メッセージに送信元アドレスや宛先アドレスが含まれないようなプロトコルを使用するネットワークであっても、不正状態を検出することができる。
するメッセージに含まれるメッセージIDであり、メッセージ受信ECUが受信および処理を
するメッセージに含まれるIDである。またこのメッセージIDは、前記メッセージ送信ECU
以外のECUが送信するメッセージには含まれないものであること(前記メッセージ送信ECUのみが送信するメッセージIDであること)が好ましい。このようにすることで、正常状態であれば第1および第2の記憶手段内の記憶値が一致する。
いて、第1の検証メッセージに電子署名を付してから検証センタに送信することが好まし
い。同様に、第5のステップにおいて、メッセージ受信ECUは、記憶する秘密鍵(第2の秘
密鍵)を用いて、第2の検証メッセージに電子署名を付してから検証センタに送信するこ
とが好ましい。この場合は、第6のステップにおいて、検証センタは、第1および第2の秘
密鍵に対応する第1および第2の公開鍵を用いて、メッセージ送信ECUから送信される第1の
検証メッセージおよびメッセージ受信ECUから送信される第2の検証メッセージの正当性を検証することが好ましい。これにより、検証時に利用する公開鍵に結びついた送信元の特定、および通信の安全性を確保できる。また、メッセージ送信ECUやメッセージ受信ECUが不正に交換された不正状態を検出することもできる。
。ナンスは、ランダムに生成される数値や文字列を含むメッセージである。第4のステッ
プでは、メッセージ送信ECUは、ナンスと第1の記憶手段の記憶値を用いて第1の記憶手段
の記憶値を更新してから、第1の検証メッセージを生成して、検証センタに送信すること
が好ましい。同様に、第5のステップでは、メッセージ受信ECUは、ナンスと第2の記憶手
段の記憶値を用いて第2の記憶手段の記憶値を更新してから、第2の検証メッセージを生成して、検証センタに送信することが好ましい。ナンスを用いて記憶手段を更新してから検証メッセージを生成することで、車載システムが起動後に同一の挙動を示した場合などであっても、生成される検証メッセージの内容を異なるものとすることができる。したがって、第三者によるリプレイ攻撃(再送攻撃)を防ぐことができる。
は、本発明の第1および第2のステップにおける所定の条件は、メッセージ送信ECUが送信
されるメッセージに含まれるCAN IDであり、かつ、メッセージ受信ECUが受信および処理
するメッセージに含まれるCAN IDを、メッセージが含むこととすることができる。
検証メッセージを車両に要求し当該検証メッセージに基づいて車両における不正状態を検出する検証センタと通信可能な車載システムにおける制御方法であって、
メッセージ送信ECUが、所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークに送信する際に、当該メッセージと第1の記憶手段の記憶値を用いて第1の記憶手段の記憶値を更
新するステップと、
メッセージ受信ECUが、前記所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークから受信する際に、当該メッセージと第2の記憶手段の記憶値を用いて第2の記憶手段の記憶値を更新するステップと、
前記メッセージ送信ECUが、前記検証センタからの検証メッセージの要求に応答して、前記第1の記憶手段に格納された値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信するステップと、
前記メッセージ受信ECUが、前記検証センタからの検証メッセージの要求に応答して、前記第2の記憶手段に格納された値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信するステップと、
を含み
前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージは前記検証センタにおいて前記車両が不正状態であるか否かの判断に用いられ、両メッセージに含まれる値が異なる場合に前記車両が不正状態であると判断される、
車載システムにおける制御方法である。
車両と検証センタとから構成され、前記車両における不正状態を前記検証センタにおいて検出する車両不正状態検出システムであって、
前記検証センタは、
前記車両に対して、検証メッセージを送信するように要求する要求手段と、
前記車両から送信される検証メッセージに基づいて、前記車両における不正状態を検出する検出手段と、
を有し、
前記車両は、
互いに車内ネットワークで接続された、メッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUとを有し、前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは前記検証センタと通信可能であり、
前記メッセージ送信ECUは、
所定の条件を満たすメッセージを選択する第1のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第1の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ受信ECUは、
前記所定の条件を満たすメッセージを選択する第2のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第2の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが前記車内ネットワークに送信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第1のメッセージ選択手段により判定された
場合に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の前記記憶値に基づいて、前記第1の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが前記車内ネットワークから受信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第2のメッセージ選択手段により判定され
た場合に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の前記記憶値に基づいて、前記第2の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記車両が前記検証センタから前記要求メッセージを受信した場合に、前記メッセージ送信ECUの前記第1の検証メッセージ生成手段が前記第1の検証メッセージが生成し、前記
検証センタに送信し、前記メッセージ受信ECUの前記第2の検証メッセージ生成手段が前記第2の検証メッセージを生成し、前記検証センタに送信し、
前記検証センタの検出手段は、前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージに含まれるそれぞれ前記記憶値が互いに異なる場合に、前記車両が不正状態であると判断する、
車両不正状態検出システムである。
検証メッセージを車両に要求し、当該検証メッセージに基づいて車両における不正状態を検出する検証センタと通信可能な車載システムであって、
互いに車内ネットワークで接続された、メッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUとを有し、前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは前記検証センタと通信可能であり、
前記メッセージ送信ECUは、
所定の条件を満たすメッセージを選択する第1のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第1の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ受信ECUは、
前記所定の条件を満たすメッセージを選択する第2のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第2の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが前記車内ネットワークに送信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第1のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の記憶値に基づいて、前記第1の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが前記車内ネットワークから受信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第2のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の記憶値に基づいて、前記第2の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記車両が前記検証センタから前記要求メッセージを受信した場合に、前記メッセージ送信ECUの前記第1の検証メッセージ生成手段が前記第1の検証メッセージが生成し、前記検証センタに送信し、前記メッセージ受信ECUの前記第2の検証メッセージ生成手段が前記
第2の検証メッセージを生成し、前記検証センタに送信し
前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージは前記検証センタにおいて前記車両が不正状態であるか否かの判断に用いられ、両メッセージに含まれる値が異なる場合に前記車両が不正状態であると判断される、
車載システムである。
本実施形態にかかる車両不正状態検出システム(以下、本システムとも称する)を、図面を参照しながら説明する。図1は、本システムの構成の概要を示す図である。図1に示すように、本システムは、車両1および検証センタ2から構成される。
を想定する。CAN上で送信されるメッセージには、CAN IDと呼ばれるメッセージIDが含ま
れるが、送信元や宛先のアドレス情報は含まれない。車内ネットワーク500に接続された
全てのECUは、ネットワーク上を流れるメッセージを全て受信可能であり、特定のCAN ID
を含むメッセージのみを処理の対象とする。
出を安全かつ確実に行うために、ハードウェア耐タンパ性を持つセキュリティチップであるTPM(Trusted Platform Module)が搭載される。
は、図中では送信ECU100や受信ECU200と異なるECUとして描かれているが、送信ECU100や
受信ECU200が外部通信ECU300の機能を兼ねていても構わない。
出処理に関わらないECUである。ECU400については、従来の車載システムに搭載されるECUと同等の機能を有していればよいので、本明細書中ではこれ以上説明しない。なお、その他のECU40は図中では1つのみが示されているが、複数個のECU400が搭載されていても構わない。
セージに含まれる値が異なれば車両が不正状態にあると判断する。
メッセージ送信ECU100は、ハードウェアとしては、CPU(中央演算処理装置)、RAM (Random Access Memory)などの主記憶装置、ROM (Read Only Memory)、周辺装置(セン
サや入出力装置など)、ネットワークインタフェース等を含む。本実施形態では、メッセージ送信ECU100は、TPMチップを有する。TPMチップは、CPUからアクセスされるコプロセ
ッサとして機能する。
は、外部通信部110、TPMチップ120、従来機能部130を備える。外部通信部110および従来
機能部130は、コンピュータプログラムをCPUが実行することにより実現される。TPM120は、コプロセッサとしてCPUから利用される。
ネットワーク500から受信したメッセージを従来機能部130に渡したりする機能を有する。外部通信部110は、受信したメッセージのCAN IDを参照して、自ノードで処理する必要が
あるメッセージであるかを判断し、必要であれば従来機能部130に渡す。
、メッセージ送信ECU100が送信しようとするメッセージおよび車内ネットワーク500から
受信したメッセージが、所定の条件を満たすメッセージであるか否かを判断する。この所定の条件とは、送信ECU100のみが送信するメッセージとすることができる。CANにおいて
は、メッセージの内容ごとに異なるCAN IDが付与されるので、送信ECU100のみが送信するメッセージは、所定のCAN IDを持つか否かによって判断できる。なお、本明細書では、上記の所定の条件を満たすメッセージのことを「特定メッセージ」と称する。
ージコピー部114、TPM操作部115、検証メッセージ生成部116の機能部を有する。
を想定する。
定メッセージ判断部113は、送信ECU100が送信するメッセージが特定メッセージであるか
判断可能である。
ッセージ生成部116が生成する検証メッセージには、PCRレジスタ121の記憶値(PCR値)が含まれる。また、検証メッセージには電子署名付与部124による電子署名が付与され、外
部通信ECU300を介して検証センタ2へ送信される。
ドウェア耐タンパ性をもつセキュリティチップである。TPM120は、PCRレジスタ121、ハッシュエンジン122、秘密鍵記憶部123、電子署名付与部124などの機能部を含む。
Configuration Register)と呼ばれるレジスタであり、20バイト(160ビット)の情報を記憶する。PCRレジスタ121は、TCMチップ上に設けられるため外部から改ざんすることは
できない。本実施形態では、PCRレジスタ121をアキュムレータとして利用する。すなわち
、PCRレジスタ121に記憶された値(PCR値)を、現在のPCR値と特定メッセージの内容に基づいて更新する。具体的には、現在のPCR値と特定メッセージを連結した後に、ハッシュ
エンジン122によってSHA-1ハッシュ値(20バイト)を算出し、このハッシュ値を新たなPCR値としてPCRレジスタ121に格納する。
イジェストとも呼ばれる)を算出し、TPM122内に記憶する。ハッシュエンジン122は、算
出および記憶したハッシュ値を外部に提供する機能も有する。ハッシュエンジン122は、
電子署名の付与や検証などに用いることができる。
公開鍵ペアの生成機能も有しており、秘密鍵記憶部123は生成した秘密鍵を記憶する。生
成された鍵ペアのうち公開鍵の方は、検証センタ2に記憶される。
る。具体的には、メッセージのハッシュ値(ダイジェスト値)をハッシュエンジン122を
用いて生成し、生成したハッシュ値を秘密鍵記憶部123に記憶された秘密鍵を用いて暗号
化する。暗号化されたハッシュ値が電子署名として元のメッセージに付与される。暗号化アルゴリズムは任意の公開鍵暗号方式が採用可能であるが、TPMではRSA暗号方式が採用される。
る機能部である。例えば、送信ECU100がカーナビゲーションECUである場合には、ナビゲ
ーション処理に必要な機能を提供する。なお、従来機能部130は、車内ネットワーク500に対して送信するメッセージを生成して、外部通信部110へ渡す機能を有する。また、従来
機能部130は、外部通信部110が車内ネットワーク500から受信したメッセージを処理する
機能を有する。
メッセージ受信ECU200の構成は、図3に示すように、基本的にメッセージ送信ECU100の
構成と同一である。受信ECU200の特定メッセージID記憶部212には、送信ECU100から受信ECU200宛てに送信されるメッセージのCAN IDが格納される。すなわち、送信ECU100の特定
メッセージID記憶部112に記憶されるCAN IDと、受信ECU200の特定メッセージID記憶部212に記憶されるCAN IDは同一である。そして、特定メッセージ判断部213は、車内ネットワ
ーク500から受信したメッセージが、特定メッセージ記憶部212に格納されたCAN IDを有するか否かを判断する。従来機能部230は、受信ECU200の本来の機能を提供する機能部であ
るため、その内容は送信ECU100とは異なる。
外部通信ECU300は、車内ネットワーク500と検証センタ2とをつなぐゲートウェイとして機能する。外部通信ECU300は、検証センタ2と無線通信を行う無線通信インタフェースを
備える。外部通信ECU300と検証センタ2との間の無線通信方式は任意の方式であって良く
、例えば、携帯電話網(3G, LTEなど)や、WiMAX(IEEE 802.16e)やIEEE 802.20、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/p)などを採用可能である。
ネットワーク500(CAN)にしたがった形式に変換して、車内ネットワーク500へ送信する
。また、外部通信ECU300は、車内ネットワーク500から受信した検証センタ2宛のメッセージの形式を変換して、検証センタ2へ送信する。
検証センタ2は、ハードウェアとしては、CPU(中央演算処理装置)、RAM (Random Access Memory)などの主記憶装置、HDD (Hard Disk Drive)やSSD (Solid State Disk)など
の補助記憶装置、周辺装置(センサや入出力装置など)、ネットワークインタフェース等を含む。図4は、検証センタ2の機能構成を示す図である。検証センタ2は、コンピュータ
プログラムをCPUが実行することによって、図4に示すように、ナンス生成部21、検証メッセージ要求送信部22、検証メッセージ受信部23、公開鍵記憶部24、電子署名検証部25、PCR値比較部26として機能する。
能部である。検証メッセージ要求送信部22は、車載システムの送信ECU100および受信ECU200に対して、検証メッセージを生成して送信するように要求するメッセージを生成して送信する機能部である。検証メッセージ要求は、車載システムの外部通信ECU300を経由して、送信ECUおよび受信ECUに送信される。検証メッセージ要求には、ナンス生成部21が生成したナンスが含まれる。
に対応する公開鍵で復号し、送信元で生成したPCR値のハッシュ値を取得する。そして、
復号された得られたハッシュ値と、検証メッセージに含まれるPCR値から算出されるハッ
シュ値が一致するか否かを判定する。2つのハッシュ値が一致する場合は、電子署名の正
当性が確認でき、改ざんや成りすましが発生していないことが分かる。2つのハッシュ値
が一致しない場合には、改ざんや成りすましが発生していることが分かる。
ら2つのPCR値が一致する場合には、車両の状態が正常であると判定できる。逆に、これら2つのPCR値が一致しない場合には、車両(車載システム)に対して何らかの攻撃が加えられ危殆化していると判断することができる。PCR値比較部26は、車両の不正状態を検出す
ることができる機能部であり、本発明における検出手段に相当する。
い。たとえば、車載システムがサービスを提供することを禁止するように指示を出してもよいし、カーディーラへ持ち込むように促すメッセージを送信するようにしてもよい。
1. メッセージ送信ECU100におけるメッセージ送信時処理
メッセージ送信ECU100がメッセージを送信する際の処理について、図5,図6を参照して説明する。図5は、本処理の概要を示す図であり、図6は、本処理の流れを示すフローチャートである。
通信を行う場合には、CANメッセージを生成して、外部通信部110に渡す。外部通信部110
は、送信メッセージを車内ネットワーク500へ送信する。この際、外部通信部110のフィルタ111は、送信メッセージが特定メッセージであるか否かを判定する。送信メッセージが
特定メッセージであれば、特定メッセージの内容と現在のPCR値に基づいてPCRレジスタ12
1を更新する。具体的には、まず現在のPCR値と特定メッセージとを連結し、連結したメッセージのハッシュ値を算出して、算出されたハッシュ値をPCRレジスタ121に格納する。このように、送信ECU100では、特定メッセージを送信する度に、送信メッセージを用いてPCRレジスタ121を更新する処理を実施する。
部110に通信を依頼する(S10)。外部通信部110の特定メッセージ判断部113は、送信メッセージのCAN IDと、特定メッセージID記憶部112に記憶されているCAN IDとが一致するか
否かを判定する(S11)。両CAN IDが一致しない場合(S12-NO)は、送信メッセージは特
定メッセージではないことが分かるので、そのまま送信メッセージを車内ネットワーク500へ送信する(S17)。一方、両CAN IDが一致する場合(S12-YES)は、送信メッセージが
特定メッセージであることが分かるので、ステップS13-S16の処理を行ってから、送信メ
ッセージを車内ネットワーク500へ送信する(S17)。
メッセージをコピーする(S13)。これにより、ステップS14-S16の処理と、車内ネットワークへの送信(S17)が並行して行えるようになる。コピーされた送信メッセージは、TPM操作部115に渡される(S14)。TPM操作部115は、TPM120のPCRレジスタ121からPCR値を取
得し、コピーされたメッセージと連結し、ハッシュエンジン122を利用して連結後のメッ
セージのハッシュ値(ダイジェスト値)を算出する(S15)。そして、TPM操作部115は、
算出したハッシュ値をTPM120のPCRレジスタ121に格納して更新する(S16)。
メッセージ受信ECU200がメッセージを受信する際の処理について、図7,図8を参照して説明する。図7は、本処理の概要を示す図であり、図8は、本処理の流れを示すフローチャートである。
ジを受信する。外部通信部210は、受信メッセージを従来機能部230へ渡す。この際、外部通信部210のフィルタ211は、受信メッセージが特定メッセージであるか否かを判定する。受信メッセージが特定メッセージであれば、特定メッセージの内容と現在のPCR値に基づ
いてPCRレジスタ221を更新する。具体的には、まず現在のPCR値と特定メッセージとを連
結し、連結したメッセージのハッシュ値を算出して、算出されたハッシュ値をPCRレジス
タ221に格納する。このように、受信ECU200では、特定メッセージを受信する度に、受信
メッセージを用いてPCRレジスタ221を更新する処理を実施する。
流れるメッセージを全て取得することが可能であり、受信ECU200で処理する必要があるメッセージか否かをCAN IDに基づいて判断する。ステップS20における受信は、受信ECU200
において処理する必要があるメッセージを取得することを指す。
テップS23-S26の処理を行ってから、受信メッセージを従来機能部230へ渡す(S27)。
メッセージをコピーする(S23)。これにより、ステップS14-S16の処理と、従来機能部230への通知(S27)が並行して行えるようになる。コピーされた受信メッセージは、TPM操
作部215に渡される(S24)。TPM操作部215は、TPM220のPCRレジスタ221からPCR値を取得
し、コピーされたメッセージと連結し、ハッシュエンジン222を利用して連結後のメッセ
ージのハッシュ値(ダイジェスト値)を算出する(S25)。そして、TPM操作部215は、算
出したハッシュ値をTPM220のPCRレジスタ221に格納して更新する(S26)。
る。ここで、特定メッセージを送信ECU100のみが送信するメッセージとしているので、車載システムに対して攻撃が発生しない限り、送信ECU100と受信ECU200のPCRレジスタの値
は等しいものとなる。例えば、他のECUが改ざんされたり不正なECUが追加されたりして、送信ECU100になりすまして特定メッセージを送信した場合には、送信ECU100のPCR値と受
信ECU200のPCR値とは異なったものとなる。
車両1と検証センタ2が協働して、車両1が不正な状態あるか否かを判定する車両不正状
態検出処理について、図9,図10,図11を参照して説明する。図9は、本処理の概要を示す図である。図10は、送信ECU100および受信ECU200において共通して実行される処理の流れを示すフローチャートである。図11は、検証センタ2において実行される処理の流れを示
すフローチャートである。
、まず、検証センタ2から車両1に対して検証メッセージ要求を送信する。ここで、検証メッセージ要求には、乱数であるナンスが含まれる。検証メッセージ要求は、外部通信ECU300および車内ネットワーク500を経由して、送信ECU100および受信ECU200に届けられる。
検証メッセージ要求を受信すると、送信ECU100および受信ECU200は、検証メッセージ要求に含まれるナンスを用いてPCRレジスタ121,221を更新する。そして、更新後のPCR値を含
む検証メッセージを生成し、電子署名を付与してから検証センタ2へ送信する。
、電子署名の検証および2つの検証メッセージに含まれるPCR値が互いに等しいか否かを判定する。電子署名の検証が成功し、2つの検証メッセージに含まれるPCR値が互いに等しければ、車両の状態は安全であると判断できる。一方、電子署名の検証に失敗した場合には、通信中におけるメッセージの改ざんや、送信ECU100や受信ECU200を改造する攻撃が行われたことが分かる。また、2つの検証メッセージに含まれるPCR値が一致しない場合には、車載システムに送信ECU100になりすまして通信を行うECUが存在することが分かる。
(S30)。より具体的には、外部通信ECU300が無線通信により検証センタ2から車両1宛て
のメッセージを受信すると、外部通信ECU300は、フォーマット変換等をしてCANメッセー
ジとして検証センタ2からのメッセージを車内ネットワーク500へ送信する。送信ECU100は、このCANメッセージを車内ネットワーク500から取得する。
宛の検証メッセージ要求であるか否か判断する(S31)。具体的には、取得したメッセー
ジが検証センタ2から検証メッセージ要求に対応するCAN IDを有するか否かを判断する。
メッセージが自ノード宛の検証メッセージ要求である場合(S32-NO)にはステップS33の
処理へ進み、そうでない場合には処理を終了する。
メッセージ要求に含まれるナンスを、TPM操作部115が受け取る(S33)。そして、TPM操作部115は、ナンスを用いてTPM120のPCRレジスタ121を更新する(S34)。具体的には、現在のPCR値とナンスを連結し、連結したデータのハッシュ値を算出してPCRレジスタ121に格
納する。検証メッセージ生成部116は、更新後のPCR値を含む検証メッセージを生成する(S35)。TPM操作部115は、TPM120の電子署名付与部124を用いて生成された検証メッセージに電子署名を付与する(S36)。具体的には、検証メッセージのハッシュ値をハッシュエ
ンジン122を用いて生成し、生成されたハッシュ値を秘密鍵記憶部123に記憶された秘密鍵を用いて暗号化する。検証メッセージ生成部116は、暗号化されたハッシュ値(電子署名
)を含ませた検証メッセージを、外部通信ECU300を介して、検証センタ2へ送信する(S37)。
センタ2は、車両の状態を検出する際には、ナンス生成部21によってナンス(乱数値)を
生成し(S40)、検証メッセージ要求送信部22が、ナンスを含む検証メッセージ要求を生
成して、検証対象の車両の送信ECU100および受信ECU200に送信する(S41)。なお、検証
センタ2が検証メッセージ要求を送信するタイミングは、任意のタイミングとすることが
できる。
)、対象車両1は危殆化している(不正状態である)と判断する(S49)。この場合は、返信を返さないECUが攻撃を受けているか、外部通信ECU300が攻撃を受けていることが想定
される。なお、車載システムが起動していなければ車両からの返信はないが、検証センタ2において車載システムの起動を判定して、車載システムが起動している場合のみ検証メ
ッセージ要求を送信するようにすれば、誤判定を避けられる。
む。
(S47-NO)には、対象車両は危殆化している(不正状態である)と判断できる(S49)。
この場合は、送信ECU100になりすました攻撃ECUが車内に存在することが想定される。
両が正常状態であると判断する(S48)。
いては、特に定義しない。車載システムの一部機能を停止したり、点検を行うようユーザにメッセージを発したり、検証センタ2においてログを採取したりなど、任意の処理を行
うことができる。
本実施形態における車両不正状態検出システムにおいて、検証センタ2において検出で
きるエラーの内容と、その場合に想定される車両1の不正状態の内容について説明する。
さないECUが攻撃を受けているか、外部通信ECU300が攻撃を受けていることが想定できる
。この場合の攻撃は、ECUが不正に交換されたり、プログラム内容が改ざんされたり、DoS攻撃が行われたりすることにより、ECUが本来の機能を提供できないことを意味する。
かった検証メッセージを送信したECUが不正に交換されていることが想定される。すなわ
ち、ECUの交換と共にTPMが交換され秘密鍵が別のものとなったため、電子署名の検証に失敗したと考えられる。なお、電子署名が検証できない場合は、通信中に検証メッセージの内容が改ざんされたことも想定される。
合には、車載システム内に送信ECU100になりすました攻撃ECUが存在することが想定され
る。攻撃ECUが送信ECU100になりすまして特定メッセージを送信した場合は、受信ECU200
のPCRレジスタは更新されるが、送信ECU100のPCRレジスタは更新されず、PCR値の不一致
が生じるためである。
本実施形態によれば、CANネットワークのようにメッセージに送信元アドレスが含まれ
ないネットワークを採用している場合であっても、PCR値の比較により、保護対象のECU(送信ECU)になりすました不正なECUが追加された不正状態を検出することができる。また、PCR値の算出や暗号化処理などにTPM(セキュリティチップ)を採用しているので、第三者が攻撃を加えることは困難であり、仮に攻撃を加えた場合でも電子署名によってその旨を検出可能である。
外部通信部のフィルタ機能、すなわちソフトウェア層で指定するため、ソフトウェア層のみで上記の処理を実現することができる。
行されるので、従来機能を実行するCPU負荷の増加を抑制できる。
(1) メッセージ送信ECUの構成証明機能の追加
本実施形態では、検証センタにおいてPCR値の比較によって車両の不正状態を検出して
いる。PCR値の比較によって送信ECUになりすます不正ECUの存在を検知することはできる
が、送信ECUのプログラムの改ざん自体は検知することができない。したがって、送信ECUのプログラムが改ざんされていないことを確認する構成証明を行うことが望ましい。構成証明は、例えば、送信ECUの正常なプログラムのハッシュ値をTPMのPCRレジスタに格納し
ておき、システム起動の際に、送信ECUに格納されているプログラムから得られるハッシ
ュ値と、PCRレジスタ内のハッシュ値が一致するか判定することで行える。なお、TPMで構成証明を行うのではなく、正しいハッシュ値を検証センタで記憶しておき、検証センタにおいて構成証明を行っても良い。
場合よりも高くない。したがって、これらのECUについては構成証明を省略しても良い。
本実施形態では、送信ECU100が特定メッセージを送信し、受信ECU200が特定メッセージを受信する度にPCRレジスタの更新を行っている。しかしながら、必ずしも特定メッセー
ジの送受信を行う度にPCRレジスタを更新しなくてもよい。例えば、送信ECU100が特定メ
ッセージをN回送信する度にN回目の特定メッセージの内容に基づいてPCRレジスタを更新
し、受信ECU200が特定メッセージをN回受信する度にN回目の特定メッセージの内容に基づいてPCRレジスタを更新する。このように、送信ECU100と受信ECU200が同じタイミングで
(すなわち、同じ特定メッセージに基づいて)PCRレジスタを更新するようにすれば、車
両の不正状態を検出するという効果を得ることができる。
上記の説明では、特定メッセージは1種類だけであることを想定している。しかしなが
ら、複数の特定メッセージを指定するようにしても良い。この場合、特定メッセージID記憶部は、特定メッセージに該当する複数のCAN IDを記憶する。これら複数の特定メッセージは、いずれも、メッセージ送信ECUのみが送信するCAN IDを有するメッセージである。
そして、特定メッセージの数と同じだけのPCRレジスタを利用して、それぞれの特定メッ
セージごとにPCRレジスタの更新を行うようにする。
特定メッセージを受信する度に対応するPCRレジスタを更新してもよい。あるいは、第1のメッセージ受信ECUが、第1の特定メッセージのCAN IDを記憶し、第1の特定メッセージを
受信する度に第1のPCRレジスタを更新し、第2のメッセージ受信ECUが、第2の特定メッセ
ージのCAN IDを記憶し、第2の特定メッセージを受信する度に第2のPCRレジスタを更新す
るようにしてもよい。
態を拡張して複数のメッセージ送信ECUを保護するように構成することは、当業者であれ
ば容易に実現できるであろう。
上記の説明では、検証センタ2から検証メッセージ要求を車両1に対して送信することで、車両の検証処理が開始している。そして、検証メッセージ要求の送信タイミングは、検
証センタ2が決定している。しかしながら、車両の検証処理は、車両1から検証センタ2に
通知を行うことによって開始することもできる。この場合、車両1から検証センタ2に対してナンスを要求するメッセージを送信する。検証センタ2がこのメッセージを受信すると
、ナンスを生成して車両1へ送信する。車両1の送信ECU100および受信ECU200は、送信されたナンスを用いてから検証メッセージを生成して検証センタ2へ送信する。
車載システム)の起動時や終了時、所定の時間が経過するタイミング、所定の距離を走行したタイミングなどとすることができる。なお、車両1から検証処理を開始することと、
検証センタ2から検証処理を開始することの両方を採用してもよい。
上記の説明では、ハッシュ値の算出や暗号化処理などにTPMチップを採用している。し
かしながら、同様の機能を提供するその他の技術を採用しても構わない。すなわち、本発明はTPMチップを採用する構成には限られない。また、暗号化アルゴリズムやハッシュ演
算アルゴリズムなどは既存の任意のものを採用可能である。
ように、メッセージに送信元アドレスや宛先アドレスが含まれずに、メッセージIDのみが含まれるようなその他のネットワークに対して本発明を適用することができる。すなわち、メッセージにアドレスが含まれない場合であっても、成りすましECUの追加を検出する
ことができる。さらに、メッセージにアドレスが含まれるようなネットワークに対しても適用しても構わない。
2 検証センタ
100 メッセージ送信ECU(送信ECU)
200 メッセージ受信ECU(受信ECU)
300 外部通信ECU
500 車内ネットワーク
110, 210 外部通信部
111, 211 フィルタ
112, 212 特定メッセージ記憶部
113, 213 特定メッセージ判断部
114, 214 特定メッセージコピー部
115, 215 TPM操作部
116, 216 検証メッセージ生成部
120, 220 TPM
121, 221 PCRレジスタ
122, 222 ハッシュエンジン
123, 223 秘密鍵記憶部
124, 224 電子署名付与部
130, 230 従来機能部
Claims (20)
- 車内ネットワークで接続されたメッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUを含む車両と、前記車両の不正状態を検出する検証センタとから構成される車両不正状態検出システムにおける車両不正状態検出方法であって、
前記メッセージ送信ECUは第1の記憶手段を備え、前記メッセージ受信ECUは第2の記憶手段を備え、
前記メッセージ送信ECUが、所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークに送信する際に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の記憶値を用いて前記第1の記憶手段の記憶値を更新する第1のステップと、
前記メッセージ受信ECUが、前記所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークから受信する際に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の記憶値を用いて前記第2の記憶手段の記憶値を更新する第2のステップと、
前記検証センタが、前記車両に対して検証メッセージを送信するように要求する第3のステップと、
前記メッセージ送信ECUが、前記要求に応答して、前記第1の記憶手段の記憶値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第4のステップと、
前記メッセージ受信ECUが、前記要求に応答して、前記第2の記憶手段の記憶値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第5のステップと、
前記検証センタが、前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージに含まれる値が互いに異なる場合に、前記車両が不正状態であると判断する第6のステップと、
を含む、車両不正状態検出方法。 - 前記所定の条件は、前記メッセージが所定のメッセージIDを有するという条件である、
請求項1に記載の車両不正状態検出方法。 - 前記第1のステップは、前記第1の記憶手段の前記記憶値と前記メッセージを連結する工程と、連結後のデータのハッシュ値を算出する工程と、前記ハッシュ値を前記第1の記憶手段に格納する工程と、を含み、
前記第2のステップは、前記第2の記憶手段の前記記憶値と前記メッセージを連結する工程と、連結後のデータのハッシュ値を算出する工程と、前記ハッシュ値を前記第2の記憶手段に格納する工程と、を含む、
請求項1または2に記載の車両不正状態検出方法。 - 前記第4のステップでは、前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが記憶する第1の秘密鍵を用いて前記第1の検証メッセージに電子署名を付してから、前記検証センタに送信し、
前記第5のステップでは、前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが記憶する第2の秘密鍵を用いて前記第2の検証メッセージに電子署名を付してから、前記検証センタに送信し、
前記第6のステップでは、前記検証センタは、当該検証センタが記憶する前記第1および第2の秘密鍵に対応する第1および第2の公開鍵を用いて、前記メッセージ送信ECUから送信される前記第1の検証メッセージおよび前記メッセージ受信ECUから送信される前記第2の検証メッセージの正当性を検証する、
請求項1-3のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 前記第3のステップにおける前記要求には、ランダムなメッセージであるナンスが含まれており、
前記第4のステップでは、前記メッセージ送信ECUは、前記ナンスと前記第1の記憶手段の記憶値を用いて前記第1の記憶手段の記憶値を更新してから、前記第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信し、
前記第5のステップでは、前記メッセージ受信ECUは、前記ナンスと前記第2の記憶手段の記憶値を用いて前記第2の記憶手段の記憶値を更新してから、前記第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する、
請求項1-4のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 前記車両が、所定のタイミングで、前記検証センタにランダムなメッセージであるナンスを要求するステップと、
前記メッセージ送信ECUが、前記ナンスと前記第1の記憶手段の記憶値を用いて前記第1の記憶手段の記憶値を更新するステップと、
前記メッセージ受信ECUが、前記ナンスと前記第2の記憶手段の記憶値を用いて前記第2の記憶手段の記憶値を更新するステップと、
を含む、請求項1-5のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 前記車両ネットワークはCANネットワークである、
請求項1-6のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 前記所定の条件は、メッセージが所定のCAN IDを有するという条件であり、
前記所定のCAN IDは、前記メッセージ送信ECUによって送信され、かつ、前記メッセージ受信ECUが受信および処理するメッセージのCAN IDである、
請求項7のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは、外部通信ECUを介して前記検証センタと通信する、
請求項1-8のいずれかに記載の車両不正状態検出方法。 - 検証メッセージを車両に要求し当該検証メッセージに基づいて車両における不正状態を検出する検証センタと通信可能な車載システムにおける制御方法であって、
第1の記憶手段を備えるメッセージ送信ECUが、所定の条件を満たすメッセージを前記車内ネットワークに送信する際に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の記憶値を用いて当該第1の記憶手段の記憶値を更新するステップと、
第2の記憶手段を備えるメッセージ受信ECUが、前記所定の条件を満たすメッセージを前
記車内ネットワークから受信する際に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の記憶値を用いて前記第2の記憶手段の記憶値を更新するステップと、
前記メッセージ送信ECUが、前記検証センタからの検証メッセージの要求に応答して、前記第1の記憶手段に格納された値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信するステップと、
前記メッセージ受信ECUが、前記検証センタからの検証メッセージの要求に応答して、前記第2の記憶手段に格納された値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信するステップと、
を含み
前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージは前記検証センタにおいて前記車両が不正状態であるか否かの判断に用いられ、両メッセージに含まれる値が異なる場合に前記車両が不正状態であると判断される、
車載システムにおける制御方法。 - 車両と検証センタとから構成され、前記車両における不正状態を前記検証センタにおいて検出する車両不正状態検出システムであって、
前記検証センタは、
前記車両に対して、検証メッセージを送信するように要求する要求手段と、
前記車両から送信される検証メッセージに基づいて、前記車両における不正状態を検出する検出手段と、
を有し、
前記車両は、
互いに車内ネットワークで接続された、メッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUとを有し、前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは前記検証センタと通信可能であり、
前記メッセージ送信ECUは、
所定の条件を満たすメッセージを選択する第1のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第1の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ受信ECUは、
前記所定の条件を満たすメッセージを選択する第2のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第2の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが前記車内ネットワークに送信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第1のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の前記記憶値に基づいて、前記第1の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが前記車内ネットワークから受信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第2のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の前記記憶値に基づいて、前記第2の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記車両が前記検証センタから前記要求メッセージを受信した場合に、前記メッセージ送信ECUの前記第1の検証メッセージ生成手段が前記第1の検証メッセージが生成し、前記検証センタに送信し、前記メッセージ受信ECUの前記第2の検証メッセージ生成手段が前記第2の検証メッセージを生成し、前記検証センタに送信し、
前記検証センタの検出手段は、前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセー
ジに含まれるそれぞれ前記記憶値が互いに異なる場合に、前記車両が不正状態であると判断する、
車両不正状態検出システム。 - 前記所定の条件は、前記メッセージが所定のメッセージIDを有するという条件である、
請求項11に記載の車両不正状態検出システム。 - 前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが前記車内ネットワークに送信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第1のメッセージ選択手段により判定された場合に、前記第1の記憶手段の記憶値と前記メッセージを連結し、連結したデータのハッシュ値を算出し、当該ハッシュ値を前記第1の記憶手段に格納し、
前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが前記車内ネットワークから受信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第2のメッセージ選択手段により判定された場合に、前記第2の記憶手段の記憶値と前記メッセージを連結し、連結したデータのハッシュ値を算出し、当該ハッシュ値を前記第2の記憶手段に格納する、
請求項11または12に記載の車両不正状態検出システム。 - 前記メッセージ送信ECUは、第1の秘密鍵を記憶する第1の秘密鍵記憶手段を有し、前記第1の検証メッセージに当該第1の秘密鍵を用いた電子署名を付して、前記検証センタに送信し、
前記メッセージ受信ECUは、第2の秘密鍵を記憶する第2の秘密鍵記憶手段を有し、前記第2の検証メッセージに当該第2の秘密鍵を用いた電子署名を付して、前記検証センタに送信し、
前記検証センタは、前記第1の秘密鍵に対応する第1の公開鍵、および、前記第2の秘密鍵に対応する第2の公開鍵を記憶する公開鍵記憶手段を有し、当該第1および第2の公開鍵を用いて、前記メッセージ送信ECUから送信される前記第1の検証メッセージおよび前記メッセージ受信ECUから送信される前記第2の検証メッセージの正当性を検証する、
請求項11-13のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 前記検証センタから送信される前記要求メッセージにはランダムなメッセージであるナンスが含まれており、
前記メッセージ送信ECUは、前記ナンスを用いて前記第1の記憶手段を更新してから、前記第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信し、
前記メッセージ受信ECUは、前記ナンスを用いて前記第2の記憶手段を更新してから、前記第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する、
請求項11-14のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 前記車両は、所定のタイミングで、前記検証センタにランダムなメッセージであるナンスを要求し、
前記メッセージ送信ECUは、前記ナンスを用いて前記第1の記憶手段を更新し、
前記メッセージ受信ECUは、前記ナンスを用いて前記第2の記憶手段を更新する、
請求項11-15のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 前記車内ネットワークはCANネットワークである
請求項11-16のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 前記所定の条件は、メッセージが所定のCAN IDを有するという条件であり、
前記所定のCAN IDは、前記メッセージ送信ECUによって送信され、かつ、前記メッセージ受信ECUが受信および処理するメッセージのCAN IDである、
請求項17のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 前記車両は、検証センタと通信可能な外部通信ECUを有し、
前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは、前記外部通信ECUを介して前記検証センタと通信する、
請求項11-18のいずれかに記載の車両不正状態検出システム。 - 検証メッセージを車両に要求し、当該検証メッセージに基づいて車両における不正状態を検出する検証センタと通信可能な車載システムであって、
互いに車内ネットワークで接続された、メッセージ送信ECUとメッセージ受信ECUとを有し、前記メッセージ送信ECUおよび前記メッセージ受信ECUは前記検証センタと通信可能であり、
前記メッセージ送信ECUは、
所定の条件を満たすメッセージを選択する第1のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第1の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第1の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ受信ECUは、
前記所定の条件を満たすメッセージを選択する第2のメッセージ選択手段と、
記憶値を格納する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に格納された前記記憶値を含む第2の検証メッセージを生成して、前記検証センタに送信する第2の検証メッセージ生成手段と、
を備え、
前記メッセージ送信ECUは、当該メッセージ送信ECUが前記車内ネットワークに送信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第1のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第1の記憶手段の記憶値に基づいて、前記第1の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記メッセージ受信ECUは、当該メッセージ受信ECUが前記車内ネットワークから受信するメッセージが前記所定の条件を満たすと前記第2のメッセージ選択手段により判定された場合に、当該メッセージと前記第2の記憶手段の記憶値に基づいて、前記第2の記憶手段の前記記憶値を更新し、
前記車両が前記検証センタから前記要求メッセージを受信した場合に、前記メッセージ送信ECUの前記第1の検証メッセージ生成手段が前記第1の検証メッセージが生成し、前記検証センタに送信し、前記メッセージ受信ECUの前記第2の検証メッセージ生成手段が前記第2の検証メッセージを生成し、前記検証センタに送信し
前記第1の検証メッセージおよび前記第2の検証メッセージは前記検証センタにおいて前記車両が不正状態であるか否かの判断に用いられ、両メッセージに含まれる値が異なる場合に前記車両が不正状態であると判断される、
車載システム。
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