JP5948497B2 - コンテンツ中心かつロードバランシング認識型の動的なデータアグリゲーション - Google Patents

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Description

ここに開示される実施形態は、通信網内のデータ通信に関する。
新興のマシン・トゥ・マシンの(M2M)アプリケーション(例えば、スマートグリッドおよびスマートシティのようなインテリジェントシステム)では、多数の無線センサノードのような小型でスマートなデバイスが展開するであろうことが予想される。これらのノードが、関心のあるオブジェクトを観察/監視するための、データの継続的なセンシングおよび収集を容易にすると期待される。それから、適応決定を可能にすると共にシステム自動化を実現するために、収集された情報をコントロールセンターになんとかして渡す必要がある。マルチホップルート(すなわち、ソースノードと宛先ノードとの間の1つ以上の中間ノードを含むルート)上では、データ転送の需要増がある、ということになる。
マルチホップ無線リンク上での生データの転送は、リソースならびに時間の両方の面から高コストであり得る。マルチホップルート上で転送されるトラヒックの総量は、特に相関情報の前処理により、ネットワーク内処理およびデータアグリゲーションを用いて相当に削減することができる。例えば、エネルギー効率のよいデータアグリゲーションおよび融合方式は、ネットワーク内のデータを前処理し、そのオリジナルのサイズと比較して、はるかに少ないデータ量を備えた処理結果だけを送ることができる。したがって、これらの方式は、将来の無線ネットワークのために、冗長なトラヒックを減ずると共にデータ過負荷を回避できる。しかしながら、効率的にデータを計算および中継するために、適切なデータ転送方式が、前提条件として必要である。
第1の実施形態によれば、i)候補ノード毎に、当該候補ノードにおいて通信データをアグリゲートすることを通じて得られる通信データ削減の大きさを含む限界処理利得を判定することと、ii)通信リンクを形成するために候補ノードのうちの1つを選択することとを含み、選択は、候補ノード毎に判定された限界処理利得に少なくとも部分的に基づいている、第1の通信ノードから複数の隣接候補ノードのうちのいずれか1つに通信データを送るための通信リンクを決定する方法が提供される。
いくつかの実施形態では、通信データ削減の大きさは正規化される。
いくつかの実施形態では、候補ノードの限界処理利得は、当該候補ノードに通信データを割り当てた場合の処理利得の大きさと当該候補ノードに当該通信データを割り当てないとした場合の処理利得の大きさとの間の差分を含む。
いくつかの実施形態では、限界処理利得は、ローカル寿命利得を含む目的関数の一部であり、ローカル寿命利得は、候補ノードに通信データを割り当てることにより達成される1つ以上の隣接候補ノードの寿命の変化を定義する。方法は、通信リンクのために選択されることになるノードを決定するために候補ノード毎に前記目的関数を評価することを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、所与の候補ノードについて前記目的関数を評価することは、通信データが所与の候補ノードに割り当てられた場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することと、通信データが所与の候補ノードに割り当てられない場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することとを含み、それぞれの場合に、ローカル寿命は、隣接候補ノードの中で最短の推定寿命を持つノードの寿命として定義され、所与の候補ノードについてのローカル寿命は、通信データが当該候補ノードに割り当てられた場合のローカル寿命と通信データが当該候補ノードに割り当てられない場合のローカル寿命との間の差分に基づいて判定される。
いくつかの実施形態では、ローカル寿命利得の大きさは、通信データが候補ノードに割り当てられる場合について推定されたローカル寿命によって正規化される。
いくつかの実施形態では、目的関数は、処理利得の大きさおよびローカル寿命利得の大きさの重み付き和を含む。重み付き和は、重み係数に依存してもよく、重み係数は、目的関数において、ネットワーク寿命に対する感度に関して、処理利得の大きさおよびローカル寿命利得の大きさの影響の平衡を保つように操作可能である。
いくつかの実施形態では、隣接候補ノードの寿命は、当該隣接候補ノードのエネルギー消費を推定することによって推定される。
いくつかの実施形態では、各隣接候補ノードのエネルギー消費は、第1の通信ノードとそれぞれの隣接候補ノードとの間のリンク品質パラメータを定義することによって推定され、リンク品質パラメータは、データの送達の成功を保証するために第1の通信ノードと隣接候補ノードとの間で当該データが2回以上送信される必要がある尤度を反映する。リンク品質パラメータは、第1の通信ノードからそれぞれの隣接候補ノードへとビットデータが首尾良く送達されるために送信される必要がある平均回数を定義してもよい。
いくつかの実施形態では、候補ノード毎に、当該候補ノードに通信データを割り当てる場合のローカル寿命利得を判定する際に、第1の通信ノードの寿命が考慮に入れられる。
いくつかの実施形態では、通信データは複数のデータタイプを含み、方法は、データタイプ毎に、ステップi)およびii)を実行することを含む。各データタイプは、データを中継するために必要とされるビット数を削減するために、ノードで実行する機能または関数によりアグリゲートすることのできるデータを含んでもよい。各データタイプは、環境の様々なパラメータを反映するセンサ信号を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、データタイプ毎に、限界処理利得は、ローカル寿命利得の大きさをさらに含む目的関数の一部であって、ローカル寿命利得は、候補ノードに特定のタイプの通信データを割り当てる場合の、1つ以上の隣接候補ノードの寿命の変化を定義する。方法は、特定のタイプの通信データの通信リンクのために選択されることになるノードを決定するために候補ノード毎に目的関数を評価することを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、データタイプ毎に、目的関数は報酬パラメータを含み、報酬パラメータは、特定のタイプのデータをアグリゲートする能力を持つノードへと候補ノードの選択にバイアスをかける。
いくつかの実施形態では、目的関数は、いくつかのインターバルで実行される。インターバルのサイズは、第1の通信ノードに到着するデータタイプの変動の量に基づいて決められてよい。方法は、いくつかのインターバルそれぞれに第1の通信ノードに到着する様々なデータタイプの数を監視することと、インターバル毎に、前のインターバルと比較しての、到着したデータタイプの数の変化を判定することと、変化に基づいて、目的関数が実行されるべき確率を決定することと、確率が閾値より上にあることが発見される場合に、目的関数を実行することとを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、閾値は乱数発生器から得られる。
いくつかの実施形態では、通信データは、通信進展因子をさらに含むデータパケットの中に含まれている。通信進展因子は、意図された受側ノードへのネットワーク内の順通信のために候補ノードの選択を支配するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、通信進展因子は、第1の通信ノードが位置するネットワークのレイヤの表示を含む。通信リンクのために候補ノードを選択する場合に、もし受側ノードからさらに離れたレイヤに位置する全ての隣接ノードが第1の通信ノードによって送信されているデータタイプにデータアグリゲーションを行なう能力を持たなければ、第1の通信ノードは、当該隣接ノードを候補ノードとしての考慮から除外してもよい。
いくつかの実施形態では、通信進展因子は、第1の通信ノードが位置するネットワークのレイヤの表示と、カウンタとを含み、カウンタの値は、第1の通信ノードのレイヤと同じまたは受側ノードからさらに離れたレイヤの中のノードへと通信データが送信されるごとにインクリメントされる。カウンタの値が閾値に達する場合に、第1の通信ノードは、通信データを転送するための候補ノードとして、受側ノードのより近くに位置するノードだけを考慮してもよい。
別の実施形態によれば、通信装置のネットワークにおいて動作可能な通信装置であって、装置は、当該装置から複数の候補隣接装置のいずれかへの通信のための通信リンクを決定するように動作可能であり、装置は、候補ノード毎に、当該候補ノードで通信データをアグリゲートすることを通じて得られる通信データ削減の大きさを含む限界処理利得を判定するように動作可能な処理利得判定器と、通信リンクを形成するために候補ノードのうちの1つを選択するように動作可能な通信リンク選択器とを含む。選択は、候補ノード毎に判定された限界処理利得に少なくとも部分的に基づいている、通信装置が提供される。
別の実施形態によれば、コンピュータ化された通信装置による実行時に、当該装置に第1の実施形態に従う方法を行わせるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
図1(a)は、記述された実施形態の分野でのルーティングアプローチを示す。図1(b)は、記述された実施形態の分野でのさらなるルーティングアプローチを示す。図1(c)は、記述された実施形態の分野でのさらなるルーティングアプローチを示す。 図2は、ここに記述された実施形態を例証する、通信ノードのネットワークを示す図である。 図3(a)は、図2のネットワークにおけるルーティングの例を示す。図3(b)は、図2のネットワークにおけるルーティングのさらなる例を示す。 図4(a)は、図2のネットワークにおけるルーティングの例を示す。図4(b)は、図2のネットワークにおけるルーティングのさらなる例を示す。 図5は、ルーティング決定を下す際に、図2のネットワークのノードによって行なわれる方法のフロー図を示す。 図6は、図2のネットワークにおけるルーティングのさらなる例を示す。 図7は、上述の実施形態において用いられる重み係数の変動に対するネットワーク寿命の性能を示すグラフを示す。 図8は、ここに記述される実施形態を用いるサイズに対するネットワークの性能のグラフを示す。 図9は、記述された実施形態の一例のエネルギー消費を従来技術と比較して示す。 図10は、従来技術に関して、ここに記述される実施形態のノードの残存エネルギーレベルの変動の係数のグラフを示す。 図11は、ここに記述された実施形態のトラヒックマップを示す。 図12は、従来技術の一例のトラヒックマップを示す。 図13は、ここに記述された実施形態の残存エネルギーマップを示す。 図14は、背景技術の一例の残存エネルギーマップを示す。 図15は、様々な要因を考慮に入れる場合に、ネットワークにおいて用いられ得る様々なルーティングトポロジを示す。 図16は、ここに記述された実施形態においてノード間で交換されるメッセージ信号の系列を示す。 図17は、ネットワーク中のノードで受信されるトラヒックコンテンツのタイプが時間と共にどのように変わり得るかを示す。 図18は、ここに記述された実施形態に従って、ノードが、データ中継のための隣接ノードについての当該ノードの選択を再評価するかどうかを判定する処理を示す。 図19は、ここに記述された実施形態に従って、データを処理する能力を持つノードにデータを優先的に転送するために、報酬パラメータがどのように用いられ得るかを示す。 図20は、従来のループ回避方式を使用するネットワークにおけるトラヒックの取るパスと、ここに記述された実施形態に従う方法を実装するネットワークにおけるトラヒックの取るパスとの比較を示す。 図21は、ここに記述された実施形態において、Time−To−Go−Forward(TTGF)プロトコルがどのように実装されるかの一例を示す。 図22は、従来のアプローチによって得られるネットワーク寿命を、ここに記述された実施形態を用いて得られるネットワーク寿命と比較するシミュレーションの結果を示す。 図23は、従来のアプローチにおいて1ラウンドあたりの再送信に費やされる平均エネルギー消費を、ここに記述された実施形態において1ラウンドあたりの再送信に費やされる平均エネルギー消費と比較するシミュレーションの結果を示す。 図24は、ここに記述された2つの異なる実施形態を用いて達成されるネットワークトラヒックの比較を示す。 図25は、ここに記述された実施形態に従うループ回避方式を用いることにより、ネットワーク寿命がどのように増加され得るかの一例を示す。 図26は、ここに記述された実施形態の方法を行なうのに適した通信ノードを実装できる装置を示す。
図1aは、ネットワーク内処理が行われない場合に、この分野において遭遇するかもしれない問題を図示する。この場合に、通信は、ソースノード(S1−S6で表される)からU1で表されるシンクノードへと、互いに関係なしにマルチホップ経路上で送られる。図示されるように、通信は、ノードS4、S5およびS6で一体化(アグリゲート)し、通信における以降のホップは十分な通信路容量を必要とし、そうでなければ、通信の遅延、失敗、またはその他の他の有害な結果が生じる。
一般的な原理として、ここに記述された実施形態は、分散処理を利用することにより動作する。コンテンツ中心かつロードバランシング認識型の分散型データルーティングソリューションが、大規模なマルチホップM2M無線ネットワークのために提示される。独立したルーティング決定が、ローカル情報だけを用いて各ノードによって下される。従って、このアプローチは、動的な環境に非常に適応性がある。
一実施形態において、2つの主要部分を含む、ルート選択用のハイブリッド目的関数が記述される。
1. 同様のタイプのデータをアグリゲートし、これにより処理利得を増加させることによって、通信トラヒックを削減する。
2. より長期のローカルネットワーク寿命を達成できるように、隣接のノードの中のエネルギー消費の平衡を保つ。
結局、ある実施形態では、ボトルネックノードについてのロードバランシング問題の解決によりネットワーク寿命全体も延長することができる。
慣習的に、典型的なデータ収集シナリオでは、ノードによって収集された情報は、中心的なゲートウェイノード(シンク)に最初に送られる。それから、この情報は詳しい分析のために処理される。しかしながら、多くの場合に、様々なノードから収集されたデータは大いに相互に関連するので、シンクへと転送する間に合体させたり共同で処理したりすることができる。例えば、アプリケーションの監視のためAVERAGEまたはMAXの表示度数のデータ・レポートを含むデータストリームに関して、または、すべて同じ物理イベントを感知する多数のセンサのためのセンサ表示度数を含むデータストリームに関して、相当な相関性があるかもしれない。
ネットワーク内処理は、高コストな無線通信リンク上で送信されるメッセージの総量を削減するために、ネットワーク内の情報のこの種の分散処理に対処する。これは、全体的なネットワーク効率ばかりでなくエネルギー消費に相当の影響を及ぼす。しかしながら、この領域の主な問題の一つは、様々なシステム側面(例えば、多数の共存するアプリケーション(異なるアプリケーションのために生成されたデータは相互に関連しないかもしれない)、不均一なノードエネルギーレベル、およびロードバランシング問題(いくつかのボトルネックノードが、多い作業量または低い残存エネルギーにより全ネットワークの性能に影響するかもしれない)など)を考慮することによって、データがどのように処理および中継されるかである。
リソースを制約されたネットワークにおける効率的なデータの収集およびアグリゲーションが、過去に考慮されてきた。図1bは、クラスタリングを図示する。クラスタリングは、単純であるが効果的な階層的データ収集ソリューションである。そして、クラスタリングでは、クラスタヘッド(CH)が、ローカルエリアにおけるノードの間でゴシッピングをするメッセージを介してポーリングされ、一旦選択されると、それらはネットワーク動作のローカルコントローラの役割を果たす。したがって、図1bで例証されるように、ノードS4は適切なクラスタヘッド(CH)であると確認されており、これは、長距離ホップ(1で表される)またはノードS5を介したマルチホップ経路(2で表される)を通じてのアグリゲートされた通信の伝送の前に、ノードS1、S2、S3、S5およびS6から伝送を収集する。クラスタが形成されている場合には、同じクラスタの中のパケットはすべてCHに直接送られ、それからサマリーメッセージが生成されてシンクへと送信される。
しかしながら、ロードバランシングの目的のためにはネットワーク構造の周期的な再構築(再クラスタリング)が必要とされる。これは、通信オーバーヘッドによる追加の遅延および追加のエネルギー消費を招く。さらに、これらのアルゴリズムは動的なネットワーク状態の下では脆弱であるし、均質なトラヒックパターンが通常仮定される(すなわち、ネットワーク中の全ノードが同じタイプのメッセージを定期的に報告する)。
クラスタリングベースのアルゴリズムと同様に、ツリーベースのアプローチ(図1c)は、適切なツリー構造を様々な要求に基づいて最初に構築する必要があり、それゆえソースからシンク(ツリーの根)へのトラヒックフローは、ツリーの好ましい方向に基づいてルーティングされる。2つ以上のメッセージが処理ノードに一旦到着すれば、データアグリゲーションが行なわれ、それらの集合体を計算してから次のホップへと転送することができる。
やはり、ツリーベース方式の欠点はクラスタリングベースアルゴリズムの欠点と同様である。アプリケーションのトラヒックが変わるごとに、または、新しいアプリケーションが出現するごとに、最適化されたツリー構造を新しい要求に基づいて再形成する必要がある。
従って、多数のアプリケーションが共存する動的な環境では、異なるデータタイプの効率的な配信および不均一なトラヒックフローのより良好な組織化のために、様々なデータアグリゲーションパスが必要とされる。あらかじめ最適化された静的な構造は、この動的な要求を満たすことができない。他方、グローバルネットワークトポロジを頻繁に再建したり、多数のオーバーレイされたツリーを計算および構築したりすることは、計算的に効率的ではない。故に、このアプローチを維持することは高コストになるであろう。
ここに記述された実施形態は、例えば、コンテンツ中心ルーティングおよび処理、ロードバランシング、通信信頼度およびネットワーク力学などのいくつかのむずかしい問題を考慮に入れる点で、従来のアグリゲーション・アプローチとは異なる。処理効率、ネットワーク寿命延長および場合によっては通信信頼度を考慮して各ノード上で目的関数を処理することにより分散型意思決定アプローチが用いられる。更に、実施形態は、そのコンテンツによってネットワークトラヒックを区別するコンテンツ中心技法を実装する。故に、メッセージのコンテンツタイプに基づいて、ノードはそれぞれ目的関数を実行することによって異なるルーティングテーブルを構築するかもしれない。そのようにすることによって、トラヒックの総量はそれらが処理され得るノードへの関連データをアグリゲートすることで削減することができる。結果として、これはエネルギー効率を改善し、ネットワーク寿命を延長する。故に、実施形態は、異なるトラヒックタイプの効率的な配信および不均一なトラヒックフローのより良好な組織化のための代替データアグリゲーションパスを生成できる。
ここに記述された実施形態は、動的かつ不均一なトラヒックパターンを備えるネットワークに対する分散処理およびロードバランシング技術の統合による効率的なルーティングソリューションを提供する。
図2に例証されるように、実施形態は、次に、ネットワークの視点から記述されるであろう。ネットワークは、N個のノードV={v1,v2,...,V}によって形成される。ゲートウェイvは、ネットワークの中心に位置する。ノードは電池式であり、各ノードはそれぞれ有限かつ非補給のエネルギー供給E(i)を持つ。不均一な、初期ノードエネルギーレベルが仮定される。多くの実用的なシステムにあるように、ゲートウェイvはより強力なノードとして見なされ、他のノードよりはるかに高い初期エネルギーレベルを持つと仮定され、または、無制限の電源に接続される。簡単にするために、送信電力制御は不可能とする。従って、ノードはすべて固定の通信距離を持ち、それらはマルチホップリンクを介して接続される。従って、波のような通信リングトポロジが形成できる。各リング(レイヤ)の中のノードは、シンク(図2)に到着するのに必要とされるホップの最小数を表わすレイヤIDを割り当てられる。
ネットワーク中で実行するアプリケーションの視点からすると、アプリケーションA={a,a,a,...}が、確率Pappおよび寿命存続時間T={t,t,t,...}を備えて、無作為にゲートウェイに出現する。アプリケーション毎に、初期データを生成するいくらかのソースノードが必要とされる。ソースノードは、アプリケーション要求(例えば、特別のエリアを監視すること)に基づいて、または、無作為にゲートウェイによって選ばれることで、あらかじめ選択され得る。
時間はラウンドと呼ばれる期間に分割される、トラヒックは同じアプリケーションのすべてのソースノードについてラウンド毎パケット毎にrビットの一様な速度で生成されると仮定されているが、異なるトラヒック速度(R={r,r,r,...})が異なるアプリケーションのために生成され得る。
アプリケーション寿命Tが一旦満了になれば、対応するソースノードはそのアプリケーションのためのデータの生成および送信を停止するだろう。前のアプリケーションが一旦終了しても同一のアプリケーションが確率Pappでネットワーク内に再び出現し得るし、多数の異なるアプリケーションがネットワーク内で共存し得る。
図3aおよび3bは、V1からV4までの4つのネットワークノードに対する、この実施形態において採用されたアプローチの具体例を図示する。この実施形態の実行において、ネットワーク(図3a)内のすべてのノード上で例えばSUM、MAX、MIN、AVERAGEなどのデータアグリゲーション関数を行なうことができると仮定されている。図3aに図示された第1の例において、3つのデータソースノードV、VおよびV3は、それぞれ温度監視アプリケーションを起動している。そして、ノードv(この場合はV4)は、それ自身のメッセージ(vもまたソースノードであるならば)と一緒に多数の入力メッセージを単一の出力メッセージへとアグリゲートできる。
但し、同じアプリケーションからのメッセージだけがアグリゲート可能であると仮定されている。図3bに示されるように、ソースノードのうちの1つV3が今度は湿度監視アプリケーションを起動している。様々な理由で、異なるデータタイプはたやすく処理されないかもしれない、または、場合によってはそのようにすることができないかもしれない。例えば、温度表示度数を含むデータセットと湿度表示度数との平均値を計算することは意味がない。
記述された実施形態を達成する際に、実行の鍵は各ノードに目的関数を埋め込むことである。確率pに依存して、目的関数は異なるアプリケーショントラヒックの転送のための次ホップノードをランク付けて選択するために実行される。故に、独立したルーティング決定が、ローカル情報のみを用いて各ノードによって下される。データタイプk毎に、次ホップノードjが、数式1で記述される目的関数Fによって選ばれる
ここで、第1項g’―g’’は、アグリゲーションによる、正規化された通信データ削減量を算定する、限界処理利得である。第2項(L’―L’’)/L’は、正規化されたローカル寿命利得として定義される。βは、2つのパラメータ間の重みを提供する、調整パラメータである。
以下では、各項がさらに掘り下げて記述されるだろう。
限界処理利得
上記式では、限界処理利得はg’―g’’として与えられ、ここで、g’はトラヒックkをノードjに割り当てることによる処理利得であり、g’’はトラヒックkをノードjに割り当てないとした場合の処理利得である。
ここで、処理利得gは次のように計算される。
ここで、Σin はノードjを介して中継される全アプリケーションkについての入トラヒックの総量であり、Σout は合計の出トラヒックである。
従って、数式2の分子に示された部分は、jでのアグリゲーション処理によって削減されたトラヒックの総量であり、そしてこの値は入トラヒックの合計で割られる。
この論理的根拠に関して2つの主な理由がある。
1)それをローカル寿命利得(数式(1)に示される第2項)と数的に比較可能とするのは正規化処理である。故に、ハイブリッド利得が計算可能となる。
2)ロードバランシングの目的のため:同じ処理利得を提供(同じデータ量を削減)できるが、既に割り当てられているトラヒックがより少ないノードへとトラヒックを中継することが好ましい。従って、トラヒック削減量が同じであるとして、ノードが持つ入トラヒックが多くなるほど、当該ノードが得ることのできる処理利得は小さくなる。
上記アプローチの動作例が、図4aおよび図4bに図示される。これらの例の各々では、2つのアプリケーション(T1およびT2)が、6つのノードによって形成されたネットワークの中でデータを収集している。ノード1、2、3、4はT1のソースノードであり、ノード4だけがアプリケーションT2のための情報を提供している。
ここでは、ノード3は、どのノードがそのトラヒックを転送すべきかを判定するために目的関数を実行している。
図4aに示される配置は、ノード5を介してノード3からのトラヒックを中継することを示している。その一方で、図4bに示される配置は、ノード4を介してノード3からのトラヒックを中継することを示している。状況に上記公式化を適用すると、次の計算が生じる。
シナリオa
ノード3からノード5までトラヒックタイプT1を中継する限界処理利得は次のとおりである。
g’’=(3000−1000)/3000=2/3
g’=(4000−1000)/4000=3/4
限界処理利得=g’−g’’=1/12
シナリオb
ノード3からノード4までトラヒックタイプT1を中継する限界処理利得は次のとおりである。
g’’=(2000−2000)/2000=0
g’=(3000−2000)/3000=1/3
限界処理利得=g’−g’’=1/3
明らかに、この例では、ノード4(シナリオb)がより良好な処理利得を持つので、それが選択されるであろう。この決定は、両方の場合の通信リンクの各々についてのトラヒックを直接観察することによりさらに評価することができる。それらは各リンク上にちょうど同じ量の通信トラヒックを持つが、シナリオaにおけるノード5は、それがT1のためのほとんどのトラヒックを受信および処理する必要があるから、ボトルネックノードである。対照的に、シナリオbはよりバランスのとれたソリューションを提供する。
しかしながら、ノードがより多くのエネルギーを備え付けている場合には、原則として、当該ノードは内蔵のエネルギーが少ないノードと比較してより多くの情報を中継および処理できる。しかし、処理利得関数中のロードバランシング関数は、不均一なノードエネルギーレベルを反映できない。故に、ローカル寿命利得として知られる別のパラメータが、数式(1)において述べられた目的関数へ加えられる。
ローカル寿命利得
上で言及されるように、ローカルの寿命利得は(L’―L’’)/L’として表現され、ここで、L’はトラヒックkをノードjに割り当てることによるローカル寿命であり、L’’はトラヒックkをノードjに割り当てないとした場合のローカル寿命である。
ここで、ローカル寿命Lは、次式によって計算される。
ここで、Eはノードjの残存バッテリーエネルギーである。eは、データを送受信することのコストに加えて、データアグリゲーションのコスト、フラッシュに情報を読み書きすることのコストを含むノードjの総エネルギー消費量である。Nは、次ホップノードが選ばれる候補ノードの数である。
したがって、ノードjがローカル領域において最短の寿命を持つボトルネックノードである場合に、そのノードにより多くのトラヒックをさらに割り当てることは、全体的なネットワーク寿命にも影響するローカルネットワーク寿命を必然的に減少させる。従って、この場合に、ローカル寿命利得関数によって目的関数にペナルティが加えられる。他方、いくつかのメッセージがボトルネックノードから離れて転送される場合には、報酬が与えられる。従って、ロードバランシングは、動的なトラヒックフローの分布だけでなくネットワーク内の不均一なバッテリーエネルギーレベルを考慮することによって達成される。
多数のアプリケーションのために集中型のオーバーレイされたツリー構造を構築したり、ネットワーク状態が一旦変化すれば各ルーティングトポロジを再構築したりするよりも寧ろ、よりロバストな方法は、ローカル情報に基づいて次のホップ中継を各ノードが決定する分散型意思決定アプローチを持つことである。
この実施形態の動作が図5で述べられる。アプリケーションがゲートウェイに一旦出現すれば(S51)、あらかじめ最適化された、若しくは、デフォルトの、ルーティング構造がデータを収集するために用いられる(S52)。但し、ノードjは、それぞれ、目的関数Fの実行によりその次のホップ中継を改善する確率pを持つ(S53)。ローカルの問合せメッセージが、そのレイヤIDを備えたローカル領域でブロードキャストされ(S54)、同じ若しくはより低いレイヤIDを持つ、その1ホップ隣の候補だけが、ノードバッテリーエネルギーレベルと共にその入トラヒックおよび出トラヒック情報からなる報告メッセージで問い合わせに返答するであろう。トラヒックタイプ毎に、候補ノードはFによってランク付けられ、最高の順位を持つものが対応するトラヒックを中継するために選択される(S55)。
Fを実行する頻度は、確率pによって決まる。但し、ノードjで生成されるデータがない場合、または、ノードjによって中継されるデータがない場合には、pは0となる。しかしながら、新しいトラヒックがノードjに出現する場合には、この処理は続行される。
通信ループは、例えば、トラヒック輻輳、パケット損失(Time−to−Live満了による)、ループメッセージの繰り返し処理および伝送による追加のエネルギー消費のなどの多くの問題をマルチホップM2Mネットワークに引き起こす可能性がある。故に、この問題を解決するために、資格のある隣接ノードだけがこの問い合わせに答えることができるよう、返答制約がローカルの問合せメッセージに加えられ得る。
Time−To−Go−Forward(TTGF)量が定義される。これは、意図されたシンクへのネットワークの外側のレイヤからの通信の全体的な進展を強いるカウントを表わす整数値である。以下のアプローチにおけるこの量の使用は、TTGFがどのようにこの進展に影響するかを例証するだろう。
この実施形態では、問合せメッセージを生成する目的ノードに対して3つの規則が規定される。
1. もし他の資格のある候補を見つけることができれば、目的ノードにいかなるアプリケーショントラヒックを送ったいかなる親ノードも、対応するトラヒックについての候補になりえない。
2. もし他の資格のある候補が見つけることができれば、目的のノードと比較して上位のレイヤIDを備えたいかなるノードも、候補として選択できない。
3. Time−To−Go−Forward(TTGF)カウントが経過した時には、もし見つけることのできた他の資格のある候補があるならば、下位レイヤIDを備えたノードだけが次ホップ候補であり得る。
読者によって理解されるように、TTGF量の使用法は、Time to Live(TTL)(問合せメッセージのヘッダに加えられるビット)の概念に似ている。要するに、送信側が受信側と同じ若しくは受信側よりも下位のレイヤIDを持っている場合には、TTGFカウントは1だけ減じられる。異なるTTGF値を備えた多数のメッセージが単一のメッセージへとアグリゲートされる場合には、最小のTTGF値がデータアグリゲーション後に使用される。成功した転送中継伝送(上位レイヤ→下位レイヤー)がなされた場合に、TTGF値はデフォルトに(しばしば正整数として)セットされる。
第1のノード(1の印が付けられている)が様々な他のノード(2〜6の印が付けられている)およびそこから基地局またはゲートウェイへと通信している、上記アプローチの動作例が図6(それはネットワークの一部を示す)に図示される。
3つのイベントがイベント(a),(b)および(c)として認定される。イベント(a)は、ノード1からノード4までの通信、そしてどのノードを前方への伝送に使用するべきかに関しての決定を含む。イベント(a)は、レイヤ3からレイヤ2までの伝送を表わす。示されるように、次のホップはノード2、3、5および6のうちのいずれへの通信も含むことができる。
故に、TTGFは、デフォルト(この場合、デフォルト=1)に設定され、同じまたは下位のレイヤ内のすべての1ホップ隣接ノードが次ホップ候補となり得る。
イベント(b)は、ノード2からノード4までの通信を含む。この場合には、TTGF値が目的ノードで1だけ減じられた後も、それは0より大きい。したがって、同じレイヤの中の隣接ノードは、次のホップ選択に対してまだ資格がある。故に、ノード2(それはイベント(b)の親ノードである)とは別に、ノード3、5および6が次のホップ中継となるために競合するだろう。
最後に、イベント(c)は、TTGFが1に設定されており、ノード3からノード4までのホップを含む。ケース(c)のTTGFはノード4で0になるので、下位レイヤIDを備えたノード(ノード5および6)だけが、候補選択および問合せメッセージを中継することの資格がある。
したがって、TTGFを用いることによって、特定のホップにおいて、シンクへのいかなる「クローザー」へも転送されていないメッセージも、次ホップ候補として下位レイヤノードを選択することでそのようにすることを強いられる。その間に、ループメッセージを廃棄できるように例えばTTLなどの他のメカニズムも使用することができる。
ここに記述される実施形態は、分散コンピューティングおよびロードバランシング技術の統合によってネットワーク寿命を改善する可能性を提示する。
分散処理とデータアグリゲーションにより、通信メッセージの総数は相当に削減され、そして制限のあるエネルギー資源を節約する。さらに、動的なトラヒックフローおよび残存ノードエネルギーレベルを考慮することによる、バランスのとれたルーティング決定は、ボトルネックノードへの大量のトラヒックの転送を回避できる。したがって、より長いネットワーク寿命を達成することができる。
独立したルーティング決定が、ゴシッピングをするローカルメッセージを使用して、各ノードによって下される。したがって、それはネットワーク力学に対してロバストであり、大規模ネットワークへ拡張可能でもある。
上に記述された実施形態(これは、「コンテンツ中心かつロードバランシング認識型の動的なデータアグリゲーション」(CLADA)と以下では呼ばれる)は、シミュレーションを介して評価できると共に、あらかじめ最適化されているが静的なツリートポロジ(STree)および従来の集中処理方法(Central)(ここでは、シンクだけがデータを処理する)と比較できる。
重み係数βの影響が、これから論じられるだろう。図7は、記述された実施形態に従って動作する典型的なネットワークについて、ネットワーク寿命に対するβの影響を示すグラフを図示する。図に示すように、βのより大きな値は目的関数を計算する際にローカルの寿命利得により大きな重みを適用する。これは、結果的にボトルネックノードに対する目的関数の出力のより小さな値をもたらす。故に、これは、ボトルネックノードへの通信のさらなる割り当ての回避に向かう傾向を生み出すであろうし、さもなければローカルの寿命を短くするだろう。但し、観察できるように、βの値のある限界の上では、βを増加させるインパクトは著しく小さくなる。
図8は様々なネットワーク規模に対してネットワーク寿命を延長する際のアルゴリズムの性能を示す。ノード密度は同じ(0.0025のノード/m)である。ネットワーク幅が100メートルまで増加する場合、これは最も遠い領域の中のノードにとってシンクに到着するのに約3―4個のホップを必要とする。CLADAが、STreeと比較して約30%のネットワーク寿命改善を得ていて、かつ、Centralアプローチより4倍以上良好であることが観察され得る。ネットワークのサイズがさらに増加する場合、これらの性能ギャップはさらに大きくなる。
図9では、処理、フラッシュにおけるデータの読み書き、通信および総コストの、ラウンドあたりの総エネルギー消費量が図示される。ネットワーク幅は、同じノード密度で200メートルに設定される。通信部分が総エネルギー消費量を左右することが注目されるだろう。故に、分散処理を利用して通信データ量を削減することによって、CLADAおよびSTreeは、Central法と比較して、通信に費やされるエネルギー消費量のほぼ75%を節約する。更に、処理コストは小さすぎるので、差を知らせることができない。ラウンドあたりの処理コストが以下に列挙され、ここではCLADAおよびSTreeが分散処理のために92.1μJおよび92.5μJをそれぞれ費やしており、その一方でCentralアプローチは、CLADAとSTreeと比較してわずかに半分の処理コスト(42.1μJ)に関わる、はるかに少数の計算イベントを持つ。しかしながら、処理の差は通信部分と比較して無視できる。
図10は、ノード残存エネルギーレベルの変動係数を示す。より大きな値は、より貧弱なロードバランシングを暗示する、ノード残存エネルギーレベルのより大きな変動を表わす。記述されたCLADAが、STreeおよびCentralの両方に比べてロードバランシングの点でより良好なパフォーマンスを持つことを観察することができる。さらに、シミュレーション時間が進むと、ソースノードから生成される生データは変化し(例えば、新たなアプリケーションの出現または古いアプリケーションの終了)、トラヒックフローの力学をもたらす。CLADAを使用するノードは、ローカルトラヒックパターンの監視することでそのルーティングを改善することができるので、通信トラヒックに相当な変化が起こった場合に、当該ノードは後の段階でSTreeに対してより良好なパフォーマンスを示す。
図11〜図14では、CLADAおよびCentralのトラヒックマップおよび残存エネルギーマップについて視覚化された比較が提供される。図11および図12のトラヒックマップにおける線幅はそのリンクを介してどれだけのデータが流れているか表わし、その一方で図13および図14のエネルギーマップにおけるドット・サイズは対応するノードバッテリーエネルギーレベルを示す。CLADAと比較して、Centralアプローチにはるかに大量の通信トラヒックがあることが理解できる。さらに、シンクにより近いエリアの中のノードが外側の領域にあるノードのために情報を中継する必要があるので、Central法のネットワークの中心に大きなトラヒックレベルを観察することができる。これは、ホットスポット問題を容易く引き起こす可能性がある。対照的に、CLADAは、アグリゲーション後に、はるかに少ない通信データ量を持つ。更に、残存エネルギーマップを観察することによって、CLADAが、より多くのエネルギーを節約し、かつ、よりバランスのとれたエネルギー消費にすることを、さらに観察できる。
CLADAは、関連データをアグリゲートし、そして処理利得を増加させることによって、通信トラヒックを削減するために、使用することができる。CLADAは、不均一のノード残存エネルギーレベルを考慮に入れて隣接のノードの間でのエネルギー消費のバランスをとるのを支援してもよく、これはホットスポットノードの早期のエネルギー枯渇を回避する。但し、CLADAは、通信リンク品質を考慮せず、完全なチャンネル状態を仮定する。いくつかの状況では、貧弱な通信リンク上でパケットを送ることは、パケット損失による追加の再送信でエネルギーを浪費するかもしれない。故に、通信信頼度もさらに考慮に入れることが望ましいかもしれない。もちろん、マルチホップ無線M2Mネットワークにおける、エネルギー効率および通信信頼度は、それら自身相反する目的を提示するかもしれない。すなわち、無線伝送でのエネルギーを節約するために最も大きなトラヒック削減量を提供するルートは、通信信頼度の目的のための理想的な候補ではないかもしれない。
図15は、これらの様々な考慮がルーティングトポロジにもたらし得るインパクトの例を提供する。図15(a)はネットワーク機構を示しており、これは6つのノードおよび1つのゲートウェイノード(Gのラベルを付けられている)によって形成される。ここで、ソースノード1、2、3(Sの印が付けられている)からゲートウェイノード(G)へとトラヒックを送ることが意図される。ネットワーク中の各ノード・ペア間のラインは通信リンクを示す。破線として引かれたラインは、信頼性の低いリンクを表すために用いられる。これらのリンクは、例えば、それらのノード間の障害の存在により、または、他の干渉源により、信頼性が低いかもしれない。
図15(b)は、唯一の考慮が通信信頼度である場合に採用されるルーティングトポロジを示す。図15(c)は、唯一の考慮がトラヒック削減によるエネルギー節約である場合に採用されるルーティングトポロジを示す。図15(d)は、ルーティングトポロジを構築する際にエネルギー効率および通信信頼度の両方が考慮に入れられる例を示す。
図示されるように、図15(b)のルーティングトポロジは、図15(c)および図15(d)に示されるルーティングトポロジと比べて大きなトラヒック量を持つ。対照的に、効率的なデータアグリゲーションのおかげで、図15(c)に例証されるネットワークは最小のトラヒック量を持つ。
但し、この場合に、トラヒックは、2つの信頼性の低い通信リンク(すなわち、それぞれ、ノード1から5までおよびノード3から5まで)上で絶えず送られる。これは、例えばパケット損失などの問題、さらには、ノード1および3からノード5へとデータを再送信するための追加のエネルギーを消費する必要性をもたらすかもしれない。図15(d)は、データが信頼できるリンクを介して、当該データをアグリゲートできる適切なノードへと転送されるソリューションを示す。従って、エネルギー効率、処理効率および通信信頼度の間のバランスを見つけ出す、インテリジェントなアルゴリズムを提供することが望ましい、ということになる。
ルーティング決定を下す際にローカルネットワーク寿命を適切に推定するためにチャンネル/リンク品質が明示的に考慮される、さらなる実施形態がこれから述べられるだろう。この実施形態では、コンテンツ中心データアグリゲーションによるトラヒック削減利得を考慮するだけでなく、信頼できる通信リンク上に各通信単位(例えばパケット)をルーティングすることを目的とした、変形された目的関数が導入される。故に、低いパケットドロップ率および長期のネットワーク寿命を達成することができる。さらに、単純であるが効果的な通信ループ制御方式が、分散処理を促進し、かつ、トラヒック削減により通信で費やされるエネルギーを節約するために提案される。
本実施形態は、ネットワーク寿命を相当に延長できる、効率的なデータアグリゲーションおよび信頼できる配信方式を提供し、それによって、ネットワークメンテナンスの節約を提供すると共にノード再配備のコストを減らす。ここに記述されたアルゴリズムは、例えば、無線アドホック、センサネットワークなどのデータ収集の目的のための広範囲の無線ネットワークにおいて実装することができる。
現在記述された実施形態の主な目的は、信頼できる通信リンク上に、オーバーレイされたコンテンツ中心データアグリゲーショントポロジを構築し、損失のある無線ネットワークにおける様々なタイプのデータを効率的にルーティングおよび処理するために各コンテンツ情報フローおよび通信トポロジを最適化することである。
本実施形態は前に記述された実施形態の論理的な拡張であって、リンク品質認識型コンテンツ中心データアグリゲーション(LACDA)とここでは呼ばれる。以下に論じられるように、本実施形態は、リンク品質認識型のローカルの寿命推定、コンテンツおよびコンテキスト認識型の動的な目的関数実行確率、ならびに、通信ループを回避する次ホップ候補選択メカニズムを備えた、新しい目的関数を導入する。
LACDAは分散型アプローチであって、その動作は以下のように説明される。アプリケーション要求がゲートウェイに一旦出現すれば、デフォルトルーティング構造(例えば、DAGトポロジを形成するRPL)がデータを収集するために最初に使用される。それから、各ノードは、目的関数Fを実行することによってその次のホップ中継を改善する動的な確率pを持つ。
図16は、目的ノード(すなわち、目的関数Fを実行することを意図するノード)とそのそれぞれの隣接のノードとの間で交換されるメッセージ信号の系列の例を示す。ステップS161では、目的ノードは、その1ホップ隣のノードへと、ローカル問合せメッセージをブロードキャストする。問合せメッセージは、目的ノードの出トラヒックコンテンツタイプおよび対応するトラヒック量、ならびに、候補選択基準(例えば、後ほど記述されるTTGFビット)を含む。資格のある次ホップ候補は、それぞれのACKメッセージで目的ノードに応答する(ステップS162)。ACKメッセージはそれぞれ、例えば、応答機のID、指定のトラヒックがそのノードに送られる場合の応答機の推定ノード寿命などFによって必要とされる情報を含んでいる。目的ノードは、隣接ノード毎に目的関数を計算するために、ACKメッセージで含まれる情報を使用できる。そのようにしている間に、目的ノードは、様々なノードの候補ランキングを制定し、対応するトラヒックを中継するために最高の順位を持つノードを選択する。ステップS163では、対応するトラヒックを中継するノードが選択されていて、目的ノードは、ルーティングテーブルを更新し、そのトラヒックコンテンツのための新たな次ホップノードIDを含むルーティング更新告知メッセージをブロードキャストする。以前の中継ノードはLEAVE ACKメッセージ送信し(ステップS164)、その一方で新たな次ホップノードはJOIN ACKメッセージで返答する(ステップS165)。このように、多数のトラヒックコンテンツタイプのための、オーバーレイされたツリートポロジを動的に更新することができる。
動的なネットワーク環境では、ほとんどのルーティングプロトコルは、定期的にそれらのルーティング情報を更新し、ルーティングテーブルを最新にしておく。但し、そのようにすることは、追加の制御オーバーヘッドを招く。例えば低電力かつ損失のあるネットワークなどのリソースを制約されたネットワークでは、シグナリングメッセージは、制限のある内蔵ノードエネルギーを節約するために制御されるべきである。現在の実施形態において、時間tで目的関数を実行する頻度は、確率p(t)によって制御される。確率は、各ノード上で独立して計算され、ローカルまたはグローバルなネットワーク情報を必要としない。確率p(t)は以下の数式4で定義される。
ここで、Δは、時間ラウンド(「ラウンド」は基本的な時間単位である)での各ノードのトラヒックコンテンツ変動である。tは現在の時間インターバルであって、tはノードが目的関数を実行した最後の時間インターバルを示し、Pdefaultはあらかじめ最適化された確率である。図17は、Δが様々な時間インターバルでどのよう計算され得るかの例を示す。
図18は、どのように、目的ノードが所与の時間インターバルtで目的関数を実行するかどうかを当該時間インターバルでのp(t)の値がどのように決めるかを例証するフローチャートを示す。トラヒックコンテンツ変動によりΔの大きな値がもたらされる場合に、目的関数を実行する確率は増加する。他方、ネットワークが安定し、かつ、Δが小さい場合には、確率pは減少する。変化が生じない場合、確率pは0にまで達するかもしれない。それは、効果的に制御オーバーヘッドを削減する。ノードが十分に長期の期間にわたって目的関数を実行しないならば、小さなコンテンツ変動の蓄積もまた、時間と共にpの値の増加をもたらし、いつかはノードが目的関数を実行するトリガとなることができる。これが一旦起これば、tはtに設定され、p(t)はpdefaultに再設定される。そのようにすることは、ゆっくり変わる環境においてさえも、ルーティングテーブルが絶えず最新にしておかれることを保証する。以上のように、目的関数を実行する確率は、安定したネットワークでは、動的に変化するネットワークと比較してはるかに低い。
本実施形態では、目的関数Fは、N個の隣接候補の中でトラヒックタイプ(コンテンツ)k毎に最もふさわしい次ホップノードjを見つけ出すために、目的ノードiで実行される。トラヒックはそのコンテンツタイプによって区別されるので、目的ノードは目的関数を実行することによりコンテンツk毎に異なるルーティングテーブルを構築するかもしれない。
新しい目的関数Fが数式5で述べられている。それは、CLADAの実施形態の数式1で示される関数に基づいている。
CLADAの実施形態と同様に、第1項g’−g’’は先に定義された処理利得であり、βは重み付けパラメータである。この新しい目的関数について2つの主な差異がある。それは、リンク品質認識型のローカルネットワーク寿命推定および新たな報酬パラメータξ である。これらは、両方とも以下に詳細に論じられるだろう。
報酬パラメータξ はノードの不均一な処理能力を調節するために導入される。あるノードは例えば、ハードウェアまたはソフトウェアの制約により、特定のタイプのコンテンツを処理することができるに過ぎないかもしれず、その一方で他のノードはいかなるタイプのデータも処理することができないかもしれない。そのような場合に、ノードは、単に、受信データを処理しない中継器の役割を果たす。報酬パラメータξ は対応するコンテンツkを処理できるノードjに追加の信用を与えるために用いられる。報酬パラメータの値は以下のように定義される。
ξ =0 (ノードjがトラヒックコンテンツkを処理することができない場合)
ξ =σ (ノードjがトラヒックコンテンツkを処理することができる場合(σは定数である))
コンテンツkを処理できるノードjへとトラヒックkをルーティングすることがトラヒックkの量を削減する場合には、Fにおける限界処理利得は当該ノードjに信用を既に与えていると、当業者は理解するだろう。従って、報酬パラメータξ がない状態でさえ、トラヒックは、単にそれを中継することに加えてデータを処理することができるノードへと転送される可能性が高い。しかしながら、ノードjがコンテンツkを処理する能力を持っているもののjを介してルーティングされた他のトラヒックkが現在ない場合には、トラヒック削減がないので処理利得は0である。この場合に、報酬パラメータは、トラヒックが、それでもなおそのノードjに転送されることを保証するのを支援することができる。
図19は、そのようにすることによって達成された限界処理利得がそれほど大きくない場合にさえ、データが当該データを処理する能力を持つノードへと優先的に転送されることを報酬パラメータがどのように保証できるかの例を提供する。図19(a)は、目的ノード3が1000ビットのトラヒックコンテンツkをゲートウェイノードGへと送ることを望む状況を示す。目的ノードは、2つの中継ノード2および4のうちの1つを介してデータを送るという選択肢を持つ。これらのノードのうち1つであるノード2は、コンテンツkを処理できる(すなわち、ノード2は、中継に必要な総ビット数を削減するために、そのタイプのトラヒックコンテンツを他のノードから受信された同様のコンテンツとアグリゲートできる)。この理由により、ノード2はパラメータξ=0.05を割り当てられる。対照的に、他のノード4は、トラヒックコンテンツkを中継することができるだけであって、そのデータを他のノードから受信された類似データとアグリゲートする設備を持たない。従って、ノード4の報酬パラメータは0に設定される。図19(a)に示されるように、ノード2は、目的ノードとは無関係に、別のノード1から1000ビットのトラヒックコンテンツkを現在受信している。
目的ノード3は、2つのノード2および4のどちらがゲートウェイノードへのトラヒックを中継するために使用されるべきかを判定するために目的関数を実行できる。数式5を用いて、目的ノードは、ノード2の関数Fを以下のように計算するだろう。
(簡単にするために、上記例では、リンク品質認識型のローカルネットワーク寿命推定が考慮から省かれる点に注意されたい。)
同様に、ノード4の目的関数Fは、以下のように決めることができる。
この例では、ノード2は、報酬パラメータがない状態でさえ、次ホップノードとしてそれでもなお選択されるだろう。
ノード2が他のノードからデータをもはや受信していないという例外を除いて図19(a)と同様の状況を示す図19(b)に対して、同じ計算を行なうこともできる。この場合、目的関数FおよびFは以下の値を返す。
この場合、報酬パラメータξがない状態では、FおよびFの両方が0という同じ結果を返すだろう。ξという報酬パラメータをノード2に割り当てることによって、データkが将来に処理またはアグリゲートされる可能性のある場合に、目的ノードがノード2にそれでもなお当該データkを送ることを保証することが可能である。したがって、σの値はFの中の他のパラメータと比較して相対的に小さくなり得るが、それはくだんの特定タイプのコンテンツを処理できるノードへとトラヒックを転送するためのバイアスを提供する。
リンク品質認識型のローカル寿命推定
無線通信リンクの動的な性質により、様々なリンク品質推定方法がある。例えば、ETX(expected transmission count)は、例えばRPLなどの多くのルーティングプロトコルにおいて用いられるポピュラーなリンク品質/信頼性パラメータである。本質的には、ETXは、宛先に首尾良くメッセージを送達するために送信側に必要とされる平均伝送回数を定義する。SNRがしきい値より高くさえあればパケット成功率は実際のSNR値にかかわらず高いままであろうこと、ならびに、SNRがしきい値より低ければパケット成功率は徹底的に低下するであろうことが、示される可能性がある。
リンクのETX値は、当該リンクを介してのパケットあたりの伝送に費やされるエネルギーの平均量へとたやすく変換することができる。このように、ETXは通信リンク品質を評価するために使用することができ、そしてそれはローカルネットワーク寿命を推定するのを支援するために使用することができる。当業者は、本実施形態はその計算にETXを利用するものの、推定関数への単純な変形により他のリンク品質測定技法を適用することができることを認識するだろう。
以下に、数式5の中のローカル寿命利得パラメータ(l^―lj*)/l^が説明される。ここで、lj*は、目的ノードiおよびそのN個の次ホップ候補の間の現在のローカルネットワーク寿命であって、jは現在選択されている次ホップノードである。l^は、コンテンツトラヒックがjではなく新たな候補jへと転送されると仮定する、推定されたローカルネットワーク寿命である。
ローカルの寿命は、目的ノードiおよびそのN個の資格のある隣接候補ノードの中の最短のノード寿命として定義される。故に、l^は次のように計算することができる。
ここで、EおよびEは、それぞれ目的ノードおよび候補ノードの現在のバッテリーエネルギーであって、e^とe^はノードjがトラヒックkを中継する次ホップノードとして選択される場合の当該2つのノードの推定エネルギー消費量である。推定エネルギー消費量は、例えば、処理コストおよびデータの送受信コストの両方を考慮に入れてよい。
トラヒックkを現在の次ホップノードjから候補ノードjへと切り替えることによって、目的ノードの新たな推定エネルギー消費量e^がその現在のエネルギーコストe に基づいて計算することができる(数式6)。
ここで、ETX j*およびETX は、ノードiからノードjまでの現在のリンクおよびノードiからノードjまでの新しいリンクのETX値をそれぞれ表わす。本実施形態は、分散型アプローチを用いて1ホップ隣だけを考慮するので、ETX値もまた1ホップベースである。値Uは、トラヒックコンテンツタイプkについてノードiによって送られたデータの(ビット単位での)総量であって、eは1ビットのデータを送信するエネルギー消費量である。
同様に、jを除いて各候補ノードの推定エネルギー消費量e^は、以下ように計算することができる。
ここで、eおよびeは、それぞれ1ビットのデータの受信および処理に伴うエネルギー消費量である。Uは、ノードjがその次ホップノードへと送らなければならない、処理後の追加データ量である。ノードjがコンテンツkを処理できなければ、U=Uとなる。
候補選択およびループ回避
通信ループは、マルチホップネットワークにおいていくつかの問題(例えば、トラヒック輻輳、パケット損失(Time to Live満了による)、ループするメッセージを繰り返し処理および伝送する際に消費される追加のエネルギーなど)を引き起こす場合がある。
RPLでは、通信ループを検知するためにメッセージヘッダが用いられる。本質的には、RPLは、メッセージが根へと「上方に」送ることになっているならば、当該メッセージを子ノードへと「下方に」ルーティングすることを許可しない。ループが検知された場合、メッセージは廃棄され、ローカル修復が行なわれる。しかしながら、そのようなループ回避方式は、次のホップ中継器として選択されることになる隣接ノードの数を制限する。従って、これは、分散処理を行う見込み、ならびに、ネットワークトラヒック量を削減する見込みを制限する。対照的に、TTGF許容範囲内でより高い処理利得を達成することができるならば、LACDAアプローチは逆のトラヒックを許可する。
LACDAアプローチと従来のRPL方式との間の差は、図20(a)および20(b)を比較することによって理解できる。図20(a)は、RPLにおいて用いられるループ回避方式を示す。それは、逆のトラヒックを許可しない。図20(a)を参照すると、データがレイヤi+1の中の第1のノード2から下位レイヤiの中の第2のノード3へと一旦送信されれば、データは、オリジナルのレイヤi+1の中の第3のノード1が所有し得るいかなる処理能力にもかかわらず、当該ノード1を介して中継することができない。図20(b)は、逆のトラヒックが許可されるかもしれない、LACDAによって用いられるアプローチを示す。ここで、ノード1によってデータを処理することが全体的なトラヒック量を削減するであろうことが認識される。したがって、第2のレイヤiの中のノード3は、上位レイヤi+1の中のノード1を介してのデータを中継することを許可される。
本実施形態では、ローカル問合せメッセージに返答し、かつ、通信ループを回避する候補ノードとして適切な隣接ノードを選択するために、Time−To−Go−Forward(TTGF)制約が再定義される。前に論じられたように、TTGFは、データパケットのヘッダに加えることができるTime to Live(TTL)バイトと同様の概念である。
TTGFはノードレイヤIDと共に機能する。それは、シンクへと到着するためにノード毎に必要とされる最小ホップ数を表わす。TTGFは2つのパラメータ:(1)TTGFレイヤIDおよび(2)TTGFカウントを含む。TTGFレイヤIDは、メッセージが到着した最低のノードレイヤIDを指し示すポインタである。シンクへより近づくようにメッセージを転送する場合に、TTGFレイヤIDは更新される。成功の順伝送がなされる(すなわち、現在/受側ノードレイヤID<TTGFレイヤID)ならば、TTGFレイヤIDの値は現在のノードレイヤIDを反映するように更新される。TTGFカウントは、候補ノードの選択をシンクへより接近して位置するノードへとバイアスをかける「カウントダウン」パラメータとして機能する。メッセージがTTGFレイヤIDに比べて同じかより高いノードレイヤIDを持つ受側ノードに転送される場合に、TTGFカウントは1だけ減じられる。TTGFカウントが0に一旦達すれば、目的ノードのレイヤIDと比べて下位のレイヤIDを持つノードだけが、次ホップ候補として選ぶことができる。TTGFレイヤIDが更新されるごとに、TTGFカウントはデフォルトにリセットされる。
したがって、変形されたTTGFプロトコルは、データをアグリゲーストするために適切な処理ノードがデータが見つけられるように、ある許容値内で同じまたはさらに高い深度のネットワークレイヤの中のノードへとメッセージが中継されることを許可する。他方、いくらかの中継ホップの後に、メッセージがシンクへのいかなる「クローザー(closer)」にもまだなお来ていなければ、カウントダウンパラメータの減少が、目的ノードに次ホップ候補として下位レイヤの中のノードを選択することを強いる。
TTGFプロトコルが実際にどのように動作し得るかの一例が図21に示される。この図では、ネットワークはノード1〜6およびゲートウェイGを含む。ノード1はネットワークのレイヤ3に位置し、ノード2、3および4はレイヤ2に位置し、ノード5および6はレイヤ1に位置する。図に示されるように、ノード1および2は、ネットワークのレイヤ2に位置しているノード4に、それぞれのメッセージa、bを送信する。それぞれの場合において、ノード4は、その隣接ノードのうちどれがゲートウェイGへのメッセージの中継のための最良の候補を提供するかを判定するために、目的関数を実行するだろう。
図に示すように、メッセージaについて、TTGFレイヤIDは、ノード1がネットワークのレイヤ3に位置するという事実を反映して、最初に3に設定される。メッセージbについて、ノード2がネットワークのレイヤ2に位置するので、TTGFレイヤIDは最初に2に設定される。この例では、両方のメッセージについてTTGFカウントは、1に最初に設定される。
目的ノード4への到着時に、レイヤ3からレイヤ2に変化を反映して、メッセージaのTTGFレイヤIDが2に更新される。TTGFレイヤIDが減じられるので、TTGFカウントはデフォルトにリセットされる。それは、通常0より大きな正整数である。この場合では、1ホップ隣接ノード2、3、5および6のうちのいずれか1つが、ノード4の次ホップ候補として考慮され得る。
メッセージbについて、TTGFレイヤIDはノード2からノード4までの伝送では同じままである。故に、TTGFカウントは、0まで1だけ減じられる。結果として、下位レイヤIDを備えたノード(ノード5および6)だけが、候補選択について資格を得て、目的ノード4によって送られた問合せメッセージに返答するだろう。
従来手法と共に提案されたアルゴリズムの性能を評価するために、シミュレーションが実行された。別段の定めがない限り、ノードは、0.005ノード/mのノード密度でネットワークエリア内に一様に分布させられた。ゲートウェイノードはネットワークエリアの中心に配置された。不均一なトラヒック速度を備えた3つのアプリケーションが仮定された。アプリケーションは、それぞれ同じ出現確率0.05を持っているが、100―200ラウンド(ラウンドはシミュレーションに使用される基本的な時間単位である)の間で無作為に選ばれた動作存続時間を備えていた。ノードは、開始時間に4―6Jの範囲で一様でないエネルギーレベルを持つと仮定された。TTGFカウントは2に設定され、制御パケットサイズは500ビットであると仮定された。
これらのシミュレーションでは、提案されたアルゴリズムLACDAおよびCLADAの両方が、静的であるがあらかじめ最適化された最大寿命ツリートポロジ「Static Tree」および分散処理のない集中処理メカニズム「Central」と比較された。図22は、ネットワーク寿命を延長するという点でのアルゴリズムの性能を示す。ネットワーク内のいくらかのノードがエネルギー備蓄量を減らし、リンク接続が分割して完全なネットワークカバレッジを提供しなくなり始めるまでの期間である、テストパラメータNPL(Network Partition Parameter)が定義される。図22に示されるように、CLADAとLACDAの両方のアルゴリズムは、従来のStatic TreeおよびCentralアルゴリズムと比較して、ネットワーク寿命に相当の増加を提供する。
図23は、それぞれのアプローチの再送信でラウンドあたりに費やされたエネルギー消費量を示す。図に示すように、LACDAアルゴリズム231は、再送信について最小の平均エネルギー消費量を持つので、最良のパフォーマンスを提供する。Static Treeアプローチ233あるいはCentralアプローチ234のいずれかと比較すれば、CLADAアルゴリズム232もまた再送信で費やされた平均エネルギーに相当の削減を提供する。すなわち、より信頼できるルーティングトポロジが形成される。
図24は、CLADAおよびLACDAアプローチの間の比較を提供する。図24(b)および24(c)は、図24(a)に示される初期のトラヒックの程度と比べて、50ラウンド時間の後のそれぞれのアプローチのネットワークトラヒックの程度を示す。図24は、CLADAとLACDAの両方が、初期のネットワークトラヒックと比較して、データアグリゲーションを通じてトラヒックに削減を達成することを実証する(とはいえ、LACDAは、より少ない量のトラヒックが信頼性の低いリンクを介しての送られることをも保証するが)。
最後に、図25のテーブルは、LACDA方式において計画的なループ回避メカニズムTTGFを使用する利益を示す。TTGFが0に設定される場合に、目的のノードと比べて下位レイヤIDを備えたノードだけが次ホップ候補になり得る。それは、起こり得るデータアグリゲーションの見込みを相当に減じる。TTGF=0についての著しい寿命減少が、テーブルに見られる。
上記実施形態がいかなるネットワークおよび係るネットワーク内の様々な通信装置に適用可能であることを読者は認識しているかもしれないが、ここに記述された実施形態を実施することのできる手段を提供する典型的な装置が図26に示される。図示されるように、装置100は、マスストレージ装置122に連結されワーキングメモリ124にアクセスするプロセッサ120を含む。図示されるように、ユーザアプリケーション126および通信コントローラ128はワーキングメモリ124に格納されたソフトウェアプロダクトとして表わされるが、ユーザアプリケーション126および通信コントローラ128の要素が、便宜上、マスストレージ装置122に格納されてもよいことが認識されるだろう。メモリ内へのソフトウェアのローディングおよびマスストレージ装置122のデータ記憶のために、通常の手順が適用される。プロセッサ120は、バス130を介して、ユーザ入力装置136およびユーザ出力装置138にもアクセスする。通信部132は、他の装置との無線または有線の通信を達成するように動作する。
プロセッサ120による通信コントローラソフトウェア128の実行は、ここに記述される実施形態を実装する。通信コントローラソフトウェア128は、オリジナルの装備に埋め込むことができるし、製造後に全体としてまたは部分的に提供することもできる。例えば、通信コントローラソフトウェア128は、コンピュータプログラムプロダクトとして、全体として導入することができる。それは、ダウンロードの形式であるかもしれないし、例えば光ディスクなどのコンピュータープログラム記録媒体を介しての導入されることになるかもしれない。あるいは、既存の通信コントローラ128への変形は、上記実施形態の特徴を提供する更新またはプラグインによってなされてよい。
ここに記述された実施形態は、例えば、無線センサネットワーク、アドホックネットワーク、ボディエリアネットワーク、AMIネットワーク、Wi−Fiメッシュ、FlashAirおよび他のM2Mネットワークなどの、マルチポイント・トゥ・ポイント・ルーティングの目的のための幅広い無線ネットワークのいずれにおいても、おそらく実装することができる。特に、リソースを制約されたM2Mネットワークにおけるデータ収集のために、多くの不均一なセンサノードが継続的なセンシングおよびデータ収集のために用いられる。効率的なデータアグリゲーションおよび配信方式は相当にネットワーク寿命を延長することができる。故に、ここに記述される実施形態は、ネットワークメンテナンスの相当の節約およびノード再配備コストを削減する可能性を提供する。
いくつかの実施形態が記述されているが、これらの実施形態は例示のために提示されているに過ぎず、発明の範囲を制限するようには意図されない。確かに、ここに記述された新しい方法および装置は、様々な他の形式で具体化されるかもしれない。さらに、様々な省略、置換および変更が、発明の趣旨から外れることなく、ここに記述された方法および装置の形態になされてよい。添付するクレームおよびそれらの均等物は、そのような形態あるいは変形が発明の範囲および趣旨の内にあるようにカバーすることを意図される。

Claims (21)

  1. 第1の通信ノードから複数の隣接候補ノードのうちのいずれか1つに通信データを送るための通信リンクを決定する方法であって、
    i)候補ノード毎に、当該候補ノードにおいて通信データをアグリゲートすることを通じて得られる通信データ削減の大きさを含む限界処理利得を判定することと、
    ii)通信リンクを形成するために前記候補ノードのうちの1つを選択することと
    iii)前記通信リンクのために選択されることになるノードを決定するために候補ノード毎に目的関数を評価することと
    を具備し、
    前記選択は、候補ノード毎に判定された限界処理利得に少なくとも部分的に基づいてい
    前記限界処理利得は、ローカル寿命利得をさらに含む前記目的関数の一部であり、
    前記ローカル寿命利得は、前記候補ノードに前記通信データを割り当てることにより達成される1つ以上の隣接候補ノードの寿命の変化を定義し、
    所与の候補ノードについて前記目的関数を評価することは、
    前記通信データが前記所与の候補ノードに割り当てられた場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することと、
    前記通信データが前記所与の候補ノードに割り当てられない場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することと
    を含み、
    それぞれの場合に、ローカル寿命は、隣接候補ノードの中で最短の推定寿命を持つノードの寿命として定義され、
    前記所与の候補ノードについてのローカル寿命は、前記通信データが当該候補ノードに割り当てられた場合のローカル寿命と前記通信データが当該候補ノードに割り当てられない場合のローカル寿命との間の差分に基づいて判定され、
    隣接候補ノードの寿命は、当該隣接候補ノードのエネルギー消費を推定することによって推定され、
    各隣接候補ノードのエネルギー消費は、前記第1の通信ノードとそれぞれの隣接候補ノードとの間のリンク品質パラメータを定義することによって推定され、
    前記リンク品質パラメータは、データの送達の成功を保証するために前記第1の通信ノードと隣接候補ノードとの間で当該データが2回以上送信される必要がある尤度を反映する、
    法。
  2. 前記通信データ削減の大きさは正規化される、請求項1に記載の方法。
  3. 候補ノードの限界処理利得は、当該候補ノードに前記通信データを割り当てた場合の処理利得の大きさと当該候補ノードに当該通信データを割り当てないとした場合の処理利得の大きさとの間の差分を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記ローカル寿命利得の大きさは、前記通信データが前記候補ノードに割り当てられる場合について推定されたローカル寿命によって正規化される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記目的関数は、前記限界処理利得の大きさおよび前記ローカル寿命利得の大きさの重み付き和を含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記重み付き和は、重み係数に依存し、
    前記重み係数は、前記目的関数において、ネットワーク寿命に対する感度に関して、前記限界処理利得の大きさおよび前記ローカル寿命利得の大きさの影響の平衡を保つように操作可能である、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記リンク品質パラメータは、前記第1の通信ノードからそれぞれの隣接候補ノードへとビットデータが首尾良く送達されるために送信される必要がある平均回数を定義する、請求項1に記載の方法。
  8. 候補ノード毎に、当該候補ノードに前記通信データを割り当てる場合のローカル寿命利得を判定する際に、前記第1の通信ノードの寿命が考慮に入れられる、請求項1または請求項7に記載の方法。
  9. 前記通信データは複数のデータタイプを含み、
    前記方法は、データタイプ毎に、ステップi)およびii)を実行することを具備する、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 各データタイプは、データを中継するために必要とされるビット数を削減するために、ノードで実行する機能または関数によりアグリゲートすることのできるデータを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 各データタイプは、環境の様々なパラメータを反映するセンサ信号を含む、請求項10に記載の方法。
  12. データタイプ毎に、前記限界処理利得は、ローカル寿命利得の大きさをさらに含む目的関数の一部であって、
    前記ローカル寿命利得は、候補ノードに特定のタイプの通信データを割り当てる場合の、1つ以上の隣接候補ノードの寿命の変化を定義し、
    前記方法は、前記特定のタイプの通信データの通信リンクのために選択されることになるノードを決定するために候補ノード毎に前記目的関数を評価することを具備する、
    請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. データタイプ毎に、前記目的関数は報酬パラメータを含み、
    前記報酬パラメータは、前記特定のタイプのデータをアグリゲートする能力を持つノードへと候補ノードの選択にバイアスをかける、
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記目的関数は、いくつかのインターバルで実行され、
    前記インターバルのサイズは、前記第1の通信ノードに到着するデータタイプの変動の量に基づいて決められる、
    請求項12または請求項13に記載の方法。
  15. いくつかのインターバルそれぞれに前記第1の通信ノードに到着する様々なデータタイプの数を監視することと、
    インターバル毎に、前のインターバルと比較しての、到着したデータタイプの数の変化を判定することと、
    前記変化に基づいて、前記目的関数が実行されるべき確率を決定することと、
    前記確率が閾値より上にあることが発見される場合に、前記目的関数を実行することと
    を具備する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記閾値は乱数発生器から得られる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記通信データは、通信進展因子をさらに含むデータパケットの中に含まれていて、
    前記通信進展因子は、意図された受側ノードへのネットワーク内の順通信のために候補ノードの選択を支配するために使用される、
    請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記通信進展因子は、前記第1の通信ノードが位置するネットワークのレイヤの表示を含み、
    前記通信リンクのために候補ノードを選択する場合に、もし前記受側ノードからさらに離れたレイヤに位置する全ての隣接ノードが前記第1の通信ノードによって送信されているデータタイプにデータアグリゲーションを行なう能力を持たなければ、前記第1の通信ノードは、当該隣接ノードを候補ノードとしての考慮から除外する、
    請求項17に記載の方法。
  19. 前記通信進展因子は、前記第1の通信ノードが位置するネットワークのレイヤの表示と、カウンタとを含み、
    前記カウンタの値は、前記第1の通信ノードのレイヤと同じまたは前記受側ノードからさらに離れたレイヤの中のノードへと前記通信データが送信されるごとにインクリメントされ、
    前記カウンタの値が閾値に達する場合に、前記第1の通信ノードは、前記通信データを転送するための候補ノードとして、前記受側ノードのより近くに位置するノードだけを考慮することになる、
    請求項17または請求項18に記載の方法。
  20. 通信装置のネットワークにおいて動作可能な通信装置であって、
    前記通信装置は、当該通信装置から複数の候補隣接装置のいずれかへの通信のための通信リンクを決定するように動作可能であり、
    前記通信装置は、
    候補ノード毎に、当該候補ノードで通信データをアグリゲートすることを通じて得られる通信データ削減の大きさを含む限界処理利得を判定するように動作可能な処理利得判定器と、
    前記通信リンクを形成するために候補ノードのうちの1つを選択するように動作可能な通信リンク選択器と
    前記通信リンクのために選択されることになるノードを決定するために候補ノード毎に目的関数を評価する目的関数評価器と
    を具備し、
    前記選択は、候補ノード毎に判定された限界処理利得に少なくとも部分的に基づいてい
    前記限界処理利得は、ローカル寿命利得をさらに含む前記目的関数の一部であり、
    前記ローカル寿命利得は、前記候補ノードに前記通信データを割り当てることにより達成される1つ以上の隣接候補ノードの寿命の変化を定義し、
    前記目的関数評価器が、所与の候補ノードについて前記目的関数を評価することは、
    前記目的関数評価器が、前記通信データが前記所与の候補ノードに割り当てられた場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することと、
    前記目的関数評価器が、前記通信データが前記所与の候補ノードに割り当てられない場合の、隣接候補ノードの1つ1つの寿命を推定することと
    を含み、
    それぞれの場合に、ローカル寿命は、隣接候補ノードの中で最短の推定寿命を持つノードの寿命として定義され、
    前記所与の候補ノードについてのローカル寿命は、前記通信データが当該候補ノードに割り当てられた場合のローカル寿命と前記通信データが当該候補ノードに割り当てられない場合のローカル寿命との間の差分に基づいて判定され、
    隣接候補ノードの寿命は、当該隣接候補ノードのエネルギー消費を推定することによって推定され、
    各隣接候補ノードのエネルギー消費は、前記通信装置とそれぞれの隣接候補ノードとの間のリンク品質パラメータを定義することによって推定され、
    前記リンク品質パラメータは、データの送達の成功を保証するために前記通信装置と隣接候補ノードとの間で当該データが2回以上送信される必要がある尤度を反映する、
    通信装置。
  21. コンピュータ化された通信装置による実行時に、当該通信装置に請求項1乃至請求項19のいずれか1項に記載の方法を行わせるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム。
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