まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機を示す背面図である。図3は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図4は、パチンコ遊技機を開放した状態を示す斜視図である。
パチンコ遊技機1は、図1、図2及び図4に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠103の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠102の背面には、遊技盤6が前面枠101に対して着脱可能に取り付けられている。
遊技盤6は、図4に示すように、遊技領域7が前面に形成された合成樹脂製の盤面板200と、所定の厚み幅寸法を有し、盤面板200を取り付ける取付面が前面に設けられたスペーサ部材250と、から構成され、該遊技盤6の背面側には、後述する導光板ユニット700や、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット49等の遊技に関連する遊技用部品が組み付けられる遊技用部品ユニット300が一体的に組み付けられている(図5参照)。
遊技盤6と遊技用部品ユニット300とが一体的に組み付けられた遊技盤ユニット400(図5参照)を前面枠101の前面に取り付けるには、遊技盤6の左端部を図中太矢印に示すように、前面枠101に形成された縦長長方形状の開口部115の左上下位置に設けられた係止凹部116a,116bに、遊技盤6の左端部を差し込んだ状態で、右端部を盤押え金具692,693で係止することにより取り付けられるようになっている。係止凹部116a,116bには後述する盤押えバネ690,691が設けられており、係止凹部116a,116bに係止された遊技盤6の前後のガタツキが防止されている。盤面板200が取り付けられた状態において、該遊技盤6の背面に設けられた遊技用部品ユニット300が開口部115を介して前面枠101の背面側に臨むようになっている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄(演出図柄)を可変表示する複数の可変表示部を含む演出表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。演出図柄の可変表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
遊技盤6における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの上方位置には、第2識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する入賞装置の下側には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15a及び第2入賞確認スイッチ15bによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13aよりも、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
また、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bの検出結果及び第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
以下、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13aは演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13aとの間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13aの周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13aに導きづらくして、第2始動入賞口13bの入賞率の方を第1始動入賞口13aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上部には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、第1始動入賞口13aへの入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口13bへの入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部(図示略)と、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部(図示略)とが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口13bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第1特別図柄表示器8aの右側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのランプからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
なお、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a,29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29b,29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13bや大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
第1始動入賞口13a内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b)が設けられている。この実施例では、第1始動入賞口13a内で、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bとが上下に配置されている(本例では、第1始動口スイッチ14aが上側に配置され、第1入賞確認スイッチ14bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第1始動入賞口13a内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第1始動口スイッチ14aで検出され、次いで第1入賞確認スイッチ14bで検出される。
また、第2始動入賞口13b内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b)が設けられている。この実施例では、第2始動入賞口13b内で、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bとが上下に配置されている(本例では、第2始動口スイッチ15aが上側に配置され、第2入賞確認スイッチ15bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第2始動入賞口13b内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第2始動口スイッチ15aで検出され、次いで第2入賞確認スイッチ15bで検出される。
また、大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23a)が設けられている。この実施例では、大入賞口内で、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとが配置されている(本例では、カウントスイッチ23が上側に配置され、第3入賞確認スイッチ23aが下側に配置されている)。従って、この実施例では、大入賞口内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まずカウントスイッチ23で検出され、次いで第3入賞確認スイッチ23aで検出される。
また、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとして、それぞれ異なる検出方式のスイッチが用いられる。この実施例では、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15aおよびカウントスイッチ23として近接スイッチを用い、第1入賞確認スイッチ14b、第2入賞確認スイッチ15b、第3入賞確認スイッチ23aとしてフォトセンサを用いている。
また、第1始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第2始動口スイッチ15aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第2特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたことにもとづいて、賞球払出が実行される。また、第1始動口スイッチ14aによる検出結果に加えて第1入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、第2始動口スイッチ15aによる検出結果に加えて第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、カウントスイッチ23による検出結果に加えて第3入賞確認スイッチ23aの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。従って、第1入賞確認スイッチ14b、第2入賞確認スイッチ15b、第3入賞確認スイッチ23aは、異常入賞の判定のみに用いられる。
このように、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23は近接スイッチを用いて構成し、第1〜第3入賞確認スイッチ14b,15b,23aはフォトセンサを用いているが、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aの検出方式はこの実施例で示したものにかぎらず、例えば、第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23と、第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとで異なる検出方式であれば、逆に第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23としてフォトセンサを用い、第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとして近接スイッチを用いてもよい。この場合、フォトセンサである第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23の検出結果にもとづいて特別図柄の変動表示や賞球払出処理が実行され、近接スイッチである第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aの検出結果は、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13b、大入賞口の異常入賞の判定のみに用いられることになる。また、例えば、電磁式のスイッチである近接スイッチや光学式のフォトセンサに代えて、第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23または第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとして、機械式のスイッチ(マイクロスイッチなど)を用いてもよい。
また、この実施例では、特別図柄の変動表示や賞球払出処理の実行の契機となる第1,2始動口スイッチ14a,15aカウントスイッチ23は、異常入賞の判定に用いられる第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aよりも上流側に設けられていたが、異常入賞の判定に用いられるスイッチの下流側に設けてもよい。
そして遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ14a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第1入賞確認スイッチ14b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第1始動口スイッチ14aにて検出された遊技球数と第1入賞確認スイッチ14bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第1始動入賞口13aへの異常入賞が発生したと判定する。また、第2始動口スイッチ15a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第2入賞確認スイッチ15b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第2始動口スイッチ15aにて検出された遊技球数と第2入賞確認スイッチ15bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第2始動入賞口13bへの異常入賞が発生したと判定する。また、カウントスイッチ23(近接スイッチ)から入力した検出信号と第3入賞確認スイッチ23a(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、カウントスイッチ23にて検出された遊技球数と第3入賞確認スイッチ23aにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、5以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、大入賞口への異常入賞が発生したと判定する。
このように、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aと、を互いに異なる検出方式のセンサ(本例では、近接スイッチとフォトセンサ)により構成していることで、例えば電磁波などを用いて第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13b、大入賞口への入賞数が実際の入賞数よりも多くなるように認識させるような不正行為が行われた場合に、近接スイッチにて検出された遊技球数とフォトスイッチにて検出された遊技球数とに差が生じ、遊技制御用マイクロコンピュータ560はこの差球数が所定の閾値を超えた場合に異常入賞が発生したと判定するため、確実な不正行為対策を講ずることができる。
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25aを有する装飾部材25L,25Rが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25aは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
遊技領域7の左右側には、前面に複数の役物LED63L,63Rが設けられるとともに、前後方向を向く回転軸周りに回動可能に設けられた円柱状の役物65L,65Rが配置されている。この役物65L,65Rは、後述する装飾体301の前面に設けられており、盤面板200を通して視認可能とされている。また、演出表示装置9の周囲には、表示画面の周囲を装飾するセンター枠飾り11が設けられており、このセンター枠飾り11の上部には、後述する導光板701の端面に光を出射するセンター枠飾りLED62a〜62fが設けられている。
図1および図2では、図示を省略しているが、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプが設けられ、天枠LED28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプが設けられている。なお、賞球ランプおよび球切れランプは、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータによって点灯制御される。さらに、特に図示はしないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示及び第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると「大当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄とは異なる所定の小当り図柄(所定表示結果)であると「小当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施例では、特図ゲームにおける確定特別図柄が「非確変」または「確変A」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には、多ラウンド特定遊技状態としての第1大当り状態(15ラウンド大当り状態)に移行する。大当り遊技状態(通常15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29.5秒間)あるいは所定個数(例えば8個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変B」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には、多ラウンド特定遊技状態としての第2大当り状態(高速15ラウンド大当り状態)に移行する。第2大当り状態では、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、第1大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)あるいは所定個数(例えば3個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。第2大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第2ラウンド数(例えば「15」)となる。
このような第2大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、第2大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、第2大当り状態は第2特定遊技状態ともいう。また、第2大当り状態は、第1大当り状態に比べてラウンドの実行回数が少ないものであってもよい。すなわち、第2大当り状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が第1大当り状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第1大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであってもよい。
また、「非確変」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第1大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。このように「非確変」に対応する大当り図柄特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく第1大当り状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
「確変A」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第1大当り状態が終了した後や、確変状態において「確変B」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第2大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。
こうした「確変A」に対応する大当り図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく第1大当り状態が終了した後に確変状態に制御される大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。また、「確変B」に対応する大当り図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「突確大当り」ともいう)と称される。なお、これら大当り図柄は任意であり、例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号等にしてもよい。
「小当り」に対応する特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、第2大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数{第2ラウンド数に等しい実行回数(本例では、15回)}に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、第2大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置20を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置20を第1状態とする回数が「15」である小当り遊技状態における遊技は、第2大当り状態における遊技と同様に、15回開放遊技とも称される。なお、第2大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、第2大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口13bを通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合せられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口13bに遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口13bは、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施例における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態であり、高開放制御期間ではない確変状態である潜伏確変状態は高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
また、この実施例では、通常状態において「確変B」に対応する「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない第2確変制御(潜伏確変状態)へ移行する。また、確変状態において「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態へ移行する。
このように確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないもの(潜伏確変)が含まれていてもよい。また、例えば、特図ゲームにける可変表示結果が「確変大当り」となったことに基づく第1大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御され、その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば70回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。
また、この実施例では、確変状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には第2確変状態(潜伏確変状態)へと移行するようになっていたが、確変状態だけでなく、時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後にも第1確変状態へと移行するようにしてもよい。あるいは、「確変大当り」に基づく第1大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく第2大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて仮停止表示された飾り図柄が大当り組み合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組み合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について図2を参照して説明する。図2は、遊技機を背面から見た背面図である。図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面側では、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声制御基板70、ランプドライバ基板35、および球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。なお、遊技制御基板31は基板収納ケース800に収納されている。
さらに、パチンコ遊技機1背面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板990やタッチセンサ基板(図示略)が設けられている。電源基板990には、パチンコ遊技機1における遊技制御基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ、遊技制御基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55をクリアするためのクリアスイッチが設けられている。さらに、電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、この実施例では、主基板31は遊技盤側に設けられ、払出制御基板37は遊技枠側に設けられている。このような構成であっても、後述するように、主基板31と払出制御基板37との間の通信をシリアル通信で行うことによって、遊技盤を交換する際の配線の取り回しを容易にしている。
なお、各制御基板には、制御用マイクロコンピュータを含む制御手段が搭載されている。制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、演出表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を制御基板に含めて説明を行うことがある。その場合には、制御基板に搭載される制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号に従って遊技機に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。なお、球払出装置97は、遊技球を誘導する通路とステッピングモータ等により駆動されるスプロケット等によって誘導された遊技球を上皿や下皿に払い出すための装置であって、払い出された賞球や貸し球をカウントする払出個数カウントスイッチ等もユニットの一部として構成されている。なお、この実施例では、払出検出手段は、払出個数カウントスイッチによって実現され、球払出装置97から実際に賞球や貸し球が払い出されたことを検出する機能を備える。この場合、払出個数カウントスイッチは、賞球や貸し球の払い出しを1球検出するごとに検出信号を出力する。
パチンコ遊技機1の背面には、各種情報をパチンコ遊技機1の外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、例えば、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号(始動口信号、図柄確定回数1信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、時短信号、セキュリティ信号、賞球信号1、遊技機エラー状態信号)を外部出力するための情報出力端子が設けられている。なお、遊技機エラー状態信号に関しては必ずしもパチンコ遊技機1の外部に出力しなくてもよく、該情報出力端子から、この遊技機エラー状態信号の替わりに遊技枠が開放状態であることを示すドア開放信号等を出力するようにしてもよい。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れスイッチ187が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球誘導通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示略)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示略)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ156には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、乱数回路503が内蔵されている。乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ15aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、払出制御基板37(の払出制御用マイクロコンピュータ)や演出制御基板80(の演出制御用マイクロコンピュータ)とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路505が内蔵されている。なお、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータにも、遊技制御用マイクロコンピュータ560とシリアル通信で信号を入出力するためのシリアル通信回路が内蔵されている(図示略)。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータ(具体的には、後述する賞球コマンド出力カウンタの値)は、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。なお、電源監視回路を電源基板に搭載するのではなく、バックアップ電源によって電源バックアップされる基板(例えば、主基板31)に搭載するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23、第3入賞確認スイッチ23aおよび各入賞口スイッチ30a,30bからの検出信号を基本回路に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および役物65L,65Rを回転駆動する役物モータ17L,17Rを基本回路からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ156から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPUおよびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU(図示略)は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU(図示略)は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU(図示略)は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU(図示略)は、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ156側)に入り込まない。
さらに、演出制御用CPU(図示略)は、出力ポート(図示略)を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声制御基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ(図示略)を介してLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、センター枠飾りLED62a〜62d、役物LED63L,63R、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25aに駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声制御基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の構造について、図面にもとづいて説明する。図5は、遊技盤ユニットを示す分解斜視図である。図6は、遊技盤を示す分解斜視図である。図7は、スペーサ部材を示す背面図である。図8は、複数の遊技盤を積み重ねた状態を示す斜視図である。図9は、図10のE−E断面図である。図10は、図8のF−F断面図である。
(遊技盤ユニット)
図5に示すように、遊技盤ユニット400は、遊技盤6と、該遊技盤6の背面側に配置される導光板ユニット700と、遊技盤6の背面側に配置され、遊技盤6を背面側から装飾する装飾体301と、該装飾体301を遊技盤6に対して取り付けるためのカバー体302と、装飾体301の背面に取り付けられ、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット49と、から主に構成されている。
導光板ユニット700は、後述するように、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材(透光性材)にて形成される導光板701と、該導光板701の周囲に装着される取付枠702と、から主に構成される。取付枠702内には、複数の第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fが配設されており、該LEDからの光を導光板701の周端面に入射させるとともに、該入射した光を反射させて前面側に出射させることで、導光板701を光により装飾する。なお、導光板ユニット700の詳細については後述する。
装飾体301は、後述するように透明に形成される遊技盤6の遊技領域7を背面側から装飾する立体状に形成された装飾体であり、前後方向に所定幅の板厚を有している。装飾体301の前面は、特に詳細な図示はしないが、非平坦面状に形成され、奥行き感のある装飾部が形成されている。また、遊技盤6側に設けられる各種表示装置(例えば第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b等)、駆動手段(ソレノイド16,21,役物モータ17L,17R等)、LED、各種スイッチ(例えばゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23等)から延出される配線は、遊技盤6の背面と装飾体301の前面との間から側方に引き出されるため、これら配線は、装飾部と同色または同系色に着色され、これにより配線が目立たないようにしている。
また、装飾体301の略中央位置には、背面側に配設される演出表示装置9の表示面を視認可能とするための開口部303が形成されているとともに、その周辺には、遊技領域7に配設される各種入賞口(例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13b等)に入賞した遊技球を背面側に排出するための遊技球排出口(図示略)が複数形成されている。
装飾体301の前面には、前述した演出用の役物65L,65Rが、前後方向を向く回転軸周りに回動可能に設けられ、駆動手段としての役物モータ17L,17Rにより駆動するようになっているとともに、LEDやランプ等の装飾用発光体(図示略)が設けられている。このように構成された装飾体301は、背面側のカバー体302に前面側から組み付けられる。
なお、本実施例の装飾体301は、所定板厚を有する一つの板状体にて構成されていたが、形状は種々に変形可能であるとともに、それぞれ個別に形成された複数の装飾部材から構成されていてもよい。
カバー体302は、透明な合成樹脂材からなり、前面が開口する箱状に形成された本体部311内に、装飾体301を前面側から収容可能に形成されている。本体部311の前面開口の周縁部からは、遊技盤6に取り付けるためのフランジ片310が外向きに形成されており、該フランジ片310の前面側には、遊技盤6に対する当該カバー体302の取付位置を決定するための複数の位置決め用ボス312a〜312d(312dは図示略)が前面側に向けて突設されているとともに、遊技盤6に当該カバー体302を取り付けるための取付ネジ313が取り付けられる取付穴314が複数箇所に形成されている。なお、図5中拡大図に示すように、これら位置決め用ボス312a〜312dのフランジ片310の前面からの高さ(突出長さ)寸法L4及び直径(外径)L5は全て同一とされている。
本体部311の背板311aには、当該背板311aの背面側に組み付けられる演出表示装置9の表示面を視認可能とするための開口部315が形成されている。演出表示装置9を含む変動表示制御ユニット49は、背板311aの背面側から演出表示装置9の表示面を開口部315に臨ませるように背板311aの背面に取り付けられる。なお、変動表示制御ユニット49は、装飾体301の背面に直接取り付けてもよい。
カバー体302には、これら装飾体301、変動表示制御ユニット49だけでなく、他の装置や基板等が組み付け可能とされており、カバー体302及び該カバー体302に一体的に組み付けられる装飾体301、変動表示制御ユニット49等を含む遊技に関連する複数の遊技用部品により、遊技用部品ユニット300が構成される。このように構成される遊技用部品ユニット300は、遊技盤6に対して着脱可能に取り付けられ、複数の機種に共通して使用される機種共通部品であるカバー体302に、機種固有の装飾体301や変動表示制御ユニット49等の各種遊技用部品を着脱可能に組み付けることができるため、遊技盤6の背面側に配設される複数の遊技用部品を、カバー体302を取り付けるだけで一度に配設することができるばかりか、機種変更やメンテナンスの際には、カバー体302から機種固有の装飾体や遊技用部品を取り外すことができるため、作業性が向上する。
(遊技盤)
図6〜図9に示すように、遊技盤6は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材(透光性材)にて四角状に形成される盤面板200と、該盤面板200の背面200b側に一体的に取り付けられるスペーサ部材250と、から主に構成される。盤面板200の厚み幅寸法P1(図9参照)は約1cm程度であり、全体が透明に形成されている。なお、本実施例では盤面板200全体が透明に形成されているが、当該盤面板200の前面側からその背面側に配設される装飾体301を透視可能な透光性を有していれば、半透明であってもよいし、着色されていてもよい。また、全体が透光性を有していなくても、少なくとも遊技領域7の一部に透光部が形成されていればよい。
盤面板200には、背面側に配設される演出表示装置9の表示面を前面側に臨ませるとともに、センター枠飾り11(図1参照)が取り付けられる取付穴201と、可変入賞球装置15(図1参照)が取り付けられる取付穴と、特別可変入賞球装置20(図1参照)が取り付けられる取付穴とが一体化された取付穴203と、アウト口26(図1参照)を形成するアウト口穴204と、ゲート32(図1参照)が取り付けられる取付穴205と、各入賞口29a〜29dを構成する入賞口部材が取り付けられる開口206a〜206dと、がそれぞれ前後方向に貫通して形成されている。
各取付穴201〜206の周囲前面には、各部材を取り付けるためのネジが螺入されるネジ穴TAが複数箇所に形成されているとともに、後述する外レール500aや内レール500b(図11参照)が取り付けられる取付穴TBが複数箇所に形成されている。
また、盤面板200の周囲には、スペーサ部材250から前面側に突設され、後述する外レール飾り600a〜600cを取り付けるための取付ネジが取り付けられるネジ穴が先端に形成された複数の取付用ボス260a〜260h及びスペーサ部材250から前面側に突設され、後述する証紙貼付部材601(図11参照)を取り付けるための取付ネジが取り付けられるネジ穴が先端に形成された取付用ボス260jがそれぞれ挿通される挿通穴207a〜207jが、それぞれ対応した位置に前後方向に貫通して形成されている。
また、盤面板200を前面側から見たときにおける左上部、左下部、右上部には、スペーサ部材250から前面側に突設される複数の位置決め用ボス261a〜261cがそれぞれ嵌合される位置決め穴208a〜208cが、それぞれ対応した位置に前後方向に貫通して形成されている。なお、これら以外にも、複数の挿通穴や取付穴等が形成されている。
また、盤面板200の側面における四隅近傍位置には、スペーサ部材250に形成された弾性係止爪270a〜270dがそれぞれ係止される係止段部220a〜220dがそれぞれ形成されている。係止段部220a〜220dは、盤面板200の側面における前面側の縁辺部に切欠形成される(図10参照)。
スペーサ部材250は、外形が盤面板200と同形に形成された板状部材の中央に開口部251が形成されることにより枠状に形成されている。
詳しくは、図6〜図9に示すように、スペーサ部材250は、枠状に形成された背板252と、該背板252の周縁から前面側に向けて立設された側壁253と、背板252の開口部251の周縁から前面側に向けて立設される内周壁254と、背板252の前面側における内周壁254と側壁253とに囲まれた領域に格子状に立設されるリブ255と、により構成されている。内周壁254及びリブ255の高さ幅寸法(前後幅寸法)P2は約1cmで、側壁253の高さ幅寸法(前後幅寸法、約2cm)P1の約半分とされており、これら内周壁254及びリブ255の前端面にて構成される前面250a上に、盤面板200がその背面200bを当接するように組み付けられる(図9参照)。そして組み付けられた盤面板200の側周面の外側に側壁253が配置されて該側壁253により被覆され、接触や落下による損傷から保護されるようになっている。
つまり、スペーサ部材250は、実質的な板厚である厚み幅寸法P2(図9参照)は約1cmであり、内周壁254及びリブ255の前端面にて構成される前面250aにより盤面板200の取付面が構成されており、該前面250aに配置される盤面板200によって厚み幅寸法が約2cmの遊技盤6が構成される。
側壁253の四隅近傍には、盤面板200の側周面に形成された係止段部220a〜220dに弾性的に係止される弾性係止爪270a〜270dが、前端部から切り溝を切り込むことにより形成されている。
図6及び図9に示すように、背板252の前面側には、前述した取付用ボス260a〜260h,260jと、位置決め用ボス261a〜261cとが、それぞれリブ255の交差位から前面側に向けて突設されている。これら取付用ボス260a〜260h,260j及び位置決め用ボス261a〜261cは、側壁253の前端部より若干前面側に突出する長さを有している。そして特に取付用ボス260c、260fに関しては、他の取付用ボス260a,260b、260d〜260h,260j及び位置決め用ボス261a〜261cよりも若干長めに形成されており、後述するように組み付けられた盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出するようになっているとともに、ネジ穴260k(図9参照)が上下方向に貫通して形成されている。
このように構成されたスペーサ部材250の前面250aに盤面板200を配置すると、盤面板200に形成された各位置決め穴208a〜208c内に位置決め用ボス261a〜261cが背面側から嵌合され、スペーサ部材250に対する盤面板200の組み付け位置が決定されるとともに、各挿通穴207a〜207h,207j内に取付用ボス260a〜260h,260jがそれぞれ挿通され、各取付用ボス260a〜260h,260jの先端に形成されたネジ穴が、盤面板200の遊技盤面200a側に臨むことになる。
また、盤面板200の背面200bがスペーサ部材250の前面250aに当接されると、各弾性係止爪270a〜270dが各係止段部220a〜220dに弾性的に係止され、スペーサ部材250からの盤面板200の離脱が規制される。このように各弾性係止爪270a〜270dが各係止段部220a〜220dに弾性的に係止された状態において、各弾性係止爪270a〜270dの先端は、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しないようになっている(図10参照)。
図10には、弾性係止爪270aが係止段部220aに係合された状態が示されている。なお、弾性係止爪270b〜270d及び係止段部220b〜220dにおいても、弾性係止爪270a及び係止段部220aと同様に構成されているため、ここでの詳細な説明は省略することとする。
弾性係止爪270aの基部から先端部までの長さ寸法P10は、盤面板200の厚み幅寸法P1よりも短寸に形成されているため(P10<P1)、係止段部220aに弾性係止爪270aが係止された状態において、該弾性係止爪270aの先端部は遊技盤面200aから所定幅寸法P11分だけ背面側に退避した位置に配置される。よって、弾性係止爪270aの先端は盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出することがない。
また、弾性係止爪270aの係止片部の長さ寸法P12は、盤面板200の側面における背面側の端縁辺から係止段部220aまでの幅寸法とほぼ同寸に形成され、係止部の長さ寸法P13は、係止段部220aの長さ寸法(P12+P13)よりも短寸に形成されている。つまり、盤面板200の背面200bをスペーサ部材250の前面250aに当接したときに弾性係止爪270aが係止段部220aに係止されるため、係止状態において盤面板200がスペーサ部材250に対して前後にガタつくことがない。
このように各弾性係止爪270a〜270dを含む側壁253の前端部は、組み付けられた盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しない長さに形成されているため、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出して、後述する製造時や保管、搬送時等において各弾性係止爪270a〜270dが床面や他の遊技盤6等と接触して破損することが防止される。
また、前面250aに盤面板200を配置することにより弾性係止爪270aが係止段部220aに係止されて盤面板200の前面250aからの離脱が防止されるため、盤面板200を前面250aに簡単に取り付けることができる。また、弾性係止爪270aは遊技盤面200aに形成される遊技領域7に影響が及ばない盤面板200の側面に係止されるばかりか、係止状態において弾性係止爪270aの先端が遊技盤面200aから突出することがないので、複数の遊技盤6を積み重ねたときに弾性係止爪270aの先端が上方の遊技盤6に接触して破損することが防止される。
また、各位置決め穴208a〜208c内に嵌合された位置決め用ボス261a〜261c及び各挿通穴207a〜207h,207j内に挿通された取付用ボス260a,260b、260d〜260h,260jは、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しないが、取付用ボス260c、260fに関しては、盤面板200の遊技盤面200aよりも約5mmほど前面側に突出する。
具体的には、図9に示すように、スペーサ部材250の前面250aに突設された取付用ボス260c、260fの突出長さ寸法P3は、盤面板200の厚み幅寸法P1よりも長寸であり、また、盤面板200の遊技盤面200aからの突出長さ寸法P4は、嵌合凹部264c、264fの深さ寸法P5よりも長寸(P4>P5)とされている。
図6に示すように、背板252における開口部251の下部には、アウト口穴204に連通するアウト開口部262が形成されている。背板252の前面側におけるアウト開口部262の周縁にもアウト口リブ263が立設され、その前端面が盤面板200の背面200bにおけるアウト口穴204の周縁に当接するようになっており、これにより前後方向に所定幅寸法を有するアウト開口部262を構成している。
図7に示すように、背板252の背面250bにおける取付用ボス260c、260fに対応する箇所には、該取付用ボス260c、260fの先端がそれぞれ嵌合可能な内径(大きさ)を有する円形状の嵌合凹部264c、264f(図9中拡大図参照)が凹設されており、図9に示すように複数の遊技盤6を上下方向に積み重ねたときに、下方の遊技盤6の取付用ボス260c、260fが嵌合凹部264c、264fに嵌合されるようになっている。つまり、嵌合凹部264c、264fの内径L7は、取付用ボス260c、260fの外径L6よりも大寸に形成されている(図9中拡大図参照)。
背板252における開口部251の上部左右側及び下部左右側には、前述したカバー体302に設けられた位置決め用ボス312a〜312dが嵌合可能な円形状のカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成されている。詳しくは、背板252における位置決め用ボス312aに対応する位置にカバー体用位置決め穴265aが設けられ、位置決め用ボス312bに対応する位置にカバー体用位置決め穴265bが設けられ、位置決め用ボス312cに対応する位置にカバー体用位置決め穴265cが設けられ、位置決め用ボス312dに対応する位置にカバー体用位置決め穴265dが設けられている。
これらカバー体用位置決め穴265a〜265dのうち、背面側から見て右上及び右下のカバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1は、背面側から見て左上及び左下のカバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2よりも大径とされているとともに(L1>L2)。
よって、カバー体302をスペーサ部材250の背面に取り付ける際には、まず位置決め用ボス312a(または312d)を、カバー体用位置決め穴265b(または265c)よりも内径の大きなカバー体用位置決め穴265a(または265d)に嵌合し、これを足掛かりとして他方の位置決め用ボス312b(または312c)を、内径の大きなカバー体用位置決め穴265b(または265c)に嵌合することで、変動表示制御ユニット49等の重量物が組み付けられたカバー体302のスペーサ部材250に対する位置決めを容易に行うことができるようになっている。
背板252の背面250bにおける開口部251の周縁部には、後述する外レール飾り600a〜600cの前端部604の先端が係合する円弧状の係合段部267が、開口部251の周縁部に沿って複数箇所に延設されている。なお、係合段部267は、スペーサ部材250の背面250bにおける開口部251の周縁に沿うように形成される当接面267aと、該当接面267aの外周縁に垂設される規制面267bと、から構成されている(図14参照)。
また、背板252の背面250bにおける嵌合凹部264c、264fの近傍位置には、後述する外レール飾り600aに形成される上下方向を向く係合爪606aが係合する係合段部268aと、外レール飾り600bに形成される上下方向を向く係合爪606bが係合する係合段部268bと、が形成されている。
また、スペーサ部材250の開口部251の周囲に沿うように、盤面板200の背面200bに対して垂設される環状の内周壁254の上辺部左右側には、後述する導光板ユニット700を取り付ける際の位置決め穴を形成する位置決め用切欠部271a、271bが形成されているとともに、内周壁254の下辺部左右側には、導光板ユニット700を取り付けるための係合部を形成する弾性係合爪272a、272bが形成されている(図17参照)。弾性係合爪272a、272bは、内周壁254の一部を切り欠いて形成され、盤面板200の背面200b側から後側に向けて延びる水平な弾性片の上面後端に形成されている。
次に、このように構成される遊技盤6の製造工程について簡単に説明すると、合成樹脂に熱を加えて溶かした樹脂を金型に流し込んで盤面板200の原板を形成した後、所定の加工装置を用いて原板を切削して所定の形状に加工する。一方、スペーサ部材250を成型し、これら盤面板200とスペーサ部材250とを一体的に組み付けて遊技盤6を構成する。
次いで、盤面板200の表面に障害釘K(図14参照)や各種入賞装置等の取付穴等を開設した後、釘打機まで搬送して障害釘Kを打設する。これらの加工は、例えば遊技盤を搬送コンベア上に載置して搬送する際に順次行われていく。そして取付穴等の加工機を通して釘打機まで移送する際には、次の加工工程で待機させる際に場所をとらないようにするために、複数枚の本体板を積み重ねて効率よく搬送コンベアにて搬送する。
また、釘打ち加工後に後述する打球レールや小型の入賞装置等を取り付けた後、大型の入賞装置や制御回路基板等の大型部品を取り付けるが、組付工程が煩雑化することから組付速度が低下するため、釘打ち及び小型の入賞装置を取り付けた後に、遊技盤を積み重ねて待機することがある。
このように、遊技盤6を取付穴等の加工機を通して釘打機まで移送する際には、次の加工工程で待機させる際に場所をとらないようにするために、複数枚の本体板を積み重ねて搬送したり、積み重ねた状態で待機することがある(図8参照)。
図8に示すように、盤面板200の遊技盤面200aに、障害釘Kや各種入賞装置等を取り付けていない状態において、遊技盤6は上下方向に積み重ねることができる。このように遊技盤6を積み重ねた場合、一の遊技盤6の前面とその上方に積み重ねられた他の遊技盤6の背面とが当接するが、盤面板200及びスペーサ部材250は合成樹脂材にて形成されているため、上方に積載された遊技盤6が滑落しやすい。
しかし、図9に示すように、スペーサ部材250の前面250aに突設された取付用ボス260c、260fの長さ寸法P3は、盤面板200の厚み幅寸法P1よりも長寸であることで、下方の遊技盤6の盤面板200の遊技盤面200aから突出した取付用ボス260c、260fの先端が、上方の遊技盤6のスペーサ部材250の背面250bに形成された嵌合凹部264c、264fに嵌合されるため、下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の横滑りが規制されて滑落が防止されるとともに、積載位置が決定されるため、図のように複数の遊技盤6を上下方向に積み重ねることができる。
また、スペーサ部材250の前面250aに盤面板200を取り付けたときに、上方の遊技盤6の横滑りを規制する取付用ボス260c、260fが挿通穴207c、207fに挿通されて前面250aに対する盤面板200の取付位置が決定されるため、前面250aに対する盤面板200の面方向の位置ずれを防止できる。
なお、本実施例では、取付用ボス260c、260fが嵌合可能な大きさを有する嵌合凹部264c、264fがスペーサ部材250の背面250bに凹設されていたが、例えばスペーサ部材250の背板252に形成した穴部と盤面板200の背面200bとにより嵌合凹部が形成されていてもよい。
また、盤面板200の遊技盤面200aからの突出長さ寸法P4は、嵌合凹部264c、264fの深さ寸法P5よりも長寸(P4>P5)とされていることで、下方の遊技盤6の盤面板200の遊技盤面200aから突出した取付用ボス260c、260fの先端が、上方の遊技盤6のスペーサ部材250の背面250bに形成された嵌合凹部264c、264fに嵌合された状態において、上方の遊技盤6のスペーサ部材250の背面250bと下方の遊技盤6の遊技盤面200aとの間に所定幅(例えば1〜3mm程度)の隙間P6が形成されるため、遊技盤面200aに傷が付くことが防止される。
なお、本実施例では、図8に示すように、取付用ボス260c、260fは遊技盤6の表面側2箇所に設けられることで、下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の水平回転が規制されて下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の向きが決定されるため、複数の遊技盤6を積み重ねる際の安定性が向上するばかりか、積み重ねられた遊技盤6に何らかの衝撃が加わった場合にその衝撃が各取付用ボス260c、260f及び嵌合凹部264c、264fに分散され、一の取付用ボス260c、260f及び嵌合凹部264c、264fに局所的に加わることがないので、取付用ボス260c、260fの損傷が防止される。
また、遊技盤6はこれら2つの取付用ボス260c、260fを通る仮想直線を中心として上下辺側が若干前後方向に揺動することになる。これにより、遊技盤6を積み重ねたときに下方の遊技盤6の上辺側または下辺側にも荷重が加わることになり、上方の遊技盤6の荷重が全て下方の遊技盤6の取付用ボス260c、260fの2点に集中することが防止されるため、取付用ボス260c、260fの破損が防止される。なお、取付用ボス260c、260fを3箇所以上に設け、上方の遊技盤6の荷重を全て取付用ボスの配置位置にて受支するようにしてもよい。
また、本実施例では、取付用ボス260c,260f及び嵌合凹部264c,264fは横断面円形状に形成されていたが、取付用ボス260c,260f及び嵌合凹部264c,264fを横断面非円形状とすることで、下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の水平回転を規制してもよい。具体的には、取付用ボス260c,260f及び嵌合凹部264c,264fの横断面形状を、例えば多角形状、楕円形状等としたり、あるいは円形状の凸部及び凹部に相対回転を規制するためのキー(係止片)とキー溝(係止溝)等を形成すれば、取付用ボス260c,260fを嵌合凹部264c,264fに嵌合したときに該取付用ボス260c,260fの軸心を中心とした双方の相対回転を規制できる。なお、このようにした場合は、1つの取付用ボス及び嵌合凹部でも下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の水平回転を規制することが可能となる。
また、取付用ボス260c、260fに対応する位置に嵌合凹部264c、264fが形成されているとともに、取付用ボス260c、260fには、ネジ穴206kが先端から下端の嵌合凹部264c、264fにかけて上下方向に貫通して形成されていることで、嵌合凹部264c、264fに取付用ボス260c、260fが嵌合された状態において、ネジ穴206kの取付用ボス260c、260fの先端部側の開口と嵌合凹部264c、264fの内面側の開口とが合致するため、複数の遊技盤6を積み重ねたときに、上下の遊技盤6,6のネジ穴206kが上下方向に連通する。よって、例えば積み重ねた状態において最上位の遊技盤6の上方からネジ穴206kに線材(例えば金属棒や紐等)を全ての遊技盤6のネジ穴206kに挿通することで、遊技盤6の滑落をより効果的に防止することができる。
また、遊技盤6は、厚み幅寸法P1が約1cmの盤面板200を厚み幅寸法P2が約1cmのスペーサ部材250に一体的に組み付けることで、従来のようにベニヤ合板からなる遊技盤と同じ形状及び同じ板厚(約2cm)に形成されるため、ベニヤ合板からなる遊技盤を製造する製造ラインを使用して、取付穴や釘打ちの加工を施すことができる。
このようにアクリル樹脂材からなる盤面板200とスペーサ部材250とを組み合せることにより所定の板厚の遊技盤6を構成することで、盤面板200のみで所定の板厚の遊技盤6を形成する場合に比べて、製造コストを低減できるばかりか、軽量の遊技盤を構成することができる。また、スペーサ部材250により透明な盤面板200の背面200b側が保護されるので、製造時や搬送時における盤面板200の損傷や破損が防止される。
次に、盤面板200の前面に各種部材が取り付けられた遊技盤6の構造について、図11〜図15にもとづいて説明する。図11は、遊技盤の前面側に対する各種部材の取り付け状況を示す斜視図である。図12は、遊技盤の前面に各種部材が取り付けられた状態を示す正面図である。図13は、各種部材が取り付けられた複数の遊技盤を積み重ねた状態を示す斜視図である。図14は、図13のR−R断面図である。図15は、(a)は図13の要部拡大斜視図、(b)は図13のS−S断面図である。
(遊技盤)
遊技盤6における盤面板200の遊技盤面200aには、図11及び図12に示すように、打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域7内に誘導する外レール500a及び内レール500bからなる打球レール500、外レール飾り600a〜600c、障害釘K、風車(図示略)、証紙貼付部材601、球戻り防止装置550等が取り付けられるとともに、センター枠飾り11、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、ゲート32、装飾部材25L,25R(図1参照)等が各取付穴201〜206に前面側から取り付けられる。
これら打球レール500、外レール飾り600a〜600c、障害釘K、風車、球戻り防止装置550、センター枠飾り11、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、ゲート32、装飾部材25L,25Rは、遊技盤面200a上に配設される遊技用構造物であり、そのうち遊技領域7の周囲に配設される外レール飾り600a〜600cを除く打球レール500、障害釘K、風車、球戻り防止装置550、センター枠飾り11、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、ゲート32、装飾部材25L,25Rは、遊技領域7に遊技球の流下の障害となるように配設され、遊技球の流下方向を変更させる流下方向変更部材を構成する。
また、外レール飾り600a〜600cは、遊技盤面200aにおける遊技領域7の周囲に配設されることで、遊技盤面200a上に垂設される正面視円弧状の各誘導面601a〜601cの端部同士が接続されて環状の誘導面が構成される(図12参照)。なお、外レール500aは誘導面601aの内側に沿って配設されるため、実質的に誘導面601aを構成している。このようにこれら誘導面601a〜601cにより遊技盤面200aが中央部に形成される円形の遊技領域7とその周囲に形成される非遊技領域とに区画されるため、外レール飾り600a〜600c及び外レール500aは遊技領域7を形成するレール部材を構成している。
打球レール500は、遊技盤6を前面側から見て、該盤面板200の遊技盤面200aの下部から略円形に形成される遊技領域7の左側周縁に沿って円弧状に配設される外レール500aと、外レール500aの内側に離間して配設される内レール500bとからなり、これら外レール500aと内レール500bとの間に、打球発射装置により発射された遊技球を遊技領域7に誘導する誘導通路502を構成する。
打球レール500は、帯状の金属板から構成され、遊技盤面200a側の縁辺部に長手方向に向けて所定間隔おきに固設された複数の取付ピン(図示略)を遊技盤面200aに形成された複数の取付穴TBに圧入することにより、縁辺部と遊技盤面200aとの間に隙間を設けて取り付けられる。このように縁辺部と遊技盤面200aとの間に隙間を設けて取り付けることで、打球レール500の側面に遊技球が接触することにより振動が生じても、縁辺部と遊技盤面200aとが擦れることがないので、遊技盤面200aが削れることにより生じた粉が遊技盤面200aに付着して遊技盤面200aが汚れたりする可能性が低い。
また、外レール500aと内レール500bとは、遊技球の直径よりも若干大寸の幅寸法離間されていることで、誘導通路502を移動する遊技球は、外レール500aまたは内レール500bにおける誘導通路502に臨む側面(立設面)を滑るまたは転動するように接触することが多く、該側面上に遊技球が落下して打球レール500に大きな振動が生じることは少ないため、少なくとも球戻り防止装置550が取り付けられる端部側において遊技盤面200aと縁辺部との間に隙間が形成されていれば縁辺部と遊技盤面200aとが擦れることがないので、遊技盤面200aが削れることにより生じた粉が遊技盤面200aに付着して遊技盤面200aが汚れたりする可能性が低い。
外レール飾り600a〜600cは、遊技領域7の左側縁に沿って遊技球の誘導面601aが形成される外レール飾り600aと、遊技領域7の上側縁から右側縁中央部に沿って遊技球の誘導面601bが形成される外レール飾り600bと、遊技領域7の右側縁中央部から下側縁に沿って遊技球の誘導面601cが形成される外レール飾り600cと、を含む。
外レール飾り600aは、取付用ボス260a〜260dの先端に形成されたネジ穴に取付ネジ602a〜602dをそれぞれ螺入することで取り付けられ、外レール飾り600bは、取付用ボス260e,260fの先端に形成されたネジ穴に取付ネジ602e,602fを螺入することで取り付けられ、外レール飾り600cは、取付用ボス260g,260hの先端に形成されたネジ穴に取付ネジ602g,602hを螺入することで取り付けられる。
これら外レール飾り600a〜600cは、遊技盤面200a上に立設される立体円弧状の本体部603を有し、該本体部603の内壁603aの外面に誘導面601a〜601cが形成されているとともに、内壁603aの前端部604は、本体部603の前面よりも前面側に突出している(例えば、図14参照)。つまり、本体部603の前面に垂設される前端部604は、誘導面601a〜601cに沿って延設される円弧状の突片からなる。
図14に示すように、内壁603aにおける遊技盤面200a側の縁辺部のうち誘導面601a〜601c側の縁辺部には切欠凹溝KMが形成され、遊技盤面200aとの間に隙間(例えば、高さ約0.3mm、幅約2mm)が長手方向に向けて延設されている。このように内壁603aの後端面における誘導面601a〜601c側の縁辺部に形成された切欠凹溝KMにより、縁辺部と遊技盤面200aとの間に隙間が形成され、誘導面601a〜601cに遊技球が接触することにより内壁603aに振動が生じても、縁辺部と遊技盤面200aとが擦れることがないので、遊技盤面200aが削れることにより生じた粉が遊技盤面200aに付着して遊技盤面200aが汚れることがない。
また、外レール飾り600aにおける周縁所定箇所には、スペーサ部材250の背面250bに形成された係合段部268aに係合する係合爪606aが、本体部603の上面から上方に向けて突設されている。
また、外レール飾り600bは、外レール飾り600a,600cと同様に内壁603aにおける遊技盤面200a側の縁辺部に切欠凹溝KMが形成されているため、誘導面601bに遊技球が接触することにより内壁603aに振動が生じても、縁辺部と遊技盤面200aとが擦れることがないので、遊技盤面200aが削れることにより生じた粉が遊技盤面200aに付着して遊技盤面200aが汚れることがない。
また、外レール飾り600bにおける周縁所定箇所には、スペーサ部材250の背面250bに形成された係合段部268bに係合する係合爪606bが、本体部603の上面から上方に向けて突設されている。
外レール飾り600cは、盤面板200のアウト口穴204及びスペーサ部材250のアウト開口部262内に前面側から嵌合される筒状部605が、誘導面601cにおける最下位置から背面側に向けて連設されている。このように誘導面601cにより外レール飾り600cに一体形成された筒状部605に向けて誘導(流下)された遊技球が、該筒状部605の前面開口となるアウト口26内に誘導されて遊技盤6の背面側に排出されるようになっている。
また、外レール飾り600cの誘導面601cにおけるアウト口26の近傍位置は、遊技領域7の下部位置に上向きに配設されており、誘導面601cに沿って遊技球を転動により誘導するだけでなく、上方から流下してくる遊技球が直接落下される頻度が高い部位であり、遊技球の落下による衝撃により振動しやすい。よって、外レール飾り600cに一体形成された筒状部605を盤面板200のアウト口穴204及びスペーサ部材250のアウト開口部262内に前面側から嵌合することで、外レール飾り600cが遊技盤面200aに対して強固に取り付けられ、振動の発生が抑制されるため、内壁603aにおける遊技盤面200a側の縁辺部と遊技盤面200aとが擦れにくくなり、遊技盤面200aが削れて粉が生じにくくなる。
(遊技盤の積載)
以上説明してきたように、遊技盤面200aに種々の遊技用構造物(流下方向変更部材)が取り付けられた遊技盤6は、図13に示すように上下方向に積み重ねることができる。前述したように、釘打ち加工後に後述する打球レールや小型の入賞装置等を取り付けた後、大型の入賞装置や制御回路基板等の大型部品を取り付けるが、組付工程が煩雑化することから組付速度が低下するため、釘打ち及び小型の入賞装置を取り付けた後に、遊技盤を積み重ねて待機することがある。
このように遊技盤6を上下方向に積み重ねたときには、図14に示すように、各遊技盤6の外レール飾り600a〜600cの前端部604が、上方に積み重ねられる遊技盤6のスペーサ部材250に形成される円弧状の係合段部267にそれぞれ係合するとともに、図15に示すように、外レール飾り600aに突設された係合爪606aがスペーサ部材250の背面250bに形成された係合段部268aに係合するとともに、外レール飾り600bに突設された係合爪606bがスペーサ部材250の背面250bに形成された係合段部268bに係合することで、下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の横滑りが規制されて滑落が防止されるとともに、積載位置が決定されるため、図13のように複数の遊技盤6を上下方向に積み重ねることができる。
具体的には、円弧状片からなる前端部604は、遊技領域7の周縁に沿って垂設される誘導面601a〜601cに沿うように正面視環状(円形状)に形成されていることで、全体として遊技盤面200aに突設される凸部を構成している(図12参照)。一方、係合段部267は、スペーサ部材250の背面250bにおける開口部251の周縁に沿うように形成される当接面267aと該当接面267aの外周縁に垂設される規制面267bとから構成されることで、全体として背面250bに凹設される凹部を構成している(図7参照)。
よって、図14に示すように、下方の遊技盤6の前端部604が上方の遊技盤6の係合段部267に嵌合したときに、該前端部604の外周に規制面267bが配置されて水平方向の移動が当接規制されるため、正面視環状(円形状)の前端部604からなる凸部が係合段部267からなる凹部に嵌合することになる。なお、本実施例では、係合段部267の規制面267bは当接面267aの外周縁に垂設されていたが、内周縁に垂設されていてもよく、この場合、前端部604が係合したときに該前端部604の内側に規制面267bが配置されて水平方向の移動が当接規制される。
また、係合段部267に係合する前端部604および係合段部268a,268bに係合する係合爪606a、606bは外レール飾り600a〜600cに配設されていることで、上方の遊技盤6の荷重は非遊技領域に配設される外レール飾り600a〜600cに加わるとともに、該外レール飾り600a〜600cに加わった荷重は前述したようにスペーサ部材250にて受支される。つまり、上方の遊技盤6の荷重は円形の遊技領域7の周囲に均等に加わるため、積載された遊技盤6の安定性が向上するばかりか、盤面板200の特に遊技領域7に荷重が直接加わることがないので、盤面板200の撓みや損傷等が防止される。
また、外レール飾り600a〜600cにおける前端部604までの高さ寸法P15よりも、遊技領域7に設けられた障害釘Kの高さ寸法P20の方が長寸とされているが、外レール飾り600a〜600cの高さ寸法P15と盤面板200の背面200bと開口部251とにより形成される凹状の収容空間部(逃げ部)の深さ寸法P22との合算寸法(P15+P22)が、障害釘Kの高さ寸法P20よりも長寸(P15+P22>P20)とされている。
よって、遊技領域7内に設けられる流下方向変更部材のうち、外レール飾り600a〜600cの前端部604よりも前面側に突出して障害釘K等が設けられていても、スペーサ部材250の背面250bに、盤面板200の背面200bと開口部251とにより障害釘Kを収容可能な大きさを有する凹状の逃げ部が形成されていることで、遊技盤6を積み重ねた場合に、下方の遊技盤6の障害釘Kの前端部が逃げ部内に収容されるため、積み重ねの際に上方の遊技盤6と干渉することがない。
また、外レール飾り600a〜600cの本体部603の前面に突設されている前端部604の突出長さ寸法P16は、係合段部267の深さ寸法P17よりも長寸(P16>P17)とされていることで、外レール飾り600a〜600cの前端部604が上方に積み重ねられる遊技盤6の係合段部267に係合している状態において、該外レール飾り600a〜600cの本体部603を含む各種部材の前面部と、上方の遊技盤6の背面(スペーサ部材250の背面250b)と、の間に所定幅の隙間P18が形成されるため、互いに接触して損傷することが防止される。
また、上方の遊技盤6の荷重は遊技領域7内に設けられる障害釘K等の流下方向変更部材(障害物)に加わることなく、遊技領域7の外側に配置される外レール飾り600a〜600c等にかかるようになっていることで、流下方向変更部材が変形するなどして遊技球の流下に支障をきたすことがない。
また、本実施例では、凹状の係合段部267に嵌合する凸状の前端部604が、遊技用構造物の一例である外レール飾り600a〜600cに形成されていたが、例えば凸部を、打球レール500の外レール500a、センター枠飾り11、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、ゲート32、装飾部材25L,25R等の流下方向変更部材に設け、スペーサ部材250の背面250bにおける凸部に対応する位置に凹部を形成し、積み重ねたときに流下方向変更部材に設けた凸部が凹部に嵌合すればよい。
なお、本実施例では、スペーサ部材250は盤面板200の背面200bに取り付けられているため、係合段部267,268a,268bはスペーサ部材250の背面250bに形成されていたが、スペーサ部材250を遊技盤面200a上に取り付ける場合、係合段部267,268a,268bは盤面板200の背面200bに形成すればよい。
(導光板ユニット)
次に、導光板ユニットについて、図16〜図28にもとづいて説明する。図16は、遊技盤に対する導光板ユニットの取り付け状態を示す斜視図である。図17は、(a)はスペーサ部材の上部を下方から見上げた状態を示す要部斜視図であり、(b)はスペーサ部材の下部を上方から見た状態を示す要部斜視図である。図18は、遊技盤に対する導光板ユニットの取り付け状態を示す断面図である。図19は、導光板ユニットの構成を示す分解斜視図である。図20は、導光板を左斜め上前方から見た状態を示す斜視図である。図21は、導光板を右斜め上後方から見た状態を示す斜視図である。図22は、導光板に形成された反射部を示す導光板の背面図である。図23は、(a)は反射部を示す拡大図、(b)は図22のJ−J断面図、(c)は図22のK−K,K’−K’断面図、(d)は図22のL−L断面図である。図24は、取付枠の本体を左斜め上前方から見た状態を示す斜視図である。図25は、取付枠の本体を右斜め上後方から見た状態を示す斜視図である。図26は、取付枠のカバー体及び各入賞通路部材を左斜め上前方から見た状態を示す斜視図である。図27は、取付枠のカバー体及び各入賞通路部材を左斜め上後方から見た状態を示す斜視図である。図28は、導光板の反射部と各種LEDと役物との配置位置関係を示す図である。図29は、図28のM−M断面図である。図30は、図28のN−N断面図である。図31は、図28のP−P断面図である。図32は、第1入賞通路の構成を示す縦断面図である。
図16に示すように、導光板ユニット700は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成される導光板701と、該導光板701の周囲に装着される枠状の取付枠702と、から主に構成されており、スペーサ部材250に取り付けることによって遊技盤6の背面側に配設されるようになっている。また、導光板701の背面701Bには、第1始動入賞口(第1始動口)13aおよび第2始動入賞口(第2始動口)13bに対応する可変入賞通路部材900と、入賞口29a、29cに対応する第1入賞通路部材910と、入賞口29b、29dに対応する第2入賞通路部材920と、が設けられる。
図19に示すように、導光板701の周縁に装着される取付枠702は、導光板701の前面側に配置される本体部703と、導光板701の後面側に配置され、本体部703の背面を被覆するカバー部704と、から構成されており、導光板701の周縁部を本体部703とカバー部704とにより前後から挟持した状態で一体化される。また、本体部703の背面には、第1導光板LED60a〜60tおよび第2導光板LED61a〜61fが導光板701の周端面に沿うように配設される(図28参照)。
図20および図21に示すように、導光板701は、盤面板200の板厚よりも肉薄(例えば約5mm)の第1分割板701a、第2分割板701b、第3分割板701c、第4分割板701dの接合辺同士を接合することにより正面視略円形枠状に構成され、該接合した状態において、盤面板200の取付穴201に対応する位置に、該取付穴201と同形の開口705が形成されるようになっている。第1〜第4分割板701a〜701dの周端面所定箇所には、ネジ挿通穴706a〜706hを有する取付片707a〜707hが外向きに突設されている。
盤面板200の取付穴205に対応する位置である第1分割板701aと第2分割板701bとの接合辺には、取付穴205とほぼ同形の開口706が形成されている。第2分割板701bにおける盤面板200の取付穴203の上部に対応する位置には、取付穴203の上部とほぼ同形の開口707が形成されている。また、盤面板200の取付穴203の下部およびアウト口穴204に対応する位置には、取付穴203の下部およびアウト口穴204とほぼ同形の切欠部708が形成されている。また、盤面板200の開口206a〜206dそれぞれに対応する位置には、各開口206a〜206dそれぞれとほぼ同形の開口709a〜709dが形成されている。
図20に示すように、各第1〜4分割板701a〜701dの前面における開口705の周縁部には、所定の突出長さR1を有する円柱状の第1ボス710a〜710f(図23(c)参照)が突設されているとともに、所定の突出長さR1を有するとともに、ネジ孔が前後に貫通して形成された円筒状の第2ボス711a〜711d(図23(b)(c)参照)が突設されている。なお、第2ボス711a〜711dは各接合辺の角部にそれぞれ1個ずつ形成されている。
また、各第1〜4分割板701a〜701dの前面における開口705の周縁下部および切欠部708の周縁左右部には、所定の突出長さR1を有するとともに、ネジ穴が形成された円筒状の第3ボス712a〜712d(図23(d)参照)と、所定の突出長さR2を有するとともに、先端が先細り状に形成された位置決め突起713a〜713dと(図23(d)参照)が、それぞれ対をなして突設されている。位置決め突起713a〜713dは、第2ボス711a〜711dや第3ボス712a〜712dの突出長さR1よりも長い突出長さR2(R1<R2)を有しているとともに、周面における突出長さR1に対応する位置には段部714(図23(d)参照)が形成されている。
これら第1ボス710a〜710f、第2ボス711a〜711d、第3ボス712a〜712dおよび位置決め突起713a〜713dの段部714は、後述するように盤面板200の背面200bと導光板701の前面701Fとの間に形成される隙間S1を維持するためのスペーサとして機能する。
図21に示すように、第2分割板701bおよび第4分割板701dの背面における第1分割板701aおよび第3分割板701cとの接合辺からは、接合片715a〜715dが各第2ボス711a〜711dの背面に向けて延設されており、各接合片715a〜715dに設けられた取付穴にネジTを挿通して第2ボス711a〜711dに形成されたネジ穴に螺入することで、各第1〜4分割板701a〜701d同士を接合できるようになっている(図23(b)(c)参照)。
このように本実施例では、中心に開口705が形成される導光板701を、複数(本例では4つ)の第1〜4分割板701a〜701dの端辺同士を接合することにより構成することで、所定の大きさの透明な合成樹脂原板から導光板701全体を切り出した後に開口705を切り抜き加工して形成する場合に比べて、所定の大きさの透明な合成樹脂原板から小片の4枚の第1〜4分割板701a〜701dを無駄なく効率的に切り出して多数の導光板701を製造することができるため、製造コストを抑制することができる。また、小片の第1〜4分割板701a〜701dを成型する方が透明度が高い導光板701を構成しやすくなる。
図22に示すように、導光板701の背面701Bには、後述する第1導光板LED60a〜60tおよび第2導光板LED61a〜61fからの光を反射して前面701Fから出射させるための第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4が形成されている。各第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4は、所定の幅寸法を有する帯状に形成され、開口705の周縁から導光板701の周縁にかけて、導光板701の略中心位置から放射状に延設されている。
また、図28にも示されるように、第1反射部MA1〜20は第1導光板LED60a〜60tに対応して配設され、第2反射部MB1〜6は第2導光板LED61a〜61fに対応して配設され、第3反射部MC1〜4はセンター枠飾りLED62a〜62dに対応して配設される。また、第2反射部MB1〜6は、導光板701の背面側に配設される役物65L,65Rに対して前後に重畳する位置に配置される。
これら各第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4は、図23(a)に示すように、導光板701内を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略半円形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。具体的には、スタンパーやインジェクションにより導光板701の背面に凹凸をつける成型方式にて構成されているが、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成してもよい。
なお、本実施例では、導光板701の背面701Bにおける各第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4を光の進行方向の断面視が半円形状の凹凸部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら反射部の断面形状を三角形波状としても良い。更には、これら凹凸部に替えて、導光板701を成すアクリル樹脂とは屈折率が異なる樹脂で、比較的高い透明性を有する樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂を母材とするスクリーンインクを用いて、筋状のゼブラパターン等をスクリーン印刷により形成することで、該ゼブラパターンの形成部において導光板701内を導光される光の一部が導光板701の前面方向に反射され、これにより導光板701内に入射した光の一部を導光板701の前面から放射させるようにしても良い。
また、第1分割板701aと第2分割板701bとの接合部には、第2反射部MB1が第2分割板701bの接合辺に沿って設けられ、第3分割板701cと第4分割板701dとの接合部には、第2反射部MB6が第3分割板701cの接合辺に沿って設けられ、第1分割板701aと第4分割板701dとの接合部には、第3反射部MC2が第4分割板701dの接合辺に沿って設けられている。すなわち、後述するように各第1〜4分割板701a〜701dの周端面701Eおよび開口端面701Nから第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61f、センター枠飾りLED62a〜62dの光が導光板701内部に入射されるため、各第1〜4分割板701a〜701dの接合部に僅かな隙間が生じていると、各第1〜4分割板701a〜701dの端面から光が出射され、導光板701を正面から見た場合に接合部が筋状に光ることが考えられる。よって、各接合辺に沿って反射部MB1,MB6,MC2を配置することで、接合部が光ったとても反射部MB1,MB6,MC2が発光することにより目立ちにくくなるため、装飾性が損なわれることが防止される。
図24および図25に示すように、本体部703は、導光板701を構成する合成樹脂材よりも硬度が低い非透光性の合成樹脂材からなり、外形がスペーサ部材250の開口部251とほぼ同形をなし、該開口部251の周縁に立設される環状の内周壁254により形成される凹部に嵌合可能な大きさに形成されるとともに、中央に導光板701よりも僅かに小さい円形状の開口720が形成され、下辺部の中央部が切り欠かれてなる枠体にて構成されている。本体部703の背面における開口720の周縁部のやや外側には、背面側に配置される導光板701の周端面701Eに当接して面方向の位置ずれを規制する前後方向を向く位置決め壁721が、開口720の周縁に沿って複数箇所に立設されている。
また、導光板701およびカバー部704を取り付けるネジN1〜N8(図19参照)が螺入されるネジ穴を有する取付用ボス722a〜722hが、導光板701のネジ挿通穴706a〜706hに対応する箇所にそれぞれ背面側に向けて突設されている。また、一面に所定数の第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fが設けられる複数のLED基板H(図29等参照)を、開口720の周縁に沿って、かつ、導光板701の周端面701Eに対向して配置するための基板保持片723a,723bが複数箇所に立設されている。基板保持片723a,723bは、LED基板Hの差込溝が対向面に形成された一対の基板保持片723a,723bからなる。
本体部703の上端面左右側には、前述したスペーサ部材250の位置決め用切欠部271a、271bと盤面板200の背面200bとにより形成される位置決め用穴に差込可能な位置決め突片724a、724bが上向きに突設されている。また、本体部703の下辺部における左右側には、前述したスペーサ部材250の弾性係合爪272a、272bが係合する係合部725a、725bが形成されている。
なお、位置決め突片724a、724bや係合部725a、725bを含む本体部703は、上記したように導光板701を構成する合成樹脂材よりも硬度が低い合成樹脂材や、フッ素樹脂材等の摩擦係数が低い潤滑性に優れた樹脂材にて構成されていることが好ましい。また、本体部703における周縁に面取り加工を施したり、位置決め突片724a、724bの先端部を曲面形状にするなどして極力エッジ(角)を形成しないようにすることが好ましい。このようにすることで、後述するように盤面板200の背面側に配設する際に位置決め突片724a、724bや係合部725a、725bを含む本体部703が盤面板200に接触しても盤面板200に傷がつきにくくなる。
図26および図27に示すように、カバー部704は、本体部703の背面を被覆する部材であって、透光性を有する透明な合成樹脂材からなる複数のカバー板704a〜704gにて構成されており、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fが設けられる複数のLED基板Hの背面側を個別に開放できるようになっている。
カバー板704b、704d、704e、704fには、該カバー板704b、704d、704e、704fと導光板701とを本体部703に取り付けて一体化するためのネジN1〜N8(図19参照)の取付穴730a〜730hが形成されているとともに、各カバー板704a〜704gのみを本体部703に取り付けるためのネジ(図示略)の取付穴732が適所に設けられている。
各カバー板704a〜704gの前面における内側縁部からは、導光板701の背面周縁部に当接して該導光板701の浮き上がりを規制する押え片733が、複数箇所から前方に向けて突設されている。また、各カバー板704a〜704gには、各LED基板HにおけるLEDの配置面と反対側面に設けられた基板側コネクタ(図示略)に接続可能な配線側コネクタ(図示略)を挿通するための切欠部731が形成されているとともに、背面には該配線側コネクタのケーブルを押えるケーブル用フック734が形成されている。なお、カバー板704cには、不正な電磁波を検出する不正センサを配設するためのセンサテーブル735が内向きに突設されている。
また、導光板701の背面には、図27に示すように、第1始動入賞口(第1始動口)13aに入賞した遊技球を導く第1始動入賞通路901および第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球を導く第2始動入賞通路902を形成する可変入賞通路部材900と、入賞口29a、29cに入賞した遊技球を導く第1入賞通路911および大入賞口に入賞した遊技球を導く大入賞通路912を形成する第1入賞通路部材910と、入賞口29b、29dに入賞した遊技球を導く第2入賞通路921を有する第2入賞通路部材920と、が設けられる。
第1始動入賞通路901は、その上端部が第1始動入賞口13aに対応する位置に配置されるとともに、第1始動口スイッチ14aおよび第1入賞確認スイッチ14bが設けられている。第2始動入賞通路902は、その上端部が第2始動入賞口13bに対応する位置に配置されるとともに、第2始動口スイッチ15a及び第2入賞確認スイッチ15bが設けられている。
第1入賞通路911は、二股状に形成され、一方の上端部が入賞口29aに、他方の上端部が入賞口29cに対応する位置に配置されるとともに、合流部に入賞口スイッチ30aが設けられている。また、大入賞通路912は、大入賞口の左端部に対応する位置に配置されるとともに、第3入賞確認スイッチ23aが設けられている。なお、これら第1入賞通路911と大入賞通路912とは連設部を介して一体化されている。
第2入賞通路921は、二股状に形成され、一方の上端部が入賞口29bに、他方の上端部が入賞口29dに対応する位置に配置されるとともに、合流部に入賞口スイッチ30bが設けられている。
このように、可変入賞通路部材900は、導光板701に形成された開口707を背面側から被覆するように取り付けられ、盤面板200の遊技盤面200aに設けられる第1始動入賞口13aに入賞して導光板701の背面側に誘導された遊技球を、前面枠101の背面における開口部115の下部に設けられた回収路(図示略)まで誘導して排出する第1始動入賞通路901と、盤面板200の遊技盤面200aに設けられる第2始動入賞口13bに入賞して導光板701の背面側に誘導された遊技球を前記回収路(図示略)まで誘導して排出する第2始動入賞通路902と、を有している。
第1入賞通路部材910は、導光板701に形成された開口709a、709cおよび切欠部708の一部を背面側から被覆するように取り付けられ、盤面板200の遊技盤面200aに設けられる入賞口29a、29cに入賞して導光板701の背面側に誘導された遊技球を前記回収路(図示略)まで誘導して排出する第1入賞通路911と、盤面板200の遊技盤面200aに設けられる大入賞口に入賞して導光板701の背面側に誘導された遊技球を前記回収路(図示略)まで誘導して排出する大入賞通路912と、を有している。
第2入賞通路部材920は、導光板701に形成された開口709b、709dを背面側から被覆するように取り付けられ、盤面板200の遊技盤面200aに設けられる入賞口29b、29dに入賞して導光板701の背面側に誘導された遊技球を前記回収路(図示略)まで誘導して排出する第2入賞通路921を有している。
ここで、入賞口29a〜29dそれぞれに対応する普通入賞装置290の通路構造について、図32にもとづいて説明する。なお、入賞口29a〜29dそれぞれに対応する普通入賞装置290は全て同様の構成とされているため、ここでは入賞口29cを有する普通入賞装置290についてのみ説明し、他の入賞口29a、29b、29dに対応する普通入賞装置290に関する説明は省略することとする。
普通入賞装置290は、上向きに開口する箱状に形成された部材にて構成されており、該入賞装置290は、上向きに開口する入賞口29cを形成する本体部290aと、該入賞口29cから背面側に屈曲して延設された通路部290bと、から構成されている。通路部290bは、本体部290aの背面から後向きに突設され、特に図示はしないが、縦断面略上向きC字形に形成されており、入賞口29cに入賞した遊技球を誘導する誘導通路291を形成する。なお、通路部290bの形状は任意であり、例えば筒状に形成されていてもよいし、断面略上向きコ字形に形成されていてもよい。また、通路部290bは、開口206cおよび開口709cに挿入可能な大きさに形成され、かつ、開口206cおよび開口709cを挿通して後端が導光板701の背面701Bから僅かに突出する長さを有している。
普通入賞装置290は、通路部290bを盤面板200の遊技盤面200a側から開口206cに差し込んだ状態で、本体部290aに形成されたフランジ部290cを図示しないネジにて遊技盤面200aに止着することで盤面板200に取り付けられる。また、通路部290bにて誘導された遊技球は、第1入賞通路部材910にて形成される第1入賞通路911に流入して排出されるようになっている。
このように、盤面板200における入賞口29cに対応する位置に形成される開口206cおよび導光板701における開口206cとの対向位置に形成される開口709cに通路部290bが挿入可能とされていることで、盤面板200の背面側に導光板701を配設することにより、盤面板200および導光板701双方の開口206c、709cに誘導通路291を構成する通路部290bを挿入可能となるため、入賞口29cに入賞した遊技球を導光板701の背面701Bに設けられた第1入賞通路911まで誘導することができる。すなわち、入賞口29cに入賞した遊技球を、前後方向を向く誘導通路291にて導光板701の背面701Bまで誘導できることにより、導光板701の前面701Fと盤面板200の背面201bとの間を通過させずに遊技球を回収することが可能となるため、反射部の配置自由度が第1入賞通路911により制限されることを防止できる。
また、入賞口29cに入賞した遊技球を誘導通路291にて導光板701の背面701Bまで誘導することで、盤面板200や導光板701に遊技球が接触して傷つけることを回避できる。
なお、誘導通路291を構成する通路部290bは、開口206c、709cを挿通して導光板701の背面701Bに突出する長さを有していたが、入賞口29cに入賞した遊技球を誘導通路291にて導光板701の背面701Bまで誘導することができれば、例えば少なくとも開口709cの前面開口まで延設されていればよい。
また、本実施例では、通路部290bは本体部290aの背面に突設されていたが、例えば第1入賞通路部材910の前面に突設されていてもよい。
また、第1入賞通路部材910は前面が開口する箱状に形成されているため、第1入賞通路911は、第1入賞通路部材910と導光板701の背面701Bとにより筒状に構成されていたが、第1入賞通路部材910に筒状の第1入賞通路911を形成すれば、パチンコ球が導光板701に接触して傷がつくことを回避できる。
また、第1入賞通路911は、開口709cから導光板701の背面701Bに沿って下方に向けて延設されていたが、第1入賞通路911または誘導通路291を開口709cから該導光板701の背面側に配設される装飾体301に向けて直線状に延設し、該装飾体301に形成された誘導通路(図示略)に連通させるようにしてもよい。
このように第1入賞通路911を導光板701の背面に沿って延設しないことで、第1入賞通路911を流下するパチンコ球が導光板701に接触して傷がつくことを回避できるばかりか、第1入賞通路部材910をネジ等の取付部材にて導光板701に直接取り付けずに済むため、該取付部材等により導光板701の発光に支障をきたす虞がない。
さらに、導光板701の背面701Bに設ける第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4等の配置自由度が、第1入賞通路911により制限されることがないばかりか、装飾体301の前方に第1入賞通路911を配設せずに済むため、装飾体301の装飾が第1入賞通路911により見えづらくなること等を回避できる。
このように可変入賞通路部材900、第1入賞通路部材910、第2入賞通路部材920を導光板701の背面701Bに設けることで、盤面板200と導光板701との間に各種通路部材を配設するスペースを形成せずに済むため、盤面板200に対して導光板701を極力近づけて配設することができるばかりか、反射部の配置自由度がこれら入賞通路部材900,910,920にて形成される各入賞通路901,902,911,921により制限されることを防止できる。
ここで、導光板ユニット700の構成について説明する。
図19に示すように、本体部703は導光板701の前面側に配置されるとともに、カバー部704は導光板701の背面側に配置される。本体部703の背面には、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fが設けられた各LED基板Hを予め配置しておく。なお、これらLED基板Hは後で配置するようにしてもよい。また、導光板701は、予め各第1〜4分割板701a〜701dを接合して一体化しておく。
そして、カバー部704の各取付穴730a〜730hに背面側からネジN1〜N8を取り付けるとともに、導光板701の各ネジ挿通穴706a〜706hに挿通し、本体部703の取付用ボス722a〜722h(図25参照)のネジ穴に螺入することで、導光板701と該導光板701の前後側に配置される本体部703およびカバー部704とが一体化され、これにより導光板701の周縁部に取付枠702が設けられる(図16参照)。
図16および図18に示すように、取付枠702が設けられた状態において、導光板701の周縁部は本体部703の背面側に配置されることで、導光板701の周縁部の前面側が本体部703により被覆されるとともに、その背面側がカバー部704により被覆される。このように導光板701の周縁が取付枠702にて被覆される(特に導光板701の周縁部の前面、つまり盤面板200側が本体部703により被覆される)ことで、導光板701を取り扱う際に導光板701の周縁をぶつけるなどして傷つけたり破損させることや、盤面板200に接触して傷つけることを回避することができる。また、導光板701の周縁に仕上げ加工等を施さなくても、製造過程において周縁部に生じたバリ等が本体部703およびカバー部704により隠蔽されることで、製造時における仕上げ加工等の手間を省くことができる。
また、導光板701の背面における各入賞口に対応する箇所に、可変入賞通路部材900、第1入賞通路部材910、第2入賞通路部材920をそれぞれネジ(図示略)にて取り付ける。
次いで、このように構成された導光板ユニット700を遊技盤6の背面に取り付ける状況を、図16〜図18にもとづいて説明する。
図16および図18に示すように、導光板ユニット700は、遊技盤6の背面側からスペーサ部材250に取り付けることにより遊技盤6の背面側に配設される。詳しくは、取付枠702の上端面に突設された左右一対の位置決め突片724a、724bを、図16および図19中矢印で示すように、スペーサ部材250の位置決め用切欠部271a、271bと盤面板200の背面200bとにより形成される位置決め用穴(図17(a)参照)に差し込んで位置決めした状態で、該位置決め突片724a、724bを中心に導光板ユニット700の下部側を遊技盤6に向けて押し込むように回転させて、スペーサ部材250の下部に設けられた弾性係合爪272a、272bに、取付枠702の下部に形成された係合部725a、725bを係合させる。
これにより、位置決め用切欠部271a、271bからの位置決め突片724a、724bの逸脱方向への移動および係合部725a、725bと弾性係合爪272a、272bとの係合解除方向への移動が規制されることで、盤面板200の背面側に配置された導光板ユニット700がスペーサ部材250に取り付けられ、遊技盤6の背面に配設される。
この状態において、盤面板200の背面200bには、取付枠702の本体部703の前面のみが当接されることで、盤面板200の背面200bと導光板701の前面701Fとの間には所定の空間が形成される。すなわち、導光板701は、盤面板200の背面200bに対して所定幅寸法(例えば約3mm)を有する隙間S1(本体部703の板厚とほぼ同じ)を隔てて遊技盤6の背面側に配設される。このように本体部703は隙間S1を維持するためのスペーサ部材として機能する。
また、図31に示すように、導光板701の前面701Fにおける開口705および切欠部708の周辺に設けられた第1ボス710a〜710f、第2ボス711a〜711d、第3ボス712a〜712dの先端面および位置決め突起713a〜713dの段部714が盤面板200の背面200bに当接することで、導光板701の背面に何らかの外力が加わることにより、強度的に弱い導光板701の開口705周辺が撓んで盤面板200に接触すること等が防止される。つまり、隙間S1は各ボスの突出長さR1と同寸であり(S1=R1、約3mm)、これら第1ボス710a〜710f、第2ボス711a〜711d、第3ボス712a〜712dおよび位置決め突起713a〜713dの段部714は、隙間S1を維持するためのスペーサ部材として機能する。
また、位置決め突起713a〜713dの先端部が盤面板200の背面200bに形成された位置決め穴(図示略)に嵌合されることで、盤面板200に対する導光板701の面方向の位置ずれが規制される。さらに、これら第1ボス710a〜710f、第2ボス711a〜711d、第3ボス712a〜712dの先端面および位置決め突起713a〜713dは、開口705や切欠部708の周囲に形成されていることで、例えば開口705に前面側から取り付けられるステージ枠飾り11のフランジ部11aや、切欠部708に前面側から取り付けられる特別可変入賞球装置20等により前面側が被覆され、盤面板200を透して盤面板200の前面側から視認できないので、遊技領域7の装飾性が損なわれることが防止される。
このように導光板701は、盤面板200の背面側に該盤面板200に対し直接当接して配置されるのではなく、所定の隙間S1を隔てて配置されることで、スペーサ部材250に対して導光板ユニット700を取り付ける際において接触したり、あるいは使用時において、遊技領域7に打ち出された遊技球と障害釘K等との衝突による衝撃などにより遊技盤6および導光板ユニット700に生じる振動により、導光板701の前面701Fと盤面板200の背面200bとが擦れて互いの対向面に傷がつくことが防止される。
なお、本実施例では、隙間S1の前後幅寸法は約3mmとされていたが、後述するように反射部にて前面側に反射された光を盤面板200を透して前面側に透過させるのに支障をきたさない程度であれば種々に変更可能であり、例えば1mm〜10mm程度の範囲内とすることが好ましい。具体的には、隙間S1の前後幅寸法を、例えば障害釘Kの頭部または遊技球の直径よりも小寸としておくことで、何らかの要因により障害釘Kや遊技球が盤面板200と導光板701との間に入り込んで表面を傷つけることを防止できる。
また、導光板ユニット700は、スペーサ部材250に取り付けた状態において、スペーサ部材250の開口部251を形成する環状の内周壁254と盤面板200の背面200bとにより形成される凹部内に嵌合されることにより、盤面板200に対する面方向の移動が規制されることで、盤面板200に対する位置ずれが効果的に防止されるばかりか、導光板ユニット700を遊技盤6の背面から大きく突出させることなくコンパクトに配置できるため、導光板ユニット700を取り付けた状態における遊技盤6の板厚幅寸法を極力小さくすることができる。
次に、図28〜図30にもとづいて、センター枠飾りLED62a〜62d、役物LED63L,63R、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fについて説明する。
図28に示すように、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fは、導光板701の周縁に沿って配置され、センター枠飾りLED62a〜62dは、導光板701の開口周縁に沿って配置され、複数の役物LED63L,63Rは、役物65L,65Rの前面に配置されている。
各第1導光板LED60a〜60tは、各第1反射部MA1〜20それぞれに対応する位置に、導光板701の周端面701Eに対し照射可能に対向して配置され、第2導光板LED61a〜61fは、各第2反射部MB1〜6それぞれに対応する位置に、導光板701の開口端面701Nに対し照射可能に対向して配置され、センター枠飾りLED62a〜62dは、各第3反射部MC1〜4それぞれに対応する位置に、導光板701の開口端面701Nに対し照射可能に対向して配置されている。
より詳しくは、図29に示すように、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fは、導光板701の周端面701Eにおける板厚幅方向の中央よりも背面側に配置され、センター枠飾りLED62a〜62dは、導光板701の開口端面701Nにおける板厚幅方向の中央よりも背面側、つまり盤面板200と反対側に寄せた状態で配置されている。これにより、各種LEDを配置するために盤面板200に対して導光板701を遠ざける必要がないので、導光板701を盤面板200に極力近づけて配置することができるばかりか、導光板701の背面701B側に設けられた反射部MA、MB、MC側にLEDが近づくことで、LEDからの光を全反射させることなく、反射部にて前面側に良好に反射させて前面から出射させることができる。
次に、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61f、センター枠飾りLED62a〜62dを発光させたときの状況について、図29〜図31にもとづいて説明する。
図29〜図31に示すように、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61f、センター枠飾りLED62a〜62dを発光させると、各LEDからの光が周端面701E、開口端面701Nから導光板701の内部に入射する。そして、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61f、センター枠飾りLED62a〜62dから照射され、周端面701E、開口端面701Nから導光板701内に入射された光は、該導光板701内を伝播して第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4に導光されていく。
これら導光板701内を伝播して第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4に到達した光は、反射方向が前面701F側に変更されて、導光板701の前面701Fから導光板701外に出射される。
このように、導光板701の背面701Bにおける第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4が形成された領域は、前述したように凹凸状態とされていることで、周端面701E、開口端面701Nから導光板701内に入射して導光された光の一部を前面側に反射させて導光板701の前面701Fから良好に出射することができる。これにより、盤面板200の前面側からは、盤面板200における各第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4に対応する領域がそれぞれ帯状に発光しているように見えることになる。
また、盤面板200の背面側に配置された導光板701にて前面側に反射された光により、各第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4に対応する領域が発光しているように見えるだけで、盤面板200内に直接LEDからの光を入射させているわけではないので、内部に入射された光が障害釘Kの根元にて乱反射するなどして装飾性が損なわれることがない。
また、本実施例では、第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4は導光板701の背面701Bに設けられていたが、LEDからの光を反射して前面701Fから出射可能に構成されたものであれば、導光板701の前面701Fに形成されていてもよい。
また、第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4の形状や数量、配置位置等は種々に変更可能であるとともに、これに対応してLEDの配置位置も変更可能である。
また、本実施例では、導光板701の端面として、周端面701Eと開口705の内周端面である開口端面701Nとが適用されていたが、導光板701の内部に光を入射可能な端面であれば、例えば開口706、707、709a〜709dや切欠部708の端面であってもよく、これら端面から導光板701の内部に光を入射するようにしてもよく、このような場合、各開口706、707、709a〜709dや切欠部708に取り付けられる入賞装置や入賞通路部材等にLEDを配設することが好ましい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータが行うセンター枠飾りLED62a〜62d、役物LED63L,63R、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの発光制御について、図33〜図36にもとづいて説明する。図33は、(A)(B)は演出制御パターンの構成例などを示す図である。図34は、(A)(B)は図柄変動制御パターンを構成する演出制御パターンの一例を示す図である。図35は、導光板LEDおよびセンター枠飾りLEDの発光態様の一例を示す概略図である。図36は、導光板LEDおよび役物LEDの発光態様の一例を示す概略図である。
演出制御基板80に搭載されるROM(図示略)には、各種演出制御パターンテーブル(図示略)が記憶されている。各種演出制御パターンテーブルには、演出制御用CPUが各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを構成するパターンデータとして、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータや、図柄変動制御パターンや、予告演出制御パターンなどが予め複数種類記憶されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
図33(A)は、こうした各々の演出制御パターンの構成例を示している。図33(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、役物制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部(図示略)に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPUにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばセンター枠飾りLED62a〜62d、役物LED63L,63R、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えば遊技機に設けられた各種操作ボタンに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
役物制御データには、例えば左右の役物65L,65Rを回転動作させる役物モータ17L,17Rの駆動制御内容を指定するデータといった、左右の役物65L,65Rを個別に動作させることが可能なデータが含まれていれば良い。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、役物制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば、役物65L,65R以外に演出用役物が備える他の可動部材を備える場合であれば、役物制御データに加えて、該可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図33(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPUは、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ27から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で各種LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて各種操作ボタンに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行い、役物制御データにより指定される態様で役物モータ17L,17Rを駆動して役物65L,65Rを回転動作させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPUは、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM(図示略)から読み出してRAM(図示略)の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROMにおける記憶アドレスを、RAMの所定領域に一時記憶させて、ROMにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPUは、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、役物65L,65R、各種LED等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#n、役物制御データ#1〜役物制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPUから表示制御部や音声制御基板70や役物モータ17L,17Rやランプドライバ基板35などに対して出力される。演出制御用CPUからの指令を受けた表示制御部では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPUからの指令を受けた音声制御基板70では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPUからの指令(駆動信号)を受けた役物モータ17L,17Rは、役物65L,65Rを回転動作させる。また、演出制御用CPUからの指令を受けたランプドライバ基板35では、例えばその指令に含まれるランプ制御データから発光させるLEDや発光パターンを特定して、該特定したセンター枠飾りLED62a〜62d、役物LED63L,63R、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fを個別に所定の発光パターンにて発光させる。
本実施例では、演出制御用CPUは、例えば第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの発光制御を行う場合において、各LEDを個別に発光させることがあるとともに、役物LED63L,63Rを発光させる場合や、役物モータ17L,17Rを駆動して役物65L,65Rを回転動作させる場合において、役物LED63L,63Rの発光態様や役物65L,65Rの回転動作等が、その前方に配置される第2反射部MB1〜6の発光により邪魔されて目立たなくなることがないように、導光板ユニット700の背面側に配置された役物65L,65Rの前方位置に設けられた第2反射部MB1〜6に対応して配置された第2導光板LED61a〜61fを発光しないように制御する。
図34(A)には、例えば、役物65L,65Rを駆動する役物モータ17L,17Rを駆動する指示を含まない役物制御データが設定された演出制御実行データの一例が示されている。この演出制御実行データでは、役物制御データに、役物モータ17L,17Rを駆動する指示を含まない、つまり役物モータ17L,17Rを駆動しない指示を含むデータが設定されているため、ランプ制御データには、LEDグループG1(第1導光板LED60a〜60t)、LEDグループG2(第2導光板LED61a〜61f)およびセンター枠飾りLED62a〜62d、すなわち、導光板ユニット700に配設された全てのLED(センター枠飾りLED62a〜62d、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61f)を対象としたLEDの発光パターンデータが設定されている。なお、このとき役物LED63L,63Rの発光パターンデータは設定されていない。
よってこの場合、例えば図35(a)に示すように、特別図柄の変動が開始してからリーチが成立するまでの期間においては、役物LED63L,63Rを発光させず、また役物65L,65Rを可動しないため、役物65L,65Rの前面に位置しない第3反射部MC1〜4に対応して配置されているセンター枠飾りLED62a〜62dを所定の発光パターンにて発光させて、該第3反射部MC1〜4に対応する領域を発光させるなどして遊技領域7を装飾する。
また、例えば図35(b)に示すように、特別図柄の変動が開始した後にリーチが成立した場合には、役物LED63L,63Rを発光させず、また役物65L,65Rを可動しないが、役物65L,65Rの前面に位置しない第1反射部MA1〜20に対応して配置されている第1導光板LED60a〜60tだけでなく、役物65L,65Rの前面に位置する第2反射部MB1〜6に対応して配置されている第2導光板LED61a〜61fを所定の発光パターンにて発光させて、第1反射部MA1〜20および第2反射部MB1〜6に対応する領域を発光させて遊技領域7を装飾する。
図34(B)には、例えば、役物65L,65Rを駆動する役物モータ17L,17Rを駆動する指示を含む役物制御データが設定された演出制御実行データの一例が示されている。この演出制御実行データでは、役物制御データに、役物モータ17L,17Rを駆動する指示を含む、つまり役物モータ17L,17Rを駆動する指示を含むデータが設定されているため、ランプ制御データには、LEDグループG1(第1導光板LED60a〜60t)、役物LED63L,63R、センター枠飾りLED62a〜62d、すなわち、第2導光板LED61a〜61fのみを発光の対象外としたLEDの発光パターンデータが設定されている。
よってこの場合、例えば図36(a)に示すように、特別図柄の変動が開始した後にリーチが成立した場合には、役物65L,65Rを可動しないものの、役物LED63L,63Rを発光させるため、第2反射部MB1〜6に対応して配置されている第2導光板LED61a〜61fを発光させず、役物LED63L,63Rを所定の発光パターンにて発光させるとともに、役物65L,65Rの前面に位置しない第1反射部MA1〜20に対応して配置されている第1導光板LED60a〜60tおよび役物LED63L,63Rを所定の発光パターンにて発光させて遊技領域7を装飾する。
また、例えば図36(b)に示すように、特別図柄の変動が開始した後、例えば所定の大当り図柄が導出された場合には、役物LED63L,63Rを発光させるとともに、役物65L,65Rも可動させるため、役物65L,65Rの前面に位置しない第1反射部MA1〜20に対応して配置されている第1導光板LED60a〜60tのうちいずれかのみを所定の発光パターンにて発光させて、第1反射部MA1〜20に対応する領域を発光させるなどして遊技領域7を装飾する。
以上説明してきたように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技盤6を構成する盤面板200を透光性材(本例ではアクリル樹脂板)にて構成し、その背面側に遊技領域7を装飾する装飾体301を配設することで、遊技領域7を背面側から装飾することができる。また、盤面板200の背面側であって装飾体301の前面側に導光板ユニット700を配設し、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの光を導光板701の周端面701Eから導光板701の内部に入射するとともに、内部に入射された光を第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6にて前面側に反射させて前面701Fから出射させることで遊技領域7を光により装飾することができる。すなわち、所謂エッジライト方式にて導光板701の所定領域(第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6)を発光させることで、盤面板200の前面側からは発光源である第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fは見えないので、遊技領域7の装飾性を損ねることなく光により装飾することができる。
また、このような第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの光を、直接盤面板200の端面に入射させるのではなく、盤面板200の背面側に該盤面板200とは別個に配設された導光板701の周端面701Eに入射させて発光させることで、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fからの光が盤面板200の遊技盤面200aに植設された障害釘K等に乱反射して、光による装飾性が損なわれることが防止される。
また、導光板701を遊技盤6に取り付ける第2取付部としての位置決め用切欠部271a、271bおよび弾性係合爪272a、272bが、盤面板200ではなくスペーサ部材250に設けられていることで、盤面板200に対して導光板701を間接的に、かつ位置ずれなく一体化することができるばかりか、導光板701を盤面板200に直接取り付ける場合に比べて、盤面板200に対する導光板701の取り付け位置の決定や取り付け作業時において、導光板701を盤面板200に接触させて傷つける危険性が低下するため、取り付け作業時における盤面板200や導光板701の取り扱いが容易になる。
また、盤面板200の背面200bと導光板701の前面701Fとの間に、所定幅寸法の隙間S1が形成されることで、例えば盤面板200および導光板701の運搬時、積層時、組付時あるいは使用時において遊技領域7を遊技球が流下することにより生じる振動等により、背面200bと前面701Fとが擦れて傷がつくことが防止されるため、傷に光が反射して装飾性が損なわれることがない。
また、導光板701の前面701Fにおける開口705および切欠部708の周囲に、所定長さR1を有する隙間用突起としての第1ボス710a〜710f、第2ボス711a〜711d、第3ボス712a〜712dおよび位置決め突起713a〜713dが設けられていることで、導光板701を盤面板200の背面側に配置したときに、これらボスや位置決め突起が当接して隙間S1が確保されるため、盤面板200と導光板701との組み付け時において盤面板200と導光板701とが接触して傷がつくことが防止されるばかりか、導光板701に何らかの外力が加わることにより撓んで盤面板200に接触して傷つけることが防止される。
なお、これらボスや位置決め突起は、センター枠飾り11等の装飾部材や可変入賞球装置15等が取り付けられる開口や切欠部の周縁部に設けられていることで、これら装飾部材や可変入賞球装置15により前面側が被覆され、盤面板200を通して前面側から視認されることはないので、装飾性が損なわれることがない。
なお、本実施例では、これらボスや位置決め突起は、導光板701の前面701Fに突設されていたが、例えば盤面板200の背面200bに突設してもよい。さらに、これらボスや位置決め突起は、演出表示装置9を前面側から視認可能とする表示用開口としての取付穴201に対応する開口705の周縁部だけでなく、例えば入賞口29a〜29dに入賞した遊技球を通過させるための開口206a〜206dまたは該開口206a〜206dに対応する開口709a〜709dの周縁部に設けてもよい。
また、導光板701の周縁を覆うように枠状の取付枠702が設けられるとともに、該取付枠702に、スペーサ部材250の第2取付部に取り付けられる被取付部としての位置決め突片724a、724bや係合部725a、725bが設けられていることで、導光板701を盤面板200に直接接触させることなく、取付枠702を介してスペーサ部材250に取り付けできるばかりか、製造時において導光板701の周縁に生じたバリ等が取付枠702により被覆されるため、盤面板200を傷つけることが防止される。また、導光板701の周縁の仕上げ加工等が不要となるため、製造が容易になる。
なお、本実施例では、取付枠702は導光板701の周縁(端縁)を前後から覆うように、つまり、前側の端縁(前端縁)を覆う本体部703と後側の端縁(後端縁)を覆うカバー部704とから断面略内向きコ字形に構成されていたが、少なくとも導光板701の前側の端縁(盤面板200側の端縁)を覆うように断面略L字形に構成されていれば、導光板701をスペーサ部材250に取り付ける際に盤面板200の背面200bに導光板701の前端縁を接触させることを防止できる。
さらに、導光板701の前端縁に隣接する周端面701Eまたは前面701F端部のうちいずれか一方のみを覆うように取付枠が固着されていても、盤面板200の背面200bに導光板701の前端縁を接触させることを防止できる。
また、取付枠702は導光板701の周縁にわたり延設されていなくても、つまり枠状に形成されていなくても、複数の部材が周縁に沿って部分的に設けられていてもよい。
また、導光板ユニット700は、取付枠702の周縁における第1位置である上部に突設された位置決め突片724a、724bと、前記取付枠の周縁における前記第1位置とは異なる第2位置である下部に設けられた係合部725a、725bと、からなり、位置決め突片724a、724bをスペーサ部材250の位置決め穴(位置決め用切欠部271a、271b)に挿入して位置決めした状態で係合部としての弾性係合爪272a、272bを係合部725a、725bに係合させることができるため、取り付け時において、位置ずれ等により取付枠702によって盤面板200を傷つけることが防止される。
具体的には、スペーサ部材250の位置決め穴(位置決め用切欠部271a、271b)および弾性係合爪272a、272bは、盤面板200の背面200b上に垂設された内周壁254に形成されていることで、弾性係合爪272a、272bを係合部725a、725bに係合させた状態において、位置決め穴(位置決め用切欠部271a、271b)からの位置決め突片724a、724bの逸脱方向への移動が規制されるため、位置決め穴(位置決め用切欠部271a、271b)も導光板ユニット700を取り付ける第2取付部として機能する。すなわち、位置決めと取り付けとを別個に行わずに済むため、取り付け作業を容易に行うことが可能となる。
なお、本実施例では、位置決め用切欠部271a、271bがスペーサ部材250に形成され、位置決め突片724a、724bが取付枠702に形成されていたが、位置決め用切欠部271a、271bを取付枠702に、位置決め突片724a、724bをスペーサ部材250に形成してもよい。また、弾性係合爪272a、272bがスペーサ部材250に形成され、係合部725a、725bが取付枠702に形成されていたが、弾性係合爪272a、272bを取付枠702に、係合部725a、725bをスペーサ部材250に形成してもよい。
また、本実施例では、第2取付部としての位置決め用切欠部271a、271bおよび弾性係合爪272a、272bは、スペーサ部材250の開口部251を形成する環状の内周壁254に設けられ、スペーサ部材250に取り付けた状態において、内周壁254と盤面板200の背面200bとにより形成される凹部内に嵌合されるようになっていたが、位置決め用切欠部271a、271bや弾性係合爪272a、272b等の第2取付部を例えばスペーサ部材250の背面250bに設け、該背面250b上に導光板701の取付枠702の前面または導光板701の前面周縁部を直接当接して取り付けてもよい。
なお、本実施例では、スペーサ部材250に設けられた第2取付部に対し、導光板ユニット700を係止することによりスペーサ部材250に取り付けていたが、例えば導光板ユニット700をネジやラッチ等によりスペーサ部材250に止着してもよい。
また、本実施例では、スペーサ部材250に対して導光板ユニット700が着脱可能に設けられていることで、例えば機種変更等に応じて光の装飾態様を変更したい場合等において、導光板ユニット700の導光板701のみを交換するだけで容易に対応することができる。そして各LEDが取付枠702に設けられていることで、導光板ユニット700を遊技盤6から取り外す際に配線等も一緒に取り外されるため、配線作業等も容易になる。
また、本実施例では、導光板701は取付枠702の本体部703を介して盤面板200の背面側に配置されていたが、例えば導光板701の前面701Fの周縁部をスペーサ部材250の背面250bに当接させて取り付けることで、盤面板200の背面200bから所定の隙間S1を隔てて導光板701を配設するようにしてもよい。
また、端面用発光体としての第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fを取付枠702に設けられていることで、導光板701に対して第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fが一体化されることで、スペーサ部材250に対する導光板701の取付位置にずれが生じても、導光板701の周端面701Eに対するLEDからの光の入射位置にずれが生じて発光態様に支障をきたすことがない。すなわち、導光板701とLEDとの配置位置関係にずれが生じることがないので、LEDからの光を正確な位置から導光板701内に入射させることができる。
また、導光板701をスペーサ部材250に取り付けた後に該導光板701に対する第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの位置合わせが不要となるため、スペーサ部材250に対する導光板701や第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fの取り付け作業が容易になる。
また、第1反射部MA1〜20、第2反射部MB1〜6、第3反射部MC1〜4は導光板701の背面701Bに設けられ、第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fは導光板701の周端面701Eにおける板厚方向の背面側、つまり背面寄りに対向して配置されていることで、導光板701を第1導光板LED60a〜60t、第2導光板LED61a〜61fに邪魔されることなく盤面板200に極力近づけて配置することができるため、遊技盤6の板厚幅寸法を極力肉薄とすることができる。
盤面板200における入賞口29cに対応する位置に形成される開口206cおよび導光板701における開口206cとの対向位置に形成される開口709cに通路部290bが挿入可能とされていることで、盤面板200の背面側に導光板701を配設することにより、盤面板200および導光板701双方の開口206c、709cに誘導通路291を構成する通路部290bを挿入可能となるため、入賞口29cに入賞した遊技球を導光板701の背面701Bに設けられた第1入賞通路911まで誘導することができる。すなわち、入賞口29cに入賞した遊技球を、前後方向を向く誘導通路291にて導光板701の背面701Bまで誘導できることにより、導光板701の前面701Fと盤面板200の背面201bとの間を通過させずに遊技球を回収することが可能となるため、反射部の配置自由度が第1入賞通路911により制限されることを防止できる。
また、盤面板200の遊技盤面200aには遊技球が入賞可能な入賞口13a、13b、29a〜29dが設けられ、導光板701における入賞口13a、13b、29a〜29dに対応する位置に、該入賞口に入賞した遊技球を導く誘導通路である第1始動入賞通路901、第2始動入賞通路902、第1入賞通路911、第2入賞通路921、大入賞通路が設けられていることで、盤面板200に対して導光板ユニット700を取り付けるだけで、各入賞通路部材を正確な位置に配置することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状のパチンコ球(遊技球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えばメダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。