JP5944035B1 - 圧縮空気供給方法、圧縮空気供給設備、及びこの設備を備えるガスタービン設備 - Google Patents

圧縮空気供給方法、圧縮空気供給設備、及びこの設備を備えるガスタービン設備 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスタービンの出力向上を図りつつも、外部からの補助圧縮空気とガスタービン圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくする。【解決手段】圧縮空気供給設備30は、ガスタービン圧縮機11からの圧縮空気が流入する中間車室18内に、補助圧縮空気を供給する。圧縮空気供給設備30は、空気を順次圧縮する複数の圧縮段32を有する補助圧縮装置31を備える。この補助圧縮装置31は、複数の圧縮段32のうちの最終圧縮段32dからの補助圧縮空気を中間車室18内に供給し、ガスタービン10と独立して駆動可能である。圧縮空気供給設備30は、さらに、複数の圧縮段32の各圧縮段間のうち、少なくとも一の圧縮段間を流れる補助圧縮空気を冷却する冷却装置41と、冷却装置41による補助圧縮空気の冷却量を調節する冷却調節装置51と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気が流入する車室内に、圧縮空気を補助的に供給する圧縮空気供給方法、この方法を用いる圧縮空気供給設備、この設備を備えるガスタービン設備に関する。
ガスタービンは、圧縮空気を生成する圧縮機と、この圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する複数の燃焼器と、燃焼ガスにより駆動するタービンとを備える。圧縮機は、軸線を中心として回転する圧縮機ロータと、圧縮機ロータを覆う圧縮機車室とを有する。タービンは、軸線を中心として回転するタービンロータと、タービンロータを覆うタービン車室とを有する。
ガスタービン出力を増加させるため、ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置を用い、ガスタービンの車室内に、圧縮空気を補助的に供給する方法が従来から検討されている。この補助圧縮装置に用いる装置としては、特許文献1に記載の多段遠心圧縮機が考えられる。この多段遠心圧縮機は、複数の圧縮段と、複数の圧縮段の間である圧縮段間を流れる圧縮気体を冷却する冷却機構とを備える。この多段遠心圧縮機では、複数の圧縮段で気体を順次圧縮する過程で、圧縮気体を冷却することにより、気体の圧縮効率を高めている。
特開平06−294398号公報
例えば、上記特許文献1に記載の多段遠心圧縮機を用いて空気を圧縮し、この空気を補助圧縮空気としてガスタービンの車室内に供給する場合、この多段遠心圧縮機からの補助圧縮空気とガスタービン圧縮機からの圧縮空気とに温度差があると、ガスタービンの車室内での周方向の温度分布に偏りが生じる。
車室内での周方向の温度分布に偏りがあると、車室及びこの車室内に配置されているガスタービン部品に熱応力が発生する上に、複数の燃焼器内での燃焼状態にバラつきが生じる。よって、ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置からの補助圧縮空気とガスタービン圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくすることが望まれる。
そこで、本発明は、ガスタービンの出力向上を図りつつも、補助圧縮空気とガスタービン圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくすることを目的とする。
前記目的を達成するための発明に係る一態様としての圧縮空気供給設備は、
ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気が流入する車室内に、補助圧縮空気を供給する圧縮空気供給設備において、空気を順次圧縮する複数の圧縮段を有し、当該複数の圧縮段のうちの最終圧縮段からの補助圧縮空気を前記車室内に供給し、前記ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置と、前記複数の圧縮段の各圧縮段間のうち、少なくとも一の圧縮段間を流れる補助圧縮空気を冷却する冷却装置と、前記冷却装置による補助圧縮空気の冷却量を調節して、前記圧縮機から吐出される圧縮空気の温度を含む目標温度範囲内に前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を収める冷却調節装置とを備える。
当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置から車室内に供給する補助圧縮空気の温度を調節することができる。このため、当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置から車室内に供給する補助圧縮空気の温度を、ガスタービンの圧縮機から車室内に流入する圧縮空気の温度に近い温度にすることができる。すなわち、当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置からの補助圧縮空気とガスタービンの圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくすることができる。よって、当該圧縮空気供給設備では、車室内での周方向の温度分布の偏りを抑えることができる。
ここで、前記圧縮空気供給設備において、前記冷却装置は、補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器を有し、前記冷却調節装置は、前記冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機器と、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度が目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒流量調節機器を制御する制御器とを有してもよい。
当該圧縮空気供給設備では、目標温度範囲を、ガスタービンの圧縮機から吐出される圧縮空気の温度を含む温度範囲に設定することで、補助圧縮装置から車室内に供給する圧縮空気の温度を、ガスタービンの圧縮機から車室内に流入する圧縮空気の温度に近い温度にすることができる。
また、前記熱交換器を有する前記圧縮空気供給設備において、前記冷却調節装置は、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を検出する温度計を有し、前記制御器は、前記温度計で検出される温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒流量調節機器を制御してもよい。
当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置から車室内に供給する圧縮空気の温度を精密に管理することができる。
また、前記熱交換器を有する、以上のいずれかの前記圧縮空気供給設備において、前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有し、前記冷却装置は、三以上の前記圧縮段における全ての圧縮段間のそれぞれに前記熱交換器が配置されてもよい。
当該圧縮空気供給設備では、全ての圧縮段間に熱交換器が配置されているので、第一圧縮段を除く全ての圧縮段に流入する空気を熱交換器で冷却することができる。このため、当該圧縮空気供給設備では、複数の圧縮段を有する補助圧縮装置における圧縮効率を高めることができる。
また、前記熱交換器を有する、以上のいずれかの前記圧縮空気供給設備において、前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有し、三以上の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除く圧縮段間のそれぞれに前記熱交換器が配置されてもよい。
当該圧縮空気供給設備では、熱交換器の数量を減らすことで、設備コストを抑えることができる。
また、前記熱交換器を有する、以上のいずれかの前記圧縮空気供給設備において、前記冷却装置は、複数の前記熱交換器を有し、前記冷却調節装置は、複数の前記熱交換器毎に前記冷媒流量調節機器が設けられ、前記制御器は、複数の前記熱交換器のうち、一方の熱交換器に対して設けられる一方の冷媒流量調節機器よりも、前記一方の熱交換器を基準にして前記補助圧縮装置における補助圧縮空気の流れの下流側に配置される他方の熱交換器に対して設けられる他方の冷媒流量調節機器を優先的に制御してもよい。
当該圧縮空気供給設備では、冷却装置による補助圧縮空気の冷却量が、冷却調節装置により制限された場合でも、補助圧縮装置における圧縮効率の低下を抑えることができる。
また、以上のいずれかの前記圧縮空気供給設備において、前記最終圧縮段は、補助圧縮空気の流れの上流側に配置されている他の前記圧縮段よりも耐熱性が高くてもよい。
当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置の耐久性を高めることができる。
また、前記一態様の前記圧縮空気供給設備において、前記補助圧縮装置は、複数の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除く圧縮段間のそれぞれに補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器が配置されてもよい。
前記目的を達成するための発明に係るガスタービン設備は、
以上のいずれかの前記圧縮空気供給設備と、前記ガスタービンとを備える。
前記目的を達成するための発明に係る一態様としての圧縮空気供給方法は、
ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気が流入する車室内に、補助圧縮空気を供給する圧縮空気供給方法において、複数の圧縮段を有し、前記ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置を用いて、空気を前記複数の圧縮段で順次圧縮し、前記複数の圧縮段のうちの最終圧縮段からの補助圧縮空気を前記車室内に供給する補助供給工程と、前記複数の圧縮段の各圧縮段間のうち、少なくとも一の圧縮段間を流れる補助圧縮空気を冷却する冷却工程と、前記冷却工程における補助圧縮空気の冷却量を調節して、前記圧縮機から吐出される圧縮空気の温度を含む目標温度範囲内に前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を収める冷却調節工程とを行う。
当該圧縮空気供給方法では、補助圧縮装置から車室内に供給する補助圧縮空気の温度を調節することができる。このため、当該圧縮空気供給方法では、補助圧縮装置から車室内に供給する補助圧縮空気の温度を、ガスタービンの圧縮機から車室内に流入する圧縮空気の温度に近い温度にすることができる。すなわち、当該圧縮空気供給設備では、補助圧縮装置からの補助圧縮空気とガスタービンの圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくすることができる。よって、当該圧縮空気供給方法では、車室内での周方向の温度分布の偏りを抑えることができる。
ここで、前記圧縮空気供給方法において、前記冷却工程は、前記圧縮段間を流れる補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換工程を含み、前記冷却調節工程は、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度が目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒の流量を調節する冷媒流量調節工程を含んでもよい。
また、前記熱交換工程を含む前記圧縮空気供給方法において、前記冷却調節工程は、前記最終圧縮段からの前記補助圧縮空気の温度を検出する温度検出工程を含み、前記冷媒流量調節工程では、前記温度検出工程で検出される温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒の流量を調節してもよい。
前記熱交換工程を含む、以上のいずれかの前記圧縮空気供給方法において、前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有しており、前記冷却工程は、三以上の前記圧縮段における全ての前記圧縮段間で前記熱交換工程を行ってもよい。
また、前記熱交換工程を含む、以上のいずれかの前記圧縮空気供給方法において、前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有しており、前記冷却工程では、三以上の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除くそれぞれの圧縮段間で前記熱交換工程を行ってもよい。
また、前記熱交換工程を含む、以上のいずれかの前記圧縮空気供給方法において、前記冷却工程は、複数の前記熱交換工程を含み、複数の前記熱交換工程では、それぞれ互いに異なる前記圧縮段間を流れる補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させ、前記冷却調節工程では、複数の前記熱交換工程毎に、前記冷媒流量調節工程を行うと共に、複数の前記熱交換工程のうち、一方の熱交換工程に対して前記補助圧縮装置における補助圧縮空気の流れの下流側で行う他方の熱交換工程に対する他方の前記冷媒流量調節工程を、前記一方の熱交換工程に対する一方の前記冷媒流量調節工程よりも優先的に行ってもよい。
本発明の一態様によれば、ガスタービンの出力向上を図りつつも、外部からの補助圧縮空気とガスタービン圧縮機からの圧縮空気との温度差を小さくすることができる。
本発明に係る第一実施形態におけるガスタービン設備の系統図である。 本発明に係る第一実施形態におけるガスタービン設備の動作を示す工程図である。 本発明に係る第一実施形態の変形例におけるガスタービン設備の系統図である。 本発明に係る第二実施形態におけるガスタービン設備の系統図である。 本発明に係る第二実施形態の変形例におけるガスタービン設備の系統図である。
以下、本発明に係る各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
本発明に係るガスタービン設備の第一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態のガスタービン設備は、図1に示すように、ガスタービン10と圧縮空気供給設備30とを備える。
ガスタービン10は、空気Aを圧縮して圧縮空気を生成するガスタービン圧縮機11と、ガスタービン圧縮機11で圧縮された空気中で燃料Fを燃焼させて燃焼ガスを生成する複数の燃焼器17と、燃焼ガスにより駆動するタービン14とを備える。
ガスタービン圧縮機11は、軸流圧縮機である。このガスタービン圧縮機11は、軸線を中心として回転する圧縮機ロータ12と、圧縮機ロータ12を覆う筒状の圧縮機車室13とを有する。タービン14は、軸線を中心として回転するタービンロータ15と、タービンロータ15を覆う筒状のタービン車室16とを有する。圧縮機ロータ12とタービンロータ15とは、同一軸線上に位置して互いに連結されてガスタービンロータ2を構成する。このガスタービンロータ2には、発電機Gのロータが接続される。ガスタービン10は、更に圧縮機車室13とタービン車室16との間の配置される筒状の中間車室18を備える。圧縮機車室13、中間車室18及びタービン車室16は、互いに連結されガスタービン車室3を構成する。
複数の燃焼器17は、中間車室18に取り付けられ、燃料Fを供給する燃料ライン21が接続される。この燃料ライン21には、燃料Fの流量を調節する燃料調節弁22が設けられる。この燃料調節弁22は、制御装置20によって制御される。
圧縮空気供給設備30は、ガスタービン10と独立して駆動可能な補助圧縮装置31と、補助圧縮装置31による圧縮過程にある補助圧縮空気を冷却する冷却装置41と、冷却装置41による補助圧縮空気の冷却量を調節する冷却調節装置51とを備える。
補助圧縮装置31は、複数の圧縮段32と、複数の圧縮段32を駆動する駆動源33と、複数の圧縮段32を接続する接続ライン34と、複数の圧縮段32より生成される補助圧縮空気を中間車室18内に供給する圧縮空気供給ライン35と、を有する。
各圧縮段32はいずれも遠心圧縮機であり、回転軸と、回転軸に固定されているインペラと、インペラを覆うケーシングとを有する。図1では、このインペラを省略して図示している。ここで、説明の都合上、補助圧縮装置31内での補助圧縮空気流れに対して最上流に位置する圧縮段32を第一圧縮段32a、第一圧縮段32aの下流側に隣接した圧縮段32を第二圧縮段32b、第二圧縮段32bの下流側に隣接した圧縮段32を第三圧縮段32c、第三圧縮段32cの下流側に隣接し、最下流側に位置する圧縮段32を最終圧縮段32dとする。各圧縮段32の回転軸は相互に連結され、補助圧縮装置31の回転軸を構成する。この回転軸は、駆動源33に接続される。駆動源33としては、例えば、電動機であってもよく、ガス燃料や液体燃料等で駆動するエンジンであってもよい。
本実施形態の最終圧縮段32dは、第一圧縮段32a、第二圧縮段32b、及び第三圧縮段32cよりも耐熱性の高い材料で構成されることが望ましい。具体的には、本実施形態の第一圧縮段32a、第二圧縮段32b、及び第三圧縮段32cのインペラは、例えば、ステンレスで形成される。一方、本実施形態の最終圧縮段32dのインペラは、例えば、耐熱性が高い材料であるチタン合金で形成される。
第一圧縮段32aの吸込口には、空気Aが流入する。接続ライン34は、最終圧縮段32dを除く各圧縮段32の吐出口と、補助圧縮空気の流れに対して下流側に隣接する圧縮段32の補助圧縮空気の吸込口とを接続する。すなわち、第一圧縮段32aの吐出口と第二圧縮段32bの吸込口とが第一接続ライン34aで接続され、第二圧縮段32bの吐出口と第三圧縮段32cの吸込口とが第二接続ライン34bで接続され、第三圧縮段32cの吐出口と最終圧縮段32dの吸込口とが最終接続ライン34cで接続される。
圧縮空気供給ライン35には、補助圧縮空気の流量を調節する空気流量調節弁36が設けられる。この空気流量調節弁36の開度は、制御装置20により制御される。
冷却装置41は、各接続ライン34中に設置され、各接続ライン34を流れる補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器42と、この熱交換器42に冷却された冷媒を供給する冷却器43と、この冷却器43から熱交換器42に冷媒を送る冷媒供給ライン44と、熱交換器42で熱交換された冷媒を冷却器43に戻す冷媒回収ライン45とを備える。熱交換器42は、複数の接続ライン34毎に設けられる。すなわち、第一接続ライン34aには第一熱交換器42aが設けられ、第二接続ライン34bには第二熱交換器42bが設けられ、最終接続ライン34cには最終熱交換器42cが設けられる。
冷媒供給ライン44は、冷却器43で冷却された冷媒が流れる冷媒供給主ライン44mと、冷媒供給主ライン44mを流れる冷媒の一部を第一熱交換器42aに導く第一供給分岐ライン44aと、冷媒供給主ライン44mを流れる冷媒の一部を第二熱交換器42bに導く第二供給分岐ライン44bと、冷媒供給主ライン44mを流れる冷媒の一部を最終熱交換器42cに導く最終供給分岐ライン44cとを有する。また、冷媒回収ライン45は、各熱交換器42で加熱された冷媒を冷却器43に戻す冷媒回収主ライン45mと、第一熱交換器42aで加熱された冷媒を冷媒回収主ライン45mに送る第一回収分岐ライン45aと、第二熱交換器42bで加熱された冷媒を冷媒回収主ライン45mに送る第二回収分岐ライン45bと、最終熱交換器42cで加熱された冷媒を冷媒回収主ライン45mに送る最終回収分岐ライン45cとを有する。
冷却装置41は、更に、冷却器43からの冷媒を駆動源33に供給するライン46を備えてもよい。この場合、冷却器43からの冷媒により、駆動源33の潤滑油等が冷却される。
冷却調節装置51は、最終熱交換器42cに流入する冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機器である冷媒流量調節弁52と、圧縮空気供給ライン35を流れる補助圧縮空気の温度を検出する温度計53と、この温度計53で検出される温度に応じて、冷媒流量調節弁52の開度(駆動量)を調節する制御器54とを備える。冷媒流量調節弁52は、最終熱交換器42cに接続される最終供給分岐ライン44c又は最終回収分岐ライン45cに設けられる。制御器54は、温度計53で検出される温度が目標温度範囲内になるように冷媒流量調節弁52の開度を制御する。この目標温度範囲は、ガスタービン10の運転状況に応じて定められ、ガスタービン圧縮機11から吐出される圧縮空気の想定温度を含む温度範囲となる。
次に、本実施形態におけるガスタービン設備の動作について、図2を用いて説明する。
ガスタービン圧縮機11は、吸込口から空気Aを取り入れ、圧縮空気を生成する(S1:ガスタービン圧縮工程)。ガスタービン圧縮機11で生成された圧縮空気の温度は、ガスタービン10やガスタービン圧縮機11の性能により異なるが、例えば、400℃程度である。ガスタービン圧縮機11からの圧縮空気は、中間車室18を介して、各燃焼器17に供給される。各燃焼器17内には、燃料ライン21からの燃料Fも供給される。燃焼器17内では、圧縮空気中で燃料Fが燃焼して、高温高圧の燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは、各燃焼器17からタービン14に送られ、タービンロータ15を回転させる。このタービンロータ15の回転で、ガスタービン10に接続される発電機Gが発電する。
ここで、外気温度が上昇するような夏期等は、ガスタービン圧縮機11が吸い込む空気の質量流量が減少することから、燃焼器17で生成されたタービン17を駆動させる燃焼ガスの質量流量も減少する。このため、一般的にガスタービン出力(発電機Gの発電出力)が低下する。そこで、本実施形態において、ガスタービン出力の増加を図る場合は、補助圧縮装置31を駆動させて、補助圧縮空気を中間車室18に供給する(S2:補助供給工程)。本実施形態の補助圧縮装置31では、まず、第一圧縮段32aが空気Aを外部から取り入れこの空気Aを圧縮し、これを補助圧縮空気として、第一接続ライン34aを介して第二圧縮段32bに送る。第二圧縮段32bは、第一圧縮段32aからの補助圧縮空気を更に圧縮し、第二接続ライン34bを介して、第三圧縮段32cに送る。第三圧縮段32cは、第二圧縮段32bからの補助圧縮空気を更に圧縮し、最終接続ライン34cを介して、最終圧縮段32dに送る。最終圧縮段32dは、第三圧縮段32cからの補助圧縮空気を更に圧縮し、圧縮空気供給ライン35を介して、中間車室18内に送る。このように、本実施形態において、ガスタービン圧縮機11からの圧縮空気の他に、補助圧縮装置31からの補助圧縮空気がガスタービン10に供給されることにより、圧縮空気の質量流量が増大し燃焼ガスの質量流量が増大する。このため、ガスタービン出力を増強させることができる。
補助圧縮装置31は、圧縮効率を高めるために、図1に示すように、複数の圧縮段32間に熱交換器42が設けられる。この各熱交換器42では、最終圧縮段32dを除く各圧縮段32から吐出された補助圧縮空気を冷媒と熱交換させることで、補助圧縮空気を冷却する(S3:冷却工程)。具体的には、第一圧縮段32aで圧縮された補助圧縮空気は、第一熱交換器42aで冷却されてから、第二圧縮段32bに流入する。第二圧縮段32bで圧縮された補助圧縮空気は、第二熱交換器42bで冷却されてから、第三圧縮段32cに流入する。第三圧縮段32cで圧縮された補助圧縮空気は、最終熱交換器42cで冷却されてから、最終圧縮段32dに流入する。
冷却調節装置51は、冷却装置41による補助圧縮空気の冷却量を調節する(S4:冷却調節工程)。この冷却調節工程(S4)は、圧縮空気供給ライン35上に設置された温度計53で補助圧縮空気の温度を検出する工程(S4a:温度検出工程)と、検出された温度が目標温度範囲に収まっているか否かを判断する工程(S4b:判断工程)と、検出された補助圧縮空気の温度が目標温度範囲に収まるように、冷媒流量調節弁52を制御する工程(S4c:冷媒流量調節工程)とを含む。判断工程(S4b)及び冷媒流量調節工程(S4c)は、冷却調節装置51の制御器54により行われる。冷媒流量調節工程(S4c)では、検出された補助圧縮空気の温度が目標温度範囲よりも高い場合、制御器54が冷媒流量を増加させるように冷媒流量調節弁52を制御する。また、冷媒流量調節工程(S4c)では、検出された補助圧縮空気の温度が目標温度範囲よりも低い場合、制御器54が冷媒流量を減少させるように冷媒流量調節弁52を制御する。制御器54に設定される目標温度範囲は、例えば、ガスタービン圧縮機11から吐出される圧縮空気の温度400℃を含む温度範囲に設定される。具体的には、目標温度範囲は、ガスタービン圧縮機11から吐出される圧縮空気の温度が400℃の場合、390℃〜410℃程度に設定される。このため、冷却調節工程(S4)によりガスタービン10の中間車室18内に供給される補助圧縮空気の温度は、390℃〜410℃程度になる。
ここで、冷却調節工程(S4)を行わない場合、例えば、外気温度が30℃のとき、第二圧縮段32b、第三圧縮段32c及び最終圧縮段32dに流入する補助圧縮空気の温度は熱交換器42により50℃程度に抑えられるが、最終圧縮段32dから吐出される補助圧縮空気の温度は、断熱圧縮により例えば200℃程度に上昇する。この場合、補助圧縮装置31から中間車室18内に200℃程度の補助圧縮空気が流入する。中間車室18内には、この200℃程度の補助圧縮空気と、ガスタービン圧縮機11から吐出された400℃程度の圧縮空気とが混在することとなり、中間車室18内での周方向の温度分布に偏りが生じる。
中間車室18内で周方向の温度分布に偏りがあると、中間車室18及びこの中間車室内に配置されているガスタービン部品に熱応力が発生する上に、複数の燃焼器17内での燃焼状態にバラつきが生じる。
これに対して、本実施形態の冷却調節装置51では冷却調節工程(S4)を行うことにより、補助圧縮装置31からの補助圧縮空気の温度がガスタービン圧縮機11からの圧縮空気の温度に近づくように調節される。このため、ガスタービン圧縮機11から吐出されて中間車室18に流入する圧縮空気の温度と、補助圧縮装置31から供給されて中間車室18に流入する補助圧縮空気の温度との差が小さくなり、中間車室18内での周方向の温度分布の偏りを抑えることができる。よって、本実施形態のガスタービン設備は、中間車室18及びこの中間車室18内に配置されるガスタービン部品での熱応力発生を抑えることができると共に、複数の燃焼器17内での燃焼状態にバラつきを抑えることができる。
以上のように、最終圧縮段32dに流入する補助圧縮空気は、冷却調節装置51により最終熱交換器42cでの冷却量が調節される。このため、最終圧縮段32dに流入する補助圧縮空気の温度は、他の圧縮段32に流入する補助圧縮空気の温度よりも高くなる。そこで、本実施形態の最終圧縮段32dは、他の圧縮段32よりも耐熱性を高めて、耐久性を確保している。
「第一実施形態の変形例」
第一実施形態の変形例について、図3を参照して説明する。
本変形例のガスタービン設備も第一実施形態と同様に、ガスタービン10と圧縮空気供給設備30aとを備える。但し、本変形例の圧縮空気供給設備30aにおける冷却調節装置51aは、第一実施形態の冷却調節装置51と異なる。
上記第一実施形態の圧縮空気供給設備30では、最終熱交換器42cに接続される最終供給分岐ライン44c又は最終回収分岐ライン45cにのみ冷媒流量調節弁52を設ける。しかしながら、他の熱交換器42に接続される供給分岐ライン又は回収分岐ラインにも冷媒流量調節弁52を設けてもよい。
そこで、本変形例の圧縮空気供給設備30aにおける冷却調節装置51aでは、第一熱交換器42aに接続される第一供給分岐ライン44a又は第一回収分岐ライン45a、第二熱交換器42bに接続される第二供給分岐ライン44b又は第二回収分岐ライン45b、最終熱交換器42cに接続される最終供給分岐ライン44c又は最終回収分岐ライン45cのそれぞれに、冷媒流量調節機器である冷媒流量調節弁52を設ける構成とする。すなわち、本変形例の冷却調節装置51aでは、第一供給分岐ライン44a又は第一回収分岐ライン45aに第一冷媒流量調節弁52aを設け、第二供給分岐ライン44b又は第二回収分岐ライン45bに第二冷媒流量調節弁52bを設け、最終供給分岐ライン44c又は最終回収分岐ライン45cに最終冷媒流量調節弁52cを設ける構成となる。
本変形例の冷却調節装置51aにおける制御器54は、第一冷媒流量調節弁52a、第二冷媒流量調節弁52b及び最終冷媒流量調節弁52cの全ての開度を制御する。具体的には、温度計53で検出された温度が目標温度範囲よりも低い場合、制御器54は、まず、最終冷媒流量調節弁52cの開度を小さくして、最終熱交換器42cに流れる冷媒の流量を少なくする。制御器54は、最終冷媒流量調節弁52cに対して全閉を指示した後も、温度計53で検出された温度が目標温度範囲よりも低い場合、第二冷媒流量調節弁52bの開度を小さくして、第二熱交換器42bに流れる冷媒の流量を少なくする。制御器54は、第二冷媒流量調節弁52bに対して全閉を指示した後も、温度計53で検出された温度が目標温度範囲よりも低い場合、第一冷媒流量調節弁52aの開度を小さくして、第一熱交換器42aに流れる冷媒の流量を少なくする。
以上のように、本変形例の制御器54は、複数の熱交換器42のうち、一の熱交換器42に対して設けられる一の冷媒流量調節弁52の開度よりも、この一の熱交換器42を基準にして下流側に配置される他の熱交換器42に対して設けられる冷媒流量調節弁52の開度を優先的に制御する。
仮に、第一冷媒流量調節弁52aの開度をこれより下流側の冷媒流量調節弁52の開度よりも優先的に制御するとする。この場合、第一熱交換器42aに流入する冷媒の流量が少なくなるため、第二圧縮段32bには、あまり冷却されていない補助圧縮空気が流入する。この結果、第三圧縮段32c、さらには最終圧縮段32dにも、あまり冷却されていない補助圧縮空気が流入する。一方、本変形例のように、最終冷媒流量調節弁52cの開度をこれより上流側の冷媒流量調節弁52の開度よりも優先的に制御する。このため、最終冷媒流量調節弁52cの開度を制御した結果、温度計53で検出される温度が目標温度範囲内に収まれば、第二圧縮段32b及び第三圧縮段32cに流入する補助圧縮空気は、十分に冷却される。したがって、上流側の冷媒流量調節弁52を優先的に制御するよりも、本変形例のように、下流側の冷媒流量調節弁52を優先的に制御した方が、補助圧縮装置31における圧縮効率の低下を抑えることができる。
また、本変形例では、複数の熱交換器42毎の冷媒流量調節弁52により、各熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御することができる。このため、一の冷媒流量調節弁52により一の熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御しても、温度計53で検出される温度が目標温度範囲に収まらない場合でも、他の冷媒流量調節弁52により他の熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御することで、温度計53で検出される温度を目標温度範囲に収めることができる。
なお、本変形例では、全ての熱交換器42毎に冷媒流量調節弁52を設けているが、全ての熱交換器42のうちの一部の複数の熱交換器42にのみ冷媒流量調節弁52を設けてもよい。この場合、全ての熱交換器42のうち、上流側の熱交換器42よりも下流側の熱交換器42に対して優先的に冷媒流量調節弁52を設けることが好ましい。具体的には、第一冷媒流量調節弁52aを設けずに、第二冷媒流量調節弁52b及び最終冷媒流量調節弁52cのみを設けてもよい。これは、前述したように、下流側の熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御した方が、補助圧縮装置31における圧縮効率の低下を抑えることができるからである。
「第二実施形態」
本発明に係るガスタービン設備の第二実施形態について、図4を参照して説明する。
本実施形態のガスタービン設備も、ガスタービン10と圧縮空気供給設備30bとを備える。本実施形態では、圧縮空気供給設備30bにおける冷却装置41b及び冷却調節装置51bが、第一実施形態と異なる。
第一実施形態の冷却装置41では、補助圧縮装置31における全ての接続ライン34に熱交換器42を設ける。一方、本実施形態の冷却装置41bでは、補助圧縮装置31における全ての接続ライン34のうち、最終接続ライン34cには熱交換器42を設けず、残りの第一接続ライン34a及び第二接続ライン34bのそれぞれに熱交換器42a,42bを設ける構成となる。また、本実施形態の冷却調節装置51bでは、複数の熱交換器42a,42bのうち、最も下流側の熱交換器42bに対してのみ、冷媒流量調節弁52bを設ける。すなわち、本実施形態では、第一接続ライン34aに設けられている第一熱交換器42aと、第二接続ライン34bに設けられる第二熱交換器42bのうち、第二熱交換器42bに対してのみ冷媒流量調節弁52bを設ける構成となる。
本実施形態のガスタービン設備は、以上の点で第一実施形態のガスタービン設備と異なっているものの、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同様である。
本実施形態でも、図2を用いて第一実施形態で説明したように、ガスタービン圧縮工程(S1)、補助供給工程(S2)、冷却工程(S3)及び冷却調節工程(S4)が行われる。但し、本実施形態の冷却工程(S3)では、最終接続ライン34cに熱交換器42が設けられていないため、第三圧縮段(最終前圧縮段)32cで圧縮された補助圧縮空気は冷却されずに最終圧縮段32dに流入する。また、本実施形態の冷却調節工程(S4)では、制御器54が温度計53で検出された温度に応じて第二熱交換器42bに対して設けられる冷媒流量調節弁52bの開度を制御する。
ここで、冷却調節工程(S4)を行わない場合、例えば、外気温度が30℃のとき、第二圧縮段32bおよび第三圧縮段32cに流入する補助圧縮空気の温度は熱交換器42により50℃程度に抑えられる。一方、前述したように、第三圧縮段32cで圧縮された補助圧縮空気は冷却されないため、最終圧縮段32dに流入する補助圧縮空気の温度は、断熱圧縮により例えば200℃程度に上昇し、さらに、最終圧縮段32dから吐出される補助圧縮空気の温度は例えば350℃程度に上昇する。この場合、中間車室18内には、圧縮空気供給設備30bからの350℃程度の補助圧縮空気と、ガスタービン圧縮機11から吐出された400℃程度の圧縮空気とが混在することとなり、中間車室18内での周方向の温度分布に偏りが生じる。
これに対して、前述したように、本実施形態の冷却調節工程(S4)において、制御器54が第二熱交換器42bに対して設けられる冷媒流量調節弁52bの開度を制御することで、圧縮空気供給設備30bから中間車室18内に供給される補助圧縮空気の温度は、目標温度範囲(例えば、390℃〜410℃)になる。よって、本実施形態でも、第一実施形態と同様、ガスタービン出力増強を図りつつも、ガスタービン車室3内での温度分布の偏りを抑制することができる。
以上のように、本実施形態では、最終接続ライン34cに熱交換器42を設けなくても、圧縮空気供給設備30bから中間車室18内に供給される補助圧縮空気の温度を目標温度範囲にすることができる。よって、本実施形態では、設備の簡素化を図ることができ、設備コストを抑えることができる。
なお、最終圧縮段32dに流入する補助圧縮空気の温度は、他の圧縮段32に流入する補助圧縮空気の温度よりも高くなる。このため、本実施形態でも、最終圧縮段32dを他の圧縮段32よりも耐熱性を高めることが好ましい。
「第二実施形態の変形例」
第二実施形態の変形例について、図5を参照して説明する。
本変形例のガスタービン設備も第二実施形態と同様に、ガスタービン10と圧縮空気供給設備30cとを備える。但し、本変形例の圧縮空気供給設備30cにおける冷却調節装置51cは、第二実施形態の冷却調節装置51bと異なる。
上記第二実施形態では、第二熱交換器42bに接続されている第二供給分岐ライン44b又は第二回収分岐ライン45bにのみ冷媒流量調節弁52bが設けられる。しかしながら、第一実施形態の変形例と同様、他の熱交換器42に接続される供給分岐ライン又は回収分岐ラインにも冷媒流量調節弁52を設けてもよい。
そこで、本変形例の冷却調節装置51cでは、第一熱交換器42aに接続されている第一供給分岐ライン44a又は第一回収分岐ライン45a、第二熱交換器42bに接続される第二供給分岐ライン44b又は第二回収分岐ライン45bのそれぞれに、冷媒流量調節機器である冷媒流量調節弁52を設ける構成とする。すなわち、本変形例の冷却調節装置51cでは、第一供給分岐ライン44a又は第一回収分岐ライン45aに第一冷媒流量調節弁52aを設け、第二供給分岐ライン44b又は第二回収分岐ライン45bに第二冷媒流量調節弁52bを設ける構成となる。
本変形例の制御器54は、第一冷媒流量調節弁52a及び第二冷媒流量調節弁52bの全ての開度を制御する。本変形例の制御器54も、第一実施形態の変形例における制御器54と同様に、複数の熱交換器42のうち、一の熱交換器42に対して設けられる一の冷媒流量調節弁52の開度よりも、この一の熱交換器42を基準にして下流側に配置される他の熱交換器42に対して設けられる冷媒流量調節弁52の開度を優先的に制御する。
よって、本変形例でも、第一実施形態の変形例と同様に、補助圧縮装置31における圧縮効率の低下を抑えることができる。また、本変形例でも、第一実施形態の変形例と同様に、一の冷媒流量調節弁52により一の熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御しても、温度計53で検出される温度が目標温度範囲に収まらない場合、他の冷媒流量調節弁52により他の熱交換器42に流入する冷媒の流量を制御することで、温度計53で検出される温度を目標温度範囲に収めることができる。
「その他の変形例」
以上、本発明に係る各種実施形態及び変形例について、図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態及び変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態及び変形例の補助圧縮装置31は、いずれも4段であるが、2段、3段でもよいし、5段以上であってもよい。更に、補助圧縮空気を流入させる箇所は、中間車室18に限られるものではなく、圧縮機車室等でもあってよく、設計に応じて、適宜変更することも可能である。
また、以上の実施形態及び変形例では、温度計53で検出される温度に対する目標温度範囲をガスタービン10の運転状況に応じて定められる。しかしながら、ガスタービン圧縮機11から吐出される圧縮空気の温度を温度計で検出し、この温度計で検出された温度に応じて目標温度範囲を定めてもよい。
また、以上の実施形態及び変形例では、最終圧縮段32dからの補助圧縮空気の温度を検出する温度計53を設けている。しかしながら、外気温度から最終圧縮段32dからの補助圧縮空気の温度を想定できる場合には、この温度計53を設けなくてもよい。
また、以上の実施形態及び変形例では、検出温度が目標温度範囲よりも高い場合及び目標温度範囲よりも低い場合に、制御器54が冷媒流量調節弁52を制御する。しかしながら、検出温度が目標温度範囲よりも低い場合のみ、制御器54が冷媒流量調節弁52を制御するようにしてもよい。この場合、検出温度が目標温度範囲よりも高い場合のみ、冷媒流量調節弁52は全開に設定される。
2:ガスタービンロータ、3:ガスタービン車室、10:ガスタービン、11:ガスタービン圧縮機、12:圧縮機ロータ、13:圧縮機車室、14:タービン、15:タービンロータ、16:タービン車室、17:燃焼器、18:中間車室、20:制御装置、21:燃料ライン、22:燃料調節弁、30,30a,30b,30c:圧縮空気供給設備、31:補助圧縮装置、32:圧縮段、32a:第一圧縮段、32b:第二圧縮段、32c:第三圧縮段(最終前圧縮段)、32d:最終圧縮段、33:駆動源、34:接続ライン、34a:第一接続ライン、34b:第二接続ライン、34c:最終接続ライン、35:圧縮空気供給ライン、36:空気流量調節弁、41,41b:冷却装置、42:熱交換器、42a:第一熱交換器、42b:第二熱交換器、42c:最終熱交換器、43:冷却器、44:冷媒供給ライン、44a:第一供給分岐ライン、44b:第二供給分岐ライン、44c:最終供給分岐ライン、44m:冷媒供給主ライン、45:冷媒回収ライン、45a:第一回収分岐ライン、45b:第二回収分岐ライン、45c:最終回収分岐ライン、45m:冷媒回収主ライン、51,51a,51b,51c:冷却調節装置、52:冷媒流量調節弁(冷媒流量調節機器)、52a:第一冷媒流量調節弁(第一冷媒流量調節機器)、52b:第二冷媒流量調節弁(第二冷媒流量調節機器)、52c:最終冷媒流量調節弁(最終冷媒流量調節機器)、53:温度計、54:制御器

Claims (15)

  1. ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気が流入する車室内に、補助圧縮空気を供給する圧縮空気供給設備において、
    空気を順次圧縮する複数の圧縮段を有し、当該複数の圧縮段のうちの最終圧縮段からの補助圧縮空気を前記車室内に供給し、前記ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置と、
    前記複数の圧縮段の各圧縮段間のうち、少なくとも一の圧縮段間を流れる補助圧縮空気を冷却する冷却装置と、
    前記冷却装置による補助圧縮空気の冷却量を調節して、前記圧縮機から吐出される圧縮空気の温度を含む目標温度範囲内に前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を収める冷却調節装置と、
    を備える圧縮空気供給設備。
  2. 請求項1に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記冷却装置は、補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器を有し、
    前記冷却調節装置は、前記冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機器と、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒流量調節機器を制御する制御器と、を有する、
    圧縮空気供給設備。
  3. 請求項2に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記冷却調節装置は、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を検出する温度計を有し、
    前記制御器は、前記温度計で検出される温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒流量調節機器を制御する、
    圧縮空気供給設備。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有し、
    前記冷却装置は、三以上の前記圧縮段における全ての圧縮段間のそれぞれに前記熱交換器が配置される、
    圧縮空気供給設備。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有し、
    三以上の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除く圧縮段間のそれぞれに前記熱交換器が配置される、
    圧縮空気供給設備。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記冷却装置は、複数の前記熱交換器を有し、
    前記冷却調節装置は、複数の前記熱交換器毎に前記冷媒流量調節機器が設けられ、
    前記制御器は、複数の前記熱交換器のうち、一方の熱交換器に対して設けられる一方の冷媒流量調節機器よりも、前記一方の熱交換器を基準にして前記補助圧縮装置における補助圧縮空気の流れの下流側に配置される他方の熱交換器に対して設けられる他方の冷媒流量調節機器を優先的に制御する、
    圧縮空気供給設備。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記最終圧縮段は、補助圧縮空気の流れの上流側に配置されている他の前記圧縮段よりも耐熱性が高い、
    圧縮空気供給設備。
  8. 請求項1に記載の圧縮空気供給設備において、
    前記補助圧縮装置は、複数の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除く圧縮段間のそれぞれに補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器が配置される、
    圧縮空気供給設備。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の圧縮空気供給設備と、
    前記ガスタービンと、
    を備えるガスタービン設備。
  10. ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気が流入する車室内に、補助圧縮空気を供給する圧縮空気供給方法において、
    複数の圧縮段を有し、前記ガスタービンと独立して駆動可能な補助圧縮装置を用いて、空気を前記複数の圧縮段で順次圧縮し、前記複数の圧縮段のうちの最終圧縮段からの補助圧縮空気を前記車室内に供給する補助供給工程と、
    前記複数の圧縮段の各圧縮段間のうち、少なくとも一の圧縮段間を流れる補助圧縮空気を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程における補助圧縮空気の冷却量を調節して、前記圧縮機から吐出される圧縮空気の温度を含む目標温度範囲内に前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度を収める冷却調節工程と、
    を行う圧縮空気供給方法。
  11. 請求項10に記載の圧縮空気供給方法において、
    前記冷却工程は、前記圧縮段間を流れる補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させる熱交換工程を含み、
    前記冷却調節工程は、前記最終圧縮段からの補助圧縮空気の温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒の流量を調節する冷媒流量調節工程を含む、
    圧縮空気供給方法。
  12. 請求項11に記載の圧縮空気供給方法において、
    前記冷却調節工程は、前記最終圧縮段からの前記補助圧縮空気の温度を検出する温度検出工程を含み、
    前記冷媒流量調節工程では、前記温度検出工程で検出される温度が前記目標温度範囲内に収まるよう、前記冷媒の流量を調節する、
    圧縮空気供給方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の圧縮空気供給方法において、
    前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有しており、
    前記冷却工程は、三以上の前記圧縮段における全ての前記圧縮段間で前記熱交換工程を行う、
    圧縮空気供給方法。
  14. 請求項11又は請求項12に記載の圧縮空気供給方法において、
    前記補助圧縮装置は、三以上の前記圧縮段を有しており、
    前記冷却工程では、三以上の前記圧縮段における各圧縮段間のうち、前記最終圧縮段に対して補助圧縮空気の流れの上流側に隣接する最終前圧縮段と前記最終圧縮段との間の圧縮段間を除くそれぞれの圧縮段間で前記熱交換工程を行う、
    圧縮空気供給方法。
  15. 請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の圧縮空気供給方法において、
    前記冷却工程は、複数の前記熱交換工程を含み、
    複数の前記熱交換工程では、それぞれ互いに異なる前記圧縮段間を流れる補助圧縮空気と冷媒とを熱交換させ、
    前記冷却調節工程では、複数の前記熱交換工程毎に、前記冷媒流量調節工程を行うと共に、複数の前記熱交換工程のうち、一方の熱交換工程に対して前記補助圧縮装置における補助圧縮空気の流れの下流側で行う他方の熱交換工程に対する他方の前記冷媒流量調節工程を、前記一方の熱交換工程に対する一方の前記冷媒流量調節工程よりも優先的に行う、
    圧縮空気供給方法。
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