JP5941778B2 - 混合容器 - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る混合容器は、主剤と添加剤とを混合させた混合体を作製する混合容器であって、前記主剤が収容される胴部と、該胴部内にそれぞれ連通すると共に互いの中心軸が前記胴部の中心軸と平行に配置された注出口部及び装着口部と、を有する有底筒状の容器本体と、前記注出口部に装着されたヒンジキャップと、前記添加剤が収容されると共に開口部がシール材で密封された収容筒を有する有底筒状のカップ体を、前記装着口部の中心軸方向に離脱自在に保持し、且つ前記装着口部に装着される保持部材と、を備え、前記注出口部及び前記装着口部は、該装着口部よりも該注出口部が前記胴部の中心軸に沿った該胴部の外方に位置するように前記胴部に形成され、前記容器本体は、前記胴部の中心軸に沿う方向から見た平面視において、前記装着口部及び前記注出口部のそれぞれの中心軸を結ぶ方向に長軸を有し、且つ該長軸に直交する方向に短軸を有する横断面視扁平状に形成されると共に、前記短軸方向に弾性変形可能に形成され、前記ヒンジキャップは、前記注出口部に螺着されて該注出口部を塞ぐと共に、注出孔が形成された有頂筒状のキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジ部を介して連結され、前記注出孔を開閉自在に覆う蓋体と、を備え、前記キャップ本体には、一端部が前記容器本体の底部に達し、且つ他端部が前記注出孔に連通する、可撓性に富む吸い上げパイプが前記容器本体の内部に収容された状態で連結され、前記吸い上げパイプの一端部には錘が取り付けられ、前記カップ体は、前記収容筒を径方向の外側から間隔をあけて囲む外筒と、該外筒から径方向の外側に向けて突設された突起片と、を備え、前記保持部材は、前記外筒を径方向の外側から前記装着口部の中心軸回りに、内面全体で回転自在に支持するガイド筒と、前記ガイド筒内に配設され、前記胴部の中心軸に沿った該胴部の外方に向けて前記シール材を破断する刃部と、前記収容筒を径方向の外側から囲む囲繞筒と、を備え、前記囲繞筒には、前記突起片を前記装着口部の中心軸方向に沿ってスライド自在に収納させる膨出部が径方向の外側に向けて突設されていると共に、収納された突起片を前記装着口部の中心軸回りに回転可能とさせる周溝が形成され、前記周溝は、前記囲繞筒を径方向に貫通すると共に、前記膨出部を起点として周方向に向けて延びるように形成されていることを特徴とする。
その後、ヒンジキャップの蓋体を開操作して注出孔を開放させた後、容器本体を短軸方向に例えばスクイズ変形させることで、吸い上げパイプを利用して作製した混合体を吸い上げ、注出孔を通じて外部に注出することができる。
また天然系農薬に属する農業用薬剤の濃縮剤の好適な例としては、例えば、バチルス・チューリンゲンシス由来のBtたんぱく質を乾燥等によって製剤化したもの、あるいは微生物や植物の産生した有機物を濃縮製剤化したもの等が挙げられる。
特に、前記添加剤が、生物農薬若しくは天然系農薬に属する農業用薬剤の濃縮剤である場合には、混合体の状態では、時間の経過に伴い効能の低下、変質、あるいは腐敗等が発生し易く、使用する直前に混合体とすることが特に望まれているので、前述の作用効果が顕著に奏功されることとなる。
<混合容器の構成>
図1に示すように、本実施形態の混合容器1は、主剤M1(図3参照)と添加剤M2(図3参照)とを混合させた混合体を作製する容器であって、主剤M1が収容される容器本体2と、添加剤M2が収容されるカートリッジ(カップ体)3と、容器本体2にそれぞれ装着された保持部材4及びヒンジキャップ5と、を備えている。
さらに混合体としては、主剤M1としての希釈液中に添加剤M2としての濃縮剤を添加して、有効成分が適切な濃度に希釈されたもの、主剤M1と添加剤M2とを混合することで新たな性質を示す生成物、あるいは主剤M1に例えば芳香成分や調味料等の添加剤M2を単に添加したもの等が挙げられる。
さらに、添加剤M2の剤型としては、例えば、顆粒水和剤若しくは顆粒水溶剤である顆粒剤、錠剤、粒剤、粉剤、水和剤、乳剤、液剤、油剤、フロアブル剤、エマルション剤、マイクロエマルション剤、またはサスポエマルション剤等が挙げられる。
なお、主剤M1を水とした場合には、添加剤M2を正確な倍率で希釈することが可能となる。
容器本体2は、底部2aと、主剤M1が収容される胴部2bと、該胴部2b内にそれぞれ連通する注出口部2A及び装着口部2Bと、を備えた有底筒状の容器とされている。なお、本実施形態では、胴部2bの中心軸(以下、容器軸Oという)に沿って底部2aに向かう方向を下方とし、その反対を上方とする。
そして、注出口部2Aに対して上記ヒンジキャップ5が中心軸O1と同軸に螺着され、装着口部2Bに対して上記保持部材4が中心軸O2と同軸に螺着されている。
つまり、本実施形態の容器本体2は、短軸L2方向に例えば弾性変形可能ないわゆる扁平ボトルとされている。
カートリッジ3は、図3〜図6に示すように、隔壁11によって区画された内容積の異なる2つの収容室R1、R2が内部に形成され、開口部がシール材12で密封された有底筒状の収容筒10と、この収容筒10を径方向の外側から間隔を開けて囲む外筒13と、この外筒13から径方向の外側に向けて突設された3つの突起片14A、14B、14Cと、を具備する有底筒状の部材である。
そして、本実施形態では、収容室R2よりも内容積の大きい収容室R1内に添加剤M2が収容されているものとして説明する。
上記外筒13は、中心軸O2と同軸に配置されていると共に収容筒10の下端部寄りに配置され、その上端部は収容筒10から径方向の外側に向けて突設された環状のフランジ部15に連設されている。
具体的には、突起片14B及び突起片14Cと、突起片14Aにおける周方向で対向する側壁部と、の間隔が130度程度とされている。これにより、突起片14B、14Cは、図4において突起片14Aにおける周方向中間部と中心軸O2とを径方向に沿って結ぶ仮想線Lに対して、略線対称に配置されている。
保持部材4は、カートリッジ3を保持する部材であって、本実施形態ではカートリッジ3を中心軸O2方向に沿って離脱自在に保持することが可能とされている。
この保持部材4は、図3及び図7〜図11に示すように、装着口部2Bに螺着される装着筒20と、装着口部2Bの内側に配置され、カートリッジ3の外筒13を径方向の外側から中心軸O2回りに回転自在に支持するガイド筒21と、このガイド筒21内に配設され、カートリッジ3のシール材12を上方に向けて破断する刃部22と、カートリッジ3の収容筒10を径方向の外側から囲む囲繞筒23と、を備えている。
また、ガイド筒21は、その内径がカートリッジ3の外筒13が接する程度のサイズとされており、これにより内面全体で外筒13を回転自在に支持している。ガイド筒21の下端部には、装着口部2Bを塞ぐ円板部28が連設されている。
そして、カートリッジ3を保持部材4に組み合わせることで、保持部材4の刃部22がカートリッジ3のシール材12を上方に向けて破断することが可能とされている。
これにより、図12に示すように、保持部材4に対してカートリッジ3を周方向の一方向に回転(例えば40度〜60度)させることが可能とされている。なお、カートリッジ3の収容筒10には、上記回転方向を示す矢印Pが明示されている(図4参照)。
図1及び図13に示すように、ヒンジキャップ5は、注出口部2Aに螺着され、該注出口部2Aを塞ぐキャップ本体40と、このキャップ本体40にヒンジ部41を介して連結された蓋体42と、を備えている。
キャップ本体40は、注出口部2Aに螺着される周壁筒45と、この周壁筒45の上端部に連設され、注出口部2Aの開口を塞ぐ頂壁部46と、で有頂筒状に形成されている。
頂壁部46の中央部分には、容器本体2内で作製された混合液を注出する注出孔48が形成されている。この注出孔48は、平面視円形状に形成され、中心軸O1と同軸に配置されている。また、頂壁部46の中央部分には、後述する吸い上げパイプ60の上端部を保持する保持筒49が下方に向けて突設されている。この保持筒49は、注出孔48と同軸に形成され、その内径は注出孔48よりも拡径している。
第1ノズル孔51は、注出突起50の中央部分において中心軸O1と同軸に配置されており、平面視円形状で、且つ断面視テーパ状に形成されている。第2ノズル孔52は、平面視扇形状に形成されており、第1ノズル孔51を径方向の外側から囲むように周方向に等間隔をあけて4つ形成されている。これら第1ノズル孔51及び第2ノズル孔52により、注出孔48から注出された混合液を拡散させた状態で外部に注出することが可能とされている。
なお、注出突起50の上端部には、径方向の外側に向けて環状の係合部50aが突設されている。
ところで、容器本体2内には、可撓性に富む長尺な吸い上げパイプ60が収容されている。吸い上げパイプ60の上端部は、図1及び図13に示すように、キャップ本体40に形成された保持筒49内に差し込まれて嵌合保持されている。これにより、吸い上げパイプ60は、キャップ本体40に連結されていると共に注出孔48に連通している。
吸い上げパイプ60の下端部は容器本体2の底部2aに達しており、該下端部には錘61が取り付けられている。
次に、上述したように構成された混合容器1を使用して、主剤M1に添加剤M2を添加して混合体を作製し、該混合体を注出する場合について説明する。
なお、容器本体2の装着口部2Bに保持部材4が螺着されており、カートリッジ3が保持部材4から分離している状態から説明する。
これにより、主剤M1と添加剤M2とを混合させた混合体を作製することができる。
また、カートリッジ3を回転操作する際、膨出部30A、30B、30C内に収納されたカートリッジ3の突起片14A、14B、14Cを周溝31でガイドしながら周方向に移動させることができるので、カートリッジ3をがたつき少なく回転させることができ、シール材12を安定して切断できる。
これにより、添加剤M2を収容室R1内に残すことなく容器本体2内に流入させることができ、所望の混合比率の混合体とすることができる。
更に、2つの収容室R1、R2のうちの一方にだけ添加剤M2を収容するのではなく、収容室R1、R2の両方に添加剤M2を収容させても構わない。この場合、同一の添加剤M2を収容しても良いし、異なる添加剤M2を収容しても良い。
更には、収容室の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上としても良い。この場合には、少なくとも1つの収容室内に添加剤M2が収容されていれば良い。
特に、添加剤M2が、生物農薬若しくは天然系農薬に属する農業用薬剤の濃縮剤である場合には、混合体の状態では、時間の経過に伴い効能の低下、変質、あるいは腐敗等が発生し易く、使用する直前に混合体とすることが特に望まれているので、前述の作用効果が顕著に奏功されることとなる。
保持筒部材65は、図15に示すように、上記嵌合凹部66内に差し込まれて嵌合保持される嵌合筒67と、この嵌合筒67の下端開口を塞ぐと共に、中央部分に注出孔48が形成された閉塞板68と、この閉塞板68から下方に向けて突設され、吸い上げパイプ60の上端部を保持する保持筒49と、を備えている。
L2…短軸
M1…主剤
M2…添加剤
O…胴部の中心軸
O1…注出口部の中心軸
O2…装着口部の中心軸
1…混合容器
2…容器本体
2a…容器本体の底部
2b…容器本体の胴部
2A…注出口部
2B…装着口部
3…カートリッジ(カップ体)
4…保持部材
5…ヒンジキャップ
12…シール材
22…刃部
40…キャップ本体
41…ヒンジ部
42…蓋体
48…注出孔
60…吸い上げパイプ
61…錘
69…空気流路(外気流入路)
Claims (3)
- 主剤と添加剤とを混合させた混合体を作製する混合容器であって、
前記主剤が収容される胴部と、該胴部内にそれぞれ連通すると共に互いの中心軸が前記胴部の中心軸と平行に配置された注出口部及び装着口部と、を有する有底筒状の容器本体と、
前記注出口部に装着されたヒンジキャップと、
前記添加剤が収容されると共に開口部がシール材で密封された収容筒を有する有底筒状のカップ体を、前記装着口部の中心軸方向に離脱自在に保持し、且つ前記装着口部に装着される保持部材と、を備え、
前記注出口部及び前記装着口部は、該装着口部よりも該注出口部が前記胴部の中心軸に沿った該胴部の外方に位置するように前記胴部に形成され、
前記容器本体は、前記胴部の中心軸に沿う方向から見た平面視において、前記装着口部及び前記注出口部のそれぞれの中心軸を結ぶ方向に長軸を有し、且つ該長軸に直交する方向に短軸を有する横断面視扁平状に形成されると共に、前記短軸方向に弾性変形可能に形成され、
前記ヒンジキャップは、前記注出口部に螺着されて該注出口部を塞ぐと共に、注出孔が形成された有頂筒状のキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジ部を介して連結され、前記注出孔を開閉自在に覆う蓋体と、を備え、
前記キャップ本体には、一端部が前記容器本体の底部に達し、且つ他端部が前記注出孔に連通する、可撓性に富む吸い上げパイプが前記容器本体の内部に収容された状態で連結され、
前記吸い上げパイプの一端部には錘が取り付けられ、
前記カップ体は、前記収容筒を径方向の外側から間隔をあけて囲む外筒と、該外筒から径方向の外側に向けて突設された突起片と、を備え、
前記保持部材は、前記外筒を径方向の外側から前記装着口部の中心軸回りに、内面全体で回転自在に支持するガイド筒と、前記ガイド筒内に配設され、前記胴部の中心軸に沿った該胴部の外方に向けて前記シール材を破断する刃部と、前記収容筒を径方向の外側から囲む囲繞筒と、を備え、
前記囲繞筒には、前記突起片を前記装着口部の中心軸方向に沿ってスライド自在に収納させる膨出部が径方向の外側に向けて突設されていると共に、収納された突起片を前記装着口部の中心軸回りに回転可能とさせる周溝が形成され、
前記周溝は、前記囲繞筒を径方向に貫通すると共に、前記膨出部を起点として周方向に向けて延びるように形成されていることを特徴とする混合容器。 - 請求項1に記載の混合容器において、
前記キャップ本体には、前記容器本体の内部と外部とを連通する外気流入路が形成されていることを特徴とする混合容器。 - 請求項1又は2に記載の混合容器において、
前記添加剤は、農業用薬剤の濃縮剤であることを特徴とする混合容器。
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