JP5930249B1 - 廃油ストーブ - Google Patents

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【課題】 廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブを提供する。【解決手段】 廃油タンク2と、燃焼室3と、給油機構4と、送風機構5と、空気噴射管6とを備え、空気噴射管6の側面には複数の空気噴射孔61が形成されて、空気噴射管61の底部(底面)には第1ガス噴射ノズル62が略垂直方向へ向けて配設されているとともに空気噴射管の下部の側面には第2ガス噴射ノズル63が配設されている。第1ガス噴射ノズル62には第1廃油ガス取り込み孔64が形成されていてもよい。【選択図】 図1

Description

本発明は、廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブに関し、より詳細には、廃油を収容する廃油タンクと、廃油を気化させるとともに生じた廃油ガスと空気とを混合させて燃焼させる燃焼室と、廃油用タンクから燃焼室へ廃油を供給する給油機構と、燃焼室へ空気を送り込む送風機構と、燃焼室内において略垂直に配設されて送風機構から送り込まれた空気を噴射する空気噴射管とを備え、空気噴射管の側面には複数の空気噴射孔が形成されて、空気噴射管の底部(底面)には第1ガス噴射ノズルが略垂直方向へ向けて配設されているとともに空気噴射管の下部の側面には第2ガス噴射ノズルが配設されていることを特徴とする廃油ストーブに関する。
廃油は、牛脂などの動物性のもの、大豆油などの植物性のもの、あるいは潤滑油、絶縁油、エンジンオイルなどの鉱物性のものなど、様々な分野で生じている。近年、環境保護などを目的とした産業廃棄物の処理規制が強化されたことにより、廃油の再生利用が試みられているが、様々な分野で生じた廃油は成分が異なっていて成分毎に処理方法が異なってしまうため実現化されておらず、結果として廃油を処分するための費用の負担が大きくなっている。
そのため、従来、成分毎の処理が不要であるストーブなどの燃料として廃油が利用されている。しかしながら、廃油を燃料として用いる場合、灯油や重油などの燃料と比較して着火温度が高いとともに成分によるばらつきも大きく、燃焼効率や発生熱量特性が悪いといった問題や、廃油は多くの不純物を含むために低温燃焼において有害ガスを発生させる虞があるとともに、不完全燃焼によってダイオキシンなどの環境汚染物質を含んだ煙を発生させるといった問題があった。さらに、廃油の不完全燃焼によってボイラーの燃焼室内に硬いカーボンスラッジが付着し、これを除去するための保守作業の頻度や手間を増大させるといった問題があった。
そこで、燃焼室内で空気を旋回させて、気化した廃油(廃油ガス)と空気との混合を促進して燃焼させることにより、不完全燃焼により発生するダイオキシンなどの環境汚染物質を含んだ煙を低減させ、廃油を効率的に燃焼させることを目的とした廃油ストーブが提案されている。
例えば、特開平10−267283号公報では、燃焼室内に表面に多数の孔を有するパイプを垂直に設けるとともにパイプ内部に空気を吹き込むファンとそのパイプの表面に半円状の空気流制御板を取り付けた、廃油タンク内の廃油を燃焼室に供給・気化して燃焼させる廃油ストーブ(特許文献1)が、特開2000−257834号公報では、円筒形縦型の燃焼室と、その燃焼室の中心に配置された横断面四角形状の空気噴射管と、この空気噴射管の側壁面の上下方向に開口された空気を噴射する複数個の噴射孔と、その空気噴射管の下部に連結されて空気を旋回させる方向に曲げられて取り付けられた一次燃焼空気管と、その空気噴射管の底部(底面)の中心に形成された空気噴出孔を備えた回転燃焼廃油焼却ストーブ(特許文献2)が、特開2008−070083号公報では、燃焼室の中心に多数の孔を有する主軸空気ポートとこれに接続する複数の補助空気ポートからなる強制空気送風装置を備えた、廃油を燃焼室に供給・気化して燃焼させる円筒型廃油ストーブ(特許文献3)が、それぞれ提案されている。
特開平10−267283号公報 特開2000−257834号公報 特開2008−070083号公報
しかしながら、廃油ストーブにおいて高カロリーかつ安定した燃焼を実現するためには、燃焼室内で旋回流を生じさせることにより廃油ガスと空気との混合を促進することもさることながら、燃焼室の底に供給された廃油をいかに高温状態で維持し、気化を促進して廃油ガスを生成させるかということが大変重要となる。そのためには、廃油の気化が起きる油面の近傍、すなわち当該油面から上方へ一定距離にある(当該油面から上方へ近距離にある)ところで廃油ガスを確実に燃焼させなければならず、よって、油面近傍に空気(外気)を十分に送り込みつつ燃焼室内に旋回流を生じさせる必要がある。
この点、特許文献1に開示された廃油ストーブでは、燃焼室内で旋回流を生じさせるにとどまり、廃油の気化が起きる油面の近傍に空気を送り込む手段が講じられていないため、不完全燃焼の状態を生じやすい。一方、特許文献2に開示された回転燃焼廃油焼却ストーブでは、燃焼室内に発生した旋回流が燃焼室内から短時間で排気されてしまううえ、空気噴射管の底部(底面)の中心に形成された空気噴出孔のみでは油面の近傍に十分な空気を送り込むことができず、加熱が不十分となってしまうため、やはり不完全燃焼の状態を生じる。他方、特許文献3に開示された円筒型廃油ストーブでは、燃焼室において旋回流を生じさせるために、端は閉ざされているが斜下方に空気が噴射するよう側面に孔が形成された一次燃焼用補助空気ポートと、着火時と消火時の燃焼を助けるために底面に複数の孔が形成された主軸空気ポートを備えるが、それでも油面の近傍に十分な空気を送り込むことができず、どうしても不完全燃焼の状態を生じてしまう。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブであって、廃油を収容する廃油タンクと、廃油を気化させるとともに生じた廃油ガスと空気とを混合させて燃焼させる燃焼室と、前記廃油用タンクから前記燃焼室へ廃油を供給する給油機構と、前記燃焼室へ空気を送り込む送風機構と、前記燃焼室内において略垂直に配設されて前記送風機構から送り込まれた空気を噴射する空気噴射管とを備え、前記空気噴射管の側面には長手方向に複数の空気噴射孔が形成されて、前記空気噴射管の底部(底面)には第1ガス噴射ノズルが略垂直方向へ向けて配設されているとともに前記空気噴射管の下部の側面には第2ガス噴射ノズルが配設されていることを特徴とする前記廃油ストーブを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、廃油ストーブの燃焼室において、複数の空気噴射孔が長手方向に形成された空気噴射管を略垂直に配設し、その空気噴射管の燃焼室内にある先端の底部(底面)に略垂直方向へ突出するようにして噴射ノズルを設けるとともに、燃焼室内において略垂直に配設された空気噴射管の周りに空気を旋回(周回)させて旋回流を発生させるようその空気噴射管の下部の側面にも噴射ノズルを設けることにより、廃油の気化が起きる廃油の油面の近傍に空気(外気)あるいは廃油ガスと空気との混合ガスを十分に送り込むことができて当該油面の近傍で廃油ガスまたは混合ガスを確実に燃焼させることができるとともに、燃焼室内に旋回流を生じさせることができ、その結果、燃焼室の底に供給された廃油を高温状態で維持することができて、廃油の気化を促進して廃油ガスを生成させるとともに燃焼室内で旋回流を生じさせて燃焼した廃油ガスまたは混合ガスと空気との混合を促進させることができることから、廃油ストーブにおいて高カロリーで安定した継続的な燃焼を実現することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
(1)廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブであって、廃油を収容する廃油タンクと、廃油を気化させるとともに生じた廃油ガスと空気とを混合させて燃焼させる燃焼室と、前記廃油用タンクから前記燃焼室へ廃油を供給する給油機構と、前記燃焼室へ空気を送り込む送風機構と、前記燃焼室内において略垂直に配設されて前記送風機構から送り込まれた空気を噴射する空気噴射管とを備え、前記空気噴射管の側面には長手方向に複数の空気噴射孔が形成されて、前記空気噴射管の底部(底面)には第1ガス噴射ノズルが略垂直方向へ向けて配設されているとともに前記空気噴射管の下部の側面には第2ガス噴射ノズルが配設されていることを特徴とする前記廃油ストーブ。
(2)前記空気噴射管が略円筒状または略多角柱状の空気噴射管であることを特徴とする、(1)に記載の廃油ストーブ。
(3)前記第1ガス噴射ノズルの側面には前記廃油ガスまたは混合ガスを適宜取り込む第1ガス取り込み孔が形成されていることを特徴とする、(1)または(2)に記載の廃油ストーブ。
本発明に係る廃油ストーブによれば、廃油の気化が起きる廃油の油面の近傍に空気(外気)あるいは廃油ガスと空気との混合ガスを十分に送り込むことができて当該油面の近傍で廃油ガスを確実に燃焼させることができるとともに、燃焼室内に旋回流を生じさせて概ね燃焼しつつある廃油ガスまたは混合ガスと空気とをさらに混合することができ、その結果、燃焼室の底に供給された廃油を高温状態で維持することができて、廃油の気化を促進して継続させ、廃油ガスの生成を持続させるとともに燃焼室内で旋回流を生じさせて燃焼した廃油ガスまたは混合ガスと空気との混合を促進させることができることから、不完全燃焼を生じずに高カロリーで安定した継続的な燃焼を実現し持続させることができる。
本発明に係る廃油ストーブの実施形態を示す、一部を切り欠いた略正面斜視図である。 本発明に係る廃油ストーブの実施形態を示す背面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第1実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第2実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第3実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第4実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第5実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第6実施形態を示す図である。図中、(A)は正面図、(B)は底面図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第6実施形態を示す底面斜視図である。 従来の廃油ストーブの空気噴射管による、油面近傍における空気の流れと炎の状態、空気噴射管の底部から油面までの距離などを示す模式図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第4実施形態による、油面近傍における空気の流れと炎の状態、空気噴射管の底部から油面までの距離などを示す模式図である。 本発明に係る廃油ストーブの空気噴射管の第6実施形態による、油面近傍における空気の流れと炎の状態、空気噴射管の底部から油面までの距離などを示す模式図である。
以下、本発明に係る廃油ストーブの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。本発明に係る廃油ストーブは、廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブである。なお、本発明に係る廃油ストーブで用いることのできる廃油としては、例えば、牛脂などの動物性の油、大豆油や菜種油、オリーブ油、ごま油、一般に天ぷら油と呼ばれている油などの植物性の油、あるいは潤滑油、絶縁油、エンジンオイル、作動油などの鉱物性の油などの使用済みのものを挙げることができ、シンナーやガソリン、軽油、灯油、塗料などの揮発性の高い油に由来する廃油、ならびに廃油でない燃料は用いることができない。ただし、灯油や軽油などは、ごく少量を着火剤として用いることができる。
本発明の実施形態における廃油ストーブ1は、図1および図2に示すように、廃油タンク2と燃焼室3と給油機構4と送風機構5と空気噴射管6とを備えている。以下、各構成について詳細に説明する。
本実施形態における廃油タンク2は、廃油を収容するタンクであり、図1および図2に示すように、廃油タンク蓋21と、廃油タンク台22と、廃油タンク水抜き機構23と、廃油ゲートバルブ24を備えている。廃油タンク蓋21は、廃油タンク2において開閉可能な蓋である。また、廃油タンク台22は、図1および図2に示すように、廃油タンク2が備え付けられた状態で底板9に固着される。このとき、廃油タンク2は廃油タンク台22に固定されてもよく、嵌着されるなど着脱可能に備え付けられてもよい。また、廃油タンク水抜き機構23は、廃油タンク2に収容された廃油に混載している水を抜くための機構であり、図1に示すように廃油タンク台22に配設されている。また、廃油ゲートバルブ24は、図2に示すように、廃油タンク2に収容されて給油機構4(給油管41、給油受42、給油管固定ボルト43)へ供給される廃油の供給量を調節するためのバルブである。
次に、本実施形態における燃焼室3は、廃油タンク2から給油機構4を介して供給された廃油を気化して廃油ガスを生じさせて燃焼させる室であり,図1および図2に示すように、燃焼室蓋31と、燃焼室台32を備えている。燃焼室蓋31は、燃焼室3において開閉可能な蓋である。また、燃焼室台32は、図1および図2に示すように、燃焼室3が備え付けられた状態で底板9に固着される。このとき、燃焼室3は燃焼室台32に固定されてもよく、嵌着されるなど着脱可能に備え付けられてもよい。なお、燃焼室3内の排気を行うために燃焼室3には煙突7が配設されており、また、燃焼室3への接触を防止するために燃焼室3には燃焼室接触防止網8が、網固定ボルト81によって螺着されて着設されている。また、燃焼室3は耐熱・耐圧のものを使用するのが好ましく、そのような燃焼室3に適用する材質や材料は特に限定されない。
次に、本実施形態における給油機構4は、廃油タンク2に収容された廃油を燃焼室3へ供給する機構であり、図2に示すように、給油管41と、給油受42と、給油管固定ボルト43とを備えている。給油管41は、廃油ゲートバルブ24から給油受42へ注入された廃油を燃焼室3へ流通させる管であり、図2に示すように、給油受42と、給油管固定ボルト43を介して燃焼室3とに接合している。また、給油受42は、廃油ゲートバルブ24から注入される廃油を受けるものであり、図2に示すように、筐体様の形状を有している。また、給油管固定ボルト43は、図2に示すように、燃焼室3と給油管41とを連結するボルトであるが、燃焼室3へ供給される廃油のつまりが生じた場合にそのつまりを除去するためのものでもある。
次に、本実施形態における送風機構5は、空気噴射管6を介して燃焼室3内へ空気(外気)を送り込む機構であり、図1に示すように、後述する空気噴射管6と連通している。また、燃焼室3から送風機構5への熱伝導を遮断するために、送風機構5と燃焼室3との間は遮熱板10で仕切られている。
次に、本実施形態における空気噴射管6は、図1に示すように、送風機構5から送り込まれた空気(外気)を燃焼室3内へ流通させる管であり、図3〜9に示すように、空気噴射管6の側面には長手方向へ略等間隔に空気噴射孔61が複数形成されている。ここで、空気噴射管6は、図1、図3〜9においては略四角柱状としているが、略円筒状であってもよく、略四角柱の形状のみならず略多角柱の形状(略多角柱状)であってもよい。また、本実施形態における空気噴射孔61は、例えば、長手方向へ間隔が異なるように形成されてもよい。なお、空気噴射管6が略四角柱状である場合、空気噴射管6の側面において長手方向へ形成された複数の空気噴射孔61は、図3〜9に示すように、空気噴射管6の矩形の側面における長手方向の辺の近傍に形成されることが好ましく、空気噴射管6が略多角柱状である場合も同様である。
また、図3〜9に示すように、本実施形態における空気噴射管6の燃焼室3内にある先端の底部(底面)には第1ガス噴射ノズル62が、空気噴射管6の下部の側面には第2ガス噴射ノズル63が、それぞれ配設されている。
本実施形態における第1ガス噴射ノズル62は、空気噴射管6の燃焼室3内にある先端の底部(底面)から略垂直方向へ突出するようにして、空気噴射管6の燃焼室3内にある先端の底部(底面)に着設されるようにして配設されている。なお、本実施形態における第1ガス噴射ノズル62は、図8および図9に示されている本発明に係る空気噴射管の第6実施形態における第1ガス噴射ノズル62のように、第1ガス取り込み孔64が形成されていてもよい。
また、本実施形態における第2ガス噴射ノズル63は、燃焼室3内において略垂直に配設された空気噴射管6の周りに空気を旋回(周回)させて旋回流を発生させるように、その先端が旋回(周回)方向へ向くように空気噴射管6の下部の側面に着設されるようにして配設されている。そのような本実施形態における第2ガス噴射ノズル63としては、例えば、図3に示されている本発明に係る空気噴射管の第1実施形態における第2ガス噴射ノズル63のように、側面から当該旋回(周回)方向へ向かってわん曲するように形成された略円筒形状の管が空気噴射管6を挟んで向かい合うよう、当該側面に2本配設されるような態様であってもよく、図4に示されている本発明に係る空気噴射管の第2実施形態における第2ガス噴射ノズル63のように、第1実施形態における第2ガス噴射ノズル63の態様に加えて、それら2本のノズルの先端部の口径が先端部以外の部分の口径と比較して大きくなるように形成された略円筒形状の管が空気噴射管6を挟んで向かい合うよう、当該側面に配設されるような態様であってもよく、図5に示されている本発明に係る空気噴射管の第3実施形態における第2ガス噴射ノズル63のように、側面から当該旋回(周回)方向へ向かってわん曲するように形成されるとともにその先端が斜め下方へ向くように配設された略円筒形状の管が空気噴射管6を挟んで向かい合うよう、当該側面に2本配設されるような態様であってもよく、図6に示されている本発明に係る空気噴射管の第4実施形態における第2ガス噴射ノズル63のように、側面から当該旋回(周回)方向へ向かって屈曲するように形成するとともにその先端部の口径が先端部以外の部分の口径と比較して大きくなるように形成された略円筒形状の管が空気噴射管6を挟んで向かい合うよう、当該側面に2本配設されるような態様であってもよく、また、図7に示されている本発明に係る空気噴射管の第5実施形態における第2ガス噴射ノズル63のように、本発明に係る空気噴射管の第4実施形態における2本の第2ガス噴射ノズル63に加えて、先端が閉じられるとともに燃焼室3の底面側の側面に複数の孔が形成された略円筒形状の管が各々、当該第4実施形態における2本の第2ガス噴射ノズル63の先端の方向と同方向を向くように(空気噴射管6の底面からみた場合に合計4本の第2ガス噴射ノズル63が十文字状に位置するように)、当該側面にさらに配設されるような態様であってもよい。さらに、当該口径が先端部以外の部分の口径と比較して大きくなるように形成された先端部には、図9に示すように、第2ガス取り込み孔65が形成されてもよい。
本実施形態における廃油ストーブ1は、上述した各構成の他、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜構成を加えることができる。そのような構成としては、例えば、自動給油装置や各種遮熱板などを挙げることができる。
次に、本発明に係る廃油ストーブの作用について、本実施形態および関連する図面を用いて説明する。
廃油タンク2内に廃油を充填して収容し、廃油ゲートバルブ24のコックを開いて給油受42に廃油を注入する。廃油は給油管41内を流通して給油管固定ボルト43をくぐり燃焼室3へ供給される。廃油が燃焼室3へ供給された後、着火剤として灯油などの揮発油を燃焼室3へ少量注入して着火する。着火後に送風機構5を稼働させて送風することにより、空気噴射管6を介して燃焼室3内へ空気(外気)を送り込む。
送風機構5により送り込まれた空気(外気)は、空気噴射管6に送り込まれた後、空気噴射孔61、第1ガス噴射ノズル62、および第2ガス噴射ノズル63から噴射される。空気噴射孔61から噴射された空気(外気)は、燃焼室3内の内壁に衝突するが、ほぼ同時に第2ガス噴射ノズル63から噴射される空気(外気)が旋回(周回)方向へ向かって勢いよく流れるため、空気噴射孔61から噴射された空気(外気)と第2ガス噴射ノズル63から噴射された空気(外気)とが相俟って、燃焼室3内に強い旋回流が生じる。
そして、上述した旋回流の発生とほぼ同時に、第1ガス噴射ノズル62から噴射された空気(外気)が廃油の気化が起きる油面の近傍に勢いよく吹きつける。着火剤によって既に廃油が温められ、気化によってある程度の廃油ガスが生成されて油面の近傍に溜まっているところに空気(外気)が勢いよく吹きつけられることにより廃油ガスと空気(外気)が混合されて多量の混合ガスを生じ、廃油ガスまたは混合ガスは着火剤による火によって燃焼する。この燃焼は第1ガス噴射ノズル62から空気(外気)が噴射された瞬間に起こるため、まるで第1ガス噴射ノズル62から噴射された空気(外気)に引火したかのように、第1ガス噴射ノズル62から太い炎が噴き出すように見える。なお、一般に、炎の色が赤い場合は不完全燃焼を生じていることを示し、炎の色が青い場合は完全燃焼を生じていることを示す。一方、燃焼した廃油ガスまたは混合ガスは、ほぼ同時に発生した空気(外気)の旋回流と相俟って、さらに新鮮な空気(外気)が充填されて激しい火炎となって燃焼室3内を旋回する。
さらに、第1ガス噴射ノズル62に第1ガス取り込み孔64が形成されている場合は、第1ガス噴射ノズル62からの空気(外気)の噴射によって、油面の近傍に溜まっている廃油ガスまたは廃油ガスと空気とが混合した混合ガスが第1ガス取り込み孔64から第1ガス噴射ノズル62内へ引き込まれ、第1ガス噴射ノズル62内で空気(外気)と引き込まれた廃油ガスまたは混合ガスとが混合されて混合ガス(さらなる混合ガス)を生じ、第1ガス噴射ノズル62からは、より太く勢いのある混合ガスが噴射されるため、より大きな燃焼が発生し、ほぼ同時に発生した空気(外気)の旋回流と相俟って、極めて激しい火炎となって燃焼室3内を旋回する。よりさらに、第2ガス噴射ノズル63に第2ガス取り込み孔65が形成されている場合は、第2ガス噴射ノズル63からの空気(外気)の噴射によって、旋回している燃焼中の混合ガスまたは廃油ガスが第2ガス取り込み孔65から第2ガス噴射ノズル63内へ引き込まれ、第2ガス噴射ノズル63内で空気(外気)と引き込まれた燃焼中の混合ガスまたは廃油ガスとがさらに混合されて、より燃焼度を増した混合ガスを生じ、第1ガス噴射ノズル62からより燃焼度を増した混合ガスがより太く勢いよく噴射されるため、より燃焼度の強い(高カロリーの燃焼である)旋回流を生じ、さらに激しい火炎となって燃焼室3内を旋回する。
ここで、図10に示すように、従来の廃油ストーブにおいても、空気噴射管6の側面に長手方向へ略等間隔に複数の空気噴射孔61が形成されているとともに空気噴射管6の下部の側面に第2ガス噴射ノズル63が配設されているため、燃焼室3内には旋回流が発生する。しかしながら、空気噴射管6の底部(底面)には1ないし複数個の孔Pが形成されているに過ぎず、その結果、空気噴射管6の底部(底面)と油面Sとの距離Lが大きく、かつ単なる「孔」であるが故に噴射する空気(外気)の噴射方向への誘導ができないため、空気噴射管6の底部(底面)に形成された1ないし複数個の孔Pから噴射された空気(外気)の勢いが油面Sの近傍で弱まってしまううえに、当該噴射された空気(外気)が分散してしまうことから、孔Pから噴射された空気(外気)は油面Sの近傍にある程度溜まっている廃油ガスと空気(外気)との混合が進まず、燃焼室3内への混合ガスの供給が進まないため、油面Sの近傍では不完全燃焼の炎Fを生じる。その結果、孔Pから噴き出すように見える炎Fもまた細く不完全な燃焼となり赤色を呈し得るのである。
一方、図11および図12に示すように、本実施形態における廃油ストーブ1においては、第1ガス噴射ノズル62の存在によって空気噴射管6の底部(底面)と油面Sとの距離Lがかなり縮まるうえ、第1ガス噴射ノズル62は単なる「孔」ではなく「ノズル」であることから、噴射する空気(外気)は太くなるうえ、空気(外気)の噴射方向への誘導が可能となるために、空気噴射管6の底部(底面)に配設された第1ガス噴射ノズル62から太く噴射された空気(外気)の勢いが油面Sの近傍で弱まることもなく、当該噴射された空気(外気)が分散することもない。そのため、油面Sの近傍の炎Fは完全燃焼しており、その結果、第1ガス噴射ノズル62から噴き出すように見える太い炎Fもまた完全燃焼して青色を呈するのである。
さらに、図12に示すように、第1ガス噴射ノズル62に第1ガス取り込み孔64が形成されている場合は、上述の通り、第1ガス噴射ノズル62からの空気(外気)の噴射によって、上述した油面Sの近傍に溜まっている廃油ガスまたは混合ガスが第1ガス取り込み孔64から第1ガス噴射ノズル62内へ引き込まれ、第1ガス噴射ノズル62内で空気(外気)と引き込まれた廃油ガスまたは混合ガスとが混合されて混合ガス(さらなる混合ガス)を生じ、第1ガス噴射ノズル62から混合ガスがより太く、より勢いよく噴射されるため、完全燃焼したより大きな燃焼が発生し、高カロリーで安定した継続的な燃焼を実現することができるのである。そのため、油面Sの近傍の炎Fは大きく安定して完全燃焼し、第1ガス噴射ノズル62から噴き出すように見えるより太い炎Fもまた安定して完全燃焼するため、青色を呈するのである。さらに、第2ガス噴射ノズル63に第2ガス取り込み孔65が形成されている場合は、上述の通り、より燃焼度の強い(高カロリーの燃焼である)旋回流を生じるため、燃焼室3内を旋回するより激しい火炎を実現することができるのである。
すなわち、本実施形態における廃油ストーブ1は、上述した構成を有することにより、従来の廃油ストーブと比較して着火(着火剤による着火ではなく廃油ガスや混合ガスへの実質的な着火)が極めて早いということが分かる。
さらに、本実施形態における廃油ストーブ1は、従来の廃油ストーブと比較して高カロリーかつ安定的、効果的な燃焼を実現することができることから、廃油の消費がスムーズに進むため、廃油の供給を停止した後の消火が早いうえに、第1ガス噴射ノズル62から噴き出すように見える太い炎Fによって、廃油の供給を停止することで燃焼室3の底部に現れるタールスラッジを焼き尽くすのも早い。
以上のような本実施形態の廃油ストーブ1によれば、以下の効果を得ることができる。
1.空気噴射管6の底部(底面)と油面Sとの距離Lを相当縮めることができるうえに、噴射する空気(外気)の噴射方向への誘導が可能であるため(太い炎)に、油面Sの近傍に向けて勢いのある空気(外気)を供給することができ、かつ当該噴射された空気(外気)の分散をしっかりと抑制して、混合ガスの発生を効率よく効果的に促進することができる。
2.廃油ガスと空気(外気)とを効率よく効果的に混合して多量の混合ガスを生じさせることができ、長時間、燃焼室3内に混合ガスを滞留させることができる。
3.燃焼した混合ガスと、ほぼ同時に発生した空気(外気)の旋回流とが相俟って、さらに新鮮な空気(外気)が充填されることによって燃焼室3内に激しい火炎を伴った旋回流を生じさせることができる。
4.不完全燃焼をしっかりと抑制し、高カロリーで安定した継続的な燃焼を実現することができる。
5.従来の廃油ストーブと比較して着火、消火、および燃焼室3の底部に溜まったタールスラッジの焼き尽くしを極めて早く行うことができる。
なお、本発明に係る廃油ストーブは、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、第1ガス噴射ノズル62は略垂直方向へ向いているが、本発明の特徴を損なわない範囲で斜め方向へ向くように配設してもよい。
1 廃油ストーブ
2 廃油タンク
3 燃焼室
4 給油機構
5 送風機構
6 空気噴射管
7 煙突
8 燃焼室接触防止網
9 底板
10 遮熱板
21 廃油タンク蓋
22 廃油タンク台
23 廃油タンク水抜き機構
24 廃油ゲートバルブ
31 燃焼室蓋
32 燃焼室台
41 給油管
42 給油受
43 給油管固定ボルト
61 空気噴射孔
62 第1ガス噴射ノズル
63 第2ガス噴射ノズル
64 第1ガス取り込み孔
65 第2ガス取り込み孔
81 網固定ボルト
F 炎
L 空気噴射管の底部(底面)と油面との距離
P 空気噴射管6の底部(底面)に形成された1ないし複数個の孔
S 油面

Claims (2)

  1. 廃油を気化させて生じた廃油ガスを燃焼させる廃油ストーブであって、
    廃油を収容する廃油タンクと、
    廃油を気化させるとともに生じた廃油ガスと空気とを混合させて燃焼させる燃焼室と、
    前記廃油用タンクから前記燃焼室へ廃油を供給する給油機構と、
    前記燃焼室へ空気を送り込む送風機構と、
    前記燃焼室内において略垂直に配設されて前記送風機構から送り込まれた空気を噴射する空気噴射管と
    を備え、
    前記空気噴射管の側面には長手方向へ複数の空気噴射孔が形成されて、前記空気噴射管の底部には第1ガス噴射ノズルが略垂直方向へ突出するようにして配設されているとともに前記空気噴射管の下部の側面には第2ガス噴射ノズルが配設されており、
    前記第1ガス噴射ノズルの側面には前記廃油ガスまたは混合ガスを適宜取り込む第1ガス取り込み孔が形成されていることを特徴とする前記廃油ストーブ。
  2. 前記空気噴射管が略円筒状または略多角柱状の空気噴射管であることを特徴とする、請求項1に記載の廃油ストーブ。
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