以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81で表示される変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、変動終了後の停止図柄として、始動入賞があった場合(第1入球口64に入球された場合)に行われる抽選結果(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、又は、外れ)に応じた図柄を点灯状態により示したり、保留回数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
尚、上記した「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「時短大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
ここで、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。また、本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態を含む。一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、その表示画面のうち、左右の予告領域Ds1,Ds3(図9参照)が、それぞれ両開き式の不透明な扉87で覆われている。この扉87には、扉87の右方または左方側に扉用ソレノイド87a(図4参照)が設けられており、時として扉用ソレノイド87aを励磁することにより、扉87が手前側に開放され、左右の予告領域Ds1,Ds3が遊技者に対して視認可能となるように構成されている。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、時短大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置83は、球が第2入球口67を通過する毎に、第2図柄表示装置83において表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。更にRAM203は、保留回数カウンタ203aを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図12参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図11参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図17参照)が即座に実行される。
保留回数カウンタ203aは、第1入球口64への球の入賞に基づいて第1図柄表示装置37で行われる変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留回数カウンタ203aは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球されて変動表示の保留回数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図16のS603参照)。一方、保留回数カウンタ203aは、第1入球口64への球の入賞に基づく変動表示が実行される毎に、1減算される(図13のS304参照)。
尚、この保留回数カウンタ203aの加算は、2ミリ秒毎にMPU201によって実行されるタイマ割込処理(図15)の中で行われる。即ち、タイマ割込処理がMPU201によって実行される度に、始動入賞処理(図15のS504参照)が実行され、その中で第1入球口64への球の入賞の有無が判定される(図16のS601参照)。そして、第1入球口64への球の入賞が有ると判定されると(図16のS601:Yes)、保留回数カウンタ203aが最大値4まで1加算される(図16のS603参照)。
この保留回数カウンタ203aの値(即ち、保留回数)は、保留回数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図16のS614参照)。保留回数コマンドは、第1入球口64へ球が入賞されて保留回数カウンタ203aが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される2バイト(16ビット)構成のコマンドである。音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドによって通知された保留回数カウンタ203aの値に基づいて、保留ランプ85を保留回数に応じた個数だけ点灯する。
ここで、図5を参照して、保留回数コマンドの構成について説明する。図5は、保留回数コマンドのビット構成を説明した説明図である。尚、以下の説明において、2バイトのコマンドのうち、上位側のバイトを上位バイトと称し、下位側のバイトを下位バイトと称して説明する。また、各バイトにおいて、最上位ビット(MSB)を「第7ビット」とし、最下位ビット(LSB)を「第0ビット」として、説明を行う。
保留回数コマンドは、図5に示すように、上位バイトの第7ビットから第5ビットが、固定値「011」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが保留回数コマンドであることを示す。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第5ビットの値を確認し、その値が「011」(2進数)である場合に、受信したコマンドが保留回数コマンドであることを認識できる(図20のS1007参照)。
また、保留回数コマンドのうち、下位バイトは、保留回数で構成される。主制御装置110は、保留回数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する場合に、第1入球口64への球の入賞によって1加算された保留回数カウンタ203aの値を、保留回数コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめる。また、保留回数コマンドの下位バイトの第7ビットから第3ビットには、すべて0を設定する。これにより、保留回数コマンドの下位バイト全体で、第1入球口64への球の入賞に基づいて第1図柄表示装置37で行われる変動表示の保留回数を表すことができる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から保留回数コマンドを受信すると、受信した保留回数コマンドの下位バイトから、主制御装置110に保留された変動表示の保留回数を抽出し、その値を音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aに格納する(図20のS1008参照)。このように、音声ランプ制御装置113は、保留回数カウンタ203aが1加算される毎に主制御装置110より送信される保留回数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留回数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aによって管理される変動表示の保留回数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留回数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留回数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
一方、保留回数コマンドは、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かを音声ランプ制御装置113に指示する連続予告許可コマンドとしての役割も担っている。連続予告演出は、第1入球口64への球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種で、その入賞時に保留されている全ての変動演出(変動表示)にわたって、その変動演出と共に同一の図柄が第3図柄表示装置81に表示される演出である。この連続予告演出が、保留されていた変動演出と共に第3図柄表示装置81において連続して表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定は、主制御装置110によって、第1入球口64へ球が入賞されて保留回数カウンタ203aが1加算される度に行われる。即ち、MPU201によって実行されるタイマ割込処理において行われる始動入賞処理(図16参照)により、保留回数カウンタ203aが1加算されると、それに続いて、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定が行われる。このように、保留回数カウンタ203aの加算と、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定とは、同じタイミングで実行される。従って、保留回数カウンタ203aの値(保留回数)と、連続予告演出の表示許可の判定結果とを1つの保留回数コマンドに含めて送信することで、コマンドの送信回数を減らすことができ、処理の負担増加を抑制することができる。
保留回数コマンドにおける連続予告許可コマンドとしての役割は、図5に示すように、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビットで表わされる連続予告許可フラグと、上位バイトの第1ビットから第0ビット(下位2ビット)で表わされる連続予告後遊技状態によって行われる。連続予告許可フラグは、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かを示すもので、その値が「1」の場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可することを表し、「0」の場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可しないことを表す。また、連続予告後遊技状態は、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口64への球の入賞時に取得された各種カウンタの値に基づき判定される遊技状態)が、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」および「外れ」のいずれであるかを示すもので、その値が「11」(2進数)である場合に「15R確変大当たり」、「10」(2進数)である場合に「2R確変大当たり」、「01」(2進数)である場合に「時短大当たり」、「00」(2進数)である場合に「外れ」であることを示す。
連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグの設定は、第1入球口64への球の入賞時に取得された各種カウンタの値に基づき判定される遊技状態に基づいて行われる。即ち、判定の結果、「大当たり」である場合、および、「外れ」であっても、第3図柄表示装置81に表示される変動演出のパターンとして、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」である場合は、連続予告許可フラグが「1」に設定される(図16のS607,S609,S610,S612参照)。また、それ以外の場合は、連続予告許可フラグが「0」に設定される(図16のS613参照)。このように、大当たりとなる場合や、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告許可フラグの値が「1」に設定される。これにより、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
また、判定の結果、「15R確変大当たり」である場合には、連続予告遊技状態が「11」に設定され(図16のS609)、「2R確変大当たり」である場合には、連続予告遊技状態が「10」に設定され(図16のS610参照)、「時短大当たり」である場合には、連続予告後遊技状態が「01」に設定され(図16のS607参照)、「外れ」である場合には、連続予告後遊技状態が「00」に設定される(図16のS612,S613参照)。
保留回数コマンドが音声ランプ制御装置113によって受信されると、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値を確認し、その値が「1」であれば、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する(図20のS1015参照)。このとき、音声ランプ制御装置113は、連続予告演出の開始を決定する所定の確率(以下、「連続予告確率」と称する。)が、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(即ち、連続予告後遊技状態)の値に応じて変更されるように構成されている(図20のS1011〜S1013参照)。この所定の確率の変更については、図6を参照して後述する。
このように、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる判定の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行い、その判断結果を連続予告許可フラグとして保留回数コマンドに含めて音声ランプ制御装置113に送信する。そして、音声ランプ制御装置113では、保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値に基づいて、実際の連続予告演出開始の決定や連続予告演出の態様の設定を行う。これにより、主制御装置110における処理を、パチンコ機10の最も重要な処理である、第1入球口64への球の入賞に基づき遷移すべき遊技状態を抽選する抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置113に処理能力のMPU221を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。
また、主制御装置110では、大当たりとなる場合や、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に対して許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。即ち、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置110において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置113に送信されるので、音声ランプ制御装置113では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができる。これにより、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
また、音声ランプ制御装置113において、連続予告演出の開始が決定されると、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビットによって示される連続予告後遊技状態に基づいて、連続予告演出の演出態様(以下、「連続予告演出態様」と称す)が選定され(図20のS1017)、その選定された演出態様で連続予告演出が実行される。これにより、連続予告演出態様に応じて、連続予告演出が終了した後の遊技状態(「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」)を示唆することができるので、遊技者に対して、連続予告演出が実行された場合に、その連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
また、連続予告演出が許可される場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された上で、保留回数コマンドが音声ランプ制御装置113に送信されるので、この保留回数コマンド1つで、保留回数と連続予告許可フラグとの2つの情報を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、連続予告演出の実行が許可されたことを正確に把握することができるのに加え、連続予告演出が加えられる保留された変動演出の数(保留回数)を正確に把握することができる。よって、変動演出の保留回数と、連続予告許可フラグとが別のコマンドによって主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される場合と比較して、音声ランプ制御装置113における制御を容易にすることができる。
更に、本実施形態における保留回数コマンドは、連続予告後遊技状態も含まれているので、変動演出の保留回数および連続予告許可フラグに加え、連続予告後遊技状態に関する情報も、音声ランプ制御装置113に対して、正確に把握させることができる。よって、連続予告許可コマンドに基づき保留回数分の変動演出に設定される連続予告演出に対して、連続予告後遊技状態に基づいて容易に連続予告演出態様を選定することができる。従って、変動演出の保留回数、連続予告演出の表示を許可するか否かに関する情報(連続予告許可フラグ)、及び、連続予告演出終了後の遊技状態に関する情報(連続予告後遊技状態)の3つが主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信される場合に、保留回数コマンド1つにそれらを含めることによって、音声ランプ制御装置113における制御を容易にすることができる。
図4に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図17参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34、保留ランプ85など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226やランプ表示装置227などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113のROM222には、連続予告判定テーブル222a、連続予告態様テーブル222bが格納されている。また、RAM223には、保留回数カウンタ223a、連続予告フラグ223b、連続予告判定カウンタ223c、連続予告態様カウンタ223d、連続予告態様レジスタ223eが設けられている。ここでは、説明の便宜上、先の連続予告判定カウンタ223c、連続予告判定テーブル222a、連続予告態様カウンタ223d、連続予告態様テーブル222bについて説明し、次いで、保留回数カウンタ223a、連続予告フラグ223b、連続予告態様レジスタ223eについて説明する。
連続予告判定カウンタ223cは、連続予告演出開始の決定に使用するカウンタで、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図20参照)の実行毎に1回更新される。連続予告判定カウンタ223cの更新は、例えば、0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告判定カウンタ223cの値と、後述する連続予告判定テーブル222aとに基づいて、連続予告演出の開始を決定する(図20のS1014、S1015参照)。
連続予告判定テーブル222aは、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合、即ち、主制御装置110から第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可する通知があった場合に、「連続予告決定確率」を設定するためのテーブルである。ここで、連続予告決定確率は、連続予告演出の表示を許可する通知を受けた場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する確率である。音声ランプ制御装置113は、連続予告判定テーブル222aと、連続予告判定カウンタ223cの値とを比較し、連続予告判定カウンタ223cの値が連続予告判定テーブル222aで示される範囲にあるときに、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する(図20のS1014、S1015参照)。
ここで、図6を参照して、連続予告判定テーブル222aの詳細について説明する。図6は、連続予告判定テーブル222aの内容を模式的に示した模式図である。連続予告判定テーブル222aは、図6に示すように、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2の2つのテーブルを有している。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)に応じて、連続予告決定確率の設定に用いるテーブルを、連続予告判定テーブル222aにある2つのテーブルから1つ選択する。即ち、連続予告後遊技状態が「11」(2進数)、「10」(2進数)、「01」(2進数)(連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」)である場合、大当たり時連続予告判定テーブル222a1を選択し、連続予告後遊技状態が「00」(2進数)(連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」)である場合、外れ時連続予告判定テーブル222a2を選択する(図20のS1011〜S1013参照)。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」であるか、「外れ」であるか)に応じて、連続予告決定確率を変更できる。
大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、音声ランプ制御装置113内の保留回数カウンタ223a(主制御装置110に保留された変動演出の保留回数)が取り得る各値「1」〜「4」に対応付けて、連続予告演出の開始を決定する連続予告判定カウンタ223cの範囲(以下、「連続予告決定範囲」と称する。)をそれぞれ規定している。
例えば、図6に示した例では、大当たり時連続予告判定テーブル222a1は、保留回数カウンタ223aの値「1」に対応付けて連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「2」に対応付けて連続予告決定範囲として「0〜15」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜63」を規定する。
また、外れ時連続予告判定テーブル222a2は、保留回数カウンタ223aの値「1」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「2」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜9」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜25」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2のいずれかを選択すると、その選択した連続予告判定テーブルから、その時点における保留回数カウンタ223aの値に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その時点における連続予告判定カウンタ223cの値が連続予告決定範囲に含まれる場合に、連続予告演出の開始を決定する。
さて、図6の例における大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、保留回数カウンタ223aの値が大きくなるほど、連続予告決定範囲が広くなるように規定されているが、連続予告決定範囲が広ければ、連続予告演出を行うとの決定がされ易くなり、連続予告決定確率が高くなるので、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、ともに、主制御装置110における変動表示の保留回数が多いほど、連続予告決定確率が高くなるように規定されている、ということができる。ここで、連続予告演出は、連続予告演出が決定されたときに保留されている全ての変動演出にわたって行われるものであるので、保留回数が大きいほど連続予告決定確率を高く設定することにより、一の連続予告演出に含まれる変動演出の数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続する多くの変動演出にわたって連続予告演出が行われるほど、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、変動表示の保留回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、保留回数が小さい場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、保留回数が大きくなった場合に、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、図6の例における大当たり時連続予告判定テーブル222a1と外れ時連続予告判定テーブル222a2とを比較した場合、同一の保留回数カウンタ223aの値に対応付けられた連続予告決定範囲は、大当たり時連続予告判定テーブル222a1のほうが外れ時連続予告判定テーブル222a2よりも同一または広くなるように規定されている。即ち、連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」となる場合における連続予告決定確率は、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」となる場合における連続予告決定確率と同一か、それよりも高くなるように設定される。これにより、第3図柄表示装置81において連続予告演出が表示された場合に、連続予告演出終了後に遊技状態が「大当たり」となる可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。また、通常、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、第1入球口64への球の入賞時に行われる判定の結果)が、「大当たり」となる確率は、「外れ」となる確率よりも小さく設定されているので、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」の場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、「大当たり」の場合には、連続予告演出が行われやすくすることができる。
このように、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、連続予告演出の許可判断が行われ、その判断結果が保留回数コマンドの連続予告許可フラグとして、音声ランプ制御装置113に通知される。そして、音声ランプ制御装置113は、その判断結果(保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値)および種々の条件に応じて、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができるので、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
図4に戻り、説明を続ける。連続予告態様カウンタ223dは、連続予告演出の演出態様の選定に使用するカウンタで、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図20参照)の実行毎に1回更新される。連続予告判定カウンタ223cの更新は、例えば、0〜10の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり10)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置113は、連続予告演出の開始が決定されると、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)と、連続予告判定カウンタ223dの値とから、次に説明する連続予告態様テーブル222bに基づいて、連続予告演出の演出態様(連続予告演出態様)が選定される(図20のS1017参照)。
ここで、図7を参照して、連続予告態様テーブル222bの詳細について説明する。図7は、連続予告態様テーブル222bの内容を模式的に示した模式図である。この連続予告テーブル222bは、図7に示すように、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)毎に、連続予告演出の開始が決定されたときの連続予告態様カウンタ223dの値(0〜10)によって選定される連続予告演出態様を、その連続予告態様カウンタ223dの値に対応付けて規定したものである。
この連続予告テーブル222bでは、連続予告演出態様として5つの態様が選定されるようになっている。このうち、「15R確変大当たり態様」(態様A)は、連続予告後遊技状態が15R確変大当たりの場合にのみ選定される連続予告演出態様で、この態様で連続予告演出が行われた場合は、遊技者に対して、連続予告演出の終了後に遊技状態が確実に15R確変大当たりとなることを期待させることができる。「確変大当たり態様」(態様B)は、連続予告後遊技状態が15R確変大当たりまたは2R確変大当たりの場合に選定される連続予告演出態様で、この態様で連続予告演出が行われた場合は、遊技者に対して、連続予告演出の終了後に遊技状態が確実に確変状態となることを期待させることができる。「15R大当たり態様」(態様C)は、連続予告後遊技状態が15R確変大当たりまたは時短大当たりの場合に選定される連続予告演出態様で、この態様で連続予告演出が行われた場合は、遊技者に対して、連続予告演出の終了後に、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりとなることを期待させることができる。
「大当たり態様」(態様D)は、連続予告後遊技状態が15R確変大当たり、2R確変大当たりまたは時短大当たりの場合に選定される連続予告演出態様で、この態様で連続予告演出が行われた場合は、遊技者に対して、連続予告演出の終了後に遊技状態が確実に大当たりとなることを期待させることができる。また、「共通態様」(態様E)は、連続予告後遊技状態に関わらずに選定される連続予告演出態様で、この態様で連続予告演出態様が行われると、遊技者は、その共通態様によって連続予告後遊技状態を認識できないので、遊技者に対して、どのような結果が生じるかを期待させながら遊技を継続させることができる。尚、これらの態様A〜Eは、それぞれ第3図柄表示装置81に異なる連続予告用の図柄を、いずれも5秒間表示させる態様となっている。
そして、図7の連続予告態様テーブル222bの例では、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビットが「11」、即ち、連続予告後遊技状態が「15R確変大当たり」の場合、連続予告演出の開始が決定されたときの連続予告態様カウンタ223dの値「0」に「15R確変大当たり態様」(態様A)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「1」、「2」に「確変大当たり態様」(態様B)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「3」、「4」に「15R大当たり態様」(態様C)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「5」、「6」に「大当たり態様」(態様D)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「7」〜「10」に「共通態様」(態様E)が対応付けられている。また、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビットが「10」、即ち、連続予告後遊技状態が「2R確変大当たり」の場合、連続予告演出の開始が決定されたときの連続予告態様カウンタ223dの値「0」、「1」に「確変大当たり態様」(態様B)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「2」〜「5」に「大当たり態様」(態様D)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「6」〜「10」に「共通態様」(態様E)が対応付けられている。
また、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビットが「01」、即ち、連続予告後遊技状態が「時短大当たり」の場合、連続予告演出の開始が決定されたときの連続予告態様カウンタ223dの値「0」、「1」に「15R大当たり態様」(態様C)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「2」〜「5」に「大当たり態様」(態様D)が対応付けられ、連続予告態様カウンタ223dの値「6」〜「10」に「共通態様」(態様E)が対応付けられている。更に、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビットが「00」、即ち、連続予告後遊技状態が「外れ」の場合、連続予告演出の開始が決定されたときの連続予告態様カウンタ223dの値「0」〜「10」に「共通態様」(態様E)が対応付けられている。
ここで、連続予告演出態様として共通態様(態様E)が選定される連続予告態様カウンタ223dの範囲(確率)は、いずれの連続予告後遊技状態の場合も、その他の連続予告演出態様が選定される連続予告態様カウンタ223dの範囲(確率)よりも広く(大きく)なるように、連続予告態様テーブル222bが規定されている。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態を示唆できる態様A〜Dが選定される割合を小さくすることができ、その態様A〜Dによって連続予告演出が行われれば、その演出がより特殊な演出であるものとして、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告演出の開始を決定すると、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)と、その連続予告演出の開始が決定された時点の連続予告態様カウンタ223dの値とから、連続予告態様テーブル222bによって規定される連続予告演出態様を選定する(図20のS1017参照)。即ち、連続予告態様テーブル222bにおいて、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)に対応して、連続予告態様カウンタ223dの値に対応付けられた連続予告演出態様を選定する。ここで選定された連続予告演出態様は、後述する連続予告態様レジスタ223eに格納される。
これにより、連続予告後遊技状態に応じて選定された連続予告演出態様で連続予告演出が実行されるので、その連続予告演出態様に応じて、連続予告演出の終了後の遊技状態を、遊技者に対して予め示唆することができる。よって、連続予告演出が行われた場合、遊技者に対して、連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
尚、本実施形態における連続予告態様テーブル222bでは、「15R確変大当たり態様」(態様A)は、連続予告後遊技状態が「15R確変大当たり」である場合に限り選定されることになるが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、「外れ」である場合にも「15R確変大当たり態様」が選定されるようにしてもよい。これにより、「15R確変大当たり態様」(態様A)によって連続予告演出が行われた場合、連続予告演出終了後にパチンコ機10の遊技状態が「15R確変大当たり」および「外れ」のいずれになるかといった期待感を、連続予告演出が行われる間中、遊技者に対して与えることができる。同様に、「確変大当たり態様」(態様B)においても、連続予告後遊技状態が「15R確変大当たり」および「2R確変大当たり」だけでなく「外れ」である場合も選定されるようにしてもよい。また、「15R大当たり態様」(態様C)においても、連続予告後遊技状態が「15R確変大当たり」および「時短大当たり」だけでなく「外れ」である場合も選定されるようにしてもよい。また、「大当たり態様」(態様D)のおいても、連続予告後遊技状態が「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」および「時短大当たり」だけでなく「外れ」である場合も選定されるようにしてもよい。
図4に戻り、説明を続ける。RAM223の保留回数カウンタ223aは、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。音声ランプ制御装置113は、第1入球口64への球の入賞によって変動表示の保留回数が追加されたときに主制御装置110より送信される保留回数コマンドを受信した場合に、その保留回数コマンドの下位バイトに格納された、主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(即ち、主制御装置110に保留された変動表示の保留回数)を保留回数カウンタ223aに格納する(図20のS1008参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からの変動表示の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置81における変動表示の態様を設定すると、保留回数カウンタ223aの値を1減算する(図21のS1118参照)。このように、主制御装置110より送信されるコマンドに従って、保留回数カウンタ223aの値を更新するので、主制御装置110の保留回数カウンタ203aと同期させながら、その値を更新することができる。
保留回数カウンタ223aの値は、保留ランプ85の点灯処理に用いられる。即ち、4つ設けられた保留ランプ85のうち、保留回数カウンタ223aの値に応じた個数の保留ランプ85だけが点灯され、残りの保留ランプ85は消灯される(図19のS905参照)。また、保留回数カウンタ223aの値は、連続予告判定テーブル222a(大当たり連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続告判定テーブル222a2のいずれか一方)から、連続予告決定範囲を保留回数に応じて設定する場合にも用いられる。更に、保留回数カウンタ223aの値は、連続予告演出の実行が決定された場合における連続予告フラグ223bの設定にも用いられる。この連続予告フラグ223bの設定方法については、次の連続予告フラグ223bの説明の中で後述する。
連続予告フラグ223bは、主制御装置110に保留された変動演出(保留球)毎に、その変動演出(保留球)における連続予告実行の有無を設定するフラグである。ここで、図8を参照して、連続予告フラグ223bの詳細について説明する。図8は、連続予告フラグ223bの内容を模式的に示した模式図である。
連続予告フラグ223bは、図8に示すように、1バイト(8ビット)の変数として構成され、第3ビットから第0ビット(下位4ビット)の各ビットに対して、各保留回数に対応した変動演出(保留球)がそれぞれ割り当てられている。そして、各ビット毎に、そのビットに割り当てられた保留球における連続予告演出の実行の有無がそれぞれ設定される。具体的には、連続予告フラグ223bの第0ビットに、保留回数が「1」の変動演出(第1保留球)が割り当てられ、第1ビットに保留回数が「2」の変動演出(第2保留球)が割り当てられ、第2ビットに保留回数が「3」の変動演出(第3保留球)が割り当てられ、第3ビットに保留回数が「4」の変動演出(第4保留球)が割り当てられている。そして、各ビットにおいて「1」が設定された場合には、そのビットに対応する変動演出(保留球)において連続予告演出を実行することを示し、「0」が設定された場合には、そのビットに対応する変動演出(保留球)において連続予告演出を実行しないことを示す。尚、連続予告フラグ223bの第7ビットから第4ビット(上位4ビット)は、いずれも未使用の領域として「0」が設定される。
連続予告フラグ223bは、主制御装置110より保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始が決定されると、その時点における保留回数カウンタ223aの値(即ち、主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数)に応じて、今回の保留球以前に保留された保留球に対応するビットが全て「1」に設定される。例えば、保留回数カウンタ223aの値が「4」、即ち、保留されている変動演出の保留回数が4の場合、第4保留球以前に保留された第1〜第4保留球に対応するビット(第0〜第3ビット)が「1」に設定され、保留回数カウンタ223aの値が「3」、即ち、保留されている変動演出の保留回数が3の場合、第3保留球以前に保留された第1〜第3保留球に対応するビット(第0〜第2ビット)が「1」に設定され、保留回数カウンタ223aの値が「2」、即ち、保留されている変動演出の保留回数が2の場合、第2保留球以前に保留された第1、第2保留球に対応するビット(第0、第1ビット)が「1」に設定される。また、保留回数カウンタ223aの値が「1」、即ち、保留されている変動演出の保留回数が1の場合、第1保留球に対応するビット(第0ビット)のみが「1」に設定される。
音声ランプ制御装置113は、変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを主制御装置110から受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置81における変動演出の態様を設定する場合に、連続予告フラグ223bのうち第1保留球(保留回数が「1」の変動表示)に対応するビットが「1」であるか否かを判定する。そして、「1」である場合に、第3図柄表示装置81において、変動演出(変動表示)と合わせて連続予告演出が実行されるように設定する(図21のS1107、S1111、S1114参照)。次いで、連続予告フラグ223bの内容を右側(LSB側)に1ビットだけシフト操作し、空いた第7ビットに0を挿入する(図21のS1117参照)。これにより、変動演出(変動表示)が設定されて保留球が消費されるのに合わせて、各第2〜第4保留球に対して設定された連続予告演出実行の有無が、それぞれ第1〜第3保留球に対応するビット(第0〜第2ビット)に設定されると共に、第4保留球に対応するビット(第3ビット)には、第4ビットからシフトされた「0」の値(即ち、連続予告演出実行無し)が設定される。そして、変動パターンコマンドを受信して変動表示態様を設定する毎に、連続予告フラグ223bのうち第1保留球に対応するビットが「1」であるか否かの判別処理と連続予告フラグ223bの右1ビットシフト処理とが、繰り返し実行される。
このように、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110に保留されている変動演出の保留回数に応じて、それ以前に保留された変動演出(保留球)に対応する連続予告フラグ223bのビットが全て「1」に設定される。そして、変動表示態様を設定する毎に、連続予告フラグ223bのうち第1保留球に対応するビットが「1」であるか否かが判定され、「1」であれば連続予告演出が設定されると共に、連続予告フラグ223bの右1ビットシフト処理が、空いたビットに「0」を挿入しながら繰り返される。これにより、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110に保留されている変動表示に合わせて、連続予告演出が連続して実行される。
また、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる判定の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行う一方、音声ランプ制御装置113において、その許可判断の結果に応じて実際の連続予告演出開始の決定が行われると共に、連続予告演出開始が決定された場合に、その連続予告演出が行われる変動演出(保留球)の管理も行われる。このように、音声ランプ制御装置113に複雑な処理を行わせることにより、主制御装置110では、その処理を抽選処理に集中させることができる。
図4に戻って、説明を続ける。連続予告態様レジスタ223eは、連続予告演出の開始が決定されたときに選定された連続予告態様の種別を格納するためのレジスタである。音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理(図20参照)の中で、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)と、連続予告態様カウンタ223dとから、連続予告態様テーブル222b(図7)によって連続予告演出態様(態様A〜E)が選定されると、その選定された連続予告態様の種別(態様A〜E)が格納される。
そして、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示処理の中で、連続予告フラグ223bのうち第1保留球(保留回数が「1」の変動表示)に対応するビットが「1」であると判定された場合に、第3図柄表示装置81において、変動演出(変動表示)と合わせて連続予告態様レジスタ223eに格納された連続予告態様で、連続予告演出が実行されるように設定される(図21のS1107、S1111、S1114参照)。ここで設定された連続予告態様は、表示用変動パターンコマンドによって表示制御装置114に通知され、表示制御装置114において、その連続予告態様で連続予告演出が第3図柄表示装置81上で実行される。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)や、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグ(図示せず)を有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置のコマンド判定処理(図20参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理のS1002、S1005、S1007、S1018の処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。また、変動開始フラグは、主制御装置110から出力された変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図20のS1003参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図21のS1102参照)。尚、変動開始フラグの初期値は、オフに設定される。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを有している。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81と扉用ソレノイド87aとが接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。また、MPU231は、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて扉87の開閉(扉用ソレノイド87aの励磁)を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、変動時間カウンタ233aを有している。
変動時間カウンタ233aは、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に、変動演出が開始されてからの経過時間(変動経過時間)を計時するカウンタである。この変動時間カウンタ233aは、20ミリ秒毎に実行される変動演出処理(図25参照)で、変動演出が開始される直前にゼロにリセットされ(図25のS1404参照)、第3図柄表示装置81で変動演出が行われている間、変動演出処理が実行される度に1加算することで更新される(図25のS1405参照)。即ち、変動時間カウンタ233aは20ミリ秒を1カウントとしてカウントする。変動演出処理は、この変動時間カウンタ233aの値に応じた変動演出データや連続予告演出データを後述するビデオRAM234から読み出して、第3図柄表示装置81にそれらの演出データに対応した画像を表示させる。
その他、ワークRAM233は、図示されないフラグとして、演出許可がされているか否かを示す演出許可フラグ、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグ、連続予告演出を表示すべきか否かを示す予告演出フラグを有している。なお、演出許可フラグは、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを、音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ(図23のS1202参照)、電源断の発生によりオフされる(図示せず)。また、変動開始フラグは、音声ランプ制御装置113によって設定された変動演出や連続予告演出の態様を指示する表示用変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合にオンされ(図23のS1204参照)、第3図柄表示装置81において変動表示が開始されるとオフされる(図25のS1403参照)。また、予告演出フラグは、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドにおいて、連続予告演出の実行が指示された場合にオンされ(図23のS1206参照)、連続予告演出が終了するとオフされる(図25のS1412参照)。尚、演出許可フラグ、変動開始フラグ、予告演出フラグは、表示制御装置114の電源投入時の初期設定時に、いずれも初期値としてオフが設定される。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や第3図柄)などの演出用のデータを圧縮された形式で記憶したメモリである。ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される解凍後の変動演出用のデータ(以下、「変動演出データ」と称する。)や、連続予告演出用のデータ(以下、「連続予告演出データ」と称する。)などを記憶するためのメモリである。このとき、ビデオRAM234は、変動演出データや連続予告演出データの内容を、それぞれ変動の開始から終了までの経過時間に対応させて記憶する。これにより、変動演出が開始されてからの経過時間(変動経過時間)に対応した変動演出データや連続予告演出データを抽出することができる。また、ビデオRAM234には、予告演出用領域234a、変動演出用領域234b、表示用領域234cが設けられている。
予告演出用領域234aは、第3図柄表示装置81に表示させる連続予告演出の連続予告演出データを記憶する領域である。表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドの内容に基づき、変動演出(変動表示)と合わせて連続予告演出を第3図柄表示装置81に表示させる場合に、ビデオRAM234に予め格納されている連続予告演出データから、変動経過時間に応じた連続予告演出データを読み出して、予告演出用領域234aに格納する(図25のS1410参照)。
変動演出用領域234bは、第3図柄表示装置81に表示させる変動演出(変動表示)の変動演出データを記憶する領域である。表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より表示用変動パターンコマンドを受信すると、ビデオRAM234に予め格納されている表示用変動パターンコマンドに示された態様の変動演出データから、変動経過時間に応じた連続予告演出データを読み出して、変動演出用領域234bに格納する(図25のS1407参照)。ここで、表示用変動パターンコマンドの内容に基づき、連続予告演出を第3図柄表示装置81に表示させない場合には、この変動演出用領域234bに記憶された変動演出データを第3図柄表示装置(LCD)81に表示させる(図25のS1413)。そして、変動演出用領域234bの内容を変動経過時間に応じて書き換えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。
表示用領域234cは、予告演出用領域234aに格納された連続予告演出データと、変動演出用領域234bに格納された変動演出データとが合成された演出データ(以下、「合成演出データ」と称する。)を記憶する領域である。表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドの内容に基づき、変動演出(変動表示)と合わせて連続予告演出を第3図柄表示装置81に表示させる場合に、予告演出用領域234aに格納された予告演出データと、変動演出用領域234bに格納された変動演出データとを合成する。そして、合成によって得られた合成演出データを表示用領域234cに格納し、この表示用領域234cに記憶された合成演出データを第3図柄表示装置(LCD)81に表示させる(図25のS1411)。また、予告演出用領域234aの内容および変動演出用領域234bの内容を変動経過時間に応じて書き換え、書き換えられたこれらの内容を合成して表示用領域234cに格納することにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きを介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図17参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図9を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図9は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図9(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図9(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された花びら形状の1種類の副図柄とにより構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。
図9(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が連続予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmには、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配列されている。このため、各図柄列には、10個の主図柄と10個の副図柄の計20個の第3図柄が設定され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。この主表示領域Dmには、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。上述したように、左右の予告領域Ds1,Ds3は、扉用ソレノイド87aで電気的に開閉される両開き式の不透明な扉87で通常覆われており、時として扉用ソレノイド87aが励磁されて扉87が手前側に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
図9(b)に示すように、実際の表示画面では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄と副図柄とが合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉87が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1,Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示中において、左右のいずれか一方、または両方の扉87が開放されると、左右の予告領域Ds1,Ds3に連続予告演出に係る図柄が表示され、連続予告演出が変動表示(変動演出)と共に連続して表示された場合に、遊技者に対して、大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して連続予告演出が行われる。なお、第3図柄表示装置81の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm,Dsに区分されているが、各表示領域Dm,Dsを跨いでより大きく第3図柄やキャラクタ等を表示して変動演出や連続予告演出などの表示演出を行うことができる。
次に、図10を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、第2図柄表示装置83の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図12参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図15参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜699)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜699の値を取り得るカウンタの場合は699)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜699の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜699の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図15参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図12参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。そして、大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定する。また、この大当たり乱数テーブルは、低確率時(確変中ではない期間)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜9)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜9の値を取り得るカウンタの場合は9)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
よって、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は外れ時のものとなる。
一方で、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ保留球格納エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜699の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値「7,307」が、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている。一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている。
また、本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜9の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2において、乱数の値が「6,7,8,9」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」であり、一方で、第1当たり種別カウンタC2の値が「4,5」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」であり、また、第1当たり種別カウンタC2の値が「0,1,2,3」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」である。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、3種類の当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり)が決定されるように構成されている。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜89と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜79と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口64への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図12参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図15参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図12参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、図11から図17のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図15は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では699)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、699,9,99,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図15参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、更に、定期的に実行されるその他の処理を実行した後(S506)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
ここで、図16のフローチャートを参照して、S504の処理で実行される始動入賞処理を説明する。図16は、タイマ割込処理(図15参照)の中で実行される始動入賞処理(S504)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S601:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。そして、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603以降の各処理をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。一方、第1入球口64への入賞があり(S601:Yes)、且つ、保留回数N<4であれば(S602:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)を1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。
次いで、S604の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S605)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値と、ROM202に格納された大当たり乱数テーブル(図示せず)によって示される大当たりとなる乱数の値(当たり値)とが一致するか否かによって判別される。ここで、大当たり乱数テーブルは、上述したように、低確率時用大当たり乱数テーブルと高確率時用大当たり乱数テーブルが用意されており、今回の始動入賞によって保留される保留球によって変動演出されるときにパチンコ機10が取りうる遊技状態(モード)に基づいて、いずれの大当たり乱数テーブルを使用するかが決定される。
即ち、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率時には、低確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜699のうち「7,307」が当たり値として設定される。また、高確率時には、高確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値として設定される。S605の処理では、S604の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
S605の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S605:Yes)、次いで、S604の処理において格納された第1当たり種別カウンタC2の値を確認し、大当たり時の表示態様として設定される3つの種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」のうち、大当たり時の表示態様が時短大当たりか否かを判別する(S606)。ここでは、上述したように、第1当たり種別カウンタC2の値が、数値0〜9のうち「0,1,2,3」であった場合に時短大当たりと判別する。
そして、時短大当たりと判別された場合(S606:Yes)、「71H」を保留回数コマンドの上位バイトとして設定して(S607)、S614の処理へ移行する。これにより、第7〜第5ビットが「011」の固定値で構成され、第4ビットの連続予告許可フラグが「1」(連続予告演出可)に設定されると共に、下位2ビット(第1〜第0ビット)の連続予告後遊技状態が「01」(時短大当たり)に設定された保留回数コマンドの上位バイトが生成される。
一方、S606の処理の結果、時短大当たりではないと判別された場合(S606:No)、次いで、大当たり時の表示態様が15R確変大当たりか否かを判別する(S608)。ここでは、上述したように、第1当たり種別カウンタC2の値が、数値0〜9のうち「6,7,8,9」であった場合に15R確変大当たりと判別する。そして、15R確変大当たりと判別された場合(S608:Yes)、「73H」を保留回数コマンドの上位バイトとして設定して(S609)、S614の処理へ移行する。これにより、第7〜第5ビットが「011」の固定値で構成され、第4ビットの連続予告許可フラグが「1」(連続予告演出可)に設定されると共に、下位2ビット(第1〜第0ビット)の連続予告後遊技状態が「11」(15R確変大当たり)に設定された保留回数コマンドの上位バイトが生成される。
一方、S611の処理の結果、15R確変大当たりでもないと判別された場合(S608:No)、大当たり時の表示態様が2R確変大当たりであると判別できるので、「72H」を保留回数コマンドの上位バイトとして設定して(S610)、S614の処理へ移行する。これにより、第7〜第5ビットが「011」の固定値で構成され、第4ビットの連続予告許可フラグが「1」(連続予告演出可)に設定されると共に、下位2ビット(第1〜第0ビット)の連続予告後遊技状態が「10」(2R確変大当たり)に設定された保留回数コマンドの上位バイトが生成される。
一方、S605の処理の結果、大当たりではないと判別された場合(S605:No)、次いで、S604の処理において格納された停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、外れ時の表示態様として第3図柄表示装置81において表示させる演出が、前後外れリーチであるか否かを判別する(S611)。上述したように、停止パターン選択カウンタC3の値が、数値0〜99のうち、「98,99」であった場合に前後外れリーチと判別する。そして、前後外れリーチであると判別された場合(S611:Yes)、「70H」を保留回数コマンドの上位バイトとして設定して(S612)、S614の処理へ移行する。これにより、第7〜第5ビットが「011」の固定値で構成され、第4ビットの連続予告許可フラグが「1」(連続予告演出可)に設定されると共に、下位2ビット(第1〜第0ビット)の連続予告後遊技状態が「00」(外れ)に設定された保留回数コマンドの上位バイトが生成される。
このように、判定の結果が大当たりとなる場合、および、外れであっても、表示態様が遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合は、連続予告許可フラグの値が「1」に設定されるので、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示されれば、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。また、連続予告後遊技状態によって、判定の結果として連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)が保留回数コマンドに含まれるので、連続予告演出の開始が決定された場合に、音声ランプ制御装置113によって、この連続予告後遊技状態に応じて連続予告演出態様を選定することができる。これにより、連続予告後遊技状態に応じて選定された連続予告演出態様で連続予告演出が実行されるので、その連続予告演出態様に応じて、連続予告演出の終了後の遊技状態を、遊技者に対して予め示唆することができる。よって、連続予告演出が行われた場合、遊技者に対して、連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
また、S611の処理の結果、外れ時の表示態様が前後外れリーチではないと判別された場合(S611:No)、「60H」を保留回数コマンドの上位バイトとして設定して(S613)、S614の処理へ移行する。これにより、第7〜第5ビットが「011」の固定値で構成され、第4ビットの連続予告許可フラグが「0」(連続予告演出しない)に設定されると共に、下位2ビット(第1〜第0ビット)の連続予告後遊技状態が「00」(外れ)に設定された保留回数コマンドの上位バイトが生成される。これにより、この場合には第3図柄表示装置81に連続予告演出が行われないので、連続予告演出が表示された場合には、その結果として第3図柄表示装置81に表示される表示態様が、大当たり、若しくは、前後外れリーチとすることができる。よって、連続予告演出が表示された場合に遊技者に対して与える期待感をより高いものにすることができる。
尚、本実施形態では、保留回数コマンドの設定において連続予告許可フラグを「0」(連続予告演出しない)に設定する場合、連続予告後遊技状態を「00」(外れ)に設定するが、連続横許可フラグが「0」の場合は、音声ランプ制御装置において連続予告後遊技状態が参照されないので、連続予告後遊技状態は任意の値に設定されてもよい。
S614の処理では、保留回数カウンタ203aの値(保留回数Nの値)を保留回数コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめ、また、保留回数コマンドの第7ビットから第3ビットにすべて0を設定して、保留回数コマンドの下位バイトを設定する。そして、この始動入賞処理を終了する。これにより、保留回数コマンドの下位バイトは、保留回数Nが設定されるので、音声ランプ制御装置113に、この保留回数Nを通知することができる。
尚、始動入賞処理によって設定された保留回数コマンドは、一旦RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに格納され、主制御装置110のメイン処理の中で、音声ランプ制御装置113に送信される(図12のS201参照)。
図17は、NMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出発射制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図11を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合の立ち上げ処理について説明する。図11は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS112へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS112へ移行する。なお、図12のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S112の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S112)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S113,S114)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S113,S114)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S113,S114)を実行する。RAMの初期化処理(S113,S114)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S113)、その後、RAM203の初期値を設定する(S114)。RAM203の初期化処理の実行後は、S110の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S109)、S110の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S110の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S111)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図12を参照して、上記した立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図12は、主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、前回の処理で更新され、RAM234に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S201)。具体的には、タイマ割込処理(図15参照)におけるS501のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、始動入賞処理(図16参照)で設定された保留回数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、変動処理の詳細は図13を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置83による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、上述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では699、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S202の処理と同一の方法によって実行する(S210)。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図20のNMI割込処理が実行されたということなので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図13を参照して、変動処理(S204)について説明する。図13は、メイン処理(図12参照)の中で実行される変動処理(S204)を示すフローチャートである。この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、保留回数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動表示の保留回数N)が0よりも大きいか否かを判別する(S303)。保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)が0であれば(S303:No)、そのまま本処理を終了する。保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)が0でなければ(S303:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)を1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S306)。なお、変動開始処理については、図14を参照して後述する。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S307)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S307:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S308)。
本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は4m秒毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S307:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S309)。停止図柄の設定は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に15R確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、2R確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、時短大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となる図柄かが決定される。本実施形態では、大当たり後に15R確変大当たりになる場合には青色のLEDを点灯させ、2R確変大当たりになる場合には赤色のLEDを点灯させ、時短大当たりになる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S309の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S310)。音声ランプ制御装置113は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動表示が終了する。
次に、図14を参照して、変動開始処理について説明する。図14は、変動処理(図13参照)の中で実行される変動開始処理(S306)を示したフローチャートである。この変動開始処理は、保留球格納エリアの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づき、「大当たり」又は「外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出パターンを決定する。
変動開始処理(S306)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する抽選(当否判定)処理を行う(S401)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる状態(モード)が通常の低確率時には第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜699のうち「7,307」が当たり値であり、高確率時には「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値である。S401の処理では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
そして、S401の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値を確認して、大当たり時の表示態様が設定される(S402)。S402の処理では、第1当たり種別カウンタC2の値に基づき、大当たり後に高確率状態へ移行するか(15R又は2R確変大当たりであるか)、低確率状態へ移行するか(時短大当たりであるか)が設定される。大当たり後の移行状態が設定されると、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置81で停止表示される大当たりの停止図柄が設定される。即ち、S402の処理により大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄が設定される。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜9のうち、「0,1,2,3」の場合は、以後、低確率状態(時短大当たり)に移行し、「4,5」の場合は、以後、高確率状態(2R確変大当たり)に移行し、「6,7,8,9」の場合は、以後、高確率状態(15R確変大当たり)に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S403)。S403の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様が設定される(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施形態では、上述したように、高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S405)、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S403の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
S403の処理またはS405の処理が終わると、次に、S403又はS405の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S406)、S402又はS404の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定する(S407)。これらの変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図12)のS201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。そして、S407の処理が終わると、変動処理へ戻る。
次に、図18から図21を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図18を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図18は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を示したフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S915の電源断処理(図19参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S802)。図19を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図19のS912参照)、S915の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S915の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S802:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S803)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S806の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S803:Yes)、S804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S803:No)、S808へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S803:Yes)、S804へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S803:No)、S808へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S802:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S915の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S804の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S804)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S805:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S806)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S805:No)、RAM223の異常を報知して(S807)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良い。
S808の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S808)。電源断フラグはS915の電源断処理の実行時にオンされる(図19のS914参照)。つまり、電源断フラグは、S915の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S808:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S809)、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS804からS806の処理を経由してS808の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S808:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS809をスキップして、処理をS810へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。
なお、S809のクリア処理をスキップするのは、S804からS806の処理を経由してS808の処理へ至った場合には、S804の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図19を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図19は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S901)、1m秒以上経過していなければ(S901:No)、S902〜S909の処理を行わずにS910の処理へ移行する。S901の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S902〜S909が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S910の変動表示処理における各カウンタの更新処理(図21のS1100参照)やS911のコマンド判定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S911の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S901の処理で1m秒以上経過していれば(S901:Yes)、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS907の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S902)、その後電源投入報知処理を実行する(S903)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS904の処理へ移行する。
S904の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S905)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、保留回数カウンタ223aの値に応じて保留ランプ85を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S906)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。例えば、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S906の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理が実行され(S907)、その後音編集・出力処理が実行される(S908)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S908の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S909)、S910の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS907のランプ編集処理が実行される。なお、S908の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S910の処理では、第3図柄表示装置81における変動演出(変動表示)や連続予告演出の演出態様を設定し、表示制御装置114に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。この変動表示処理の詳細については、図21を参照して後述する。そして、変動表示処理の後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S911)。このコマンド判定処理の詳細については、図20を参照して後述する。
S911の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S912)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S912:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S914)、電源断処理を実行する(S915)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S916)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S912:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S913)、RAM223が破壊されていなければ(S913:No)、S901の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S913:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図20を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理について説明する。図20は、コマンド判定処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図19のS911参照)、上述したように、主制御装置110からのコマンドを受信する処理である。また、この処理は、主制御装置110から保留回数コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定も行う。
コマンド判定処理では、まず、連続予告演出の開始の決定判断に用いる連続予告判定カウンタ223cおよび連続予告態様カウンタ223dを更新する(S1001)。具体的には、連続予告判定カウンタ223cの値をRAM223から読み出し、それに1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では127)に達した際、0にクリアする。そして、連続予告判定カウンタ223cの更新値を、連続予告判定カウンタ223cに格納する。また、連続予告態様カウンタ223dの値をRAM223から読み出し、それに1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では10)に達した際、0にクリアする。そして、連続予告判定カウンタ223dの更新値を、連続予告判定カウンタ223dに格納する。
S1001の処理に続くS1002の処理では、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。そして、変動パターンコマンドを受信したと判別された場合(S1002:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグをオンし(S1003)、また、変動パターンコマンドから変動時間を抽出して(S1004)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動時間は、RAM223に記憶され、後述の変動表示処理(図21参照)において変動演出の態様を設定する場合に用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1002:No)、次いで、主制御装置110より停止図柄コマンドを受信したか否かを判別する(S1005)。そして、停止図柄コマンドを受信したと判別された場合(S1005:Yes)、停止図柄コマンドから停止図柄(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれか)を抽出して(S1006)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止図柄は、RAM223に記憶される。そして、後述の変動表示処理(図21参照)において、抽出された停止図柄と各カウンタの値から、実際に第3図柄表示手段で表示する停止図柄を設定し、この設定された停止図柄を表示用停止図柄コマンドによって表示制御装置114に通知する。
一方、停止図柄コマンドを受信していないと判別された場合(S1003:No)、次いで、主制御装置110より保留回数コマンドを受信したか否かを判別する(S1007)。そして、保留回数コマンドを受信したと判別された場合(S1007:Yes)、保留回数コマンドの下位バイトに格納された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(即ち、主制御装置110に保留された変動演出の保留回数)を音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aに格納する(S1008)。
ここで、保留回数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1008の処理によって、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値を主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値が主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値を修正し、主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値に合わせることができる。
S1008の処理の後、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビットは1か否かを判別し(S1009)、1であると判別される場合(S1009:Yes)、現在連続予告演出が実行中であるので、以降の処理を省略して、メイン処理に戻る。
ここで、連続予告演出の実行中に、主制御装置110より新たに連続予告演出の開始許可が通知された場合、連続予告演出を重複して設定すると次のような問題が生じる。例えば、先に設定された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」である場合、全ての連続予告演出が終了した後、パチンコ機10の遊技状態が一旦「大当たり」状態となるので、遊技者にとって、連続予告演出による期待感がこの「大当たり」によって一旦途切れることになる。このような状態において、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、先に設定された連続予告演出の最後の変動演出(保留球)との間に、1つしか変動演出(保留球)が存在しない場合、その1つの変動演出に対して新たに連続予告演出の実行が設定されると、「大当たり」によって連続予告演出による期待感が一旦途切れた後に、チャンス目が1回しか表示されないため、遊技者が連続予告演出を認識できなかったり、遊技者に対して連続予告演出に対する期待感を弱めてしまう恐れがある。
また、先に設定された連続予告演出後の遊技状態が「外れ」である場合、全ての連続予告演出が終了した後に、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となるので、このような状態で、連続予告演出後の遊技状態が「外れ」となる連続予告演出が新たに設定されると、連続予告演出が続けて行われたにも関わらず、結果として「外れ」状態が続くことになり、遊技者の期待感を阻害してしまう恐れがある。
これに対し、本実施形態では、S1009の処理によって、現在連続予告演出が実行中であると判断されると、以降の処理で行われる連続予告演出の設定処理が省略されるので、連続予告演出が保留されている変動演出の少なくとも一部で実行されるように設定されている場合には、受信した保留回数コマンドに含まれる連続予告許可フラグの値が「1」であっても、新たに変動演出に連続予告演出が設定されるのを防ぐことができるので、連続予告演出が重複して変動演出に設定されるのを抑制することができ、上記のような問題点が発生することを容易に回避することができる。また、1つの連続予告演出が行われた後、続けて別の連続予告演出が行われるのを抑制することができるので、連続予告演出の出現頻度を抑えることができ、遊技者に対して、連続予告演出に対する期待感を高く保たせることができる。
また、後述するS1015の処理によって連続予告演出の開始が決定された場合、S1016の処理によって、保留されているすべての変動演出に対して連続予告演出が設定されるので、保留されている変動演出のうち、次に実行される変動演出(第1保留球)に連続予告演出が設定されていなければ、必ず、保留されている全ての変動演出において、連続予告演出が設定されていない、ということができる。よって、S1009の処理により、保留されている変動演出のうち、次に実行される変動演出(第1保留球)に対して、連続予告演出が設定されているか否かを判断することによって、正確かつ容易に、保留されている変動演出のうち少なくとも一部に、連続予告演出が設定されているか否かを判断することができる。
一方、S1009の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビットは1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1009:No)、次いで、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(即ち、連続予告許可フラグ)が1か否かを判別し(S1010)、1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1010:No)、主制御装置110が連続予告演出を行わないとの判断を行っているので、以降の処理を省略して、メイン処理に戻る。一方、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が1であると判別された場合(S1010:Yes)、主制御装置110が連続予告演出を許可するとの判断を行っているので、続くS1011〜S1015の処理で連続予告演出を開始するか否かを決定する。
このうち、S1011〜S1013の処理では、2つある連続予告判定テーブル222a(大当たり時連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続予告判定テーブル222a2)の中から、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブル(図6参照)を選択する。
まず、S1011の処理では、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(即ち、連続予告後遊技状態)が0か否かを判別し、0でなければ(S1011:No)、連続予告演出終了後の遊技状態が大当たり(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり)であるので、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル222a1を選択する(S1012)。一方、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)が0であると判別された場合(S1011:Yes)、連続予告演出終了後の遊技状態が外れであるので、使用する連続予告判定テーブル(図6参照)として、外れ時連続予告判定テーブル222a2を選択する(S1013)。
S1011〜S1013の処理により連続予告判定テーブルが選択されると、その選択された連続予告判定テーブル(大当たり時連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続予告判定テーブル222a2)から、保留回数カウンタ223aの値(即ち、主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数)に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その連続予告決定範囲と連続予告判定カウンタ223cとを比較する(S1014)。そして、連続予告判定カウンタ223cの値が連続予告決定範囲に含まれるか否かを判別することによって、連続予告演出を開始するか否かを判別する(S1015)。
その結果、連続予告判定カウンタ223cの値が連続予告決定範囲に含まれ、連続予告演出を開始すると判別された場合(S1015:Yes)、保留回数カウンタ223aの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数)に基づいて、連続予告フラグ223bの内、今回の保留球以前に保留された保留球に対応するビットを全て「1」に設定する(S1016)。そして、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)と、連続予告態様カウンタ223dの値とから、連続予告態様テーブル222bによって規定される連続予告演出態様を「15R確変大当たり態様」(態様A)、「確変大当たり態様」(態様B)、「15R大当たり態様」(態様C)、「大当たり態様」(態様D)、「共通態様」(態様E)の中から選定する(S1017)。即ち、連続予告態様テーブル222bにおいて、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)に対応して、連続予告態様カウンタ223dの値に対応付けられた連続予告演出態様を選定する。そして、選定された連続予告演出態様を連続予告態様レジスタに格納して、メイン処理に戻る。
S1016の処理により、今回の保留球以前に保留された保留球の全てにおいて、その保留球における変動演出と共に、S1017の処理によって選定された連続予告演出態様で連続予告演出が行われる。換言すれば、今回の保留球以前に保留された保留球に対応する全ての変動演出にわたって、連続予告演出が行われる。
また、S1016の処理で参照される保留回数カウンタ223aの値は、S1008の処理で保留回数コマンドから抽出された変動演出の保留回数であり、S1016の処理による連続予告フラグの設定は、保留回数コマンドに含まれる連続予告許可フラグに基づいて行われるものである。このように、保留回数コマンドに保留回数と連続予告許可フラグとが含まれていることによって、音声ランプ制御装置113では、それらの情報を正確に把握することができ、変動演出の保留回数と、連続予告許可フラグとが別のコマンドによって主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される場合と比較して、音声ランプ制御装置113における制御を容易にすることができる。
一方、S1015の処理の結果、連続予告判定カウンタ223cの値が連続予告決定範囲に含まれず、連続予告演出を開始しないと判別された場合(S1015:No)、S1016以降の処理をスキップして、メイン処理に戻る。即ち、連続予告フラグ223bの設定はそのまま保持される。従って、連続予告フラグ223bによって変動演出予告を行う設定がされた保留球が存在する場合は、その保留球に対して連続予告演出が行われ、そのような保留球が存在しない場合には、連続予告演出は行われない。
このように、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドを受信し、その保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が1の場合に、連続演出予告終了後の遊技状態(大当たりか、外れか)および保留回数カウンタ223aの値に応じて変化する、連続予告決定確率(即ち、連続予告判定カウンタ223cが連続予告決定範囲内となる確率)で、連続予告開始の決定が行われる。また、連続予告開始が決定された場合は、連続予告後遊技状態に応じて連続予告演出態様が選定されるので、その連続予告演出態様によって、連続予告演出の終了後の遊技状態を、遊技者に対して予め示唆することができる。よって、連続予告演出が行われた場合、遊技者に対して、連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
これに対し、S1007の処理の結果、保留回数コマンドを受信していないと判別された場合(S1007:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判別し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1018)、メイン処理に移行する。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM233に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信する。
次に、図21を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示処理について説明する。図21は、変動表示処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図19のS910参照)、上述したように、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81における変動演出や連続予告演出の演出態様を設定し、表示制御装置114に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。
変動表示処理では、まず、RAM223に設けられた各種カウンタ(変動演出の演出態様を設定するカウンタ、大当たり時の停止図柄を設定するカウンタ、外れ時の停止図柄を選択するカウンタなど)の更新処理を実行し(S1100)、次いで、RAM223に設けられた変動開始フラグがオンか否かを判別する(S1101)。そして、変動開始フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1101:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、この変動表示処理を終了して、メイン処理に戻る。一方、変動開始フラグがオンであると判別された場合(S1101:Yes)、変動開始フラグをオフし(S1102)、コマンド判定処理(図20参照)のS1004の処理において変動パターンコマンドより抽出された変動演出における変動時間を、RAM223より取得する(S1103)。
次に、取得した変動時間がスーパーリーチ変動演出に相当する時間(本実施形態では30秒)であるか否かを判別し(S1104)、スーパーリーチ変動演出に相当する時間であると判別された場合(S1104:Yes)、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様としてスーパーリーチ変動演出を設定する(S1105)。このとき、スーパーリーチ変動演出に対応した複数の演出態様の中から、RAM223に設けられた変動演出の演出態様を設定するカウンタの値に基づいて、1つの演出態様を決定する。
次いで、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であるか否かを判別し(S1106)、1であると判別された場合(S1106:Yes)、スーパーリーチ変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を実行するように設定し(S1107)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、スーパーリーチ変動演出と同時に、その変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を行わせることができる。また、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告態様で、連続予告演出を実行させることができる。
ここで、従来の遊技機では、待機していた全ての変動演出の態様を書き換え、それぞれの変動演出に対してリーチ表示を伴わせることによって連続予告演出の態様を設定していたので、それぞれの変動演出の演出時間が長くなってしまい、一連の連続予告演出が完了するまでの間、全ての変動演出にかかる時間が長くなる。一方、変動演出の最大保留回数は遊技機によって決まっており(本実施形態では、4つ)、既に最大保留回数の変動演出を有している場合、入球口(始動口)に球が入球(入賞)しても、その入賞は無視される。これにより、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されると、保留された変動演出がなかなか実行されず、変動演出の保留回数の減りが遅いため、遊技者は、始動入賞が無視されることを防ごうと、球の打ち込みを止めてしまう。よって、ホールにとっては、遊技機の稼働率が低下してしまう一方、遊技者にとっても、大当たりの発生機会が失われてしまうという問題点があった。
これに対して、本実施形態では、連続予告演出をスーパーリーチ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴ってスーパーリーチ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。これにより、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。よって、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。
また、S1106の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット)が1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1106:No)、S1107の処理をスキップして、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、連続予告演出を行わずに、スーパーリーチ変動演出を行わせることができる。
一方、S1104の処理の結果、取得した変動時間がスーパーリーチ変動演出に相当する時間ではないと判別された場合(S1104:No)、次いで、取得した変動時間がノーマル変動演出に相当する時間(本実施形態では15秒)であるか否かを判別し(S1108)、ノーマルリーチ変動演出に相当する時間であると判別された場合(S1108:Yes)、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様としてノーマルリーチ変動演出を設定する(S1109)。このとき、ノーマルリーチ変動演出に対応した複数の演出態様の中から、RAM223に設けられた変動演出の演出態様を設定するカウンタの値に基づいて、1つの演出態様を決定する。
そして、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であるか否かを判別し(S1110)、1であると判別された場合(S1110:Yes)、ノーマルリーチ変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を実行するように設定し(S1111)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、ノーマルリーチ変動演出と同時に、その変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を行わせることができる。換言すれば、連続予告演出をノーマルリーチ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴ってノーマルリーチ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。よって、S1107の処理と同様に、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。従って、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。また、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告態様で、連続予告演出を実行させることができる。
また、S1110の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット)が1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1110:No)、S1111の処理をスキップして、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、連続予告演出を行わずに、ノーマルリーチ変動演出を行わせることができる。
また、取得した変動時間がスーパーリーチ変動演出に相当する時間でもなく(S1104:No)、且つ、ノーマルリーチ変動演出に相当する時間ではないと判別された場合(S1108:No)、取得した変動時間が外れ変動演出に相当する時間(本実施形態では10秒)であると判断し、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様として外れ変動演出を設定する(S1112)。このとき、外れ変動演出に対応した複数の演出態様の中から、RAM223に設けられた変動演出の演出態様を設定するカウンタの値に基づいて、1つの演出態様を決定する。
そして、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であるか否かを判別し(S1113)、1であると判別された場合(S1113:Yes)、外れ変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を実行するように設定し(S1114)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、外れ変動演出と同時に、その変動演出の最初5秒間で、連続予告態様レジスタ223eで示される連続予告演出態様で連続予告演出を行わせることができる。換言すれば、連続予告演出を外れ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴って外れ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。よって、S1107およびS1111の処理と同様に、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。従って、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。また、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告態様で、連続予告演出を実行させることができる。
また、S1113の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット)が1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1113:No)、S1114の処理をスキップして、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、連続予告演出を行わずに、外れ変動演出を行わせることができる。
S1115の処理では、変動演出終了時に第3図柄表示装置81に表示される停止図柄を設定する。具体的には、コマンド判定処理(図20参照)のS1006の処理において停止図柄コマンドより抽出された停止図柄(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れなど)の情報や、RAM223に設けられた大当たり時の停止図柄を設定するカウンタの値、外れ時の停止図柄を選択するカウンタの値などに基づいて、変動演出終了時に第3図柄表示装置81に表示される停止図柄を設定する。
停止図柄が設定されると、S1105、S1109及びS1112の各処理により設定された第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様と、S1107、S1111およびS1114の各処理により設定された第3図柄表示装置81における連続予告演出の実行の有無および連続予告演出態様とを指示する表示用変動パターンコマンドや、S1115の処理により設定された第3図柄表示装置81に表示される停止図柄を指示する表示用停止図柄コマンドを表示制御装置114へ送信する(S1116)。表示制御装置114は、これらのコマンドに従って、第3図柄表示装置81の表示を制御する。
S1116の処理の後、保留球の消費(保留球に対応する変動表示の設定の完了)に合わせて、連続予告フラグ223bの内容を右1ビットだけシフトさせる共に、空いたビット(第7ビット)に0を挿入する(S1117)。また、保留回数カウンタ223aの値を1減らして(S1118)、この変動表示処理を終了し、メイン処理に戻る。
以上のように、変動表示演出処理では、主制御装置110からの変動パターンコマンドによって示される変動時間、停止図柄コマンドによって示される停止図柄、保留回数コマンドによって示される連続予告許可フラグに応じて、第3図柄表示装置81で表示される変動態様の詳細や、停止図柄、連続予告演出の有無を設定する。
ここで、一般的なパチンコ機では大当たりの抽選を主制御装置によって行うが、その抽選処理の遅延や誤動作を防止するために、主制御装置に係る処理負荷を小さく抑えることが求められる。これに対し、主制御装置110では、変動演出や連続予告演出に関する大まかな設定と、その設定を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンド送信とを行うだけであるので、主制御装置110に係る処理負荷を小さく抑えることができる。また、主制御装置110では、決定される各演出のパターンを少なくすることができるので、ROM202の記憶容量を少なくでき、主制御装置110のコスト低減を図ることができる。
一方、音声ランプ制御装置113に処理能力の高いMPU221を搭載すれば、主制御装置110からの各種コマンドを受けて、様々な演出態様を設定することができる。また、連続予告演出の実行にかかる処理に高い負荷が必要な場合であっても、容易に連続予告演出を行うことができる。これにより、主制御装置110の処理負荷を抑えても、第3図柄表示装置81に対して、種々の演出を実行させることができ、遊技者を飽きさせない演出の工夫を行うことができる。
また、主制御装置110によって、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)が保留回数コマンドと合わせて音声ランプ制御装置113に対して送信され、音声ランプ制御装置113によって、連続予告演出態様が連続予告後遊技状態に基づいて選定されるので、その選定された連続予告演出態様で連続予告演出を実行することができる。これにより、連続予告演出が実行された場合、その連続予告演出態様によって、連続予告演出が終了した後の遊技状態を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、その連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
次に、図22を参照して、音声ランプ制御装置113の変動表示処理(図21参照)において設定された変動演出および連続予告演出の演出態様によって、第3図柄表示装置81に表示される変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて具体的に説明する。図22(a)は、変動演出の演出態様としてスーパーリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるスーパーリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。また、図22(b)は、変動演出の演出態様としてノーマルリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるノーマルリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。また、図22(c)は、変動演出の演出態様として外れ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示される外れ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。
まず、図22(a)を参照して、変動演出の演出態様としてスーパーリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるスーパーリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図22(a−1)に示すように、図3図柄表示装置81では、連続予告演出は行われずに、スーパーリーチ変動演出が表示される。即ち、変動演出が開始されると、第3図柄表示装置81では、最初の数秒間(本実施形態では1秒)で3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図9参照)をそれぞれ停止(停留)状態から高速でスクロールさせる状態に加速させる立ち上げ期間を経て、全図柄列Z1〜Z3が遊技者に視認不能な高速でスクロールする高速変動画面を7秒間表示する。そして、変動開始から8秒後に、全図柄列Z1〜Z3を遊技者に視認可能な中速でスクロールする中速変動画面の表示を開始して、その1秒後に左図柄列Z1を停止し、さらにその1秒後(変動開始から10秒後)に右図柄列Z3を停止する。その後、中図柄列Z2の中速変動画面を18秒間表示し、最後の2秒間で中図柄列Z2を中速変動の状態から停止(停留)状態に減速させる立ち下げ期間を経て、変動開始から30秒後に中図柄列Z2が停止した画面を表示する。なお、中図柄列Z2の停止は、変動開始から30秒後に主制御装置110から送信される停止コマンドを受けて行われる。
一方、変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図22(a−2)に示すように、図3図柄表示装置81では、スーパーリーチ変動演出と並行して連続予告演出が表示される。このとき、スーパーリーチ変動演出は、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合と同一の演出タイミングで変動演出が行われ、連続予告演出は、変動演出開始から5秒間の間、スーパーリーチ変動演出と共に第3図柄表示装置81に表示される。尚、本実施形態において、連続予告演出は、第3図柄表示装置81のうち、変動演出が表示される主表示領域Dmとは別に設けられた副表示領域Dsに表示される。
次に、図22(b)を参照して、変動演出の演出態様としてノーマルリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるノーマルリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図22(b−1)に示すように、図3図柄表示装置81では、連続予告演出は行われずに、ノーマルリーチ変動演出が表示される。ノーマルリーチ変動演出は、スーパーリーチ変動演出と同様に、1秒間の立ち上げ期間を経て、高速変動画面が7秒間第3図柄表示装置81に表示され、変動開始から8秒後に、全図柄列Z1〜Z3の中速変動画面の表示が開始された後、その1秒後に左図柄列Z1が停止され、さらにその1秒後(変動開始から10秒後)に右図柄列Z3が停止される。そして、ノーマルリーチ変動演出では、中図柄列Z2の中速変動画面が3秒間表示される。その後、最後の2秒間で中図柄列Z2の立ち下げ期間を経て、変動開始から15秒後に中図柄列Z2が停止した画面が表示される。なお、中図柄列Z2の停止は、変動開始から15秒後に主制御装置110から送信される停止コマンドを受けて行われる。
一方、変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図22(b−2)に示すように、スーパーリーチ変動演出時と同様、ノーマルリーチ変動演出と並行して連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示される。即ち、ノーマルリーチ変動演出は、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合と同一の演出タイミングで変動演出が行われ、連続予告演出は、変動演出開始から5秒間の間、ノーマルリーチ変動演出と共に第3図柄表示装置81に表示される。
次に、図22(c)を参照して、変動演出の演出態様として外れ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示される外れ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図22(c−1)に示すように、図3図柄表示装置81では、連続予告演出は行われずに、外れ変動演出が表示される。即ち、変動演出が開始されると、スーパーリーチ変動演出やノーマルリーチ変動演出と同様に、1秒間の立ち上げ期間を経て、高速変動画面が7秒間第3図柄表示装置81に表示される。そして、変動開始から8秒後に、全図柄列Z1〜Z3を高速変動状態から停止(停留)状態に減速させる立ち下げ期間へ移行し、変動開始から9秒後に左図柄列Z1を停止、変動開始から9.5秒後に右図柄列Z3を停止させ、更に、変動開始から10秒後に中図柄列Z2を停止させて、全図柄列Z1〜Z3が停止した画面を表示する。なお、図柄列Z1〜Z3の停止は、変動開始から10秒後に主制御装置110から送信される停止コマンドを受けて行われる。
一方、変動表示処理(図21参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図22(c−2)に示すように、図3図柄表示装置81では、外れ変動演出と並行して連続予告演出が表示される。このとき、スーパーリーチ変動演出時やノーマルリーチ変動演出時と同様、外れ変動演出と並行して連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示される。即ち、外れ変動演出は、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合と同一の演出タイミングで変動演出が行われ、連続予告演出は、変動演出開始から5秒間の間、外れ変動演出と共に第3図柄表示装置81に表示される。
次に、図23から図25を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、コマンドを受信した場合に実行される外部割込み処理とがある。
まず、図23は、表示制御装置114内のMPU231により実行される外部割込み処理を示したフローチャートであり、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信した場合に実行される。外部割込み処理が実行されると、S1201とS1203との処理により受信したコマンドの判定が行われる。受信したコマンドが演出許可コマンドであれば(S1201:Yes)、ワークRAM233の演出許可フラグをオンして(S1202)、外部割込み処理を終了する。
また、受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドであれば(S1201:No、S1203:Yes)、ワークRAM233の変動開始フラグをオンする(S1204)。このとき、変動演出の演出態様を表示用変動パターンコマンドから抽出し、ワークRAM233に格納する。そして、表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の実行指示が含まれているか否かを判別し(S1205)、連続予告演出の実行指示が含まれていると判別された場合(S1205:Yes)、ワークRAM233の予告演出フラグをオンし(S1206)、更に、表示用変動パターンコマンドに含まれる連続予告演出態様を抽出し、その情報をワークRAM233に格納して(S1207)、外部割込み処理を終了する。一方、S1205の処理の結果、連続予告演出の実行指示が含まれていない(または、連続予告演出の非実行指示が含まれている)と判別された場合(S1205:No)、S1206,S1207の処理をスキップして外部割込み処理を終了する。
最後に、受信したコマンドが演出許可コマンドまたは表示用変動パターンコマンドのいずれでもなければ(S1201:No、S1203:No)、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行して(S1208)、外部割込み処理を終了する。例えば、受信したコマンドが表示用停止図柄コマンドであれば、第3図柄表示装置81における変動演出の停止後に表示される停止図柄を設定する処理が実行される。また、受信したコマンドが停止コマンドであれば、第3図柄表示装置81で行われている変動表示を停止する処理が実行される。
次に、図24を参照して、表示制御装置114により実行されるメイン処理について説明する。図24は、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1301)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233、ビデオRAM234の記憶をクリアする処理などが行われる。その後、キャラクタROM235に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し(S1302)、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM234に記憶する(S1303)。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM234に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、S1303の処理で解凍したキャラクタ情報を記憶したビデオRAM234内の領域とは異なるビデオRAM234内の領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む(S1304)。
次に、主制御装置110から送信される演出許可コマンドを受信したかを判定するために演出許可フラグがオンされているか否かを判別し(S1305)、演出許可フラグがオンでなければ(S1305:No)、演出許可コマンドが主制御装置110から送信されるまで、即ち、演出許可フラグがオンされるまで、S1306以降の処理を待機する。
S1305の判定の結果、演出許可フラグがオンされていれば(S1305:Yes)、S1304の処理で抽出したキャラクタ情報を第3図柄表示装置81に表示させる。そして、S1306以降の処理に移行する。
S1306の処理では、第3図柄表示装置81で実行されている表示が大当たり中であるか否かを判別し(S1306)、大当たり中でなければ(S1306:No)、第3図柄表示装置81に変動演出や連続予告演出を表示させる変動演出処理を実行して(S1307)、S1309の処理へ移行する。尚、この変動演出処理の詳細については、図25を参照して後述する。
一方、S1306の判別の結果、大当たり中であれば(S1306:Yes)、大当たりの演出処理が実行される(S1308)。大当たり演出処理では、ラウンド数を更新したり、賞球数を更新したり、ラウンド毎に異なる背景の画像などの更新(ビデオRAM234からのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報のビデオRAM234への書き込み)を行う。大当たり演出処理(S1308)の終了後は、その処理をS1309の処理に移行する。
S1309の処理では、第3図柄表示装置81における演出を行う処理(S1306〜S1308)を20m秒毎に実行するために、S1306の処理が開始されてから20m秒以上が経過したか否かを確認し(S1309)、否であれば20m秒以上を経過するまで待機し(S1309:No)、20m秒以上が経過していれば(S1309:Yes)、その処理をS1306の処理へ移行する。そして、S1306からS1309の処理は、電源がオフ(あるいは遮断)されるまで、繰り返し実行される。
次に、図25を参照して、表示制御装置114により実行される変動演出処理について説明する。図25は、表示制御装置114内のMPU231により実行される変動演出処理を示したフローチャートである。この変動演出処理は、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図24のS1307参照)、上述したように、第3図柄表示装置81に変動演出や連続予告演出を表示させる処理である。
変動表示処理では、まず、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中であるか否かを判別し(S1401)、変動中でなければ(S1401:No)、次いで、ワークRAM233に設けられた第3図柄表示装置81において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンであるか否かを判別する(S1402)。その結果、変動開始フラグがオンであれば(S1402:Yes)、変動開始フラグをオフし(S1403)、変動時間カウンタ233aを0にリセットして(S1404)、S1406の処理へ移行する。また、S1401の処理で判別した結果、変動中であれば(S1401:Yes)、変動時間カウンタ233aを更新して(S1405)、S1406の処理へ移行する。尚、変動時間カウンタ233aの更新は、変動時間カウンタ233aの値を読み出し、その値に1加算して、加算した値を変動時間カウンタ233aに書き戻すことによって行われる。
S1406の処理では、主制御装置110からの停止コマンドの受信の有無を確認して、変動演出時間内であるか否かを判別する(S1406)。そして、停止コマンドの受信がなく、変動演出時間内であると判別された場合(S1406:Yes)、変動態様の変動演出データから、変動時間カウンタ233aに示される変動経過時間(変動演出が開始されてからの経過時間)に応じた変動演出データをビデオRAM234より読み出し、ビデオRAM234の変動演出用領域234bに記憶する(S1407)。
次いで、ワークRAM233に設けられた第3図柄表示装置81において連続予告演出を許可するための予告演出フラグがオンであるか否かを判別し(S1408)、予告演出フラグがオンであれば(S1408:Yes)、更に、変動時間カウンタ233aの値を確認し、変動経過時間が5秒以内、即ち、連続予告演出時間内であるか否かを判別する(S1409)。ここで、連続予告演出時間内であると判別された場合(S1409:Yes)、外部割込み処理(図23参照)のS1207の処理によりワークRAM233に格納された連続予告演出態様に対応した連続予告演出データの中から、変動時間カウンタ233aに示される変動経過時間に応じた連続予告演出データをビデオRAM234より読み出し、ビデオRAM234の予告演出用領域234aに記憶する(S1410)。これにより、音声ランプ制御装置113において、連続予告演出が終了した後の遊技状態(連続予告後遊技状態:15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定された連続予告演出態様で連続予告演出を行うことができる。
そして、変動演出用領域234bに格納された変動演出データと、予告演出用領域234aに格納された連続予告演出データとをアルファブレンドによって合成し、その合成した画像をビデオRAMの表示用領域234cに記憶すると共に、その表示用領域234cに記憶された画像を第3図柄表示装置81のLCDに表示して(S1411)、変動演出処理を終了する。これにより、第3図柄表示装置81には、変動演出と連続予告演出とが並行して表示される。尚、S1411の処理では、変動演出データに対応する画像が第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示され、連続予告演出データに対応する画像が第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに表示されるように、合成処理が行われる。
このように、連続予告演出データが、変動演出データとは別に読み出され、変動演出データが格納される変動演出用領域234bとは異なる予告演出用領域234aに一旦格納される。換言すれば、連続予告演出データを変動演出データと独立して用意することができる。そして、それぞれ独立して用意された連続予告演出データと変動演出データとを合成することにより、連続予告演出を変動演出の実行に割り当てられた時間の中で、変動演出に加えて容易に実行することができる。よって、変動演出にかかる時間が長くなることを抑制しつつ、連続予告演出を複数回の変動演出にわたって実行することができるパチンコ機10を容易に得ることができる。
また、変動演出データに対応する画像が第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示されることによって変動演出が実行され、変動演出が実行される間に連続予告演出データに対応する画像が第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに表示されることによって連続予告演出が実行されるので、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに変動演出の画像が表示される度に、連続して第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに連続予告演出の画像が表示されれば、1つの表示装置(第3図柄表示装置81)の表示でもって、遊技者に対して大当たりへの期待感を持たせることができる。また、連続予告演出を副表示領域Dsに表示することによって、遊技者は副表示領域Dsを注視することにより連続予告演出の出現を容易に視認することができる。また、連続予告演出が表示によって行われるので、その演出図柄を種々選定できるように構成すれば、多彩な演出を行わせることができる。
一方、S1409の処理の結果、連続予告演出時間内でない(即ち、変動経過時間が5秒を超えた)と判別された場合(S1409:No)、予告演出フラグをオフした上で(S1412)、変動演出用領域に記憶された変動演出データに対応する画像を第3図柄表示装置81のLCDに表示して(S1413)、変動演出処理を終了する。これにより、変動経過時間が5秒を経過した時点で、第3図柄表示装置で行われていた連続予告演出の表示が消去され、第3図柄表示装置には変動演出のみが表示される。
また、S1408の処理の結果、予告演出フラグはオンではない(即ち、予告演出フラグはオフである)と判別された場合(S1408:No)、S1413の処理へ移行して、変動演出用領域に記憶された変動演出データに対応する画像を第3図柄表示装置81のLCDに表示する。これにより、変動経過時間が5秒を経過して予告演出フラグがオフされて以降、或いは、外部割込み処理(図23)のS1205の処理で、受信した表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の実行指示が含まれていない(または、連続予告演出の非実行指示が含まれている)と判別されたために、予告演出フラグがオンされなかった場合に、第3図柄表示装置81には、連続予告演出が表示されずに変動演出が表示される。
また、S1406の処理の結果、停止コマンドの受信があり、変動開始からの経過時間が変動演出時間を超えたと判別された場合(S1406:No)、表示用停止図柄コマンドにより設定された停止図柄で、第3図柄表示装置81に表示する図柄を停止して(S1414)、変動演出処理を終了する。
更に、S1401およびS1402の判別の結果、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中ではなく(S1401:No)、変動開始フラグはオンではない(即ち、オフである)場合(S1402:No)には、その他の表示処理、例えば、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に表示される客待ち演出などを表示して、変動表示処理を終了する。
以上、説明したように、第1実施形態のパチンコ機10によれば、第1入球口64への球の入賞(始動入賞)を条件として行われる抽選結果に基づき、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81によって変動演出が実行される。このとき、過去に検出された始動入賞に対応する変動演出が実行中であれば、今回検出された始動入賞に対応する変動演出が保留される。
また、主制御装置110では、始動入賞された球に対する判定の結果、大当たりとなる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。音声ランプ制御装置113では、その連続予告許可フラグがオンであれば、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する。ここで、連続予告演出の実行が決定された場合、そのときに保留されている変動演出のそれぞれにおいて、主制御装置110で割り当てられた各変動演出の実行時間の中で、その変動演出に加えて連続予告演出が行われるように、音声ランプ制御装置113によって連続予告演出の演出態様が設定される。そして、連続予告演出が加えられた変動演出が第3図柄表示装置81により実行される場合に、その変動演出と並行して連続予告演出が第3図柄表示装置81により同時に実行される。このように、連続予告演出の実行が決定されると、そのときに保留されていた全ての変動演出に対して、その変動演出と同時並行で連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示されるので、変動演出と共に連続予告演出が連続して実行されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に、遊技者に対して、パチンコ機19の遊技状態が大当たりへ遷移する期待感を持たせることができる。
また、主制御装置110は、始動入賞された球に対する判定の結果に基づき連続予告の許可判断を行うだけであるのに対し、音声ランプ制御装置113において、その許可判断に基づき、連続予告演出の開始を決定するので、主制御装置110における処理を抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置113に処理能力のMPU221を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。また、判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置110において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置113に送信されるので、音声ランプ制御装置113では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができ、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
また、本実施形態における連続予告演出は、上述した従来の遊技機にように変動演出の演出態様を書き換えることによって行われるのではなく、主制御装置110によって割り当てられた変動演出の実行時間の中で、変動演出に加えて行われるように、音声ランプ制御装置113によって設定されるので、連続予告演出が実行されることに伴って変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。ここで、パチンコ機10では、既に4つの変動演出が保留されている段階で始動入賞があった場合にその始動入賞が無視されるが、本実施形態では、連続予告演出が実行されても変動演出の実行時間が短く抑えられるので、保留された変動演出を早く消費させることができる。よって、4つの変動演出が保留されている状況においても、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができるので、パチンコ機10の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して大当たりの機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる演出を連続して実行することができる。
また、本実施形態では、主制御装置110によって、連続予告演出終了後の遊技状態(連続予告後遊技状態:15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)が保留回数コマンドと合わせて音声ランプ制御装置113に対して送信され、音声ランプ制御装置113によって、連続予告演出態様が連続予告後遊技状態に基づいて選定され、その選定された連続予告演出態様で連続予告演出が実行される。これにより、連続予告演出態様によって、連続予告演出が終了した後の遊技状態を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、その連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
また、本実施形態における連続予告演出は、連続予告演出の実行を決定したときに保留されている変動演出のそれぞれに対応させて、同一の演出を行うものであるので、同一の演出が繰り返し行われる毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
次に、図26から図28を参照して、第2実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、変動演出と連続予告演出とが並行して行われ、第3図柄表示装置81に同時に表示される場合について説明した。これに対し、第2実施形態におけるパチンコ機10は、連続予告演出が行われる場合に、変動演出の高速変動に係る時間を5秒間短縮すると共に、先に5秒間の連続予告演出を第3図柄表示装置81に表示させた後、続いて高速変動に係る時間の短縮された変動演出が第3図柄表示装置81に表示される。尚、以下の第2実施形態におけるパチンコ機10の説明において、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して、その図示と説明を省略する。
第2実施形態におけるパチンコ機10は、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図19)の中で実行される変動表示処理(S910)の一部処理と、表示制御装置114のメイン処理(図24)の中で実行される変動演出処理(S1307)の一部処理において、第1実施形態におけるパチンコ機10と相違する。以下、これらの処理について説明する。
図26は、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のメイン処理(図19)の中で実行される変動表示処理(S910)を示すフローチャートである。この第2実施形態における変動表示処理は、図26に示すように、第1実施形態における変動表示処理(図21参照)のS1107,S1111,S1114の各処理に代えて、それぞれS1501,S1502,S1503の処理が実行される。その他の処理は、第1実施形態における変動表示処理と同一であるため、同一の符号を付して、その説明を省略する。
第2実施形態における変動表示処理では、S1106の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であると判別された場合(S1106:Yes)、スーパーリーチ変動演出の高速変動に係る時間を5秒間短縮した上で、スーパーリーチ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示された連続予告演出態様での連続予告演出を実行するように設定し(S1501)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、スーパーリーチ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示される連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告演出態様での連続予告演出を行わせることができると共に、連続予告演出後に続けてスーパーリーチ変動演出を行わせることができる。
また、スーパーリーチ変動演出において、その高速変動に係る時間が5秒間短縮されて表示されるので、スーパーリーチ演出と共に連続予告演出が行われても、トータルでの演出実行時間は、連続予告演出が行われない場合と同じにすることができる。即ち、主制御装置110によりスーパーリーチ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で連続予告演出を行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴ってスーパーリーチ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。よって、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、第1実施形態におけるS1107の処理(図21参照)と同様に、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。従って、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。
また、S1110の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であると判別された場合(S1110:Yes)、ノーマルリーチ変動演出の高速変動に係る時間を5秒間短縮した上で、ノーマルリーチ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示された連続予告演出態様での連続予告演出を実行するように設定し(S1502)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、ノーマルリーチ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示される連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告演出態様での連続予告演出を行わせることができると共に、連続予告演出後に続けてノーマルリーチ変動演出を行わせることができる。
また、ノーマルリーチ変動演出において、その高速変動に係る時間が5秒間短縮されて表示されるので、ノーマルリーチ演出と共に連続予告演出が行われても、トータルでの演出実行時間は、連続予告演出が行われない場合と同じにすることができる。即ち、主制御装置110によりノーマルリーチ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で連続予告演出を行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴ってノーマルリーチ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。よって、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、第1実施形態におけるS1111の処理(図21参照)と同様に、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。従って、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。
また、S1113の処理の結果、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビット(第0ビット、図8参照)が1であると判別された場合(S1113:Yes)、外れ変動演出の高速変動に係る時間を5秒間短縮した上で、外れ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示された連続予告演出態様での連続予告演出を実行するように設定し(S1503)、S1115の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、外れ変動演出を実行する前の5秒間で、連続予告態様レジスタ223eにより示される連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じた連続予告演出態様での連続予告演出を行わせることができると共に、連続予告演出後に続けて外れ変動演出を行わせることができる。
また、外れ変動演出において、その高速変動に係る時間が5秒間短縮されて表示されるので、外れ演出と共に連続予告演出が行われても、トータルでの演出実行時間は、連続予告演出が行われない場合と同じにすることができる。即ち、主制御装置110により外れ変動演出の実行に割り当てられた時間の中で連続予告演出を行うことができるので、連続予告演出が実行されることに伴って外れ変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。よって、既に複数の変動演出が保留されている状態で連続予告演出が開始されても、第1実施形態におけるS1114の処理(図21参照)と同様に、連続予告演出の実行時間が短く抑えられることによって、その保留回数が早く消費されるので、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。従って、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる連続予告演出を実行することができる。
次に、図27を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113の変動表示処理(図26)において設定された変動演出および連続予告演出の演出態様によって、第3図柄表示装置81に表示される変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて具体的に説明する。図27(a)は、変動演出の演出態様としてスーパーリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるスーパーリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。また、図27(b)は、変動演出の演出態様としてノーマルリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるノーマルリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。また、図27(c)は、変動演出の演出態様として外れ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示される外れ変動演出および連続予告演出の演出タイミングを時系列的に示したタイミングチャートである。
まず、図27(a)を参照して、変動演出の演出態様としてスーパーリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるスーパーリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図27(a−1)に示すように、第1実施形態におけるパチンコ機10と同様に連続予告演出は行われず、第1実施形態におけるパチンコ機10と同じタイミングでスーパーリーチ変動演出が表示される。
一方、変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図27(a−2)に示すように、図3図柄表示装置81では、まず連続予告演出が開始され、5秒間表示される。そして、連続予告演出が終了した後にスーパーリーチ変動演出が開始され、最初の数秒間(本実施形態では1秒)で3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図9参照)をそれぞれ停止(停留)状態から高速でスクロールさせる状態に加速させる立ち上げ期間を経て、全図柄列Z1〜Z3が遊技者に視認不能な高速でスクロールする高速変動画面を表示する。このとき、高速変動画面が表示される時間は、連続予告演出が行われない場合よりも5秒間短縮され、2秒間表示される。そして、変動開始から3秒後、即ち、連続予告演出が開始されてから8秒後に、全図柄列Z1〜Z3の中速変動画面が表示されて以降は、連続予告演出が行われない場合と同様の演出タイミングで、スーパーリーチ変動演出が行われる。このように、スーパーリーチ変動演出の前に連続予告演出が行われる場合であっても、高速変動画面が5秒間短縮されて第3図柄表示装置81に表示されるので、連続予告演出とスーパーリーチ変動演出とのトータルの演出時間は、連続予告演出が行われない場合のスーパーリーチ変動演出に係る演出時間と同じにすることができる。
次いで、図27(b)を参照して、変動演出の演出態様としてノーマルリーチ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示されるノーマルリーチ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図27(b−1)に示すように、第1実施形態におけるパチンコ機10と同様に連続予告演出は行われず、第1実施形態におけるパチンコ機10と同じタイミングでノーマルリーチ変動演出が表示される。
一方、変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図27(b−2)に示すように、スーパーリーチ変動演出の場合と同様、図3図柄表示装置81では、まず連続予告演出が開始され、5秒間表示される。そして、連続予告演出が終了した後にノーマルリーチ変動演出が開始され、最初の1秒間の立ち上げ期間を経て、高速変動画面を表示する。このとき、高速変動画面は、連続予告演出が行われない場合よりも5秒間短縮され、2秒間表示される。そして、変動開始から3秒後、即ち、連続予告演出が開始されてから8秒後に、全図柄列Z1〜Z3の中速変動画面が表示されて以降は、連続予告演出が行われない場合と同様の演出タイミングで、ノーマルリーチ変動演出が行われる。このように、ノーマルリーチ変動演出の前に連続予告演出が行われる場合であっても、高速変動画面が5秒間短縮されて第3図柄表示装置81に表示されるので、連続予告演出とノーマルリーチ変動演出とのトータルの演出時間は、連続予告演出が行われない場合のノーマルリーチ変動演出に係る演出時間と同じにすることができる。
次いで、図27(c)を参照して、変動演出の演出態様として外れ変動演出が設定された場合の第3図柄表示装置81に表示される外れ変動演出および連続予告演出の演出タイミングについて説明する。変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされなかった場合、図27(c−1)に示すように、第1実施形態におけるパチンコ機10と同様、連続予告演出は行われず、第1実施形態におけるパチンコ機10と同じタイミングで外れ変動演出が表示される。
一方、変動表示処理(図26参照)において、連続予告演出を行う設定がなされた場合、図27(c−2)に示すように、スーパーリーチ変動演出やノーマルリーチ変動演出の場合と同様、図3図柄表示装置81では、まず連続予告演出が開始され、5秒間表示される。そして、連続予告演出が終了した後に外れ変動演出が開始され、最初の1秒間の立ち上げ期間を経て、高速変動画面を表示する。このとき、高速変動画面は、連続予告演出が行われない場合よりも5秒間短縮され、2秒間表示される。そして、変動開始から3秒後、即ち、連続予告演出が開始されてから8秒後に立ち下げ期間へ移行されて以降は、連続予告演出が行われない場合と同様の演出タイミングで、外れ変動演出が行われる。このように、外れ変動演出の前に連続予告演出が行われる場合であっても、高速変動画面が5秒間短縮されて第3図柄表示装81置に表示されるので、連続予告演出と外れ変動演出とのトータルの演出時間は、連続予告演出が行われない場合の外れ変動演出に係る演出時間と同じにすることができる。尚、連続予告演出は、第1実施形態と同様に、第3図柄表示装置81のうち、変動演出が表示される主表示領域Dmとは別に設けられた副表示領域Dsに表示される。
次に、図28を参照して、第2実施形態における表示制御装置114のメイン処理(図24)の中で実行される変動演出処理(S1307)を示すフローチャートである。この第2実施形態における変動演出処理は、図28に示すように、第1実施形態における変動演出処理(図25参照)のS1406〜S1414の処理に代えて、S1601〜S1612の処理が実行される。その他の処理は、第1実施形態における変動演出処理と同一であるため、同一の符号を付して、その説明を省略する。ただし、第2実施形態におけるS1401の処理では、第3図柄表示装置81に連続予告演出が実行されている場合も変動中であるものとして判別する。
この変動演出処理では、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中ではなく(S1401:No)、且つ、第3図柄表示装置81において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンである(S1402:Yes)場合に実行されるS1404の処理により、変動時間カウンタ233aがリセットされた後、若しくは、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中である(S1401:Yes)場合に実行されるS1405の処理により、変動時間カウンタ233aが更新された後に、第3図柄表示装置81において連続予告演出を許可するための予告演出フラグがオンであるか否かを判別する(S1601)。
そして、予告演出フラグがオンであれば(S1601:Yes)、更に、変動時間カウンタ233aの値を確認し、連続予告演出が開始されてからの経過時間が5秒以内、即ち、連続予告演出時間内であるか否かを判別する(S1602)。ここで、連続予告演出時間内であると判別された場合(S1602:Yes)、外部割込み処理(図23参照)のS1207の処理によりワークRAM233に格納された連続予告演出態様に対応した連続予告演出データの中から、変動時間カウンタ233aに示される変動経過時間に応じた連続予告演出データをビデオRAM234より読み出し、ビデオRAM234の表示用領域234cに記憶すると共に、表示用領域234cに記憶された連続予告演出データに対応する画像を第3図柄表示装置81に設けられたLCDに表示する(S1603)。これにより、音声ランプ制御装置113より表示用変動パターンコマンドを受信し、その表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の実行指示が含まれていた場合に、最初の5秒間は、第3図柄表示装置81に連続予告演出が表示される。また、音声ランプ制御装置113において、連続予告演出が終了した後の遊技状態(連続予告後遊技状態:15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定された連続予告演出態様で連続予告演出を行うことができる。
一方、S1602の処理の結果、連続予告演出時間内でない(即ち、連続予告演出が開始されてからの経過時間が5秒を超えた)と判別された場合(S1602:No)、予告演出フラグをオフし(S1604)、更に、変動時間カウンタ233aの値を0にリセットした上で(S1605)、S1606の処理へ移行し、それ以降の処理によって第3図柄表示装置81における変動演出の表示が行われる。ここで、予告演出フラグがオフされることにより、変動経過時間が5秒を経過した時点で、第3図柄表示装置で行われていた連続予告演出が終了し、S1606以降の処理によって変動演出が開始される。また、変動時間カウンタ233aの値が0にリセットされることにより、連続予告演出が終了し変動演出が開始されてからの経過時間(変動経過時間)を改めて計測開始することができる。
また、S1601の処理の結果、予告演出フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合にも(S1601:No)、S1606の処理へ移行し、それ以降の処理によって第3図柄表示装置81にて変動演出の表示処理が行われる。これにより、予告演出フラグがオフされて連続予告演出が終了して以降、或いは、外部割込み処理(図23)のS1205の処理で受信した表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の実行指示が含まれていない(または、連続予告演出の非実行指示が含まれている)と判別され、予告演出フラグがオンされなかった場合に、第3図柄表示装置81には変動演出が表示される。
S1606の処理では、主制御装置110からの停止コマンドの受信の有無を確認して、変動演出時間内であるか否かを判別する(S1606)。そして、停止コマンドの受信がなく、変動演出時間内であると判別された場合(S1606:Yes)、更に、変動時間カウンタ233aの値から、外部割込み処理(図23)のS1204の処理でワークRAM233に格納された変動演出の演出態様における高速変動時間内であるか否かを判別する(S1607)。その結果、高速変動時間内ではないと判別された場合(S1607:No)、S1611の処理へ移行して、変動態様の変動演出データから、変動時間カウンタ233aに示される変動経過時間(変動演出が開始されてからの経過時間)に応じた変動演出データをビデオRAM234より読み出し、ビデオRAM234の表示用領域234cに記憶すると共に、表示用領域234cに記憶された連続予告演出データに対応する画像を第3図柄表示装置81に設けられたLCDに表示して、変動演出処理を終了する。これにより、第3図柄表示装置81に変動演出が表示される。
尚、外部割込み処理(図23)の処理によって変動開始フラグがオンされてからはじめてS1606の処理が行われる場合において、連続予告演出が行われたときにはS1605の処理によって変動時間カウンタ233aがリセットされ、連続予告演出が行われなかったときにはS1404の処理によって変動時間カウンタ233aがリセットされる。よって、連続予告演出が行われた場合であっても、行われなかった場合であっても、変動演出は必ず変動経過時間がゼロに対応する演出データ(即ち、立ち上げ)から行われる。
また、S1607の処理の結果、高速変動時間内であると判別された場合(S1607)、更に、ワークRAM233に設けられた、高速変動時間の5秒間短縮を指示する高速変動時間短縮フラグ(図示せず)がオンであるか否かを判別する(S1608)。この高速変動時間短縮フラグは、通常はオフに設定され、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドにおいて、高速変動時間の5秒間短縮が指示された場合にオンされるように構成されたフラグであり、表示制御装置114のMPU231で実行される外部割込み処理(図23参照)において、音声ランプ制御処理113から受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドである場合に(S1203:Yes)、その表示用変動パターンコマンドに高速変動時間の5秒間短縮指示が含まれていれば、高速変動時間短縮フラグがオンされる。
S1608の処理の結果、この高速変動時間短縮フラグがオンであると判別された場合(S1608:Yes)、高速変動時間短縮フラグをオフし(S1609)、変動時間カウンタ233aに高速変動の短縮時間(本実施形態では5秒)に相当する値を加算して(S1610)、上述したS1611の処理へ移行する。
このように、変動時間カウンタ233aに高速変動の短縮時間に相当する値が加算されると、変動時間カウンタ233aによって示される変動経過時間が、高速変動の短縮時間だけ進められる。よって、S1611の処理により、その高速変動の短縮時間だけ進められた変動時間カウンタ233aによって示される変動経過時間に応じた変動演出データがビデオRAM234から読み出され、第3図柄表示装置81にその変動演出データに対応する画像が表示されるので、短縮時間に相当する画像が取り除かれ、結果として高速変動時間が短縮される。従って、変動時間カウンタ233aに対する加算処理によって、容易に高速変動時間の短縮を行うことができる。また、通常の変動演出において一般的に含まれる高速変動は、遊技者に視認不可な状態で全図柄列Z1〜Z3がスクロールするものであるので、この高速変動の画像を取り除いても、画像が取り除かれたことによる画像の不連続性が遊技者に対して認識されるのを容易に抑制することができる。また、時間が短縮される前の通常の変動演出データとは別に、時間が短縮された変動演出専用に変動演出データを別途用意する必要がないため、変動演出を短縮するために演出データを記憶するための記憶容量が増加するのを抑制することができ、ビデオRAMの容量増加を防ぐことができる。
また、S1608の処理の結果、高速変動時間短縮フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合には、S1609およびS1610の処理をスキップして、上述したS1611の処理へ移行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドにおいて高速変動時間の5秒間短縮が指示されず、高速変動時間短縮フラグがオンされなかった場合には、高速変動時間が短縮されることなく、変動演出が開始されてからの経過時間に従って、変動演出が第3図柄表示装置81に表示される。また、S1609の処理により高速変動時間短縮フラグがオフされ、S1610の処理により高速変動時間が短縮されている場合には、加算された変動時間カウンタ233aに対してS1405の処理により変動経過時間が更新されていくので、高速変動時間が短縮されて以後は、加算された変動時間カウンタ233aによって示される時間を変動演出が開始されてからの経過時間として、その経過時間に対応する変動演出を第3図柄表示81に表示させることができる。
一方、S1606の処理の結果、停止コマンドの受信があり、変動開始からの経過時間が変動演出時間を超えたと判別された場合(S1606:No)、表示用停止図柄コマンドにより設定された停止図柄で、第3図柄表示装置81に表示する図柄を停止して(S1612)、変動演出処理を終了する。
以上、説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10によれば、始動入賞された球に対する判定の結果に基づいて、連続予告演出の実行が決定されると、そのときに保留されている変動演出のそれぞれにおいて、主制御装置110で割り当てられた各変動演出の実行時間が連続予告演出にかかる時間だけそれぞれ短縮されると共に、その時間が短縮された各変動演出に加えて、連続予告演出がそれぞれ行われるように、音声ランプ制御装置113によって設定される。そして、連続予告演出が加えられた変動演出が第3図柄表示装置81により実行される場合に、表示制御装置114の制御によって、変動演出に先駆けて連続予告演出が第3図柄表示装置81により実行され、連続予告演出が終了した後に変動演出が第3図柄表示装置81により実行される。このように、連続予告演出の実行が決定されると、そのときに保留されていた全ての変動演出に対して、その変動演出の前に連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示されるので、その全ての変動演出の前に連続予告演出が実行されれば、全ての変動演出が終了した後にパチンコ機19の遊技状態が15R確変大当たりへ遷移する期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
また、本実施形態における連続予告演出は、上述した従来の遊技機にように変動演出の演出態様を書き換えることによって行われるのではなく、主制御装置110によって割り当てられた変動演出の実行時間を短縮し、その短縮された時間の中で連続予告演出が行われるように音声ランプ制御装置113によって設定されるので、連続予告演出が実行されることに伴って変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。ここで、パチンコ機10では、既に4つの変動演出が保留されている段階で始動入賞があった場合にその始動入賞が無視されるが、本実施形態では、連続予告演出が実行されても変動演出の実行時間が短く抑えられるので、保留された変動演出を早く消費させることができる。よって、4つの変動演出が保留されている状況においても、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができるので、パチンコ機10の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して大当たりの機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる演出を連続して実行することができる。
また、変動演出に先駆けて連続予告演出が第3図柄表示装置81により実行され、連続予告演出が終了した後に変動演出が第3図柄表示装置81により実行されるので、例えば、音声ランプ制御装置113や表示装置114の処理能力が小さく、若しくは、第3図面表示装置81の表示能力が小さいために、変動演出と連続予告演出とが同時に行うことができない場合であっても、変動演出に対応付けて連続予告演出を実行することができる。また、連続予告演出が変動演出よりも前に実行されるので、連続予告演出が行われた場合に、続く変動演出に対して、遊技者に期待感を持たせることができる。
また、本実施形態においても、主制御装置110によって、連続予告演出終了後の遊技状態(連続予告後遊技状態:15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)が保留回数コマンドと合わせて音声ランプ制御装置113に対して送信され、音声ランプ制御装置113によって、連続予告演出態様が連続予告後遊技状態に基づいて選定され、その選定された連続予告演出態様で連続予告演出が実行される。これにより、連続予告演出態様によって、連続予告演出が終了した後の遊技状態を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、その連続予告演出態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。また、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
ここで、上記各実施形態に記載の「変動演出(変動表示)」は、請求項に記載の「第1の演出」に対応し、上記各実施形態に記載の「連続予告演出」は、請求項に記載の「第2の演出」に対応する。また、上記各実施形態に記載の「第3図柄」は、請求項に記載の「識別情報」に対応し、上記各実施形態に記載の「大当たり」は、請求項に記載の「所定の遊技価値」に対応し、上記各実施形態に記載の「保留回数」は、請求項に記載の「待機回数」に対応し、上記各実施形態に記載の「保留回数コマンド」は、請求項に記載の「許可コマンド」に対応する。
以上、上記各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態では、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出も実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、パチンコ機10に第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、表示制御装置114によって扉用ソレノイド87を制御することにより、扉87を変動演出と合わせて開閉させることで、連続予告演出を実行してもよい。或いは、各種演出に応じて作動する扉87とは別の役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および第1図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、扉87などの役物が所定の態様(例えば、扉87の開閉動作)で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置、扉87などの役物、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29〜33によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、扉87などの役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における抽選を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
また、上記各実施形態では、連続予告演出が行われるときは、変動演出の開始時または変動演出の開始前に連続予告演出を行う場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、変動演出の開始後であって変動演出が停止する前に連続予告演出が挿入される形で行われてもよいし、変動演出の停止時あるいは停止後に連続予告演出が行われてもよい。特に、変動演出の停止時あるいは停止後に連続予告演出が行われれば、変動演出停止時に現出された第3図柄の組み合わせが大当たり図柄以外となり、大当たりとならなかった場合であっても、連続予告演出が行われることによって、遊技者に対して連続予告演出後に大当たりとなる期待感を持たせることができる。よって、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
また、上記各実施形態では、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせ(例えば、中ラインL2上の図柄の組み合わせが「3」「4」「1」)である、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、音声ランプ制御装置113のMPU221で実行される変動表示処理の中で、連続予告フラグの第1保留球に対応するビットが1である(即ち、連続予告演出を実行する)場合(S1106:Yes,S1110:Yes、S1113:Yes)、変動演出の停止図柄としてチャンス目を設定すればよい。これにより、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。また、通常、遊技者は、第3図柄表示装置81に表示される変動演出に注視して遊技を行うので、この変動演出の停止後にチャンス目を表示させることにより連続予告演出を行うことによって、遊技者に対して容易に連続予告演出が行われたことを認識させることができる。また、変動演出の停止後に、大当たりを示す第3図柄の組み合わせが現出せず大当たりとならない場合であっても、チャンス目を現出させることによって、遊技者に対して、連続予告演出後に大当たりとなる期待感を持たせることができ、遊技者に遊技を続けさせる動機づけを与えることができる。
尚、連続予告演出がチャンス目の表示によって行われる場合、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定される態様A〜Eの連続予告演出態様(図7参照)は、それぞれ、チャンス目として表示される第3図柄の組み合わせが異なるものであってもよいし、チャンス目を表示するときの背景図柄が異なるものであってもよい。
また、変動演出によって変動される全図柄列Z1〜Z3の停止順番を、通常の左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2とするのではなく、複数の変動演出にわたって、通常とは異なる順番(例えば、左図柄列Z1→中図柄列Z2→右図柄列Z3、右図柄列Z3→中図柄列Z2→左図柄列Z1、など)で、連続して停止させることによって、連続予告演出を行ってもよい。或いは、複数の変動演出にわたり、連続して、全図柄列Z1〜Z3を同時に停止させることによって、連続予告演出を行ってもよい。これにより、通常、遊技者は、第3図柄表示装置81の変動演出に注視して遊技を行うところ、変動演出を通常とは異なる所定の方法で停止させたり、特別な図柄を表示させたりすることによって、連続予告演出を実行させれば、遊技者に対して、瞬時に連続予告演出が行われたことを認識させることができる。よって、遊技者に対して、瞬時に所定の期待感を持たせることができる。
尚、連続予告演出が全図柄列Z1〜Z3の停止方法を通常と変更することによって行われる場合、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定される態様A〜Eの連続予告演出態様(図7参照)は、それぞれ、全図柄列Z1〜Z3の停止方法が異なるものであってもよいし、停止時の背景図柄が異なるものであってもよい。
また、全図柄列Z1〜Z3のうち、一部または全ての図柄列停止時に音声出力装置226より発せられる停止音として、複数の変動演出にわたって連続して通常とは異なる停止音を発することによって、連続予告演出を行ってもよい。ここで、通常とは異なる停止音として、異なる種類の停止音を発するものであってもよいし、異なる音量や音程で発するものであってもよい。これにより、通常、遊技者は、第3図柄表示装置81の変動演出に注視して遊技を行うところ、変動演出が行われる第3図柄表示装置81とは別の「音」によって、連続予告演出を行うことにより、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。よって、遊技者に対して、より高い期待感を持たせることができる。
尚、連続予告演出が停止音によって行われる場合、連続予告後遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定される態様A〜Eの連続予告演出態様(図7参照)は、それぞれ、停止音の種類または音量や音程が異なるものであってもよいし、停止時の背景図柄が異なるものであってもよい。
また、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、第3図柄表示装置81におけるチャンス目の表示、図柄列の停止順番変更、扉87といった役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力(停止音の変更を含む)、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。
上記第1実施形態では、変動演出が第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示され、連続予告演出が主表示領域Dmとは別の副表示領域Dsに表示されるように合成して、それら2つの演出を第3図柄表示装置81に表示する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出用の画像に変動演出用の画像を重ね合わせるように合成して主表示領域Dmに表示してもよい。また、変動演出および連続予告演出の少なくともいずれか一方を、主表示領域Dmおよび副表示領域Dsにまたがって表示されるように合成して、第3図柄表示領域81に表示してもよい。また、変動演出を縮小して主表示領域Dmの一部領域に小さく表示させ、連続予告演出を主表示領域Dmの中央部に大きく表示させるようにしてもよい。
これにより、上記各実施形態と同様に、1つの表示装置(第3図柄表示装置81)の表示でもって、遊技者に対し、パチンコ機10の遊技状態が大当たりへ変化するといった期待感を持たせることができる。また、連続予告演出に係る画像が、変動演出に係る画像を重ね合わせるように合成されて、第3図柄表示装置81に表示されるので、第3図柄表示装置81の画面全体もしくは主表示領域Dm全体に連続予告演出を表示させることができる。よって、遊技者に分かりやすく連続予告演出を行うことができる。
尚、変動演出と連続予告演出との合成は、例えば、表示制御装置114のMPU231で実行される変動演出処理(図25参照)のS1411の処理において、連続予告演出データに対応する画像に変動演出データに対応する画像を所謂アルファブレンドによって合成することによって実現してもよい。アルファブレンドとは、2つの画像を、α値(係数)を用いて合成する既知の手法であり、α値の設定によって、一方の画像を透過状態でも不透過な状態でも他方の画像の一部に重ね合わせた画像を得ることができる。
上記実施形態では、主制御装置110において、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が大当たりである場合、及び、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が外れで且つその表示態様が前後外れリーチである場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定して、連続予告演出の開始の許可を音声ランプ制御装置113に通知する場合について説明したが(図16のS605〜S609参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告許可フラグを「1」に設定する条件はパチンコ機10の仕様に合わせて、適宜設定されるものであってよい。例えば、始動入賞時の判定の結果が大当たりである場合に連続予告許可フラグを「1」に設定し、外れである場合に連続予告許可フラグを「0」に設定してもよい。これにより、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出において確実に大当たりとなることを、遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
また、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が大当たりであり、その結果として得られる遊技状態が特定の種別である場合、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定してもよい。これにより、例えば、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合に限り、連続予告許可フラグの値を「1」に設定すれば、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。尚、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が大当たりであり、その結果として得られる遊技状態が特定の種別である場合に限り、保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定する場合は、上記実施形態において保留回数コマンドに設けた連続予告後遊技状態の設定を省略してもよい。これにより、主制御装置110および音声ランプ制御装置113の処理を簡略化することができる。
また、始動入賞時に保留されている変動演出の数(保留回数)に応じて連続予告演出の開始の許可を判定し、連続予告許可フラグを設定してもよい。これにより、例えば、保留回数が所定回数以上である場合に連続予告演出の開始を許可したり、保留回数が多い場合における連続予告演出の開始を許可する確率を、保留回数が少ない場合における連続予告演出の開始を許可する確率よりも高くしたりすれば、連続予告演出が所定数以上の変動演出にわたって連続して行われる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続予告演出が所定数以上の変動演出にわたって連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識できるので、遊技者に対して、特別な期待感をもたせることができる。更に、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果と、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づいて選定される変動演出の演出態様と、始動入賞時に保留されている変動演出の数(保留回数)とのいずれか2以上を組み合わせて、連続予告演出の開始の許可を判定し、連続予告許可フラグを設定してもよい。
上記実施形態では、主制御装置110において連続予告演出の開始を許可するか否かを判断し(図16のS605〜S613参照)、連続予告演出の開始が許可された場合(保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された場合)に、音声ランプ制御装置113において、連続予告判定テーブル222aにより設定される連続予告決定確率に従って連続予告演出の実行の有無が決定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御装置110のROM202に連続予告判定テーブルを格納し、主制御装置110にて連続予告演出の実行の有無まで決定してもよい。この場合、保留回数コマンドを用いて、または、保留回数コマンドとは別のコマンドを用いて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出の実行を指示するようにしてもよい。
また、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時に取得された各種カウンタの値に基づき主制御装置110によって判断される判定結果(大当たり、外れ)と、その判定結果が大当たりの場合は当たり種別(第1の確変大当たり(15R確変大当たり)、第2の確変大当たり(2R確変大当たり)、時短大当たり)と、判定結果が外れの場合は最終停止パターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全リーチ)との少なくともいずれかを、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信し、音声ランプ制御装置113では、これらの情報をもとに、連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断を行ってもよい。
或いは、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時の第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3の各値を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信し、音声ランプ制御装置113の中で、連続予告演出実行の有無の判断を全て行ってもよい。これらの場合、主制御装置113において連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断が行われないので、主制御装置113にかかる処理負荷をより小さくすることができ、始動入賞された球に対して行われる抽選処理の遅延や誤動作を防止することができる。特に、後者の場合は、抽選処理とは別に、球が始動入賞された場合に、取得された各種カウンタの値に基づく大当たり、外れの判定を行う必要がない、即ち、第1当たり乱数カウンタC1と大当たり乱数テーブルに格納された複数の大当たりとなる乱数値とを比較する必要がないので、主制御装置113にかかる処理負荷を確実に小さくすることができる。
上記各実施形態では、主制御装置110によって判断された連続予告演出の開始の許可を保留回数コマンドの上位バイトの第4ビット(連続予告許可フラグ)によって音声ランプ制御装置113に通知する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保留回数コマンドとは別に連続予告演出開始の許可を通知する連続予告許可コマンドを用意してもよい。また、上記実施形態において、保留回数コマンドの上位バイトの下位2ビット(連続予告後遊技状態)により音声ランプ制御装置113に通知される連続予告演出終了後の遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)を、その連続予告許可コマンドに含めて送信されてもよい。これらの場合、主制御装置110において、連続予告演出の開始を許可すると判断した場合に限り、保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置113に送信してもよいし、連続予告許可コマンドによって連続予告演出開始の許可の有無を通知できるように構成し、常に保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置113に送信してもよい。
上記各実施形態では、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置110に保留された変動演出の保留回数とに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブル222aを用いて、連続予告決定確率を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置110に保留された変動演出の保留回数とのいずれか一方のみに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて連続予告決定確率を変更してもよい。また、保留回数に応じて異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合、保留回数をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎に異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよいし、保留回数が所定回数未満の場合には、連続予告決定範囲を設定せず、連続予告演出の開始が決定されないようにしてもよい。後者の場合、連続予告演出の開始が決定されると、その連続予告演出は、保留された所定回数以上の変動演出と合わせて連続して行われることになる。これにより、遊技者は、連続予告演出が所定回数以上連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
また、変動演出の演出態様(「スーパーリーチ変動演出」、「ノーマルリーチ変動演出」、「外れ変動演出」といった演出態様や、外れ時には「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、「完全外れ」といった演出態様)に応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて連続予告決定確率を変更してもよいし、変動演出の演出態様と、連続予告演出終了後の遊技状態および主制御装置110に保留された変動演出の保留回数の少なくともいずれか一方との組み合わせ、或いはこれら3つの組み合わせに応じて異なる連続予告決定確率が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて、連続予告決定確率を変更してもよい。
これにより、例えば、外れ変動演出、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出の順に連続予告決定確率が高くなるように、それぞれの演出態様に連続予告決定範囲を対応付ければ、保留された全ての変動演出と共に連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動演出やスーパーリーチ変動演出である可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができる。ここで、ノーマルリーチ変動演出およびスーパーリーチ変動演出は、全ての図柄列Z1〜Z3が停止(停留)した場合に予め定めた図柄の組み合わせとなる可能性があること、即ち、大当たりになる可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様であり、更にスーパーリーチ変動演出のほうがノーマルリーチ変動演出よりも遊技者に対して大当たりへの期待感をより強く持たせることができる態様であるので、保留されていた全て変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合に、遊技者の期待感を高めることができる。
尚、変動演出の1演出態様として、所謂「プレミアムリーチ変動演出」(即ち、遊技者に対して、大当たりを確実に期待させる演出態様)を有している場合、そのプレミアムリーチ変動演出を含む変動演出の演出態様に応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて、連続予告決定確率を変更してもよい。これにより、例えば、スーパーリーチ変動演出よりもプレミアムリーチ変動演出の連続予告決定確率が高くなるように連続予告決定範囲を対応付ければ、保留された全ての変動演出と共に連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出の演出態様がプレミアムリーチ変動演出である可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
また、変動演出の演出態様をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎に異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。例えば、外れ変動演出と、ノーマルリーチ変動演出およびスーパーリーチ変動演出を含むリーチ変動演出とに分けて、それぞれに異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。また、一部の演出態様には連続予告決定範囲を設定せず、連続予告演出の開始が決定されないようにしてもよい。例えば、外れ変動演出には連続予告決定範囲を設定せず、ノーマルリーチ変動演出やスーパーリーチ変動演出といったリーチ変動演出の場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。この場合、連続予告演出が実行されれば、保留されていた最後の変動演出の演出態様が、例えば、ノーマルリーチ変動演出やスーパーリーチ変動演出であることを確実に遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。
一方、上記各実施形態において、連続予告判定テーブルでは、連続予告演出終了後の遊技状態として「大当たり」および「外れ」の2つの状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」、「外れ」の各状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。また、これらの状態をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎にそれぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。これにより、例えば、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」、「外れ」の順に連続予告決定確率が高くなるように、それぞれの遊技状態に連続予告決定範囲を対応付ければ、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出が終了した後に、遊技者にとってより有利な遊技状態となる可能性が高いことを示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。尚、本変形例は、主制御装置110において連続予告開始の有無まで判断する場合や、主制御装置110において連続予告演出開始の許可の判断を行わずに音声ランプ制御装置113において直接連続予告開始の有無を判断する場合、主制御装置110において判定の結果が「大当たり」であれば連続予告演出開始の許可を判断する場合などにおいて、有用である。
上記各実施形態において、連続予告演出が行われる変動演出の停止図柄は、主制御装置110によって定められた停止図柄(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)に基づいて、音声ランプ制御装置113によって設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、音声ランプ制御装置113によって連続予告演出の実行が決定された場合に、保留されていた最後の変動演出の停止図柄が大当たりでなければ、その最後の変動演出の停止図柄を、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、前後外れリーチ態様の停止図柄に置き換えて設定するようにしてよい。この場合、例えば、連続予告フラグ223bと同様の構成をもつ連続予告最終フラグを音声ランプ制御装置113のRAM223に設け、音声ランプ制御装置113において連続予告演出実行が決定された場合に、連続予告フラグ223bの設定(図20のS1016参照)と合わせて、連続予告最終フラグのうち、その連続予告演出が行われる最後の変動演出に対応する保留球のビットを「1」に設定すると共に、連続予告フラグ223bを右1ビットシフトするとき(図21のS1117参照)に合わせて連続予告最終フラグも右1ビットシフトし、空いたビットに0を挿入するように構成してもよい。そして、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示処理の中で、変動演出の停止図柄を設定する処理(S1115)において、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告最終フラグの第1保留球に対応するビットが1である(即ち、連続予告演出が行われる最後の変動演出)か否かを判定し、その結果、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告最終フラグの第1保留球に対応するビットが1である場合、S1115の処理において、停止図柄として前後外れリーチに対応する停止図柄を設定すればよい。これにより、連続予告演出が行われる最後の変動演出の停止図柄は、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、必ず前後外れリーチとなるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
上記各実施形態において、保留されていた全ての変動演出と共に連続予告演出を行う場合に、各変動演出は、それぞれの抽選結果に基づく演出態様で行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保留されていた全ての変動演出と共に連続予告演出が行われる場合、保留されていた最後の変動演出以外の変動演出の演出態様を外れ変動演出に更新するように構成してもよい。
この場合にも、上述した連続予告最終フラグを設けてもよい。そして、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビットが1である(即ち、連続予告演出を実行する)場合に(S1106:Yes,S1110:Yes)、連続予告最終フラグの第1保留球に対応するビットが1であるか否かを判断し、1である場合(即ち、連続予告演出を行う最後の変動演出である場合)には、主制御装置110によって定められた変動パターンに基づきS1105,S1109の各処理で設定された態様の変動演出に加えて連続予告演出の実行を設定し、連続予告最終フラグの第1保留球に対応するビットが0である場合(即ち、連続予告演出を行う最後の変動演出ではない場合)には、S1105,S1109の各処理で設定された態様の変動演出に代えて、外れ変動演出を設定した上で、その外れ変動演出に加えて連続予告演出の実行を設定してもよい。尚、変動演出後の停止図柄が大当たりである場合には、変動演出の演出態様を更新せず、主制御装置110によって定められた変動パターンに基づきS1105,S1109の各処理で設定された変動演出の演出態様をそのまま表示するようにしてもよい。
ここで、連続予告演出が連続して行われても、対応する変動演出の態様が例えばスーパーリーチ変動演出であるにも関わらず結果として大当たりが現出しない状況が続けば、遊技者の期待感を後退させてしまう恐れがあるが、連続予告演出が連続して行われると共に、最後に実行される変動演出以外の変動演出が連続して外れ変動演出で行われることによって、最後に実行される変動演出に対して、遊技者により高い期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、連続予告演出は、変動演出と共に同一の図柄が第3図柄表示装置81に表示される演出であるものとして説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、変動演出と共に関連性のある一連の図柄が第3図柄表示装置81に表示される演出であってもよい。例えば、変動演出の停止時に表示されるキャラクタが、変動演出が行われる毎に「卵」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」の順に表示されることによって、連続予告演出が行われてもよい。これにより、関連性のある一連の図柄が進行する毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
また、連続予告演出の態様として、連続予告演出終了後の遊技状態に関係なく、複数の態様が用意され、連続予告演出の実行が決定された場合に、その複数の態様の中から1つの態様を選択して連続予告演出を行うようにしてもよい。この場合、連続予告選択カウンタを音声ランプ制御装置113のRAM223に設け、コマンド判定処理(図20参照)が実行される度に連続予告選択カウンタを更新すると共に、そのコマンド判定処理の中で連続予告を開始すると判別された場合に(S1015:Yes)、その連続予告選択カウンタの値に応じて連続予告演出の態様を選択するように構成してもよい。また、選択された連続予告演出の態様を、連続予告フラグ223bの各保留球にそれぞれ対応させて記憶する連続予告演出態様メモリをRAM223に設け、S1016の処理において、連続予告フラグ223bのうち今回の保留球以前に対応するビットを1に設定するときに、その値が0から1に設定された保留球に対して、それぞれ選択された連続予告演出の態様を連続予告演出態様メモリに記憶すると共に、連続予告フラグ223bが右1ビットシフトするとき(図21のS1117参照)に合わせて、連続予告演出態様メモリも、各保留球間でシフト処理するように構成してもよい。尚、連続予告演出態様メモリのシフト処理は、第2保留球に対して記憶された連続予告演出の態様を第1保留球に対する連続予告演出の態様とし、第3保留球に対して記憶された連続予告演出の態様を第2保留球に対する連続予告演出の態様とし、第4保留球に対して記憶された連続予告演出の態様を第3保留球に対する連続予告演出の態様とすることによって行えばよい。そして、連続予告フラグの第1保留球に対応するビットが1である(即ち、連続予告演出を実行する)場合(S1106:Yes,S1110:Yes、S1113:Yes)、連続予告演出態様メモリに格納された第1保留球に対する連続予告演出の態様に基づいて、連続予告演出の態様を設定すればよい。これにより、種々の連続予告演出をパチンコ機10にて実行することができるので、遊技者に対して連続予告演出に対する興味を喚起することができる。
上記各実施形態では、連続予告演出の実行が決定された場合に、常に第3図柄表示装置81に連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出の実行が決定された状況で、枠ボタン22が遊技者によって押下された場合に、連続予告演出を第3図柄表示81に実行するようにしてもよい。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。特に、第2実施形態において、高速変動に代えてこのような画像が表示される場合であっても、連続予告演出を行うために変動演出にかかる時間を短縮するときに、縮小した画像やスノーノイズ状の画像から短縮時間に対応する画像を取り除けば、その画像を取り除くことによって生じる変動演出の不連続性が遊技者に対して認識されるのを容易に抑制することができる。
上記各実施形態において、球が入球した場合に大当たりの抽選が開始される第1入球口64が遊技盤13に1つ配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、それぞれ独立して入球が検出されて大当たりの抽選が開始される複数(例えば、2つ)の第1入球口が遊技盤13に配設されていてもよい。この場合、各第1入球口において保留があった場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する保留回数コマンドには、いずれの第1入球口による保留であるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの第1入球口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113において、第1入球口毎にそれぞれ保留回数カウンタを用意しておき、保留回数コマンドを受信した場合、その保留回数コマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタに保留回数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタを1減らせば、第1入球口毎に保留回数をカウントすることができる。
また、複数の第1入球口が設けられている場合、音声ランプ制御装置113の連続予告フラグ223bは、全ての第1入球口によって保留可能な最大の保留回数分(即ち、それぞれの第1入球口によって保留可能な最大の保留回数を加算して得られる回数分)の変動演出(保留球)について、各保留球における連続予告演出実行の有無が設定されるように構成してもよい。そして、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始を決定すると、その時点で全ての第1入球口により保留されている変動演出(保留球)の保留回数を、各第1入球口に対応した全ての保留回数カウンタの値を加算することによって算出し、連続予告フラグ223bに対して、今回の保留球以前に全ての第1入球口において保留されている保留球の分だけ、その保留球における連続予告演出実行の有無を「1」(即ち、連続予告演出の実行有り)に設定すればよい。これにより、連続予告演出の開始が決定された時点において、全ての第1入球口により保留されている変動演出にわたって、連続予告演出を実行することができる。
また、複数の第1入球口が設けられており、一の第1入球口に保留されている変動演出を優先的に実行するパチンコ機においては、その優先的に変動演出が実行される第1入球口に入球された場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。これにより、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始されないので、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始され、優先度の高い第1入球口に絶え間なく変動演出が保留される場合に、連続予告演出がなかなか終了しないという事態が生じるのを抑えることができる。
上記各実施形態では、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、保留回数カウンタ223aの値を1減らす(図21および図26のS1118参照)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、主制御装置110のMPU201によって実行される変動処理(図13参照)において、変動開始処理(S306)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(N)を(図13のS304参照)、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信するように、保留回数コマンドを設定し、その保留回数コマンドが変動パターンコマンドの送信と合わせて主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信されるようにしてもよい。尚、この場合、図21および図26のS1118は省略される。また、減算された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(N)を送信する場合、保留回数コマンドの連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態はともに「0」となるように保留回数コマンドを生成すればよい。即ち、変動開始処理(S306)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(N)が、保留回数コマンドによって主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される場合は、連続予告演出フラグが「0」に設定される。換言すれば、第1入球口への入賞が検出され、主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(N)が加算される場合に限り、所定の条件で連続予告演出フラグが「1」に設定され、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出の許可が通知される。ここで、主制御装置110により、音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出を許可するか否かの判定は、図16に示すように、第1入球口への入賞があった場合に行われるので、その連続予告演出を許可するか否かの判定と、第1入球口への入賞により増加する変動演出の保留回数との関係を、第1入球口への入賞に同期させて、正確に音声ランプ制御装置113に送信することができる。
上記各実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始が決定されると、その時点で保留されていた全ての変動演出について連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出の開始が決定された場合に、更に個々の変動演出において、連続予告演出を実行するか否かを決定してもよい。これにより、変動演出ごとに連続予告演出が出現したりしなかったりするので、遊技者に対して、連続予告演出の出現に対する期待感を持たせることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。この場合、音声ランプ制御装置110のMPU221によって変動表示処理(図21,26参照)が実行される度に更新され、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタを設けてもよい。そして、その変動表示処理において、変動開始フラグがオンである場合に、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビットが1で、且つ、そのカウンタの値が所定の値であれば、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するようにしてもよい。また、この場合、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するカウンタの所定の値の数(範囲)を、条件に応じて変更してもよい。この条件としては、例えば、連続予告演出を実行するか否かを判断する時の保留回数カウンタ223aの値や、判断が行われる変動演出の演出態様の内容(スーパーリーチ変動演出、ノーマルリーチ変動演出、外れ変動演出といった演出態様や、外れの場合は、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れといった演出態様)、一連の連続予告演出終了後の遊技状態(大当たり、外れ)、若しくは、これらの2以上の組み合わせなどが挙げられる。これにより、条件に応じて、各変動演出において連続予告演出の実行が決定される確率が変更されるので、遊技者に対して、各変動演出における連続予告演出の出現割合に注目させることができる。
上記各実施形態において、連続予告フラグ223bの第1保留球に対応するビットが1であるか否かを判断することによって、即ち、保留されている変動演出のうち、次に実行される変動演出(第1保留球)に対して、連続予告演出が設定されているか否かを判断することによって、保留されている変動演出のうち少なくとも一部に、連続予告演出が設定されているか否かを判断する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告フラグ223bに格納される各保留球に対応するビットの少なくともいずれかのビットが、1であるか否かを判断することによって、保留されている変動演出のうち少なくとも一部に、連続予告演出が設定されているか否かを判断してもよい。これにより、連続予告演出の開始が決定された場合に、更に個々の変動演出において、連続予告演出を実行するか否かを決定するような場合であっても、正確に、保留されている変動演出のうち少なくとも一部に、連続予告演出が設定されているか否かを判断することができる。
上記第2実施形態では、連続予告演出を実行する場合に、連続予告演出にかかる時間だけ変動演出にかかる時間を短縮する場合(図26のS1501〜S1503参照)について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出にかかる時間よりも長い時間だけ、変動演出にかかる時間を短縮するようにしてもよい。これによっても、主制御装置110によって設定された変動時間にかかる時間内に、連続予告演出と時間の短縮された変動演出とを行うことができる。
上記第2実施形態では、連続予告演出を実行する場合に、まず連続予告演出を実行した後、続いて、時間の短縮された変動演出を行う場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、時間の短縮された変動演出の途中までを実行し、次いで連続予告演出を実行した後、更に、時間の短縮された変動演出における残りの演出を実行してもよい。これによっても、例えば、音声ランプ制御装置113や表示装置114の処理能力が小さく、若しくは、第3図面表示装置81の表示能力が小さいために、変動演出と連続予告演出とが同時に行うことができない場合に、変動演出に対応付けて連続予告演出を実行することができる。また、連続予告演出が変動演出の途中で実行されるので、遊技者に対して、変動演出の中で突然連続予告演出が行われたとの印象を与えることができ、その印象を強く持たせることができる。また、変動演出において、外れ変動演出が続くと、遊技者が変動演出を注視しなくなることがあるが、変動演出の中で連続予告を実行させることによって、遊技者に対して、常に、変動演出の実行中に連続予告演出が行われる期待感を持たせることができる。
また、時間が短縮された変動演出を実行し、その変動演出の実行が終了した後に、連続予告演出を実行してもよい。これによっても、例えば、音声ランプ制御装置113や表示装置114の処理能力が小さく、若しくは、第3図面表示装置81の表示能力が小さいために、変動演出と連続予告演出とが同時に行うことができない場合に、変動演出に対応付けて連続予告演出を実行することができる。また、連続予告演出が変動演出よりも後に実行されるので、変動演出の後に大当たりとならない場合であっても、続いて連続予告演出が行われれば、遊技者に対して、その後に行われる変動演出に対して期待感を持たせることができる。
上記各実施形態では、扉87の開閉を行う扉用ソレノイド87aを表示制御装置114によって制御する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、扉用ソレノイド87aを音声ランプ制御装置113の入出力ポート225に接続して、音声ランプ制御装置113によって制御されてもよい。
上記各実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしても良い。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成しても良い。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしても良い。
上記各実施形態においては、第1入球口64への入賞および第2入球口67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を、第3図柄表示装置81の一部においても、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良く、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留回数を通知するように構成しても良い。
また、上記各実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであっても良い。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
本発明を本実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した各種実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
所定の始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合にランダムな情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて識別情報の動的表示である第1の演出の態様を選定する選定手段とを有する主制御手段と、その主制御手段からの指示に応じて、前記選定手段により選定された前記第1の演出の態様に基づき前記第1の演出を実行する第1演出実行手段を有する副制御手段とを備え、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出される場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与するものであって、前記主制御手段は、前記第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かを判定する判定手段と、その判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドを前記副制御手段に対して送信する許可送信手段とを備え、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を記憶する記憶手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定する設定手段と、その設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を実行する第2演出実行手段とを備えることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、主制御手段において、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得された情報に基づいて、第1の演出の態様が選定手段により選定される。そして、副制御手段において、その選定された態様で識別情報の動的表示が第1の演出として第1演出実行手段により実行される。また、主制御手段では、第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かが判定手段により判定され、その結果、第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドが副制御手段に対して主制御手段の許可送信手段により送信される。一方、主制御手段において始動条件の成立が検出されたときに、過去に検出された始動条件の成立に対応する第1の演出が副制御手段の第1演出実行手段にて実行中である場合、今回の検出された始動条件の成立に対応する第1の演出は待機され、その待機回数が副制御手段に設けられた記憶手段に記憶される。そして、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定され、そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。
これにより、例えば、始動条件の成立によって取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合は、主制御手段の判定手段により第2の演出を行うと判定するようにすれば、副制御手段によって、その始動条件の成立時に待機されていた第1の演出がそれぞれ第1演出実行手段により実行される度に、その第1の演出に加えて、第2の演出が第2演出実行手段によって実行可能とされる。よって、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行されれば、待機していた全ての第1の演出が終了した後に、遊技者に対して、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する期待感を持たせることができる。
遊技機1において、前記第2の演出は、前記記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、関連性のある一連の演出を行うものであることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、第2の演出は、記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、関連性のある一連の演出を行うものであるので、その関連性のある一連の演出が進行する毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
遊技機1において、前記第2の演出は、前記記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、同一の演出を行うものであることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、第2の演出は、記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの第1の演出に対応させて、同一の演出を行うものであるので、同一の演出が繰り返し行われる毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定される。そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。これにより、第1の演出の停止時に現出された識別情報の組み合わせが、予め定められた識別情報の組み合わせ以外となり、所定の遊技価値が付与されなかった場合であっても、第2の演出が行われることにより、遊技者に対して所定の期待感を持たせることができる。よって、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
遊技機4において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示を所定の方法で停止させることによって、前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示を所定の方法で停止させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。ここで、所定の方法は、動的表示された識別情報を通常の停止順番とは異なる順番で停止させる方法であってもよいし、全ての識別情報を同時に停止させる方法であってもよい。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うところ、識別情報を通常とは異なる所定の方法で停止させることによって第2の演出を実行させれば、遊技者に対して、瞬時に第2の演出が行われたことを認識させることができる。よって、遊技者に対して、瞬時に所定の期待感を持たせることができる。
遊技機4又は5において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示が停止する場合に所定の停止音を発することによって、前記第2の演出を実行させるものであることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示が停止する場合に所定の停止音を発生させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。ここで、所定の停止音は、動的表示された識別情報が停止する場合に通常発せられる停止音とは異なる種類の停止音を発するものであってもよいし、その通常発せされる停止音とは異なる音量や音程で停止音を発するものであってもよい。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うところ、その識別情報の動的表示とは別の「音」によって第2の演出を実行することにより、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。よって、遊技者に対して、より高い期待感を持たせることができる。
遊技機4から6のいずれかにおいて、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うので、この動的表示の停止後に現出される識別情報を用いて第2の演出を行うことによって、遊技者に対して容易に第2の演出が行われたことを認識させることができる。尚、上記実施形態に記載の「チャンス目」が、上記「所定の組み合わせの識別情報」に対応する。
遊技機1から7のいずれかにおいて、各種演出を実行する複数の演出手段を備え、前記第1演出実行手段は、前記複数の演出手段のうち一の演出手段を用いて前記第1の演出を実行し、前記第2演出実行手段は、前記一の演出手段とは別の演出手段を用いて前記第1の演出が実行される間に前記第2の演出を実行することを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、各種演出を実行するために複数設けられた演出手段のうち一の演出手段を用いて第1の演出が第1演出実行手段により実行され、また、一の演出手段とは別の演出手段を用いて第2の演出が第1の演出の実行される間に第2演出実行手段によって実行される。これにより、第2の演出は、第1の演出とは異なる演出手段を用いて、第1の演出が実行される間に実行されるので、第2の演出を、第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、第1の演出に加えて容易に実行させることができる。よって、第1の演出にかかる時間が長くなることを抑制しつつ、第1の演出とは別の第2の演出を複数回の第1の演出にわたって実行することができる遊技機を容易に得ることができる。
遊技機8において、前記複数の演出手段は、各種演出を含めた種々の画像を表示する表示装置と、各種演出に応じて作動する役物とを有し、前記第1演出実行手段は、前記識別情報の動的表示を前記表示装置に表示させることによって前記第1の演出を実行し、前記第2演出実行手段は、前記役物を所定の態様で作動させることによって、前記第1の演出が実行される間に前記第2の演出を実行することを特徴とする遊技機9。
遊技機9によれば、識別情報の動的表示を表示装置に表示させることによって、第1の演出が第1演出実行手段により実行され、また、役物を所定の態様で作動させることによって、第2の演出が第1の演出の実行される間に第2演出実行手段によって実行される。これにより、表示装置に識別情報の動的表示が表示される度に、連続して役物が所定の態様で作動すれば、遊技者に対して、例えば、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ変化するといった、所定の期待感を持たせることができる。
遊技機8において、前記複数の演出手段は、一の演出に対応する画像を表示する第1表示手段と、その第1表示手段に表示される演出とは別の演出に対応する画像を表示する第2表示手段とを有し、前記第1演出実行手段は、前記識別情報の動的表示を前記第1表示手段に表示させることによって前記第1の演出を実行し、前記第2演出実行手段は、前記第2表示手段に所定の情報を表示させることによって、前記第1の演出が実行される間に前記第2の演出を実行することを特徴とする遊技機10。
尚、第1表示手段および第2表示手段は、後述する遊技機11又は12のように、同一の表示装置の中に構成されるものであってもよいし、それぞれ別の表示装置によって構成されるものであってもよい。
遊技機10によれば、識別情報の動的表示を第1表示手段に表示させることによって、第1の演出が第1演出実行手段により実行され、また、第2表示手段に所定の情報を表示させることによって、第2の演出が第1の演出の実行される間に第2演出実行手段によって実行される。これにより、第1表示手段に識別情報の動的表示が表示される度に、連続して第2表示手段に所定の情報が表示されれば、遊技者に対して、例えば、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ変化するといった、所定の期待感を持たせることができる。
遊技機10において、各種演出を含めた種々の画像を表示すると共に、前記画像が表示される表示領域を2以上の領域に分割して表示する表示装置を備え、前記第1表示手段は、前記表示領域を分割して得られる領域のうち、一の領域に前記一の演出に対応する画像を表示するものであり、前記第2表示手段は、前記表示領域を分割して得られる領域のうち、前記一の領域とは別の領域に前記別の演出に対応する画像を表示することを特徴とする遊技機11。
遊技機11によれば、第1表示手段は、表示領域を分割して得られる領域のうち、一の領域に一の演出に対応する画像を表示するように構成され、また、第2表示手段は、表示領域を分割して得られる領域のうち、一の領域とは別の領域に別の演出に対応する画像を表示するように構成される。ここで、第1演出実行手段は、識別情報の動的表示を第1表示手段に表示させることによって、第1の演出を実行するものであるので、表示装置の一の領域に識別情報の動的表示である第1の演出が行われる。また、第2演出実行手段は、第2表示手段に所定の情報を表示させることによって、第2の演出を実行するものであるので、表示装置の一の領域とは別の領域に第2の演出が行われる。よって、表示装置の一の領域に識別情報の動的表示が表示される度に、別の領域に連続して所定の情報が表示されれば、1つの表示装置の表示でもって、遊技者に対し、例えば、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ変化するといった、所定の期待感を持たせることができる。
遊技機10において、各種演出を含めた種々の画像を表示すると共に、前記第1表示手段および前記第2表示手段を含んで構成される表示装置と、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出で前記第1表示手段に表示すべき前記識別情報の動的表示画像を記憶する第1画像記憶手段と、前記第2演出実行手段により実行される前記第2の演出で前記第2表示手段に表示すべき画像を記憶する第2画像記憶手段と、前記第1演出実行手段により前記第1の演出が実行される間に、前記第2演出実行手段によって前記第2の演出が実行される場合に、前記第1画像記憶手段に記憶された前記第1表示手段に表示すべき画像と前記第2画像記憶手段に記憶された前記第2表示手段に表示すべき画像とを合成して前記表示装置に表示させる合成手段とを備えることを特徴とする遊技機12。
尚、ここで、画像の合成は、一方の画像を透過状態で他方の画像の一部に重ね合わせるものであってもよいし、一方の画像を不透過な状態で他方の画像の一部に重ね合わせるものであってもよい。
遊技機12によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出で第1表示手段に表示すべき識別情報の動的表示画像が第1画像記憶手段に記憶され、また、第2演出実行手段により実行される第2の演出で第2表示手段に表示すべき画像が第2画像記憶手段に記憶される。そして、第1演出実行手段により識別情報の動的表示である第1の演出が実行される間に、第2演出実行手段によって第2の演出が実行される場合に、第1画像記憶手段に記憶された第1表示手段に表示すべき画像と第2画像記憶手段に記憶された第2表示手段に表示すべき画像とが合成手段により合成され、表示装置に表示される。これにより、表示装置に識別情報の動的表示が表示される度に、その動的表示に第2の演出に係る画像が合成されて表示されれば、1つの表示装置の表示でもって、遊技者に対し、例えば、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ変化するといった所定の期待感を持たせることができる。
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記第1の演出の実行に割り当てられた時間を所定の時間だけ短縮する短縮手段を備え、前記第1演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた前記第1の演出を実行する場合は、前記短縮手段により前記所定の時間だけ短縮された時間の中で前記第1の演出を実行するものであり、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記短縮手段により前記第1の演出に割り当てられた時間を短縮した前記所定の時間の中で前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機13。
遊技機13によれば、第1の演出の実行に割り当てられた時間を所定の時間短縮した上で、その所定の時間の中で第2の演出が実行されるように第1の演出に加えて設定されるので、第1の演出と第2の演出とがともに実行される場合に、遊技機に設けられた装置や遊技機そのものの性能によって第1および第2の演出が同時に実行できない状況にあっても、実行時間が長くなることを防止することができる。
遊技機13において、副制御手段は、前記第1の演出の実行が開始される場合に、前記設定手段により前記第2の演出が加えられているかを判断する判断手段と、その判断手段により、前記設定手段によって前記第2の演出が加えられていると判断される場合に、その第2の演出を前記第2演出実行手段に対して実行させ、その第2の演出の実行が終了した後に、前記短縮手段により所定の時間が短縮された前記第1の演出を前記第1演出実行手段に対して実行させる演出制御手段とを備えることを特徴とする遊技機14。
遊技機14によれば、第1の演出の実行が開始される場合に、設定手段にて第2の演出が加えられているかが、判断手段によって判断される。そして、その結果、第2の演出が加えられていると判断される場合には、演出制御手段により、その第2の演出が第2演出実行手段によって実行され、第2の演出の実行が終了した後に、短縮手段により所定の時間が短縮された第1の演出が第1演出実行手段によって実行される。これにより、例えば、第1の演出と第2の演出とが同時に行うことができない場合であっても、第1の演出に対応付けて第2の演出を実行することができる。また、第2の演出が第1の演出よりも前に実行されるので、第2の演出が行われた場合に、続く第1の演出による識別情報の動的表示に対して、遊技者に期待感を持たせることができる。
遊技機13において、副制御手段は、前記第1の演出の実行が開始される場合に、前記設定手段により前記第2の演出が加えられているかを判断する判断手段と、その判断手段により、前記設定手段によって前記第2の演出が加えられていると判断される場合に、前記短縮手段により所定の時間が短縮された第1の演出の途中までを前記第1演出実行手段に対して実行させ、次いで前記第2の演出を前記第2演出実行手段に対して実行させて、その第2の演出の実行が終了した後に、前記第1の演出における残りの演出を前記第1演出実行手段に対して実行させる演出制御手段とを備えることを特徴とする遊技機15。
遊技機15によれば、第1の演出の実行が開始される場合に、設定手段にて第2の演出が加えられているかが、判断手段によって判断される。そして、その結果、第2の演出が加えられていると判断される場合には、演出制御手段により、短縮手段により所定の時間が短縮された第1の演出の途中までが第1演出実行手段によって実行され、次いで第2の演出が第2演出実行手段に対して実行される。そして、その第2の演出の実行が終了した後に、第1の演出における残りの演出が第1演出実行手段によって実行される。これにより、例えば、第1の演出と第2の演出とが同時に行うことができない場合であっても、第1の演出に対応付けて第2の演出を実行することができる。また、第2の演出が第1の演出の途中で実行されるので、遊技者に対して、第1の演出の中で突然第2の演出が行われたとの印象を与えることができ、その印象を強く持たせることができる。
遊技機13において、副制御手段は、前記第1の演出の実行が開始される場合に、前記設定手段により前記第2の演出が加えられているかを判断する判断手段と、その判断手段により、前記設定手段によって前記第2の演出が加えられていると判断される場合に、前記短縮手段により所定の時間が短縮された第1の演出を前記第1演出実行手段に対して実行させ、その第1の演出の実行が終了した後に、前記第2の演出を前記第2演出実行手段に対して実行させる演出制御手段とを備えることを特徴とする遊技機16。
遊技機16によれば、第1の演出の実行が開始される場合に、設定手段にて第2の演出が加えられているかが、判断手段によって判断される。そして、その結果、第2の演出が加えられていると判断される場合には、演出制御手段により、短縮手段により所定の時間が短縮された第1の演出が第1演出実行手段によって実行され、その第1の演出の実行が終了した後に、第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。これにより、例えば、第1の演出と第2の演出とが同時に行うことができない場合であっても、第1の演出に対応付けて第2の演出を実行することができる。また、第2の演出が第1の演出よりも後に実行されるので、第1の演出において、予め定めた識別情報の組み合わせが現出されなかった場合であっても、続いて第2の演出が行われれば、遊技者に対して、その後に行われる第1の演出に対して期待感を持たせることができる。
遊技機13から16のいずれかにおいて、前記第1の演出は、前記識別情報の動的表示を遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含み、前記短縮手段は、前記第1の演出のうち、前記第1の期間を前記所定の時間だけ短縮することを特徴とする遊技機17。
尚、ここで、視認困難となる動的態様とは、後述する遊技機18のように識別情報が高速に動的表示される態様であってもよいし、また、識別情報そのものが小さく表示される態様であってもよい。或いは、多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像が表示される態様であってもよい。
遊技機17によれば、第1の演出は、識別情報の動的表示を遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含んでおり、短縮手段によって、第1の演出の実行に割り当てられた時間が所定の時間だけ短縮される場合、その第1の期間が所定の時間だけ短縮される。これにより、例えば、時間が短縮される前の第1の演出用に用意された画像を使用し、その画像から所定の時間に相当する画像を取り除いた画像を表示することによって時間を短縮するような場合であっても、時間の短縮される期間は遊技者に視認困難な動的態様で動的表示される期間であるので、画像を取り除くことによる識別情報の動的表示の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。
遊技機17において、前記第1の演出は、前記識別情報が停留した態様から高速に動的表示させる態様に移行する立ち上げ期間と、その立ち上げ期間に続いて前記識別情報を高速に動的表示させる態様でその識別情報の動的表示を継続する高速表示期間と、その高速表示期間に続いて前記識別情報を高速から低速に動的表示させる態様に移行すると共に、最終的に所定の識別情報で停留させる低速表示期間とを含み、前記第1の期間は、前記高速表示期間であることを特徴とする遊技機18。
遊技機18によれば、第1の演出は、識別情報が停留した態様から高速に動的表示させる態様に移行する立ち上げ期間と、その立ち上げ期間に続いて識別情報を高速に動的表示させる態様でその識別情報の動的表示を継続する高速表示期間と、その高速表示期間に続いて識別情報を高速から低速に動的表示させる態様に移行すると共に、最終的に所定の識別情報で停留させる低速表示期間とを含んでおり、第1の期間は高速表示期間であるので、短縮手段によって第1の演出の実行に割り当てられた時間が所定の時間だけ短縮される場合、高速表示期間が所定の時間だけ短縮される。このように、一般的に第1の演出に含まれる立ち上げ期間、高速表示期間、及び、低速表示期間のうち、高速表示期間、即ち、識別情報が高速に動的表示されることによって遊技者が視認困難な動的態様で識別情報が動的表示される期間が短縮されるので、期間の短縮のために画像を取り除くことによって識別情報の動的表示の不連続性が遊技者に対して認識されるのを容易に抑制することができる。
遊技機13から18のいずれかにおいて、前記第1演出実行手段は、前記第1の演出によって表示される画像に関する情報を、その第1の演出における開始から終了までの経過時間に対応付けて記憶する演出画像情報記憶手段を備え、前記第1の演出を行う場合に、その第1の演出が開始されてからの経過時間に対応した前記画像に関する情報を前記演出画像情報記憶手段より読み出して、その経過時間に対応する画像を表示させるものであり、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段による前記第1の演出が行われる場合に、その第1の演出が開始されてからの経過時間を計測する計測手段と、前記短縮手段により所定の時間だけ短縮される第1の演出が前記第1演出手段によって実行される場合に、その実行中の所定のタイミングで前記計測手段により計測される経過時間に前記所定の時間を加算する加算手段とを備え、前記計測手段は、前記加算手段により前記経過時間に前記所定の時間が加算された場合に、その加算された経過時間を前記所定のタイミングでの経過時間として、以後の経過時間を計測することを特徴とする遊技機19。
尚、ここで、所定のタイミングは、例えば遊技機17であれば、第1の演出が第1の期間を開始した時点であってもよく、また、遊技機18であれば、第1の演出が高速表示期間を開始した時点であってもよい。また、遊技機15であれば、第2の演出の実行が終了した後の第1の演出における残りの演出を第1演出実行手段に対して実行させる時点であってもよい。
遊技機19によれば、第1演出実行手段による第1の演出が行われる場合に、その第1の演出が開始されてからの経過時間が計測手段により計測される。また、短縮手段により所定の時間だけ短縮される第1の演出が第1演出手段によって実行される場合には、その実行中の所定のタイミングで計測手段により計測される経過時間に所定の時間が加算手段によって加算され、計測手段は、加算手段により経過時間に前記所定の時間が加算された場合に、その加算された経過時間を所定のタイミングでの経過時間として、以後の経過時間を計測するように構成されている。これにより、加算手段によって経過時間に所定の時間が加算されるまでは、第1の演出が開始されてからの純粋な経過時間が計測手段によって計測され、加算手段によって経過時間に所定の時間が加算されて以後は、加算された経過時間を所定のタイミングでの経過時間として、以後の経過時間が計測手段によって計測される。
一方、第1演出実行手段には、第1の演出によって表示される画像に関する情報を、その第1の演出における開始から終了までの経過時間に対応付けて記憶する演出画像情報記憶手段が備えられており、第1の演出が行われる場合に、計測手段によって計測された経過時間に対応した画像に関する情報が演出画像情報記憶手段より読み出される。そして、その経過時間に対応する画像が第1演出実行手段により表示される。これにより、加算手段によって経過時間に所定の時間が加算されるまでは、第1の演出が開始されてからの純粋な経過時間に対応する画像が表示され、加算手段によって経過時間に所定の時間が加算されて以後は、加算された経過時間に基づいて計測された経過時間に対応する画像が表示される。このように、所定のタイミングにおいて、経過時間に所定の時間を加算するだけで、その加算された所定の時間に対応する画像がその所定のタイミングで取り除かれて第1演出実行手段により表示され、且つ、第1の演出が所定の時間短縮されて完了することができる。よって、第1の演出における所定の時間の短縮を容易に行うことができる。
遊技機1から19のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記検出手段により前記始動条件の成立が検出された場合に前記取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて、前記第2の演出を行うか否かの判定を行うことを特徴とする遊技機20。
遊技機20によれば、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段により判定される。これにより、例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合は第2の演出を行うと判定手段により判定すれば、始動条件の成立時に待機されていた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われると、その待機していた最後の第1の演出後に、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移することを遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する期待感を持たせることができる。
遊技機20において、前記判定手段は、前記取得手段により取得された情報に基づき前記選定手段によって選定される前記第1の演出の態様に基づいて、前記第2の演出を行うか否かの判定を行うものであることを特徴とする遊技機21。
尚、選定手段によって選定される第1の演出の態様は、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様(リーチ態様)や、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様(完全外れ態様)を含むものであってもよい。また、期待態様によって動的表示の途中で識別情報の一部を停留した後に、残りの識別情報を予め定めた識別情報の組み合わせ以外で且つその予め定めた識別情報と関連性の高い識別情報(例えば、識別情報が数字で表わされる場合、予め定めた識別情報で示される数値と前後する数値を示す識別情報)が停留する第1外れ期待態様(前後外れリーチ態様)や、期待態様によって動的表示の途中で識別情報の一部を停留した後に、残りの識別情報を予め定めた識別情報の組み合わせ以外で且つその予め定めた識別情報と関連性の低い識別情報が停留する第2外れ期待態様(前後外れ以外リーチ態様)を含むものであってもよい。
遊技機21によれば、選定手段によって選定される第1の演出の態様に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段によって判定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が、所定の態様であることを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して所定の態様で第1の演出が行われることを期待させることができる。
遊技機21において、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の態様は、前記識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が前記予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含み、前記判定手段は、前記選定手段によって選定される前記第1の演出が前記期待態様での動的表示であることを条件の一つとして、前記第2の演出を行うと判定することを特徴とする遊技機22。
遊技機22によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含む場合、選定手段によって選定される第1の演出が期待態様での動的表示であることを条件の一つとして、第2の演出を行うと判定手段によって判定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が期待態様であることを遊技者に対して示唆することができる。ここで、期待態様は、全ての識別情報が停留した場合に予め定めた識別情報の組み合わせとなる可能性があること、即ち、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様である。従って、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合に、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
尚、上記各実施形態に記載の「ノーマルリーチ変動演出」、「スーパーリーチ変動演出」、「スペシャルリーチ変動演出」が、上記「期待態様」に対応する。
遊技機1から22のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数に基づいて、前記第2の演出を行うか否かを判定するものであることを特徴とする遊技機23。
遊技機23によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の待機回数に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段によって判定される。ここで、第2の演出は記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出にそれぞれ対応させて行われる。よって、例えば、第1の演出の待機回数が所定回数以上である場合に第2の演出を行うと判定したり、第1の演出の待機回数が多い場合における第2の演出を行うと判定する確率を、第1の演出の待機回数が少ない場合における第2の演出を行うと判定する確率よりも高くすれば、その第2の演出は、所定回数以上連続して行われる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、第2の演出が所定回数以上連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
遊技機1から23のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の条件に基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定するものであることを特徴とする遊技機24。
尚、所定の条件は、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて定められるものであってもよい。例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定されることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。また、所定の条件は、取得手段によって取得される情報に基づき選定手段によって選定される第1の演出の態様に基づいて定められるものであってもよい。例えば、第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様(リーチ態様)を含む場合、選定手段によって選定される第1の演出が期待態様であることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。これらの場合、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容や、選定手段によって選定される第1の演出の態様に関する内容は、第2の演出の実行を許可する許可コマンドと合わせて主制御手段から副制御手段に通知されるようにしてもよい。この場合、これらの内容を、許可コマンドに含めて通知するようにしてもよいし、許可コマンドとは別のコマンドを用いて通知するようにしてもよい。
また、所定の条件は、記憶手段に記憶された第1の演出の待機回数に基づいて定められるものであってもよい。例えば、第1の演出の待機回数が所定回数以上であることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。更に、所定の条件は、これらの条件の組み合わせによって定められるものでもよいし、また、所定の確率で示されるものであってもよい。
遊技機24によれば、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の条件に基づいて、記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて前記第2の演出が行われるように、設定手段によって設定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合、遊技者に対して所定の条件が満足されていることを示唆することができるので、遊技者に対して、所定の条件に対する期待感を持たせることができる。
遊技機1から24のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の確率で前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記所定の確率を、前記記憶手段に記憶された前記待機回数に応じて変更する第1変更手段を備えることを特徴とする遊技機25。
遊技機25によれば、記憶手段に記憶された待機回数に応じて第1変更手段により変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段によって設定される。ここで、第2の演出は記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出にそれぞれ対応させて行われるので、例えば、待機回数が大きいほど所定の確率を高く設定すれば、第2の演出が実行可能に設定された場合に、その第2の演出の連続回数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、第2の演出が連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
遊技機1から25のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の確率で前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記所定の確率を、前記検出手段により前記始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得されるランダムな情報に基づいて変更する第2変更手段を備えることを特徴とする遊技機26。
尚、この場合、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容は、第2の演出の実行を許可する許可コマンドと合わせて主制御手段から副制御手段に通知されるようにしてもよい。このとき、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容を許可コマンドに含めて通知するようにしてもよいし、許可コマンドとは別のコマンドを用いて通知するようにしてもよい。
遊技機26によれば、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得されるランダムな情報に基づき第2変更手段によって変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段により設定される。これにより、例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合の所定の確率を、所定の遊技機価値を付与する遊技状態への遷移を行わないと判定される場合の所定の確率よりも大きくすれば、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の後に、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性の高いことを、遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。
遊技機26において、前記第2変更手段は、前記所定の確率を、前記取得手段により取得されるランダムな情報に基づき前記選定手段によって選定される前記第1の演出の態様に応じて変更するものであることを特徴とする遊技機27。
尚、第1の演出の態様は、例えば、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様である、所謂「ノーマルリーチ」態様と、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様である、所謂「完全外れ」態様とを含んでいるものであってもよく、更に、上述した期待態様より選定される確率が低いものの、抽選の結果が第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出されるものである場合に選定される確率が高くなる特別な期待態様である、所謂「スーパーリーチ」態様や「スペシャルリーチ」態様を含むものであってもよい。
遊技機27によれば、選定手段によって選定される第1の演出の態様に応じて第2変更手段により変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段によって設定される。これにより、例えば、選定手段によって選定される第1の演出の態様が、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様である場合の所定の確率を、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様である場合の所定の確率よりも高く設定すれば、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が期待態様である可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができる。ここで、期待態様は、全ての識別情報が停留した場合に予め定めた識別情報の組み合わせとなる可能性があること、即ち、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様である。従って、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合に、遊技者の期待感を高めることができる。
遊技機1から27のいずれかにおいて、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の態様は、前記識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が前記予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様と、その期待態様を伴わずに前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様とを含むものであり、前記副制御手段は、前記設定手段による設定が行われた時点で前記記憶手段に記憶された前記待機回数に対応する各第1の演出のうち、前記第1演出実行手段によって最後に実行される第1の演出以外の第1の演出を前記通常態様に更新する更新手段を備えることを特徴とする遊技機28。
遊技機28によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の態様は、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様と、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様とを含むものである場合に、副制御手段において、設定手段による設定が行われた時点で記憶手段に記憶された待機回数に対応する各第1の演出のうち、第1演出実行手段によって最後に実行される第1の演出以外の第1の演出が、更新手段によって通常態様に更新される。ここで、第2の演出が連続して行われても、対応する第1の演出の態様が期待態様であるにも関わらず結果として予め定めた識別情報の組み合わせが現出されない状態が続けば、遊技者の期待感を後退させてしまう恐れがあるが、第2の演出が連続して行われると共に、第1演出実行手段によって最後に実行される第1の演出以外の第1の演出が連続して通常態様で行われることによって、第1演出実行手段により最後に実行される第1の演出に対して、遊技者に、より高い期待感を持たせることができる。
遊技機1から28において、前記主制御手段は、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて判定を行うランダム情報判定手段を備え、前記許可送信手段は、前記判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドと合わせて、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を前記副制御手段に対して送信するものであり、前記副制御手段は、前記設定手段によって加えられる前記第2の演出の態様を、前記許可送信手段により前記許可コマンドと合わせて送信された前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に応じて選定する演出態様選定手段を備え、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を前記演出態様選定手段により選定された態様で実行するものである。
尚、前記許可送信手段において、ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を許可コマンドに含めて送信してもよいし、許可コマンドとは別のコマンドによってその情報を送信してもよい。
遊技機29によれば、主制御手段において、取得手段により取得されたランダムな情報に基づいてランダム情報判定手段により判定が行われ、その判定結果に関する情報が許可コマンドと合わせて許可送信手段により副制御手段に対して送信される。そして、副制御手段では、許可コマンドと合わせて送信されたランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に応じて、第2の演出の態様が演出態様選定手段により選定され、その選定された態様で第2演出実行手段により第2の演出が実行される。これにより、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行された場合、第2の演出の態様は、ランダム情報判定手段による判定結果、即ち、ランダムな情報に基づき行われた判定の結果に応じて選定されるので、その第2の演出の態様によって、ランダムな情報に基づいて行われた判定の結果を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、第2の演出の態様にも注目させることができ、遊技者を飽きさせない演出が行える。
遊技機29において、前記ランダム情報判定手段は、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて、前記第1の演出において前記識別情報が出現した後に移行する遊技状態を含めて判定するものであり、前記許可送信手段は、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報として、前記ランダム情報判定手段により判定される前記遊技状態に関する情報を、前記許可コマンドと合わせて前記副制御手段に送信するものであることを特徴とする遊技機30。
尚、前記遊技状態は、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出して、遊技者に所定の遊技価値が付与される第1遊技状態と、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出して、遊技者に所定の遊技価値が付与されない第2遊技状態とを含むものであってもよい。また、第1遊技状態は、ある期間、多くの遊技価値が付与された後、次に所定の遊技価値が付与される状態となるまで、始動条件の成立する確率を高める第3遊技状態と、ある期間、第3遊技状態と比して少ない遊技価値が付与された後、次に所定の遊技価値が付与される状態となるまで、始動条件の成立する確率を高める第4遊技状態と、ある期間、第3遊技状態と同じ多くの遊技価値が付与された後、特定の期間だけ始動条件の成立する確率を高める第5遊技状態とを含むものであってもよい。
遊技機30によれば、主制御手段において、取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態がランダム情報判定手段により判定され、その判定された遊技状態に関する情報が、許可コマンドと合わせて許可送信手段により副制御手段に送信される。これにより、副制御手段の演出態様選定手段では、ランダム情報判定手段による判定結果である、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態に応じて、第2の演出の態様が選定される。そして、その選定された態様で第2の演出が第2演出実行手段により実行されるので、その第2の演出の態様に応じて、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態の種別を、遊技者に対して予め示唆することができる。よって、第2の演出が連続して実行された場合、遊技者に対して、その第2の演出の態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。
遊技機29又は30において、前記演出態様選定手段は、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に関わらず選定される特定の態様を含めて、前記判定結果に関する情報に応じて前記第2の演出の態様を選定するものであることを特徴とする遊技機31。
ここで、上記各実施形態に記載の「共通態様(態様E)」が、遊技機31に記載の「特定の態様」に対応する。尚、第2の演出の態様として、特定の態様が、他の態様(ランダム情報判定手段による判定結果に依存して選定される態様)よりも高い頻度で選定されるように演出態様選定手段を構成してもよい。
遊技機31によれば、演出態様選定手段は、ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に関わらず選定される特定の態様を含めて、判定結果に関する情報に応じて第2の演出の態様を選定するように構成されているので、第2演出実行手段によって、ランダム情報判定手段による判定結果に関わらない特定の態様でも、第2の演出を実行させることができる。この特定の態様で第2の演出が実行された場合、遊技者は、その特定の態様からランダム情報判定手段による判定の結果を認識し難くなるので、どのような結果が生じるかを期待しながら遊技を継続させることができる。
遊技機1から31において、前記主制御手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を取得する待機回数取得手段と、その待機回数取得手段により取得された前記待機回数に関する情報を前記副制御手段に通知する待機回数コマンドを生成するコマンド生成手段とを備え、前記許可送信手段は、前記判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、前記コマンド生成手段により生成された前記待機回数コマンドに前記第2の演出の実行を許可する許可情報を含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信するものであることを特徴とする遊技機32。
遊技機32によれば、待機回数取得手段により第1演出実行手段により実行される第1の演出の待機回数が取得され、その取得された待機回数に関する情報を副制御手段に通知する待機回数コマンドがコマンド生成手段により生成される。そして、判定手段により第2の演出を行うと判定された場合は、許可送信手段によって、待機回数コマンドに第2の演出の実行を許可する許可情報が含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして副制御手段に対して送信される。これにより、副制御手段において、第2の演出の実行を許可する許可情報を把握した場合に、第2の演出が加えられる第1演出実行手段により実行が待機されている第1の演出の待機回数を正確に把握することができる。よって、第1の演出の待機回数と許可情報とが、別のコマンドによって主制御手段から副制御手段に対して送信される場合と比較して、制御を容易にすることができる。
遊技機32において、前記主制御手段は、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて判定を行うランダム情報判定手段を備え、前記許可送信手段は、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を前記許可情報と合わせて前記待機回数コマンドに含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信するものであり、前記副制御手段は、前記許可送信手段より受信した前記待機回数コマンドから前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を抽出する判定結果抽出手段と、前記設定手段によって加えられる前記第2の演出の態様を、前記判定結果抽出手段により抽出される前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に応じて選定する演出態様選定手段とを備え、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を前記演出態様選定手段により選定された態様で実行するものであることを特徴とする遊技機33。
遊技機33によれば、主制御手段において、取得手段により取得されたランダムな情報に基づいてランダム情報判定手段により判定が行われ、その判定結果に関する情報が、第2の演出の実行を許可する許可情報と合わせて待機回数コマンドに含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして許可送信手段により副制御手段に対して送信される。副制御手段では、受信した待機回数コマンドから、ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報が判定結果抽出手段によって抽出され、抽出された判定結果に関する情報に応じて、第2の演出の態様が演出態様選定手段により選定される。そして、その選定された態様で第2演出実行手段により第2の演出が実行される。これにより、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行された場合、第2の演出の態様は、ランダム情報判定手段による判定結果、即ち、ランダムな情報に基づき行われた判定の結果に応じて選定されるので、その第2の演出の態様によって、ランダムな情報に基づいて行われた判定の結果を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、第2の演出の態様にも注目させることができ、第2の演出の実行を容易に行いつつ、遊技者を飽きさせない演出が行える。
遊技機33において、前記ランダム情報判定手段は、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて、前記第1の演出において前記識別情報が出現した後に移行する遊技状態を含めて判定するものであり、前記許可送信手段は、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報として、前記ランダム情報判定手段により判定される前記遊技状態に関する情報を前記待機回数コマンドに含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に送信するものであることを特徴とする遊技機34。
尚、前記遊技状態は、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出して、遊技者に所定の遊技価値が付与される第1遊技状態と、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出して、遊技者に所定の遊技価値が付与されない第2遊技状態とを含むものであってもよい。また、第1遊技状態は、ある期間、多くの遊技価値が付与された後、次に所定の遊技価値が付与される状態となるまで、始動条件の成立する確率を高める第3遊技状態と、ある期間、第3遊技状態と比して少ない遊技価値が付与された後、次に所定の遊技価値が付与される状態となるまで、始動条件の成立する確率を高める第4遊技状態と、ある期間、第3遊技状態と同じ多くの遊技価値が付与された後、特定の期間だけ始動条件の成立する確率を高める第5遊技状態とを含むものであってもよい。
遊技機34によれば、主制御手段において、取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態がランダム情報判定手段により判定される。そして、その判定された遊技状態に関する情報が、ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報として待機回数コマンドに含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして許可送信手段により副制御手段に送信される。これにより、副制御手段の演出態様選定手段では、ランダム情報判定手段による判定結果である、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態に応じて、第2の演出の態様が選定される。そして、その選定された態様で第2の演出が第2演出実行手段により実行されるので、その第2の演出の態様に応じて、第1の演出において識別情報が出現した後に移行する遊技状態の種別を、遊技者に対して予め示唆することができる。よって、第2の演出が連続して実行された場合、遊技者に対して、その第2の演出の態様に応じて示唆される遊技状態への移行に対する期待感を持たせることができる。
遊技機32から34のいずれかにおいて、前記主制御手段は、前記第1の演出の待機回数を記憶する主制御記憶手段と、前記検出手段により所定の始動条件の成立が検出されると、前記主制御記憶手段に記憶される前記待機回数を1つ増加させ、前記第1演出実行手段により前記第1の演出が行われると、前記主制御記憶手段に記憶される前記待機回数を1つ減少させる待機回数計数手段を備え、前記待機回数取得手段は、前記主制御記憶手段に記憶される前記待機回数が前記待機回数計数手段の計数によって変化する度に、その主制御記憶手段から前記待機回数を取得し、前記コマンド生成手段は、前記待機回数取得手段によって前記主制御記憶手段から取得された前記待機回数に基づいて、前記待機回数コマンドを生成するものであり、前記許可送信手段は、前記検出手段により前記所定の始動条件の成立が検出された場合にのみ、前記コマンド生成手段により生成された前記待機回数コマンドに前記第2の演出の実行を許可する許可情報を含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信することを特徴とする遊技機35。
遊技機35によれば、主制御基板において、検出手段により所定の始動条件の成立が検出されると、主制御記憶手段に記憶される待機回数が待機回数計数手段によって1つ増加させられ、第1演出実行手段により第1の演出が行われると、主制御記憶手段に記憶される待機回数が待機回数計数手段によって1つ減少させられる。そして、主制御記憶手段に記憶される待機回数が待機回数計数手段の計数によって変化する度に、コマンド生成手段によって、待機回数取得手段により取得される待機回数に基づいて待機回数コマンドが生成される。ここで、判定手段によって第2の演出を行うと判定されると、検出手段により所定の始動条件の成立が検出された場合にのみ、許可送信手段によって、コマンド生成手段により生成された待機回数コマンドに第2の演出の実行を許可する許可情報が含められた上で、その待機回数コマンドが副制御手段に対して送信される。これにより、検出手段により所定の始動条件の成立が検出され、第1の演出の待機回数が増加する場合に限り、第2の演出の実行を許可する許可情報を待機回数コマンドに含めることができるので、主制御装置の判定手段における第2の演出を行うか否かの判定が、検出手段によって所定の始動条件の成立が検出されたときに行われる場合には、その判定手段の結果に基づく許可情報と、第1の演出の待機回数との関係を、所定の始動条件の成立に同期させて、正確に副制御手段に送信することができる。
遊技機1から35のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が、前記設定手段によって加えられているか否かを判断する設定判断手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が加えられていると前記設定判断手段によって判断されると、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加える設定を未実行とする設定未実行手段とを備えることを特徴とする遊技機36。
遊技機36によれば、副制御手段において、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち少なくとも一部に、第2の演出が、設定手段によって加えられているか否かが設定判断手段により判断される。そして、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信したときに、設定判断手段によって、設定手段により第1の演出に加えて第2の演出が行われるように設定されていると判断される場合は、設定未実行手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加える設定が、未実行とされる。これにより、第2の演出が第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち少なくとも一部に加えられている場合には、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信しても、新たに第1の演出に第2の演出が加えられないので、第2の演出が重複して第1の演出に加えられるのを容易に抑制することができる。
遊技機36において、前記設定判断手段は、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち、次に前記第1演出実行手段によって実行される前記第1の演出に対して、前記第2の演出が加えられている場合に、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が、前記設定手段によって加えられていると判断するものであることを特徴とする遊技機37。
遊技機37によれば、設定判断手段は、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち、次に前記第1演出実行手段によって実行される第1の演出に対して、第2の演出が加えられている場合に、設定判断手段によって、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち少なくとも一部に、第2の演出が設定手段によって加えられていると判断するように構成されている。ここで、設定手段が、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれに対して第2の演出を加えるものであれば、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち、次に前記第1演出実行手段によって実行される第1の演出に対して、第2の演出が加えられていなければ、必ず、第1演出実行手段により実行が待機された全ての第1の演出に、第2の演出が加えられていない、ということができる。よって、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち、次に前記第1演出実行手段によって実行される第1の演出に対して、第2の演出が加えられているか否かを判断すれば、正確かつ容易に、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち少なくとも一部に、第2の演出が設定手段によって加えられているか否かを判断することができる。
遊技機1から37のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機38。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から37のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機39。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から37のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機40。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
近年、パチンコ機等の遊技機においては、液晶表示装置等の表示装置に変動演出などの様々な演出画像を表示して遊技の興趣向上を図っている。変動演出は、入球口(始動口)に球が入球(入賞)することで開始される演出であり、例えば、有効表示領域に横又は縦に3個、或いは3×3の升目に合計9個の図柄等を表示し、所定の遊技条件に基づいて表示される図柄等をスクロールさせ、そのスクロールが停止した際に、所定の停止位置において停止図柄が予め定められた組み合わせとなっている場合に大当たりを発生させるものである。
また、図柄等のスクロール中には、時として通常時よりも高確率で遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、大当たり)となることを事前に示唆する興趣演出(例えば、リーチ表示による演出等)が行われて、有利な遊技に対する期待感を遊技者に持たせる工夫もなされている。リーチ表示による演出は、例えば、スクロール中の3列の図柄列のうち左右2列の図柄列を所定の図柄で停止させ、その後、中1列の図柄列を低速にスクロールさせることで、遊技者に対して、予め定められた組み合わせの停止図柄で停止する期待感を持たせる演出である。このリーチ表示による演出は、遊技者により高い期待感を持たせるために、通常の変動演出(リーチ表示を行わない変動演出)よりも長い時間行われる。尚、一般的に興趣演出のパターンは、始動入賞時に行われる大当たりを発生させるか否かを決定する抽選と合わせて選択される。
さて、興趣演出のパターンとして、有利な遊技状態への遷移を、複数回の変動演出にわたって連続的に実行する演出(以下、「連続予告演出」と称す。)によって示唆する遊技機が知られている。この連続予告演出は、始動入賞時に興趣演出のパターンが確定した場合に、その確定以前に待機されていた全ての変動演出に対して、リーチ表示を伴わせることにより行われる。そして、この連続予告演出により、1回の変動演出でなく、複数回の変動演出にわたって遊技者に有利な遊技状態への期待感を持たせることで、遊技の興趣向上が図られている(例えば、特許文献1:実開平7−24383号公報)。
しかしながら、従来の連続予告演出を行う遊技機では、始動入賞時の抽選を実行する主制御装置が連続予告演出実行を行うと共に、連続予告演出の実行を決定した場合、その主制御装置によって、待機していた全ての変動演出に対してリーチ表示を伴わせるといった、連続予告演出の態様を設定する処理が行われるので、主制御装置において、処理に係る負荷が増大する恐れがある。一方、主制御装置では、抽選処理の遅延や誤動作を防止するため、処理負荷を小さく抑えることが求められるため、種々の態様で連続予告演出を行うことが難しい、という問題点があった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、種々の態様で、遊技者に所定の期待感を持たせる演出を連続して実行することができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、所定の始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合にランダムな情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて識別情報の動的表示である第1の演出の態様を選定する選定手段とを有する主制御手段と、その主制御手段からの指示に応じて、前記選定手段により選定された前記第1の演出の態様に基づき前記第1の演出を実行する第1演出実行手段を有する副制御手段とを備え、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出される場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与するものであって、前記主制御手段は、前記第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かを判定する判定手段と、その判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドを前記副制御手段に対して送信する許可送信手段とを備え、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を記憶する記憶手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定する設定手段と、その設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を実行する第2演出実行手段とを備える。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行するものである。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、前記第2の演出を実行するものである。
技術的思想4の遊技機は、技術的思想1から3のいずれか記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を取得する待機回数取得手段と、その待機回数取得手段により取得された前記待機回数に関する情報を前記副制御手段に通知する待機回数コマンドを生成するコマンド生成手段とを備え、前記許可送信手段は、前記判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、前記コマンド生成手段により生成された前記待機回数コマンドに前記第2の演出の実行を許可する許可情報を含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信するものである。
技術的思想5の遊技機は、技術的思想4記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づいて判定を行うランダム情報判定手段を備え、前記許可送信手段は、前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を前記許可情報と合わせて前記待機回数コマンドに含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信するものであり、前記副制御手段は、前記許可送信手段より受信した前記待機回数コマンドから前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報を抽出する判定結果抽出手段と、前記設定手段によって加えられる前記第2の演出の態様を、前記判定結果抽出手段により抽出される前記ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報に応じて選定する演出態様選定手段とを備え、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を前記演出態様選定手段により選定された態様で実行するものである。
<効果>
技術的思想1記載の遊技機によれば、主制御手段において、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得された情報に基づいて、第1の演出の態様が選定手段により選定される。そして、副制御手段において、その選定された態様で識別情報の動的表示が第1の演出として第1演出実行手段により実行される。また、主制御手段では、第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かが判定手段により判定され、その結果、第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドが副制御手段に対して主制御手段の許可送信手段により送信される。一方、主制御手段において始動条件の成立が検出されたときに、過去に検出された始動条件の成立に対応する第1の演出が副制御手段の第1演出実行手段にて実行中である場合、今回の検出された始動条件の成立に対応する第1の演出は待機され、その待機回数が副制御手段に設けられた記憶手段に記憶される。そして、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定され、そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。
これにより、例えば、始動条件の成立によって取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合は、主制御手段の判定手段により第2の演出を行うと判定するようにすれば、副制御手段によって、その始動条件の成立時に待機されていた第1の演出がそれぞれ第1演出実行手段により実行される度に、その第1の演出に加えて、第2の演出が第2演出実行手段によって実行可能とされる。よって、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行されれば、待機していた全ての第1の演出が終了した後に、遊技者に対して、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する期待感を持たせることができるという効果がある。
技術的思想2記載の遊技機によれば、技術的思想1記載の遊技機の奏する効果に加え、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定される。そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。これにより、第1の演出の停止時に現出された識別情報の組み合わせが、予め定められた識別情報の組み合わせ以外となり、所定の遊技価値が付与されなかった場合であっても、第2の演出が行われることにより、遊技者に対して所定の期待感を持たせることができる。よって、遊技者を飽きさせない演出を行うことができるという効果がある。
技術的思想3記載の遊技機によれば、技術的思想2記載の遊技機の奏する効果に加え、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うので、この動的表示の停止後に現出される識別情報を用いて第2の演出を行うことによって、遊技者に対して容易に第2の演出が行われたことを認識させることができるという効果がある。
技術的思想4記載の遊技機によれば、技術的思想1から3のいずれか記載の遊技機の奏する効果に加え、待機回数取得手段により第1演出実行手段により実行される第1の演出の待機回数が取得され、その取得された待機回数に関する情報を副制御手段に通知する待機回数コマンドがコマンド生成手段により生成される。そして、判定手段により第2の演出を行うと判定された場合は、許可送信手段によって、待機回数コマンドに第2の演出の実行を許可する許可情報が含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして副制御手段に対して送信される。これにより、副制御手段において、第2の演出の実行を許可する許可情報を把握した場合に、第2の演出が加えられる第1演出実行手段により実行が待機されている第1の演出の待機回数を正確に把握することができる。よって、第1の演出の待機回数と許可情報とが、別のコマンドによって主制御手段から副制御手段に対して送信される場合と比較して、制御を容易にすることができるという効果がある。
技術的思想5記載の遊技機によれば、技術的思想4記載の遊技機の奏する効果に加え、主制御手段において、取得手段により取得されたランダムな情報に基づいてランダム情報判定手段により判定が行われ、その判定結果に関する情報が、第2の演出の実行を許可する許可情報と合わせて待機回数コマンドに含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして許可送信手段により副制御手段に対して送信される。副制御手段では、受信した待機回数コマンドから、ランダム情報判定手段による判定結果に関する情報が判定結果抽出手段によって抽出され、抽出された判定結果に関する情報に応じて、第2の演出の態様が演出態様選定手段により選定される。そして、その選定された態様で第2演出実行手段により第2の演出が実行される。これにより、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行された場合、第2の演出の態様は、ランダム情報判定手段による判定結果、即ち、ランダムな情報に基づき行われた判定の結果に応じて選定されるので、その第2の演出の態様によって、ランダムな情報に基づいて行われた判定の結果を遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、第2の演出の態様にも注目させることができ、第2の演出の実行を容易に行いつつ、遊技者を飽きさせない演出が行えるという効果がある。