JP5926058B2 - 自動接続型水中ポンプ装置 - Google Patents

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ここに開示する技術は、自動接続型水中ポンプ装置に関する。
特許文献1には、水路と河川とを繋ぐ排水経路の途中に設けられたポンプゲートシステムが記載されている。ポンプゲートシステムは、ゲート扉とポンプとを一体化して構成されており、ゲート扉を水平方向に貫通して設けられた連通管(排出管)と、ポンプ軸が水平方向となるように設定されると共に、その吐出口が前記の連通管に対して接続される軸流式の水中ポンプとを備えている。
特許文献1に記載されたポンプゲートシステムはまた、例えば異物詰まり、故障、定期点検等のメンテナンス時に、ゲートを開けることなく水中ポンプのみを昇降可能に構成されている。具体的には、ゲート扉に固定された昇降ガイドパイプに沿って昇降する水中ポンプを、水中で連通管に自動的に接続させる接続機構部を備えており、接続機構部は、水中ポンプの吐出側端部の上部に取り付けられかつ、昇降ガイドパイプに対し摺動可能に係合するガイドと、連通管の上部に上向きに突出して設けられた係合部と、前記ガイドに対して設けられかつ、水中ポンプを昇降ガイドパイプに沿って下降させたときに、前記連通管の係合部に自動的に係合するフックとを備えて構成されている。
このような構成の接続機構部によって、水平方向に延びるように配置された軸流式の水中ポンプは、その吐出側の上部に相当する、前記フックと係合部との係合部分を支持支点として、片持ち状態で前記連通管に支持されるようになるため、水中ポンプの自重による下向きモーメントが作用することで、水中ポンプの吐出口が形成された吐出端面と、連通管の接続端面とが互いに密着して、水中ポンプと連通管とが隙間なく接続されるようになっている。
特開2004−27947号公報
ところが、水中ポンプの駆動中は、吐出口を通じて水を吐出する際の吐出反力(流体反力)が水中ポンプに作用するようになる。前述したように、接続機構部による自動接続の構成は、水中ポンプの吐出口よりも上側の位置を支持支点として、水中ポンプを片持ち支持しているため、この吐出反力は、水中ポンプに対して上向きのモーメントとして作用するようになる。この吐出反力によるモーメントは、前述した水中ポンプの自重によるモーメントとは逆向きであるため、水中ポンプに対し、水中ポンプの吐出口が形成された吐出端面と連通管の接続端面とが離れる方向に作用することになる。すなわち、この吐出反力によるモーメントは、水中ポンプと連通管との接続を解除するように作用するという問題がある。
特にゲートポンプシステムの軽量化や低水位運転の実現等のために、水中ポンプを軽量化したり、全長を短くして小型化したりしたときには、水中ポンプの自重による下向きのモーメントが小さくなってしまうため、前述した吐出反力による上向きのモーメントが相対的に大きくなり、水中ポンプと連通管との接続が解除されやすくなってしまう。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、自動接続型に構成された水中ポンプ装置において、吐出反力によって水中ポンプに作用する上向きのモーメントを小さくし、それによって、水中ポンプと排出管との接続が解除されてしまうことを防止することにある。
本願発明者は、吐出反力に起因して水中ポンプに作用する上向きのモーメントは、吐出圧力と吐出口の面積との積である吐出反力が、支持支点に対して所定距離だけ離れた吐出口の面積中心(重心)に作用することに鑑みて、吐出口の面積中心と支持支点との距離をできるだけ短くする点に着目し、本発明を完成するに至ったものである。
具体的に、ここに開示する自動接続型水中ポンプ装置は、水平方向を向く端面であって、吐出口が形成された吐出端面を有する水中ポンプと、垂直方向に延びて配設されかつ、前記水中ポンプを昇降させる昇降ガイド部材と、前記昇降ガイド部材の下端に取り付けられて水中に設置されかつ、その先端面が、前記水中ポンプの吐出端面に当接する接続端面に形成された固定排出管と、前記水中ポンプを前記昇降ガイド部材に沿って下降させたときに、前記水中ポンプの前記吐出端面と前記固定排出管の前記接続端面とを自動的に当接させて前記水中ポンプを前記固定排出管に接続しつつ、前記水中ポンプを当該固定排出管に対し支持させる接続機構部と、を備える。
そして、前記接続機構部は、前記昇降ガイド部材に対して摺動自在に係合することで、前記水中ポンプを前記昇降ガイド部材に沿って昇降させるガイドと、前記固定排出管の前記接続端面側の上端部分に設けられた係合部と、前記水中ポンプを下降させたときに前記係合部に係合することで、前記水中ポンプの前記吐出端面側の上部付近に相当する当該係合部との係合位置を支持支点とした、前記水中ポンプの自重による下向きのモーメントによって前記固定排出管の前記接続端面と前記水中ポンプの前記吐出端面とを互いに密着させるフックと、を有し、前記水中ポンプの前記吐出口は、その面積中心が、当該吐出口と同一面積でかつ、その上端位置を互いに同じ位置に設定した円の中心位置よりも、前記支持支点に近い位置となる形状に、形成されている。
この構成によると、昇降ガイド部材に沿って昇降する水中ポンプは、接続機構部のフックが、固定排出管の接続端面側の上端部分に設けられた係合部に対して係合することにより、その係合部分を支持支点として片持ち状態で支持される。支持支点は、水中ポンプの吐出端面側における上部付近に相当するため、水中ポンプには、その自重による下向きのモーメントが作用し、水中ポンプの吐出端面と固定排出管の接続端面とが互いに密着して、水中ポンプと固定排出管とが接続するようになる。
このような接続機構部による接続を前提として、前記の構成では、水中ポンプの吐出口の面積中心、言い換えると重心を、この吐出口と同一面積でかつ、その上端位置を互いに同じ位置に設定した円の中心位置(つまり、円の寸法中心であり、円においては、面積中心と寸法中心とは互いに一致する)よりも、支持支点に近い位置となる形状に、形成する。こうすることで、吐出反力に起因して、水中ポンプに作用する上向きのモーメントは、吐出圧力と吐出口の断面積の積である吐出反力と、支持支点と吐出口の面積中心との距離との積で求まるが、支持支点と吐出口の面積中心との距離が相対的に短くなることで、水中ポンプに作用する上向きのモーメントが小さくなる。
ここで、上向きのモーメントを小さくする上では、例えば吐出口の断面積を小さくし、それによって水中ポンプに作用する吐出反力を小さくすることも考えられる。しかしながら、吐出口の断面積を小さくすることは、その分、抵抗を増大させることになるから、ポンプ効率の低下を招く。
前述したように、吐出口の形状を工夫することによって支持支点と、当該吐出口の面積中心との距離を短くすることは、同一面積の円、言い換えると吐出反力の大きさが同じになる吐出口と比較したときに、流路の縮小によるポンプ効率の低下を招くことなく、水中ポンプに作用する上向きのモーメントを小さくすることを可能にする。その結果、水中ポンプの自重による下向きのモーメントに抗して吐出反力による上向きのモーメントが水中ポンプに作用することで、水中ポンプと固定排出管との接続が解除されてしまうようなことが防止される。
また、例えば水中ポンプを重量化したり、水中ポンプが固定排出管から離れる方向に延びる軸流又は斜流ポンプの場合はその全長を長くしたりすることで、片持ち状態に支持された水中ポンプに作用する下向きのモーメントを大きくすることによって、吐出反力による上向きのモーメントに対抗することも考えられるが、そうした場合は、例えばゲートポンプシステム等においては、システム全体が重量化したり、ポンプの運転可能水位が高くなったりする不都合を招く。
言い換えると、前記の構成は、水中ポンプを小型化、軽量化したときでも、水中ポンプと固定排出管とを、確実に接続状態に維持する上で、有利な構成である。
前記水中ポンプは、そのポンプ軸が前記垂直方向に対し交差するように設けられた軸流又は斜流ポンプであって、前記固定排出管に接続させたときに、当該固定排出管から離れるように延びて配設されるように構成されている、としてもよい。
ここで、「ポンプ軸が前記垂直方向に対し交差するように設けられ」ることには、ポンプ軸を水平方向にすること以外にも、ポンプ軸を水平方向に対して下向きに傾斜させることも含まれる。
固定排出管から離れるように延びて配設される軸流又は斜流ポンプにおいて、前述したように吐出反力に起因する上向きモーメントを小さくすることにより、例えば水中ポンプを軽量化したり、水中ポンプの全長を短くしたりする構成を採用することにより、水中ポンプの自重による下向きモーメントが小さくなってしまうときでも、水中ポンプと固定排出管との接続が解除されることを防止することが可能になる。
その結果、ゲートポンプシステム等に適用したときには、水中ポンプの運転水位をできるだけ低く設定する上で有利になる。
以上説明したように、前記の自動接続型水中ポンプ装置によると、水中ポンプの吐出口を、その面積中心ができる限り支持支点に近づくような形状にすることによって、吐出反力に起因して水中ポンプに作用する上向きのモーメントをできる限り小さくすることが可能になるから、水中ポンプと固定排出管との接続部分が離れてしまうことを防止することができる。
自動接続型水中ポンプ装置の全体構成を示す断面説明図である。 図1のII−II断面に相当する外ケーシングの内部を示す説明図である。 水中ポンプの吐出口の形状を示す説明図である。 図1とは異なる構成の自動接続型水中ポンプ装置の構成を示す、(a)水中ポンプを吐出口側から見た側面図、(b)一部破断の正面図である。 水中ポンプの吐出口の他の形状を例示する図である。
以下、自動接続型水中ポンプ装置の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る自動接続型水中ポンプ装置1を示している。この自動接続型水中ポンプ装置1は、詳細な図示は省略するが、例えば水路と河川とを繋ぐ排水経路の途中に設けられたポンプゲートシステムとして構成されており、図例では軸流型に構成されている水中ポンプ2と、図外の昇降装置によって昇降して排水経路を開閉するゲート扉3と、ゲート扉3に取り付けられた固定排出管4と、を備えている。固定排出管4は、図示を省略するが、ゲート扉3を水平方向に貫通する連通管の一部を構成しており、ポンプゲートシステムは、水中ポンプ2が固定排出管4に接続されることによって、ゲート扉3と水中ポンプ2とが一体化した排水設備として、構成されている。
このポンプゲートシステムではまた、例えば異物詰まり、故障、定期点検等のメンテナンス時に、ゲート扉3を開けることなく水中ポンプ2のみが昇降可能となるように、ゲート扉3に水中ポンプ2を昇降させるための昇降ガイドパイプ31を固定して、その下端を固定排出管4に接続していると共に、図1に矢印で示すように、水中ポンプ2を昇降ガイドパイプ31に沿って下降させたときに、その水中ポンプ2を、水中で固定排出管4に自動的に接続させる接続機構部5を備えている。
水中ポンプ2は、前述したように軸流型に構成されており、固定排出管4に接続された状態において、この固定排出管4から離れるように延びて配設される。以下の説明においては、水中ポンプ2の吸込側、言い換えると固定排出管4から離れた側を、先端側と呼び、水中ポンプ2の吐出側、言い換えると固定排出管4に近い側を、基端側と呼ぶ場合がある。
水中ポンプ2は、その内部にモータ(図示省略)を収容するステータケーシング21と、モータの駆動軸の先端に取り付けられかつ、モータの駆動によって回転する羽根車22と、ステータケーシング21と同軸となるように配置され、ステータケーシング21との間で、ポンプ軸Xに沿って延びる横断面円環状の流路23を形成する円管状の外ケーシング24と、外ケーシング24の先端側に取り付けられて羽根車22の外周を囲む、同じく円管状の吸込ケーシング25と、を備えて構成されている。この水中ポンプ2では、吸込ケーシング25の先端開口(図1における右側端部の開口)が吸込口201となり、外ケーシング24の基端開口(図1における左側端部の開口)が吐出口202となって、モータの駆動に伴い羽根車22が回転することで、吸込口201を通じてポンプ内に吸い込まれた水が、外ケーシング24とステータケーシング21との間に形成された横断面円環状の流路23を通って、水中ポンプ2の基端側に向かって、そのポンプ軸Xの方向に流れ、吐出口202から吐出されるようになる。尚、図示は省略するが、水中ポンプ2の吸込口201には、渦の発生を防止するための整流板が取り付けられる場合がある。
この水中ポンプ2は、低水位運転を可能にするために、ポンプ軸Xが、水平方向に対して所定の角度だけ下向きとなるように設定されていると共に、その全長、言い換えるとゲート扉3からの突出長さが、比較的短くなるように構成されている。
一方で、前述したように、この水中ポンプ2は、接続機構部5によって自動接続が可能に構成されているため、ポンプ軸Xは下向きに傾いているものの、吐出口202が形成されている外ケーシング24の基端面、言い換えると固定排出管4の先端面(つまり、接続端面41)に当接する吐出端面241は、水平方向を向くように構成されている。
接続機構部5は、水中ポンプ2の基端部、言い換えると、水中ポンプ2と固定排出管4との接続側の端部の上部に設けられかつ、昇降ガイドパイプ31に対して摺動自在に係合するガイド51と、このガイド51に一体的に設けられたフック52と、固定排出管4における接続端面41側の上端部分に、上方に突出するように設けられた係合部42とを備えて構成されている。ガイド51は、この例では、水中ポンプ2に対して一体的に形成しているが、ガイドを水中ポンプ2とは別体に構成してもよい。また、別体のガイドは、水中ポンプ2に対して揺動可能に取り付けてもよい。
フック52は、水中ポンプ2の吐出端面241の上部との間に下方に開口した係合凹部を形成するように設けられており、水中ポンプ2が昇降ガイドパイプ31を伝って下降したときには、水中ポンプ2の吐出端面241が、固定排出管4の接続端面41に対して相対的に下方に摺動しつつ、フック52によって設けられた係合凹部と、固定排出管4の係合部42とが自動的に嵌合(係合)する。この嵌合により、水中ポンプ2は、固定排出管4に対して、片持ち状態で支持されるようになるから、フック52と係合部42との係合位置を支持支点Fとした、水中ポンプ2の自重による下向きのモーメントM1が水中ポンプ2に作用し、水中ポンプ2の吐出端面241と、固定排出管4の接続端面41とが互いに密着するようになって、水中ポンプ2が固定排出管4に対して隙間なく接続されるようになる。尚、フック52及び係合部41の互いの接続端面には、前記の嵌合を案内するとともに、吐出端面241と接続端面41との密着性をさらに高めるためのテーパが形成されている。
尚、外ケーシング24の上部には、2つのチェーン連結具26、26が、ポンプ軸Xの方向に所定の間隔を空けて取り付けられており、各チェーン連結具26には、水中ポンプ2を昇降する際に用いられる吊り下げチェーンが取り付けられる(図示省略)。
前述したように、この水中ポンプ2は、そのポンプ軸Xが下向きに傾斜している一方で、自動接続が可能となるように、吐出端面241及び吐出口202がそれぞれ水平方向を向くように構成されている。このため、断面円環状の流路23は、吐出側の端部において上下方向に湾曲する曲がり部分を有している。また、ポンプ内の流路は損失低減の観点から、その断面積をほぼ一定とすることが望ましく、この水中ポンプ2においても、吐出側の端部において、言い換えると、ステータケーシング21の基端部付近に相当する、断面円環状の流路23の終端付近において、その流路の外径が絞られている。このような縮径化は、水中ポンプ2の小型化にも有利になる。
さらに、前述したように、この水中ポンプ2は全長を短くしていることから、ステータケーシング21の基端部が、断面円環状の流路23の曲がり部分及び絞り部分の近くに位置するようになっており、その結果、この水中ポンプ2では、断面円環状の流路23の終端付近において、流路の曲がり及び絞り、並びに、ステータケーシング21の干渉が組み合わさっている。
このような構成においては、断面円環状の流路23の当該曲がり部分の上側では、図1、2に符号Aで示す付近において、流路の壁面に流れが衝突するようになる一方で、例えば図2に一点鎖線で示すように、吐出口の形状を円形状に設定していたのでは、ステータケーシング21との干渉により、ポンプ軸Xよりも上側における流路が狭小化してしまうため、流路23内の流れが大きく妨げられ、その結果、ポンプ効率が大きく低下することになる。
そこで、この水中ポンプ2では、吐出口202の形状を工夫することにより、流路の狭小化を回避すると共に、後述するように、水中ポンプ2に作用する、吐出反力による上向きのモーメントを小さくして、水中ポンプ2と固定排出管4との接続状態を確実に維持するようにしている。
具体的に、この水中ポンプ2の吐出口202は、図2に実線で示すように、上半分が矩形状、下半分が円形状となるような異形状に形成されている。このことにより、吐出口202における上側の2つの角部付近(符号B参照)は、同図に示すように、ポンプ軸X方向に沿って見たときに、ステータケーシング21との干渉を避けつつ、円環状の流路23の外周付近にまで広がるようになるため、同図に一点鎖線で示す円形状の吐出口と比較して、ポンプ軸Xよりも上側における流路の狭小化が回避される。その結果、断面円環状の流路23の当該曲がり部分の上側において(符号A参照)、流路壁面に衝突する流れは左右に逃げるようになって、この吐出口202の角部付近を通って流れることが可能になり、吐出流れがスムースになる。その結果、ポンプ軸Xが下向きに傾斜しかつ、その全長の短い水中ポンプ2において、ポンプ効率の低下が回避される。
また、前述したように、水中ポンプ2は、フック52と係合部41との係合位置を支持支点Fとして片持ち状態で支持されているため、水中ポンプ2の駆動時には、その吐出反力による上向きのモーメントM2が、水中ポンプ2に作用する(図1参照)。この上向きのモーメントM2は、吐出圧力と吐出口202の断面積の積である吐出反力と、支持支点Fと吐出口202の面積中心(重心)C1との距離との積で求まるが、前述した水中ポンプ2の自重に起因する下向きのモーメントM1よりも、吐出反力による上向きのモーメントM2が大きくなってしまうと、水中ポンプ2が、支持支点Fを中心として持ち上がるようになるため、水中ポンプ2の吐出端面241と固定排出管4の接続端面41とが離れてしまうことにもなる。
前述した、上半分が矩形状でかつ、下半分が円形状となるような異形状の吐出口202は、図1、3に示すように、その面積中心C1が、寸法中心C2よりも上側になり、支持支点Fと吐出口202の面積中心C1との距離L1が短くなって、上向きのモーメントM2を小さくする上で有利になる。
つまり、図3に実線で示す異形状の吐出口202に対し、同じ面積の円であって、その上端が前記異形状の吐出口202と同じ位置に設定されている円を考える(同図の一点鎖線参照)。水中ポンプの吐出口がこの円に相当とすると仮定すれば、断面積が互いに同じであることから、吐出反力は、異形状の吐出口202の場合と同じになる。一方で、同図に一点鎖線で示す円の中心(円であるため、面積中心と寸法中心とは一致する)C3は、吐出口202の面積中心C1よりも下方に位置し、その結果、支持支点Fと円の中心C3との距離L2は、支持支点Fと吐出口202の面積中心C1との距離L1よりも長くなる。このことは、水中ポンプ2に作用する上向きのモーメントM2が大きくなることを意味する。言い換えると、異形状の吐出口202は、面積中心C1が相対的に上方になるため、水中ポンプ2に作用する上向きのモーメントM2を小さくすることが実現する。その結果、水中ポンプ2の吐出端面241と固定排出管4の接続端面41とが離れてしまうようなことが、効果的に防止される。
低水位運転を実現する上で、ポンプ軸Xが下向きとなるように、かつ、その全長を短くなるように構成している水中ポンプ2においては、自重に起因する下向きのモーメントM1が比較的小さくなるため、吐出口202の形状によって上向きのモーメントM2を小さくすることは、低水位運転が可能な水中ポンプ2において特に有効である。
また、上向きのモーメントM2を小さくすることによって、水中ポンプ2と固定排出管4との接続を考慮して、水中ポンプ2の重量を大きくする必要はなくなる。すなわち、この構成は、自動接続型の水中ポンプ2の軽量化を可能にする上でも有効な構成である。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る自動接続型水中ポンプ装置10を示しており、この装置10の水中ポンプ20は、そのポンプ軸Xが水平方向を向くように構成されている。このため、図示は省略するが、図1に示す水中ポンプ2のような円環状の流路23の曲げは存在せず、それに起因するポンプ効率低下の問題は生じない。
一方で、この水中ポンプ20においても、その吐出口202の形状を、上半分は矩形状に、下半分は円形状とすることにより、吐出口202の面積中心C1を、寸法中心C2よりも上側に設定している。このことは、吐出口202の面積中心C1を、図3に示すように、その吐出口と同一面積でかつ、その上端が異形状の吐出口と同じ位置に設定されている円の中心C3よりも、上側位置に設定することになるから、前述の通り、支持支点Fと面積中心C1との距離が短くなる分、水中ポンプ2に作用する上向きのモーメントM2を小さくして、水中ポンプ20の浮き上がりを防止することが可能になる。
(他の実施形態)
尚、吐出口の形状は、図2、図4等に示すような、矩形状と円形状とを組み合わせた形状に限定されるものではない。例えば図5(a)に実線で示すように、吐出口の形状を楕円形状にしてもよい。このような形状の吐出口でも、その面積中心(この場合は、面積中心と寸法中心とが一致する)C1は、同図に一点鎖線で示す同一断面積でかつ、その上端位置が互いに一致する円の中心C3よりも上方に位置することになり、図5では省略するが、支持支点Fと面積中心C1との距離が相対的に短くなって、前記と同様に、水中ポンプに作用する上向きのモーメントM2を小さくすることが可能になる。
また、図5(b)の実線は、吐出口の形状を矩形状にする例である。この例もまた、一点鎖線で示すような、同一断面積でかつ、上端位置を互いに同じにした円の中心C3よりも、その面積中心C1を上方に位置させることが可能になるため、水中ポンプに作用する上向きのモーメントM2を小さくすることが実現する。
さらに、図5(c)の実線は、吐出口を逆三角形状にする例である。この例でも同様に、一点鎖線で示す同一断面積でかつ、上端位置を同じにした円の中心C3よりも、面積中心C1を上方に位置することが可能になり、水中ポンプに作用する、吐出反力に起因する上向きのモーメントM2は小さくなる。
また、前記の構成では、本技術の適用対象を軸流ポンプとしているが、本技術は、斜流ポンプに適用してもよい。
さらに、ここに開示する技術は、ゲートポンプシステムに限らず、例えば縦壁に対し取り付けられるような、自動接続型の水中ポンプに、広く適用することが可能である。
1、10 自動接続型水中ポンプ装置
2、20 水中ポンプ
202 吐出口
241 吐出端面
31 昇降ガイドパイプ(昇降ガイド部材)
4 固定排出管
41 接続端面
42 係合部
5 接続機構部
51 ガイド
52 フック
C1 面積中心
C3 円の中心
F 支持支点
X ポンプ軸

Claims (2)

  1. 水平方向を向く端面であって、吐出口が形成された吐出端面を有する水中ポンプと、
    垂直方向に延びて配設されかつ、前記水中ポンプを昇降させる昇降ガイド部材と、
    前記昇降ガイド部材の下端に取り付けられて水中に設置されかつ、その先端面が、前記水中ポンプの吐出端面に当接する接続端面に形成された固定排出管と、
    前記水中ポンプを前記昇降ガイド部材に沿って下降させたときに、前記水中ポンプの前記吐出端面と前記固定排出管の前記接続端面とを自動的に当接させて前記水中ポンプを前記固定排出管に接続しつつ、前記水中ポンプを当該固定排出管に対し支持させる接続機構部と、を備え、
    前記接続機構部は、
    前記昇降ガイド部材に対して摺動自在に係合することで、前記水中ポンプを前記昇降ガイド部材に沿って昇降させるガイドと、
    前記固定排出管の前記接続端面側の上端部分に設けられた係合部と、
    前記水中ポンプを下降させたときに前記係合部に係合することで、前記水中ポンプの前記吐出端面側の上部付近に相当する、前記係合部との係合位置を支持支点とした、前記水中ポンプの自重による下向きのモーメントによって前記固定排出管の前記接続端面と前記水中ポンプの前記吐出端面とを互いに密着させるフックと、を有し、
    前記水中ポンプの前記吐出口は、その面積中心が、当該吐出口と同一面積でかつ、その上端位置を互いに同じ位置に設定した円の中心位置よりも、前記支持支点に近い位置となる形状に、形成されている自動接続型水中ポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の自動接続型水中ポンプ装置において、
    前記水中ポンプは、そのポンプ軸が前記垂直方向に対し交差するように設けられた軸流又は斜流ポンプであって、前記固定排出管に接続させたときに、当該固定排出管から離れるように延びて配設されるように構成されている自動接続型水中ポンプ装置。
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