JP5924390B2 - 試料採取ペン - Google Patents
試料採取ペン Download PDFInfo
- Publication number
- JP5924390B2 JP5924390B2 JP2014202919A JP2014202919A JP5924390B2 JP 5924390 B2 JP5924390 B2 JP 5924390B2 JP 2014202919 A JP2014202919 A JP 2014202919A JP 2014202919 A JP2014202919 A JP 2014202919A JP 5924390 B2 JP5924390 B2 JP 5924390B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pen
- tip
- prism
- test sample
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
従来、青果物等に付着した農薬を採取するための採取体として、青果物等の表面から農薬を拭い取りやすいように、数平方センチメートル以下の小さな面積のシートを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
被採取体としては、例えば、葉菜類や茎菜類等の各種の野菜や、仁果類や柑橘類等の各種の果実など、種類が限定されない青果物であって、例えば、出荷時のものや輸入時のもの等が挙げられる。
ペン本体2の詳細については後述する。
採取体6の詳細については後述する。
本実施形態においては、拭き取りシート61の外形は、円形状である。拭き取りシート61には、開口は形成されていない。
ペン先部3は、後述する弾性機構部21により、先端部41側に向けて付勢される。
弾性機構部21は、図3及び図4に示すように、後端側において、把持部22の一端側に固定されている。弾性機構部21は、先端側において、ペン先部3を着脱可能に連結する。弾性機構部21の長さ方向のペン先部3側の一端面(先端面)には、雄ネジ部2aが設けられている。弾性機構部21の先端面の雄ネジ部2aは、ペン先部3の雌ネジ部3aに螺合可能である。これにより、弾性機構部21は、弾性機構部21の先端面の雄ネジ部2a及びペン先部3の雌ネジ部3aを介して、ペン先部3を着脱可能に連結する。
ATR法は、プリズム72の表面に農薬(試験試料)が付着した採取体6を密着させることで、採取体6に付着した農薬(試験試料)の赤外吸収スペクトルを得る方法であり、反射回数が1回で一箇所に単反射させる単反射型と反射回数が複数回で複数箇所に複数回反射させる多重反射型とがある。本実施形態においては、プリズム72として、ATR法の単反射型に用いられる一回反射法のプリズムを採用する。
まず、図1に示す試料採取ペン1を使用して、青果物等の被採取体(不図示)の表面から農薬(試験試料)を採取する。試料採取ペン1で採取した農薬は、ペン先部3の先端部41において、拭き取りシート61に付着されている。ペン先部3の先端部41の外形が曲面状であるため、青果物等の被採取体の表面に付着した農薬を、ほぼ点接触で拭き取ることができる。また、拭き取りシート61が不透過性シート62の開口621を介して露出しているため、農薬(試験試料)を拭き取りシート61の狭い範囲に集中させて採取することができる。
ATR法により測定した赤外吸収スペクトル情報の解析方法としては、予め用意した農薬成分用キャリブレーションモデルに赤外吸収スペクトルを適用し、農薬を検出する方法を採用することができる。このような解析方法は、例えば、特開2007−263883号公報において知られており、農薬成分用キャリブレーションモデルとして、同文献に記載の重回帰またはPLS(部分最小二乗法)回帰などにより作成した定量用検量線又は判別分析法若しくはSIMCA(Soft Independent Modeling of Class Analogy)法により作成された定性用キャリブレーションモデルを用いることができる。
本実施形態の試料採取ペン1は、プリズム72を介して農薬(試験試料)のスペクトルを測定するために用いられ、農薬(試験試料)を採取可能な試料採取ペン1であって、ペン本体2と、ペン本体2の一端に設けられるペン先部3と、ペン先部3の先端部41の外形に沿って配置され、農薬(試験試料)を拭き取り可能なシート状の採取体6と、を備える。先端部41の外形は、曲面状であり、プリズム72を介して農薬(試験試料)のスペクトルを測定する場合に、先端部41で採取体6を押圧することにより採取体6をプリズム72に密着させる。
また、先端部41の外形が曲面状に滑らかであるため、エッジがある場合に比べて、拭き取る際の農薬(試験試料)の拭き取りの偏りや拭き取りムラを抑制することができる。
例えば、前記実施形態においては、ペン先部3の先端部41の外形を半球面状としたが、これに限定されない。ペン先部3の先端部41の外形は、曲面であればよく、例えば、楕円面等であってもよい。
まず、実施例及び比較例の評価動作を行う際の各種条件は次の通りである。
蜜柑の果皮を1cm角の大きさで複数枚切り取り、複数枚の試験片P(図7(a)、図8(a)、図9(a)参照)を得た。そして、複数枚の試験片Pに対し、付着量(mg/cm2)(有効成分としての付着量)になるよう農薬製剤(シンジェンタジャパン株式会社の「スプラサイド乳剤40」:有効成分としてメチダチオンを40重量%含有)を塗布した。
シリコンオイルを含浸させたセルロース繊維ろ紙を1cm角に切り取った拭き取りシート61(採取体)を、試料採取ペン1のペン先部3,3Aに保持させた状態で、試料採取ペン1を用いて、各試験片Pの表面(農薬製剤の塗布面)全面を拭き取りシート61で拭いた。ATR測定用のジンクセレンプリズムを備えたフーリエ変換赤外分光光度計(日本分光株式会社の型番「FT/IR−4100」)を用い、分解能4cm−1、積算回数36の条件で各試験片Pの表面(農薬製剤の塗布面)の赤外吸収スペクトルを単反射型のATR法により測定した。そして、得られた赤外吸収スペクトルについて、400〜4,000cm−1の領域のデータをPLS定量ソフト(日本分光株式会社のPLS定量ソフトプログラム「PLS−4000」)により処理し、各試験片Pにおける農薬製剤の付着量(有効成分としての付着量)を求めた。この付着量から換算付着量を算出した。そして、下記実施例1、実施例2及び比較例について、換算付着量と換算付着量の算出値とをグラフ化した。
図1及び図2に示す試料採取ペン1の構成と異なる構成について説明する。実施例1、実施例2、比較例においては、採取体6としては、不透過性シート62及び拭き取りシート61の両方を使用せずに、拭き取りシート61のみを使用して、拭き取りシート61をペン先部3,3Aに保持させた。
また、実施例1、実施例2、比較例において、それぞれ、次のような異なる構成とした。
図7(a)に示すように、ペン先部3の先端部41の外形を曲面状とした。ペン先部3の先端部41の材質を、剛性を有する金属材料とした。この条件で、上記試験方法に基づき試験を行った。
〔実施例2〕
ペン先部3の先端部41の外形を、実施例1と同様に、図8(a)に示すように、曲面状とした。ペン先部3の先端部41の材質を、実施例1とは異なる材質とし、柔軟性を有する樹脂材料とした。この条件で、上記試験方法に基づき試験を行った。
〔比較例〕
図9(a)に示すように、ペン先部3Aの先端部41Aの外形を平面状とした。ペン先部3Aの先端部41Aの材質を、剛性を有する金属材料とした。この条件で、上記試験方法に基づき試験を行った。
採取体6に付着した農薬の分布を、実施例1について図7(b)に示し、実施例2について図8(b)に示し、比較例について図9(b)に示す。
実施例1においては、図7(b)に示すように、ペン先部3の先端部41が曲面状の先端の部分に農薬の付着が集中した。
実施例2においては、実施例1と同様に、図8(b)に示すように、ペン先部3の先端部41が曲面状の先端の部分に農薬の付着が集中した。
比較例においては、図9(b)に示すように、ペン先部3Aの先端部41Aが平面状のエッジ部分に農薬の付着が集中した。
換算付着量と換算付着量の算出値との関係について、実施例1においては、図7(c)のグラフが得られ、実施例2においては、図8(c)のグラフが得られ、比較例においては、図9(c)のグラフが得られた。
実施例1と実施例2と比較例とを対比すると、換算付着量と換算付着量の算出値とプロット点の関係を平均化した直線に対して、実施例2、実施例1、比較例の順で、換算付着量と換算付着量の算出値とのプロット点が平均化した直線に近い位置に集まって分布している。そのため、実施例2、実施例1、比較例の順で、換算付着量の算出値と換算付着量との相関性が高いため、バラツキが少なく、拭き取りムラが少ないことがわかる。
すなわち、実施例1及び実施例2は、比較例と比べて、換算付着量の算出値と換算付着量との相関性が高いため、バラツキが少なく、拭き取りムラが少ないことがわかった。
また、実施例2は、実施例1と比べて、換算付着量の算出値と換算付着量との相関性が更に高いため、バラツキがより少なく、拭き取りムラがより少ないことがわかった。
2 ペン本体
3 ペン先部
6 採取体
41 先端部
61 拭き取りシート
62 不透過性シート
72 プリズム
621 開口
Claims (4)
- プリズムを介して試験試料のスペクトルを測定するために用いられ、試験試料を採取可能な試料採取ペンであって、
ペン本体と、
前記ペン本体の一端に設けられるペン先部と、
前記ペン先部の先端部の外形に沿って配置され、試験試料を拭き取り可能なシート状の採取体と、を備え、
前記ペン先部は、前記先端部が設けられると共に前記採取体が配置される採取体配置部と、該ペン先部の外部に前記採取体を露出させる先端開口部を有すると共に前記採取体配置部に配置された前記採取体を前記先端開口部の周縁と前記採取体配置部との間において挟み込んで保持する採取体保持部と、を有し、
前記先端部の外形は、曲面状であり、
前記先端部は、前記先端開口部を介して前記ペン先部の外部に突出して配置され、
前記ペン先部は、前記ペン本体に対して着脱可能であり、
前記プリズムを介して試験試料のスペクトルを測定する場合に、前記先端部で前記採取体を押圧することにより前記採取体を前記プリズムに密着させる、試料採取ペン。 - 前記先端部の材質は、柔軟性を有する材質である、請求項1に記載の試料採取ペン。
- 前記ペン先部は、付勢力を発生する部材により前記先端部側に向けて付勢される、請求項1又は2に記載の試料採取ペン。
- 前記プリズムは、赤外分光計を用いた全反射法により前記採取体に採取された試験試料の赤外吸収スペクトルを一回反射により測定する際に用いられる一回反射型のプリズムである、請求項1から3のいずれかに記載の試料採取ペン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202919A JP5924390B2 (ja) | 2014-10-01 | 2014-10-01 | 試料採取ペン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202919A JP5924390B2 (ja) | 2014-10-01 | 2014-10-01 | 試料採取ペン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016070861A JP2016070861A (ja) | 2016-05-09 |
JP5924390B2 true JP5924390B2 (ja) | 2016-05-25 |
Family
ID=55866615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014202919A Expired - Fee Related JP5924390B2 (ja) | 2014-10-01 | 2014-10-01 | 試料採取ペン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5924390B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7248334B2 (ja) * | 2021-08-18 | 2023-03-29 | 株式会社ユニケミー | 微小試料用保持具 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000009607A (ja) * | 1998-06-23 | 2000-01-14 | Asahi Breweries Ltd | 清浄試料採取装置及びこれを使用する設備表面の清浄値測定方法 |
US6382036B1 (en) * | 2000-09-26 | 2002-05-07 | General Electric Company | Apparatus for measuring surface particulate contamination |
US6397690B1 (en) * | 2000-09-26 | 2002-06-04 | General Electric Company | Tools for measuring surface cleanliness |
JP5512169B2 (ja) * | 2009-05-27 | 2014-06-04 | デンカ生研株式会社 | 鼻口腔排泄物の検体採取用具 |
-
2014
- 2014-10-01 JP JP2014202919A patent/JP5924390B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016070861A (ja) | 2016-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2963464C (en) | Device and method for chemical analysis | |
US11209416B2 (en) | Device and method for chemical analysis | |
US20210102937A1 (en) | Device and method for chemical analysis | |
CA2212475A1 (en) | Hollow frustum reagent test device | |
US8409113B2 (en) | Body fluid sampling unit | |
CZ20011861A3 (cs) | Způsob měření čistoty povrchu a nástroje na měření čistoty povrchu | |
JP5924390B2 (ja) | 試料採取ペン | |
JP5929994B2 (ja) | 測定治具 | |
CZ20012839A3 (cs) | Zařízení pro měření povrchového znečiątění částicemi | |
JP5757371B2 (ja) | 液体検査用具 | |
JP2016070887A (ja) | 試料採取ペンにおける採取体 | |
JP5849862B2 (ja) | 農薬汚染の判定方法 | |
CN208627338U (zh) | 一种六通道农残专用加样器 | |
US11639932B2 (en) | Apparatus for preconcentrating and transferring analytes from surfaces and measurement thereof using spectroscopy | |
SE518253C2 (sv) | Anordning för klinisk impedansmätning av hud där en mätprob är utformad med sensorer för att känna av den lokala mätmiljön | |
US20180340866A1 (en) | Stratum corneum collecting device and stratum corneum collecting/detecting kit | |
US8496880B2 (en) | Test strip construction | |
CN219201609U (zh) | 家庭自测采样管 | |
JP2524111Y2 (ja) | 液体検査用具 | |
JP2012127823A (ja) | 農薬捕集材及びこれを用いた農薬散布状況評価システム | |
KR101582412B1 (ko) | 조직 검사대 | |
US11571697B2 (en) | Sampling and sensing device and method of use thereof | |
CN109884041B (zh) | 一种农药残留快速检测卡 | |
US20180299433A1 (en) | Sample collection device and method for urine and other fluids | |
TW201439514A (zh) | 可更換式採樣元件和設有可更換式採樣元件的採樣裝置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160229 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160404 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5924390 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |