JP5921330B2 - 画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理方法に関し、特に、ゴム成型等に使用する金型の製造に利用可能な画像処理方法に関する。
従来、金型に模様を焼き付けて腐食液に漬けて金型表面に凹凸加工するエッチングシボやエアーを使って金型に砂等を当てて加工するブラストシボなどの加工により表面に皮シボや梨地などのシボ模様を付加する金型加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。モノクロ写真データをもとにCAD等でシボの形状データを作成し金型の表面を加工する方法もある。
特開平11−245234号公報
しかし、人工的にデザインした模様や単純化でなく、自然界に存在する生物や植物の表面構造を模した表面を再現しようとすると、特許文献1をはじめとする従来の金型加工方法では、単純化しないと複雑すぎて時間やコストが膨大にかかり、金型による製品表面への再現が困難であるという問題があった。
時間やコストのために単純化してしまうと、金型には単純化した模様しか付することができず、したがって、その金型から作製した製品は、生物や植物の表面構造が有する機能性を十分に発揮できないおそれがあった。
また、従来の方法では付与できる模様の深さが浅くなってしまうため、摩耗に対する耐久性が低いという問題があった。また、画一的連続模様でないため、曲面や立体物などへ連続的な模様を付することが困難であるという問題があった。すなわち、模様の再現に制限がありアレンジが自在にできないという問題があった。
また、金型用のCADデータ作成のための処理を行う元画像を得るために写真を撮影する段階では、撮影の照明が引き起こす影や反射により、生物や植物の表面の微細で複雑な模様を正確に写し取ること自体が困難で、影によって、例えば模様の深さにムラが生じたり、凸部内の凹部を凸部と誤認識したり、輪郭部分が深い凹部と誤認識したりするおそれがあり、またこれを画像処理で修正するのに膨大な時間やコストがかかるうえ、深さやふくらみの傾斜変化等、不定形で複雑な表面を再現できないという問題があった。また、模様のサイズや深さを変えられないという問題があった。対象物を従来のような通常に撮影した写真データをもとに3次元のシボ形状データを作成すると、画像上のライティング加減による白飛びや影、露光量やコントラスト値の違いにより、意図しない表面加工となってしまうという問題があった。人間の目には、光の反射や影によって立体に見える効果があるが、模様の凸凹を正確に写し取るには問題となってしまう。特に凹凸部分で照射方向により、部分的に逆の凹凸と誤認識されてしまう問題があった。
本発明は、上述した従来の問題点を鑑み、微細で不定形で複雑な表面形状でも正しく再現すること及び個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジすることが容易にできる画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像へ、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像とを逆グラデーション処理をしたうえで、合成することを特徴とする画像処理方法を提供する。
前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像は、それぞれ照明光の入射角が30度以上80度以下であることが好ましい。
前記被写体は、撮影する面を立てた状態で撮影することが好ましい。
また、前記逆グラデーション処理が、前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像のグラデーション方向を修正したうえで重ね合わせるステップを含むことが好ましい。
本発明の画像処理方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でも正しく再現すること及び個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジすることが容易にできる。
本発明の実施例1の画像処理方法及びこれを利用した金型加工方法の全体フロー説明図である。 本発明の実施例1の画像処理方法の撮影ステップの撮影方法を示す図である。 本発明の実施例1の画像処理方法の撮影ステップにおける照射方法を示す模式図である。 照明光により被写体にあらわれる影の模式図で(a)凹んだ被写体の場合の模式図と(b)膨らんだ被写体の場合の模式図である。 本発明の実施例1の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。 本発明の実施例1の画像処理方法におけるピンライト演算処理を示す説明図である。 本発明の実施例1の画像処理方法におけるビビットライト演算処理を示す説明図である。 本発明の実施例1における画像処理完了後の合成画像を示す図である。 本発明の実施例1の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。 本発明の実施例1の画像処理方法を利用したバリエーションの説明図である。 本発明の実施例2の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。 本発明の実施例2の画像処理方法における除外演算処理を示す説明図である。 本発明の実施例2の画像処理方法における輪郭作成処理の説明図である。 本発明の実施例2における画像処理完了後の合成画像を示す図である。 本発明の実施例2の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。 本発明の実施例3の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。 (a)照明光により被写体にあらわれる影の模式図と(b)対応箇所の画像例を示す図である。 本発明の実施例3の画像処理方法における消しゴムツールによる部分削除処理を示す説明図である。 本発明の実施例1における画像処理完了後の合成画像を示す図である。 本発明の実施例3の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。
本発明を実施するための一形態としては、被写体の撮影画像を取得する撮影ステップと前記撮影画像を処理し合成して3次元データを作成する処理ステップとを含み、前記撮影ステップが、前記被写体は撮影する面を立てた状態とし、被写体に対して正面の位置にカメラを固定する設置ステップと、前記被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影して第1の撮影画像を取得する第1の撮影ステップと、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影して第2の撮影画像を取得する第2の撮影ステップと、前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影して第3の撮影画像を取得する第3の撮影ステップとを含む。
また、本発明を実施するための一形態としては、被写体が膨らみを有する部分の場合には、前記処理ステップが、(1)前記第1の撮影画像と前記第2の撮影画像と前記第3の撮影画像とをそれぞれグレースケールとするグレースケールステップと、(2)グレースケールステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像を、全体の画像を暗くする露光量処理をし、グラデーション方向を変える階調の反転をし、グラデーションの滑らかさを保ったコントラストでかつグレースケールが50%以上となるように明るさを低下させたうえで、ピンライト演算処理又は乗算演算処理で重ね合わせて影のコントラストを調整する逆グラデーション処理ステップと、(3)前記逆グラデーション処理ステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像の重ね合わせ画像に、前記第1の撮影画像をビビットライト演算処理して重ね合わせる重ね合わせステップと、(4)重ね合わせたすべての撮影画像を結合して一つの合成画像とする合成ステップと、(5)合成した画像の輪郭やコントラストの調整を行う調整ステップと、を含む。
また、本発明を実施するための一形態としては、被写体が凹みを有する部分の場合には、前記処理ステップが、(1)前記第1の撮影画像と前記第2の撮影画像と前記第3の撮影画像とをそれぞれグレースケールとするグレースケールステップと、(2)グレースケールステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像を、全体の画像を明るくしながらへこみ部分のグラデーションを正しくする除外演算処理で重ね合わせる逆グラデーション処理ステップと、(3)前記逆グラデーション処理ステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像の重ね合わせ画像を結合し、へこみ部分以外の場所を選択し、コントラストツールで画像を明るくし、ぼかしツールでグラデーションを滑らかにしていく選択による部分明るさ・コントラスト処理ステップと、(4)被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像を、前記した第2の撮影画像と第3の撮影画像とを重ねあわせて処理しさらに結合して処理した画像に、重ね合わせて、明るさやコントラストの調整をしてから結合し、輪郭を作成する輪郭の重ね合わせ及び修正・輪郭作成処理ステップと、を含む。
また、本発明を実施するための一形態としては、被写体が山なりと凹みとが合わさった部分の場合には、前記処理ステップが、(1)前記第1の撮影画像と前記第2の撮影画像と前記第3の撮影画像とをそれぞれグレースケールとするグレースケールステップと、(2)グレースケールステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像を、全体の画像を暗くする露光量処理をし、グラデーション方向を変える階調の反転をし、グラデーションの滑らかさを保ったコントラストでかつグレースケールが50%以上となるように明るさを低下させたうえで、ピンライト演算処理又は乗算演算処理で重ね合わせて影のコントラストを調整する逆グラデーション処理ステップと、(3)前記逆グラデーション処理ステップを経た前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像の重ね合わせ画像に、前記第1の撮影画像をビビットライト演算処理して重ね合わせる重ね合わせステップと、(4)ピンライト演算処理で第2の撮影画像及び第3の撮影画像とを重ね合わせた画像を複製する複製ステップと、(5)重ね合わせ画像のうち凹み部分を選択してグラデーションツールで白く処理し同時にぼかし処理でグラデーションを滑らかにするグラデーションツール処理ステップと、(6)複製した画像を、階調の反転又は除外演算処理しながら、処理済みの重ね合わせ画像の上に重ねる複製画像の重ね合わせステップと、(7)消しゴムツールで一番上になっている画像の凹み部分以外は消去する部分削除ステップと、(8)重ねられた画像と合わせる画像の結合ステップと、(9)グラデーションを滑らかに処理するグラデーション調整ステップとを有する。
以下、本発明の画像処理方法の好ましい実施形態について、実施例を用いて具体的に説明する。
<全体のフロー>
図1は、本発明の実施例1の画像処理方法及びこれを利用した金型加工方法の全体フロー説明図である。図1における全体のフローのステップ1とステップ2が本発明の実施例1の画像処理方法のステップである。これを利用した金型加工方法は、実施例1の画像処理方法のステップを含み、さらに、全体のステップ3からステップ6までを含むものである。後述する実施例2以降の画像処理方法においても、全体のステップ1の内容は共通し、全体のステップ2の内容は概要において各実施例で共通する。また実施例2以降の画像処理方法を利用した金型加工方法においては、各実施例の画像処理方法のステップを含み、上記と同じ全体のステップ3からステップ6を含む。
全体のフローにおいて、まずは、金型加工にそのシェイプを利用する被写体を、撮影して取得した画像をデジタル化してする(ステップ1)。次に、デジタル化した表面画像の処理を行う(ステップ2)。そして、ステップ1及びステップ2の画像処理を経た画像について、設計システム装置に読み込み、数値化する(ステップ3)。そして、正しく数値を読み込めるか判断し、正しく数値を読み込めない場合はステップ2に戻り、正しく数値を読み込める場合は、後述するステップ5に進む(ステップ4)。正しく数値を読み込める場合は、次に、ステップ4で得られた数値をもとに金型を設計し切削する(ステップ5)。そして、仕上げを行って製品化する(ステップ6)。
本実施例は、全体のステップ2において、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像へ、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像とを逆グラデーション処理をしたうえで、合成する。
<使用装置>
本発明の実施例1の画像処理方法において、被写体を撮影するための撮影装置と被写体に光を照射するための照射装置、撮影して得られた撮影画像を処理して3次元データを作成する画像処理装置を用いる。これを利用した本発明の実施例1の金型加工方法においては、さらに、設計システム装置及び金型加工装置を用いる。
{撮影装置}
本実施例に使用する撮影装置は、被写体からの光を集光する光学系としての撮像レンズ及び撮像レンズからの光線をボディ内部のCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型等の光電変換部に導き、シャッターの操作時に光電変換部の光電変換面に結像している画像を画像データとして出力する一般的な機能を有するカメラで、画像処理装置に接続されている。自然界に存在する生物や植物の表面構造を模した表面を再現するために、被写体は、写真などの平面画像ではなく、実物、すなわち、自然界の生物や植物である。
自然界のサンプル表面には、微細な凹凸や大きな外観形状まで様々なサイズが存在する。そこで、被写体となるサンプルの撮影範囲のサイズについて、サイズが大きい被写体、サイズが小さく微細な被写体の2種類に分け、種類に応じて使用するカメラを変更する。
大きい被写体の場合、「一眼カメラ」を使用する。また、「一眼カメラ」の最大焦点距離が25cmの為、マクロ(近距離)撮影を行う接続部品として「リバースアダプター」と「マクロレンズ」を使用する。
ここで、「リバースアダプター」はカメラのレンズを逆向きに取り付ける為の部品で、カメラのマウント部分にはめ込み、焦点距離約20mmまで撮影可能にすることができる。「マクロレンズ」はカメラのレンズに取り付けるタイプのレンズであり、高倍率の接写撮影が可能である。どちらもマクロ撮影を行えるが、「リバースアダプター」の方が「リバースアダプター」より多少高倍率である。ただし焦点を手動で操作する為、撮影が難しい。「マクロレンズ」の場合、「リバースアダプター」よりは高倍率でないが焦点を自動で合わせられ、容易に使用できる。
小さく微細なサンプルの場合、USBマイクロスコープを使用する。倍率は最大230倍まで上げられ、付属の正面照射機能と他の機材の照射を組み合わせる事により、容易に照射撮影を行える。本実施例ではUSBマイクロスコープ(Dino Lite Premier:株式会社エランド)を使用したが、これに限定されない。
本実施例で使用したUSBマイクロスコープは、計測機能付きのデジタルマイクロスコープで、前方に撮像レンズを有し、レンズの外周を取り囲むように8個のLED照明を配し、胴体部分に拡大率やピントを調節するダイヤルを有し、後方に設けたUSB端子を用いてコンピュータに接続し撮影画像を拡大してモニター確認しながら撮影できるものである。モニター時に被写体となるサンプルの表面の模様の実寸サイズを測定することもできる。また、角度を自由に設定して固定するための補助具としてスタンドを有する。
{照射装置}
本実施例に使用する照射装置は、電球を用いたタングステン光源やハロゲン光源、あるいは、ストロボを用いたストロボ光源等の何れの照明光であっても良いが、本実施例では、前記撮影装置に付属された8個のLED照明からなる第一の照明光と撮影装置の左右に配置して固定可能なポータブルな第二の照明光及び第三の照明光を使用した。第一の照明光の左右に配置する第二の照明光及び第三の照明光には、比較的明るいHMI(Hydrargyrum Medium-arc Iodide)を使用した。HMIは太陽光に近い発光を行い、自然なグラデーションを再現できると考えられるので、自然物の凹凸を正確に写し取るのに適する。光束が一定の面光源が望ましい。その他の照射を補助する道具としてスポット撮影を可能にする為にボードを使用した。角度・高さ調整のために、三脚とブームユニットを使用した。
本実施例の画像処理方法においては、撮影は、被写体を立てて撮影する。したがって、ボードは立てて用いる。ボードの前面側に被写体を立てて固定する補助部材を有することが好ましい。
{画像処理装置}
本実施例では、画像処理装置は撮影装置に接続されたコンピュータで、取り込んだ画像について、被写体の表面形状の輪郭及び高低差を把握しグラデーションで表す機能、処理した画像データを設計システムで読み込み可能なファイル形式にする機能を備える。本実施例における画像処理装置には、ハイライト処理、除外演算処理、ピンライト処理、乗算演算処理、ビビット演算処理、カラーモード変更、階調の反転、部分選択、部分削除、明るさとコントラストの調整、輪郭抽出、重ね合わせ、ぼかし、及びその他の一般的画像処理が可能な画像処理ソフトウェア、例えばアドビシステムズ社製のフォトショップを搭載してある。
{設計システム装置}
設計システム装置は、製品設計をして設計されたものを工作機械(本実施例では金型加工装置)で加工するための制御プログラムを生成する機能を持ったソフトウェアを搭載した装置である。本実施例では、CAD(computer aided design)機能とCAM(Computer aided manufacturing)機能を有するソフトウェアとして、テクノロジック社のArtCAMを搭載した設計システム装置を使用したがこれに限定されない。
{金型加工装置}
本実施例では、ArtCAMで作成された制御プログラムによって切削加工してゴム用金型を作成する金型加工装置として、MyCenter3Xi(キタムラ機械株式会社製)を使用したが、これに限定されない。
<画像処理方法>
本実施例の画像処理方法は、図1における全体のステップ1とステップ2、すなわち、金型加工にそのシェイプを利用する被写体を、撮影して取得した画像をデジタル化し、次に、デジタル化した表面画像の処理を行うものである。
本実施例の画像処理方法は、被写体を立てた状態で被写体を固定し、被写体に対して正面の位置にカメラを固定して撮像して撮影画像を取得する撮影ステップと撮影画像を処理して3次元データを作成する処理ステップとを含む。
図2は、本発明の実施例1の画像処理方法の撮影ステップの撮影方法を示す図である。図2に示したように、被写体2を立てた状態で固定し、被写体に対して正面の位置にカメラ3を固定して撮像して撮影画像を取得する。なお、被写体としては、わさびおろし器に使用されているサメ肌を使用した。
上方向から撮影を行う場合、照射機材の角度調整が困難、且つ角度調整に限界がある。また、撮影者がカメラのファインダーを覗く場合、人の影が被写体であるサンプル表面に映り、正しいグラデーションの撮影が行えない。本実施例によれば、被写体を垂直にして水平方向から撮影するので、正しいグラデーションの撮影ができる。水平方向からの撮影は照射機材の角度や距離調整が容易、且つ限界がない。また、ファインダーを覗く時に発生する人の影がサンプルに映る問題もなくなる。
本実施例における撮影ステップは、(1)被写体は撮影する面を立てた状態とし、被写体に対して正面の位置にカメラを固定する設置ステップと、(2)被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影して第1の撮影画像を取得する第1の撮影ステップと、(3)被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影して第2の撮影画像を取得する第2の撮影ステップと、(4)第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影して第3の撮影画像を取得する第3の撮影ステップとを含む。
図3は、本発明の実施例1の画像処理方法の撮影ステップにおける照射方法を示す模式図である。図3の紙面手前側が上方向、裏面側が下方向となる。立てて固定した被写体の表面に対し正面に撮影装置をセットし、照明光1a、1b、1cは床からの高さが同じで水平に並べてある。被写体2は3回撮影する。いずれも被写体2の正面に固定した撮影装置であるカメラ3によって撮影する。表面に垂直に光を照射して撮影した画像と、ななめ右方向から光を照射した画像と、ななめ左方向から光を照射した画像とを取得する。ななめ右方向からの照明光の入射角とななめ左方向からの照明光の入射角は、等しい角度である。等しい角度で照射してデジタル化することにより被写体の凹凸を正確に再現することができる。
前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像は、それぞれ照明光の入射角が30度以上80度以下であることが好ましく、盛り上がった表面では、照明光の入射角が30度以上60度以下であることがより好ましい。また、凹んだ表面では、照明光の入射角が60度以上80度以下であることがより好ましい。なお、照射距離の指定や被写体による照射角度の指定をしなくてもよいので、撮影作業が楽である。
本実施例においては、第1の撮影画像における照明光の入射角は0度、第2の撮影画像における照明光の入射角は右に45度、第3の撮影画像における照明光の入射角は左に45度である。なお、入射角は、表面へ垂直に入射する場合は入射角0度、表面と水平に入射する場合は入射角90度となる。
本実施例においては、撮影時に、胴体部分のダイヤルで拡大率やピントを調節する。また、USB端子を用いて接続されたコンピュータの表示画面に撮影画像を拡大して、モニター確認しながら撮影する。モニター時に被写体の表面の模様の実寸サイズを測定する。X軸、Y軸の実寸サイズを、ラインや図形等を利用して測定し、データを保存する。
図4は、照明光により被写体にあらわれる影の模式図で(a)凹んだ被写体の場合の模式図と(b)膨らんだ被写体の場合の模式図である。(a)(b)はともに、被写体において画像に表れるグラデーションを示す図と、被写体の断面図にかかるグラデーションを重ね合わせた図を左右に並べて比較してある。グラデーションとは、ある異なる2色の色や濃淡が滑らかに連続して変化してゆく表現のことである。
図4(a)では、被写体は中央が最も深い凹みであるにもかかわらず、照射方向側の凹みは深いほどグレースケール値が低く白っぽくなるので凹みかたが中央より周縁近くのほうが深い凹みとしてあらわされてしまう。またこの部分には、照明光が反射して明るい部分ができる白飛びという現象が起きやすく、白飛びした部分は凹みであっても突然の膨らみとしてあらわされてしまう。さらに、照明光の光が強く当たっている箇所ではコントラストが強く、したがって、凹凸も大きくあらわされるが、照明光の光があまり届かず弱く当たっている箇所ではコントラストが弱く、したがって、凹凸の差が小さくあらわされてしまう。一方、照射方向の反対側では、膨らみ部分のグレースケール値が高く黒っぽくなるので膨らみではなく凹みとして、しかも内側の凹みよりも深い凹みとしてあらわされてしまう。
図4(b)では、被写体は中央の突起のすぐわきは、なだらかな山なりであるにもかかわらず、照射方向の反対側ではこの部分のグレースケール値が高く黒くなるので急な凹みとしてあらわされてしまい、また、照射方向の反対側の山なりも被写体とは逆に中央から周縁部分にかけてグレースケール値が低くなり白っぽくなるので膨らみではなく凹みとしてあらわされてしまう。
したがって、図4(a)(b)いずれの場合も、このままでは正しい3次元データを作成することができない。
本発明では、突出している箇所は比較的白く、突出高さが高いほどより白く、また凹んでいる箇所は比較的黒く、凹み深さが深いほどより黒くし、白から黒へのグラデーションの値で表面の各箇所における高さを表すことができ、よって、3次元データを正しく作成することができる。
被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と、被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像は、ともに、1つの画像の中で、照射方向側と、照射方向の反対側とで、膨らんでいる部分も凹んでいる部分も影の出方、すなわちグラデーション方向が逆になる。
本発明では、逆グラデーション処理は、第2の撮影画像と第3の撮影画像のグラデーション方向を揃える修正をしたうえで重ね合わせをする処理である。例えば、第2の撮影画像と第3の撮影画像の両方ともにおいて、照射方向の反対側で膨らんでいる部分が影となり凹んでいる部分が明るくなっている点を修正して、すなわちグラデーション方向を揃えて、両画像を重ね合わせする。照射方向側で生じる光の反射による白飛びやライティングの差(照明光の届き方の差)による誤差もかかる処理により補正される。
かかる逆グラデーション処理を行ったうえで、さらに、輪郭を抽出してグラデーション方向の反転等を補正するため、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像を重ね合わせる。
重ね合わせていく過程において、全体の明るさが明るくなりすぎたり暗くなりすぎたり、あるいはコントラストが悪くなったりするのでこれを補正する。
{凸部処理}
図5は、本発明の実施例1の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。実施例1の画像処理方法では、処理ステップが、撮影対象の表面形状が山なりの表面である場合の処理ステップである。図5では、各ステップを、凸部処理のステップ1〜9と表して、図1に示した全体のステップ1〜6と区別する。
本実施例では、カラーを反転させる「階調の反転」機能を使用し、逆グラデーション処理を行って第2の撮像画像と第3の撮像画像のグラデーションの方向を、突出しているところを白く凹んでいるところを黒くあらわす、通常のグラデーション向きに戻す。その後、コントラストの演算処理を行い、第1の撮像画像を重ね合わせて輪郭抽出を行う。
(開始)
画像処理装置に第1の撮影画像と第2の撮影画像と第3の撮影画像とを取り込んで、画像処理を開始する。
(ステップ1)
凸部処理のステップ1は、カラーモードの変更である。詳細には、凸部処理ステップ1は、第1の撮影画像と第2の撮影画像と第3の撮影画像とをそれぞれグレースケールとするグレースケールステップである。 画像を重ね合わせた後に色値を認識しやすくする為、それぞれの画像のカラーモードを「RGB」から「グレースケール」に変更する。
(ステップ2〜5)
凸部処理のステップ2〜5は、被写体が膨らみを有する部分の場合における逆グラデーション処理ステップであり、グレースケールステップを経た第2の撮影画像及び第3の撮影画像を、全体の画像を暗くする露光量処理をし、グラデーション方向を変える階調の反転をし、グラデーションの滑らかさを保ったコントラストでかつグレースケールが50%以上となるように明るさを低下させたうえで、ピンライト演算処理又は乗算演算処理で重ね合わせて影のコントラストを調整する逆グラデーション処理ステップである。
(ステップ2)
凸部処理のステップ2は、露光量処理(ハイライト処理)である。詳細には、グレースケールステップを経た第2の撮影画像及び第3の撮影画像を、全体の画像を暗くする露光量処理をする。
露光量処理では、全体の画像を暗くしながらも、左右から照射した画像のグラデーションを滑らかにする。この処理でシャドウに対して影響を最小限に抑え、ハイライトを調整していく。 露光量には3つの処理機能があり、露光量・オフセット・ガンマを調整して処理する。露光量の調整では、最も暗いシャドウに対する影響を最小限に抑え、色調のハイライトを調整する。オフセットの調整では、ハイライトに対する効果を最小限に抑え、シャドウと中間調を暗くする。ガンマの調整では、画像などの色のデータとそれが実際に出力される際の信号の相対関係を調節して、より自然に近い表示を得るための補正操作をする。
(ステップ3)
凸部処理のステップ3は、階調の反転処理(グラデーション方向修正)である。詳細には、グラデーション方向を変える階調の反転をする。
階調の反転処理(グラデーション方向修正)では、露光量処理をした画像に、階調の反転という処理を行い、逆グラデーションを元の方向に戻す。画像の階調を反転すると、チャンネル内の各ピクセルの明るさの値は256階調カラー値のスケール上で反対の値に変換される。例えば、ポジ画像内の255の値を持つピクセルは0に変更され、5の値のピクセルは250に変更される。
(ステップ4)
凸部処理のステップ4は、明るさ・コントラスト処理である。詳細には、グラデーションの滑らかさを保ったコントラストでかつグレースケールが50%以上となるように明るさを低下させる。
明るさ・コントラスト処理は、数回行い、画像を暗くしながらもグラデーションの滑らかさは維持する。例を挙げると、明るさは3回すべて最大まで明るさを下げ、コントラストは、1〜2回目は上げて3回目は微調整する。
(ステップ5)
凸部処理のステップ5は、ピンライト演算処理又は乗算演算処理(グラデーションの重ね合わせ)である。詳細には、ピンライト演算処理又は乗算演算処理で重ね合わせて影のコントラストを調整する。
ピンライト演算処理又は乗算演算処理(グラデーションの重ね合わせ)では、処理した左右の画像を「ピンライト」という演算処理で重ね合わせ、下の画像の不透明度処理(塗り)で影のコントラストを調整する。
図6は、本発明の実施例1の画像処理方法におけるピンライト演算処理を示す説明図である。ピンライト演算処理は、合成色に応じてカラーが置換される処理である。合成色が50%グレーより暗い場合、合成色より明るいピクセルは置換される。合成色より暗いピクセルは変更されない。先までの工程で画像を暗くしていた理由は、合成色を50%グレー以上にして暗い画像を置換させ、また、画像の明度差をなくしてグラデーションを残す為である。
図6の例では、Aの箇所では、上の画像(右方向から照明光を当てた画像)におけるグレースケール値は95%で下の画像(左方向から照明光を当てた画像)におけるグレースケール値は90%であり、上の画像は下の画像より暗いため置き換えられる。Bの箇所では、上の画像におけるグレースケール値は95%で下の画像におけるグレースケール値は94%であり、上の画像は下の画像より暗いため、置き換えられる。
すなわち、重ね合わせした画像のグレースケールが50%以上となるようにして重ね合わせて、画像の各点において、第2の撮影画像及び第3の撮影画像のうち重ね合わせした画像より明るい方の画像の明るさに置き換える。そして、コントラストを調整して重ね合わせ画像を作成する。重ね合わせでは、一つの画像ファイルの中に各画像ともレイヤーとしてそれぞれ存在しており、画像の結合はされていない状態である。
(ステップ6)
凸部処理のステップ6は、ステップ5を完了したのち、重ね合わせた画像のグラデーションが全体として均等になっているか確認し、均等になっていればステップ7に進み、均等になっていなければステップ4に戻る、判断ステップである。
(ステップ7)
凸部処理のステップ7は、ビビットライト演算処理(輪郭抽出・グラデーション修正)である。詳細には、さらに、輪郭を抽出してグラデーション方向の反転等を補正するため、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像を、前記した第2の撮影画像と第3の撮影画像とを重ねあわせて処理した画像に、重ね合わせる、重ね合わせステップである。
正面照射の画像を一番上からビビットライト演算処理で重ね合わせ、明るさ・コントラスト処理により画像を明るくする。正面照射の画像は輪郭が出るため、重ね合わせることで模様の輪郭が明瞭になる。この処理で周りのコントラストを取り除き、上面からの輪郭をはっきりさせる。また正しい影のコントラスト、グラデーションにしていく。
図7は、本発明の実施例1の画像処理方法におけるビビットライト演算処理を示す説明図である。ビビットライト演算処理は、合成色に応じてコントラストを増加又は減少させカラーの焼き込み又は覆い焼きを行う。合成色(光源)が50%グレーより明るいときは、コントラストを落として画像を明るく、50%グレーより暗い時はコントラストをあげて画像を暗くする。
図7の例では、Aの箇所では、上の画像(垂直に照明光を当てた画像)におけるグレースケール値は30%で下の画像(左右重ね合わせ画像)におけるグレースケール値は92%であり、上の画像は下の画像より明るいため、重ね合わせた際、画像が明るくされる。しかし明るくされてもグラデーションは残る。Bの箇所では、上の画像におけるグレースケール値は0%で下の画像におけるグレースケール値は94%であり、上の画像は下の画像より明るいため、重ね合わせた際、画像が明るくされる。
(ステップ8)
凸部処理のステップ8は、画像の結合である。詳細には、重ね合わせた、第1の撮影画像と、予め重ね合わせした第2の撮影画像と第3の撮影画像の、計3画像のレイヤーを一つにまとめる。すなわち、重ね合わせたすべての撮影画像を結合して一つの合成画像とする合成ステップである。
(ステップ9)
凸部処理のステップ9は、修正・輪郭作成処理である。詳細には、合成された画像の調整を行う調整ステップである。
修正ブラシツール、露光量、エッジの強調、輪郭のトレース等の各ツールによる処理で画像のコントラスト・輪郭の精度を上げ、デジタル画像の最終調整を行う。修正ブラシツールでは不完全な部分を周りの画像になじませることができ、細かいグラデーションを修正できる。また、輪郭がうまく描かれていない場合、境界線というツールで境界線を描く処理を行う。
本ステップで処理を行うツールの使用例は以下のとおりである。エッジの強調ツールでは画像のエッジを強調する。エッジの明るさコントロールの設定値が高い場合は、強調されるエッジ部分が白いチョークでペイントしたように見える。設定値が低い場合は黒インクでペイントしたように見える。この処理でコントラスト調整や輪郭の強調を行う。ぼかし(表面)ツールではエッジを保持しながら画像をぼかす処理をする。このフィルターは、特殊効果を作成するときや、ノイズやざらつき感を除去する。この処理でグラデーションを滑らかに修正する。ぼかしツールでは画像内のはっきりしたエッジをやわらげたり、ディテールをぼかす。ぼかし(表面)と似た処理を行うが、この処理では部分的にグラデーションを滑らかにする時、使用する。修正ブラシツールでは不完全な部分を修正し、まわりの画像となじませる。また画像またはパターンからサンプルしたピクセルを使用してペイントすることが可能である。修復ブラシツールでは、サンプルしたピクセルのテクスチャ、明るさ、陰影および透明度を修復先のピクセルと一致させる。そのため修復したピクセルが画像の残りの部分にシームレスに溶け込む。境界線ツールでは選択範囲の輪郭に線を描く。この処理で最背面のグラデーションを作成する。また輪郭のみの抽出も可能である。
本実施例では、被写体が膨らみを有するものであるので、境界線の外側は黒とする。
(終了)
凸部処理のステップ1〜9を完了したのち、画像処理を終了する。図8は、本発明の実施例1における画像処理完了後の合成画像を示す図である。白から黒までグラデーションをもって被写体の表面状態が詳細に示される。
{画像処理後}
図9は、本発明の実施例1の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。全体のフローにおけるステップ2まで、すなわち金型加工にそのシェイプを利用する被写体を、撮影して取得した画像をデジタル化しデジタル化した表面画像の処理まで、を完了したのち、全体のステップ3として、設計システム装置に読み込み、数値化する。そして、ステップ4で、正しく数値を読み込めるか判断し、正しく数値を読み込めない場合はステップ2に戻り、正しく数値を読み込める場合は、後述するステップ5に進む。ステップ5で、正しく数値を読み込める場合は、次に、ステップ4で得られた数値をもとに金型を設計し切削する。そして、ステップ6で、仕上げを行って製品化する。図9はArtCAMによる切削イメージであり、本実施例によれば、被写体の表面の山なりになった傾斜部分における細かなところまで正確に再現できることがわかる。
図8では境界線より外側が黒(最も低い)、内側も黒で中心の凸部に向かって徐々に白(最も高い)となっている。境界線における高さをプラスマイナス0とし、これを最も低い部分として、境界線内部の2次元座標データと各座標データに対応する白から黒までのグラデーションデータ(グレースケールの比率データ)とし、図9では、グラデーションデータを高さデータに変換して三次元データとなっている。
画像処理完了後の合成画像は、編集にある自由変形を使用することにより、凹凸のサイズ・形状変更が可能である。これにより、抽出した表面のサイズ拡大縮小、形状の伸び縮みが可能になる。表面の凹凸を抽出し、図面に揃えるよう配置を行う。背景の色は山なりの場合、黒を使用する。逆に凹みの場合は白を使用する。黒を使用する場合、配置背景の作成方法は、新規レイヤーを作成してグラデーションツールで黒く処理して行う。処理したレイヤーに抽出した表面を配置する。
また、表面の凹凸を抽出して配置する場合、画像と画像のつなぎ目が揃わない問題が生じる恐れのないように、配置によるつなぎ目を揃える方法として、スクロール処理のラップアラウンド(巻き戻す)設定をする。すなわち、スクロール処理で画像端面部分の表面を反対側に巻き戻し、つなぎ目を揃えていく。このようにして配置データを作成する。CAD・CAMへの落とし込みとして、上記のように作成した配置データは、JPEG形式でArtCAMで読み込む。その後ArtCAM上、若しくはstlデータに変換して工業製品用CADから数値化する。
すなわち、全体のフローのステップ3では、画像処理して合成した画像について、グレースケールの比率をZ軸方向のデータとして、各次元とも任意に拡大縮小して任意の数組合わせて配置してつなぎ目を揃え、金型加工装置で読み込み可能な配置データを作成し、設計システム装置に読み込み、数値化する。
したがって、連続的な模様とすることができ、これにより金型に自然な連続模様を切削することができる。
正しく数値を読み込める場合は、かかる数値をもとに、金型を設計し、切削パターンデータを作成し、前記切削パターンデータに基づいて切削していく。また輪郭のみ抽出して線で設計を行う場合、画像処理装置からパスを作成し、aiデータで書き足しを行い、CADに落とし込む。図9は図8のJPEG画像をX=150mm、Y=150mmの範囲でZ=3mmが最大高さとなるように指定して落とし込んだデータである。
2次元座標データ、そしてその位置におけるグレースケールデータは、それぞれ、2次元座標データ、そしてその位置における法線ベクトルデータ(高さ:Z軸)に対応するものへ変換される。
ArtCAMでは、任意にレリーフの高さを変えることができる。図10は、本発明の実施例1の画像処理方法を利用したバリエーションの説明図である。たとえば、模様の一番盛り上がって高いところ(グラデーションデータで白)を、+2.8mmの高さ(図10(b))とするか、+0.7mmの高さ(図10(a))とするか任意であり、図のように、各部分の高さは、白とした部分の高さに応じて伸縮する。例えば、グレースケール0%(白)がZ軸方向の高さを+2.8mmとするとグレースケール50%(灰)の部分のZ軸方向の高さは+1.4mm、グレースケール0%(白)がZ軸方向の高さを+0.7mmとするとグレースケール50%(灰)の部分のZ軸方向の高さは+0.25mm、となり、高さを伸縮してもレリーフのディテールが失われない。一方、表面をより滑らかにするために、細かな凹凸を平均化するスムージングをArtCAMにおいて行うこともできる。
{効果}
本実施例の画像処理方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でも正しく再現すること及び個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジすることが容易にできる。
本実施例の画像処理方法によれば、撮影の照明が引き起こす影や反射の影響を排除し、生物や植物の表面の微細で複雑な模様を正確に写し取ることができ、模様の深さにムラが生じたり、凸部内の凹部を凸部と誤認識したり、輪郭部分が深い凹部と誤認識したりするおそれがない。したがって、画像処理の時間やコストが削減され、納期を早くできるとともに、深さやふくらみの傾斜変化等、不定形で複雑な表面を再現できる。また、模様のサイズや深さを変えられるので、様々なシチュエーションに対応できる。画像上のライティング加減による白飛びや影、露光量やコントラスト値の違いにより、意図しない表面加工となってしまうおそれがなく、特に凹凸部分で照射方向により、部分的に逆の凹凸と誤認識されてしまう問題も解消される。
本実施例では、突起のすぐわきのなだらかな山なりである箇所が急な凹みとしてあらわされてしまうことや、中央から周縁部分にかけて膨らみではなく凹みとしてあらわされてしまうことや同じ高さの膨らみでもコントラストにより膨らみの高さが違ってあらわされてしまうことを防止できる。
なお、上記において記載した金型加工方法は、本実施例の画像処理方法で処理した画像の2次元座標データと各座標データの点におけるグレースケールの比率を有する合成画像について、グレースケールの比率をZ軸方向のデータとして、各次元とも任意に拡大縮小して任意の数組合わせて配置してつなぎ目を揃え、金型加工装置で読み込み可能な配置データを作成することを特徴とするものである。かかる金型加工方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でもこれを再現した表面模様又は個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジした表面模様を連続的に製品に施せる金型とすることができる。
したがって、本実施例によれば、自然界に存在する生物や植物の複雑な表面構造を模した表面を、時間やコストをかけずに、金型による製品表面への再現を行うことができる。さらに、金型から作製した製品に、生物や植物の表面構造が有する機能性を十分に発揮させることができる。例えば、サメ肌の有する凸凹によるグリップ感をカメラのグリップ等に利用できる。また、凹凸の高さを自由に変えられるので、摩耗に対する耐久性を高めることができる。模様の凸凹が浅いとすぐに表面の凸凹がすり減ってつるつるになるが、本実施例によれば、自然物から写し取った凸凹を金型で鮮明につけられるので、すり減りにくく経年劣化に強い。また、画一的連続模様でなくても、曲面や立体物などへ連続的な模様を付することができ、模様の再現に制限がなく、アレンジが自在にできる。データがデジタルであるので、腐食と違って失敗がなく、均一な品質で製作でき、欠陥品ロスを防止できる。また、納期が読みやすい。
本発明の実施例2の画像処理方法は、前述した全体のステップは共通し、全体のステップ2においては、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像へ、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像とを逆グラデーション処理をしたうえで、合成するという点では共通する。使用装置は実施例1と共通で、本実施例の画像処理方法は、被写体を立てた状態で被写体を固定し、被写体に対して正面の位置にカメラを固定して撮像して撮影画像を取得する撮影ステップと撮影画像を処理して3次元データを作成する処理ステップとを含む点で、実施例1と共通する。実施例1の凸部処理の代わりに凹部処理を行うほかは実施例1と共通する。
{凹部処理}
図11は、本発明の実施例2の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。実施例2の画像処理方法では、処理ステップが、撮影対象の表面形状がへこんでいる表面である場合の処理ステップである。図11では、各ステップを、凹部処理のステップ1〜6と表して、図1に示した全体のステップ1〜6、図5に示した凸部処理のステップ1〜9と区別する。逆グラデーション処理は凹部処理のステップ2である。
本実施例では、全体を明るくしながらグラデーションを滑らかにする除外演算処理機能を使用し、逆グラデーション処理を行って第2の撮像画像と第3の撮像画像のグラデーションの方向を、突出しているところを白く凹んでいるところを黒くあらわす、通常のグラデーション向きに戻す。その後、コントラストの演算処理を行い、第1の撮像画像を重ね合わせて輪郭の重ね合わせを行う。
(開始)
画像処理装置に第1の撮影画像と第2の撮影画像と第3の撮影画像とを取り込んで、画像処理を開始する。
(ステップ1)
凹部処理のステップ1は、カラーモードの変更である。詳細には、凸部処理ステップ1は、第1の撮影画像と第2の撮影画像と第3の撮影画像とをそれぞれグレースケールとするグレースケールステップである。画像を重ね合わせた後に色値を認識しやすくする為、それぞれの画像のカラーモードを「RGB」から「グレースケール」に変更する。
(ステップ2)
凹部処理のステップ2は、除外演算処理(グラデーション方向修正)である。本ステップは、被写体がへこみ(凹み)を有する部分の場合における逆グラデーション処理ステップであり、グレースケールステップを経た第2の撮影画像及び第3の撮影画像を、全体の画像を明るくしながらへこみ部分のグラデーションを正しくする除外演算処理で重ね合わせる処理である。
図12は、本発明の実施例2の画像処理方法における除外演算処理を示す説明図である。図12中において左側の画像(「上の画像」)は、被写体の右側から照明光を照射して撮影した画像を時計回りに90度回転させたものであり、図12中において右側の画像(「下の画像」)は、被写体の左側から照明光を照射して撮影した画像を時計回りに90度回転させたものである。図12中において下側の画像(「重ね合わせた画像」)は、「上の画像」と「下の画像」を除外演算処理で重ね合わせた画像である。除外演算処理では各チャンネル内のカラー情報に基づき合成色を基本色から取り除くか、基本色を合成色から取り除く。明るさの値の大きい方のカラーから小さい方のカラーを取り除き、ホワイトと合成すると基本色の値が反転する。この効果で凹みのグラデーションを正しくしていく。
図12の例では、A及びBの個所では、上の画像(右方向から照明光を当てた画像を時計回りに90度回転させたもの)におけるグレースケール値は59%で、下の画像(右方向から照明光を当てた画像を時計回りに90度回転させたもの)におけるグレースケール値は4%である。上の画像から下の画像の明るさの値を引いた結果、合成色は明るくなる。C及びDの個所では、上の画像におけるグレースケール値は27%で、下の画像におけるグレースケール値は11%である。明るい下の画像から暗い上の画像の値を引いた結果、合成色はコントラストが反転して黒くなる。
(ステップ3)
凹部処理のステップ3は、ステップ2を完了したのち、重ね合わせた画像のグラデーションが全体として均等になっているか確認し、均等になっていればステップ4に進み、均等になっていなければステップ2に戻る、判断ステップである。
(ステップ4)
凹部処理のステップ4は、選択による部分明るさ・コントラスト処理である。詳細には、凹み以外の部分を明るくし、かつグラデーションを滑らかにする。かかる部分を明るくすることによって凹んでいない部分が凹んでいる部分よりへこんであらわされることを回避する。
本処理を行う前に重ね合わせた画像は結合しておく。選択による部分明るさ・コントラスト処理は、へこみ部分以外の場所を選択し、露光量処理等のコントラストツールで画像を明るくする。その後、ぼかし(表面)やぼかしツールでグラデーションを滑らかにしていく。
(ステップ5)
凹部処理のステップ5は、輪郭の重ね合わせ及び修正・輪郭作成処理である。詳細には、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像を、前記した第2の撮影画像と第3の撮影画像とを重ねあわせて処理しさらに結合して処理した画像に、重ね合わせて、明るさやコントラストの調整をしてから結合し、輪郭を作成する。
正面照射の画像を編集した画像の上に重ね合わせ、明るさ・コントラスト等の処理を行い、画像を結合して輪郭を描く。明るさ・コントラスト等の処理には、ぼかしツールなどを用いる。第1の撮影画像を一番上に乗算処理で重ね、明るさ・コントラスト処理する。図13は、本発明の実施例2の画像処理方法における輪郭作成処理の説明図である。本ステップでは、明るさ・コントラスト処理した後、境界線ツールで輪郭を描く。
本実施例では、被写体が凹みを有するものであるので、境界線の外側は白とする。
(終了)
凹部処理のステップ1〜6を完了したのち、画像処理を終了する。図14は、本発明の実施例2における画像処理完了後の合成画像を示す図である。白から黒までグラデーションをもって被写体の表面状態が詳細に示される。
{画像処理後}
図15は、本発明の実施例2の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。全体のフローにおけるステップ2まで、すなわち金型加工にそのシェイプを利用する被写体を、撮影して取得した画像をデジタル化しデジタル化した表面画像の処理まで、を完了したのち、全体のステップ3〜ステップ6を行って製品化する点は実施例1と同じである。図15はArtCAMによる切削イメージであり、本実施例によれば、被写体の表面の凹みやその傾斜部分における細かなところまで正確に再現できることがわかる。
図14では境界線より外側が黒(最も低い)、内側が白(最も高い)で、凹み部分では中心の最も凹んでいる部分に向かって徐々に黒くなっている。境界線における高さをプラスマイナス0とし、これを最も高い部分として、境界線内部の2次元座標データと各座標データに対応する白から黒までのグラデーションデータ(グレースケールの比率データ)とし、図15では、グラデーションデータを高さデータに変換して三次元データとなっている。配置データ作成やCAD・CAMへの落とし込み、金型の設計・切削は実施例1で記載した方法と同様である。
{効果}
本実施例の画像処理方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でも正しく再現すること及び個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジすることが容易にできる。
本実施例の画像処理方法によれば、実施例1の効果に記載したように、撮影時の問題が解決され、画像処理の時間やコストがかからず、不定形で複雑な表面を再現でき、様々なシチュエーションに対応でき、自在な表面加工が実現できる。
本実施例では、中央が最も深い凹みであるにもかかわらず凹みかたが中央より周縁近くのほうが深い凹みとしてあらわされてしまう部分ができることや、白飛びした部分は凹みであっても突然の膨らみとしてあらわされてしまうことや、同じ深さの凹みでもコントラストにより凹みの深さが違ってあらわされてしまうことを防止できる。
また、本実施例の画像処理方法で処理した画像を利用した金型加工方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でもこれを再現した表面模様又は個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジした表面模様を連続的に製品に施せる金型とすることができる。
本発明の実施例3の画像処理方法は、山なりと凹みが合わさった表面のグラデーション処理方法である。前述した全体のステップは共通し、全体のステップ2においては、被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像へ、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像とを逆グラデーション処理をしたうえで、合成するという点では共通する。使用装置は実施例1と共通で、本実施例の画像処理方法は、被写体を立てた状態で被写体を固定し、被写体に対して正面の位置にカメラを固定して撮像して撮影画像を取得する撮影ステップと撮影画像を処理して3次元データを作成する処理ステップとを含む点で、実施例1と共通する。実施例1の凸部処理の代わりに凸凹部処理を行うが、凸凹部処理は、実施例1の凸部処理のステップ8(画像の結合)・ステップ9(修正・輪郭作成)の代わりに、凸凹重なり部処理のステップ1〜3を行うほかは実施例1の凸部処理と共通する。
{凸凹部処理}
図16は、本発明の実施例3の画像処理方法における処理ステップの詳細フロー図である。実施例3の画像処理方法では、処理ステップが、撮影対象の表面形状が膨らんでいてその頂上部に凹みがある表面である場合の処理ステップである。本実施例では、山なり、凹みの処理画像を重ね合わせ、部分消去で補正する。
図17は、(a)照明光により被写体にあらわれる影の模式図と(b)対応箇所の画像例を示す図である。図17では、わさびおろし器に使用されているサメ肌を被写体としている。サメ肌の表面は、単純に膨らみが並んでいるのではなく、各膨らみの頂上部に凹みがあり、この凹みの存在により表面を滑る材料(例えばワサビ)が削れる。しかし、このような微細な構造を再現することは従来の方法では困難であった。
図16では、実施例1と共通しないステップを凸凹重なり部処理のステップ1〜3として、図5に示した実施例1と共通する凸部処理のステップ1〜7と組み合わせて示す。
本実施例では、実施例1と同様にして逆グラデーション処理を行って第2の撮像画像と第3の撮像画像のグラデーションの方向を通常のグラデーション向きに戻す。その後、コントラストの演算処理を行い、第1の撮像画像を重ね合わせて輪郭の重ね合わせを行う。そして、その後、凹み部分については、その凹み部分がある高さに合わせたうえでグラデーション処理した画像を重ね合わせ、部分消去で補正したうえで結合する。実施例1と共通する部分については記載を省略する。
{凸凹重なり部処理}
(ステップ1)
凸凹重なり部処理のステップ1は、ピンライト演算処理画像の複製及びグラデーションツール処理である。詳細には、凸部処理のステップ5におけるピンライト演算処理で第2の撮影画像及び第3の撮影画像とを重ね合わせた画像を複製しておき、一方で、その後、凸部処理のステップ7までの処理を完了した重ね合わせ画像のうち凹み部分を選択して、グラデーションツールで白く処理し、同時に、ぼかし処理でグラデーションを滑らかにする、グラデーションツール処理をする。
(ステップ2)
凸凹重なり部処理のステップ2は、複製画像の重ね合わせである。詳細には、凸凹重なり部処理のステップ1で複製した画像を、階調の反転又は除外演算処理しながら、処理済みの重ね合わせ画像(凸凹重なり部処理のステップ1で、凸部処理のステップ7までの処理を完了した重ね合わせ画像にグラデーション処理した画像)の上に重ねる。階調の反転には乗算演算を組み合わせてもよい。
(ステップ3)
凸凹重なり部処理のステップ3は、消しゴムツールによる部分削除・画像の結合・グラデーション処理である。詳細には、消しゴムツール等で、一番上になっている画像すなわち凸凹重なり部処理のステップ2で上に重ねた画像の、凹み部分以外は消去し、重ねられた画像と合わせる。図18は、本発明の実施例3の画像処理方法における消しゴムツールによる部分削除処理を示す説明図である。本実施例においては、画像の中で、中央の凹み部分を残し、それ以外は消去する。その後、画像を結合し、ぼかし等の処理でグラデーションを滑らかに処理していく。
(終了)
凸凹重なり部処理のステップ1〜3を完了したのち、画像処理を終了する。図19は、本発明の実施例1における画像処理完了後の合成画像を示す図である。白から黒までグラデーションをもって被写体の表面状態が詳細に示される。膨らんだ領域内で、その領域の境界線付近は盛り上がっているものの、その内側はやや凹んでいることがグラデーションで表されている。
{画像処理後}
図20は、本発明の実施例3の画像処理方法を利用した切削イメージ図である。全体のフローにおけるステップ2まで、すなわち金型加工にそのシェイプを利用する被写体を、撮影して取得した画像をデジタル化しデジタル化した表面画像の処理まで、を完了したのち、全体のステップ3〜ステップ6を行って製品化する点は実施例1と同じである。図15はArtCAMによる切削イメージであり、本実施例によれば、被写体の表面の凸凹やその傾斜部分における細かなところまで正確に再現できることがわかる。
図19では境界線より外側が黒(最も低い)、内側も黒で中心の凸部に向かって徐々に白(最も高い)となっている。境界線における高さをプラスマイナス0とし、これを最も高い部分として、境界線内部の2次元座標データと各座標データに対応する白から黒までのグラデーションデータ(グレースケールの比率データ)とし、図20は、グラデーションデータを高さデータに変換して三次元データとなっている。とする。配置データ作成やCAD・CAMへの落とし込み、金型の設計・切削は実施例1で記載した方法と同様である。
{効果}
本実施例の画像処理方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でも正しく再現すること及び個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジすることが容易にできる。
本実施例の画像処理方法によれば、実施例1の効果に記載したように、撮影時の問題が解決され、画像処理の時間やコストがかからず、不定形で複雑な表面を再現でき、様々なシチュエーションに対応でき、自在な表面加工が実現できる。
本実施例では、実施例1や実施例2の効果に記載したように、凸凹の状態が不正確にあらわされることを防止できる。
また、本実施例の画像処理方法で処理した画像を利用した金型加工方法によれば、微細で不定形で複雑な表面形状でもこれを再現した表面模様又は個々の形状の縦横長や高低差やそれらの比率をそれぞれ自在にアレンジした表面模様を連続的に製品に施せる金型とすることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。
1 照明光
2 被写体
3 カメラ

Claims (4)

  1. 被写体に対して垂直に照明光を照射して撮影した第1の撮影画像へ、前記被写体に対して左方向又は右方向の斜めから照明光を照射して撮影した第2の撮影画像と前記被写体に対して前記第2の撮影画像とは対称方向から照明光を照射して撮影した第3の撮影画像とを逆グラデーション処理をしたうえで、合成することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像は、それぞれ照明光の入射角が30度以上80度以下であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記被写体は、撮影する面を立てた状態で撮影することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記逆グラデーション処理が、前記第2の撮影画像及び前記第3の撮影画像のグラデーション方向を修正したうえで重ね合わせるステップを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像処理方法。

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