JP5919137B2 - 食感評価装置及び食感評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、食品の食感評価装置及び食感評価方法に関し、特に、パン、ケーキ及びドーナツのような穀粉加工品を咀嚼する際の口溶け感を定量的に測定して評価する食感評価装置及び食感評価方法に関する。
食品の食感には、硬さ、凝集性、付着性、粘性、パリパリ感、サクサク感および油っこさといったものがあるが、例えば、パン、ケーキ及びドーナツのような穀粉加工品においては、口溶け感、具体的には、口腔内に取り込まれた食品が唾液または少量の水に溶け舌により口蓋に押しつけられ潰されるときの崩壊性がその食品のおいしさを左右する重要な要因の1つとなっている。
従来、食品の口溶け感に関連する食感の評価は、多数の被試験者(パネラー)の主観的評価に頼った官能評価を中心として行われてきた。しかし、官能検査を利用し精度の高い食品の評価を行うためには、評価の偏らない熟練したパネラーの育成が必要であり、また、多数のパネラーにより官能検査が行われた場合は、個人的な嗜好による評価のばらつきが統計的に小さくなってしまい正確な評価が得られないという問題があった。また、多数のパネラーにより官能検査が行われる場合は複数のパネラーのスケジュール調整が必要となり時間や手間がかかるという問題もある。
そのため、客観的に精度よく評価するために、器具や装置を用いて食品の口溶け感に関連する食感を定量化する方法がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1は、口蓋及び舌の形状をモジュール化した金属製の口蓋容器、及び舌プランジャからなる測定器具を用いて、食品を口腔内に取り込んだ際、舌の前方で口蓋前方に押しつける動きをさせた後、その食品に対し破断応力解析、テクスチャ解析、クリープ解析を行い、最大応力、最大エネルギー、硬さ応力、凝集性、付着性及び粘性率といった食品の物性を測定する方法を開示している。
特許文献2は、顎骨に相当する支持材に接続された歯に相当する複数の薄板と、基台との間に食品を挟持して破砕し、支持材に伝達されたその破砕の振動に基づいて咀嚼時の食品のサクサク感を定量化する装置を開示している。
非特許文献1は、市販の口腔内崩壊錠試験器を用いて、舌に相当する網目シート上にビスケットをのせ、口蓋に相当する錘を回転させながらビスケット上面にのせて、網目シートの細孔から少量の水を徐々にビスケットに浸透させ、ビスケットが崩壊し網目シートと錘が接触するまでの時間(崩壊時間)を測定する実験を行い、その崩壊時間と口溶け感の官能評価との間には相関性があることを示している。
特許3338397号 特開2004−012242号 第19回日本咀嚼学会抄録, 2008, 18(II), 179‐180.
しかし、特許文献1の測定器具の舌プランジャの形態は、舌の動きを考慮して作製されたものであるため、舌の動きを再現することはできるが、実際の舌の形状や物性、特に弾性を厳密に模して作られたものではないため、口蓋容器と舌プランジャとの間における被検食品の崩壊現象はもちろん、それに基づく口溶け感を正確に評価することはできない。また、口蓋容器及び舌プランジャはいずれも金属で作製されているため、舌表面の弾性率、形状、舌と接触する口蓋面の弾性率等の影響を受ける口溶け感を正確に測定することは難しい。
また、特許文献2の測定装置は、顎骨に相当する支持体に伝導する破砕の振動を測定するものであるため、破砕の振動が小さい口溶け感を測定することは難しい。
非特許文献1の測定装置は、水分を食品の一部から徐々に浸透させ食品を崩壊させるものであるため、口腔内で生じるような、舌と硬口蓋の間隙で圧縮されながら食品全体に水分が浸透して食品が崩壊するという口溶け感に係わる現象が考慮されていない。
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点を鑑みて、口腔内における食品の口溶け感を容易にかつ精度よく定量化して評価することができる食感評価装置及び食感評価方法を提供することを目的とする。
本発明に係る食感評価装置は、硬口蓋の形状に成形された合成樹脂からなる硬口蓋シーネと、舌の形状に成形された合成樹脂からなる舌モデルと、硬口蓋シーネまたは舌モデルに接続され、硬口蓋シーネ及び舌モデルを接離するように相対的に駆動する駆動手段と、を備え、硬口蓋シーネと舌モデルとの間に少量の液体と被検食品を挟み込み、駆動手段によって硬口蓋シーネ及び舌モデルを相対的に一定の速度で駆動して硬口蓋シーネの口蓋面にかかる圧力が咀嚼時の口蓋圧に到達するまで圧縮した後、圧縮された被検食品の圧縮面積を測定し、測定された圧縮面積で被検食品の口溶け感を定量化して評価するものである。
硬口蓋シーネは義歯床材料に用いられる合成樹脂からなり、舌モデルはJISタイプEにおける硬度5〜15度を有する合成樹脂からなることが好ましい。
さらに、舌モデルと接触する硬口蓋シーネの口蓋面に配置され、舌モデルを硬口蓋シーネに押しつけた時に口蓋面に係る圧力を検出する圧力センサと、駆動手段の駆動を制御する制御部と、を備え、制御部は、圧力センサにより検出される圧力が咀嚼時の口蓋圧に到達すると駆動手段の駆動を停止させることができる。
駆動手段は、舌モデルに接続されていることが好ましい。
駆動手段は、舌モデルが載置固定されたステージ、またはプランジャを移動させるものであることが好ましい。
咀嚼時の口蓋圧は、6〜10kPaであることが好ましく、一定の速度は、0.5〜15mm/sであることが好ましい。
さらに、硬口蓋シーネと舌モデルとの間において圧縮された被検食品を撮影して、圧縮被検食品の画像を得る撮影手段と、撮影された圧縮被検食品の画像から被検食品の圧縮面積を算出する圧縮面積算出手段と、圧縮面積算出手段によって算出された圧縮面積で被検食品の食感を定量化して評価する評価手段とを備えることができる。
撮影手段は、硬口蓋シーネの口蓋面に付着した圧縮被検食品を撮影して、圧縮被検食品の画像を得るものであることが好ましい。
圧縮面積算出手段は、撮影された圧縮被検食品の画像を画像処理して、被検食品の圧縮面積を算出する画像処理手段であることが好ましい。
被検食品は、穀粉加工品であることが好ましく、液体は、人工唾液であることが好ましい。
本発明に係る食感評価方法は、硬口蓋の形状に成形された合成樹脂からなる硬口蓋シーネと、舌の形状に成形された合成樹脂からなる舌モデルとの間に少量の液体及び被検食品を挟み込んで、硬口蓋シーネと舌モデルとを相対的に一定の速度で駆動して硬口蓋シーネの口蓋面にかかる圧力が咀嚼時の口蓋圧に到達するまで圧縮し、圧縮された被検食品の圧縮面積を測定して得られた圧縮面積で被検食品の口溶け感を定量化して評価するものである。
硬口蓋シーネは義歯床材料に用いられる合成樹脂からなり、舌モデルはJISタイプEにおける硬度5〜15度を有する合成樹脂からなることが好ましい。
咀嚼時の口蓋圧は、6〜10kPaであることが好ましく、一定の速度は、0.5〜15mm/sであることが好ましい。
被検食品の圧縮面積の測定ステップは、硬口蓋シーネと前記舌モデルとの間において圧縮された被検食品を撮影して、圧縮被検食品の画像を得、撮影された圧縮被検食品の画像から被検食品の圧縮面積を算出するものであることが好ましく、さらに、撮影された圧縮被検食品の画像を画像処理して、撮影された圧縮被検食品の画像から圧縮面積を算出することが好ましい。
被検食品は、穀粉加工品であることが好ましく、液体は、人工唾液であることが好ましい。
本発明によれば、人間の実際の硬口蓋と同じ形状及び硬度を有する硬口蓋シーネと、実際の舌と同じ形状及び硬度を有する舌モデルとの間に人工唾液を加えた食品を挟み込んで圧縮しているため、硬口蓋と舌の間隙で実際の咀嚼と同じような食品の崩壊を再現することができる。
また、本発明によれば、圧縮された食品の圧縮面積は、官能試験による口解け感の評価値と高い相関関係があるため、食品の口解け感を定量化することができる。また、官能評価でわずかしか相違がない評価も、圧縮された食品の圧縮面積を測定するだけで、官能試験による評価と同等の結果を得ることができる。
本発明の一実施の形態の食感評価装置の概略構成図である。 図1に示す装置の硬口蓋シーネの一例であり、図2(A)は、上面図であり、図2(B)は、側面図である。 図1に示す装置の舌モデルの一例であり、図3(A)は、上面図であり、図3(B)は、側面図である。 本発明の一実施の形態の食感評価方法の流れを示すフローチャートである。 官能評価試験による評価値と実施例1による評価値との相関関係、および、官能評価試験による評価値と比較例1による評価値との相関関係を示す図である。
以下に、本発明に係る食品の食感評価装置及び食品の食感評価方法を添付の図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の食感評価装置の概略構成図である。図2は、図1に示す装置の硬口蓋シーネの構造を表す模式図であり、図2(A)は、上面図であり、図2(B)は、図1に側面図である。図3は、図1に示す装置の舌モデルの模式図であり、図3(A)は、上面図であり、図3(B)は、側面図である。
本発明の食感評価装置10は、硬口蓋シーネ12、舌モデル14、駆動部16、圧力センサ18、制御部20、撮影部22、画像処理部24及び評価部26を備えるものである。
なお、本発明の食感評価装置10においては、駆動部16及び制御部20は、レオメータやテクスチャアナライザ等の駆動部及び制御部で構成すればよい。
図1〜図3に示す硬口蓋シーネ12と舌モデル14は、硬口蓋シーネ12と舌モデル14との間に少量の人工唾液と穀粉加工品等の被検食品を挟み込んで圧縮するものである。
本発明に適用される被検食品としては、口溶け感が重要視される食品であれば、特に制限的ではないが、咀嚼時に唾液と混じって崩壊しやすい穀粉加工品等の食品が好ましい。ここで、穀粉加工品としては、パン、ケーキ、ドーナツ、ワッフル、スコーン、バウムクーヘン、クッキー、カステラ、ういろう、及び饅頭のような穀粉からなる食品が挙げられる。
硬口蓋シーネ12は、支持体28で固定されているものであり、図2(A)に示されるような圧力センサ18を備える。
硬口蓋シーネ12を構成する材料は、ヒト(人間)の硬口蓋と同じ程度の硬度、弾性を有する合成樹脂である、義歯床材料用樹脂が用いられる。例えば、曲げ強さの平均値が55MPa以上、曲げ弾性率の平均値が2000MPa以上のポリエチレンテレフタレートグリコールを用いることができる。
硬口蓋シーネ12の形状は、一般的な健常成人の硬口蓋の形状を有していれば、特に限定されないが、複数の歯をも含む形状とするのが好ましい。この硬口蓋シーネ12の形状は、図2(B)に示されるように、凸部分12aの裏側の口蓋面を構成する陥凹部分12bと、その外周部の歯部分12cを有するため、穀粉加工品等の被検食品が載置された舌モデル14を硬口蓋シーネ12の陥凹部分12bに挿入させて被検食品を硬口蓋シーネ12と舌モデル14との間に挟み込んで押しつぶす(圧縮する)際、実際にヒトの口腔内で生じるように、この陥凹部分12bと舌モデル14との間で被検食品全体に水分(人工唾液)を浸透させつつ被検食品を崩壊させることができる。
硬口蓋シーネ12の形成方法は、例えば、まず、健常成人の上顎の印象を、可溶性アルギン酸塩と硫酸カルシウムとの硬化反応を利用するアルジネ―ト印象材を用いて取得した後、得られた印象に硬石膏を流し込んで上顎石膏模型を作製し、次いで、加圧成型器(例えば、商品名:エルコプレス/登録商標)を用いて、義歯床材料であるポリエチレンテレフタレートグリコール(例えば、商品名:エルコジュール/登録商標)を上顎設計模型に圧接することにより、硬口蓋シーネ12を作製される。
支持体28は、硬口蓋シーネ12を支持するためのもので、支柱(図示せず)、例えば、レオメータやテクスチャアナライザ等の構造体(図示せず)に設けられた上側取付部30に取付ネジ30a等により取り付けられる棒状部28aと、硬口蓋シーネ12の凸部分12aに接合される接合部28bとを有する。即ち、上述のようにして作製された硬口蓋シーネ12の略中央部に位置する凸部分12aに接着剤等を盛り付けて支持体28の棒状部28aの端部に接着することにより、接合部28bが形成され、硬口蓋シーネ12が支持体28に固定される。なお、図示例では、上側取付部30は、複数の構造部材からなるが、支持体28を支持固定できれば、如何なる構造であっても良い。
圧力センサ18は、硬口蓋シーネ12の口蓋面の所定の位置12d、具体的には、ヒトにおいて実際に舌先が歯の直内側の硬口蓋に当接する位置に相当する位置、即ち、硬口蓋シーネ12の陥凹部分12bと歯部分12cとの間の口蓋面が舌モデル14の舌先と接触する位置に配置され、舌モデル14を硬口蓋シーネ12に押しつけるときに口蓋面にかかる圧力を検出するためのものである。本発明では、硬口蓋シーネ12の口蓋面の、圧力センサ18が設けられている位置において舌モデル14によって被検食品が圧縮されるように、被検食品は舌モデル14上に配置されるので、圧力センサ18は、圧縮される被検食品の圧縮圧力を正確に検出することができる。したがって、圧力センサ18の形状は、穀粉加工品等の被検食品の圧縮を妨げる形状等でなければ特に限定されないが、シート状であることが好ましい。
圧力センサ18を備えることにより、穀粉加工品等の被検食品を圧縮するときの圧力を把握することができ、硬口蓋シーネ12と舌モデル14と間の被検食品の圧縮圧力が、ヒトにおいて実際に当該被検食品、例えば穀粉加工品を咀嚼する時に硬口蓋にかかる口蓋圧に達したことを検出することができ、舌モデル14の硬口蓋シーネ12への押付を正確に停止することができ、再試験時、容易に同じ圧力で被検食品を圧縮させることができるため、圧縮試験の再現性を向上させることができる。
舌モデル14は、取付部材32を介して昇降基台34に取り付けられ、昇降基台34の昇降に伴なって昇降し、硬口蓋シーネ12の陥凹部分12bに挿入され、被検食品を硬口蓋シーネ12との間に挟み込んで圧縮し、実際に人間の口腔内で生じるように、被検食品を崩壊させるためのものである。舌モデル14の形状は、図3(A)及び(B)に示すような一般的な健常成人の実際の舌の形状を模したものであり、正面(上面)形状は、図3(A)に示すように、舌先となる長手方向の先端部分14aとその反対側の基端部分14bとは共に丸みを帯び、舌先である先端部分14aは、短手方向の中央に図中線分で示される凹部14cを形成し、その両側に盛り上がった部分を備え、かつ、側面形状は、図3(B)に示すように、舌先の先端部分14aから後端部分14bに向かって図中上に凸となるように湾曲し、その上面側の湾曲では、先端部分14aと後端部分14bとの中央より少し後端側において極大(頂点)となる凸部14dが形成され、裏面側の湾曲では、先端部分14aと後端部分14bとの略中央部において極大となる凹部14eが形成されるものである。このため、舌モデル14の形状は、先端部分14aより後端部分14bの方が肉厚となる。
なお、舌モデル14の形状は、一般的な健常成人の舌の形状を有していれば、特に限定されない。
また、舌モデル14を構成する材料は、健常成人の舌の硬さであるJISタイプEで5〜15度を有する合成樹脂が用いられる。合成樹脂としては、上記の硬度条件を満たせば特に制限的ではないが、例えば、スチレン系エラストマーを用いることができる。
舌モデル14の形成方法は、例えば、健常成人の舌を型取りしたモデルの3D形状計測を行い、その計測値に基づいて設計作製された舌モデル14の型に樹脂を流し込むことで作製される。舌モデル14としては、例えば、上述したように、図3(A)及び(B)に示すような舌モデル14の形状/サイズ(寸法)が挙げられ、例えば、一例として長手方向の縦幅L1が94mm、短手方向の横幅L2が45mmであるサイズとすることができるが、特に限定されない。
取付部材32は、上側取付部30に支持体28を介して固定された硬口蓋シーネ12に対して、実際に人間の口腔内で生じる咀嚼を再現できるような適切な位置や角度となる取り付け状態になるように、舌モデル14を昇降基台34に取り付けるためのものである。このように、舌モデル14を取付部材32を介して昇降基台34に取り付けることにより、昇降基台34を上昇させて、舌モデル14を、所定の状態に保持したまま、硬口蓋シーネ12に向かって押し出し、実際の咀嚼時の口腔内の動きと同じように、口蓋面に舌の後方から舌先に向かって徐々に押しつけるように舌モデル14を硬口蓋シーネ12の口蓋面に押しつけることができる。その結果、舌モデル14を上昇させ、被検食品を舌モデル14と硬口蓋シーネ12との間に挟み込んで圧縮し、被検食品を、実際に人間の口腔内で生じる咀嚼の場合と同様に、正確に崩壊させることができる。
駆動部16は、舌モデル14を取付部材32を介して取り付けた昇降基台34を昇降させるためのもので、ヒトの実際の咀嚼のように、舌モデル14によって硬口蓋シーネ12にかかる圧力、即ち、舌モデル14を上昇させ、被検食品を舌モデル14と硬口蓋シーネ12との間に挟み込んで圧縮する際の圧縮圧力が、ヒトの咀嚼時の口蓋圧に到達するまで一定の速度で舌モデル14を上昇させて硬口蓋シーネ12に押しつける動きを舌モデル14にさせ、圧縮圧力がヒトの咀嚼時の口蓋圧に到達した時点で、舌モデル14の上昇を停止させるように駆動させるものであり、例えば、レオメータやテクスチャアナライザ等の駆動部を使用することができる。
駆動部16は、昇降(上下動)するプランジャ16aと、プランジャ16aの後端側に接続され、プランジャ16aを昇降(上下動:往復動)させるためのモータやプランジャポンプ等の駆動源16bと、プランジャ16aの先端側に昇降基台34を取り付けるための取付部材16cとを備える。
駆動源16b、特に、プランジャポンプ等は、上述した上側取付部30が設けられた支柱(図示せず)、例えば、レオメータやテクスチャアナライザ等の構造体(図示せず)に、上側取付部30に対向して下側基部に設けられるものであるのが好ましい。なお、駆動源16bを設ける位置は、プランジャ16aを、上述の支柱の基準位置に対して昇降できれば、上側取付部30に対向する上述の支柱の下側基部でなくても良い。
昇降基台34は、駆動部16のプランジャ16aに取付部材16cを介して取り付けられ、プランジャ16aの昇降に伴なって昇降する基台であり、舌モデル14を取付部材32を介して取り付けることができ、プランジャ16aの昇降に伴なって昇降できればどのような基台でも良い。
ヒトの口腔内で生じる咀嚼の場合と同様な唾液を含む被検食品の崩壊、例えば、口溶けを再現させるためには、駆動部16の駆動による舌モデル14の上昇を停止させる時(即ち、駆動部16の駆動停止時)の圧縮圧力を、ヒトが咀嚼時に食品を舌で潰して食べるときの口蓋圧とするのが良い。
ここで、ヒトの咀嚼時の口蓋圧は、咀嚼する食品に応じて変化するが、口溶け感の評価の対象となる被検食品の場合には、1〜50kPaである。したがって、本発明における駆動停止時の圧縮圧力の到達圧力は、1〜50kPaとするのが良い。なお、穀粉加工品のような被検食品の場合は、6〜10kPaに到達するまで舌モデル14を硬口蓋シーネ12の口蓋面に押し付けて測定することがより好ましい。
また、ヒトの口腔内で生じる咀嚼を再現するためには、駆動部16によってヒトの咀嚼時の舌の動作速度と同等の速度で舌モデル14を上昇させるのが良い。ここで、ヒトの咀嚼の速度は、咀嚼する食品に応じて変化するが、食感の評価の対象となる被検食品の場合には、0.5〜15mm/sである。したがって、本発明における舌モデル14の上昇速度(駆動部16による駆動速度)は、0.5〜15mm/sとするのが良い。なお、穀粉加工品のような被検食品の口溶け感のような食感の評価を行う場合も、0.5〜15mm/sで舌モデル14を硬口蓋シーネ12の口蓋面に押しつけることが好ましい。
ここで、舌モデル14の上昇(駆動)停止時の圧縮圧力の到達圧力や舌モデル14の上昇(駆動)速度については、例えば、予め、複数の被験者によって被検食品毎に上記到達圧力や上記上昇速度を測定して、それぞれ平均化しておくことにより、被検食品毎に上記到達圧力や上記上昇速度を予め設定しておくのが最も好ましい。
また、図示例では、駆動部16の駆動源16bとして、プランジャ16aを駆動するプランジャポンプを用いているが、本発明はこれに限定されず、プランジャ16aの代わりにピストンを用いるピストンポンプを用いても良い。
また、図示例では、駆動部16として、上部に昇降基台34を取り付けたプランジャ16aを昇降させるタイプのものを用いているが、昇降基台34の代わりに、レオメータやテクスチャアナライザ等のステージを昇降させるタイプのものを用いても良い。
制御部20は、駆動部16の駆動源16bに接続されており、プランジャ16a、従って昇降基台34上の舌モデル14の動作を制御し、舌モデル14を硬口蓋シーネ12に押し付ける速度(被検食品の圧縮速度)を制御するものである。また、制御部20は、圧力センサ18にも接続されており、圧力センサ18が予め設定された所定の咀嚼時の口蓋圧を検出すると、駆動部16の駆動を停止し、プランジャ16aの動き(上昇)を停止するものである。
したがって、制御部20は、圧力センサ18の検出圧力に応じて、所定の基準位置(初期位置)に位置する舌モデル14を所定の一定速度で上昇させるように駆動部16の駆動を制御し、圧力センサ18の検出圧力が所定の咀嚼時の口蓋圧に達すると、舌モデル14の上昇を停止させるように駆動部16の駆動を停止させ、その後、プランジャ16aを下降させ、舌モデル14を下降させて硬口蓋シーネ12から離間させるように駆動部16の駆動を制御して、舌モデル14を初期位置まで下降させて舌モデル14を初期位置に戻すように駆動部16の駆動を停止させるように、駆動部16を制御する。
撮影部22は、硬口蓋シーネ12と舌モデル14と間に挟まれて圧縮され、硬口蓋シーネ12の口蓋面の所定位置12d(舌モデル14の舌先(14a)側)に付着した穀粉加工品等の被検食品を上面から撮影し、画像データを取得するものである。撮影部22を構成する撮影手段としては、例えば、画像として画像処理可能なデジタル画像データを取得することができるデジタルカメラ等を使用することができる。
なお、撮影部22は、舌モデル14を下降させて硬口蓋シーネ12から離間させて初期位置に戻した後、取付ネジ30aを緩めて硬口蓋シーネ12を食感評価装置10の上側取付部30から取り外して、硬口蓋シーネ12の口蓋面に付着した圧縮被検食品を撮影するのが良いが、硬口蓋シーネ12を口蓋面に付着した圧縮被検食品を撮影可能な透明な材質で形成した場合には、硬口蓋シーネ12を上側取付部30に取り付けたまま撮影しても良い。
画像処理部24は、撮影した画像(デジタル画像データ)に画像処理を行い、後に、画像中の圧縮された穀粉加工品等の被検食品の圧縮面積を精度よく算出するためのものである。即ち、画像処理部24は、画像処理を行った後、画像中の圧縮された被検食品の圧縮面積を測定するものである。
評価部26は、こうして算出、即ち測定された圧縮被検食品の圧縮面積を、被検食品の食感、特に、穀粉加工品の口解け感の評価値として定量化して取得する。なお、評価部26では、圧縮被検食品の圧縮面積自体を被検食品の食感の定量化された評価値として用いても良いし、評価基準となる圧縮被検食品の圧縮面積に対する相対値(圧縮面積比)としても用いても良い。
なお、画像処理部24及び評価部26は、ハードウエアとして構成されるものに限定されず、コンピュータ、特にパーソナルコンピュータ上のソフトウエアとして構成されるものであっても良い。即ち、画像処理部24及び評価部26をコンピュータで構成し、画像処理部24及び評価部26の機能を、コンピュータ上のソフトウエアとして実行するようにしても良い。
なお、画像処理部24において実行される画像処理の方法(圧縮被検食品の圧縮面積の算出方法、測定方法)としては、例えば、Photoshop(Adobe製)のような方法(ソフトウエア)を用いることができる。
本発明の食感評価装置は、基本的に以上のように構成される。
次に、図4を参照して、図1に示す食感評価装置10において実施される本発明の食感評価方法について説明する。図4は、本発明の一実施の形態の食感評価方法の流れを示すフローチャートである。
まず、図4に示すように、図1に示す食感評価装置10において、予め、硬口蓋シーネ12から舌モデル14を下降させた状態にしておく。
そして、ステップS10において、舌モデル14の舌先の所定部分(先端分部14a)に適量の人工唾液を混合し、一定の形状にした被検食品を配置する。
次に、ステップS12において、舌先に被検食品が配置された舌モデル14を、駆動部16のプランジャ16aによって硬口蓋シーネ12の口蓋面に向かって移動させて、硬口蓋シーネ12の口蓋面に一定の速度で押しつけ、硬口蓋シーネ12の口蓋面の圧力センサ18の設置位置において被検食品を圧縮すると共に、圧力センサ18によって、被検食品の圧縮圧力を検出する。
このステップS12では、圧力センサ18による被検食品の圧縮圧力の検出結果が所定の咀嚼時の口蓋圧に到達するまで舌モデル14の移動による被検食品の圧縮及び圧力センサ18による被検食品の圧縮圧力の検出が続行される。
被検食品の圧縮圧力が所定の咀嚼時の口蓋圧に到達すると、ステップS14において、駆動部16の駆動を停止し、舌モデル14の上昇を停止する。その後、駆動部16の駆動をプランジャ16aが下降するように反転駆動し、舌モデル14を下降させて硬口蓋シーネ12から離間させ、駆動部16の駆動を停止させて、舌モデル14を初期位置に停止させる。
ついで、ステップS16において、硬口蓋シーネ12を食感評価装置10から取り外して、硬口蓋シーネ12の口蓋面に付着した圧縮被検食品を撮影部22により撮影する。
次に、ステップS18において、撮影部22で撮影された画像に、画像処理部24により圧縮被検食品の面積が精度よく測定できるように画像処理が施され、圧縮被検食品の圧縮面積が算出され、測定される。
最後に、ステップS20において、評価部26により、画像処理部24で算出された圧縮被検食品の圧縮面積を用いて定量化された口溶け感の評価値が求められ、被検食品の口溶け感の評価が定量化されて評価される。
本発明者らは、本発明に至るに当たり、食品の口溶け感を精度よく容易に評価する方法について鋭意検討を重ねたところ、このようにして測定された圧縮被検食品の圧縮面積は、被検食品の官能試験による評価値と高い相関関係があることを見出した。
そのため、本発明においては、圧縮食品の圧縮面積の測定値を被検食品の口溶け感の評価値として取得することができるのはもちろんである。
以上説明したように、このような実施の形態における食感評価装置および食感評価方法を用いれば、官能試験による評価と高い相関性がある被検食品の圧縮面積を測定するだけで口溶け感を定量化して評価することができ、パネラの育成やスケジュール調整等を行う必要がないので、手間をかけず、容易に食品の口溶け感の評価を行うことができる。
また、このような食感評価装置および食感評価方法は、実際のヒトの舌や硬口蓋の形状や硬度を有する部材で実際の咀嚼時の口蓋圧や速度条件で測定を行うため、実際のヒトの口腔内の咀嚼と同じような状況で被検食品を崩壊させることができ、口溶け感を正確に評価することができる。
また、このような食感評価装置および食感評価方法を用いれば、硬口蓋シーネ12と舌モデル14との間で繰り返し被検食品の同じ圧縮圧力および同じ圧縮動作で口溶け感を評価することができるため、再現性の高い口溶け感の評価を行うことができる。
また、図示例の食感評価装置10では、駆動部16のプランジャ16aを舌モデル14に接続し、上方に硬口蓋シーネ12を固定し、固定された硬口蓋シーネ12に対して下方に配置された舌モデル14を昇降させて押しつけ、硬口蓋シーネ12と舌モデル14との間に挟まれる被検食品を圧縮しているが、本発明はこれに限定されず、駆動部16のプランジャ16aを硬口蓋シーネ12に接続し、下方に舌モデル14を固定し、固定された舌モデル14に対して上方に配置された硬口蓋シーネ12を昇降させて押しつけ、硬口蓋シーネ12と舌モデル14との間に挟まれる被検食品を圧縮するようにしても良い。この場合には、駆動部16のプランジャ16aは下向きに配置され、プランジャ16aの先端に硬口蓋シーネ12が取り付けられる。
上記実施の形態では、撮影部22、画像処理部24、評価部26を用いて穀粉加工品等の被検食品の圧縮面積を測定して口溶け感を定量化したが、これに限定されず、これら手段を使用せずに、圧縮された被検食品の圧縮面積を測定して口溶け感を評価することもできる。
上記実施の形態では、硬口蓋シーネを義歯床材料に用いられる合成樹脂で作製し、舌モデルをJISタイプEにおける硬度5〜15度を有する合成樹脂で作製したが、硬口蓋及び舌の形状を有していればこれらの材料に限定されず、他の材料を用いて作製することもできる。
上記実施の形態では被検食品として穀粉加工品を用いたが、食品であれば限定されず、ゼリー、ヨーグルト、グラタン、プリン、クリーム、お粥など形状がゲル状のものを被検食品として用いることもできる。
上記実施の形態おいて穀粉加工品を圧縮する際に人工唾液を加えたが、少量の水分であれば人工唾液に限定されず、少量の水、ジュース、お茶等を加えてもよい。
以上、本発明に係る食品の食感評価装置及び食感評価方法について一実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態には限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
以下に、本発明に係る食品の食感評価装置及び食感評価方法を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示す食感評価装置10を用いて、ホットケーキの食感として口溶け感の測定を行った。
[試料の調整]
牛乳37.5gと卵12.5gに対して、小麦粉(薄力粉)を76%含むホットケーキミックスを50g加え、ハンドホイッパーを用いて140回、1分間混合した後、フロアタイムを5分間置いた。次いで、ホットプレートに生地を落とし、180℃で表面を3分、次に引っくり返して裏面を3分焼成した。焼成後、ある程度、冷ましてから官能評価試験に用いた。
なお、口溶け感が異なる試料を作製するために、ホットケーキミックス中に含まれる76%小麦粉として、湿熱処理をしていない小麦粉(未処理小麦粉)と湿熱処理をした小麦粉を表1に示す配合比で調整したものを使用した。なお、標準品は、湿熱処理をしていない小麦粉を100%使用したもの(試料1)とした。
Figure 0005919137
[口溶け感官能評価方法]
調整された試料1〜5について、8名のパネラーにより、標準品「いつもと同じ」を3点として、最高評価「非常に良い」を5点、「良い」を4点、「悪い」を2点、最低評価「非常に悪い」を1点とした場合の口溶け感の官能試験を行い、その平均点を口溶け感の評価とした。試料1〜5の口溶け感官能試験による評価(平均点)は表2に示す通りであった。
Figure 0005919137
[食感評価装置による測定]
試料1〜5について、食感評価装置(口蓋−舌モデル)10で口溶け感を評価した。
5mLエッペンドルフチューブ内に温熱処理をしたホットケーキ0.5gを入れ、人工唾液(商品名:サリベート/登録商標)0.14gを噴霧した後、ホモジナイザーを用いて試料を破砕混合して調整した。
このように調整した試料は一定の形状/サイズに成形して舌モデルの舌先に配置し、速度0.5mm/sで咀嚼時の口蓋圧8kPaに到達するまで圧縮した。所定の口蓋圧に到達後、硬口蓋シーネの口蓋面上に付着した試料をデジタルカメラより撮影して画像を取得し、取得された画像は、Photoshop(Adobe製造)により、試料の圧縮面積が算出された。
なお、硬口蓋シーネ12及び舌モデル14の材質は以下のとおりである。
・硬口蓋シーネ:ポリエチレンテレフタラート樹脂(商品名:エルコジュール/登録商標)
・舌モデル:JISタイプEで硬度15のスチレン系エラストマー(株式会社 タナック製 商品名:クリスタルゲルR/登録商標)
(比較例1)
レオメータ(サン科学社製/CR‐1.10Kモデル)を用いて、実施例1と同様に調整した試料1、2及び5を一定の形状/サイズに成形した後、レオメータのステージ上に配置し、速度15mm/sで咀嚼時の口蓋圧8kPaに到達するまで圧縮した。試料の圧縮面積は実施例1と同様にして算出された。
試料1〜5について、官能評価試験による評価値、実施例1の食感評価装置(口蓋−舌モデル)による評価値、比較例1のレオメータ(平板モデル)による評価値を表3に示す。また、官能評価試験の評価値(平均点)と、実施例1の評価値(圧縮面積)、比較例1による評価値(圧縮面積)とのそれぞれの相関関係を示すグラフを図5に示す。
Figure 0005919137
図5の縦軸は、各試料の圧縮面積、横軸は、各試料の口溶け感の評価の平均点を示す。
官能評価試験による評価値との相関関係を示す結果(R)が0.25であり、グラフの傾きが低い比較例1に対し、官能評価試験による評価値との相関関係を示す結果(R)が0.9396と非常に小さく、グラフの傾きが高い実施例1は、官能評価試験による評価と同じくらい、精度よく容易に食品の口溶け感を定量化して評価することができることがわかる。
そのため、本願の食感評価装置および食感評価方法によれば、精度よく容易に食品の口溶け感を定量化することができることがわかる。
10 食感評価装置
12 硬口蓋シーネ
14 舌モデル
16 駆動部
18 圧力センサ
20 制御部
22 撮影部
24 画像処理部
26 評価部
28 支持体
30 上側取付部
32 取付部材
34 昇降基台

Claims (20)

  1. 硬口蓋の形状に成形された硬口蓋シーネと、
    舌の形状に成形された舌モデルと、
    前記硬口蓋シーネまたは前記舌モデルに接続され、前記硬口蓋シーネ及び前記舌モデルを接離するように相対的に駆動する駆動手段と、を備え、
    前記硬口蓋シーネと前記舌モデルとの間に少量の液体と被検食品を挟み込み、前記駆動手段によって前記硬口蓋シーネ及び前記舌モデルを相対的に一定の速度で駆動して前記硬口蓋シーネの口蓋面にかかる圧力が咀嚼時の口蓋圧に到達するまで圧縮した後、圧縮された前記被検食品の圧縮面積を測定し、測定された前記圧縮面積で前記被検食品の口溶け感を定量化して評価することを特徴とする食感評価装置。
  2. 前記硬口蓋シーネが義歯床材料に用いられる合成樹脂からなり、前記舌モデルがJISタイプEにおける硬度5〜15度を有する合成樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の食感評価装置。
  3. さらに、前記舌モデルと接触する前記硬口蓋シーネの前記口蓋面に配置され、前記舌モデルを前記硬口蓋シーネに押しつけた時に前記口蓋面に係る圧力を検出する圧力センサと、
    前記駆動手段の駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記圧力センサにより検出される圧力が前記咀嚼時の口蓋圧に到達すると前記駆動手段の駆動を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の食感評価装置。
  4. 前記駆動手段は、前記舌モデルに接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  5. 前記駆動手段は、前記舌モデルが載置固定されたステージ、またはプランジャを移動させるものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  6. 前記咀嚼時の口蓋圧は、6〜10kPaである請求項1〜5のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  7. 前記一定の速度は、0.5〜15mm/sである請求項1〜6のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  8. さらに、前記硬口蓋シーネと前記舌モデルとの間において圧縮された前記被検食品を撮影して、前記圧縮被検食品の画像を得る撮影手段と、
    撮影された前記圧縮被検食品の画像から前記被検食品の圧縮面積を算出する圧縮面積算出手段と、
    前記圧縮面積算出手段によって算出された前記圧縮面積で前記被検食品の口溶け感を定量化して評価する評価手段とを備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  9. 前記撮影手段は、前記硬口蓋シーネの口蓋面に付着した前記圧縮被検食品を撮影して、前記圧縮被検食品の画像を得るものである請求項8に記載の食感評価装置。
  10. 前記圧縮面積算出手段は、撮影された前記圧縮被検食品の画像を画像処理して、前記被検食品の圧縮面積を算出する画像処理手段である請求項8または9に記載の食感評価装置。
  11. 前記被検食品は、穀粉加工品であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  12. 前記液体は、人工唾液であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の食感評価装置。
  13. 硬口蓋の形状に成形された硬口蓋シーネと、舌の形状に成形された舌モデルとの間に少量の液体及び被検食品を挟み込んで、前記硬口蓋シーネと前記舌モデルとを相対的に一定の速度で駆動して
    前記硬口蓋シーネの口蓋面にかかる圧力が咀嚼時の口蓋圧に到達するまで圧縮し、
    圧縮された前記被検食品の圧縮面積を測定して得られた前記圧縮面積で前記被検食品の口溶け感を定量化して評価することを特徴とする食感評価方法。
  14. 前記硬口蓋シーネが義歯床材料に用いられる合成樹脂からなり、前記舌モデルがJISタイプEにおける硬度5〜15度を有する合成樹脂からなることを特徴とする請求項13に記載の食感評価方法。
  15. 前記咀嚼時の口蓋圧は、6〜10kPaである請求項13または14に記載の食感評価方法。
  16. 前記一定の速度は、0.5〜15mm/sである請求項13〜15のいずれか1項に記載の食感評価方法。
  17. 前記被検食品の圧縮面積の測定ステップは、
    前記硬口蓋シーネと前記舌モデルとの間において圧縮された前記被検食品を撮影して、前記圧縮被検食品の画像を得、
    撮影された前記圧縮被検食品の画像から前記被検食品の圧縮面積を算出するものである請求項13〜16のいずれか1項に記載の食感評価方法。
  18. さらに、前記撮影された前記圧縮被検食品の画像を画像処理して、撮影された前記圧縮被検食品の画像から圧縮面積を算出する請求項17に記載の食感評価方法。
  19. 前記被検食品は、穀粉加工品であることを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の食感評価方法。
  20. 前記液体は、人工唾液であることを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の食感評価方法。
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