JP5915957B2 - 充放電制御装置および充放電制御方法 - Google Patents

充放電制御装置および充放電制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力貯蔵システムの充放電を制御する充放電制御装置等に関する。
従来、電力貯蔵システム(蓄電池等)の充放電を制御する技術として、特許文献1および特許文献2に記載の技術がある。
特開2008−178215号公報 特開2011−55671号公報
しかしながら、電力系統の周波数を調整するためのFR(周波数調整:Frequency Regulation)が電力貯蔵システムを用いて行われる場合、充放電の反転動作(リバース動作)によって電力系統の周波数が標準周波数から遠ざかる可能性がある。
そこで、本発明は、周波数調整における蓄電池の反転動作の発生を抑制することができる充放電制御装置等を提供する。
本発明の一態様に係る充放電制御装置は、所定の制御期間ごとに、電力系統の周波数である系統周波数を測定する周波数測定部と、前記制御期間ごとに、前記系統周波数を用いて基準周波数を更新する基準周波数更新部と、前記制御期間ごとに、前記基準周波数および前記系統周波数の差を示す第1の周波数偏差を算出する第1の周波数偏差算出部と、前記第1の周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第1の電力指令値を決定する指令値決定部と、前記第1の電力指令値を用いて電力貯蔵システムに電力を充放電させる充放電制御部とを備え、前記基準周波数更新部は、前記基準周波数、前記系統周波数および前記電力系統の標準周波数を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数から遠ざける方向に対応する充放電である反転動作が前記電力貯蔵システムにおいて発生するか否かを判定し、前記反転動作が発生しないと判定した場合、前記系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新し、前記反転動作が発生すると判定した場合、前記系統周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明の充放電制御装置は、反転動作の発生を抑制することができる。
図1は、参考例における充放電指令値を示す図である。 図2は、実施の形態1における周波数調整システムを示すシステム構成図である。 図3は、実施の形態1における充放電制御装置のブロック図である。 図4は、実施の形態1における充放電制御装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1における基準周波数更新部の動作を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態1における基準周波数の変動を示す図である。 図7は、実施の形態1における充放電指令値を示す図である。 図8は、実施の形態2における充放電制御装置のブロック図である。 図9は、実施の形態2における充放電制御装置の動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態2における充放電指令値を示す図である。 図11は、実施の形態3における充放電制御装置のブロック図である。 図12は、実施の形態3における充放電制御装置の動作を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態3における充放電指令値を示す図である。 図14は、実施の形態4における充放電制御装置のブロック図である。 図15は、実施の形態4における充放電制御装置の動作を示すフローチャートである。 図16は、実施の形態4における充放電制御装置の動作を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態4における充放電指令値を示す図である。 図18は、実施の形態5における周波数調整システムを示すシステム構成図である。 図19は、実施の形態5における充放電制御装置および蓄電池システムの処理を示すシーケンス図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、電力貯蔵システムの充放電を制御する技術に関し、課題を見出した。以下、詳細に記載する。
従来、電力系統の周波数を調整するFR(周波数調整:Frequency Regulation)が検討されている。
特許文献1には、発電設備および充放電設備を用いて負荷変動に対応する技術が開示されている。負荷変動は、長周期変動および短周期変動を含んでいる。発電設備が供給電力を増加または減少させることにより、電力変動幅が大きい長周期変動に対応できる。一方、容量が小さい充放電設備は、電力を充放電することにより電力変動幅が小さい短周期変動に対応できる。
また、特許文献2では、ガスエンジン発電機が追従できなかった負荷変動をニッケル水素電池等が補うことによって、負荷変動に追従する技術が開示されている。特許文献2では、ガスエンジン発電機が追従すべき負荷変動の長周期成分を抽出するために、LPF(ローパスフィルター)が用いられている。もとの変動成分から上記のLPFを介した変動成分を引いた成分にニッケル水素電池が追従することで、ニッケル水素電池が短周期の変動成分のみに対応する。
このように、発電機が長周期の負荷変動のみに対して追従するように制御され、蓄電池が短周期の負荷変動のみに対して追従するように制御される場合がある。このような技術がFRに用いられることにより、電力系統の周波数が、標準周波数を含む適正範囲に調整される。
標準周波数は、電力会社ごとに予め定められた周波数である。例えば、日本では、50Hzおよび60Hzの2種類の標準周波数が存在する。標準周波数を含む適正範囲は、例えば、標準周波数の±0.2Hzである。電力系統の周波数(以下、系統周波数とも呼ぶ)は、電力の需給に応じて変動する。そこで、FRによって系統周波数の変動が抑制される。
具体的には、需要が大きく供給が小さくなれば、系統周波数は低くなる。反対に、需要が小さく供給が大きくなれば、系統周波数は高くなる。例えば、蓄電池を用いてFRを行う充放電制御装置は、系統周波数が高い場合、蓄電池に充電させることにより電力系統の電力を消費する。また、充放電制御装置は、系統周波数が低い場合、蓄電池に放電させることにより電力系統へ電力を供給する。これにより、充放電制御装置は系統周波数の変動を抑制する。
一方、充放電制御装置が、系統周波数のうち短周期の変動のみに対して追従するように蓄電池の充放電を制御する場合がある。例えば、他の発電システムが、系統周波数の変動のうち長周期の変動に対して追従するように動作するという前提において、充放電制御装置は、系統周波数のうち短周期の変動のみに対して追従するように蓄電池の充放電を制御する。
図1は、系統周波数のうち短周期の変動のみに対して追従するように蓄電池の充放電を制御する充放電制御装置が決定する充放電指令値を示す図である。充放電制御装置は、ローパスフィルタ等によって、系統周波数の長周期変動成分に対応する基準周波数を取得する。そして、充放電制御装置は、系統周波数が基準周波数を上回る場合に充電が行われ、系統周波数が基準周波数を下回る場合に放電が行われるように、充放電指令値を決定する。
これにより、充放電制御装置は、基準周波数に系統周波数を近づけるように充放電を制御する。
しかしながら、基準周波数に系統周波数を近づけることにより、系統周波数が標準周波数から遠ざかる場合がある。具体的には、図1の例では、全ての時間において、系統周波数が標準周波数(50Hz)を下回っている。そのため、系統周波数を標準周波数に近づけるためには、蓄電池の放電が行われた方がよい。しかし、図1の例において、系統周波数が基準周波数を上回っている時間帯では、充電が行われる。
このように、蓄電池を充電すべき時間帯に放電する動作、或いは、蓄電池を放電すべき時間帯に充電する動作を本開示では反転動作(リバース動作)と呼ぶ。このような反転動作は、結果として、系統周波数を標準周波数から遠ざけるため、電力系統の安定化にとって望ましくない。そのため、蓄電池の充放電の反転動作が発生することを防止することが望ましい。
そこで、本発明の一態様に係る充放電制御装置は、所定の制御期間ごとに、電力系統の周波数である系統周波数を測定する周波数測定部と、前記制御期間ごとに、前記系統周波数を用いて基準周波数を更新する基準周波数更新部と、前記制御期間ごとに、前記基準周波数および前記系統周波数の差を示す第1の周波数偏差を算出する第1の周波数偏差算出部と、前記第1の周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第1の電力指令値を決定する指令値決定部と、前記第1の電力指令値を用いて電力貯蔵システムに電力を充放電させる充放電制御部とを備え、前記基準周波数更新部は、前記基準周波数、前記系統周波数および前記電力系統の標準周波数を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数から遠ざける方向に対応する充放電である反転動作が前記電力貯蔵システムにおいて発生するか否かを判定し、前記反転動作が発生しないと判定した場合、前記系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新し、前記反転動作が発生すると判定した場合、前記系統周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新する。
これにより、反転動作が発生すると判定された場合、基準周波数は、系統周波数に一致するように更新される。すなわち、反転動作が発生すると判定された場合、充放電制御装置は、電力貯蔵システムに充放電を行わせない。その結果、充放電制御装置は、反転動作の発生を抑制できる。
例えば、前記基準周波数更新部は、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに、前記基準周波数を一定値ずつ変化させることにより、前記基準周波数を更新してもよい。
これにより、充放電制御装置は、移動平均等と比べて、低変動周波数を求める際の演算量を削減できる。
また、例えば、前記基準周波数更新部は、前記系統周波数が前記標準周波数よりも小さい場合、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに前記基準周波数を一定値ずつ減少させることにより、前記基準周波数を更新してもよい。
これにより、充放電制御装置は、低い系統周波数に基準周波数を徐々に近づけることができる。
また、例えば、前記基準周波数更新部は、前記系統周波数が前記標準周波数よりも大きい場合、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに前記基準周波数を一定値ずつ増加させることにより、前記基準周波数を更新してもよい。
これにより、充放電制御装置は、高い系統周波数に基準周波数を徐々に近づけることができる。
また、例えば、前記基準周波数更新部は、前記系統周波数および前記標準周波数を端点とする区間に前記基準周波数が含まれる場合、前記反転動作が発生しないと判定し、前記区間に前記基準周波数が含まれない場合、前記反転動作が発生すると判定してもよい。
これにより、充放電制御装置は、基準周波数が所定の範囲に含まれるか否かに基づいて、反転動作が発生するか否かを適切に判定することができる。
また、例えば、前記基準周波数更新部は、前記基準周波数が前記標準周波数以下で前記系統周波数よりも大きい場合、または、前記基準周波数が前記標準周波数以上で前記系統周波数よりも小さい場合、前記反転動作が発生しないと判定し、前記基準周波数が前記標準周波数よりも大きく前記系統周波数以上である場合、または、前記基準周波数が前記標準周波数よりも小さく前記系統周波数以下である場合、前記反転動作が発生すると判定してもよい。
これにより、充放電制御装置は、基準周波数、系統周波数および標準周波数の関係に基づいて、反転動作が発生するか否かを適切に判定することができる。
また、例えば、前記充放電制御装置は、さらに、前記電力貯蔵システムの充電残量に関する情報を取得する残容量取得部と、前記標準周波数および前記系統周波数の差を示す第2の周波数偏差を算出する第2の周波数偏差算出部とを備え、前記指令値決定部は、前記第2の周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第2の電力指令値を決定し、前記充電残量に関する情報を用いて、前記第1の電力指令値および前記第2の電力指令値を含む複数の電力指令値から電力指令値を選択し、前記充放電制御部は、選択された前記電力指令値を用いて前記電力貯蔵システムに電力を充放電させてもよい。
これにより、充放電制御装置は、電力貯蔵システムの残容量に基づいて、電力貯蔵システムの充放電を制御することができる。例えば、充放電制御装置は、残容量に基づいて、より大きな変動に対応(応答)できる。
また、例えば、前記指令値決定部は、(i)前記充電残量が所定の閾値以下であり、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示していない場合、または、(ii)前記充電残量が前記所定の閾値以上であり、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示していない場合、前記第2の電力指令値を前記電力指令値として選択し、(i)前記充電残量が前記所定の閾値よりも大きく、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示している場合、または、(ii)前記充電残量が前記所定の閾値よりも小さく、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示している場合、前記第1の電力指令値を前記電力指令値として選択してもよい。
これにより、充放電制御装置は、電力貯蔵システムの残容量に基づいて、系統周波数を基準周波数に近づける動作、および、系統周波数を標準周波数に近づける動作のうち一方を適切に選択することができる。
また、例えば、前記充放電制御装置は、さらに、前記電力貯蔵システムの充電残量に関する情報を取得する残容量取得部と、前記標準周波数および前記系統周波数の差を示す第2の周波数偏差を算出する第2の周波数偏差算出部と、前記充電残量に関する情報を用いて、前記系統周波数が前記基準周波数に一致する場合に前記電力貯蔵システムに充放電させる電力を示すベースポイントを決定するベースポイント決定部とを備え、前記指令値決定部は、前記第1の周波数偏差および前記ベースポイントを用いて、前記第1の電力指令値を決定し、前記第2の周波数偏差および前記ベースポイントを用いて、前記系統周波数を前記標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第2の電力指令値を決定し、前記ベースポイントを用いて、前記第1の電力指令値および前記第2の電力指令値を含む複数の電力指令値から電力指令値を選択し、前記充放電制御部は、選択された前記電力指令値を用いて、前記電力貯蔵システムに電力を充放電させてもよい。
これにより、充放電制御装置は、ベースポイントに基づいて、電力貯蔵システムの充放電を制御することができる。
また、例えば、前記ベースポイント決定部は、前記充電残量が第1の閾値よりも小さい場合、または、前記充電残量が第2の閾値よりも大きい場合、前記ベースポイントにオフセットを設定し、前記指令値決定部は、前記オフセットが設定された前記ベースポイントを用いて、前記複数の電力指令値に含まれる前記電力指令値を決定してもよい。
これにより、充放電制御装置は、ベースポイントに基づいて、充放電が適切に調整される。
また、例えば、前記ベースポイント決定部は、前記ベースポイントに前記オフセットを設定することにより、前記充電残量が前記第1の閾値よりも小さく、かつ、前記電力指令値が放電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する放電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも減少させ、前記充電残量が前記第1の閾値よりも小さく、かつ、前記電力指令値が充電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する充電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも増加させてもよい。
これにより、残容量が小さい場合、ベースポイントに基づいて、充電量が大きくなり、放電量が小さくなるように、充放電が調整される。
また、例えば、前記ベースポイント決定部は、前記ベースポイントに前記オフセットを設定することにより、前記充電残量が前記第2の閾値よりも大きく、かつ、前記電力指令値が放電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する放電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも増加させ、前記充電残量が前記第2の閾値よりも大きく、かつ、前記電力指令値が充電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する充電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも減少させてもよい。
これにより、残容量が大きい場合、ベースポイントに基づいて、充電量が小さくなり、放電量が大きくなるように、充放電が調整される。
また、例えば、前記指令値決定部は、(i)前記ベースポイントが放電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示していない場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示していない場合、前記第2の電力指令値を前記電力指令値として選択し、(i)前記ベースポイントが放電の電力を示しており、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示している場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しており、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示している場合、前記第1の電力指令値を前記電力指令値として選択してもよい。
これにより、充放電制御装置は、ベースポイントに基づいて、系統周波数を基準周波数に近づける動作、および、系統周波数を標準周波数に近づける動作のうち一方を適切に選択することができる。
また、例えば、前記指令値決定部は、前記電力指令値が前記反転動作の電力を示す場合、当該電力指令値に代えて前記電力貯蔵システムが充放電しない値を新たな電力指令値として選択し、前記充放電制御部は、前記電力貯蔵システムが充放電しない値が前記新たな電力指令値として選択された制御期間において、前記電力貯蔵システムに充放電を停止させてもよい。
これにより、充放電制御装置は、反転動作が行われないように、充放電指令値を決定することができる。
また、例えば、前記指令値決定部は、(i)前記ベースポイントが放電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示しており、かつ、前記系統周波数が前記標準周波数以下である場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示しており、かつ、前記系統周波数が前記標準周波数以上である場合、前記電力貯蔵システムが充放電しない値を前記電力指令値として選択し、前記充放電制御部は、前記電力貯蔵システムが充放電しない値が前記電力指令値として選択された制御期間において、前記電力貯蔵システムに充放電を停止させてもよい。
これにより、充放電制御装置は、ベースポイントの適用に基づく反転動作の発生を適切に抑制することができる。
さらに、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、以下の実施の形態で示される充放電制御装置は、周波数制御装置と表現されてもよい。
また、充放電は、充電および放電の少なくとも一方に対応する。また、ここでは、充放電の電力を示す値について、負の値は充電の電力を示し、正の値は放電の電力を示す場合がある。正負の関係は、逆でもよい。また、充放電の電力を示す値は、充電も放電も行われない状態に対応する値(0)である場合がある。また、充放電の電力の大きさは、充電か放電かにかかわらず、充放電の電力を示す値の絶対値を意味する場合がある。また、電力は、その値(大きさ)を意味する場合がある。
(実施の形態1)
実施の形態1における充放電制御装置は、測定された系統周波数、および、電力系統の標準周波数に基づいて、系統周波数を近づける目標の基準周波数を更新する。
図2は、実施の形態1における充放電制御装置を含む周波数制御システムのシステム構成図である。図2には、配電用変圧器201、配電線202、負荷203、205、および、蓄電池システム204、206が示されている。
配電用変圧器201は、系統運用者が提供する電力系統に接続され、電力系統から供給される電力を負荷203、205に供給するため適切な電圧に変換する変圧器である。系統運用者は電力系統を運用する事業者である。
配電線202は、配電用変圧器201および負荷203、205を電気的に接続し、配電用変圧器201が供給する電力を負荷203、205に供給するための電力配線である。
負荷203、205は、電力系統から供給される電力を消費する機器である。負荷203、205は、例えば、家庭用電気機器などである。
蓄電池システム204、206は、電力系統から供給された電力の充電、または、電力系統へ供給される電力の放電を行う。蓄電池システム204、206は、上記のように充電または放電を行うことで、電力系統から供給される電力の周波数を基準周波数に近づける。図2のように、蓄電池システム204は、蓄電池301および充放電制御装置302を備える。蓄電池システム206は、蓄電池システム204と同様の構成要素を備えてもよい。
蓄電池301は、充放電制御装置302による制御に従って、充電または放電を行う。ここでは、蓄電池301は、DC/ACインバータ(図示しない)を含む蓄電装置である。
充放電制御装置302は、蓄電池301に充放電を実行させる。そして、充放電制御装置302は、系統周波数を基準周波数に近づけるための周波数調整を行う。系統周波数は、電力系統の周波数であり、具体的には、電力系統の電力の周波数である。より具体的には、系統周波数は、電力系統から供給される電力の周波数である。
例えば、充放電制御装置302は、電力系統から供給される電力の周波数を測定することにより、系統周波数を測定する。そして、充放電制御装置302は、測定された系統周波数に基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるように、蓄電池301の充放電を制御する。
なお、配電用変圧器201および配電線202は、電力系統に含まれてもよい。また、より多くの負荷および蓄電池システムが、配電線202に接続されてもよい。
図3は、図2に示された充放電制御装置302のブロック図である。充放電制御装置302は、系統周波数測定部303、基準周波数更新部304、周波数偏差算出部305、充放電指令値決定部306、および、充放電制御部307を備える。
系統周波数測定部303は、系統周波数を測定する周波数測定部である。系統周波数測定部303は、系統周波数を測定するためのセンサを介して、系統周波数を測定してもよい。
基準周波数更新部304は、基準周波数を更新する。具体的には、基準周波数更新部304は、系統周波数測定部303で測定された系統周波数を取得し、測定された系統周波数に基づいて、所定の基準周波数を更新する。
例えば、基準周波数更新部304は、系統周波数よりも基準周波数の方が標準周波数から離れている場合、基準周波数が系統周波数に一致するように、基準周波数を更新する。基準周波数更新部304は、基準周波数よりも系統周波数の方が標準周波数から離れている場合、基準周波数が系統周波数に所定の変化幅で近づくように、基準周波数を更新する。
周波数偏差算出部305は、周波数偏差を算出する。周波数偏差は、系統周波数と基準周波数との差を示す。具体的には、周波数偏差算出部305は、系統周波数測定部303で測定された系統周波数、および、基準周波数更新部304で更新された基準周波数を取得として、測定された系統周波数と、更新された基準周波数とに基づいて、周波数偏差を算出する。
充放電指令値決定部306は、充放電指令値を算出することにより、充放電指令値を決定する指令値決定部である。充放電指令値は、蓄電池301に充放電を実行させる電力を示す。充放電指令値は、電力値または電力指令値と表現される場合がある。
例えば、充放電指令値決定部306は、周波数偏差算出部305で算出された周波数偏差を取得し、算出された周波数偏差に基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための電力を示す電力値を算出する。そして、充放電指令値決定部306は、算出された電力値を充放電指令値として決定する。
ここでは、負の充放電指令値は、充電に対応する。正の充放電指令値は、放電に対応する。ここで示される正および負の関係は、一例であって、逆でもよい。
充放電制御部307は、蓄電池301の充放電を制御する。すなわち、充放電制御部307は、蓄電池301に充放電を実行させる。具体的には、充放電制御部307は、充放電指令値決定部306で決定された充放電指令値を取得し、決定された充放電指令値に基づいて、蓄電池301の充放電を制御する。例えば、充放電制御部307は、充放電指令値を蓄電池301に送信することにより、蓄電池301に充放電を実行させる。
蓄電池301は、充放電を実行する。具体的には、蓄電池301は、充放電制御部307から充放電指令値を受信し、充放電指令値に基づいて、蓄電池301内のインバータを動作させることにより、充放電を実行する。
図4は、図3に示された充放電制御装置302の動作を示すフローチャートである。
まず、系統周波数測定部303は、系統周波数を測定する(S101)。
次に、基準周波数更新部304は、測定された系統周波数に基づいて、基準周波数を更新する(S102)。基準周波数更新部304は、基準周波数、系統周波数および標準周波数に基づいて、反転動作が発生するか否かを判定する。基準周波数更新部304は、反転動作が発生しないと判定した場合、低変動周波数に基準周波数を一致させる。低変動周波数は、系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数である。一方、基準周波数更新部304は、反転動作が発生すると判定した場合、系統周波数に基準周波数を一致させる。
例えば、基準周波数更新部304は、系統周波数および標準周波数を端点とする区間(周波数範囲)に基準周波数が含まれる場合、反転動作が発生しないと判定する。逆に、基準周波数更新部304は、系統周波数および標準周波数を端点とする区間(周波数範囲)に基準周波数が含まれない場合、反転動作が発生すると判定する。基準周波数更新部304のより具体的な動作については、後述する。
次に、周波数偏差算出部305は、更新された基準周波数と、測定された系統周波数との差を示す周波数偏差を算出する(S103)。周波数偏差算出部305は、以下の式1に基づいて、周波数偏差を算出する。
周波数偏差=系統周波数−基準周波数 ・・・(式1)
次に、充放電指令値決定部306は、周波数偏差に基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す充放電指令値を決定する(S104)。充放電指令値決定部306は、以下の式2に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差/−周波数適正幅×充放電可変幅 ・・・(式2)
式2において、周波数適正幅は、系統周波数の適正範囲に対応する。例えば、標準周波数が50Hzであり、系統周波数の適正範囲が49.8Hzから50.2Hzまでの場合、周波数適正幅は、0.2Hzである。周波数適正幅が0.2Hzである場合、充放電指令値決定部306は、以下の式3に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差/−0.2Hz×充放電可変幅 ・・・(式3)
充放電可変幅は、蓄電池301の充放電電力の最大値に対応する。蓄電池301の充放電電力の最大値は、蓄電池301のインバータの容量に依存する。
次に、充放電制御部307は、充放電指令値によって示される電力に対応する充放電を蓄電池301に実行させる(S105)。
例えば、更新された基準周波数が50.1Hzであり、測定された系統周波数が50.2Hzである場合、周波数偏差は0.1Hzである。そして、周波数適正幅が0.2Hzであり、充放電可変幅が20kWである場合、充放電指令値は−10kW(=0.1Hz/−0.2Hz×20kW)である。この場合、充放電制御部307は、−10kWに対応する充放電を蓄電池301に実行させる。すなわち、充放電制御部307は、10kWの電力の充電を蓄電池301に実行させる。
充放電制御装置302は、上記の動作を所定の制御期間ごとに繰り返す。所定の制御期間は、例えば、1秒または4秒等である。
次に、基準周波数更新部304のより具体的な動作を示す。
図5は、図3に示された基準周波数更新部304の動作を示すフローチャートである。図5に示される動作は、主に、図4に示された基準周波数を更新する動作(S102)に対応する。
まず、基準周波数更新部304は、基準周波数を標準周波数に設定することにより、基準周波数を初期化する(S201)。実施の形態1では、基準周波数は50Hzに設定される。
次に、基準周波数更新部304は、系統周波数測定部303で測定された系統周波数を取得する(S202)。
次に、基準周波数更新部304は、基準周波数が系統周波数よりも大きく標準周波数(50Hz)以下であるか否かを判定する(S203)。基準周波数が系統周波数よりも大きく標準周波数以下である場合(S203でYes)、基準周波数更新部304は、反転動作が発生しないと判定する。この場合、基準周波数更新部304は、基準周波数を徐々に減らす。例えば、基準周波数更新部304は、基準周波数を0.02Hz/分の速度で減らす(S204)。
次に、基準周波数更新部304は、基準周波数が系統周波数よりも小さく標準周波数(50Hz)以上であるか否かを判定する(S205)。基準周波数が系統周波数よりも小さく標準周波数以上である場合(S205でYes)、基準周波数更新部304は、反転動作が発生しないと判定する。この場合、基準周波数更新部304は、基準周波数を徐々に増やす。例えば、基準周波数更新部304は、基準周波数を0.02Hz/分の速度で増やす(S206)。
そして、基準周波数が上記の条件を満たさない場合(S203でNoかつS205でNo)、基準周波数更新部304は、反転動作が発生すると判定する。この場合、基準周波数更新部304は、基準周波数を系統周波数に一致させる(S207)。
基準周波数更新部304は、系統周波数を取得してから基準周波数を更新するまでの一連の動作を所定の制御期間ごとに繰り返す。
図6は、実施の形態1における基準周波数の変動を示す図である。例えば、基準周波数が系統周波数よりも大きく標準周波数以下である場合、基準周波数更新部304は、基準周波数を少しずつ低くする(t<t+2の期間)。これにより、基準周波数更新部304は、低変動周波数に基準周波数を一致させる。一方、更新前(変更前)の基準周波数が新たに測定された系統周波数以下であり標準周波数よりも小さい場合、基準周波数更新部304は、基準周波数を系統周波数に一致させる(t≧t+2の期間)。
図7は、実施の形態1における充放電指令値を示す図である。図7には、上記の動作に基づいて、更新される基準周波数が示されている。系統周波数および標準周波数は、図1の例と同じである。図7に示された全ての時間帯において、基準周波数は系統周波数以上である。したがって、全ての時間帯において、充放電指令値は、放電を示す値、または、充放電が実行されない値である。そして、系統周波数を標準周波数から遠ざける充電が実行されない。よって、反転動作の発生が抑制される。
以上の通り、実施の形態1における充放電制御装置302は、充放電の反転動作が発生すると判定された場合、基準周波数が系統周波数に一致するように基準周波数を更新する。すなわち、充放電制御装置302は、充放電の反転動作が発生すると判定された場合、蓄電池301に充放電を実行させない。これにより、充放電制御装置302は、反転動作の発生を抑制できる。
なお、本実施の形態において、基準周波数更新部304は、更新前の基準周波数に基づいて、反転動作が発生するか否かを判定している。しかし、基準周波数更新部304は、更新後の基準周波数に基づいて、反転動作が発生するか否かを判定してもよい。そして、反転動作が発生すると判定された場合、基準周波数更新部304は、基準周波数が系統周波数に一致するように、更新された基準周波数をさらに更新してもよい。
また、基準周波数更新部304は、反転動作が発生するか否かにかかわらず、基準周波数が低変動周波数に一致するように、基準周波数を更新してもよい。そして、充放電指令値決定部306は、更新された基準周波数に基づいて、反転動作が発生するか否かを判定してもよい。そして、充放電指令値決定部306は、反転動作が発生すると判定した場合、充放電が実行されない値を充放電指令値として決定してもよい。これにより、反転動作の発生が抑制される。この場合、低変動周波数は、系統周波数の移動平均でもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2における充放電制御装置は、蓄電池の残容量に基づいて、充放電指令値を決定(選択)する。なお、残容量は、充電残量とも表現される。また、以下の説明における残容量取得部および残容量情報は、同様に、充電残量取得部および充電残量情報と表現されてもよい。
図8は、実施の形態2における充放電制御装置のブロック図である。図8に示された充放電制御装置302aは、図3に示された充放電制御装置302と比較して、さらに、周波数偏差算出部305aおよび残容量取得部308を備える。また、充放電制御装置302aは、充放電指令値決定部306に代えて、充放電指令値決定部306aを備える。その他の構成要素は、図3に示された構成要素と同様である。
残容量取得部308は、蓄電池301の残容量情報を取得する。蓄電池301の残容量情報は、蓄電池301の残容量に関する情報であり、具体的には、蓄電池301の残容量を示す。残容量は、上述した通り、充電残量とも表現され、充電状態(SOC:State Of Charge)、または、蓄電量とも呼ばれる。蓄電池301の残容量は、蓄電池301に充電された電力の残容量である。残容量は、蓄電池301の全容量に対する割合で表現されてもよいし、蓄電池301の一部の容量に対する割合で表現されてもよい。
例えば、蓄電池301の全容量のうち一部のみが、周波数調整に用いられてもよい。この場合、残容量取得部308は、蓄電池301の全体の残容量ではなく、周波数調整のための残容量を取得する。
具体的には、蓄電池301の全容量うち20%〜80%の残容量に対応する範囲が、周波数調整のために用いられてもよい。この場合、蓄電池301の全容量うち20%〜80%の残容量が、周波数調整のための0%〜100%の残容量に対応する。蓄電池301の全容量に対する残容量が20%である場合、周波数調整のための残容量は0%である。蓄電池301の全容量に対する残容量が80%である場合、周波数調整のための残容量は100%である。
残容量取得部308は、以下の式4に基づいて、周波数調整のための残容量を算出してもよい。
周波数調整のための残容量=100×(全容量に対する残容量−下限)/(上限−下限) ・・・(式4)
式4の上限および下限は、全容量において、周波数調整のための0%〜100%の残容量に対応する範囲の上限および下限を示す。式4において、周波数調整のための残容量が0%よりも下回る場合、周波数調整のための残容量は0%と定められてもよい。また、式4において、周波数調整のための残容量が100%よりも上回る場合、周波数調整のための残容量は100%と定められてもよい。
周波数偏差算出部305aは、標準周波数と系統周波数との差を示す周波数偏差を算出する。具体的には、周波数偏差算出部305aは、系統周波数測定部303で測定された系統周波数を取得し、測定された系統周波数と、予め定められた標準周波数との差を算出することにより、周波数偏差を算出する。
以降、系統周波数と基準周波数との差を示す周波数偏差は、周波数偏差A、または、単にAと表現される場合がある。系統周波数と標準周波数との差を示す周波数偏差は、周波数偏差B、または、単にBと表現される場合がある。周波数偏差算出部305が、周波数偏差Aを算出し、周波数偏差算出部305aが、周波数偏差Bを算出する。
充放電指令値決定部306aは、充放電指令値を決定(選択)する。具体的には、充放電指令値決定部306aは、残容量取得部308で取得された残容量、周波数偏差算出部305で算出された周波数偏差A、および、周波数偏差算出部305aで算出された周波数偏差Bを取得する。そして、充放電指令値決定部306aは、取得された残容量、算出された周波数偏差A、および、算出された周波数偏差Bに基づいて、充放電指令値を決定する。
例えば、充放電指令値決定部306aは、周波数偏差Bに基づいて、系統周波数を標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力値を算出する。算出された充放電指令値が0以下であり、残容量が50%以下である場合、充放電指令値決定部306aは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。また、算出された充放電指令値が0以上であり、残容量が50%以上である場合、充放電指令値決定部306aは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。
その他の場合、充放電指令値決定部306aは、周波数偏差Aに基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力値を算出する。そして、充放電指令値決定部306aは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。
図9は、図8に示された充放電制御装置302aの動作を示すフローチャートである。
まず、残容量取得部308は、蓄電池301の残容量を取得する(S301)。例えば、残容量取得部308は、通信によって、蓄電池301の残容量を示す情報を蓄電池301から受信することにより、蓄電池301の残容量を取得する。
次に、系統周波数測定部303は、系統周波数を測定する(S302)。次に、基準周波数更新部304は、測定された系統周波数に基づいて、基準周波数を更新する(S303)。これらの動作は、実施の形態1と同様である。
次に、周波数偏差算出部305は、更新された基準周波数と、測定された系統周波数との差を示す周波数偏差Aを算出する(S304)。より具体的には、周波数偏差算出部305は、以下の式5に基づいて、周波数偏差Aを算出する。
周波数偏差A=系統周波数−基準周波数 ・・・(式5)
次に、周波数偏差算出部305aは、電力系統の標準周波数と、測定された系統周波数との差を示す周波数偏差Bを算出する(S305)。より具体的には、周波数偏差算出部305aは、以下の式6に基づいて、周波数偏差Bを算出する。
周波数偏差B=系統周波数−標準周波数 ・・・(式6)
ここでは、標準周波数は50Hzであるため、式6は、式7に置き換えられる。
周波数偏差B=系統周波数−50Hz ・・・(式7)
次に、充放電指令値決定部306aは、周波数偏差Bに基づいて、系統周波数を標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す充放電指令値(電力値)を算出する(S306)。より具体的には、充放電指令値決定部306aは、以下の式8に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差B/−周波数適正幅×充放電可変幅 ・・・(式8)
式8の充放電可変幅および周波数適正幅は、式2と同様である。周波数適正幅が0.2Hzである場合、充放電指令値決定部306aは、以下の式9に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差B/−0.2Hz×充放電可変幅 ・・・(式9)
充放電指令値決定部306aは、残容量に基づいて充放電可変幅を変更してもよい。例えば、残容量が0%または100%の付近である場合、十分な充放電が困難である。したがって、充放電指令値決定部306aは、残容量が50%に近づくほど充放電可変幅が大きくなり、残容量が0%または100%に近づくほど、充放電可変幅が小さくなるように、充放電可変幅を変更してもよい。
次に、充放電指令値決定部306aは、算出された充放電指令値が0以下であり、かつ、残容量が50%以下であるか否かを判定する(S307)。さらに、充放電指令値決定部306aは、算出された充放電指令値が0以上であり、かつ、残容量が50%以上であるか否かを判定する(S308)。ここでは、50%が閾値として用いられているが、閾値は50%に限られない。また、これらの2つの判定(S307、S308)において、互いに異なる2つの閾値が用いられてもよい。
算出された充放電指令値が0以下であり、かつ、残容量が50%以下である場合(S307でYes)、または、算出された充放電指令値が0以上であり、かつ、残容量が50%以上である場合(S308でYes)、充放電指令値決定部306aは、算出された充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
一方、その他の場合(S307でNoかつS308でNo)、充放電指令値決定部306aは、周波数偏差Aに基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す充放電指令値(電力値)を算出する(S309)。より具体的には、充放電指令値決定部306aは、以下の式10に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差A/−周波数適正幅×充放電可変幅 ・・・(式10)
すなわち、充放電指令値の算出に周波数偏差Bに代えて周波数偏差Aが用いられる。周波数適正幅が0.2Hzである場合、充放電指令値決定部306aは、以下の式11に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差A/−0.2Hz×充放電可変幅 ・・・(式11)
そして、充放電指令値決定部306aは、周波数偏差Aに基づいて算出された充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
次に、充放電制御部307は、最終的に決定された充放電指令値によって示される電力に対応する充放電を蓄電池301に実行させる(S310)。
図10は、図9に示された動作によって決定される充放電指令値を示す図である。残容量が50%よりも小さい状態における放電には、周波数偏差Aに基づく充放電指令値が適用される。残容量が50%よりも小さい状態における充電には、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が適用される。残容量が50%よりも大きい状態における放電には、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が適用される。残容量が50%よりも大きい状態における充電には、周波数偏差Aに基づく充放電指令値が適用される。
基準周波数は、系統周波数に追従するように更新される。したがって、系統周波数と基準周波数との差を示す周波数偏差Aの絶対値は、系統周波数と標準周波数との差を示す周波数偏差Bの絶対値よりも小さいと想定される。逆に、周波数偏差Bの絶対値は、周波数偏差Aの絶対値よりも大きいと想定される。したがって、周波数偏差Bに基づく充放電指令値の絶対値は、周波数偏差Aに基づく充放電指令値の絶対値よりも大きいと想定される。
そこで、充放電制御装置302aは、残容量が小さい状態における充電に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を適用することにより、充電の電力を大きくする。また、充放電制御装置302aは、残容量が大きい状態における放電に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を適用することにより、放電の電力を大きくする。
これにより、充放電制御装置302aは、蓄電池301の資源を有効に利用することができる。また、充放電制御装置302aは、系統周波数を標準周波数に近づけるための電力値を充放電指令値として用いることにより、FRを実行するその他の発電システムの負荷を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、充放電制御装置302aは、残容量と、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを用いて、周波数偏差Aに基づく充放電指令値と、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを切り替えている。充放電制御装置302aは、残容量と、周波数偏差Aに基づく充放電指令値とを用いて、周波数偏差Aに基づく充放電指令値と、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを切り替えてもよい。
つまり、充放電制御装置302aは、先に、周波数偏差Aに基づく充放電指令値を算出してもよい。そして、残容量と、周波数偏差Aに基づく充放電指令値との組み合わせが、図10において、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が適用される範囲に該当する場合、充放電制御装置302aは、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を算出してもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態における充放電制御装置は、蓄電池の残容量に基づいて、ベースポイントを決定し、決定されたベースポイントに基づいて、充放電指令値を決定(選択)する。
図11は、本実施の形態における充放電制御装置を示すブロック図である。図11に示された充放電制御装置302bは、図8に示された充放電制御装置302aと比較して、さらに、ベースポイント決定部309を備える。また、充放電制御装置302bは、充放電指令値決定部306aに代えて、充放電指令値決定部306bを備える。その他の構成要素は、図8に示された構成要素と同様である。
ベースポイント決定部309は、残容量に基づいて、ベースポイントを決定する。ベースポイントは、系統周波数を目標周波数に近づける動作において系統周波数が目標周波数に一致している場合に蓄電池301に充放電を実行させる電力を示す。目標周波数は基準周波数または標準周波数である。本実施の形態において、ベースポイントは、充放電指令値の算出に用いられる。ベースポイント決定部309は、残容量が0%または100%に近づかないように、ベースポイントを決定する。
例えば、ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E1よりも小さい場合、以下の式12に基づいて、ベースポイントを算出する。また、ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E2(閾値E1<閾値E2)よりも大きい場合、以下の式13に基づいて、ベースポイントを算出する。ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E1以上であり閾値E2以下である場合、以下の式14に基づいて、ベースポイントを算出する。
ベースポイント=定数C×(残容量−閾値E1)/{100−(閾値E2−閾値E1)} ・・・(式12)
ベースポイント=定数C×(残容量−閾値E2)/{100−(閾値E2−閾値E1)} ・・・(式13)
ベースポイント=0 ・・・(式14)
式12および式13の定数Cは、予め任意に設定される。定数Cは、蓄電池301の充放電電力の最大値でもよい。閾値E1が45%であり、閾値E2が55%である場合、式12および式13は、式15および式16に置き換えられる。
ベースポイント=定数C×(残容量−45%)/90% ・・・(式15)
ベースポイント=定数C×(残容量−55%)/90% ・・・(式16)
この場合、ベースポイント決定部309は、残容量が45%よりも小さい場合、式15に基づいて、ベースポイントを算出する。また、ベースポイント決定部309は、残容量が55%よりも大きい場合、以下の式16に基づいて、ベースポイントを算出する。ベースポイント決定部309は、残容量が45%以上55%以下である場合、式14に基づいて、ベースポイントを算出する。
すなわち、ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E1よりも小さい場合、または、残容量が閾値E2よりも大きい場合、充放電指令値の算出に用いられるベースポイントに、式12または式13等で定められるオフセットを設定する。これにより、ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E1よりも小さい場合に、放電量を減少させ、充電量を増加させる。また、ベースポイント決定部309は、残容量が閾値E2よりも大きい場合に、放電量を増加させ、充電量を減少させる。
充放電指令値決定部306bは、決定されたベースポイントを用いて、充放電指令値を決定(選択)する。具体的には、充放電指令値決定部306bは、ベースポイント決定部309で決定されたベースポイント、周波数偏差算出部305で算出された周波数偏差A、および、周波数偏差算出部305aで算出された周波数偏差Bを取得する。そして、充放電指令値決定部306bは、決定されたベースポイント、算出された周波数偏差A、および、算出された周波数偏差Bに基づいて、充放電指令値を決定する。
例えば、充放電指令値決定部306bは、周波数偏差Bおよびベースポイントに基づいて、系統周波数を標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力値を算出する。算出された充放電指令値が0以下であり、ベースポイントが0以下である場合、充放電指令値決定部306bは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。また、算出された充放電指令値が0以上であり、ベースポイントが0以上である場合、充放電指令値決定部306bは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。
その他の場合、充放電指令値決定部306bは、周波数偏差Aに基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力値を算出する。そして、充放電指令値決定部306bは、算出された電力値を充放電指令値として決定する。
充放電指令値決定部306bは、残容量またはベースポイントに基づいて、充放電可変幅を決定し、決定された充放電可変幅に基づいて、充放電指令値を決定してもよい。
図12は、図11に示された充放電制御装置302bの動作を示すフローチャートである。
まず、残容量取得部308は、蓄電池301の残容量を取得する(S401)。この動作は、実施の形態2と同様である。
次に、ベースポイント決定部309は、蓄電池301の残容量に基づいて、ベースポイントを決定する(S402)。
次に、系統周波数測定部303は、系統周波数を測定する(S403)。次に、基準周波数更新部304は、測定された系統周波数に基づいて、基準周波数を更新する(S404)。次に、周波数偏差算出部305は、更新された基準周波数と、測定された系統周波数との差を示す周波数偏差Aを算出する(S405)。次に、周波数偏差算出部305aは、電力系統の標準周波数と、測定された系統周波数との差を示す周波数偏差Bを算出する(S406)。これらの動作は、実施の形態2と同様である。
次に、充放電指令値決定部306bは、周波数偏差Bに基づいて、系統周波数を標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す充放電指令値(電力値)を算出する(S407)。より具体的には、充放電指令値決定部306bは、以下の式17に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差B/−周波数適正幅×充放電可変幅+ベースポイント ・・・(式17)
式17の周波数偏差B、充放電可変幅および周波数適正幅は、式8と同様である。周波数適正幅が0.2Hzである場合、充放電指令値決定部306bは、以下の式18に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差B/−0.2Hz×充放電可変幅+ベースポイント ・・・(式18)
算出された充放電指令値が、所定の最大値を上回る場合、充放電指令値決定部306bは、所定の最大値を算出された充放電指令値として用いる。また、算出された充放電指令値が、所定の最小値を下回る場合、充放電指令値決定部306bは、算出された充放電指令値として所定の最小値を用いる。所定の最大値および所定の最小値は、蓄電池301の充放電電力の最大値に対応する。
充放電指令値決定部306bは、算出される充放電指令値が所定の最大値を上回らないように、および、算出される充放電指令値が所定の最小値を下回らないように、ベースポイントに基づいて、充放電可変幅を変更してもよい。具体的には、充放電指令値決定部306bは、蓄電池301の充放電電力の最大値からベースポイントの絶対値を減算することにより得られる値を充放電可変幅として用いてもよい。
次に、充放電指令値決定部306bは、算出された充放電指令値が0以下であり、かつ、ベースポイントが0以下であるか否かを判定する(S408)。さらに、充放電指令値決定部306bは、算出された充放電指令値が0以上であり、かつ、ベースポイントが0以上であるか否かを判定する(S409)。
算出された充放電指令値が0以下であり、かつ、ベースポイントが0以下である場合(S408でYes)、または、算出された充放電指令値が0以上であり、かつ、ベースポイントが0以上である場合(S409でYes)、充放電指令値決定部306bは、算出された充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
一方、その他の場合(S408でNoかつS409でNo)、充放電指令値決定部306bは、周波数偏差Aに基づいて、系統周波数を基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す充放電指令値(電力値)を算出する(S410)。より具体的には、充放電指令値決定部306bは、以下の式19に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差A/−周波数適正幅×充放電可変幅+ベースポイント ・・・(式19)
すなわち、充放電指令値の算出に周波数偏差Bに代えて周波数偏差Aが用いられる。周波数適正幅が0.2Hzである場合、充放電指令値決定部306bは、以下の式20に基づいて、充放電指令値を算出する。
充放電指令値=周波数偏差A/−0.2Hz×充放電可変幅+ベースポイント ・・・(式20)
周波数偏差Bの場合と同様に、算出された充放電指令値が、所定の最大値を上回る場合、充放電指令値決定部306bは、所定の最大値を算出された充放電指令値として用いる。また、算出された充放電指令値が、所定の最小値を下回る場合、充放電指令値決定部306bは、算出された充放電指令値として所定の最小値を用いる。所定の最大値および所定の最小値は、蓄電池301の充放電電力の最大値に対応する。
また、周波数偏差Bの場合と同様に、充放電指令値決定部306bは、算出される充放電指令値が所定の最大値を上回らないように、および、算出される充放電指令値が所定の最小値を下回らないように、ベースポイントに基づいて、充放電可変幅を変更してもよい。
そして、充放電指令値決定部306bは、周波数偏差Aに基づいて算出された充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
次に、充放電制御部307は、最終的に決定された充放電指令値によって示される電力に対応する充放電を蓄電池301に実行させる(S411)。
図13は、図12に示された動作によって決定される充放電指令値を示す図である。ベースポイントが0よりも小さい状態における放電には、周波数偏差Aに基づく充放電指令値が適用される。また、ベースポイントが0よりも大きい状態における充電には、周波数偏差Aに基づく充放電指令値が適用される。その他において、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が適用される。
上述したように、周波数偏差Bに基づく充放電指令値の絶対値は、周波数偏差Aに基づく充放電指令値の絶対値よりも大きいと想定される。また、ベースポイントが0よりも小さい場合、十分な充電が可能であると想定される。また、ベースポイントが0よりも大きい場合、十分な放電が可能であると想定される。また、ベースポイントが0である場合、十分な充放電が可能であると想定される。
そこで、充放電制御装置302bは、ベースポイントが0よりも小さい状態における充電に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を適用することにより、充電の電力を大きくする。また、充放電制御装置302bは、ベースポイントが0よりも大きい状態における放電に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を適用することにより、放電の電力を大きくする。また、充放電制御装置302bは、ベースポイントが0である状態における充放電に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を適用することにより、充放電の電力を大きくする。
これにより、充放電制御装置302bは、蓄電池301の資源を有効に利用することができる。また、充放電制御装置302bは、系統周波数を標準周波数に近づけるための電力値を充放電指令値として用いることにより、FRを実行するその他の発電システムの負荷を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、充放電制御装置302bは、ベースポイントと、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを用いて、周波数偏差Aに基づく充放電指令値と、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを切り替えている。充放電制御装置302bは、ベースポイントと、周波数偏差Aに基づく充放電指令値とを用いて、周波数偏差Aに基づく充放電指令値と、周波数偏差Bに基づく充放電指令値とを切り替えてもよい。
つまり、充放電制御装置302bは、先に、周波数偏差Aに基づく充放電指令値を算出してもよい。そして、ベースポイントと、周波数偏差Aに基づく充放電指令値との組み合わせが、図13において、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が適用される範囲に該当する場合、充放電制御装置302bは、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を算出してもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態における充放電制御装置は、蓄電池の残容量に基づいて、ベースポイントを決定し、決定されたベースポイントに基づいて、充放電指令値を決定する。そして、本実施の形態における充放電制御装置は、ベースポイントの適用に基づく反転動作の発生を抑制する。
図14は、本実施の形態における充放電制御装置を示すブロック図である。図14に示された充放電制御装置302cは、図11に示された充放電制御装置302bと比較して、充放電指令値決定部306bに代えて、充放電指令値決定部306cを備える。その他の構成要素は、図11に示された充放電制御装置302bの構成要素と同様である。
充放電指令値決定部306cは、充放電指令値を決定する。充放電指令値決定部306cの動作は、実施の形態3の充放電指令値決定部306bとほぼ同じである。ただし、充放電指令値決定部306cは、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を最終的な充放電指令値と決定する前に、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が反転動作の電力を示すか否かを判定する。そして、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が反転動作の電力を示す場合、充放電指令値決定部306cは、充放電指令値を0に設定する。
図15および図16は、図14に示された充放電制御装置302cの動作を示すフローチャートである。
図15に示された動作は、実施の形態3の動作とほぼ同じである。ただし、ベースポイントが0以下であり、かつ、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以下である場合(S408でYes)、または、ベースポイントが0以上であり、かつ、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以上である場合(S409でYes)の動作が実施の形態3とは異なる。
この場合、図16に示されるように、充放電制御装置302cは、系統周波数が標準周波数(50Hz)よりも小さく、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以上であるか否かを判定する(S501)。また、充放電制御装置302cは、系統周波数が標準周波数(50Hz)よりも大きく、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以下であるか否かを判定する(S502)。
そして、系統周波数が標準周波数よりも小さく、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以上である場合(S501でYes)、充放電制御装置302cは、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。また、系統周波数が標準周波数よりも大きく、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0以下である場合(S502でYes)、充放電制御装置302cは、周波数偏差Bに基づく充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
一方、その他の場合、充放電制御装置302cは、充放電指令値を0に設定する(S503)。すなわち、充放電制御装置302cは、0に設定された充放電指令値を最終的な充放電指令値として決定する。
上記の複数の条件(S408、S409、S501、S502)の組み合わせに基づいて、具体的には、ベースポイントが0以下であり、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0よりも小さく、系統周波数が標準周波数以下である場合、充放電制御装置302cは、充放電指令値を0に設定する。また、ベースポイントが0以上であり、周波数偏差Bに基づく充放電指令値が0よりも大きく、系統周波数が標準周波数以上である場合、充放電制御装置302cは、充放電指令値を0に設定する。
図17は、図15および図16に示された動作によって決定される充放電指令値を示す図である。図17には、図13に示された実施の形態3と比較して、禁止の範囲が示されている。禁止の範囲では、充放電指令値が0に設定される。すなわち、充放電指令値が0に変更される。
上述したように、ベースポイントは、系統周波数を目標周波数に近づける動作において系統周波数が目標周波数に一致している状態における充放電の電力を示す。そして、ベースポイントは、残容量に基づいて、0とは異なる値に決定される場合がある。このようなベースポイントを用いて充放電指令値を決定することで、反転動作が発生する可能性がある。
そこで、充放電指令値が反転動作の電力を示している場合、充放電制御装置302cは、充放電指令値を0に設定する。つまり、充放電制御装置302cは、充放電が行われない値を最終的な充放電指令値として決定する。充放電が行われない値が充放電指令値として決定された制御期間において、充放電制御部307は、蓄電池301に充放電させない。すなわち、充放電制御部307は、蓄電池301に充放電を停止させる。これにより、充放電制御装置302cは、ベースポイントの適用に基づく反転動作の発生を抑制する。
(実施の形態5)
実施の形態5における充放電制御装置は、通信ネットワークを介して蓄電池システムの充放電を制御する。即ち、充放電以下、図18および図19を用いて実施の形態5の構成および動作を説明する。
図18は、実施の形態5における充放電制御装置を含む周波数制御システムのシステム構成図である。図19は、実施の形態5における充放電制御装置および蓄電池システムの処理を示すシーケンス図である。
図18には、図2に示された構成要素と比較して、さらに、センサ207および通信ネットワーク208が示されている。また、蓄電池システム204、206、および、充放電制御装置302に代えて、蓄電池システム204d、206d、および、充放電制御装置302dが示されている。図18のその他の構成要素は、図2に示された構成要素と同じである。
実施の形態5において、充放電制御装置302dは、例えば蓄電池システム204dの外部に設けられる外部コントローラとして構成されてもよい。また、充放電制御装置302dは、例えばサーバとして構成されてもよい。この場合、充放電制御装置302dは、それぞれ異なる場所に分散配置された複数の蓄電池システム204d、206d等を制御してもよい。
通信ネットワーク208は、充放電制御装置302dと蓄電池システム204d、206dとが互いに通信するためのネットワークである。例えば、通信ネットワーク208は、IEEE802.3規格等に適合する有線LAN、IEEE802.11a、b、g規格等に適合する無線LAN、または、携帯電話回線等である公衆通信回線で構築されてもよい。
センサ207は、系統周波数を測定するためのセンサである。充放電制御装置302dは、センサ207から系統周波数を示す情報を取得する。
蓄電池システム204dは、蓄電池301を備える。
蓄電池システム204dは、通信ネットワーク208を介して充放電制御装置302dと通信するための通信インタフェースである通信部(図示せず)を有する。蓄電池システム204dは、充放電制御装置302dから通信ネットワーク208を介して制御されることにより、蓄電池301に対する充放電を実行する。
ここで、蓄電池システム204dは、制御部(図示せず)を備える。制御部は、充放電制御装置302dから受信した充放電指令値に基づいて蓄電池301を制御する。
蓄電池システム204dの構成および動作は、通信ネットワーク208を介して制御される構成および動作を除いて、蓄電池システム204と同様である。また、蓄電池システム206dは、蓄電池システム204dと同様の構成要素である。
充放電制御装置302dは、実施の形態1〜4における充放電制御装置302、302a、302b、302cのいずれかと同様の構成要素を有する。また、充放電制御装置302dは、通信ネットワーク208を介して蓄電池システム204d、206dと通信するための通信インタフェースである通信部(図示せず)を有する。
例えば、充放電制御装置302dは、センサ207を介して、系統周波数を測定する。そして、充放電制御装置302dは、測定された系統周波数に基づいて、充放電が実行されるように通信ネットワーク208を介して蓄電池システム204d、206dを制御する。
通信ネットワーク208を介して蓄電池システム204d、206dを制御する構成および動作を除いて、充放電制御装置302dの構成および動作は、実施の形態1〜4における充放電制御装置302、302a、302b、302cのいずれかと同様である。
ここでは、充放電制御装置302dは、2つの蓄電池システム204d、206dを制御している。充放電制御装置302dは、1つの蓄電池システムを制御してもよいし、3つ以上の蓄電池システムを制御してもよい。
充放電制御装置302dは、全体で実行される充放電の電力を蓄電池システム204d、206dに分配して、蓄電池システム204d、206dに対応する充放電指令値を決定する。充放電制御装置302dは、蓄電池システム204d、206dに対して充放電指令値を送信して、蓄電池システム204d、206dの充放電を制御する。
例えば、蓄電池システム204d、206dは、通信ネットワーク208を介して、充放電電力の最大値を充放電制御装置302dに送信する。充放電制御装置302dは、蓄電池システム204d、206dから充放電電力の最大値を受信する。そして、充放電制御装置302dは、充放電電力の最大値に比例するように蓄電池システム204d、206dの充放電の電力値を決定し、決定した充放電の電力値を充放電指令値として蓄電池システム204d、206dに送信する。
これにより、充放電制御装置302dは、充放電電力の最大値に対応する充放電を蓄電池システム204d、206dに実行させることができる。
また、充放電制御装置302dは、通信ネットワーク208を介して、蓄電池システム204d、206dから残容量を取得し、実施の形態2〜4に示されたように、残容量に基づいて、蓄電池システム204d、206dの充放電を制御してもよい。
以上のように、本実施の形態における充放電制御装置302dは、通信ネットワーク208を介して、複数の蓄電池システム204d、206dを制御することができる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の充放電制御装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、所定の制御期間ごとに、電力系統の周波数である系統周波数を測定する周波数測定ステップと、前記制御期間ごとに、前記系統周波数を用いて基準周波数を更新する基準周波数更新ステップと、前記制御期間ごとに、前記基準周波数および前記系統周波数の差を示す周波数偏差を算出する周波数偏差算出ステップと、前記周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力指令値を決定する指令値決定ステップと、前記電力指令値を用いて、電力貯蔵システムに電力を充放電させる充放電制御ステップとを含み、前記基準周波数更新ステップでは、前記基準周波数、前記系統周波数および前記電力系統の標準周波数を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数から遠ざける方向に対応する充放電である反転動作が前記電力貯蔵システムにおいて発生するか否かを判定し、前記反転動作が発生しないと判定した場合、前記系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数に前記基準周波数が一致するように、前記基準周波数を更新し、前記反転動作が発生すると判定した場合、前記系統周波数に前記基準周波数が一致するように、前記基準周波数を更新する充放電制御方法を実行させる。
また、上記各実施の形態の充放電制御装置は、鉛蓄電池、NAS電池、ニッケル水素、レドックスフロー電池、リチウムイオン電池、または、フライホイール等である電力貯蔵システムを上記の蓄電池として制御してもよい。また、充放電制御装置は、定置型の電力貯蔵システムだけでなく、EV(電気自動車)などのような移動型の電力貯蔵システムの充放電を制御してもよい。
また、充放電制御装置の各構成要素は、回路でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
以上、一つまたは複数の態様に係る充放電制御装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記各実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を特定の処理部の代わりに別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
本発明は、電力貯蔵システムの充放電を制御することにより周波数調整を行う充放電制御装置に利用可能であり、周波数制御装置、周波数調整システム、および、蓄電池システム等に適用可能である。
201 配電用変圧器
202 配電線
203、205 負荷
204、204d、206、206d 蓄電池システム
207 センサ
208 通信ネットワーク
301 蓄電池
302、302a、302b、302c、302d 充放電制御装置
303 系統周波数測定部(周波数測定部)
304 基準周波数更新部
305、305a 周波数偏差算出部
306、306a、306b、306c 充放電指令値決定部(指令値決定部)
307 充放電制御部
308 残容量取得部
309 ベースポイント決定部

Claims (16)

  1. 所定の制御期間ごとに、電力系統の周波数である系統周波数を測定する周波数測定部と、
    前記制御期間ごとに、前記系統周波数を用いて基準周波数を更新する基準周波数更新部と、
    前記制御期間ごとに、前記基準周波数および前記系統周波数の差を示す第1の周波数偏差を算出する第1の周波数偏差算出部と、
    前記第1の周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第1の電力指令値を決定する指令値決定部と、
    前記第1の電力指令値を用いて電力貯蔵システムに電力を充放電させる充放電制御部とを備え、
    前記基準周波数更新部は、
    前記基準周波数、前記系統周波数および前記電力系統の標準周波数を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数から遠ざける方向に対応する充放電である反転動作が前記電力貯蔵システムにおいて発生するか否かを判定し、
    前記反転動作が発生しないと判定した場合、前記系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新し、
    前記反転動作が発生すると判定した場合、前記系統周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新する
    充放電制御装置。
  2. 前記基準周波数更新部は、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに、前記基準周波数を一定値ずつ変化させることにより、前記基準周波数を更新する
    請求項1に記載の充放電制御装置。
  3. 前記基準周波数更新部は、前記系統周波数が前記標準周波数よりも小さい場合、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに前記基準周波数を一定値ずつ減少させることにより、前記基準周波数を更新する
    請求項2に記載の充放電制御装置。
  4. 前記基準周波数更新部は、前記系統周波数が前記標準周波数よりも大きい場合、前記反転動作が発生しないと判定された制御期間ごとに前記基準周波数を一定値ずつ増加させることにより、前記基準周波数を更新する
    請求項2または3に記載の充放電制御装置。
  5. 前記基準周波数更新部は、
    前記系統周波数および前記標準周波数を端点とする区間に前記基準周波数が含まれる場合、前記反転動作が発生しないと判定し、
    前記区間に前記基準周波数が含まれない場合、前記反転動作が発生すると判定する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  6. 前記基準周波数更新部は、
    前記基準周波数が前記標準周波数以下で前記系統周波数よりも大きい場合、または、前記基準周波数が前記標準周波数以上で前記系統周波数よりも小さい場合、前記反転動作が発生しないと判定し、
    前記基準周波数が前記標準周波数よりも大きく前記系統周波数以上である場合、または、前記基準周波数が前記標準周波数よりも小さく前記系統周波数以下である場合、前記反転動作が発生すると判定する
    請求項5に記載の充放電制御装置。
  7. 前記充放電制御装置は、さらに、
    前記電力貯蔵システムの充電残量に関する情報を取得する残容量取得部と、
    前記標準周波数および前記系統周波数の差を示す第2の周波数偏差を算出する第2の周波数偏差算出部とを備え、
    前記指令値決定部は、
    前記第2の周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第2の電力指令値を決定し、
    前記充電残量に関する情報を用いて、前記第1の電力指令値および前記第2の電力指令値を含む複数の電力指令値から電力指令値を選択し、
    前記充放電制御部は、選択された前記電力指令値を用いて前記電力貯蔵システムに電力を充放電させる
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  8. 前記指令値決定部は、
    (i)前記充電残量が所定の閾値以下であり、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示していない場合、または、(ii)前記充電残量が前記所定の閾値以上であり、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示していない場合、前記第2の電力指令値を前記電力指令値として選択し、
    (i)前記充電残量が前記所定の閾値よりも大きく、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示している場合、または、(ii)前記充電残量が前記所定の閾値よりも小さく、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示している場合、前記第1の電力指令値を前記電力指令値として選択する
    請求項7に記載の充放電制御装置。
  9. 前記充放電制御装置は、さらに、
    前記電力貯蔵システムの充電残量に関する情報を取得する残容量取得部と、
    前記標準周波数および前記系統周波数の差を示す第2の周波数偏差を算出する第2の周波数偏差算出部と、
    前記充電残量に関する情報を用いて、前記系統周波数が前記基準周波数に一致する場合に前記電力貯蔵システムに充放電させる電力を示すベースポイントを決定するベースポイント決定部とを備え、
    前記指令値決定部は、
    前記第1の周波数偏差および前記ベースポイントを用いて、前記第1の電力指令値を決定し、
    前記第2の周波数偏差および前記ベースポイントを用いて、前記系統周波数を前記標準周波数に近づけるための充放電の電力を示す第2の電力指令値を決定し、
    前記ベースポイントを用いて、前記第1の電力指令値および前記第2の電力指令値を含む複数の電力指令値から電力指令値を選択し、
    前記充放電制御部は、選択された前記電力指令値を用いて、前記電力貯蔵システムに電力を充放電させる
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  10. 前記ベースポイント決定部は、前記充電残量が第1の閾値よりも小さい場合、または、前記充電残量が第2の閾値よりも大きい場合、前記ベースポイントにオフセットを設定し、
    前記指令値決定部は、前記オフセットが設定された前記ベースポイントを用いて、前記複数の電力指令値に含まれる前記電力指令値を決定する
    請求項9に記載の充放電制御装置。
  11. 前記ベースポイント決定部は、前記ベースポイントに前記オフセットを設定することにより、
    前記充電残量が前記第1の閾値よりも小さく、かつ、前記電力指令値が放電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する放電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも減少させ、
    前記充電残量が前記第1の閾値よりも小さく、かつ、前記電力指令値が充電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する充電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも増加させる
    請求項10に記載の充放電制御装置。
  12. 前記ベースポイント決定部は、前記ベースポイントに前記オフセットを設定することにより、
    前記充電残量が前記第2の閾値よりも大きく、かつ、前記電力指令値が放電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する放電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも増加させ、
    前記充電残量が前記第2の閾値よりも大きく、かつ、前記電力指令値が充電の電力を示す場合の前記電力指令値に対応する充電量を、前記ベースポイントに前記オフセットを設定しない場合よりも減少させる
    請求項10または11に記載の充放電制御装置。
  13. 前記指令値決定部は、
    (i)前記ベースポイントが放電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示していない場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示していない場合、前記第2の電力指令値を前記電力指令値として選択し、
    (i)前記ベースポイントが放電の電力を示しており、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示している場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しており、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示している場合、前記第1の電力指令値を前記電力指令値として選択する
    請求項9〜12のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  14. 前記指令値決定部は、前記電力指令値が前記反転動作の電力を示す場合、当該電力指令値に代えて前記電力貯蔵システムが充放電しない値を新たな電力指令値として選択し、
    前記充放電制御部は、前記電力貯蔵システムが充放電しない値が前記新たな電力指令値として選択された制御期間において、前記電力貯蔵システムに充放電を停止させる
    請求項9〜13のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  15. 前記指令値決定部は、(i)前記ベースポイントが放電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が充電の電力を示しており、かつ、前記系統周波数が前記標準周波数以下である場合、または、(ii)前記ベースポイントが充電の電力を示しておらず、かつ、前記第2の電力指令値が放電の電力を示しており、かつ、前記系統周波数が前記標準周波数以上である場合、前記電力貯蔵システムが充放電しない値を前記電力指令値として選択し、
    前記充放電制御部は、前記電力貯蔵システムが充放電しない値が前記電力指令値として選択された制御期間において、前記電力貯蔵システムに充放電を停止させる
    請求項13に記載の充放電制御装置。
  16. 所定の制御期間ごとに、電力系統の周波数である系統周波数を測定する周波数測定ステップと、
    前記制御期間ごとに、前記系統周波数を用いて基準周波数を更新する基準周波数更新ステップと、
    前記制御期間ごとに、前記基準周波数および前記系統周波数の差を示す周波数偏差を算出する周波数偏差算出ステップと、
    前記周波数偏差を用いて、前記系統周波数を前記基準周波数に近づけるための充放電の電力を示す電力指令値を決定する指令値決定ステップと、
    前記電力指令値を用いて電力貯蔵システムに電力を充放電させる充放電制御ステップとを含み、
    前記基準周波数更新ステップでは、
    前記基準周波数、前記系統周波数および前記電力系統の標準周波数を用いて、前記系統周波数を前記標準周波数から遠ざける方向に対応する充放電である反転動作が前記電力貯蔵システムにおいて発生するか否かを判定し、
    前記反転動作が発生しないと判定した場合、前記系統周波数の時間的な変動に対してローパスフィルタを適用することで得られる周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新し、
    前記反転動作が発生すると判定した場合、前記系統周波数に前記基準周波数が一致するように前記基準周波数を更新する
    充放電制御方法。
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