JP5912932B2 - 光伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏波多重信号光による伝送と単一偏波信号光による伝送とが同一のネットワーク上で並存する状態で使用する光伝送技術に関する。
陸上の都市を繋ぐ光通信ネットワークにおいては、再構成可能光分岐挿入多重(ROADM:Reconfigurable Optical Add Drop multiplexer)システムが導入されている。ROADMシステムは、波長の異なる複数の光信号を多重伝送でき、かつ、波長ごとに経路(パス)を自由に構築できる波長多重伝送システムである。
図1は、ROADMシステムのネットワーク構成の一例を示している。図1に示すように、ROADMシステムは、複数の遠隔地点に存在するネットワークノード2、3を、光ファイバ伝送路4を介して互いに接続する光伝送システムの一種である。複数の伝送経路に接続されるネットワークノード3においては、波長チャネル毎に伝送経路の切替えが可能である。また、ROADMシステムには、各ネットワークノード2、3の状態を管理するネットワーク管理システム1が設けられている。
近年、このROADMシステムの大容量化が検討されている。これに伴い、100Gbit/s信号の導入が進められている。ただし、導入の黎明期においては、全ての送受信器を100Gbit/sの送受信器で構成せず、安価な10Gbit/sの送受信器を併用し、10Gbit/s信号と100Gbit/s信号を波長多重伝送させることが望ましい。
しかし、10Gbit/s信号と100Gbit/s信号は、その変復調方式が全く異なる。一般に、10Gbit/s信号の変調方式及び受信方式には、それぞれ強度変調方式と直接検波方式が用いられる。一方、100Gbit/s信号の変調方式及び受信方式には、それぞれ偏波多重4値位相変調方式(DP-QPSK)とデジタルコヒーレント受信方式が用いられる。その結果、10Gbit/s信号と100Gbit/s信号では、最適な伝送路が異なる。
特に、デジタルコヒーレント受信方式は、伝送路で受けた波長分散や偏波モード分散(PMD:Polarization Mode Dispersion)を補償することができる。このため、デジタルコヒーレント受信方式の場合には、直接検波方式の場合には必要となる波長分散補償器をネットワークノードから省略することができる。
そこで、各ネットワークノードに波長選択スイッチ(WSS:wavelength selective switch)を配置して10Gbit/s信号と100Gbit/s信号を分離し、10Gbit/s信号のみに波長分散補償器を挿入する構成が特許文献1で提案されている。なお、特許文献1の場合、各波長チャネルの信号種別情報が外部から各ネットワークノードに伝達され、各ネットワークノードでは、伝達された信号種別情報に基づいて波長選択スイッチが切替えられる。
この他、特許文献2には、強度変調信号と位相変調信号との間で生じる非線形相互作用を抑える目的で、強度変調信号と位相変調信号を分離し、分離した強度変調信号と位相変調器信号の一方に遅延線を挿入する構成が提案されている。また、特許文献2には、各ネットワークノードに光スペクトルモニタを配置して、各波長チャネルの信号種別が強度変調信号であるか、それとも位相変調信号であるかを識別し、その信号種別情報に基づいて強度変調信号と位相変調信号を分離することが記載されている。
特開2011−35735号公報 特開2011−160483号公報
以下では、ネットワークノード内の光波長選択スイッチが信号種別に応じて波長チャネルを分離する光伝送システムにおいて、N:Mの光パスプロテクションを実現する場合について検討する。現用パスで障害が発生した場合、現用パスは予備パスに切り替わり、それまで予備パスで伝送されていたエクストラトラフィックは切断される。この際、予備パスでは、伝送される信号光の信号種別が切り替わる。このため、各ネットワークノード内の光波長選択スイッチは、切り替え後の信号種別に応じたスイッチング動作に直ちに切り替える必要がある。この変更に要する時間の分だけ、障害発生時における予備パスへの信号の切り替えが遅延する。
例えばネットワーク管理システム1が全てのネットワークノード2、3と通信し、波長チャネルの信号種別を各ネットワークノードの光波長選択スイッチに伝達する場合、ミリ秒単位での信号種別の切り替えが難しい。ネットワーク管理システム1と各ネットワークノード2、3の通信には、中継・通信プロトコル処理が介在するためである。
また、各ネットワークノード内の光スペクトルモニタにより信号光の光スペクトルを観測し、その光スペクトルから信号種別を識別することも考えられる。しかし、光スペクトルモニタの波長掃引は一般に低速である。このため、光スペクトルモニタを用いる場合も、ミリ秒単位での信号種別の切替えは難しい。
また、光送受信器が複数の異なる信号種別を切り替え可能であって、障害時等に信号種別を切り替える方式の光伝送システムの場合にも、信号種別の切り替え前に、ネットワークノードの光波長選択スイッチを予め設定することができない。このため、全てのネットワークノードの波長選択スイッチが設定されるまでの間、信号が断線してしまう。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本明細書は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「入力される信号光を波長チャネルごとに分割し、前記信号光の出力に使用する出力ポートを波長チャネルごとに切り替える波長選択スイッチと、前記の信号光が分岐して入力され、当該信号光の各波長チャネルが偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別する光コヒーレント識別部と、当該光コヒーレント識別部の識別情報に基づいて、前記波長選択スイッチの切り替え動作を制御するスイッチ制御部とを有する光伝送装置」を特徴とする。
本発明においては、光伝送装置を構成する波長選択スイッチを、信号光の信号種別に応じて切り替える際の遅延時間を、従来方式に比して抑制することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
ROADMシステムのネットワーク構成例を示す図。 光伝送装置の構成例を示す図(実施例1)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例を示す図(実施例1)。 光伝送装置の他の構成例を示す図(実施例6)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例を示す図(実施例7)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例を示す図(実施例8)。 送信端に位置する光送信部の構成例を示す図(実施例9)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例1を示す図(実施例9)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例2を示す図(実施例9)。 送信端に位置する光送信部の構成例を示す図(実施例10)。 光伝送装置の構成例を示す図(実施例10)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例1を示す図(実施例10)。 光伝送装置に用いるコヒーレント識別器の構成例2を示す図(実施例10)。 光伝送装置の構成例を示す図(実施例11)。
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説明する。なお、本発明は、後述する実施例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
[実施例1]
本実施例では、各ネットワークノード内に、各波長の信号種別が偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別する機能部と、当該識別結果に基づいて波長選択スイッチを自律的に切り替え制御できる機能を有する光伝送装置について説明する。
図2に、本実施例に係る光伝送装置11の機能構成例を示す。図2は、図1で説明したROADMシステムの一部分だけを取り出したものであり、ROADMシステムは図2に示す光伝送装置11を複数有している。光伝送装置11は、光タップ部23、光コヒーレント識別器24、光波長選択スイッチ51、光波長選択スイッチ制御部52、波長分散補償器71、光導波路61、62、光合波カプラ63を有している。
光タップ部23は、光ファイバ伝送路4を通じ、不図示の光伝送装置11や光送信部と接続されている。光タップ部23は、光ファイバ伝送路4を通じて入力された波長多重信号光を分波し、一方を光波長選択スイッチ51に、他方を光コヒーレント識別器24に出力する。
光コヒーレント識別器24は、光タップ部23から波長多重信号光を入力して、各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別し、その識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に伝達する。
光波長選択スイッチ51は、光タップ部23で分波された他方の波長多重信号光を入力し、各信号光を波長チャネルごとに、その出力先を切り替える機能を有する1入力2出力型のスイッチである。ここで、出力先となる2つの光導波路は、波長分散補償器71が挿入された光導波路61と、波長分散補償器71が挿入されていない光導波路62の2つである。この実施例の場合、光波長選択スイッチ51は、波長分散補償器71を有する光導波路61に対して単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を出力し、波長分散補償器を有しない光導波路62に対して偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を出力する。
出力先の切り替えは、光波長選択スイッチ制御部52が実行する。光波長選択スイッチ制御部52は、光コヒーレント識別器24から伝達された各波長チャネルの識別情報に基づいて、光波長選択スイッチ51の出力先を波長チャネルごとに切り替える制御信号を生成する。光波長選択スイッチ制御部52は、識別情報(信号種別)と出力ポートの対応関係を管理している。光導波路61と光導波路62を通過した信号光は、光合波カプラ63において合波され、後段に接続された他の光伝送装置11又は光受信部に出力される。
図3は、光コヒーレント識別器24の構成例を示す。光コヒーレント識別器24は、光波長分割部31、複数の偏光度モニタ34、光コヒーレント識別処理部35を有している。光波長分割部31は、光タップ部23から入力される波長多重信号光を波長チャネルごとに分割し、それぞれ対応する偏光度モニタ34に出力する。本実施例の場合、波長チャネル数は7本である。従って、偏光度モニタ34も同数内蔵される。なお、ここでの本数は作図上の一例であり、例えば100本以上でも良い。偏光度モニタ34は、それぞれ対応する波長チャネル(信号光)の偏光度を検出し、その偏光度情報を光コヒーレント識別処理部35に伝達する。
光コヒーレント識別処理部35は、各偏光度モニタ34から偏光度情報を入力し、その偏光度がある閾値を下回る波長チャネルの信号種別を偏波多重信号と識別し、閾値を上回る波長チャネルの識別種別を単一偏波多重信号と識別する。各波長チャネルについての識別情報が、コヒーレント識別器24の出力信号として、光波長選択スイッチ制御部52に出力される。
偏光度モニタ34には、マイクロ秒オーダーの高速応答が可能な受動素子、例えばフォトダイオードとアナログ回路とで構成することができる。偏光度モニタ34をこの種の受動素子で構成することにより、入力された信号光の偏光度を偏光度情報として、光コヒーレント識別処理部35に直ちに出力することができる。
この構成により、光伝送装置11は、各波長チャネルの信号光が偏波多重信号か単一偏波信号かを数ミリ秒単位で識別して、光波長選択スイッチ51を直ちに切り替え制御することができる。
本実施例に係る光伝送装置11の採用により、自律的に、かつ、ミリ秒単位で、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)のみ波長分散補償器71を通過させ、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)は波長分散補償器71を通過させないスイッチング動作を実現することができる。これにより、ネットワークノード内の光波長選択スイッチが各波長チャネルを信号種別に応じて分離する光伝送システム(ROADMシステム)において、N:M光パスプロテクションを用いる場合にも、現用パスから予備パスへの切替えを従来方式に比して短時間のうちに実現することができる。
また、一般に、デジタルコヒーレント検波方式を用いる場合、信号光として偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を用いることが多く、直接検波方式を用いる場合には、信号光として単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を用いることが多い。そのため、本実施例に係る光伝送装置11の採用により、デジタルコヒーレント検波方式で受信する信号光の伝送特性を改善することができる。
また、前述したように、本実施例の場合には、各ネットワークノード内で各波長チャネルの信号種別を自律的に識別し、光波長選択スイッチ51をスイッチングするため、ネットワーク管理システム1がネットワークノードに対して波長チャネルの信号種別を伝達する必要がない。このため、ネットワーク管理システムとネットワークノード間の通信負荷を軽減することができる。
[実施例2]
実施例1においては、光波長選択スイッチ51の出力ポートが2つの場合について説明した。しかし、光波長選択スイッチ51の出力ポートは3つ以上でもよい。この場合、追加の出力ポートに対し、補償量の異なる波長分散補償器71を接続してもよい。また、異なる波長分散補償器71を将来追加できるように、光波長選択スイッチ51の出力ポートのうち少なくとも1つに予備ポートを予め設けてもよい。
[実施例3]
実施例1の場合には、光波長選択スイッチ51が有する2つの出力ポートの一つに、波長分散補償器71を接続する場合について説明した。しかし、偏波多重信号光と単一偏波信号光との間で生じる非線形劣化の抑圧に使用するデバイスは、波長分散補償器71に限らない。例えば光遅延線、偏波モード分散(PMD)デバイス、光強度変更器(例えば減衰器)、偏波スクランブラでも良い。
例えば光遅延線を光導波路61に接続する場合、光波長選択スイッチ51は、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を光導波路61に出力し、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を光導波路62に出力させても良いし、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を光導波路61に出力し、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を光導波路62に出力させても良い。
例えば偏波モード分散(PMD)デバイスを光導波路61に接続する場合、光波長選択スイッチ51は、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を光導波路61に出力し、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を光導波路62に出力させれば良い。
例えば光強度変更器(減衰器)を光導波路61に接続する場合、光波長選択スイッチ51は、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を光導波路61に出力し、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を光導波路62に出力させれば良い。
例えば偏波スクランブラを光導波路61に接続する場合、光波長選択スイッチ51は、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を光導波路61に出力し、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を光導波路62に出力させれば良い。
[実施例4]
通常のROADMシステムでは、対向の光伝送路がペアで構築されており、各ネットワークノードでは同じ構成の光伝送装置11がペアで配置され、互いに対向する光伝送路に接続される。また、対向する光伝送路では同じ種別の信号光が伝送される。そこで、実施例1における光波長選択スイッチ制御部52は、上流から伝送された信号光に応じて光波長選択スイッチ51のスイッチング動作を切替える際、同時に対向の光波長選択スイッチ51のスイッチング動作を同様に制御しても良い。これにより、光伝送路の下流からも光波長選択スイッチ51のスイッチング動作を切替えることができ、ネットワークの光波長選択スイッチ51の切り替え時間を更に短縮できる。
[実施例5]
実施例1における光波長選択スイッチ制御部52は、ネットワーク全体の光伝送装置11を管理するネットワーク管理システム1に対し、波長チャネルごとの信号種別及び/又は光波長選択スイッチ51の制御状態を通知する機能を有していても良い。この識別情報の通知機能を光波長選択スイッチ制御部52に搭載することにより、ネットワーク管理システム1は、ROADMシステムの全体について、各光伝送装置11における各波長チャネルの信号種別及び/又は光波長選択スイッチ51の制御状態を管理することができる。この場合、ネットワーク管理システム1は、自律的に実行されたスイッチングの結果(波長チャネルと信号種別の関係)を事後的に管理するだけであり、将来のスイッチングのために波長チャネルと信号種別の関係を管理する必要はない。
もっとも、ネットワーク管理システム1が、各光伝送装置11の光波長選択スイッチ制御部52に対し、信号種別と光波長選択スイッチ51におけるスイッチングの対応関係情報を通知し、光波長選択スイッチ51におけるスイッチングを制御する方式を採用することもできる。当該通知機能を設ける場合、光伝送装置11内の装置構成を変更することなく、光波長選択スイッチ51において実行される信号種別とスイッチングの関係を変更することができる。例えば実施例3における、偏波多重信号光と単一偏波信号光との間で生じる非線形劣化の抑圧に使用するデバイスとして光遅延線を使用する場合に、光波長選択スイッチ51における信号種別と出力ポートの対応関係の変更に用いることができる。
[実施例6]
実施例1においては、図2に示すように、光波長選択スイッチ51を、波長分散補償器71の前段側(光送信部側)に配置する場合について説明した。しかしながら、光波長選択スイッチ51と波長分散補償器71の位置関係はこれに限らない。
図4は、波長分散補償器71を光波長選択スイッチ51の前段側(光送信部側)に配置する光伝送装置11の構成例を表している。図4には、図2との対応部分に同一符号を付して示している。
図4に示す光伝送装置11は、光タップ部23、光コヒーレント識別器24、光波長選択スイッチ51、光波長選択スイッチ制御部52、波長分散補償器71、光導波路65、66、光分岐カプラ64を有している。
本実施例の場合、光分岐カプラ64は、光タップ部23で分波された一方の波長多重信号光を入力し、さらに2つの波長多重信号光に分波する。光分岐カプラ64で分波された一方の波長多重信号光は波長分散補償器71が挿入された光導波路65に出力され、他方の波長多重信号光は波長分散補償器71が挿入されていない光導波路66に接続される。
これら2つの光導波路65及び66は、光波長選択スイッチ51の2つの入力ポートに接続されている。図4における光波長選択スイッチ51は、2入力1出力型のスイッチである。この点が、図2に示す光波長選択スイッチ51の構成と、図4に示す光波長選択スイッチ51の構成との違いである。この接続関係の違いにより、光波長選択スイッチ51には、波長分散補償された波長多重信号光が光導波路65を介して入力され、波長分散補償されない波長多重信号光が光導波路66を介して入力される。
光波長選択スイッチ51による入力ポートの切り替えは、波長チャネルごとに、光波長選択スイッチ制御部52が制御する。光波長選択スイッチ制御部52の構成及び処理機能は、実施例1の場合と同じである。ただし、本実施例の光波長選択スイッチ制御部52は、識別情報(信号種別)と入力ポートの関係を管理している。
以上の構成により、本実施例における光波長選択スイッチ51は、波長チャネルの信号光が単一偏波信号光(10Gbit/s信号)の場合、光導波路65を通じて入力された信号光のみを出力ポートから出力する。一方、本実施例における光波長選択スイッチ51は、波長チャネルの信号光が偏波多重信号光(100Gbit/s信号)の場合、光導波路66を通じて入力された信号光のみを出力ポートから出力する。すなわち、本実施例における光波長選択スイッチ51は、波長チャネルごとに抽出された信号光を出力ポートで合波し、光ファイバ伝送路4に出力する。
本実施例の場合にも、実施例1と同様の効果、すなわち短時間でのスイッチング動作を実現することができる。
[実施例7]
本実施例では、コヒーレント識別器24の他の構成例について説明する。図5は、本実施例で使用するコヒーレント識別器24と、当該コヒーレント識別器24とセットで使用する光チャネルモニタ22の構成図である。なお、コヒーレント識別器24と光チャネルモニタ22以外の構成は実施例1と同様である。もっとも、図5に示す装置構成は、実施例6で説明した光伝送装置11(図4)にも適用することができる。
図5に示すコヒーレント識別器24は、可変波長光フィルタ32と、光フィルタ波長制御部33と、光偏光度モニタ34と、光コヒーレント識別処理部35で構成される。ここで、可変波長光フィルタ32は、光タップ23で分波された一方の波長多重信号光から1つの波長チャネルを切り出し、光偏光度モニタ34に出力することができる光学素子である。可変波長光フィルタ32で切り出す波長チャネルは、光フィルタ波長制御部33が指示する。
光偏光度モニタ34は、入力された波長チャネルの偏光度を検出し、その偏光度を光コヒーレント識別処理部35に出力するデバイスである。この実施例の場合、光偏光度モニタ34の個数は1個で良い。光コヒーレント識別処理部35は、検出された偏光度が閾値以下であれば当該波長チャネルの信号光が偏波多重信号光(100Gbit/s信号)であると識別し、検出された偏光度が閾値以上であれば当該波長チャネルの信号光が単一偏波信号光(10Gbit/s信号)であると識別する。光コヒーレント識別処理部35の識別結果が、識別情報として、光波長選択スイッチ制御部52に伝達される。
本実施例に係る構成のコヒーレント識別器24では、切り出し対象とする波長チャネルを決定するために、光チャネルモニタ22を使用する。光チャネルモニタ22には、光伝送装置11に入力された波長多重信号光のうち光タップ部21で分波された一方の波長多重信号光が入力される。なお、図5の場合、光タップ部21で分波された他方の波長多重信号光は、後段の光タップ部23に入力される。
光チャネルモニタ22は、光波長分割部41と、光パワーモニタ42と、光挿入波長検出部43とで構成される。光波長分割部41は、光タップ部21から入力された波長多重信号光を波長チャネルごとに分割するデバイスである。光パワーモニタ42は、各波長チャネルに対応して設けられており、各波長チャネルの光強度を検出する。光挿入波長検出部43は、各光パワーモニタ42の検出信号(対応する波長チャネルの光強度)を常時監視するデバイスである。光挿入波長検出部43は、新たに挿入された波長チャネルが検出されると、検出された波長チャネルを挿入波長情報として光フィルタ波長制御部33に通知する。光フィルタ波長制御部33は、新たに挿入された波長チャネルを切り出すように可変波長光フィルタ32を制御する。
ここで、偏光度モニタ34は、実施例1の場合と同様、マイクロ秒オーダーで高速応答可能な受動素子、例えばフォトダイオードとアナログ回路とで構成することができる。これらの受動素子を用いることにより、偏光度モニタ34は、可変波長光フィルタ32を通じて入力された信号光の偏光度を光コヒーレント識別部35に直ちに出力することができる。また、光チャネルモニタ22も、フォトダイオード等の低遅延の受動素子で構成することができる。
本実施例に係る構成のコヒーレント識別器24を用いれば、新たに挿入された波長チャネルの信号光が偏波多重信号か単一偏波信号かを直ちに識別することができ、識別情報として光波長選択スイッチ制御部52に通知することができる。この結果、光波長選択スイッチ制御部52は、光波長選択スイッチ51を直ちに制御して、該当する波長チャネルの光信号を適切な光導波路にスイッチングすることができる。
以上のように、本実施例に係る構成のコヒーレント識別器24を用いる場合にも、実施例1と同様の効果を実現できるのに加え、比較的部品単価の高い偏光度モニタ34の個数を1個に限定することができる。
[実施例8]
本実施例では、コヒーレント識別器24の他の構成例について説明する。図6は、本実施例で使用するコヒーレント識別器24と、当該コヒーレント識別器24とセットで使用する光チャネルモニタ22の構成図である。本実施例の場合も、コヒーレント識別器24と光チャネルモニタ22以外の構成は実施例1と同様である。もっとも、図6に示す装置構成は、実施例6で説明した光伝送装置11(図4)にも適用することができる。
図6に示すコヒーレント識別器24は、光波長制御部101、連続光を出力する可変波長光源102、偏波スクランブラ103、光合波部104、光パワーモニタ105、光コヒーレント識別処理部35で構成される。
ここで、光波長制御部101は、光チャネルモニタ22から通知された挿入波長情報に基づいて、可変波長光源102が出力する連続光の波長が所定の波長になるように設定するデバイスである。可変波長光源102は、光波長制御部101により設定された所定波長の連続光を発生する光源である。偏波スクランブラ103は、可変波長光源102から出力された連続光の偏波をスクランブルして出力する光学素子である。光合波部104は、光タップ部23から入力された信号光と、偏波スクランブラ103から入力された所定波長の連続光とを合波する光学素子である。光パワーモニタ105は、光合波部104から入力される合波光の強度を検出し、その強度を光コヒーレント識別処理部35に出力するデバイスである。ここで、光パワーモニタ105は、可変波長光源102から出力された合波光のうち信号光と同じ波長成分のビート信号の強度を検出する。光パワーモニタ105は、信号光と同じ波長成分のビート信号のみを抽出するため、直流成分を除くフィルタ、すなわちDCカットフィルタを備える。また、光パワーモニタ105の周波数応答が広い場合、信号光以外の波長成分とのビート信号も検出される。信号光以外の波長成分のビート信号は高周波成分となる。そこで、光パワーモニタ105の周波数応答が広い場合には、低域通過フィルタを挿入し、信号光以外の波長成分のビート信号を除去する。
本実施例の場合も、光伝送装置11に入力される信号光の波長チャネルを検出するために、光チャネルモニタ22を使用する。この実施例の場合も、光チャネルモニタ22には、光タップ部21で分波された一方の信号光が入力される。光チャネルモニタ22の内部構成及び動作は、実施例7と同じである。すなわち、光挿入波長検出部43は、各光パワーモニタ42の検出信号(対応する波長チャネルの光強度)を常時監視し、新たに挿入された波長チャネルが検出されると、検出された波長チャネルを挿入波長情報として光波長制御部101に通知する。
ところで、光伝送装置11に入力される信号光が単一偏波信号光(10Gbit/s信号)の場合、光パワーモニタ105で検出されるビート信号は、偏波スクランブラ103のスクランブル周期に応じてその振幅が変動するという特性がある。一方、信号光が偏波多重信号光の場合、光パワーモニタ105で検出されるビート信号の振幅は変化しないという特性がある。
本実施例における光コヒーレント識別処理部35は、光伝送装置11に入力される信号光が単一偏波信号光(10Gbit/s信号)か偏波多重信号光(100Gbit/s信号)か判定するために、この特性の違いを利用する。すなわち、光コヒーレント識別処理部35は、光パワーモニタ105によって検出されたビート信号の振幅情報に現われる変化の有無により、新たに挿入された信号光が偏波多重信号か単一偏波信号か識別し、その識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に通知する。
ここで、光パワーモニタ105と光チャネルモニタ22は、前述の実施例と同様、低遅延の受動素子で構成することが可能である。低遅延の受動素子を用いることにより、コヒーレント識別器24は、新たに挿入された波長チャネルの信号光が偏波多重信号か単一偏波信号かを直ちに識別し、この識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に通知することができる。
以上のように、本実施例に係る構成のコヒーレント識別器24を用いる場合にも、実施例1と同様の効果を実現できるのに加え、比較的部品単価の高い偏光度モニタ34を不要とすることができる。このため、光伝送装置11のコスト低減に有利である。
[実施例9]
引き続き、コヒーレント識別器24の他の構成例について説明する。本実施例に係るコヒーレント識別器24は、専用の光送信部との組み合わせで使用する。
図7に、送信端に配置される光送信部80の構成例を示す。本実施例に係る光送信部80は、単一偏波信号光送信器81と、偏波多重信号光送信器82と、光波長合波部83と、ディザリング付加部91で構成される。
単一偏波信号光送信器81は、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を出力する送信器である。偏波多重信号光送信器82は、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を出力する送信器である。光波長合波部83は、単一偏波信号光と偏波多重信号光を波長多重して出力する光学素子である。ディザリング付加部91は、単一偏波信号光送信器81と偏波多重信号光送信器82の一方又は双方の出力に対して挿入される。図7は、単一偏波信号光送信器81と偏波多重信号光送信器82の双方に、ディザリング付加部91を挿入する例を表している。
ディザリング付加部91は、光信号の伝送特性に影響を与えない範囲で、信号光の強度を変調する光変調器を有している。ディザリング付加部91は、信号種別に応じたパターン、周波数又は変調度によって信号光を変調し、信号光にディザリング信号を付加する。なお、信号光にディザリング信号を付加する方式や形態は、本方式に限定されない。例えば、信号光の強度ではなく、位相や周波数を変調しても良い。また、光送信器内で信号光源として用いられるレーザーを直接変調しても良い。
図8及び図9に、本実施例で使用するコヒーレント識別器24の構成例を示す。なお、図8及び図9に示す構成以外は、実施例1で説明した光伝送装置11の装置構成と同様である。もっとも、図8及び図9に示す構成は、実施例6で説明した光伝送装置11(図4)にも適用することができる。
図8に示す光コヒーレント識別器24は、実施例1の光コヒーレント識別器24(図3)と基本構成が同じである。ただし、図8の場合、偏光度モニタ34に代えて、ディザリング信号モニタ92を使用する点で図3の構成と異なっている。すなわち、図8に示す光コヒーレント識別器24は、ディザリング信号モニタ92で偏光度モニタ34を置換する点を除き、図3に示す光コヒーレント識別器24と同様の部品で構成されている。
図9に示す光コヒーレント識別器24は、実施例7の光コヒーレント識別器24(図5)と基本構成が同じである。図9の場合も、偏光度モニタ34に代えて、ディザリング信号モニタ92を使用する点で図5の構成と異なっている。すなわち、図9に示す光コヒーレント識別器24は、ディザリング信号モニタ92で偏光度モニタ34を置換する点を除き、図5に示す光コヒーレント識別器24と同様の部品で構成されている。
ディザリング信号モニタ92は、信号光に付加されたディザリング信号を検出し、ディザリング情報を光コヒーレント識別処理部35に通知する装置である。光コヒーレント識別処理部35は、各ディザリング信号モニタ92から通知されたディザリング情報に基づいて、各波長チャネルの信号光が単一偏波信号(10Gbit/s信号)か偏波多重信号(100Gbit/s信号)か識別し、この識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に通知する。
本実施例に示す構成の光コヒーレント識別器24を採用する場合にも、実施例1と同様の効果を実現することができる。さらに、本実施例の場合には、同一の信号種別であっても、ディザリング信号を変更することにより、各ネットワークノードの波長分散補償器71の有無や大きさを選択することができる。
[実施例10]
引き続き、光コヒーレント識別器24の他の構成例について説明する。本実施例に係る光コヒーレント識別器24も、専用の光送信部との組み合わせで使用する。
図10に、送信端に配置される光送信部85の構成例を示す。本実施例に係る光送信部85は、単一偏波信号光送信器81と、偏波多重信号光送信器82と、光波長合波部83と、波長分散付加部93で構成される。
本実施例の場合も、単一偏波信号光送信器81は、単一偏波信号光(10Gbit/s信号)を出力する送信器である。また、偏波多重信号光送信器82は、偏波多重信号光(100Gbit/s信号)を出力する送信器である。光波長合波部83は、単一偏波信号光と偏波多重信号光を波長多重して出力する光学素子である。本実施例の場合、波長分散付加部93は、偏波多重信号光送信器82の出力に対して挿入される。もっとも、波長分散付加部93は、単一偏波信号光送信器81の出力に対して挿入しても良い。また、波長分散付加部93は、単一偏波信号光送信器81の出力と偏波多重信号光送信器82の出力の両方に挿入しても良い。
ここで、波長分散付加部93の波長分散量は、信号光の光強度波形から信号光のクロック成分が抽出できなくなる大きさとする。また、光ファイバ伝送路の波長分散が正の場合は正の波長分散、負の場合は負の波長分散とする。なお、波長分散付加部93は、偏波多重信号光送信器82に内蔵してもよい。
図11は、本実施例における光伝送装置11の構成例である。本実施例では、実施例6(図4)と同様に、2入力1出力型の波長選択スイッチ51を用いる場合について説明する。従って、図11には、図4との対応部分に同一符号を比して示す。
本実施例に係る光伝送装置11は、光タップ部23、光コヒーレント識別器24、光波長選択スイッチ51、光波長選択スイッチ制御部52、波長分散補償器71、光分岐カプラ64、光導波路65、66を有している。
本実施例の場合、光伝送装置11に入力された波長多重信号光は、光分岐カプラ64で2つに分波され、その一方は、波長分散補償器71と光タップ部23を有する光導波路65に出力され、他方は、波長分散補償器71を有しない光導波路66に出力される。
光導波路65と光導波路66は、光波長選択スイッチ51の2つの入力ポートに接続されている。光導波路65に挿入される光タップ部23は、波長分散補償器71を通過した波長多重信号光を分波し、その一方を光コヒーレント識別器24に、他方を光波長選択スイッチ51の1つの入力ポートに出力する。
図12及び図13に、本実施例で使用して好適な光コヒーレント識別器24の構成例を示す。
図12に示す光コヒーレント識別器24は、実施例1の光コヒーレント識別器24(図3)と基本構成が同じである。ただし、図12の場合、偏光度モニタ34に代えて、光波形モニタ94とクロック成分抽出回路95を使用する点で図3の構成と異なっている。すなわち、図12に示す光コヒーレント識別器24は、光波形モニタ94とクロック成分抽出回路95で偏光度モニタ34を置換する点を除き、図3に示す光コヒーレント識別器24と同じ構成を有している。
図13に示す光コヒーレント識別器24は、実施例7の光コヒーレント識別器24(図5)と基本構成が同じである。図13の場合も、偏光度モニタ34に代えて、光波形モニタ94とクロック成分抽出回路95を使用する点で図5の構成と異なっている。すなわち、図13に示す光コヒーレント識別器24は、光波形モニタ94とクロック成分抽出回路95で偏光度モニタ34を置換する点を除き、図5に示す光コヒーレント識別器24と同じ構成を有している。
光波形モニタ94は、光波長分割部31から入力される信号光の光強度波形を検出し、クロック成分抽出回路95がそのクロック成分を抽出する。抽出されたクロック成分は、光コヒーレント識別処理部35に伝達される。
光コヒーレント識別処理部35は、以下の特性に着目し、各クロック成分抽出回路95から伝達されるクロック成分に基づいて、各波長チャネルの信号光が単一偏波信号(10Gbit/s信号)か偏波多重信号(100Gbit/s信号)か識別し、この識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に通知する。
以下に、光コヒーレント識別処理部35が着目する特性を説明する。ある波長チャネルの信号光が単一偏波信号光である場合、波長分散補償器71において光伝送路の波長分散が補償されると、光波形の歪がなくなり、結果的にクロック成分抽出回路95で検出されるクロック成分が大きくなる。一方、ある波長チャネルの信号光が偏波多重信号光である場合、波長分散補償器71において光伝送路の波長分散が補償されても、送信端の波長分散付加部93で印加された分が残り、光波形が歪む。このため、クロック成分抽出回路95で検出されるクロック成分は小さくなる。
そこで、光コヒーレント識別処理部35は、クロック成分抽出回路95から伝達されたクロック成分の大小に基づいて、各波長チャネルの信号光が、偏波多重信号か単一偏波信号かを識別し、この識別情報を光波長選択スイッチ制御部52に伝達する。
前述したように、光波長選択スイッチ51は、波長チャネルごとに入力ポートを切り替えることができる。そこで、光波長選択スイッチ制御部52は、光コヒーレント識別処理部35から伝達された識別情報が単一偏波信号光を示す場合には、波長分散補償器71を有する光導波路65を通じて入力される信号光を出力ポートに出力するように光波長選択スイッチ51を制御する。また、光波長選択スイッチ制御部52は、光コヒーレント識別処理部35から伝達された識別情報が偏波多重信号光を示す場合には、波長分散補償器71を有しない光導波路66を通じて入力される信号光を出力ポートに出力するように光波長選択スイッチ51を制御する。
本実施例に示す構成の光コヒーレント識別器24を採用する場合にも、実施例1と同様の効果を実現することができる。さらに、本実施例の場合には、比較的部品単価の高い偏光度モニタ34を不要とすることができる。
[実施例11]
本実施例では、各波長の信号種別が偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別し、その識別結果に基づいて帯域可変光波長選択スイッチを制御する機能を有する光伝送装置11について説明する。
図14に、本実施例における光伝送装置11の構成例を示す。図14は、実施例1と同様、1入力2出力型の光波長選択スイッチを用いる光伝送装置11について表している。勿論、本実施例に係る光伝送装置11は、実施例6で説明した2入力1出力型の光波長選択スイッチを用いる場合にも適用することができる。
図14の説明に戻る。図14に示す光伝送装置11は、光タップ部23、光コヒーレント識別器24、帯域可変光波長選択スイッチ53、帯域可変光波長選択スイッチ制御部54、光導波路67、68を有している。
本実施例の場合、光伝送装置11に入力された波長多重信号光は、光タップ部23で2つに分波され、その一方が帯域可変光波長選択スイッチ53に、他方が光コヒーレント識別器24に入力される。帯域可変光波長選択スイッチ53は、2つの光導波路67、68に接続される2つの出力ポートを有し、入力された波長多重信号光を波長チャネルごとに、任意の光導波路67、68に分離して出力する。
また、本実施例における帯域可変光波長選択スイッチ53は、各波長チャネルの透過帯域を任意に変更することができ、その透過帯域を信号種別に応じて最適化することができる。光コヒーレント識別器24は、波長多重信号光の各波長チャネルの信号種別が単一偏波信号光か偏波多重信号光かを識別し、その識別情報を帯域可変光波長選択スイッチ制御部54に伝達する。
光コヒーレント識別器24には、前述した実施例に記載した光コヒーレント識別器24を使用することができる。帯域可変光波長選択スイッチ制御部54は、光コヒーレント識別器24から伝達された識別情報に基づいて、帯域可変光波長選択スイッチ53の各波長チャネルの透過帯域と出力先となる光導波路を設定する。
本実施例の場合、帯域可変光波長選択スイッチ53における各波長チャネルの透過帯域が、単一偏波信号光と偏波多重信号光の違いに応じて変化する。例えば、現在導入が進められている100Gbit/sに対応した伝送装置では、50GHzの透過帯域が必要な偏波多重信号光が用いられているが、現行の10Gbit/sに対応した光伝送装置では25GHzの透過帯域でも伝送可能な単一偏波信号光が用いられている。従って、単一偏波多重信号光の場合には、帯域可変光波長選択スイッチ53の透過帯域を25GHzに、偏波多重信号光の場合には、帯域可変光波長選択スイッチ53の透過帯域を50GHzに制御する。これにより、各波長チャネルの透過帯域を最適化し、光伝送システムの波長資源を有効活用することができるようになる。
[他の実施例]
本発明は上述した実施例に限定されるものでなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加し、削除し又は置換することも可能である。
1:ネットワーク管理システム
2:ネットワークノード
3:ネットワークノード
4:光ファイバ伝送路
11:光伝送装置
21:光タップ部
22:光チャネルモニタ
23:光タップ部
24:光コヒーレント識別器
31:光波長分割部
32:可変波長光フィルタ
33:光フィルタ波長制御部
34:光偏光度モニタ
35:光コヒーレント識別処理部
41:光波長分割部
42:光パワーモニタ
43:光挿入波長検出部
51:光波長選択スイッチ
52:光波長選択スイッチ制御部
53:帯域可変光波長選択スイッチ
54:帯域可変光波長選択スイッチ制御部
61:光導波路
62:光導波路
63:光合波カプラ
64:光分岐カプラ
65:光導波路
66:光導波路
67:光導波路
68:光導波路
71:波長分散補償器
80:光送信部
81:単一偏波信号光送信器
82:偏波多重信号光送信器
83:光波長合波部
85:光送信部
91:ディザリング付加部
92:ディザリング信号モニタ
93:波長分散付加部
94:光波形モニタ
95:クロック成分抽出回路
101:光波長制御部
102:可変波長光源
103:偏波スクランブラ
104:光合波部
105:光パワーモニタ

Claims (11)

  1. 1つの入力ポートから入力した入力信号光を2つに分岐して出力する第1の光分岐部と、
    前記第1の光分岐部から出力される一方の信号光を入力し、入力された信号光が伝送される光導波路と第1の出力ポートとの接続若しくは第2の出力ポートとの接続を波長チャネルごとに切り替える、又は、前記一方の信号光を第2の光分岐部で更に分岐した第1及び第2の信号光のうち前記第1の信号光が入力される第1の入力ポートと出力ポートとの接続若しくは前記第2の信号光が入力される第2の入力ポートと前記出力ポートとの接続を波長チャネルごとに切り替える、波長選択スイッチと、
    前記第1の光分岐部から出力される他方の信号光を入力し、入力された前記信号光の各波長チャネルが偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別する光コヒーレント識別部と、
    前記光コヒーレント識別部の識別情報が偏波多重信号光である場合には、前記一方の信号光が伝送される前記光導波路を前記波長選択スイッチの前記第1の出力ポートに接続し又は前記波長選択スイッチの前記第1の入力ポートと前記出力ポートを接続するように制御し、前記識別情報が単一偏波信号光である場合には、前記一方の信号光が伝送される前記光導波路を前記波長選択スイッチの前記第2の出力ポートに接続し又は前記波長選択スイッチの前記第2の入力ポートと前記出力ポートを接続するように制御するスイッチ制御部と
    を有する光伝送装置。
  2. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記波長選択スイッチによる切り替え対象としての前記第1及び第2の出力ポートの後段側に位置する光導波路のうちの少なくとも1つ、又は、前記第1及び第2の入力ポートの前段側に位置する光導波路のうち少なくとも1つに接続される、接続先に固有の波長分散補償量を有する波長分散補償器を有する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  3. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記波長選択スイッチによる切り替え対象としての前記第1及び第2の出力ポートの後段側に位置する光導波路のうちの少なくとも1つ、又は、前記第1及び第2の入力ポートの前段側に位置する光導波路のうち少なくとも1つに接続される、接続先に固有の偏波モード分散の大きさを有する偏波モード分散デバイスを有する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  4. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記波長選択スイッチは、波長チャネルごとに透過帯域幅を切替え可能であり、
    前記スイッチ制御部は、各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光かにより、波長チャネルごとに前記波長選択スイッチの透過帯域幅を切り替える
    ことを特徴とする光伝送装置。
  5. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記光コヒーレント識別部は、前記他方の信号光を複数の波長チャネルに分割する波長分割部と、各波長チャネルに対して1対1に対応し、各波長チャネルの信号光の偏光度を検出する偏光度モニタを有し、検出された偏光度に基づいて各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光か識別する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  6. 1つの入力ポートから入力した入力信号光を2つに分岐して出力する第1の光分岐部と、
    前記第1の光分岐部で分岐された一方の信号光入力し、伝送路の波長分散を補償する波長分散補償器と、
    前記波長分散補償器から出力される信号光を2つに分岐して出力する第2の光分岐部と、
    前記第1の光分岐部から出力される他方の信号光が入力される第1の入力ポートと出力ポートとの接続、又は、前記第2の光分岐部で分岐された一方の信号光が入力される第2の入力ポートと前記出力ポートとの接続を波長チャネルごとに切り替える、波長選択スイッチと、
    前記第2の光分岐部で分岐された他方の信号光を入力し、入力された前記信号光の各波長チャネルが偏波多重信号光か単一偏波信号光かを識別する光コヒーレント識別部と、
    前記光コヒーレント識別部の識別情報が偏波多重信号光である場合には、前記波長選択スイッチの前記第1の入力ポートと前記出力ポートを接続するように制御し、前記識別情報が単一偏波信号光である場合には、前記波長選択スイッチの前記第2の入力ポートと前記出力ポートを接続するように制御するスイッチ制御部と
    を有し、
    前記光コヒーレント識別部は、前記第2の光分岐部で分岐された前記他方の信号光を複数の波長チャネルに分割する波長分割部と、各波長チャネルに対して1対1に対応し、各波長チャネルの信号光のクロック成分の大きさに基づいて各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光か識別する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  7. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記光コヒーレント識別部は、入力された前記信号光を複数の波長チャネルに分割する波長分割部と、各波長チャネルに対して1対1に対応し、各波長チャネルの信号光に付加されているディザリング信号を監視するディザリング信号モニタを有し、ディザリング信号の有無又はディザリング信号が含む情報に基づいて各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光か識別する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  8. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記第1の光分岐部の上流側で前記入力信号光を2つに分岐し、一方の信号光を前記第1の光分岐部に出力する第3の光分岐部と、
    前記第3の光分岐部から出力される他方の信号光を入力し、入力された前記信号光を複数の波長チャネルに分割する波長分割部と、各波長チャネルに対して1対1に対応し、各波長チャネルの信号光の光強度を常時監視し、新たに挿入された波長チャネルを検出する光挿入波長検出部とを有する光チャネルモニタ
    を更に有し、
    前記光コヒーレント識別部は、前記第1の光分岐部から出力される前記他方の信号光のうち、前記光チャネルモニタにより新たに検出された波長チャネルのみを切り出す可変波長光フィルタと、前記可変波長光フィルタから出力される信号光に付加されているディザリング信号を監視するディザリング信号モニタを有し、ディザリング信号の有無又はディザリング信号が含む情報に基づいて各波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光か識別する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  9. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記第1の光分岐部の上流側で前記入力信号光を2つに分岐し、一方の信号光を前記第1の光分岐部に出力する第3の光分岐部と、
    前記第3の光分岐部から出力される他方の信号光を入力し、入力された前記信号光複数の波長チャネルに分割する波長分割部と、各波長チャネルに対して1対1に対応し、各波長チャネルの信号光の光強度を常時監視し、新たに挿入された波長チャネルを検出する光挿入波長検出部とを有する光チャネルモニタと
    更に有し、
    前記光コヒーレント識別部は、前記光チャネルモニタにより新たに検出された波長チャネルに対応する連続光を出力する可変波長光源と、前記連続光の偏波をスクランブルする偏波スクランブラと、偏波がスクランブルされた前記連続光と前記第1の光分岐部から出力される前記他方の信号光を合波する光合波部と、合波光のうち波長チャネルに相当する成分の光強度を検出する光パワーモニタとを有し、検出された光強度に基づいて、該当する波長チャネルの信号光が偏波多重信号光か単一偏波信号光か識別する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  10. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記スイッチ制御部は、光伝送路上で対向する他前記光伝送装置の前記波長選択スイッチの切り替えも制御する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  11. 請求項1に記載の光伝送装置において、
    前記スイッチ制御部は、各波長チャネルの信号種別及び/又は前記波長選択スイッチの制御状態をネットワーク全体の光伝送装置を管理するネットワーク管理システムに伝達する
    ことを特徴とする光伝送装置。
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