JP5910358B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池を搭載した電子機器に関する。
各種電子機器では、商用電源などの外部電源から供給される電力と、ニッケル水素電池等の二次電池から供給される電力とを併用する構成とされることがある。
例えば、電子機器の一種である画像形成装置は、画像形成ジョブを実行する画像形成部(処理部)と、画像形成ジョブの実行指示(処理依頼)を受け付ける外部インターフェース(I/F:受付部)が設けられており、このような画像形成装置に対して、外部電源の電力と二次電池の電力を併用するシステムとして、待機状態と稼働状態を切り替える構成が提案されている。
ここで、待機状態とは、外部電源の電力を画像形成部と外部I/Fの両方に供給せず、二次電池の電力を外部I/Fに供給して画像形成ジョブの実行指示を受け付ける状態である。稼働状態とは、外部電源の電力を画像形成部に供給して、受け付けた画像形成ジョブを実行する状態である。
稼働状態で画像形成ジョブを実行し、画像形成ジョブを実行しないときに稼働状態から待機状態に切り替えれば、待機状態のときに商用電源の電力使用を抑制して節電を図りつつ、外部インターフェースには二次電池からの電力が供給されるので、画像形成ジョブの実行指示を受け付けることが可能になる。
特開2007−47556号公報
上記のような待機状態と稼働状態を切り替える構成を採用する場合、待機状態で二次電池の電力を外部インターフェースに供給するには、稼働状態のときに二次電池の充電を済ませておけば良い。
ところが、稼働状態になるとき、すなわち画像形成ジョブは、ユーザーの指示により実行されるものであるから、頻繁に行われるときもあれば、ほとんど行われないなど、充電機会が何時どれだけ得られるのかがわからず、不確実性が高い。
充電機会の不確実性が高ければ、充電機会を得られたときに、できるだけ二次電池を充電しておくことにより、待機状態が長く続いたときでもその途中で容量低下により外部インターフェースが動作不能になるといった事態の発生を未然に防止することができる。
しかしながら、不確実性が高いとはいえ、稼働状態になる度に毎回、必ず充電を行う方法をとれば、無駄な電力消費が増えるおそれがある。これは、以下の理由による。
すなわち、二次電池には、その充電開始からの電圧波形を見ると、充電開始直後での立ち上がりが遅く、徐々に充電電圧まで上がっていく特性を有するものが多い。このような充電開始直後の電圧の立ち上がりの遅れは、充電の化学反応による物性変化などに起因して熱損失が生じているものと推定されるが、その熱損失が電力損失になって、それだけ充電効率が低下することになる。
充電時間が長ければ、その全体の時間に対し、充電開始直後に充電効率の低下していた時間の割合が少なくて済むが、充電時間が短ければ、その割合が大きくなって、低効率の充電しか行えない状態になってしまう。このことから、二次電池を効率よく充電を行うには、ある程度の充電時間が確保されることが望ましいといえる。
ところが、上記のように画像形成ジョブの実行中に二次電池の充電を行う構成では、ユーザーによる画像形成装置の稼働状況によって、1回のジョブ実行時間が短時間の場合も多く含まれる。ジョブ実行時間が短時間であれば、充電時間も短時間になる。
このような短時間のジョブが多く実行されると、低効率の充電の繰り返しが多くなって、充電時の無駄な電力消費が長期にわたって累積することに繋がる。
上記のような問題は、画像形成装置に限られず、二次電池の充電を稼働状態に実行する機能を有する電子機器に生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、二次電池の充電をより効率よく行える電子機器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る電子機器は、処理依頼を受け付ける受付部と受け付けた処理を実行する処理部を有する本体と、外部電源と二次電池が接続され、外部電源から本体への電力供給を遮断しつつ二次電池の電力を受付部に供給する待機状態において、受付部が処理依頼を受け付けたことを契機に、処理部による処理の実行のために外部電源から本体に電力を供給する稼働状態に移り、前記処理が終了すると前記待機状態に戻る状態遷移が可能な電源装置と、を備え、前記電源装置は、前記稼働状態に遷移するごとに当該稼働状態の継続時間を予測する予測手段と、前記待機状態では、外部電源の電力による前記二次電池の充電を実行せず、前記継続時間が予測された稼働状態では、当該予測時間Tが所定時間T0以上のときに外部電源の電力による前記二次電池の充電を実行し、所定時間T0未満のときに前記充電を禁止または前記充電とは異なる方法による充電を実行する充電手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記充電手段は、予測時間Tが所定時間T0以上のときの充電方法を第1の方法、予測時間Tが所定時間T0未満のときの前記異なる方法を第2の方法としたとき、前記第2の方法として、前記第1の方法よりも単位時間当たりの充電電流が多くなる方法を用いるとしても良い。
ここで、前記電源装置は、前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、前記充電手段は、前記稼働状態において予測時間Tが所定時間T0未満のときに、前記測定された二次電池の電圧Vbが満充電に相当する電圧Vmaxよりも低く設定されている所定値Vhよりも低い場合に、前記第2の方法による充電を行い、前記二次電池の電圧Vbが所定値Vh以上であれば、前記第2の方法による充電を禁止する、または、当該充電に代えて、前記二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行するとしても良い。
また、前記電源装置は、前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、前記充電手段は、予測時間Tが所定時間T0未満であり、かつ前記測定された二次電池の電圧Vbが満充電に相当する電圧Vmaxよりも低く設定されている所定値Vh以上のときに、前記異なる方法による充電として、二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行し、予測時間Tが所定時間T0未満であり、かつ前記測定された二次電池の電圧Vbが所定値Vhよりも低いときには、前記二次電池の充電を禁止するとしても良い。
さらに、前記充電手段は、前記充電により二次電池の電圧Vbが、満充電に相当する電圧Vmaxよりも所定の割合だけ低く設定されている目標値VHに達すると充電を停止し、前記所定値Vhは、前記目標値VHよりも低く、前記二次電池の放電停止電圧VLよりも高い値であるとしても良い。
また、前記電源装置は、前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、前記充電手段は、前記充電により二次電池の電圧Vbが、満充電の電圧Vmaxよりも所定の割合だけ低く設定されている目標値VHに達すると充電を停止し、前記測定された二次電池の電圧Vbが目標値VH以上の場合、予測時間Tが所定時間T0以上のときに、前記二次電池の充電として当該二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行し、予測時間Tが所定時間T0未満のときに、前記二次電池の充電を禁止するとしても良い。
さらに、前記充電手段は、前記トリクル充電を、予測時間Tが第1の時間である場合に単位時間当たりの充電電流が第1の電流値になり、第1の時間よりも短い第2の時間である場合に単位時間当たりの充電電流が第1の電流値よりも増加した第2の電流値になるように可変して実行するとしても良い。
また、前記電源装置は、所定の単位期間ごとに、当該単位期間内における前記二次電池の累積充電時間を測定する測定手段を備え、前記充電手段は、ある単位期間内において前記累積充電時間Taが所定の目標時間Ts以上になると、これ以降、次の単位期間の開始時に至るまでの間、前記二次電池の充電を禁止するとしても良い。
さらに、前記処理依頼は、画像形成ジョブの実行指示であり、前記受付部は、画像形成ジョブの実行指示を受け付ける外部インターフェースであり、前記処理部は、画像形成ジョブの実行指示に基づきシート上に画像を形成する画像形成部であるとしても良い。
ここで、前記予測手段は、画像形成ジョブごとに、当該ジョブにおいて画像形成を行うべき全シート枚数に、単位時間当たりに画像形成を実行可能なシート枚数を乗じた時間を、前記稼働状態の継続時間として予測するとしても良い。
また、前記予測手段は、画像形成ジョブで実行すべきシート枚数と、そのシート枚数の全シートに対して画像形成を実行するとしたときに要すると想定されるジョブ実行時間とを対応付けた情報を記憶しており、画像形成ジョブごとに、前記情報を参照して、当該ジョブにおけるシート枚数に対応するジョブ実行時間を取得し、取得したジョブ実行時間を、前記稼働状態の継続時間として予測するとしても良い。
上記のように稼働状態の継続時間の予測時間に基づき、外部電源の電力による二次電池の充電と、当該充電の禁止または当該充電とは異なる方法による充電とを、選択的に切り替えることにより、実行される処理時間の長さに関わらず必ず充電を行う構成に比べて、二次電池の充電を効率よく実行することができるようになる。
実施の形態1に係る画像形成装置の構成を説明するためのブロック図である。 −ΔV制御方式と終止電圧方式による充電を説明するための図である。 二次電池の充電開始からの電圧波形の例を示す図である。 電源制御部による充電制御の内容を示すフローチャートである。 充電処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るパルス充電による二次電池の充電開始からの電圧波形の例を示す図である。 実施の形態2に係る充電制御の内容を示すフローチャートである。 (a)は、二次電池に対するパルス充電の充電時間と二次電池の電圧の関係を示すグラフであり、(b)は、二次電池に対するパルス充電の充電時間と、二次電池周辺の環境温度および二次電池の温度の関係を示すグラフである。 実施の形態3に係る充電制御の内容を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る充電制御の内容を示すフローチャートである。 実施の形態5に係る充電制御の内容を示すフローチャートである。 実施の形態6に係る充電制御の内容を説明するための図である。 実施の形態6に係る充電制御の内容を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る電子機器の実施の形態を、画像形成装置に適用した場合について、図面を参照しながら説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1における画像形成装置の構成を説明するためのブロック図である。画像形成装置は、プリントなどの画像形成ジョブを実行可能な多機能複合機であるMFP(Multiple Function Peripheral)である。
同図に示すように画像形成装置は、電源装置10と装置本体20を備える。
装置本体20は、画像データに基づいて記録シート上に画像を形成する画像形成ジョブ(以下、「ジョブ」と略す。)を実行する画像形成部(処理部)21と、LANなどのネットワーク(不図示)に接続され、ネットワークを介してパーソナルコンピューターなどの外部の端末装置からジョブデータを、そのジョブの実行指示(処理依頼)として受け付ける外部インターフェース(外部I/F:受付部)22とを有する。ここで、ジョブデータには、実行指示のコマンドに加えて、プリントするためのプリントデータ、ヘッダ情報(プリント枚数、用紙サイズなど)などが含まれる。
画像形成部21は、操作パネル23と本体制御部24などを有し、例えば電子写真方式またはインクジェット方式により、外部I/F22からのジョブデータに基づき画像形成を行う。
操作パネル23は、ユーザーからの各種情報の入力を受け付け、受け付けた情報を本体制御部24に送る。
本体制御部24は、操作パネル23からの情報を表示部23aに表示させ、また外部I/F22により受け付けられたジョブの実行指示に基づき画像形成部21によるジョブの実行を制御する。
なお、外部I/F22は、無線または有線によるものとすることができるが、低消費電力による方式を用いることが好ましい。低消費電力の無線技術としては、赤外線通信、可視光通信、人体通信等があり、また無線規格としては、ZigBee、Z−Wave、Bluetooth Low等がある。
二次電池30は、一対の電極と電解液とによって生じる電気化学反応により電気を生成して放電(供給)する1つ以上のセルを有しており、電極間に電流を供給する充電によって電力を蓄えることができる。二次電池30としては、例えば、ニッケル水素電池が使用されるが、これ以外の種類のものであっても良い。
電源装置10は、商用電源(外部電源)から供給される電力を装置本体20に供給する制御や二次電池30の充放電の制御などを実行するものであり、電力センサー11と、リレー12と、AC−DC電源13と、充電部14と、電源制御部15と、放電制御部16と、記憶部17などを有する。
電力センサー11は、商用電源に接続されるコンセント40を備えた電力供給線19によって商用電源から供給される交流電力を検出するセンサーであり、その検出結果は、電源制御部15に与えられる。
リレー12は、商用電源とAC−DC電源13間の回路を接続と遮断を切り替えるラッチ型のリレースイッチであり、電源制御部15の指示によって、商用電源の交流電力をAC−DC電源13に供給する電力供給状態と、商用電源の交流電力をAC−DC電源13に供給しない電力遮断状態とに切り替える。リレー12は、ラッチング形なので、切り替えられた後にリレー12自体への電力の供給が遮断されても、その切り替えられた後の状態が維持される。
AC−DC電源13は、リレー12が電力供給状態にあるときに、リレー12を介して商用電源の交流電力を入力して、入力された交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を電源制御部15および充電部14に供給する。
充電部14は、電源制御部15からの指示に基づき、二次電池30を充電する。充電方式としては、二次電池30への充電電流の供給と停止とを一定周期で繰り返すパルス充電方式が用いられる。また、充電部14は、二次電池30の充電が完了したときに充電を停止させる制御を終止電圧方式により実行する。ここで、終止電圧方式による制御方法を、−ΔV制御方式と比較して説明する。
図2は、−ΔV制御方式と終止電圧方式による充電を説明するための図であり、横軸が時間〔分〕、縦軸が電圧(電池電圧)〔V〕を示している。
−ΔV制御方式は、充電開始から電池電圧が上昇して、満充電に相当するピーク電圧Vmaxに達してから(時点t2)、−ΔV(例えば10〔mV〕)だけ低下すると(時点t3)、充電を完了する方式である。
この−ΔV制御方式は、充電完了の判断を行うのに、ある程度のまとまった充電(例えば、2〜5分程度)が必要になることに加えて、毎回、ピーク電圧Vmaxまで充電を行うことから電池寿命に不利になるが、充電不足になるおそれがない。
一方、終止電圧方式は、ピーク電圧Vmaxまで充電するのではなく、満充電の場合よりも低い電圧であり満充電容量に相当する電圧に対して所定割合だけ小さい電圧、ここでは、ピーク電圧Vmaxに対して90〔%〕の電圧(終止電圧VH)を目標値として、その終止電圧VHまで二次電池30の電圧が上昇すると(時点t1)、充電を完了する方式である。同図では、終止電圧VHとして、ピーク電圧Vmaxよりも50〔mV〕だけ低い1.5〔V〕が設定されている例が示されている。
上記のように−ΔV制御方式は、充電不足を回避できるが電池寿命に不利になることから、本実施の形態では、電池寿命を考慮して終止電圧方式を採用している。なお、終止電圧VHの値は、予め実験などにより決められて記憶部17に記憶されている。
また、同図の下限値VLは、これを下回ってまで放電を継続すると寿命を縮めることになる放電停止電圧であり、二次電池30の特性により予め決められている。ここでは、待機状態において外部I/F22と電源制御部15が下限値VLでも動作可能なものが用いられており、下限値VLまで電圧が低下しても動作することができる。なお、下限値VLは、二次電池30が単セル構造の場合には、例えば1.0V程度である。なお、上記の電圧値は、これに代えて電池容量を用いるとしても良い。
図1に戻って、放電制御部16は、電源制御部15からの指示に基づき、二次電池30の電力の、電源制御部15と外部I/F22への供給(放電)と遮断(放電停止)を切り替える。放電制御部16は、例えばラッチリレーなどにより構成することができる。
電源制御部15は、電源装置10における電力の入出力の全体を制御するものであり、ジョブ実行時間予測部15aと、充電制御部15bと、電圧測定部15cを有する。
電圧測定部15cは、二次電池30の電圧を測定する。
ジョブ実行時間予測部15aは、画像形成部21によるジョブの実行時間Tをジョブ単位で予測する。この予測は、次のようにして行われる。
(1)ジョブ実行時間情報を記憶部17から取得する。
このジョブ実行時間情報は、プリント枚数(実行すべき全シート枚数)とシートサイズを含むプリント条件と、そのプリント条件で画像形成部21においてプリントを実行するとしたときに要すると想定されるジョブ実行時間とを対応付けた情報であり、予め実験などから求められる。
(2)装置本体20からジョブデータのヘッダ情報に含まれるプリント枚数とシートサイズの情報を取得する。
(3)上記(2)で取得したプリント枚数とシートサイズに対応する実行時間を、上記(1)で取得したジョブ実行時間情報から読み出して、読み出した実行時間を、当該ジョブの実行時間Tとして予測する。なお、ジョブ実行時間の予測方法は、予め記憶されたジョブ実行時間情報を参照する方法に限られず、他の方法であっても良い。例えば、ジョブごとに、その全シート枚数に、単位時間当たりにプリント可能な枚数(プリント速度:枚数/分)を乗じた時間を予測時間Tとすることもできる。
充電制御部15bは、ジョブごとにジョブ実行時間予測部15aによる予測時間Tの長さに基づき、充電の実行と禁止を判断して、実行を判断すると充電部14に当該ジョブ実行中に充電を実行させ、禁止を判断すると充電を実行させないことを切り替え制御する。
このような切り替え制御を実行するのは、充電効率の向上を図るためである。以下、この理由を説明する。
図3は、二次電池30の充電開始からの電圧波形の例を示す図であり、二次電池30として3つのセルを直列接続してなるものを用い、これにパルス充電方式で充電を行った場合の実験結果の例を示している。
ここで、パルス充電は、定電流制御により一定の充電電流を供給する時間(ON)、例えば29秒と、停止する時間(OFF)、例えば1秒とからなるサイクルを1周期として、これを繰り返す方法で実行される。この1秒の停止時間のときに、二次電池30の電圧を測定することで、現時点での二次電池30の電圧を把握することができる。なお、充電電流のオンとオフの時間は、上記の時間に限られず、他の時間であっても良い。
時点tsがジョブ開始により充電が開始された時点を示し、時点teがジョブ終了により充電が終了した時点を示し、時点tsからteまでの間が充電時間に相当する。
同図の電圧波形(実線)を見ると、上記の「発明の解決しようとする課題」の項で説明したように、充電開始直後、ここでは充電開始から30秒程度までの間、電圧の立ち上がりが遅く(鈍く)なっており、破線で示す急峻な立ち上がり(理想)の波形と大きく異なっていることが判る。実線の波形と破線の波形との差分である斜線で示す面積の部分が、供給電力に対して二次電池30の電圧が追い付いていないことによる電力損失に相当し、この電力損失が多くなるほど、充電効率が低下する。
このような電力損失は、上記のように充電時の化学変化による物性変化などに起因する熱損失などを主な原因であると推定されるが、仮に、実行時間が短いジョブのために充電時間を時点ts〜tcまでの短い時間しかとれなければ、電力損失が多い、すなわち充電効率が低い状態での1回のサイクルで充電が終了することになる。
ユーザーにより指示される複数のジョブの中には、実行時間の短いジョブもあれば長いジョブも含まれるところ、短いジョブが実行されるごとに、充電にかけられる時間が短いだけでなく、低効率の充電しか行えないことが繰り返され、長期的に見れば、この低効率の充電の累積により、充電時の無駄な電力消費が増えることに繋がる。
そこで、本実施の形態では、ジョブごとに、ジョブ開始時にジョブの実行時間Tを予測し、予測時間Tが所定時間T0以上のときにはパルス充電を行うが、所定時間T0よりも短いときには、低効率になるとして充電を行わない(禁止する)制御を実行する。
この制御を行えば、所定時間T0よりも実行時間が短いと判断されたジョブの実行中には充電が行われなくなるため、その分、充電機会が減ることになるが、充電効率の低下の抑制を優先することにより、充電時の無駄な電力消費を低減することが可能になる。
なお、所定時間T0は、無駄な電力消費をできるだけ抑えつつ、充電機会が減ることにより充電不足に陥ることがないように、一般ユーザーが実行することの多いジョブの種類や頻度、時間などを考慮して予め実験などにより適した時間が決められる。例えば、図3の電圧波形では、充電開始から30秒間に電力損失が多くなっており、このことから所定時間T0を30秒と規定することもできる。
図1に戻り、電源制御部15は、AC−DC電源13からの直流電力に、必要に応じて変圧等の処理を施して装置本体20に供給する。装置本体20は、電源制御部15からの電力供給によりジョブが実行可能な状態になる。
また、電源制御部15は、装置本体20と信号のやりとりを行うことができ、具体的には本体制御部24から待機指示(後述)を受け付け、また外部I/F22から画像形成ジョブの実行指示を受け付けたことを示す実行指示通知を受け付ける。また、ジョブ実行時間Tの予測のために、ジョブが受け付けられるごとに、当該ジョブのデータに含まれるヘッダ情報を受け付ける。
さらに、電源制御部15は、電力センサー11からの検出信号を受信して、外部電源からの電力が供給状態にあることを検出し、リレー12を電力供給状態と電力遮断状態に切り替える。
記憶部17は、不揮発性を有し、所定時間T0などの各種情報が記憶されている。
このような構成において、電源制御部15は、装置本体20に対して、外部電源からの電力を供給しつつ二次電池30の電力を供給しない稼働状態と、装置本体20に対して、外部電源からの電力を供給せずに、外部I/F22に対して二次電池30の電力を供給する待機状態とを切り替える切替制御を行う。ここで、電源制御部15は、稼働状態では外部電源からAC−DC電源13を介して供給される電力により動作し、待機状態では、二次電池30から供給される電力により動作する。
待機状態では、電源制御部15と外部I/F22だけが動作することになり、節電状態に遷移する。節電状態では、リレー12がオフするので、商用電源の電力供給が遮断される。従って、商用電源の電力供給を遮断しないとした場合にジョブを実行していなくても、電源装置10内の部材、例えばAC−DC電源13に設けられているトランスなどへの通電により電力が消費されるといったことがなくなり、商用電源の電力消費が0になる。この節電状態でも二次電池30の電力により外部I/F22の動作が可能であるので、外部からのジョブを受け付けることができる。
稼働状態から待機状態への切り替えは、稼働状態において電源制御部15が装置本体20の本体制御部24から待機指示を受け付けたことを契機に行われる。
一方、待機状態から稼働状態への切り替えは、待機状態において電源制御部15が装置本体20の外部I/F22から実行指示通知を受け付けたことを契機に行われる。
稼働状態では、リレー12が電力供給状態になり外部電源の電力がAC−DC電源13、電源制御部15を介して装置本体20に供給されると共に充電部14に供給されるが、二次電池30から外部I/F22への電力供給は停止される。
待機状態では、リレー12が電力遮断状態になり外部電源から電源装置10への電力供給が遮断されるが、二次電池30の電力が、電源制御部15と、放電制御部16を介して外部I/F22とに供給される(放電)。
外部I/F22は、稼働状態では、電源制御部15から装置本体20に供給される電力により動作し、待機状態では、二次電池30から供給される電力により動作する。
電源制御部15は、(a)待機状態から稼働状態に切り替えるときには、リレー12を電力供給状態にすると共に、放電制御部16に指示して、二次電池30の電力の、電源制御部15と外部I/F22への供給を停止させ、(b)稼働状態から待機状態に切り替えるときには、リレー12を電力遮断状態にすると共に、放電制御部16に指示して、二次電池30の電力の、電源制御部15と外部I/F22への供給を開始させる。
図1において、太い実線の矢印が稼働状態における電力供給ラインを示し、破線の矢印が待機状態における電力供給ラインを示している。
装置本体20の本体制御部24から電源制御部15への待機指示は、ジョブごとに、そのジョブの終了を契機に発行される。なお、ジョブの終了に限られず、例えば1つのジョブが終了してから所定時間、次のジョブの実行指示が受け付けられるのを待つ構成であれば、ジョブの終了から所定時間の経過を契機に発行するとしても良い。また、操作パネル23からユーザーによる待機指示を受け付けたときを契機とするとしても良い。
図4は、電源制御部15による充電制御の内容を示すフローチャートであり、この充電制御は、待機状態から稼働状態への遷移を契機に開始される。待機状態から稼働状態への遷移は、外部I/F22からの実行指示通知を受け付けたことにより判断される。
同図に示すように、二次電池30の電圧Vbを測定する(ステップS1)。この測定は、電圧測定部15cにより実行される。
測定された二次電池30の電圧Vbが終止電圧VHよりも低いか否かを判断する(ステップS2)。
二次電池30の電圧Vb<終止電圧VHであることを判断すると(ステップS2で「YES」)、当該ジョブの実行時間Tを予測する(ステップS3)。この予測は、ジョブ実行時間予測部15aで実行される。
予測時間Tが所定時間T0以上であるか否かを判断する(ステップS4)。
予測時間T≧所定時間T0であることを判断すると(ステップS4で「YES」)、充電部14に対し、二次電池30へのパルス充電を指示する(ステップS5)。これにより、二次電池30の充電が開始される。
パルス充電の指示の後、充電処理を実行して(ステップS6)、当該充電制御を終了する。後述のようにジョブ終了が判断されると、充電処理(ステップS6)が終了し、稼働状態から待機状態への遷移が実行される。
一方、予測時間T<所定時間T0であることを判断すると(ステップS4で「NO」)、そのまま当該充電制御を終了する。この場合、二次電池30の充電は実行されない。予測時間Tが所定時間T0よりも短いということは、上記の如く低効率の充電しか行えない蓋然性が高いために、充電を禁止したものである。この意味で、充電制御部15bと充電部14は、二次電池30の充電を制御する充電手段として機能するといえる。
二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHであることを判断すると(ステップS2で「NO」)、そのまま当該充電制御を終了する。終止電圧VHは、充電時の目標電圧であるので、現時点での二次電池30の電圧Vbが終止電圧VH以上になっていれば、これ以上充電を行う必要がないからである。
図5は、充電処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、パルス充電開始後、二次電池30の電圧Vb<終止電圧VHであれば(ステップS12で「YES」)、二次電池30へのパルス充電が停止中か否かを判断する(ステップS13)。停止中ではない、すなわち充電中であることを判断すると(ステップS13で「NO」)、当該ジョブが終了か否かを判断する(ステップS16)。ジョブの終了は、本体制御部24からの待機指示を受け付けたことにより判断される。
当該ジョブの終了ではないことを判断すると(ステップS16で「NO」)、ステップS12に戻り、パルス充電を継続する。
充電により、二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHになれば(ステップS12で「NO」)、充電部14に二次電池30への充電の停止を指示して(ステップS14)、当該ジョブが終了か否かを判断する(ステップS16)。これにより、二次電池30のパルス充電が停止される。
当該ジョブの終了ではないことを判断すると(ステップS16で「NO」)、ステップS12に戻り、二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHのままであれば(ステップS12で「NO」)、充電停止を継続する(ステップS14)。
充電停止により、二次電池30の電圧Vb<終止電圧VHになれば(ステップS12で「YES」)、充電停止中の場合(ステップS13で「YES」)、充電部14に対して二次電池30への充電の再開を指示して(ステップS15)、ステップS16に移る。これにより、二次電池30へのパルス充電が再開される。
当該ジョブが終了でないことを判断すると(ステップS16で「NO」)、ステップS12に戻る。当該ジョブの終了を判断するまで、ステップS12〜S15の処理を繰り返し実行することにより、二次電池30の充電またはその停止を行う。
当該ジョブの終了を判断すると(ステップS16で「YES」)、充電中であれば(ステップS17で「YES」)、充電部14にパルス充電の停止を指示して(ステップS18)、リターンする。また、充電を停止していれば(ステップS17で「NO」)、そのままリターンする。
以上、説明したように本実施の形態では、ジョブの実行予測時間Tが、所定時間T0(これ以下の場合に充電を行えば低効率のために無駄な電力消費が増えると想定される予め決められた時間)以上である場合にのみ、ジョブ実行中に二次電池30の充電を行うので、ジョブ実行中に毎回、必ず充電を行う構成よりも、充電のために無駄な電力消費を抑制することができる。
<実施の形態2>
上記実施の形態1では、ジョブの実行時間Tを予測し、予測時間T<所定時間T0である場合、二次電池30の充電を実行しない(禁止する)構成例を説明したが、本実施の形態2では、禁止するのではなく、予測時間T≧所定時間T0の場合に実行するパルス充電とは異なる充電方法を用いて充電する構成としており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図6は、本実施の形態2におけるパルス充電による二次電池30の充電開始からの電圧波形の例を示す図であり、実線のグラフが通常、一点鎖線のグラフが充電電流を通常よりも増加(アップ)させた場合の実験結果の例を示している。
ここで、充電電流を通常よりも増加させた場合とは、実施の形態1におけるパルス充電による充電電流を通常(基準)としたときに、基準に対して電流値(ワット数)を所定割合、例えば10%だけ増加させた場合をいう。
同図に示すように通常(実線のグラフ)と電流増加(一点鎖線のグラフ)の場合の電圧波形を比較すると、通常よりも電流増加の場合の方が、充電の開始時点tsからの電圧の立ち上がりが速くなっており、立ち上がりの鈍りが短時間に収まって、理想(破線のグラフ)に近づいていることが判る。このことは充電開始時(ts:1回目のオン時)だけでなく、2回目のオン時(td)での立ち上がりでも同じになっている。
このように電圧波形が理想に近づいているということは、それだけ熱損失などによる電力損失が短時間に少なくなり、充電に寄与する電力の割合が増えていることを意味する。
二次電池30への充電電流を増加させると、それだけ二次電池30に対する負担が増えるが、その一方で充電に寄与する電力の割合が増えて理想の電圧波形に近づくことにより電力損失が低減するので、充電電流を通常(基準)のままに維持する構成に比べて、効率良く充電を行うことができることになる。
そこで、本実施の形態2では、予測時間T≧所定時間T0の場合にパルス充電を禁止せずに、通常よりも充電電流を増加させるパルス充電を行うことにより、充電機会があるときにできるだけ充電を行いつつ、充電時の無駄な電力消費を低減するようにしている。以下、通常のパルス充電を第1のパルス充電、充電電流を増加させたパルス充電を第2のパルス充電という。
このように本実施の形態2における充電部14は、第1と第2のパルス充電を切り替えて実行可能に可能に構成され、充電制御部15bの指示により、いずれか一方のパルス充電方法による充電を実行する。
図7は、本実施の形態2に係る充電制御の内容を示すフローチャートであり、実施の形態1に係る充電制御に対して、第1のパルス充電と第2のパルス充電が切り替えて実行される点が実施の形態1と異なっている。
すなわち、予測時間T≧所定時間T0であることを判断すると(ステップS4で「YES」)、充電部14に、二次電池30への第1のパルス充電を指示して(ステップS5)、ステップS6に移る。この第1のパルス充電は、実施の形態1におけるパルス充電と同じ方法によるものである。
一方、予測時間T<所定時間T0であることを判断すると(ステップS4で「NO」)、二次電池30への第2のパルス充電を指示して(ステップS21)、ステップS6に移る。ステップS5またはS21の処理により、二次電池30の充電が開始される。
このように本実施の形態2では、充電時の無駄な電力消費の低減を図りつつ、第1と第2のパルス充電を切り替えて実行することにより、ユーザーの指示により充電機会が何時どれだけ得られるのかがわからない場合のその充電機会を得られたときに二次電池30を充電しておくことができるようになる。
従って、充電を禁止する構成に比べて、1日のうち、ジョブの実行が比較的多い業務時間内で二次電池30をより多くの容量を充電することができるようになり、以降の業務時間外、例えば夕方や夜間などジョブの実行頻度が極端に少なくなる時間帯において、業務時間内での二次電池30の充電不足のために、業務時間外の時間帯の途中で外部I/F22を動作させることができず、外部からのジョブ要求を受け付けができなくなるといった事態の発生を防止することが可能になる。
なお、充電電流の値を増加させる方法として、上記では電流値を上げる例を説明したが、単位時間当たりの充電電流が基準に対して所定量、増加されば良く、例えば、パルス充電における充電電流を一定にしつつ、パルス充電の単位時間当たりのON時間の割合(デューティー比)を上げる方法がある。
具体的には、例えば第1のパルス充電(基準)のときにON時間を29秒、OFF時間を1秒とすると、第2のパルス充電(充電電流増加)のときには、ON時間を59秒、OFF時間を1秒のサイクルとするものである。この場合、デューティー比は、第1のパルス充電では、(58/60)になり、第2のパルス充電では、(59/60)になる。
第1のパルス充電では、図6に示すように60秒の間に充電電圧の立ち上がりが2回あり、それぞれの立ち上がり時に電力損失が生じるが、第2のパルス充電では、立ち上がりが1回になるので、第1のパルス充電に比べて、立ち上がり回数が1回少ない分、立ち上がりの鈍化による電力損失を抑制することができる。
なお、OFF時間を一定にしたまま、デューティー比を上げると、OFFになる回数が減るので、充電中における二次電池30の電圧測定の単位時間当たりの回数も減ることになり、電圧測定の頻度が少なくなる。電圧測定の頻度が極端に少なくなると、前回の電圧測定時では、二次電池30の電圧が終止電圧VHより低い値であったが、今回の電圧測定時には、終止電圧VHを超えているといったことの発生も想定されるので、二次電池30の電圧監視という点を考慮して、適したデューティー比を設定することが望ましい。
<実施の形態3>
上記実施の形態2では、予測時間T<所定時間T0のときに第2のパルス充電を行うとしたが、本実施の形態3では、予測時間T<所定時間T0のときに、ジョブ開始時の二次電池30の電圧Vbが所定値Vhよりも低い場合、第2のパルス充電を実行し、所定値Vh以上の場合には、第2のパルス充電に代えてトリクル充電を実行するとしており、この点で実施の形態2と異なっている。
ここで、所定値Vhは、二次電池30の充電の目標値である終止電圧VHよりも低く、下限値VLよりも大きい電圧値(図2)である。具体的には、満充電に相当するピーク電圧Vmaxよりも所定の割合だけ低い電圧であり、例えばピーク電圧Vmaxの80%相当の電圧になっている。
トリクル充電とは、二次電池30の自己(自然)放電分を補充するために、絶えず微小電流(通常の充電の1/30〜1/20程度)を流しておく充電方法であり、パルス充電など他の充電方式よりも電池に負担がかからず電池寿命が長くすることができる。
このように第2のパルス充電とトリクル充電の切り替えを行うのは、次の理由による。
すなわち、二次電池30の電圧Vbが所定値Vh以上であるということは、目標値である終止電圧VHに近く、充電容量が比較的多い状態にある。二次電池30の充電容量が多い状態で充電電流を増加させた第2のパルス充電を実行すると、充電効率が大きく低下することがある。
図8(a)は、二次電池30に対するパルス充電の充電時間と二次電池30の電圧Vbの関係を示すグラフであり、図8(b)は、二次電池30に対するパルス充電の充電時間と、二次電池30周辺の環境温度および二次電池30の温度の関係を示すグラフである。図8(a)と(b)のグラフは、実験により得られたものである。
図8(a)に示すように、二次電池30の電圧が所定値Vhに近い値になるまで充電が実行されると、図8(b)に示すように環境温度(実線)が略一定であるのに対し、二次電池30の温度(一点鎖線)が急激に上昇していることが判る。
二次電池30の温度上昇は、二次電池30への供給電力の一部が熱に変わり熱損失が生じているといえるので、二次電池30の電圧Vbが所定値Vh近くまで上昇すれば、供給電流を増加させた第2のパルス充電を継続しても熱損失により低効率の充電しか行えないことになる。
従って、二次電池30の電圧Vbが所定値Vh以上であれば、効率が低下してしまう第2のパルス充電に代えて、自己放電分を補うだけの微小電流を供給するトリクル充電を行って、二次電池30への負担を軽減しつつ充電容量を維持しようとするものである。
なお、所定値Vhは、第2のパルス充電とトリクル充電の選択のための閾値として、二次電池30の充電効率や寿命などとの関係から予め実験などで適した値が決められる。
このように本実施の形態3における充電部14は、第1のパルス充電と第2のパルス充電とトリクル充電を切り替えて実行可能に可能に構成され、充電制御部15bの指示により、いずれかの方法による充電を実行する。
図9は、本実施の形態3に係る充電制御の内容を示すフローチャートであり、実施の形態2に係る充電制御に、ステップS31とS32が追加されており、この点が実施の形態2と異なっている。
すなわち、予測時間T<所定時間T0の場合(ステップS4で「NO」)、二次電池30の電圧Vbが所定値Vhよりも低いか否かを判断する(ステップS31)。
二次電池30の電圧Vb<所定値Vhであれば(ステップS31で「YES」)、第2のパルス充電を行って(ステップS21)、ステップS6に移る。
二次電池30の電圧Vb≧所定値Vhであれば(ステップS31で「NO」)、トリクル充電を行って(ステップS32)、ステップS6に移る。
このように本実施の形態3では、第2のパルス充電とトリクル充電を切り替えて実行することにより、充電機会を得られたときに二次電池30を充電しておくことができ、かつ二次電池30の長寿命化を図ることが可能になる。
なお、上記では、トリクル充電により二次電池30に供給される電流が、予め決められた微小な一定電流とする構成例を説明したが、これに限られない。例えば、予測時間Tの長さによって電流値を可変するとしても良い。具体的には、予測時間Tが第1の時間の場合に単位時間当たりの電流値が第1の電流値になり、第1の時間よりも短い第2の時間の場合に単位時間当たりの充電電流が第1の電流値よりも増加した第2の電流値になるように可変して実行することができる。
トリクル充電でも、充電開始時の電圧の立ち上がりが鈍くなることはパルス充電と同様であるため、予測時間Tが短ければ、その分、充電電流値を減らして、できるだけ熱損失による無駄な電力消費を抑制可能になる。なお、トリクル充電での電流値は、予め実験などによりトリクル充電の頻度と電力消費量の関係などから適した値が決められる。
なお、所定値Vhが終止電圧VHに近い値に設定されている場合、二次電池30の電圧Vbが所定値Vh以上ということは、充電により二次電池30の容量がある程度、確保された状態といえ、自己放電で二次電池30の容量が急速に低下することは考え難い。
一方で、トリクル充電は、微小電流による充電であるが、充電に電力を消費することに変わりはない。
そこで、二次電池30の容量がある程度確保されている状態のときには、トリクル充電を行わない構成をとることにより、少しでも電力消費の抑制を図ることが可能になる。
<実施の形態4>
上記実施の形態3では、二次電池30の電圧Vb<所定値Vhの場合、第2のパルス充電を実行し、二次電池30の電圧Vb≧所定値Vhの場合、トリクル充電を実行するとしたが、本実施の形態3では、第2のパルス充電を実行しないとしており、この点で実施の形態3と異なっている。
図10は、本実施の形態4に係る充電制御の内容を示すフローチャートであり、実施の形態3に係る充電制御から第2のパルス充電が削除されたものである。
すなわち、二次電池30の電圧Vb<所定値Vhであれば(ステップS31で「YES」)、そのままステップS6に移る。この場合、第2のパルス充電は、実行されない。
一方、二次電池30の電圧Vb≧所定値Vhであれば(ステップS31で「NO」)、トリクル充電を行って(ステップS32)、ステップS6に移る。
このように本実施の形態4では、電流値を増加した第2のパルス充電を実行しないので、電流値の増加により二次電池30への負担が大きくなることにより二次電池30の寿命が低下するような場合に、本実施の形態4の構成を適用すれば、特に有利になる。
<実施の形態5>
上記実施の形態では、二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHであれば、二次電池30の充電を行わないとしたが、本実施の形態5では、二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VH、かつ、予測時間T≧所定時間T0のときにだけ、トリクル充電を実行するとしており、この点で異なっている。
図11は、本実施の形態5に係る充電制御の内容を示すフローチャートであり、実施の形態1に係る充電制御に対し、ステップS41〜S43の処理が追加されたものである。
すなわち、二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHであれば(ステップS2で「NO」)、ジョブ実行時間Tを予測する(ステップS41)。このジョブ実行時間Tの予測は、上記のステップS3と同じ方法で実行される。
予測時間T≧所定時間T0であれば(ステップS42で「YES」)、二次電池30に対してトリクル充電を実行して(ステップS43)、ステップS6に移る。
一方、予測時間T<所定時間T0であれば(ステップS42で「NO」)、当該充電制御を終了する。この場合、トリクル充電は実行されず、実施の形態1と同じになる。
二次電池30の電圧Vb≧終止電圧VHということは、これ以上の二次電池30の充電は不要ということになるが、予測時間T≧所定時間T0であれば、効率の良い充電を行えることから、二次電池30の自然放電による容量低下を抑制して、待機状態への移行に備えて、少しでも充電容量を確保することが可能になる。
<実施の形態6>
上記実施の形態1〜5では、予測時間T≧所定時間T0であれば、二次電池30の充電を行うとしたが、本実施の形態6では、単位期間(一日)のうち所定の時間帯、例えば午前9時〜午後6時までの時間内で二次電池30の累積充電時間Taが目標時間Tsに達すると、次の日の所定の時間帯に入るまでの間、予測時間Tの大小に関わらず充電を禁止するとしており、この点で実施の形態1〜5と異なっている。
図12は、本実施の形態6に係る充電制御の内容を説明するための図であり、単位期間である1日ごとに、午前9時から午後6時までの時間帯Aを所定の時間帯としている。
時間帯Aは、画像形成装置が設置されているオフィスなどの業務時間に相当し、ユーザーにより指示されたジョブ実行による二次電池30の充電を見込める主な時間帯になる。
時間帯Aの開始時からジョブが実行されるごとに、そのジョブに並行して二次電池30の充電が実行され、二次電池30の累積充電時間Taが更新される。
仮に、本日の時点tzで累積充電時間Taが目標時間Tsに達すると、翌日の時間帯Aの開始時(午前9時)までの時間Tm内では、ジョブの実行により二次電池30の充電機会があっても、二次電池30の充電を禁止する制御を行う。
このような制御を行うのは、二次電池30の充電回数の適正化を図るためである。
すなわち、二次電池30は、ジョブが実行されていない待機状態では充電されず、ジョブ実行中である稼働状態に充電されるが、ジョブは、その実行時間が短いものもあれば長いものあり、ジョブごとにその充電時間が変わる。
待機状態では、二次電池30の電力が外部I/F22に供給されて外部I/F22で消費されるので(二次電池30の放電)、二次電池30の容量が低下していく。待機状態から稼働状態に遷移すると、充電により二次電池30の容量が増加して、その後、待機状態に戻ると、放電により二次電池30の容量が増加する。この待機状態と稼働状態が交互に繰り返されることにより、二次電池30の充電と放電も繰り返される。
時間帯Aの業務時間内では、通常、ユーザーによりある程度の頻度でジョブが実行されるはずであるから、二次電池30の電圧Vbが長時間に亘って低下し続けることはほとんどなく、ジョブの実行頻度が多くなれば充電機会が増えて電圧Vbも上昇する。
ところが、業務時間が終了して(午後6時以降)、業務時間外の時間に残っている一部のユーザーからのジョブ実行指示だけになると、待機状態が占める時間の割合が極めて多くなり、二次電池30の充電機会がほとんどなくなる。このようになると、二次電池30の電力が外部I/F22に供給され続けることにより、二次電池30の容量低下が進み、電圧Vbも低下していく。
翌日の朝、例えば午前9時になって業務開始によりジョブの実行指示が頻繁になされる状態が始まると、その時点では、二次電池30の電圧Vbがかなり低下しているが、ジョブと並行して実行される充電により、二次電池30の電圧Vbが上昇していく。
このような二次電池30の電圧変化のサイクルが1日単位で繰り返されるが、仮に、業務時間外の待機状態の途中で二次電池30の電圧Vbが低下しすぎて、外部I/F22が動作不可になると、これ以降、外部からのジョブの実行指示を受け付けることができず、要求されたジョブを実行できなくなる事態が発生する。
このような事態を避けるためには、稼働状態のときに、予測時間T≧所定時間T0の条件を満たせば、毎回、必ず二次電池30の充電を行って、二次電池30の容量を少しでも増加させて終止電圧VHに近づけるようにすれば良い。
しかしながら、業務時間外で待機状態が長く続くといっても、そのことは予め判っていることであり、その長く続く待機状態に入るときまでに、外部I/F22への電力供給により容量不足に陥ることのない最低限必要な容量に相当する最低必要電圧Vzまで二次電池30を充電しておけば、翌日の午前9時までの間に、外部I/F22が動作不可になる電圧まで低下することを防止できるはずである。
そこで、本実施の形態6では、一日のうち、最も長く続くと予想される待機状態の時間(予想最長待機時間Tn)の途中で容量不足に陥ることのないように、最低限必要と想定される充電時間を目標時間Tsとして予め求めて、実際の累積充電時間Taが目標時間Tsに達すると、これ以上の充電は過剰な充電であるとして、以降の二次電池30の充電を禁止するようにしている。これにより、二次電池30に対する充電回数を抑制することができ、二次電池30の負担を減らして寿命に有利になる。
目標時間Tsは、時間帯Aにおいて累積充電時間Taを最低限、どれだけ確保しておけば、次の日の時間帯Aの開始時までの間に充電機会が全くなくても、二次電池30の容量が最低必要電圧Vzに相当する最低容量まで低下することがないかを、二次電池30の単位時間当たりの充電量や放電量の関係などを考慮して、予め実験などから決めることができる。仮に、累積充電時間Taが1時間あれば、23時間放電が続いても二次電池30の容量が最低容量を下回ることがないような構成であれば、予想最長待機時間Tnが23時間より短い場合でも、余裕を見て、当該1時間を目標時間Tsと決めることができる。
図13は、本実施の形態6に係る充電制御の内容を示すフローチャートであり、実施の形態1に係る充電制御に、ステップS61〜S67が追加されており、この点が実施の形態1と異なっている。
当該充電制御が開始されると、まず現在が時間帯Aの開始時であるか否かを判断する(ステップS61)。時間帯Aは、予め決められており、図12の例では、午前9時から午後6時までの間の時間になる。現在の時刻が時間帯Aの開始時(午前9時など)であるか否かの判断は、不図示の時計ICなどの時計手段を参照することにより行われる。
現在が時間帯Aの開始時である場合(ステップS61で「YES」)、累積充電時間Taをリセットして(ステップS62)、ステップS63に移る。一方、現在が時間帯Aの開始時ではない場合(ステップS61で「NO」)、累積充電時間Taをリセットせずに、ステップS63に移る。なお、累積充電時間Taは、後述のステップS66において更新されるものであり、その情報は、記憶部17に記憶されている。
ステップS63では、現時点で記憶部17に記憶されている累積充電時間Taが目標時間Ts以上であるか否かを判断する。この目標時間Tsは、上記のように予め求められて、その情報が記憶部17に記憶されている。
累積充電時間Ta<目標時間Tsである場合(ステップS63で「NO」)、二次電池30の充電が必要であるとして、ステップS1に移り、ステップS1〜4の処理により、二次電池30を充電するか否かを判断する。この判断は、実施の形態1と同じである。
二次電池30を充電することを判断すると(ステップS4で「YES」)、充電タイマーを起動する(ステップS64)。充電タイマーは、二次電池30の充電時間を計時するためのタイマーであり、電源制御部15に設けられる。
充電タイマーをオンすると、充電部14に対してパルス充電の指示を行って(ステップS5)、充電処理を実行した後(ステップS6)、ステップS65に移る。ステップS5とS6の処理は、実施の形態1と同じである。パルス充電の開始時からの経過時間が、充電タイマーにより計時される。
実行中のジョブの終了により、充電タイマーを停止して(ステップS65)、その停止時の計測時間(タイマー値)に、現在の累積充電時間Taをインクリメントした時間を、新たな累積充電時間Taとして書き換える(累積充電時間Taの更新)処理を行う(ステップS66)。そして、タイマー値をリセットした後(ステップS67)、当該充電制御を終了する。
一方、累積充電時間Ta≧目標時間Tsである場合(ステップS63で「YES」)、これ以上の充電は過剰であるとして、当該充電制御を終了する。この場合、二次電池30の充電は実行されない。
一日ごとに、時間帯Aにおいて、その開始時に累積充電時間Taがリセットされるので(ステップS62)、時間帯Aに入ってから、累積充電時間Ta≧目標時間Tsの条件を満たすまでは、ジョブごとに二次電池30の充電が実行される度に累積充電時間Taが更新されていき、累積充電時間Ta≧目標時間Tsの条件を満たすと(図12の時点tz:ステップS63で「YES」)、それ以降は、次の日の時間帯Aの開始時に至るまでの時間Tm(図12)に亘って二次電池30の充電が禁止される。
以上説明したように本実施の形態6の構成によれば、二次電池30に対する低効率の充電を防止することにより充電時の無駄な電力消費を抑制しつつ、二次電池30の充電回数を減らすことにより充電による負担をできるだけ抑制することができるようになる。
なお、上記では、所定の単位期間を、一日における午前9時から次の日の午前9時までの24時間とする例を説明したが、単位期間の開始時刻と終了時刻が上記に限られることはなく、他の時刻であっても良い。また、単位期間の長さについても、24時間に限られず、例えば12時間などとしても良い。
また、最低必要電圧Vzを、予想最長待機時間Tnの開始時から終了時までの間に低下する電圧Vcに下限値VLを加算した電圧値としたが、これに限られず、(Vc+VL)≦最低必要電圧Vz<Vhの範囲内や、(Vc+VL)≦最低必要電圧Vz<終止電圧VHの範囲内で適した値を実験などから決めることもできる。
また、二次電池30の充電の必要性を累積充電時間Taの長さによって判断するとしたが、二次電池30の容量の、満充電に対する割合を指標するものであれば、時間に限られず、例えば電圧値で規定することもできる。具体的には、二次電池30の電圧Vb≧最低必要電圧Vzの条件を満たせば、それ以降、次の日の時間帯Aまで充電を禁止する構成をとることもできる。
なお、装置の使用環境によっては、稀に稼働状態になることが極端に少なくなり、稼働状態での二次電池30の充電不足により待機状態で二次電池30の電圧Vbが下限値VLを下回る場合が生じ得る。
このような場合には、稼働状態にあるときにのみ二次電池30を充電するという原則に対する例外処置として、待機状態であってもパルス充電を行う構成をとれば、外部からのジョブを受け付けることを可能にしつつ、下限値VLよりも低い電圧で放電が継続することによる二次電池30の負荷をなくすことができる。
本発明は、画像形成装置を含む電子機器に限られず、二次電池の充電方法であるとしてもよい。また、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。本発明に係るプログラムは、例えば磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、稼働状態の継続時間としてのジョブ実行時間Tを、予め記憶されたジョブ実行時間情報を参照する方法を用いて予測する例を説明したが、稼働状態の継続時間を予測することができれば、上記の方法に限られない。
例えば、ジョブごとに、そのジョブのデータに画像データ、用紙サイズ、ページ数の情報に加えて、PDL(Page Description Language)による描画コマンドが含まれている場合には、例えば、ジョブ実行前に次の方法を用いて予測することもできる。
(a)まず、PDL描画コマンドを解析して、異なる画像属性ごとに描画される領域を特定し、特定した領域の面積を算出する。ここで、異なる画像属性には、文字、図形(長方形や円など)、データ種類(jpeg,bmp)などが含まれており、これらの画像属性ごとに、指定された文字を描画する文字描画コマンド、指定された図形を描画する図形描画コマンド、指定されたデータ種類を描画する画像描画コマンドなどが規定されている。
(b)特定した領域ごとに、その領域に対する属性の画像をプリント用のデータに処理するのに要する予想処理時間を算出する。画像属性ごとに、その属性に応じたエッジ強調や階調再現などの処理が異なるが、単位面積当たりに要する処理時間が予め決められているので、領域ごとに、その算出面積に、その画像属性に対する単位時間当たりの処理時間を乗算することにより、領域単位で予想処理時間を求めることができる。
(c)実行すべきジョブの第1ページに含まれる全ての領域に対する予想処理時間を合算した時間を、第1ページに対する予想処理時間として算出する。
(d)当該ジョブに含まれる全ページについて、第1ページと同様に1ページずつ、そのページに対する予想処理時間を算出する。通常、文字に比べて図形領域の画像の占める割合が多くなる方が処理に要する時間が長くなるので、ページ単位で予想処理時間が異なることになる。
(e)算出した全ページの予想処理時間を合計すれば、当該ジョブに含まれる全ページの画像処理に要する予想処理時間を算出することができる。
当該ジョブを実行するには、算出された全ページに対する予想処理時間だけ画像処理に時間がかかり、この予想処理時間は、ジョブごとにそのジョブに含まれる画像属性によって変わる。従って、上記のようにプリント枚数とシートサイズだけからジョブ実行時間を予測する方法よりも、ジョブ実行時間の予測精度を向上することができる。
なお、本変形例のようにジョブごとにその予想処理時間を算出する方法をとれば、算出処理を行うためにCPUなどの処理負担が増えるので、予測精度と処理負担を比較考量して、適した予測方法を用いることができる。
また、同じ属性、例えば同じ図形属性でも領域内において階調変化が多いものと階調がほとんど変化しないものとでは処理時間に長短の差が生じることもあるので、階調変化が多い場合の予想処理時間の方が少ない場合の予想処理時間よりも長くなるように、単位時間当たりの処理時間に、階調変化に応じた係数を適用して、予想処理時間を補正する方法をとることもできる。
(2)上記実施の形態では、ジョブを実行しているときを稼働状態、ジョブを実行しないときを待機状態としたが、これに限られず、例えばジョブ開始から終了後、所定時間経過時までを稼働状態とすることできる。
このようにすれば、ジョブ終了後の所定時間も外部電源の電力が電源装置10に供給されるので、ジョブ終了時に当該電力供給を遮断する構成に比べて、AC−DC電源13のトランスなどによる電力消費が多くなるが、その所定時間の分、二次電池30の充電時間を拡張することができる。ジョブ実行頻度が極めて少ない環境下に画像形成装置が設置されている場合などに、有効になる。
また、画像形成装置には、ジョブ実行前に準備(ウォームアップ)を行ってからジョブを開始する構成のものもあり、そのような構成では、ジョブ開始時を、そのウォームアップの開始時と規定することもできる。この場合、ウォームアップ中にも二次電池30の充電を行うことが可能になる。
(3)上記実施の形態では、パルス充電を終止電圧充電方式で実行するとしたが、これに限られることはなく、例えば実行時間が比較的長いジョブが多く実行されるような環境下などでは、−ΔV充電方式など他の充電方式を用いることもできる。
(4)上記実施の形態では、外部電源からの電力の入力と遮断をリレー12によって行う構成であったが、これに限られず、ラッチング形以外のリレーや機械式のスイッチ素子などを用いる構成としても良い。また、待機モードでは外部電源からの電力を画像形成装置で消費することを可能な限り抑制、例えば外部電源からの電力の入力を完全に遮断または大幅に抑制できれば良く、リレーなどを設けない構成を採用するとしても良い。
また、上記の電圧、時間、温度などの数値が上記に限られないことはいうまでもない。
(5)上記実施の形態では、電子機器として、画像形成ジョブを実行する画像形成装置について説明したが、これに限られず、外部電源と二次電池が接続され、外部電源から本体への電力供給を遮断しつつ二次電池の電力を受付部に供給する待機状態において、受付部により処理依頼が受け付けられると、処理部による処理の実行のために外部電源から本体に電力を供給する稼働状態に移り、処理が終了すると待機状態に戻る状態遷移が可能な構成の電子機器一般に適用することができる。
電子機器としては、例えば外部のリモートコントローラー(リモコン)からの無線による動作指示を受け付ける受付部を有し、外部電源の電力を遮断しつつ二次電池の電力により受付部を動作させるスリープ(待機)状態において、動作指示が受け付けられるとチューナーやディスプレイなどが外部電源の電力によりオン(稼働)して番組などの情報を画面に表示し、オフの指示があると、スリープ状態に戻る機能を有するテレビや、同様の機能を有するパーソナルコンピューターなどが考えられる。
この場合、稼働状態ではディスプレイなどが動作されるが、その動作時間(稼働状態の継続時間)の予測は、例えばユーザーからの指示があった時刻に丁度、開始する番組があった場合にその番組の時間とすることができる。仮に、数分で終了する番組であれば、これが所定時間T0未満の場合、二次電池の充電が禁止されることになる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、処理依頼を受け付ける受付部と、受け付けた処理を実行する処理部とを備える装置本体を有する電子機器において、受付部へ電力供給する二次電池を充電する技術として有用である。
10 電源装置
14 充電部
15 電源制御部
15a ジョブ実行時間予測部
15b 充電制御部
15c 電圧測定部
16 放電制御部
17 記憶部
20 装置本体
21 画像形成部
22 外部インターフェース
30 二次電池

Claims (11)

  1. 処理依頼を受け付ける受付部と受け付けた処理を実行する処理部を有する本体と、
    外部電源と二次電池が接続され、外部電源から本体への電力供給を遮断しつつ二次電池の電力を受付部に供給する待機状態において、受付部が処理依頼を受け付けたことを契機に、処理部による処理の実行のために外部電源から本体に電力を供給する稼働状態に移り、前記処理が終了すると前記待機状態に戻る状態遷移が可能な電源装置と、を備え、
    前記電源装置は、
    前記稼働状態に遷移するごとに当該稼働状態の継続時間を予測する予測手段と、
    前記待機状態では、外部電源の電力による前記二次電池の充電を実行せず、前記継続時間が予測された稼働状態では、当該予測時間Tが所定時間T0以上のときに外部電源の電力による前記二次電池の充電を実行し、所定時間T0未満のときに前記充電を禁止または前記充電とは異なる方法による充電を実行する充電手段と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記充電手段は、
    予測時間Tが所定時間T0以上のときの充電方法を第1の方法、予測時間Tが所定時間T0未満のときの前記異なる方法を第2の方法としたとき、
    前記第2の方法として、前記第1の方法よりも単位時間当たりの充電電流が多くなる方法を用いることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記電源装置は、
    前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、
    前記充電手段は、
    前記稼働状態において予測時間Tが所定時間T0未満のときに、前記測定された二次電池の電圧Vbが満充電に相当する電圧Vmaxよりも低く設定されている所定値Vhよりも低い場合に、前記第2の方法による充電を行い、
    前記二次電池の電圧Vbが所定値Vh以上であれば、前記第2の方法による充電を禁止する、または、当該充電に代えて、前記二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記電源装置は、
    前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、
    前記充電手段は、
    予測時間Tが所定時間T0未満であり、かつ前記測定された二次電池の電圧Vbが満充電に相当する電圧Vmaxよりも低く設定されている所定値Vh以上のときに、前記異なる方法による充電として、二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行し、
    予測時間Tが所定時間T0未満であり、かつ前記測定された二次電池の電圧Vbが所定値Vhよりも低いときには、前記二次電池の充電を禁止することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  5. 前記充電手段は、
    前記充電により二次電池の電圧Vbが、満充電に相当する電圧Vmaxよりも所定の割合だけ低く設定されている目標値VHに達すると充電を停止し、
    前記所定値Vhは、
    前記目標値VHよりも低く、前記二次電池の放電停止電圧VLよりも高い値であることを特徴とする請求項3または4に記載の電子機器。
  6. 前記電源装置は、
    前記二次電池の電圧Vbを測定する測定手段を備え、
    前記充電手段は、
    前記充電により二次電池の電圧Vbが、満充電の電圧Vmaxよりも所定の割合だけ低く設定されている目標値VHに達すると充電を停止し、
    前記測定された二次電池の電圧Vbが目標値VH以上の場合、
    予測時間Tが所定時間T0以上のときに、前記二次電池の充電として当該二次電池の自己放電分を補充するトリクル充電を実行し、
    予測時間Tが所定時間T0未満のときに、前記二次電池の充電を禁止することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  7. 前記充電手段は、
    前記トリクル充電を、予測時間Tが第1の時間である場合に単位時間当たりの充電電流が第1の電流値になり、第1の時間よりも短い第2の時間である場合に単位時間当たりの充電電流が第1の電流値よりも増加した第2の電流値になるように可変して実行することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の電子機器。
  8. 前記電源装置は、
    所定の単位期間ごとに、当該単位期間内における前記二次電池の累積充電時間を測定する測定手段を備え、
    前記充電手段は、
    ある単位期間内において前記累積充電時間Taが所定の目標時間Ts以上になると、これ以降、次の単位期間の開始時に至るまでの間、前記二次電池の充電を禁止することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記処理依頼は、画像形成ジョブの実行指示であり、
    前記受付部は、画像形成ジョブの実行指示を受け付ける外部インターフェースであり、
    前記処理部は、画像形成ジョブの実行指示に基づきシート上に画像を形成する画像形成部であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記予測手段は、
    画像形成ジョブごとに、当該ジョブにおいて画像形成を行うべき全シート枚数に、単位時間当たりに画像形成を実行可能なシート枚数を乗じた時間を、前記稼働状態の継続時間として予測することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
  11. 前記予測手段は、
    画像形成ジョブで実行すべきシート枚数と、そのシート枚数の全シートに対して画像形成を実行するとしたときに要すると想定されるジョブ実行時間とを対応付けた情報を記憶しており、
    画像形成ジョブごとに、前記情報を参照して、当該ジョブにおけるシート枚数に対応するジョブ実行時間を取得し、取得したジョブ実行時間を、前記稼働状態の継続時間として予測することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
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