JP5909394B2 - 生体光計測装置 - Google Patents

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本発明は、特定の脳機能に関わる脳活動状態の変化を導出することを目的として設計された脳賦活課題(例えば脳の視覚野における物体の色を認識する機能を特に賦活するように設計された画像表示や,例えば脳の前頭葉における短期記憶に関連する機能を特に賦活させるように設計された記憶問題の呈示など)を被検体に呈示するという事象に対し,それに伴う被検体の状態変化(たとえば脳血行動態変化や皮膚血流変化,発汗に伴う皮膚状態変化,体の動きに伴う計測状態の変化など)を複数の観測点から観測することを,2回以上繰り返し行い、信号を取得した場合について、事象に対応した変化に重畳している、事象とは関係のない雑音信号を除去し、事象に対応した変化信号を高精度に取得するこの方法を実装した装置に関するものである。
または,観測者が能動的に被検体に対し課題を呈示していない場合であっても,被検体が自発的に繰り返し生じさせている生体変化,例えば呼吸や血圧の自律制御に関連した血行動態変化の揺らぎなど,を自発応答として繰り返し観測した場合に,特定の自発応答に伴う信号変化と,それ以外の信号変化とを高精度に分離する手法を実装した装置に関するものである。
一般に現実の計測では、ある事象に対する信号変化を観測する場合において,観測信号中に予測が困難な雑音成分が混入している。このような場合、従来は,事象の観測を繰り返し行い,得られた観測信号を加算平均することにより雑音成分の影響を低減するのが一般的であり,加算回数Nに対し,1/√Nで雑音成分の振幅を低減できるとされている。しかし,雑音成分の振幅が大きい場合に十分な効果を得るためには,繰り返し回数Nを多くする必要があり,すなわち観測時間が長時間化してしまうという問題がある。
非特許文献1に記載のように、目的信号や,混入している雑音成分の信号パターンが想定可能であり,それらが線形混合であると考えられる場合には,幾つかのモデル波形を設定し,それらに基づき観測波形を回帰解析により事象に関連した信号変化の大きさを推定する手法が一般的である。また、非特許文献2に記載の様に、想定される目的信号と,重畳する雑音信号の統計的な性質が異なるという仮定に基づき信号を分離する手法として,主成分解析や独立成分解析が一般的である。
K.J. Friston, A.P. Holmes, K.J. Worsley, J.B. Poline, C. Frith, and R.S.J. Frackowiak. Statistical Parametric Maps in Functional Imaging: A General Linear Approach. Human Brain Mapping, 2:189-210, 1995 Katura T, Sato H, Fuchino Y, Yoshida T, Atsumori H, Kiguchi M, Maki A, Abe M, Tanaka N. Extracting task-related activation components from optical topography measurement using independent components analysis. J Biomed Opt. 2008 3(5):054008
非特許文献1の、いくつかのモデル波形を設定する手法では、信号パターンの想定が不正確な場合は正しい結果が得られない。特に,予測不可能な雑音成分が混入している場合には回帰解析を用いることはできない。
また、非特許文献2の、主成分解析や独立成分解析の手法では分離後のそれぞれ成分に対して意味づけを行う必要があり,十分に客観的な意味づけが困難な場合もある。
そこで、ある事象に対する信号変化を繰り返し計測した雑音が混入している観測信号に対し,モデル波形を想定することなく,また,解析後の信号に対する意味づけをすることなく,ある事象に対する信号変化を効率的に抽出することが重要である。
被検体の複数の箇所に光を照射する複数の光照射部と、前記照射した光を、被検体を介して検出する複数の光検出部と、前記複数の光検出部が検出した複数の光信号を、演算する演算部とを備えた生体光計測装置において、被検体を2回以上繰り返し測定した信号について,前記演算部は、前記複数の検出部が検出した信号を混合する混合係数を、前記被検体を繰り返し測定した信号の間の類似度が最大となることを基準として導出する生体光計測装置を提供する。
実験課題に同期して発生し信号に混入する雑音成分の分離・除去を可能にし、雑音の少ない信号を提供する。
本発明の構成図 計算机上で生成した信号の例 観測信号の例 画面構成例 観測信号例を分離した結果の例 模擬観測信号を分離した結果の例 脳活動信号と解析結果の例 繰り返しにより得られた分布の例 計測信号の弁別のフロー 教師信号の例 結果の例
実施例として具体的な構成図を図1に示す。生体光計測用のインターフェイス部(110)は、被験者の頭部の一部または全体に取り付ける。インターフェイス部(110)に連結した光ファイバー(111)により、光照射部(101)より波長が生体をある程度透過する波長の光が生体に照射され、インターフェイス部(110)に連結した光ファイバー(111)により、生体内を通過した光が、光検出部(102)でそれぞれの波長の光が検出され、この検出結果は記憶部(103)内に記録される。
生体に接触する光ファイバーは複数であり,すなわち観測点は複数であるものとする。ここで、照射する光の波長は他のものでもよい。用いる波長の組み合わせは3つ以上でもよい。また、得られた光信号に対し、何らかの演算処理,例えばヘモグロビン濃度変化への変換を行ったものを以降の処理に用いてもよい。
以上により得られる複数観測点からの信号を計測信号とする。計測中は,被験者に対し,特定の脳機能を活発にさせるような実験課題を呈示する。実験課題の呈示は繰り返し行われる。この実験課題の呈示という事象のタイミングの情報は計測信号として記憶部(103)に記録される。
次に,演算部(121)では,観測信号と事象のタイミング情報とから,繰り返し呈示された事象に関連して再現性高く生じる信号変化(事象関連成分)を抽出する。
本実施例では,抽出の手法として,本発明における新規の手法である相関最大化法を用いる。以下にその詳細を説明する。
・相関最大化法
解析手法を示すために,計算機上で擬似的に生成した信号を図2に示す。(201)〜(206)の信号波形は,被検体における状態変化に対応する信号変化を模擬したものであり,特に,光トポグラフィ計測を想定したもので,各信号波形はそれぞれ,(201)は事象によって引き起こされた脳活動による信号変化(ただし,事象は繰り返し5回呈示されたものとし,呈示は(207)〜(211)の図中の灰色領域の期間に渡り行われたものとする),(202)は自律的な血行動態制御に関連する低周波揺らぎ雑音成分,(203)は心拍動によって引き起こされる脈波雑音成分,(204)は光トポグラフィ信号に見られることの多いドリフト雑音成分,(205)は比較的小さな体の動きにより引き起こされる体動雑音成分,(206)は比較的大きな体の動きにより引き起こされる体動雑音成分を模擬したものである。これら(201)〜(206)を原信号と呼ぶ。
また,脳活動に関連した成分を模擬した信号波形(201)を模擬脳活動信号,様々な雑音成分を模擬した信号波形(202)〜(206)を雑音信号1〜5と呼ぶ。実際の計測では,複数の異なる頭部の観測点において,これらの原信号が混合されて一つの信号として観測される。そこで,観測信号を模擬する信号波形として原信号をランダムな割合で混合することで観測信号を模擬することが可能である。
本例では,観測点を6か所であると想定し,それぞれにランダムな混合割合で6個の原信号を混合し,さらに観測の際に混入すると考えられる白色雑音を混合した信号を生成した。擬似的な観測信号を図3に示す(301〜306)。
実際の脳機能計測を想定した場合には,模擬観測信号から模擬脳活動信号を抽出することが目的となる。上記の模擬観測信号に関しては,模擬観測信号を生成する際に設定した模擬原信号の混合係数列が既知である場合には,連立方程式によって6個の模擬観測信号から模擬原信号を導出することは原理的に可能である。
しかし,実際の観測信号の場合には混合係数列は未知である。ここでは,複数の観測点から得られた観測信号(ここでは模擬観測信号)に対し,最適な係数を乗じ,和をとることによって脳活動信号(ここでは模擬脳活動信号)が導出可能であると仮定する。この仮定に基づけば,模擬脳活動信号(201)をy(t)とすると,y(t)は模擬観測信号(101)〜(106)をx1(t)〜x6(t)とし,ある係数列wを用いることにより,
と表わされることになる。
ここで,添え字iは観測点の番号を意味する。この様に導出されるy(t)が真の模擬脳活動信号と等しいものであるならば,事象発生期間(207)〜(211)の各時刻を含むように切り出した5つの波形部分のパターンは同一のものとなるはずである。
すなわち5つの波形部分の任意の2つの波形部分間の相関係数は1になるはずである。これを式で表わすと,ひとつの事象の発生期間での波形部分を,事象の前後の任意の時間(例えば,事象前5秒と事象後10秒など)も含む時刻をt〜t+Tとすると,任意のk番目の事象と任意のl番目の事象に対応する信号変化の相関係数は
と定義される。
ここで,添え字のi, j は観測点番号を,Corr(A,B)はA,B間の相関係数を,E[]は期待値を意味する。この式は,統計学などの分野で一般に用いられる相関係数を導出するための式であり,k番目の事象に対応する観測信号波形とl番目の事象に対応する観測信号波形との類似度を示す指標であり,波形が最も類似している場合は1を,最も類似していない場合は-1を示す指標である。
(2)式では2つの事象に対応する信号波形の類似度を判断するための指標が得られる。そこで,この式をさらに拡張し,5回の事象,あるいは数式としては任意のK回の事象,に対応する信号波形の類似度を総合的に判断するための指標を,2つの事象の信号変化の相関係数を,5回(K回)の事象から2つの事象を選択するという可能な組み合わせに対し総当たりで算出した和とする。これを式であらわすと,
となる。これを相関和と定義する。
したがって,式(1)で算出されるy(t)が模擬脳活動信号(201)と等しいものであるならば,式(3)から導出される相関和は,5回の事象に対して導出した場合の最大値である5になるはずであり,逆に模擬脳活動信号と異なるものであれば5よりも小さな値になってしまう。そこで,相関和が最大となるようなwを求めることにより,繰り返し事象に対応して再現される目的信号,すなわち模擬脳活動信号を抽出することが可能であると考えられる。
ただし,最大化計算における発散を防ぐため,境界条件として,
を同時に満たすものとする。
実際の計算は一般的な最適化問題と考えることが可能である。例えば,シンプレックス法などがある。ただし,局所的な極値を解として与えるなどの問題もあるため,開発されているより高度な手法を用いることが望ましい。
相関最大化法を用いて,図2に示す観測信号例を分離した結果の例を図5に示す。図1の模擬脳活動信号(101)に対応する成分が精度よく抽出されている。
以上が相関最大化法の説明である。本実施例では計測信号と繰り返し呈示された事象のタイミングとは記憶部(103)に保持されており,演算部(121)ではそれらを用い,式(3)に定義される相関和を導出し,事象に同期した信号成分を最もよく抽出するための,最適な複数計測点の混合係数列を導出する。そして,表示部(122)では,導出された波形を表示する。表示部では,実際の観測波形と本手法により導出した波形とを明示的に区別して表示する。画面構成例を図4に示す。
演算部では必要に応じて観測信号に対する前処理をおこなう。例えば,高周波雑音が大きい場合には平滑化処理などを行い,また低周波の大きな変動がある場合にはハイパスフィルタなどの前処理により,ある程度,信号を処理する。
しかし,本発明である相関最大化法では,高周波雑音や低周波の変動がある場合であっても,適切に事象関連成分を抽出することが可能であるので,これらの前処理は必須ではない。
表示では,脳活動信号に対応する固有ベクトルを各チャンネルの位置に対応させたマップとして表示しても良い。模擬脳活動信号が各チャンネルに含まれる程度を最小二乗法などにより観測信号から導出し,マップとして表示しても良い。
実施例1では最適な混合係数を導出する手段として相関最大化法を用いが,本実施例では相関最大化法の代わりに本発明で提案する共分散最大化法を用いる。以下に共分散最大化法を説明する。
相関最大化法では,評価関数として相関係数を用いた。本実施例では,共分散を評価関数として用いる。事象kと事象lに対応する信号変化の共分散は
と定義され,評価関数となる,繰り返し事象の総当たりの共分散の和は,
と表わされる。ここで,
である。ただし,i, jは計測点番号を意味する。この評価関数を共分散和とよぶ。この共分散和が最大となるような混合係数wを求めることにより,繰り返し事象に対応して再現される模擬脳活動信号を抽出することが可能であると考える。ただし,最大化計算における発散を防ぐため,境界条件として,実施例1と同様とすると,この最大化は以下の式で表わされる。
これはRayleigh-Ritz定理から
の固有ベクトルがwとなる。このとき,固有値は各固有ベクトルにより合成されるyの妥当性を示す指標となる。
共分散最大化法を用いて,図3に示す模擬観測信号を分離した結果の例を図6に示す。図1の模擬脳活動信号(101)に対応する成分が成分(601)として精度よく抽出されている。
実施例1,2では,事象の呈示期間に関する情報のみによって,観測信号から脳活動信号を抽出する例であった。本実施例では,さらに雑音の分離を高精度に行うための手法を示す。すなわち,雑音信号に関係する時系列信号を観測信号と同時に観測していた場合に,それらの雑音に関係した信号を利用し,雑音の分離の精度を上げるものである。
実際の計測において,事象とは無関係ではあるが,観測信号に雑音として重畳している信号成分,例えば体の動きに伴うアーチファクト,に関係する観測信号,例えば体の動きの移動量,加速度などの時間変化,を観測信号と同時に計測しており,これらの情報が既知である場合,相関最大化法や共分散最大化法で最適な混合係数を導出するための演算に用いる観測信号に,これらの信号をあらたな観測点からの観測信号として加えることによって,より効果的にアーチファクトの除去が可能となる。
図7に例を示す。図7−(a)は脳活動信号(701)と、観測信号に重畳する例えば呼吸を模擬した雑音信号(702)と,体動による雑音を模擬した雑音信号(703)を示す。図7-(b)の(704)〜(706)は図7-(a)の3つの信号(701〜703)を任意のランダムな係数を掛け合わせた後に足し合わせ,さらに白色雑音を付加した信号である。そして(707)は,体の動きに伴う加速度変化を観測した信号を模擬した,体動雑音信号(703)に関連した既知の信号成分を模擬したものである。
実施例1,2では,この場合の3つの観測信号(704)〜(706)のみを用いる解析手法であったが,本実施例では,(707)をあらたな観測点からの観測信号として加え,(704)〜(707)の4つの信号を用い,相関最大化法または共分散最大化法を適用し,脳活動信号を導出するための最適な各観測点の混合係数列を導出する。
実際の解析結果例を図7-cに示す。ここでは相関最大化法を解析手法として用いる。まず,導出信号(708)は実施例1のように観測信号(707)を追加せずに解析し導出された信号である。そして,導出信号(709)は,観測信号(707)を追加し解析した結果である。導出信号(709)で導出信号(708)に比べて雑音成分が明瞭に取り除かれている。この例では元の雑音信号(703)と解析時に追加した信号(707)は同一の信号列としたが,必ずしも同一である必要はない。また,この例では追加する雑音成分は1成分であったが複数の成分を追加しても良い。
・共分散最大化法における統計基準に基づく自動的な波形選択
共分散最大化法では,例えば図6に示すように複数の抽出信号(抽出波形(601)〜(606))が生成されるため,どれが事象に関連した脳活動信号に対応するかを選択する必要があり,固有値の大きいもの抽出信号ほどより事象に同期した成分であると考えることができる。ここで,固有値とは式(9)に示される行列を対角化し得られるものである。
例えば図6では(601)の固有値は28.374であるのに対し,(602)は1.0464となっており,(601)のほうがより事象に同期した,すなわち脳活動信号として妥当な結果であると考えられる。しかし,選択基準の客観性という面では任意性が残ってしまい,特に抽出信号間で固有値の差が小さい場合などには選択基準の決定が困難である。そこで,擬似的に生成したランダム信号をもちいた解析結果の分布を基準とし,分布とのかい離度から統計的な基準に基づき固有値の有意性を示すことが可能である。
ランダム信号の生成としては,例えば,事象のタイミング情報をランダムに設定する。そしてランダムに設定した時用のタイミング情報に基づき,共分散最大化法を適用し,固有値を求める。これを十分に分布が得られる回数繰り返す。例えば,図8(801)は1000回の繰り返し計算により得られた分布と,実際の事象のタイミング情報に基づき導出した固有値のプロット(802〜804)を示している。統計的な有意水準を例えば5%とすると,波線(805)が基準となり,この基準を超える固有値は(803,804)の2つとなる。
・光トポグラフィ計測信号から課題種別の弁別(BMI応用)
これまでの実施例では,繰り返される事象が1種類のみの場合を例示した。ここでは,事象が2種類以上ある場合,例えば繰り返し呈示する事象として,右手指の運動(事象A)と左手指の運動(事象B)という異なる事象を提示した場合に,本発明を適用する例を説明する。
信号変化が異なる事象Aと事象Bのどちらかによって引き起こされている場合に,それがどちらの事象によるものであるかを弁別することは,ブレイン・コンピュータ・インターフェイス(Brain Computer Interface: BCI)の分野で研究対象となっている課題である。
一般的に,BMIでは異なる2つの脳活動状態を弁別するために,あらかじめ計測した学習用信号を用い,弁別手段(フィルタ)を準備し,実際の計測をあらかじめ準備した弁別手段(フィルタ)によって弁別する。最も単純な弁別手段は,信号の閾値処理である。
すなわち,学習用信号から弁別対象となる2つの状態での信号振幅の違いを導出し,2つの状態を弁別するための閾値を導出し,弁別対象となる信号の振幅が閾値を超えるか否かにより実際の弁別をおこなう。図9に本発明手法による計測信号の弁別のフローを示す。
第一のステップでは,学習用信号に基づき混合行列Mを導出する。教師信号の例を図10に示す。学習用信号とは,信号に対応した事象の内容が既知である観測信号を意味する。図10の例では,事象Aと事象Bとが5回ずつ交互に繰り返されている,5つの観測点から得られた信号であり,学習用信号(901)にあたる。
これを元にフロー(902)では,事象A,Bのそれぞれにおいて再現性が高く,なおかつ事象A,Bの弁別能が高くなるような混合行列Mを導出する。このためには,式3や式6,7で定義される,評価行列を変更する。例えば,繰り返された事象Aの間での相関は高く,同様に事象Bの間での相関も高く,そして,事象AとBとの間での相関は低く(負に大きく)なることを同時に満たすような抽出成分を導出する混合行列Mを求めるように評価行列を定める。具体的な式は,事象A,Bに関する評価列を
とする。ただし,
である。
式(10)を用い,事象A,Bを弁別するための混合行列Mを導出するための評価行列Sは以下のように表わされる。
この評価行列に基づき,実施例1の相関最大化法や実施例2の共分散最大化法により,事象A,Bを弁別するための混合行列Mを導出する。そして,弁別過程で利用するために,導出した混合行列Mを用い教師信号から事象A,Bに対応する参照混合信号RA,RBを算出する。
結果の例を図11に示す。ここまでが第一のステップである学習過程である。次に第二のステップである弁別過程では,弁別対象となる信号を第一のステップで導出した混合行列Mにより混合信号Yを導出する。弁別のための評価関数は
と表わされ,Dが十分に大きい場合には事象Aと弁別され,Dが十分に小さい場合には事象Bと判別される。

Claims (4)

  1. 被検体の複数の箇所に光を照射する複数の光照射部と、前記照射した光を、被検体を介して検出する複数の光検出部と、前記複数の光検出部が検出した複数の光信号を、演算する
    演算部とを備えた生体光計測装置において、
    前記複数の光信号のうち、被検体を2回以上繰り返し測定した信号について,
    前記演算部は、前記複数の検出部が検出した信号を混合する混合係数を、前記被検体を2回以上繰り返し測定した信号の間の類似度が最大となることを基準として導出する生体光計測装置。
  2. 前記類似度の尺度として,相関係数を用いる請求項1に記載の生体光計測装置
  3. 前記類似度の尺度として,共分散を用いる請求項1に記載の生体光計測装置。
  4. 前記演算部は、異なる事象に関連した変化を繰り返し測定した信号について、同一の事象間での類似度が最大となり、かつ、異なる事象間での類似度が最小となることを基準として、前記混合係数を導出することを特徴とする請求項1に記載の生体光計測装置。
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