JP5901977B2 - 旋回軸受 - Google Patents
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Description
前記内部圧力に耐えるには、内向きリップ52aが必要となるが、この内向きリップ52aに想定以上の圧力が掛かると、リップが反転するといった不具合が生じる。その不具合を防止するための手段としては、リップの厚みを厚くし、リップ剛性を高めることが考えられる。しかし、リップの厚みを厚くすると、シールトルクが高くなり、駆動装置の仕様にも影響を及ぼすおそれがある、つまり旋回トルクの容量アップが必要となるおそれがあるため、得策とは言えない。
凸側軌道輪の周面と固定溝の内面との間の環状壁部が、基部の嵌め込み用溝に嵌まり込む
ため、シール部材を凸側軌道輪を容易に固定することができる。したがって、組立工数の
低減を図れる。この場合、シール部材を固定するための接着剤等が不要であり、シール抑
用の蓋等の他の部品も不要となるため、部品点数の低減を図り、製造コストの低減を図
れる。消耗したシール部材を交換するときの作業性も従来技術よりも大幅に向上する。
このように、リップ部の反転を抑えることができ、且つ、シール部材が軌道輪から脱落す
ることを防止することができるため、シール部材の密閉性が保たれ、グリース漏れ防止を図ることができ、そのため、周辺環境を保護することができるうえ、軸受寿命を延ばすことができる。さらに、シールトルクの低減を図ることができるため、旋回トルクの容量を増やす必要がなくなる。したがって駆動源の小形化を図れ、製造コストの低減を図れる。
この場合、シール部材の基部の剛性を従来技術のものより高め、局部的な変形を防止することができる。
前記シール部材は、リップ部の一つとして、基部から主リップとは別に分岐して凹側軌道輪の端面に接する副リップを含むものであっても良い。この副リップにより、さらにシール部材の密封性が保たれ、軸受空間からのグリース漏れ防止を図ることができる。
また外輪外径面または内輪内径面から軸受内部に向かって半径方向に貫通する給脂管(図示せず)が設けられ、この給脂管から軸受内部にグリースを追加給脂可能に構成されている。
図1に示すように、内外輪1,2の軸方向端、この例では軸方向両端に、内外輪1,2間で凹凸となる段差δがそれぞれ設けられている。内外輪1,2の軸受空間4にはグリースが充填され、シール部材5,5は、前記段差δのある内外輪1,2の軸方向両端を封止する。軸方向一端(図1の上部)のシール部材5について説明する。図1の上部のシール部材5では、段差δの凸側となる凸側軌道輪が内輪1であり、段差δの凹側となる凹側軌道輪が外輪2となる。
なお図1に示すように、内外輪1,2の軸方向他端(図1の下部)では、段差δの凸側となる凸側軌道輪が外輪2であり、段差δの凹側となる凹側軌道輪が内輪1となる。この軸方向他端に設けられるシール構造については、軸方向一端(図1の上部)のシール構造と同一構造であるので、同シール構造に付した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
例えば、前記給脂管から軸受内部にグリースを追加給脂することで、シール部材5に内部圧力が作用したとき、主リップ7が凹側軌道輪のシール摺接面部2cに押し付けられ、基部6がシール固定側傾斜部13aに押し付けられる。このとき、シール部材5の基部6のうち、凸側軌道輪の前記環状溝12の底部に臨む基部内側面6aの断面形状を、一つの凸状の曲線からなる形状としたため、シール部材全体の剛性を高め、局所的な変形を防止することができる。これにより、リップ部9の反転を抑えることができ、且つ、シール部材5が軌道輪から脱落することを防止することができる。内部圧力に耐えることができリップ部9の反転を抑えることができるため、リップ部9の厚みを厚くしてリップ剛性を高める必要がなくなる。したがって、リップ部9の厚みを従来のものより薄肉化して、軸受運転時のシールトルクの低減を図ることができる。しかもシール部材5の密封性が保たれる。
前記リップ突出部7cが断面先細り形状に形成されているため、シール部材5に内部圧力が作用したとき、リップ突出部全体がシール摺接面部2cに沿って強固に押し付けられることで、リップ部9の反転をより確実に抑えることができる。
旋回軸受は、内外輪が複列の軌道溝を有するものや円筒ころタイプ(3列円筒ころ、クロスローラ)であってもよい。
2…外輪
1a,2a…軌道溝
3…ボール
5…シール部材
6…基部
6a…基部内側面
7…主リップ
7b…リップ胴体部
7c…リップ突出部
8…副リップ
9…リップ部
10a…嵌め込み用溝
12…環状溝
13…固定溝
13a…シール固定側傾斜部
14…環状壁部
Claims (8)
- 内輪および外輪の各軌道輪にそれぞれ軌道溝が形成され、これら内外輪の軌道溝間に複数の転動体が設けられると共に、内外輪の軸方向端に、内外輪間で凹凸となる段差が設けられ、この段差のある内外輪の軸方向端を封止する弾性体製のシール部材を備えた旋回軸受において、
前記シール部材は、前記段差の凸側となる凸側軌道輪の凹側軌道輪よりも突出した部分に固定される基部と、前記段差の凹側となる凹側軌道輪に接する1つまたは複数のリップ部とを有し、このリップ部の一つとして、先端に向かうに従って軸受空間の軸方向内側に位置するように傾斜して延びる主リップを含み、
前記凹側軌道輪の軸受空間側の周面に、シール部材の主リップを摺接させるシール摺接面部が設けられ、
前記凸側軌道輪の周面に環状溝が設けられると共にこの環状溝の底部における軸方向外側の面に固定溝が設けられ、前記シール部材の前記基部は、前記凸側軌道輪における前記周面と前記固定溝の内面との間の部位である環状壁部が嵌まり込む嵌め込み用溝を有し、前記固定溝の内面における軸受空間側の溝側面に、溝底側部分に向かうに従って軸受空間から遠ざかる側に位置するように傾斜するシール固定側傾斜部が設けられ、
前記シール部材の基部のうち、前記凸側軌道輪の前記環状溝の底部に臨む基部内側面の断面形状は、一つの凸状の曲線または変曲点を持たない連続した凸状の曲線で繋がった形状であり、前記主リップにおける径方向の内側面と、前記基部の前記基部内側面とを繋ぐ部分は、前記軸受空間における内部圧力が作用して前記主リップを弾性変形させることを特徴とする旋回軸受。 - 請求項1において、前記シール部材の基部のうち、前記凸側軌道輪の前記環状溝の底部に臨む基部内側面の断面形状は、90度以上180度以下の交点角度を有する複数の線で繋がった形状である旋回軸受。
- 請求項1または請求項2において、前記主リップは、基部に繋がるリップ胴体部と、このリップ胴体部から突出するリップ突出部とを有し、このリップ突出部は、前記リップ胴体部よりも厚みが薄くなっている旋回軸受。
- 請求項2または請求項3において、前記主リップの径方向の内側面と、基部の基部内側面とを繋ぐ交線の角度は180度以上270度以下である旋回軸受。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記凸側軌道輪の前記環状溝の底部における軸方向内側の内側面は、溝底側部分に向かうに従って軸受空間から遠ざかる側に位置するように傾斜する断面形状に形成されている旋回軸受。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記凸側軌道輪における前記環状溝の底部と、シール部材の基部とを接触させた旋回軸受。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記シール部材はニトリルまたはクロロプレンから成る旋回軸受。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記シール部材は、リップ部の一つとして、基部から主リップとは別に分岐して凹側軌道輪の端面に接する副リップを含む旋回軸受。
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