JP5885508B2 - 電池ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、扁平形電池及び基板を備えた電池ユニットに関する。
従来より、電池と保護回路等とをユニット化した構成は知られている。このような構成としては、例えば特許文献1に開示されるように、略直方体形状の電池ケース上に保護回路等を配置した構成が知られている。
特開2009−152183号公報
上述の特許文献1の構成の場合、電池ユニットが略直方体形状を有するため、該電池ユニットを機器内に装着する際に特に位置決めすることなく、電池ユニットの端子を機器側の端子に接続することができる。
これに対し、略円形状の扁平形電池を用いて略円柱状の電池ユニットを構成する場合、該電池ユニットを機器内に装着する際に、該電池ユニットの端子が機器側の端子と接触するように、電池ユニットの周方向の位置決めを行う必要がある。
本発明では、扁平形電池と基板とを有する略円柱状の電池ユニットにおいて、機器に対して装着する際に位置決め可能な構成を得ることを目的とする。
本発明の一実施形態にかかる電池ユニットは、有底円筒状の外装缶と該外装缶の開口側を覆う有底円筒状の封口缶とを有し、該外装缶の側壁の開口部側が該封口缶の側壁の外周上に位置するように該外装缶と該封口缶とを組み合わせてなる円柱状の扁平形電池と、前記扁平形電池に対して厚み方向に積層される円形状の基板と、前記扁平形電池と前記基板とを電気的に接続する突出端子とを備え、前記突出端子は、前記扁平形電池の径方向外方に突出するように、該扁平形電池の側面上に配置される(第1の構成)。
以上の構成では、円柱状の扁平形電池及び円形状の基板を備えた円柱状の電池ユニットが形成される。扁平形電池と基板とを電気的に接続する突出端子を、平面視で該扁平形電池の外方に突出させることで、該突出端子によって扁平形電池の位置決めが可能になる。すなわち、平面視で突出端子が扁平形電池の外方に突出するため、その突出部分に対応する窪みを機器側に設けることにより、該機器に対して扁平形電池の位置決めを行うことが可能になる。
しかも、扁平形電池と基板とを電気的に接続する突出端子の配置に工夫を凝らして電池ユニットの突出部分を形成することにより、該突出部分を形成するための新たな部材が不要になる。したがって、部品点数の増加及びコストの増大を招くことなく、円柱状の電池ユニットの位置合わせ構造を実現することができる。
前記第1の構成において、前記突出端子は、前記扁平形電池の径方向外方に突出するように、該扁平形電池の側面に対して離間して配置されるのが好ましい(第2の構成)。これにより、突出端子を、扁平形電池の径方向外方により確実に突出させることができる。
前記第2の構成において、前記外装缶の平面部上または前記封口缶の平面部上に配置されるスペーサをさらに備え、前記基板は、前記スペーサ上に配置され、前記突出端子は、一部が前記スペーサと前記基板との間に位置し、前記スペーサには、前記突出端子が接触することにより該突出端子が前記扁平形電池の側面から離間するように、前記扁平形電池の径方向外方に向かって突出する突出部が設けられているのが好ましい(第3の構成)。
これにより、スペーサに形成された突出部によって、突出端子を、扁平形電池の側面に対してより確実に離間させることができる。すなわち、突出部によって、扁平形電池の側面に対する突出端子の位置が決まるため、扁平形電池の径方向における突出端子の位置決めを容易に行うことができる。
前記第3の構成において、前記スペーサには、前記突出端子の前記一部が位置付けられる部分に、該一部を配置するための凹部が設けられていて、前記突出部は、前記凹部に対応して設けられているのが好ましい(第4の構成)。
こうすることで、突出端子のうちスペーサと基板との間に位置する部分は、該スペーサに設けられた凹部内に配置されるので、突出端子の厚みによって電池ユニットの厚み方向のサイズが大きくなるのを防止できる。しかも、突出端子をスペーサの凹部内に配置することで、該突出端子を突出部に対して容易に位置決めすることができる。したがって、突出端子を組み立てる際の作業性の向上を図れる。
前記第4の構成において、前記突出部は、先端側に向かって厚みが小さくなるように、前記基板側にテーパ面を有するのが好ましい(第5の構成)。これにより、突出端子を、突出部のテーパ面上を移動させてスペーサの凹部内にスムーズに入れることができる。したがって、突出端子を組み立てる際の作業性の向上を図れる。
前記第1から第5の構成のうちいずれか一つの構成において、前記扁平形電池と前記基板とを電気的に接続する端子と、前記扁平形電池、前記スペーサ及び前記基板の側面と該基板の外周側とを覆うフィルム状のカバーをさらに備え、前記基板には、外周側に複数の切り欠き部が形成されているとともに、各切り欠き部の側面上に、前記端子または前記突出端子とそれぞれ電気的に接続される基板側端子が設けられていて、前記複数の切り欠き部のうち、前記突出端子と電気的に接続される基板側端子が配置される切り欠き部は、該基板側端子が前記カバーによって覆われるように、前記端子と電気的に接続される基板側端子が配置される他の切り欠き部よりも前記基板の径方向外方側に設けられているのが好ましい(第6の構成)。
基板の外周側に切り欠き部が設けられていて、該切り欠き部内に基板側端子が設けられている構成では、カバーによって覆うことにより、基板側端子の露出を防止する必要がある。しかしながら、扁平形電池、スペーサ及び基板を積層した状態でそれらの側面をカバーによって覆う場合、突出端子が配置されている部分では、カバーが突出端子によって基板の外周側に引っ張られる。そうすると、突出端子が配置される部分では、基板の切り欠き部に設けられた基板側端子がカバーによって覆われずに露出する可能性がある。
上述の構成では、突出端子が配置される切り欠き部を、他の切り欠き部に比べて、基板の径方向外方側に設けることにより、全ての切り欠き部に設けられた基板側端子をカバーによって覆うことが可能になる。したがって、上述の構成により、基板側端子の露出を防止することができ、該基板側端子での短絡等の発生を防止することができる。
本発明の一実施形態にかかる電池ユニットによれば、円柱状の扁平形電池と円形状の基板とを電気的に接続する突出端子を、該扁平形電池の径方向外方に突出させるように配置した。これにより、突出端子によって、円柱状の電池ユニットを装着する機器に対し、該電池ユニットの位置決めを行うことが可能になる。
図1は、実施形態に係る電池ユニットにおいて、扁平形電池以外の構成部品を断面で示す図である。 図2は、電池ユニットの上面図である。 図3は、扁平形電池において、電極体以外の構成部品を断面で示す図である。 図4は、電池側負極端子及び電池側正極端子が設けられた扁平形電池にスペーサを組み合わせた状態を示す斜視図である。 図5は、図4の構成の上面図である。 図6は、図4の構成に回路基板を重ねた状態を示す上面図である。 図7は、スペーサの概略構成を示す斜視図である。 図8は、電池ユニットの製造方法の一例において、製作した回路基板の概略構成を示す断面図である。 図9は、電池ユニットの製造方法の一例において、扁平形電池にスペーサ等を取り付けた状態を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態にかかる電池ユニット1の概略構成を示す図である。この電池ユニット1は、コイン状の扁平形電池2と回路部3とが一体化されたユニットである。電池ユニット1は、例えば、歩数計、補聴器、自動車用の電子キー、ICタグ、センサユニットなど、コイン型電池を使用する小型機器に電源として使用される。なお、この電池ユニット1は、扁平形電池2が充放電可能な二次電池のユニットである。
具体的には、図1に示すように、電池ユニット1では、扁平形電池2上に、回路部3が固定されている。この回路部3は、扁平形電池2及び回路部3の積層方向から見て、該扁平形電池2の外形と同等の形状及び大きさを有する。これにより、扁平形電池2と回路部3とを厚み方向にコンパクトに配置しつつ、電池ユニット1の大きさを扁平形電池2及び回路部3の積層方向から見て該扁平形電池2の外形と同等の大きさにすることができる。
また、詳しくは後述するが、回路部3の回路基板61における扁平形電池2とは反対側の面に、後述する各種の端子66〜69が形成されている(例えば図2参照)。これにより、電池ユニット1では、図1に示すように扁平形電池2と回路部3とを組み合わせた状態で、図2に示すように、各種端子66〜69のみが露出した状態となる。
さらに、図1に示すように、扁平形電池2と回路部3とを積層した状態で固定することによって構成される積層体の側面は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)など、熱によって収縮する樹脂材料からなるフィルム状のチューブ4(カバー)によって覆われている。このチューブ4は、積層体の側面だけでなく該積層体の両端面の外周側(回路部3の回路基板61の外周側及び扁平形電池2の外装缶10の底面外周側)も覆っている。これにより、前記積層体の強度の向上を図れるとともに、該積層体の側面の外観の向上も図れる。また、チューブ4の厚みの分だけ、積層体の端面に段差が形成されるため、該積層体の端面に位置する回路部3の外表面に形成された各種端子66〜69が、チューブ4よりも積層方向内方に位置する。これにより、各種端子66〜69は損傷を受けにくくなる。
以下で、図1から図7を用いて、扁平形電池2及び回路部3等の詳しい構成について説明する。
扁平形電池2は、図3に示すように、有底円筒状の外装缶としての正極缶10と、該正極缶10の開口を覆う封口缶としての負極缶20と、正極缶10の外周側と負極缶20の外周側との間に配置されるガスケット30と、正極缶10及び負極缶20の間に形成される空間内に収納される電極体40とを備えている。したがって、扁平形電池2は、正極缶10と負極缶20とを合わせることによって、全体が扁平な円柱状となる。正極缶10と負極缶20との間に形成される空間内には、電極体40以外に、非水電解液(図示省略)も封入されている。なお、本実施形態において、扁平形電池2は、充放電可能なリチウムイオン電池として構成されている。
正極缶10は、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。正極缶10は、円形状の底部11(平面部)と、その外周に該底部11と連続して形成される円筒状の周壁部12とを備えている。この周壁部12は、縦断面視(図3に図示した状態)で、底部11の外周端からほぼ垂直に延びるように設けられている。正極缶10は、後述するように、負極缶20との間にガスケット30を挟んだ状態で、周壁部12の開口端側が内側に折り曲げられて、該負極缶20に対してかしめられている。よって、正極缶10の底部11により、扁平形電池2の底面が構成される。
負極缶20も、正極缶10と同様、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。負極缶20は、正極缶10の周壁部12よりも外形が小さい円筒状の周壁部22と、その一方の開口を塞ぐような円形状の平面部21と、を有している。よって、負極缶20の平面部21により、扁平形電池2の上面が構成される。
負極缶20の周壁部22も、正極缶10と同様、縦断面視で、平面部21に対してほぼ垂直に延びるように設けられている。周壁部22には、平面部21側の基端部22aに比べて径が段状に大きくなる拡径部22bが形成されている。すなわち、周壁部22には、基端部22aと拡径部22bとの間に段部22cが形成されている。図3に示すように、この段部22cに対して、正極缶10の周壁部12の開口端側が折り曲げられてかしめられている。すなわち、正極缶10は、その周壁部12の開口端側が負極缶20の段部22cに嵌合されている。
(回路部の構成)
図1に示すように、回路部3は、回路基板61(基板)と、該回路基板61上に実装される複数の回路部品62とを備えている。複数の回路部品62は、回路基板61の一面側にまとめて実装されている。回路部品62としては、例えば、保護回路を構成する保護ICや、充電回路を構成する充電IC、電圧変換を行うDC/DCコンバータなどがある。このDC/DCコンバータを電池ユニット1内に設けることで、扁平形電池2の定格電圧が、使用する電気機器の定格電圧と異なる場合であっても、該電気機器の定格電圧に合わせて電池ユニット1から電圧を出力することが可能となる。よって、様々な定格電圧の扁平形電池を用いて電池ユニット1を構成することが可能になる。なお、詳しくは説明しないが、回路部3は、扁平形電池2の残量検知のために、該扁平形電池2の残容量が少なくなった場合に出力電圧を変更するように構成されている。
図1、図2及び図6に示すように、回路基板61は、平面視で、扁平形電池2の外形と同等の形状(円形)及び大きさを有するように形成されている。これにより、回路基板61によって電池ユニット1が扁平形電池2の直径よりも大型化するのを防止できる。
図2及び図6に示すように、回路基板61には、その外周部分に、略半円状の切り欠き部61a,61cが3箇所設けられている。これらの切り欠き部61a,61cは、回路基板61の外周側に周方向に約120度の間隔で設けられている。各切り欠き部61a,61cには、図6に示すように、回路基板61の側面に、例えば錫メッキによって基板側端子63が形成されている。各切り欠き部61aに設けられた基板側端子63は、特に図示しないが、回路基板61上に実装された回路部品62によって構成される回路(図示省略)に電気的に接続されている。
上述のように、回路基板61に、略半円状の切り欠き部61a,61cを設けることにより、該切り欠き部61a上に形成された基板側端子63と後述する扁平形電池2の電池側負極端子81及び電池側正極端子82とを半田付けする際に、半田が行き渡りやすくなる。これにより、回路基板61の基板側端子63と扁平形電池2の電池側負極端子81及び電池側正極端子82とを半田によってより確実に接続することができる。
図2に示すように、各切り欠き部61a,61cは、偏平形電池2及び回路部3の積層体の側面を覆うチューブ4によって覆われている。これにより、切り欠き部61a,61cに設けられた基板側端子63が露出するのを防止できる。
後述するように、電池側正極端子82は、平面視で回路基板61の径方向外方に突出している。そのため、電池側正極端子82をチューブ4によって覆った部分も電池ユニット1の径方向外方に突出している。したがって、電池側正極端子82を覆う部分のチューブ4は、他の部分に比べて回路基板61の外周側に位置付けられる。
本実施形態では、図2及び図6に示すように、3つの切り欠き部61a,61cのうち電池側正極端子82が位置付けられる切り欠き部61cは、他の切り欠き部61aに比べて回路基板61の外周側に設けられている。具体的には、半円状の切り欠き部61cは、その中心の回路基板径方向の位置が、他の切り欠き部61aの中心の位置よりも回路基板61の外周側に位置するように設けられている。すなわち、図6に示すように、切り欠き部61cは、回路基板61の中心から最も回路基板61の内側に位置する部分までの距離Xが、他の切り欠き部61aの距離Yに比べて大きくなるように、回路基板61に設けられている。なお、切り欠き部61a,61cは、いずれも同じ半径を有する半円状に形成されている。
これにより、上述のように電池側正極端子82によってチューブ4が他の部分に比べて回路基板61の外周側に位置付けられた場合でも、該電池側正極端子82が位置付けられる切り欠き部61c内の基板側端子63が露出するのを防止できる。すなわち、電池側正極端子82が位置付けられる切り欠き部61cは、他の切り欠き部61aに比べて回路基板61の径方向外方に位置するため、電池側正極端子82によって回路基板61の径方向外方に引っ張られたチューブ4によって、覆われる。
図1、図2及び図6に示すように、回路基板61において回路部品62が実装されていない側の面には、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69が設けられている。すなわち、回路基板61には、図1に示すように、一面側に複数の回路部品62が実装されている一方、他面側には各種端子66〜69がまとめて設けられている。また、回路基板61には、複数のスルーホール(図示省略)が形成されていて、該スルーホール内に充填される金属材料によって、該回路基板61上の回路部品62によって形成される回路(図示省略)と各種端子66〜69とが電気的に接続されている。なお、各種端子66〜69の配置は、図2及び図6以外の配置であってもよい。
このように回路基板61上に回路部品62によって構成される回路(図示省略)と各種端子66〜69とを電気的に接続するとともに、上述のように基板側端子63と回路基板61上の前記回路とを電気的に接続することにより、各種端子66〜69と基板側端子63とを電気的に接続することができる。後述するように、基板側端子63に扁平形電池2の電池側負極端子81及び電池側正極端子82を接続することにより、扁平形電池2と各種端子66〜69とを電気的に接続することができる。したがって、これらの各種端子66〜69を介して扁平形電池2の充放電を行うことが可能になる。
図2及び図6に示すように、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69は、それぞれ扇状に形成されているとともに、回路基板61上に周方向に並んで設けられている。また、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69は、平面視で回路基板61の中央部分に設けられている。これにより、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69が偏平形電池2及び回路部3の積層体の側面を覆うチューブ4と重なるのを防止しつつ、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69の面積を極力、大きくすることができる。
回路基板61には、GND端子66、出力端子67、充電端子68及び充電表示信号端子69よりも外周側で且つ周方向2箇所に、円形状の穴部61bが設けられている。これらの穴部61bは、回路基板61に周方向に180度の間隔で設けられている。各穴部61bは、回路基板61を貫通していて、後述するスペーサ71の突起部72が挿入可能な大きさに形成されている。なお、穴部61bは、回路基板61を貫通していなくてもよい。その場合には、穴部61bは、回路基板61に、回路部品62が実装された面で開口するように形成される。
回路基板61は、図1に示すように、扁平形電池2の負極缶20上に、円環状のスペーサ71を介して保持されている。具体的には、回路基板61は、スペーサ71によって扁平形電池2の負極缶20から所定の間隔を有するように配置された状態で、後述の電池側負極端子81によって負極缶20と接続されているとともに、後述の電池側正極端子82によって正極缶10に接続されている。このように、扁平形電池2において変形が生じにくい負極缶20上に、回路基板61を配置することで、該扁平形電池2が変形を生じた場合でも回路部3と扁平形電池2との電気的な接続を確保することが可能になる。
回路基板61は、円環状のスペーサ71の内側に回路部品62が位置するように、該スペーサ71に対して重ね合わされる(図1参照)。これにより、回路部品62が実装された回路基板61を、扁平形電池2に対してコンパクトに配置することができる。また、上述のような構成にすることで、回路部品62が電池ユニット1の外に露出しないため、ユーザー等が回路部品62に触れるのを防止できる。
スペーサ71の構成については後述する。
(電池側端子の構成)
図1及び図4に示すように、扁平形電池2の負極缶20の平面部21上には、電池側負極端子81(端子)が設けられている。この電池側負極端子81は、図4に示すように、導電性の金属材料からなる長方形状の板部材を、長手方向中央部分が厚み方向に膨出するように折り曲げることにより形成される。すなわち、電池側負極端子81は、扁平形電池2の負極缶20の平面部21に接続される電池接続部81aと、該電池接続部81aの長手方向両側に位置する基板接続部81bとが一体形成された部材であり、該電池接続部81aが基板接続部81bに対して前記部材の厚み方向に膨出している。この電池接続部81aが基板接続部81bに対して膨出する高さは、扁平形電池2上にスペーサ71を重ねた状態で該扁平形電池2に取り付けられた電池側負極端子81の基板接続部81bが該スペーサ71上に位置するような高さである。より詳しくは、電池接続部81aが基板接続部81bに対して膨出する高さは、スペーサ71に設けられた後述する溝部71aの部分における該スペーサ71の厚みと同等である。
電池接続部81aは、扁平形電池2の負極缶20の平面部21上に溶接によって固定されている。詳しくは、電池接続部81aは、電池側負極端子81の基板接続部81bがスペーサ71上に載置されるように、電池側負極端子81の膨出側の面が負極缶20の平面部21に溶接固定される。これにより、電池側負極端子81を扁平形電池2に固定できる。しかも、電池側負極端子81には、電池接続部81aによって、基板接続部81bよりも凹んだ窪みが形成されるため、回路基板61に実装される回路部品62を該窪み内に配置することができる。したがって、より多くの回路部品62を回路基板61と扁平形電池2との間にコンパクトに配置することができる。
なお、電池接続部81aは、基板接続部81bをスペーサ71に設けられた後述の溝部71a内に配置した状態で、該スペーサ71の内周に接触しないような長さを有する。上述のように電池接続部81a上にも回路部品62が位置付けられることを考慮すると、電池接続部81aは、スペーサ71の内周に接触しない範囲で、できるだけ長いほうが好ましい。
基板接続部81bは、回路基板61と半田によって固定される。詳しくは、図6に示すように、基板接続部81bは、その上に、回路基板61の切り欠き部61a内に設けられた基板側端子63が位置付けられた状態で、該基板側端子63と半田付けされる。これにより、基板接続部81bは、回路基板61の側面と接続される。基板接続部81bにおける電池側負極端子81の長手方向両端部分の表面には、錫メッキが施されている(図5における網状のハッチング部分)。これにより、基板接続部81bと基板側端子63とを半田によってより確実に接続することができる。
基板接続部81bは、スペーサ71の外周側に位置する端部が、該スペーサ71の外周に沿うように、電池側負極端子81の長手方向に対して斜めに形成されている。すなわち、基板接続部81bは、平面視で台形状に形成されている。これにより、基板接続部81bを平面視で長方形状に形成した場合に比べて、回路基板61の切り欠き部61a内に露出する基板接続部81bの面積を増大させることができる。したがって、基板接続部81bと基板側端子63とを、半田によって、より確実に接続することができる。
図1及び図4に示すように、扁平形電池2及びスペーサ71を厚み方向に挟み込むように電池側正極端子82(突出端子)が設けられている。この電池側正極端子82は、導電性の金属材料からなる板部材によって構成されていて、その一方の端部が扁平形電池2の正極缶10の底部11に溶接によって固定される一方、他方の端部はスペーサ71の上面上に位置付けられる。
具体的には、図1及び図4に示すように、電池側正極端子82は、正極缶10の底部11に接続される電池接続部82aと、スペーサ71上で回路基板61に接続される基板接続部82bと、電池接続部82aと基板接続部82bとを繋ぐ連結部82cとを有する。電池接続部82a及び基板接続部82bは、連結部82cに対して同じ方向に折り曲げられている。これにより、電池側正極端子82を、扁平形電池2及びスペーサ71を厚み方向に挟み込むように配置することができる。
基板接続部82bは、回路基板61と半田によって固定される。詳しくは、図6に示すように、基板接続部82bは、その上に、回路基板61の切り欠き部61a内に設けられた基板側端子63が位置付けられた状態で、該基板側端子63と半田付けされる。これにより、基板接続部82bは、回路基板61の側面と接続される。
なお、基板接続部82bは、スペーサ71と重なる部分に、錫メッキが施されている(図5における網状のハッチング部分)。これにより、基板接続部82bと回路基板61の基板側端子63とを半田によってより確実に接続することができる。
電池側正極端子82は、連結部82cが扁平形電池2の側面から離間するように、該扁平形電池2に取り付けられている。すなわち、後述するように、電池側正極端子82は、連結部82cがスペーサ71に設けられた突出部71cに接触した状態で、扁平形電池2に取り付けられている。以上の構成により、電池側正極端子82は、扁平形電池2の径方向外方に突出している。後述するように、電池側正極端子82は、電池ユニット1の周方向の位置決めを行うための突出部分として機能する。
以上の構成では、回路基板61の外周側に複数の切り欠き部61a,61cを設けるとともに、該切り欠き部61a,61c内に形成された基板側端子63と扁平形電池2の電池側負極端子81及び電池側正極端子82とをそれぞれ電気的に接続した。これにより、回路基板61の側面で、該回路基板61上に形成された回路と扁平形電池2の電池側負極端子81及び電池側正極端子82とを電気的に接続できるため、回路基板を端子の先端部分が挿通した状態で半田付けする構成に比べて、電池ユニット1の厚みを小さくすることができる。すなわち、上述の構成では、回路基板から端子の先端部分が突出したり半田によって厚みが厚くなったりすることがないため、電池ユニット1の厚みをより小さくすることができる。
また、上述のように、扁平形電池2にそれぞれ接続された電池側負極端子81及び電池側正極端子82の3つの基板接続部81b,82bによって回路基板61を支持することで、該回路基板61を安定して支持することができる。
(スペーサ)
スペーサ71は、例えばポリカーボネートなどの樹脂材料からなる部材であり、図4、図5及び図7に示すように、円環状に形成されている。スペーサ71は、扁平形電池2の負極缶20上に接着剤によって接着固定される。すなわち、特に図示しないが、スペーサ71と扁平形電池2の正極缶10との隙間は接着剤によって埋められる。スペーサ71上には、該スペーサ71内に回路部品62が位置付けられるように、回路基板61が配置される。これにより、スペーサ71は、扁平形電池2と回路基板61との間に位置する。
スペーサ71は、回路部品62が扁平形電池2と接触しない所定の間隔が形成されるような厚みを有している(図1参照)。これにより、扁平形電池2の負極缶20上に回路部品62を配置するためのスペースを形成しつつ、該扁平形電池2が変形を生じても回路部品62が該扁平形電池2に接触して損傷を受けるのを防止できる。
スペーサ71には、図4、図5及び図7に示すように、一方の端面に、電池側負極端子81及び電池側正極端子82をそれぞれ配置可能な溝部71a、71bが設けられている。具体的には、スペーサ71において、回路基板61が配置される側の面に、周方向3箇所に溝部71a,71bが設けられている。
溝部71aは、平面視でスペーサ71を横断するように、電池側負極端子81の基板接続部81bに対応してスペーサ71の周方向2箇所に設けられている。すなわち、2つの溝部71aは、スペーサ71上の対向する位置に、同じ方向に向かって延びるように設けられている。溝部71a内には、電池側負極端子81の基板接続部81bがそれぞれ位置付けられる。溝部71aは、その深さが電池側負極端子81の基板接続部81bの厚みよりも大きい。これにより、溝部71a内に電池側負極端子81の基板接続部81bを配置した状態で、該基板接続部81bがスペーサ71における回路基板61側の端面から突出するのを防止できる。
溝部71bは、電池側正極端子82の基板接続部82bに対応してスペーサ71の周方向1箇所に設けられている。溝部71bは、溝部71aとともにスペーサ71に平面視でT字を形成する位置に設けられている。溝部71b内に、電池側正極端子82の基板接続部82bが位置付けられる。溝部71bは、その深さが電池側正極端子82の基板接続部82bの厚みよりも大きい。これにより、溝部71b内に電池側正極端子82の基板接続部82bを配置した状態で、該基板接続部82bがスペーサ71における回路基板61側の端面から突出するのを防止できる。
図4及び図7に示すように、スペーサ71において溝部71bが設けられている部分には、該スペーサ71の径方向外方に向かって突出する突出部71cが設けられている。この突出部71cは、平面視で長方形状に形成されているとともに、先端部分に向かって肉厚が小さくなるように、回路基板61側の面がテーパ状に形成されている。すなわち、突出部71cは、スペーサ71の径方向内方に向かって厚みが大きくなるように、回路基板61側にテーパ面を有する。
このようにスペーサ71に突出部71cを設けることにより、溝部71b内に配置される電池側正極端子82を、スペーサ71の外周よりも該スペーサ71の径方向外方に位置付けることが可能になる。すなわち、溝部71b内に基板接続部82bが配置される電池側正極端子82は、連結部82cが突出部71cの先端部分に接触するため、スペーサ71の径方向外方に突出する。これにより、電池ユニット1において、周方向1箇所に突出部分を設けることができる。よって、電池ユニット1を装着する機器側に、該電池ユニット1の突出部分に対応する窪みが形成されている場合に、該機器に対して電池ユニット1を周方向に位置決めした状態で装着することができる。
しかも、突出部71cには、回路基板61側の面に、先端部分に向かって肉厚が小さくなるようなテーパが形成されているため、溝部71b内に電池側正極端子82の基板接続部82bを容易に配置することができる。すなわち、既述のとおり、電池側正極端子82は、C字状に形成されているため、突出部71cにテーパを設けることにより、該電池側正極端子82の基板接続部82bを突出部71c上で移動させる際に、該電池側正極端子82の電池接続部82aと基板接続部82bとの間を容易に広げることができる。これにより、電池側正極端子82の基板接続部82bを溝部71b内に容易に位置付けて、該電池側正極端子82によって扁平形電池2及びスペーサ71を厚み方向に挟み込むことができる。
本実施形態では、突出部71cにテーパを形成したが、この限りではなく、突出部71cを設けずに溝部71bのスペーサ71外周側の溝底面をテーパ状に形成してもよい。
スペーサ71には、溝部71a,71bが設けられている面、すなわち回路基板61側の面に、周方向2箇所に、位置合わせ用の突起部72が設けられている。各突起部72は、回路基板61に設けられた円形状の穴部61b内に挿入可能なように円柱状に形成されている。これにより、スペーサ71上に回路基板61を配置する際に、該スペーサ71に対して回路基板61を位置決めすることができる。
2つの突起部72は、平面視でスペーサ71の中央部分を挟んで互いに反対側に設けられている。すなわち、2つの突起部72は、スペーサ71上に周方向に180度の間隔で設けられている。これにより、2つの突起部72を回路基板61の穴部61b内に挿入することで、回路基板61をスペーサ71に対してより確実に位置決めすることができる。なお、図4、図5及び図7の例では、2つの突起部72は、溝部71aに並んで形成されている。2つの突起部72の配置は、上述の配置に限らず、どのような配置であってもよい。
なお、突起部72は、スペーサ71に1つ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。スペーサ71に突起部72を一つ設ける場合、該突起部72の形状は円柱状よりも角柱状の方が好ましい。突起部が円柱状の場合には、スペーサ71に対して回路基板61が回転するが、突起部が角柱状の場合にはスペーサ71に対して回路基板61が回転しないため、スペーサ71に対して回路基板61を容易に位置決めすることができる。
(電池ユニットの製造方法)
次に、上述のような構成を有する電池ユニット1の製造方法について、図8及び図9を用いて説明する。
まず、図8に示すように、切り欠き部61a及び基板側端子63が設けられた回路基板61の一面側に、複数の回路部品62を実装して回路部3を形成する。このとき、回路基板61の他面側には、各種端子66〜69を形成する。回路基板61に回路部品62を実装する方法や、各種端子66〜69を形成する方法は従来と同様なので、詳しい説明を省略する。
一方、図9に示すように、扁平形電池2上に弾性接着剤によってスペーサ71を接着固定するとともに、該扁平形電池2に対して電池側負極端子81及び電池側正極端子82を溶接によって固定する。このとき、電池側負極端子81は、スペーサ71の溝部71a内に基板接続部81bが位置付けられるように配置される。また、電池側正極端子82は、スペーサ71の溝部71b内に基板接続部82bが位置付けられるとともに、連結部82cがスペーサ71の突出部71cの先端部分に接触するように、配置される。
その後、図6に示すように、スペーサ71、電池側負極端子81及び電池側正極端子82が取り付けられた扁平形電池2に対して、回路部3の回路基板61を配置する。このとき、回路基板61は、スペーサ71の内側に、回路基板61に実装された回路部品62が位置付けられるように、スペーサ71に対して組み立てられる。また、回路基板61は、スペーサ71に設けられた突起部72が回路基板61に設けられた穴部61b内に挿入されるように、スペーサ71に対して取り付けられる。そして、回路基板61の切り欠き部61aに設けられた基板側端子63と電池側負極端子81及び電池側正極端子82とをそれぞれ、半田によって接続する。
その後、上述のようにして形成された扁平形電池2及び回路部3の積層体の側面に、チューブ4を嵌めて、加熱することにより、該チューブ4を収縮させる。なお、このチューブ4は、積層体の側面に嵌められた状態で、該積層体の両端面の外周側の一部も覆うような長さを有する。回路基板61において、電池側正極端子82が位置する切り欠き部61cは、他の切り欠き部61aよりも径方向外方側に設けられているため、回路基板61の切り欠き部61a,61c内に設けられた基板側端子63は、チューブ4によって覆われる。
これにより、図1に示すような構成の電池ユニット1が得られる。
(実施形態の効果)
扁平形電池2と回路基板61との間を電気的に接続する電池側正極端子82を、該扁平形電池2及び回路基板61に対して径方向外方に突出させた。これにより、円柱状の電池ユニット1に突出部分を1箇所設けることができるため、該電池ユニット1の周方向の位置決めが可能になる。すなわち、電池ユニット1を装着する機器側に、電池側正極端子82によって構成される突出部分に対応した窪みを形成すれば、機器に対して電池ユニット1を位置決めすることができる。
しかも、電池ユニット1において扁平形電池2と回路基板61との間に位置するスペーサ71に、電池側正極端子82が接触する突出部71cを設けたことにより、該電池側正極端子82を扁平形電池2に対してより確実に突出させることができる。
また、スペーサ71の回路基板61側の面に、電池側正極端子82を配置可能な溝部71bを設けるとともに、該溝部71bに対応して突出部71cを設けたため、突出部71cをガイドとして溝部71b内に電池側正極端子82を容易に挿入することができる。さらに、突出部71cは、回路基板61側の面が、先端側に向かって厚みが小さくなるようなテーパ状に形成されているため、C字状に形成された電池側正極端子82を突出部71cによって押し拡げながら、溝部71b内に容易に挿入することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、スペーサ71に突出部71cを設けて、該突出部71cに電池側正極端子82を接触させている。しかしながら、スペーサ71に突出部71cを設けなくてもよい。この場合には、電池側正極端子82を、扁平形電池2の径方向外方に突出するように配置すればよい。また、電池側正極端子82を扁平形電池2の側面から離間して配置するのではなく、電池側正極端子82の厚みを大きくして該電池側正極端子82を扁平形電池2の径方向外方に突出させてもよい。
前記実施形態では、スペーサ71に溝部71a,71bを設けて、該溝部71a,71b内に電池側負極端子81及び電池側正極端子82をそれぞれ配置している。しかしながら、スペーサ71に溝部を設けなくてもよい。この場合には、スペーサ71において、電池側正極端子82が位置付けられる部分に、突出部71cを設ければよい。
前記実施形態では、回路基板61に設けた切り欠き部61a,61cのうち、電池側正極端子82が位置付けられる切り欠き部61cを、他の切り欠き部61aに比べて、回路基板61の径方向外方側に設けている。しかしながら、切り欠き部61a,61bを、回路基板61の径方向の同じ位置に設けてもよい。
前記実施形態では、回路基板61の切り欠き部61aの形状を略半円状にしているが、円の一部または全部を構成する形状であってもよいし、矩形状など、円以外の形状であってもよい。
前記実施形態では、電池ユニット1の各種端子66〜69を扇状に形成しているが、矩形状または同心円状など、他の形状であってもよい。なお、電池ユニット1の各種端子66〜69を同心円状に形成することで、電気機器に対する電池ユニット1の位置合わせが不要になる。
前記実施形態では、回路基板61は扁平形電池2の外形と同等の形状及び大きさを有するが、この限りではなく、回路基板61は、扁平形電池2よりも小さくても良いし、大きくても良い。
前記実施形態では、回路部3及び扁平形電池2の積層体の側面をチューブ4で覆っているが、この限りではなく、チューブ4によって覆わなくてもよい。こうすることで、チューブ4を設けない分、電池ユニットの小型化を図れる。また、前記実施形態のようなチューブを用いるのではなく、前記積層体の側面を樹脂材料によってコーティングしてもよい。
前記実施形態では、回路部3の回路部品62と扁平形電池2との間に所定の間隔を設けているが、この限りではなく、間隔を設けないようにしてもよい。また、回路部3を、扁平形電池2の封口缶である負極缶20側ではなく、外装缶である正極缶10側に配置してもよい。さらに、回路部3の回路部品62を、回路基板61における扁平形電池2側とは反対側の面に実装してもよい。
前記実施形態では、外装缶を正極缶10とし、封口缶を負極缶20としているが、この限りではなく、外装缶を負極缶とし、封口缶を正極缶としてもよい。この場合には、電池側負極端子81を電池側正極端子とし、電池側正極端子82を電池側負極端子とすればよい。
前記実施形態では、扁平形電池2をリチウムイオン電池として構成している。しかしながら、扁平形電池2は、充電可能な2次電池であれば、リチウムイオン電池以外の電池であってもよい。また、扁平形電池2は、1次電池であってもよい。扁平形電池2が1次電池の場合には、回路部として例えばキャパシタなどが実装される。
本発明による電池ユニットは、回路が形成された基板と小型機器の電源として使用される扁平形電池とを備えた構成に利用可能である。
1:電池ユニット、2:扁平形電池、4:チューブ(カバー)、10:正極缶(外装缶)、11:底部(平面部)、20:負極缶(封口缶)、21:平面部、61:回路基板(基板)、61a,61c:切り欠き部、61b:穴部、63:基板側端子、71:スペーサ、72:突起部、81:電池側負極端子(端子)、82:電池側正極端子(突出端子)

Claims (6)

  1. 有底円筒状の外装缶と該外装缶の開口側を覆う有底円筒状の封口缶とを有し、該外装缶の側壁の開口部側が該封口缶の側壁の外周上に位置するように該外装缶と該封口缶とを組み合わせてなる円柱状の扁平形電池と、
    前記扁平形電池に対して厚み方向に積層される円形状の基板と、
    前記扁平形電池と前記基板とを電気的に接続する突出端子とを備え、
    前記突出端子は、前記扁平形電池及び前記基板に対して径方向外方に突出するように、該扁平形電池の側面上に配置される、電池ユニット。
  2. 請求項1に記載の電池ユニットにおいて、
    前記突出端子は、前記扁平形電池の径方向外方に突出するように、該扁平形電池の側面に対して離間して配置される、電池ユニット。
  3. 請求項2に記載の電池ユニットにおいて、
    前記外装缶の平面部上または前記封口缶の平面部上に配置されるスペーサをさらに備え、
    前記基板は、前記スペーサ上に配置され、
    前記突出端子は、一部が前記スペーサと前記基板との間に位置し、
    前記スペーサには、前記突出端子が接触することにより該突出端子が前記扁平形電池の側面から離間するように、前記扁平形電池の径方向外方に向かって突出する突出部が設けられている、電池ユニット。
  4. 請求項3に記載の電池ユニットにおいて、
    前記スペーサには、前記突出端子の前記一部が位置付けられる部分に、該一部を配置するための凹部が設けられていて、
    前記突出部は、前記凹部に対応して設けられている、電池ユニット。
  5. 請求項4に記載の電池ユニットにおいて、
    前記突出部は、先端側に向かって厚みが小さくなるように、前記基板側にテーパ面を有する、電池ユニット。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の電池ユニットにおいて、
    前記扁平形電池と前記基板とを電気的に接続する端子と、
    前記扁平形電池、前記スペーサ及び前記基板の側面と該基板の外周側とを覆うフィルム状のカバーをさらに備え、
    前記基板には、外周側に複数の切り欠き部が形成されているとともに、各切り欠き部の側面上に、前記端子または前記突出端子とそれぞれ電気的に接続される基板側端子が設けられていて、
    前記複数の切り欠き部のうち、前記突出端子と電気的に接続される基板側端子が配置される切り欠き部は、該基板側端子が前記カバーによって覆われるように、前記端子と電気的に接続される基板側端子が配置される他の切り欠き部よりも前記基板の径方向外方側に設けられている、電池ユニット。
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