JP5884862B2 - 基地局、無線通信システム、無線通信方法およびプログラム - Google Patents
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Description
1.無線通信システムの概略
1−1.無線通信システムの構成
1−2.送信用重み(V1およびV2)
1−3.送信用重みのフィードバック方式
1−4.ダイナミックスイッチング
1−5.比較例
2.基地局の基本構成
3.移動局の基本構成
4.各実施形態の説明
4−1.第1の実施形態
4−2.第2の実施形態
4−3.第3の実施形態
4−4.第4の実施形態
4−5.第5の実施形態
4−6.第6の実施形態
4−7.第7の実施形態
5.基地局および移動局の動作
6.まとめ
現在、3GPPにおいて4Gの無線通信システムの規格化が進められている。本発明の実施形態は、一例としてこの4Gの無線通信システムに適用することができるので、まず、4Gの無線通信システムの概略を説明する。
図1は、本発明の実施形態による無線通信システム1の構成を示した説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による無線通信システム1は、基地局10および複数の移動局20を備える。なお、基地局10は、4GにおけるeNodeB、リレーノード、または家庭用小型基地局であるHome eNodeBなどの無線通信装置であってもよい。また、移動局20は、4GにおけるリレーノードまたはUEなどの無線通信装置であってもよい。
4Gでは、MU−MIMOの実現に際して、上記のV1に加え、V2という送信用重みを用いること(ダブルコードブック方式)が検討されている。V1は、上述したように指向性を実現する送信用重みである。このV1は、広い周波数領域をカバーする、V2に比べて更新頻度が低いなどの特性を有する。
上記の送信用重みV1およびV2を決定するためのMIMOのフィードバック方式として、Implicit Feedback、Explicit Feedback、およびSRS−based Feedbackの3つの方式が考えられる。4Gでは、送信用重みV1およびV2を決定するためのMIMOのフィードバック方式として、フィードバック回線への負荷が少ないことからImplicit Feedbackを用いることが決まっている。以下、参考のために、3.9G(LTE)での各フィードバック方式について説明する。
基地局は、予め設計されたcoodbookに16種類の送信用重み(V1)〜(V16)(pre coding)を用意しておく。基地局からのリファレンス信号を受信した移動局は、基地局と移動局の間のチャネル行列Hを取得する。そして、移動局は、HV(1),HV(2),・・・,HV(16)のうちでどれが最も受信電力が大きいかを仮判定する。その後、移動局は、受信電力を最大化するVを指し示すインデックス番号を基地局にフィードバックする。基地局は、そのフィードバックされたインデックスに対応するVを用いてデータを送信する。
基地局がリファレンス信号を送信し、基地局からのリファレンス信号を受信した移動局は、Implicit Feedbackと同様に、基地局と移動局の間のチャネル行列Hを取得する。そして、移動局は、チャネル行列Hをそのままの形で基地局にフィードバックする。基地局は、移動局からフィードバックされたダウンリンクのチャネル行列Hから望ましい送信用の重みを計算して作成する。そして、基地局は、作成した送信用重みを用いてデータを送信する。このExplicit Feedbackでは、フィードバック時にチャネル行列Hがそのまま送信されるので、フィードバックに費やされるリソースがImplicit Feedbackより大きくなるという問題がある。
移動局がリファレンス信号を送信し、移動局からのリファレンス信号を受信した基地局は、移動局から基地局の間のアップリンクのチャネル行列を取得する。チャネルの可逆性が成り立つ場合(TDDモードの場合)、基地局は、このチャネル行列から仮想的なダウンリンクのチャネル行列を作ることができる。このようにして仮想的なダウンリンクのチャネル行列を作る方式がSRS−based Feedbackである。このSRS−based Feedbackには、基地局のアナログ回路のバラツキを補正しておくキャリブレーションを行なわないと、アップリンクとダウンリンクのチャネル(アナログ回路の特性を含んだ形のチャネル行列)の可逆性が成りたたないという問題点がある。
4G(LTE−Advanced)では、MIMOの設定をMU−MIMOとSU−MIMOの間でダイナミックに切り替えることが検討されている。また、4GのMU−MIMOでは、8ストリームを用いることが検討されている。8ストリームの場合、「1−2.送信用重み(V1およびV2)」において説明したV2のような位相調整のための行列を一つ使用することになる。
4Gおよび本実施形態では、「1−3.送信用重みのフィードバック方式」において説明したように、Implicit Feedbackにより送信用重みV1およびV2_MUを決定する。ここで、本実施形態の技術的意義をより明確にするために、図4を参照し、送信用重みV1およびV2_MUの比較例による決定方法を説明する。
(1)移動局における計算負荷が高い
理由:図4を参照して説明したように、V2_MUを評価する際にも決定済みのV1を用いた演算を行う。
(2)MU−MIMOとSU−MIMOのダイナミックスイッチングを実現しようとすると、移動局における計算負荷がさらに増大する。
理由:図5を参照して説明したように、V2_MUおよびV2_SUの双方を常時評価する。
本発明は、一例として「4−1.第1の実施形態」〜「4−7.第7の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による基地局10は、
A:参照信号(CSI_RS)を送信する通信部(アンテナ110、アナログ処理部120など)と、
B:通信相手(移動局20)による参照信号の受信に基づいて決定された第1の送信用重み(V1)を乗算する第1の乗算部(V1乗算部154)と、
C:通信相手による参照信号の受信に基づいて決定された第2の送信用重み(V2_MU)を乗算する第2の乗算部(V2_MU乗算部156)と、
を備える。さらに、
D:通信部が、第1の送信用重みの決定後、参照信号および第1の送信用重みとの乗算により得られる重み付き参照信号(V1*CSI_RS)を送信する。
図9は、本実施形態による移動局20の構成を示した説明図である。図9に示したように、本実施形態による移動局20は、複数のアンテナ210と、スイッチSW216と、アナログ処理部220と、AD/DA変換部224と、復調処理部228と、上位レイヤ用信号処理部232と、変調処理部240と、チャネル行列取得部244と、重み決定部248と、を備える。
以上、本発明の各実施形態による基地局10および移動局20の基本構成を説明した。続いて、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態を示した説明図である。図10に示したように、基地局10は、CSI_RSを送信してV1が決定されると、V2_MUの更新(決定)のためにV1*CSI_RSを送信する。上述したように、V1*CSI_RSを受信した移動局20は、V1を用いた演算を行わずに最適なV2_MUを評価することが可能である。
第1の実施形態で説明したように、基地局10がV1*CSI_RSを送信すれば、移動局20はV1を用いた演算を行わずに最適なV2_MUを評価することが可能である。ここで、MU−MIMOとSU−MIMOのダイナミックスイッチングを実現するためには、移動局20がV2_SUを取得している必要がある。しかし、移動局20はV1*CSI_RSからV2_SUを評価することが困難である。
(1)基地局10が、RRCシグナリングを経由で事前にCSI_RSまたはV1*CSI_RSを送信するタイミングまたは順序などを移動局20に通知しておく。
(2)基地局10が、システムインフォメーションをブロードキャストすることによりCSI_RSまたはV1*CSI_RSを送信するタイミングまたは順序などを移動局20に通知しておく。
(3)基地局10が、CSI_RSまたはV1*CSI_RSのいずれであるかを示す識別情報を付加してCSI_RSおよびV1*CSI_RS送信する
SU−MIMOは、「1−4.ダイナミックスイッチング」において説明したように、例えば8本の独立なストリームをMIMO送信する。一方、MU−MIMOは、例えば4つの異なる移動局20の各々に対して、2本の独立なストリームをMIMO送信する。したがって、V2_SUは8ストリーム用であるのに対し、V2_MUは2ストリーム用という点で双方は相違する。
第3の実施形態では、V2_SUの更新頻度をV2_MUの更新頻度より高くするために、基地局10が、V1*CSI_RSよりもCSI_RSを時間方向上で高い頻度で送信することを説明した。第4の実施形態では、第3の実施形態と同様にV2_SUの更新頻度をV2_MUの更新頻度より高くするために、OFDMのサブキャリヤにおいて、V1*CSI_RSおよびCSI_RSを周波数方向上での配置を創意工夫した。以下、図13を参照し、第4の実施形態によるリソース割り当て例を具体的に説明する。
第5の実施形態は、送信用重みの決定後の送信用重みを用いたデータ通信のためのリソース割り当てについて説明する。
図15は、第6の実施形態によるリソース割り当ての具体例を示した説明図である。図15に示したように、第6の実施形態による上位レイヤ用信号処理部132は、V1の決定後、第5の実施形態において説明したMU−MIMO用の周波数範囲Bに含まれるリソースブロックをV1*CSI_RSの送信のために割り当てる。また、上位レイヤ用信号処理部132は、第5の実施形態において説明したSU−MIMO用の周波数範囲Aに含まれるリソースブロックをCSI_RSの送信のために割り当てる。
上記の第5の実施形態および第6の実施形態では、MU−MIMO用の周波数範囲およびSU−MIMO用の周波数範囲を固定する例を説明したが、以下に第7の実施形態として説明するように、MU−MIMO用の周波数範囲およびSU−MIMO用の周波数範囲を動的に変化させることも可能である。
以上、本発明の各実施形態を説明した。続いて、図17および図18を参照し、本発明の実施形態による基地局10および移動局20の動作を説明する。
以上説明したように、本発明の実施形態による基地局10は、送信用重みV1の決定後、V1*CSI_RSの送信を開始する。かかる構成により、以下に説明する移動局20におけるV2_MUなどの計算負荷を抑制することが可能となる。さらに、本発明の実施形態による基地局10は、CSI_RSの送信も継続する。かかる構成により、移動局20がCSI_RSの受信に基づいてV2_SUを決定することができる。その結果、MU−MIMOおよびSU―MIMO間のダイナミックスイッチングを実現することが可能となる。
20、20A、20B 移動局
110、210 アンテナ
116、216 スイッチSW
120、220 アナログ処理部
124、224 AD/DA変換部
128、228 復調処理部
132、232 上位レイヤ信号処理部
136 スケジューラ
140、240 変調処理部
150 重み乗算部
152 V2_SU乗算部
154 V1乗算部
156 V2_MU乗算部
244 チャネル行列取得部
248 重み決定部
Claims (19)
- 参照信号を送信する送信部と;
移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第1の送信用重み情報、および、前記第1の送信用重み情報の決定後に前記移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第2の送信用重み情報を受信する受信部と、
各移動局に第1の方式または第2の方式による通信のためのリソースを割り当てるスケジューラと;
を備え、
前記送信部は、前記第1の送信用重み情報の受信に応じて決定した送信用重み情報によって重み付けした重み付き参照信号を送信し、
前記スケジューラは、第1の周波数範囲内のリソースを前記第1の方式による通信のために割り当て、第2の周波数範囲内のリソースを前記第2の方式による通信のために割り当てる、基地局。 - 前記基地局は、前記重み付き参照信号の送信のためのリソースを管理する参照信号管理部をさらに備える、請求項1に記載の基地局。
- 前記参照信号管理部は、前記第1の送信用重み情報の決定後、前記重み付き参照信号の送信のためのリソース、および前記参照信号を送信するためのリソースを割り当てる、請求項2に記載の基地局。
- 前記参照信号管理部は、前記重み付き参照信号の送信より、前記参照信号を送信のために多くのリソースを割り当てる、請求項3に記載の基地局。
- 前記参照信号管理部は、前記重み付き参照信号の時間軸上の送信頻度より、前記参照信号の時間軸上の送信頻度が高くなるようにリソースを割り当てる、請求項4に記載の基地局。
- 前記参照信号管理部は、前記重み付き参照信号の送信用リソースの周波数軸上の密度より、前記参照信号の送信用リソースの周波数軸上の密度が高くなるようにリソースを割り当てる、請求項4に記載の基地局。
- 前記第1の周波数範囲は、前記重み付き参照信号の送信用リソースが割り当てられる周波数範囲であり、
前記第2の周波数範囲は、前記参照信号の送信用リソースが割り当てられる周波数範囲である、請求項1に記載の基地局。 - 前記第1の方式はMU−MIMO(Multi User Multi Input Multi Output)であり、前記第2の方式はSU−MIMO(SIngle User Multi Input Multi Output)である、請求項1に記載の基地局。
- 前記スケジューラは、前記重み付き参照信号の送信用リソースが割り当てられる周波数範囲内のリソースを前記第1の方式による通信のために割り当て、前記参照信号の送信用リソースが割り当てられる周波数範囲内のリソースを前記第1の方式または前記第2の方式による通信のために割り当てる、請求項3に記載の基地局。
- 前記第2の送信用重み情報の更新頻度は、前記第1の送信用重み情報の更新頻度よりも高い、請求項3に記載の基地局。
- 前記第1の送信用重み情報は指向性を形成するための重み情報であり、前記第2の送信用重み情報は位相を調整するための無指向性の重み情報である、請求項10に記載の基地局。
- コンピュータを、
参照信号を送信する送信部と;
移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第1の送信用重み情報、および、前記第1の送信用重み情報の決定後に前記移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第2の送信用重み情報を受信する受信部と、
各移動局に第1の方式または第2の方式による通信のためのリソースを割り当てるスケジューラと;
を備え、
前記送信部は、前記第1の送信用重み情報の受信に応じて決定した送信用重み情報によって重み付けした重み付き参照信号を送信し、
前記スケジューラは、第1の周波数範囲内のリソースを前記第1の方式による通信のために割り当て、第2の周波数範囲内のリソースを前記第2の方式による通信のために割り当てる、基地局、として機能させるための、プログラム。 - 参照信号を送信するステップと;
移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第1の送信用重み情報、および、前記第1の送信用重み情報の決定後に前記移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第2の送信用重み情報を受信するステップと;
前記第1の送信用重み情報の受信に応じて決定した送信用重み情報によって重み付けした重み付き参照信号を送信するステップと:
各移動局に第1の方式または第2の方式による通信のためのリソースを割り当てるステップと;
を含み、
前記リソースを割り当てるステップは、第1の周波数範囲内のリソースを前記第1の方式による通信のために割り当て、第2の周波数範囲内のリソースを前記第2の方式による通信のために割り当てることを含む、基地局により実行される無線通信方法。 - 移動局と;
参照信号を送信する送信部、
移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第1の送信用重み情報、および、前記第1の送信用重み情報の決定後に前記移動局による前記参照信号の受信に基づいて決定された第2の送信用重み情報を受信する受信部、および、
各移動局に第1の方式または第2の方式による通信のためのリソースを割り当てるスケジューラ;を有し、
前記送信部は、前記第1の送信用重み情報の受信に応じて決定した送信用重み情報によって重み付けした重み付き参照信号を送信し、
前記スケジューラは、第1の周波数範囲内のリソースを前記第1の方式による通信のために割り当て、第2の周波数範囲内のリソースを前記第2の方式による通信のために割り当てる、基地局と;
を備える、無線通信システム。 - 参照信号を受信する通信部と;
前記参照信号の受信に基づいて第1の送信用重み情報を決定し、前記第1の送信用重み情報の決定後、前記参照信号の受信に基づいて第2の送信用重み情報を決定する送信用重み情報決定部と;
を備え、
前記通信部は、基地局において前記第1の送信用重み情報の受信に応じて重み付けされた重み付き参照信号を受信し、
前記基地局によって割り当てられた第1の周波数範囲内のリソースを用いた第1の方式または第2の周波数範囲内のリソースを用いた第2の方式による通信を行なう、
通信装置。 - 前記第1の送信用重み情報は指向性に関連し、前記第2の送信用重み情報は位相に関連した送信用重み情報である、請求項15に記載の通信装置。
- 前記第1の送信用重み情報は、前記第2の送信用重み情報に比べて広い周波数領域をカバーする、請求項15に記載の通信装置。
- 前記通信部は、前記第1の送信用重み情報を第1の周期に従って送信し、前記第2の送信用重み情報を前記第1の周期より短い第2の周期に従って送信する、請求項15に記載の通信装置。
- 前記第1の方式はMU−MIMO(Multi User Multi Input Multi Output)であり、前記第2の方式はSU−MIMO(SIngle User Multi Input Multi Output)である、請求項15に記載の通信装置。
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