JP5882139B2 - 回転炉床炉およびその操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として鉄鉱石や製鉄廃棄物等の酸化鉄含有原料から、還元鉄を製造する回転炉床炉およびその操業方法に関する。
古くから鉄鉱石や製鉄廃棄物等の酸化鉄含有原料から還元鉄を製造する回転炉床炉が実用化されている。例えば、特許文献1に記載の回転炉床炉は、円環状の回転炉床と、回転炉床の外周面に沿って配置された外周固定壁と、回転炉床の内周面に沿って配置された内周固定壁とを備える。そして、回転炉床の外周面および内周面とその周りの外周固定壁および内周固定壁の隙間は、双方に配せられたシールプレートを水封することで密閉され、炉外の大気を炉内に吸引したり、炉内のガスが炉外に漏洩したりすることを防ぐ構造になっている。
また、この回転炉床炉で処理する原料に含まれる亜鉛は、還元処理により炉内に揮発する。この気化亜鉛は、回転炉床の外周面および内周面とその周りの外周固定壁および内周固定壁の隙間に侵入すると、水封部の冷輻射により冷やされ、固体として析出し、回転炉床の外周面および内周面やその周りの外周固定壁および内周固定壁に付着し、操業障害を生ずるという問題がある。そのため、特許文献1に記載の回転炉床炉では、回転炉床の外周面および内周面とその周りの外周固定壁および内周固定壁の隙間の下方から上向きに燃焼ガスまたは熱風を吹き込む加熱手段であるバーナーまたは熱風吹き込み装置を設けている。
特開2010−223556号公報
上述のように特許文献1に記載の回転炉床炉では、回転炉床の外周面および内周面とその周りの外周固定壁および内周固定壁の隙間の下方から上向きにバーナーまたは熱風吹き込み装置により燃焼ガスまたは熱風を吹き込むことにより、回転炉床炉の外周面および内周面やその周りの外周固定壁および内周固定壁に気化亜鉛等の析出物が付着することを防止している。しかしながら、特許文献1には、燃焼ガス等を吹き込むバーナーまたは熱風吹き込み装置に関しての具体的な手段や構造は示されていない。
そこで、本発明においては、回転炉床の外周面および内周面とその周りの外周固定壁および内周固定壁の隙間の下方から燃焼ガス等を効率的に吹き込むことが可能なバーナーを備えた回転炉床炉およびその操業方法を提供することを目的とする。
本発明の回転炉床炉は、円環状の回転炉床と、回転炉床の外周面に沿って配置された外周固定壁と、回転炉床の内周面に沿って配置された内周固定壁と、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間にそれぞれ所定間隔で配置された複数のバーナーとを有する回転炉床炉であって、複数のバーナーは、燃焼空気を供給する中空筒状の燃焼空気管であり、先端部の中心軸が略水平方向に配設され、かつ、先端が封じられ、この封じられた先端の直前部に、真上を除く斜め上方が開口された第1の燃焼空気吐出口と、この第1の燃焼空気吐出口と所定間隔で上方が開口された第2の燃焼空気吐出口とを備えた燃焼空気管と、第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口の近傍に、燃焼ガスを供給する燃焼ガス管とをそれぞれ有するものである。
本発明の回転炉床炉によれば、燃焼空気管により供給される燃焼空気が、燃焼空気管の封じられた先端に衝突して跳ね返り、その直前部の第1の燃焼空気吐出口と第2の燃焼空気吐出口とから吐出される。このとき、第2の燃焼空気吐出口は上方が開口されているため、燃焼空気は上方へ向かって吐出されるが、第1の燃焼空気吐出口は真上を除く斜め上方が開口されているため、燃焼空気は真上の開口されていない部分に衝突して斜め上方へ拡がりながら吐出される。これにより、燃焼空気管の第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口から吐出される燃焼空気は、燃焼ガス管により供給される燃焼ガスを巻き込みながら回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間を広い範囲へ拡がっていく。
ここで、第1の燃焼空気吐出口と第2の燃焼空気吐出口とは、どちらが燃焼空気管の先端に近い位置に配設されていても良いが、第1の燃焼空気吐出口が第2の燃焼空気吐出口よりも封じられた先端に近い位置に配設されたものであることが望ましい。第2の燃焼空気吐出口が第1の燃焼空気吐出口よりも封じられた先端に近い場合、燃焼空気管の先端に衝突して跳ね返った燃焼空気は、跳ね返った勢いを保ったまま、上方が開口されている第2の燃焼空気吐出口から多くが上方へ向かって吐出される傾向となるが、第1の燃焼空気吐出口が第2の燃焼空気吐出口よりも封じられた先端に近い場合には、燃焼空気管の先端に衝突して跳ね返った燃焼空気は、第1の燃焼空気吐出口の間の開口されていない部分に衝突し、第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口へ向かうため、より広い範囲へと吐出される。
また、燃焼ガス管は、燃焼空気管内で当該燃焼空気管と同軸上に配設され、かつ先端部が燃焼空気管の先端から突出させて配設され、燃焼空気管から突出した部分の上方が開口された燃焼ガス出口を備えたものであることが望ましい。これにより、各バーナーが燃焼空気管と燃焼ガス管とが一体化されたコンパクトなものとなるため、回転炉床の外周面と外周固定壁との狭い隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との狭い隙間への複数のバーナーの設置が容易となる。
また、複数のバーナーは、各バーナーによる回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間の回転炉床の外周面上端部および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間の回転炉床の内周面上端部の雰囲気温度が900℃以下とならないように各バーナーの炎が重なる間隔で配置されたものであることが望ましい。各バーナーから吹き込まれる燃焼空気および燃焼ガスの吹き込み量は各バーナーの中心が最も多く、中心から離れるにしたがって少なくなる傾向があるが、各バーナーによる回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間の回転炉床の外周面上端部および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間の回転炉床の内周面上端部の雰囲気温度が900℃以下とならないように各バーナーの炎が重なる間隔で各バーナーを配置することにより、所定間隔で設置される複数のバーナーの間の温度を亜鉛の気化温度以上に保つことができるので、気化亜鉛の析出を防止することが可能となる。
また、上記本発明の回転炉床炉の操業方法は、燃焼空気管により供給される燃焼空気と燃焼ガス管により供給される燃焼ガスとの空燃比を1.0〜1.2とすることが望ましい。空燃比を1.0以上とすると、燃焼ガスの燃焼に必要な酸素よりも過剰な酸素が供給されるため、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間へ侵入する気化亜鉛を酸化させて、析出を抑制することが可能となる。但し、回転炉床炉内では還元雰囲気で原料を還元処理しているため、還元雰囲気を阻害しないように空燃比は1.2以下とすることが望ましい。
(1)複数のバーナーが、燃焼空気を供給する中空筒状の燃焼空気管であり、先端部の中心軸が略水平方向に配設され、かつ、先端が封じられ、この封じられた先端の直前部に、真上を除く斜め上方が開口された第1の燃焼空気吐出口と、この第1の燃焼空気吐出口と所定間隔で上方が開口された第2の燃焼空気吐出口とを備えた燃焼空気管と、第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口の近傍に、燃焼ガスを供給する燃焼ガス管とをそれぞれ有するものであることにより、燃焼空気管の第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口から吐出される燃焼空気は、燃焼ガス管により供給される燃焼ガスを巻き込みながら回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間を広い範囲へ拡がっていくため、回転炉床炉に設置するバーナーの本数を削減しても、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間への析出物の付着を防止することが可能となる。
(2)第1の燃焼空気吐出口が第2の燃焼空気吐出口よりも封じられた先端に近い位置に配設されたものとすれば、燃焼空気管の封じられた先端に衝突して跳ね返った燃焼空気が、第1の燃焼空気吐出口の間の開口されていない部分に衝突し、第1の燃焼空気吐出口および第2の燃焼空気吐出口へ向かうため、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間のより広い範囲へと吐出されるようになり、燃焼ガス管により供給される燃焼ガスを巻き込みながらさらに回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間を広い範囲へ拡がっていくので、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間への析出物の付着をさらに防止することが可能となる。
(3)燃焼ガス管が、燃焼空気管内で当該燃焼空気管と同軸上に配設され、かつ先端部が燃焼空気管の先端から突出させて配設され、燃焼空気管から突出した部分の上方が開口された燃焼ガス出口を備えたものであることにより、各バーナーが燃焼空気管と燃焼ガス管とが一体化されたコンパクトなものとなるため、回転炉床の外周面と外周固定壁との狭い隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との狭い隙間への複数のバーナーの設置が容易となり、メンテナンスも容易となる。
(4)複数のバーナーが、各バーナーによる回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間の回転炉床の外周面上端部および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間の回転炉床の内周面上端部の雰囲気温度が900℃以下とならないように各バーナーの炎が重なる間隔で配置されたものであることにより、各バーナー間での析出物の付着を防止することが可能となる。
(5)燃焼空気管により供給される燃焼空気と燃焼ガス管により供給される燃焼ガスとの空燃比を1.0〜1.2とすることにより、回転炉床の外周面と外周固定壁との隙間および回転炉床の内周面と内周固定壁との隙間へ侵入する気化亜鉛を酸化させて、析出を抑制することが可能となり、さらに析出物の付着を防止することが可能となる。
(a)は本発明の実施の形態における回転炉床炉の平面透視による概略図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB−B断面図である。 バーナーの先端部を拡大した図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 (a)は図2(c)のA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。 1つのバーナー単独で燃焼ガス・空気を吹き込んだ際のバーナーの先端部からの距離H地点における温度分布を示す図である。 実施例の回転炉床炉において燃焼ガス・空気を吹き込んだ際のバーナーの先端部からの距離H地点における温度分布を示す図である。
図1の(a)は本発明の実施の形態における回転炉床炉の平面透視による概略図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB−B断面図、図2はバーナーの先端部を拡大した図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、図3の(a)は図2(c)のA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。
図1(a)に示すように、本発明の実施の形態における回転炉床炉は、円環状の回転炉床1と、回転炉床1の外周面1aに沿って配置された外周固定壁2と、回転炉床1の内周面1bに沿って配置された内周固定壁3と、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aに対してそれぞれ燃焼ガスおよび燃焼空気を吹き込む複数のバーナー4とを備える。バーナー4は、回転炉床1の外周面1aおよび内周面1bに沿ってそれぞれ所定間隔Kで配置されている。
また、図1(b)に示すように、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aは、回転炉床1の外周面1aに沿ってその下部に配設されたシールプレート5と、外周固定壁2に沿ってその下部に配設されたシールプレート5とを水封部6により水封することで、炉内を密閉する構造となっている。また、図示しないが、回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aも同様に配設されたシールプレート5を水封部6により水封することで、炉内を密閉する構造となっている。
酸化鉄含有原料は、原料供給装置7によって回転炉床1の上に供給される。回転炉床1は本実施形態においては時計回りに回転し、回転炉床1が回転する間に酸化鉄含有原料は還元された還元鉄となり、還元鉄排出装置8によって炉外に排出される。
バーナー4は、隙間2a,3aの下方かつシールプレート5の水封部6より上方に、先端部の中心軸Oが略水平方向かつ回転炉床1の中心に向かう方向に配設されている。図2に示すように、バーナー4は、燃焼空気を供給する中空筒状の燃焼空気管10と、燃焼ガスを供給する燃焼ガス管20とから構成される。燃焼空気管10と燃焼ガス管20とは中心軸Oの同軸上に配設されている。
燃焼空気管10の先端部は上方が開口されるとともに、この開口部を2分割する仕切板11が設けられている。また、燃焼空気管10の先端は燃焼空気管閉塞板12によって封じられている。仕切板11によって2分割された開口部のうち、先端側(図2の左側)の上方の一部は整流板13によって塞がれることにより、真上を除く斜め上方が開口された第1の燃焼空気吐出口14が形成されている。また、他方の開口部は、上方が開口された第2の燃焼空気吐出口15となっている。
燃焼ガス管20は、燃焼空気管10内に配設され、先端部が燃焼空気管10の先端の燃焼空気管閉塞板12を貫通することにより、燃焼空気管10から突出した状態で配設されている。燃焼ガス管20の先端部、すなわち、燃焼空気管10から突出した部分の上方は開口されて、燃焼ガス吐出口21となっている。燃焼ガス管20の先端は、燃焼ガス管閉塞板22によって封じられている。
上記構成のバーナー4では、燃焼空気管10により供給される燃焼空気が、燃焼空気管10の先端の燃焼空気管閉塞板12に衝突して跳ね返り、その直前部の第1の燃焼空気吐出口14と第2の燃焼空気吐出口15とから吐出される。このとき、第2の燃焼空気吐出口15は上方が開口されているため、燃焼空気は上方へ向かって吐出されるが、第1の燃焼空気吐出口14は真上を除く斜め上方が開口されているため、燃焼空気は真上の整流板13に衝突して斜め上方へ拡がりながら吐出される。
そのため、燃焼空気管10の第1の燃焼空気吐出口14および第2の燃焼空気吐出口15から吐出される燃焼空気は、燃焼ガス管20により供給される燃焼ガスを巻き込みながら、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aをバーナー4の先端部の中心軸Oに対して直交方向の広い範囲へ拡がっていく。したがって、回転炉床炉に設置するバーナー4の本数を削減しても、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aへの気化亜鉛等の析出物の付着を防止することが可能となっている。
また、バーナー4は、各バーナー4による回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aの回転炉床1の外周面上端部および回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aの回転炉床1の内周面上端部の雰囲気の炎端部温度、すなわち、図1(c)に示すように、各バーナー4の先端部から回転炉床1の上面までの距離Hの地点の温度が900℃以下とならないように、各バーナー4の炎が重なる間隔Kで配置されている。この間隔Kは各バーナー4からの燃焼ガス・空気9の吹き込み幅P以下となっている。これにより、所定間隔で設置される複数のバーナー4の間の温度を亜鉛の気化温度以上に保つことができるので、気化亜鉛の析出を防止することが可能となっている。
また、このバーナー4では、第1の燃焼空気吐出口14が第2の燃焼空気吐出口15よりも封じられた先端に近い位置に配設されたものであるため、燃焼空気管10の先端の燃焼空気管閉塞板12に衝突して跳ね返った燃焼空気が、第1の燃焼空気吐出口14の間の開口されていない部分である整流板13に衝突し、第1の燃焼空気吐出口14および第2の燃焼空気吐出口15へ向かうため、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aのより広い範囲へと吐出されるようになっており、燃焼ガス管20により供給される燃焼ガスを巻き込みながらさらに回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との隙間3aを広い範囲へ拡がっていく。そのため、隙間2a,3aへの気化亜鉛等の析出物の付着をさらに防止することが可能となっている。
また、本実施形態においては、燃焼ガス管20が、燃焼空気管10内で燃焼空気管10と中心軸Oで同軸上に配設され、かつ先端部が燃焼空気管10の先端から突出させて配設され、燃焼空気管10から突出した部分の上方が開口された燃焼ガス出口21を備えたものであり、バーナー4は燃焼空気管10と燃焼ガス管20とが一体となったコンパクトなものであるため、回転炉床1の外周面1aと外周固定壁2との狭い隙間2aおよび回転炉床1の内周面1bと内周固定壁3との狭い隙間3aへの複数のバーナー4の設置が容易であり、メンテナンスも容易である。
なお、本実施形態においては、燃焼空気管10の仕切板11によって2分割された開口部のうち先端側を第1の燃焼空気吐出口14とし、後方側を第2の燃焼空気吐出口15としているが、逆に先端側を第2の燃焼空気吐出口15とし、後方側を第1の燃焼空気吐出口14とすることも可能である。また、燃焼ガス管20は燃焼空気管10を貫通して設けているが、第1の燃焼空気吐出口14および第2の燃焼空気吐出口15の近傍に燃焼ガスを供給する構成であれば良く、燃焼空気管10とは別に設けることも可能である。
上記構成の回転炉床炉において、燃焼ガスとしてLNGを使用し、その流量を1.4Nm3/hとした。また、燃焼空気流量を14.2Nm3/hとして試験を行った。図1(c)に示す各バーナー4の先端部から回転炉床1の上面までの距離H=300mmの地点での燃焼ガス・空気9の吹き込み幅がP=1200mmであったことから、バーナー4の配置間隔をK=600mmとした。
図4は図示していない1つのバーナー4単独で燃焼ガス・空気9を吹き込んだ際のバーナー4の先端部からの距離H地点における温度分布を、バーナー4の先端部中心からの距離(横軸)と温度(縦軸)とで表したものである。図4から分かるように、バーナー4の先端部からの距離H地点では、バーナー4の先端部中心の真上では1050℃であり、気化亜鉛は析出して付着しないが、バーナー4の先端部中心から離れると900℃以下となり、気化亜鉛が析出し、金属亜鉛が隙間2a,3aの近傍に付着する恐れがある。
一方、図5は上記図1(c)に示す実施例の回転炉床炉において燃焼ガス・空気9を吹き込んだ際のバーナー4の先端部からの距離H地点における温度分布を表したものである。図5から分かるように、本実施例の回転炉床炉では、バーナー4の先端部中心から離れた位置であっても、各バーナー4の火炎が重なるように配置されているため、900℃超を保っており、加熱状態も均一となることから、隙間2a,3aへの金属亜鉛の付着が防止される。
また、上記図1(c)に示すバーナー4の配置の状態でバーナー4の燃焼空気と燃焼ガスとの空燃比を変化させ、隙間2a,3a近傍における金属亜鉛の付着物の状況を目視により観察した結果を表1に示す。表1から明らかなように、空燃比1.0以上では、金属亜鉛の付着物がなかった。空燃比が1.0以上のとき、燃焼ガスの燃焼に必要な酸素よりも過剰な酸素が供給されるため、隙間2a,3aへ侵入する気化亜鉛が酸化し、析出を抑制することが可能であることが確認できた。なお、回転炉床炉内では還元雰囲気で原料を還元処理しているため、還元雰囲気を阻害しないように空燃比は1.2以下とすることが好ましい。
本発明は、主として鉄鉱石や製鉄廃棄物等の酸化鉄含有原料から、還元鉄を製造する回転炉床炉およびその操業方法として有用である。
1 回転炉床
1a 外周面
1b 内周面
2 外周固定壁
2a 隙間
3 内周固定壁
3a 隙間
4 バーナー
5 シールプレート
6 水封部
7 原料供給装置
8 還元鉄排出装置
9 燃焼ガス・空気
10 燃焼空気管
11 仕切板
12 燃焼空気管閉塞板
13 整流板
14 第1の燃焼空気吐出口
15 第2の燃焼空気吐出口
20 燃焼ガス管
21 燃焼ガス吐出口
22 燃焼ガス管閉塞板

Claims (5)

  1. 円環状の回転炉床と、
    前記回転炉床の外周面に沿って配置された外周固定壁と、
    前記回転炉床の内周面に沿って配置された内周固定壁と、
    前記回転炉床の外周面と前記外周固定壁との隙間および前記回転炉床の内周面と前記内周固定壁との隙間にそれぞれ所定間隔で配置された複数のバーナーと
    を有する回転炉床炉であって、
    前記複数のバーナーは、
    燃焼空気を供給する中空筒状の燃焼空気管であり、先端部の中心軸が略水平方向に配設され、かつ、先端が封じられ、この封じられた先端の直前部に、真上を除く斜め上方が開口された第1の燃焼空気吐出口と、この第1の燃焼空気吐出口と所定間隔で上方が開口された第2の燃焼空気吐出口とを備えた燃焼空気管と、
    前記第1の燃焼空気吐出口および前記第2の燃焼空気吐出口の近傍に、燃焼ガスを供給する燃焼ガス管と
    をそれぞれ有するものである回転炉床炉。
  2. 前記第1の燃焼空気吐出口は、前記第2の燃焼空気吐出口よりも前記封じられた先端に近い位置に配設されたものである請求項1記載の回転炉床炉。
  3. 前記燃焼ガス管は、前記燃焼空気管内で当該燃焼空気管と同軸上に配設され、かつ先端部が前記燃焼空気管の先端から突出させて配設され、前記燃焼空気管から突出した部分の上方が開口された燃焼ガス出口を備えたものである請求項1または2に記載の回転炉床炉。
  4. 前記複数のバーナーは、各バーナーによる前記回転炉床の外周面と前記外周固定壁との隙間の前記回転炉床の外周面上端部および前記回転炉床の内周面と前記内周固定壁との隙間の前記回転炉床の内周面上端部の雰囲気温度が900℃以下とならないように各バーナーの炎が重なる間隔で配置されたものである請求項1から3のいずれかに記載の回転炉床炉。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の回転炉床炉において、前記燃焼空気管により供給される燃焼空気と前記燃焼ガス管により供給される燃焼ガスとの空燃比を1.0〜1.2とした回転炉床炉の操業方法。
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