図1はSNSシステム1および端末装置2を含むネットワークシステムの例を示す図、図2はSNSシステム1のハードウェア構成の例を示す図、図3はSNSシステム1の機能的構成の例を示す図、図4はトップページ画面HG1の例を示す図、図5は人間関係モードの例を示す図である。
図1において、SNSシステム1は、事業者がSNS(Social Networking Service)のサービス、例えば、友達、メッセージ、日記、コミュニティ、および足跡などのサービスをユーザに提供するためのシステムである。
SNSシステム1と各端末装置2とは、インターネットなどのネットワークを介して互いに接続可能である。
SNSシステム1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、ハードディスク10d、NIC(Network Interface Card)10e、そのほか種々のハードウェアによって構成される。
ROM10cまたはハードディスク10dには、図3に示すグループ登録処理部101、推薦ユーザ登録処理部102、人間関係設定処理部103、画面表示制御部104、コンテンツ等書込処理部105、モード変更時期判別部106、モード変更時期通知部107、表示ルール記憶部121、グループメンバ記憶部122、推薦ユーザ記憶部123、ユーザ情報記憶部124、およびコンテンツ等記憶部125などの機能を実現するためのプログラムおよびデータが格納されている。これらのプログラムおよびデータは必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによってプログラムが実行される。
SNSシステム1として、ワークステーションまたはいわゆるサーバ機などが用いられる。図3の各部が複数台の装置に分散されるようにSNSシステム1を構成してもよい。
端末装置2は、ユーザがSNSを利用するためのクライアントである。端末装置2には、インターネットに接続する機能、Webブラウザ、およびメーラが備わっている。端末装置2として、パーソナルコンピュータまたは携帯電話端末などが用いられる。
本SNSの会員であるユーザには1人ずつ1つのユーザコードが与えられている。ユーザは、端末装置2を操作して自分のユーザコードでSNSシステム1にログインし、上述の種々のサービスを使用することができる。
ところで、友達、メッセージ、日記、コミュニティ、および足跡の役割は、基本的に従来と同様である。また、従来と同様に、ユーザがSNSシステム1にログインした際に、そのユーザの端末装置2には、図4のような、そのユーザ専用のトップページの画面であるトップページ画面HG1が表示される。
トップページ画面HG1は、そのユーザと友達関係などの人間関係を結んでいる他のユーザの一覧である友達一覧LT11、当該他のユーザが書いた最近の日記の一覧である日記一覧LT12、そのユーザの日記またはプロフィールを閲覧した(つまり、そのユーザのページに足跡を付けた)他のユーザの一覧である足跡一覧LT13、およびそのユーザが参加しているコミュニティの一覧であるコミュニティ一覧LT14などが含まれている。
ただし、従来のSNSには、人間関係のモード(カテゴリ、タイプ)として「友達」という人間関係しかなかったが、本SNSには、図5に示すように、9種類の人間関係のモード(以下、「人間関係モード」と記載する。)が用意されている。そして、複数のユーザ同士がどの人間関係モードの人間関係を結んでいるかによって、トップページ画面HG1における情報の表示の仕方、他のユーザのページへのアクセスの制限、および人間関係の変移などに、従来と異なる点がある。ここで、各人間関係モードの概要を説明する。具体的な処理の内容は、後に順次説明する。
「標準友達モード」は、2人のユーザが従来のSNSの「友達」の人間関係を結ぶための人間関係モードである。
「親子モード」は、2人のユーザが親子同士のような関係を結ぶための人間関係モードである。一方のユーザを親に決め、他方のユーザを子に決める。以下、親の立場のユーザを「親ユーザ」と記載し、子の立場のユーザを「子ユーザ」と記載する。親ユーザのトップページ画面HG1には、子ユーザがどのように本SNSを使用しているのかを親ユーザが監督できるように、情報が示される。
「親友モード」は、2人のユーザが親友同士のような関係を結ぶための人間関係モードである。親友モードの人間関係を結んだ2人のユーザそれぞれのトップページ画面HG1の友達一覧LT11および日記一覧LT12などには、相手(以下、「親友ユーザ」と記載する。)のニックネームが優先的に表示される。さらに、各一覧において、親友ユーザのニックネームの左側には他の人間関係モードのユーザに対するアイコンよりも目立つ特別なアイコンが配置される。
「グループモード」は、3人以上のユーザがクラスメートまたはサークルなどの仲間同士のような関係を結ぶための人間関係モードである。以下、同一のグループに所属する1人のユーザから見た残りのメンバ(ユーザ)を「グループ仲間ユーザ」と記載する。従来、ユーザは、SNSに加入した時点では、招待者だけと人間関係(本SNSにおける標準友達モードの友達同士の関係)を有する。しかし、本SNSでは、招待者は、複数の人を1つのグループに纏めて本SNSに招待することができる。この方法で招待を受けた人が本SNSに加入しユーザになると、その時点で、その招待者だけでなく、同一のグループに所属する他のユーザ(グループ仲間ユーザ)とも友達関係が結ばれる。
「コンシェルジェモード」は、初心者またはシニアなどSNSに不慣れなユーザと本SNSの案内を行ったり相談に乗ったりするコンシェルジェのような役割のユーザとのような関係を結ぶための人間関係モードである。以下、前者を「初心者ユーザ」と記載し、後者を「コンシェルジェユーザ」と記載する。上述のように、従来、ユーザは、SNSに加入した時点では、招待者だけと人間関係を有する。しかし、ユーザ(初心者ユーザ)は、コンシェルジェユーザとコンシェルジェモードの人間関係を結ぶと、そのコンシェルジェユーザが紹介する他のユーザが直ちにその初心者ユーザの友達になる。
「お試しモード」は、予め決められた期限内のみ、2人のユーザがSNSにおける従来の友達関係(本SNSにおける標準友達モードの友達関係)を結ぶための人間関係モードである。この期限が切れると、両ユーザの間の友達同士の関係が解消される。
「第一の片思いモード」および「第二の片思いモード」は、いずれも、友達になるように依頼した側のユーザ(以下、「依頼ユーザ」と記載する。)および依頼された側のユーザ(以下、「被依頼ユーザ」と記載する。)の2人の人間関係のモードであって、未だ被依頼ユーザが友達同士になることを承認していない状態つまり友達関係になる一歩手前の人間関係のモードである。
第一の片思いモードによると、依頼ユーザのトップページ画面HG1の友達一覧LT11および日記一覧LT12には被依頼ユーザの情報は表示され得るが、被依頼ユーザのトップページ画面HG1の友達一覧LT11および日記一覧LT12には依頼ユーザの情報は表示されない。
一方、第二の片思いモードによると、被依頼ユーザのトップページ画面HG1の友達一覧LT11および日記一覧LT12には依頼ユーザの情報は表示され得るが、依頼ユーザのトップページ画面HG1の友達一覧LT11および日記一覧LT12には被依頼ユーザの情報は表示されない。
「擬似退会モード」は、2人のユーザ同士の人間関係のモードであるが、一方のユーザが他方のユーザの目に付きたくないと思っている場合に用いられる人間関係モードである。当該一方のユーザが当該他方のユーザと擬似退会モードの人間関係を結ぶと、当該他方のユーザには、当該一方のユーザが本SNSを退会したかのように見える。以下、当該一方のユーザ、つまり、退会したかのように自分を見せかける側のユーザを、「擬似退会ユーザ」と記載する。また、当該他方のユーザ、つまり、退会したかのように見せかけられる側のユーザを、「被擬似ユーザ」と記載する。
なお、図5に示す通り、上記の人間関係モードごとに、ユニークなモードコードが与えられている。
次に、図3に示すSNSシステム1の各部の機能を、友達などの人間関係の管理のための機能、コンテンツなどの閲覧および書込みのための機能、および人間関係の変更のタイミングを通知するための機能に大別して説明する。従来のSNSの機能と共通する点については、説明を省略する。
〔友達などの人間関係の管理のための機能〕
図6はグループメンバデータ7Bの例を示す図、図7は推薦ユーザデータ7Cの例を示す図、図8は関係ユーザテーブルTLの例を示す図である。
図3において、SNSシステム1のグループメンバ記憶部122には、図6に示すような、グループごとのグループメンバデータ7Bが記憶されている。グループメンバデータ7Bには、そのグループのメンバであるユーザごとのユーザコードと、そのグループを他のグループと区別するためのグループコードとが、示されている。
グループメンバデータ7Bは、グループ登録処理部101および端末装置2によって、次のような手順で生成されグループメンバ記憶部122に記憶(登録)される。
グループを形成することを所望するユーザは、端末装置2を操作して、自分のユーザコードでSNSシステム1にログインしそのグループに所属させるユーザを選択する。未だ本SNSに加入していない者を選択する場合は、その者の電子メールアドレスを入力することによって選択する。
すると、その端末装置2は、選択されたユーザごとのユーザコードまたは未加入者ごとの電子メールアドレスを示すグループ作成要求データDT1をSNSシステム1に送信する。
SNSシステム1において、グループ登録処理部101は、グループ作成要求データDT1を受信すると、新たなグループコードを発行する。そして、発行したグループコードおよび受信したグループ作成要求データDT1に示されるユーザコードまたは電子メールアドレスを示すグループメンバデータ7Bを生成し、グループ登録処理部101に記憶させる。
なお、グループメンバデータ7Bに示される電子メールアドレスは、その電子メールアドレスの持ち主が本SNSに入会した際に、その持ち主に対して発行されるユーザコードと置換される。
推薦ユーザ記憶部123には、図7に示すような推薦ユーザデータ7Cが記憶されている。推薦ユーザデータ7Cには、初心者ユーザが友達関係を結ぶのに好適な(推薦するに値する)ユーザのユーザコード(推薦ユーザコード)および推薦者であるコンシェルジェユーザのユーザコード(コンシェルジェユーザコード)が示されている。
推薦ユーザデータ7Cは、推薦ユーザ登録処理部102および端末装置2によって、次のような手順で生成され推薦ユーザ記憶部123に記憶(登録)される。
初心者ユーザに対して推薦を行いたいユーザは、端末装置2を操作して、自分のユーザコードでSNSシステム1にログインし、初心者ユーザが友達になるのに好適なユーザを選択する。すると、その端末装置2は、選択されたユーザごとのユーザコードを示す推薦要求データDT2をSNSシステム1に送信する。
SNSシステム1において、推薦ユーザ登録処理部102は、推薦要求データDT2を受信すると、推薦者であるユーザのユーザコード(コンシェルジェユーザコード)とその推薦要求データDT2に示されるユーザコード(推薦ユーザコード)とを示す推薦ユーザデータ7Cを生成し、推薦ユーザ登録処理部102に記憶させる。
ユーザ情報記憶部124には、ユーザごとに、図8に示すような関係ユーザテーブルTLがそのユーザのユーザコードと対応付けられて記憶されている。
関係ユーザテーブルTLには、そのユーザと上記のいずれかの人間関係モードの関係を有する他のユーザ(以下、「関係ユーザ」と記載する。)ごとの関係ユーザデータ7Dが格納されている。
関係ユーザデータ7Dにおいて、「相手ユーザコード」は、その関係ユーザのユーザコードを示している。「モードコード」は、その関係ユーザとの繋がりのタイプつまり人間関係モードのモードコードを示している。
「立場タイプ」は、その人間関係モードが親子モード、コンシェルジェモード、第一の片思いモード、第二の片思いモード、および擬似退会モードのうちのいずれかである場合に、その関係ユーザがどの立場に立っているかを示している。例えば、その関係ユーザとの人間関係が親子モードの人間関係でありかつその関係ユーザが親ユーザである場合は、その関係ユーザの関係ユーザデータ7Dの「立場タイプ」は、「親ユーザ」を示す。
「グループコード」は、その人間関係モードがグループモードである場合に、そのユーザがその関係ユーザによって所属させられたグループのグループコードを示す。
「登録日」は、そのユーザとその関係ユーザとが関係付けられた日付を示している。具体的には、その関係ユーザの関係ユーザデータ7Dをユーザ情報記憶部124に記憶させた日付を示している。
そのほか、ユーザ情報記憶部124には、ユーザごとに、ユーザ自身の氏名、ニックネーム、住所、写真、年齢、性別、および趣味などのプロフィール、電子メールアドレス、参加しているコミュニティ、およびユーザコードなどを示すプロフィール等データ8Dなどが記憶されている。
ユーザのプロフィール等データ8Dは、従来のSNSの場合と同様に、そのユーザが本SNSに入会する際に生成される。また、関係ユーザテーブルTLも同様のタイミングで生成される。入会当初は、その関係ユーザテーブルTLには、そのユーザの招待者の関係ユーザデータ7Dだけが格納されている。そして、その後、そのユーザが他のユーザとの人間関係を結んだり変更したり解消したりするごとに、関係ユーザデータ7Dが新たに格納され、更新され、または削除される。
人間関係設定処理部103は、新たな関係ユーザデータ7Dを生成して関係ユーザテーブルTLに格納させ、既存の関係ユーザデータ7Dを更新し、または既存の関係ユーザデータ7Dを削除することによって、ユーザ同士の人間関係の設定の処理を行う。
ここで、ユーザUaがユーザUbから招待されて本SNSに入会する場合および入会後にユーザUcと人間関係を結ぶ場合を例に、関係ユーザデータ7Dの生成、更新、および削除の処理の手順を説明する。
(1−1) 関係ユーザデータ7Dの生成の処理
ユーザUbは、従来通りにユーザUaに招待状を送ることができる。さらに、本SNSでは、ユーザUbは、ユーザUaをグループのメンバとして招待することもできるし、コンシェルジェモードにおける初心者ユーザとして招待することもできる。ユーザUbは、ユーザUaをグループのメンバとして招待する場合は、そのグループのグループコードを招待状に指定しておく。
ユーザUaは、ユーザUbからの招待状を電子メールなどによって受け取ると、自分の端末装置2を操作してSNSシステム1にアクセスし、プロフィールの入力など、入会のための手続を行う。これにより、ユーザUaのプロフィール等データ8Dが生成されユーザ情報記憶部124に記憶される。
さらに、人間関係設定処理部103は、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLを生成し、そのユーザのユーザコードと対応付けてユーザ情報記憶部124に記憶させる。ユーザUbの関係ユーザデータ7Dを生成し、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLに格納する。
その関係ユーザデータ7Dの「相手ユーザコード」には、ユーザUbのユーザコードが示される。「登録日」には、関係ユーザデータ7Dを生成した日付が示される。「モードコード」には、原則として、標準友達モードのモードコードすなわち「M05」が示される。
ただし、ユーザUaがグループのメンバとして招待されている場合は、「モードコード」には、グループモードのモードコードすなわち「M03」が示される。また、この場合は、「グループコード」には、そのグループのグループコードが示される。
また、ユーザUaが初心者ユーザとして招待されている場合は、「モードコード」には、コンシェルジェモードのモードコードすなわち「M04」が示される。「立場タイプ」には「初心者ユーザ」が示される。
入会後、ユーザUaは、様々なユーザと種々の人間関係モードの関係を結ぶことができる。ユーザUcと人間関係を結ぶ場合は、端末装置2を操作することによって、SNSシステム1に自分のユーザコードでログインし、ユーザUcを指定するとともに、人間関係モードを指定する。人間関係モードとして、親子モード、コンシェルジェモード、第一の片思いモード、第二の片思いモード、および擬似退会モードのうちのいずれかを指定する場合は、さらに、関係の相手すなわちユーザUcの立場のタイプ(親ユーザ、子ユーザ、初心者ユーザなど)をも指定する。グループモードを指定する場合は、さらに、所属するグループのグループコードをも指定する。
すると、その端末装置2は、ユーザUaが指定した内容を示す相手等指定データDT3をSNSシステム1に送信する。
SNSシステム1において、人間関係設定処理部103は、相手等指定データDT3を受信すると、ユーザUaが指定した相手つまりユーザUcに対して、ユーザUaと人間関係を結ぶことを許可するように求めるメッセージを送る。そして、許可する旨の回答を受信したら、新たな関係ユーザデータ7Dを生成しユーザUaの関係ユーザテーブルTLに格納させる。
その関係ユーザデータ7Dの「相手ユーザコード」には、関係の相手すなわちユーザUcのユーザコードが示される。「モードコード」および「立場タイプ」には、ユーザUaが指定した人間関係モードのモードコードおよびユーザUcの立場のタイプが示される。「グループコード」には、人間関係モードがグループモードである場合にユーザUaが指定したグループコードが示される。「登録日」には、その関係ユーザデータ7Dを生成した日付が示される。
ただし、擬似退会モードの場合は、許可を求めるメッセージを送らず、相手の許可を得ることなく、新たな関係ユーザデータ7Dを生成しユーザUaの関係ユーザテーブルTLに格納させる。
または、ユーザUaがコンシェルジェユーザであり、ユーザUaとコンシェルジェモードの関係のある初心者ユーザが入会した場合は、人間関係設定処理部103は、その初心者ユーザの関係ユーザデータ7Dを生成し、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLに格納させる。
なお、人間関係設定処理部103は、ユーザUcの関係ユーザテーブルTLにも、ユーザUaの関係ユーザデータ7Dを生成し格納させる。ユーザUcが初心者ユーザである場合は、さらに、ユーザUcのコンシェルジェユーザが紹介する他のユーザの関係ユーザテーブルTLにも、ユーザUaの関係ユーザデータ7Dを生成し格納させる。
(1−2) 関係ユーザデータ7Dの更新の処理
ユーザは、適宜、関係ユーザとの関係を変更することができる。後述するように、変更するタイミングをSNSシステム1から通知してもらうことができるので、そのタイミングで行ってもよいし、任意に行ってもよい。
例えば、ユーザUaは、ユーザUcとの関係のタイプすなわち人間関係モードを変更する場合は、端末装置2を操作して次のような手続を行う。
ユーザUaは、SNSシステム1に自分のユーザコードでログインし、ユーザUcを指定するとともに、どの人間関係モードに変更するのかを指定する。親子モード、コンシェルジェモード、第一の片思いモード、第二の片思いモード、および擬似退会モードのうちのいずれかに変更する場合は、さらに、ユーザUcの立場のタイプ(親ユーザ、子ユーザ、初心者ユーザなど)をも指定する。グループモードを指定する場合は、さらに、所属するグループのグループコードをも指定する。
すると、その端末装置2は、ユーザUaが指定した内容を示す変更要求データDT4をSNSシステム1に送信する。
SNSシステム1において、人間関係設定処理部103は、変更要求データDT4を受信すると、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLの中からユーザUcの関係ユーザデータ7Dを検索し、その変更要求データDT4に示される通りにその関係ユーザデータ7Dを更新する。
(1−3) 関係ユーザデータ7Dの削除の処理
ユーザは、適宜、関係ユーザとの関係を解消することができる。例えば、ユーザUaは、ユーザUcとの関係を解消する場合は、端末装置2を操作して次のような手続を行う。
ユーザUaは、SNSシステム1に自分のユーザコードでログインし、ユーザUcを指定するとともに、関係の解消の要求を入力する。
すると、その端末装置2は、ユーザUcを示す関係解消要求データDT5をSNSシステム1に送信する。
SNSシステム1において、人間関係設定処理部103は、関係解消要求データDT5を受信すると、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLの中からユーザUcの関係ユーザデータ7Dを検索し、それを削除する。
〔コンテンツなどの閲覧および書込みのための機能〕
図9はトップ表示例外ルールデータ7Aの例を示す図、図10は他画面表示例外ルールデータ8Aの例を示す図、図11および図12はトップページ画面HG1の変形例を示す図、図13はメッセージ一覧画面HG2の例を示す図、図14はメッセージ内容画面HG3の例を示す図、図15、図16、および図17はメッセージ一覧画面HG2の変形例を示す図、図18はコミュニティ画面HG4の例を示す図である。
図3において、SNSシステム1の表示ルール記憶部121には、図9に示すような、人間関係モードごとのトップ表示例外ルールデータ7Aが記憶されている。トップ表示例外ルールデータ7Aにおいて、「モードコード」および「モード名」は、それぞれ、その人間関係モードのモードコードおよび名称を示している。「トップページ画面表示例外ルール」は、トップページ画面HG1(図4参照)における、従来のSNSでの友達の表示方法とは異なる点を示している。トップ表示例外ルールデータ7Aに基づいてトップページ画面HG1が具体的にどのような形態で表示されるのかは、後に説明する。
さらに、表示ルール記憶部121には、トップページ画面HG1以外のページの画面における、従来のSNSでの友達の表示方法とは異なる点を示す、図10のような他画面表示例外ルールデータ8Aが記憶されている。他画面表示例外ルールデータ8Aに基づいて各画面が具体的にどのような形態で表示されるのかは、後に説明する。
コンテンツ等記憶部125には、ユーザ同士でやり取りされたコンテンツなどのデータが記憶されている。具体的には、次のようなデータが記憶されている。
コンテンツ等記憶部125は、コミュニティごとに、コミュニティデータベースを有している。そして、そのコミュニティに投稿された記事ごとの、投稿者であるユーザのユーザコード、投稿の日時、その記事のタイトル、およびその記事のコンテンツ(テキストデータまたは画像データなど)を含む記事データ7EAを、そのコミュニティのコミュニティデータベースに格納することによって記憶する。
また、ユーザごとに、日記データベースを有している。そして、そのユーザが書き込んだ日記ごとの、書込みの日時、タイトル、およびその日記のコンテンツを含む日記データ7EBを、そのユーザの日記データベースに格納することによって記憶する。
そのほか、日記データベースには、日記に対する他のユーザによるコメントのデータであるコメントデータ7KDが格納される。コメントデータ7KDには、そのコメントのコンテンツ、そのコメントが付けられた日時(コメント日時)、およびコメント者のユーザコードが含まれる。
また、ユーザごとに、メッセージデータベースを有している。そして、そのユーザに宛てて他のユーザが発信したメッセージごとの、発信の日時、タイトル、およびそのメッセージのコンテンツを含むメッセージデータ7ECを、そのユーザのメッセージデータベースに格納することによって記憶する。
また、ユーザごとに、足跡データベースを有している。そして、そのユーザのページに他のユーザが付けた足跡ごとの、当該他のユーザのユーザコードおよび足跡を付けた日時を含む足跡データ7EDを、そのユーザの足跡データベースに格納することによって記憶する。
記事データ7EA、日記データ7EB、メッセージデータ7EC、および足跡データ7EDを生成しコンテンツ等記憶部125に記憶させる処理は、後述するコンテンツ等書込処理部105によって行われる。
画面表示制御部104は、ユーザの操作に応じて、種々の画面をそのユーザの端末装置2に表示させる処理を行う。このとき、その画面を表示するためのデータ(HTMLファイルおよびGIFファイルなど)を、その端末装置2に送信する。
例えば、ユーザがSNSシステム1にログインした際に、トップページ画面HG1(図4参照)をそのユーザの端末装置2に表示させる。または、送信しまたは受信したメッセージの画面を表示する。または、ユーザが指定した条件に合うユーザの検索結果の画面を表示する。または、ユーザが指定したコミュニティの画面を表示する。
画面表示制御部104は、上記の各画面を端末装置2に表示させる際に、標準友達モードの関係のユーザについては、従来のSNSの場合と同様に取り扱う。ただし、他の人間関係モードの関係のユーザについては、画面表示制御部104は、表示ルール記憶部121に記憶されている、各人間関係モードのトップ表示例外ルールデータ7A(図9参照)に基づいて、従来のSNSの場合とは異なるように取り扱うことがある。ここで、ユーザUaの端末装置2に上記の各画面を表示させる際の各ユーザの取扱いについて、説明する。
(2−1) トップページ画面の表示
前に図4で説明したように、ユーザUaのトップページ画面HG1には、4つの一覧LT11〜LT14が配置されている。そのうち、友達一覧LT11および日記一覧LT12には、原則として、ユーザUaの関係ユーザが示される。従来のSNSでは、「友達」という人間関係がしかないので、友達である他のユーザが画一的に示される。
また、従来のSNSでは、足跡一覧LT13には、ユーザ本人のページに足跡を付けた他のユーザが示される。コミュニティ一覧LT14には、ユーザ本人が参加しているコミュニティが示される。
しかし、本SNSでは、画面表示制御部104は、トップ表示例外ルールデータ7A(図9参照)に基づいて、次の関係ユーザについては次のように表示の形態を変更する。
(2−1−1) 図11のように、ユーザUaの親友ユーザを友達一覧LT11および日記一覧LT12においてどのユーザよりも最優先に示す。すなわち、友達一覧LT11および日記一覧LT12の最上位に配置する。さらに、そのニックネームの左側に特別なアイコンを配置する。なお、画面表示制御部104は、どのユーザがユーザUaの親友ユーザであるかを、ユーザUaの関係ユーザテーブルTL(図8参照)に基づいて判別することができる。後に順次説明する各関係ユーザの人間関係モードも同様に、関係ユーザテーブルTLに基づいて判別することができる。
(2−1−2) 図12のように、ユーザUaの子ユーザの関係ユーザ(子ユーザの友達など)も、ユーザUa本人の関係ユーザとともに、ユーザUaのトップページ画面HG1の友達一覧LT11に示す。子ユーザの関係ユーザの日記のタイトルなどを、ユーザUa本人の関係ユーザの日記のタイトルなどとともに、日記一覧LT12に適宜示す。子ユーザのページに付いた足跡を、ユーザUa本人のページに付いた足跡とともに、足跡一覧LT13に示す。さらに、子ユーザが参加しているコミュニティを、ユーザUa本人が参加しているコミュニティとともに、コミュニティ一覧LT14に示す。
(2−1−3) ユーザUaがいずれかの関係ユーザによっていずれかのグループに所属させられている場合は、そのグループのメンバ(つまり、グループ仲間ユーザ)を、標準友達モードの関係ユーザ(従来のSNSにおける友達)と同様に取り扱う。すなわち、グループ仲間ユーザをも、友達一覧LT11に示す。さらに、グループ仲間ユーザの日記のタイトルなどをも、日記一覧LT12に適宜示す。なお、画面表示制御部104は、グループのメンバを、そのグループのグループメンバデータ7B(図6参照)に基づいて判別することができる。
(2−1−4) ユーザUaが初心者ユーザである場合は、ユーザUaのコンシェルジェユーザによって推薦されるユーザを、標準友達モードの関係ユーザと同様に取り扱う。すなわち、推薦されるユーザをも、友達一覧LT11に示す。さらに、推薦されるユーザの日記のタイトルなどをも、日記一覧LT12に適宜示す。なお、画面表示制御部104は、推薦されるユーザを、そのコンシェルジェユーザの推薦ユーザデータ7C(図7参照)に基づいて判別することができる。
(2−1−5) ユーザUaの、お試しモードの関係ユーザについては、原則として、標準友達モードの関係ユーザと同様に取り扱う。すなわち、友達一覧LT11にも日記一覧LT12にも、適宜、お試しモードの関係ユーザを示す。ただし、その関係ユーザとの関係ができてから(つまり、ユーザUaの関係ユーザテーブルTLにその関係ユーザの関係ユーザデータ7Dが登録された日から)所定の期間が既に経過している場合は、その関係ユーザを友達一覧LT11にも日記一覧LT12にも示さないようにする。
(2−1−6) ユーザUaの、第一の片思いモードの依頼ユーザ(つまり、友達になるように第一の片思いモードでユーザUaに対して依頼を行ったユーザ)を、友達一覧LT11にも日記一覧LT12にも示さないようにする。
(2−1−7) ユーザUaの、第二の片思いモードの被依頼ユーザ(つまり、ユーザUaが第二の片思いモードで友達になるように依頼をした相手であるユーザ)を、友達一覧LT11にも日記一覧LT12にも示さないようにする。
(2−1−8) ユーザUaの、擬似退会モードの擬似退会ユーザ(つまり、退会したかのようにユーザUaに対して見せかけているユーザ)を、友達一覧LT11、日記一覧LT12、および足跡一覧LT13のいずれにも示さないようにする。
(2−2) メッセージの画面
画面表示制御部104は、ユーザUaがトップページ画面HG1のメッセージボタンBN11を押すと、ユーザUaの端末装置2に、図13のような、ユーザUa宛てに届いたメッセージのタイトルなどの一覧である受信一覧LT21およびユーザUaが他のユーザに送ったメッセージのタイトルなどの一覧である送信一覧LT22を含むメッセージ一覧画面HG2が表示される。ここで、ユーザUaは、従来通り、メッセージのタイトルを選択することによって、図14のような、そのメッセージのコンテンツ(本文)を示すメッセージ内容画面HG3を表示させることができる。画面表示制御部104は、これらの画面を、コンテンツ等記憶部125に記憶されているユーザUaのメッセージデータ7ECなどに基づいて生成することができる。
さらに、本SNSでは、画面表示制御部104は、次の関係ユーザについては、他画面表示例外ルールデータ8A(図10参照)に従って、次のように表示の形態を変更する。
(2−2−1) 図15のように、ユーザUaのメッセージ一覧画面HG2の受信一覧LT21に、ユーザUaの子ユーザの宛てに届いたメッセージのタイトルなどをも、示す。また、送信一覧LT22に、子ユーザが他のユーザに送ったメッセージのタイトルなどをも、示す。また、ユーザUaは、子ユーザ宛てのメッセージのコンテンツおよび子ユーザが送信したメッセージのコンテンツも、ユーザUa自身のメッセージの場合と同様に、図14のように表示させることができる。
(2−2−2) 図16のように、ユーザUaの親友ユーザからのメッセージのタイトルなどを、どのユーザからのメッセージのタイトルなどよりも最優先に示す。すなわち、受信一覧LT21の最上位に配置する。さらに、そのニックネームの左側に特別なアイコンを配置する。
(2−2−3) ユーザUaの、第一の片思いモードの依頼ユーザ(つまり、友達になるように第一の片思いモードでユーザUaに対して依頼を行ったユーザ)からのメッセージが特別なものであることが分かるように、図17のように、アイコンを配置する。同様に、ユーザUaの、第二の片思いモードの被依頼ユーザ(つまり、ユーザUaが第二の片思いモードで友達になるように依頼をした相手であるユーザ)からのメッセージが特別なものであることが分かるように、アイコンを配置する。
(2−3) 検索結果の画面の表示
画面表示制御部104は、ユーザUaがトップページ画面HG1の検索ボタンBN12を押すと、ユーザUaの端末装置2に、検索のキーワードを入力するためのダイアログ画面を表示させる。ユーザUaは、探しているユーザに関連するキーワードを入力し、検索コマンドを入力する。すると、SNSシステム1において、ユーザ情報記憶部124に記憶されている各ユーザのプロフィール等データ8Dなどに基づいて、そのキーワードに関連するユーザが検索される。画面表示制御部104は、そのユーザのニックネームなどを示す検索結果画面をユーザUaの端末装置2に表示させる。このように、検索結果の表示のさせ方は基本的に従来と同様である。
ただし、画面表示制御部104は、他画面表示例外ルールデータ8A(図10参照)に従って、ユーザUaの擬似退会ユーザ(つまり、退会したかのようにユーザUaに対して見せかけているユーザ)を、検索結果から除外し、擬似退会ユーザのニックネームを表示しないようにする。
(2−4) コミュニティの画面の表示
画面表示制御部104は、ユーザUaがトップページ画面HG1のコミュニティ一覧LT14などの中からコミュニティを選択するごとに、図18のような、そのコミュニティ画面HG4をユーザUaの端末装置2に表示させる。コミュニティ画面HG4には、そのコミュニティに参加しているユーザの一覧である参加者一覧LT41および投稿された記事の一覧である記事一覧LT42などが含まれる。このように、コミュニティの画面の表示のさせ方は基本的に従来と同様である。
ただし、画面表示制御部104は、他画面表示例外ルールデータ8A(図10参照)に従って、ユーザUaの擬似退会ユーザを参加者一覧LT41に示さないようにする。また、その擬似退会ユーザの記事が記事一覧LT42に示されないようにする。
以上の通り、画面表示制御部104は、ユーザUaには、ユーザUaの擬似退会ユーザの情報を一切見せないように表示の処理を行う。よって、ユーザUaは、擬似退会ユーザのどのページにアクセスすることができない。また、画面表示制御部104は、ユーザUaが擬似退会ユーザのページのURL(Uniform Resource Locator)を直接入力するなどしてアクセスを試みても、それを拒否する。
図3のコンテンツ等書込処理部105は、コミュニティへの記事の投稿、日記の書込み、メッセージの送信、および足跡の記録など、ユーザの活動に伴って得られる種々のコンテンツまたは履歴をコンテンツ等記憶部125の各データベースに書き込む処理を行う。この処理は、基本的に従来のSNSにおける処理と同様である。
上述の通り、退会したかのように擬似退会ユーザから見せかけられる側のユーザつまり被擬似ユーザは、その擬似退会ユーザの存在を確認することもできないし、その擬似退会ユーザのページにアクセスすることもできない。よって、その擬似退会ユーザにメッセージを送ることはできない。万が一、何らかの方法でその擬似退会ユーザにメッセージを送ろうとしても、コンテンツ等書込処理部105は、メッセージの送信の処理を拒否し中止する。
〔人間関係の変更のタイミングを通知するための機能〕
図19は人間関係モードの遷移の例を示す図である。
モード変更時期判別部106は、2人のユーザ同士の関係の人間関係モードを変更すべきタイミング(時期)が訪れているか否かを判別する処理を行う。以下、ユーザUa、Ub同士の関係の人間関係モードを変更すべきタイミングが訪れているか否かを判別する場合を例に、説明する。
モード変更時期判別部106は、ユーザUa、Ubがお試しモード、標準友達モード、または親友モードの人間関係モードを結んでから一定の期間(例えば、1ヶ月)が経過したら、両ユーザの間で何らかのイベントが起こるごとにまたは定期的に、両ユーザの間で直前の所定の期間(例えば、1ヶ月)に起こったイベントの回数を計数する。具体的には、一方が他方に対して次のようなアクションを起こした回数を計数する。
この所定の期間にユーザUaがユーザUbの日記にコメントを付けた回数とユーザUbがユーザUaの日記にコメントを付けた回数との合計回数(以下、「コメント回数Km」と記載する。)を計数する。この所定の期間にユーザUaがユーザUbのページに足跡を付けた回数とユーザUbがユーザUaのページに足跡を付けた回数との合計回数(以下、「足跡回数Kn」と記載する。)を計数する。さらに、所定の期間にユーザUaがユーザUbにメッセージを送った回数とユーザUbがユーザUaにメッセージを送った回数との合計回数(以下、「メッセージ回数Kp」と記載する。)を計数する。
そして、モード変更時期判別部106は、評価ポイントPtが次の(1)式または(2)式を満たすか否かに応じて、人間関係モードを変更すべきタイミングであるか否かと、どの人間関係モードに変更すべきであるかとを、判別する。
Pt≧α1 …… (1)
α1>Pt≧α2 …… (2)
ただし、α1、α2は、正の任意の閾値である。α1>α2、である。Pt=βm・Km+βn+βp・Kp、である。βm、βn、βpは、正の任意の係数である。例えば、α1として「50」が設定され、α2として「25」が設定される。また、βmとして「5」が設定され、βnとして「1」が設定され、βpとして「3」が設定される。
モード変更時期判別部106は、ユーザUa、Ubの関係の人間関係モードがお試しモードであるときに計数を行った結果、(1)式または(2)式のいずれかが満たされることを検知できた場合は、人間関係モードを標準友達モードに変更すべきタイミングであると判別する。
または、モード変更時期判別部106は、標準友達モードであるときに計数を行った結果、(1)式が満たされることを検知できた場合は、親友モードに変更すべきタイミングであると判別する。
または、モード変更時期判別部106は、親友モードであるときに計数を行った結果、(1)式および(2)式のいずれも満たされないことを検知できた場合は、標準友達モードに変更すべきタイミングであると判別する。
モード変更時期通知部107は、モード変更時期判別部106による判別結果を、ユーザUa、Ubの両者に電子メールまたはメッセージによって通知する。ユーザUa、Ubは、通知された判別結果を見たら、人間関係モードを変更すべきか否かを決める。そして、前に説明した手順で端末装置2を操作し、SNSシステム1に対して変更を要求する。SNSシステム1の人間関係設定処理部103は、要求に基づいて、両者の人間関係を設定し直す。このような処理によって、ユーザUa、Ubの人間関係は、図19(a)のように遷移し得る。
なお、人間関係設定処理部103は、モード変更時期判別部106による判別結果に応じて、ユーザUa、Ubの判断に依らず自動的に両者の人間関係を設定し直してもよい。
そのほか、ユーザは、第一の片思いモードまたは第二の片思いモードの被依頼ユーザである場合に、依頼ユーザの言動に応じて、図19(b)のように、依頼ユーザとの人間関係モードを変更することができる。
図20および図21はSNSシステム1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、SNSシステム1におけるユーザ同士の人間関係の管理およびサービスの提供の全体的な処理の流れを、図20および図21のフローチャートを参照して説明する。
SNSシステム1は、イベントが発生するごとに、そのイベントに応じて図20および図21に示すような処理を実行する。
SNSシステム1は、新たなユーザが入会すると(図20の#11でYes)、そのユーザのプロフィール等データ8Dを生成する(#12)。そのユーザの関係ユーザテーブルTLを生成する(#13)。さらに、そのユーザの招待者の関係ユーザデータ7Dをそのユーザの関係ユーザテーブルTLに登録するとともに、そのユーザの関係ユーザデータ7Dをその紹介者の関係ユーザテーブルTLに登録する(#14)。これにより、そのユーザとその紹介者との人間関係が設定される。
または、SNSシステム1は、ユーザから新たな人間関係の登録の要求(友達申請など)を受け付けると(#21でYes)、相手に対して許可を求める(#23)。そして、許可が得られれば(#24でYes)、相手の関係ユーザデータ7Dをそのユーザの関係ユーザテーブルTLに登録するとともに、そのユーザの関係ユーザデータ7Dを相手の関係ユーザテーブルTLに登録する(#25)。これにより、両者の人間関係が設定される。ただし、今回の人間関係のタイプが擬似退会モードでありかつ相手の立場を被擬似ユーザとする場合は(#22でYes)、相手の許可を得ることなく、ステップ#25の登録処理を行う。
または、SNSシステム1は、ユーザから情報の閲覧の要求を受信すると(#31でYes)、トップ表示例外ルールデータ7A(図9参照)および他画面表示例外ルールデータ8A(図10参照)に従って、そのユーザに対して特別に提示すべき情報および提示してはいけない情報を判別する(#32)。そして、従来通りに提示する情報に特別に提示すべき情報を加えたり、従来通りに提示する情報から提示してはいけない情報を除外したり、関係ユーザの順番を並べ替えたり、親友のニックネームの傍にアイコンを配置したりすることによって、画面のデータを生成し、そのユーザの端末装置2に送信する(#33)。また、SNSシステム1は、そのユーザが他のユーザのページを閲覧した場合は、足跡を記録する(#34)。
または、SNSシステム1は、ユーザが自分の日記を書いたり、コミュニティに記事を投稿したり、他のユーザの日記にコメントを付けたり、他のユーザへのメッセージを書いたりしたら(#41でYes)、それらの記載内容などを所定のデータベースに記録する(#43)。ただし、そのユーザが擬似退会ユーザへのメッセージを書いた場合は(#42でYes)、SNSシステム1は、その受付を拒否する。
または、SNSシステム1は、2人のユーザの人間関係モードの見直しを行う時期が訪れたら(図21の#51でYes)、両者の間でのアクションを分析し評価ポイントPtを算出し(#52)、その値に基づいて、人間関係モードを変更すべきタイミングであるか否かと、どの人間関係モードに変更すべきであるかとを、判別する(#53)。そして、変更すべきタイミングである場合は(#54でYes)、判別結果を両ユーザに通知する(#55)。
または、SNSシステム1は、ユーザから人間関係モードの変更または人間関係の解除の要求を受信すると(#61でYes)、その要求に応じて、そのユーザの関係ユーザテーブルTLの中の相手の関係ユーザデータ7Dを更新し、相手の関係ユーザテーブルTLの中のそのユーザの関係ユーザデータ7Dを変更し、または両関係ユーザデータ7Dを削除する(#62)。
本実施形態によると、ユーザは、複数の人間関係モードの中から、自分と相手との関係に応じて友達関係などの人間関係を結ぶことができる。よって、すべての関係者を画一的に扱わなければならない、という精神的な負担を軽減し、SNSを健康的に使うことができる。特に、SNSをよく使用するベテランのユーザにとって、好適である。
SNSの初心者は、コンシェルジェモードによって安心して友達を見つけることができる。また、グループモードによって簡単に友達の設定を行うことができる。
本実施形態では、トップページ画面HG1などにおいて、親友ユーザおよび子ユーザにアイコンを付したが、他の関係ユーザにも人間関係モードに応じたアイコンを付してもよい。
その他、SNSシステム1の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、表示する情報の選択の仕方、データの構成、人間関係モードなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
また、本願に開示するシステムは、友達サービスを提供する手段を備えかつ第一のユーザと1人または複数の第二のユーザとが通信回線を介して交流するための仮想的な共同体を管理する仮想共同体管理システムにおいて、前記第二のユーザのうちの、前記第一のユーザとの関係を有する第二のユーザである関係ユーザごとに、当該関係のタイプを記憶する、関係タイプ記憶手段と、前記第一のユーザの端末装置に、前記関係ユーザの情報を、前記関係タイプ記憶手段に記憶されている当該関係ユーザそれぞれの前記関係の前記タイプに応じて表示させる、表示処理手段と、を有するように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、関係タイプに応じて関係ユーザの情報を表示するため、友達関係を端末装置上で表現すること等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成において、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、親友タイプまたは標準友達タイプのいずれかを記憶し、表示処理手段は、親友タイプの関係のある関係ユーザの情報を、標準友達タイプの関係のある関係ユーザの情報よりも優先的に表示させるように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、関係タイプの深さに応じて表示の優先度を変えるため、友達関係の深さを端末装置上で表現すること等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成又は上述の構成の任意の組合せにおいて、関係ユーザの端末装置に第一のユーザの情報を表示させる第二の表示処理手段を有し、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、標準友達タイプまたは片思い友達タイプのいずれかを記憶し、表示処理手段は、標準友達タイプの関係のある関係ユーザの情報は表示させるが、片思い友達タイプの関係のある関係ユーザの情報は表示させず、第二の表示処理手段は、関係ユーザの端末装置に、当該関係ユーザの関係のタイプが標準友達タイプであっても片思い友達タイプであっても、当該第一のユーザの情報を表示させるように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、ユーザ間の友達関係が双方向であるか、片方向であるかに応じてそれぞれのユーザの端末装置に相手を表示するか表示しないかを切り替えるため、片想いの友達関係を秘匿し相手に意識させないということ等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成又は上述の構成の任意の組合せにおいて、関係ユーザの端末装置に前記第一のユーザの情報を表示させる第二の表示処理手段を有し、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、標準友達タイプまたは片思い友達タイプのいずれかを記憶し、表示処理手段は、標準友達タイプの関係のある関係ユーザの情報および片思い友達タイプの関係のある関係ユーザの情報の両方を表示させ、第二の表示処理手段は、関係ユーザの端末装置に、当該関係ユーザの関係のタイプが標準友達タイプである場合は第一のユーザの情報を表示させるが、片思い友達タイプである場合は表示させないように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、ユーザ間の友達関係が片方向であっても、第一のユーザの端末装置に第二のユーザの情報を表示するかどうか選択できるため、第二のユーザの存在を秘匿するか、それとも逆にアピールするかを選択することが可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成又は上述の構成の任意の組合せにおいて、関係ユーザの端末装置に第一のユーザの情報を表示させる第二の表示処理手段を有し、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、標準友達タイプまたは擬似退会タイプのいずれかを記憶し、第二の表示処理手段は、関係ユーザの端末装置に、当該関係ユーザの関係のタイプが標準友達タイプである場合は第一のユーザの情報を表示させるが、擬似脱退タイプである場合は表示させないように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、友達関係が直接・間接を問わず情報を表示しないため、友達関係の解消後も他の友達を経由して間接的に情報を表示してしまうことを回避すること等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成又は上述の構成の任意の組合せにおいて、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、親友タイプ、標準友達タイプ、またはお試しタイプのいずれかを記憶し、表示処理手段は、親友タイプの前記関係のある関係ユーザの情報を、標準友達タイプの関係のある関係ユーザの情報およびお試しタイプの関係のある関係ユーザの情報よりも優先的に表示させ、かつ、関係がお試しタイプになってから所定の時間が経過した関係ユーザの情報は表示させず、関係タイプ記憶手段は、第一のユーザと関係ユーザとの間で発生するイベントが所定の量以上である場合は、当該第一のユーザと当該関係ユーザとの関係のタイプを、お試しタイプから標準友達タイプに変更して記憶し、または標準友達タイプから親友タイプに変更して記憶するように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、ユーザ間のイベントが所定の量以上である場合、より深い関係タイプに変更するため、自動的に関係タイプの最適化を行なうこと等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、上述の構成又は上述の構成の任意の組合せにおいて、関係タイプ記憶手段は、関係ユーザごとに、タイプとして、親友タイプ、標準友達タイプ、またはお試しタイプのいずれかを記憶し、表示処理手段は、親友タイプの関係のある関係ユーザの情報を、標準友達タイプの関係のある関係ユーザの情報およびお試しタイプの関係のある関係ユーザの情報よりも優先的に表示させ、かつ、関係がお試しタイプになってから所定の時間が経過した関係ユーザの情報は表示させず、関係タイプ記憶手段は、第一のユーザと関係ユーザとの間で発生するイベントが所定の量未満である場合は、当該第一のユーザと当該関係ユーザとの関係の前記タイプを、親友タイプから標準友達タイプに変更して記憶するように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、ユーザ間のイベントが所定の量未満である場合、より浅い関係タイプに変更するため、自動的に関係タイプの最適化を行なうこと等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。
また、本願に開示するシステムは、友達サービスを提供する手段を備えかつ第一のユーザと1人または複数の第二のユーザとが通信回線を介して交流するための仮想的な共同体を管理する仮想共同体管理システムにおいて、第二のユーザのうちの、第三のユーザが推薦する第二のユーザである推薦ユーザを記憶する、推薦ユーザ記憶手段と、友達関係にあるユーザ同士の組合せを記憶する友達記憶手段と、第一のユーザが第三のユーザから招待を受けて入会する際に、推薦ユーザ記憶手段に記憶されている推薦ユーザと当該第一のユーザとの組合せを友達記憶手段に記憶させる、友達登録処理手段とを有するように構成することができる。本願に開示するシステムによれば、SNSに招待してくれた友達以外のユーザとも予め友達関係を設定するため、グループでSNSに参加した場合にも招待してくれた友達以外のグループのメンバとの友達関係を設定する手間を省くこと等が可能となり、その結果、ユーザは、SNSのような、友達サービスのあるコミュニケーション手段を、従来よりも健康的に使うことができるということが期待できる。