JP5875548B2 - ガス分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、混合ガスに含まれる利用対象のガス成分(以下、「目的ガス成分」と称する)を効率的に分離することができる方法に関するものである。
複数のガス成分を有する混合ガスから目的ガス成分を分離する場合、混合ガスを吸着剤(数mmφの球形状あるいは数mmφ×数mm長のペレット状であることが多い)が充填された容器(以下、「吸着塔」と称する)に流通させる操作が行われる。その際、例えば混合ガスが成分Aおよび成分Bの二成分からなり、目的ガス成分をAとすると、ガス成分Aを吸着剤に吸着させる場合と、目的ガス成分ではないガス成分Bを吸着剤に吸着させる場合がありうる(以下、吸着剤に吸着させるガス成分を「吸着ガス成分」と称する)。
いずれの場合においても、吸着塔に混合ガスを流通させ続けると、吸着剤は吸着ガス成分で飽和して分離能力を失う。そのため、混合ガスの流通を一旦停止し、吸着剤を新しいものに交換するか、何らかの方法により吸着剤から吸着ガス成分を脱着させて、吸着剤の吸着能力を回復(「再生」とも呼ぶ)させる操作が必要となる。
ここで、吸着ガス成分が利用対象ではないガス成分Bであって、混合ガスに含まれる成分Bの量が利用対象のガス成分Aに比べて相対的に微量(ppmオーダー)である場合には、吸着剤に吸着する量が少ないため、例えば1年以上の長期に亘って吸着剤を使用することが可能である。そのような場合には、吸着剤を交換することにより対処できる。
一方、ガス成分AおよびBの双方ともに数体積%〜数十体積%の濃度を有する場合には、吸着剤に吸着するガス成分の量が双方ともに多いため、吸着剤の交換による再生では、吸着剤の交換を頻繁に行う必要があり、吸着剤のコストも大きくなる。よって、吸着剤の交換とは別の再生操作が必要となる。
そのため、混合ガスから目的ガス成分を分離する際には、吸着剤に吸着ガス成分を吸着させる操作(以下、「吸着工程」と称する)と、吸着剤から吸着ガス成分を脱着させて吸着剤を再生する操作(以下、「脱着工程」と称する)とを繰り返し行う。こうして混合ガスから目的ガス成分を分離する方法として、吸着剤の温度変化で行う温度スイング吸着法(Temperature Swing Adsorption Method,TSA法)、ガスの圧力変化で行う圧力スイング吸着法(Pressure Swing Adsorption Method,PSA法)、圧力および温度をともに変化させるPTSA法(Pressure−Temperature Swing Adsorption Method,PTSA法)、さらには脱着時に減圧するVPSA法(Vacuum Pressure Swing Adsorption Method,VPSA法)がある。
これらの方法のうち、TSA法は吸着剤の加熱と除熱に時間を要するため、除湿や揮発性有機化合物等の微量成分の除去といった、比較的長時間で運転する用途に限定される傾向にある。これに対して、処理対象の混合ガスに含まれる各成分の濃度が数体積%〜数十体積%のオーダーを有する多成分ガスの分離(「バルク分離」とも称される)には、吸着工程と脱着工程を短時間で切り替えることによって、吸着剤使用量の相対的な増大を避けることのできるPSA法やVPSA法が用いられるのが主流である。
ところで、より少ない吸着剤を効率的に使用するためには、吸着工程においては、より多くの吸着ガス成分を吸着剤に吸着させるのが望ましく、逆に、脱着工程においては、より多くの吸着ガス成分を吸着剤から脱着させることが望ましい。図1は、PSA法における混合ガスの圧力と吸着剤に吸着する吸着ガス成分の吸着量との関係を示す図である。図1(a)に示すように、吸着剤への吸着ガス成分の吸着量は、吸着塔に導入する混合ガスの圧力が高いほど多くなる傾向があるとともに、吸着量は温度に依存し、吸着剤の温度が上昇するにつれて吸着量は少なくなる傾向にある。
例えば、吸着剤の温度が吸着工程および脱着工程の双方においてTである場合、図1(b)に示すように、吸着工程および脱着工程により混合ガスから分離される吸着ガス成分の量Qは、温度Tに対する混合ガスの圧力と吸着量との関係に基づいて、吸着工程における混合ガスの圧力Pと脱着工程における混合ガスの圧力Pとの差で決定される。
しかしながら、実際のガス分離処理においては、吸着工程において、吸着ガス成分が吸着剤に吸着する際には、吸着エネルギー(以下、「吸着熱」と称する)が放出されるために吸着剤の温度が上昇し(例えばTからTに)、図1(c)に示すように、吸着剤への吸着ガス成分の吸着量が少なくなる方向に働く。
一方、脱着工程において、吸着ガス成分が吸着剤から脱着する際には、吸着熱を吸収するために吸着剤の温度が低下し(例えばTからTに)、図1(c)に示すように、吸着剤からの吸着ガス成分の吸着量は多くなり、脱着量が減る方向に働く。これらの結果、実際のガス分離処理においては、吸着剤に吸脱着させて分離することのできる吸着ガス成分の量Qは、図1(b)に示した、吸着剤の温度が一定であった場合に比べて相対的に少なくなる問題がある。さらに、脱着工程における吸着剤の温度低下は、吸着ガス成分の脱着速度を遅くさせることになり、脱着工程の所要時間が延びてプロセス全体の所要時間も長くなってしまうことも問題となっていた。
このような背景の下、特許文献1には、多数の吸着塔を1つの同一の水槽内に入れて互いに伝熱関係にさせて、吸着工程において発生した熱を脱着工程にある吸着塔に伝熱させることにより、吸着工程と脱着工程における温度変化を低減する技術について記載されている。
特開平7−178308号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、吸着工程において発生した熱を、吸着塔等の構造物を介して脱着工程にある吸着塔の吸着剤に伝えているため、伝熱に時間がかかるうえに、吸着剤の性能も向上しない。
このように、従来技術では、混合ガスに含まれる目的ガス成分を依然として効率的に分離することができず、この問題を解決する方途の提案が希求されていた。
そこで、本発明の目的は、混合ガスに含まれる目的ガス成分を効率的に分離することができるガス分離方法を提供することにある。
発明者らは、上記課題を解決する方途について鋭意検討した。実際のガス分離処理においては、上述のように、吸着工程においては吸着剤の温度が低い方が吸着性能が高いにもかかわらず、吸着熱のために吸着剤の温度が上昇し、脱着工程においては吸着剤の温度が高い方が脱着性能が高いにも関わらず、吸着熱を吸収するために吸着剤の温度が低下する。
仮に、吸着工程にある吸着塔において発生した吸着熱を脱着工程にある吸着塔に効率的に伝達させることができれば、吸着工程にある吸着塔に充填された吸着剤の温度を低下させて吸着量を増加させ、脱着工程にある吸着塔に充填された吸着剤の温度を上昇させて、脱着量を増加させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載された技術をはじめとして、異なる吸着塔の間で、吸着工程において発生した吸着熱を脱着工程にある吸着塔の吸着剤に速やかに伝達することは、現実的には困難である。
そこで、発明者らは、吸着工程において発生した吸着熱を脱着工程にある吸着塔の吸着剤に与える別の方途について鋭意検討した。その結果、複数の隣接するガス分離室を有し、隣接するガス分離室が気密性を有するとともに隣接するガス分離室間で熱を伝える仕切部材で仕切られ、該仕切部材の両面に目的ガス成分を吸着する吸着剤層を有する吸着塔において、混合ガスを吸着剤層に接触させて目的ガス成分を吸着剤層に吸着させる吸着工程と、吸着剤層に吸着した目的ガス成分からなる脱着ガスを脱着させる脱着工程とからなり、それぞれの工程を、吸着塔における隣接する2つのガス分離室の内、一方のガス分離室において吸着工程を行うと同時に、他方のガス分離室において脱着工程を行い、吸着工程と脱着工程を交互に繰り返すことが有効であることを見出し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)圧力スイング吸着法により混合ガスから目的ガス成分を分離するに際し、前記混合ガスを前記吸着剤層に接触させて前記目的ガス成分を前記吸着剤層に吸着させる吸着工程と、前記吸着剤層に吸着した目的ガス成分からなる脱着ガスを脱着させる脱着工程と、を交互に繰り返す方法であって、複数の隣接するガス分離室を有し、隣接するガス分離室が気密性を有するとともに前記隣接するガス分離室間で熱を伝える仕切部材で仕切られ、該仕切部材の両面に前記目的ガス成分を吸着する吸着剤層を有する吸着塔において、記隣接する2つのガス分離室の内、一方のガス分離室において前記吸着工程を行うと同時に、他方のガス分離室において前記脱着工程を行い、前記仕切部材を通して、吸着工程側から脱着工程側に熱を伝えて吸着工程側の吸着剤層の温度上昇および脱着工程側の吸着剤層の温度低下を抑制し、前記吸着剤層の厚さが50μm以下であることを特徴とするガス分離方法。
(2)前記脱着工程の脱着速度に合わせて吸着工程で導入する混合ガス流量を定めることを特徴とする前記(1)に記載のガス分離方法。
(3)ガス分離室の温度変化をモニターして、温度変化が小さくなる様に、吸着工程で導入する混合ガスの流量を制御することを特徴とする前記(1)に記載のガス分離方法。
(4)前記仕切部材が熱伝導率50W・m−1・K−1以上である金属または炭素材料の板であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のガス分離方法。
(5)前記吸着剤層は、前記仕切部材の上に形成された、金属または炭素材料からなる多孔質材の層の表面に吸着剤を担持したことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のガス分離方法。
本発明によれば、複数のガス分離室の各々において、吸着工程および脱着工程のうち、隣接するガス分離室とは異なる工程が行われ、また、隣接するガス分離室は高い熱伝導率を有する仕切部材で仕切られるため、吸着工程において発生した吸着熱を脱着工程にある隣接するガス分離室の吸着剤層に速やかに伝達させて、混合ガスに含まれる目的ガス成分を効率的に分離することができる。
混合ガスの圧力と吸着ガス成分の吸着剤への吸着量との関係を示す図である。 (a)本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔の模式図、および(b)この吸着塔におけるガス分離処理の工程表である。 本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔の内部を複数のガス分離室に仕切る仕切部材を示す図である。 本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔の一例を示す図である。 本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔における箱部材積層体の構成を説明する図である。 ガス分離室に支持体を有する箱部材積層体を説明する図である。 本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔の別の例を示す図である。 (a)プレート積層体の積層構造、および(b)ガスの流通方向を説明する図である。 本発明に係るガス分離方法に用いるガス分離装置の一例を示す図である。 本発明に係るガス分離方法に用いるガス分離装置によるガス分離操作を説明する図である。 本発明に係るガス分離方法に用いるガス分離装置によるガス分離操作を説明する図である。 本発明に係るガス分離方法に用いるガス分離装置の別の例を示す図である。 本発明の発明例1に係るガス分離方法における吸着剤の温度変化を示す図である。 本発明の発明例2に係るガス分離方法における混合ガス導入流量を示す図である。 本発明の発明例2に係るガス分離方法における吸着剤の温度変化を示す図である。 本発明の比較例に係るガス分離方法における吸着剤の温度変化を示す図である。 隣接するガス分離室間での吸着熱の流れを説明する図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図2(a)は、本発明に係るガス分離方法に用いる吸着塔の模式図を示しており、図2(b)はこの吸着塔におけるガス分離処理の工程表を示している。図2(a)に示した吸着塔1は、筐体11と、該筐体11の内部に、少なくとも1つの仕切部材12とを備え、この仕切部材12は、筐体11の内部を複数のガス分離室(図示例では4つのガス分離室14a〜14d)に仕切る。本発明に係る吸着塔1は、図3(a)に示すように、仕切部材12は、該仕切部材12に隣接する2つのガス分離室間で熱を伝え、該仕切部材12の両面に吸着剤層13が形成されている。そして、図2(b)の工程表に示すように、混合ガスを吸着剤層13に接触させて目的ガス成分を吸着剤層13に吸着させる吸着工程と、吸着剤層13に吸着した目的ガス成分からなる脱着ガスを脱着させる脱着工程とを、吸着塔1における隣接する2つのガス分離室の内、一方のガス分離室において前記吸着工程を行うと同時に、他方のガス分離室において前記脱着工程を行い、前記吸着工程と前記脱着工程を交互に繰り返すように構成されている。その結果、吸着塔1は、吸着工程で供給する混合ガスおよび脱着工程で脱着させる、目的ガス成分からなる脱着ガスの2種類のガスの内、一方のガスを流通させるガス分離室に隣接するガス分離室には他方のガスを流通させる、2系統のガス流路を有する。このような構成により、一方のガス分離室(例えば14aおよび14c)において吸着工程を行なう際に、隣接するガス分離室(例えば14bおよび14d)では脱着工程を行い、際に吸着工程側において発生した吸着熱を、仕切部材12を通して脱着工程側に伝えることにより、吸着工程側のガス分離室14の温度上昇を抑制するとともに脱着工程側のガス分離室(例えば14bおよび14d)の温度低下を抑制することができる。
なお、図には示されていないが、各ガス分離室14a〜14dに混合ガスを供給し、吸着塔1の内部から吸着剤層13に吸着されなかった成分からなる吸着オフガスを排気する配管や自動弁等が適切に接続されている。
仕切部材12としては、熱伝導性の高い材料からなることが好ましく、その熱伝導率は50W・m-1・K-1以上であることがより好ましい。この仕切部材12としては、例えば金属や炭素材料を用いることができる。
上述のように、仕切部材12の両面には、混合ガスに含まれる目的ガス成分を吸着する吸着剤からなる吸着剤層13が形成されている。この吸着剤層13の形成は、具体的には、仕切部材12の表面に吸着剤を塗布または接着等することにより行うことができる。例えば、仕切部材12の両面に吸着剤を塗布する場合には、吸着剤を微粉化したものをバインダーとともにスラリー化して、塗布後に乾燥および焼成する。また、電気化学的な方法やCVD法により、仕切部材12上に吸着剤を成長させて吸着剤層13を形成することもできる。吸着剤としては、吸着するガス種類に応じて、ゼオライト等の公知の吸着剤を適宜選定すればよい。吸着剤の熱伝導性は通常あまり高くないことから、吸着剤層13の厚みは50μm以下とすることが好ましい。
さらに、図3(b)に示すように、仕切部材12の表面に多孔質層15を設け、吸着剤を多孔質層15の表面に配置して吸着剤層13を形成することがより好ましい。これにより、図3(c)に示すように、仕切部材12の表面により多くの吸着剤を保持することができる。この多孔質層15は、高表面積かつ高熱伝導性を有する材料からなることが好ましく、仕切部材12と同様に、その熱伝導率は50W・m-1・K-1以上であることがより好ましい。多孔質層15としては、ステンレスやニッケル、銅、アルミニウム等を用いることができる。
本発明においては、複数のガス分離室14a〜14dの各々において、ガス分離処理の吸着工程と脱着工程のうち、隣接するガス分離室において異なる工程が行われるように構成される。そのため、例えばガス分離室14aで吸着工程を行っている場合には、隣接するガス分離室14bでは脱着工程が行われることになる。同様に14cでは吸着工程、14dでは脱着工程が行われる。このように構成することにより、吸着塔1は、吸着工程で供給する混合ガスおよび脱着工程で脱着させる、目的ガス成分からなる脱着ガスの内、一方のガスを流通させるガス分離室に隣接するガス分離室には他方のガスを流通させる、2系統のガス流路を有することになるのである。これにより、吸着工程にあるガス分離室において発生した吸着熱は、熱伝導性の高い仕切部材12を介して、脱着工程にある隣接するガス分離室の吸着剤層13に速やかに伝達することができ、混合ガスから目的ガス成分を効率的に分離することができる。
次に、本発明のガス分離方法に用いる吸着塔のより具体的な構造の例を示す。なお、本発明は、ここにおいて説明されるものと同等の機能を有していればよく、特定の形状に限定されない。図4は、本発明に従う吸着塔の一例を示す図である。ここで、図4(a)は吸着塔の上面図を、図4(b)は鳥瞰図を示している。この図に示した吸着塔2は、筐体21の内部に直方体形状の複数の箱部材を積層させた箱部材積層体22を備え、箱部材積層体22に混合ガスを流通させる2本のガス導入管23aおよび23bと、箱部材積層体22から吸着オフガスを排出する2本のガス排出管24aおよび24bとを有する。
図5(a)および(b)に箱部材積層体22の形状の例を示す。図5(a)では、箱部材25は上面25a、下面25bおよび対向する1対の側面25dおよび25fが板材で構成され、他の1対の側面25cおよび25eが開口している。図5(b)では、1対の側面25dおよび25fが開口している。箱部材積層体22は、図5(a)および(b)に示すような、直方体形状を有する複数の箱部材25を、図5(c)に示すように、複数の箱部材25の隣接部において、上面25aおよび底面25bが密着するように、図5(a)および(b)の箱部材25を交互に積層させ、さらに図5(d)に示すように、箱部材25の上面25aおよび25bの内部26側の表面に吸着剤を配置して吸着剤層27を形成したものである。ここで、複数の箱部材25の少なくとも上面25aおよび底面25bは熱を伝える部材からなり、接する上面25aおよび底面25bの対が図2に示した仕切部材12をなし、箱部材25の内部26側に吸着剤層27が形成されており、図3における吸着材層13に対応する。
また、4つの側面25c〜25fの内の対向する2つの側面(図5(a)においては25cおよび25e、図5(b)においては25dおよび25f)が開口しており、これらの開口の一方から混合ガスが内部26に導入され、他方から吸着オフガスが排出される。図5(a)に示した構造においては、開口25cから混合ガスが導入され、開口25fから吸着オフガスが排出される。この箱部材積層体22においては、開口の向き(すなわち、混合ガスが流通する向き)が、箱部材積層体22の積層された箱部材25間で交互に異なるように構成する。例えば、図5(d)に示した箱部材積層体22は、10個の箱部材25を積層させたものであるが、内部26aで吸着工程が行われる場合には、内部26bでは脱着工程が行われる。このように、箱部材25の開口の向きが交互に異なれば、吸着側および脱着側となるガス分離室の開口が揃って、流通させるガスをガス導入管23、ガス排出管24にまとめやすい構造となる。しかし、このような積層構造とせずに、開口する側面の向きを全ての箱部材25について同一にし、積層方向に1つおきの箱部材25の内部26においてガス流路が同一になるように箱部材積層体22の外部に適切に配管してもよい。
図4の吸着塔2における複数の箱部材25の各々の内部26は、図2に示した吸着塔1におけるガス分離室14をなす。また、複数の箱部材25の積層方向に隣接する箱部材間で接する上面25aおよび底面25bの内部26側の表面に吸着剤層27が形成されており、上面25aおよび底面25bの対が仕切部材12をなす。ここで、箱部材25の厚さが厚いとガス分離室(箱部材25の内部26)の容積当りの吸着剤量が少なく、ガス分離が非効率となるため、薄い箱部材を多数積層させるのが好ましい。
このような箱部材積層体22を筐体21の内部に収容し、シール部材28を図4(a)および(c)に示すように配置することにより、ガス導入管23bから混合ガスをガス導入管23b側に面した開口を持つ箱部材25の内部(例えば26a)に導入し、混合ガスに含まれる目的ガス成分を吸着剤層27に吸着させ、ガス排出管24aからガス排出管側に面した開口を持つ箱部材25の内部(例えば26b)の吸着剤層27から吸着したガス成分を脱着させて目的ガス成分を分離することができる。
上述のように、箱部材積層体22においては、開口を有する側面の向きが箱部材積層体22の積層方向に隣接する箱部材間で互いに異なるように構成されているため、2本のガス導入管23のうちの一方(例えば、23a)から導入された混合ガスは、積層体22を構成する複数の箱部材25のうち、積層方向の1つおきに箱部材25の内部26に導入され、他方(例えば、23b)から導入された混合ガスは、一方(例えば、23a)から導入されなかった箱部材25の内部26に導入されることになる。
このような構成を有することにより、吸着塔2においては、積層方向に隣接する箱部材内において、吸着工程および脱着工程のうち、互いに異なる工程を同時に行うことができるようになり、吸着工程にある箱部材25の内部で発生した吸着熱を、仕切部材を構成する上面25aおよび下面25bを介して、脱着工程にある隣接する箱部材25の上面25aおよび下面25bの内部26側の表面に形成された吸着剤層27に伝達させることができ、目的ガス成分の分離を効率的に行うことができる。
この吸着塔2において、吸着工程および脱着工程における内部26の圧力変化による箱部材25の変形を防ぐために、箱部材25の内部26に、箱部材25の上面25aを支持する支持体を設け、箱部材25の内部26における混合ガスの流路を保持するようにすることもできる。この支持体の個数や形状等は、上面25aを支持して混合ガスの流路を保持できるように適切に選択することができる。例えば、図6(a)に示すように、箱部材25の内部26に、波形構造を有する支持体29を波形構造の波の方向を混合ガスの流通方向を横切るように配置し、図6(b)に示した吸着塔2を構成することができる。このように構成することにより、ガスの流通を妨げることなく、箱部材25の変形を防止することができる。また、支持体29を高い熱伝導性を有する材料で構成し、その両面に吸着剤を塗布して吸着剤層を形成したり、あるいは吸着剤が表面に配された多孔質材を貼り付けたりしてもよい。
図7は、本発明に従うガス分離方法に用いる吸着塔の別の例を示す図である。この図に示した吸着塔3は、筐体31の内部に、プレート積層体32を備え、吸着塔3の内部に混合ガスを供給する2つのガス導入口33(33aおよび33b)と、吸着塔3の内部から吸着オフガスを排出する2つのガス排出口34(34aおよび34b)とを有する。
筐体31の内部収容されたプレート積層体32は、図7(b)および(c)に示すように、熱伝導性の高い材料からなり、4つの角部にガスを流通させるガス流通孔35a〜35dを有する矩形の仕切プレート35と、4つのガス流通孔35a〜35dのうちの互いに対角に位置する2つを囲む無端の帯状のシール部材36とを積層させたものである。ここで、シール部材36は、隣接する仕切プレートとの間で、図2に示した吸着塔1におけるガス分離室に対応する空間37を区画する。
仕切プレート35は、その両面に吸着剤層38が形成されており、従って、この仕切プレート35は、図2に示した吸着塔1における仕切部材12をなす。
シール部材36は、4つのガス流通孔35a〜35dのうちの互いに対角に位置する2つを囲み、該シール部材36を挟む2枚の仕切プレートとの間で、図2に示した吸着塔1のガス分離室14をなす空間37を区画する。ここで、シール部材36により囲まれる2つのガス流通孔の対は、積層方向に隣接するガス分離室間で互いに異なるようにする。例えば、図8(a)の右側の仕切プレート上の右側のシール部材36は、ガス流通孔35aおよび35cを囲むのに対して、図8(a)の左側の仕切プレート上の右側のシール部材36は、ガス流通孔35bおよび35dを囲むようにする。その結果、図8(b)に示すように、隣接する空間37ではガスの流通方向が異なることになる。
このようなプレート積層体32を筐体31の内部に収容し、最上部の仕切プレート35の4つのガス流通孔35aおよび35bにガス導入口33aおよび33bをそれぞれ接続し、ガス流通孔35cおよび35dにガス排出口34aおよび34bをそれぞれ接続することにより、ガス導入口33(例えば、33a)から導入された混合ガスが仕切プレート35のガス流通孔(例えば、35a)を介して空間37に導入され、仕切プレート35の表面に配置された吸着剤層38に混合ガスに含まれる目的ガス成分を吸着させ、吸着オフガスをガス流通孔(例えば、35c)を介してガス排出口34(例えば、34a)から外部に排出し、混合ガスに含まれる目的ガス成分を分離することができる。
より詳細には、プレート積層体32においては、シール部材36により囲まれるガス流通孔の対が積層方向に隣接するガス分離室間で互いに異なるように構成されているため、2つのガス導入口33のうちの一方(例えば、33a)から導入された混合ガスは、仕切プレート35とシール部材36により区画される複数の空間37のうち、積層方向に1つおきの空間37に導入され、他方(例えば、33b)から導入された混合ガスは、一方(例えば、33a)から導入されなかった空間37に導入されることになる。
このような構成を有することにより、吸着塔3においては、積層方向に隣接する箱部材内において、吸着工程および脱着工程のうち、互いに異なる工程を同時に行うことができるようになり、吸着工程にある空間37の内部で発生した吸着熱を、仕切プレート35を介して、脱着工程にある隣接する空間37側の表面に形成された吸着剤層38に伝達させることができ、混合ガスに含まれる目的ガス成分を効率的に分離することができる。
以上の吸着塔を用いることにより、吸着側の吸着剤の温度上昇および脱着側の温度低下を抑制し、混合ガスから目的ガス成分を効率的に分離することができる。
続いて、本発明に従うガス分離方法に用いるガス分離装置について説明する。図9は、本発明に係るガス分離装置の一例を示す図である。この装置50は、図4に示した吸着塔2を吸着塔52として備えるガス分離装置であって、混合ガスGを吸着塔52に供給する、ブロアや圧縮ポンプ等の送風手段51と、吸着剤層27に吸着されたガス成分を脱着させて回収する、真空ポンプ等の排気手段53とを備える。また、ガス導入管23aおよび23bから混合ガスGを吸着塔内に導入し、ガス排出管24aおよび24bから、吸着剤層27に吸着されなかったガスである吸着オフガスが排出できるように、配管、自動弁AV1〜AV6および背圧弁BPVが構成されている。
この装置50を使用したガスの分離操作について、図10および図11を参照して説明する。まず、図10を参照すると、混合ガスGは、送風手段51によって送風され、自動弁AV1を介して吸着塔52の内部(ガス分離室)26に流通させられる。この時のガスの圧力は自動弁AV3の下流にある背圧弁BPVにより制御され、一定圧以上では吸着剤層27に吸着しなかった非吸着成分ガスが吸着オフガスGとして排出される。
これと同時に、排気手段53によって自動弁AV5を介して吸着剤層27に吸着していたガス成分が脱着されて、目的ガス成分からなる脱着ガスGとして排出される。この時に、吸着工程にあるガス分離室の吸着剤層27の熱が、隣接する箱部材25の上面25aおよび下面25bを介して脱着工程にある隣接するガス分離室にある吸着剤層27に伝達される。
吸着工程にあるガス分離室内の吸着剤層27にガス成分がある程度吸着して性能が低下した時点で、図10から図11へとバルブの開閉を切り替える。図11においては、混合ガスGは、送風手段1によって送風され、自動弁AV4を介して吸着塔52のガス分離室に流通させられる。この時のガスの圧力は自動弁AV3の下流にある背圧弁BPVにより制御され、一定圧以上では吸着剤に吸着しなかった非吸着成分ガスが吸着オフガスGとして排出される。
これと同時に、排気手段53によって自動弁AV2を介して吸着剤層27に吸着していたガス成分が脱着されて脱着ガスGとして排出される。この時に、吸着工程にあるガス分離室の吸着熱が、箱部材25の上面25aおよび下面25bを介して脱着工程にある隣接するガス分離室にある吸着剤層27に伝達される。
このように、ガス分離装置を構成する複数のガス分離室の各々において、吸着工程および脱着工程のうち、隣接するガス分離室とは互いに異なる工程を同時に行うことができ、吸着工程にあるガス分離室において発生した吸着熱を、仕切部材を介して脱着工程にあるガス分離室の吸着剤層に伝達させて、混合ガスから目的ガス成分を効率的に分離することができる。
また、図10および図11では混合ガスG0を吸着塔52に導入する流量は送風手段51の能力によって決まり、同様に脱着ガスG2の流量は排気手段53の能力で決まる。そのため、吸着工程にあるガス分離室において混合ガスG0に含まれる吸着ガス成分が吸着剤に吸着する量と、脱着工程にあるガス分離室において吸着ガス成分が脱着する量が同じでない場合には、吸着による発熱量と脱着による抜熱量が一致しないために吸着剤の温度が変化してしまう可能性がある。
温度変化幅が大きくなると、吸着工程にあるガス分離室では、温度が高い時に吸着剤に吸着されずに吸着塔を通り抜ける吸着ガス成分の比率が増加するため、分離効率が低下する。また、脱着工程にあるガス分離室では、温度が低くなった場合に吸着ガス成分の脱着速度が低下して同様に分離効率が低下する。
そこで、吸着工程において吸着塔に導入する原料である混合ガス流量を、隣接するガス分離室での脱着速度に合わせて変化させることができれば、ガス分離室の温度変化をさらに抑制することが可能である。なお、温度変化挙動は吸着剤の性能やガス流量、脱着工程でのガス分離室の圧力などの条件によって変化するため、脱着工程の条件(脱着速度)に合わせて吸着工程で導入する混合ガス流量を定めれば良い。
図12は、混合ガスの流量を変化させて上記温度変化を抑制する本発明のガス分離方法に使用する分離装置を示している。この装置60において、混合ガスGは送風手段61によって自動弁AV1あるいはAV4を通って吸着塔62に導入されるが、それぞれの自動弁と吸着塔との間に流量計F1およびF4を設けられている。混合ガスの流量は、自動弁AV1およびAV4の開度によって変更することが可能であるため、プログラムによって、脱着速度が大きい時間は自動弁の開度を大きく設定して混合ガスの流量を大きくし、脱着速度が小さい時間は自動弁の開度を小さく設定して混合ガスの流量を小さくし、混合ガスの流量を時間で変化するように設定すれば吸着工程における温度変化をさらに抑制することが可能である。
さらに具体的には、まず、混合ガスの流量を一定とした条件で吸着および脱着工程を実施して温度変動プロファイルを得た後、温度が上昇傾向にある時間帯で流量を抑制し、温度が下降傾向にある時間帯では流量を増加するよう設定して吸着および脱着工程を実施する。それによって温度プロファイルが変化するため、さらに同様な調整を繰り返して温度変動がより安定するよう設定するのが望ましい。
また、これらの調整が自動的に行われるようにプログラムを組み込むことも可能である。
以下、本発明の実施例について説明し、本発明の効果を示す。なお、以下の実施例により本発明の範囲は限定されない。
(発明例1)
1mmの板厚の金属で成型した箱型のステンレス製容器(内面が縦25cm×横25cm×高さ2cm)、および、ステンレス製粒子と樹脂粒子の混合材を成型焼結して作製した多孔質金属板(縦25cm×横25cm×厚0.7cm、比重:0.7g/cm、表面積/体積比:10000m−1、孔径:200μm)を用意し、金属製容器の上下両面に多孔質金属板を貼り付けた。これを図5(d)に示すように、開口を有する側面、つまりガスの流通方向が互いに直交するように10層積層させた。積層体を、微粉砕Na置換されたY型ゼオライト粉末をバインダーとともに懸濁させた水溶液に浸漬して、積層体を構成する金属製容器の内部(ガス分離室)に塗布し、積層体外面に塗布された吸着剤を除去した後に、200℃で5時間乾燥、300℃で24時間焼成した。ゼオライト塗布前後の積層体の重量変化から、積層体を構成する金属製容器の内部に塗布された吸着剤の量は267gであり、これより計算される平均塗布厚みは47μmであった。
上述のように作製したガス分離装置を用いて、混合ガスから二酸化炭素(CO)ガスを分離する処理を行った。その際、混合ガスとしては、CO:22体積%、N:78体積%の組成を有するガスを使用し、複数のガス分離室の各々において、吸着工程および脱着工程のうち、隣接するガス分離室とは異なる工程が行われるようにガスの流れを自動弁で制御して混合ガスからCOガスを分離する処理を行った。また、混合ガスは、7mol/kg−吸着剤/100secで吸着塔内を流通させ、吸着側の圧力は200kPaとなるように背圧弁を調整し、脱着側の圧力は5kPaまで真空ポンプで減圧した。また、吸着剤の温度変化を測定できるように吸着塔容器のガス導入口から熱電対を挿入して吸着剤に接触させて、上記ガス分離操作中の温度変化も測定した。温度変化は周期的な挙動を示した。温度変化を図13に示す。グラフの横軸は工程の開始時間を0secとした。温度は22〜28℃の間で変化し、0〜40sec/100〜140secでは吸着速度が脱着速度より高いため、温度は上昇傾向を示した。一方、40〜70sec/140〜170secでは吸着速度が脱着速度より低いため、温度は下降傾向を示した。70〜100sec/170〜200secでは吸着速度と脱着速度がほぼバランスするが脱着速度は徐々に低下するので、温度は漸減から漸増傾向となった。全体での温度変化幅は6℃であった。真空ポンプの排気側で99体積%濃度のCOガスが72%の回収率で得られた。
(発明例2)
発明例のガス分離装置を使用し、同じ組成の混合ガスを使用し、図14に示すように、混合ガスの吸着塔への導入流量を上記発明例1での一定流量で導入する場合を1として、時間0〜40secまでを流量0.15、40〜70secまでを流量2.3、70〜100secを流量1と変化させた。温度変化を図15に示す。グラフの横軸は吸着工程の開始時間を0secとした。温度は24.5〜25.5℃の間で変化し、温度変化幅は1.0℃であった。99体積%濃度のCOガスが75%の回収率で得られた。
(比較例)
発明例のガス分離装置を使用し、同じ組成の混合ガスを使用し、全てのガス分離室において同じ工程が行われるようにガスの流れを自動弁で制御して混合ガスからCOガスを分離する処理を行った。その他、原料である混合ガス流通量および吸着、脱着工程における圧力は上記発明例と同じ条件とした。その結果、温度変化を図16に示す。グラフの横軸は吸着工程の開始時間を0secとした。0〜100secは吸着工程にあたり、ガス分離装置には混合ガスは一定流量で導入される。そして、吸着剤に吸着するガスの量も混合ガス中の吸着するガスの比率に応じて吸着剤に吸着するために、吸着熱の発生は吸着工程を通してほぼ一定となり、図16の時間のように直線的に温度が上昇した。一方、100〜200secの脱着工程では、排気手段によってガス分離室内部のガスが排気され、ガス分離室内の圧力が低下するに従って脱着するガスの量も変化する。脱着工程は100〜200secであるが、100〜140secではガス分離室内に残留したガスが排気され、ガス分離室の圧力がある程度低下するまでは脱着するガス量はそれほど多くない。140〜170secでは脱着するガス量が最も多くなり、170〜200secでは脱着するガス量は徐々に減少する。そのため、ガス成分の脱着による吸熱にともなう温度変化は図16の時間100〜200secのような非直線的に温度が下降する傾向を示した。結果として、温度は19〜31℃の間で変化し、温度変化幅は12℃であった。99体積%濃度のCOガスが58%の回収率で得られた。このように、本発明によって温度変化が抑制されることでガスの回収率が向上し、混合ガスから所定のガス成分を効率的に分離できることが分かる。
1,2,3,52,62 吸着塔
11,21,31 筐体
12 仕切部材
13,27,38 吸着剤
14,14a,14b,14c,14d ガス分離室
15 多孔質層
22 箱部材積層体
23,23a,23b ガス導入管
24,24a,24b ガス排出管
25 箱部材
25a 上面
25b 下面
25c,25d,25e,25f 側面
26 内部
28,36 シール部材
29 支持体
32 プレート積層体
33,33a,33b ガス導入口
34,34a,34b ガス排出口
35 仕切プレート
35a,35b,35c,35d ガス流通孔
37 空間
50,60 ガス分離装置
51,61 送風手段
53,63 排気手段
101 吸着ガス分子
混合ガス
吸着オフガス
脱着ガス
AV1,AV2,AV3,AV4,AV5,AV6 自動弁
F1,F4 流量計
BVP 背圧弁

Claims (5)

  1. 圧力スイング吸着法により混合ガスから目的ガス成分を分離するに際し、前記混合ガスを前記吸着剤層に接触させて前記目的ガス成分を前記吸着剤層に吸着させる吸着工程と、前記吸着剤層に吸着した目的ガス成分からなる脱着ガスを脱着させる脱着工程と、を交互に繰り返す方法であって、複数の隣接するガス分離室を有し、隣接するガス分離室が気密性を有するとともに前記隣接するガス分離室間で熱を伝える仕切部材で仕切られ、該仕切部材の両面に前記目的ガス成分を吸着する吸着剤層を有する吸着塔において、前記隣接する2つのガス分離室の内、一方のガス分離室において前記吸着工程を行うと同時に、他方のガス分離室において前記脱着工程を行い、前記仕切部材を通して、吸着工程側から脱着工程側に熱を伝えて吸着工程側の吸着剤層の温度上昇および脱着工程側の吸着剤層の温度低下を抑制し、前記吸着剤層の厚さが50μm以下であることを特徴とするガス分離方法。
  2. 前記脱着工程の脱着速度に合わせて吸着工程で導入する混合ガス流量を定めることを特徴とする請求項1に記載のガス分離方法。
  3. ガス分離室の温度変化をモニターして、温度変化が小さくなる様に、吸着工程で導入する混合ガスの流量を制御することを特徴とする請求項1に記載のガス分離方法。
  4. 前記仕切部材が熱伝導率50W・m-1・K-1以上である金属または炭素材料の板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガス分離方法。
  5. 前記吸着剤層は、前記仕切部材の上に形成された、金属または炭素材料からなる多孔質材の層の表面に吸着剤を担持したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガス分離方法。
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