JP5873983B2 - 撮像システム - Google Patents

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Description

本願は、撮像システムに関する。
通常の画像情報に加えて偏光情報を取得する撮像システムの分野において、たとえば、特許文献1が知られている。
特許文献1は、撮像システムを用いて取得した画像に含まれる光の表面反射による影響を抑制する画像処理方法を開示している。この方法では、一部の画素に偏光特性を持たせた撮像素子を用いて、偏光特性を有する画素と偏光特性を有しない画素との間の差分演算を含む処理により、反射光成分の補正が行われる。
特開2006−254331号公報
上述した従来の技術では、偏光特性を有する画素と偏光特性を有しない画素との差分演算を行うためにノイズの影響が大きくなるという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る撮像システムは、被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第2の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第2および第3の画像情報に基づいて、前記被写体の鏡面反射成分の画像情報、または内部拡散成分の画像情報を取得し、前記第1の画像情報に基づいて、前記第2および第3の画像情報を用いずに前記被写体の情報を取得して出力するように構成された演算処理部と、を含む。
本発明の他の態様に係る撮像システムは、被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第2の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第2および第3の画像情報に基づいて、前記被写体の鏡面反射成分の画像情報、または内部拡散成分の画像情報を取得し、前記第1の画像情報に基づいて、前記第2および第3の画像情報との差分演算を行わずに前記被写体の情報を取得して出力するように構成された演算処理部と、を含む。
上述の一般的かつ特定の態様は、システム、方法およびコンピュータプログラムを用いて実装され、またはシステム、方法およびコンピュータプログラムの組み合わせを用いて実現され得る。
本発明の一態様に係る撮像システムによれば、偏光特性を有しない画素からの画像情報に基づいて被写体の諸情報を取得する際に、偏光特性を有する画素からの画像情報を用いない、または偏光特性を有する画素からの画像情報との差分演算を行わない。したがって、ノイズの影響の少ない画像情報を取得することが可能である。
例示的な実施の形態1における撮像システムAPを示す模式図である。 例示的な実施の形態1の撮像装置の模式図である。 例示的な実施の形態1における撮像素子上の画素の配列を示す図である。 例示的な実施の形態1の撮像装置Aの画像処理の手順を示すブロック図である。 例示的な実施の形態1の撮像装置Aの画像処理の手順を示すブロック図である。 図1のブロック図の画像処理の内容を示す模式図である。 参考形態の撮像装置Aの画像処理の手順を示すブロック図である。 参考形態の撮像装置Aの画像処理の手順を示すブロック図である。 例示的な実施の形態2の撮像装置の模式図である。 例示的な実施の形態2における光学素子L1sの光学領域D1、D2、D3およびD4を被写体側から見た正面図である。 例示的な実施の形態2における光学素子L1pの光学領域D1、D2、D3およびD4を被写体側から見た正面図である。 例示的な実施の形態2におけるアレイ状光学素子Kの斜視図である。 例示的な実施の形態2における図8に示すアレイ状光学素子Kおよび撮像素子Nbを拡大して示す図である。 例示的な実施の形態2におけるアレイ状光学素子Kと撮像素子Nb上の画素との位置関係を示す図である。 例示的な実施の形態3の撮像部IPの模式図である。 例示的な実施の形態4の撮像システムAPの模式図である。 被写体Obの上方に照明装置EXLが設置されている場合の鏡面反射光の偏光状態の例を示す模式図である。 例示的な実施の形態4の撮像システムAPの変形例を示す模式図である。 他の実施の形態を説明するための図である。
本発明の実施形態の概要は以下のとおりである。
(1)本発明の一態様に係る撮像システムは、被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第2の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第2および第3の画像情報に基づいて、前記被写体の鏡面反射成分の画像情報、または内部拡散成分の画像情報を取得し、前記第1の画像情報に基づいて、前記第2および第3の画像情報を用いずに前記被写体の情報を取得して出力するように構成された演算処理部と、を含む。
(2)本発明の一態様に係る撮像システムは、被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第2の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第2および第3の画像情報に基づいて、前記被写体の鏡面反射成分の画像情報、または内部拡散成分の画像情報を取得し、前記第1の画像情報に基づいて、前記第2および第3の画像情報との差分演算を行わずに前記被写体の情報を取得して出力するように構成された演算処理部と、を含む。
(3)本発明の一態様に係る撮像システムは、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の小さい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる低輝度画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の大きい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる高輝度画像情報の少なくとも一方、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報に基づく画像処理により、カラー画像を生成するように構成された演算処理部と、を含む。
(4)ある実施形態において、前記演算処理部は、前記第3および第4の画像情報を取得する際に生じた光の減衰による影響を補償するためのゲイン処理を前記平均画像情報に対して行うことによって補正平均画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記補正平均画像情報に、ホワイトバランスを調整するゲイン処理を行うことにより、第1の色情報、第2の色情報、および第3の色情報をそれぞれ生成し、前記第1から第3の色情報を合成することにより、前記カラー画像を生成するように構成されている。
(5)本発明の他の態様に係る撮像システムは、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の差分の絶対値を示す差分画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報のそれぞれにおける各画素の輝度値から、前記差分画像情報における対応する画素の輝度値を減算または加算する演算を含む画像処理により、カラー画像を生成するように構成された演算処理部と、を含む。
(6)ある実施形態において、前記演算処理部は、前記第3および第4の画像情報を取得する際に生じた光の減衰による影響を補償するためのゲイン処理を前記平均画像情報に対して行うことによって補正平均画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記補正平均画像情報に、ホワイトバランスを調整するゲイン処理を行うことにより、第1の色情報、第2の色情報、および第3の色情報をそれぞれ生成し、前記差分画像情報に対して、前記第3および第4の画像情報を取得する際に生じた光の減衰による影響を補正しホワイトバランスを調整するゲイン処理を行うことによって得られる画像情報の各画素の輝度値を、前記第1から第3の色情報のそれぞれにおける対応する画素の輝度値から減算または加算することによって前記カラー画像を生成するように構成されている。
(7)ある実施形態において、前記演算処理部は、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報のそれぞれにおける各画素の輝度値から、前記差分画像情報における対応する画素の輝度値を減算する画像処理により、被写体からの光の鏡面反射成分を抑えたカラー画像を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報のそれぞれにおける各画素の輝度値から、前記差分画像情報における対応する画素の輝度値を加算する画像処理により、被写体からの光の鏡面反射成分を増加させたカラー画像を生成するように構成されている。
(8)ある実施形態において、前記第1の波長帯域、前記第2の波長帯域、および前記第3の波長帯域は、可視光の波長帯域に含まれる異なる波長帯域である。
(9)ある実施形態において、前記第3の波長帯域は、青または緑の波長帯域である。
(10)ある実施形態において、前記第1の偏光軸の方向と、前記第2の偏光軸の方向とは、互いに直交している。
(11)ある実施形態において、前記撮像部は、2次元的に配列された複数の第1の画素、複数の第2の画素、複数の第3の画素、および複数の第4の画素を有する撮像素子を有し、前記複数の第1から第4の画素から出力される電気信号に基づいて、前記第1から第4の画像情報を取得する。
(12)ある実施形態において、前記複数の第1の画素の各々は、第1の光電変換素子と、前記第1の波長帯域の光を透過させるように設計された第1の分光フィルタとを有し、前記複数の第2の画素の各々は、第2の光電変換素子と、前記第2の波長帯域の光を透過させるように設計された第2の分光フィルタとを有し、前記複数の第3の画素の各々は、第3の光電変換素子と、前記第3の波長帯域の光を透過させるように設計された第3の分光フィルタと、前記第1の偏光軸に平行な方向に偏光した光を透過させる第1の偏光フィルタとを有し、前記複数の第4の画素の各々は、第4の光電変換素子と、前記第3の波長帯域の光を透過させるように設計された第4の分光フィルタと、前記第2の偏光軸に平行な方向に偏光した光を透過させるように設計された第2の偏光フィルタとを有している。
(13)ある実施形態において、前記撮像部は、前記第1の波長帯域の光を透過させる第1の光学領域、前記第2の波長帯域の光を透過させる第2の光学領域、前記第1の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光を透過させる第3の光学領域、および前記第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光を透過させる第4の光学領域を有する光学系と、前記光学系および前記撮像素子の間に配置され、前記第1から第4の光学領域を通過した光をそれぞれ前記複数の第1の画素、前記複数の第2の画素、前記複数の第3の画素、および前記複数の第4の画素に入射させるように構成されたアレイ状光学素子と、を有する。
(14)ある実施形態において、前記撮像部は、前記撮像素子の撮像面に平行に配列された第1から第4のレンズと、前記第1のレンズの光軸上に配置され、前記第1の波長帯域の光を透過させる第1の分光フィルタと、前記第2のレンズの光軸上に配置され、前記第2の波長帯域の光を透過させる第2の分光フィルタと、前記第3のレンズの光軸上に配置され、前記第3の波長帯域の光を透過させる第3の分光フィルタと、前記第4のレンズの光軸上に配置され、前記第3の波長帯域の光を透過させる第4の分光フィルタと、前記第3のレンズの光軸上に配置され、前記第1の偏光軸の方向に偏光した光を透過させる第1の偏光フィルタと、前記第4のレンズの光軸上に配置され、前記第2の偏光軸の方向に偏光した光を透過させる第2の偏光フィルタとをさらに有し、前記複数の第1の画素は、前記第1のレンズおよび前記第1の分光フィルタを透過した光を受ける位置に配置され、前記複数の第2の画素は、前記第2のレンズおよび前記第2の分光フィルタを透過した光を受ける位置に配置され、前記複数の第3の画素は、前記第3のレンズ、前記第3の分光フィルタ、および前記第1の偏光フィルタを透過した光を受ける位置に配置され、前記複数の第4の画素は、前記第4のレンズ、前記第4の分光フィルタ、および前記第2の偏光フィルタを透過した光を受ける位置に配置されている。
(15)ある実施形態において、撮像システムは、前記撮像部によって生成された画像を表示する表示装置をさらに備える。
(16)ある実施形態において、前記偏光照明は、前記表示装置の近傍に配置されており、前記偏光照明の偏光軸の方向は、水平方向である。
(17)本発明の他の態様による画像処理装置は、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、を備えた撮像装置から出力された信号を処理する画像処理装置であって、前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の小さい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる低輝度画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の大きい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる高輝度画像情報の少なくとも一方、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報に基づく画像処理により、カラー画像を生成するように構成されている。
(18)本発明の他の態様による画像処理装置は、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、を備えた撮像装置から出力された信号を処理する画像処理装置であって、前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の差分の絶対値を示す差分画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報のそれぞれにおける各画素の輝度値から、前記差分画像情報の対応する画素の輝度値を減算または加算する処理を含む画像処理により、カラー画像を生成するように構成されている。
(19)本発明の他の態様によるコンピュータプログラムは、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、を備えた撮像装置から出力された信号を処理するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の小さい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる低輝度画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の大きい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる高輝度画像情報の少なくとも一方を生成するステップと、前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報を生成するステップと、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報に基づく画像処理により、カラー画像を生成するステップと、を実行させる。
(20)本発明の他の態様によるコンピュータプログラムは、第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、を備えた撮像装置から出力された信号を処理するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報を生成するステップと、前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の差分の絶対値を示す差分画像情報を生成するステップと、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報のそれぞれにおける各画素の輝度値から、前記差分画像情報の対応する画素の輝度値を減算または加算する処理を含む画像処理により、カラー画像を生成するステップと、を実行させる。
(21)本発明の他の態様による撮像システムは、水平方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、前記水平方向に偏光した光の情報を有する水平偏光画像情報、および垂直方向に偏光した光の情報を有する垂直偏光画像情報を取得するように構成された撮像部と、前記偏光照明の近傍に配置され、前記撮像部によって取得された前記水平偏光画像情報に基づく画像情報および前記垂直偏光画像情報に基づく画像情報を表示するように構成されたディスプレイと、を備えている。
(22)ある実施形態において、前記ディスプレイは、複数のカラーフィルタおよび複数の偏光フィルタを有する液晶ディスプレイであり、前記複数の偏光フィルタの偏光軸の方向は、前記水平方向と一致している。
(23)ある実施形態において、前記ディスプレイは、複数のカラーフィルタおよび複数の偏光フィルタを有する液晶ディスプレイの一部であり、前記偏光照明は、前記液晶ディスプレイの他の一部であり、前記複数の偏光フィルタの偏光軸の方向は、前記水平方向と一致しており、前記液晶ディスプレイの前記他の一部には、カラーフィルタが設けられていない。
(24)ある実施形態において、前記偏光照明は、前記ディスプレイの両側または周囲に配置されている。
(25)ある実施形態において、無偏光光を出射するように構成された補助照明をさらに備えている。
(26)ある実施形態において、前記撮像部は、前記水平方向に偏光した第1の波長帯域の光の情報を有する画像情報を前記水平偏光画像情報として取得し、前記垂直方向に偏光した前記第1の波長帯域の光の情報を有する画像情報を前記垂直偏光画像情報として取得し、さらに、第2の波長帯域の光の情報を有する画像情報、および第3の波長帯域の光の情報を有する画像情報を取得するように構成されている。
以下、図面を参照しながら、より具体的な実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の撮像システムAPを示す模式図である。この撮像システムAPは、被写体の顔等を撮影して肌の健康状態を診断する用途に用いられる。撮像システムAPは、第1の方向に偏光した光を出射する偏光照明Qaと、被写体Obからの光に基づいて画像情報を生成して出力する撮像装置Aと、偏光照明Qaおよび撮像装置Aを制御する制御部CSとを備えている。
偏光照明Qaは、可視光を出射する光源LS1と、光源LS1から出射した光の光路上に配置され、第1の方向に平行な第1の偏光軸を有する偏光フィルタPLQ1とを有している。これにより、偏光照明Qaは、第1の偏光軸の方向に偏光した光(直線偏光)を出射する。なお、偏光照明Qaから出射される光は、厳密な直線偏光である必要はなく、出射される光の多くが第1の偏光軸の方向に偏光していればよい。
撮像装置Aは、被写体Obからの光に基づいて画像を示す情報(画像情報)を取得する撮像部IPと、撮像部IPから出力された信号を処理する演算処理部PR1とを有している。撮像部IPは、被写体Obからの光を集束させる光学系と、光電変換によって画像情報を生成する撮像素子とを有している。撮像部IPと演算処理部PR1とは、不図示の配線によって電気信号の授受ができるように接続されている。演算処理部PR1は、例えばマイクロコントローラ(MCU)や中央演算処理装置(CPU)などの集積回路によって実現され得る。撮像素子は、公知のCCDやCMOSセンサといったイメージセンサによって実現される。
制御部CSは、撮像装置Aおよび偏光照明Qaの制御や、外部装置EXTとの入出力制御等の各種の処理を行う。制御部CSは、例えばマイクロコントローラ(MCU)や中央演算処理装置(CPU)などの集積回路であり得る。制御部CSは、ハードウェアのみで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現されていてもよい。外部装置EXTは、例えば、撮像システムAPから出力された画像を表示するモニターや、画像を処理するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり得る。
図1には示されていないが、撮像システムAPは、外部装置EXTと接続するための入出力インターフェースや、ユーザの操作を受け付けるためのユーザインターフェース、画像や制御プログラム等の情報を記録する記録媒体といった他の要素を含み得る。撮像装置Aについても、入出力インターフェースや処理過程で生成された各種の情報や制御プログラム等の情報を記録する記録媒体等の他の要素を含み得る。
図2Aは、図1に示す撮像部IPの構成および機能の概要を示す模式図である。本実施形態の撮像装置Aの撮像部IPは、レンズLと、撮像素子Naとを有している。
図2Bは、撮像素子Na上の画素の配列を示す図である。図2Bに示すように、撮像素子Na上には、画素Pa1、Pa2、Pa3、Pa4の4種類の画素が2次元的に配列されている。各画素は、フォトダイオード等の光電変換素子と、それに対向して配置される各種のフィルタとを有している。画素Pa1には、第1の波長帯域λ1の光を主に透過するバンドパスフィルタ(分光フィルタ)が設けられており、偏光フィルタは設けられていない。画素Pa2には、第2の波長帯域λ2の光を主に透過するバンドパスフィルタが設けられており、偏光フィルタは設けられていない。画素Pa3には、第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタと、第1の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタとが設けられている。画素Pa4には、第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタと、第2の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタとが設けられている。ここで、第2の偏光軸の方向は、第1の偏光軸の方向とは異なる方向であり、以下の説明では、第1の偏光軸に垂直な方向とする。各画素のバンドパスフィルタは、吸収型のフィルタまたは誘電体多層膜によって構成された波長選択性を有するフィルタによって構成される。偏光フィルタは、例えばワイヤーグリッド偏光子によって構成され得る。
被写体を撮像する場合、被写体からの光線は、レンズLを通過した後、撮像素子Naの撮像面に到達する。画素Pa1は、第1の波長帯域λ1の光を主に透過するバンドパスフィルタが設けられているため、画素Pa1の信号のみを抽出することにより、第1の波長帯域λ1の光の情報を有する第1の画像情報S101を生成することができる。同様に、画素Pa2の信号のみを抽出することにより、第2の波長帯域λ2の光の情報を有する第2の画像情報S102を生成することができる。また、画素Pa3は、第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタと第1の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタが備えられているため、画素Pa3の信号のみを抽出することにより、第1の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第3の画像情報S103を生成することができる。同様に、画素Pa4は、第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタと第2の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタが備えられているため、画素Pa4の信号のみを抽出することにより、第2の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第4の画像情報S104を生成することができる。
このような構成により、撮像部IPは、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、第3の画像情報S103、および第4の画像情報S104を取得する。
ここで、第1の波長帯域λ1、第2の波長帯域λ2、および第3の波長帯域λ3は、それぞれ、赤色、緑色、および青色の波長帯域を主に含む波長帯域とする。例えば、第1の波長帯域λ1は、約600nm〜約700nmの波長帯域であり、第2の波長帯域λ2は、約500nm〜約600nmの波長帯域であり、第3波長帯域λ3は、約400nm〜約500nmの波長帯域であり得る。この例に限定されず、第1の波長帯域λ1、第2の波長帯域λ2、第3の波長帯域λ3は、互いに異なる波長帯域であればよい。ここで、2つの波長帯域が「異なる」とは、両者の波長帯域に重なる部分がない場合のみならず、両者の波長帯域が部分的に重なる場合をも含む。言い換えれば、第1の波長帯域λ1、第2の波長帯域λ2、第3の波長帯域λ3は、部分的に重複していてもよい。
レンズ光学系Lは、1枚のレンズで構成されていてもよいし、複数枚のレンズで構成されていてもよい。図2Aでは、1枚のレンズのみが例示されている。
次に、以上の撮像システムAPによって生体からの偏光情報を制御し、内部拡散成分、表面反射成分を用いた生体の特徴箇所を強調した画像を生成する流れを説明する。
図1に示す偏光照明Qaの光源LS1から出射した光は、偏光フィルタPLQ1を通過して被写体Obに到達する。偏光フィルタPLQ1は、第1の偏光軸と平行な方向に偏光した光を主に透過し、第1の偏光軸と直交する方向に偏光した光の大部分を吸収する。したがって、被写体Obには、第1の偏光軸の方向に偏光した光のみが照射される。
被写体Obは、例えば、人の顔肌等の生体である。本実施形態では、被写体Obは人の顔肌であるものとして説明する。顔肌(被写体Ob)に到達した光は、反射される成分と吸収される成分があり、撮像装置Aは反射される成分の光を受けて撮像を行う。顔肌で反射される光には、顔肌の表面で反射する成分と、顔肌の内部に入り込んで散乱を繰り返した後、入射した位置とは異なる位置から出射する成分とが含まれる。ここで、顔肌の内部とは、表皮領域である。表皮領域の中でシミが発生している領域にはメラニンが生成されている。表皮に入り込んだ光、特に青色から近紫外線の波長帯域の光は、メラニンによって減衰されやすい。
顔肌の表面で反射される光は、さらに鏡面反射する成分と拡散反射する成分に分けられる。顔肌で鏡面反射する成分は、偏光状態が維持される。一方、顔肌で拡散反射する成分と、顔肌の内部に入り込んで異なる位置から出射する成分は、偏光状態が乱れた無偏光の状態となる。
従って、偏光フィルタが設けられていない画素Pa1、Pa2の出力に基づいてそれぞれ生成される第1の画像情報S101、第2の画像情報S102には、顔肌で鏡面反射した光の成分、顔肌の表面で拡散反射した光の成分、および顔肌の内部に入り込んで異なる位置から出射した光の成分の全てが含まれる。すなわち、これらの画像情報から生成される画像は、通常のカメラで撮像した画像と同様のものとなる。これらの画像は、顔肌の鏡面反射成分(例えば顔肌のテカリ)を含んでいるため、シミによる輝度の低下の認識が困難な画像である。
これに対し、偏光照明Qaの偏光軸の方向と同じ第1の偏光軸の方向に偏光した光を透過させる偏光フィルタが配置された画素Pa3の出力に基づいて生成される第3の画像情報S103は、主に鏡面反射成分を反映した画像となる。さらに、肌への浸透が少ない青色の波長帯域の光の情報を有するため、第3の画像情報S103は、肌表面の毛穴やキメの見やすい画像となる。
一方、第4の画像情報S104は、第2の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタによって顔肌の鏡面反射成分の大部分がカットされ、かつメラニンで吸収されやすい青色の第3の波長帯域の光の情報を有するため、肉眼ではやや見えにくい顔肌のシミを見やすい画像となる。
このように、撮像部IPは、第1の波長帯域λ1の光の情報を有する第1の画像情報S101、第2の波長帯域λ2の光の情報を有する第2の画像情報S102、顔肌の毛穴等の状態が見やすい第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報S103、顔肌のシミ等の状態が見やすい第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第4の画像情報S104を同時に取得することができる。ただし、この状態では、通常のカラー画像を生成するためには、第3の波長帯域λ3の光の情報を有する無偏光画像が欠落している。さらに、偏光照明Qa以外の外乱光が存在する場合、第3の画像情報S103が鏡面反射成分を表し、第4の画像情報S104が拡散成分を表すとは必ずしも言えない場合がある。そこで、本実施形態の演算処理部PR1は、以下の画像処理により、第3の波長帯域λ3の光の情報を有する無偏光画像(第7の画像情報)、拡散成分を示す画像(第5の画像情報)、および鏡面反射成分を示す画像(第6の画像情報)を生成する。
以下、本実施形態における画像処理を説明する。
図3Aは、演算処理部PR1(以下、「第1の演算処理部PR1」と称することがある。)による画像処理の流れを説明するための図である。まず、第1の演算処理部PR1は、撮像部IPによって生成された第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、第3の画像情報S103、第4の画像情報S104を取得する。そして、第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報S103と、第2の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報S104とに基づいて、第5の画像情報S301、第6の画像情報S302、および第7の画像情報S303を生成する。
第5の画像情報S301は、第3の画像情報S103および第4の画像情報S104における画像位置情報(画像上の座標)が対応する2つの画素(以下、「対応画素対」と呼ぶ。)のうち輝度値が小さい方を最小値として対応画素対ごとに(画像上の座標ごとに)選択することによって生成される画像である。本明細書では、第5の画像情報S301を、「低輝度画像情報」と呼ぶことがある。
第6の画像情報S302は、第3の画像情報S103および第4の画像情報S104における対応画素対のうち輝度値が大きい方を最大値として対応画素対ごとに選択した画像である。本明細書では、第6の画像情報S302を、「高輝度画像情報」と呼ぶことがある。
第7の画像情報S303は、前記第3の画像情報S103および前記第4の画像情報S104の対応画素対ごとに平均演算した値で構成される画像である。本明細書では、第7の画像情報S303を、「平均画像情報」と呼ぶことがある。
第5の画像情報S301および第6の画像情報S302を生成する理由は、偏光照明Qa以外の外乱光の影響を除去するためである。上記のように、第3の画像情報S103は、偏光照明Qaの偏光軸に平行な方向に偏光した光に基づいて生成されるため、基本的には光の鏡面反射成分の情報を主に含む。一方、第4の画像情報S104は、偏光照明Qaの偏光軸に垂直な方向に偏光した光に基づいて生成されるため、基本的には光の拡散成分を主に含む。しかしながら、外乱光の強度や偏光状態、被写体の状態によっては、この関係が逆転する場合がある。すなわち、第3の画像情報S103が拡散成分を示し、第4の画像情報S104が鏡面反射成分を示す場合がある。この逆転現象は、被写体の部分、すなわち画素ごとに生じ得る。このため、本実施形態の演算処理部PR1は、第3の画像情報S103および第4の画像情報S104の対応画素ごとに輝度値を比較し、輝度値の小さい画素のみを集めた第5の画像情報S301と、輝度値の大きい画素のみを集めた第6の画像情報S302とを生成する。
第1の演算処理部PR1によって行われる上記の画像処理により、偏光照明Qa以外に多少の外乱光が存在しても、第5の画像情報S301は主に生体からの光の拡散成分を表す画像情報となり、第6の画像情報S302は主に生体からの光の鏡面反射成分を表す画像情報となる。また、第7の画像情報S303は、偏光フィルタを通さずに入射する第3の波長帯域λ3の光による無偏光画像に相当する画像となる。
図4は、以上の画像処理のイメージを模式的に示す図である。ここで、被写体Obの顔肌にシミXSが存在している場合、第5の画像情報S301には、シミXSの情報が含まれる。一方、第6の画像情報S302には、シミXSの情報は殆ど含まれず、肌表面の毛穴やキメなどの状態XKが主に含まれる。また、第7の画像情報S303には、シミXSおよび表面の毛穴等の状態XKが無偏光状態と同程度に含まれる。
続いて、第1の演算処理部PR1は、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、および第7の画像情報S303に基づいて、第1のカラー画像S305を生成する。
以下、図3Bを参照しながら、第1のカラー画像S305の生成処理の流れの詳細を説明する。
第7の画像情報S303は、上記のように、第1の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第3の画像情報S103、および第2の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第4の画像情報S104の対応する画素ごとに平均演算した値で構成された画像である。このため、第7の画像情報S303は、撮像素子の画素に偏光フィルタがない状態で取得した第3の波長帯域λ3の光の情報を有する画像情報とみなすことができる。
ただし、第3の画像情報S103および第4の画像情報S104は、ともに偏光フィルタを透過した光に基づく画像情報であるため、偏光フィルタがない場合と比較して輝度値が約1/2に減衰している。その影響を補償するため、第7の画像情報S303の輝度値を2倍にする必要がある。また、実際の偏光フィルタの透過率は1ではないので、偏光フィルタの最大透過率をTとすると、その最大透過率による光の減衰の影響を補償する必要がある。
そこで、第1の演算処理部PR1は、以下の式(1)に示す演算を画素ごとに行い、第7の画像情報S303の各画素値を補正した第8の画像情報(補正平均画像情報)S304を生成する。
P304=(2/T)×P303 (1)
ここで、画像を構成する各画素の輝度値をPという記号で表している。すなわち、輝度値P303は、第7の画像情報S303の対応画素の輝度値を示し、輝度値P304は、第8の画像情報S304の対応する画素の輝度値を示す。以下、同様の記法を用いる。
一方、前述したように、第1の波長帯域λ1、第2の波長帯域λ2、および第3の波長帯域λ3は、それぞれ、赤色、緑色、および青色の波長帯域を主に含んでいるので、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、および第7の画像情報S303は、それぞれ、赤成分、緑成分、および青成分の画像情報である。また、第8の画像情報S304も青成分の画像情報である。
そこで、第1の演算処理部PR1は、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、および第8の画像情報S304に対して、ホワイトバランス処理を含む画像合成処理を行うことにより、第1のカラー画像S305を生成する。ここで、第1の画像情報S101にホワイトバランス処理を行った画像を第1のλ1画像情報(第1の色情報)S21、第2の画像情報S102にホワイトバランス処理を行った画像を第1のλ2画像情報(第2の色情報)S22、第8の画像情報S304にホワイトバランス処理を行った画像を第1のλ3画像情報(第3の色情報)S23とする。また、第1の画像情報S101に対するホワイトバランスゲインをゲインRg、第2の画像情報S102に対するホワイトバランスゲインをゲインGg、第8の画像情報S304に対するホワイトバランスゲインをゲインBgとする。なお、ここではG画像を基準にホワイトバランス処理を行うため、ホワイトバランスゲインをGg=1とする。
このようにして生成された第1のλ1画像情報S21、第1のλ2画像情報S22、および第1のλ3画像情報S23を合成して得られる第1のカラー画像S305は、撮像素子に偏光フィルタが設けられていないと仮定した場合に取得されるカラー画像に相当する。
以上のような撮像システムの構成と画像処理により、通常のカラー画像としての第1のカラー画像S305と、シミの部分が強調された画像としての第5の画像情報S301と、肌の表面状態を顕著に示す画像としての第6の画像情報S302とを、同時に取得することができる。これにより、簡易な構成で、カラー画像、拡散成分画像、および鏡面反射成分画像を取得できるため、従来にない有用な撮像システムを実現できる。
本実施の形態では、第1のカラー画像S305の合成に使われる第1のλ1画像情報S21及び第1のλ2画像情報S22は、それぞれ、偏光特性を有しない画素からの第1の画像情報S101及び第2の画像情報S102にゲイン処理を施すことにより取得している。すなわち、偏光特性を有する画素からの画像情報を用いた差分演算などの補正を行っていない。これにより、ノイズの影響が少ないカラー画像を生成することができる。
なお、必ずしもすべての画像を生成する必要はなく、システム全体として必要な画像のみを生成すればよいことは言うまでもない。例えば、第1のカラー画像S305のみを生成してもよいし、第5の画像情報S301および第6の画像情報S302の少なくとも一方のみを生成してもよい。
本実施の形態では、第3の波長帯域λ3を青色としたが、緑色であってもよい。その場合、第1の波長帯域λ1を赤色にし、第2の波長帯域λ2を青色にすることにより、通常のカラー画像と緑色の波長による拡散成分画像と鏡面反射成分画像とが生成されることになる。
さらに、第3の波長帯域λ3は赤色であってもよい。第1の波長帯域λ1を青色、第2の波長帯域λ2を緑色にすることで、通常のカラー画像と赤色の波長による拡散成分画像と鏡面反射成分画像とが生成されることになる。
さらに、第1の波長帯域λ1、第2の波長帯域λ2、第3の波長帯域λ3は、可視光域以外の帯域であってもよい。例えば、近紫外線の帯域や近赤外線の帯域であってもよい。その場合、通常のカラー画像は得られないが、可視光以外の帯域の情報を表す合成画像が得られることとなる。その場合であっても、第5、第6、第7、および第8の画像情報は、それぞれ第3の波長帯域での拡散光の成分、鏡面反射光の成分、減衰された通常の反射光の成分、補正された通常の反射光の成分を示す画像情報である。
また、偏光照明Qaは、白色光を出射するものに限定されず、第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域λ3の光の成分を含む照明光を出射するものであればよい。偏光照明Qaは、用途によっては単色光を照射するものでもよいし、近紫外線や近赤外線を照射するものでもよい。
また、図1に示す外部装置EXTとして表示装置を撮像システムAPに追加すれば、肌のシミ等の生体の特徴箇所の画像をリアルタイムに確認することができる。そのような表示装置として、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
(参考形態)
次に、参考実施形態を説明する。本実施の形態は、第1の演算処理部PR1の代わりに第2の演算処理部PR2を有する点で実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明し、共通する事項についての詳細な説明は省略する。
図5Aは、本実施形態の撮像装置Aの撮像部IPによって取得された画像情報S101〜S104に基づく画像処理の流れの概要を示す図である。図5Bは、当該画像処理の流れの詳細を示す図である。本実施形態では、実施の形態1における第5の画像情報(低輝度画像情報)S301、第6の画像情報(高輝度画像情報)S302の代わりに、第9の画像情報S306が生成される。
第9の画像情報S306は、第3の画像情報S103および第4の画像情報S104における対応画素対ごとに輝度値の差分の絶対値を計算することによって得られる画像情報である。本明細書において、第9の画像情報S306を、「差分画像情報」と呼ぶことがある。上述のように、第3の画像情報S103は、照明光Qaの偏光軸に平行な第1の偏光軸の方向に偏光した光の情報であるため、光の拡散成分と鏡面反射成分の両方を含む。一方、第4の画像情報S103は、照明光Qaの偏光軸にほぼ垂直な第2の偏光軸の方向に偏光した光の情報であるため、光の拡散成分を主に含む。したがって、第3の画像情報S103と第4の画像情報S104との差分を行った場合、拡散成分がキャンセルされ、鏡面反射成分が多く残る。このため、第9の画像情報S306は、鏡面反射成分を反映した画像情報であると言える。
第2の演算処理部PR2は、この第9の画像情報S306と実施形態1に示した第1のカラー画像情報S305とを用いた演算処理により、第2のカラー画像情報S307および第3のカラー画像情報S308を生成する。第2のカラー画像情報S307は、通常のカラー画像から鏡面反射光の成分を抑えたカラー画像を表す。第3のカラー画像情報S308は、通常のカラー画像から鏡面反射光の成分を強調したカラー画像を表す。なお、図5Aおよび図5Bでは、第1のカラー画像情報S305は図示されていない。第1のカラー画像情報S305は、図5Bにおいて、カラー画像S305の構成画像である第1のλ1画像情報(第1の色情報)S21、第1のλ2画像情報(第2の色情報)S22、および第1のλ3画像情報(第3の色情報)S23に分解して図示されている。
まず、第2のカラー画像S307の生成処理を説明する。
第1のλ3画像情報S23は、上記のように、第7の画像情報S303に対して、偏光フィルタの挿入に起因する入射光の減衰の影響を補償するゲイン処理と、ホワイトバランス処理によるゲイン処理とを行うことによって生成される画像である。第2の演算処理部PR2は、この第1のλ3画像情報S23に対し、以下の式(2)に示す演算を行うことにより、第1のλ3画像情報S23から鏡面反射成分を取り除いた第2のλ3画像情報S26を生成する。
P26=P23―(2/T)×Bg×P306 (2)
ここで、輝度値P23は第1のλ3画像情報S23の各画素の輝度値を、輝度値P26は第2のλ3画像情報S26の対応する画素の輝度値を、輝度値P306は第9の画像情報S306の対応する画素の輝度値を示す。式(2)の演算は画素ごとに行われる。
一般に、鏡面反射光の分光特性は、入射光の分光特性がそのまま維持されることが知られている。すなわち、鏡面反射光の色は、被写体の色ではなく、入射光源の色を反映したものとなる。例えば、白色光を赤い被写体に照射した場合、その鏡面反射光は、赤色光ではなく、白色光である。したがって、その入射光源下にある被写体に対してホワイトバランス処理を行ったのちの第1のλ1画像情報S21、第1のλ2画像情報S22、および第1のλ3画像情報S23に、光源色が重畳した場合、その重畳した光のR成分、G成分、およびB成分は、同一の輝度値に相当することになる。言い換えれば、ホワイトバランス処理を行っていない状態のR成分、G成分、およびB成分においては、光源色情報が欠落したままであり、鏡面反射光がそれぞれどの割合で含まれているのかを推定できない。
そこで、第2の演算処理部PR2は、第1のλ1画像情報S21に対し、以下の式(3)に示す演算を行うことにより、第1のλ1画像情報S21から鏡面反射成分を取り除いた第2のλ1画像情報S24を生成する。ここで、輝度値P21は第1のλ1画像情報S21の各画素の輝度値を、輝度値P24は第2のλ1画像情報S24の対応する画素の輝度値を示す。式(3)に示す演算は画素ごとに行われる。
P24=P21―(2/T)×Bg×P306 (3)
同様に、第2の演算処理部PR2は、第1のλ2画像情報S22に対し以下の式(4)に示す演算を行うことにより、第1のλ2画像情報S22から鏡面反射成分を取り除いた第2のλ2画像情報S25を生成する。ここで、輝度値P22は第1のλ2画像情報S22の各画素の輝度値を、輝度値P25は第2のλ2画像情報S25の対応する画素の輝度値を示す。式(4)に示す演算も画素ごとに行われる。
P25=P22―(2/T)×Bg×P306 (4)
次に、第2の演算処理部PR2は、式(2)〜(4)に示す演算によって得られる第2のλ1画像情報S24、第2のλ2画像情報S25、および第2のλ3画像情報S26を合成して第2のカラー画像S307を生成する。この画像は、通常のカラー画像である第1のカラー画像S305に比べ、鏡面反射成分が抑制された、拡散成分が主体のカラー画像である。
次に、第3のカラー画像S308の生成処理を説明する。
第2の演算処理部PR2は、第1のλ3画像情報S23に対し以下の式(5)に示す演算を行うことにより、第1のλ3画像情報S23に鏡面反射成分を加えた第3のλ3画像情報S29を生成する。
同様に、第2の演算処理部PR2は、第1のλ1画像情報S21に対し以下の式(6)に示す演算を行うことにより、第1のλ1画像情報S21に鏡面反射成分を加えた第3のλ1画像情報S27を生成する。
さらに、第2の演算処理部PR2は、第1のλ2画像情報S22に対し以下の式(7)に示す演算を行うことにより、第1のλ2画像情報S22に鏡面反射成分を加えた第3のλ2画像情報S28を生成する。
P27=P21+(2/T)×Bg×P306 (5)

P28=P22+(2/T)×Bg×P306 (6)

P29=P23+(2/T)×Bg×P306 (7)
ここで、輝度値P27は第3のλ1画像情報S27の各画素の輝度値を示し、輝度値P28は第3のλ2画像情報S28の各画素の輝度値を示し、輝度値P29は第3のλ3画像情報S29の各画素の輝度値を示す。式(5)〜(7)に示す演算は画素ごとに行われる。
第2の演算処理部PR2は、第3のλ1画像情報S27、第3のλ2画像情報S28、および第3のλ3画像情報S29を合成することにより、第3のカラー画像S308を生成する。この画像は、通常のカラー画像である第1のカラー画像S305に比べ、鏡面反射成分が主体となるカラー画像である。
以上のような撮像システムの構成および画像処理により、通常のカラー画像としての第1のカラー画像S305と、シミ等の部分が強調されたカラー画像としての第2のカラー画像S307と、肌の表面状態が強調されたカラー画像としての第3のカラー画像S308とを、同時に取得することができる。これにより、簡易な構成で、通常のカラー画像と、鏡面反射成分の影響を抑えたカラー画像と、鏡面反射成分の影響を強調したカラー画像とを取得できるため、従来にない有用な撮像システムを実現できる。
なお、必ずしもすべての画像を生成する必要はなく、全体システムとして必要な画像のみを生成すればよいことは言うまでもない。例えば、第2のカラー画像S307および第3のカラー画像S308の少なくとも一方のみを生成するように第2の演算処理部PR2が構成されていてもよい。
また、第3のカラー画像S308を生成する処理において、式(5)〜(7)の代わりに、以下の式(8)〜(10)に示す演算を行ってもよい。ここで、Eは輝度値P21、P22、およびP23の合成係数を示し、Fは輝度値P306の合成係数を示す。
P27=E×P21+F×(2/T)×Bg×P306 (8)

P28=E×P22+F×(2/T)×Bg×P306 (9)

P29=E×P23+F×(2/T)×Bg×P306 (10)
係数E、Fは、任意に設定することができる。EとFを適当な値に設定することにより、通常画像に対する鏡面反射成分の割合を変化させることができる。これらの第3のλ1画像情報S27、第3のλ2画像情報S28、および第3のλ3画像情報S29を合成した第3のカラー画像S308は、通常のカラー画像である第1のカラー画像S305に比べ、鏡面反射成分の割合を変化させたカラー画像となる。
この調整機能により、被写体が顔肌の場合では肌表面の毛穴やキメなどの状態の強調度合いを任意にコントロールしたカラー画像を得ることができる。係数E、Fの調整は、例えばディスプレイに表示されたユーザインターフェースや、装置に搭載されたボタンなどの操作部を介してユーザによって行われ得る。
また、肌表面の毛穴やキメなどの状態を確認する画像として、カラー画像が必要ではない場合は、例えば青画像情報に注目し、式(10)の代わりに以下の式(11)の演算を行ってもよい。
P29=C×P303+D×P306 (11)
ここで、輝度値P303は第7の画像情報S303の各画素の輝度値を示す。Cは輝度値P303の合成係数を示し、Dは輝度値P306の合成係数を示す。係数C、Dは、任意に設定することができる。
式(11)の演算によって得られる各画素の信号P29で構成される第3のλ3画像情報S29は、実施形態1における第6の画像情報S302に比べ、鏡面反射成分の割合を変化させた画像である。
この機能により、被写体が顔肌の場合では肌表面の毛穴やキメなどの状態の強調度合いを任意にコントロールした画像を得ることができる。
なお式(11)で、C=1、D=0.5に設定した場合、第3のλ3画像情報S29は、実施形態1における第6の画像情報S302と等価となる。
(実施の形態2)
次に、第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、撮像装置Aの撮像部IPの構成が異なる点で、実施の形態1と異なる。以下の説明では、実施の形態1と異なる点を中心に説明し、共通する事項についての詳細な説明は省略する。
図6は、本実施形態の撮像部IPを示す模式図である。本実施形態の撮像部IPは、光軸Vを有するレンズ光学系Lxと、レンズ光学系Lxの焦点近傍に配置されたアレイ状光学素子Kと、モノクロの撮像素子Nbとを備える。モノクロの撮像素子Nbは、カラーフィルタや偏光フィルタを有しない撮像素子である。
レンズ光学系Lxは、被写体(図示せず)からの光が入射する絞りSと、絞りSを通過した光が入射する光学素子L1sと、光学素子L1sを通過した光が入射する光学素子L1pと、光学素子L1pを通過した光が入射するレンズL2とを有する。レンズ光学系Lxは、第1、第2、第3、および第4の光学領域D1、D2、D3、およびD4を有する。図6には、第2および第3の光学領域D2、D3は描かれていない。
レンズL2は、1枚のレンズで構成されていてもよいし、複数枚のレンズで構成されていてもよい。また、絞りSの前後に複数枚に分かれて配置された構成であってもよい。図6では、レンズL2は1枚のレンズから構成されているものとして図示されている。
図7Aは、光学素子L1sを被写体側から見た場合の正面図である。光学素子L1sは、絞りSと光学素子L1pとの間に配置されている。
光学素子L1sは、光学領域D1、D2、D3、およびD4に配置されている。光学領域D1、D2、D3、およびD4は、光軸Vを境界中心として光軸Vに垂直な面内で上下左右に4分割された領域である。光学素子L1sのうち光学領域D1、D2、D3、およびD4に位置する部分の分光透過率特性は、光学領域D3とD4とは同一であるが、光学領域D1、およびD2とは互いに異なる。また、光学領域D1、およびD2に位置する部分の分光透過率特性も異なる。
具体的には、光学素子L1sの光学領域D1、D2に対応する領域には、それぞれ第1の波長帯域λ1の光を主に透過する領域、第2の波長帯域λ2の光を主に透過する領域が配置されている。光学素子L1sの光学領域D3、D4に対応する領域には、ともに第3の波長帯域λ3の光を主に透過する領域が配置されている。
図7Bは、光学素子L1pを被写体側から見た場合の正面図である。光学領域D1、D2、D3、およびD4は光軸Vを境界中心として光軸Vに垂直な面内で上下左右に4分割された領域である。光学素子L1pのうち光学領域D3に位置する部分のみに、第1の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタPLb1が配置され、光学領域D4に位置する部分のみに、第2の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する偏光フィルタPLb2が配置され、その他の領域に位置する部分には、全ての方向に偏光した光を透過するガラス板が配置されている。
図8は、アレイ状光学素子Kの斜視図である。アレイ状光学素子Kにおける撮像素子N側の面には、光学要素Mが格子状に配置されている。それぞれの光学要素Mの断面(縦方向および横方向それぞれの断面)は曲面形状であり、それぞれの光学要素Mは、撮像素子N側に突出している。このように、光学要素Mはマイクロレンズであり、アレイ状光学素子Kは、マイクロレンズアレイである。
図9Aは、アレイ状光学素子Kと撮像素子Nbとを拡大して示す図であり、図9Bは、アレイ状光学素子Kと撮像素子Nb上の画素との位置関係を示す図である。アレイ状光学素子Kは、光学要素Mが形成された面が撮像面Ni側に向かうように配置されている。撮像面Niには、画素Pが行列状に配置されている。画素Pは、画素Pb1、画素Pb2、画素Pb3、および画素Pb4に区別できる。
アレイ状光学素子Kは、レンズ光学系Lxの焦点近傍に配置されており、かつ撮像面Niから所定の距離だけ離れた位置に配置されている。また、撮像面Ni上には、画素Pb1、Pb2、Pb3、Pb4の表面を覆うようにマイクロレンズMsが設けられている。
アレイ状光学素子Kは、光学素子L1s、およびL1pで構成される光学領域D1、D2、D3、およびD4を通過した光束の大部分がそれぞれ撮像面Ni上の画素Pb1、画素Pb2、画素Pb3、および画素Pb4に到達するように設計されている。具体的には、アレイ状光学素子Kの屈折率、撮像面Niからの距離及び光学要素M表面の曲率半径等のパラメータを適切に設定することにより、上記構成が実現する。
従って、画素Pb1には、第1の波長帯域λ1の光が主に入射するため、画素P1の出力のみを抽出することにより、第1の波長帯域λ1の光の情報を有する第1の画像情報S101を生成することができる。同様に、画素Pb2の出力のみを抽出することにより、第2の波長帯域λ2の光の情報を有する第2の画像情報S102を生成することができる。また、画素Pb3には、第3の波長帯域λ3において第1の偏光軸の方向に偏光した光が主に入射するため、画素Pb3の出力のみを抽出することにより、第1の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第3の画像情報S103を生成することができる。また、画素Pb4には、第3の波長帯域λ3において第2の偏光軸の方向に偏光した光が主に入射するため、画素Pb4の出力のみを抽出することにより、第2の偏光軸の方向に振動し、かつ第3の波長帯域λ3の光の情報を有する第4の画像情報S104を生成することができる。
このような構成により、撮像部IPは、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、第3の画像情報S103、および第4の画像情報S104を取得することができる。これらの画像情報に基づく画像合成処理は、実施の形態1、参考形態で示した画像処理の手順のいずれか、あるいは両方を適用することができる。
また、本実施の形態では、光学素子L1s、およびL1pの光学領域D1、D2、D3、およびD4が互いに離間しているため、撮像領域NiにおけるPb1、Pb2、Pb3、およびPb4で取得した画像には、互いに被写体距離に対応した視差が発生する。従って、演算処理部PR1またはPR2は、第1から第4の画像情報S101〜S104に含まれる視差を補正した上で、上述の画像処理を行ってもよい。例えば、図3Aおよび図3Bに示す第5の画像情報S301を生成する場合は、第1の演算処理部PR1が第3の画像情報S103と第4の画像情報S104との間の視差を補正した後に合成してもよい。具合的には、第1の画像情報S101を基準画像とし、第2の画像情報S102の視差補正画像、第3の画像情報S103の視差補正画像、第4の画像情報S104の視差補正画像をそれぞれ生成した後に合成処理を行えばよい。各視差補正画像は、各画像の微小ブロック毎にパターンマッチングを行うことにより抽出し、微小ブロック毎に抽出した視差の分だけ画像をずらすことにより生成できる。
以上のような構成により、実施の形態1、参考形態と同様、通常のカラー画像と、拡散成分が強調された画像およびそのカラー画像と、鏡面反射成分が強調された画像およびそのカラー画像とを同時に取得できる撮像システムを実現することができる。
本実施の形態では、光学素子L1sおよびL1pの構成を目的に応じて変更することができる。特に、光学素子L1sにおいては、誘電体多層膜を適用することにより、所望の分光特性を設計することができるため、分光特性のカスタマイズが容易になる。
上記の例では、アレイ状光学素子Kが撮像面Niから所定の距離だけ離れた位置に配置されているが、空間を設けるのではなく、撮像素子の上部に直接構成してもよい。
(実施の形態3)
次に、第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、撮像装置Aの撮像部IPの構成が異なる点で、実施の形態1、および2と異なる。以下、実施の形態1、および2と異なる点を中心に説明し、共通する事項についての詳細な説明は省略する。
図10は、本実施形態の撮像部IPの構成を示す模式図である。本実施形態の撮像装置の撮像部IPは、複眼レンズLLと、第1の波長帯域λ1の光を主に透過するバンドパスフィルタF1と、第2の波長帯域λ2の光を主に透過するバンドパスフィルタF2と、第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタF3と、同じく第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタF4と、第1の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する第1の偏光フィルタPLc1と、第2の偏光軸の方向に偏光した光を主に透過する第2の偏光フィルタPLc2と、撮像素子Ncとを有している。
複眼レンズLLには、撮像素子Ncの撮像面Niにほぼ平行な同一平面上にレンズLa1、La2、La3、およびLa4が配列されている。また、撮像素子Nc上の撮像面Niには、レンズLa1、La2、La3、およびLa4にそれぞれ一対一に対応する撮像領域Ni1、Ni2、Ni3、およびNi4が設定されている。
撮像部IPは、4つの光路によって被写体(図示せず)を撮像する。すなわち、レンズLa1と第1の波長帯域λ1の光を主に透過するバンドパスフィルタF1とを介して撮像領域Ni1に到達する光路、レンズLa2と第2の波長帯域λ2の光を主に透過するバンドパスフィルタF2とを介して撮像領域Ni2に到達する光路、レンズLa3と第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタフィルタF3と第1の偏光フィルタPLc1とを介して撮像領域Ni3に到達する光路、およびレンズLa4と第3の波長帯域λ3の光を主に透過するバンドパスフィルタフィルタF4と第2の偏光フィルタPLc2とを介して撮像領域Ni4に到達する光路である。
このような構成により、撮像部IPは、撮像領域Ni1、Ni2、Ni3、およびNi4から、それぞれ第1の波長帯域λ1の光の情報を有する第1の画像情報S101、第2の波長帯域λ2の光の情報を有する第2の画像情報S102、第3の波長帯域λ3の光の情報を有しかつ第1の偏光軸の方向に偏光した光の情報を有する第3の画像情報S103、および第3の波長帯域λ3の光の情報を有しかつ第2の偏光軸の方向に偏光した光の情報を有する第4の画像情報S104を取得することができる。
また、本実施の形態では、レンズLa1、La2、La3、およびLa4が互いに離間して配列されているため、撮像領域Ni1、Ni2、Ni3、およびNi4で取得した画像には、互いに被写体距離に対応した視差が発生する。従って、演算処理部PR1またはPR2は、第1から第4の画像情報S101〜S104に含まれる視差を補正した上で、上述の画像処理を行ってもよい。例えば、図3Aおよび図3Bに示す第5の画像情報S301を生成する場合は、第1の演算処理部PR1が第3の画像情報S103と第4の画像情報S104との間の視差を補正した後に合成してもよい。具合的には、第1の画像情報S101を基準画像とし、第2の画像情報S102の視差補正画像、第3の画像情報S103の視差補正画像、第4の画像情報S104の視差補正画像をそれぞれ生成した後に合成処理を行えばよい。各視差補正画像は、各画像の微小ブロック毎にパターンマッチングを行うことにより抽出し、微小ブロック毎に抽出した視差の分だけ画像をずらすことにより生成できる。
このような構成により、撮像部IPは、第1の画像情報S101、第2の画像情報S102、第3の画像情報S103、および第4の画像情報S104を取得することができる。画像合成は、実施の形態1および参考形態で示した画像処理の手順のいずれか、あるいは両方を適用することができる。
以上のような構成により、実施の形態1および2と同様に通常のカラー画像と、拡散成分が強調された画像およびそのカラー画像と、鏡面反射成分が強調された画像およびそのカラー画像とを同時に取得できる撮像システムを実現することができる。
(実施の形態4)
次に、第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は、偏光照明Qaにおける偏光フィルタPLQ1の偏光軸の方向が水平方向に設定されている点で、実施の形態1、2、および3と異なる。以下、実施の形態1、2、および3と異なる点を主に説明し、共通する事項についての説明は省略する。
図11Aは、本実施形態の撮像システムAPを示す模式図である。撮像システムAPは、偏光照明Qaと、撮像装置Aと、表示装置(ディスプレイ)DPとを有している。表示装置DPは、偏光照明Qaの照射方向と同じ側に設けられ、撮像によって生成した画像を表示するように構成されている。撮像システムAPは、図示される要素の他、筐体の内部に制御部CS、撮像部、演算処理部などの他の要素を有している。このような構成により、撮像システムAPは、電子ミラーとして利用することができる。
本実施形態の偏光照明Qaにおける偏光フィルタPLQ1は、第1の偏光軸の方向が水平方向に設定されている。本明細書において「水平方向」とは、撮像システムAPが撮影を行っている最中の偏光照明Qaの姿勢において、地表面にほぼ平行な方向を意味する。通常、撮像システムAPは、人が直立している状態または座っている状態で撮影を行う。したがって、この撮影中の状態において、第1の偏光軸の方向が地表面にほぼ平行になるように偏光フィルタPLQ1が設けられていればよい。なお、「ほぼ平行」とは、厳密に平行である場合に限らず、例えば15度よりも小さい角度で傾いている場合も含むものとする。一方、本明細書において「垂直方向」とは、撮影中の偏光照明Qaの姿勢において、地表面にほぼ垂直な方向を意味する。「ほぼ垂直」とは、厳密に垂直である場合に限らず、例えば75度〜105度の範囲で傾いている場合も含むものとする。
本実施形態では、偏光フィルタPLQ1は、水平方向に偏光した光を主に透過させ、第1の偏光軸と直交する方向、すなわち垂直方向に偏光した光の大部分を吸収する。したがって、被写体Obには、水平方向に偏光した光のみが照射される。この光による顔肌での鏡面反射成分には、照射される光の偏光情報が維持され、水平方向に偏光した光が多く含まれることになる。
一方、通常の室内照明下での使用を想定した場合、図11Bに示すように、被写体Obの上方に照明装置EXLが設置されている場合が多い。そのような照明装置EXLからの光による顔肌の鏡面反射成分には垂直方向の成分の多くが除去され、水平方向に偏光した光が多く含まれると考えられる。仮に偏光照明Qaにおける偏光フィルタPLQ1の偏光軸の方向が水平方向からずれている場合、鏡面反射成分の画像情報を正しく得られないおそれがある。
そこで、本実施形態では、偏光フィルタPLQ1の偏光軸の方向は水平方向に設定される。これにより、偏光照明Qaによる被写体Obからの反射光の鏡面反射成分の偏光軸の方向と通常の室内照明による鏡面反射成分の偏光軸の方向とが一致することになる。このため、撮像部IPにおける偏光フィルタによる光線制御の精度を保つことができる。
本実施形態のように、表示装置DPを追加すれば、肌のシミ等の生体の特徴箇所を示す画像をリアルタイムに確認することができる。また、表示装置DPの近傍に偏光照明Qaと撮像装置Aを配置することにより、効率よく被写体を照明し、その被写体の画像を表示することが可能となる。ここで、「近傍」とは、例えば表示装置DPが長方形状である場合、表示装置DPの外周部と偏光照明Qaまたは撮像装置Aの外周部との距離(空間間隔)が、表示装置DPの長辺の長さよりも短い場合を指す。表示装置DPが仮に楕円形状である場合、「近傍」とは、表示装置DPの外周部と偏光照明Qaまたは撮像装置Aの外周部との距離(空間間隔)が長径よりも短い場合を指す。
表示装置DPとして、複数の偏光フィルタを備える液晶ディスプレイを用いた場合、その液晶ディスプレイの偏光軸の方向を偏光照明Qaの偏光フィルタPLQ1の偏光軸の方向に一致させるように配置すれば、液晶ディスプレイ自体からの光も被写体に対する照明の一部とすることができるため、効率がよい。
表示装置DPとして液晶ディスプレイを用いた場合、例えば図11Cに示すように、液晶ディスプレイの一部を偏光照明Qaとして利用してもよい。この場合、偏光照明Qaとして用いられる液晶ディスプレイの一部には、カラーフィルタが設けられている必要はない。図11Cの例では偏光照明Qaは表示装置DPの両側に設けられているが、周囲を囲むように設けられていてもよい。
また、撮像システムの構成要素に図11Bに示す照明装置EXLのような補助照明が含まれていてもよい。本実施形態では、偏光照明Qaの偏光軸の方向が水平方向に設定されているため、補助照明が存在していても、実施形態1または参考形態の画像処理により、適切に画像を生成することができる。
以上のような構成により、本実施形態の撮像システムAPは、多少外乱光が存在する環境下においても、実施の形態1、2、および3と同様に通常のカラー画像と、拡散成分が強調された画像およびそのカラー画像と、鏡面反射成分が強調された画像およびそのカラー画像とを同時に取得することができる。
なお、本実施形態においては、必ずしも実施形態1または参考形態における全ての画像処理を行う必要はない。用途に応じて一部の画像情報のみを生成してもよい。例えば、撮像装置Aは、水平方向に偏光した光の情報を有する水平偏光画像情報、および垂直方向に偏光した光の情報を有する垂直偏光画像情報のみを生成するように構成されていてもよい。その場合、撮像装置Aには、水平方向に偏光した光のみを透過させる偏光フィルタ、および垂直方向に偏光した光のみを透過させる偏光フィルタが設けられていればよい。
(他の実施の形態)
実施の形態1〜4は、偏光特性を有しない(偏光フィルタを設けていない)画素からの画像情報として第1の波長帯域の光の情報、および第2の波長帯域の光の情報を取得しているが、本願発明はこれに限定されない。偏光特性を有しない画像情報として、第1の波長帯域の光の情報のみを取得してもよいし、第1及び第2の波長帯域の光の情報と、他の波長帯域の光の情報とを取得してもよい。
また、実施の形態1〜4は、被写体の顔等を撮影して肌の健康状態を診断する用途として記載しているが、本願発明はこれに限定されない。
たとえば、車載カメラとして例えば路面状態を検出する用途として使用してもよい。この場合、偏光特性を有する第3及び第4の画像情報を用いて、路面の湿潤状態を検出することができる。また、偏光特性を有しない第1の画像情報に基づいて、信号検出、黄色線、交通標識などを検出することができる。このとき、差分演算を行うなど、偏光特性を有する画像情報を用いた補正は行わない。これにより、ノイズの影響を低減した検出を行うことができる。偏光照明は必ずしも必要でない。
そのほかに、食品の成分を検出するセンシングカメラとして使用してもよい。食品成分の検出方法としては、例えば、撮影した画像情報から近赤外領域の吸収スペクトルを測定した結果と、既知のサンプル食品データ群の近赤外領域に対する吸光度と、に基づいて推定する方法が考えられる。しかし、この場合、食品表面での鏡面反射が大きいと食品内部からの拡散反射光が遮られてしまい、正確な成分計測が困難になる。そこで、偏光軸の異なる近赤外領域の第3および第4画像情報に基づいて、食品の内部の情報を取得し、内部成分を推定してもよい。また、偏光特性を有しない第1の画像情報を用いて、食品の位置や色情報を検出してもよい。このとき、差分演算を行うなど、偏光特性を有する画像情報を用いた補正は行わない。これにより、ノイズの影響を低減した検出を行うことができる。偏光照明は必ずしも必要ではない。
図12は、このような偏光照明を有しない撮像システムにおける撮像装置Aが有する演算処理部PR3による画像処理の流れの一例を示す図である。なお、この例では、上記の第2の画像情報に相当する画像情報を利用しないため、これまでの説明における第3の画像情報および第4の画像情報に対応する画像情報を、それぞれ「第2の画像情報」および「第3の画像情報」と改めて呼んでいる。第2の画像情報S402は、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有し、第3の画像情報は、第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する。ここで、第2の波長帯域は、上記の各実施形態における第3の波長帯域に対応するが、各波長帯域の決め方は任意であるため、これらの用語の差異は特に重要ではない。
したがって、この例における撮像部IPは、被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報S401、第1の偏光軸の方向に偏光した第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報S402、および第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第2の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報S403を取得するように構成されている。また、演算処理部PR3は、第2の画像情報S402および第3の画像情報S403に基づいて被写体の鏡面反射成分の画像情報S442、および内部拡散成分の画像情報S441の少なくとも一方を取得する。演算処理部PR3は、さらに、第1の画像情報S401に基づいて、第2の画像情報S402および第3の画像情報S403を用いずに被写体情報である第1の画像S405を取得して出力する。
図12の例では、実施の形態1と同様、第2の画像情報S402と第3の画像情報S403とで最大値演算処理を行うことによって得られた画像情報を鏡面反射成分の画像情報S442とし、最小値演算処理を行うことによって得られた画像情報を内部拡散成分の画像情報S441としている。ただしこれは一例であり、それ以外の方法で画像情報S441、S442を生成してもよい。
上記の例では、演算処理部PR3は、被写体情報を生成する際、第2の画像情報S402および第3の画像情報S403を利用しないこととしたが、これらの画像情報を利用してもよい。これにより、例えば第1の画像S405に比べて鏡面反射成分または内部拡散成分が強調された画像や、色調が補正された画像を生成することができる。ただしこの場合も、第1の画像情報S401と、第2および第3の画像情報S402、S403との差分演算を行わずに被写体情報が生成される。これにより、ノイズの影響を低減した画像を生成することができる。
以上の各実施形態における演算処理部の機能を、独立した画像処理装置に実装してもよい。そのような画像処理装置は、例えば図3A、3B、5A、5B、図12のいずれかに示される信号演算を行うことにより、実施形態1または参考形態におけるいずれかの画像情報を生成するように構成される。
本願の技術は、上述の各実施形態における処理を規定するソフトウェア(コンピュータプログラム)にも適用され得る。そのようなコンピュータプログラムに規定される動作は、例えば図3A、3B、5A、5B、図12に示すとおりである。このようなプログラムは、可搬型の記録媒体に記録されて提供され得る他、電気通信回線を通じても提供され得る。装置に搭載されたコンピュータがこのようなプログラムを実行することにより、上記の実施形態で説明した各種動作を実現することができる。
本発明の一態様にかかる撮像システムは、例えば肌診断カメラ、電子ミラー、化粧支援装置、車載カメラ、食品センシングカメラ等の撮像装置および表示装置として有用である。
IP 撮像部
A 撮像装置
AP 撮像システム
λ1〜λ3 波長帯域
S101〜S104 画像情報
PR1、PR2 演算処理部
S301〜S304、S306 画像情報
S305、S307、S308 カラー画像
S21〜S29 画像情報
P303、P304、P306 輝度値
S401〜S403 画像情報
S405 第1の画像
S441 内部拡散成分の画像情報
S442 鏡面反射成分の画像情報
P21〜P29 輝度値
Rg、Gg、Bg ホワイトバランスゲイン
Qa 偏光照明
LS1 光源
PLQ1、PLb1、PLb2 偏光フィルタ
PLc1、PLc2 偏光フィルタ
L、L2 レンズ
Ob 被写体
CS 制御部
EXT 外部装置
Na、Nb、Nc 撮像素子
LL 複眼レンズ
La1〜La4 複眼レンズの光学要素
F1〜F4 バンドパスフィルタ
Ni 撮像面
Ni1〜Ni4 撮像面上の撮像領域
Pa1〜Pa4 撮像素子上の画素
Lx レンズ光学系
L1s、L1p 光学素子
D1〜D4 光学領域
S 絞り
V 光軸
B1〜B4 光線
K アレイ状光学素子
M アレイ状光学素子における光学要素
Ms 撮像素子上のマイクロレンズ
Pb1〜Pb4 撮像素子上の画素
T 撮像装置内の偏光フィルタの最大透過率
C、D、E,F 画素演算時の合成係数
DP 表示装置
EXL 照明装置

Claims (1)

  1. 第1の偏光軸の方向に偏光した光を出射するように構成された偏光照明と、
    前記偏光照明から出射され被写体で反射された光を受けるように配置され、第1の波長帯域の光の情報を有する第1の画像情報、第2の波長帯域の光の情報を有する第2の画像情報、前記第1の偏光軸の方向に偏光した第3の波長帯域の光の情報を有する第3の画像情報、および前記第1の偏光軸の方向とは異なる第2の偏光軸の方向に偏光した前記第3の波長帯域の光の情報を有する第4の画像情報を取得するように構成された撮像部と、
    前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の小さい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる低輝度画像情報、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対のうち輝度値の大きい画素を対応画素対ごとに選択することによって得られる高輝度画像情報の少なくとも一方、および前記第3および第4の画像情報における対応画素対ごとの輝度値の平均値を示す平均画像情報を生成し、前記第1の画像情報、前記第2の画像情報、および前記平均画像情報に基づく画像処理により、カラー画像を生成するように構成された演算処理部と、
    を備えた撮像システム。
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