JP5872429B2 - 制御システム - Google Patents
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Description
演算結果の信頼性を向上させるためには、複数の演算装置での演算結果を用いることで、例えば多数決的に演算結果を評価したり、それぞれの演算装置の稼働率などに従って障害安全係数を判定したりすることが挙げられる。
しかし、現状では、前述した評価の方法や障害安全係数の指定方法が明確でなく、演算結果の信頼性の向上についても明確ではない。
また、実施形態によれば、制御システムは、ネットワークに接続されて、データを入力して、前記データに基づいた演算結果を外部機器へ出力する入出力装置と、前記ネットワークに接続されて、前記入出力装置から入力されたデータおよび前記データに関わる演算条件を分配する分配装置と、前記ネットワークに接続されて、前記分配装置により分配された前記データと前記演算条件に基づいて演算を行う複数の演算装置とをもつ。制御システムは、前記ネットワークに接続されて、前記複数の演算装置からの演算結果を、前記複数の演算装置のそれぞれに定められた重みに基づいた重み付け和を求めることで集約する集約装置をもち、前記定められた重みは、前記演算装置による演算所要時間に基づいて更新される。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態における制御システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態における制御システムは、入出力装置1、分配装置2、複数の演算装置3、および集約装置4がネットワーク5を介して接続されてなる。複数の演算装置3のそれぞれは、物理的に離れたサーバで構築される。
図2に示すように、入出力装置1は、入力部11、伝送部12、出力部13を有する。入力部11は、外部のセンサ20からのデータを入力する。伝送部12は、入力部11により入力したデータを分配装置2に伝送する。また、伝送部12は、集約装置4からの後述する集約結果を出力部13に伝送する。出力部13は、この集約結果を外部のアクチュエータ30により出力する。
図3に示すように、分配装置2は、伝送部21、分配部22、伝送部23を有する。伝送部21は、入出力装置1から伝送されたデータを受信する。分配部22は、伝送部21により受けたデータに対する、演算装置3による演算条件を、伝送部23を介して複数の演算装置3に分配する。
図4に示すように、複数の演算装置3のそれぞれは、伝送部31、演算部32、演算結果保持部33、伝送部34を有する。伝送部31は、分配装置2からの伝送されたデータをネットワーク5を介して受信する。演算部32は、伝送部31により受けたデータと演算条件とに基づいて、このデータに対する演算のための制御プログラムを内部記憶から読み出して演算を実行し、この演算の結果を演算結果保持部33に保持した上で、この演算結果を伝送部34、ネットワーク5を介して集約装置4に伝送する。
図5に示すように、集約装置4は、伝送部41、集約部42、伝送部43を有する。伝送部41は、複数の演算装置3のそれぞれからの伝送されたデータをネットワーク5を介して受信する。集約部42は、伝送部41により受けた、複数の演算装置3からのそれぞれによる演算の結果を集約して、この集約の結果を伝送部43、ネットワーク5を介して入出力装置1に出力する。
図6に示すように、第1の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42dを有する。
入出力装置1の入力部11は、センサ20からの制御入力データを入力する。
入出力装置1の伝送部12は、入力した制御入力データである入出力データと、自装置の情報である入出力装置情報とをあわせた状態データを、出力部13を介して分配装置2へ伝送する。
入出力装置1の伝送部12が集約装置4からの集約結果を受けると、出力部13は、この集約結果を基にアクチュエータ30へ制御出力データを出力する。
本実施形態において、集約装置4の集約部42の集約処理部42bは、複数の演算装置3のそれぞれからの演算結果を、以下の式(1)に従って重み付け和を求めることで集約する。
y=Σ(wi×xi)÷Σ(wi) …式(1)
ここで、yは演算結果の集約結果を示し、wiはi(i=1,2,…N)演算装置のそれぞれについて定められた重みを示し、xiはi演算装置の演算結果を示す。
図7(a)は、入出力装置1から分配装置2へ伝送されるデータ構造であり、入出力装置情報と入出力データでなる状態データである。入出力装置情報は、ネットワークでのアドレス情報を含む。入出力データは、センサ20からの制御入力データを含む。
図7(b)は、分配装置2から複数の演算装置3のそれぞれへ制御条件とは別に伝送されるデータ構造であり、状態データ、分配装置情報、演算条件でなる。
前述した集約装置4は、図8に示すように入出力装置1と一体型とした装置であってもよい。
この一体型とした入出力・集約装置1aは、入出力装置1が有していた入力部11、伝送部12、出力部13を有し、さらに、伝送部12と出力部13の間には、集約装置4が有していた集約部42が設けられる。
また、前述した集約装置4は、図9に示すように分配装置2と一体型とした装置であってもよい。
この一体型とした分配・集約装置2aは、分配装置2が有していた伝送部21、分配部22、伝送部23を有する。分配・集約装置2aは、さらに、集約装置4が有していた伝送部41、集約部42、伝送部43を有する。
また、分配・集約装置2aの伝送部23と伝送部41とを一体化してもよいし、伝送部21と伝送部43とを一体化してもよい。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態における制御システムの構成のうちすでに説明したものと同一部分の説明は省略する。
一般的に、演算装置3の導入から現在までの時間である稼働時間が長いと、この演算装置3による演算結果の信頼性は低くなる。
そこで、この第2の実施形態では、集約装置4の集約部42の重み情報記憶部42cに記憶される、複数の演算装置3のそれぞれの重みを、以下の式(2)に示すような、演算装置3の稼動情報の関数とする。
wi=wi0×exp(−truni÷trun0) …式(2)
ここで、truniはi演算装置3の稼働時間を示し、wi0は演算装置3の稼働時間が0の時の、この演算装置3の重みを示す、trun0は時定数に相当する係数を示す。
図10に示すように、第2の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42d、稼働情報取得部42e、重み情報演算部42fを有する。
稼働情報取得部42eは、演算装置3から伝送部41が受けた演算装置情報から、演算装置3の稼働時間を取得する。
重み情報演算部42fは、前述した、複数の演算装置3それぞれの稼働時間が0の時の、各演算装置3の重みの情報を記憶する。
次に、第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態では、集約装置4の集約部42の重み情報記憶部42cに記憶される、複数の演算装置3のそれぞれの重みは、演算装置3の信頼性性能情報の関数とする。
この実施形態では、演算装置3の信頼性性能情報の関数を、演算装置3内のCPUのコア数、演算装置3内のメモリのECC(Error Checking and Correction)、演算装置3内のHDD(ハードディスクドライブ)のRAID(Redundant Array of Independent Disks)等の関数とする。
一般的に、演算装置3内にCPUが複数のコアであると、CPUが内部で冗長処理を行っているため、コア数が1つであるのと比較して演算結果の信頼性が高い。
図11に示すように、第3の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42d、重み情報演算部42f、性能情報取得部42gを有する。
性能情報取得部42gは、演算装置3から伝送部41が受けた演算装置情報から、演算装置3の信頼性性能情報を取得する。
wi=wcpu×cpui+wmem×memi+whdd×hddi …式(3)
ここで、wcpuはcpuのコア数に対する重みを示し、cpuiはi(=1,2,…,N)演算装置のCPUのコア数を示し、wmemは演算装置のメモリのECCに対する重みを示し、memiはi演算装置のメモリのECCを示し、whddは演算装置のHDDのRAIDに対する重みを示し、hddiはi演算装置のHDDのRAIDを示す。
次に、第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態では、演算装置3の重みは、この演算装置3による演算所要時間の関数(または減少関数)とする。
図12は、第4の実施形態における制御システムの集約装置の集約部の機能構成を示すブロック図である。
図12に示すように、第4の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42d、重み情報演算部42f、演算所要時間取得部42hを有する。
演算所要時間取得部42hは、演算装置3から伝送部41が受けた演算開始時刻および演算終了時刻から、演算装置3による演算所要時間を取得する。
wi=wi0×exp(−(tcali−testi)÷tcal0) …式(4)
ここで、tcaliはi(=1,2,…,N)演算装置3による演算所要時間を示し、testiはi演算装置による演算予想時間を示す。この演算予想時間は、集約部42の内部記憶に記憶されている。
次に、第5の実施形態について説明する。この第5の実施形態では、演算装置3の重みは、この演算装置3からの演算所要時間により更新される。
図13は、第5の実施形態における制御システムの集約装置の集約部の機能構成を示すブロック図である。
図13に示すように、第5の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42d、重み情報演算部42f、演算所要時間取得部42h、判別部42iを有する。
判別部42iは、演算所要時間取得部42hにより取得した、演算装置3の演算所要時間が、この演算予想時間内か、演算予想時間を超過したかを判別する。演算予想時間は、判別部42iの内部記憶に記憶される。
winew=wmin+(wiold−wmin)×βout …式(5)
ここで、wminは演算装置の重みの最小値を示し、βoutは演算装置の演算所要時間が演算予想時間超過の場合の重みの更新ゲイン(1未満の値)を示し、wioldは更新前の重みを示し、winewは更新後の重みを示す。
winew=−(−wmax+(wmax−wiold)×βin) …式(6)
ここで、wmaxは演算装置の重みの最大値を示し、βinは演算装置の演算所要時間が演算予想時間内の場合の重みの更新ゲイン(1未満の値)を示す。
次に、第6の実施形態について説明する。この第6の実施形態では、集約装置4で扱う、演算装置3の重みを、複数の演算装置3のそれぞれによる演算結果の多数決により更新する。
図14は、第6の実施形態における制御システムの集約装置の集約部の機能構成を示すブロック図である。
図14に示すように、第6の実施形態における集約装置4の集約部42は、演算結果取得部42a、集約処理部42b、重み情報記憶部42c、集約結果出力部42d、重み情報演算部42f、演算所要時間取得部42h、判別部42jを有する。
判別部42jは、演算結果取得部42aにより取得した、複数の演算装置3それぞれの演算結果が異なり、かつ、この結果が異なる演算装置3が1つであるか否かを判別する。
このβminは、演算装置3の重みを最小値に近づけるための更新ゲイン(1未満の値)を示す。
winew=−(−wmax+(wmax−wiold)×βmax) …(8)
このβmaxは、演算装置3の重みを最大値に近づけるための更新ゲイン(1未満の値)を示す。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (5)
- ネットワークに接続されて、データを入力して、前記データに基づいた演算結果を外部機器へ出力する入出力装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記入出力装置から入力されたデータおよび前記データに関わる演算条件を分配する分配装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記分配装置により分配された前記データと前記演算条件に基づいて演算を行う複数の演算装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記複数の演算装置からの演算結果を、前記複数の演算装置のそれぞれに定められた重みに基づいた重み付け和を求めることで集約する集約装置とを備え、
前記定められた重みは、前記演算装置による演算所要時間の関数であることを特徴とする制御システム。 - ネットワークに接続されて、データを入力して、前記データに基づいた演算結果を外部機器へ出力する入出力装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記入出力装置から入力されたデータおよび前記データに関わる演算条件を分配する分配装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記分配装置により分配された前記データと前記演算条件に基づいて演算を行う複数の演算装置と、
前記ネットワークに接続されて、前記複数の演算装置からの演算結果を、前記複数の演算装置のそれぞれに定められた重みに基づいた重み付け和を求めることで集約する集約装置とを備え、
前記定められた重みは、前記演算装置による演算所要時間に基づいて更新されることを特徴とする制御システム。 - 前記演算装置から前記集約装置へ伝送される情報は、前記演算装置による演算結果の識別番号、演算日時、演算装置情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の制御システム。
- 前記入出力装置と前記集約装置が一体型の装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制御システム。
- 前記分配装置と前記集約装置が一体型の装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制御システム。
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