JP5870886B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、電気モータを動力源とする電動工具に関し、特にモータ用の回路基板とモータのステータコイルとの結線固定方法を改良した電動工具に関する。
先端工具を駆動する電動工具の駆動源として、直流電力または交流電力を用いた電気モータが用いられる。その電気モータとして近年、効率や制御の容易さの観点からブラシレスDCモータが広く用いられるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。このような電動工具においては モータ駆動用の回路基板と、コイルを巻くための絶縁部材、ステータコアが互いに隣接したブラシレスモータが用いられることが多いが、電動工具の使用に伴う振動により回路基板に半田付けしたステータコイルが断線する恐れがあるため、十分な対策をとる必要があった。従来のバッテリを用いて駆動されるブラシレスモータの場合は、ステータコイルの線径が太いため半田付けした部分が断線し難いが、商用電源を整流化してブラシレスモータを直接駆動する場合には電圧が高いためのステータコイルの線径が細くてすむが、その結果、断線の恐れが高くなる。この問題を解決するための一般的な技術として、コイル線をステータコアに巻回後、回路基板とステータコアのコイル部(コイル巻回部)の間でたるみ(フォーミング)を持たせた引出部とし、工具本体から伝達される振動をたるみ(フォーミング)により吸収させることによりステータコイルの断線を防止することが行われていた。
特開2012−139749号公報
従来のステータコイルにたるみ(フォーミング)を持たせる方法を採用すると大部分の問題を解決できる。しかしながら一層の断線防止化策を採用することにより製品の信頼性をさらに向上させることは永遠のテーマである。発明者らは製品開発の過程において、使用する電動工具の振動(加振力)によっては、ステータコイルとの固有振動数と近い周波数で振動する場合があり、この場合は共振現象によりステータコイルの振幅が大きくなることでステータコイルの断線に繋がる恐れがあることを見いだした。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ステータコイルの断線を防止し、信頼性の優れたブラシレスモータを搭載した電動工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡単な部材を追加するだけでステータコイルの取り付け固定を強化し、コストアップを抑えたブラシレスモータを搭載した電動工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、ロータとステータを有するブラシレスモータと、ブラシレスモータを駆動するためのスイッチング素子と、スイッチング素子を搭載する回路基板と、ブラシレスモータの駆動力を先端工具に伝達する動力伝達機構と、これらを収容するハウジングを有し、ステータはステータコイルを含み、ステータコイルのコイル部分から引き出される引出線の端部が回路基板に半田付けされる電動工具において、引出部に熱収縮チューブを被せた後に回路基板への半田付けを行い、熱収縮チューブを熱で収縮させた後に、熱収縮チューブの回路基板側端部と回路基板を接着剤にて接着するようにした。また、引出部のコイル部側の端部において、熱収縮チューブとコイル部分を接着剤にて接着するか、又は、樹脂で覆うようにした。
本発明の他の特徴によれば、回路基板は、ステータに含まれるステータコアの軸方向後方側に設けられるインシュレータにより保持され、引出部はインシュレータに沿って配回され、その一部においてインシュレータに固定される。ステータは、筒体部と、筒体部の内周面側から半径方向内方に放射状に突出し筒体部の軸方向に延びる複数のティースと、それぞれのティースに沿って巻回されるコイルを有し、ステータの軸方向の端部にステータの軸方向断面形状に対応する形状のインシュレータを設け、軸方向両端に設けられるインシュレータのティース間にコイルを巻回するように構成した。
本発明のさらに他の特徴によれば、ロータは永久磁石を含み、ステータの内周面側にて回転軸により回転可能に保持される。また、回路基板は円筒状のインシュレータに固定され、引出部は絶縁部材の内周側に配置される。さらに、インシュレータには雌ネジ部が設けられ、回路基板は雄ネジを貫通させる貫通穴が形成され、雄ネジを雌ネジ部に螺合させることにより回路基板をインシュレータに固定される。
請求項1の発明によれば、コイルの引出部を熱収縮チューブに貫通させてから、引き出し部の半田付けを行い、熱収縮チューブを熱で収縮させた後に接着剤にて接着するので、コイルの引出部を熱収縮チューブにて密着状態で保護することができ、電動工具の作業毎に異なる様々な振動(加振力)によるステータコイルの断線を効果的に防止することができ、モータの寿命を大幅に向上させることができる。
請求項2の発明によれば、引出部のコイル部側の端部において、熱収縮チューブとコイル部分を接着剤にて接着するか、又は、樹脂で覆うので、ステータコイルのコイル部から引き出される部分にて断線することを効果的に防止することができる。
請求項3の発明によれば、引出部はインシュレータに沿って配回され、その一部においてインシュレータに固定されるので、様々な振動(加振力)に対してさらに強化されたステータコイルの取り付け方法を実現できる。
請求項4の発明によれば、ステータコイルは軸方向両端に設けられるインシュレータのティース間に巻回されるので、絶縁性が高く製造が容易なステータコイルを実現でき、電動工具の製造性及び信頼性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、ロータは永久磁石を含み、インナーロータ型のブラシレスモータであるので、高精度の制御が可能であって信頼性が高いモータを実現できる。
請求項6の発明によれば、回路基板は円筒状のインシュレータに固定され、引出部は絶縁部材の内周側に配置されるので、引出部に熱収縮チューブを被せたとしてもスペース的に余裕であるので従来の電動工具のモータ形状、ハウジング形状を変更すること無く本発明を適用することができる。
請求項7の発明によれば、インシュレータにはネジを用いてインシュレータに固定されるので、ねじで固定する前に熱収縮チューブを取り付ける作業、接着する作業を容易に行うことができ、製造コスト上昇を抑えた電動工具を実現できる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るインパクトドライバの縦断面図である。 本発明の実施例に係るインパクトドライバの側面図である。 本発明の実施例に係るインパクトドライバの部分背面図である。 図1のモータ3のステータ単体部分の側面図である。 図4のモータ3のステータコア部分の分解斜視図である。 図1のインバータ回路基板40の背面図である。 本発明に係るブラシレスモータのステータコイルとインバータ回路基板の接続状態を示す図であり、図1のA−A部の部分断面図である。 本発明の第2の実施例を示すブラシレスモータのステータコイルと回路基板の接続状態を示す図である。 従来技術に係るブラシレスモータのステータコイルと回路基板の接続状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、上下左右、前後の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1に示すように、インパクトドライバ1は、ハウジング2と、モータ3と、減速機構4と、ハンマ5と、アンビル6と、ライト8と、制御部7と、電源コード9を含んで構成される。出力軸となるアンビル6には、図示しない先端工具が装着される。図1では先端工具として六角ソケットを装着できる取り付け部10が設けられた図で示されるが、取り付け部10に代えてドライバビットやその他の先端工具をワンタッチで取り付けることができる装着機構を設けても良い。インパクトドライバ1の外郭は、ハウジング2と、樹脂製のカバー21とによって構成される。カバー21の内側には金属製のハンマケース22が収容され、ハンマケース22の先端側の一部は外部に露出する(図2参照)。ハウジング2は、胴体部2aと、ハンドル部2bと、基板収容部2cの3つの部分から構成される。胴体部2aは略筒状を有しており、カバー21及びハンマケース22と共同して、モータ3と、減速機構4と、ハンマ5と、アンビル6とを、回転軸方向に直列に配置するように収容する。モータ3の回転は、動力伝達機構たる減速機構4、ハンマ5、アンビル6を介して先端工具に伝達される。
ハンドル部2bには、トリガ26が設けられ、トリガ26はハンドル部2b内に収容されたスイッチ機構27と接続され、モータ3の回転速度を設定する。ハンドル部2bと胴体部2aと接続部分であってトリガ26の直上には、モータ3の回転方向を切替える正逆切替スイッチ28が設けられる。基板収容部2cにはモータ3の回転制御を行う制御部7が収容され、外部からの電力を供給するための電源コード9が下方に延出する。制御部7は、制御回路基板72と、電源回路基板73を含んで構成され、これらは主に基板収容部2c内に収容されるが、電源回路基板73の一部(チョークコイル73b、コンデンサ73c等)はハンドル部2b内にも収容される。制御部7は、トリガ26の操作量に応じてモータ3に供給する電力量を調整することにより、モータ3の回転速度を制御する。電源回路基板73には図示しないダイオードブリッジが搭載され、交流100Vの商用電源を整流して141Vの直流に変換する。インパクトドライバ1では、作業者が把持するハンドル部2bの一端側(上側)にモータ3や減速機構4などの金属製の部材を配置し、他端(下側)に基板の中でも重量のある電源回路基板73及び制御回路基板72を配置し、ハンドル部2b内の基板収容部2c側寄りの位置に重い素子であるチョークコイル73b及びコンデンサ73cを配置してインパクトドライバ1全体の重量バランスを良好に保っている。
モータ3は、ブラシレス直流モータであって、前後方向に延びる出力軸31と、出力軸31に固定され複数の永久磁石32aを有するロータ32と、ロータ32を囲むように配置され複数のコイル(ステータコイル)33を備えるステータ34を含んで構成される。本実施例のモータ3は、3相4極6スロットであるが、極数、スロット数はこれだけに限られずその他の数のブラシレス直流モータを用いても良い。出力軸31のモータ3の前方側であって、減速機構4との間には冷却ファン35が設けられ、モータ3と同期して回転することにより吸気口23a(図2参照)から空気を取り込んで、モータ3の各部を通過させてそれらを冷却した後に、後述する排気口23b(図2参照)から外部に排出させる。モータ3の詳細な構成は後述する。モータ3の軸方向後方側であって、出力軸31の軸方向と垂直な方向にインバータを搭載するための回路基板40が設けられる。回路基板40はモータ3の外形とほぼ同形の略円形の両面基板であり、この基板上にはFET(Field effect transistor)等の半導体製のスイッチング素子42や、ホールIC等の図示しない位置検出素子が搭載される。
減速機構4は、複数の歯車を備える遊星歯車機構で構成され、出力軸31の回転を所定の減速比で減速させてスピンドル53に伝達する。ここで、スピンドル53とハンマ5とはカム機構によって連結され、このカム機構は、スピンドル53の外周面に形成されたV字状のスピンドルカム溝と、ハンマ5の内周面に形成されたハンマカム溝と、これらのカム溝に係合するボール54によって構成される。スピンドル53により回転されるハンマ5は前端に軸方向前方に凸状に突出する衝突部51を有し、アンビル6は後端に径方向に凸状に延びる被衝突部61を備え、ハンマ5が回転した際に衝突部51が被衝突部61と回転方向において衝突する。衝突部51と被衝突部61は、ハンマ5とアンビル6の相対向する回転平面上の2箇所に対称に形成される。ハンマ5はスプリング52によって常に前方に付勢されており、静止時にはボール54とカム溝との係合によってアンビル6の被衝突部61の端面とは隙間を隔てた位置にある。
スピンドル53が回転駆動されると、その回転はカム機構を介してハンマ5に伝達され、ハンマ5が半回転しないうちにハンマ5の衝突部51がアンビル6の被衝突部61に係合してアンビル6を回転させるが、そのときの係合反力によってスピンドル53とハンマ5との間に相対回転が生ずると、ハンマ5はカム機構のスピンドルカム溝に沿ってスプリング52を圧縮しながらモータ3側へと後退を始める。
そして、ハンマ5の後退動によってハンマ5の衝突部51がアンビル6の被衝突部61を乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ5は、スピンドル53の回転力に加え、スプリング52に蓄積されていた弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング52の付勢力によって前方へ移動し、その衝突部51がアンビル6の被衝突部61に再び係合して一体に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル6に加えられるため、アンビル6の先端の取り付け部10に装着される図示しない先端工具に強い回転打撃力が伝達される。以後、同様の動作が繰り返されて先端工具からねじに回転打撃力が間欠的に繰り返し伝達され、例えば、ねじが木材等の図示しない被締結材にねじ込まれる。
ライト8はLED(発光ダイオード)であって、図示しないライトボタンを押下することにより点灯し、その光は先端工具及びその周囲を照らす。これにより、作業者は暗所でもライト8の明かりによって作業をすることができる。
図2は本発明の実施例に係るインパクトドライバ1の外観を示す側面図である。ハウジング2は、縦断面において左右に可能な2つ割ハウジングにより構成され、左右のハウジング2は、複数のビス24で互いに固定される。胴体部2aの後端面には外気を取込む複数の吸気口23aが形成され、胴体部2aの左右の両側面であって冷却ファン35(図1参照)の周囲付近にはハウジング2の内部に取込んだ外気を排出する複数の排気口23bが形成される。
図3は、本発明の実施例に係るインパクトドライバ1の背面図である。胴体部2aの背面側に設けられる吸気口23aは、左右のハウジング2にそれぞれ設けられ、十分な量の外気を取り込むために比較的大きめの開口とされる。ハウジング2の胴体部2aの形状は、その内壁がモータ3の外径にほぼ沿った円筒形状で有り、胴体部2aの下方には、胴体部2aの直径よりも細い径のハンドル部2bが下側に延びるように配置される。
次に図4及び図5を用いてモータ3のステータ部分の構造について説明する。図4は図1のモータ3のステータ単体部分の側面図である。図5は図4のモータ3のステータコアの分解斜視図である。ステータ34は、略円筒状のステータコア36と、ステータコア36の軸方向両端に設けられているインシュレータ37、38とを有する。ステータコア36の内部には、半径方向内方に突出するように円周方向に並んで6つのティース36cが設けられ、各ティース36cの間にスロット36bが規定される。ステータコア36の外周面には、半径方向外方に突出するように4つの凸部36aが設けられ、各凸部36aはハウジング2の内周側にそれぞれに設けられた図示せぬ凹部と嵌合することによってハウジング2の径方向に回転及び軸方向に移動しないように保持される。つまり、ステータコア36は左右方向からハウジング2に挟まれるようにして保持される。
2つのインシュレータ37、38は、コイル33とステータコア36とを絶縁するためにステータコア36の軸方向両端にそれぞれ設けられており、例えば高分子樹脂等の絶縁材料の一体成形によって製造される。ステータコア36は強い磁力線を導くため、例えば鋼板の積層構造により構成される。インシュレータ37、38には半径方向内方に突出するように円周方向に並んで6つのインシュレータ側ティース37c、38cが設けられ、インシュレータ37、38の外周面には、4つの突起部37a、38aが半径方向外方に突出するように設けられる。インシュレータ側ティース37c、38cはコイル33を巻く際のいわゆるボビンの一部となるものであって、ステータコア36の各ティース36cとインシュレータ側ティース37c、38cとは円周方向において全て一致している。さらに、インシュレータ側ティース37c、38cの内周部分には、巻かれたコイルがインシュレータ側ティース37c、38cから移動しないように、フランジ状に延びたストッパ部37b、38bが形成される。ストッパ部37b、38bの内周側の形状はロータ32の外周面と所定の間隔を隔てて対向する曲面状に構成される。
インシュレータ37、38に設けられる各突起部37a、38aには、ステータコア36の凸部36aと当接することによってステータコア36に対してインシュレータ37、38が相対的に回転しないように保持するためのものである。4つの突起部37a、38aとステータコア36との嵌合はきつめに設定すると好ましく、それによってインシュレータ37、38をステータコア36に対して軸方向にも移動不能とすることができる。尚、インシュレータ37、38とステータコア36の固定方法は突起部37a、38aを用いる方法だけで無く、接着やねじ止め等のその他の公知の固定方法で固定するように構成しても良い。
インシュレータ側ティース37c、ステータコア36のティース36c、インシュレータ側ティース38cには、軸方向に並べて配置した際にコイルを巻くためのボビン状の形状となり、これらに沿ってコイル33が巻かれる。この固定は、ステータコア36の両端に設けられたインシュレータ37、38のうち、後方側(回路基板40が面する側)のインシュレータ38のインシュレータ側ティース38cから巻き始め、スロット36bを通過してインシュレータ37のインシュレータ側ティース37cに掛けられた後、スロット36bを通過して再びインシュレータ38に至る。この動作を複数回繰り返すことにより、コイル33はステータコア36の一つのティース36cに巻かれたコイルとなる。このときコイル33は、インシュレータ37、38(共に絶縁体で構成)と図示しない絶縁紙とによって確実にステータコア36と絶縁されるように構成される。コイル33をインシュレータ37、38に巻回する作業の際、インシュレータ37、38とステータコア36との位置がずれてしまうとコイル33を巻回することができないため、インシュレータ37とステータコア36とは確実に固定されていることが重要であり、そのために突起部37a、38aが機能する。このようにして円周方向で6箇所あるティース36cの周りにコイル33を巻いて、その後に6つのコイルを所定の接続方法で、例えばスター接続させる。その結果、コイル33の後方側からは6本の引出線(引出部33b)が引き出されることとなり、引出部33bは回路基板40に接続される。
図6は図1のインバータ回路基板単体の背面図であり、6つのスイッチング素子42が取り付けられた状態を示している。この回路基板40には、ガラスエポキシ製の両面基板であって、回路基板40の外形形状はモータ3のステータコア36の外形にほぼ沿った形状で有り、4つのネジによってインシュレータ38に固定される。回路基板40の周囲の4箇所には図示しないネジを貫通するための貫通穴41が形成され、図示しないネジが貫通穴41を貫通させてインシュレータ38のネジボス38e(図5参照)に螺合される。回路基板40上には、コイル33に供給する電力を制御する略直方体の6つのスイッチング素子42が、その長手方向が出力軸31の軸方向と平行になるように配置される。回路基板40の略中央部分には、出力軸31が貫通する貫通穴40aが形成される。回路基板40のスイッチング素子42が設けられている側とは反対側の面(モータ側の面)には、ロータ32の永久磁石32aの位置を検出するための3つのホール素子(図示せず)が配置される。スイッチング素子42の近傍には、コイル33の引出部33bの端部を前側から貫通させて後側にて半田付けをおこなうための半田付け用穴43が形成される。半田付け用穴43の周囲には図示しない配線パターンが形成され、コイル33と所定のスイッチング素子42を接続する。回路基板40の下側には、外部から直流を供給するための図示しない電力線を半田付けするための半田付け用穴44が形成される。
ここで本実施例の半田付け用穴43へのコイル33の固定方法を説明する前に、図9を用いて従来例におけるブラシレスモータのステータコイルと回路基板の接続状態を説明する。図9は従来技術に係るブラシレスモータのステータコイルと回路基板の接続状態を示す部分断面図であって、図1のA−A断面に相当する部分の部分断面図である。従来技術においても、本実施例においてもステータコア36、インシュレータ37、38は同じ部品を用いている。また、回路基板40の形状も図6で説明したものと同一である。ステータコイル133は、ステータコア36の各ティース36cの軸方向両側に位置するインシュレータ37、38に掛かるように巻かれ、コイル状に巻かれた部分(コイル部133a)からの引き出し部分(引出部133b)が位置し、引出部133bの回路基板40側の端部が回路基板40に半田付けされる。ここで用いられる回路基板40は図6で示した本実施例の回路基板と同じで有り、つまり従来の回路基板40を替えること無くそのまま本発明の電動工具に用いることができる。ここでは引出部133bの端部は半田付け用穴43の前方側から後方側に貫通され、後方側から半田45によって固定される。この際、引出部133bのうち、コイル部133aからの引出点付近と半田45付近以外は固定されない空中結線状態となる。このため電動工具の稼働時の振動によって空中結線部分たる引出部133bが振動するが、この振動が予想以上に大きくなる場合があった。
図7は、本実施例に係るブラシレスモータのステータコイルと回路基板の接続状態を示す図であり、図1のA−A部に相当する部分断面図である。本実施例では回路基板40とステータコア36のコイル部33aの間の空中配線となる引出部33bを熱収縮チューブ46で覆うように構成した。つまり、半田45で固定する前に、引出部33bを熱収縮チューブ46に貫通させるようにする。熱収縮チューブ46の径や長さは、収縮させた後に引出部33bの全体を覆うのに最適となるように選択すると良い。引出部33bに熱収縮チューブ46を通した後に、引出部33bの先端を半田付け用穴43に貫通させた後に半田45で固定する。次に、熱収縮チューブ46を熱で収縮させた後に熱収縮チューブ46の両端を接着剤47、49(例えば瞬間接着剤や接着作用を有する樹脂)により接着固定する。引出部33bの回路基板40側は、回路基板40の前面側において接着剤47を半田付け用穴43の周囲を均等に盛るようにする。また、引出部33bのコイル部33a側においても熱収縮チューブ46とコイル部33aが接着剤49によって固定される。
本実施例では熱収縮チューブ46の両端以外は固定されない空中結線となるが、熱収縮チューブ46により引出部33bが補強されることになるため引出部33bの振れが大幅に抑制される。特に熱収縮チューブ46は弾力性、制震性の高い材料、例えば、ポリオレフィン、PVC(ポリ塩化ビニル)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等で構成されるためその効果が大きい。さらに熱収縮チューブ46の両端部分を回路基板40またはコイル部33aに接着固定することで、熱収縮チューブ46がしっかり固定されるため、引出部33bの振れが更に抑制されることで、引出部33bの断線を効果的に防止できる。なお、従来例では回路基板40とステータコア36のコイル部33aの間に樹脂などを流し込み、樹脂が固まることで回路基板40の剛性を上げ、断線防止を用いる方法が知られているが、本構造は樹脂にて内部空間を充填していないので、樹脂が風路を遮ることでモータの発熱に影響するという悪影響を効果的に防止することができる。
図8は本発明の第2の実施例を説明する。図8はステータコイルと回路基板の接続状態を示す図である。第2の実施例では熱収縮チューブ46を追加するのではなく、引出部83bの空中配線の途中の部分をインシュレータ88に沿って配回すると共に引出部83bの一部をインシュレータ88の保持部88bに固定することで、引出部83bの振れを抑制するように構成した。また第1の実施例では引出部33bを回路基板40の後面側から半田付け用穴43に貫通させ、後面側から半田95で固定するようにした。これに対して第2の実施例では引出部83bはインシュレータ88の外側に配回し、インシュレータ88との固定は接着剤89(例えば瞬間接着剤や樹脂系接着剤)によって行う。尚、半田95をつける順番と接着剤89を付ける順番を逆にして、引出部83bを接着剤89により固定後、回路基板40の上面から半田付け作業を行なうようにしても良い。この構造により引出部83bの断線を効果的に防止することが可能となる。第2の実施例では熱収縮チューブを被せていないが、第2の実施例においても熱収縮チューブを被せて、熱収縮チューブの両端側を回路基板40と図示しないコイル部に固定して、さらに熱収縮チューブの中間付近で接着剤89のようにインシュレータ88に固定するように構成しても良い。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例では、ブラシレスDCモータのコイルと回路基板との接続部分に熱収縮チューブを用いた固定方法を説明したが、その他の種類のモータと何らかの回路基板との接続部分に本発明を適用しても良い。また、上述の実施例の電動工具ではインパクトドライバに適用した例を説明したが、インパクトドライバだけに限られずに、ドライバドリル、電動丸のこ、その他のモータを動力源とした任意の電動工具にも同様に適用できる。
1 インパクトドライバ 2 ハウジング
2a 胴体部 2b ハンドル部
2c 基板収容部 3 モータ
4 減速機構 5 ハンマ
6 アンビル 7 制御部
8 ライト 9 電源コード
10 取り付け部 21 カバー
22 ハンマケース 23a 吸気口
23b 排気口 24 ビス
26 トリガ 27 スイッチ機構
28 正逆切替スイッチ 31 出力軸
32 ロータ 32a 永久磁石
33 コイル 33a コイル部
33b 引出部 34 ステータ
35 冷却ファン 36 ステータコア
36a 凸部 36b スロット
36c ティース 37 インシュレータ
37a 突起部 37b ストッパ部
37c インシュレータ側ティース 38 インシュレータ
38a 突起部 38b ストッパ部
38c インシュレータ側ティース 38d 保持部
38e ネジボス 40 回路基板
40a 貫通穴 41 貫通穴
42 スイッチング素子 43 半田付け用穴
44 半田付け用穴 45 半田
46 熱収縮チューブ 47、49 接着剤
51 衝突部 52 スプリング
53 スピンドル 54 ボール
61 被衝突部 72 制御回路基板
73 電源回路基板 73b チョークコイル
73c コンデンサ 83b 引出部
86 ステータコア 87、88 インシュレータ
88b 保持部 89 接着剤
95 半田 133 ステータコイル
133a コイル部 133b 引出部

Claims (7)

  1. ロータとステータを有するブラシレスモータと、前記ブラシレスモータを駆動するためのスイッチング素子と、前記スイッチング素子を搭載する回路基板と、前記ブラシレスモータの駆動力を先端工具に伝達する動力伝達機構と、これらを収容するハウジングを有し、
    前記ステータはステータコイルを含み、前記ステータコイルのコイル部分から引き出される引出部の端部が前記回路基板に半田付けされる電動工具において、
    前記引出部に熱収縮チューブを被された状態で前記回路基板への半田付けなわれており
    前記熱収縮チューブを熱で収縮された状態で、前記熱収縮チューブの前記回路基板側端部と前記回路基板を接着剤にて接着されていることを特徴とする電動工具。
  2. 前記引出部の前記コイル部側の端部において、前記熱収縮チューブと前記コイル部分を接着剤にて接着されているか、又は、樹脂で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記回路基板は、前記ステータに含まれるステータコアの軸方向後方側に設けられるインシュレータにより保持され、
    前記引出部は前記インシュレータに沿って配回され、その一部においてインシュレータに固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記ステータは、
    筒体部と、前記筒体部の内周面側から半径方向内方に放射状に突出し前記筒体部の軸方向に延びる複数のティースと、それぞれの前記ティースに沿って巻回されているコイルを有し、
    前記ステータの軸方向の端部に前記ステータの軸方向断面形状に対応する形状のインシュレータを有し、軸方向両端に設けられる前記インシュレータのティース間に前記コイル巻回されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。
  5. 前記ロータは永久磁石を含み、前記ステータの内周面側にて回転軸により回転可能に保持されることを特徴とする請求項4に記載の電動工具。
  6. 前記回路基板は、円筒状の前記インシュレータに固定され、
    前記引出部は前記インシュレータの内周側に配置されることを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
  7. 前記インシュレータには雌ネジ部が設けられ、前記回路基板は雄ネジを貫通させる貫通穴が形成されており、前記雄ネジ前記雌ネジ部に螺合されることにより前記回路基板前記インシュレータに固定されていることを特徴とする請求項6に記載の電動工具。
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