JP5869650B2 - 歯科矯正用自己結紮式ブラケット - Google Patents

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Description

本発明は、歯科矯正用の自己結紮式ブラケットに関する。
本発明は、請求項1の序文に規定された特徴によるブラケットに関する。前記ブラケットは、米国特許5,322,435Aに記載されている。開示されたブラケットは、そのスロットを閉止するためのスライド(滑動部)を有し、そのスロットは、咬合面壁および歯肉壁に備えられた側部のガイド用スロットにおいて置き換えられる。滑動部をその閉止位置およびその開放位置に保持するために、前記すべり部に開口した穴は、ブラケットの壁の一つに備えられ、そこに滑動部の下面に対して押し下げるらせん状のばね、または弾性合成材料から作られた円筒状のボルトが位置し、それは、その穴の開口部を超えて突き出し、滑動部の下面に対して押し込める。2つのへこみは、滑動部の下面上へ備えられる。ばねおよびボルトは夫々、滑動部が開放位置にあるときに、穴のメッシュから凹みの一つの中へ端部と共に突き出る。二つの凹みを分離する突き出しは、滑動部がその開放位置と閉止位置の間に配置されたときに、らせん状ばねおよびボルトを夫々通過しなければならない。滑動部は、ばねが穴の中へ押し戻される方向に正しい角度でずらされるので、ばねの負荷を克服することは、微妙な(やり難い)操作である。それ以上に、滑動部はばねに捕えられ、ばねは損傷を受け得る。弾性合成ボルトは、穴に押し戻され得ない。何故ならば、固体物としての合成材料は、圧縮可能でないからである。滑動部はその代わりにねじられて、合成ボルトを超えて滑動部を移動する。その結果、滑動部は、変位時にかかる力を実用の範囲内に維持するために、このように薄くなければならない。ブラケットが一般に有する小サイズで、既知のブラケットは実現し難い。
自己結合ブラケットは、米国特許5,613,850に開示され、滑動部はU字形状ばねで結合され、それが滑動部を包囲している。ばねの両枝の一つは、エンボス加工を介して突起部を備え、その結果、閉止位置において、突起部がブラケット翼の凹み部にカチッと嵌まる。この枝部を押し下げると、滑動部を嵌合位置から動かして、滑動部をその閉止位置から押出すのを可能にする。滑動部は、開放位置に保持されず、その結果、滑動部はのみ込み得るので、滑動部はなくならないが、口の中で居心地が悪い。
自己結合ブラケットは、欧州特許1 679 048 A2にも開示され、その滑動部はばねを介して維持され、ばねはブラケット本体の穴に挿入され、突き出た2回曲がった枝の手段によって滑動部の連続孔に嵌合する。ばねは、穴から押し出され、ブラケットから取り外される。ばねは、開放位置で滑動部に保持できない。さらに欠点は、食物が滑動部の穴および滑動部下に詰まって、歯を磨いても口を濯いでも除去され得ない。
欧州特許1 679 048 A2に開示された自己結合ブラケットは、その滑動部が長い穴を有し、一旦滑動部がブラケットに挿入されると、長い穴を介して安全ピンが嵌合しており、ブラケットの穴(ボア)にアンカー止めされる。長穴内の安全ピンによって発揮されたクリアランスは径路を制限し、それを超えて滑動部が、閉止位置と開放位置の間のブラケットに置き換えられ得る。一旦安全ピンが滑動部に挿入されると、滑動部は、それ以上取り外せない。安全ピンは閉止位置および開放位置に滑動部を保持できない。只摩擦のみがある程度滑動部を妨げることができ、閉止位置または開放位置で滑動部を確実に保持し得ない。
ドイツ国特許10 2006 053 215 A1は、滑動部を伴なう自己結合ブラケットを開示し、それは、ブラケットの歯肉壁に配置された板ばねと協同し、それ(板ばね)は、滑動部をずらすときに側道に振れる。このブラケットは、板ばねが滑動部の下面に対して押すこと、板ばねがブラケット本体の閉止位置および開放位置に滑動部を維持し得る特徴を有する。しかし乍、もしブラケットおよびその滑動部が、セラミック材料から粉末冶金、例えばCIMプロセス(セラミック射出成形)によって作られていたならば、そのようなブラケットに要求される厳しい寸法許容度を守ることは困難である。
本発明の目的は、歯科矯正用の自己結紮式ブラケットを提供し、その中で、ブラケットのスロットが滑動部によって閉止し得て、特に弾性を必要とせず、機械的に安定に形成され、閉止または開放状態のブラケットのスロットを、独占的に維持し、容易に開け閉め可能で、ブラケットに快適な側面を付与し、除去が困難な食物残留の堆積の機会を制限する。さらに、本発明はセラミックブラケットの製造に適する。
本発明の目的は、請求項1に特定された特徴を有するブラケットによって、および請求項6に特定された特徴を有するブラケットによって達成された。本発明の有利なさらなる態様は、従属請求項に記載される。
本発明のブラケットは、滑動部をその閉止位置およびその開放位置に保持し得る手段からなり、伸びた凹部は、歯肉壁および/またはブラケットの咬合面壁に備えられ、側部に面する開口部を有し、そこからストランドが、その側面部の外側に突き出し、そのストランドが凹部に残り、凹部に支持される。そのストランドは弾性的にまたは弾性体様に変形し得るか、弾性的にまたは弾性体様に支持される。これは、滑動部が凹部の開口部から突き出すストランドの部分で接するときに、または、前記滑動部が突き出し部またはその下面に設けられる停止部と置き換えられるときに、ストランドを弾力性にして取って代わられるのを可能にする。滑動部の下面とは、ブラケットの基盤に面する滑動部の側部を意味する。滑動部に備えられた第1の停止部は、滑動部が開放位置にあるときにストランドと隣接し、そのことが、滑動部がそのガイドから完全に脱離することを防ぎ、滑動部はその開放位置に、捕えられた関係で接続されたブラケットと共にさらに留まる。
滑動部の下面にある突き出し部は、滑動部のその閉止位置への変位のときに、閉止位置を想定する前に前記突き出し部がストランドと隣接するように配置される。滑動部をさらにそれと近い位置に変位させるときに、ストランドが弾性的または弾性体様の力を妨げるのと同じ程度までに、例えば突き出し部がストランドを変形するように、この突き出し部は凹部からストランドの部分が突き出すのを切り抜けることができる。同じことは、滑動部のその開放位置への変位のときに、進行する。ストランドの産出または変形は、凹部から突き出す量を減らす。これは、滑動部の下面における突き出しが、ストランドをより精密に、ある抵抗を持って、しかし滑動部がねじりに付されないように切り抜けるのを可能にする。
滑動部は、その近接位置における変位のときに、その突き出しを伴なうストランドを切り抜け、前記滑動部は、弾力的にその初期の位置か形状を回復することになる。これは、両側、すなわち滑動部の変位方向に対して突き出しの前および後ろに十分な空間を確保するのを可能にし、好ましくはその結果、リセット力が各々、ストランドの含有された部分にこれ以上存在しないように、ストランドにリセット力がこれ以上作用しないように、凹部からのストランド部分が突き出すことができるようにする。ストランドの突き出し部分が置かれる余裕は、滑動部がその近接位置にあるときに、ストランドの突き出し部分よりも大きいか、実質的に大きい必要はなく、その結果、前記部分は滑動部の位置をその近接位置に確保し、がたつきがなく、遊びも殆どないようにする。ストランドの突き出し部分が位置する余裕は、滑動部がその近接位置にあるときに、滑動部の運動方向のストランドの伸びより大きくてもよく、その時、その閉止位置の前記滑動部は、ブラケット本体に備えられた第2の停止部に隣接している。
本発明は重要な利点を有している:
・ストランドは、その構造物タイプ、およびその横たわる平坦な位置のために、変形し得、および/またはその変位の際に滑動部によって押し戻され得、ストランド中またはストランド上に作用する、生じたストランドのリセット力によって決定された設定力をかけることによってのみ、ストランドを通過するのを可能にする。
・滑動部を開放位置から閉止位置へずらしたときに、弾性力または弾性体様リセット力は今や克服され、そのときに、滑動部の下面に備えられた突き出し部はストランドに隣接し、その後ストランドを変形または押し戻しによって克服する。ストランドが変形または押し戻しされない限り、リセット力は克服される必要がない。何故ならば、ストランドは与えられた圧力で滑動部の下面に依存する必要がないからである。ストランドは、滑動部の低位側に未だ平坦に横たわることができる。滑動部にかかる力は、したがって、好ましくは最小で、それは兎に角突き出しを克服するときにかかる力よりも実質的に小さい。
・滑動部は、その突き出しがストランドに隣接するまでに、容易に且つ特に力を要さずに変位される。要する力は、閉止位置に達する少し前に増加し、スナップで取り付けるプロセスは感知し得て、それは、滑動部がその閉止位置において確保されることを示す。
・滑動部が最初にそのガイドに挿入されるとき、ストランドは変形または変位によって通過され、滑動部はその後その開放位置に切り替え、滑動部の下面に備えられた第1の停止部のお蔭で、その位置で、滑動部がガイドから再度、滑り落ちることが回避され、滑動部が最初にそのガイドに配置されたときに、ストランドを通過する。
・開放位置と閉止位置の間で変位のとき、ねじれに曝される必要があるから、滑動部は設計によって剛直にし得る。それは、ブラケットの生産及びそのセラミック滑動部の生産に有利で、滑動部の下面のブラケットのスロットに位置する弧線によってかかる力を吸収するのに極めて適する。
・ブラケットまたはその側部に清掃が難しいリーチ・スルー(reach−through)開口部を設ける必要がない。
・窪みが、例えば滑動部の上側に滑動部を活性化するために設けられ、それは清掃が容易である。歯科矯正の処理は、器具で滑動部を押すための凹部に達し得る。ちなみに、滑動部の上側は設計によって滑らかにされ、隣接する結紮翼の上側に埋め込まれ、それは清掃に適するばかりでなく、ブラケットの技術的機能を損ねることなくブラケットに魅力的な外観を伝える。
・本発明は、ブラケットの使用に役に立ち、ブラケットはそのための材料として知られる如何なる材料からなり、すなわち、金属製、セラミック製、および/または合成材製のブラケットおよび滑動部で、中でもセラミックが好ましい。
ストランドは設計的に中空であり得るが、除去できない歯垢の如き付着物を防止するために非中空が好ましい。
ストランドは弾性または弾性体様の材料からさえなり得て、理論的に曲がらない支台に支持され、ブラケット本体の凹部の滑動部の下面に対して反対に設けられ、好ましくはその末端面を形成する。
ストランドが設計的に曲がらず、弾性的にまたは弾性体様に曲げられる支台によって凹部の滑動部から離れたその側面と共に支持されるのは特に有利である:
・反対の場合、すなわち、曲がらない支持された弾性的または弾性体様のストランドを伴なう場合より長いばねのピッチがあり得る。
・滑動部の変位のときに、その反対の場合に比べて摩擦が低い。
・滑動部の変位のときに、その反対の場合に比べて摩耗が低い。
・閉止位置への滑動部のスナップ取付けは、その反対の場合に比べてよく聞こえ得る。
自己結合歯科矯正用ブラケットの滑動部の変位のときに一般的に発生する力の大きさに関して、本発明の意味においてストランドまたはそれを支持する支台が弾性的にまたは弾性体様に曲げられるかまたは曲げられないかを決定すべきである。
如何なる場合も、ストランドは好ましくは直線的、特に円筒状である。
好ましくは、ストランドはブラケットの本体において凹部の開口から多くともその半周縁部に多くの場合突き出している。これは、ストランドが滑動部の変位のとき凹部から引き取られないことを保証することを可能にする。もし、ストランドが円筒状であれば、凹部の開口部に渡ってストランドの円周部分が、凹部の開口部から離れて、ストランドを超えて滑動部の下面に設けられた突き出しを容易に動かすようされるにつれ、先細りになる。そのような操作は、ストランドが、滑動部の変位によって変形しない限り、凹部の両方の縦方向の壁に、凹部の開口部の縁として接触しないが、好ましくは、その円周の半分未満が凹部の開口部の縁を超えてストランドが突き出すとき、凹部の縁からの距離のみが接触することにおいて促進される。ストランドの変形および変位は、滑動部が滑動部の下面に設けられた突き出し部でストランドと接するときに促進される。
この利点は、円筒状のストランドを備えるだけでなく、特にくさび形状の部分が凹部への短距離を超えて伸びるときに、くさび形状の部分で凹部の開口部のリムを超えて突き出したストランドを備える。完全に凹部にある部分、隣接するくさび形状の部分は、凹部の両側壁部および凹部の底部に対して好ましくはその全表面に渡って支えられる。凹部の底部は、ストランドを支持する支台をストランドのために形成する。もしストランドに可撓製の材料が用いられたならば、支台は曲がらない。もし曲がらない材料がストランドに用いられた場合、支台は変形することができる。
ストランドは、それが横たわる凹部に、堅固なそれへの支持を設け、凹部内の歯垢の堆積をできる限り防ぐために、好ましくは横の遊びを有さない。ストランドが好ましくはその凹部に横の遊びを有するべきでないと云う要求は、その先細りの部分が凹部の側壁から遠隔操作されないことを意味しない。
ストランドが置かれる凹部の長さは、好ましくは滑動部の幅よりも小さく、その結果、滑動部は完全に凹部およびその中に存在するストランドを橋渡しできる。これは凹部内の堆積物の積み上げを防ぐ。ストランドの長さおよびその凹部の長さは好ましくは適合すべきである。
ストランドは、好ましくはブラケットの第1の壁に挿入されるべきである。ブラケットの第1の壁によって滑動部がそのガイドに導入される壁を意味する。滑動部がその閉止位置で途切れる第2の停止部は、好ましくはブラケットの対向する第2の壁上で形成され、好ましくは滑動部がその前端部と共に第2の停止部で途切れるように配置される。滑動部の前端によって滑動部が変位したときに前部にある端部を意味する。
ストランドは好ましくはブラケットの歯肉壁に備えられ、それに対して第2の停止部が咬合面壁に備えられ、その結果、滑動部は、ブラケットが歯に接着されたときに、歯肉から始まりその開放位置からその閉止位置へ移転される。ストランドは好ましくは咬合面壁に備えられ、それに対してそのような場合には第2の停止部が歯肉壁上に備えられ、その結果、滑動部はその閉止位置へ、咬合面側から歯肉方向へ移転される。この変化は、歯を咬合するときに滑動部が押し開けられるのを防ぐので、特に高い安全性を提供する。
本発明によるブラケットは、歯肉壁および咬合面壁に単一のストランドを備え、それはブラケットの長さに関係して好ましくは中心に配置される。ブラケットの長さはスロットの縦方向に測定される。
ブラケットは、ブラケットの歯肉壁および咬合面壁にストランドが配置された場合、より高価であるが、依然可能である。そのような場合、ストランド、好ましくは歯肉壁のストランドは、開放位置のときに滑動部がなくなるのを防ぎ、それに対してその逆に別のストランド、好ましくは咬合面壁のストランドがその閉止位置における滑動部を確保するのを可能にする。両方のストランドは、滑動部がその閉止位置で橋渡しする溝に平行に伸び、それら自身の凹部にある。
2本のストランド、すなわち、スロットの各側の1本のストランドを有するブラケットの態様において、単一の停止部が滑動部の下面に配置され、それに対して第2のストランドが滑動部の閉止位置で途切れる。この停止部から始まり、滑動部のその閉止位置と開放位置の間の変位範囲は、平坦な、好ましくは立方形の凹部を要求し、その場合、両ストランドの突き出た円周の部分は嵌合し、滑動部の閉止位置において両ストランドが滑動部の下面の平坦な凹部に嵌合し得る長さを少なくとも超える変位方向に伸びる。滑動部の下面の変位方向に測定された平坦な凹部の長さは、したがって、互いから離れて面した突き出し端部の側に渡って測定された両ストランドの距離に少なくとも等しい。
本発明の変更は、滑動部の下面のその間にある突き出し部をなしで済ませることを可能にする。
好ましくは、ブラケットの構築が、唯の単一のストランドが、好ましくは設計された円筒状である歯肉壁および/または咬合面壁に備えられるようになっている。
ストランドに適合する凹部の開口部は、ブラケットのベースから伸び、凹部は、それが歯肉壁や咬合面壁にそれぞれある滑動部に関して垂直または概ね垂直に動作するようにより適切に指向している。
滑動部は、好ましくは主に平坦構造で、真っ直ぐなガイドに受け入れられる。しかし、また円の弧に沿って動作するガイドを備え、そのようなガイドに曲がった滑動部をこうして導入することができる。
ストランドは、それを受ける凹部に例えば接着で固定される。しかし、ストランドは接着剤で固定しないでそのそれぞれの凹部に横たえられ得る。何故ならば、好ましくはまた滑動部が開放位置にあるときにも、ストランドは前記の滑動部によって少なくとも滑動部の閉止位置に確保されるからである。
可撓性のストランドが用いられたとき、それは好ましくは弾性または弾性体様の復元能力を有する合成材料、特にポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテルケトン(PEK)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなり、それは十分な復元能力、口内で広がる条件の下で十分な耐久性を有し、十分に生体適合性である。
ブラケットおよびその滑動部は、好ましくはセラミックからなり、ブラケットは好ましくは酸化アルミニウムから作られ、滑動部は好ましくは酸化アルミより強度の大きなセラミックから作られ、特に酸化ジルコニウムから作られる。それは、可撓性のストランドを用いるとき特に有利で、特に、POM、PEK、またはPEEKから作られたストランドの組合せであり、それらは、金属製ばね、または暗い弾性体ストランドとは反対に、有害な作用を有する薄いセラミック製滑動部を通して示す淡色のために、セラミック製ブラケットの一般的な美的印象を損なわないからである。歯の色は、しかし乍ら、有害な作用なしにセラミックを通して示される。本発明は、それ以上に合成ストランドの組み込みで、ブラケット及びその滑動部の製造許容値を補償するのを可能にする。
曲げられないストランドを用いるときに、それは好ましくはセラミック、特に滑動部と同じセラミックからなる。セラミック製のストランドは、ブラケットの外観において特に目立たないことが分かり、その他の材料からなる支台をマスクし得る。
結果は、もし凹部がスリットによって形成され、そのスリットが、滑動部に面する開口部から連続的にブラケットのベースの下面まで伸び、そしてストランドが支持されるスリットにプラグが挿入されるときに、許容範囲の補償に関し、本発明のさらなる態様について特に印象的である。凹部のストランドに横たえ、滑動部をそのガイドに挿入し、滑動部をその閉止位置に推し進めた後でプラグと滑動部の間に配置されたストランドが滑動部の下面に接触するまで、プラグは滑動部への方向へ推し進められる。そのとき、滑動部はプラグの前進動作を停止し得る。プラグの前進動作は、滑動部の下面に取り付けるために用いられるときに、曲げられるストランドが最もよく無視できるほど圧縮される、僅かな力で行なわれる。如何なる残りの圧縮も、一旦プラグの前進動作が末端まで来てストランドの可能な圧縮がその復元能力のために再現すると、弾性的および弾性体的ストランド、およびプラグは最初に力の自由な遊びに残っている。プラグの位置は、例えば、特異な滑動部から離れて面したプラグ末端と硬化接着剤を有するブラケットのベース能の下面との間の自由な空間を充填することによって分かれて固定される。それは、ブラケットを歯に接着するために通常用いられるような、例えば接着剤であり得る。
もし、ストランドの代わりに、プラグが曲げられれば、このように有利に進められ、プラグを圧縮することなしに、プラグを使って滑動部の下面に対してストランドを前に押し進める。
このように、両方の場合に、独立して寸法許容範囲の、ブラケットとその滑動部の間の協力に影響し、この機能で協力する、滑動部と協力するストランド―――すなわち滑動部と協力する―――は、寸法許容範囲によって実質的に影響されないままである。
プラグは、可能な限り堆積物のための如何なる自由空間をも作らないように、好ましくはスリットの全断面を満たす。曲げられるストランドを用いる場合、プラグはセラミック、好ましくは合成材料、特に曲がらない合成材料からなる。曲げられないストランドを用いる場合、プラグは弾性体の合成材料から適切にはなる。
ストランドを支持するプラグは、好ましくは溝を有し、溝はベースから滑動部へすなわち、舌と唇の方向へ連なる。接着剤はこれらの溝の中へ浸透し、一方、プラグは前記接着剤でブラケット本体の凹部の中へ固定される。このように、プラグの錨打ち(アンカーリング)がなされる。
好ましくは、プラグはストランドの対角近傍の凹部断面に部分的に満たすだけのように進められ、こうしてストランドが弾性的または(好ましくは)弾性体的変形によって押し戻され得る、空間を創造する。
さらに、本発明の特徴と利点は、添付した図面に描かれた、以下の例示態様を用いて記載される。同一のおよび対応する部分は、実施例の態様の参照番号と適合させて示される。
本図は開放位置の滑動部を有するブラケットの歯肉側から見た第1のブラケットを示す。 ブラケットの側面図IIを示す。 閉止ブラケットのA−A断面図を表す。 図3のJ部分の拡大図である。 図3のような断面図で、滑動部が開放位置にある図である。 図4のL部分の拡大図である。 ブラケットの立面図である。 ブラケットを下から眺めた図である。 ブラケットのC−C断面図である。 ブラケットのD−D断面図である。 ブラケットの閉止位置の等角図である。 開放位置の滑動部を有する、図9に描かれたブラケットを示す。 第2のブラケットの等角図で、その滑動部は菱形のくぼみを表し、その閉止位置にある。 滑動部が開放位置にある、図11に描かれたブラケットを示す。 図3に相当する断面の第3のブラケットで、図15のA−A断面に沿い、滑動部が閉止位置にある。 図13の如き第3のブラケットを介した部分を示すが、滑動部は開放位置にある。 唇側の第3のブラケットの立面図である。 舌側の第3のブラケットの立面図である。 図16のC部の拡大図である。 第3のブラケットの斜位図で、滑動部が開放位置にある。 第3のブラケットの斜位図で、滑動部が閉止位置にある。 第3のブラケットに備えられたプラグの、両幅広側の一つの立面図の拡大図である。 図20のプラグの、2つの狭い側の一つの立面図である。 図20のプラグの、その唇側の立面図である。 図20のプラグの、その舌側の立面図である。 図20のプラグの二つの異なる斜位図である。 図20のプラグの二つの異なる斜位図である。
図に描かれたブラケットは、上反りベース1、その反りは歯の前面に概ね適合するようになっている。ベース1は、ブラケットの舌側を形成するその下面2、続いて配置されアンダーカットされる窪み3を有する。断面図において、図3に表されるように窪み3は長方形の輪郭を有する。それに垂直に位置する断面図において、窪み3は図7または図8に表されるように、菱形輪郭を有す。接着剤は歯にブラケットを接着するために下面2に塗布され得る。接着剤を有するアンダーカットされた窪み3の格子は、堅固な接着を得ることを可能にする。各々の単一列において、窪み3およびアンダーカットは、適合する方法で、配向されている。列から列に、それらは一方向ともう一方向に交互に配列している。これは、末端から近心に強く押す場合の如くに、近心から末端への方向にブラケットを強く押す作用と同じ接着を得ることを可能にする。それに対して、咬合面−歯肉または歯肉−咬合面の方向に強く押す場合、接着力は、強く押す方向に関し独立している。
ベース1は、歯肉壁5および咬合面壁6を受けるソケット4へ戻る。2つの壁5および6は、互いに対して平行して動作し、スロット7で分離され、スロットは、末端から近心へ直線的に連続的に動作し、唇に対して開いている。
歯肉方向に突き出している結紮翼8は、歯肉壁5に設けられる。咬合面方向に突き出した結紮翼9は、咬合面壁6に設けられる。結紮ワイヤは公知の方法によってその上に設置される。結紮翼8および9は、一対の結紮翼内で交互に細分される。
スロット7は、弧線10を受け取るために用いられ、弧線10は、特に長方形の断面を有し、ブラケットの総体部分ではなく、したがって、図2の輪郭で単に破線で表されている。圧力はスロットの底部にかかり、トルクはブラケットの壁部5および6に弧線10をピンと張ることを介してかかる。その目的のために、スロット7の明らかな断面は実質的に長方形である。本ケースでは前記断面はスロット7の底部11、歯肉壁5および咬合面壁6によって区切られる。スロット7の末端部のエッジ12は、曲線的である。それ以上に、少なくとも滑動部13のエッジは、スロット7を上向きに描かれ、また曲線的である。これは、スロット7にある弧線10のための摩擦を減ずるために働き、歯の主たる異常位置の場合、特に有利であることが分かり、歯の異常位置は弧線10の径路が特に不規則であることを必要とする。
歯肉壁5の唇状凹部14、および咬合面壁6の唇状凹部15は、長方形の輪郭を有する主に平坦な滑動部13を受ける。凹部14および15は、互いにおよびスロット7の底部11に対して平行なアンダーカット16を有し、それら凹部は凹部15の底部17および凹部14の底部20と一緒に滑動部13のための滑動部ガイドを形成し、滑動部13は、アンダーカット16が防止するので、唇の方向に離れることができない。凹部14および15は、共通の配列に位置する。凹部14は、歯肉壁5を貫通し、それに対して凹部15は咬合面壁6の停止部18で終了する。すなわち、特許請求の範囲で述べる第2の停止部のことである。
滑動部13は、図4に表された開放位置と、図2,3,5に描かれた閉止位置の間の歯肉−咬合面方向に、ガイド15から17へ変位し得る。開放位置では、スロット7は唇側からその全幅に渡って開放される。滑動部13の前端部は、好ましくは歯肉壁5の表面で閉止し、図2および7で示したように、スロット7を描く。閉止位置では、図3に特に明白に示したように、滑動部13の前端部19が咬合面壁6の第2の停止部18に対して衝突する。閉止位置では、滑動部13がスロット7に橋渡しし、その中を通る弧線10は唇方向にスロット7を離れることができない。
歯肉壁5は、スリット形状の凹部21を含み、それはスロット7を描く壁5の表面に主に平行に伸びる。スロット7の方向に伸びる面21aおよび21bは、互いに向かい合い、互いに対して平行し、その結果、スリット形状の凹部21は立方体形状を有する。
スリット形状の凹部21は、長方形断面のスリット31の部分で、滑動部13の下のブラケット本 体の唇上側からベース1の下面2まで通り抜けている。プラグ32は、この割れ目(スリット)31に挿入され、好ましくは弾性体の合成材料からなる円筒状のストランド22を支持している。プラグ32の位置は、好ましくは滑動部の下面に著しい圧力を掛けることなしに、前記滑動部が閉止位置のときに滑動部13の下面でプラグ32にて支えられたストランド22が途切れるように選択される。プラグ32はこの位置に、好ましくは接着剤を使って固定される。
ストランド22はその円周の半分以下の凹部21の唇状の周縁に渡って突き出し、凹部23に嵌合し、それは滑動部13の下面に設けられている。凹部23は長方形の輪郭を有する。前記凹部は、滑動部13がその開放位置にあるときに、図3および3aを参照すれば分かる通り、凹部21の唇周縁を超えて突き出たストランド22の側面で途切れる停止部25を形成する。停止部25においては、本発明の請求項に詳述された「第1の」停止部である。それは、こうして、滑動部13が開放位置のときに非意図的にブラケットから滑り落ちるのを防ぐ。
スロット7にある弧線10を確保するために、滑動部13は、図3に示されたその閉止位置へと移転され、そこで滑動部13の前端部19は、咬合面壁6上の停止部18と隣接する。その閉止位置において滑動部13を保持することができるように、突き出し部26は滑動部13の下面の凹部23に備えられ、それは例示の態様に示されたように、その両方のくさび表面間で90°以上の角度でくさび形状であるが、例えばその断面において、また環状セグメントの形状を有する。突き出し部26は、スロット7とストランド22に対して平行に伸びている。その凹部23の底部24からの高さは、凹部23の深さより小さい。
突き出し部26は、前記滑動部13が閉止位置にあるときに、スロット7に面している(または指し示す)ストランド22の側部にあり、ストランド22に接触している(図3a参照)。突き出し部26の位置は、好ましくはストランド22が、前記滑動部13が閉止位置のとき、実質的に減少したそのリセット力を有し、その結果、ストランド22が実質的に動かないように選択される。滑動部13をその閉止位置にずらすときに、突き出し部26は、凹部21の唇周縁を超えて突き出すストランド22の部分を乗り越える(通過する)ことができる。突き出し部26の頂部がストランド22を通過するや否や、前記ストランド22は、以前に構築したリセット力の効果によってその実質的に円筒状の形状を回復する。滑動部13をその開放位置にずらすために、閉止のときよりも大きな抵抗に打ち勝たねばならない。何故ならば、ストランド22はそのような場合、ブラケットを閉じるときよりも突き出し部26のより急勾配のくさび状表面によって通過されねばならないからである。ブラケットを開放するときに打ち勝たねばならない抵抗は、口内で一般的に発生する力にも拘らず、その閉止位置の滑動部13を保持するに十分でなければならない。ブラケットを開けるための力を作ることができるためには、少なくとも1つの窪み27が滑動部13の上側に設けられ、滑動部13をずらすために、例えばスケーラーでその窪みへツールを嵌合することができる。
第2の突き出し部23は、滑動部13をその開放位置に保持するために、滑動部13の下面の凹部33に設けられる。突き出し部33の操作モードは、突き出し部26の操作モードに対応する。突き出し部26は、開放位置よりも閉止位置の方が確保するのがより重要なので、好ましくは突き出し部33よりも突き出し部26は大きい。突き出し部33は、滑動部13が種々の摩擦力を使ってある環境下で開放位置において維持され得るので、必ずしも絶対に必要ではない。
ブラケットは図9及び10に等角図法で表され、それから、窪みは変位方向において先細り(テーパー)になっている、即ち三角形になっていることが明らかに示される。ツールは、滑動部13を開けたり閉めたりするためにこれらの窪み27へ嵌合され得る。各々の窪み27は開けたり閉めたりするように意図された変位方向にテーパーになっているので、滑動部13をこのように操作することはより容易である。
両方の窪み27は、図11及び12に示すように、単一の窪みに分類され得る。図11及び12に示された例示態様の窪み27は、また滑動部13の長手(縦)方向にその末端部までテーパーになり、したがって、相当する変位方向にテーパーになり、滑動部13の操作を適当なツールで促進する。
図13から20に示されたブラケットは、図1〜12に示されたブラケットに酷似している。図1および2に示された図は、本発明において重要でない、小さなずれを除いて図13〜20に説明された第3のブラケットのためのものである。
第3のブラケットは、図1〜10に示された第1のブラケットと実質的に円筒状のストランド22が弾性体様の合成材料からならず、セラミック材からなること、および円筒状のストランド22を支持するプラグ32がセラミック材や類似の曲げられない材料からならず、弾性体様の合成材料からなることにおいて区別される。もし、その開放位置(図14)および閉止位置(図13)の間の滑動部13の変位の際に、滑動部13の下面に設計された、突き出し部26および33がストランド22に当たり、ストランド22は、したがって弾力性があり、スリット31に逆戻りする。何故ならば、突き出し部26および23によってストランドに掛けられた力は、プラグ32に移行され、前記ストランドは圧縮によって変形するので、その弾性体的挙動のためにストランドが産出されるからである。これは、プラグ32の断面がスリット31の明白な部分より小さな、ストランド22に直に隣接する部分を有することを可能にし、該スリット31は、ブラケットのベースの下面2からブラケットの本体に備えられた凹部14の底部20を通って伸び、その凹部に滑動部13が設置される。
プラグ32は、接着によってスリット31に固定される。接着剤は、その目的のためにブラケットの下面2からスリット31に注ぐことができる。プラグ32の低端部は、ブラケットの下面2からの所定の距離において設けられ、その距離がプラグ32の下に自由空間を形成し得て、その自由空間が接着剤を吸収し得る。
図20〜25に見られるように、プラグ32はソケット35を有し、ソケット35は溝34をその両幅広側に示し、溝は舌−唇方向に伸びる。ソケット35は遊び(backlash)なしにスリット31に挿入される(図17参照)。ブラケットの下面2からスリット31に注がれた接着剤の部分は、溝34に浸透し、スリット31内のプラグ32の接着を改善する。プラグ32の狭い部分は、ソケットに隣接し、ソケットはスリット31の壁から離れて、スリット31は自由空間の提供を可能にし、狭い部分36は自由空間の中でプラグ32の圧縮の間に逆に変形し得る。
活性化のために、滑動部13はひし形の窪み27をその唇上側に有し、図11及び12による第2の実施態様におけるひし形窪み27に類似している。
本発明に係る自己結紮式ブラケットは、歯科矯正用に供され、人間の歯科治療において優れた効果を発揮し、歯科矯正の向上に寄与する。
1 ベース
2 下面
3 窪み
4 ソケット
5 歯肉壁
6 咬合面壁
7 スロット
8 歯肉結紮翼
9 咬合面結紮翼
10 弧線
11 スロット7の底部
12 スロット7のへり部
13 滑動部
14 歯肉壁5の唇状凹部
15 咬合面壁6の唇状凹部
16 アンダーカット
17 15の底部
18 第2停止部
19 13の前端部
20 14の底部
21 5の(スリット状)凹部
21a 21の表面
21b 21の表面
22 ストランド
23 13の下面の凹部
24 23の底部
25 停止部、第1の停止部
26 24の突き出し部
27 窪み
31 スリット
32 プラグ
33 突き出し部
34 プラグの溝
35 ソケット
36 プラグの狭い部分

Claims (33)

  1. ベース(1)、
    ベース(1)から伸び、少なくとも1つの咬合面結紮翼(9)を有する咬合面壁(6)、
    ベース(1)から伸び、少なくとも1つの歯肉結紮翼(8)を有する歯肉壁(5)、
    咬合面壁(6)および歯肉壁(5)を互いに分離し、近傍から末端の方向に連続的に伸びるスロット7、および
    咬合面壁(6)および/または歯肉壁(5)に設けられたガイド(14−17)に保持された滑動部材(13)で、ガイド(14−17)において、滑動部材13がスロット7と橋渡しする閉止位置、およびスロット7が唇方向に開放する開放位置との間の歯肉−咬合面方向に変位され得る滑動部(13)、並びに
    閉止位置および開放位置における滑動部材(13)を保持し得る手段
    からなる歯科矯正用自己結紮式ブラケットであって、
    以下の追加的特徴によって特徴づけられる:
    少なくとも1つの伸長した凹部(21)を前記ブラケットの歯肉壁(5)および/または咬合面壁(6)に備え、滑動部材(13)に面する開口部を有し、前記開口部からストランド(22)がその側面部分で前記開口部の外側に突き出し、前記伸長した凹部(21)の縦方向はスロット(7)の縦方向に平行に走り;
    変形の際に、弾性的及び弾性体的復元力を有するストランド(22)が前記凹部(21)に水平に配置され、前記ストランド(22)は、滑動部材(13)に対面する側面の一部分、および前記ベース(1)に対面する側面の別の一部分を有し;
    前記ストランド(22)は円筒状の側面を有し、前記凹部(21)に支持され、ベース(1)に対面する側面の一部分を有する弾性的及び弾性体的に変形しないプラグ(32)上に載置され、前記ストランド(22)が移動する滑動部材(13)によって弾性的及び弾性体的に変形するから、滑動部材(13)の動きのための滑動面が確保され;
    第1の停止部(25)は滑動部材(13)に備えられ、前記第1の停止部は滑動部材(13)の開放位置のストランド(22)に隣接し;
    ストランド(22)が面する滑動部材(13)の側部に、突き出し部(26)が設けられ、滑動部材(13)の閉止位置への変位のときに、閉止位置になる前に、ストランド(22)の側面に隣接するように配置され、ストランド(22)を通過し、前記ストランドが通過する間にストランド(22)を弾性的及び弾性体的に変形させるその突き出し部(26)によって、滑動部材(13)がその閉止位置に就く前に、突き出し部(26)はストランド(22)の側面に隣接し;
    伸長した凹部(21)から突き出たストランド(22)の部分を突き出し部(26)の両側に収納するために、十分な空間が得られ;
    第2の停止部がブラケットに備えられ、前記突き出し部(26)がストランド(22)を一旦通過すると、滑動部材(13)はその閉止位置で前記第2の停止部に隣接する。
  2. 前記ストランド(22)が直線であることを特徴とする請求項1のブラケット。
  3. ただ一つの伸長した凹部(21)がただ一つのストランド(22)に備えられたことを特徴とする請求項1または2によるブラケット。
  4. 前記伸長した凹部(21)の長さが滑動部材(13)の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3の何れかによるブラケット。
  5. ストランド(22)が前記ブラケットの歯肉壁(5)または咬合面壁(6)にあり、第2の停止部(18)が、前記ストランド(22)が備えられる壁(5または6)の反対の咬合面壁(6)または歯肉壁(5)に形成されることを特徴とする請求項1〜4の何れかによるブラケット。
  6. 滑動部材(13)がその前端部(19)を有する第2の停止部(18)で隣接することを特徴とする請求項1〜5の何れかによるブラケット。
  7. 前記ストランド(22)が歯肉壁(5)に備えられ、第2の停止部(18)が咬合面壁(6)に備えられることを特徴とする請求項1〜6の何れかによるブラケット。
  8. 前記ストランド(22)が、多くともストランド(22)側面の半周縁部が伸長した凹部(21)の開口部から突き出したことを特徴とする請求項1〜7の何れかによるブラケット。
  9. 前記ストランド(22)がプラグ(32)上に載置されるときに、ストランド(22)円周面の半周よりもわずかに多くが前記伸長した凹部(21)にあり、残りの円周面は凹部(21)から突き出ていることを特徴とする請求項8によるブラケット。
  10. 前記ストランド(22)が、横の遊びがない伸長した凹部(21)にあることを特徴とする請求項1〜9の何れかによるブラケット。
  11. 伸長した凹部(21)の開口部がベース(1)から伸びていることを特徴とする請求項1〜10の何れかによるブラケット。
  12. 伸長した凹部(21)が滑動部材(13)に対して垂直または概ね垂直に伸びることを特徴とする請求項1〜11の何れかによるブラケット。
  13. 滑動部材(13)が主に平坦な構造を有することを特徴とする請求項1〜12の何れかによるブラケット。
  14. 前記ストランド(22)が前記伸長した凹部(21)にゆるく、または摩擦によって保持されてあることを特徴とする請求項1〜13の何れかによるブラケット。
  15. 前記ストランド(22)が、弾性体の合成材料からなることを特徴とする請求項1〜14の何れかによるブラケット。
  16. 前記ストランド(22)が生体親和性の合成材料からなることを特徴とする請求項1〜15の何れかによるブラケット。
  17. 前記合成材料がポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテルケトン(PEK)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなることを特徴とする請求項15または16によるブラケット。
  18. ブラケットがセラミック材料からなることを特徴とする請求項1〜17の何れかによるブラケット。
  19. ブラケットが酸化アルミニウムからなることを特徴とする請求項18のブラケット。
  20. ブラケット本体が酸化アルミニウムからなり、滑動部材(13)が酸化アルミニウムよりも高強度のセラミック材料からなることを特徴とする請求項19のブラケット。
  21. 前記滑動部材が酸化ジルコニウムからなる、請求項20のブラケット。
  22. 伸長した凹部(21)はスリット(31)形状で、滑動部材(13)に面する開口部から連続的にベース(1)の下面まで伸び、プラグ(32)はスリット(31)に挿入されることを特徴とする請求項1〜21の何れかによるブラケット。
  23. プラグ(32)がスリット(31)の全断面を占めることを特徴とする請求項22のブラケット。
  24. 前記プラグ(32)がベース(1)から滑動部材(13)の方向へ走る溝(34)を有することを特徴とする請求項22のブラケット。
  25. プラグ(32)がスリット(31)に接着されることを特徴とする請求項23または24のブラケット。
  26. ストランド(22)の近傍で伸長した凹部(21)の断面を部分的にのみ充填するように、プラグ(32)が段状になっていることを特徴とする請求項2225によるブラケット。
  27. 突き出し部(26)がくさび形状であることを特徴とする請求項1〜26の何れかによるブラケット。
  28. 前記滑動部材(13)の閉止位置でストランド(22)に面するくさび表面が、反対方向を指すくさび表面よりも急勾配で走ることを特徴とする請求項27のブラケット。
  29. 滑動部材(13)の外縁が、閉止位置でスロット(7)の底部(11)に面し、曲線状であることを特徴とする請求項1〜28の何れかによるブラケット。
  30. スロット(7)の外縁(12)が曲線状であることを特徴とする請求項1〜29の何れかによるブラケット。
  31. 滑動部材(13)がその上面に少なくとも1つの窪み(27)を有することを特徴とする請求項1〜30の何れかによるブラケット。
  32. 前記の少なくとも1つの窪み(27)が、少なくとも片方の末端に対する変位方向にテーパーになっていることを特徴とする請求項31のブラケット。
  33. 滑動部材(13)がその上面に、滑動部材(13)の変位方向に互い違いに位置する2つの窪みを有することを特徴とする請求項1〜32の何れかによるブラケット。
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