JP5868203B2 - 検査装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハのベベル面を検査する検査装置、特にベベル面に存在する欠陥や残存する材料膜を検出できる検査装置に関するものである。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体ウェハに各種半導体材料層やレジスト膜が形成され、その後イオン注入工程やエッチング工程が行われ、洗浄工程を経て次の処理工程に移行する。この場合、1つの処理工程においてウェハの端縁に形成されたベベル面に各種材料膜が残存すると、次に行われる処理工程においてコンタミネーションの原因となり、製造の歩留りが低下する不具合が生じてしまう。このため、例えば1つの処理工程が終了した後、ウェハのベベル面について研磨処理が行われ、ベベル面に残存する各種材料膜が除去され、クリーンな状態にされてから次の処理工程に移行する。従って、半導体デバイスの製造の歩留りを改善するために、ウェハのベベル面が良好に研磨され、クリーンな状態にされているか否かを判別できる検査装置の開発が強く要請されている。
半導体ウェハの端縁を検査する検査装置として、ベベル面に対して斜めに照明ビームを投射し、ベベル面から出射した散乱光を撮像装置により検出する基板端面検査装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の検査装置では、ウェハの主表面と直交する軸線に対して角度θだけ傾くように照明光学系が配置され、主表面と直交する方向に配置された撮像装置によりベベル面に形成された研磨痕から発生する散乱光が検出されている。この検査装置では、ベベル面から発生した散乱光だけが撮像装置に入射し、ベベル面からの正反射光は撮像装置に入射しないように構成されている。
ウェハのベベル面を検査する別の検査装置として、ウェハの主表面と直交する方向からベベル面を撮像する撮像装置を配置し、ベベル面に対して落射照明を行うと共にウェハの主表面と平行な方向からベベル面について照明光を投射し、ベベル面のカラー画像を撮像する検査装置が既知である(例えば、特許文献2参照)。この既知の検査装置では、ベベル面のカラー画像の色情報のうち、明度及び彩度に関する情報を用いてベベル面の表面状態が判別されている。
さらに、ウェハの端縁に存在する欠陥を検査する検査装置として、欠陥検出用の第1の照明光学系と2次元画像撮像用の第2の照明光学系を用い、端縁からの散乱光を検出することにより欠陥を検出し、端縁からの正反射光を検出することにより2次元画像を撮像する装置が既知である(例えば、特許文献3参照)。この既知の検査装置では、端縁からの散乱光及び正反射光は同一の対物レンズを介して検出されており、検出された欠陥を観察する上で極めて有益である。
特開2008−180601号公報 特開2010−190871号公報 特開2010−181317号公報
研磨痕としてベベル面に凹凸が形成されている場合、当該凹凸から散乱光が発生する。しかしながら、研磨が不十分なため前の処理工程で形成された材料膜の一部が残存する場合、残存する膜の表面は鏡面に近い状態に研磨されている場合が多いため、不所望な残存膜から散乱光はほとんど発生せず、発生しても極めて微量である。従って、特許文献1に記載されたように、ベベル面からの散乱光を検出することにより欠陥を検出する検査装置では、研磨不良又は研磨不足による残存膜を明確に検出できない欠点があった。
半導体ウェハの端縁は、その断面が丸くなるように又は多角形形状に形成されている。また、研磨後のベベル面の表面状態はほぼ鏡面である。よって、ベベル面に向けて照明ビームを投射した場合、ベベル面からの正反射光は一方向に進行するのではなく、広い角度範囲にわたって発散するように進行する。よって、照明方法として落射照明を行い、ウェハの主表面と直交する方向からベベル面を撮像する撮像装置を配置した場合、ベベル面からの一部の正反射光しか対物レンズにより集光されないため、ベベル面の一部しか撮像されない欠点があった。また、ウェハの主表面と平行にベベル面を照明した場合も同様に、ベベル面からの一部の正反射光しか対物レンズに入射せず、ベベル面全体の画像を撮像することは技術的に困難であった。
本発明の目的は、各種材料膜を除去するための研磨処理後のウェハの端縁に残存する各種材料膜を欠陥として明確に検出できる検査装置を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、1回の検査工程によりベベル面の片側の全域を検査することができる検査装置を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、残存する材料膜による欠陥と不所望な研磨痕による欠陥の両方を同時に検出できる検査装置を実現する。
本発明による検査装置は、半導体ウェハの端縁に形成されたベベル面を光学的に検査する検査装置であって、
検査されるべきウェハを支持するステージと、
ステージを回転させる回転駆動装置と、
ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する面内にほぼ扇形に配列された複数の白色光源を有し、これら白色光源は、ベベル面に設定された照明エリアに向けてそれぞれ異なる角度方向から照明光を投射する照明装置と、
前記ウェハに設定された照明エリアから出射した正反射光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された反射光を受光し、ウェハのベベル面の2次元カラー画像を撮像するカラー撮像装置と、
前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を受け取り、ベベル面のカラー画像のRGBの色相に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを具え
前記照明装置は、前記白色光源から出射した照明ビームを集束させるビーム集束手段を有し、各白色光源から出射した照明ビームは集束性の照明ビームとして前記ベベル面に設定された照明エリアに入射することを特徴とする。
半導体デバイスの製造工程においてウェハに形成される各種材料膜は特有の色を有する。よって、研磨処理が終了したウェハについて、そのベベル面の2次元カラー画像を撮像し、形成されたカラー画像についてRGBの色相検査を行うことにより、ベベル面に残存する材料膜を欠陥として検出することができる。すなわち、前の処理工程においてウェハ表面に形成された材料膜の色情報及び研磨処理により材料膜が良好に除去された部位の色情報は、予め取得することが可能であるから、撮像されたカラー画像の各画素の色相値と基準色相値の範囲とを比較することにより、研磨不良ないし研磨不足により材料膜が残存するエリアを検出でき、しかも、画素数を算出することにより材料膜が残存するエリアの面積(画素数)を算出することもできる。さらに、材料膜が残存するエリアの面積を求めることにより、研磨の良否を正確に判定することが可能になる。この結果、再研磨の必要性の有無が判断できるので、コンタミネーションの影響が低減され、デバイスの製造の歩留りが向上する。
本発明による検査装置では、ウェハのベベル面に設定した照明エリアについて180°の角度範囲にわたる角度方向から照明光を投射し、照明エリアからの正反射光を対物レンズにより集光しているので、ウェハを1回転させるだけで一方の側のベベル面全体のカラー画像を撮像することができる。さらに、ベベル面に設定された照明エリアは、180°の角度範囲にわたってほぼ均一な照度で照明されるので、高精度な欠陥検出が行われる。
本発明による別の検査装置は、半導体ウェハの端縁に形成されたベベル面を光学的に検査する検査装置であって、
検査されるべきウェハを支持するステージと、
ステージを回転させる回転駆動装置と、
ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する面内にほぼ扇形に配列された複数の白色光源を有し、これら白色光源は、ベベル面に設定された照明エリアに向けてそれぞれ異なる角度方向から照明光を投射する照明装置と、
前記ウェハに設定された照明エリアから出射した正反射光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された反射光を受光し、ウェハのベベル面の2次元カラー画像を撮像するカラー撮像装置と、
前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を受け取り、ベベル面のカラー画像のRGBの色相に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第1の欠陥検出手段、及び、前記カラー画像信号を受け取り、ベベル面からの反射光の輝度値に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第2の欠陥検出手段を有する信号処理装置とを具え、
前記照明装置は、前記白色光源から出射した照明ビームを集束させるビーム集束手段を有し、各白色光源から出射した照明ビームは集束性の照明ビームとして前記ベベル面に設定された照明エリアに入射することを特徴とする。
ベベル面に残存する材料膜の色相は、良好に研磨された領域の色相と相違するため、残存する材料膜はカラー情報を用いて検出することができる。これに対して、不所望な研磨痕や異物付着に起因する欠陥は、欠陥から出射する正反射光の光量が低下するため、輝度変化を利用することにより検出することが可能である。そこで、本発明による検査装置では、ベベル面のカラー画像及び輝度画像を形成し、研磨不良に起因する材料膜の検出と凹凸欠陥や不規則な研磨痕の検出を同時並行して行う。すなわち、ベベル面のカラー画像に基づいて局所的に色相が変化するエリアを材料膜が残存するエリアとして検出すると共に正反射光の局所的な輝度変化に基づいて凹凸欠陥や不規則な研磨痕による欠陥を検出する。一方、欠陥となるおそれのある不所望な研磨痕や凹凸欠陥の色相は正常なエリアの色相とほぼ同等な場合が多いため、色相検査では不所望な研磨痕や凹凸欠陥を検出することは困難である。これに対して、ベベル面に微小な凹凸変化が存在する場合や異物が付着している場合、当該凹凸部分に入射した照明光は散乱光に変換されるため、対物レンズにより集光される正反射光の光量が著しく低下する。よって、対物レンズによって集光される正反射光の輝度変化に基づいて凹凸欠陥や異物欠陥を検出することができる。この場合、良好な研磨処理による研磨痕はウェハの円周方向にそって規則的に発生し、研磨不良に起因する不所望な研磨痕は不規則に発生する。従って、隣接する輝度画像同士の差分画像を形成することにより欠陥に該当しない規則的な研磨痕による画像が消滅し、不規則に発生する輝度変化だけを抽出することができる。この結果、残存する材料膜の検出と不所望な研磨痕の検出の両方を同時に検出することができ、一層有益な検査情報を得ることが可能になる。
本発明による検査装置の好適実施例は、前記第2の欠陥検出手段は、前記カラー画像信号から輝度信号を形成する手段と、形成された輝度信号に基づいてウェハ端縁の2次元輝度画像を順次形成する手段と、互いに隣接する2つの2次元輝度画像から差分画像を形成する手段と、形成された差分画像に基づいて欠陥を検出する手段とを有することを特徴とする。
本発明による検査装置の別の好適実施例は、前記第2の欠陥検出手段は、さらに、互いに隣接する2次元輝度画像をウェハの半径方向について位置合せを行う手段を有し、互いに位置合せされた隣接画像同士を比較することにより差分画像を形成することを特徴とする。隣接する2つの輝度画像について半径方向の位置合せを行うことにより、規則的に発生する研磨痕に起因する輝度変化が消滅した差分画像を得ることができ、欠陥に起因する輝度画像を形成することができる。
本発明では、ベベル面に設定された照明エリアは広い角度範囲にわたってほぼ均一な照度の照明光により照明されるので、ベベル面の上側全体にわたって鮮明なカラー画像を撮像することができるので、ベベル面の色相の変化に基づいて残存する材料膜等の異物の存在を正確に検出することが可能になる。
さらに、色相に基づく欠陥検出と輝度変化に基づく欠陥検出とが同時並行して行われるので、研磨不良に起因する残存する材料膜の検出と不所望な研磨痕の両方を同時に検出することができる。
本発明による検査装置の一例を示す線図である。 照明装置の一例を示す図である。 半導体ウェハの端縁画像を撮像する撮像装置を説明するための図である。 カラー画像の一例を示す図である。 輝度画像を模式的に示す図である。 色相に基づいて欠陥を検出する検査方法のアルゴリズムを示す図である。 輝度変化に基づいて欠陥を検出する検査方法のアルゴリズムを示す図である。 信号処理装置の一例を示す図である。
図1は本発明による検査装置の一例を示し、図1(A)はウェハの主表面(素子形成面)と直交する面で切って示す線図的断面図であり、図1(B)はウェハの主表面と直交する方向から見た線図的平面図であり、図1(C)は対物レンズの光軸を含みウェハの主表面と直交する面で切って示す線図的断面図である。検査すべき半導体ウェハ1は、ステージ2上に載置する。半導体ウェハ1は主表面1aを有すると共に、その外周縁には断面が丸く形成された端縁を有する。端縁にはベベル面1bが形成される。勿論、本発明は、端縁の断面が多角形に形成された半導体ウェハの検査にも適用される。本例では、半導体ウェハ1の全周にわたってベベル面を含む端縁の2次元カラー画像を撮像し、撮像された2次元カラー画像のRGBの色調の局所的変化に基づいて端縁及びベベル面1bの研磨状態及び欠陥の存在を検査する。特に、前段の処理工程において形成された半導体膜やレジスト膜等の各種材料膜が研磨処理により十分に除去されず、材料膜の一部が残存しているか否かを検査する。そして、前の処理工程において形成された材料膜が残存する場合、カラー画像におけるRGBの色調の変化に基づき材料膜が残存するエリアを欠陥ないし研磨不良エリアとして検出する。さらに、検査結果を用いて、検査された半導体ウェハが良品であるか否か及びさらに研磨する必要があるか否かの良否判定を行う。勿論、研磨工程において不所望な研磨痕等が形成された場合、欠陥として検出することができる。さらに、本発明では、端縁の2次元カラー画像におけるRGBの色調の変化に基づいて欠陥及び不良エリアを検出しているので、撮像された2次元画像を利用することにより、検出された欠陥及び不良エリアをリビューすることができ、再研磨の必要性の判断を行うことも可能である。さらに、色調の変化に加えて、撮像された2次元画像の輝度情報を色調情報と併せて用い、局所的に輝度が変化する部分を欠陥として検出することもできる。
ウェハ1を支持するステージ2は、真空吸着装置を有し、真空吸着によりウェハ1を保持する。ステージ2には、モータ3が連結され、ステージ2及びウェハ1はモータの回転駆動により回転する。モータ3には、駆動回路(図示せず)が接続され、信号処理装置から供給される制御信号に基づいて駆動制御される。よって、モータ3を回転することにより、ウェハ1の全周にわたって端縁及びベベル面の2次元カラー画像を撮像し、得られた2次元カラー画像を用いて全周検査することができる。
ステージ上に載置されたウェハ1のベベル面1b及び端縁を照明するため、照明装置4を配置する。照明装置4は、ウェハの主表面1aと直交する面内にウェハの端縁を取り囲むようにほぼ扇形に配列された複数の白色光源を含み、端縁に設定された照明エリアに向けて種々の角度方向から照明ビームを投射する。従って、ウェハの端縁及びベベル面は種々の角度方向から入射する照明ビームにより照明される。尚、照明装置の詳細な構成は後述する。
図1(B)は、ウェハの主表面と直交する方向から見た線図的平面図であり、照明装置4と対物レンズとのウェハの円周方向における相対位置関係を模式的に示す。照明装置4の各白色光源は、ウェハ1の端縁に設定された照明エリア1cに向けて照明ビームを投射する。照明エリア1cから出射した正反射光は対物レンズ5により集光され、カラー撮像装置6に入射する。本例では、カラー撮像装置として、端縁の2次元カラー画像を撮像するカラーCCDカメラを用いる。カラー撮像装置6から出力される画像信号は信号処理装置7に出力され、信号処理装置7においてウェハの端縁の2次元カラー画像が形成される。信号処理装置7は、ウェハ1を回転させながら回転角度0.2°ごとに2次元カラー画像を形成する。そして、ウェハの全周わたって1800枚(360°÷0.2°=1800)の画像を形成し、これらの画像を合成してウェハ全周にわたるベベル面のカラー画像を形成する。
図1(B)に示すように、ウェハの端縁に形成されたベベル面1bに照明エリア1cを設定する。照明装置4の各白色光源は照明エリア1cに向けて互いに異なる角度方向から照明ビームを投射する。ここで、照明エリアに対して多数の法線が形成され、これら法線は、照明エリアを含みウェハの主表面と直交する面内に位置する。ウェハの主表面と直交する方向から見て、ウェハの端縁に設定された照明エリア1cに形成される法線群を含む法線面を1dとした場合、照明装置4の光軸及び対物レンズ5の光軸は、法線面1dに対して所定のオフセット角をなすように設定され、オフセット角は例えば6.5°に設定する。すなわち、ウェハの主表面と直交する方向から見て、照明装置の光軸と対物レンズの光軸は照明エリア上で交差し、法線面1dに対する照明装置の光軸及び対物レンズの光軸のなす角度は互いに等しくなるように設定する。このように構成することにより、ウェハの円周方向において、照明エリア1cから出射た正反射光を対物レンズ5に入射させることできる。尚、対物レンズとして、焦点深度の深いレンズ系が用いられ、例えば開口数が0.074の対物レンズを用いることができる。このように、対物レンズとして焦点深度の深い対物レンズを用いれば、対物レンズの光軸をウェハの端縁の法線から円周方向にわずかな角度だけ変位させても十分に鮮明なカラー画像を撮像することが可能である。
本例では、ウェハ1の主表面(素子形成面)と端縁の頂部との間の上側ベベル面について検査を行う。ベベル面は90°の角度範囲にわたる傾斜面である。よって、図1(C)に示すように、対物レンズの光軸は、ウェハ1の中心面1eに対して45°の角度を中心にして、ベベル面の形状や傾斜角度の変化等を考慮して設定される。本例では、中心面1eに対して40°の角度をなすように設定する。
図1(C)に示すように、照明ビームが端縁の頂部に入射角40°で入射した場合、照明エリアからの正反射光は対物レンズの光軸とほぼ平行に出射し、対物レンズに入射する。また、照明ビームが主表面1aの端部に入射角50°で入射した場合、照明エリアから出射した正反射光は対物レンズの光軸と平行に出射し、対物レンズに入射する。従って、ウェハの端縁を取り囲むように180°の角度範囲にわたって照明ビームを投射することにより、90°の角度範囲にわたるベベル面からの正反射光が対物レンズに入射し、ベベル面の上側全域の画像を撮像することができる。
図2は照明装置4の一例を示し、図2(A)は照明装置全体の構成を示し、図2(B)は単一の照明光源による照明状態を示す。照明装置4は、ウェハ1の端縁に設定された単一の照明エリア1cを中心にして、ほぼ扇形に配列された複数の白色光源を含む照明光源群10を有する。各白色光源は、例えば白色LEDで構成され、ウェハの主表面と直交する平面内に照明エリア1cを中心にしてほぼ扇形に配列する。図1(B)を用いて説明したように、白色光源が配置された平面は、照明エリアにおける法線に対して円周方向に角度6.5°だけオフセットさせる。
本例では、90°の角度範囲にわたってベベル面の2次元画像を撮像するため、照明光源群10の各白色光源はウェハの端縁を挟み込むように10°の間隔で配列した19個の白色光源を有し、各白色光源から照明エリア1cに向けて照明ビームを投射する。従って、照明エリア1cは、180°の角度範囲にわたる照明方向から入射する照明ビームにより照明されることになる。
図2(B)に示すように、各白色光源は10−iは、それぞれ照明エリア1c(太線で示す)の全域を照明する。すなわち、ベベル面の断面形状や傾斜角度は半導体ウェハの種類等によって相違するため、各白色光源は照明エリア全体をそれぞれ照明する。尚、照明エリアは、撮像装置6の撮像エリア全体をカバーするように設定する。
白色LEDは点光源ではなく面発光素子であり、出射する照明ビームは発散性のビームである。そこで、照明光を効率よく利用すると共に照明エリア1c全体を照明するため、2つの集光手段を用いて照明ビームをウェハの円周方向及び円周方向と直交する端縁を挟み込む方向に集束させ、集束性ビームとして照明エリアに入射させる。第1の集光手段11は、各白色光源の前面に白色光源ごとに配置したシリンドリカルレンズにより構成する。各シリンドリカルレンズは、ウェハの円周方向に集束作用を有し、各白色光源から出射した発散性の照明ビームを円周方向にそって所定の照明開口角を有する集束性ビームに変換する。各白色光源の照明開口角は、対物レンズの開口角にほぼ等しくなるように設定する。
第1の集光手段11と照明エリア1cとの間に第2の集光手段12を配置する。第2の集光手段12は、単一のリニアフレネルレンズにより構成する。リニアフレネルレンズは、例えば厚さが0.5mmの弾性変形可能なアクリル樹脂の板状体により構成され、その表面には互いに平行に延在する複数の突状が形成され、一方向に集束性を有するシリンドリカルレンズとして作用する。よって、板状体を半円形に支持することにより単一のリニアフレネルレンズが構成され、180°にわたる照明方向から入射する照明ビームを全体としてウェハの半径方向に集束させることができる。尚、第2の集光手段による集束作用は、白色光源から出射する照明ビームが平行ビームに変換される程度に集束させる程度でも十分である。平行ビームに変換するだけでも、隣接する白色光源から出射する照明ビームが重なり合い、照明ムラが軽減される利点がある。
尚、2つのシリンドリカルレンズを用いる代わりに、各白色光源ごとに集光レンズ素子を配置し、各照明ビームごとに集光することも可能である。また、第1の集光手段として、第2の集光手段と同様に、半円形に保持した単一のリニアフレネルレンズを用いることも可能である。
さらに、白色光源の前面に拡散板を配置し、照明ビームを拡散光に変換してから集光することも可能である。拡散板を配置することにより、照明エリアにおける照明光の輝度分布が平均化される利点が達成される。尚、拡散板として、拡散板とシリンドリカルレンズとが一体的に形成されたレンズ素子を用いることができる。
図3は本発明による検査装置の制御系の構成を示す図である。検査すべき半導体ウェハを支持するステージ2に連結されたモータ(θ−軸モータ)の回転制御を行うモータコントローラ20を用い、モータコントローラ20から発生する駆動パルス信号を基準としてモータ3の回転速度を制御すると共に照明装置4及びCCDカメラの駆動を制御する。このモータコントローラ20から出力される駆動パルス信号は、モータ駆動パルス信号としてモータドライバ21に供給され、モータドライバから出力される駆動信号によりモータ3は所定の回転速度で回転する。駆動パルス信号は画像取得制御手段22にも供給する。画像取得制御手段22には、信号処理装置7から供給される制御信号も入力する。画像取得制御手段22は、駆動パルス信号と信号処理装置から供給される制御信号を用いて、照明装置4を駆動する照明ドライブ信号を生成すると共にCCDカメラ6を駆動する同期信号を生成する。また、駆動パルス信号は信号処理装置7にも供給され、信号処理装置は入力した駆動パルス信号をアドレス情報として用い、検出された欠陥や研磨不良領域のアドレスを特定する。尚、モータ3にエンコーダを連結し、エンコーダからの出力信号を用いてウェハのアドレス信号を形成することも可能である。
本例では、ウェハ1を回転させながら駆動パルス信号と同期して連続して0.2°の間隔で1800枚の画像を撮像し、ウェハの全周の画像を撮像する。例えば、直径が300mmウェハの場合、撮影視野として円周方向に0.524mmで円周方向と直交する半径方向に1.79mmの矩形の撮像エリアを設定する。一例として、駆動パルス信号のパルスレートを1ms/パルスとし、10パルスごとに1枚の画像を撮像する。この場合、ウェハの1周分の画像を撮像する時間は18秒となる。また、撮影視野の円周方向の画素数を200画素とし、露光時間での視野の移動量を1画素分とすると、移動量は約2.6μmとなり、移動速度は52.4μm/msとなり、照明装置の露光時間は約50μsとなる。
図4はカラー撮像装置により撮像された1800枚のカラー画像である画像−1〜画像−1800を示す。図4(A)に示すように、各カラー画像は、ウェハの半径方向にそって、素子形成面(上側面)30a、ベベル面30b、下側面(裏面)30c、及びウェハの下側領域(ウェハの存在しないエリア)30dを含む。本例では、ベベル面30bに存在する研磨されなかった材料膜を不良エリアとして検出する。そのため、撮像された画像について検査領域を設定する。検査領域は、素子形成面30aとベベル面30bとの間の境界とベベル面30bと下側面30cとの境界を検出し、2つの境界により規定されるエリアを検査領域とする。ベベル面30aと素子形成面及び下側面とは、色相が大幅に相違すると共に反射光の輝度値も相違するため、色相や輝度値に基づいて検査領域を設定することができる。
図4(B)は、ベベル面が良好に研磨されず材料膜が残存する状態を模式的に示す。ベベル面に前工程で形成された材料膜が研磨されずに残存する場合、図4(B)に示すように、良好に研磨されたエリア31a中に残存膜31b及び31cが局所的に存在する。また、良好に研磨されたエリア31aの表面の色と残存膜31b及び31cの表面の色とが相違し、良好に研磨されたベベル面の表面と残存膜の表面とはRGBの色相が相違する。従って、検査されるウェハのベベル面について、研磨が良好な正常エリアの色相と残存膜が存在する異常エリアの色相とを予め検出し、正常なエリアの色相の範囲と異常エリアの色相の範囲を予め設定し、色相比較を行えば、画素数を用いて研磨不良な異常エリアの面積を算出することができる。すなわち、検査に先立って正常に研磨されたエリアの色相を予め検出し、正常なエリアの色相の範囲を設定し、設定された範囲を超える色相のエリアを異常エリアとして検出することができる。或いは、残存膜の色相を予め検出し、研磨不足のエリアの色相を設定し、設定された色相の範囲内のエリアを不良エリアとして検出することもできる。そして、不良エリアが占める面積が所定の割合を超えるか否かをもって良品か又は不良品であるかを判定することができる。尚、正常な研磨領域の色相が予め既知の場合、試験的に正常な研磨領域及び異常な研磨領域の色相を検出せず、既知の色相を用いて良否判定を行うことができる。
一方、検査される試料によっては明度や彩度の情報が不足するため、色相だけでは研磨が良好に行われたか否か判断できない領域が含まれる場合がある。このような場合、僅かな色相の相違を以て判定すると、本来良好に研磨された領域について研磨不良であると誤って判断するおそれがある。そこで、最終的な判断として3つの領域を設定し、正常な研磨状態の領域、異常な研磨状態の領域と、明度や彩度の情報が不足するため判定不能領域の3つの領域を設定することも可能である。
図5は、ベベル面からの反射光の輝度値に基づいて欠陥を検出する例について説明する。ベベル面に微小な傷による欠陥や異物付着による欠陥が存在する場合、これらの欠陥に入射した照明光から散乱光が発生し、対物レンズにより集光される正反射光の光量は低下するため、これらの欠陥が存在する部位からの正反射光の輝度は周囲の正常な部位からの反射光の輝度よりも相当低下する。よって、ベベル面からの正反射光を検出することにより、輝度変化に基づいて欠陥を検出することができる。一方、ベベル面には研磨痕が形成される場合も多く、研磨痕からの正反射光も輝度変化を発生する。正反射光に基づく輝度変化について本発明者が種々の解析を行った結果、研磨痕の種類として正常な研磨痕と欠陥と認められる研磨痕が存在し、研磨中におけるウェハの回転方向にそって規則的に発生する研磨痕は、正常な研磨痕であり、不規則に発生する研磨痕は欠陥であることが判明した。例えば、研磨中にウェハに回転ムラが発生したり又は不規則に回転する場合、不規則な研磨痕が形成され、欠陥となる場合が多い。また、研磨痕以外のものとしてベベル面に傷等の欠陥が存在する場合、不規則な反射光の輝度変化が発生する。この解析結果に基づき、本発明では、取得した画像中のベベル面に存在する輝度変化について、ウェハの半径方向の同一の位置に規則的に発生する輝度変化は正常な研磨痕による輝度変化であり、半径方向に不規則な位置に発生する輝度変化は欠陥に起因する輝度変化として判定する。従って、不規則に発生する輝度変化を検出することにより、ベベル面に形成された傷や異物付着による欠陥を検出することができる。
図5(A)は、画像−1〜画像−1800の1800枚の画像の一例を示す。全画像について、ベベル面30bに規則的な線状の輝度変化エリア32a及び32bが形成され、画像−iに点状の輝度変化エリア33が形成されているものとする。一方、図5(A)に示すように、撮像された1800枚の画像中のベベル面の半径方向の位置は、回転するウェハ端縁の微小な変位により半径方向にそれぞれ変位した位置に形成される。例えば、図5(A)に示すように、画像−1と画像−iとの間に半径方向にΔdの変位が形成される。このため、隣接する画像同士を直接比較したのでは、正常な研磨痕による輝度変化がそのまま輝度変化として検出されてしまう。そこで、図5(B)に示すように、撮像された1800枚の画像の隣接する画像同士について、半径方向について整列処理を行い、隣接する画像同士をウェハの半径方向に整列させる。整列した画像列を図5(B)に示す。
本例では、1800枚の画像について、隣接する画像間の差分を形成し、差分画像を形成する。差分画像を形成すれば、規則的に発生する研磨痕は差分画像上において消滅し、不規則な輝度変化だけが検出される。すなわち、画像−iと隣接する画像−(i+1)との差分画像を形成すると、図5(C)に示すように規則的な輝度変化エリア32a及び32bが消滅し、不規則な輝度変化エリア33だけが輝度変化として検出される。従って、形成された差分画像の各画素について所定の閾値と比較することにより、正常な研磨痕による輝度変化の影響を受けることなく、不規則な輝度変化が発生した箇所を欠陥として検出することができる。
上述した認識に基づき、本例では、カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を用い、ベベル面のカラー画像の色相に基づいて研磨不良エリアを欠陥として検出すると共に、画像信号の輝度値の変化に基づきベベル面に形成された微小な傷や異物付着に起因する欠陥を不規則な輝度変化として検出する。
図6はベベル面の色相の変化に基づいて研磨の良否判定及び欠陥検出を行う検査方法のアルゴリズムを示す図である。本例では、検査したベベル面についての検査結果として、良好に研磨されている正常領域、研磨が不良な異常領域及び良否判定が不能な判定不能領域の3つの領域に判別する。初めに、ステップ1において、基準色相情報を取得する。基準色相情報として、良好に研磨された領域の色相及び研磨不良領域の色相を用いる。これらの基準色相情報は、既に研磨処理が行われたウェハを用い、研磨良好エリアの色相及び研磨不良エリアの色相を求め基準色相情報とすることができ、或いはすでに行われた研磨処理後の色相データから基準色相情報を設定することもできる。
ステップ2において、前述した検査装置を用いて検査すべきウェハ端縁のカラー画像を順次撮像する。
続いて、カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を用い、撮像されたカラー画像について検査領域を設定する。例えば撮像されたカラー画像から素子形成面(上面)及び裏面の画像領域を除去し、検査の対象となるベベル面のカラー画像を取得する(ステップ3)。
続いて、ステップ4において、基準色相情報を用いて、設定された検査領域について良好な研磨が行われた正常エリアを検出する。この際、既に取得された研磨良好エリアに対応する色相の範囲を基準の色相範囲として予め設定する。また、カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号から変換式を用いて色相値を形成する。そして、カラー画像信号から得られた色相値と基準の色相範囲とを画素ごとに比較し、撮像された画像の色相が基準の色相の範囲内か否かを以て判断する。そして、研磨良好エリアの画素数を各カラー画像ごとに算出する。
さらに、ステップ5において、色相基準情報を用いて、検査領域について研磨不良エリアを検出する。この際、撮像された画像の各画素の色相が研磨不良エリアとして設定された色相の範囲内か否かを以て画素ごとに判断する。そして、研磨不良エリアの画素数を算出する。
続いて、検出された研磨良好エリアの画素数(面積)及び研磨不良エリアの画素数を用い、ベベル面全体の面積(画素数)に対する研磨良好エリアの占める割合及び研磨不良エリアの占める割合を算出し、その結果に基づいてウェハを分類する。例えば、研磨良好エリアの面積が所定の閾値を超える場合、当該ウェハは良好に研磨されたウェハであると判定し、研磨不良エリアの面積の割合が所定の閾値を超える場合、当該ウェハは不良品であると判定する。
図7は、輝度情報を用いてベベル面を検査する検査方法のアルゴリズムの一例を示す。ステップ1において、前述した検査装置を用いてベベル面を含む端縁の輝度画像を順次取得する。輝度画像は、カラー撮像装置から出力されるRGBのカラー画像信号のRGBの輝度データの平均値を用いて輝度画像を形成する。
続いて、ステップ2において、隣接する輝度画像について半径方向の位置合せ処理を行う。位置合せ処理として、隣接する2つの画像について高速フーリエ変換処理を行って画像相関を形成し、2つの画像間の半径方向の変位量を求める。
ステップ3において、2つの隣接する画像間の半径方向の位置ズレ量を補正し、差分画像を形成する。位置合せを行ってから差分画像を形成することにより、ウェハの半径方向の同一の位置に規則的に形成された輝度変化が除去された画像が形成される。この結果、輝度画像中に不規則に出現する輝度変化だけが抽出され、当該輝度変化により欠陥が検出される。すなわち、欠陥が形成された部位には周囲の輝度とは異なる輝度変化が形成されるので、欠陥による輝度変化を検出することが可能となる。
続いて、ステップ5において、2値化処理及び閾値比較処理を行い、欠陥に起因する輝度変化のエリアを抽出する。
さらに、抽出されたエリアについて、そのエリアの画素数を用いて面積比較を行い、輝度変化を起こしたエリアが所定の面積を超える場合、当該エリアを欠陥として判定する。このように、隣接する輝度画像について、半径方向の位置合せを行ってから差分画像を形成することにより、研磨痕による輝度変化が消滅し欠陥に起因する輝度変化だけを抽出することが可能となる。
図8は信号処理装置の欠陥検出系の一例を示す図である。本例では、色相の変化に基づく欠陥検出と輝度変化に基づく欠陥検出の両方の検査を並行して行い、研磨不良エリアを検出すると共に傷等に起因する欠陥の検出を同時並行して行う。そのため、信号処理装置は、ベベル面のカラー画像のRGBの色相に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第1の欠陥検出手段、及び、前記カラー画像信号を受け取り、ベベル面からの反射光の輝度値に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第2の欠陥検出手段を有する。カラー撮像装置6から出力されるカラー画像信号はカラー画像形成手段40に供給する。カラー画像形成手段40は、順次入力する画像信号を用いて1800枚のカラー画像を形成し、これらのカラー画像をつなぎ合わせてウェハの全周のカラー画像を形成する。形成されたカラー画像は画像メモリ41に記憶する。メモリに記憶されたカラー画像は、必要に応じてモニタに表示することができる。
形成される1800枚のカラー画像は検査領域設定手段42にも供給する。検査領域設定手段42は、順次入力する各2次元カラー画像についてベベル面のカラー画像を抽出する。抽出されたベベル面のカラー画像信号は色相検出手段43に供給され、カラー画像信号から変換式を用いて各画素ごとに色相値が形成される。形成された色相値は、第1及び第2の色相比較手段44及び45にそれぞれ供給する。第1及び第2の色相比較手段44及び45には、キーボード等の入力手段を介して、予め取得された正常なエリアの色相の範囲を規定した第1の基準色相情報及び異常なエリアの色相の範囲を規定した第2の基準色相情報も入力する。第1の基準色相情報は第1の色相比較手段44に入力され、第2の基準色相情報は第2の色相比較手段45に入力する。第1の色相比較手段44は、順次供給される色相データと第1の基準色相情報とを比較し、順次入力した色相データが正常な色相値の範囲内か否かを画素ごとに判定する。また、第2の色相比較手段45も同様に順次供給される色相データと第2の基準色相情報とを比較し、順次入力した色相データが異常な色相値の範囲内か否かを画素ごとに判定する。
第1の色相比較手段における比較結果は、第1の画素数算出手段46に供給される。第1の画素数算出手段は、正常な色相値の範囲内の画素数ないし面積を算出し、欠陥分類手段47に供給する。また、第2の色相比較手段における比較結果は第2の画素数算出手段48に供給され、異常な色相値の範囲内の画素数ないし面積を算出し、欠陥分類手段47に供給する。
欠陥分類手段47は、正常な色相値の画素数及び異常色相値の画素数に関する閾値情報を有し、第1及び第2の面積算出手段から出力される画素数と閾値とを比較し、ウェハを分類する。分類方法として、異常色相値の画素数が所定の閾値を超え、正常色相値の画素数が所定の閾値以下の場合、当該ウェハは研磨不良のウェハに分類する。また、正常色相値の画素数が閾値を超え、且つ異常色相値の画素数が閾値以下の場合、当該ウェハは研磨が良好なウェハに分類する。さらに、異常色相値の画素数が閾値以上であり正常色相値の画素数も閾値を超える場合、及び異常色相値の画素数が閾値以下であり且つ正常色相値の画素も閾値以下の場合閾値からの変位量に基づいて判定することができる。尚、この分類方法は一例であり、他の種々の分類方法を用いることも可能である。
次に、輝度信号を用いる欠陥検査について説明する。カラー撮像装置から供給されるカラー画像信号は、輝度信号抽出手段49に供給される。輝度信号抽出手段49は、カラー画像信号に含まれる輝度情報を抽出し、例えばRGBの3個の輝度データの平均値を輝度信号として用いることができる。この場合、RGBのそれぞれの輝度値が一様に反映されるので、信号品質の面で有利である。抽出された輝度信号は2次元輝度画像形成手段50に供給する。2次元輝度画像形成手段50は、入力した輝度信号を用いて2次元画像、すなわち1800枚の2次元輝度画像を順次形成する。
順次形成された輝度画像は、一旦入力メモリ51に格納する。入力メモリに格納された2次元輝度画像は遅延メモリ52に供給されると共に位置合せ手段53にも供給する。また、遅延メモリに格納された輝度画像は入力メモリに対する駆動制御信号と同期して位置合せ手段に供給する。よって、互いに隣接する2つの輝度画像が位置合せ手段に入力する。位置合せ手段53は、2つの輝度画像について高速フーリエ変換処理を行って、2つの画像間の半径方向の位置ずれ量を算出し、位置ずれ補正を行い、位置補正が行われた2つの画像を差分画像形成手段54に供給する。
差分画像形成手段54は、互いに隣接する2つの輝度画像について比較処理を行って差分画像を形成する。差分画像は、円周方向に規則的に形成された輝度変化が除去された輝度画像であるため、不規則に発生した輝度変化だけが抽出され、規則的に発生する輝度変化は消滅する。
差分画像は2値化手段55に供給され、不規則な輝度変化に基づく画像は2値化される。2値化画像は比較手段56に供給され、抽出された画像が所定の閾値よりも大きい場合、欠陥として検出され、欠陥メモリに記憶される。尚、モータコントローラ20(図3参照)から供給される駆動制御信号をアドレス情報として利用し、検出された欠陥のアドレス及び欠陥画像を欠陥メモリ57に記憶する。
本発明は上述した実施例だけに限定されず、種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、2つの色相比較手段を設けて正常なエリアの画素数と異常なエリアの画素数を算出して欠陥を分類したが、異常なエリアの画素数だけを検出し、検出された画素数が所定の閾値を超えるか否かを以て良否判定を行うこともできる。
1 半導体ウェハ
2 ステージ
3 モータ
4 照明装置
5 対物レンズ
6 カラー撮像装置
7 信号処理装置
11−i 白色光源
20 モータコントローラ
21 モータドライバ
22 画像取得制御手段
40 カラー画像形成手段
41 画像メモリ
42 検査領域設定手段
43 色相検出手段
44 第1の色相比較手段
45 第2色相比較手段
46 第1の画素数算出手段
47 第2の画素数算出手段
48 分類手段
49 輝度信号抽出手段
50 2次元輝度画像形成手段
51 入力メモリ
52 遅延メモリ
53 位置合せ手段
54 差分画像形成手段
55 2値化手段
56 比較手段
57 欠陥メモリ

Claims (13)

  1. 半導体ウェハの端縁に形成されたベベル面を光学的に検査する検査装置であって、
    検査されるべきウェハを支持するステージと、
    ステージを回転させる回転駆動装置と、
    ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する面内にほぼ扇形に配列された複数の白色光源を有し、これら白色光源は、ベベル面に設定された照明エリアに向けてそれぞれ異なる角度方向から照明光を投射する照明装置と、
    前記ウェハに設定された照明エリアから出射した正反射光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された反射光を受光し、ウェハのベベル面の2次元カラー画像を撮像するカラー撮像装置と、
    前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を受け取り、ベベル面のカラー画像のRGBの色相に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを具え
    前記照明装置は、前記白色光源から出射した照明ビームを集束させるビーム集束手段を有し、各白色光源から出射した照明ビームは集束性の照明ビームとして前記ベベル面に設定された照明エリアに入射することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する方向に見て、前記対物レンズの光軸と白色光源の光軸とはベベル面に設定された照明エリアにおいて交差し、且つ、ウェハの円周方向において対物レンズの光軸と白色光源の光軸とが所定の角度だけオフセットしていることを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載の検査装置において、ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する方向に見て、前記白色光源から出射した照明ビームの入射角と、照明エリアから出射した正反射光の反射角とが互いに等しくなるように設定され、前記照明エリアから出射した正反射光が対物レンズに入射するように構成したことを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記白色光源は白色LEDにより構成されていることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記ビーム集束手段は、前記白色光源から出射した照明ビームをウェハの円周方向に集束する第1の集束手段と、前記ウェハの円周方向と直交しウエハの端縁を挟み込む方向に集束する第2の集束手段とを有することを特徴とする検査装置。
  6. 請求項に記載の検査装置において、前記第1の集束手段は各白色光源ごとに配置され、ウェハの円周方向に集束作用を有するシリンドリカルレンズ素子により構成され、前記第2の集束手段は、扇形に湾曲するように形成され、前記ウェハの円周方向と直交しウエハの端縁を挟み込む方向に集束作用を有する単一のリニアフレネルレンズにより構成されていることを特徴とする検査装置。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の検査装置において、前記信号処理装置は、前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号から色相値を検出する手段と、検出された色相値が、正常な色相値の範囲を規定する第1の基準色相値の範囲内か否かを判定する第1の色相判定手段と、第1の色相判定手段から出力される第1の判定結果を用いて基準色相値の範囲内の画素数ないし面積を算出する第1の画素数算出手段とを含むことを特徴とする検査装置。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の検査装置において、前記信号処理装置は、前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号から色相値を検出する手段と、検出された色相値が、異常な色相値の範囲を規定する第2の基準色相値の範囲内か否かを判定する第2の色相判定手段と、第2の色相判定手段から出力される判定結果を用いて第2の基準色相値の範囲内の画素数ないし 面積を算出する第2の画素数算出手段とを含むことを特徴とする検査装置。
  9. 請求項8に記載の検査装置において、前記信号処理装置は、前記第1及び第2の画素数算出手段から出力された画素数ないし面積に基づいて良否判定を行うことを特徴とする検査装置。
  10. 請求項8又は9に記載の検査装置において、前記信号処理装置は、さらに、前記第1及び第2の画素数算出手段からそれぞれ出力される第1及び第2の画素数と閾値とをそれぞれ比較し、その比較結果に基づいて検査されたウェハを分類する手段を有することを特徴とする検査装置。
  11. 半導体ウェハの端縁に形成されたベベル面を光学的に検査する検査装置であって、
    検査されるべきウェハを支持するステージと、
    ステージを回転させる回転駆動装置と、
    ステージ上に配置されたウェハの主表面と直交する面内にほぼ扇形に配列された複数の白色光源を有し、これら白色光源は、ベベル面に設定された照明エリアに向けてそれぞれ異なる角度方向から照明光を投射する照明装置と、
    前記ウェハに設定された照明エリアから出射した正反射光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された反射光を受光し、ウェハのベベル面の2次元カラー画像を撮像するカラー撮像装置と、
    前記カラー撮像装置から出力されるカラー画像信号を受け取り、ベベル面のカラー画像のRGBの色相に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第1の欠陥検出手段、及び、前記カラー画像信号を受け取り、ベベル面からの反射光の輝度値に基づき、ベベル面に存在する欠陥を検出する第2の欠陥検出手段を有する信号処理装置とを具え、
    前記照明装置は、前記白色光源から出射した照明ビームを集束させるビーム集束手段を有し、各白色光源から出射した照明ビームは集束性の照明ビームとして前記ベベル面に設定された照明エリアに入射することを特徴とする検査装置。
  12. 請求項11に記載の検査装置において、前記第2の欠陥検出手段は、前記カラー画像信号から輝度信号を形成する手段と、形成された輝度信号に基づいてウェハ端縁の2次元輝度画像を順次形成する手段と、互いに隣接する2つの2次元輝度画像から差分画像を形成する手段と、形成された差分画像に基づいて欠陥を検出する手段とを有することを特徴とする検査装置。
  13. 請求項12に記載の検査装置において、前記第2の欠陥検出手段は、さらに、互いに隣接する2次元輝度画像をウェハの半径方向について位置合せを行う手段を有し、互いに位置合せされた隣接画像同士を比較することにより差分画像を形成することを特徴とする検査装置。
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