以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1(a)は、第1キャビネット10と第2キャビネット20が並べられ、開いた状態の携帯電話機1の外観構成を示す。図1(b)は、第1キャビネット10と第2キャビネット20が重ねられ、閉じた状態の携帯電話機1の外観構成を示す。図1(c)は、第2キャビネット20の背面図を示す。
携帯電話機1は、第1キャビネット10と第2キャビネット20を有する。第2キャビネット20は、ヒンジ部30によって、第1キャビネット10に対し回転可能に連結されている。
第1キャビネット10の正面には、キー操作部11およびマイク12が設けられている。
第2キャビネット20の正面には、ディスプレイ21を構成する液晶パネル21a、およびスピーカ22が配置されている。液晶パネル21aの正面には表示面21bが設けられており、表示面21bが外部に現れている。
液晶パネル21aの背後には、ディスプレイ21を構成するパネルバックライト21cが配されている。パネルバックライト21cは、光源となるLEDを備え、液晶パネル21aに光を供給する。
第2キャビネット20の上側には、カメラモジュール23が内蔵されている。カメラモジュール23は、被写体を撮影するための光の像を取り込むレンズ23aを備え、レンズ23aが、第2キャビネット20の背面に設けられたレンズ孔から外部を望む。
カメラモジュール23は、レンズ23aから入射した光の像を撮像するCCD、CMOSセンサ等の撮像素子を有する。カメラモジュール23は、撮像素子から出力された撮像信号をデジタル化し、そのデジタル信号にガンマ補正等の各種補正を施して、後述の映像エンコーダ(図3)へ出力する。
ヒンジ部30は、一対の回転軸31および一対の軸受部32を含む。回転軸31は、第2キャビネット20の連結側端部から左右に延びる。軸受部32は、第1キャビネット10の連結側端部に形成され、回転軸31を受ける。
キー操作部11は、テンキー、方向キー(上キー、下キー、右キー、左キー)、決定キー、通話キー、終話キー、所定のアプリケーションを起動するためのキー等、複数のキーから構成される。
図2は、第1キャビネット10の正面図である。第1キャビネット10の正面は、主に、上述のキー操作部11と、それ以外のプレート部12とから成る。プレート部12の背後には、イルミネーション部40が配されている。イルミネーション部40は、複数(14個)の光源40a〜40nを備え、これら光源40a〜40nは、プレート部12の背面に分散して配されている。
イルミネーション部40は、所定のイルミネーションの表示パターン(後述)に従ってイルミネーションを表示する。これにより、メールの着信、通話着信、アラーム等が、ユーザへ視覚的に通知される。
光源40a〜40nは、それぞれ、3原色を発光するLEDが組み合わされた構成が採られており、3色の光が合成されることにより、各種の明るさと各種の色を有する光を発光する。光源40a〜40bが発光することにより、イルミネーション部40が、所定表示パターンに従ったイルミネーションを表示する。
なお、本実施の形態では、光源40a〜40nは、ディスプレイ21により表示可能な色の数よりも少ない数の色(たとえば、512色)を表示できる構成が採られている。また、光源は、複数の色を発光できれば、有機EL等、他の発光部材から構成されても良い。
なお、図2において、光源40a〜40nが配されている位置は、便宜上、円によって図示されているが、上述の如くプレート部12の背後に配されているため、光源40a〜40nは外部から視認できない。光源40a〜40nが発光した場合、出射した光は、プレート部12を透過し、外部から視認可能となる。
図2に示す如く、4つの光源40a〜40dは、キー操作部11の左側に、上から順に縦(Y軸方向)に略等間隔で整列して配されている(垂直補助線G1参照)。キー操作部11のテンキーが縦3列に配されており、左から1列目と2列目のテンキーの間に、3つの光源40e〜40gが、上記4つの光源40a〜40dの略中間の高さの位置に、上から順に縦に整列して配されている(垂直補助線G2参照)。左から第2列目と第3列目のテンキーの間に、3つの光源40h〜40jが、上記3つの光源40e〜40gと同じ高さの位置に、上から順に縦に整列して配されている(垂直補助線G3参照)。4つの光源40k〜40nは、キー操作部11の右側において、上記4つの光源40a〜40dと同じ高さの位置に、上から順に縦に略等間隔で整列して配されている(垂直補助線G4参照)。
この結果、光源40a〜40nのうち、光源40a、40kが1番高い位置に配されている(水平補助線H1参照)。以下同様に、上から順番に、光源40e、40hが2番目に高い位置に配され(水平補助線H2参照)、光源40b、40lが3番目に高い位置に配され(水平補助線H3参照)、光源40f、40iが4番目に高い位置に配され(水平補助線H4参照)、光源40c、40mが5番目に高い位置に配され(水平補助線H5参照)、光源40g、40jが6番目に高い位置に配され(水平補助線H6参照)、光源40d、40nが7番目に高い位置に配されている(水平補助線H7参照)。
図3は、携帯電話機1の全体構成を示すブロック図である。
携帯電話機1は、上述の各構成要素の他、CPU100、メモリ101、通信モジュール102、キー入力回路103、音声エンコーダ104、バックライト駆動回路105、映像デコーダ106、音声デコーダ107、光源制御回路108、映像エンコーダ109を備える。
通信モジュール102は、CPU100からの通話のための信号、アプリケーションの実行に係るデータ等を無線信号に変換し、第1キャビネット10に内蔵されるアンテナ(図示せず)を介して基地局へ送信する。また、通信モジュール102は、アンテナを介して基地局から受信した無線信号を、通話のための信号、アプリケーションの実行に係るデータ等に変換して、CPU100へ出力する。これにより、通話のための信号、アプリケ
ーションの実行に係るデータ等が通信対象の機器から基地局を介して送受信される。
キー入力回路103は、キー操作部11の各キーが操作されたときに、各キーに応じた入力信号をCPU100へ出力する。
音声エンコーダ104は、マイク12が集音した音声に基づいて生成されるアナログの音声信号を入力する。また、音声エンコーダ104は、入力したアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換するとともに、デジタルの音声信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
バックライト駆動回路105は、CPU100からの制御信号に応じて、パネルバックライト21cに電圧信号を供給する。パネルバックライト21cは、バックライト駆動回路105からの電圧信号により点灯したり消灯したりする。
映像デコーダ106は、CPU100からの映像信号を、液晶パネル21aで表示できるアナログ若しくはデジタルの映像信号に変換し、液晶パネル21aに出力する。液晶パネル21aは、映像信号に応じた画像を表示面21b上に表示する。
音声デコーダ107は、CPU100からの音声信号、および着信音やアラーム音等の各種報知音の音信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音声信号および音信号に変換してスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声デコーダ107からの音声信号や音信号に基づいて音声や報知音などを再生する。
光源制御回路108は、CPU100からの光源制御信号に基づき、所定の色と明るさの光を各光源40a〜40nが発光するよう、イルミネーション部40に電力を供給して、イルミネーション部40を制御する。光源制御信号は、各光源40a〜40nを個別に各色で発光させるためのRGB信号を含み、イルミネーション40部は、各光源40a〜40nのLEDをRGB信号に対応した色で発光させるよう電流を供給する。
映像エンコーダ109は、カメラモジュール23からの信号にエンコード処理を施してCPU100へ出力する。
メモリ101は、ROMおよびRAMを含む記憶部である。メモリ101には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムや各種アプリケーション、イルミネーションの表示パターン等が記憶されている。ここで、表示パターンは、イルミネーションの、色および明るさを含む発光状態の遷移を定めるパターンである。
なお、本実施の形態における「表示パターン」は、請求項に記載の「イルミネーションパターン」に対応する。
CPU100は、実行中の機能に基づき、撮影された被写体の画像(以下、「撮影画像」と言う。)を生成し、表示面21bに表示させる。ここで、「撮影画像」は、カメラモジュール23またはその他の撮影装置により被写体が撮影されることにより生成された画像である。なお、撮影画像は、静止画像に限らず、たとえば動画の1フレームの画像であってもよい。また、撮影画像のデータは、メモリ101からの読み込み、ネットワークを介した取得等、どのように取得されたものでもよい。
CPU100は、表示パターンに従ってイルミネーション部40の各光源40a〜40nが発光するように光源制御回路108へ光源制御信号を出力する。
図4(a)〜図5(b)は、イルミネーションの表示パターンを例示する図である。これらイルミネーションは、所定の1または複数の色で表示される。
図4(a)は、4つの光が垂直補助線G1〜G4に沿って上下に往復して流れるイルミネーションの例(パターン1)である。
ここで、光がある方向へ流れるとは、イルミネーションの発光状態が変化することにより、光がその方向へ移動するよう、所定の光源から別の光源へと発光が遷移することである。
なお、図4(a)〜図5(b)において、各光源40a〜40nの周囲に放射状に描かれた線は、光源40a〜40nから発せられる光の明るさ(線が長いほど明るい)を模式的に表す。また、矢印は、光の移動の方向を模式的に表す。以下の図においても同様である
図4(a)に例示されるパターン1のイルミネーションでは、垂直補助線G1、G4に沿って、2つの光が同じ調子で上下に流れ(上向き矢印参照)、且つ、垂直補助線G1、G4に沿って流れる光とは逆の方向に移動するように、垂直補助線G2、G3に沿って、2つの光が同じ調子で上下に流れる(下向き矢印参照)。
図4(b)は、4つの光が、図示の矢印の如く、イルミネーション部40の所定の光源を時計回りに巡回する(4つの矢印参照)よう流れるイルミネーションの例(パターン2)である。4つの光は、互いに同じ周期で同期状態を保ちつつ巡回する。
図5(a)は、図示の矢印の如く、左下を向く6つの矢印に沿って6つの光が、全体として1つの周期で往復するように流れるイルミネーションの例(パターン3)である。パターン3のイルミネーションでは、矢印に略直交する方向に沿って配されている光源は、各瞬間において略同じ明るさで発光する。たとえば、光源40c、40gは、略同じ明るさで発光する。また、光源40b、40f、40j、40nは、略同じ明るさで発光し、さらに、光源40a、40e、40i、40mは、略同じ明るさで発光する。
図5(b)は、アーチ状に曲がった4つの矢印(図中の矢印参照)に沿って、4つの光が往復するように流れるイルミネーションの例(パターン4)である。パターン4のイルミネーションでは、上から1番目と3番目の矢印に略沿って、2つの光が同じ調子で左右の方向へ往復するように流れ、且つ、これらとは逆方向へ移動するように、上から2番目と4番目の矢印に略沿って、残りの2つの光が同じ調子で左右の方向へ往復するように流れる。
図6は、本実施の形態に係る、制御処理を示すフローチャートである。図6の処理は、撮影された画像に含まれている色を利用してユーザ独自の表示パターンを生成するとともに、生成された表示パターンに従ったイルミネーションを表示するための処理である。
図7(a)〜(b)は、新たな表示パターンを生成するために用いられる点灯パターンを選択する画面とそのパターンに従ったイルミネーションとの表示例を示す図である。
ここで、点灯パターンは、イルミネーションの表示の際の発光の明るさの遷移のパターンである。点灯パターンに所定の色が組み合わされることによりイルミネーションの表示パターンが生成される。CPU100は、生成された表示パターンに従ってイルミネーションをイルミネーション部40に表示でき、また、生成された表示パターンをメモリ101に記憶できる。
点灯パターンは、各光源40a〜40nが時間に応じて、明るさを遷移させるためのパターンである。たとえば、明るさ(たとえば、輝度または明度)は、数値0(非点灯)〜1(最大の明るさ)で表される。色がRGBの3つの数値で表される場合、RGBの3つの数値にそれぞれ点灯パターンの明るさを表す数値が乗算されることにより、表示パターンが生成される。このような表示パターンの生成処理は、CPU100により実行される。
図6の処理において、図4(a)〜図5(c)で例示した4つ表示パターンは、点灯パターンとして用いられる。すなわち、この場合、CPU100は、これらの表示パターンに元来指定されていた色に替えて、上記所定の色を組み合わせることにより、新たな表示パターンを生成する。
ユーザにより表示パターンの生成を開始するための所定の操作がなされると、図6の表示パターン生成処理が開始される。
図6のステップS101において、CPU100は、図7(a)に示す如く、点灯パターンを掲示するリスト画面201を表示面21bに表示し、点灯パターンを選択するための操作を受け付ける。
リスト画面201は、「パターン1」、「パターン2」、・・・なる文字の表示によって、複数の点灯パターンを掲示する。パターン1〜4は、図4(a)〜図5(b)に示される4つ点灯パターンに対応する。図7(a)において、現在「パターン1」がフォーカスされている(黒丸印および文字「パターン1」の下線参照)。
CPU100は、現在フォーカスされている点灯パターン(パターン1)に従って、白色の光のイルミネーションを表示する。さらに、上キーまたは下キーが押下されると、CPU100は、押下されたキーに応じて、現在フォーカスしているパターンを切り替える。たとえば、下キーが押下されると、図7(b)に示す如く、「パターン2」がフォーカスされ、パターン2(図4(b))に従って、白色の光のイルミネーションが表示される。
図7(b)の状態において、ユーザにより決定キーが押下されると、現在フォーカスされていた、パターン2に対応する点灯パターンが選択されたとして、CPU100は、この点灯パターンを、イルミネーションの表示パターンを生成するために用いられるよう設定する。
かかる後、CPU100は、カメラモジュール23の駆動し(S102)、映像エンコーダ109からの信号に基づき、撮影画像を表示面21bに表示する(S103)。さらに、CPU100は、表示面21bに表示された撮影画像に対して色(色情報)の抽出領域を設定するとともに、設定された抽出領域をユーザに通知するため、抽出領域の周囲を囲む枠の画像を撮影画像に重ねて表示する(S104)。ここで、色の抽出領域は、円形で、且つ、表示面21bの中央に配されるよう設定される。
以後、カメラモジュール23は、後にその動作が停止されるまで(後述のS116)、被写体を撮影し、撮像信号に基づく信号を映像エンコーダ109へ出力し続ける。
図7(c)、図8(a)、図8(b)は、表示面21bに表示される撮影画像およびイルミネーションの表示例を示す図である。
図7(c)において、表示面21bには撮影画像202表示されている。撮影画像20
2は、被写体である複数の色鉛筆203〜207の画像を含む。また、抽出領域301を表す円形の枠の画像208が、表示面21bの中央に、撮影画像202に重ねて表示されている。
表示面21bの下側には、「Prev」「Next」なる文字の画像209が表示されている。文字の画像209に係る、点灯パターンの変更のための処理については、追って、図8(a)〜(b)を用いて詳述する。
さて、色鉛筆203〜207の色は、上からそれぞれ、青色、緑色、桃色、水色、橙色であり、各色鉛筆203〜207の側周部は、それぞれ対応する色に塗装されている。枠の画像208は、桃色の色鉛筆205の側周部上に表示されている。
なお、図7(c)において、色鉛筆を示す番号203〜207の右側にそれぞれ付記された色の名称は、その色鉛筆の色である。また、枠の画像を示す番号208の右側に付記された色の名前は、抽出領域301の中心(枠の画像208の中心)に位置する画素の色である。これら色の名前は、参照のために付記されている。以下の図においても同様である。
図6戻り、CPU100は、撮影画像202における、抽出領域301上の部分の画像から色を抽出し、抽出した色を、表示パターンを生成するために点灯パターンに組み合わされる色として設定する(S105)。具体的には、抽出領域301の中心に位置する画素の色のRGB値が、抽出領域に含まれる色情報として、抽出される。たとえば図7(c)の場合、桃色が、より正確には桃色に対応するRGB値が抽出され、パターン2に対応する点灯パターン(図4(b))に組み合わされる色に設定される。
さらに、CPU100は、選択された点灯パターン(パターン2)と抽出された色(桃色)とを組み合わせて、イルミネーションの表示パターンを生成し(S106)、この表示パターンに従ったイルミネーションの表示を開始する(S107)。
なお、上述のように、光源40a〜40nが表示できる色の数は、ディスプレイ21が表示できる色の数より少ない。このため、本実施の形態において、抽出された色が点灯パターンに組み合わされるとは、実際には、光源40a〜40nが表示できる色のうち抽出された色(設定された色)に近い色の光が、点灯パターンに組み合わされることをいう。
以後、イルミネーション部40は、後に停止されるまで(後述のS119)、CPU100による制御に基づき、生成された表示パターンに従ったイルミネーションを表示し続ける。
この結果、図7(c)に示す如く、第1キャビネット10のイルミネーション部40において、パターン2に対応する点灯パターンに従って、桃色の光を発するイルミネーションが表示される。
以後、キー操作部11の何れのキーも押下されない場合(S108:NO、S109:NO)、ステップS110〜S113の処理が繰り返し実行されることとなる。
ステップS110の処理は、ステップS103の処理に同じである。すなわち、ステップS111において、CPU100は、枠の画像208を撮影画像202に重ねて表示する。
ステップS112において、CPU100は、ステップS105と同様にして抽出領域
301から色を抽出し、抽出した色を、表示パターンを生成するために点灯パターンに組み合わされる色に更新して設定する。
ステップS113において、CPU100は、ステップS106の処理と同様に、表示パターンを生成する。
すなわち、ステップS110〜S113の処理が繰り返し実行される結果、たとえば図8(a)に示す如く撮影画像202の内容が変化し、水色の色鉛筆206の側周部が抽出領域301上に移った場合、水色が、表示パターンを生成するために点灯パターンに組み合わされる色として、更新して設定される(S112)。これにより、新たに水色と点灯パターン(パターン2)が組み合わされた表示パターンが生成される(S113)。これによって、イルミネーションの光の色が、桃色から水色へ変化する。
図8(a)の状態において、たとえば右キーが押下されると(S108:YES)、CPU100は、選択されていた点灯パターン(パターン2)を次の点灯パターン(パターン3)へ更新し(S114)、さらに、ステップS106の処理と同様に、表示パターンを生成する(S115)。すなわち、イルミネーションの表示パターンを生成するために用いられる点灯パターンは、パターン2からパターン3(図5(a))へ更新される。この結果、イルミネーションの点灯パターンが、パターン2からパターン3へ変更される。こうして、図8(b)に示すように、変更された表示パターンに従ってイルミネーション部40にイルミネーションが表示される。
なお、左キーが押下された場合(S108:YES)、CPU100は、点灯パターン(パターン2)を前の点灯パターン(パターン1)へ更新する(S114)。この場合、パターン1の点灯パターンに水色が組み合わされて、表示パターンが生成され(S115)、さらに生成された表示パターンに従ってイルミネーション部40にイルミネーションが表示されることとなる。
図8(b)の状態で、決定キーが押下されると(S109:YES)、CPU100は、カメラモジュール23の動作を停止させる(S116)。そして、CPU100は、生成された表示パターンをメモリ101に保存し(S117)、さらに、図8(c)に示す如く、表示パターンがメモリ101に保存されたことを通知するための通知画面210を、表示面21bに表示する(S118)。
図8(c)の場合、決定キーが押下されたときにおいて選択されていたパターン3に対応する点灯パターン(図5(a))に従って、設定されていた水色の光を発するイルミネーションの表示パターンが、メモリ101に表示される。
ステップS118において、CPU100は、通知画面210が表示されてから所定時間(たとえば表示パターン数周期分の時間)が経過した後、通知画面210の表示を解除する。すなわち、保存された表示パターンに従ったイルミネーションが、この所定時間の間表示される。かかる後、CPU100は、ステップS107において表示が開始されたイルミネーションの表示を停止し(S119)、図6の処理を終了する。
このように、生成、保存された表示パターンは、所定の設定に基づき、メール着信時、音声着信時、アラーム作動時等の所定のイベントに対応される。後に、このイベントが発生すると、保存されている表示パターンに従ったイルミネーションが表示され、イベント発生がユーザへ通知される。
以上、本実施の構成によれば、表示面21bに表示される撮影画像202における、表
示面21bの中央に配された抽出領域301上の部分から色(色情報)が抽出される。抽出された色が、ユーザにより選択された点灯パターン組み合わされ、表示パターンが生成される。よって、ユーザは、イルミネーションの色を、簡単且つ直観的に指定できる。
このように生成されるイルミネーションの表示パターンは、撮影された被写体の画像から抽出された色を利用するものであり、従来の、既存の表示パターンから選択的に表示パターンを作成する方法では、作成が困難である。すなわち、ユーザは、ユーザ独自のイルミネーションを簡単に作成できる。
また、撮影画像202が表示面21bに表示されている間、表示パターンは随時生成されるとともに、生成された表示パターンに従ったイルミネーションがイルミネーション部40に表示される。よって、生成される表示パターンがどのようなイルミネーションを表すかを、ユーザは、直接的に確認できる。
また、カメラモジュール23により撮影された画像が、撮影画像202として表示面21bに随時表示され、この撮影画像202に基づき、表示パターンが生成されるとともに随時生成された表示パターンのイルミネーションが表示される。よって、ユーザは、望みの被写体を撮影するだけで、その被写体の色の光を発するイルミネーションの表示パターンを、簡単に生成できる。
さらに、本実施の形態では、撮影画像202から色の選定する処理が実行されている際(図7(c)参照)に、所定の操作(右キーまたは左キーの押下)がなされると、点灯パターンが現在選択されていた点灯パターンから別の点灯パターンへと切り替えられる構成が採られている。ユーザは、一旦選択した点灯パターンを容易に変更でき、便利である。上記所定の操作に応じて、新たな点灯パターンに基づき生成された表示パターンに従ったイルミネーションが表示されるため、ユーザは、複数の点灯パターンを、表示されるイルミネーションを視認しながら比較できる。
<変更例1>
上記実施の形態では、1色の光を発する表示パターンが生成されたが、変更例1では、複数の色の光を発する表示パターンが生成される。
図9(a)は、本変更例に係る、複数の抽出領域302a〜302nと光源40a〜40nとの対応関係を説明する図である。図9(b)は、本変更例に係る、生成される表示パターンと、この表示パターンに従ったイルミネーションを説明する図である。
本変更例に係る制御処理は、図6のフローチャートに示される処理と同様である。ただし、以下に説明するように、本変更例では、光源40a〜40nと同じ数の抽出領域302a〜302nから色が抽出され、これらの色が各光源40a〜40nに対応づけられることによって、点灯パターンに組み合わされる色が設定される。
図9(a)を参照して、抽出領域301a〜301nは、表示面21bにおいて、光源40a〜40nと略同じ配置状態となるよう、設定される。各抽出領域301a〜301nは、それぞれ、対応する位置にある光源40a〜40nに対応する。たとえば、抽出領域301aは、光源40aに対応し、抽出領域301bは、光源40bに対応され、抽出領域301cは、光源40cに対応する。
図9(a)、(b)を参照して、CPU100は、上述の如く抽出領域301a〜301nを設定し、さらに、抽出領域301a〜301nの周囲を囲む枠の画像211a〜211nを撮影画像202に重ねて表示する(S104)。そして、CPU100は、各抽
出領域301a〜301nからそれぞれ色を抽出し、抽出した複数の色を、点灯パターンに組み合わされる色に設定する(S105)。さらに、CPU100は、選択されている点灯パターンと設定された上記複数の色とを組み合わせて、表示パターンを生成する(S106)。これにより、各光源40a〜40nがそれぞれ対応する抽出領域301a〜301nから抽出された色で発光する表示パターンが生成される。
たとえば図9(b)に例示する如く、撮影画像202と抽出領域301a〜301nを囲む枠の画像211a〜211nが表示面21bに表示されているとき、CPU100は、各抽出領域301a〜301nから色を抽出する。図9(b)の例では、枠の画像の番号211a〜211nの右側に付記される通り、複数の色が抽出される。なお、抽出領域302aからは、背景色である灰色が抽出され、また、抽出領域302j、302mからは、色鉛筆の芯を囲む木製の軸部の色である薄茶色が抽出されている。
この結果、生成された表示パターン(S106、S113、S115)に従ったイルミネーションがイルミネーション部40に表示される。この際、各光源40a〜40nは、それぞれ対応する抽出領域302a〜302nから抽出された色の光を発する。図9(b)の例では、光源40a〜40nは、それぞれ、灰色、青色、緑色、桃色、青色、桃色、桃色、緑色、桃色、薄茶色、緑色、水色、薄茶色、橙色で発光する。
なお、ステップS112、S113において、CPU100は、上述のステップS106と同様、複数の色を抽出領域301a〜301nから抽出し、抽出した複数の色を、点灯パターンに組み合わされる色として更新して設定する(S112)。さらに、CPU100は、選択されている点灯パターンと更新された複数の色とを組み合わせて、表示パターンを生成する(S113)。
以上、本変更例の構成によれば、複数の色を発光するイルミネーションの表示パターンを、撮影画像202を用いて簡単に作成できる。
さらに、各光源40a〜40nには、光源40a〜40nと略同じ配置状態で配された抽出領域から抽出された色がそれぞれ指定される。このため、表示パターンに従ったイルミネーションの模様や色彩は、撮影画像202の模様や色彩を模したものとなる。よって、ユーザが所望の対象物を被写体として撮影するだけで、被写体の大まかな模様や色彩を模したイルミネーションが生成される。
<変更例2>
変更例2においても、変更例1と同様に、複数の色の光を発する表示パターンが生成される。
図10は、本変更例に係る制御処理を説明するためのフローチャートである。図10のフローチャートは、変更例1における図6のフローチャートに対して、ステップS104の処理がステップS121の処理に置き換えられ、ステップS114とS115の間に、ステップS122の処理が挿入される。
図10のフローチャートを参照して、たとえば図4(b)のパターン2の点灯パターンを選択する入力を受け付けると(S101)、CPU100は、ステップS121において、パターン2の点灯パターンに応じた配置状態の抽出領域を設定するとともに、この状態の抽出領域を表す枠の画像を表示する。
図11(a)〜(d)は、点灯パターンに対応する配置状態の抽出領域と、この抽出領域から抽出される複数の色と上記点灯パターンに従って流れる光との対応関係とを説明す
る図である。
図11(a)を参照して、表示面21bにおいて、4つの抽出領域303a〜303dが所定の配置状態、すなわち2行2列で設けられており、また、イルミネーション部40において、パターン1の点灯パターンに従ったイルミネーションが示されている。図4(a)で説明された通り、パターン1のイルミネーションでは、図11(a)の一点鎖線で囲まれた領域401a〜401dにおいて、それぞれ、光が流れる。領域401a〜401dで流れる光の色は、それぞれ、抽出領域303a〜303dで抽出される色に設定されることとなる。
図11(b)を参照して、抽出領域303a〜303dが上述と同じ配置状態で設けられており、また、イルミネーション部40において、パターン2の点灯パターンに従ったイルミネーションが示されている。図4(b)で説明された通り、パターン2のイルミネーションでは、図11(b)の一点鎖線で囲まれた領域402a〜402dにおいて、それぞれ、光が流れる。領域402a〜402dで流れる光の色は、それぞれ、抽出領域303a〜303dで抽出される色に設定されることとなる。
なお、パターン2のイルミネーションでは、領域402a、402bにおいて流れる2つの光は、光源40e、40hを通る。領域402a、402bで流れる光の色は、領域402a、402bに対して指定された各色が適宜合成され、この合成された色の光が光源40e、40hから発せられるよう構成される。
図11(c)を参照して、表示面21b上に、6つ抽出領域304a〜304fが所定の配置状態、すなわち2行3列で設けられており、また、イルミネーション部40において、パターン3の点灯パターンに従ったイルミネーションが示されている。図4(c)で説明された通り、パターン3のイルミネーションでは、図11(c)の一点鎖線で囲まれた領域403a〜403fにおいて、それぞれ、光が流れる。領域403a〜403fで流れる光の色は、それぞれ、抽出領域304a〜304fで抽出される色に設定されることとなる。
図11(d)を参照して、抽出領域303a〜303dが図11(a)と同じ配置状態で設けられており、また、イルミネーション部40において、パターン4の点灯パターンに従ったイルミネーションが示されている。図4(d)で説明された通り、パターン4のイルミネーションでは、図11(d)の一点鎖線で囲まれた領域404a〜404dにおいて、それぞれ、光が流れる。領域404a〜404dで流れる光の色は、それぞれ、抽出領域303a〜303dで抽出される色に設定されることとなる。
図12(a)〜(c)は、本変更例に係る、生成される表示パターンと、この表示パターンに従ったイルミネーションを説明する図である。図10のフローチャートおよび図12(a)〜(c)を参照して、本変更例に係る処理について、以下に説明する。
上述の如くパターン2の点灯パターンが選択する入力が受け付けられると、ステップS121の処理に基づいて、点灯パターンに応じて抽出領域303a〜303dが設定され、表示面21bには、撮影画像202と、パターン2の点灯パターンに対応した枠の画像212a〜212dが表示される。さらに、CPU100は、枠の画像212a〜212dに囲まれた抽出領域303a〜303dから抽出された4つの色の光が、それぞれ、各領域402a〜402dで流れるよう、表示パターンを生成するとともに(S105〜S106)、図12(a)に示す如く、この表示パターンに従ったイルミネーションを表示する。
図12(a)の例では、領域402a〜402dにおいて、それぞれ、青色、薄茶色、緑色および水色の光が流れるよう、イルミネーション部40にイルミネーションが表示される。
ここで、たとえば、図12(a)に示す如く、携帯電話機1を被写体に近づけるなどして撮影画像202が変化した場合、変化した撮影画像202に基づく色のイルミネーションが表示される。すなわち、図12(b)の例では、領域402a〜402dにおいて、それぞれ、緑色、桃色色、緑色および水色の光が流れるよう、イルミネーション部40にイルミネーションが表示される。
図12(b)の状態において、たとえば右キーが押下されると(S108:YES)、CPU100は、ステップS114の処理に続けて、ステップS122の処理を実行する。
ステップS122において、CPU100は、ステップS114の処理において更新された点灯パターンに応じて抽出領域を更新して設定する。この際、図11(a)〜(d)を用いて説明されたように、点灯パターンに応じて抽出領域の数および位置が変更される。さらに、CPU100は、抽出領域304a〜304fから色を抽出し、抽出した色と点灯パターンとを組み合わせて表示パターンを生成する(S115)。
かかる後、CPU100は、ステップS110、S111において、図12(b)の枠の画像212a〜212dにかえて、図12(c)に示す如く、新たな点灯パターンに対応した抽出領域304a〜304fを囲む枠の画像213a〜213fを表示する。
図12(c)の例では、領域304a〜304fにおいて、それぞれ、緑色、桃色色、緑色および水色の光が流れるよう、イルミネーション部40にイルミネーションが表示される。
以上、本変更例の構成によれば、イルミネーションの予め決められた領域(光が流れる領域)毎に、それぞれ色が指定される。
また、抽出領域が点灯パターンに応じて設定され、表示面21b上に配される。特に、点灯パターンを切り替えるための操作が受け付けられると、点灯パターンが別の点灯パターンへ更新されるとともに、これに応じて、抽出領域の数が変更される。点灯パターンに応じた色の数のイルミネーションを表示できる。
<その他>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
上記実施の形態では、図4(a)〜図5(b)において点灯パターンが例示されたが、これらはあくまで一例であり、各種の点灯パターンに所定の色が組み合わされることができる。
上記実施の形態では、カメラモジュール23を用いて撮影された撮影画像202に基づいて表示パターンが生成された。しかしながら、表示パターンは、撮影画像のみならず、イラスト、CG等、いかなる静止画像や動画像に基づいて生成されることができる。また、上記静止画像や動画像は、携帯電話機1を用いて撮影されたものに限らず、有線通信または無線通信を介して取得したされたものであってもよい。たとえば、撮影画像202は
、以前に別の撮影機器によって撮影された被写体の画像であってもよい。
上記実施の形態では、キー操作部11とは別にイルミネーション部40が配されている。しかしながら、たとえばキー操作部11のキートップが点灯(この場合、キートップの背面に光源が配される)する構成が採られている場合、キー操作部11がイルミネーション部40を兼ねる構成が採られてもよい。この場合、表示パターンは、キー操作部11がイルミネーション部40として機能してイルミネーションを表示するためのパターンである。
また、上記実施の形態では、イルミネーション部40は、第2キャビネット20の正面に配される。しかしながら、イルミネーション部40は、第1および第2キャビネット10、20の外面(正面、背面および外周面)の、いかなる位置に配されてもよい。
たとえば、イルミネーション部40が、第1キャビネットの背面(携帯電話機1を折りたたんだ際(図1(b))に外面に露出する面)に配されてもよい。この場合、たとえば、撮影画像202が表示面21bに表示されている間、表示パターンが随時生成されるとともに、生成された表示パターンに従ったイルミネーションがイルミネーション部40に表示される。第1キャビネット10の背面にサブディスプレイが配されている場合には、当該サブディスプレイがイルミネーション部40とされる構成が採られてもよい。
上記実施の形態では、イルミネーション部40が表示できる色の数が、ディスプレイ21が表示できる数より少ない。しかしながら、イルミネーション部40が表示できる色の数が、ディスプレイ21が表示できる数に同じ、またはこれより多い構成がとられることができる。
上記実施の形態では、抽出領域の中心に位置する画素の色(色情報)が抽出され、この色が、表示パターンの生成のために点灯パターンに組み合わされた。しかしながら、抽出領域の中心に位置する画素の色に限らず、抽出領域の一部または全体の画像に基づき、各種の方法で色が抽出されてよい。たとえば、抽出領域の中心の近傍の複数の画素の色が平均された色が抽出され得る。また、抽出領域において、明度、彩度、輝度等が高い部分の色が抽出される構成が採られてもよい。また、色が抽出される際、色の明るさや色合いが補正される処理がさらに実行されてもよい。
上記実施の形態および変更例1、2で説明された抽出領域の表示面21bにおける配置位置はあくまで例示であり、各種の配置位置で、抽出領域が配されることができる。また、ユーザにより抽出領域が移動可能とする構成が採られてもよい。
上記実施の形態では、決定キーが1回押下されることに基づき、光源40a〜40nが発光する光の色が設定されるが、光源40a〜40nごとに、所望の色が設定される構成が採られてもよい。たとえば、決定キーが押下される毎に、光源40a〜40nに対応される色が順番に設定される構成を採れる。この場合、ユーザが、所望の色が抽出領域上に来るよう撮影画像202を表示させながら決定キーを光源40a〜40nの数(14個)だけ押下することにより、光源40a〜40nが発光する光の色の全てが決定し、ユーザが望む表示パターンが生成される。
上記実施の形態では、抽出領域は、表示面21b上の一定の位置に設けられる。しかし、たとえば、ユーザによりなされる入力操作に基づいた位置に抽出領域が設定されてもよい。たとえば、表示面21bにタッチセンサ(図示せず)が配されている場合、タッチされた位置に抽出領域が設けられるとともにここから色が抽出される構成が採られ得る。
上記実施の形態では、折り畳み式の携帯電話機1を用いたが、スライド式やストレート式(いわゆるスマートフォンを含む)などの携帯電話機1を用いることもできる。たとえば、スマートフォン型の携帯電話機1の所定部分(たとえば外周部)にイルミネーション部40が配される構成がとられ得る。この場合、図13に示す如く、撮影画像202における、表示面21bの抽出領域301上の部分の画像から色(図13の場合水色)が抽出され、抽出された色と所定の点灯パターンとが組み合わされて表示パターンが生成されるとともに、当該表示パターンに従ったイルミネーションがイルミネーション部40に表示される。
また、携帯電話機1に代えてPDA、タブレットPC、電子書籍端末などの携帯端末装置にも、本発明の実施の形態は適用可能である。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。たとえば、上記実施形態の一部または全部を組み合わせることができる。