ここには、電気通信システムにランダム・アクセス・チャネルを採用するための各種システムおよび方法が開示されている。開示される装置および方法は、次のものを含む。
ランダム・アクセス信号を送信および受信するための装置。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号又はランダム・アクセス信号中のワイドバンド・パイロット信号を利用して、アップ・リンク・リソース割当てを改善する方法。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号又は周波数バンドを選択することによってランダム・アクセス信号中に情報を符号化する方法。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号又は周波数バンドに符号化された情報を用いて、アップ・リンク・リソースを割り当てる方法。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号又は周波数バンドに符号化された情報を用いて、高速の負荷バランスを可能にする方法。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号の長さを拡張して、ランダム・アクセス信号を可変なセル・サイズ、雑音、干渉状態等に適合させる方法。
与えられた時間周波数無線リソースに対して認識可能なランダム・アクセス試行の回数を最適化する方法。
ランダム・アクセスと予スケジュール・アクセスとの間の干渉を最小化する方法。
素数長のランダム・アクセス・プリアンブル信号をランダム・アクセス信号に使用するように適合させる方法。
ランダム・アクセス信号衝突回復の方法。
本開示の実施の形態は、一般にワイヤレス電気通信システムを指向しており、ランダム・アクセス送信の発生に応用できる。ランダム・アクセス送信は、移動端末による、複数の予め定義された信号から少なくとも1つの信号を送信することを意味する。複数の予め定義された信号は、ランダム・アクセス構造によって指定される。移動端末は、またユーザ端末(「UE」)とも呼ばれ、一般に固定された又は携帯用のワイヤレス装置、セルラ電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、ワイヤレス・モデム・カード等々である。ランダム・アクセス送信は、また測距送信又はその他の類似用語で呼ばれる。
ユーザ端末は、同期アップ・リンク(「UL」)又は非同期ULのいずれかである。UE ULが時間同期されていないか、あるいは、時間同期を失っている場合、UEは、アップ・リンク・リソースの割当てを要求する非同期ランダム・アクセスを実行できる。加えて、UEは、それ自身をアクセス・ポイントに登録するために、あるいは、その他のいくつかの理由のために、非同期ランダム・アクセスを実行できる。ランダム・アクセス送信可能なユーザは多く、本開示の範囲を制限するものではない。例えば、非同期ランダム・アクセスは、アクセス・ポイント(「ノードB」)が推定することを、必要に応じてUEの後続のアップ・リンク送信のためにリソースを割り当てるのとともに、UEの送信タイミングを調節することを許容する。非同期ULのUEからのリソース・リクエストは、多彩な理由で発生する。例えば、新しいネットワーク・アクセス、送信すべきデータの準備ができたとか、ハンドオーバ・プロシージャなどである。ノードBは、一般に固定局であり、基地トランシーバ・システム(BTS)、アクセス・ポイント、基地局又は各種のその他の名前で呼ばれる。
図1は、例示的なワイヤレス電気通信ネットワーク100を示す。例示的電気通信ネットワークには、基地局101、102および103が含まれるが、動作時には、電気通信ネットワークは、必然的に、多くのその他の基地局を含む。基地局101、102および103の各々は、対応するカバレッジ・エリア104、105および106上で動作する。各基地局のカバレッジ・エリアは、更にセルに分割される。例示したネットワークでは、各基地局のカバレッジ・エリアは、3つのセルに分割されている。ハンドセット又はその他のUE109がセルA108に示され、これは、基地局101のカバレッジ・エリア104に含まれる。基地局101は、UE109との間で送受信を行う。UE109がセルA108から出て、セルB107に移動すると、UE109は、基地局102にハンドオーバされる。UE109が基地局101と同期しているので、UE109は、基地局102へのハンドオーバを開始するために非同期のランダム・アクセスを採用できる。
非同期のUE109は、またアップ・リンク111の時間又は周波数あるいは、コード・リソースの割当てを要求するために非同期のランダム・アクセスを採用する。もしUE109が送信準備したデータ、例えばトラヒック・データ、測定結果報告、トラッキング・エリア更新等を持っていれば、UE109は、アップ・リンク111上にランダム・アクセス信号を送信できる。ランダム・アクセス信号は、基地局101に対してUE109がUEのデータを送信するためにアップ・リンク・リソースを要求していることを通知する。基地局101は、UE109に対してダウン・リンク110を介して、起こりうるタイミング・エラーの修正と一緒に、UE109のアップ・リンク送信のために割り当てられたリソース・パラメータを含むメッセージを送信することによって応答する。リソース割当てと可能なタイミングを受信したあとで、基地局101によってダウン・リンク110上にさらにメッセージが送信される。UE109は、(可能なら)それの送信タイミングを調整し、指示された時間インターバルの間に、割り当てられたリソースを用いてデータをアップ・リンク111上に送信する。
図2は、例示的なアップ・リンク送信フレーム202と、スケジュール・チャネルおよびランダム・アクセス・チャネルに対するフレームの割当てとを示す。例示的なアップ・リンク送信フレーム202は、複数の送信サブフレームを含む。サブフレーム203は、スケジュールされたUEのアップ・リンク送信のために留保される。スケジュール・サブフレーム203の間に、ランダム・アクセス・チャネル201に割り当てられた時間および周波数リソースが散らばって挿入される。図2で、単一のサブフレームが2つのランダム・アクセス・チャネルをサポートしている。ランダム・アクセス・チャネルの図示した数および間隔は、単に便宜上のものである。特別な送信フレームの実施例では、ランダム・アクセス・チャネルにこれより多い又は少ないリソースを割り当てることができる。複数のランダム・アクセス・チャネルを含めることによって、複数のUEがコリジョンなしでランダム・アクセス・バーストを同時に送信できるようになる。しかし、各々のUEは、それが送信を行うランダム・アクセス・チャネルを独立に選択するので、UEのランダム・アクセス信号間でコリジョンが発生する可能性がある。そのようなコリジョンは、解決する必要がある。
図3は、ランダム・アクセス信号の1つの実施の形態を示す。ランダム・アクセス信号301は、1つのサブフレーム308を占有し、他方、ランダム・アクセス信号311は、2つのサブフレームを占有する。例示した1サブフレームのランダム・アクセス信号301の実施の形態では、ランダム・アクセス・プリアンブル信号304と先のサブフレーム中のランダム・アクセス・プリアンブル信号周波数バンド上の任意の送信との干渉を防止するために、ランダム・アクセス・プリアンブル信号304の送信の前に間隔302が含められている。間隔302の詳細については、本開示の新規性に関係ないが、簡略化された周波数ドメインの受信機を実現できるようにプリアンブルのスタート時に添付される循環プレフィックス(「CP」)として採用しても、あるいは、しなくてもよい。ランダム・アクセス・プリアンブル信号304が間隔302に続く。ランダム・アクセス・プリアンブル信号304は、ノードBによるプリアンブルの検出確率を最大化し、ノードBによる偽のプリアンブル検出確率を最小化すると同時に、リソース機会の合計数を最大化するように設計される。
本開示の実施の形態は、一定振幅の自己相関ゼロ(「CAZAC」)のシーケンスを用いて、ランダム・アクセス・プリアンブル信号を発生させる。CAZACシーケンスは、複素値のシーケンスであって、次の2つの性質を有する。1)一定の振幅(CA)、2)ゼロの循環自己相関(ZAC)。CAZACシーケンスの良く知られた(しかし、限定しない)例には、Chu(チュー)シーケンス、Frank−Zadoff(フランク・ザドッフ)シーケンス、Zadoff−Chu(ザドッフ・チュー)(ZC)シーケンスおよび一般化されたチャープ様(GCL)シーケンスが含まれる。
当該分野で良く知られているように、次のように定義されるZadoff−Chu(「ZC」)シーケンスは、CAZACシーケンスの代表的な例である。
奇数Nに対して aM(k)=exp[j2π(M/N)[k(k+1)/2+qk]]
偶数Nに対して aM(k)=exp[j2π(M/N)[k2/2+qk]]
上の式で、「M」と「N」とは、互いに素であり、「q」は、任意の固定整数である。また「N」は、シーケンスの長さで、「k」は、シーケンス要素のインデデックスであり、「M」は、ルートZCシーケンスのインデックスである。「N」を素数とすることで、最適な相互相関を有する非直交ルートZCシーケンスのセットを最大化できる。このように、「N」が素数の場合、「M」の可能な選択肢は、「(N−1)」個あり、各々の選択で1つの個別ルートZC CAZACシーケンスが生ずる。この開示で、用語、Zadoff−Chu、ZCおよびZC CAZACは、同義的に使用される。用語CAZACは、任意のCAZACシーケンス、ZC又はその他を意味する。
本開示の主要な実施の形態で、ランダム・アクセス・プリアンブル信号304(又は314)は、ZCシーケンスなどのCAZACシーケンスから構築される。次のような操作の任意のものを用いて、選ばれたCAZACシーケンスに対して付加的な修正を施すことができる:すなわち、複素定数による乗算、DFT、IDFT、FFT、IFFT、循環シフト、ゼロ埋込み、シーケンス・ブロック反復、シーケンス切捨て、シーケンス循環−拡張およびその他である。このように、本開示の主要な実施の形態で、UEは、CAZACシーケンスを選択することによって、可能なら選ばれたCAZACシーケンスに上述の修正の組合せを適用し、修正されたシーケンスを変調し、結果のランダム・アクセス信号を放送で送信することによって、ランダム・アクセス・プリアンブル信号(304又は314)を構築する。
実際のシステムでは、許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを指定又は予め定義する必要がある。このように、UEは、ランダム・アクセス・プリアンブル信号の予め定義されたセットの中から少なくとも1つのランダム・アクセス・プリアンブル信号(304又は314)を自発的に選択(あるいは、割り当てられることができる)する。続いて、UEは、選ばれた信号を放送で送信する。ノードBは、ランダム・アクセス信号の有限な予め定義されたセットの中で検索を行い、従ってUEによるランダム・アクセス送信の発生を検出できる。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを予め定義する1つの方法は、ZC CAZACシーケンスなどの1つの固定されたルートCAZACシーケンスに対する修正の選択を許容することである。例えば、本開示の1つの実施の形態では、個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号は、ルートCAZACシーケンスの修正を実行するときに個別循環シフトを適用することによって構築される。すなわち、本開示のこの実施の形態で、UEは、循環シフトに対して1つの値を選択することでランダム・プリアンブル・アクセス信号を自発的に選択する。循環シフトの選ばれた値は、ルートCAZACシーケンスの修正プロセスの間に適用される。シーケンス[c(0)c(1)c(2)...c(L−1)]に対して、対応する循環シフトされたシーケンスは、[c(n)c(n+1)c(n+2)...c(L−1)c(0)c(1)...c(n−1)]である。ここで「n」は、循環シフトの値である。このように、この実施の形態で、可能な循環シフトのセットは、許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを定義する。
ランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを予め定義する代替方法は、ZCシーケンスなどの適用可能なルートCAZACシーケンスの選択を許可するものである。例えば、本開示のこの実施の形態で、個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号は、個別ルートCAZACシーケンスに対して予め定義された共通の修正を適用することによって構築される。従って、UEは、1つの個別ルートCAZACシーケンスを選択することによって、ランダム・アクセス・プリアンブル信号を自発的に選択する。このUEは、次に、ランダム・アクセス・プリアンブル信号を生成するために修正を行なう。このように、本開示のこの代替的実施の形態で、許容されるルートCAZACシーケンスのセットは、ここでも許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを定義する。
本開示の一般的な実施の形態で、許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットは、2つのその他のセットによって定義される。1)許容されるルートCAZACシーケンスのセット、2)1つの与えられたルートCAZACシーケンスに対する許容される修正のセット。例えば、本開示の一般的な実施の形態で、ランダム・アクセス・プリアンブル信号は、最初にルートZC CAZACシーケンスを選択し、次に、循環シフトの値を選択することによって構築される。選択は、UEによって自発的に行なわれ、UEは、選ばれたルートZC CAZACシーケンスの修正プロセスの間に、循環シフトの選ばれた値を適用する。
図4は、本開示の1つの実施の形態に従う装置を示すブロック図である。装置400は、ZCルート・シーケンス・セレクタ401、循環シフト・セレクタ402、リピート・セレクタ403、ZCルート・シーケンス・ジェネレータ404、循環シフタ405、406中のDFT、トーン・マップ407、411中のその他の信号又はゼロ埋込み、408中のIDFT、409中のリピータ、オプションの反復サンプル412、410中のCP追加および413中のランダム・アクセス信号を含む装置の要素は、固定されたプロセッサ又はプログラマブル・プロセッサのコンポネントとして実現される。いくつかの実施の形態で、408中のIDFTブロックは、逆高速フーリエ変換(IFFT)を用いて実現され、また406中のDFTブロックは、高速フーリエ変換(FFT)を用いて実現される。装置400は、次のようにランダム・アクセス・プリアンブル信号送信を選択および実行するために使用される。UEは、ZCルート・シーケンス・セレクタ401を用いたZC CAZACルート・シーケンスの選択と、循環シフト・セレクタ402を用いた循環シフト値の選択を実行する。次に、UEは、ZCルート・シーケンス・セレクタ404を用いてZCシーケンスを発生させる。次に、必要に応じて、UEは、循環シフタ405を用いて、選ばれたZCシーケンス循環シフトを実行する。UEは、DFT406で循環シフトされたZCシーケンスのDFT(離散フーリエ変換)を実行する。DFT操作の結果は、トーン・マップ407を使用して、トーン(サブキャリア)の指定されたセットにマッピングされる。付加的な信号又はゼロ埋込み411が存在しても、あるいは、存在しなくてもよい。UEは、次にIDFT408を使用して、マッピングされた信号のIDFTを実行する。408におけるIDFTのサイズは、オプションとして406のDFTのサイズよりも大きくすることができる。IDFTを施された信号のブロック反復は、オプションであり、409を用いて実行される。反復された信号412がオプションの反復されたサンプルを表すことに注意されたい。この反復は、プリアンブル送信が2以上のサブフレームを占有する場合に適用できる。410を用いて、ランダム・アクセス信号413に到達するようにオプションの循環プレフィックス(CP)を追加できる。ランダム・アクセス信号413は、放送することで送信される。
図5は、本開示の代替的実施の形態に従う装置を示すブロック図である。装置500は、ZCルート・シーケンス・セレクタ501、循環シフト・セレクタ502、リピート・セレクタ503、ZCルート・シーケンス・ジェネレータ504、循環シフタ505、506中のDFT、トーン・マップ507、511中のその他の信号又はゼロ埋込み、508中のIDFT、509中のリピータ、オプションの反復されたサンプル512、510中のCP追加および513中のランダム・アクセス信号を含む。装置の要素は、固定されたプロセッサ又はプログラマブル・プロセッサ中のコンポネントとして実施される。いくつかの実施の形態で、508中のIDFTブロックは、逆高速フーリエ変換(IFFT)を用いて実施され、また506中のDFTブロックは、高速フーリエ変換(FFT)を用いて実施される。装置500は、次のように、ランダム・アクセス・プリアンブル信号送信を選択および実行するために使用される。UEは、ZCルート・シーケンス・セレクタ501を使用したZC CAZACルート・シーケンスの選択および循環シフト・セレクタ502を使用した循環シフト値の選択を実行する。次に、UEは、ZCルート・シーケンス・ジェネレータ504を使用してZCシーケンスを発生させる。選ばれたZCシーケンスは、506のDFTを使用して変換される。DFT操作の結果は、次にトーン・マップ507を使用して、トーン(サブキャリア)の指定されたセットにマッピングされる。付加的な信号又はゼロ埋込み511は、存在しても、あるいは、存在しなくてもよい。UEは、次に508を使用して、マッピングされた信号のIDFTを実行する。循環シフタ505を使用して、循環シフトの選ばれた値が、IDFTを施された信号に適用される。循環シフトの値は、循環シフト・セレクタ502から得られる。循環シフトされIDFTを施された信号のブロック反復は、オプションであり、リピータ509を使用して実行される。512がオプションの反復されたサンプルを表すことに注意されたい。この反復は、プリアンブル送信が2以上のサブフレームを占有する場合に適用される。次に510を使用して、ランダム・アクセス信号513に到達するようにオプションの循環プレフィックス(CP)を追加できる。ランダム・アクセス信号513は、放送することで送信される。
図6は、本開示の第3の実施の形態に従う装置を示すブロック図である。装置600は、ZCルート・シーケンス・セレクタ601、循環シフト・セレクタ602、リピート・セレクタ603、ZCルート・シーケンス・ジェネレータ604、循環シフタ605、トーン・マップ607、611中のその他の信号又はゼロ埋込み、608中のIDFT、609中のリピータ、オプションの反復されたサンプル612、610中のCP追加および613中のランダム・アクセス信号を含む。装置の要素は、固定されたプロセッサ又はプログラマブル・プロセッサ中のコンポネントとして実施される。いくつかの実施の形態で、608中のIDFTブロックは、逆高速フーリエ変換(IFFT)を用いて実施される。装置600は、次のように、ランダム・アクセス・プリアンブル信号送信を選択および実行するために使用される。UEは、ZCルート・シーケンス・セレクタ601を使用したZC CAZACルート・シーケンスの選択および循環シフト・セレクタ602を使用した循環シフト値の選択を実行する。次に、UEは、ZCルート・シーケンス・ジェネレータ604を使用してZCシーケンスを発生させる。選ばれたZCシーケンスは、トーン・マップ607を使用して、トーン(サブキャリア)の指定されたセットにマッピングされる。付加的な信号又はゼロ埋込み611は、存在しても、あるいは、存在しなくてもよい。UEは、次に608を使用して、マッピングされた信号のIDFTを実行する。循環シフタ605を使用して、循環シフトの選ばれた値が、IDFTを施された信号に適用される。循環シフトの値は、循環シフト・セレクタ602から得られる。循環シフトされIDFTを施された信号のブロック反復は、オプションであり、609を使用して実行される。612がオプションの反復されたサンプルを表すことに注意されたい。この反復は、プリアンブル送信が2以上のサブフレームを占有する場合に適用される。次に610を使用して、ランダム・アクセス信号613に到達するようにオプションの循環プレフィックス(CP)を追加できる。ランダム・アクセス信号613は、放送することで送信される。
本開示の各種実施の形態で、許容される循環シフトのセットは、セルの最大の往復遅延にチャネルの遅延スプレッドを加えたものを含むセルの物理的制約に従って、寸法を決めることができる。例えば、単一のルートZCCAZACシーケンスは、セルの最大往復遅延に遅延スプレッドを加えたものの任意の整数倍だけ循環シフトさせられることによって、予め定義されたランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを発生させる。最大の往復遅延にチャネルの遅延スプレッドを加えたものは、シーケンスのサンプリング単位に変換する必要がある。すなわち、最大の往復にチャネルの遅延スプレッドを加えたものが「x」として与えられた場合、循環シフト値の可能な選択のサイズは、{0,x,2x,...,(u−1)x}からnとして決めることができる。ここで、uxは、循環シフトされるシーケンスの長さを超えることができない。
往復遅延は、セル・サイズの関数である。ここで、セル・サイズは、UEがセルの基地局と相互作用することができる最大距離dとして定義され、また公式t=6.67dを用いて近似できる。ここで、tおよびdは、それぞれμsおよびkmで表される。往復遅延は、より早い無線経路の遅延である。典型的なより早い経路は、直線経路であり、UEと基地局との間の直接的(直線)無線経路として定義される。UEがリフレクタによって囲まれた場合、それが放射した電波は、それらの障害物によって反射されて、複数のより長い飛行無線経路を生成する。従って、UE送信の複数の時間遅延したコピーが基地局に到着する。これらのコピーが遅延する時間幅は、「遅延スプレッド」と呼ばれ、例えば、いくつかのケースでは、5μsがそれの控えめな値と考えられている。
循環シフトのセット{0,x,2x,...,(u−1)x}が生成する個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号の数が不十分な場合には、ランダム・アクセス・プリアンブル信号生成のために、追加のルートCAZACシーケンス(例えば、M=2およびM=3に対するもの)を採用できる。この状況で、素数Nの選択が有利であることが明らかになる。すなわち、素数Nによって、Mに対して選択可能なセットは、{1,2,...,(N−1)}となるからである。このように、本開示の1つの実施の形態で、個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号は、循環シフト値に対する可能な選択のセットおよびMについて許容される選択のセットによって指定される。補助的なセル内部のシーケンスを提供することに加えて、近隣のセルで使用される場合、これらの付加的ルートZC CAZACシーケンスは、良好なセル相互の干渉軽減を提供する。このように、セルラ・システムの設計において、隣接するセルが同じルート・シーケンスを使用するシナリオは、回避されなければならない。このことは、複数の可能な技術を通して実現できる。それらには、セルラ・システム・プランニング、シーケンス・ホッピング又はそれらの組合せが含まれるが、これらに限らない。
許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットは、ランダム・アクセス送信に先立ってUEに知らされる。このことは、複数の異なる方法で実現でき、それらには、この情報をUE中でハード的に配線する方法が含まれる。しかし好適な方法は、ノードBが情報を放送して、UEが許容されるランダム・アクセス・プリアンブル信号のセットを推測できるようにするものである。例えば、ノードBは、次のものを放送できる。1)どのルートCAZACシーケンスが許容されるか、および2)「循環シフト」のどの値が許容されるか。UEは、放送された情報を読んで、ランダム・アクセス・プリアンブル信号の許容されるセットを推測し、セットの中から少なくとも1つの信号を選択し、ランダム・アクセス送信を実行する。ランダム・アクセス・プリアンブル信号は、結局ルートZC CAZACシーケンスの選択、循環シフトの値の選択、および多分周波数範囲の選択になる(ランダム・アクセス時間スロット当たり複数の範囲が構成されるケースでは)ことに注意されたい。特定のケースでは、UEが信号反復を実行する必要があるか否かなど追加の放送情報が加えられる。全体的に、このやり方は、追加情報の放送に基づいて、このやり方がセル・サイズなどの物理的制約に基づいてセルラ・ネットワークの最適化を許容する点で好ましいものである。従って、任意の与えられたUEは、任意のタイプのセルに使用するのに十分柔軟であり、システム最適化は、セル設計によって実行される。
1つだけのCAZACルート・シーケンス(ZC又はその他のもの)の循環シフトから得られるシーケンスは、循環シフト値が、遅延スプレッドおよびスピル・オーバを含む受信信号の最大の時間的不確定さよりも大きい場合、互いに直交する。言い換えると、循環シフトは、個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号間に相関ゼロのゾーンを生成する。すなわち、異なる循環シフトを用いて生成されたシーケンスからの干渉なしに、循環的シフトされたシーケンスを観察できる。異なるZadoff−Chu(ZC)シーケンスの循環シフトから得られたシーケンスは、直交していないが、シーケンス長が素数である限り、最適な相互相関を有する。従って、各種の実施の形態で、非直交シーケンスよりも直交シーケンスのほうが好ましい。この理由で、単一のルート・シーケンスの循環シフトによって、必要な数のシーケンスを生成することができない場合、付加的なZadoff−Chu(ZC)ルート・シーケンスが使用される。結果として、循環シフトの寸法がランダム・アクセス・シーケンス設計における重要な関心事である。上で述べたように、循環シフト値は、ランダム・アクセス・プリアンブル受信における最大の時間的不確定さを考慮した寸法にされる。この時間的不確実さは、ノードB−UE−ノードBの信号伝播遅延(往復時間)と遅延スプレッドの和を反映する。このように、循環シフトの寸法決定は、単一のルートCAZACシーケンスから生成された個別ランダム・アクセス信号が相互相関ゼロのゾーンで受信されることを保証する。遅延スプレッドが一定であることは、想定可能であるが、信号往復時間は、セル・サイズに依存する。すなわち、セルが大きくなると、直交シーケンスを発生するために使用される循環シフトは、大きくなり、それに伴って、必要な数のシーケンスを提供するために使用されるZadoff−Chu(ZC)ルート・シーケンスの数は、大きくなる。
表1は、異なるセル・サイズに対応するランダム・アクセス・プリアンブル・シーケンスの設計例を示している。表1は、セル・サイズが0.8km(セル・シナリオ1)から14km(セル・シナリオ4)まで増大するときに、ルートZC CAZACシーケンスの数が、1から8までどのように増加するかを示す。表1は、次のパラメータを用いて導出された:最大の遅延スプレッドが5マイクロ秒、ルートZC CAZACシーケンスの長さが863サンプル、プリアンブル・サンプリング・レートが1.07875MHzおよびスピル・オーバ・ガード・インターバルが2サンプル。セル・サイズが減少すると、期待されるセル間の干渉および負荷(ユーザ密度)が増大するため、小型のセルは、より大型のセルよりも同時プリアンブル干渉からより手厚く保護される必要がある。このように、セル・サイズと、必要とされるZadoff−Chu(ZC)ルート・シーケンスとの間の関係は、システムの最適化を可能とし、ノードBは、各セルで独立的に使用されるように基本循環シフトを構成しなければならない。従って、使用すべき循環シフト値のセットは、基本循環シフト値の整数倍となるように構成される。表1に示されたように、システムは、基本循環シフト値を構成することによって、あるいは、セル中で使用すべき異なるルートZadoff−Chu(ZC)シーケンスの数を構成することによって最適化できる。この構成可能性は、有利なことに、セル・サイズに関係なく一定数の個別ランダム・アクセス・プリアンブル信号を与え、それによって媒体アクセス制御(MAC)プロシージャの仕様を簡略化する。
図7は、ランダム・アクセス信号受信機の実施の形態を示す。この受信機は、有利なことに、アップ・リンクのサブフレーム中のデータ・ブロックをマッピングおよびデマッピングするために使用される時間および周波数ドメイン変換コンポネントを活用する。循環プレフィックスおよびランダム・アクセス・プリアンブル信号を含む受信されたランダム・アクセス信号701は、循環プレフィックス除去コンポネント702に入力され、これがランダム・アクセス信号から循環プレフィックスを取り除いて信号703を生成する。周波数ドメイン変換コンポネントDFT704は、循環プレフィックス除去コンポネント702につながる。周波数ドメイン変換コンポネント704は、信号703をサブキャリア・マップ周波数トーン705に変換する。サブキャリア・デマップ・コンポネント706は、周波数ドメイン変換コンポネント704につながる。サブキャリア・デマップ・コンポネント706は、サブキャリア・マップ周波数トーン705をデマッピングして、有用な周波数トーン707を生成する。プロダクト・コンポネント711は、サブキャリア・デマップ・コンポネント707および周波数ドメイン変換コンポネント709の両方につながる。周波数ドメイン変換コンポネント(DFT)709は、素数長Zadoff−Chuシーケンスなどのプリアンブル・ルート・シーケンス710をパイロット周波数トーン708の対応するセットに変換する。721を使用してパイロット周波数トーン708の複素共役が実行されて、サンプル720が生成される。プロダクト・コンポネント711は、受信した周波数トーン707とサンプル720とのトーン複素乗算によってトーンを計算し、周波数トーン712のセットを生成する。時間ドメイン変換コンポネント(IDFT)713は、プロダクト・コンポネント711につながる。時間ドメイン変換コンポネント713は、乗算された周波数トーン712を、対応する時間信号714に変換する。相関のある時間信号714は、プリアンブル・ルート・シーケンス710の循環シフト・レプリカの連結パワー遅延プロファイルを含む。エネルギー検出ブロック715は、時間ドメイン変換ブロック713につながる。エネルギー検出ブロック715は、受信したランダム・アクセス信号701とプリアンブル・ルート・シーケンス710との間のピーク相関の時間を検出することによって、受信したプリアンブル・シーケンスを同定する。周波数ドメイン変換コンポネント709は、図4又は図5に示された送信機を用いる場合に必要とされることに注意されたい。図6の送信機を使用する場合、周波数ドメイン変換コンポネント709は、省略される。
既述のように、アップ・リンク送信機システムと一緒に使用する場合には、素数長プリアンブル・シーケンスが推奨される。素数長プリアンブル・シーケンスは、次のように構築される:プリアンブル長Tpは、セル・カバレッジ(セル・サイズ、雑音および干渉条件)を最適化するように、またアップ・リンク・データ・ブロック長の整数倍となるように選択される。基準長としてNpi=Tp×Rsiサンプルが選択される。ここで、Rsiは、割り当てられたランダム・アクセス信号バンド幅であり、これは、データ送信では、使用されない。次に、基準長Npiよりも小さい最大の素数Npに対応するシーケンス長のプリアンブル・シーケンスが生成される。このように、プリアンブル長がTpのままであるので、プリアンブル・サンプリング・レートは、Rsi×Np/Npiとなる。ランダム・アクセス・チャネルに対してNpiのサブキャリアが割り当てられ、プリアンブルが最近接で下位の素数サンプル(Np)に短縮されるので、未使用のサブキャリアができるが、それらは、ゼロとされ、プリアンブル・サブキャリアの外側に分散されて、プリアンブルを周囲の周波数バンドから分離する。
図8は、プライム・レングス・シーケンスをアップ・リンク送信機と一緒に使用するように適応させる例示的方法のフロー図を示す。802で、プリアンブル長Tpが選ばれる。Tpは、アップ・リンク・サブフレーム・データ・ブロック長の整数倍である。804で、基準長が導出される。この基準長は、Npiサンプルである。ここで、Npi=Tp×Rsiで、Rsiは、ランダム・アクセス信号バンド幅である。806では、804で導出された基準長が、最近接の下位の素数のサンプルNpに短縮されて、プリアンブル・シーケンス長が導出される。807で、Np長のシーケンスが生成される。808では、Npの時間サンプルがNpの周波数トーンに変換される。Npの周波数トーンは、810で、割り当てられたランダム・アクセス・チャネル・サブキャリアにマッピングされる。Npiのサブキャリアがランダム・アクセス・チャネルに割り当てられ、プリアンブル・シーケンス長は、Npサンプルに縮小されたので、サブキャリアにマッピングされる周波数トーンは、Npだけとなり、Npi−Npのサブキャリアが未使用のままとなる。812で、未使用のサブキャリアは、ゼロとされ、プリアンブル・サブキャリア周辺に分散され、隣接する周波数バンドからの分離を提供する。これらの未使用のサブキャリアは、循環拡張又はトーン保留のいずれかを通して三次元的寸法縮小のために再利用される可能性がある。
図9は、アップ・リンク送信機と一緒に使用するためのプライム・レングス・シーケンスを生成する代替方法のフロー図を示す。プリアンブル・シーケンスは、確定的であるので、プライム・レングス・プリアンブル・シーケンスは、後の使用のために予め定義し、保存しておくことができる。902で、ノードBによって一旦構成されれば、プライム・レングス・プリアンブル・シーケンスが生成され、周波数ドメイン・プリアンブル・サンプルに変換される。904で、周波数ドメイン・プリアンブル・サンプルは、記憶装置に保存しておいて、必要に応じて取り出すことができる。906では、ランダム・アクセス信号送信が開始され、プリアンブル長が選択される。選ばれた長さは、アップ・リンク・サブキャリア・デーア・ブロック長の整数倍であり、システムのカバレッジ要求に合致するように選ばれる。908で、保存されているプリアンブル・シーケンスが選ばれる。選ばれたシーケンスは、好ましくは、906で選ばれた長さから計算されたサンプル数の直近で下位にある素数のサンプルを有し、ランダム・アクセス信号バンド幅を有するシーケンスである。910で、プリアンブル周波数サンプルが記憶装置から読み出され、ランダム・アクセス・チャネルに割り当てられたサブキャリアにマッピングされる。そこにあるプリアンブル周波数サンプルよりも多いサブキャリアがランダム・アクセス・チャネルに割り当てられるので、未使用のサブキャリアは、ゼロとされて、プリアンブル・サブキャリアの周りに分散されて、隣接する周波数バンドからの分離を提供する。この代替的実施は、ランダム・アクセス・プリアンブル送信機から周波数ドメイン変換コンポネント402を省略することを可能にする。プリアンブル・サンプルは、保存する前に、一度だけ周波数ドメイン変換され、従って、変換プロセスは、ランダム・アクセス・プリアンブル送信機の待ち時間要求に関係がなくなり、またより簡略的でより安価な形で実現できる。更に注目すべきことは、プリアンブル・ルート・シーケンスがノードBによって直接周波数表現で構成される場合には、周波数ドメイン変換コンポネント406を完全に省くことができることである。しかし、プリアンブル・シーケンスは、循環シフトされたZadoff−Chuシーケンスとなるように定義されるので、循環シフトが含まれる。循環シフトは、循環プレフィックス挿入410の前に、システムのサンプリングレートで実行される。
図14は、直交周波数分割多重化(「OFDM」)システムでの直交多重化の原理を示す。各トーンは、周波数重畳時間制限直交構造に従って、変調されたシンボルを運ぶ。周波数トーンは、互いに重畳するので、1つのトーンの中央において、取り囲むトーンのスペクトル包絡線は、ゼロである。この原理は、同じシステムのバンド幅のなかで、異なる送信を直交的に多重化することを可能にする。しかし、これが正しいのは、サブキャリアの間隔δfが一定に保たれる場合だけである。δfは、DFTによる周波数トーンの生成に使用されるOFDMシンボル長Tの逆数に比例する。プリアンブルOFDMシンボルがデータOFDMシンボルよりも長いので、プリアンブルOFDMシンボルのサブキャリア間隔は、データOFDMシンボルのサブキャリア間隔よりも短くなる。更に、データおよびプリアンブルのOFDMシンボルが整列もしてないし、同じ長さを持つこともないので(図15)、厳密な直交性は、実現できない。しかし、次の設計ルールは、プリアンブルとデータのOFDMシンボル間での同時干渉の最小化に向けたものである。最初に、プリアンブルOFDMシンボル長をデータ・シンボル長の整数倍に固定することによって、プリアンブルとデータのサブキャリア間で何らかの通約性が提供され、それによってこれらのサブキャリア間の干渉が減る。第2に、プリアンブル・サンプリング周波数は、データ・シンボルのサブキャリア間隔の整数倍であるべきである。
OFDMシステムで、異なるUEの送信は、異なる非重畳の周波数バンドに動的に割り当てられる。この割当ては、一般に、リソース・ブロック(RB)と呼ばれる最小周波数粒度(グラニュラリティ)に基づく。ランダム・アクセス・プリアンブルとデータ送信との周波数多重化を容易にするために、プリアンブルは、好ましくは、リソース・ブロックの整数値が割り当てられる。
検出プロセスに加えて、ランダム・アクセス・プリアンブル信号304は、プリアンブル・バンド幅中の周波数の範囲にわたって、基地局101がアップ・リンク111の周波数応答を解析することを許容する。アップ・リンク111の周波数応答の評価は、基地局101がプリアンブル・バンド幅内でUE109に割り当てられた狭バンドのアップ・リンク111リソースを調整して、アップ・リンク111の周波数応答にマッチさせることを許容し、結果として、アップ・リンク・リソースのより効率的な活用につながる。
図16は、ランダム・アクセス・プリアンブル信号のバンド幅と、第1のポスト・プリアンブル・アップ・リンク送信との比が小さすぎ、ランダム・アクセス・プリアンブル信号だけを使用してチャネルを打診することから適切に益を得られない状況に対処するように設計された、ランダム・アクセス信号の別の実施の形態を示す。1サブフレームのランダム・アクセス信号1601と2サブフレームのランダム・アクセス信号1602の両方が示されている。ランダム・アクセス信号1601にワイドバンド・パイロット信号1610を追加することで、基地局101は、ランダム・アクセス・プリアンブル信号だけで可能であった場合よりもより幅広い周波数範囲にわたってアップ・リンク111の周波数応答を解析することが可能になる。
図示された実施の形態で、循環プレフィックス1608がランダム・アクセス・プリアンブル信号1604に続く。循環プレフィックス1608は、ランダム・アクセス・プリアンブル信号1604とワイドバンド・パイロット信号1610との間の干渉を排除するように設計されたガード・インターバルを含む。
ガード・インターバル1612がワイドバンド・パイロット信号1610に続き、ワイドバンド・パイロット信号1610によって使用されるのと同じ送信周波数上の後続のサブフレームでの任意の送信とワイドバンド・パイロット信号1610との間の干渉を防止する。
ランダム・アクセス信号1621は、2サブフレーム1634を占有する。ランダム・アクセス信号1621は、構造的にランダム・アクセス信号1601と同様であるが、ランダム・アクセス・プリアンブル信号1624は、2サブフレームのほとんどを占めるように拡張される。そのような拡張は、1サブフレームのランダム・アクセス・プリアンブル信号1604を繰り返すか、あるいは、CAZACシーケンスを拡張することのいずれかによって実現される。ガード・インターバル1622は、ランダム・アクセス・プリアンブル信号1624および循環プレフィックス1628に先行する。ワイドバンド・パイロット信号1630およびガード・インターバル1632がランダム・アクセス・プリアンブル信号1624に続いて、2サブフレームのランダム・アクセス信号1621を完成させる。
再び図3を参照すると、ガード・インターバル306がランダム・アクセス・プリアンブル信号304に続き、ランダム・アクセス・プリアンブル信号304が使用するのと同じ送信周波数上の後続のサブフレームでのランダム・アクセス・プリアンブル信号304と任意の送信との間の干渉を防止する。
図3で、2サブフレームのランダム・アクセス信号311は、ガード・インターバル312で始まる。これは、循環プレフィックスを含み、後続のランダム・アクセス・プリアンブル信号314と先のサブフレームの任意の送信との間のシンボル間干渉を防止する。ランダム・アクセス・プリアンブル信号314は、第2のサブフレームまで拡張される。このような拡張は、1サブフレームのランダム・アクセス・プリアンブル信号304の複数のコピーを連結するか、あるいは、ランダム・アクセス・プリアンブル信号314を拡張したCAZACシーケンスとして生成するかのいずれかによって、ルートCAZACシーケンスを循環シフトして得られる直交CAZACシーケンスの数をほぼ一定に保つように達成される。2サブフレームのランダム・アクセス信号について示したが、特別なセル・サイズおよび雑音、干渉条件に対応するために必要な任意の数のサブフレームを含むランダム・アクセス信号も同様に構築することが可能である。図3に示された実施の形態で、ガード・インターバル318がランダム・アクセス・プリアンブル信号314に続いて、2サブフレームのランダム・アクセス信号311を完成させる。
いくつかの実施の形態では、後続のUE送信の基地局スケジュールを容易にするために、ランダム・アクセス・プロシージャの一部としていくつかの情報を転送することが望ましい。ランダム・アクセス動機、UE識別子、必要な容量およびダウン・リンク・無線リンク品質インジケータ(例えば、チャネル品質インジケータ「DL CQI」又は経路損失)は、ランダム・アクセス・プロシージャに含まれた場合に基地局にとって潜在的な価値のある情報の例である。図10および図11は、ランダム・アクセスの間にデータを転送する2つの従来の方式を示す。図10で、UE1001は、ランダム・アクセス信号1003を送信する。ランダム・アクセス信号1003は、ノードB1002に有用な情報を含むように拡張される。ノードB1002は、UE1001のアップ・リンク・タイミングを調節するためのタイミング情報1004とUE1001が後続のアップ・リンク・データ送信1006のために使用するアップ・リンク・リソース割当て1005でもって応答する。
図11で、UE1101は、付加的情報なしにランダム・アクセス信号1103を送信する。ノードB1102は、後続のスケジュール・リクエスト1105によって使用されるアップ・リンク・リソース割当て1104およびタイミング情報でもって応答する。UE1101は、割り当てられたアップ・リンク・リソースを使用してスケジュール・リクエスト1105を送信し、ノードB1102は、アップ・リンク・リソース割当て1106を送信することで応答する。UE1101は、割り当てられたアップ・リンク・リソースを後続のアップ・リンク・データ送信1107のために使用する。
図10のプロシージャは、図11のプロシージャよりも短い待ち時間を示す。しかし、許容可能なエラー・レートを実現するためには、バースト1003に含まれる情報メッセージは、プリアンブルよりも数倍長くなければならない。従って、図10のプロシージャは、図11のプロシージャよりも大きいオーバヘッドをもたらす。最後に、コンテンション方式のチャネルに比べてより高い効率のスケジュール・チャネルを望む場合は、図11のプロシージャが好ましい。
図12は、ランダム・アクセス・プロシージャの新規な実施の形態を示し、そこでは、UE1201が、ノードB1201の方針決定に関連する情報を暗黙的に含むランダム・アクセス信号を送信する。1201の情報は、図10のプロシージャでのように明示的に運ばれることはないが、例えばプリアンブル・シーケンスおよび送信バンドの選択によって符号化される。もし例えば、UE1201が、3ビットのランダム・アクセス動機、2ビットのDL CQIおよびランダム・アクセス信号の1ランダム・ビットを符号化すれば、この情報は、ランダム・アクセス・プリアンブル信号中の任意の26個のユニークな組合せに符号化される。複数の周波数バンド201をランダム・アクセスに割り当てることによって、付加的組合せを提供できる。ノードB1202がランダム・アクセス信号1203を受信するときに、それは、例えばリソース・リクエストへの応答を決めるために符号化情報を採用する。決定された応答は、ダウン・リンク・チャネル品質、リソース・リクエストの緊急度、ランダム・アクセス動機に基づいて予め定義されたアップ・リンク割当て又はその他関連基準に基づく。ノードB1202は、もし適当であれば、ランダム・アクセス信号1203に対して、タイミング情報およびスケジューリング・リクエスト・リソース割当て1204でもって応答する。UE1201は、メッセージ1204中に割り当てられた送信リソースを使用して、スケジューリング・リクエスト1205を送信する。スケジューリング・リクエスト1205を受信すると、ノードB1202は、アップ・リンク・リソース割当て1206を送信し、UE1201は、割り当てられたリソースを介して後続のデータ送信を行う。別の実施の形態では、図10のプロシージャが採用されるが、この段落で先に開示したように、ランダム・アクセス・プリアンブル信号又は周波数バンドなどのランダム・アクセス信号パラメータの選択によって符号化された情報を伴っており、それによって図10のプロシージャの非効率性を回避し、図10のプロシージャの短縮された待ち時間をうまく活用する。
ランダム・アクセス信号にランダム・アクセス動機を符号化することは、ランダム・アクセスの動機に基づいて選択的アクセス制限を実施することを可能にする。例えば、負荷が大きいセルにおいて、ノードBは、ハンドオーバ又は緊急事態に関連するUEのランダム・アクセスの試みを受け入れるが、初期アクセスに関するランダム・アクセスの試みを拒否する。この例は、セルの負荷に基づいて新しいユーザを排除するハードな制限を示す。しかし、リンク品質に基づいて新しいユーザの受入れを許容するソフトな制限も可能である。ランダム・アクセス信号中に符号化されたランダム・アクセス動機に基づいて選択的なアクセス制限を許容することは、物理層における高速で効率的な負荷バランスの実現を可能にし、より上位の層に実施された負荷バランスに付随する待ち時間を短縮する。
本開示に従う負荷バランスをサポートするために、ランダム・アクセス・プロシージャは、次のような特徴をサポートする:1)ランダム・アクセス信号は、ランダム・アクセス動機を含む。2)ノードBは、ランダム・アクセス応答中の未承認(NACK)によりUEリクエストを拒否するように適応している。
開示された暗黙的情報符号化方法を更に改良するものとして、情報を符号化するために使用されるランダム・アクセス・プリアンブル信号の26の組合せ(シグネチャ)が、同様な応答優先付け又は待ち時間要求を有する用途に役立つシグネチャのグループにさらに分割される。1つの実施の形態で、64の利用可能なシグネチャが、6つのグループ(「アクセス・タイプ」)に分割される。アクセス・タイプは、例えば、ハンドオーバ・タイプ1、高優先度のUE接続、ハンドオーバ・タイプ2、通常優先度のUE接続、アップ・リンク割当てリクエストを伴う非同期リカバリおよびアップ・リンク割当てリクエストなしの事前タイミング・メンテナンスである。各々のアクセス・タイプは、異なるアクセス優先度又は緊急度を表しており、従って、対応する待ち時間要求を表す。各々のアクセス・タイプは、異なる数のシグネチャを採用し、短い待ち時間を要求するアクセス・タイプには、より多数のシグネチャが割り当てられる。各アクセス・タイプに割り当てられるシグネチャの数は、各セル内で、例えばセル負荷に基づいてアクセス・タイプのシグネチャ・ダイバシティを最適化するように動的に構成される。
付加的情報、例えばDL CQIは、情報値を表すためにシグネチャ・サブグループを選択することによって、アクセス・タイプのシグネチャ内に符号化される。例えば、ハンドオーバ・タイプ1に16のシグネチャが割り当てられると、これらのシグネチャは、それぞれ8つのシグネチャを含む2つのサブグループに分割され、各サブグループが1つの情報ビットの1つの状態を表すようにされる。
別の実施の形態で、64の利用可能なシグネチャは、2つの動機グループ:緊急動機(例えば、ハンドオーバ、RRC_CONNECTED状態で送信する新しいデータ)および緊急でない動機(例えば、初期アクセス、トラッキング・エリア更新)に区分化される。公平な区分化は、各々のグループに対して各グループのそれぞれの負荷に対応する数のシグネチャを割り当てるものである。しかし、公平でない区分化も、また緊急の動機(より多いシグネチャ)を緊急でない動機(より少ないシグネチャ)よりも優先するように利用される。更に、緊急の動機は、例えば無線リンク品質などの1ビットを運ぶように、更に2つのサブ区分に分割される。UL許可を共有チャネル上の第1のUL送信のために割り当てる場合、ノードBは、この情報を活用する。すなわち、良好な無線リンク状態にあって緊急の動機を有するUEは、それの完全なランダム・アクセス・リクエストを1つのメッセージで送信することが可能であり、これによってプロシージャをさらに加速させる。
ランダム・アクセス・チャネルでは、衝突を回避することが好ましい。シグネチャ・ダイバシティは、衝突回避の主たる手段である。しかし、衝突が発生すると、それらを解決する必要がある。衝突は、例えば、バック・オフ・プロシージャとシグネチャ・スペースのランダムさの組合せによって解決される。上で指摘したように、より短い待ち時間を要求するアクセス・タイプは、シグネチャがランダムに選ばれるときに、衝突の可能性を減らすためにより多いシグネチャを割り当てられるべきである。更に、各々のアクセス・タイプの予期される負荷は、各アクセス・タイプにシグネチャを割り当てるときに、考慮すべき事項である。例えば、負荷を減らすことによって、上で確認された6つのアクセス・タイプのリストを次のように並べ替える:ハンドオーバ・タイプ1、アップ・リンク割当てリクエストを伴う非同期リカバリ、アップ・リンク割当てリクエストなしの事前タイミング・メンテナンス、ハンドオーバ・タイプ2、高優先度のUE接続および通常優先度のUE接続。待ち時間と負荷の両方を考慮したシグネチャ割当てを行うと次のようになる:ハンドオーバ・タイプ1−16シグネチャ、アップ・リンク割当てリクエストなしの事前タイミング・メンテナンス−16シグネチャ、アップ・リンク割当てリクエストを伴う非同期リカバリ−12シグネチャ、高優先度のUE接続−8シグネチャ、ハンドオーバ・タイプ2−8シグネチャおよび通常優先度UE接続−4シグネチャ。
アクセス・タイプがコンテンション方式のアクセスと非コンテンション方式のアクセスの両方に適用可能な場合には、付属するシグネチャは、一部がランダムさに、また一部は、部分的に非コンテンション方式の使用に割り当てられる。
バック・オフ・プロシージャを通した衝突解決によって、待ち時間が増えるため、バック・オフ・プロシージャは、必要な場合にのみ、ランダムシグネチャ選択と組み合わせて採用されるべきである。図13は、バック・オフおよびシグネチャ・スペースのランダムさの両方を採用した例示的衝突解決方法のフロー図である。1302で、検出された衝突数を保持するカウンタをゼロにすることによって、未スケジュールの送信プロシージャが開始される。1304では、利用可能なシグネチャのプールから1つのシグネチャがランダムに選び出される。1306で、次に発生するランダム・アクセス時間スロットが同定され、1308でランダム・アクセス信号が送信される。1310でノードBが衝突を検出して、UEにNACKを送信するか、あるいは、衝突のせいで、ノードBがランダム・アクセス信号を検出できず、1312でUEによって検出される応答がない場合は、衝突・カウンタが1318で増分され、もし1320で記録された衝突数が予め定義された最大衝突数よりも少なければ、1304でランダムシグネチャ選択によって送信が再開される。
もし1308で送信されたランダム・アクセス信号が1310でノードBによってNACKされず、リソース割当てを含む応答が1312でノードBから受信されると、UEは、1314でそれのデータを割り当てられたソース上に送信する。1308のランダム・アクセス信号送信の間に衝突が発生して、ノードBがその衝突検出に失敗して、単一のリソース割当てを複数のUEが使用するように送信すると、1314のUE送信は、衝突を起こす。この衝突が1316でUEによって検出されると、衝突・カウンタは、1318で増分され、もし1320で記録された衝突回数が予め定義された最大衝突数より少なければ、1304でランダムなシグネチャ選択によって送信が再開される。
もし予め定義された最大衝突回数が1320で記録されれば、1322でバック・オフ・プロシージャが開始される。予め定義された最大衝突数は、各々のアクセス・タイプで異なる。バック・オフ遅延もまたアクセス・タイプごとに異なる。1つの実施の形態で、バック・オフ遅延は、以前に不成功だった試み数(Nu)の関数であって、そのためバック・オフ後の最初の試みは、次のランダム・アクセス時間スロットにおいて確率(2/3)Nuで発生する。
開示される本開示の第1の実施の形態は、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータにつながれたCAZACルート・シーケンス・セレクタをふくむ、ランダム・アクセス信号を送信する装置を含む。ここでCAZACルート・シーケンス・ジェネレータは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスを発生させ、またCAZACルート・シーケンス・セレクタは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスから1つのプリアンブル・ルート・シーケンスを選択する。更に、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータは、Zadoff−Chuシーケンス・ジェネレータである。装置は、更にCAZACルート・シーケンス・ジェネレータにつながれて、プリアンブル・ルート・シーケンスを修正するためのシーケンス・モディファイアと、シーケンス・モディファイアに接続されてプリアンブル・ルート・シーケンス修正を選択するためのシーケンス修正セレクタとを含んでもよい。更に、シーケンス・モディファイアは、循環シフタである。装置は、更に、シーケンス・モディファイアにつながれて、修正されたプリアンブル・シーケンスを周波数トーンに変換するための周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に周波数トランスフォーマにつながれて、周波数トランスフォーマの出力をサブキャリアにマッピングするためのトーン・マッパを含んでもよい。装置は、更にトーン・マッパにつながれて、トーン・マッパの出力を変換するための逆周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に逆周波数トランスフォーマにつながれて、逆周波数トランスフォーマの出力を複製するためのブロック・リピータと、ブロック・リピータにつながれて、ブロック複製を選択するためのブロック・リピータとを含んでもよい。装置は、更にブロック・リピータにつながれて、ブロック・リピータの出力に循環プレフィックスを加えるための循環プレフィックス・インサータを含んでもよい。
開示される本開示の第2の実施の形態は、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータに接続されたCAZACルート・シーケンス・セレクタを含む、ランダム・アクセス信号を送信するための装置を含む。ここで、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスを発生させ、またCAZACルート・シーケンス・セレクタは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスから1つのプリアンブル・ルート・シーケンスを選択する。装置は、更にCAZACルート・ジェネレータにつながれて、プリアンブル・ルート・シーケンスをサブキャリアにマッピングするためのトーン・マッパを含んでもよい。装置は、更にトーン・マッパにつながれて、トーン・マッパの出力を変換するための逆周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に逆周波数トランスフォーマにつながれて、逆周波数トランスフォーマの出力を修正するためのシーケンス・モディファイアと、シーケンス・モディファイアにつながれて、シーケンス修正を選択するためのシーケンス修正セレクタとを含んでもよい。更に、シーケンス・モディファイアは、循環シフタを含んでもよい。装置は、更にシーケンス・モディファイアにつながれて、シーケンス・モディファイアの出力を複製するためのブロック・リピータと、ブロック・リピータにつながれて、ブロック複製を選択するためのブロック・リピート・セレクタとを含んでもよい。装置は、更にブロック・リピータにつながれて、ブロック・リピータの出力に循環プレフィックスを加えるための循環プレフィックス・インサータを含んでもよい。
開示される本開示の第3の実施の形態は、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータに接続されたCAZACルート・シーケンス・セレクタを含み、ランダム・アクセス信号を送信するための装置を含む。ここで、CAZACルート・シーケンス・ジェネレータは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスを発生させ、またCAZACルート・シーケンス・セレクタは、少なくとも1つのCAZACルート・シーケンスから1つのプリアンブル・ルート・シーケンスを選択する。装置は、更にシーケンス・モディファイアにつながれて、修正されたプリアンブル・シーケンスを周波数トーンに変換するための周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更にCAZACルート・ジェネレータにつながれて、プリアンブル・ルート・シーケンスをサブキャリアにマッピングするためのトーン・マッパを含んでもよい。装置は、更にトーン・マッパにつながれて、トーン・マッパの出力を変換するための逆周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に逆周波数トランスフォーマにつながれて、逆周波数トランスフォーマの出力を修正するためのシーケンス・モディファイアと、シーケンス・モディファイアにつながれて、シーケンス修正を選択するためのシーケンス修正セレクタとを含んでもよい。更に、シーケンス・モディファイアは、循環シフタを含んでもよい。装置は、更にシーケンス・モディファイアにつながれて、シーケンス・モディファイアの出力を複製するためのブロック・リピータと、ブロック・リピータにつながれて、ブロック複製を選択するためのブロック・リピート・セレクタとを含んでもよい。装置は、更にブロック・リピータにつながれて、ブロック・リピータの出力に循環プレフィックスを加えるための循環プレフィックス・インサータを含んでもよい。
別の態様では、開示される本開示の1つの実施の形態は、複素乗算器に接続されてルートCAZACシーケンスをパイロット・トーンに変換するための周波数トランスフォーマを含み、ランダム・アクセス信号を受信するための装置を含む。装置は、更に複素乗算器につながれて、サブキャリア・マップ周波数トーンをデマッピングするためのサブキャリア・デマップ・コンポネントを含んでもよい。装置は、更にサブキャリア・デマッパにつながれて、ランダム・アクセス信号をサブキャリア・マップ周波数トーンに変換するための周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に周波数トランスフォーマにつながれて、ランダム・アクセス信号から循環プレフィックスを除去するための循環プレフィックス・リムーバを含んでもよい。装置は、更に複素乗算器につながれて、複素乗算器出力を時間信号に変換するための逆周波数トランスフォーマを含んでもよい。装置は、更に逆周波数トランスフォーマにつながれて、ランダム・アクセス信号とルートCAZACシーケンスとの間のピーク相関を検出するためのエネルギー検出器を含んでもよい。
開示される本開示の1つの方法は、信号を送信する工程を含み、ワイヤレス・ネットワークにアクセスする方法を含む。前記信号は、複数のCAZACシーケンスから選ばれた1つのCAZACシーケンスを含む。前記方法は、更にプライム・レングスZadoff−Chuシーケンスを含んでもよい。更に、前記信号の長さは、各々のネットワーク・セルについて独立に決められる。前記信号の送信のために整数個のリソース・ブロックが割り当てられ、前記信号の長さは、整数個のデータ・シンボルである。複数のCAZACシーケンスが、非コンテンション使用グループとコンテンション使用グループとを含むグループにさらに分割される。複数のCAZACシーケンスは、少なくとも1つのルートCAZACシーケンスに修正を施すことによって生成されたCAZACシーケンスを含む。少なくとも1つのルートCAZACシーケンスに施される修正には、循環シフトが含まれる。少なくとも1つのルートCAZACシーケンスに適用される循環シフトは、電気通信ネットワーク・セルの(最大のセル・往復遅延+遅延スプレッド)の整数倍である。前記方法は、更に各々の電気通信ネットワーク・セルについて少なくとも1つのルーとCAZACシーケンスに対して独立的に適用される循環シフトを決定する工程を含んでもよい。前記方法は、更に前記信号を解析して、アップ・リンク送信チャンネルの周波数応答を推定する工程および前記周波数応答の推定に基づいてアップ・リンク・リソースを割り当てる工程を含んでもよい。前記方法は、更にランダム・アクセス・プリアンブル信号を解析して、アップ・リンクの周波数応答を推定する工程を含んでもよい。前記方法は、更にアップ・リンクの推定された周波数応答に基づいて、アップ・リンク・リソースを割り当てる工程を含んでもよい。前記方法は、更に少なくとも1つのワイドバンド・パイロット信号を送信する工程を含んでもよい。前記方法は、更にワイドバンド・パイロット信号を解析して、アップ・リンクの周波数応答を推定する工程を含んでもよい。前記方法は、更に推定されたアップ・リンクの周波数応答に基づいて、アップ・リンク・リソースを割り当てる工程を含んでもよい。複数のCAZACシーケンスは、複数の情報値を表す。ランダム・アクセス・プリアンブル信号によって表される情報には、少なくともダウン・リンク・チャネル品質インジケータおよびランダム・アクセス動機の1つが含まれる。前記方法は、更に前記ランダム・アクセス動機に基づいて、送信リソースを割り当てる工程を含んでもよい。前記方法は、更に前記ランダム・アクセス動機に従う選択的アクセス制約によって電気通信ネットワーク・セルの負荷バランスを取る工程を含んでもよい。前記方法は、更に前記複数のCAZACシーケンスをアクセス・タイプ・グループにさらに分割する工程を含んでもよい。前記方法は、更にアクセス・タイプの待ち時間要求に従って、前記複数のCAZACシーケンスをアクセス・タイプ・グループに割り当てる工程を含んでもよい。前記方法は、更にアクセス・タイプに割り当てられた複数のCAZACシーケンスから送信すべきCAZACシーケンスをランダムに選択する工程を含んでもよい。前記方法は、更に各々のアクセス・タイプに割り当てられた複数のCAZACシーケンスをサブグループにさらに分割する工程を含んでもよい。ここで、各々のサブグループが1つの情報値を表す。前記方法は、更に各々の電気通信ネットワーク・セルについて、アクセス・タイプ・グループ当たりのCAZACシーケンスの数を決定し、アクセス・タイプ・グループを、情報を表すサブグループにさらに分割する工程を含んでもよい。
開示される本開示の第2の方法は、周波数ドメインCAZACシーケンスを計算する工程、周波数ドメインCAZACシーケンスを記憶装置に保存する工程、記憶装置から周波数ドメインCAZACシーケンスを読み出す工程および周波数ドメインCAZACシーケンスをランダム・アクセス・チャネルに割り当てられたサブキャリアにマッピングする工程を含み、アップ・リンク送信のためにランダム・アクセス・プリアンブルを適応させるための方法を含む。
更に開示されているのは、複数のランダム・アクセス・プリアンブル信号から1つのランダム・アクセス・プリアンブル信号をランダムに選ぶ工程およびランダム・アクセス信号の送信を遅延させる工程を含み、ランダム・アクセス信号のコリジョンを解決する方法である。
この本開示の例示的な実施の形態について図示および説明してきたが、この本開示の精神および教えから外れることなく、当業者は、それらについて修正を行なうことが可能である。ここに説明した実施の形態は、例示的なものであり、制限的なものではない。システムおよび装置について、多くの多様な変形および修正が本開示の範囲内で可能である。従って、保護範囲は、ここに述べた実施の形態によって制限されることはなく、唯一、特許請求の範囲によってのみ制限される。特許請求の範囲には、請求項の主題のすべての等価物が包含されるべきである。
(連邦政府資金支援による研究開発に関する陳述)
該当なし