《第1の実施形態》
以下、電力制御システムの第1の実施形態について、図1〜図14に基づいて詳細に説明する。図1には、第1の実施形態に係る電力制御システム100の構成が概略的に示されている。
図1に示す電力制御システム100は、宅内に設置された外部装置としての機器80及びセンサ82と、宅内に設置されたデータ補間装置としての電力制御装置10と、を備える。なお、本実施形態では、機器80及びセンサ82と、電力制御装置10とが宅内ネットワークに接続されることで、電力制御装置10と機器80及びセンサ82との間が接続されることになる。
機器80は、例えば、照明機器、エアコン、冷蔵庫、テレビなどの機器である。機器80が、消費電力量や気温、外気温、湿度等を計測する機能を有する場合には、当該計測により得られたデータが電力制御装置10に対して出力される。
センサ82は、機器80とは別に設けられるセンサであり、上記計測する機能を有していない機器80における消費電力量を計測するセンサや、気温、外気温、湿度等を計測するセンサを含む。センサ82において計測されたデータは、電力制御装置10に対して出力される。なお、電力制御システム100は、機器80及びセンサ82の両方を備えていてもよいが、機器80が上述した計測機能を有している場合にはセンサ82を備えていなくてもよい。
電力制御装置10は、機器80やセンサ82から出力されたデータを取得し、当該データに基づいて、機器80の消費電力を抑制するための制御を行うなどする。なお、電力制御装置10は、機器80やセンサ82から出力されたデータの一部に欠損があった場合には、当該欠損を補間し、補完後のデータに基づいて消費電力を抑制するための制御を行う。ここで、データの一部に欠損があり、補間を行う必要がある場合とは、停電などにより、機器制御に必要なデータの一部が得られなかった場合や、データの計測間隔が制御に必要な間隔よりも長く、必要なデータが集まっていない場合、などを意味する。
図2には、電力制御装置10のハードウェア構成が示されている。図2に示すように、電力制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)90、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)94、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))96、入出力インタフェース97、及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えている。これら電力制御装置10の構成各部は、バス98に接続されている。電力制御装置10では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム(データ補間プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラム(データ補間プログラムを含む)をCPU90が実行することにより、図3に示す機能が実現される。
図3には、電力制御装置10の機能ブロック図が示されている。図3に示すように、電力制御装置10は、計測データ収集部20と、データ蓄積部としての計測データ蓄積部22と、モデル判定部としての時系列データモデル判定部24と、補間可否判定部26と、フェーズ判定部28と、補間部30と、処理部32と、通知部34と、を備える。なお、図3には、電力制御装置10のHDD96等に格納されている計測データDB(database)40、モデル格納部としての時系列データモデルDB42、モデルDB44、補間方法格納部としてのモデル毎補間方法定義DB46と、が図示されている。
計測データ収集部20は、宅内ネットワーク上の機器80、センサ82から出力されてくるデータ(例えば、消費電力データや気温、室温などのデータ)を収集し、収集したデータを計測データ蓄積部22に対して送信する。なお、計測データ収集部20によるデータの収集方法としては、IT分電盤や、電力量を計測するコンセント、センサデータ送信アダプタ等を利用した方法を採用することができる。機器80及びセンサ82毎の計測データの収集は、各機器、センサにおいて一律の間隔(例えば10秒毎)で行うこととしてもよいが、機器、センサ毎に異なる間隔で行うこととしてもよい。例えば、変化の少ない温度センサによるデータ収集間隔は30秒毎とし、変化の多い電力量センサによるデータ収集間隔は10秒毎にするなどしてもよい。なお、計測データ収集部20は、電力制御装置10の外に設けることとしてもよい。この場合、計測データ収集部20を宅内ネットワークに接続するようにすればよい。
計測データ蓄積部22は、計測データ収集部20から送信されてきたデータを、機器80及びセンサ82毎に計測データDB40に蓄積する。これにより、計測データDB40には、図4(a)、図4(b)のような時系列データが格納されることになる。
時系列データモデル判定部24は、計測データDB40から読み出した時系列データの時間変化パターンが、時系列データモデルDB42(図5参照)に格納されている1又は複数のモデル(データの時系列モデル)のうちのどのモデルに該当するかを判定する。そして、時系列データモデル判定部24は、判定結果等をモデルDB44(図6参照)に格納する。
ここで、図5の時系列データモデルDB42は、「モデル名」と、「モデル形状」の各フィールドを有している。「モデル名」のフィールドには、一例として「四角型」、「山型」、「三角型」などが格納される。また、「モデル形状」のフィールドには、モデルを表す形状そのものが格納される。
また、図6のモデルDB44は、「機器、センサ名」、「モデル名」、「パラメータ」の各フィールドを有する。「機器、センサ名」のフィールドには、時系列データモデル判定部24がモデル判定を行った機器80及びセンサ82の名称が格納され、「モデル名」には、判定されたモデル(該当モデル)の名称が格納される。また、「パラメータ」には、モデル判定を行った時系列データのパラメータ(時系列データモデル判定部24が抽出)が格納される。なお、パラメータの詳細については後述する。
補間可否判定部26は、計測データDB40から読み出した時系列データに欠損がある場合に、モデルDB44を参照して、読み出した時系列データの欠損を補間できるか否かを判定する。ここでは、補間可否判定部26は、モデルDB44に、読み出した時系列データが計測された機器又はセンサの該当モデルが格納されているか否かに基づいて補間可能か否かを判定する。補間可否判定部26は、補間が可能と判断した場合には、該当モデルをフェーズ判定部28に対して通知し、補間が不可能と判断した場合には、その旨を通知部34に対して送信する。
フェーズ判定部28は、欠損のある時系列データとモデル毎補間方法定義DB46(図7)を参照して、欠損がモデル形状のうちのどのフェーズに属しているかを判定し、判定結果を補間部30に通知する。ここで、「フェーズ」とは、各モデルにおいて時間変化が共通する範囲を意味する。
図7には、モデル毎補間方法定義DB46が示されている。図7に示すように、モデル毎補間方法定義DB46は、「モデル名」、「モデル形状」、「フェーズ」、及び「補間方法」の各フィールドを有している。「モデル名」のフィールドには、一例として「四角型」、「山型」、「三角型」などが格納される。また、「モデル形状」のフィールドには、モデルを表す形状そのものと、各モデルにおいて時間変化が共通する範囲(フェーズ)を示す番号と、が格納される。「フェーズ」のフィールドには、「モデル形状」に記載されているフェーズ番号が格納され、「補間方法」のフィールドには、各フェーズに存在するデータの欠損を補間する場合に適切とされる補間方法(フェーズに対応した補間方法)の内容が格納されている。なお、フェーズによっては、補間方法がない場合も存在するものとする。
補間部30は、フェーズ判定部28の判定結果(欠損が該当モデルのどのフェーズに属しているか)に基づいて、図7のモデル毎補間方法定義DB46から補間方法を抽出する。そして、補間部30は、抽出された補間方法で欠損を補間すし、補間したデータを計測データDB40に格納する。
処理部32は、計測データDB40に格納されているデータ(補間部30において欠損が補間されたデータも含む)を取得し、当該データに基づいて、機器80の制御(電力消費を低減するための制御など)を実行する。
通知部34は、補間可否判定部26やフェーズ判定部28によって補間ができないと判定された場合に、システム管理者等のユーザが利用する端末に対して通知する。
次に、本実施形態の電力制御装置10によるデータ補間処理について、詳細に説明する。なお、データ補間処理は、計測データ収集部20、計測データ蓄積部22、時系列データモデル判定部24、補間可否判定部26、フェーズ判定部28、及び補間部30によって実行される処理である。以下、各部の処理について説明する。
(計測データ収集部20の処理)
まず、計測データ収集部20の処理について、図8(a)のフローチャートに沿って説明する。
計測データ収集部20は、まず、図8(a)のステップS10において、機器80、センサ82毎に予め定められた計測データ収集タイミングになるまで待機する。そして、計測データ収集タイミングが到来した段階で、計測データ収集部20は、ステップS12に移行し、計測データを収集する。なお、計測データは、機器80やセンサ82が計測した消費電力データであるものとする。
そして、ステップS14では、計測データ収集部20が、計測データ蓄積部22に対して収集した計測データを送信する。その後は、ステップS10に戻り、図8(a)の処理を繰り返し実行する。
なお、図8(a)では、計測データを収集したタイミングで、計測データ蓄積部22にデータを送信することとしているが、これに限られるものではない。例えば、計測データ収集部20は、ある程度(所定数)計測データを収集した段階で、計測データ蓄積部22に対してデータを纏めて送信することとしてもよい。
(計測データ蓄積部22の処理)
次に、計測データ蓄積部22の処理について、図8(b)のフローチャートに沿って説明する。
計測データ蓄積部22は、まず、図8(b)のステップS20において、計測データ収集部20から計測データが送信されてくるまで待機する。すなわち、図8(a)の処理において、ステップS14が行われるまで待機する。そして、計測データ収集部20から計測データが送信されてきた段階で、ステップS22に移行する。
ステップS22に移行すると、計測データ蓄積部22は、受信した計測データを計測データDB40に格納し、ステップS20に戻る。なお、その後は、図8(b)の処理を繰り返す。これにより、計測データDB40には、図4(a)、図4(b)のような機器やセンサごとの時系列データが格納されることになる。
(時系列データモデル判定部24の処理)
次に、時系列データモデル判定部24の処理について、図9のフローチャートに沿って説明する。
時系列データモデル判定部24は、まず、図9のステップS30において、機器80、センサ82毎のモデル判定タイミングになるまで待機する。なお、モデル判定タイミングは、例えば、機器80、センサ82それぞれが宅内ネットワークに接続されてから所定時間経過する毎のタイミングなどを採用することができる。機器80及びセンサ82のいずれかのモデル判定タイミングが到来して、ステップS30の判断が肯定されると、ステップS32に移行する。
ステップS32では、時系列データモデル判定部24が、計測データDB40内から、モデル判定タイミングが到来している機器80又はセンサ82のデータを取り出す。
次いで、ステップS34では、時系列データモデル判定部24が、最低値付近で変化が小さい範囲をベースとし、ベース以外の時系列データを抽出する。例えば、図10(a)のようなデータの場合には、値が約200となっている範囲(最低値付近で変化が小さい範囲)をベースとし、それ以外の時系列データを抽出する。
次いで、ステップS36では、時系列データモデル判定部24が、ベース以外の時系列データをグラフ化する。次いで、ステップS38では、時系列データモデル判定部24が、ステップS36において得られたグラフを線分表現する。この場合の線分表現とは、変動の大きい箇所を直線でつなぎ、その後残ったデータを直線でつなぐことを意味する。なお、この線分表現においては、なるべく少ない直線でデータをつなぐようにするか、近似曲線を生成するようにする。なお、図10(b)には、図10(a)の時系列データ(ベース以外)を線分表現した図形が示されている。
次いで、時系列データモデル判定部24は、ステップS40において、線分表現した図形が、図5の時系列データモデルDB42に含まれているモデルのいずれに該当するかを判定する。この場合、線分表現した図形と、図5の時系列データモデルDB42に含まれるモデルとの比較により、該当モデルを判定する。図10(b)の場合であれば、該当モデルは「四角型」と判定される。
次いで、ステップS42では、時系列データモデル判定部24が、線分表現した図形の該当モデルがあったか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS30に戻るが、判断が肯定された場合には、ステップS44に移行する。
ステップS44に移行すると、時系列データモデル判定部24は、線分表現した図形の各パラメータを抽出する。例えば、図11(a)に示すような時系列データの場合、該当モデルは四角型となり、パラメータとしては、図6の機器、センサ名「A」に示すように、「縦:1000、横:不定」が抽出される。また、例えば、図11(b)に示すような時系列データの場合、該当モデルは山型となり、パラメータとしては、図6の機器、センサ名「B」に示すように、「縦:4200、横:不定」が抽出される。また、例えば、図12(a)に示すような時系列データの場合、該当モデルは三角型となり、パラメータとしては、図6の機器、センサ名「C」に示すように、「縦:100、横:10〜15M(分)、ピーク位置:中間、リピート:有」が抽出される。また、例えば、図12(b)に示すような時系列データの場合、該当モデルは三角型となり、パラメータとしては、図6の機器、センサ名「D」に示すように、「縦:1000、横:不定、ピーク位置:0〜1H(時間)、リピート:無」が抽出される。
図9に戻り、次のステップS46では、時系列データモデル判定部24が、機器80及びセンサ82毎に該当モデル、パラメータをモデルDB44に登録する。その後は、ステップS30に戻り、図9の処理を繰り返す。
なお、図9の処理が繰り返し実行されることで、各機器80、各センサ82の時系列データの該当モデルの情報が、モデルDB44に登録されることになる。
なお、上述した処理では、時系列データを線分表現した後で、時系列データモデルDB42に含まれるモデルと比較して、該当モデルを判定する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、ベース以外の期間の時系列データのグラフと、時系列データモデルDB42に含まれるモデルとを直接比較し、該当モデルを判定することとしてもよい。この場合、時系列データモデルDB42に含まれるモデルを縦、横方向に拡大・縮小し、時系列データのグラフとの差分が最も小さくなったモデルを、該当モデルと判定する。なお、いずれのモデルを用いても差分が所定の値以上小さくならなかった場合には、線分表現した図形の該当モデルがないと判定する。
(補間可否判定部26の処理)
次に、補間可否判定部26の処理について、図13のフローチャートに沿って説明する。
図13の処理では、まず、ステップS50において、補間可否判定部26が、所定の機器又は所定のセンサの所定範囲のデータを計測データDB40から取得する。次いで、ステップS51では、補間可否判定部26が、欠損データがあったか否かを判断する。
例えば、10秒毎にデータ収集する機器又はセンサの場合であれば、最新データと1つ前のデータの収集時刻の差が10秒以上経過している場合に、補間可否判定部26は、欠損データがあったと判定する。また、例えば、30秒毎にデータ収集する機器又はセンサに対して、10秒毎のデータが必要な場合であれば、補間可否判定部26は、1つの収集データの前後2つずつのデータが欠損していると判定する。
ステップS51の判断が否定された場合には、ステップS50に戻るが、ステップS51の判断が肯定された場合には、ステップS52に移行する。
ステップS52に移行すると、補間可否判定部26は、欠損データがあった機器80又はセンサ82の時系列データに該当モデルがあるか(モデルDB44に登録されているか)否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS58に移行し、補間可否判定部26は、通知部34に対して、データ欠損を通知する。なお、通知部34は、補間可否判定部26からの通知を受けた段階で、システム管理者等のユーザの端末に対して、データ欠損しているが補間できないという情報を通知する。
一方、ステップS52の判断が肯定された場合、すなわち、欠損データがあった機器又はセンサの時系列データに該当モデルがある場合には、ステップS54に移行する。そして、ステップS54では、補間可否判定部26が、データ補間可能と判定し、ステップS56に移行する。
ステップS56に移行すると、補間可否判定部26は、該当モデルをフェーズ判定部28に通知する。なお、ステップS58又はステップS56の処理が行われた後は、ステップS50に戻り、補間可否判定部26は、図13の処理を繰り返す。
(フェーズ判定部28の処理)
次に、フェーズ判定部28の処理について、図14(a)のフローチャートに沿って説明する。
図14(a)の処理では、まず、ステップS60において、フェーズ判定部28が、補間可否判定部26から該当モデルが通知されるまで待機する。補間可否判定部26から該当モデルが通知されると(ステップS56)、フェーズ判定部28は、ステップS62に移行し、データ欠損位置が該当モデルのどのフェーズにあるか判定する。なお、フェーズ判定部28は、ステップS62において、データ欠損位置の前後の所定範囲のデータの変化を確認することで、データ欠損位置が該当モデルのどのフェーズにあるかを判定することができる。
次いで、ステップS64では、フェーズ判定部28が、補間可能フェーズであるか否かを判断する。この場合、ステップS62で判定されたフェーズに対応する補間方法が図7のモデル毎補間方法定義DB46に存在していれば、ステップS64の判断が肯定されることになる。
ステップS64の判断が肯定された場合、ステップS66に移行し、フェーズ判定部28が、フェーズを補間部30に通知する。一方、ステップS64の判断が否定された場合には、ステップS68に移行し、フェーズ判定部28が、通知部34に対して、データ欠損を通知する。なお、通知部34は、システム管理者等のユーザの端末に対して、データ欠損しているが補間できないという情報を通知する。なお、ステップS66又はステップS68の処理が行われた後は、ステップS60に戻り、フェーズ判定部28は、図14(a)の処理を繰り返す。
(補間部30の処理)
次に、補間部30の処理について、図14(b)のフローチャートに沿って説明する。
図14(b)の処理では、まず、ステップS70において、補間部30が、フェーズ判定部28からフェーズが通知されるまで待機する。フェーズ判定部28からフェーズが通知されると、補間部30は、ステップS72に移行し、フェーズに対応した補間方法をモデル毎補間方法定義DB46から取得する。例えば、該当モデルが「四角型」で、データ欠損位置のフェーズが「2」であった場合には、図7より、補間方法「縦値」を取得する。
次いで、ステップS74では、補間部30が、フェーズに対応した補間方法で、欠損の補間を実行する。例えば、補間方法として「縦値」が取得された場合には、欠損データをモデルDB44のパラメータ「縦値」で補間する。
以上のように、補間部30によって欠損が補間されたデータは、計測データDB40に格納される。なお、ステップS74の処理が行われた後は、ステップS70に戻り、補間部30は、図14(b)の処理を繰り返す。
なお、処理部32は、補間が行われたデータを用いて、処理(機器80の制御等)を行うことができる。これにより、補間されていないデータを用いた処理を行う場合と比べ、適切な処理(機器80の適切な制御等)を行うことが可能である。
以上、詳細に説明したように、本第1の実施形態によると、電力制御装置10が、データの時系列モデル(モデル)を1又は複数格納する時系列データモデルDB42(図5)と、モデルにおいてデータの時間変化が共通する範囲として特定されるフェーズに対応した補間方法を格納するモデル毎補間方法定義DB46(図7)とを備えている。そして、計測データ蓄積部22が、機器80やセンサ82から出力される計測データを機器やセンサごとに蓄積し、時系列データモデル判定部24が、機器やセンサごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、時系列データモデルDB42に格納されている1又は複数のモデルのいずれに該当するかを判定する。また、フェーズ判定部28は、機器80及びセンサ82ごとに蓄積されたデータの一部に存在する欠損が、該当モデルのいずれのフェーズに位置しているかを判定し、補間部30は、判定されたフェーズに応じた補間方法をモデル毎補間方法定義DB46から抽出して、当該補間方法で欠損を補間する。これにより、本第1の実施形態では、欠損が発生したデータの該当モデル及び欠損位置が属するフェーズに対応した適切な補間方法で欠損データを補間することができる。したがって、データの補間を高精度に行うことが可能である。また、処理部32は、上記方法により補間が行われたデータに基づいた処理を実行するので、適切な処理を行うことが可能となる。
なお、上記第1の実施形態では、電力制御装置10が宅内に設置される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、計測データ収集部20以外の少なくとも一部の機能を、インターネット等のネットワークに接続されたサーバ(データセンタ等に設置される)に持たせることとしてもよい。
なお、上記第1の実施形態では、時系列データモデルDB42とモデル毎補間方法定義DB46とを別のデータベースとする場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、両DBを統合して1つのDBとしてもよい。
なお、上記第1の実施形態では、図14(a)のステップS66において、フェーズ判定部28から補間部30に対してフェーズを通知することとしたが、これに限られるものではない。例えば、フェーズ判定部28から補間部30に対してフェーズに対応する補間方法を通知することとしてもよい。
なお、上記第1の実施形態では、電力制御装置10が全体として、図3に示した各部の機能を有していればよい。したがって、図3のある機能部(データ蓄積部や補間部など)が有する機能の一部を当該機能部の代わりに別の機能部が有していてもよいし、図3の複数の機能部を1つの機能部に纏めたり、1つの機能部を複数の機能部に分割したりしてもよい。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態に係る電力制御システムについて図15、図16に基づいて詳細に説明する。
本第2の実施形態に係る電力制御システムは、モデル毎補間方法定義DB46’が、第1の実施形態のモデル毎補間方法定義DB46と一部異なるとともに、補間部30の処理の一部が異なっている。以下、これらの点を中心に説明する。
図15には、第2の実施形態に係るモデル毎補間方法定義DB46’が示されている。図15のモデル毎補間方法定義DB46’は、図7のモデル毎補間方法定義DB46と比較すると分かるように、各補間方法に対応して、信頼度が設定されている。この信頼度は、値が小さいほど信頼できる(信頼度が大きい)ことを意味する。なお、信頼度は、システム管理者などのユーザが決めてもよいし、フェーズの種別(ベースかベースでないか、時間変化が直線状か曲線状かなど)に応じて自動的に設定してもよい。なお、自動で設定した場合であっても、信頼度の値をユーザが修正できるようにしてもよい。
図16(a)は、第2の実施形態に係る補間部30の処理を示すフローチャートである。補間部30は、ステップS70〜S74において、第1の実施形態と同様の処理を実行する。そして、ステップS76では、補間部30は、補間したデータに信頼度を付与する。具体的には、補間部30は、補間したデータのフェーズに基づいて、モデル毎補間方法定義DB46’から信頼度を抽出し、図16(b)に示すように、補間後のデータに信頼度を付与する。
以上のように、補間後のデータにフェーズに応じた信頼度を付与しておくことで、処理部32は、当該信頼度に基づいた処理を行うことができる。例えば、処理部32において信頼度の閾値が2と設定されている場合であれば、処理部32は、信頼度の値が閾値=2よりも大きい補間データについては、処理に用いず、信頼度の値が閾値=2よりも小さい補間データのみを用いるなどの取り扱いをすることができる。このように、処理部32が、信頼度を考慮した処理を行うことで、高精度で適切な処理の実現が可能である。
《第3の実施形態》
次に、第3の実施形態に係る電力制御システムについて図17に基づいて詳細に説明する。
本第3の実施形態に係る電力制御システムは、第2の実施形態のモデル毎補間方法定義DB46’に代えて、図7のモデル毎補間方法定義DB46と、図17(a)に示す信頼度格納部としての連続補間数−信頼度テーブル148を利用することとしている。
図17(a)には、第3の実施形態に係る連続補間数−信頼度テーブル148が示されている。図17(a)に示すように、「連続補間数」と、「信頼度」の各フィールドを有し、データを連続して補間した数と、当該数に応じた信頼度が定義されている。なお、図17(a)では、信頼度の値が小さいほど信頼できる(信頼度が大きい)ことを意味するものとする。すなわち、図17(a)では、連続補間数が少ないほど補間精度が高く、信頼度が高いということが定義されている。
本第3の実施形態では、第2の実施形態と同様の処理を行う。すなわち、補間部30は、図16(a)のフローチャートに沿った処理を実行する。ただし、補間部30は、ステップS76において、補間したデータに信頼度を付与する場合、補間したデータが連続する個数(連続補間数)に応じた信頼度を、連続補間数−信頼度テーブル148(図17(a))から抽出して、付与する。これにより、図17(b)に示すように、各補間されたデータに連続補間数に応じた信頼度を付与することができる。
以上のように、補間部30が、補間後のデータに連続補間数に応じた信頼度を付与しておくことで、処理部32は、当該信頼度に基づいた処理を行うことができる。例えば、処理部32において信頼度の閾値が2と設定されている場合であれば、処理部32は、信頼度の値が閾値=2よりも大きい補間データについては、処理に用いず、信頼度の値が閾値=2よりも小さい補間データのみを用いるなどの取り扱いをすることができる。このように、処理部32が、信頼度を考慮した処理を行うことで、高精度で適切な処理の実現が可能である。
なお、上記第2、第3の実施形態で説明した信頼度を両方用いることとしてもよい。例えば、フェーズに応じた信頼度が2で、連続補間数に応じた信頼度が3の補間データであれば、信頼度として2と3の和(=5)や2と3の積(=6)を付与することとしてもよい。また、ある範囲の時系列データの信頼度を全て加算(又は積算)したり、平均値を算出するなどして、これらの値を当該範囲の時系列データ全体の信頼度とすることとしてもよい。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態に係る電力制御システムについて図18、図19に基づいて詳細に説明する。
本第4の実施形態に係る電力制御システムは、図18に示す電力制御装置10’を備えている。電力制御装置10’は、図18と図3を比較すると分かるように、問い合わせ部36を有している。なお、モデル毎補間方法定義DBとしては、第2の実施形態と同様、図15のモデル毎補間方法定義DB46’を用いてもよいし、第3の実施形態と同様、図7のモデル毎補間方法定義DB46を用い、連続補間数−信頼度テーブル148を併用することとしてもよい。
以下、本第4の実施形態における補間部30と問い合わせ部36の処理について、図19(a)、図19(b)のフローチャートに沿って説明する。
補間部30は、図19(a)のステップS170において、フェーズ判定部28からフェーズが通知されるまで待機する。そして、フェーズ判定部28からフェーズが通知されると、補間部30は、ステップS172に移行し、フェーズに対応した補間方法をモデル毎補間方法定義DB46’(又は46)から取得する。また、補間部30は、モデル毎補間方法定義DB46’又は連続補間数−信頼度テーブル148からフェーズに対応した信頼度又は連続補間数に対応した信頼度を取得する。
次いで、ステップS173では、取得した信頼度が予め定められている閾値以上か否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS180に移行する。ステップS180に移行すると、補間部30は、取得した補間方法で補間を行うとともに補間したデータに信頼度を付与し、ステップS170に戻る。一方、ステップS173の判断が肯定された場合には、ステップS174に移行する。
ステップS174に移行すると、補間部30は、問い合わせ部36に対して、信頼度とともに補間準備完了を通知する。
一方、問い合わせ部36では、図19(b)のステップS90において、補間部30からの通知を受けるまで待機しているので、ステップS174の処理が行われた後は、ステップS92に移行する。
ステップS92に移行すると、問い合わせ部36は、システム管理者などのユーザの端末に対して、問い合わせ画面を送信する。この問い合わせ画面には、信頼度の値も表示されているものとする。次いで、ステップS94では、ユーザの端末において、ユーザからNGの回答(補間を行ってはいけないという回答)を受け付けたか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合には、ステップS100に移行し、補間部30に対してNG(補間を行ってはいけない)を回答して、ステップS90に戻る。一方、ステップS94の判断が否定された場合には、ステップS95に移行し、ユーザの端末において、ユーザからOKの回答(補間を行ってよいという回答)を受け付けたか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合には、ステップS98に移行し、補間部30に対してOK(補間を行ってよい)と回答して、ステップS90に戻る。これに対し、ステップS95の判断が否定された場合には、ステップS96に移行し、ユーザの端末に問い合わせ画面を送信してから、予め設定されている待ち時間が経過したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合、すなわち、待ち時間が経過していない場合には、ステップS94に戻る。一方、ステップS96の判断が肯定された場合、すなわち、待ち時間が経過した場合には、ユーザの端末においてOKが回答されたとみなして、ステップS98に移行する。ステップS98の後は、ステップS90に戻る。
ところで、ステップS98又はS100において問い合わせ部36から補間部30に回答が送信されると、図19(a)のステップS176(問い合わせ部36から回答を受信したか)の判断が肯定されて、ステップS178に移行する。そして、ステップS178では、補間部30は、補間可能であるか、すなわち、ユーザからの回答がOKであったか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、データの補間を行うことなくステップS170に戻るが、肯定された場合には、ステップS180に移行する。ステップS180に移行した場合、補間部30は、ステップS172で取得した補間方法でデータの補間を行うとともに、補間したデータに信頼度を付与する。
なお、上記においては、ユーザからの回答が無いまま待ち時間を経過した場合には、OKと回答されたとみなす場合について説明したが、これに限らず、NGと回答されたとみなすこととしてもよい。
以上説明したように、本第4の実施形態によると、問い合わせ部36が、補間を行うか否かをユーザに問い合わせることとしているので、ユーザは、補間されるべきでないデータが補間されないことによる安心感を得ることができる。また、信頼度が閾値よりも大きい場合(信頼度があまり高くない場合)にのみ、補間を行うか否かをユーザに問い合わせることとしているので、ユーザに対する問い合わせ回数を減らすことができ、効率的な処理が可能となる。
なお、上記第4の実施形態では、問い合わせ部36は、信頼度が閾値以上である場合に、補間を行うか否かをユーザに問い合わせる場合について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、問い合わせ部36は、信頼度にかかわらず、全ての補間について、補間を行うか否かをユーザに問い合わせることとしてもよい。
《第5の実施形態》
次に、第5の実施形態に係る電力制御システムについて図20〜図23に基づいて詳細に説明する。
本第5の実施形態に係る電力制御システムは、図20に示す電力制御装置10”を備えている。電力制御装置10”は、図20と図3を比較すると分かるように、蓄積部としての非モデル化データDB48と、新データモデル生成部38と、を有している。
非モデル化データDB48は、時系列データモデル判定部24が、所定の時系列データに対応する該当モデルが存在しないと判定した場合に、当該時系列データを線分表現した図形が格納されるデータベースである。
新データモデル生成部38は、非モデル化データDB48に格納された複数の線分表現した図形に基づいて、新たなモデルを生成し、モデルDB44に登録する。
次に、図21、図22に基づいて、時系列データモデル判定部24の処理及び新データモデル生成部38の処理について説明する。
図21は、本第5の実施形態における時系列データモデル判定部24の処理を示すフローチャートである。図21の処理では、第1の実施形態の処理(図9の処理)と比較すると分かるように、ステップS42の判断(該当モデルがあったか)が否定された場合に、ステップS48を実行して、ステップS30に戻るようになっている。
ステップS48では、時系列データモデル判定部24は、線分表現した図形を非モデル化データDB48に登録する。なお、非モデル化データDB48には、図23(a)〜図23(c)に示すような線分表現した図形が登録されるようになっている。
図22は、新データモデル生成部38の処理を示すフローチャートである。図22の処理では、まず、ステップS110において、新データモデル生成部38が、非モデル化データDB48に新たな図形が登録されるまで待機する。この場合、時系列データモデル判定部24が、図21のステップS48の処理を実行した段階で、ステップS112に移行する。
ステップS112では、新データモデル生成部38が、新たな図形に類似する図形が非モデル化データDB48に所定数以上存在するか否かを判断する。例えば、所定数が2であり、図23(a)に示す図形が新たに登録され、非モデル化データDB48に図23(b)、図23(c)の図形が格納されていた場合には、判断が肯定され、ステップS114に移行する。一方、ステップS112の判断が否定された場合には、ステップS110に戻る。なお、図形同士が類似するか否かは、比較する図形を縦、横方向に拡大・縮小し、両図形の差分(面積)が所定の面積よりも小さくなったか否かによって判断するものとする。
ステップS114に移行すると、新データモデル生成部38は、新たな図形と、類似する図形のうち、最も線分数の少ないものを抽出する。図23(a)〜図23(c)の場合、線分数の最も少ない図23(a)の図形が抽出される。本第5の実施形態では、この抽出された図形が、新モデルとなる。
次いで、ステップS116では、新データモデル生成部38が、パラメータを生成する。パラメータは、図形における線分の変化点を基に、縦、横、ピーク位置、リピートなどを生成するとともに、線分それぞれをフェーズとして決定する。なお、ベースの部分のフェーズは、0とする。
次いで、ステップS118では、新データモデル生成部38が、非モデル化データDB48から新たな図形と、類似する図形(新モデル生成に寄与した図形)を削除する。次いで、ステップS120では、新データモデル生成部38が、線分表現した図形とパラメータをモデルDB44に登録し、ステップS110に戻る。なお、モデルDB44に登録されたモデルは、例えば、システム管理者等のユーザが、時系列データモデルDB42やモデル毎補間方法定義DB46に対して登録するようにしてもよい。あるいは、新データモデル生成部38が、自動的に時系列データモデルDB42やモデル毎補間方法定義DB46に対して登録するようにしてもよい。なお、新データモデル生成部38が、新モデルを自動的に登録する場合は、補間方法をフェーズ(線分)の形状(直線であるか曲線であるか、傾きがどのくらいかなど)に応じて決定するようにすればよい。
なお、ステップS110に戻った後は、上記処理が繰り返し実行されることになる。
以上、詳細に説明したように、本第5の実施形態によると、時系列データモデル判定部24は、機器・センサごとに蓄積された時系列データ(線分表現した図形)の該当モデルが存在しない場合に、時系列データ(線分表現した図形)を非モデル化データDB48に蓄積し、新データモデル生成部38が、蓄積された時系列データの中から複数の類似する時系列データ(線分表現した図形)を抽出し、当該抽出された時系列データ(線分表現した図形)に基づいて新たなモデルを生成する。これにより、新たなモデルを時系列データに基づいて生成することができるので、予め用意しておいたモデルを用いるのみでは上記第1〜第4の実施形態においてデータ補間ができなかったケースにおいて、新たなモデルを用いた補間を行うことが可能となる。
なお、上記第5の実施形態では、図21のステップS48において線分表現した図形を非モデル化データDB48に登録することとしたが、これに限らず、時系列データそのものを登録することとしてもよい。この場合、類似する時系列データが非モデル化データDB48に所定数以上存在した場合に、各時系列データを線分表現し、最も線分数が少ない線分表現の図形を新たなモデルとしてもよい。
なお、上記各実施形態では、電力制御装置10が、宅内の機器80やセンサ82からデータを収集する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、電力制御装置10は、インターネットなどのネットワークを介して宅外の装置(例えば、外気温を測定するセンサや外部機関(気象庁など)が有する装置)からデータを収集することとしてもよい。
なお、上記各実施形態では、電力制御装置10が、計測データ蓄積部22、時系列データモデル判定部24、補間可否判定部26、フェーズ判定部28、補間部30等の機能を有する場合について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、データを補間する必要のある装置であれば、その他の装置に各部の機能を設けることとしてもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
上述した各実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の第1〜第5の実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) データの時系列モデルを1又は複数格納するモデル格納部と、
前記モデル格納部に格納されている時系列モデルにおいてデータの時間変化が共通する範囲として特定されるフェーズに対応した補間方法を格納する補間方法格納部と、
外部装置から出力されるデータを外部装置ごとに蓄積するデータ蓄積部と、
前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、前記モデル格納部に格納されている1又は複数の時系列モデルのいずれに該当するかを判定するモデル判定部と、
前記外部装置ごとに蓄積されたデータの一部に存在する欠損が、前記モデル判定部で判定された時系列モデルのいずれのフェーズに位置しているかを判定するフェーズ判定部と、
前記フェーズ判定部で判定されたフェーズに応じた補間方法を前記補間方法格納部から抽出し、当該補間方法で前記欠損を補間する補間部と、を備えるデータ補間装置。
(付記2) 前記補間方法格納部は、前記フェーズに対応した補間方法とともに当該補間方法の信頼度を格納し、
前記補間部は、前記欠損が存在するフェーズに対応した信頼度を前記補間方法格納部から取得し、前記補間後のデータに前記信頼度を付与することを特徴とする付記1に記載のデータ補間装置。
(付記3) 前記欠損の連続数に応じた信頼度を格納する信頼度格納部を更に備え、
前記補間部は、前記欠損が連続した数を特定し、当該特定された数に応じた信頼度を前記信頼度格納部から取得して、前記補間後のデータに前記信頼度を付与することを特徴とする付記1又は2に記載のデータ補間装置。
(付記4) ユーザに前記補間を行うか否かを問い合わせる問い合わせ部を更に備える付記2又は3に記載のデータ補間装置。
(付記5) 前記問い合わせ部は、前記補間後のデータに付与される信頼度が予め定められた信頼度よりも低い場合に、前記問い合わせを行うことを特徴とする付記4に記載のデータ補間装置。
(付記6) 前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、前記モデル格納部に格納されているいずれの時系列モデルにも該当しないと前記モデル判定部によって判定された場合に、前記時間変化パターンを蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積された前記時間変化パターンの中から複数の類似する時間変化パターンを抽出し、当該抽出された時間変化パターンに基づいて新たなモデルを生成する新データモデル生成部と、を更に備える付記1〜4のいずれかに記載のデータ補間装置。
(付記7) 外部装置から出力されるデータを外部装置ごとに蓄積し、
前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、予め定められている1又は複数の時系列モデルのいずれに該当するかを判定し、
前記時系列モデルのデータの時間変化が共通する範囲を示す複数のフェーズのうち、前記外部装置ごとに蓄積されたデータの一部に存在する欠損が位置するフェーズを判定し、
前記判定されたフェーズに応じた補間方法で前記欠損を補間する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とするデータ補間プログラム。
(付記8) 前記補間する処理では、前記欠損が存在するフェーズに対応した信頼度を前記補間後のデータに付与することを特徴とする付記7に記載のデータ補間プログラム。
(付記9) 前記補間する処理では、前記欠損が連続した数を特定し、当該特定された数に応じた信頼度を前記補間後のデータに付与することを特徴とする付記7又は8に記載のデータ補間プログラム。
(付記10) ユーザに前記補間を行うか否かを問い合わせる処理を前記コンピュータに更に実行させることを特徴とする付記8又は9に記載のデータ補間プログラム。
(付記11) 前記問い合わせる処理は、前記補間後のデータに付与される信頼度が予め定められた信頼度よりも低い場合に実行されることを特徴とする付記10に記載のデータ補間プログラム。
(付記12) 前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、いずれの時系列モデルにも該当しないと判定された場合に、前記時間変化パターンを蓄積し、
前記蓄積された前記時間変化パターンの中から複数の類似する時間変化パターンを抽出し、当該抽出された時間変化パターンに基づいて新たなモデルを生成する、処理を前記コンピュータに更に実行させることを特徴とする付記7〜11のいずれかに記載のデータ補間プログラム。
(付記13) 外部装置から出力されるデータを外部装置ごとに蓄積する工程と、
前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、予め定められている1又は複数の時系列モデルのいずれに該当するかを判定する工程と、
前記時系列モデルのデータの時間変化が共通する範囲を示す複数のフェーズのうち、前記外部装置ごとに蓄積されたデータの一部に存在する欠損が位置するフェーズを判定する工程と、
前記判定されたフェーズに応じた補間方法で前記欠損を補間する工程と、をコンピュータが実行することを特徴とするデータ補間方法。
(付記14) 前記補間する工程では、前記欠損が存在するフェーズに対応した信頼度を前記補間後のデータに付与することを特徴とする付記13に記載のデータ補間方法。
(付記15) 前記補間する工程では、前記欠損が連続した数を特定し、当該特定された数に応じた信頼度を前記補間後のデータに付与することを特徴とする付記13又は14に記載のデータ補間方法。
(付記16) ユーザに前記補間を行うか否かを問い合わせる工程を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする付記14又は15に記載のデータ補間方法。
(付記17) 前記問い合わせる工程は、前記補間後のデータに付与される信頼度が予め定められた信頼度よりも低い場合に実行されることを特徴とする付記16に記載のデータ補間方法。
(付記18) 前記外部装置ごとに蓄積されたデータの時間変化パターンが、いずれの時系列モデルにも該当しないと判定された場合に、前記時間変化パターンを蓄積する工程と、
前記蓄積された前記時間変化パターンの中から複数の類似する時間変化パターンを抽出し、当該抽出された時間変化パターンに基づいて新たなモデルを生成する工程と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする付記13〜17のいずれかに記載のデータ補間方法。