JP5857977B2 - 高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法 - Google Patents

高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法 Download PDF

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本発明は、高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法に関し、特に、下方吸引のドワイトロイド式焼結機を用いて高炉用焼結鉱を製造する際に、焼結鉱の強度、歩留を改善し、かつ生産性を維持、改善させることができる高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法に関する。
従来より、高炉原料として用いられる焼結鉱は、通常、粉状の鉄鉱石と石灰石および粉コークスを含む焼結原料を造粒し、造粒された焼結原料をドワイトロイド式焼結機等の焼結機により焼成して製造される。このような焼結鉱の焼結原料を焼結機により焼成すると、CaO源である石灰石および生石灰が一部の鉄鉱石と反応し、カルシウムフェライト(Fe+nCaO=nCaO・Fe)となる。このカルシウムフェライトは焼結原料の焼結過程で流動し、残りの鉄鉱石の間隙を埋め、凝固することにより、塊成化が進行する。
焼結鉱の性状は、一般に、被還元性(RI)、還元粉化性(RDI)、およびタンブラー強度(TI)やシャッター強度(SI)といった指標で評価・管理されている。なお、TI、およびSIはいずれも冷間強度である。これまでの知見では、カルシウムフェライトの発生量が増加するに伴い、焼結鉱内部の気孔がカルシウムフェライトの流動により外部へ移動することで、内部欠陥が低減されて冷間強度を向上できることが知られている。
焼結鉱強度の維持、改善にはカルシウムフェライトの発生量が重要な要素である。これまでの研究段階で、焼結原料の事前処理として、造粒工程での造粒粒子構造の作り込みの検討がなされてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許5051317号公報
しかしながら、特許文献1に開示された焼結用原料の製造方法にあっては、擬似粒子径を大きく高強度とし、焼結鉱の生産性を向上するために、ドラムミキサーの装入口から固体燃料系粉原料および石灰石系粉原料を除く鉄鉱石およびSiO含有原料を装入して造粒した擬似粒子に対して、固体燃料系粉原料および石灰石系粉原料を添加し、ドラムミキサーの排出口に至る間に固体燃料系粉原料と石灰石系粉原料を擬似粒子の表面に付着させる焼結用原料の製造方法において、大きさが50μm以下の高カーボンダストを5〜40質量%の割合で併用するが、50μm以下の高カーボンダストは凝集性、付着製が高くハンドリングしにくい問題があった。
また、特許文献1では、石灰石系粉原料の平均粒径(平均粒子径)が5.0mmを超えたり、固体燃料系粉原料5の平均粒径が2.5mmを超えると、粗大な粒子が増加するので、擬似粒子の表面に、短時間で均一に被覆するのは困難になる問題、平均粒径が250μm未満では、擬似粒子に不可避的に存在する隙間から微細な粒子が侵入して、擬似粒子内部にも石灰石系粉原料や固体燃料系粉原料が混入した焼結用原料となり、焼結した際にカルシウムフェライト融液を焼結用原料の表面に選択的に生成させる効果が得られない問題を指摘しているものの改善の余地が残されていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、擬似粒子表面に石灰石副原料と凝結材(炭材)の外装を形成した擬似粒子を焼結原料として焼結を行う際に焼結鉱の生産性を向上しかつ、焼結鉱強度を向上させることができる高炉用焼結鉱を製造する焼結機に投入する、高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のある態様に係る高炉用焼結鉱の製造方法は、鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークスを含む原料を造粒し、造粒された焼結原料をドワイドロイド式焼結機により焼成して製造される高炉用焼結鉱の製造方法であって、
石灰石の粒径を3mm未満とし、かつ、全石灰石中の2mm以上3mm未満の粒径の石灰石の質量比率が40質量%以上となるように粒度調整する破砕、分級工程と、
予め、上記石灰石および粉コークス以外の原料を造粒して擬似粒子を得る擬似粒子形成工程と、
上記擬似粒子の外周に、上記破砕、分級工程で粒度調整された石灰石および粉コークスをドラムミキサーの内部でコーティングして焼結原料を得るコーティング工程と、
前記焼結原料を焼結する焼結工程とを含む。
また、上記高炉用焼結鉱の製造方法は、上記破砕、分級工程において、第1の篩によって分級された篩上である3mm以上の粒径の石灰石のみを破砕し、該破砕した石灰石を第2の別の篩によって3mm以上の粒径の石灰石と3mm未満の粒径の石灰石とに分級することが好ましい。
また、上記高炉用焼結鉱の製造方法は、上記コーティング工程において、上記ドラムミキサーの排出側における上記破砕、分級工程で粒度調整された石灰石および粉コークスを投射する投射位置を、上記ドラムミキサーの内部で転動する擬似粒子群の裾野を外れた位置とすることが好ましい。
上記課題を解決するための本発明のある態様に係る高炉用焼結原料の製造装置は、
石灰石を破砕する破砕機と、
上記破砕機で破砕された石灰石を3mm以上の粒径の石灰石と3mm未満の粒径の石灰石とに分ける篩と、
上記篩で分けられた3mm以上の粒径の石灰石を上記破砕機に再投入する搬送コンベアと、
鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークスを含む焼結原料を造粒するドラムミキサーと、
上記ドラムミキサーの排出側に設置され、該ドラムミキサーの内部に石灰石および粉コークスを投入する投入装置と、
を有する。
また、上記高炉用焼結原料の製造装置は、上記篩が、上記破砕機の前段に設置され、その篩上を上記破砕機に供給する第1の篩と、
上記破砕機の出口に配置された
第2の別の篩とを有することが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、石灰石・粉コークス外装造粒においても生産性を維持、改善すると共に強度と歩留を改善することができる。
本発明の高炉用焼結原料の製造装置の一実施態様の構成を示す概略図
本発明の高炉用焼結鉱の製造方法において用いられる高炉用焼結原料の製造装置の一実施態様の構成を示す概略図である。 本発明の高炉用焼結鉱の製造方法において用いられる高炉用焼結原料の製造装置の他の実施態様の構成を示す概略図である。 本発明の高炉用焼結鉱の製造方法の一実施態様を示すフローチャートである。 コーティング工程で、ドラムミキサー内に投射される石灰石と粉コークスの投射位置を示す図である。 第1実施形態として、ドラムミキサーの内部における粉原料の投射位置(図5(a))と、ドラムミキサーから排出された擬似粒子の表面性状を示すグラフ(図5(b))とを示す図である。 第2実施形態として、ドラムミキサーの内部における粉原料の投射位置(図5(a))と、ドラムミキサーから排出された擬似粒子の表面性状を示すグラフ(図5(b))とを示す図である。 実施例および比較例で造粒された焼結原料のCaO濃度を示すグラフである。
以下、本発明のある態様に係る高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法について、図面を参照して説明する。
(焼結原料の製造装置の構成)
本発明の高炉用焼結原料(以下、単に焼結原料という)の製造装置の一実施態様の構成を示す概略図を図1に示す。本実施態様の焼結原料の製造装置で製造される焼結原料は、例えば、ドワイドロイド式焼結機を用いて焼成され、高炉用焼結鉱(以下、単に焼結鉱ということがある)が得られる。図1に示すように、本発明の一実施態様の焼結原料の製造装置は、鉄鉱石貯蔵槽1と、生石灰貯蔵槽2と、粉コークス貯蔵槽3と、石灰石貯蔵槽4と、原料切出し装置5(5A,5B,5C,5D)と、原料搬送用ベルトコンベア6A,6Bと、原料投射用ベルトコンベア6Cと、破砕機7および篩8と、ドラムミキサー9とを備えている。
<原料貯蔵槽>
鉄鉱石貯蔵槽1は、原料ヤードYから供給された粉状の鉄鉱石を貯蔵するものである。鉄鉱石は擬似粒子を形成するための原料となる。貯蔵された鉄鉱石は、原料切出し装置5Aから原料搬送用ベルトコンベア6Aの上に供給される。
生石灰貯蔵槽2は、生石灰を貯蔵するものである。生石灰は擬似粒子を形成するための原料となる。貯蔵された生石灰は、原料切出し装置5Bから鉄鉱石と同様に原料搬送用ベルトコンベア6Aの上に供給される。
粉コークス貯蔵槽3は、原料ヤードYから供給された粉コークスを貯蔵するものである。粉コークスは擬似粒子表面にコーティング層を形成するための原料となる。貯蔵された粉コークスは、原料切出し装置5Cから原料搬送用ベルトコンベア6Aとは別の原料搬送用ベルトコンベア6Bの上に供給される。原料搬送用ベルトコンベア6Bの上に供給された粉コークスは、原料搬送用ベルトコンベア6Bの後段に設置された原料投射用ベルトコンベア6C(投入装置)によって後述するドラムミキサー9の内部に投入される。
石灰石貯蔵槽4は、原料ヤードYから、後述する破砕機および篩を経て供給された石灰石を貯蔵するものである。石灰石は擬似粒子表面にコーティング層を形成するための原料となる。貯蔵された石灰石は、原料切出し装置5Dから粉コークスと同様に原料搬送用ベルトコンベア6Bの上に供給される。原料搬送用ベルトコンベア6Bの上に供給された石灰石は、原料搬送用ベルトコンベア6Bの後段に設置された原料投射用ベルトコンベア6Cによって後述するドラムミキサー9の内部に投入される。
<破砕機および篩>
破砕機7は、石灰石を破砕するものであって、この破砕機7に供給された石灰石は、篩8において3mm未満の粒径の石灰石と3mm以上の粒径の石灰石とに分けられ、3mm未満の粒径の石灰石は石灰石貯蔵槽4に供給される。
一方、篩8において分級された3mm以上の粒径の石灰石は、搬送コンベア等で再び破砕機7に投入され、破砕される。 このような作業を繰り返すことにより、石灰石は3mm未満に粒度調整され、石灰石貯蔵槽4には、全て3mm未満の粒径の石灰石が供給されることになる。破砕機7としては、一般にハンマークラッシャーやジョークラッシャーが用いられる。
また、破砕機7の破砕の強さを調整することにより、全石灰石中の2mm以上3mm未満の粒径の石灰石の質量比率が40質量%以上とすることができる。
破砕強度が強すぎると、2mm以上の粒径の石灰石比率が増加し、破砕強度が弱すぎると、2mm以上の粒径の石灰石比率は減少するが、篩上として戻る石灰石の量が増加し、石灰石の処理能力が低下するので、破砕強度は適宜調整するのが良い。
<ドラムミキサー>
ドラムミキサー9は、2つの原料搬送用ベルトコンベア6A,6B、および原料投射用ベルトコンベア6Cにより搬送された原料を混合して焼結原料を造粒するものであって、このドラムミキサー9で造粒された焼結原料は、焼結機(図示せず)に供給され、焼結鉱となる。
ここで、原料搬送用ベルトコンベア6Aによって、鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークス以外の焼結原料がドラムミキサー9に供給され、ドラムミキサー9で擬似粒子が得られる。そのため、ドラムミキサー9の上流側(入口側)に擬似粒子造粒部が形成される。
また、原料搬送用ベルトコンベア6B、および原料投射用ベルトコンベア6Cによってドラムミキサー9の出口寄りに供給された石灰石および粉コークスが、ドラムミキサー9の内部で擬似粒子の外周にコーティングされるため、ドラムミキサー9の下流側(排出側)に擬似粒子コーティング部が形成される。
(焼結原料の製造装置の他の構成)
ここで、本実施形態で用いる焼結原料の製造装置は、図2に示すような構成とするのがより好ましい。図2は、本発明の焼結鉱の製造方法において用いられる焼結原料の製造装置の他の実施態様の構成を示す概略図である。なお、図2に示す焼結原料の製造装置は、原料ヤードYから供給された石灰石を石灰石貯蔵槽4に供給するまでの構成が図1に示す焼結原料の製造装置と異なるだけであるので、他の重複する構成要素の説明は省略する。図2に示すように、この焼結原料の製造装置は、原料ヤードYから供給された石灰石を破砕機7で破砕する前に、篩8Aにかけ、篩8Aによって分級された3mm以上の粒径の石灰石を破砕機7で破砕する構成を有する。このとき、篩8Aによって分級された3mm未満の粒径の石灰石は石灰石貯蔵槽4に供給される。
このような構成をなす焼結原料の製造装置によれば、3mm未満の石灰石を事前に篩い分けして破砕せず、3mm以上の粒径の石灰石のみ破砕することで2mm以上3mm未満の粒径の石灰石の質量比率を容易に高めることができるのでより好ましい。また、破砕機7の前段に配置し、その篩上を破砕機7に供給する第1の篩8Aと、破砕機7の出口に配置された第2の別の篩8Bとを設けることで、篩8A,8Bにかけられる石灰石中の3mm未満の質量比率を低くできるので、篩8A,8Bの効率が上がるのでより好ましい。
(焼結鉱の製造方法)
本実施形態の高炉用焼結鉱の製造方法は、上述した図1または図2に示すような構成をなす高炉用焼結原料の製造装置を用いて、図3に示すように、破砕、分級工程S1と、擬似粒子形成工程S2と、コーティング工程S3と、焼結工程S4とを含む工程によって行われる。具体的に、本実施形態の高炉用焼結鉱の製造方法は、鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークスを含む焼結原料を造粒し、造粒された焼結原料をドワイドロイド式焼結機により焼結することによって高炉用焼結鉱を得るものである。
<破砕、分級工程>
破砕、分級工程S1は、石灰石の粒径を3mm未満とし、かつ、全石灰石中の2mm以上3mm未満の粒径の石灰石の質量比率が40質量%以上となるように粒度調整する工程である。
ここで、破砕、分級工程S1は、第1の篩8Aによって分級された篩上である3mm以上の粒径の石灰石のみを破砕し、該破砕した石灰石を第2の別の篩8Bによって3mm以上の粒径の石灰石と3mm未満の粒径の石灰石とに分級することがより好ましい。
<擬似粒子形成工程>
擬似粒子形成工程S2は、予め、石灰石および粉コークス以外の原料を造粒して擬似粒子を得る工程である。
<コーティング工程>
コーティング工程S3は、上記擬似粒子の外周に、破砕、分級工程S1で粒度調整された石灰石および粉コークスをドラムミキサー9の内部でコーティングして焼結原料を得る工程である。
<焼結工程>
焼結工程S4は、上記焼結原料を焼成する工程である。この焼結工程S4で用いられる焼結機としては、例えば、ドワイドロイド式焼結機が用いられる。この工程において上記焼結原料を焼成することによって、高炉用焼結鉱が製造される。
<コーティング工程のより好ましい形態>
さらに、コーティング工程S3は、図4に示すように、ドラムミキサー9の排出側において粉原料(石灰石および粉コークス)10を投射する投射位置を、ドラムミキサー9の内部で転動する擬似粒子群11の裾野を外れた位置とすることが好ましい。
このようにすることで、焼結機での通気性、焼結鉱の生産性が向上しかつ、カルシウムフェライト組織が増加し、焼結鉱強度が向上する。
以下、ドラムミキサー9の内部における石灰石および粉コークスの投射位置と、ドラムミキサー9から排出された擬似粒子の表面性状との関係について説明する。
図5は、第1実施形態として、ドラムミキサー9の排出側における粉原料(石灰石および粉コークス)の投射位置(図5(a))と、ドラムミキサー9から排出された擬似粒子の表面性状を示すグラフ(図5(b))とを示す図である。
また、図6は、第2実施形態として、ドラムミキサー9の排出側における粉原料(石灰石および粉コークス)の投射位置(図6(a))と、ドラムミキサー9から排出された擬似粒子の表面性状を示すグラフ(図6(b))とを示す図である。
図5に示す第1実施形態では、コーティング工程S3において、石灰石および粉コークスを投射する原料投射用ベルトコンベア6Cによる投射位置を、図5(a)に示す位置(ドラムミキサー9の内部で転動する擬似粒子群11の裾野を含む位置)とした形態である。この場合、図5(b)に示すように、ドラムミキサーに装入された擬似粒子のうち、粒子径が4.75mm以上のものに粉コークスが多く付着することがわかった。
これに対し、図6に示す第2実施形態では、原料投射用ベルトコンベア6Cによる投射位置を、図6(a)に示す位置(ドラムミキサー9の内部で転動する擬似粒子群11の裾野を外れた位置)とした形態である。この場合、図6(b)に示すように、粒度分布と同様のCarbon付着分布が得られており、ドラムミキサー9に装入された擬似粒子のうち最も多く存在する粒子径(1.0〜2.8mm)のものや粒子径が2.8mmより小さいものにも粉コークスが付着することがわかった。これは、ドラムミキサー9の内部において、造粒物(擬似粒子)の堆積面では、粒度偏析が起こっており、堆積面の上層ほど粗粒のものが多く存在し、堆積面の下層ほど細粒のものが多いことが知られているが、粉原料10の投射位置をドラムミキサー9の内部で転動する擬似粒子群11の裾野を外れた位置とすることにより、堆積面の上層部に存在する粗粒造粒物への外装材(石灰石や粉コークス)の付着過多を抑制できることを示している。
ここで、原料投射用コンベア6Cは、ドラムミキサー9の排出側に設置され、ドラムミキサー9の軸方向と直交する横方向に移動可能に支持する構造をとるのが好ましい。
原料投射用コンベア6Cからの投射位置を横方向に調整することにより、ドラムミキサー9の内部で転動する擬似粒子群11の裾野を外れた位置に外装材(石灰石や粉コークス)を投入できる。
さらに、第1実施形態で造粒された焼結原料と第2実施形態で造粒された焼結原料のCaO濃度について調査した。その調査結果を図7に示す。
なお、図7の横軸の「+8.0mm」、「+4.75mm」、「+2.75mm」、「+1.0mm」、「+0.5mm」、「+0.25mm」は、粒子径が8.0mm以上、4.75mm以上、2.75mm以上、1.0mm以上、0.5mm以上、0.25mm以上の焼結原料を示し、「−0.25mm」は粒子径が0.25mm未満の焼結原料を示している。
図7に示すように、第1実施形態で得られた焼結原料のCaO濃度と、第2実施形態で得られた焼結原料のCaO濃度とを比較すると、第2実施形態で得られた焼結原料のうち粒子径が8.0mm以上のものと、4.75mm以上のものは、第1実施形態で得られた焼結原料よりもCaO濃度が低くなることが判明した。
また、第2実施形態で得られた焼結原料のうち粒子径が2.8mm以上のものと、1.0mm以上のものは、第1実施形態で得られた焼結原料よりもCaO濃度よりも高くなることが判明した。これは、ドラムミキサー9に装入された粉原料がドラムミキサー9の内部で偏析した転動する擬似粒子群11の上層に存在する相対的に粗粒の擬似粒子の表面に過剰に付着することが抑制され、転動する擬似粒子群の下層に存在する相対的に細粒の擬似粒子の表面にも均一に付着されたことを意味する。
本発明を実際の焼結機における各種石灰石粒度を変更した操業に適用した。通常行っている操業条件を参考例として基準にし、比較した。表1に各条件における石灰石粒度、原料配合比、および焼結機操業を示す。いずれの操業においても鉄鉱石銘柄の配合比、石灰石、生石灰、および凝結材の配合比は一定とした。また、焼結機操業における吸引ブロワーによる負圧も一定とした。
なお、実施例1,2は、第1実施形態の装入方法を用いた焼結方法であり、実施例3は、第2実施形態の装入方法を用いた焼結方法である。
Figure 0005857977
表1に示すように、比較例1では、3〜5mmの石灰石を破砕し、2〜3mm、および2mm以下の割合が相応に増加し、石灰石の平均粒径は、「参考例」の2.16mmに対して、1.50mmであった。その結果、造粒粒子平均径は、3.25mm(参考例)から2.97mmに低下した。
また、成品歩留と落下強度は参考例よりも改善したものの、パレットスピードは2.64m/minから2.52m/minに低下し、生産率は1.56t/h/mから1.50t/h/mに低下した。なお、パレットスピードは、焼結機操業において燃焼帯が原料層の最下層まで来た時点で排鉱となるよう調節されるもので、通気性が大きく阻害され、燃焼帯の降下が遅くなった際には低下させるよう制御される。比較例1では、石灰石粒度が細かくなり、造粒粒子径が低下し、焼結原料充填層の空隙率が低下したため、通気性が大きく低下した。焼結鉱性状では、落下強度が、参考例に比べて87%から90%に改善しており、フリーCaOは、参考例に比べて0.22質量%から0.04質量%に低下したことによる石灰残留の低減の効果が現れている。
一方、実施例1では、破砕機における石灰石の破砕条件を変え、比較例1より2〜3mmの割合を増大させた。その結果、石灰石の平均粒径は1.60mmとなった。このときのパレットスピードは参考例と同等の2.64m/minであるが、石灰細粒化による石灰残留が低下した効果により成品歩留が大幅に改善したため、生産率は増加した。
また、実施例1においても比較例1と同様に、参考例より石灰石と造粒粒子の平均径は僅かに下回るが、パレットスピードが維持され、成品歩留の増加と合わせ、生産率は参考例を上回る1.57t/h/mとなった。焼結鉱性状においても、落下強度は参考例を上回る90%となり、生産率と焼結鉱強度の両方の改善が確認された。
また、実施例2では、さらに粒径が2mm以上3mm未満の石灰石の割合が大きくなるようにした。その結果、石灰石の平均粒径は実施例1より拡大し、1.68mmとなった。これに伴い、造粒粒子の平均粒径とパレットスピードは増大し、歩留の増加と合わせ、生産率は実施例1よりも高い1.59t/h/mに達した。落下強度も90%となった。
また、実施例3では、石灰石の破砕条件と平均粒径を実施例2と同一とし、石灰石と粉コークスのドラムミキサー9への投射位置を図6(a)に示すように実施した。その結果、焼結操業ではパレットスピードは実施例1及び実施例2と同じ2.64m/minとした場合、成品歩留が大幅に増加し、生産率は実施例2よりも高い1.61t/h/mに達した。さらに、落下強度も92%となった。
このように、本発明によれば、石灰石・粉コークス外装造粒においても生産性を維持、改善すると共に強度と歩留を改善することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。
1 鉄鉱石貯蔵槽
2 生石灰貯蔵槽
3 粉コークス貯蔵槽
4 石灰石貯蔵槽
5 原料切出し装置
6A 原料搬送用ベルトコンベア
6B 原料搬送用ベルトコンベア
6C 原料投射用ベルトコンベア
7 破砕機
8 篩
8A 第1の篩
8B 第2の別の篩
9 ドラムミキサー
10 粉原料
11 擬似粒子群

Claims (5)

  1. 鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークスを含む原料を造粒し、造粒された焼結原料をドワイドロイド式焼結機により焼成して製造される高炉用焼結鉱の製造方法であって、
    石灰石の粒径を3mm未満とし、かつ、全石灰石中の2mm以上3mm未満の粒径の石灰石の質量比率が40質量%以上となるように粒度調整する破砕、分級工程と、
    予め、前記石灰石および粉コークス以外の原料を造粒して擬似粒子を得る擬似粒子形成工程と、
    前記擬似粒子の外周に、前記破砕、分級工程で粒度調整された石灰石および粉コークスをドラムミキサーの内部でコーティングして焼結原料を得るコーティング工程と、
    前記焼結原料を焼結する焼結工程とを含むことを特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法。
  2. 前記破砕、分級工程において、第1の篩によって分級された篩上である3mm以上の粒径の石灰石のみを破砕し、該破砕した石灰石を第2の別の篩によって3mm以上の粒径の石灰石と3mm未満の粒径の石灰石とに分級することを特徴とする請求項1に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  3. 前記コーティング工程において、前記ドラムミキサーの排出側における前記破砕、分級工程で粒度調整された石灰石および粉コークスを投射する投射位置を、前記ドラムミキサーの内部で転動する擬似粒子群の裾野を外れた位置とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  4. 石灰石を破砕する破砕機と、
    上記破砕機で破砕された石灰石を3mm以上の粒径の石灰石と3mm未満の粒径の石灰石とに分ける篩と、
    前記篩で分けられた3mm以上の粒径の石灰石を前記破砕機に再投入する搬送コンベアと、
    鉄鉱石を主原料とし、石灰石および粉コークスを含む焼結原料を造粒するドラムミキサーと、
    前記ドラムミキサーの排出側に設置され、該ドラムミキサーの内部に石灰石および粉コークスを投入する投入装置と、
    を有することを特徴とする高炉用焼結原料の製造装置。
  5. 前記篩は、前記破砕機の前段に配置され、その篩上を前記破砕機に供給する第1の篩と、
    前記破砕機の出口に配置された第2の別の篩とを有することを特徴とする請求項4に記載の高炉用焼結原料の製造装置。
JP2013013665A 2013-01-28 2013-01-28 高炉用焼結原料の製造装置および高炉用焼結鉱の製造方法 Active JP5857977B2 (ja)

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