以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置3とが設けられている。発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤2の遊技領域2Aには、枠状の飾り枠29Aと、湾曲形状を呈した内側レール部材29Bと、外側レール部材29Cと、後述する大入賞口8の直下に配置され、遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路が上面に形成された誘導部材29Dとが設けられている。
飾り枠29Aは、遊技盤2の略中央部に嵌め込まれている。飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの内側端部には、演出用役物装置17が設けられている。
内側レール部材29Bが飾り枠29Aの外側に配置され、外側レール部材29Cが内側レール部材29Bの外側に配置されている。所定の遊技球発射強度で発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入する。なお、遊技領域2Aには、複数の釘や風車が設けられている。遊技領域2Aに進入した遊技球は、複数の釘や風車によって様々な方向に流下し得る。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの左側に、遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート9が設けられている。また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右斜下側に、遊技球の通過が可能な第2入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート9、10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ9a、10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9a、10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選については後述する。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられている。第1始動口検出センサ6が遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄抽選が行われる。第1特別図柄抽選については後述する。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な基本態様(閉態様)又は入賞可能な特別態様(開態様)のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられている。第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄抽選が行われる。第2特別図柄抽選については後述する。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。
普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を閉鎖している。この普通可動片70Aによる第2始動口7の閉鎖が、第2始動口7の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7を開放する。第2始動口7が入球可能な特別態様に制御される。この普通可動片70Aによる第2始動口7の開放が第2始動口7の特別態様を構成する。普通可動片70Aは、第2始動口7を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。
なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄抽選において、当たり普通図柄に決定されることである。
第2入賞ゲート10の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な基本態様又は入賞可能な特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられている。大入賞口検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口制御装置80は、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備している。
特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を閉鎖している。この特別可動片80Aによる大入賞口8の閉鎖が、大入賞口8の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8を開放する。大入賞口8が入球可能な特別態様に制御される。この特別可動片80Aによる大入賞口8の開放が大入賞口8の特別態様を構成する。特別可動片80Aは、大入賞口8を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。
なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する)において、大当たり特別図柄又は小当たり特別図柄に決定されることである。
遊技盤2の表面であって遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21並びに普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、及び、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24並びに普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入球することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入球することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。
第1特別図柄抽選とは、遊技球が第1始動口6に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。第2特別図柄抽選とは、遊技球が第2始動口7に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。
第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示装置20において、当該抽選結果に基づいて、特別図柄の変動表示が行われ、当該第1特別図柄抽選の結果を表す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。第2特別図柄抽選と第2特別図柄表示装置21についても同様にある。
例えば、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21はそれぞれ複数のLEDを具備している。各特別図柄の変動表示において、例えば、対応する第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、特別図柄の停止表示においては、各特別図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選とは、遊技球が入賞ゲート9、10を通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定する処理のことをいう。
普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示装置22において、当該抽選結果に基づいて、普通図柄の変動表示が行われ、当該普通図柄抽選の結果を表す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
例えば、普通図柄表示装置22はそれぞれ複数のLEDを具備している。普通図柄の変動表示において、例えば、普通図柄表示装置22の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、普通図柄の停止表示において、普通図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。すなわち、一定条件下で特別図柄の変動表示が保留されることがある。本実施の形態では、一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示を実行する権利を4個まで保留することができる。
第1特別図柄保留表示装置23は、第1特別図柄の変動表示(以下、「第1特図変動表示」という)の保留個数(U1:以下、「第1特図保留数」という)を表示する。第2特別図柄保留表示装置24は、第2特別図柄の変動表示(以下、「第2特図変動表示」という)の保留個数(U2:以下、「第2特図保留数」という)を表示する。第1特別図柄保留表示装置23及び第2特別図柄保留表示装置24は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備し、各保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
なお、普通図柄の変動表示(以下、「普図変動表示」という)についても同様に、上限保留個数が4個に設定されており、その保留個数(G:以下、「普図保留数」という)が、普通図柄保留表示装置25において表示される。普通図柄保留表示装置25は、例えば複数のLEDを具備し、普図保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
また、遊技機Yには、様々な演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。画像表示装置14と演出用役物装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と演出用照明装置16とがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
上記演出用役物装置17は、可動部17Aを具備し、可動部17Aを作動させることで、動作による演出を行う。音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行う。演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、受け皿50には、後述する種々の演出や特典付与モードの設定・解除に係る操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aに対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ18aを具備する(図2参照)。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aに対する操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する(図2参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。演出としては、例えば、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を契機に行われる特図抽選演出がある。特図抽選演出は、画像表示装置14において行われる。特図抽選演出では、特別演出図柄の変動表示と特別演出図柄の停止表示とが行われる。
特別演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に対応して行われ、特別演出図柄が所定の態様で所定時間変動する。特別演出図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示に対応して行われる(以下、特別演出図柄の変動表示と停止表示をまとめて称呼する場合、「特別演出図柄表示」という)。特別演出図柄の停止表示では、特別演出図柄が当該特別図柄抽選の結果を表す所定の態様で所定時間停止する。
特別演出図柄は、例えば、画像表示装置14等の表示領域140の左側領域、中央領域及び右側領域に配列された3列の特別装飾図柄(例えば、「1」から「9」までの数字を表す装飾図柄)からなる。特別演出図柄の変動表示では、各列の特別装飾図柄が、リールが回転しているかのうように、上から下に移動(変動表示)する。なお、特別演出図柄の変動表示の態様はこれに限られない。また、特別演出図柄の変動表示中には、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等のオブジェクト画像といった様々な演出画像、また、ムービー等が表示される。
一方、特別演出図柄の停止表示においては、画像表示装置14等の表示領域140の左側領域、中央領域及び右側領域において、上記の3列の特別装飾図柄が停止表示する。特別演出図柄の停止表示が行われたときの所定の有効ライン(例えば、表示領域140における中央の水平線)上の特別装飾図柄の配列が、当該特別図柄抽選の結果を表す。
特図抽選演出の他にも、後述する普通図柄抽選を契機に行われるルーレット演出、大当たり遊技が実行されるときに行われる特別遊技演出、及び、特別図柄の変動表示又は特別遊技が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)において行われるデモ演出等の様々な演出が行われる。
遊技盤2及びガラス扉Y2の裏面には、遊技の進行を制御する制御手段100が設けられている。制御手段は、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104、画像制御基板105、電源基板107、遊技情報出力端子板108などで構成されている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3を用いて、制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各種検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して遊技に関する演算処理を行うとともに、各種制御装置や表示装置を直接制御し、演算処理の結果に基づく所定のコマンドなどを演出制御基板102や払出制御基板103等に送信する。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、入力ポート(図示せず)を介して、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、第1入賞ゲート検出センサ9a、第2入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されている。各検出センサは、遊技球を検出すると、検出信号を主制御基板101に出力する。
主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されている。主制御基板101は、各ソレノイドを制御するための制御信号を第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bに出力する。
また、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。主制御基板101は、各表示装置を制御するための表示制御信号を各表示装置20〜25に出力する。
さらに、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、遊技情報出力端子板108が接続されている。主制御基板101は、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を外部信号として遊技情報出力端子板108に出力する。
遊技情報出力端子板108には、遊技情報表示装置が接続されている。遊技情報出力端子板108は、遊技情報表示装置及びホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技情報表示装置は、遊技機Yの上に設けられ、上記の所定の遊技情報(外部信号)に基づいて所定の遊技情報を表示し得る。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えている。演出制御基板102は、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、遊技に関する処理に基づいて所定のコマンドを演出制御基板102に送信し、演出制御基板102は、所定のコマンドを受信する。
演出制御基板102の入力側には、ランプ制御基板104を介して、演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン検出スイッチ19aが接続されている。
演出ボタン検出スイッチ18aは、演出ボタン18Aが操作されると、ランプ制御基板104に、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン19Aが操作されると、ランプ制御基板104に、選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、選択ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、上ボタン191Aに接続されて上ボタン191Aの被操作を検出する上ボタン検出スイッチ191a、左ボタン192Aに接続されて左ボタン192Aの被操作を検出する左ボタン検出スイッチ192a、下ボタン193Aに接続されて下ボタン193Aの被操作を検出する下ボタン検出スイッチ193a、及び、右ボタン194Aに接続されて右ボタン194Aの被操作を検出する右ボタン検出スイッチ194aからなる。
なお、各ボタン検出スイッチ191a、192a、193a、194aは、被操作を検出すると、それぞれ、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号を、ランプ制御基板104を介して演出制御基板102に出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、及び、右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出を制御するためのコマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球を発射させるための発射制御と、遊技球を遊技者に払い出すための払出制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者や店員等が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人が接触したことを検知し、発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定個数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。ランプ制御基板104の出力側には、演出用照明装置16及び演出用役物装置17が接続されている。
ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出用役物装置17を作動させるソレノイドやモータに対する駆動制御を行う。
また、ランプ制御基板104の入力側には、演出ボタン装置18の演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン装置19の選択ボタン検出スイッチ19aに接続されている。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号や選択ボタン検出信号が入力すると、それぞれを演出制御基板102に出力する。すなわち、ランプ制御基板104は、演出制御基板102と演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19との間で演出ボタン検出信号及び選択ボタン検出信号を中継する。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンドを受信すると、該コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
(遊技システムの構成図)
図4は、公衆回線(インターネット)410を介した遊技機Yとサーバ500の遊技システムの構成図である。
遊技機Yは、当該遊技機で行われた遊技履歴の情報を記憶可能に構成され、記憶した遊技履歴の情報が含まれたQRコード(登録商標)の生成及び表示が可能になっている。なお、ここでいう「遊技履歴」とは、特別図柄の変動表示の実行回数、大当たりの当選回数、及び、後述する特典遊技によって付与される遊技特典等の様々な遊技に関する履歴を示すものであるが、必ずしも遊技機Yによる遊技における全ての履歴である必要はなく、遊技における特定された一部の履歴であってもよい。
端末機400は、公衆回線(インターネット)410にアクセス可能なカメラ付き携帯電話やスマートデバイス等から構成され、遊技機Yで表示された遊技履歴の情報をQRコードから読み取り、公衆回線410を介して、読み取った遊技履歴の情報をサーバ500に送信可能に構成されている。
サーバ500は、情報処理装置として構成され、より具体的には、Webサーバ501、アプリケーションサーバ502及びデータベースサーバ503から構成されている。
Webサーバ501は、端末機400と情報の送受信を行う機能を有する。また、アプリケーションサーバ502は、遊技機Yに「特典付与モード」を開始させるための開始情報(パスワードの文字データ又は音データ)の生成や、端末機400から受信した遊技履歴の情報を記憶させるか否かの認証等を行う機能を有している。また、データベースサーバ503は、端末機400から受信した遊技履歴の情報を記憶する機能を有している。なお、ここでいう「特典付与モード」とは、遊技機Yの内部的な特定状態であり、後述する遊技特典を含む種々の遊技履歴の情報を記憶させることが可能な状態である。
なお、本実施形態では、このようにサーバ500を、Webサーバ501、アプリケーションサーバ502及びデータベースサーバ503から構成したが、1つのサーバであってもよいし、他の機能を有するサーバを含んでいてもよい。
なお、本実施形態の遊技システムを構成する遊技機Yはパチンコ遊技機であるが、遊技機Yに替えて回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機を用いることもできる。
(遊技システムのシーケンス図)
次に、図5を用いて、図4で説明した遊技システムのシーケンス図について説明する。なお、図5の左列は遊技者の操作、換言すれば端末機400の処理を示し、中央列は遊技機Yの処理を示し、右列はサーバ500の処理を示している。
まず、遊技者は、端末機400を介して、例えばホームページへのアドレス(URL)等によってサーバ500にアクセスする。サーバ500は、端末機400からアクセスがあると、サーバ500のアプリケーションサーバ502が、開始情報生成処理を行う(ステップS2−1)。
アプリケーションサーバ502は、開始情報生成処理において、まず、端末機400の端末固有情報(例えば、携帯電話等であればユーザーID、以下「UID」という)を取得するとともに、データベースサーバ503に記憶されている端末固有情報に対応付けられた遊技履歴の情報等を取得する。
アプリケーションサーバ502は、次に、取得した端末固有情報及び遊技履歴の情報等に基づいて、遊技機Yに特典付与モードを設定させるための開始情報を生成する。開始情報は、例えば、英数字からなるパスワードで構成され、そのパスワードには遊技履歴の情報が含まれていることになる。そして、生成した開始情報は端末機400に送信される。これにより、端末機400が開始情報を取得する。
遊技者が端末機400により取得された開始情報を遊技機Yに入力すると、遊技機Yは入力した開始情報の認証を行う(ステップS1−1)。開始情報の認証が成功すると、遊技機Yは、遊技機Yに記憶されている遊技履歴の情報をクリアし(ステップS1−2)、遊技履歴情報の蓄積を許可する(ステップS1−3)。すなわち、サーバ500から取得したパスワードを遊技機Yに入力すると、特典付与モードが設定されることになる。
遊技者が、操作ハンドル32を回動させて遊技を開始すると、遊技機Yでは、特別図柄抽選や特別図柄の変動表示等の遊技処理が行われる(ステップS1−4)。特典付与モードが設定された遊技機Yは、上記ステップS1−4で行われた遊技処理に対応して、遊技履歴の情報を記憶していく(ステップS1−5)。
遊技者が遊技を終了するときには、遊技機Yに対して、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aを用いて、所定の終了操作を行う。
遊技機Yは、遊技者から所定の終了操作が行われると、遊技機Yに記憶されている遊技履歴の情報と端末固有情報、サーバ500にアクセスするためのアドレス(いわゆるホームページのアドレス)との情報等が含まれたQRコードを生成して、生成したQRコードを画像表示装置14に表示して、特典付与モードを解除する(ステップS1−6)。
そして、遊技者は、端末機400で、遊技機Yに表示されたQRコードを読み取り、QRコードからサーバ500にアクセスする。すなわち、端末機400は、公衆回線410を介して、QRコードに含まれた遊技履歴の情報、端末固有情報等を、サーバ500に送信する。
端末機400から遊技履歴の情報を受信すると、サーバ500のアプリケーションサーバ502が、QR認証処理を行う(ステップS2−2)。このQR認証処理として、アプリケーションサーバ502は、QRコードに含まれた端末固有情報を取得するとともに、今回アクセスした端末機400の端末固有情報を取得し、両者の端末固有情報が一致するか否かを判定する。そして、アプリケーションサーバ502は、両者の端末固有情報が一致する場合(QR認証処理における認証が成功したとき)には、QRコードに含まれた遊技履歴の情報をデータベースサーバ503に記憶する。
また、サーバ500は、QR認証処理における認証が成功したときには、遊技履歴の情報を端末機400に表示させるため、遊技履歴の情報に基づいて加工を行った遊技履歴画像のデータを端末機400に送信する。一方、サーバ500は、QR認証処理における認証が失敗したときには、失敗した旨を端末機400に表示させるため、エラーを報知するエラー画像のデータを端末機400に送信する(ステップS2−3)。
また、遊技者は、これまでの遊技履歴情報を確認したいときには、端末機400を介して、例えばホームページへのアドレス(URL)等によってサーバ500にアクセスする。
サーバ500は、端末機400からアクセスがあると、アクセスされた端末機400の端末固有情報を読み取り、アクセスされた端末機400の端末固有情報がデータベースに登録されているか否かの認証を行う(ステップS2−4)
サーバ500は、既にデータベースに登録されている端末固有情報であれば、その端末固有情報に対応する遊技履歴情報を端末機400に表示させるため、トップページ用の遊技履歴画像のデータを端末機400に送信する(ステップS2−5)。
なお、上述したシーケンス図におけるサーバ500の処理は、サーバ500の全ての処理を示したものではなく、この他にも多数の機能を果たすための処理が行われている。
次に、図6〜図13を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図6(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。
図6(a−1)は、遊技球の第1始動口6への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図6(a−2)は、遊技球の第2始動口7への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「小当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う小当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「ハズレ」であると、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれも実行されない。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図6(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の実行の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の実行の有無が決定される。
リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」であると、特図抽選演出において遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の表示領域140の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で上記の特図装飾図柄が擬似停止し(演出図柄の一部が擬似的な停止表示を行い)、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の特図装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す特図装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生するリーチ演出がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。
リーチ演出においてリーチ状態が発生した後には、大当たり当選の期待を高める特定の演出(所謂「スーパーリーチ演出」)が発展的に行われる場合と、行われない場合とがある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生せずに、遊技者の大当たり当選への期待感を高める所定の演出が行われるリーチ演出もある。なお、大当たり判定の結果が「大当たり」であれば基本的にはほとんどの場合にリーチ演出が行われる。
図7(a)〜図7(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示する特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分けられている。すなわち、図7(a)は、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図7(b)は、大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図7(c)は、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
これらの各テーブルは、さらに、当該特別図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)によっても分けられている。大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルがさらにリーチ演出の実行の有無(リーチ判定結果)によっても分けられている。
各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、停止表示される特別図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を特別図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される特別図柄が決定される。停止表示される特別図柄の識別情報として、特図停止図柄データ及び特別演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、特別演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。特別演出図柄指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
特別演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄が停止表示される特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
特別演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E3H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、MODEデータが「E4H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、MODEデータが「E3H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第1特別演出図柄指定コマンド」、MODEデータが「E4H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第2特別演出図柄指定コマンド」という。
図8(a)は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たり遊技を制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図8(b)〜図8(c)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図8(b)は大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図8(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図9(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの小当たり遊技を制御するための条件は、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、小当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図9(b)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図10(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する遊技条件データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たりに当選した場合に、当該大当たり遊技後に新たに設定(変動)する遊技条件を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄判定の際の大当たりの当選確率及び当該特別図柄判定の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、遊技条件データ判定テーブルは、大当たりの当選確率(低確率遊技状態/高確率遊技状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。
遊技条件データは、2バイトのデータで構成されている。遊技条件データの上位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が高確率(高確率遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が低確率(低確率遊技状態)に設定される。一方、遊技条件データの下位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される始動口入賞容易性を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が容易(時短遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が困難(非時短遊技状態)に設定される。
図10(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率及び始動口入賞容易性が設定されている。
遊技条件判定テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件、すなわち、その遊技条件を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件によって実行可能な特別図柄の変動表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。特別図柄表示の実行可能回数とは、新たに設定された遊技条件による特別図柄の変動表示の規定回数を意味する。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図11〜図12は、特別図柄の変動表示の態様(以下、「特図変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)及び演出の種別が関連付けられている。なお、特図変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である第1特図変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である第2特図変動パターンとで区別される。
図11は、後述する非時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図、図12は、後述する時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態によって大きく分けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、さらに、特別図柄判定の結果及び特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別などが反映された特図停止図柄データ及び特図保留個数(U1またはU2)によって分けられている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合することで、特図変動パターンが決定される。
特図変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
特図変動パターンは、遊技球の始動口6、7への入球時に(ステップS200の入力制御処理時に)第1事前判定(ステップS236)又は第2事前判定(ステップS246)によって決定されると共に、特別図柄の変動表示開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)特図変動パターン判定(ステップS313−3)によって決定される。
なお、各特図変動パターンに対応して始動口入賞指定コマンド及び特図変動パターン指定コマンドが設定されている。始動口入賞指定コマンドは第1事前判定又は第2事前判定によって決定された特図変動パターンに対応し、第1事前判定又は第2事前判定後に演出制御基板102に送信される。特図変動パターン指定コマンドは特図変動パターン判定によって決定された特図変動パターンに対応し、特図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。
特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E6H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E7H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E6H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第1特図変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E7H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第2特図変動パターン指定コマンド」という。
始動口入賞指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。始動口入賞指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口6に遊技球が入球したことを表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口7に遊技球が入球したことを表す。なお、MODEデータが「E1H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第1始動口入賞指定コマンド」、MODEデータが「E2H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第2始動口入賞指定コマンド」という。
図13(a)〜図13(f)は、第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図13(a)は、当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート9、10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図13(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止図柄データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図13(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
普図変動パターンに対応して普図変動パターン指定コマンドが設定されている。普図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。演出制御基板102を普図変動パターン指定コマンドを受信することで、これから普通図柄の変動表示が開始されること、及び、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄判定の判定結果を認識することができる。
普図変動パターン指定コマンドは、現在の始動口入賞容易性に係る遊技状態を識別するための1バイトのMODEデータと、普図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。普図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「D6H」であれば、非時短遊技状態であることを表し、MODEデータが「D7H」であれば、時短遊技状態であることを表す。
図13(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図13(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図13(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図13(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)を伴う特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行される「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行される「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8の1回以上の開放を伴うラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、大入賞口8が開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入球できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技条件として、大当たり当選確率と始動口入賞容易性が設定されている。大当たりの当選確率については、低確率遊技状態又は高確率遊技状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口入賞容易性については時短遊技状態又は非時短遊技状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定されており、この低確率遊技状態且つ非時短遊技状態を基準として通常遊技状態と称する。
本実施形態において大当たり当選確率についての低確率遊技状態とは、大当たり判定における大当たり当選確率が、1/350と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。これに対して高確率遊技状態とは、大当たり当選確率が低確率遊技状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/80に設定されていることである。したがって、大当たり当選確率が高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
非時短遊技状態とは、始動口入賞容易性が通常の状態である。具体的には、非時短遊技状態では、普図変動時間が、15秒に設定され、当たり判定において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は5.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して時短遊技状態とは、非時短遊技状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口7の開放時間(第2始動口制御装置70の作動時間)が長く、第2始動口7が開放態様になり易い遊技状態のことをいう。始動口入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行可能回数が多くなる。同一の大当たり当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、時短遊技状態は非時短遊技状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、時短遊技状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、始動口入賞容易性の構成要素全てについて非時短遊技状態より遊技者に有利に設定されている。なお、時短遊技状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入球すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、時短遊技状態のときは、非時短遊技状態に比して第2始動口7への入球が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも時短遊技状態は非時短遊技状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件(低確率遊技状態/高確率遊技状態と非時短遊技状態/時短遊技状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件(遊技状態)との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短有長当たり(確変大当たり)」、大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「低確率時短有長当たり(通常大当たり)」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短無短当たり(潜確大当たり)」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常遊技状態に設定される。すなわち、大当たり遊技中は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態になる。一方、小当たりに当選しても、遊技条件は変動しない。すなわち、小当たり当選時の遊技状態は当該小当たり遊技中も当該小当たり遊技後もそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図15を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための特図変動用乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図16を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、当たり判定用乱数で構成される特定乱数の更新を行う。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、各種の乱数の更新については、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算することで、乱数の更新を行う。各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻し、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図17〜図20を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図21〜図30を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図31〜図35を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図17を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入球したか否かを判定する。詳細は、図18を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入球したか否かを判定する。詳細は、図19を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9a、10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート10を通過したか否かを判定する。詳細は、図20を用いて後述する。
次に、図18を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入球フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特図保留数(U1)を計数する第1特図保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U1)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さいと判定すれば、ステップS234において第1特図保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新する。また、ステップS234において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数カウンタ、特別図柄判定用乱数カウンタ、リーチ判定用乱数カウンタ及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。
第1特別図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図14(a)参照)、各種の乱数は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図14(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS236において、遊技球の第1始動口6への入球に基づく第1事前判定を行う。ここで、第1事前判定について説明する。
具体的には、第1事前判定において、第1特別図柄保留記憶領域で記憶されている大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、第1特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(S313)を行う前に第1事前判定として第1特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、第1事前判定で決定した第1特図変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次いで、図17を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS242に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS242おいて、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入球規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入球フラグをONする。第2始動口入球規定カウンタは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する遊技球の第2始動口7への入球個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特図保留数(U2)を計数する第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U2)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さいと判定すれば、ステップS244に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS244において、第2特図保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS244において、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数カウンタ、特別図柄判定用乱数カウンタ、リーチ判定用乱数カウンタ及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数値を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。
なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図14(a)参照)、各種の乱数は乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図14(b)参照)。
そして、メインCPU101aは、ステップS246において第2始動口7への入球に基づく第2事前判定を行う。ここで、第2事前判定について説明する。
具体的には、第2事前判定において、第2特別図柄保留記憶領域で記憶されている大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、第2特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(S313)を行う前に第2事前判定として第2特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、第2事前判定で決定した第2特図変動パターンに対応する第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次に、図20を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS252に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS252において、普図保留数(G)を計数する普通図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(G)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さいと判定すれば、ステップS253に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS253において普図保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ及び普図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。
普通図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図14(c)参照)、各種の乱数は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図14(b)参照)。
図21を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図22〜図30を用いて後述する。
図22を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中と判定すれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定すれば、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上ではないと判定すると、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判定すると、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判定すると、ステップS310−5に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3に処理を移し、客待ち状態を設定するための客待ち状態設定処理を行う。客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技が実行されていない状態のことをいう。
メインCPU101aは、客待ち状態設定処理として、最初に、ステップS319−1において、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。メインCPU101aは、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、客待ち状態が繰り返し重複して設定されないために、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図23を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであるかを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において、第1始動口6であると判定すると、ステップS311−2において、第1特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判定すると、ステップS311−3において、第2特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるということである。
メインCPU101aは、ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、ステップS311−5において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
一方、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、ステップS311−6において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率用大当たり判定テーブル」または「低確率用大当たり判定テーブル」に照合して、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、当該大当たり判定処理を終了する。
メインCPU101aは、大当たり判定処理が終了したら、図22に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄が決定される。ここで、図24を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。ここで「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「小当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−3に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。
そして、ステップS312−12において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図25の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、図27の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」等を判断する際、図28の大当たり遊技処理又は図27の小当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた遊技条件データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データを決定し、メインRAM101cの遊技条件データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図22に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、特図変動時間及び後述する変動演出の演出種別等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図25を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率遊技状態/低確率遊技状態、且つ、時短遊技状態/非時短遊技状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、遊技状態によって分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらに特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「19H」又は「29H」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン判定処理に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図22に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図11、12参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、客待ち状態判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、客待ち状態判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図26を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9において、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、セットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために特別演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図27を用いて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短遊技状態残り回数」という)を示す時短遊技状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短遊技状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短遊技状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短遊技状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短遊技状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率遊技状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率遊技状態残り回数」という)を示す高確率遊技状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率遊技状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率遊技状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率遊技状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率遊技状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率遊技状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(特図停止図柄データ=10〜12、20〜21)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(特図停止図柄データ=16〜17、26〜27)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−15において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率遊技状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短遊技状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−16において、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−16に処理を移す。
図28を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置14にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8、9が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、図30に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図29を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり遊技終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた大入賞口8の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、小当たり遊技終了処理として、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットする。
図30を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−4に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS360−3において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−6に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS360−5において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−6において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−7において、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図31を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図32を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普図保留数を計数する普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を設定する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短遊技状態/時短遊技状態)に対応付けられているので(図13(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン判定において普図変動パターンを決定する際、図34の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図35の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定を行う。具体的には、普図変動パターン判定を行うための普図変動パターン判定テーブルが始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10において、決定した普図変動パターンに対応する普図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。普図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、普通図柄の変動表示が開始することを認識し、後述するルーレット演出を実行し得る。
メインCPU101aは、ステップS410−11おいて、決定した普図変動パターンに対応する普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−12において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、当たり判定の結果が当たりであれば、ステップS410−13において、普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−14において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図33を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、普通図柄の変動表示が終了するか、換言すれば、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?))を判定する。その結果、普通図柄の変動表示が終了しないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普通演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、補助遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図34を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、普通図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS420−4で補助遊技タイマカウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、を判定する。その結果、普通図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、普通図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図普電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図35を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS440−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS440−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS440−5に処理を移す。
ステップS440−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS440−3に処理を移す。
ステップS440−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS440−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片70Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS440−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS440−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS440−6に処理が移す。
ステップS440−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS440−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS440−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS440−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS440−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS440−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS440−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS440−13において、ステップS440−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS440−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図36を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数、ルーレット演出判定用乱数、先読み演出モード実行判定用乱数、リール構成判定用乱数、ルーレット演出パターン判定用乱数及び特別特典遊技パターン判定用乱数等からなる演出を制御するために用いる演出用乱数を更新する処理を行う。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM102cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
また、乱数範囲の最大値は、乱数の種別によって異なるように設定されている(図49〜図56及び図59〜図62参照)。これは、演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期し、常時同一の乱数値となることを防ぐためである。出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期することを防ぐことができれば良いので、各種の乱数範囲の最大値を異ならせるのではなく、各種の演出用乱数に相互に異なる初期値乱数を設け、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新するようにしてもよい。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図37に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1250において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18a、または選択ボタン検出スイッチ19aからの入力信号のチェックを行い、演出ボタン18A、または選択ボタン19Aに対する操作に基づく演出入力制御処理を行う。特に、本実施形態では、この演出入力制御処理において、画像表示装置14に表示される画像を変更させ、又は、QRコードを生成して表示させる。この演出入力制御処理については、詳しくは、図38を用いて説明する。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図39〜図46を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、特典付与モードに係る遊技特典に関する制御のための遊技特典制御処理を行う。詳しくは、図47を用いて後述する。
ステップS1500において、サブCPU102aは、客待ち状態において行われるデモ演出を制御するデモ演出制御処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板による演出入力制御処理)
図38を用いて、演出制御基板102による演出入力制御処理を説明する。
ステップS1250−1において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18a又は選択ボタン検出スイッチ19aのいずれかの信号を入力したか否かの判定を行う。サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18a又は選択ボタン検出スイッチ19aのいずれかの信号を入力したと判定すれば、ステップS1250−2に処理を移し、演出ボタン検出スイッチ18a又は選択ボタン検出スイッチ19aのいずれの信号も入力していないと判定すれば、今回の演出入力制御処理を終了する。
ステップS1250−2において、サブCPU102aは、客待ち状態中であるか否かを判定する。客待ち状態中であるか否かは、客待ち状態において実行される客待ち演出が実行されていることを示す客待ち演出フラグがサブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域にONされているか否かによって判定される。
客待ち演出の態様は適宜に設定されるが、本実施の形態における客待ち演出は、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板102に送信されて所定のデモ演出待機時間が経過するまで行われる特別演出図柄の停止表示と、デモ演出待機時間が経過した以降に行われるデモ演出とで構成される。サブCPU102aは、客待ち状態中であると判定すれば、ステップS1250−4に処理を移し、客待ち状態中ではないと判定すれば、ステップS1250−3に処理を移す。
ステップS1250−3において、サブCPU102aは、各種演出において、演出ボタン18又は選択ボタン19の操作に応じた表示指示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。例えば、演出ボタン18又は選択ボタン19により、特別遊技中においては、特別遊技演出パターンを選択又は決定し、演出図柄の変動表示中においては、特定のキャラクタを表示させる表示指示コマンドを送信することになる。
ステップS1250−4において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18aの信号を入力したか否かの判定を行う。すなわち、上記ステップS1250−1で既に演出ボタン検出信号の入力があったわけであるから、主として「決定ボタン」の機能を果たす演出ボタン18の操作があったか、主として「選択ボタン」の機能を果たす選択ボタン19の操作があったかを判定する。
サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18aの信号を入力したと判定すれば、「決定ボタン」に対応するステップS1250−6以降の処理に移し、演出ボタン検出スイッチ18aの信号を入力していないと判定すれば、「選択ボタン」に対応するステップS1250−5の処理に移す。
ステップS1250−5において、サブCPU102aは、「選択ボタン」の機能を果たす選択ボタン19の操作に対応して、各種データ(メニューカウンタ、選択カウンタ、文字カウンタ)を選択するための選択ボタン決定処理を行う。
ステップS1250−6において、サブCPU102aは、「決定ボタン」の機能を果たす演出ボタン18の操作があると、まず、QRコードエディットのメニュー画面が「トップメニュー」であるか否かを判定する。すなわち、メニューカウンタを参照し、メニューカウンタ=00であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「トップメニュー」であると判定すれば、ステップS1250−7に処理を移し、「トップメニュー」でないと判定すれば、ステップS1250−9に処理を移す。
ステップS1250−7において、サブCPU102aは、「決定ボタン」が操作されたときに「トップメニュー」である場合には、移行先のメニューカウンタ(メニュー画面)を決定する。これにより、「トップメニュー」から「新規遊技開始」、又は「遊技終了」の各種の選択メニュー画面へ移行することになる。
ステップS1250−8において、サブCPU102aは、メニューカウンタにセットされている情報に基づいて、新たな移行先のメニュー画面を表示させるための表示指示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットして、今回の演出入力制御処理を終了する。具体的には、メニューカウンタ=01であれば、「新規遊技開始」のメニュー画面を表示させ、メニューカウンタ=02であれば、「遊技終了」のメニュー画面を表示させることになる。
ステップS1250−9において、サブCPU102aは、QRコードエディットのメニュー画面が「新規遊技開始」であるか否かを判定する。すなわち、メニューカウンタを参照し、メニューカウンタ=01であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「新規遊技開始」であると判定すれば、ステップS1250−10に処理を移し、「新規遊技開始」でないと判定すれば、ステップS1250−18に処理を移す。
ステップS1250−10において、サブCPU102aは、1つのパスワード文字が決定されたとして、現在選択されているパスワードの文字(文字カウンタ)を決定して記憶する決定処理を行う。
ステップS1250−11において、サブCPU102aは、全てのパスワードの入力が完了したか否かを判定する。サブCPU102aは、全てのパスワードの入力が完了したと判定すれば、ステップS1250−12に処理を移し、パスワードの入力が完了してないと判定すれば、今回の演出入力制御処理を終了する。
サブCPU102aは、パスワードの入力が完了すると、ステップS1250−12において、入力したパスワードが開始情報を示すものであるか否かを認証する開始情報認識処理を行う。この開始情報認識処理では、入力したパスワードが、予め定められたアルゴリズムから生成される開始情報に対応する情報であるか否かの認証を行う。ここで、認証が成功したパスワードには、遊技機Yによって行われる遊技の履歴に関する情報である遊技履歴情報が含まれており、本実施形態においては、遊技履歴情報として、少なくとも遊技特典に関する情報が含まれている。
遊技特典とは、賞球或いは特別図柄判定や大当たり遊技などの賞球獲得に係る遊技とは直接的には関係のない特典のことである。本実施の形態では、遊技特典は、10ポイント(10pt)、30ポイント(30pt)等の点数からなる特典ポイントで構成されている。本実施の形態では、特別図柄判定や大当たり遊技などの賞球獲得に係る遊技の他に、遊技特典の獲得に係る遊技も含めて広く「遊技」とする。なお、本実施の形態では、遊技特典に関する情報は、パスワードによって特定される遊技者が所有している特典ポイント(例えば、特典ポイントの総計)となっている。
ステップS1250−13において、サブCPU102aは、上記ステップS1250−12の認識が成功したか否かを判定する。サブCPU102aは、認識が成功したと判定すれば、ステップS1250−14に処理を移し、認識が成功していないと判定すれば、ステップS1250−17に処理を移す。
ステップS1250−14において、サブCPU102aは、既に遊技機Yに記憶されている遊技履歴情報(遊技特典に関する情報、大当たり当選回数、特別図柄の変動表示の実行回数等)及び特典付与モード実行フラグをクリアする特典付与モード初期化処理を行う。
ステップS1250−15において、サブCPU102aは、特典付与モード実行フラグをセットすると共に、端末固有情報を記憶する特典付与モード設定処理を行う。本実施の形態では、特典付与モード実行フラグがセットされている状態が「特典付与モード」を構成し、特典付与モード実行フラグがセットされていない状態を「非特典付与モード」とする。
特典付与モードにおいては、特典ポイントを獲得可能な特典遊技が行われる。特典付与モードにおいて獲得された特典ポイント(遊技特典)は、後述するS1250−19のQRコード生成処理においてQRコードとして出力される。
このQRコードは、端末機400を用いて読み取ることができる。そして、遊技者は、読み取られたQRコードを用いて、サーバ500上に設けられたデータへアクセスすることができる。サーバ500上に設けられたデータは、遊技機Yに関するコンテンツ(例えば、遊技機Yの演出上のモチーフに関する映像・楽曲・文書など)からなり、特典ポイントに関連付けられて様々に設定されている。このデータは、サーバ500上で遊技者にアクセス可能に設けられ、ダウンロード可能な状態とされているため、端末機400にダウンロードすることができる。すなわち、遊技者は、遊技機Yによる遊技で獲得した特典ポイント(遊技特典)を介して、遊技機Yに関するコンテンツを取得することができる。
このように、遊技者に遊技特典を遊技者に付与することで、遊技機Yによる遊技に対して賞球獲得以外の新たな価値が創出されることとなり、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。また、特典ポイントが高くなるにつれて希少価値の高いコンテンツになるように設定し、遊技者に特典ポイント獲得の意欲を向上させるようにすることが可能である。
なお、遊技特典の形態は、特典ポイントに限られず適宜に設定することが可能であり、例えば、遊技中の所定のタイミングでプレミアム画像(静止画や動画)を表示し、或いは、オリジナル曲を流すなど、特殊演出を実行するようにしても良い。また、その特殊演出の実行を遊技者が適宜設定可能に構成しても良い。
特典付与モード設定処理においては、少なくとも開始情報に含まれた遊技特典に関する情報をサブRAM102cの遊技特典記憶領域に記憶する処理を行う。これにより、前回設定された特典付与モードにおける遊技による遊技履歴が、今回設定された特典付与モードによる遊技でも引き続き反映されることになる。
ステップS1250−16において、サブCPU102aは、パスワード入力により開始情報の認証が成功したことを遊技者に報知するための認証成功表示指示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1250−17において、サブCPU102aは、パスワード入力により開始情報の認証が成功しないと、認証が失敗したことを遊技者に報知するための認証失敗表示指示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1250−18において、サブCPU102aは、QRコードエディットのメニュー画面が「遊技終了」であるか否かを判定する。すなわち、メニューカウンタを参照し、メニューカウンタ=02であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「遊技終了」であると判定すれば、ステップS1250−19に処理を移し、「遊技終了」でないと判定すれば、今回の演出入力制御処理を終了する。
ステップS1250−19において、サブCPU102aは、QRコード生成処理を行う。
このQRコード生成処理は、サブROM102bからサーバ500にアクセスするためのアドレス(ホームページHPのアドレス)を読み込むとともに、サブRAM102cの遊技履歴情報記憶領域、端末固有情報記憶領域から、遊技履歴情報(遊技特典に関する情報等)、端末固有情報を読み込む。その後、読み込んだホームページのアドレス、遊技履歴情報、端末固有情報に基づいて、QRコードを生成する。すなわち、QRコードには、ホームページのアドレス、遊技履歴情報、端末固有情報の情報が含まれることになる。
なお、本実施形態において、QRコードを生成するとき(ステップS1250−19)には、遊技履歴情報、端末固有情報を暗号化しておき、暗号化したデータに基づいてQRコードを生成することが望ましい。具体的には、ステップS1250−19において、遊技履歴情報、端末固有情報を暗号化する暗号化処理を行った後、暗号化したデータに基づいてQRコードを生成すればよい。また、暗号化するに際しても、全てのデータを暗号化することに限られず、一部のデータのみ暗号化してもよい。
ステップS1250−20において、サブCPU102aは、遊技履歴情報(遊技特典に関する情報等)及び特典付与モード実行フラグをクリアすることで、特典付与モードを解除し、非特典付与モードに設定する特典付与モード解除処理を行う。
ステップS1250−21において、サブCPU102aは、生成したQRコードを表示させるための表示指示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットして、今回の演出入力制御処理を終了する。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図39及び図40を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドを受信していないと判定すると当該コマンド解析処理を終了し、コマンドを受信したと判定するとステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1303に処理を移し、客待ち状態指定コマンドではないと判定するとステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、客待ち演出開始処理を行う。具体的に、サブCPU102aは、サブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域に客待ち演出フラグをONする。また、サブCPU102aは、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグ記憶領域にデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットする。
なお、デモ演出待機時間が経過すると、サブCPU102aは、デモ演出の演出情報を示すデモ演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされたデモ演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、デモ演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて所定時間(例えば、60秒)のデモ演出を繰り返し実行する。なお、デモ演出が実行されているときには、サブRAM102cのデモ演出記憶領域にデモ演出フラグがセットされる。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定すると、ステップS1305に処理を移し、始動口入賞指定コマンドではないと判定するとステップS1306に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、始動口入賞指定コマンド記憶処理を行う。サブCPU102aは、始動口入賞指定コマンドをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶する。
演出情報保留記憶領域は、図48(a)に示すように、始動口の種類ごとに設けられている(第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域)。サブCPU102aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)を確認して、始動口の種類に応じた演出情報保留記憶領域に記憶する。
各演出情報保留記憶領域は、メインRAM101cの特別図柄保留記憶領域と同様な構成であり、始動口6、7の種類毎に第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。始動口入賞指定コマンドは始動口入賞指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、始動口入賞指定コマンドを記憶する始動口入賞指定コマンド部と、後述する先読み演出モード指定フラグを記憶する先読み演出モード指定フラグ部とを備える(図48(b)参照)。
サブCPU102aは、ステップS1306において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄指定コマンドであると判定すると、ステップS1307及びステップS1308に処理を移し、特別演出図柄指定コマンドはないと判定すると、ステップS1309に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307において、始動口入賞指定コマンドシフト処理を行う。サブCPU102aは、始動口入賞指定コマンドシフト処理において、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口に対応する始動口入賞指定コマンドをシフトする。
詳細には、サブCPU102aは、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報保留記憶領域に記憶された始動口入賞指定コマンドをシフトする。始動口入賞指定コマンドのシフトでは、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された始動口入賞指定コマンドを1つ前の記憶部にシフト(移動)させる。例えば、第1演出情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている始動口入賞指定コマンドは、第1演出情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1演出情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている始動口入賞指定コマンドは、第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域に共通の演出情報当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、演出情報当該記憶領域に記憶されていた始動口入賞指定コマンドは、消去される。
サブCPU102aは、ステップS1308において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の停止表示が行われているときに行われる特別演出図柄の停止表示を行うための特別演出図柄パターン決定処理を行う。詳細には、サブCPU102aは、特別演出図柄指定コマンドを解析して、受信した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置14に停止表示させる特別演出図柄、すなわち、特別演出図柄の停止表示において所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列(組み合わせ)を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1309において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1310に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドはないと判定すると、ステップS1311に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の変動表示が行われているときに行われる変動演出(特別演出図柄の変動表示を含む)の変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図41を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1311において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄停止指定コマンドであると判定すると、ステップS1312及びステップS1313に処理を移し、特別演出図柄停止指定コマンドはないと判定すると、ステップS1314に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、特別演出図柄を停止表示させることを示す特別演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。特別演出図柄停止制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、特別演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、特別演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1313において、特別図柄の変動表示の終了を契機に演出モードを設定するための演出モード設定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図42を用いて後述する。
なお、演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等の演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態等に関連付けられている。
述する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1315に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドではないと判定すると、ステップS1316に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315において、後述するルーレット演出を実行するか否かのルーレット演出実行判定を含むルーレット演出判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図43〜図45を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1316において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1317に処理を移し、遊技状態指定コマンドはないと判定すると、ステップS1318に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1317において、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1318において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技オープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1319に処理を移し、特別遊技オープニング指定コマンドはないと判定すると、ステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1319において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであると判定すると、ステップS1321に処理を移し、ラウンド指定コマンドはないと判定すると、ステップS1322に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1322において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るエンディング指定コマンド(特別遊技エンディング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技エンディング指定コマンドであると判定するとステップS1323に処理を移し、特別遊技エンディング指定コマンドではないと判定すると、ステップS1324に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1323において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1324において、受信バッファに格納されているコマンドが、補助遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが補助遊技に係るオープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1325に処理を移し、補助遊技に係るオープニング指定コマンドではないと判定すると、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1325において、非時短遊技状態における当たり2に係る補助遊技に対応するロング開放演出を実行するか否かを判定するロング開放演出実行判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図46を用いて後述する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図41を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1310−1において、客待ち演出が実行中であるか否か、すなわち、客待ち演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、客待ち演出中ではないと判定するとステップS1310−3に処理を移し、客待ち演出中であると判定するとステップS1310−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310−2において、客待ち演出終了処理を行う。具体的に、サブCPU102aは、客待ち演出フラグをOFFし、デモ演出待機フラグ又はデモ演出フラグがONされていれば当該フラグをOFFすると共に、デモ演出タイマカウンタをリセットする。
ステップS1310−3において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の演出内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分けられているからである。
なお、本実施の形態においては、演出モードは、大きく演出モードA、演出モードB、演出モードC及び演出モードDの4つに分けられている。
なお、演出モードAは、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に対応して設定される通常の演出モードである。演出モードBは、確変大当たり後の高確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定される最も遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。
演出モードCは、高確率時短有長当たり又は低確率時短有長当たりに当選した後に発生する高確率遊技状態且つ時短遊技状態、又は、低確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定されており、低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかの認識が困難な演出モードである。一方、演出モードDは、高確率時短無短当たり又は小当たりに当選した後に発生する高確率遊技状態且つ非時短遊技状態、又は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に対応して設定されており、低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかの認識が困難な演出モードである
サブCPU102aは、ステップS1310−4において、後述する先読み演出モードであることを示す先読み演出モード指定フラグがONされているか否かを確認する。演出モードA及び演出モードDについては、演出モードによって分けられた変動演出パターン判定テーブルがさらに先読み演出モード中であるか否かで分けられているからである。
よって、サブCPU102aは、演出モードA又は演出モードDにおいては、先読み演出モード指定フラグがセットされていれば、先読み演出モード用の変動演出パターン判定テーブルを選択し、先読み演出モード指定フラグがセットされていなければ、非先読み演出モード用の変動演出パターン判定テーブルを選択する。
サブCPU102aは、ステップS1310−5において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている特図変動パターン指定コマンドを参照し、特図変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択し、変動演出パターン判定に用いる変動演出パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モード及び先読み演出モードの有無によって分けられた各変動演出パターン判定テーブルが特図変動パターン指定コマンドによってもさらに分けられているからである。
本実施の形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている。変動演出パターンとは、変動演出の演出内容を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、及び、演出ボタン装置18によって行われる変動演出の具体的な演出態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成等の変動演出の構成要素が対応付けられている。なお、画像表示装置14における変動演出の変動演出パターンには、演出図柄の変動表示の表示態様、及び、キャラクタ等で構成されるオブジェクト画像や背景画像に係る表示態様も、変動演出の構成要素として対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1310−6において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値をサブRAM102cの変動演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1310−7において、記憶した変動演出パターン判定用乱数を、ステップS1310−5で決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。
サブCPU102aは、ステップS1310−8において、当該変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1310−9において当該変動演出制御コマンドをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットする。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく変動演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
(演出制御基板の演出モード設定処理)
次に、図42を用いて演出モード設定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1313−1において、サブRAM102cの受信バッファに記憶されている特別演出図柄指定コマンドを解析し、ステップS1313−2において、当該大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ハズレであると判定するとステップS1313−3に処理を移し、ハズレではないと判定するとステップS1313−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−7において、当該大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。サブCPU102aは、小当たりであると判定するとステップS1313−8に処理を移し、小当たりではないと判定するとステップS1313−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−8において、現在高確率遊技状態であるか否かを判定する。サブCPU102aは、高確率遊技状態であると判定するとステップS1313−3に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定するとステップS1313−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313−9において、ステップS1313−1で解析した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、当該特別図柄判定の結果を確認し、特別図柄判定の結果に関連付けられてサブROM102bに記憶されている演出モード判定テーブルを選択する(図49参照)。
各演出モード判定テーブルには、演出モード判定値と演出モードとが対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、ステップS1313−10において、演出モード判定用乱数カウンタが示す演出モード判定用乱数を取得し、ステップS1313−11において、取得した演出モード判定用乱数を演出モード判定テーブルに照合して、演出モードを決定する。
そして、サブCPU102aは、ステップS1313−12において、決定された演出モードに対応する演出モードフラグを演出モードフラグ記憶領域に記憶し、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数(Ma)を、サブRAM102cに設けられた演出モード残り回数カウンタにセットし、当該演出モード設定処理を終了する。
演出モード実行可能回数とは、その演出モードによって実行することが可能な変動演出の回数のことである。演出モード残り回数カウンタは、演出モード実行可能回数(Ma)が設定されている特定の演出モードにおいて実行することが可能な変動演出の残り回数(M:演出モード残り回数)を示すものである。
一方、サブCPU102aは、ステップS1313−3において現在、演出モードAであるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「00H」がセットされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、演出モードAであると判定すると、当該演出モード設定処理を終了する。サブCPU102aは、演出モードAではないと判定すると、ステップS1313−4において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算して演出モードの残り回数(M)を更新し、ステップ1313−5において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。
そして、サブCPU102aは、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判定すると当該演出モード設定処理を終了し、カウンタ値が「0」あると判定すると、ステップS1313−6において、演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域にセット(演出モードAを設定)し、当該演出モード設定処理を終了する。
(演出制御基板によるルーレット演出判定処理)
次に、図43〜図45を用いて演出制御基板によるルーレット演出判定処理について説明する。ルーレット演出判定処理においては、ルーレット演出の演出種別(演出内容)を決定し、その演出種別に基づいてルーレット演出を実行するための処理を行う。ルーレット演出は、普通図柄の変動表示が行われることを条件に、画像表示装置14等の演出装置で実行される演出のことである。ルーレット演出では、画像表示装置14の表示領域140の特定領域であるボックス画像Bにおいて、特別図柄判定結果、普通図柄判定結果、又は、特定の演出の実行を示唆する特定演出図柄の変動表示及び停止表示が行われる(図64〜図66参照)。ルーレット演出の演出種別として、特定演出図柄の変動表示の表示態様及び特定演出図柄の停止表示の表示態様が対応付けられている。
ルーレット演出の演出種別は、演出種別1〜演出種別7まで設定されており、各演出種別には具体的な演出内容が対応付けられている。ここで、図50〜図51に示す演出種別と演出内容との対応関係、及び、演出内容の具体的な内容について説明する。
演出種別1に対応する演出内容「団子」は、普通図柄判定で当たり2に当選し、第2補助遊技が実行されることを示唆する演出内容である。演出種別2に対応する演出内容「激熱」は、特別図柄判定で大当たりに当選することを示唆する演出内容である。演出種別3に対応する演出内容「☆」は、特別図柄判定で長当たりに当選することを示唆する演出内容である。演出種別4に対応する演出内容「Z」は、短当たり又は小当たり当選を示唆する予告演出である先読み演出モードへの移行を示唆する演出内容である。演出種別5に対応する演出内容「×」は、普通図柄判定で当たり1に当選して第1補助遊技が実行されること、又は、普通図柄判定でハズレて補助遊技が実行されないことを示唆する演出内容である。演出種別6に対応する演出内容「通常P」は、通常の特典遊技(以下、「通常特典遊技」という)が実行され、所定の遊技特典が付与されることを示唆する演出内容である。演出種別7に対応する演出内容「特別P」は、通常特典遊技より多量な遊技特典が付与され得る特典遊技である特別特典遊技が実行されることを示唆する演出内容である。
サブCPU102aは、ステップS1315−1において、現在演出モードA又は演出モードDであるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードA又は演出モードDではないと判定すると、当該ルーレット演出判定処理を終了し、演出モードA又は演出モードDであると判定すると、ステップS1315−2に処理を移す。これは、本実施の形態において、ルーレット演出は、非時短遊技状態(演出モードA又は演出モードD)において行い、時短遊技状態(演出モードB又は演出モードC)においては行わないからである。
サブCPU102aは、ステップS1315−2において、特図変動パターンデータを確認し、ステップS1315−3において、現在、特定のリーチ演出が実行されている否かを判定する。ここで、特定のリーチ演出中であるか否かの判定方法の一例を説明する。画像制御基板105は、当該変動演出開始時に演出制御基板102から送信される変動演出制御コマンドに基づいて、当該変動演出に係る描画処理を行い、現在どのような演出内容の描画処理を行っているのかを認識することができる。そして、画像制御基板105は、特定のリーチ演出の開始時に当該特定のリーチ演出の開始を示す特定リーチ演出開始コマンドを演出制御基板102に送信する。また、画像制御基板105は、特定のリーチ演出の終了時に当該特定のリーチ演出の終了を示す特定リーチ演出終了コマンドを演出制御基板102に送信する。演出制御基板102のサブCPU102aは、これらの特定リーチ演出開始コマンド及び特定リーチ演出終了コマンドに基づいて、特定のリーチ演出中に当該リーチ演出中であることを示す特定フラグをサブRAM102cの所定領域にセットする等して特定のリーチ演出中であるか否かを判定する。なお、特定のリーチ演出中であるか否かの判定は、サブCPU102aが特定のリーチ演出の開始時間及び実行時間等を計測することにより行うこともできる。
ここで、特定のリーチ演出とは、特定の変動演出(例えば、図11、図12に示すリーチ2〜リーチ4又はリーチ6〜リーチ8を表す特図変動パターンに基づく変動演出)においてリーチ状態成立後に行われるスーパーリーチ演出のことをいう。
サブCPU102aは、特定のリーチ演出中であると判定すると当該ルーレット演出判定処理を終了し、特定のリーチ演出中ではないと判定するとステップS1315−4に処理を移す。これは、特定のリーチ演出が実行されている間のルーレット演出の開始を規制するためである。
特定のリーチ演出は、遊技者に大当たり当選を期待させるための演出であるため、特定のリーチ演出が実行されているときにルーレット演出が開始されると、特定のリーチ演出及びルーレット演出の演出効果が低下する。よって、特定のリーチ演出中のルーレット演出の開始を規制することで、特定のリーチ演出及びルーレット演出の演出効果の低下を防ぐことができる。なお、サブCPU102aは、上記の特定の変動演出中であっても、スーパーリーチ演出が開始される前であれば、特定のリーチ演出中ではないと判定する。ルーレット演出の機会が減少することを防ぐためである。
サブCPU102aは、ステップS1315−4おいて、ルーレット演出判定用乱数カウンタが示すルーレット演出判定用乱数をサブRAM102cのルーレット演出判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−5において、現在、変動演出が実行されており、当該変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「長当たり」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「長当たり」であると判定するとステップS1315−6に処理を移し、「長当たり」ではないと判定するとステップS1315−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−6において、長当たり用ルーレット演出判定を行う。長当たり用ルーレット演出判定とは、長当たりの変動演出に基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。長当たり用ルーレット演出判定は、長当たり用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図50(a)に示すように、長当たり用ルーレット演出判定テーブルは、特典付与モードにおいて用いる長当たり用ルーレット演出判定テーブルと、非特典付与モードにおいて用いる長当たり用ルーレット演出判定テーブルとに分けられている。特典付与モードであるか非特典付与モードであるかは、上述した特典付与モード実行フラグ(ステップS1250−15参照)がONされているか否かによって判断され、特典付与モード実行フラグがONされているときに特典付与モードと判断される。
サブCPU102aは、特典付与モードであれば特典付与モード用の長当たり用ルーレット演出判定テーブルを選択し、非特典付与モードであれば非特典付与モード用の長当たり用ルーレット演出判定テーブルを選択する。
各長当たり用ルーレット演出判定テーブルには、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1315−4で取得したルーレット演出判定用乱数を、選択した長当たり用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1315−7において、現在、変動演出が実行されており、当該変動演出に係る特別図柄抽選の結果が特定の結果、すなわち、「短当たり」、「小当たり」又は「特定のリーチ有りハズレ」であるか否かを判定する。「特定のリーチ有りハズレ」とは、特図変動パターンに係る大当たり当選の期待度が所定値以上であるリーチ有りハズレのことであり、ここでは、特定のリーチ有りハズレとして、リーチ2〜リーチ4又はリーチ6〜リーチ8を表す特図変動パターンのリーチ有りハズレが設定されている。
サブCPU102aは、「短当たり」、「小当たり」又は「特定のリーチ有りハズレ」であると判定するとステップS1315−8に処理を移し、「短当たり」、「小当たり」又は「特定のリーチ有りハズレ」ではないと判定するとステップS1315−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−8において、特定特図結果用ルーレット演出判定を行う。特定特図結果用ルーレット演出判定とは、短当たり、小当たり、又は、特定のリーチ有りハズレの変動演出に基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。特定特図結果用ルーレット演出判定は、特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図50(b)に示すように、特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルも、特典付与モードにおいて用いる特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルと、非特典付与モードにおいて用いる特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルとに分けられている。
サブCPU102aは、特典付与モードであれば特典付与モード用の特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルを選択し、非特典付与モードであれば非特典付与モード用の特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルを選択する。各特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルには、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−4で取得したルーレット演出判定用乱数を、選択した特定特図結果用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1315−9において、先読み演出モード実行判定処理を行う。先読み演出モード実行判定処理について、図45を用いて説明する。先読み演出モードとは、事前判定の結果が「短当たり」又は「小当たり」であることを示す始動口入賞指定コマンドが第1演出情報保留記憶領域又は第2演出情報保留記憶領域に記憶されていることを示唆する演出モードのことであり、所謂予告演出の一種である。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−1において、現在、先読み演出モード指定フラグがONされており、先読み演出実行中又は先読み演出待機中であるか否かを判定する。サブCPU102aは、先読み演出モード指定フラグがONされていると判定すると、当該先読み演出モード実行判定処理を終了し、ルーレット演出判定処理に戻る。これは、先読み演出モードが重複して実行されることを防ぐためである。サブCPU102aは、先読み演出モード指定フラグがONされていないと判定するとステップS1315−9−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−2において、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域又は第2演出情報保留記憶領域に、事前判定結果が短当たりであることを示す始動口入賞指定コマンド(以下、「短当たり始動口入賞指定コマンド」)が記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、短当たり始動口入賞指定コマンドが記憶されていないと判定するとステップS1315−9−4に処理を移し、短当たり始動口入賞指定コマンドが記憶されていると判定するとステップS1315−9−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−3において、短当たり用の先読み演出モード実行判定テーブル(図52参照)を選択し、ステップS1315−9−8に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−4において、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域又は第2演出情報保留記憶領域に、事前判定結果が小当たりであることを示す始動口入賞指定コマンド(以下、「小当たり始動口入賞指定コマンド」)が記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、小当たり始動口入賞指定コマンドが記憶されていないと判定するとステップS1315−9−6に処理を移し、小当たり始動口入賞指定コマンドが記憶されていると判定するとステップS1315−9−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−5において、小当たり用の先読み演出モード実行判定テーブル(図52参照)を選択し、ステップS1315−9−8に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−6において、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域又は第2演出情報保留記憶領域に、事前判定結果が、特定の特図変動パターン(リーチ2〜リーチ4又はリーチ6〜リーチ8)のリーチ有りハズレであることを示す始動口入賞指定コマンド(以下、「特定リーチ有りハズレ始動口入賞指定コマンド」)が記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、特定リーチ有りハズレ始動口入賞指定コマンドが記憶されていないと判定すると当該先読み演出モード実行判定処理を終了し、特定リーチ有りハズレ始動口入賞指定コマンドが記憶されていると判定するとステップS1315−9−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−7において、特定リーチ有りハズレ用の先読み演出モード実行判定テーブル(図52参照)を選択し、ステップS1315−9−8に処理を移す。
ステップS1315−9−3、ステップS1315−9−5又はステップS1315−9−7で選択した各先読み演出モード実行判定テーブルには、先読み演出モード実行判定値と先読み演出モードの実行の可否とが対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−8において、先読み演出実行判定用乱数カウンタが示す先読み演出実行判定用乱数をサブRAM102cの先読み演出実行判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−9において、記憶した先読み演出実行判定用乱数を、ステップS1315−9−3、ステップS1315−9−5又はステップS1315−9−7で選択した先読み演出モード実行判定テーブルに照合して、先読み演出モードの実行の可否を決定する。
なお、図52に示すように、先読み演出モードの実行確率は、事前判定結果が短当たり>小当たり>特定の特図変動パターンのリーチ有りハズレの順で高くなっている。すなわち、先読み演出モードが実行されると、特に短当たり当選を期待することができる。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−10において、先読み演出モード実行判定の結果が、先読み演出モードの実行であるか否かを判定する。サブCPU102aは、先読み演出モードの実行ではないと判定すると当該先読み演出モード実行判定処理を終了し、先読み演出モードの実行であると判定するとステップS1315−9−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−9−11において、サブRAM102cの演出情報保留記憶領域の先読み演出モード指定フラグ部に先読み演出モード指定フラグをONし、当該先読み演出モード実行判定処理を終了し、ルーレット演出判定処理に処理を戻す。先読み演出モード指定フラグをONする演出情報保留記憶領域の記憶部は以下のように決める。
サブCPU102aは、次に行われる変動演出に係る始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部から、当該先読み演出モードの契機となった始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部まで、先読み演出モード指定フラグをONする。すなわち、次の変動演出から、当該先読み演出モードの契機となった始動口入賞指定コマンドに係る変動演出まで、先読み演出モードによる変動演出が行われることとなる。
サブCPU102aは、ステップS1315−10において、ステップS1315−9における先読み演出モード実行判定処理の結果が「先読み演出モードの実行」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「先読み演出モードの実行」であると判定すると、ステップS1315−11に処理を移し、「先読み演出モードの実行」ではないと判定するとステップS1315−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−11において、先読み演出モード用ルーレット演出判定を行う。先読み演出モード用ルーレット演出判定とは、記憶されている始動口入賞指定コマンド(事前判定結果)に基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。先読み演出モード用ルーレット演出判定は、先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図50(c)に示すように、先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルも、特典付与モードにおいて用いる先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルと、非特典付与モードにおいて用いる先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルとに分けられている。
サブCPU102aは、特典付与モードであれば特典付与モード用の先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルを選択し、非特典付与モードであれば非特典付与モード用の先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルを選択する。各先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルには、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−4で取得したルーレット演出判定用乱数を、選択した先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1315−12において、受信バッファに記憶された普図変動パターン指定コマンドを解析し、ステップS1315−13において、当該普図変動パターン指定コマンドに係る普通図柄判定の結果が、相対的に長時間の第2始動口7の開放を伴う第2補助遊技を示す当たり2であるか否かを判定する。サブCPU102aは、当たり2であると判定すると、ステップS1315−14に処理を移し、当たり2ではない、すなわち、相対的に短時間の第2始動口7の開放を伴う第1補助遊技を示す当たり1又はハズレと判定すると、ステップS1315−15に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−14において、当たり2用ルーレット演出判定を行う。当たり2用ルーレット演出判定とは、普通図柄判定の結果が当たり2である普図変動パターン指定コマンドに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。当たり2用ルーレット演出判定は、当たり2用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図51(a)に示すように、当たり2用ルーレット演出判定テーブルも、特典付与モードにおいて用いる当たり2用ルーレット演出判定テーブルと、非特典付与モードにおいて用いる当たり2用ルーレット演出判定テーブルとに分けられている。
サブCPU102aは、特典付与モードであれば特典付与モード用の当たり2用ルーレット演出判定テーブルを選択し、非特典付与モードであれば非特典付与モード用の当たり2用ルーレット演出判定テーブルを選択する。各当たり2用ルーレット演出判定テーブルには、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−4で取得したルーレット演出判定用乱数を、選択した当たり2用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1315−15において、ハズレ用ルーレット演出判定を行う。ハズレ用ルーレット演出判定とは、普通図柄判定の結果が当たり1又はハズレである普図変動パターン指定コマンドに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。ハズレ用ルーレット演出判定は、ハズレ用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図51(b)に示すように、ハズレ用ルーレット演出判定テーブルも、特典付与モードにおいて用いるハズレ用ルーレット演出判定テーブルと、非特典付与モードにおいて用いるハズレ用ルーレット演出判定テーブルとに分けられている。
サブCPU102aは、特典付与モードであれば特典付与モード用のハズレ用ルーレット演出判定テーブルを選択し、非特典付与モードであれば非特典付与モード用のハズレ用ルーレット演出判定テーブルを選択する。各ハズレ用ルーレット演出判定テーブルには、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−4で取得したルーレット演出判定用乱数を、選択したハズレ用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
図50、図51に示すように、長当たり用ルーレット演出判定の判定結果、特定特図結果用ルーレット演出判定の判定結果、先読み演出モード用ルーレット演出判定の判定結果、当たり2用ルーレット演出判定の判定結果、及び、ハズレ用ルーレット演出判定の結果はルーレット演出種別データに対応付けられている。サブCPU102aは、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定すると、その結果に応じたルーレット演出種別データをサブRAM102cのルーレット演出種別データ記憶領域に記憶する。
また、上述したように、長当たり用ルーレット演出判定テーブル(図50(a))、特定特図結果用ルーレット演出判定テーブル(図50(b))、先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブル(図50(c))、当たり2用ルーレット演出種別判定テーブル(図51(a))、ハズレ用ルーレット演出判定テーブル(図51(b))は、特典付与モードであるか非特典付与モードであるかによって分けられている。これは、後述するように、特典付与モードであるか非特典付与モードであるかによってルーレット演出の演出内容が異なるからである。具体的には、特典付与モードにおけるルーレット演出においては、遊技特典を付与する遊技である特典遊技が実行され得るが、非特典付与モードにおけるルーレット演出には特典遊技が実行されないからである。
また、本実施の形態では、ルーレット演出種別は、後述するルーレット演出において停止表示される特定演出図柄を表す。本実施の形態では、ルーレット演出種別として演出種別1〜演出種別7が設定されている。非特典付与モードのときには演出種別1〜演出種別5が選択可能であり特典付与モードのときには演出種別1〜演出種別4、演出種別6〜演出種別7が選択可能となっている。演出種別6のルーレット演出及び演出種別7のルーレット演出に特典遊技が含まれている。
また、本実施の形態では、当たり2用ルーレット演出判定において必ずルーレット演出を実行すると判定される。これは、相対的に遊技者に有利な特別図柄判定結果を導出し易い第2始動口7が長時間開放する第2補助遊技が実行される前に、その実行を示唆することで、遊技者が第2始動口7に遊技球を入球させる機会を逃さないようにするためである。
サブCPU102aは、ステップS1315−16において、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データを参照し、ルーレット演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出を実行すると判定するとステップS1315−17に処理を移し、ルーレット演出を実行しないと判定すると当該ルーレット演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1315−17において、リール構成判定用乱数カウンタが示すリール構成判定用乱数をサブRAM102cのリール構成判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−18において、当該ルーレット演出で用いるリール画像Lのリール構成の種類を判定するリール構成判定を行う。リール構成とは、後述するリール画像Lに付された複数の特定演出図柄の配列のことである。リール構成判定は、リール構成判定テーブルを用いて行われる。
リール構成判定テーブルは、特典付与モード/非特典付与モードによって分けられている。これは、リール画像Lを構成する特定演出図柄の種類の一部が特典付与モードと非特典付与モードとで大きく異なるからである。なお、図53及び図54に示すリール構成判定テーブルは、非特典付与モードにおいて用いられるリール構成判定テーブルであり、図55及び図56に示すリール構成判定テーブルは、特典付与モードにおいて用いられるリール構成判定テーブルとなっている。
また、リーチ構成判定テーブルはさらに、ルーレット演出種別によっても分けられている。これは、判定対象となっているリール構成の種類がルーレット演出種別によって異なるからである。
特典付与モード/非特典付与モード(特典付与モードの設定状況)とルーレット演出種別によって分けられた各リール構成判定テーブルには、リール構成の種類とリール構成判定値とが一義的に対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データを参照し、当該ルーレット演出種別データが示す特典付与モード/非特典付与モードとルーレット演出種別との組み合わせに対応するリール構成判定テーブルを選択する。そして、サブCPU102aは、選択したリール構成判定テーブルに、ステップS1315−17で記憶したルーレット構成判定用乱数を照合して、リール構成の種類を決定し、当該リール構成の種類を表すリール構成データをサブRAM102cのリール構成データ領域に記憶する。
図57は、リール構成の種類とリール構成に係る具体的な演出内容(特定演出図柄の配列)とルーレット演出種別(演出内容)との関係を表している。
図57における項目「リール構成(特定演出図柄の配列)」の下に配された「A」〜「F」は、リール画像Lの領域を表している。図58に示すように、リール画像Lは、無端状のベルトで構成されており、周方向に6つに区分けされて領域「A」〜領域「F」が形成されている。
図57において、縦の項目「リール構成の種類(1〜16)」と横の項目「リール構成(A〜F)」とからなるマトリクスに記されている文字・記号(団子、激熱、☆、Z、×、JP、10pt、30pt、50pt、100pt)は、そのリール構成の種類に係るリール画像Lのその領域に付される特定演出図柄の種類を表している。
ここで、「団子」は団子のマークの特定演出図柄(図66(a))、「激熱」は「激熱」マークの特定演出図柄(図66(b))、「☆」は「☆」マークの特定演出図柄(図66(c))、「Z」は「Z」という文字の特定演出図柄(図66(d))、「×」は「×」マークの特定演出図柄(図66(e))、「JP」は「JP」マークの特定演出図柄(図66(f))、「10pt」は「10p」マークの特定演出図柄(図66(g))、「30pt」は「30p」マークの特定演出図柄(図66(h))、「50pt」は「50p」マークの特定演出図柄(図66(i))、「100pt」は「100p」マークの特定演出図柄(図66(j))をそれぞれ表している。
例えば、非特典付与モードにおけるリール構成の種類「1」に係るリール画像Lについては、領域「A」、「C」、「E」に「×」マークの特定演出図柄が付され、領域「B」、「D」、「F」に団子のマークの特定演出図柄が付される。また、特典付与モードにおけるリール構成の種類「10」に係るリール画像Lについては、領域「A」に「10p」マークの特定演出図柄、領域「B」、「E」に団子のマークの特定演出図柄、領域「C」に「JP」マークの特定演出図柄、領域「D」に「30p」マークの特定演出図柄、領域「E」に「10p」マークの特定演出図柄、領域「F」に「激熱」マークの特定演出図柄が付される。
また、図57における項目「演出種別(演出内容)」の下に配された「1」〜「7」はルーレット演出種別を表している。これらの横の項目「ルーレット演出種別(1〜7)」と縦の項目「リール構成の種類(1〜16)」とで構成されるマトリクスに記されている記号「○」は、そのルーレット演出種別に決定された場合にそのリール構成の種類が選択可能であることを表し、記号「−」は、そのルーレット演出種別に決定された場合にそのリール構成の種類が選択不可能であることを表している。
例えば、非特典付与モードにおいてルーレット演出種別「1」(団子)に決定された場合、リール構成の種類「1」〜「14」、「16」が選択可能である。また、特典付与モードにおいてルーレット演出種別「7」(特別P)に決定された場合、リール構成の種類「6」、「9」、「10」、「14」が選択可能である。
サブCPU102aは、ステップS1315−18において、リール停止位置判定を行う。後述するように、ルーレット演出が開始されると、ボックス画像Bの前面が開くと共に、リール画像Lが回転(上から下に移動)し、所定時間経過後に停止する(図65参照)。すなわち、リール停止位置判定とは、リール画像Lが停止する際にボックス画像Bの前面から見える特定演出図柄を判定することである。
リール停止位置判定は、当該ルーレット演出において用いられるリール画像Lに付される複数の特定演出図柄の中から1つの特定演出図柄を選択することにより行う。ここで、特定演出図柄の選択は、ルーレット演出種別に基づいて行われる。
具体的には、ルーレット演出種別1の場合、団子のマークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別2の場合、「激熱」マークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別3の場合、「☆」マークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別4の場合、「Z」マークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別5の場合、「×」マークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別6の場合、「10p」、「30p」、「50p」、「100p」の何れのかのマークの特定演出図柄が選択され、ルーレット演出種別6の場合、「JP」マークの特定演出図柄が選択される。
例えば、特典付与モードにおいて、ルーレット演出種別6であり、リール構成の種類が「1」であったとする。この場合、リール停止位置として、「10p」マークの特定演出図柄、「30p」マークの特定演出図柄、「50p」マークの特定演出図柄の中から1つが決定される(図57(b)参照)。また、ルーレット演出種別6の場合、当該ルーレット演出の契機が長当たり>特定特図結果>先読み演出モード>当たり2の順で高いポイント(p)のマークの特定演出図柄でリール画像Lが停止し易くなっている。
また、特典付与モードにおいて、リール構成の種類が「6」、「9」、「10」、「14」であった場合、ルーレット演出種別7であると、リール停止位置として、「JP」マークの特定演出図柄が選択される(図57(b)参照)。
また、非特典付与モードにおいて、ルーレット演出種別2であり、リール構成の種類が「3」であったとする。この場合、リール停止位置として、「激熱」マークの特定演出図柄に決定される(図57(a)参照)。
サブCPU102aは、ステップS1315−19において、ルーレット演出パターン判定用乱数カウンタが示すルーレット演出パターン判定用乱数をサブRAM102cのルーレット演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−20において、ルーレット演出パターン判定を行う。ルーレット演出パターンには、ルーレット演出の実行時間及び当該ルーレット演出の契機となる普通図柄の変動表示を基準としたルーレット演出の開始時期が対応付けられている。本実施の形態では、ルーレット演出パターンとして、ルーレット演出パターン1〜ルーレット演出パターン3が設定されている。
図59(a)に示すように、ルーレット演出パターンを決定するためのルーレット演出パターン判定テーブルは、ルーレット演出種別によって分けられている。各ルーレット演出パターン判定テーブルにおいては、ルーレット演出パターンとルーレット演出パターン判定値とが一義的に対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データが示すルーレット演出種別に基づいてルーレット演出パターン判定テーブルを選択する。そして、サブCPU102aは、選択したルーレット演出パターン判定テーブルに、ステップS1315−19で記憶したルーレット演出パターン判定用乱数を照合して、ルーレット演出パターンを決定する。
図59(b)、図59(c)に示すように、ルーレット演出パターン1とルーレット演出パターン2のルーレット演出の演出時間が10秒であり、ルーレット演出パターン3のルーレット演出の演出時間が13秒となっている。また、ルーレット演出パターン1とルーレット演出パターン3のルーレット演出は、普通図柄の変動表示開始時に開始し、ルーレット演出パターン2のルーレット演出は、普通図柄の変動表示開始から3秒後に開始する。
サブCPU102aは、ステップS1315−22において、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データを参照して、当該ルーレット演出の演出種別は「演出種別7(特別P)」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出種別7(特別P)であると判定するとステップS1315−23に処理を移し、演出種別7(特別P)ではないと判定するとステップS1315−25に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−23において、特別特典遊技パターン判定用乱数カウンタが示す特別特典遊技パターン判定用乱数をサブRAM102cの特別特典遊技パターン判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−24において、特別特典遊技パターン判定を行う。これは、演出種別7のルーレット演出において、遊技特典を多量に獲得可能な特別特典遊技が行われ、特別特典遊技には複数種類の特別特典遊技パターンが設定されており、そのパターンを決定するためである。
図60〜図62に示すように、特別特典遊技パターン判定を行うための特別特典遊技パターン判定テーブルは、ルーレット演出種別7を表すルーレット演出種別データによって分けられている。具体的には、特典遊技パターン判定テーブルは、ルーレット演出種別7が決定されるに至ったルーレット演出種別判定テーブルが、長当たり用ルーレット演出判定テーブル、特定特図結果用ルーレット演出判定テーブル、先読み演出モード用ルーレット演出判定テーブル及び当たり2用ルーレット演出判定テーブルのいずれであるかによって分けられている。
各特別特典遊技パターン判定テーブルにおいて、特別特典遊技パターンと特別特典遊技パターン判定値とが一義的に対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、ステップS1315−24において、ルーレット演出種別データに基づいて、対応する特別特典遊技パターン判定テーブルを選択し、選択した特別特典遊技パターン判定テーブルに、ステップS1315−23で記憶した特別特典遊技パターン判定用乱数を照合して、特別特典遊技パターンを決定し、当該特別特典遊技パターンを示す特別特典遊技パターンデータをサブRAM102cの特別特典遊技パターンデータ記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1315−25において、ステップS1315−18、ステップS1315−19、ステップS1315−21及びステップS1315−24の判定結果に基づいて、これらの判定結果が反映されたルーレット演出制御コマンドを生成する。すなわち、ルーレット演出制御コマンドには、ルーレット演出種別、リール構成、リール停止位置、ルーレット演出パターン(ルーレット演出の開始時期及びルーレット演出の演出時間)、特別特典遊技の有無、及び、特別特典遊技パターン等のルーレット演出に関する種々の情報が含まれている。
サブCPU102aは、ステップS1315−26において、ステップS1315−24で生成したルーレット演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該ルーレット演出判定処理を終了する。
送信バッファにセットされたルーレット演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ルーレット演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいてルーレット演出を実行する。
ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ルーレット演出パターン1のルーレット演出制御コマンドを受信すると、即座に10秒間のルーレット演出を開始し、ルーレット演出パターン2のルーレット演出制御コマンドを受信すると、その3秒後に10秒間のルーレット演出を開始し、ルーレット演出パターン3のルーレット演出制御コマンドを受信すると、即座に13秒間のルーレット演出を実行する。
(演出制御基板によるロング開放演出実行判定処理)
次に、図46を用いてロング開放演出実行判定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1325−1において、補助遊技オープニング指定コマンドを解析する。サブCPU102aは、ステップS1325−2において、当該補助遊技オープニング指定コマンドが当たり2に係る補助遊技(第2補助遊技)を示しているか否か、すなわち、これから第2補助遊技が開始されるか否かを判定する。サブCPU102aは、第2補助遊技ではないと判定すると当該ロング開放演出実行判定処理を終了し、第2補助遊技であると判定するとステップS1325−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1325−3においてロング開放演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該ロング開放演出実行判定処理を終了する。
なお、セットしたロング開放演出制御コマンドコマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ロング開放演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、第2補助遊技中であることを表すロング開放演出を実行する。
(演出制御基板による遊技特典制御処理)
次に、図47を用いて遊技特典制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1401において、後述する通常特典演出図柄(「10p」の文字の特定演出図柄、「30p」の文字の特定演出図柄、「50p」の文字の特定演出図柄、「100p」の文字の特定演出図柄)の停止表示を行ったか否かを判定する。サブCPU102aは、通常特典演出図柄の停止表示を行っていないと判定すると当該遊技特典制御処理を終了し、通常特典演出図柄の停止表示を行ったと判定するとステップS1402に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1402において、停止表示した通常特典演出図柄が表す遊技特典(特典ポイント)をサブRAM102cの遊技履歴情報記憶領域に記憶されている遊技特典に加算する。
(ルーレット演出)
次に、図63〜図66を用いてルーレット演出について説明する。ルーレット演出は、上述したように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過して普通図柄抽選が行われ、普通図柄の変動表示が行われることを条件に実行される。さらに、ルーレット演出は、ルーレット演出判定処理(ステップS1315−6、ステップS1315−8、ステップS1315−11、ステップS1315−14、又は、ステップS1315−15)において「ルーレット演出の実行」と判定されることを条件に実行される。
前述の通り、ルーレット演出は、ルーレット演出パターン1の場合、当該普通図柄の変動表示開始時から10秒間行われ、ルーレット演出パターン2の場合、当該普通図柄の変動表示開始後3秒してから10秒間行われ、ルーレット演出パターン3の場合、当該普通図柄の変動開始時から13秒間行われる。
図63に示すようにルーレット演出が開始される前は、画像表示装置14の表示領域140の下端部中央に表示されているボックス画像Bの前面が閉じており、リール画像Lを視認することができない。ルーレット演出が開始すると、図64に示すように、ボックス画像Bの前面が開いて、リール画像Lが視認可能となる(出現する)共に、回転(ルーレット変動)し始める。そして、リール画像Lが回転してから所定時間経過すると、リール画像Lが停止(ルーレット停止)する。リール画像Lが停止して所定時間経過すると、再び図63に示すように、ボックス画像Bの前面が閉じてリール画像Lが視認不能となり、ルーレット演出が終了する。
ボックス画像Bの開いた前面と、リール画像Lに付された特定演出図柄とは同程度の大きさになっている。よって、リール画像Lが回転することで、ボックス画像Bの前面から、リール画像Lに付された特定演出図柄が、そのリール構成に係る配列に応じた順番で次から次に出現することで、特定演出図柄の変動表示が行われることとなる。また、リール画像Lが停止した際にボックス画像Bの前面から、そのリール構成に含まれる何れかの特定演出図柄が見えることで、特定演出図柄の停止表示が行われることとなる。
リール画像Lが最初に停止するまで用いられるリール画像Lは、上述したリール構成判定によって決定される。ここで、「リール画像Lが最初に停止するまで」としているのは、後述するように、ルーレット演出種別7が選択された場合には、一旦、リール画像Lが停止して「JP」マークの特定演出図柄の停止表示が行われるが、この停止後、異なるリール画像が再始動すると共に特別特典遊技が実行されるからである。
本実施の形態において、リール画像Lを構成する特定演出図柄は10種類ある。図66(a)〜図66(j)に示すように、団子のマークの特定演出図柄、「激熱」の文字の特定演出図柄、「☆」マークの特定演出図柄、「Z」マークの特定演出図柄、「×」マークの特定演出図柄、「10p」マークの特定演出図柄、「30p」マークの特定演出図柄、「50p」マークの特定演出図柄、「100p」マークの特定演出図柄、「JP」マークの特定演出図柄が設定されている。
団子のマークの特定演出図柄は、当該ルーレット演出に係る普通図柄抽選の結果が「当たり2」であること(第2補助遊技の実行)を示唆する。
「激熱」の文字の特定演出図柄は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「大当たり」である可能性があることを示唆する。
「☆」マークの特定演出図柄は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「長当たり」であることが確定であることを示唆する。
「Z」マークの特定演出図柄は、先読み演出モードの実行を示唆する。すなわち、「Z」マークの特定演出図柄の停止表示が行われた後に、先読み演出モードによる変動演出が行われる。
「×」マークの特定演出図柄は、当該普通図柄抽選の結果がハズレ又は当たり1であることを示唆する。
「10p」マークの特定演出図柄、「30p」マークの特定演出図柄、「50p」の文字の特定演出図柄、「100p」マークの特定演出図柄は、通常特典遊技の実行を示唆する(以下、「10p」、「30p」、「50p」、「100p」マークの特定演出図柄を「通常特典演出図柄」という)。
通常特典遊技とは、各通常特典演出図柄の停止表示により、該通常特典演出図柄に係る数字に応じた遊技特典を遊技者に付与する遊技のことである。すなわち、「10p」マークの特定演出図柄が停止表示されると10ポイントの特典ポイントが、「30p」マークの特定演出図柄が停止表示されると30ポイントの特典ポイントが、「50p」マークの特定演出図柄が停止表示されると50ポイントの特典ポイントが、「100p」マークの特定演出図柄が停止表示されると100ポイントの特典ポイントがそれぞれ遊技者に付与されることとなる。
「JP」マークの特定演出図柄は、特別特典遊技の実行を示唆する(以下、「JP」マークの特定演出図柄を「特別特典演出図柄」という)。特別特典遊技とは、通常特典遊技に比べて多量の遊技特典を獲得し易い遊技のことである。特別特典遊技の詳細については後述する。
このように、ルーレット演出は、基本的には、特定演出図柄の変動表示と特定演出図柄の停止表示とで構成されているが、ルーレット演出種別が演出種別7である場合にのみ、特別特典演出図柄の停止表示が行われ、特別特典遊技が行われることから、ルーレット演出の構成は、演出種別7とそれ以外の演出種別1〜6とで大きく異なる。
最初に、ルーレット演出種別が演出種別7以外のルーレット演出(以下、「通常ルーレット演出」という)について説明する。図63(a)に示すように、通常ルーレット演出では、所定時間(演出パターン1、2では「7」秒、演出パターン3では「10」秒)の特定演出図柄の変動表示が行われてから、所定時間(いずれの演出パターン1〜3でも「3」秒)の特定演出図柄の停止表示が行われる。特定演出図柄の停止表示が終了すると共に、該ルーレット演出が終了する。
次に、ルーレット演出種別が演出種別7のルーレット演出(以下、「特別ルーレット演出」という)について説明する。なお、本実施の形態では、ルーレット演出種別7の場合はルーレット演出パターン3のみが選択されるようになっている。すなわち、特別ルーレット演出の演出時間は13秒ということになる。
図63(b)に示すように、特別ルーレット演出が開始されると、最初に7秒間の特定演出図柄の変動表示が行われる。該変動表示が終了すると、特別特典演出図柄の停止表示が行われる。そして、特別特典演出図柄の停止表示が行われて1秒経過すると(1秒間の特別特典演出図柄の停止表示が行われると)、再び特定演出図柄の変動表示が行われ、特別特典遊技が開始される。
ここで、特別特典遊技について説明する。特別特典遊技においては、通常特典遊技が複数回行われる。具体的には、特定演出図柄の変動表示及び通常特典演出図柄の停止表示が複数回繰り返して行われる。通常特典演出図柄の停止表示が行われると、ステップS1400の遊技特典制御処理において、その通常特典演出図柄に応じた遊技特典が加算される。
なお、特別特典遊技において用いられるリール画像は適宜に設定される。すなわち、特定演出図柄の変動表示において出現する特定演出図柄は、当該特別特典遊技で停止表示する通常特典演出図柄のみで構成されるようにしても、全ての通常特典演出図柄で構成されるようにすることもできる。また、通常特典演出図柄の変動表示はブランク(例えば、白)で構成されても良い。さらに、通常特典演出図柄とは異なる特定演出図柄であっても良い。
特別特典遊技における通常特別遊技の実行回数と、各通常特別遊技において停止表示される通常特典演出図柄の種類(獲得する遊技特典)と順番は、特別特典遊技パターンとして予め設定されている(図60〜図62参照)。図60〜図62の特別特典遊技内容に示されている「30p」、「50p」、「100p」が、その特別特典遊技パターンによる特別特典遊技において停止表示される通常特典演出図柄を表している。
本実施の形態では、特別特典遊技における通常特別遊技の実行回数は、2〜4回に設定されている。また、特別特典遊技における通常特別遊技において停止表示される通常特典演出図柄の種類は、通常ルーレット演出において停止表示され得る通常特典演出図柄となっている。
獲得された特典ポイントは、ステップS1250−19〜21により、遊技者に直接的に付与されることとなる。遊技者は、任意のタイミングで獲得した遊技特典を表す情報を遊技システムのサーバ500に送信し、特典ポイントに応じて、当該遊技機Yのコンテンツに係る特典画像や特典音声等の演出上の特典を獲得することができる。なお、遊技特典としては、特典ポイントなどの演出に係る特典に限られず、特別遊技や補助遊技といった遊技に関する直接的な利益以外に適宜に設定することができる。
このように、普通図柄抽選(当たり判定または普通図柄の変動表示)を契機にルーレット演出が実行される。そして、ルーレット演出が実行される際にはルーレット演出の演出内容を表す演出種別が判定される。ここで、特典付与モードであれば演出種別6又は演出種別7が選択され得る。すなわち、特典付与モードであると、遊技特典が付与される通常特典遊技又は特別特典遊技が実行され得る。一方、非特典付与モードであれば演出種別6又は演出種別7が選択されることはない。すなわち、非特典付与モードであると、通常特典遊技又は特別特典遊技が実行されることはない。このように、ルーレット演出による遊技特典の付与(通常特典演出図柄又は特別特典演出図柄の停止表示)を特典付与モードに限定することで、遊技特典の付与に興味がない遊技者に対して煩わし演出を実行することによる演出効果の低下を抑えることができる。
また、特典付与モードであるか非特典付与モードであるかで、ルーレット演出に係るリール構成が異なる。具体的には、図57に示すように、特典付与モードにおいて用いられるリール画像Lには、遊技特典に係る特定演出図柄(通常特典演出図柄及び特別特典演出図柄)が付されているが、非特典付与モードにおいて用いられるリール画像Lには、遊技特典に係る特定演出図柄は付されていない。よって、遊技特典の付与に興味がない遊技者に対して煩わし演出を実行することによる演出効果の低下を抑えることができる。
また、特典付与モードにおいて用いられるリール画像Lの通常特典演出図柄が付される位置には、非特典付与モードであるときには「×」マークの特定演出図柄が付されている。一方、特典付与モードにおいて用いられるリール画像Lの特別特典演出図柄が付される位置には、非特典付与モードであるときには団子のマークの特定演出図柄が付されている。このように、特典付与モードであるか非特典付与モードであるかでリール画像L全体を異ならせるのではなく、遊技特典に係る特定演出図柄の部分だけを異ならせることで、予め記憶しておくデータ量の増大を抑えることができる。
さらに、本実施の形態において、リール構成の種類は、非特典付与モードである場合と特典付与モードである場合とで特定演出図柄の配列が異なるリール構成の種類(非共通リール構成:1〜11、14)と、非特典付与モードである場合と特典付与モードである場合とで特定演出図柄の配列が同一のリール構成の種類(共通リール構成:12、13、15、16)とで構成されている。これにより、予め記憶しておくデータ量の増大を抑えることができると共に、特典付与モード/非特典付与モードによる遊技性の偏りを防止することができる。
また、本実施の形態では、特別特典遊技の最後には、当該ルーレット演出種別データの契機となる長当たり/特定特図結果/先読み演出モード/当たり2用のルーレット演出判定において選択され得るルーレット演出種別データに係る特定演出図柄が停止表示される。よって、特別ルーレット演出の演出効果を高めることができる。
また、上述したように、ルーレット演出種別6の場合、当該ルーレット演出の契機が長当たり>特定特図結果>先読み演出モード>当たり2の順で高いポイント(p)のマークの特定演出図柄でリール画像Lが停止し易くなっている。すなわち、ルーレット演出種別6の場合、当該ルーレット演出の契機が長当たり>特定特図結果>先読み演出モード>当たり2の順で、高いポイントの遊技特典を得られやすくなっている。例えば、リール構成の種類が「2」である場合、長当たり>特定特図結果>先読み演出モード>当たり2の順で「100pt」マークの特定演出図柄でリール画像Lが停止し易く、当たり2>先読み演出モード>特定特図結果>長当たりの順で「30pt」マークの特定演出図柄でリール画像Lが停止し易い(図57(b)参照)。このように、大当たり当選の期待度が高いときに高ポイントの特定演出図柄でリール画像Lが停止し易くなると、ルーレット演出で特別特典遊技が実行されず通常特典遊技しか実行されない場合でも、ポイントの内容によってその後の演出に対する期待度を変化させることが可能となり、遊技者に遊技に対する関心をより一層持たせることができるという効果を奏する。
また、ルーレット演出種別7である場合、当該特別特典遊技で獲得する遊技特典の合計の期待値は、当該ルーレット演出の契機が長当たり>特定特図結果>先読み演出モード>当たり2の順で高くなっている(図60〜図62参照)。例えば、「長当たり」の場合、400p(=100p×4回)獲得する特別特典遊技の特別特典遊技パターンが最も高い確率で選択される(図60参照)。一方、「当たり2」の場合、90p(=30p×3回)獲得する特別特典遊技の特別特典遊技パターンが最も高い確率で選択される(図62参照)。このように、ルーレット演出種別7が選択され、特別特典遊技が実行される場合、獲得ポイントの合計によって大当たり当選の期待度を変化させることが可能となり、遊技者の特別特典遊技に対する関心を高めさせることができるという効果を奏する。
なお、本実施の形態では、普図変動時間は、非時短遊技状態において「15.0」秒、時短遊技状態において「3.0」秒と、遊技状態毎に普通図柄判定結果に関わらず単一に設定されているが、何れの遊技状態においても又は一方の遊技状態においては、複数設定されており、該複数の中から選択して決定するようにすることもできる。この場合、普図変動時間は、普通図柄判定の判定結果に対応付けられ、普通図柄判定の判定結果に応じて所定の割合で割り振られ、普通図柄の判定結果に基づいて決定するようにすることもできる。換言すれば、普図変動時間は、普通図柄判定の判定結果の期待度を示唆するようにすることもできる。また、普図変動時間が複数設けられることに伴って、ルーレット演出の演出時間や開示時期も複数設定することも可能である。また、普図変動時間は、非時短遊技状態及び時短遊技状態と、遊技状態の種別に関わらず一定に設定することもできる。
また、ルーレット演出の演出態様(演出時間や開始時期、又は、演出内容など)は上記の例に限られず適宜に設定することができる。さらに、本実施の形態では、ルーレット演出は、1回の普通図柄の変動表示において行われているが、複数回の普通図柄の変動表示にまたがって、1回のルーレット演出を行うようにすることもできる。また、ルーレット演出における特定演出図柄の種類やリール構成も上記の例に限られない。
また、本実施の形態では、ルーレット演出は、普通図柄抽選を契機に行われるが、特別図柄抽選を契機に行うことも可能である。また、ルーレット演出の演出態様も適宜に設定することができる。また、本実施の形態ではルーレット演出は、非時短遊技状態においてのみ行われているが、時短遊技状態において行うことも可能である。また、反対に、非時短遊技状態においてルーレット演出を行わないようにすることも可能である。
また、通常特典遊技及び特別特典遊技の構成も上記の例に限られない。さらに、特別特典遊技における通常特別遊技の実行回数及び特別特典遊技において停止表示される通常特典演出図柄の種類も上記の例に限られない。また、特別特典遊技において停止表示される通常特典演出図柄の内容は、10p、30p等の遊技特典を加算するものだけではなく、「×2」、「×10」といった遊技特典を乗算するものでもよい。また、特別特典遊技終了以後に、当該特別特典遊技において獲得した遊技特典の合計を報知するようにすることもできる。
さらに、特典付与モード設定処理を行うための操作内容も上述の例に限られない。例えば、客待ち状態中に選択ボタン19Aの所定操作で特典付与モード設定処理を行うようにすることもできる。また、特典付与モード設定処理を行うための操作時期は、客待ち状態中に限らず、遊技中(例えば、特別図柄の変動表示若しくは停止表示又は大当たり遊技・小当たり遊技)に、選択ボタン19Aの操作により、特典付与モード設定処理のためのメニュー画面を画像表示装置14の表示領域140に表示し、所定の操作によって特典付与モード設定処理を行うようにすることもできる。
また、本実施の形態では、特典付与モードにおけるルーレット演出の通常特典演出図柄の停止表示によって遊技特典が付与され得るが、特典付与モードにおける特別演出図柄表示においても、又は、特別演出図柄表示においてのみ遊技特典を付与するようにすることもできる。なお、この場合、遊技特典の付与に関心を抱かない遊技者に対する演出効果の低下を抑えるために、非特典付与モードにおける特別演出図柄表示においては、遊技特典の付与を行わないようにすることができる。
ここで、遊技特典の付与が特別演出図柄表示で行われる例について、図67〜図69を用いて説明する。例えば、特別演出図柄が3列の特別装飾図柄(左側に配される左特別装飾図柄TZ1、中央に配される中特別装飾図柄TZ2〜、右側に配される右特別装飾図柄TZ3)で構成されるとする。この場合、非特典付与モード又は特典付与モードにおいて遊技特典を付与しない場合の特別装飾図柄の配列を図67(a)に示すようにし、特典付与モードにおいて遊技特典を付与する場合の特別装飾図柄の配列を図67(b)に示すようにすることができる。
図67(b)における「10pt」、「30pt」、「50pt」が、遊技特典の付与を表す特別装飾図柄(特典特別装飾図柄)を構成している。非特典付与モードにおける特別装飾図柄には特典特別装飾図柄が含まれておらず、特典付与モードにおいて遊技特典を付与する場合の特別装飾図柄には特典特別装飾図柄が含まれている。よって、図68に示すように、特典付与モードにおいて遊技特典を付与する場合の特別演出図柄の変動表示では、特典特別装飾図柄が間欠的に出現する。
そして、特別演出図柄の停止表示において、図69(a)〜図69(g)に示すように、様々な態様の特典特別装飾図柄の停止表示が行われる。ルーレット演出と同様に、停止表示した特典特別装飾図柄の数字が、遊技者に付与される特典ポイントとなる。なお、図69(h)は確変大当たりの当選を表す特別装飾図柄の停止表示の一例、図69(i)は通常大当たりの当選を表す特別装飾図柄の停止表示の一例、図69(j)はハズレを表す特別装飾図柄の停止表示の一例である。
なお、特典特別装飾図柄の停止表示を実行するための条件は適宜に設定される。ただし、特典付与モードであることが特典特別装飾図柄の停止表示の実行のための十分条件となる。例えば、確変大当たり又は通常大当たりに基づく時短遊技状態終了後の所定期間(例えば、10回の特別演出図柄表示が行われる期間)において、特典付与モード実行フラグがセットされていれば、特別演出図柄パターン決定処理(ステップS1308)において、特別演出図柄指定コマンドに基づいて遊技特典を付与するか否かの判定を行い、遊技特典を付与すると判定すると、図67(b)に示す特別装飾図柄を用いて特別演出図柄の変動表示を行い、特典特別装飾図柄の停止表示を行う。なお、特典付与モードであれば、遊技特典を付与しない場合でも、図67(b)に示す特別装飾図柄を用いて特別演出図柄の変動表示を行うことは可能である。
なお、特典付与モードにおける遊技特典の付与は、ルーレット演出によってのみ行うことも可能であり、特別演出図柄表示によってのみ行うことも可能である。さらには、特典付与モードにおける遊技特典の付与を、ルーレット演出と特別演出図柄表示の何れでも行うことが可能である。
なお、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限定されることなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)に用いることもできる。さらには、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。