JP5850436B2 - マイクロポンプユニット - Google Patents

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本発明は、生体の細胞を培養するために用いられるマイクロポンプユニットに関する。
細胞培養において、細胞を生体内に近い環境下で効率的に培養するために、生体組織の形状を模倣したマイクロ流路(φ10分の1mm以下)と、このマイクロ流路内の極微量(100万分の1リットル以下)の流体を送出するためのマイクロポンプ等を備えたマイクロポンプユニットを用いることが知られている。マイクロポンプユニットは、マイクロポンプを駆動して培養液を1〜2週間脈流の少ない安定した状態でマイクロ流路内の細胞に連続して供給し、細胞を成長させる。なお、培養液と共に細胞の分泌物をいっしょに送出することにより細胞の成長をより促進させることが知られており、マイクロ流路は循環流路であることが好ましいとされている。
この種のマイクロポンプユニットとして、ダイヤフラムポンプ、チューブポンプ、及びシリンジポンプ等が知られている。ダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムの撓みを増減させ、ポンプ室の内容積が増減することで流体流入側のバルブから流体を流入させ、流体吐出側のバルブから流体を吐出する(例えば、特許文献1参照)。また、チューブポンプは、ハウジングの円孤状内壁面に沿って配置された弾力性を有するチューブを駆動機構によって駆動される回転体によって順次圧閉してチューブ内の流体を送出する(例えば、特許文献2参照)。また、シリンジポンプは、固定された注射器のピストンを駆動機構によって移動させることにより、一定流量でシリンジ内の流体を吐出する(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−193979号公報 特開2012−087752号公報 特開1994−296690号公報
ところが、上述のようなダイヤフラムポンプやチューブポンプにおいては、極微量の細胞及び培養液を精度良く吐出することができるバルブやチューブを得ることが難しい。また、シリンジポンプにおいては、ピストンがシリンジの一端側から他端側へ移動するだけで往復運動しないので、細胞及び培養液を循環させることが難しい。また、これらのポンプは、ポンプ、バルブ、及びチューブ等の各種機材を組み合わせて使用するので、大型かつ高価となる。さらに、細胞培養においては、数多くの培養を迅速に行う必要があるので、細胞培養の度毎に各種機材を再使用するために消毒する煩雑な作業が障害となっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、極微量の細胞及び培養液を循環させて細胞を育成することができると共に、小型かつ安価で細胞培養の度毎の煩雑な作業を必要としないマイクロポンプユニットを提供することを目的とする。
本発明のマイクロポンプユニットは、複数枚の可撓性を有するシートを重ねることにより、細胞及び培養液を循環させるための環状路と、前記環状路に細胞及び培養液を出入りさせるための流入路及び排出路と、前記環状路に連結されて培養液を貯蔵すると共に前記環状路に補液するための容積可変のタンクと、を形成するシート状部材と、前記シート状部材の重ねられたシートの両外側表面に前記環状路、流入路及び排出路の各流路に沿って配設され、かつ、それら流路に沿って着磁された磁極を有するシート状の磁性材料と、前記環状路に対向して所定間隔をおいて配置され、流路方向に時系列に順次に励磁されることにより前記磁性材料に磁場を与え、前記環状路内で細胞及び培養液を送出する複数のポンプ用電磁石と、前記環状路、流入路及び排出路に対向して配置され、励磁されることにより前記磁性材料に磁場を与え、前記環状路、流入路及び排出路を開閉する複数のバルブ用電磁石と、を備え、前記磁性材料が配設されていないところのシート状部材のシートは貼り合わされており、シートの両外側に配設された前記磁性材料が互いに反発し合うことにより、前記磁性材料が配設されたところのシート状部材が撓んでシート間に前記流路に相当する空間が形成されており、前記バルブ用電磁石及びポンプ用電磁石励磁を制御することにより、前記環状路及びタンクに培養液を満たし、さらには前記環状路に細胞を入れて循環させると共に、前記タンクに貯蔵された培養液を前記環状路に補液して細胞を育成することを特徴とする。
このマイクロポンプユニットにおいて、前記環状路は、その一部区間を複数に分岐した並列路から形成され、各々の並列路に対向するように前記複数のポンプ用電磁石が配置され、前記複数の並列路の流体吐出動作及び休止動作がこれらの並列路間で交互に行われるように前記複数のポンプ用電磁石励磁を制御することにより、各並列路から細胞及び培養液が順次送出され、前記複数の並列路の合流点に流れる細胞及び培養液の脈流を低減することが好ましい。
本発明のマイクロポンプユニットによれば、複数のポンプ用電磁石及びバルブ用電磁石が励磁されることにより、シート状部材の磁性材料が磁力を受けてシート状部材が圧閉され、極微量の細胞及び培養液を送出し、さらにタンクに培養液を貯蔵してその培養液を補液するので、細胞及び培養液を環状路内で循環させて細胞を育成することができる。また、環状路、流入路、排出路及びタンクはシートを重ねることにより簡易に形成され、また、細胞及び培養液の循環や補液をアクチュエータ等によることなく、電磁石の励磁により行うので、マイクロポンプユニットを小型かつ安価とすることができる。また、そのようなマイクロポンプユニット全体が小型かつ安価なので、それを消毒し包装して使い捨て可能な状態で提供することができ、これにより、細胞培養の度毎に各種機材を再使用するために消毒する煩雑な作業を必要とせず、作業を迅速に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るマイクロポンプユニットの全体構成を示す分解斜視図。 (a)は同マイクロポンプユニットの上面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図、(d)は(a)のC−C線拡大断面図。 同マイクロポンプユニットが備えているポンプ用電磁石の磁極と磁性材料の磁極との関係を示す拡大断面図。 (a)乃至(c)は、同マイクロポンプユニットのポンプ作用を説明するための断面図。 (a)乃至(c)は、同マイクロポンプユニットを用いた細胞培養の手順を説明するための上面図。 (a)乃至(c)は、前図に続く同マイクロポンプユニットを用いた細胞培養の手順を説明するための上面図。 同マイクロポンプユニットのポンプの変形例を示す上面図。
本発明の一実施形態に係るマイクロポンプユニットについて、図1乃至図6を参照して説明する。図1乃至図3において、マイクロポンプユニット1は、シート状部材2と、このシート状部材2を収納するための収納部3と、を備えている。シート状部材2は、複数枚(本例では2枚)の扁平状の可撓性を有するシート21を重ねて成り、シート状部材2の上下両面には細胞及び培養液を流すための流路22の形状に沿って磁性材料4が配設されている。磁性材料4が配設されていないシート状部材2は貼り合わされており、流路22は形成されていない。磁性材料4は、流路22に沿って着磁された磁極を有し、シート状部材2の上下両面においてその着磁方向は同一となっている(図3参照)。そのため、それら磁性材料4が互いに反発し合うことにより、磁性材料4が配設されたシート状部材2は撓んで2枚のシート21間には流路22に相当する空間が形成されている。
流路22は、細胞及び培養液を循環させるための環状路23と、この環状路23に細胞及び培養液を出入りさせるための細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26と、を有している。細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26は、それらの一端をシート状部材2の一側面と一致させ、かつ他端を環状路23と接続するように互いに並列に延びるように形成されている。環状路23は、略矩形状を有しており、細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26と接続された一辺と対向する他辺にタンク27と連結するためのタンク連結路28を有している。タンク27は、培養液を貯蔵すると共に環状路23に補液するためのものであり、2枚のシート21の貼り合わせにより構成されればよく、大気又はタンク27への吐出圧力により収縮自在であり柔軟性を有し、容積可変となっている。
収納部3は、シート状部材2を補強するためのものであり、透明性を有する樹脂材料から成り、シート状部材2を載置するためのベース部31と、このベース部31を覆う蓋部32と、から構成されている。ベース部31及び蓋部32の重なり合う一側面には、流路22に細胞及び培養液を出入りさせるための開口33が設けられている。図1において、蓋部32の表面に描かれた点線は、シート状部材2が収納部3に収納されたとき、磁性材料4と対向する蓋部32の部分を示している。この部分に沿って所定の位置に、環状路23内の細胞及び培養液を送出するためのポンプとして機能するポンプ用電磁石51〜53及び環状路23、細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26を開閉するためのバルブとして機能するバルブ用電磁石54〜59がそれぞれ配置されている。
ポンプ用電磁石51〜53は、それぞれ細胞流入路24とタンク連結路28との間の環状路23に対向するように所定の間隔をおいて配置されている。また、バルブ用電磁石54〜56は、それぞれ細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26に対向するように配置されている。また、バルブ用電磁石57〜59は、それぞれタンク連結路28、タンク連結路28と排出路26との間の環状路23、及び排出路26と培養液流入路25との間の環状路23に対向するように配置されている。これらのポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59は、対向する磁性材料4に磁場を与える。ポンプ用電磁石51〜53によりポンプP(図2(a))が構成されている。
ポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59は、例えば鉄心にコイルを巻き付けて構成され、コイルに接続された励磁用電源(図示なし)によって励磁のオン、オフが交互に切り替えられる。この切り替えは、ポンプ用電磁石51〜53については、これらの順に時系列に移っていき、バルブ用電磁石54〜59については、流路22を開閉すべき各タイミングに行われる。
ポンプ用電磁石51〜53の両磁極は、環状路23に沿って並ぶ。ここで、各ポンプ用電磁石51〜53について、環状路23の上流側にある磁極を上流側磁極とし、下流側にある磁極を下流側磁極とする。各ポンプ用電磁石51〜53は、その励磁がオンのとき、上流側磁極及び下流側磁極がそれぞれN極及びS極となるように設定され、環状路23上に配設された磁性材料4は、上流側及び下流側をそれぞれN極及びS極としている。すなわち、各ポンプ用電磁石51〜53の励磁がオンのとき、ポンプ用電磁石51〜53の磁極と磁性材料4の磁極とが同極となる。バルブ用電磁石54〜59についても、上記ポンプ用電磁石51〜53と同様である。
ポンプ用電磁石51〜53は、ポンプ作用を確実に行わせるために、少なくとも3個以上並んで配置されることが好ましい。また、ポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59は、シート状部材2の上下両面側に設けられてもよい。こうすれば、シート状部材2を両面側から圧閉することができるので、細胞及び培養液の送出を確実に行うことができる。
次に、上記のようなマイクロポンプユニット1のポンプ作用について、図4(a)乃至(c)を参照して説明する。マイクロポンプユニット1が、前述の図2(c)に示す初期状態にあるとき、培養液を培養液流入路25を通して環状路23に注入させる。この状態では、いずれのポンプ用電磁石51〜53の励磁もオフしており、環状路23は、シート状部材2の上下両面に配設された磁性材料4同士の反発力により全開している。次に、図4(a)に示すように、ポンプ用電磁石51の励磁をオンすると、シート状部材2の上面において、ポンプ用電磁石51とこのポンプ用電磁石51から磁場を与えられた磁性材料4が同極となって、それらが互いに反発してポンプ用電磁石51下のシート状部材2が圧閉される。それにより、環状路23の上流側に滞留していた培養液が下流側へ送出される。
ポンプ用電磁石51の励磁をオンしたままで、図4(b)に示すように、ポンプ用電磁石52の励磁をオンすると、上記と同様に、ポンプ用電磁石52と磁性材料4が互いに反発してポンプ用電磁石52下のシート状部材2が圧閉される。図4の(a)から(b)の状態に移行する途上では、ポンプ用電磁石51下のシート状部材2は圧閉されたままなので、環状路23の中央に滞留していた培養液は、逆流することなく下流側へ送出される。その後、ポンプ用電磁石51の励磁をオフすれば、ポンプ用電磁石51下のシート状部材2は磁性材料4の反発力により環状路23を全開した元の状態に復元する。
ポンプ用電磁石52の励磁をオンしたままで、図4(c)に示すように、ポンプ用電磁石53の励磁をオンすると、ポンプ用電磁石53と磁性材料4が互いに反発して、ポンプ用電磁石53下のシート状部材2が圧閉される。図4の(b)から(c)の状態に移行する途上では、環状路23の下流側に滞留していた流体は、上記と同様に、逆流することなくさらに下流側へ送出される。その後、ポンプ用電磁石52,53の励磁を順次オフする。上記のような動作が繰り返されて、マイクロポンプユニット1のポンプ作用が行われる。
次に、マイクロポンプユニット1を用いた細胞培養の手順について、図5及び図6を参照して説明する。初期状態においては、いずれのポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59の励磁もオフしており、流路22は全開している。図5(a)に示すように、バルブ用電磁石54,57,59の励磁をオンして、細胞流入路24、タンク連結路28及び培養液流入路25と排出路26との間の環状路23をそれぞれ閉じる。また、バルブ用電磁石55,56,58の励磁はオフのままとし、流路を開状態としておく。その状態で、培養液流入路25を通して環状路23へ矢印のごとく培養液を注入し、ポンプ用電磁石51〜53を時系列に順次励磁することによりポンプ作用を行わせて、培養液を環状路23全体に行き渡らせる。
バルブ用電磁石54,59をオンしたまま、図5(b)に示すように、バルブ用電磁石57の励磁をオフしてタンク連結路28を開くと共に、バルブ用電磁石58の励磁をオンしてタンク連結路28よりも下流側の環状路23を閉じる。その状態で、上記と同様にポンプ作用を行うと、培養液はタンク連結路28よりも下流側の環状路23には流れることなく、タンク連結路28を通してタンク27に送り込まれて貯蔵される。
バルブ用電磁石59をオンしたまま、図5(c)に示すように、バルブ用電磁石54,58をオフして細胞流入路24及びタンク連結路28よりも下流側の環状路23を開き、バルブ用電磁石57をオンしてタンク連結路28を閉じる。その状態で、細胞流入路24を通して環状路23へ細胞を注入し、ポンプ作用によって細胞を環状路23全体に行き渡らせる。
バルブ用電磁石57をオンしたまま、図6(a)に示すように、バルブ用電磁石54,55,56をオンして細胞流入路24、培養液流入路25及び排出路26を閉じ、バルブ用電磁石59をオフして培養液流入路25と排出路26との間の環状路23を開く。その状態で、ポンプ作用によって環状路23内で脈流が少ない安定した状態において細胞及び培養液を循環させる。このとき、細胞は、培養液から養分を得て成長していく。また、培養液と共に細胞の分泌物をいっしょに循環させることにより、細胞の成長をより促進させることができる。
バルブ用電磁石54,55をオンしたまま、図6(b)に示すように、バルブ用電磁石56,57をオフして排出路26及びタンク連結路28を開く。それにより、排出路26から排液され、タンク27への吐出圧力が下がり、タンク27が収縮して貯蔵されていた培養液が環状路23に送出されて補液される。この補液により、細胞は培養液を補うことができる。なお、補液が終わると、バルブ用電磁石56をオンして排出路26を閉じて、前述の図6(a)のようにポンプ作用によって再び環状路23内で細胞及び培養液を循環させる。
図6(c)に示すように、バルブ用電磁石56の励磁をオフして排出路26を開き、バルブ用電磁石59の励磁をオンして培養液流入路25と排出路26との間の環状路23を閉じる。その状態で、ポンプ作用によって排出路26を通して排液して細胞を取り出す。以下に上記細胞培養の手順におけるバルブ用電磁石54〜59の開閉操作の一覧を示す。
本実施形態のマイクロポンプユニット1によれば、ポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59が励磁されることにより、磁性材料4が磁力を受けてシート状部材2が圧閉されて細胞及び培養液を送出し、さらにタンク27に貯蔵された培養液を環状路23に補液するので、細胞及び培養液を環状路23内で循環させて細胞を育成することができる。また、環状路23、細胞流入路24、培養液流入路25、排出路26及びタンク27はシート21を重ねることにより簡易に形成され、また、細胞及び培養液の循環や補液を高価なアクチュエータ等によることなく、安価なポンプ用電磁石51〜53及びバルブ用電磁石54〜59の励磁により行うので、マイクロポンプユニット1を小型かつ安価とすることができる。また、そのようなマイクロポンプユニット1全体が小型かつ安価なので、それを消毒し包装して使い捨て可能な状態で提供することができ、これにより、細胞培養の度毎に各種機材を再使用するために消毒する煩雑な作業を必要とせず、作業を迅速に行うことができる。
次に、マイクロポンプユニット1のポンプPの変形例について、図7を参照して説明する。このポンプPは、環状路23の一部区間を2つに分岐して互いに対向する並列路6,7と、これらの並列路6,7の合流点よりも下流側の環状路23に配置された脈流を調整するための脈流調整タンク8と、を備えている。各々の並列路6,7に対向するように、複数のポンプ用電磁石91〜96が配置されている。並列路6側に配置されているポンプ用電磁石91〜93と並列路7側に配置されているポンプ用電磁石94〜96とは、並列路6,7間で互いに対向し合わないように互い違いに配置されている。
このポンプPにおいて、ポンプ用電磁石91〜96の励磁は、ポンプ用電磁石91,94,92,95,93,96の順に行われて、ポンプ用電磁石91〜93によるポンプ作用とポンプ用電磁石94〜96によるポンプ作用とが交互に行われる。そのため、並列路6,7の流体吐出動作及び休止動作がこれらの並列路6,7間で交互に行われる。上記のようにポンプ位置が互い違いとなっていない場合にも、ポンプ作用が交互に行われるようにポンプ用電磁石91〜96を励磁すれば、上記と同等の作用が得られる。
脈流調整タンク8は、矩形状のシート状磁石をシート状部材2の上下両面にそれぞれ印刷又は貼り合わせたものであって、その上面側及び下面側において環状路23に沿って互いに逆方向に着磁している。そのため、脈流調整タンク8は、これらシート状磁石同士の引力によって密閉状態となっている。脈流調整タンク8と環状路23との上流側接続部分に細胞及び培養液による吐出圧力が加えられると、その接続部分が徐々に開放されて脈流調整タンク8内に細胞及び培養液が流れ込んで貯蔵される。脈流調整タンク8内に所定量の細胞及び培養液が貯まって所定圧力になると、脈流調整タンク8と環状路23との下流側接続部分が徐々に開放されて一定量の細胞及び培養液が送出される。
上記のようなポンプPによれば、ポンプ用電磁石91〜93及びポンプ用電磁石94〜96のポンプ作用が交互に行われるようにそれらを励磁することにより、並列路6,7の流体吐出動作及び休止動作がこれらの並列路6,7間で交互に行われる。これにより、各並列路6,7から細胞及び培養液が順次送出され、並列路6,7の合流点に流れる細胞及び培養液の脈流を低減することができる。また、そのように脈流が低減された状態において、脈流調整タンク8内に細胞及び培養液が貯蔵され、脈流調整タンク8内が所定圧力となったら一定量の細胞及び培養液が下流側へ送出されるので、脈流をさらに低減することができる。その結果、環状路23内を安定した状態にして細胞の育成をより促進させることができる。
本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、流路22の形状は上記に限られず、磁性材料4の形状によって種々の形状とすることができる。また、ポンプ用電磁石及びバルブ用電磁石の数も流路22の形状によって適宜決定すればよい。また、変形例に示したポンプPの並列路の数は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。
1 マイクロポンプユニット
2 シート状部材
23 環状路
24 細胞流入路(流入路)
25 培養液流入路(流入路)
26 排出路
27 タンク
4 磁性材料
51〜53,91〜96 ポンプ用電磁石
54〜59 バルブ用電磁石
6,7 並列路

Claims (2)

  1. 複数枚の可撓性を有するシートを重ねることにより、細胞及び培養液を循環させるための環状路と、前記環状路に細胞及び培養液を出入りさせるための流入路及び排出路と、前記環状路に連結されて培養液を貯蔵すると共に前記環状路に補液するための容積可変のタンクと、を形成するシート状部材と、
    前記シート状部材の重ねられたシートの両外側表面に前記環状路、流入路及び排出路の各流路に沿って配設され、かつ、それら流路に沿って着磁された磁極を有するシート状の磁性材料と、
    前記環状路に対向して所定間隔をおいて配置され、流路方向に時系列に順次に励磁されることにより前記磁性材料に磁場を与え、前記環状路内で細胞及び培養液を送出する複数のポンプ用電磁石と、
    前記環状路、流入路及び排出路に対向して配置され、励磁されることにより前記磁性材料に磁場を与え、前記環状路、流入路及び排出路を開閉する複数のバルブ用電磁石と、を備え、
    前記磁性材料が配設されていないところのシート状部材のシートは貼り合わされており、シートの両外側に配設された前記磁性材料が互いに反発し合うことにより、前記磁性材料が配設されたところのシート状部材が撓んでシート間に前記流路に相当する空間が形成されており、
    前記バルブ用電磁石及びポンプ用電磁石励磁を制御することにより、前記環状路及びタンクに培養液を満たし、さらには前記環状路に細胞を入れて循環させると共に、前記タンクに貯蔵された培養液を前記環状路に補液して細胞を育成することを特徴とするマイクロポンプユニット。
  2. 前記環状路は、その一部区間を複数に分岐した並列路から形成され、各々の並列路に対向するように前記複数のポンプ用電磁石が配置され、
    前記複数の並列路の流体吐出動作及び休止動作がこれらの並列路間で交互に行われるように前記複数のポンプ用電磁石励磁を制御することにより、各並列路から細胞及び培養液が順次送出され、前記複数の並列路の合流点に流れる細胞及び培養液の脈流を低減することを特徴とする請求項1に記載のマイクロポンプユニット。
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