JP5846048B2 - 画像処理装置および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超解像処理を用いて画像解像度を変換する画像処理装置、および撮像装置に関する。
撮影された画像を解像度変換して拡大する場合において、バイリニア法などの線形補間では、画像を撮影した光学系や撮像センサの特性により失われた成分を復元することは難しい。結果的にボケた拡大画像になることが多い。光学系や撮像センサの特性による劣化成分を復元する手法として再構成型超解像処理がある。再構成型超解像処理では、まず観測された低解像度画像から初期の高解像度画像を推定し、そこから劣化モデルに基づき観測画像である低解像度画像を推定したシミュレーション画像を生成する。当該シミュレーション画像と実際の観測画像の誤差を最小にするように上述の高解像度画像を更新する。収束するまで更新処理を繰り返すことにより、最終的な高解像度画像を求める。上述の再構成型超解像処理の古典的な手法として逆投影法が良く知られている(例えば、特許文献1参照)。
再構成超解像処理において、劣化モデルと観測画像との誤差分を逆投影することで、画像の先鋭化によるボケ除去が可能である。しかしながら、想定した劣化モデルが実際の撮像光学特性を正確に反映していないと十分な効果が期待できない。劣化モデルで最も重要なのは、光学系の伝達関数を意味する点広がり関数である。画像における点広がり関数(点像分布関数ともいう)は、ある点光源を撮影したときに、その点がどれだけ広がるかを意味しており、結果二次元の係数行列により表すことができる。再構成型超解像処理では、点広がり関数と入力画像を畳み込み積分することで、シミュレーション画像を生成する。
特開平8−336522号公報
一般的に、低コストな光学系は点広がり関数の広がりが大きく、それを表現する係数行列の要素数も大きくなる。畳み込み積分は要素数分の積和算に相当し、点広がり関数の係数行列が大きくなれば、乗算器、加算器の増加は勿論のこと、畳み込み積分の入力、中間値、結果などを一時保存するためのレジスタの増加など、回路規模が増大するという問題が生じる。さらに再構成型超解像の場合、点広がり関数と同じ大きさの逆投影関数との畳み込み積分も必要となるため、こちらの処理の回路規模も増大する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理規模の増大を抑制しながら、高精度な解像度変換を実現する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の画像処理装置は、撮像された観測画像の推定される高解像度画像と、撮像系を模した点広がり関数を畳み込み積分する第1畳み込み積分部と、第1畳み込み積分部により生成される画像を、観測画像の解像度にダウンサンプリングするダウンサンプリング部と、観測画像と、ダウンサンプリング部によりダウンサンプリングされた画像との誤差を算出する誤差算出部と、誤差算出部により生成される誤差を、当該高解像度画像の解像度にアップサンプリングするアップサンプリング部と、アップサンプリング部によりアップサンプリングされた誤差と、当該点広がり関数に対応する逆投影関数を畳み込み積分する第2畳み込み積分部と、当該高解像度画像に、第2畳み込み積分部により生成される逆投影成分を加算して当該高解像度画像を更新する加算部と、を備える。逆投影関数は、点広がり関数の各係数を2乗した関数で近似される。第2畳み込み積分部は、当該誤差に、当該逆投影関数が低次元化された関数を複数回畳み込み積分する。点広がり関数は、係数が点対称に配置された二次元フィルタで規定される。
本発明によれば、処理規模の増大を抑制しながら、高精度な解像度変換を実現できる。
本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 係数が点対称な二次元フィルタを説明するための図である。 図3(a)−(b)は、二次元フィルタの一例を示す図である。 第1畳み込み積分部の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す図である。
まず本発明の実施の形態に係る画像処理装置を詳細に説明する前に、本実施の形態に係る原理を説明する。本実施の形態では再構成型超解像処理を用いる。再構成型超解像処理のアルゴリズムは既存の一般的なものを使用するため、その詳細な説明は省略する。以下、本実施の形態に特有のアルゴリズムを簡単に説明する。
まず撮影により得られる観測画像gは、下記(式1)のようにモデル化できる。
ここで、fは正解の高解像度画像であり、観測画像(低解像度画像)gから正解の高解像度画像fを復元することが超解像処理の目的となる。hは光学系の劣化に起因する演算子であり、一般的には点広がり関数を意味する。σはセンサ(例えば、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ)による標本化を示すダウンサンプリング演算子である。Noiseは加法性ノイズ項である。
上記(式1)に示したモデルを用いて、第n回目の反復再構成結果である高解像度画像f(n)から生成したシミュレーション画像g(n)は下記(式2)で表される。
ここで、↓sは1/sにダウンサンプリングすることを示す演算子である。*hは点広がり関数hとの畳み込み積分を示す。上記(式2)により高解像度画像f(n)に対し、点広がり関数hで光学系のボケを加味し、センサの解像度にまでダウンサンプリングした結果、即ち撮影系をシミュレーションした結果が得られる。
従って、上記(式2)で用いた演算子が完全に撮影系を表現し、かつ第n回目の反復再構成結果である高解像度画像f(n)が正解の高解像度画像fならば、下記(式3)の関係が成り立つ。
次に、第(n+1)回目の反復再構成結果である高解像度画像f(n+1)は下記(式4)の漸化式で表される。
ここで、↑sはs倍にアップサンプリングすることを示す演算子である。pは逆投影関数である。一般的に逆投影関数は点広がり関数から計算できる。上記(式4)から分かるように、第(n+1)回目の反復再構成結果である高解像度画像f(n+1)を求めるには、第n回の反復再構成結果である高解像度画像f(n)から求められるシミュレーション画像g(n)と観測画像gとの誤差分(g−g(n))をアップサンプリングして、逆投影関数pと畳み込みする処理が必要になる。
以下、点広がり関数hと画像fとの畳み込み積分について説明する。簡略化のため一次元の畳み込みを例に説明する。一次元画像fのxの位置の画素値をf(x)とすると、画素値f(x)と点広がり関数h(a)の畳み込みは下記(式5)で表される。
ここで、要素数3の点広がり関数h(a)を下記(式6)で表すと、一次元画像fに対して、この点広がり関数hとの畳み込みを2回反復した(f*h)*hは下記(式7)となる。
ここで、要素数5の点広がり関数h’(a)を下記(式8)とすると、上記(式7)は要素数5の点広がり関数h’(a)と一次元画像fとの畳み込み積分に等しくなる。即ち、要素数3の点広がり関数h(a)との畳み込み積分を2回反復することで、要素数5の点広がり関数h’(a)との畳み込み積分が処理されたことになる。
逆投影関数との畳み込みも同様に、反復により要素数を拡大することができる。逆投影関数pは点広がり関数hの逆関数として与えられる。一般に、この解を求める問題は不良設定問題であり解は不定である。そのため、点広がり関数hが中心を基準として点対称であるとし、逆投影関数p(a)を下記(式9)のように定義する手法がよく用いられている。即ち、点広がり関数hの各係数を2乗することで逆投影関数p(a)を近似する。
この手法は、フーリエ変換などを用いて点広がり関数hの逆関数を厳密に求める手法と比較して、簡便である。また逆投影関数pの係数が全て正となるため、数値の取扱いも容易である。また本実施の形態に係る超解像度処理のように反復再構成される演算処理では、逆投影関数pの近似誤差も無視できる程度に低減されることが一般的に実証されている。
上記(式9)の点広がり関数h(a)を上記式(6)で置き換えた、要素数3の逆投影関数p(n)を下記(式10)で表す。
一次元画像fに対して、この要素数3の逆投影関数p(a)との畳み込み積分を2回反復した場合に相当する、要素数5の逆投影関数p’(a)は下記(式11)で表される。
本来、設定される逆投影関数p’’(a)は、上記(式9)の点広がり関数h(a)を上記(式8)の点広がり関数h’(a)で置き換えた下記(式12)になる。
従って、2回反復による要素数拡大は、上記(式12)の逆投影関数p’’(a)に比較して収束性の低下を招くが、要素の総和が1になるように正規化することで、一般に収束条件を満たすことができる。
以上の一次元の処理を、画像に合わせた二次元処理にすることで、実際の画像に対しても、低要素数の畳み込み積分の反復により、高要素数の畳み込み積分を用いた再構成型超解像処理が実現できる。また3回以上の反復を繰り返すことにより、更なる要素数拡大が可能である。以下、この原理を使用した、本発明の実施の形態に係る画像処理装置を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置100の構成を示す図である。画像処理装置100は、画像拡大部10、高解像度画像保持部20、加算部30、第1畳み込み積分部40、ダウンサンプリング部50、誤差算出部60、アップサンプリング部70、第2畳み込み積分部80および判定部90を備える。
画像拡大部10は、入力される観測画像を拡大して高解像度画像を生成する。この高解像度画像は初期の推定シミュレーション画像となる。画像拡大部10は例えば、入力される観測画像を線形補間して拡大する。線形補間の一例としてバイリニア法を用いることができる。なお再構成型超解像処理では目標画像の推定処理が繰り返されるため、初期推定画像の品質は本質的に重要ではないが、初期推定画像が最終的な目標画像に近いほど超解像処理の反復収束が速くなる。画像拡大部10は、生成した高解像度画像を高解像度画像保持部20に格納する。
なお画像拡大部10はアップサンプリング部70と兼用することができる。両者を兼用すれば、両者の画像拡大法を共通にする必要があるが回路規模を低減できる。
高解像度画像保持部20は、画像拡大部10から入力される推定高解像度画像または加算部30から入力される推定高解像度画像を一時保持するフレームバッファである。高解像度画像保持部20は、反復再構成の初回は画像拡大部10から入力される推定高解像度画像を保持し、2回目以降は加算部30から入力される推定高解像度画像を保持する。
加算部30は、高解像度画像保持部20から読み出した推定高解像度画像に、第2畳み込み積分部80により生成される逆投影成分を加算して新たな推定高解像度画像を生成する。加算部30は、この推定高解像度画像を高解像度画像保持部20に上書きするとともに、第1畳み込み積分部40に出力する。
第1畳み込み積分部40は、加算部30から入力される推定高解像度画像と、撮像系を模した劣化関数である点広がり関数を畳み込み積分する。その際、当該推定高解像度画像に、当該点広がり関数が低次元化された関数を複数回畳み込み積分する。また本実施の形態では点広がり関数を、M(Mは2以上の整数)×N(Nは2以上の整数)の二次元フィルタで規定し、当該二次元フィルタの係数を、中心を基準として点対称に等しくなるよう配置する。
図2は、係数が点対称な二次元フィルタを説明するための図である。図2では点広がり関数h(i,j)を5×5のフィルタで規定する例を示している。このフィルタではh(2,2)が中心となる。このh(2,2)を中心に係数が点対称形状に配置される。即ち、各係数が以下の関係を満たすよう配置される。h(0,0)=h(4,4)、h(0,1)=h(4,3)、h(0,2)=h(4,2)、h(0,3)=h(4,1)、h(0,4)=h(4,0)、h(1,0)=h(3,4)、・・・、h(i,j)=h(M−1−i,N−1−j)、・・・、h(2,1)=h(2,3)、h(2,2)=h(2,2)。
以下の説明では、第1畳み込み積分部40において5×5のフィルタを低次元化した3×3のフィルタを使用する例を挙げる。第1畳み込み積分部40は、加算部30から入力される推定高解像度画像に、3×3のフィルタで規定される低次元化された点広がり関数を2回反復して畳み込み積分する。これにより当該推定高解像度画像に、5×5のフィルタで規定される点広がり関数を畳み込み積分する場合と同様のフィルタリング処理を適用できる。
図3(a)−(b)は、二次元フィルタの一例を示す図である。図3(a)は5×5のフィルタを示し、図3(b)は3×3のフィルタを示す。図3(b)に示すフィルタの2回反復の畳み込み積分で得られる画像と、図3(a)に示すフィルタの1回の畳み込み積分で得られる画像は実質的に等価となる。このように畳み込み積分を反復すると、フィルタの構成を簡素化できる。
図1に戻り、ダウンサンプリング部50は、第1畳み込み積分部40により生成された画像をダウンサンプリングして、上述の観測画像と同じ解像度を持つ推定低解像度画像を生成する。誤差算出部60は、ダウンサンプリング部50により生成された推定低解像度画像と、上述の観測画像との誤差を算出する。誤差算出部60は算出した誤差をアップサンプリング部70および判定部90に出力する。アップサンプリング部70は、誤差算出部60により算出された誤差を、高解像度画像保持部20に保持される推定高解像度画像の解像度にアップサンプリングする。
第2畳み込み積分部80は、アップサンプリング部70によりアップサンプリングされた誤差画像と、点広がり関数の逆関数となるべき逆投影関数を畳み込み積分する。本実施の形態では逆投影関数に、点広がり関数の各係数を2乗した関数を使用する。上述したようにこの関数は、一般的によく使用される逆投影関数の近似関数である。
第2畳み込み積分部80は第1畳み込み積分部40と同様に、当該誤差画像に、低次元化された逆投影関数を複数回畳み込み積分する。また逆投影関数を、点広がり関数と同様にM×Nの二次元フィルタで規定する。
以下の説明では第1畳み込み積分部40と同様に、第2畳み込み積分部80において5×5のフィルタを低次元化した3×3のフィルタを使用する例を挙げる。第2畳み込み積分部80は、アップサンプリング部70から入力される誤差画像に、3×3のフィルタで規定される低次元化された逆投影関数を2回反復して畳み込み積分する。これにより当該誤差画像に、5×5のフィルタで規定される逆投影関数を畳み込み積分する場合と同様のフィルタリング処理を適用できる。
以下、第1畳み込み積分部40および第2畳み込み積分部80の構成例について説明する。第1畳み込み積分部40と第2畳み込み積分部80は同様の回路構成を採用できるため、以下の第1畳み込み積分部40の回路構成についての説明は、処理すべきデータおよび入出力先を除き、第2畳み込み積分部80の回路構成にもそのままあてはまる。
第1畳み込み積分部40をハードウェアで構成する場合、M×N個の乗算器と、M×N個の乗算器のそれぞれの出力値を合算するための少なくとも一つの加算器を含む構成が一般的である。
図4は、第1畳み込み積分部40の構成例を示す図である。図4は3×3のフィルタを採用する場合の典型的なハードウェア構成を描いている。第1畳み込み積分部40は、9個の乗算器M1〜M9、4個の加算器A1〜A4、スイッチSW1、ワークメモリWM1を含む。
第1乗算器M1は、加算部30から入力される推定高解像度画像の画素f(x-1,y-1)と、低次元化された逆投影関数の係数h(1,1)を乗算する。第2乗算器M2は、当該推定高解像度画像の画素f(x,y-1)と、当該関数の係数h(0,1)を乗算する。第3乗算器M3は、当該推定高解像度画像の画素f(x+1,y-1)と当該関数の係数h(-1,1)を乗算する。第1加算器A1は、第1乗算器M1、第2乗算器M2および第3乗算器M3のそれぞれの出力値を加算する。
第4乗算器M4、第5乗算器M5、第6乗算器M6および第2加算器A2、並びに第7乗算器M7、第8乗算器M8、第9乗算器M9および第3加算器A3も、第1乗算器M1、第2乗算器M2、第3乗算器M3および第1加算器A1と同様に演算する。
第4加算器A4は、第1加算器A1、第2加算器A2および第3加算器A3のそれぞれの出力値を加算する。スイッチSW1は第4加算器A4の出力値をワークメモリWM1に出力するか、ダウンサンプリング部50に出力するか切り替える。スイッチSW1はまず、第4加算器A4の出力端子とワークメモリWM1の入力端子を接続させる。当該推定高解像度画像の各画素の1回目のフィルタ処理後の画素値はワークメモリWM1に順次、記憶される。当該推定高解像度画像の全画素のフィルタ処理が終了すると、スイッチSW1は、第4加算器A4の出力端子の接続先を、ワークメモリWM1の入力端子からダウンサンプリング部50の入力端子に切り替える。
次に乗算器M1〜M9および加算器A1〜A4は、ワークメモリWM1に記憶された1回目のフィルタ処理後の推定高解像度画像の各画素を、1回目のフィルタ処理と同様にフィルタ処理する。この2回目のフィルタ処理後の各画素値はダウンサンプリング部50に順次、出力される。ワークメモリWM1に記憶されている推定高解像度画像の全画素のフィルタ処理が終了すると、加算部30から入力された推定高解像度画像と逆投影関数の畳み込み積分が終了する。その後、スイッチSW1は第4加算器A4の出力端子の接続先を、ダウンサンプリング部50の入力端子から入力ワークメモリWM1の入力端子に切り替える。
図4に示す3×3フィルタと同様のハードウェア構成で、5×5フィルタを作成する場合、少なくとも25個の乗算器が必要になる。フィルタのタップ数を増やすとさらに多くの乗算器が必要になる。
図1に戻り、第2畳み込み積分部80は生成した逆投影成分を加算部30に出力する。加算部30はその逆投影成分を、高解像度画像保持部20にその時点で保持されている推定高解像度に加算し、当該高解像度画像を更新する。以下、第1畳み込み積分部40、ダウンサンプリング部50、誤差算出部60、アップサンプリング部70および第2畳み込み積分部80による新たな逆投影成分の生成、並びに加算部30による推定高解像度画像の更新が繰り返される。
判定部90は、この反復再構成処理の終了判定をする。例えば誤差算出部60により算出された誤差が、設定値より小さくなったとき終了と判定してもよい。また繰り返し回数が設定回数を超えたとき終了と判定してもよい。また両者をOR条件として併用してもよい。判定部90は、終了と判定すると高解像度画像保持部20に終了信号を出力する。高解像度画像保持部20は、判定部90から反復再構成処理の終了信号を受けると、その時点で保持している推定高解像度画像を、超解像度処理の出力画像として外部に出力する。
本実施の形態に係る画像処理装置100の適用例として以下、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、業務用のカメラレコーダなどの撮像装置に適用する例を説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る撮像装置500の構成を示す図である。撮像装置500は撮像部200および処理部300を備える。撮像部200は、レンズ210、撮像素子220、信号処理部230を含む。レンズ210を介して撮像素子220に入射される光は、撮像素子220により電気信号に変換される。撮像素子220にはCCD(Charge Coupled Device Image Sensor) イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを採用できる。信号処理部230は、撮像素子220から入力される信号に対してA/D変換、ノイズ除去などの信号処理を施す。
処理部300は、超解像度処理装置100a、映像エンジン310、CPU320、メモリ330を含む。超解像度処理装置100aには上述の画像処理装置100を適用する。超解像度処理装置100aは、撮像部200により撮像された画像信号を高解像度化する。超解像度処理装置100aで使用される点広がり関数は、レンズ210、撮像素子220および信号処理部230による画像劣化を模した関数が使用される。
映像エンジン310は、撮像部200から入力される画像信号または超解像度処理装置100aにより高解像度化された画像信号に対して、各種の画像補正および符号化を施す。映像エンジン310により各種の画像処理が施された画像信号は、図示しないファインダに表示されるとともに、図示しない記録メディアに記録される。なお図5では超解像度処理装置100aを映像エンジン310と別に描いているが、超解像度処理装置100aは映像エンジン310に内蔵されていてもよい。
以上説明したように本実施の形態では、点広がり関数を中心を基準に点対象形状に設定し、逆投影関数の各要素を、対応する点広がり関数の各要素の2乗に設定する。この条件下で再構成型超解像処理を実行する。その際、シミュレーション画像と、要素数が相対的に少ない点広がり関数との畳み込み積分を反復する。また逆投影成分とすべき誤差画像と、要素数が相対的に少ない逆投影関数との畳み込み積分を反復する。これにより、処理規模の増大を抑制しながら、要素数が相対的に大きい点広がり関数で光学系を精緻にモデル化できる。従って処理規模の増大を抑制しながら、十分なボケ回復効果のある良好な解像度変換画像を得ることができる。
タップ数の小さなフィルタを反復処理すれば、タップ数の大きなフィルタの使用に相当するフィルタ効果を得ることができる。タップ数を小さくすれば、乗算器、加算器、レジスタなどの回路素子を減らすことができる。
ところで点広がり関数の係数と、逆投影関数の係数は独立に決定できない。点広がり関数と逆投影関数は、ある特定の関係を満たさないと反復処理が収束しなくなり、良好な解像度変換画像を得ることができなくなる。タップ数の小さいフィルタを反復処理する手法を反復再構成型の超解像処理に適用する場合、超解像処理が収束するように点広がり関数および逆投影関数のそれぞれの係数を設定する必要がある。
そこで本実施の形態では点広がり関数の係数を、中心を基準に点対称形状に設計する。仮に係数が点対称形状でないフィルタで反復処理すると、劣化成分の偏りが意図しない態様に分散する場合が発生し得る。なお、より高精度な解像度変換画像を得るため、点広がり関数の係数を、中心を基準に同心円に対称な形状としてもよい。即ち中心に隣接する周囲8個の係数を同一とし、さらにその外側の16個の係数も同一とする。それより外側も同様である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では第1畳み込み積分部40と第2畳み込み積分部80の両方でタップ数が小さいフィルタを反復処理する例を挙げた。この点、両者のいずれか一方は、低次元化されていないオリジナル関数の係数に対応するタップ数のフィルタを用い、1回の処理でフィルタ処理してもよい。
また上述の実施の形態では説明の簡単のため、5×5のフィルタを3×3のフィルタの2回反復処理で実現する例を挙げた。本発明はフィルタのタップ数が大きくなればなるほど効果が大きくなる。削減できる乗算器の数が大きくなり、回路規模削減の効果が大きくなる。
また上述の実施の形態では第1畳み込み積分部40および第2畳み込み積分部80をハードウェア処理することを前提に説明したが、必ずしもハードウェア処理に限定されるものではない。ソフトウェア処理で実現する場合でも、係数の値を一時保持するためのメモリ空間を節約できるため、回路規模の低減につながる。
また上述の説明では、本実施の形態に係る画像処理装置100を撮像装置500に適用する例を挙げたが、それに限るものではなく、TV、プロジェクターなどの表示装置、HDDレコーダなどの記録再生装置にも適用可能である。その場合、上述の点広がり関数を作成するためのカメラパラメータが取得される必要がある。
100 画像処理装置、 10 画像拡大部、 30 加算部、 40 第1畳み込み積分部、 50 ダウンサンプリング部、 60 誤差算出部、 70 アップサンプリング部、 80 第2畳み込み積分部、 500 撮像装置、 200 撮像部。

Claims (5)

  1. 撮像された観測画像の推定される高解像度画像と、撮像系を模した点広がり関数を畳み込み積分する第1畳み込み積分部と、
    前記第1畳み込み積分部により生成される画像を、前記観測画像の解像度にダウンサンプリングするダウンサンプリング部と、
    前記観測画像と、前記ダウンサンプリング部によりダウンサンプリングされた画像との誤差を算出する誤差算出部と、
    前記誤差算出部により生成される誤差を、前記高解像度画像の解像度にアップサンプリングするアップサンプリング部と、
    前記アップサンプリング部によりアップサンプリングされた誤差と、前記点広がり関数に対応する逆投影関数を畳み込み積分する第2畳み込み積分部と、
    前記高解像度画像に、前記第2畳み込み積分部により生成される逆投影成分を加算して前記高解像度画像を更新する加算部と、を備え、
    前記逆投影関数は、前記点広がり関数の各係数を2乗した関数で近似され、
    前記第2畳み込み積分部は、前記誤差に、前記逆投影関数が低次元化された関数を複数回畳み込み積分し、
    前記点広がり関数は、係数が点対称に配置された二次元フィルタで規定されることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記逆投影関数は、M(Mは2以上の整数)×N(Nは2以上の整数)の二次元フィルタで規定され、
    前記第2畳み込み積分部は、
    M×N個の乗算器と、
    前記M×N個の乗算器のそれぞれの出力値を合算するための少なくとも一つの加算器と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1畳み込み積分部は、前記高解像度画像に、前記点広がり関数が低次元化された関数を複数回畳み込み積分し、
    前記第1畳み込み積分部は、
    M×N個の乗算器と、
    前記M×N個の乗算器のそれぞれの出力値を合算するための少なくとも一つの加算器と、
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記観測画像を線形補間して、初期の前記高解像度画像を生成する画像拡大部を、さらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像を高解像度化する請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
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