<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を斜め前方から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、図2に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が固定されている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図3に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15(図4参照)とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
内枠13における回動基端側の端部には、前扉枠14が回動可能に取り付けられており、同前扉枠14は正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13における回動基端側の端部には、図4に示すように、裏パックユニット15が回動可能に取り付けられており、同裏パックユニット15が正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図3に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を遊技機前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21(図1参照)が形成されており、その窓部21はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
図3に示すように、枠体20には窓部21を囲むようにしてガラスユニット設置部22が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部22は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部21が配設されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部22に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有するガラスパネル31,32と、それらガラスパネル31,32を保持するガラスホルダ33とを備えている。ガラスホルダ33は、窓部21に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31,32が収容されている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部21の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。より詳しくは、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯する機能が付与されたトップランプ部25が設けられ、窓部21の左右両側には賞球払出中に点灯する機能が付与されたサイドランプ部26が設けられている。また、トップランプ部25の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
図2に示すように、前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
上側膨出部28において上皿28a(遊技球の貯留領域)よりも前側となる部位には、遊技者らにより手動操作される操作スイッチユニット40が設けられている。操作スイッチユニット40は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせることを目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置である。操作スイッチユニット40の具体的な構成や、その操作に基づく所定の演出については後に詳しく説明する。
下側膨出部29と横並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル45が設けられている。遊技球発射ハンドル45が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿28aに通じる前扉側上皿通路と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿28aに導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿29aに導かれる。
次に、図5に基づき内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においては、図3と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース60を主体に構成されている。樹脂ベース60の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図2の左側)には、それら支持金具71,72に対応させて軸受け金具57,58が設けられている。支持金具71,72には軸部が形成されており、それら軸部が前扉枠14の軸受け金具57,58の軸受け孔に挿入されることで内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら支持金具71,72及び軸受け金具57,58は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材59が複数設けられている(図3参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材59に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図4に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース60の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース60の前面における略中央部分には、遊技盤80を収容する遊技盤収容部61が形成されている。遊技盤収容部61は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤80を収容する収容空間を区画形成しており、樹脂ベース60に取り付けられた遊技盤80がその収容空間に嵌まった状態となっている。
遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が遊技盤収容部61の開放部分を通じて樹脂ベース60の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル31,32によって覆われている。後側のガラスパネル32は、遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図6に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84及び可変表示ユニット85等がそれぞれ設けられている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口86が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口86を通って遊技領域PEから排出される。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘87が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘87や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
可変入賞装置82は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置82の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、同可変入賞装置82の開放が複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として繰り返されるように設定されている。
可変表示ユニット85は遊技盤80の中央上寄りに配置されており、その下方に作動口83a,83bが配置されている。より詳しくは、作動口83a,83bは、作動口83aを上側、作動口83bを下側として上下に並設されている。下側の作動口83bには、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物が設けられている。電動役物は、作動口83bへの入球が不可又は困難となる閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、当該閉鎖状態よりも遊技球の入球が容易となる開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り替え可能となっており、上記スルーゲート84への入賞に基づく抽選に当選した場合に主制御装置によって開放状態となるように制御される。電動役物の開閉態様としては、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が低くなるように設定された低頻度サポートモードと、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が高くなるように設定された高頻度サポートモードとが設定されており、各作動口83a,83bへの入球に基づく抽選によって所定の当たり結果となった場合に低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行される構成となっている。
可変表示ユニット85及び作動口83a,83bは、遊技性を司る部位であり遊技者の注意が集まりやすい。それら可変表示ユニット85及び作動口83a,83bを遊技機中央において上下に並べて配置することで両者間での視線の移動量を抑え、遊技者の目に生じる負担の低減に貢献している。
可変表示ユニット85は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置94を備えている。図柄表示装置94は、液晶ディスプレイ(表示画面94a)を備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御されている。具体的には、表示画面94aにおいては、左,中,右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示される。そして、大当たり発生時には、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示され、特別遊技状態へと移行される。なお、表示画面94aにおける表示態様を以下のように変更してもよい。すなわち、上段,中段,下段に並べて図柄を表示し、それら図柄を左右方向にスクロールさせるようにして変動表示させてもよい。
また、可変表示ユニット85は、図柄表示装置94を囲むようにして形成されたセンターフレーム95を備えている。センターフレーム95の上部には、第1特定ランプ部96及び第2特定ランプ部97が設けられている。また、センターフレーム95の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部98,99が設けられている。下側の保留ランプ部98は、図柄表示装置94及び第1特定ランプ部96に対応しており、遊技球が作動口83a,83bを通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部98の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部99は、第2特定ランプ部97に対応しており、遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部99の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
また、センターフレーム95において表示画面94aの側方(左側)に位置する部分には、上記操作スイッチユニット40が操作された場合にその操作回数を示唆する操作回数表示部95aが設けられている。操作回数表示部95aは、縦方向に複数の発光体(LED)が並べて実装された発光基板とそれを覆う透明カバーとを有してなり、後述する表示制御装置に対して電気的に接続されている。操作回数表示部95aは、操作スイッチユニット40の操作が繰り返されることで下側の発光体から順に点灯するように、その表示内容が表示制御装置によって制御される。
再び図5を用いて説明すれば、樹脂ベース60における遊技盤収容部61(遊技盤80)の下方には、遊技球発射ハンドル45の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が後述する補強プレートを介して樹脂ベース60に取り付けられている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、後述する遊技領域区画部材と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが隙間を隔てて斜めに対峙するように配置されている。このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図3参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1等に示した下皿29aに排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
また、樹脂ベース60には、遊技盤収容部61からの遊技盤80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能なロック装置が複数設けられている。ロック装置はロック状態にて遊技盤80の前面に当接する当接部を有しており、同当接部が遊技盤80の前面に当接することによって遊技盤80の前扉枠14側への変位が抑えられることとなる。
樹脂ベース60において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース60を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を覆うようにして通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース60に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図3参照)が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース60において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース60によって支持されている。また、樹脂ベース60にはシャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図7を参照して内枠13(樹脂ベース60及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図7は内枠13の背面図である。
樹脂ベース60の背面における回動基端側(図7の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース60の背面には、裏パックユニット15を内枠13に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように樹脂ベース60における遊技盤収容部61の底部分には樹脂ベース60の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース60の背面側に開放された中央開口64が形成されており、その中央開口64が遊技盤収容部61に収容された遊技盤80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤80の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口64を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、図8に基づき遊技盤80の背面の構成について詳細に説明する。図8は遊技盤80を後方から見た斜視図である。
遊技盤80の背面には、可変表示ユニット85(図6参照)を遊技盤80に対して搭載する合成樹脂製の台座部材141が固定されている。台座部材141は、遊技盤80側に開放された略箱状をなしており遊技盤80の背面のほぼ全域を覆っている。台座部材141の一部は樹脂ベース60の中央開口64を通じて同樹脂ベース60の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置94(図6参照)と、その図柄表示装置94を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置94及び表示制御装置は前後方向(樹脂ベース60の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、遊技盤80には、表示制御装置の後方に位置するようにして音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
音声ランプ制御装置ユニット142の下方には、台座部材141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
台座部材141において遊技盤80の背面と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82,上作動口83a,下作動口83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下方に集合する構成となっている。つまり、台座部材141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口86についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口86を介して排出通路内に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチと、可変入賞装置82に入賞した遊技球を検知するカウントスイッチと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口スイッチとが装着されており、それら各種スイッチによって入賞検知機構が構成されている。更に、台座部材141において可変表示ユニット85の左右両側には、スルーゲート84を通過する遊技球を検知するゲートスイッチが設けられている。これら各種スイッチは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各スイッチによる検知情報が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図4及び図9に基づき裏パックユニット15について説明する。図9は裏パックユニット15の正面図である。
図4に示したように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、図9に示すように、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット85を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板(図示略)が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部215が形成されており、固定レバー134が挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29a又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿28aに通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿29aに通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル45の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。上記主制御装置162には、RAM消去スイッチ166が設けられている。当該RAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
(操作スイッチユニット40)
次に、図10を参照して前扉枠14に設けられた操作スイッチユニット40及びそれに関連する構成について詳しく説明する。図10(a)は操作スイッチユニット40及びその周辺部位を拡大して示す上側膨出部28の平面図、図10(b)は図10(a)のA−A線部分断面図である。
図10(a)に示すように、前扉枠14の上側膨出部28において上皿28a(遊技球の貯留領域)よりも前側に位置する部分には、操作スイッチユニット40を収容するユニット収容部28bが形成されている。ユニット収容部28bは上方に開放された凹状をなしており、その開放部分を通じて操作スイッチユニット40の一部が上方に露出した状態となっている。
操作スイッチユニット40は、外形がユニット収容部28bの内形に合わせて形成されたハウジング310を備えている。図10(b)に示すように、ハウジング310は、ハウジング310の外郭を構成しユニット収容部28bの周壁部に対して当接する外側筒状部311と、外側筒状部311よりもひと回り小さく形成され外側筒状部311に対してハウジング310の内側から対向する内側筒状部312と、それら両筒状部311、312を繋ぎ外側筒状部311とともにハウジング310の外郭を構成する天板部313とを有してなり、外側筒状部311に形成された爪部(図示略)がユニット収容部28bに形成された受け部(図示略)に引っ掛かることでユニット収容部28bからの取り外しが規制されている。
天板部313はユニット収容部28bにおける開放部分の一部を覆っており、その中央部分には内側筒状部312によって囲まれた領域に連通するようにして中央開口314が形成されている。内側筒状部312には操作部(押圧操作部)としての押しボタン部材320が収容されており、押しボタン部材320の一部が中央開口314を通じて上方に露出している。これにより押しボタン部材320へのアクセスが許容されている。
本実施の形態においては、押しボタン部材320へのアクセス経路としての窓開口OPを形成するシャッタ機構が採用されている。このシャッタ機構が動作することにより窓開口OPの大きさが変更されることとなる。
具体的には、ハウジング310において中央開口314の左右両側には、中央開口314の一部を覆う閉位置と、中央開口314を覆わない開位置とに移動可能なシャッタ部材330が設けられている。シャッタ部材330は天板部313と平行な平板状をなしており、天板部313にはシャッタ部材330を収容可能な横長状のスリット315が形成されている。スリット315は、互いに向かい合う側(中央開口314側)に開放されており、この開放部分を通じてシャッタ部材330が互いに近づく側と遠ざかる側とにスライド移動可能となっている。
つまり、操作スイッチユニット40は遊技者側に露出している部分(押しボタン部材320やシャッタ部材330)が変形可能となるように構成されており、当該露出している部分が変形することで、遊技者が視覚的又は触覚的に操作スイッチユニット40が変形したことを把握することが可能となっている。
ハウジング310には、シャッタ部材330を閉位置へ向けて付勢する付勢手段としてのシャッタ用バネ部材335が設けられており、これらシャッタ用バネ部材335によって各シャッタ部材330が閉位置へ向けて常時付勢された状態となっている。天板部313には、シャッタ部材330に対して付勢方向における先側から当接することによりそれ以上の中央開口314側への移動を規制するストッパ部316が形成されており、これらストッパ部316に対してシャッタ部材330が当接した状態では、シャッタ部材330における中央開口314側の端部同士が当該中央開口314の中央にて当接している(図10(a)参照)。このようにしてストッパ部316に当接する位置(すなわち閉位置)が、シャッタ部材330の初期位置となっている。
図10(a)に示すように、シャッタ部材330において相対峙する側の端部には、半円状をなす切欠き部331が設けられている。各シャッタ部材330が閉位置に配置された状態ではそれら切欠き部331によって、両シャッタ部材330に跨る円形の窓開口OPが形成される。つまり、両シャッタ部材330が閉位置に待機している状態では、この窓開口OPを通じて押しボタン部材320の一部へのアクセスが許容されている。言い換えれば、押しボタン部材320において操作可能となる部位がシャッタ部材330によって制限されている。
また、ハウジング310には、シャッタ部材330を開位置へ移動させる駆動手段としてのソレノイド340と、発生した駆動力をシャッタ部材330に伝える駆動力伝達手段としてギア345とが設けられている。ソレノイド340は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、この表示制御装置410からの駆動信号に基づいて非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。ソレノイド340が励磁状態となることで、シャッタ用バネ部材335の付勢力に抗してシャッタ部材330が開位置へと移動する。これらシャッタ部材330、ソレノイド340、ギア345によりシャッタ機構(可変式の実開口形成手段)が構成されている。
シャッタ部材330が閉位置から開位置へ移動した場合には、窓開口OPが拡張されることで、同シャッタ部材330における操作可能領域(アクセス可能領域)の占める割合が大きくなる。また、本実施の形態においては押しボタン部材320が移動可能に設けられており、シャッタ部材330の動きに合わせて押しボタン部材320の位置も変化することとなる。以下、押しボタン部材320にかかる構成について説明し、その後、押しボタン部材320とシャッタ部材330との関係について補足説明する。
押しボタン部材320は、内側筒状部312の中心軸線CLと同じ方向(上下方向)への移動が許容されているとともに、中心軸線CLと交差する方向への移動が規制されている。具体的には、押しボタン部材320は内側筒状部312の中心軸線方向と同じ方向に延びる筒状の胴体部321を有しており、この胴体部321の外周面が内側筒状部312の内周面に対して当接することで上記中心軸線CLと交差する方向への移動が規制されている。
胴体部321における中央開口314側の端部(上側の端部)には、遊技者による操作対象としての操作面部322が一体形成されている。操作面部322は上方に凸となる曲面状をなしており、操作時に指等に局所的な負荷が生じることを抑制している。
なお、押しボタン部材320を透明又は半透明の合成樹脂材料にて形成するとともに、その裏面側に光拡散板を固着し、さらには当該光拡散板にその裏側から光を照射するLEDなどの発光体を設け、押しボタン部材320の操作面部322を通じて光を放射する構成としてもよい。この場合、押しボタン部材320の装飾性が高められる。また、発光制御を行うことで、操作面部322に、例えば「PUSH」、「押!」、「CHANCE」等の遊技者に押し操作を促すような文字や記号を所定のタイミングで表示する構成としてもよい。
胴体部321には、押しボタン部材320を中央開口314から突出する側へ付勢する付勢手段としてのボタン用バネ部材325が内蔵されている。シャッタ部材330が閉位置に待機している場合には操作面部322に対してシャッタ部材330が付勢方向における先側から当接することで押しボタン部材320のそれ以上の突出が規制されている。
本実施の形態においては、窓開口OPから操作面部322の頂部が露出する構成とが採用されており、シャッタ部材330の端部(例えば切欠き部331)が操作面部322において斜め上方を向いている部分に当接している。このため、ボタン用バネ部材325の付勢力が押しボタン部材320を通じてシャッタ部材330に伝わり、シャッタ部材330が上方だけでなく開位置に向けて押されることとなる。しかしながら、シャッタ用バネ部材335の付勢力はボタン用バネ部材325の付勢力よりも大きく設定されているため、押しボタン部材320によって押されたシャッタ部材330が開位置へ後退することが回避される。このため、シャッタ部材330がストッパとして機能している状態では、押しボタン部材320によって押されたシャッタ部材330が移動することはなく、閉位置に留まり続ける。なお、ボタン用バネ部材325の付勢力の一部を天板部313に分散し、更には複数のシャッタ部材330を採用して同付勢力を分散したことで、シャッタ部材330のストッパ機能が好適に担保されている。
シャッタ部材330が開位置へ移動した場合には、シャッタ部材330が押しボタン部材320の移動経路から外れることで同シャッタ部材330のストッパとしての機能が無効となる。なお、シャッタ部材330によって押しボタン部材320の移動の可否を切り替えることができる点に着目すれば、シャッタ部材330を「可動式のストッパ」と称することも可能である。
ハウジング310には、シャッタ部材330が開位置に配置された場合に、同シャッタ部材330に代わって押しボタン部材320の移動を規制する他のストッパ(固定式のストッパ)が採用されている。詳しくは、胴体部321において中央開口314側とは反対の端部には中心軸線CLの放射方向へ突出するフランジ部323が形成されており、ハウジング310には、同フランジ部323に対してシャッタ用バネ部材335による付勢方向の先側(上方)から当接可能な第1当接部317が形成されている。押しボタン部材320の移動がシャッタ部材330によって規制されている状態では、第1当接部317とフランジ部323とが隙間を隔てて対峙しているものの、シャッタ部材330が開位置へ移動して押しボタン部材320が更に突出した場合には第1当接部317に対してフランジ部323が当接することで、それ以上の突出が回避されることとなる。つまり、シャッタ部材330に代わって第1当接部317がストッパとして機能することとなる。
また、ハウジング310には中央開口314側とは反対(下方)から押しボタン部材320のフランジ部233に当接可能な第2当接部318が設けられており、フランジ部233が第2当接部318に当たることでそれ以上の後退が規制される構成となっている。つまり、これら両当接部317,318によって押しボタン部材320の移動範囲が以下のように規定されている。すなわち、押しボタン部材320は、第1当接部317によって移動が規制されている最大突出位置と、第2当接部318によって移動が規制されている最大押込位置との両位置間での移動が許容されている。シャッタ部材330によって移動が規制された状態では、最大突出位置と最大押込位置との中間位置にて待機する。このように閉位置に配されたシャッタ部材330に対して当接した状態が、操作スイッチユニット40の通常状態である。なお、ボタン用バネ部材325は、押しボタン部材320が上記移動範囲におけるどの位置に存在している場合であっても、付勢機能が担保されるように構成されている。
(操作スイッチユニット40の動作)
本実施の形態では、押しボタン部材320の操作面部322において上方に露出する領域、すなわち直接触れて操作可能となる領域(以下、操作領域AEと称する)を、遊技状況に応じて変更することを特徴の1つとしている。そこで以下、図11を参照して、操作領域AEを変更する際の操作スイッチユニット40の動作について説明する。図11は操作スイッチユニット40の動作説明図である。操作領域AEが拡張される場合には操作スイッチユニット40が図11(a)の状態から図11(b)の状態に切り替わり、操作領域が縮小される場合には操作スイッチユニット40が図11(b)の状態から図11(a)の状態に切り替わる。
先ず、操作領域AEが拡張される場合について説明する。ソレノイド340が励磁されていない場合、すなわち表示制御装置410から駆動信号が出力されていない場合には、シャッタ用バネ部材335の付勢力によってシャッタ部材330が閉位置に待機した状態となっている(図11(a)参照)。かかる状態では、押しボタン部材320の操作面部322がシャッタ部材330に対して下側から当接することで、押しボタン部材320のそれ以上の突出が抑えられている。
ここで、ソレノイド340が励磁されると、図11(a)→図11(b)に示すように、シャッタ部材330がシャッタ用バネ部材335の付勢力に抗して開位置へと移動する。これにより、操作面部322において上方に露出している部分が占める割合が大きくなる。押しボタン部材320については、第1当接部317に対して当接しているわけではなく、突出側への移動の余地が残っている。このため、ボタン用バネ部材325の付勢力によりシャッタ部材330の移動に合わせて最大突出位置へ向けて移動する。これにより、中央開口314からの突出量が増大し、操作面部322へのアクセスが容易化される。また、押しボタン部材320の操作ストロークが増大する。
次に、操作領域AEが縮小される場合(通常状態に復帰する場合)について説明する。ソレノイド340に対する駆動信号の出力が停止すると、ソレノイド340が非励磁状態となり、図11(b)→図11(a)に示すように、シャッタ部材330がシャッタ用バネ部材335の付勢力によって閉位置へ移動する。この際、シャッタ部材330が操作面部322をボタン用バネ部材325の付勢方向とは反対側へ押すことなる。操作面部322を付勢方向と反対側へ押す力は、ボタン用バネ部材325の付勢力よりも大きく設定されているため、押しボタン部材320がボタン用バネ部材325の付勢力に抗して後退する。これにより、操作領域AEが縮小されるとともに、押しボタン部材320の操作ストロークが減少する。
次に、第1の実施の形態におけるパチンコ機10の電気的構成について、図12のブロック図に基づき説明する。図12では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402には、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口83a,83bや可変入賞装置82等の各種入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU402において入球部への入球判定が行われる。また、MPU402では、入球部のうち作動口83a,83bへの入球に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
ここで、MPU402にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について図13を用いて説明する。
MPU402は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、第1特定ランプ部96の発光色の設定や、図柄表示装置94の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置94が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置94の変動パターン選択に使用する第1変動種別カウンタCS1と、第1特定ランプ部96に表示される色の切り替えを行う期間及び図柄表示装置94における図柄の変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、外れ図柄の組み合わせの設定に使用する外れ図柄カウンタC4とを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタC4は、MPU402内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM404には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納バッファが設けられており、これらの各エリアには、作動口83a,83bへの遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM404の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU402)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の発生の有無を抽選する大当たり発生抽選手段を備えている。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM404の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU402)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の種別を抽選する大当たり種別抽選手段を備えている。
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は2個で、その値は「337,673」であり、確変状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置94の表示画面において変動表示後に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM404の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU402)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいてリーチ表示の発生の有無を抽選するリーチ発生抽選手段を備えている。
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、第2変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。
第1変動種別カウンタCS1によってリーチ表示に際して発生するリーチ演出の種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置94の表示態様が決定される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU402)はリーチ演出の種別を抽選する演出種別抽選手段を備えている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置94を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置94における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置94の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置94の表示画面94a内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
本パチンコ機10では、各種リーチ演出の一部として、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が操作(具体的には、押圧操作)された場合に、表示画面における演出表示を当該操作がされなかった場合とは異なる操作対応演出表示とする操作対応演出が設定されている。
操作対応演出としては、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が初期位置から最大押圧位置に向けて移動した後に(すなわち、往動作した後に)、押しボタン部材320が初期位置に復帰すること(すなわち、復動作したこと)を1回の操作として、押しボタン部材320が1回操作される度に操作対応演出表示とする単発操作対応演出が設定されている。この場合、リーチ表示は、最終的に大当たり状態が発生する状況及び大当たり状態が発生しない状況のいずれにおいても発生するが、単発操作対応演出はいずれの状況においても所定の確率で発生する。但し、大当たり状態が発生する状況と大当たり状態が発生しない状況とでは、単発操作対応演出において最終的に表示される演出表示の内容が異なっている。
操作対応演出としては、単発操作対応演出の他に、押しボタン部材320が1回操作される度に操作対応演出表示とするとともに、大当たり状態が発生する変動表示回(遊技回)において押しボタン部材320が予め定められた規定回数操作された場合に大当たり対応演出表示を行い、大当たり状態が発生しない変動表示回(遊技回)において押しボタン部材320が所定期間内に予め定められた規定回数操作された場合に外れ対応演出表示を行う連発操作対応演出が設定されている。
操作対応演出としては、単発操作対応演出及び連発操作対応演出の他に、押しボタン部材320が1回操作される度に操作対応演出表示とするとともに、押しボタン部材320が予め定められた規定回数操作された場合に特定単発操作を実行可能とし、大当たり状態が発生する変動表示回(遊技回)において特定単発操作された場合に大当たり対応演出表示を行い、大当たり状態が発生しない変動表示回(遊技回)において特定単発操作された場合に外れ対応演出表示を行う連続操作対応演出が設定されている。
さらに、操作対応演出としては、上記各種操作対応演出の他に、押しボタン部材320の操作領域AEをリーチ表示中に拡張する操作領域拡張演出が設定されている。操作領域拡張演出においては、操作領域AEが拡張されている状態にて操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が操作されることで、大当たり状態が発生する変動表示回(遊技回)においては大当たり対応演出表示を行い、大当たり状態が発生しない変動表示回(遊技回)においては外れ対応演出表示を行う。
第2変動種別カウンタCS2によって、第1特定ランプ部96に表示される色の切り替えを行う時間としての切替表示時間が決定される。この切替表示時間は、図柄表示装置94の図柄の変動表示時間に相当する。両変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1特定ランプ部96に表示される色の切り替え開始時及び図柄表示装置94による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して両変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
外れ図柄カウンタC4は、大当たり抽選が外れとなった時に左列図柄、中列図柄、右列図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、所定範囲のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタC4は通常処理内で更新され、外れ図柄カウンタC4の値が、RAM404の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
また、スルーゲート84への入賞が発生したタイミングでその時点での電役開放カウンタC5の値が取得され、その取得した値に基づいて電動役物を開放状態とするか否かの抽選が実行される。
図12の説明に戻り、主制御装置162におけるMPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び音声ランプ制御装置143が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドが出力される。ここで、変動開始コマンド及び種別コマンドは、保留球格納バッファに格納されている情報に基づいて第1特定ランプ部96における切替表示を開始する場合に、音声ランプ制御装置143に出力される。この場合、変動開始コマンドには、図柄の変動表示時間、大当たり発生の有無の情報、リーチ表示の有無の情報、リーチ種別の情報などが含まれており、種別コマンドには、停止表示させる図柄の種類の情報が含まれている。また、停止表示コマンドは、第1特定ランプ部96における切替表示を終了する場合に、音声ランプ制御装置143に出力される。また、大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、音声ランプ制御装置143に出力される。また、大当たり終了コマンドは、大当たり状態が終了する場合に、音声ランプ制御装置143に出力される。
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82に設けられた駆動部などが接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置82の開閉が実行される。このように大当たり状態において可変入賞装置82の開閉が実行されることにより多数の遊技球が遊技者に払い出されることとなる。つまり、特別遊技状態としての大当たり状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状態とすることができる。
停電監視基板405は、主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御装置242は、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものであり、上記賞球コマンドを入力した場合には、その賞球コマンドに対応した数の遊技球が払い出されるように払出装置224を駆動制御する。換言すれば、払出制御装置242は、賞球コマンドを入力した場合には、払出制御処理を実行して払出装置224を駆動制御することで、賞球コマンドに対応した数の遊技球を払い出す。つまり、本パチンコ機10は、遊技結果に基づいて遊技球の払出を実行する払出機能を有している。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置143は、主制御基板401から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたスピーカ部や発光部を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
表示制御装置410に設けられた表示制御基板411には、MPU412が搭載されている。MPU412には、当該MPU412により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM413と、そのROM413内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM414と、割込み回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU412には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU412の入力側には、音声ランプ制御装置143が接続されているとともに、操作スイッチユニット40に設けられた押しボタン部材320用の位置検出手段が接続されている。位置検出手段は、押しボタン部材320が最大押圧位置へ存在している場合に所定の検知情報(検知信号)を表示制御装置410に出力する位置検知センサ351と、押しボタン部材320が最大突出位置に存在している場合に所定の検知情報(検知信号)を表示制御装置410に出力する位置検知センサ352とによって構成されている。また、MPU412の出力側には、図柄表示装置94が接続されているとともに、操作スイッチユニット40に設けられたソレノイド340が接続されている。また、MPU412の出力側には、図柄表示装置94や操作回数表示部95aが接続されている。
なお、位置検知センサ351は、押しボタン部材320が最大押圧位置に到達することでHIレベル信号を出力し、最大押圧位置から移動することでLOWレベル信号を出力する。表示制御装置410では、LOWレベル信号への立下りに基づいて1回の操作が行われたものと判定する構成となっている。また、位置検知センサ352は、押しボタン部材320が最大突出位置に到達することでHIレベル信号を出力し、最大突出位置から移動することでLOWレベル信号を出力する。表示制御装置410ではHIレベル信号への立上がりに基づいて押しボタン部材320が最大突出位置に到達したものと判定する構成となっている。
MPU412では、主制御装置162から出力され音声ランプ制御装置143を経由して出力されてくる演出用コマンド(変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンド等)を入力するとともに、入力コマンドを解析し又は入力コマンドに基づき所定の演算処理を行って図柄表示装置94の表示制御を実行する。
具体的には、変動開始コマンドを入力した場合に、図柄表示装置94における図柄の変動表示を開始させるとともに、変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様で図柄の変動表示を行わせた後に、種別コマンドに対応した停止結果を表示した状態で図柄の変動表示を終了させる。上記変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様での図柄の変動表示としては、例えば上述したリーチ表示やリーチ演出を図柄表示装置94において表示させる。また、停止結果を表示する場合には、上記通常大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては通常大当たり図柄の組み合わせを表示させ、上記確変大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては確変大当たり図柄の組み合わせを表示させる。
また、上記表示制御に際しては、操作スイッチユニット40の位置検知センサ351,352からの検知結果が反映される。また、MPU412では、上記演出用コマンドに基づいて操作スイッチユニット40の制御を行う。
MPU412において、操作スイッチユニット40の位置検知センサ351,352からの検知結果が反映されるように図柄表示装置94の表示制御が実行される際、及び操作スイッチユニット40を用いた操作対応演出を行う際には、表示制御装置410のROM413及びRAM414に設けられた各種エリアが用いられる。
ROM413に設けられた各種エリアとしては、例えば各種テーブル記憶エリア421が設定されている。各種テーブル記憶エリア421は、音声ランプ制御装置143から入力した変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に、その変動表示回において操作対応演出を行う場合に、その演出内容の詳細を特定するためのテーブルを記憶したエリアである。
RAM414に設けられた各種エリアとしては、各種フラグ格納エリア425、タイミング用カウンタエリア426、連発操作用カウンタエリア427が設定されている。各種フラグ格納エリア425は、例えば音声ランプ制御装置143から入力した変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に、その変動表示回における演出パターンを特定するための情報を記憶するためのエリアである。タイミング用カウンタエリア426は、各種演出の開始タイミング等を特定するためのカウンタエリアである。連発操作用カウンタエリア427は、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が複数回連続して操作されている場合に、その連続操作回数を計測するためのカウンタエリアである。
(主制御装置162にて実行される各種処理)
次に、主制御装置162のMPU402にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU402では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種センサ検知の監視処理を実行する。具体的には、主制御装置162に接続されている各種検知センサやスイッチ等からの信号を読み込むとともにそれら信号を判定して検知情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、外れ図柄カウンタC4及び電動役物開放カウンタC5の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、外れ図柄カウンタC4及び電動役物開放カウンタC5をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C5の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS104にて、作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、作動口83a,83bへの入賞が発生していた場合には、保留球格納エリアに記憶されている始動保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び外れ図柄カウンタC4の各数値情報を保留球格納エリアの保留用エリアに格納する。この場合、保留用エリアの第1エリア〜第4エリアのうち最初の空き保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。また、音声ランプ制御装置143に対して、始動保留記憶数と対応する第1保留ランプ部98を点灯させるための処理を実行する。
続くステップS105にて、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート84への入賞が発生していた場合には、電役保留エリアに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC5の値を電役保留エリアに格納する。また、音声ランプ制御装置143に対して、役物保留記憶数と対応する第2保留ランプ部99を点灯させるための処理を実行する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、当該通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S206の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS208,S209のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信し、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置143に対して送信する。音声ランプ制御装置143に送信されたコマンドは、音声ランプ制御装置143を経由して表示制御装置410に送信される。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、賞球コマンド設定処理を行う。賞球コマンド設定処理においては、先ずRAM404の各種フラグ格納エリアに格納されている入賞検知に対応したフラグを参照して、一般入賞口81等の各種入球部にて入賞が発生したか否かを判別し、入賞が発生した場合には同入賞に応じて払い出す遊技球の数を決定する。そして、上述した処理で決定した遊技球の数に基づき払出制御装置242へ出力する賞球コマンドの設定を行う。
その後、ステップS204では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置94による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う第1特定ランプ部96の表示制御などを行う。
その後、ステップS205では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行するとともに、開閉実行モードにおいては、大入賞口を開放状態とするよう可変入賞装置82の制御等が実行される。
ステップS206では、下側の作動口83bに設けられた電動役物を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物を開放状態とするか否かの判定などを行う。
続くステップS207では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS208,S209)。つまり、ステップS208では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS209では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
次に、表示制御装置410のMPU412にて実行される各種処理のうち、操作スイッチユニット40にかかる操作対応演出の設定に関する処理について説明する。
MPU412では、動作電力が供給されている間、予め定められた複数種の処理を所定の順序で繰り返し実行するための通常処理が実行される。当該通常処理における操作対応演出の設定に関する処理として、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドの種類を特定し、その特定したコマンドに対応した処理を実行するコマンド判定処理と、上記操作領域拡張演出を行うための操作領域拡張演出用処理と、上記連続操作対応演出を行うための連続操作対応演出用処理とが少なくとも設定されている。以下に、これら各処理について説明する。
先ず、図16のフローチャートを参照してコマンド判定処理について説明する。
(コマンド判定処理)
コマンド判定処理では、先ずステップS301にて、変動開始コマンドを入力しているか否かを判定する。なお、音声ランプ制御装置143から入力した各種コマンドは、RAM414に設けられたコマンド格納エリアに格納され、コマンド判定処理において読み出されることで消去される。
変動開始コマンドを入力している場合には、ステップS302にて、変動開始コマンドに操作領域拡張演出にかかる情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、変動開始コマンドに含まれる第1変動種別カウンタCS1の値の情報が、ROM413に記憶された操作領域拡張演出用の値群の情報に含まれているか否かを判定する。
操作領域拡張演出にかかる情報が含まれている場合には、ステップS303にて操作領域拡張演出用の特定処理を実行する。操作領域拡張演出用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、操作領域拡張演出フラグ格納エリアに操作領域拡張演出フラグを格納する。
ステップS302において、操作領域拡張演出にかかる情報が含まれていないと判定した場合にはステップS304に進み、連続操作対応演出にかかる情報が含まれているか否かを判定する。連続操作対応演出にかかる情報が含まれている場合には、ステップS305にて連続操作対応演出用の特定処理を実行する。連続操作対応演出用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、連続操作対応演出フラグ格納エリアに連続操作対応演出フラグを格納する。
また、ステップS305の特定処理においては、連続操作対応演出フラグの格納とともに以下の処理を実行する。すなわち、取得した乱数値と、ROM413の各種テーブル記憶エリア421に記憶されている規定回数決定テーブル(図16(b)参照)と、大当たりの発生の有無とに基づいて連続操作の規定回数の決定処理を行う。かかる決定処理においては、大当たりに当選している場合には、大当たりに当選していない場合と比較して、規定回数が多くなりやすい。具体的には、大当たりに当選している場合には5/100の確率で「5回」が選択され、10/100の確率で「10回」が選択され、85/100の確率で「15回」が選択される。一方、大当たりに当選していない場合には、85/100の確率で「5回」が選択され、10/100の確率で「10回」が選択され、5/100の確率で「15回」が選択される。
なお、規定回数の上限値(本実施の形態においては15回)については、押しボタン部材320の待機位置への復帰速度や検知情報の読み込みタイミング等を加味して、連続操作対応演出実行期間内に実質的に達成可能な範囲内となるように定められている。
ステップS304にて、連続操作対応演出にかかる情報が含まれていないと判定した場合、ステップS303,S305の特定処理を実行した後は、ステップS306に進む。ステップS306では、変動表示用の特定処理を実行する。当該特定処理では、変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、図柄表示装置94における図柄の変動表示時間、リーチ表示やリーチ演出を含めた図柄の変動表示態様及び最終的に停止表示させる図柄の種類を特定し、それら特定した情報をRAM414に記憶させる。その後、本コマンド判定処理を終了する。
一方、ステップS301において、変動開始コマンドを入力していないと判定した場合には、ステップS307に進み、その他の特定処理を実行した後に、本コマンド判定処理を終了する。その他の特定処理では、入力しているコマンドが停止表示コマンド、大当たり開始コマンド又は大当たり終了コマンドである場合には、それぞれに対応した処理を実行する。また、その他の特定処理では、コマンドを入力していないと判定した場合には、そのまま処理を終了するとともに、入力したコマンドが解析できない場合にもそのまま処理を終了する。
(操作領域拡張演出用処理)
次に、図17のフローチャートを参照して操作領域拡張演出用処理について説明する。なお、操作領域拡張演出用処理は、約4msec周期で実行される。
操作領域拡張演出用処理では、先ずステップS401にて、操作領域拡張演出が発生する変動表示回中(遊技回中)であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合には、そのまま操作領域拡張演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS402に進む。
ステップS402では、押圧操作の示唆が行われたか否かを判定する。ここで、本パチンコ機10では、操作領域拡張演出を開始する場合、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320を押圧操作するように遊技者に促す押圧操作示唆用画像(押圧操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにおいて表示される。例えば、当該押圧操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを押して!」といった文字が表示される。なお、押圧操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力により行うようにしてもよいし押しボタン部材320を発光させてもよい。更には、これら各種示唆パターンを組み合わせて用いてもよい。
ステップS402において、押圧操作の示唆が行われた後でないと判定した場合には、ステップS403に進む。ステップS403では、操作領域の拡張開始タイミングであるか否かを判定する。当該開始タイミングは、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として表示制御装置410のROM413に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS401にて肯定判定される度にタイミング用カウンタエリア426に設けられた示唆開始タイミング用カウンタの値が更新され、当該カウンタの値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS403にて肯定判定をする。
ステップS403にて操作領域の拡張開始タイミングでないと判定した場合には、そのまま本操作領域拡張演出用処理を終了する。一方、操作領域の拡張開始タイミングであると判定した場合には、続くステップS404にて操作領域拡張処理を実行する。操作領域拡張処理では、操作スイッチユニット40のソレノイド340に対して駆動信号の出力を開始する。これにより、ソレノイド340が励磁され、図11(a)→図11(b)に示したように、シャッタ部材330が閉位置から開位置へと移動する。これにより、押しボタン部材320(詳しくは操作面部322)における操作可能領域が拡張されるとともに(すなわち、操作面部322において上方に露出している部分が占める割合が増大するとともに)、押しボタン部材320の上方への突出量が増大する(操作ストロークが増大する)。
ステップS404の処理を実行した後はステップS405に進む。ステップS405では、押圧操作示唆用画像の設定処理を実行する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて押圧操作示唆用画像が表示される。なお、当該画像の表示については、操作領域の拡張が完了した後のタイミングで上記メッセージの表示が開始され、当該メッセージは予め定められた示唆期間の経過又は押圧操作の実行によって終了する。
続くステップS406では、押圧操作待ち状態の設定処理を実行する。押圧操作待ち状態の設定処理においては、押圧操作示唆用画像の表示開始タイミングと同じタイミングで、RAM414における各種フラグ格納エリア425の押圧操作待ちフラグ格納エリアに押圧操作待ちフラグを格納するようにフラグ格納のタイミングを設定する。その後、本継続操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS402において押圧操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS407に進む。ステップS407では、RAM414の押圧操作待ちフラグ格納エリアに押圧操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、押圧操作の示唆後であるか否かを判定する。
押圧操作待ち状態である場合には、ステップS408に進む。ステップS408では、押圧操作待ち状態の終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、タイミング用カウンタエリア426における押圧操作待ち期間計測用カウンタの値を参照して、終了タイミングとなったか否かを判定する。押圧操作待ち期間計測用カウンタについては、操作待ち状態の設定処理に合わせて所定の値が設定され、ステップS408にて否定判定がなされる度に更新される。そして、押圧操作待ち期間計測用カウンタが所定の値になっている場合に、ステップS408にて肯定判定する。
ステップS408にて否定判定をした場合には、ステップS409に進む。ステップS409では、押しボタン部材320の押圧操作が行われたか否かを判定する。具体的には、表示制御装置410のMPU412では、コマンド判定処理や操作領域拡張演出用処理などが繰り返し実行される通常処理の他に、当該通常処理に定期的(例えば、2msec)に割り込んで起動されるタイマ割込み処理が設定されている。当該タイマ割込み処理では、操作スイッチユニット40の操作検知センサ351からの検知信号(検知情報)を監視するセンサ監視処理が実行されている。そして、ステップS408においては、センサ監視処理の結果に基づいて押圧操作の有無を判定する。
ステップS409にて否定判定をした場合には、そのまま本操作領域拡張演出用処理を終了する。一方、ステップS409にて肯定判定をした場合には、ステップS410に進む。ステップS410では、復帰待ち状態の設定処理を行う。
復帰待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の復帰待ちフラグ格納エリアに復帰待ちフラグを格納する。その後、本操作領域拡張演出用処理を終了する。復帰待ちフラグは、押しボタン部材320が最大突出位置へ復帰したか否かの監視を実行する場合に参照されるフラグである。
ステップS410にて復帰待ち状態の設定処理を行った後、又はステップS408にて肯定判定をした場合には、ステップS411にて操作待ち状態の解除処理を実行した後、本操作領域拡張演出用処理を終了する。操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている押圧操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の押圧操作の監視が解除されることとなる。
ステップS407の説明に戻り、同ステップS407にて否定判定をした場合、すなわち操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS412に進む。ステップS412では、復帰待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア425の復帰待ちフラグ格納エリアに復帰待ちフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS412にて肯定判定をした場合、すなわち復帰待ち状態であると判定した場合には、ステップS413に進む。
ステップS413では、押しボタン部材320が最大突出位置に復帰したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置410のMPU412には上記タイマ割込み処理が設定されており、操作スイッチユニット40の操作検知センサ352からの検知信号(検知情報)を監視するセンサ監視処理が実行されている。そして、ステップS408においては、センサ監視処理の結果に基づいて最大突出位置への復帰の有無を判定する。
ステップS413にて肯定判定をした場合、すなわち押しボタン部材320が最大突出位置へ復帰したと判定した場合には、ステップS414に進む。ステップS414では、操作完了画像の設定処理を行う。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにて押圧操作が完了した旨を示す画像が表示されることとなる。
ステップS414にて操作完了画像の設定処理を行った後は、ステップS415に進み復帰待ち状態の解除処理を実行する。復帰待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている復帰待ちフラグを消去する。これにより、その後の押しボタン部材320の復帰の監視が解除されることとなる。
一方、ステップS413にて否定判定をした場合には、ステップS416にて押圧操作解除の示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、タイミング用カウンタエリア426における解除操作示唆タイミング用カウンタの値を参照して、示唆タイミングとなったか否かを判定する。解除操作示唆タイミング用カウンタについては、復帰待ち状態の設定処理に合わせて所定の値が設定され、ステップS416にて否定判定がなされる度に更新される。そして、解除操作示唆タイミング用カウンタの値が所定の値になっている場合に、ステップS416にて肯定判定する。
ステップS416にて肯定判定をした場合には、ステップS417に進む。ステップS417では、押圧操作解除示唆用画像の設定処理を行う。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにて押圧操作の終了を促す画像が表示されることとなる。
ステップS417の設定処理を実行した後、又はステップS416にて否定判定をした場合には、ステップS418に進む。ステップS418では、復帰待ち状態の終了タイミングであるか否かを判定する。復帰待ち状態の終了タイミングは、変動表示回の終了タイミングまでに押圧操作に基づく演出を完了することができる期間を確保できなくなる限界タイミングよりも先のタイミングである。
ステップS418にて否定判定をした場合には、そのまま本操作領域拡張演出用処理を終了する。一方、ステップS418にて肯定判定をした場合には、ステップS419にて操作未完了画像の設定処理をする。これにより、図柄表示装置94の表示画面において操作が未完了であった旨を示す画像が表示される。なお、当該画像の表示は、遊技回の終了時、すなわち遊技結果の確定表示時に終了する。
ステップS419の処理を実行した後は、ステップS415にて復帰待ち状態の解除処理を実行した後、本操作領域拡張用演出処理を終了する。
再びステップS412の説明に戻り、同ステップS412にて否定判定をした場合には、ステップS420に進む。ステップS420では、操作完了画像又は操作未完了画像の表示終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS420にて肯定判定をした場合には、ステップS421にて結果表示画像の設定処理を実行した後、本操作領域拡張演出用処理を終了する。
ステップS421の処理を実行することにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて結果表示画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示され、当該変動表示回が大当たり状態の発生しない変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が、操作示唆用画像が開始される前と同様のものとなるように動画表示される。なお、結果表示画像の設定処理においては、操作完了画像が表示されていた場合には操作完了に対応する結果表示画像を表示するための処理を実行し、操作未完了画像が表示されていた場合には操作未完了に対応する結果表示画像を表示するための処理を実行する。つまり、操作が完了している場合と操作が完了していない場合とでは異なる画像を表示する構成となっている。
ステップS420にて否定判定をした場合にはステップS422に進み、変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本操作領域拡張演出用処理を終了する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS423にて終了表示画像の設定処理を実行し、ステップS424にて拡張状態から通常状態への復帰処理を実行した後に、本操作領域拡張演出用処理を終了する。
ステップS423における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ステップS424における復帰処理においては、各種フラグ格納エリア425における復帰用フラグ格納領域に復帰用フラグを格納する。上述したタイマ割込み処理においては、この復帰用フラグが格納されている場合に、操作スイッチユニット40を通常状態へと復帰させるための処理を行う。当該復帰処理においては、遊技結果が表示された後のタイミングとなったか否かを判定し、遊技結果が表示された後のタイミングであると判定した場合に、以下の処理を行う。
先ず位置検知センサ352からの検知情報に基づいて押しボタン部材320が最大突出位置に復帰しているか否かを判定する。押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していないと判定した場合には、そのまま復帰処理を終了する。つまり、遊技者が押しボタン部材320に手を載せる等して押圧操作を継続している場合には、通常状態への復帰が回避されることとなる。
一方、押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していると判定した場合には、ソレノイド340に対する駆動信号の出力を停止し、ソレノイド340を非励磁状態とする。これにより、シャッタ部材330がシャッタ用バネ部材335の付勢力によって閉位置へと移動し、拡張状態から通常状態への復帰が完了する。駆動信号の出力停止処理を実行した後は、各種フラグ格納エリア425に格納された復帰用フラグを消去して、当該復帰処理を終了する。
なお、各種フラグ格納エリア425に復帰用フラグが格納されている場合には、操作領域拡張演出が規制され、操作領域拡張演出が実行される変動表示回においては、それに代わる代替演出が実行されることとなる。因みに、操作領域拡張演出が行われた変動表示回が終了し、次の変動表示回が開始されるまでの間に再度の押圧操作が行われていない場合には、次の変動表示回が開始されるまでに拡張状態から通常状態への復帰が完了するように設定されている。このため、遊技結果が表示された後に、そのまま復帰処理が完了した場合には、当該次の遊技回にて操作領域拡張演出が規制されることはない。
ここで、操作領域拡張演出が実行される場合の図柄表示装置94における表示内容や操作スイッチユニット40の状態について、図18のタイムチャートを参照しながら説明する。
先ず、図18(a)を参照して、押圧操作が行われた後に操作スイッチユニット40から手を離した場合について説明する。
ta1のタイミングにて操作領域拡張演出が実行される変動表示回(遊技回)が開始されると、それまで停止表示されていた各図柄列の変動表示が開始される。その後、先ず左側の図柄列が停止表示され、続いてta2のタイミングで右側の図柄列が停止表示される。この際、上述した有効ライン上に同じ図柄(図18においては「3」の図柄)が停止表示されることで、リーチ表示が開始される。リーチ表示においては、リーチ図柄が表示画面94aの上部に縮小表示され、表示画面94aの中央部分に女の子を模したキャラクタ画像が表示される。その後、ta3のタイミングでは操作スイッチユニット40が通常状態から拡張状態に切り替わる。
操作スイッチユニット40の拡張状態への切り替わりが完了した後のta4のタイミングでは、押圧操作示唆用画像の表示が開始される。その後、ta5のタイミングで、遊技者が押しボタン部材320の押圧操作を行うことで、押圧操作示唆用画像の表示が終了するとともに操作が有効に受け付けられた旨を示す画像が表示される(本実施の形態においては表示画面94aのホワイトアウトする)。
ここで、遊技者が押しボタン部材320から手を離すことで、押しボタン部材320が最大突出位置へと復帰し、続くta6のタイミングでは操作完了画像が遊技結果に応じて表示される。具体的には、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回でない場合には、操作示唆用画像の表示が開始される前の表示内容となり、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回である場合には、大当たり状態の発生に対応した画像の表示が開始される。
その後、ta7のタイミングでは中図柄列が停止表示され、遊技結果が明示されることとなる。具体的には、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回でない場合には外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、今回の変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には大当たりに対応した図柄の組み合わせが停止表示される。このように、遊技結果が表示されたタイミングにて押しボタン部材320が操作されていない場合(すなわち最大突出位置に待機している場合)には、その後のta8のタイミングにて、操作スイッチユニット40が通常状態へ復帰することとなる。
次に、図18(b)を参照して、押圧操作が行われた場合に操作スイッチユニット40が押圧状態で維持された場合について説明する。
tb1のタイミングにて図柄の変動表示が開始され、tb2のタイミングにて通常変動表示からリーチ表示に切り替わる。その後、tb3のタイミングにて操作スイッチユニット40が通常状態から拡張状態へと切り替わり、tb4のタイミングにて表示画面94aに操作示唆用画像が表示される。なお、tb1のタイミング〜tb4のタイミングの流れは、ta1のタイミング〜ta4のタイミングの流れと同様であるため、詳細な説明を省略する。
tb5のタイミングで押圧操作が開始され、押しボタン部材320が最大押圧位置に押し込まれたまま維持された場合には、先ず押し込み操作が有効に受け付けられた旨を示すため、表示画面94aがホワイトアウトする。押圧操作を受け付けてから所定期間が経過しても押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していない場合には、当該所定期間が経過したtb6のタイミングにて押圧操作の解除(押しボタン部材320のリリース)を示唆する画像が表示画面94a上に表示される。
押圧操作が解除されることなくそのまま解除待ち期間が経過した場合には、操作が未完了に終わった旨を示す画像を表示画面94aに表示し、変動表示回が終了するタイミングで、表示画面94aの中央に表示されていた女の子の画像が非表示となり、今回の変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回でない場合には外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、今回の変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には大当たりに対応した図柄の組み合わせが停止表示される。
その後、次の変動表示回がtb8のタイミングで開始されたタイミングにおいても押圧操作が継続されたままとなっている場合には、操作スイッチユニット40の通常状態への復帰が先送りされる。この場合、当該次の変動表示回の開始時に操作スイッチユニット40が通常状態へと復帰していないため、同次の変動表示回にて操作領域拡張演出が行われないように規制されることとなる。つまり、仮に操作領域拡張演出を行う旨のコマンドが主制御装置162から出力されている場合であっても、同操作領域拡張演出に代わる代替演出が実行されることとなる。
その後、tb9のタイミングにて押圧操作が解除されると、押しボタン部材320が最大突出位置に復帰したtb10のタイミングにて操作スイッチユニット40の通常状態への復帰が実行され、以降の変動表示回における操作領域拡張演出の規制が解除されることとなる。
既に説明したように、本実施の形態における操作対応演出としては、上述した操作領域拡張演出の他に、大まかな演出の流れは同操作領域拡張演出と同様であるものの、操作領域の拡張が行われない通常操作対応演出(単発操作対応演出)が設定されている。ここで、図18(a)を参照して、この通常操作対応演出について説明する。
ta1のタイミングにて通常操作対応演出が開始し、ta2のタイミングにてリーチ表示へ移行する。その後、操作領域拡張演出においてはta3のタイミングにて操作領域が拡張するが、通常操作対応演出においては操作領域が拡張することはなく通常状態に維持される。なお、少なくともta3のタイミングまでは通常操作対応演出の表示内容と操作領域拡張演出の表示内容とは完全に同一である。
ta4のタイミングにおいては、拡張操作対応演出では拡張された押しボタン部材320の操作を促す表示が表示画面94aに表示される一方、通常操作対応演出においては拡張されていない(通常状態の)押しボタン部材320の操作を促す表示が表示画面94aに表示される。また、ta4のタイミング以降は、操作領域拡張演出の内容(リーチ表示の態様)と通常操作対応演出の内容(リーチ表示の態様)とが相違することとなる。その後、押しボタン部材320が操作されることで実行される演出の内容については、各演出にて相違している。
このように操作領域が拡張しない演出と操作領域が拡張する演出とを併用することで、遊技者は、演出の進行に伴って操作スイッチユニット40が変形(操作領域が拡張)するか否かに注目しながら遊技を行うこととなる。故に、操作スイッチユニット40に対する注目度の向上が期待できる。
本実施の形態においては、操作スイッチユニット40を用いた演出として、操作領域拡張演出の他に上述した連続操作対応演出が採用されている。そこで以下、連続操作対応演出用処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該連続操作対応演出用処理は、約4msec周期で実行される。
(連続操作対応演出用処理)
連続操作対応演出用処理では、先ずステップS501にて、連続操作対応演出が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS502に進む。なお、既に説明したように連続操作対応演出は、連発操作と特定単発操作とが組み合わされてなる。
ステップS502では、連発操作の示唆が行われたか否かを判定する。本パチンコ機10では、連続操作対応演出を開始する場合、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320を複数回繰り返し操作するように遊技者に促す連発操作示唆用画像(連発操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにおいて表示される。例えば、当該連発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、「ボタンを連打して下さい。」といった文字が表示される。なお、連発操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力に行うようにしてもよい。
ステップS502において、連発操作の示唆が行われた後でないと判定した場合には、ステップS503に進む。ステップS503では、連発操作の示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、表示画面94aにおける図柄の変動表示の態様が通常変動表示からリーチ表示に切り替わった後の所定のタイミングであるか否かを判定する。
連発操作の示唆の開始タイミングでない場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。連発操作の示唆の開始タイミングである場合には、ステップS504にて、連発操作示唆用画像の設定処理を実行する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて連発操作示唆用画像が表示される。なお、当該画像の表示は、予め定められた示唆期間に亘って継続される。
続くステップS505では、連発操作待ち状態の設定処理を実行する。具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の連発操作待ちフラグ格納エリアに連発操作待ちフラグを格納する。その後、本連続操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS502にて連発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS506に進む。ステップS506では、RAM414の連発操作待ちフラグ格納エリアに連発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、連発操作待ち状態か否かを判定する。
連発操作待ち状態である場合には、ステップS507に進む。ステップS507では、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が操作されたか否かを判定する。押しボタン部材320の操作の有無は、既に説明したように、MPU412におけるタイマ割込み処理のセンサ監視処理にて監視される。ステップS507では、当該監視処理の処理結果が押しボタン部材320の操作が発生しているとする処理結果である場合(具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の操作有りフラグ格納エリアに操作有りフラグが格納されている場合)には、ステップS508に進み、操作受付用画像の設定処理を実行する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて操作受付用画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、キャラクタの表示内容が操作発生に対応したものとなるように動画表示される。
ステップS508の処理を実行した後は、ステップS509に進み、繰り返しの操作回数が上記コマンド判定処理にて決定された規定操作回数に達しているか否かを判定する。具体的には、RAM414の連発操作用カウンタエリア427のカウンタ値は、ステップS507にて肯定判定される度に「1」ずつ加算される構成となっており、このカウンタ値と規定操作回数とを比較して判定を行う。なお、連発操作用カウンタエリア427の値は、連発操作待ちフラグが消去された場合に初期化される。
ステップS509にて肯定判定をした場合にはステップS510に進み、連発操作完了用画像の設定処理を行う。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにて連発操作の終了を促す画像が表示されることとなる。
ステップS510の処理を実行した後はステップS511に進み、特定単発操作待ち状態の設定処理を行う。具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の特定単発操作待ちフラグ格納エリアに特定単発操作待ちフラグを格納する。つまり、連続操作対応演出においては、連発操作が完遂されたことを条件として、特定単発操作を特定単発操作が許容される。
続くステップS512では特定単発操作示唆用画像の設定処理を実行する。かかる処理を行うことで、操作スイッチユニット40の押しボタン部材320を1回操作するように遊技者に促す特定単発操作示唆用画像(特定単発操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにて表示される。例えば、当該単発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、「押しボタンを押して下さい。」といった文字が表示される。なお、特定単発操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面におけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力に行うようにしてもよい。
特定単発操作用示唆画像の設定処理によって設定された画像については、連発操作完了用画像が所定の期間に亘って表示された後のタイミングで表示される。
ステップS507及びステップS509の各処理にて否定判定をした場合には、ステップS513に進む。ステップS513では連発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM414のタイミング用カウンタエリア426に設けられた連発操作受付期間用カウンタの値を参照して、受付終了タイミングとなっていないかを判定する。この連発操作受付期間用カウンタについては、連発操作待ち状態の設定処理が行われた際に、所定の値が入力され、ステップS513にて否定判定をする度に更新される。そして、この連発操作受付期間用カウンタの値が所定の値となった場合に、ステップS513にて肯定判定をし、所定の値となっていない場合には否定判定をする。
ステップS513にて否定判定をした場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS513にて肯定判定をした場合には、ステップS514に進む。ステップS514では、受付終了示唆用画像の設定処理を行う。これにより、表示画面94aに連発操作の受付期間が終了した旨を示す画像が表示されることとなる。
ステップS514又はステップS512の処理を実行した後は、ステップS515にて連発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本連続操作対応演出用処理を終了する。連続操作待ち状態の解除処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425に格納された連発操作待ちフラグを消去する。
再びステップS506の説明に戻り、同ステップS506にて否定判定をした場合、すなわち連発操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS516に進む。ステップS516においては、特定単発操作待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM414の特定単発操作待ちフラグ格納エリアに特定単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、特定単発操作待ち状態であるか否かを判定する。
特定単発操作待ち状態である場合にはステップS517に進む。ステップS517では、ウェイト期間を経過したか否かを判定する。特定単発操作待ち状態の設定処理を行った際には、タイミング用カウンタエリア426のウェイト期間用カウンタに所定の値が入力される。このウェイト期間用カウンタの値はステップS517にて否定判定される度に更新(「1」ずつ減算)され、その値が所定の値(例えば「0」)となった場合にステップS517にて肯定判定される。このように、ウェイト期間を設定することで、連発操作→特定単発操作の間で押圧操作が無効となる期間が存在している。
ステップS517にて肯定判定をした場合、すなわちウェイト期間中でないと判定した場合には、ステップS518に進む。ステップS518では特定単発操作が行われたか否か、すなわち操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が操作されたか否かを判定する。押しボタン部材320の操作の有無は、既に説明したように、MPU412におけるタイマ割込み処理のセンサ監視処理にて監視される。ステップS518では、当該監視処理の処理結果が押しボタン部材320の操作が発生しているとする処理結果である場合(具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の操作有りフラグ格納エリアに操作有りフラグが格納されている場合)には、肯定判定をしてステップS519に進む。ステップS519にて操作受付用画像の設定処理を実行することで、表示画面94aにて操作受付用画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、キャラクタの表示内容が操作発生に対応したものとなるように動画表示される。
ステップS519の設定処理を実行した後はステップS520に進み、特定単発操作待ち状態の解除処理を実行する。具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の特定単発操作待ちフラグ格納エリアに格納された特定単発操作待ちフラグを消去する。
その後、ステップS521にて結果表示画像の設定処理を実行する。ステップS521の処理を実行することにより、表示画面94aにて結果表示画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示され、当該変動表示回が大当たり状態の発生しない変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が、操作示唆用画像が開始される前と同様のものとなるように動画表示される。
ステップS521の処理を実行した後、ステップS516,S518にて否定判定をした場合、ステップS517にて否定判定をした場合には、ステップS522に進む。ステップS522では、変動表示を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS522にて否定判定をした場合には、そのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS523にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS523にて終了表示画像の設定処理を実行し、本連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS523における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ここで、連続操作対応演出が実行される場合の図柄表示装置94における表示内容や操作スイッチユニット40の操作態様について、図20のタイムチャートを参照しながら説明する。
tc1のタイミングにて連続操作対応演出が実行される遊技回が開始されると、それまで停止表示されていた各図柄列の変動表示が開始される。その後、先ず左側の図柄列が停止表示され、続いてtc2のタイミングで右側の図柄列が停止表示される。この際、上述した有効ライン上に同じ図柄(図18においては「3」の図柄)が停止表示されることで、リーチ表示が開始される。リーチ表示が開始された後は、リーチ図柄が表示画面94aの上部に縮小表示され、表示画面94aの中央部分に女の子を模したキャラクタ画像が表示される。その後、tc3のタイミングでは、表示画面94a上に押しボタン部材320の連打を促すメッセージ(例えば「連打して!」)が表示され、これとともに連発操作待ち状態に切り替わる。
その後、遊技者によって押しボタン部材320の押圧操作が繰り返されることで、表示画面94aの側方に配された連発操作対応の操作受付回数表示部94bの表示が変更される。具体的には、操作回数に応じてそれまで消灯状態となっていた発光体(LED)が点灯状態に切り替わることで、遊技者に操作回数が示唆される。これに合わせて、表示画面94aに表示されている女の子を模したキャラクタ画像には当該キャラクタを囲むようにしてエフェクトが表示され、操作回数が増すことで、当該エフェクトが大きくなるように表示される。
ここで、本実施の形態においては、連発操作が示唆されてから、操作完了となるまでの操作回数が多くなるほど大当たりに当選している期待度が高くなるように設定されている。このため、遊技者は1回でも多く押圧操作ができるように期待しながら操作を行うと想定され、押圧操作に対する注目度の向上が図られている。
繰り返しの押圧操作による操作回数が予め設定された規定操作回数に到達したtc5のタイミングにて、表示画面94aに連発操作が完了した旨を示す画像が表示される。このtc5のタイミングにて、押しボタン部材320の押圧操作が一時的に無効化され、その後tc6のタイミングでは特定単発操作を受け付ける状態に切り替わる。これに合わせて、表示画面94aには特定単発操作(1度の押圧操作)を促す画像が表示される。
特定単発操作を促す画像が表示された後のtc7のタイミングにて、押しボタン部材320が操作された場合には、操作完了画像が遊技結果に応じて表示される。具体的には、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回でない場合には、操作示唆用画像の表示が開始される前の表示内容となり、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回である場合には、大当たり状態の発生に対応した画像の表示が開始される。
その後、tc8のタイミングでは中図柄列が停止表示され、遊技結果が明示されることとなる。具体的には、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回でない場合には外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、今回の遊技回が大当たり状態の発生する遊技回である場合には大当たりに対応した図柄の組み合わせが停止表示される。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演出用操作手段としての操作スイッチユニット40は、通常状態と拡張状態とに切替可能に構成されている。遊技状況に応じて拡張状態に切り替えられた場合には、遊技者が直接触れて操作できる(アクセス可能となる)操作領域が拡張される。このように、遊技状況に応じて操作領域を拡張させる構成とすれば、操作スイッチユニット40に対する注目度の向上が期待できる。特に、操作領域拡張演出が実行される場合には、直接触れて操作できる領域を変化させることにより、操作領域が拡張された際にインパクトを強め興趣向上を図ることができる。
遊技者によっては、押しボタン部材320の操作を迅速に行うこと等を目的として、常時押しボタン部材320に手を添えた状態で遊技を行うことがある。ここで、本実施の形態に示す操作スイッチユニット40については、遊技者に対して視覚や聴覚にかかる演出だけでなく触覚にかかる演出を提供することができる。
操作領域拡張演出が実行される遊技回においては、その遊技回にて大当たりに当選している可能性が高くなるため、遊技者は、操作スイッチユニット40が動作することを期待しながら遊技を進めることとなり、遊技に対する注目度の向上に貢献することができる。
操作スイッチユニット40については、通常状態における操作可能領域が拡張状態における操作可能領域に含まれている。通常状態での操作領域と拡張状態での操作領域を別個独立して設けた場合と比較して、遊技者にどの部分を操作すればよいか等の戸惑いを与えにくくしている。
押しボタン部材320については、通常状態から拡張状態へ切り替わることで、上方への突出が大きくなる。これにより、拡張状態となったことを示唆する機能を向上できるだけでなく、操作の容易化を図って拡張状態での操作を促進することができる。
拡張状態となった場合には、押しボタン部材320の操作ストロークが増大する。遊技者は押しボタン部材320を操作している手などによって押しボタン部材320を特定位置まで変位させるのに必要な変位量が変化したと感じることができる。よって、押しボタン部材320の操作量の変化を遊技への注目度を高める演出として用いることで、遊技者に対して視覚又は聴覚による演出だけでなく触覚による演出を提供することが可能となる。
押しボタン部材320の突出方向への移動をシャッタ部材330によって規制する構成としたことで、上述した操作領域の拡張と操作ストロークの増大とを実現するための構成が複雑になることを回避している。また、操作スイッチユニット40を通常状態に復帰させる場合には、押しボタン部材320の操作面部322をシャッタ部材330が押すことで、同押しボタン部材320を退避方向に移動させることができる。これにより、復帰にかかる構成の複雑化を抑制している。
可動式のシャッタ部材330を用いて操作領域を変更する構成においては、遊技者の手等によって復帰が妨げられる可能性が生じる。この点、本実施の形態においては、押しボタン部材320が最大突出位置に待機していること、すなわち押しボタン部材320が押圧されていないことを条件として、操作スイッチユニット40を通常状態に復帰させる構成を採用した。これにより、操作スイッチユニット40の通常状態への復帰が遊技者の手等によって妨げられることを抑制することができる。
特に、操作領域拡張演出が行われている場合に、押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していることを条件として押圧操作に基づく演出が実行される構成とした。これにより、押しボタン部材320が押圧状態のまま維持されることを抑制し、通常状態への復帰機能を発揮させやくなっている。
操作スイッチユニット40を用いた演出として連続操作対応演出を採用しており、遊技者が連発操作(規定回数の繰り返し操作)を行うことで、遊技機にて特定単発操作が促される。このように少なくとも連発操作の実行→特定単発操作の催促が行われるため、規定回数への到達を目指して押しボタン部材320を繰り返し操作した場合に同操作に次の操作に繋がる意味を与えることができ、繰り返し操作が無駄であるかのような印象を遊技者に与えにくくすることができる。これにより、操作スイッチユニット40(特定操作)への注目度が低下することを抑制できる。
また、連続操作対応演出においては、規定操作回数の押圧操作が行われることで特定単発操作が可能となる構成を採用した。規定操作回数については、大当たりの当選期待度に応じてその数が多くなるように設定されている。このため、繰り返し操作(連発操作)を行う際に、遊技者は1回でも多く押圧操作が有効に受け付けられることを期待しながら操作を行うこととなる。これにより、押圧操作そのものに対する注目度を向上し、遊技者が機械的に操作を繰り返すことを抑制することができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態においては、操作手段としての押しボタン部材にかかる構成が上記第1の実施の形態と相違している。そこで以下、図21〜図23に基づき押しボタン部材にかかる構成について説明する。図21は第2の実施の形態におけるパチンコ機を前方から見た斜視図、図22(a)は上側膨出部及びそれに関連する構成を示す平面図、図22(b)は図22(a)のB−B線部分断面図、図23(a)は図22(a)のC−C線部分断面図、図23(b)は図22(b)のD−D線部分断面図である。なお、以下の説明では上記第1の実施の形態と同一符号に係る構成についてはその説明を援用して同構成に関する説明を簡略化又は省略し、主として第1の実施の形態との違いを説明する。
図21に示すように、上側膨出部500は、遊技球を貯留する貯留部としての機能が付与された上皿501を備えている。上皿501は、図22(a)に示すように、底部511と当該底部511の周縁部から上方に起立する周壁部512とが形成された上皿本体510を有している。上皿本体510は、全体として上方に開放された箱状をなしており(図21参照)、この上皿本体510によって遊技球の貯留領域REが区画形成されている。
上皿本体510の周壁部512は、前側壁部513、後側壁部514、右側壁部515、左側壁部516によって構成されており、このうち後側壁部514が前扉枠14の枠体20に対して固定されることで上皿501と枠体20とが一体化されている。後側壁部514には、枠体20に形成された前扉側上皿通路35に連通する遊技球排出口521が形成されており、払出装置224から払い出された遊技球が前扉側上皿通路35→遊技球排出口521を通じて貯留領域REに到達する。
前扉側上皿通路35には、前扉側上皿通路35の所定位置まで遊技球が貯まったことを検知する球検知センサ36が設けられている。球検知センサ36は表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410にいては、この球検知センサ36からの検知情報(検知信号)に基づいて、上皿501が満タンになっていることを把握できる構成となっている。つまり、球検知センサ36には、上皿501が満タンになっていることを検知する満タン検知手段としての機能が付与されている。
底部511の中央部分には、底部511から上方に起立する壁状をなし、貯留領域REを前後に仕切る仕切り部522が設けられている。貯留領域REにおいて仕切り部522よりも前側となる領域については複数の遊技球が前後に並んだ状態で待機できるようにして前後幅が設定されており、仕切り部522よりも後側となる領域は、遊技球を後側壁部514に沿って一列に整列した状態で案内する整列通路523となっている。前側領域の前後幅は後側領域の前後幅よりも大きくなっている。
後側壁部514において整列通路523の最下流部分を構成している箇所には遊技球取込口524が形成されている。遊技球排出口521を通じて貯留領域REに流出した遊技球は、仕切り部522を前方から迂回して整列通路523に流入し、その後、整列通路523に沿って移動することで遊技球取込口524に到達する。そして、この遊技球取込口524から取り込まれた遊技球は遊技球発射機構110の球送装置113に案内される構成となっている。
以上詳述した上皿本体510は、その一部(詳しくは前側壁部513)がカバー体530によって遊技機前方から覆われている。図22(b)に示すように、カバー体530は、上皿本体510の底部511に下側から対向する底板部531と、その底板部531に対して前側壁部513を挟んで対向する天板部532と、前側壁部513に対して遊技機前方から隙間を隔てて対向し両板部531,532を繋ぐ前板部533とを有してなり、底板部531が、上皿本体510と枠体20とによって上下に挟まれることで、詳しくは上皿本体510と枠体20との間に形成されたスリット538に底板部531が挿入されることで、更には上皿本体510の前側壁部513を底板部531及び天板部532によって上下に挟み込むことで、上皿本体510に対して前後方向へのスライド移動が許容された状態で取り付けられている。
なお、図23(a)に示すように上皿501の左側の端部においても、スリット538が存在しており、カバー体530の底板部531が上皿本体510と枠体20との間を移動可能となっている。一方、上皿501の右側の端部においては、上皿本体510の右側壁部515がカバー体530内に入り込むことでカバー体530の遊技機後方への移動が許容されている(図22(a)参照)。
上皿501には、カバー体530の遊技機前方への移動を阻止するストッパが設けられている。このように遊技機前方への移動を阻止することで上皿本体510からのカバー体530の脱落が回避されている。上皿501には、カバー体530を前方に向けて付勢する付勢手段としてのバネ部材(図示略)が設けられている。これにより、カバー体530は上記ストッパに対して当接した状態に維持されている。カバー体530については、上記ストッパに対して遊技機後方から当接している位置が初期位置となっている。
また、スリット538の奥部には、カバー体530の遊技機後方へのスライド移動を阻止する阻止状態と、遊技機後方へのスライド移動を許容する許容状態とに切替可能なカバー用ストッパ装置540が設けられている。阻止状態においては、カバー用ストッパ装置540のストッパ片541がスリット538の奥壁539と底板部531の後端部との間に挿入され、同ストッパ片541の一端が奥壁539に当接し、他端が底板部531の後端部に当接することで、カバー体530の後方への移動が阻止されている。つまり、上記ストッパ及びカバー用ストッパ装置540によってカバー体530の初期位置からの移動が阻止されている。
カバー体530の前板部533と上皿本体510の前側壁部513とによって挟まれた領域には略直方体状をなす押しボタン部材550が配設されている。押しボタン部材550は、カバー体530の天板部532と底板部531とによって挟持されており、それら両板部531,532によって上下位置が規定されている。
カバー体530には前板部533と天板部532とに跨るようにして開口部534が形成されており、この開口部534を通じて押しボタン部材550の一部が遊技機正面側に露出した状態となっている。これにより、遊技機正面側からの押しボタン部材550に対するアクセスが許容されている。
押しボタン部材550(開口部534)を挟んだ左右両側には、押しボタン部材550に対して側方から当接する当接部536が形成されている。当接部536は、相対向する一対の板状部によって構成されており、同当接部536に対して押しボタン部材550が当接することで、押しボタン部材550の左右への移動が規制されている。なお、当接部536は各板部531〜533に跨るようにして形成されており、カバー体530を補強する補強部としての機能が付与されている。特に、開口部534の周辺では押しボタン部材550の保持強度等が低下しやすい。これは、カバー体530の歪み等を招来し、押しボタン部材550の移動が妨げる要因となる。この点、本実施の形態においては、当接部536に補強機能を付与することにより押しボタン部材550の操作性の低下を抑えている。
また、押しボタン部材550は、その後面が前側壁部513に隙間を隔てて対向するようにして形成されて前後方向での移動経路が確保されている。これにより、押しボタン部材550は、カバー体530のスライド方向と同じ方向に移動可能となっている。
押しボタン部材550については、その前面部が上記開口部534よりも僅かに大きく形成されており、当該前面部の左右両端部がカバー体530の前板部533に対して後方から当接している。これにより、開口部534からの押しボタン部材550の脱落が回避されている。
押しボタン部材550と前側壁部513との間には、押しボタン部材550を前方へ付勢する付勢手段としてのボタン用バネ部材555が設けられている。このボタン用バネ部材555によって付勢されることで、押しボタン部材550がカバー体530の前板部533に対して押し付けられた状態となっている。なお、押しボタン部材550についてはカバー体530が初期位置に待機している状態にて前板部533に対して当接している位置が初期位置となっている。
カバー体530が遊技機後方へスライド移動した場合には、カバー体530に追従して押しボタン部材550が後方へ移動することとなる。より詳しくは、カバー体530が後方へスライド移動する場合には、カバー体530の前板部533によって押しボタン部材550が後方に押され、ボタン用バネ部材555の付勢力に抗して押しボタン部材550が後方へ移動することとなる。つまり、押しボタン部材550については、単独での後方への移動と、カバー体530に追従した後方への移動との2つの移動パターンが許容されている。
上皿本体510の前側壁部513には、押しボタン部材550の遊技機後方へのスライド移動を阻止する阻止状態と、遊技機後方へのスライド移動を許容する許容状態とに切替可能なボタン用ストッパ装置560が設けられている(図23(b)参照)。ボタン用ストッパ装置560は表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410から駆動信号が入力された場合に、許容状態から阻止状態に切り替わる構成となっている。なお、ボタン用ストッパ装置560については通常は許容状態に維持され、遊技状況に応じて(詳しくは予め定められた条件が成立した場合に)阻止状態に切り替わるように制御される。
図22(b)に示すように、ボタン用ストッパ装置560が阻止状態となっている場合には、ボタン用ストッパ装置560のストッパ片561が前側壁部513の前面と押しボタン部材550の後面との間に挿入され、同ストッパ片561の一端が前側壁部513の前面に当接し、他端が押しボタン部材550の後面に当接することで、カバー体530の後方への移動が阻止される。かかる構成を採用することにより、阻止状態にて押しボタン部材550が押圧された場合に生じる応力を、ストッパ片561を通じて前側壁部513に伝えることができ、応力の分散を図っている。
以上詳述した、カバー体530、カバー用バネ部材、押しボタン部材550、ボタン用バネ部材555、ストッパ装置540,560によって上記操作スイッチユニット40に相当する操作スイッチ機構502が構成されている。
ここで、上皿本体510とカバー体530との関係について補足説明する。カバー体530は、初期位置に待機している状態にて、天板部532の後端部分が前側壁部513よりも後方(貯留領域RE側)へ突出しないように構成されている。カバー体530を後方に移動させた場合には、図22(b)の1点鎖線に示すように天板部532が貯留領域RE側へ突出する。このように、初期位置に待機している場合には貯留領域RE側への突出を回避し、後方への押圧操作が行われた場合に天板部532が貯留領域RE側へ突出する構成としたのは、前側壁部513によるカバー体530の保持姿勢の安定化と、カバー体530の移動領域確保に起因した貯留領域REの圧迫の回避とを実現するための工夫である。
しかしながら、天板部532が貯留領域RE側へ突出した場合には、貯留領域REに存在する遊技球によって天板部532の移動が妨げられたり、遊技球の移動が妨げられたりする可能性がある。そこで、本実施の形態においては、それら各種不都合の発生を抑えるための工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図22(b)を参照して、当該特徴にかかる構成について説明する。
貯留領域REは、上述した仕切り部522によって前後に仕切られている。このため、仮に天板部532によって貯留中の遊技球(以下「貯留球」と称する)が後方に押された場合であっても、整列通路523に存在する貯留球に対して圧力が伝わることを抑制し、遊技球の発射操作に際して遊技球の供給が停止するといった不都合を生じにくくしている。
このように仕切り部522によって遊技球の取り込み機能を担保する構成を採用した場合には、カバー体530の移動の影響が整列通路523におよぶことを抑制できるものの、貯留領域REにおいて仕切り部522よりも前側となる領域ではカバー体530の移動の影響がおよびやすくなる。そこで、仕切り部522と天板部532とには、そのような影響を抑制するための各種工夫が施されている。
具体的には、図22(b)に示すように、天板部532は仕切り部522の上端部よりも上方に位置しており、底部511に対する天板部532と仕切り部522の上端部との高低差Hは、遊技球の直径寸法よりも大きく設定されている。これにより、天板部532が後方にスライド移動した場合であっても、天板部532によって後方に押された貯留球が仕切り部522との間でつかえるといった不都合を抑制している。
更には、図22(a)に示すように、天板部532の後端部において仕切り部522の前方に位置している部分は左右に延びる直線状をなしているのに対して、仕切り部522の前面は遊技機前方に凸となる曲面状をなしており、天板部532の後端部と仕切り部522の前面との距離寸法が側方へ向けて徐々に大きくなっている。より詳しくは、貯留領域REにおける上流側(遊技球排出口521側)に向けて天板部532の後端部と仕切り部522の前面との距離寸法が徐々に大きくなっている。
このため、仮に天板部532の後方への移動に起因して同天板部532と仕切り部522との間に貯留球が挟まったとしても、同遊技球は仕切り部522の前面に沿って側方、すなわち天板部532の移動方向と交差する方向へ誘導されることとなる。これにより、天板部532の移動が妨げられることを抑制することが可能となっている。更には、仕切り部522の前面に沿って移動する遊技球は貯留領域REの上流側へと押されることとなり、押圧力が下流側の遊技球へ伝わることを抑制可能となっている。
(操作スイッチ機構502の操作態様)
本実施の形態においては、遊技状況に応じて操作スイッチ機構502の操作態様が変化する構成となっている。そこで以下、図24を参照して操作スイッチ機構502の操作態様について説明する。図24は操作スイッチ機構502の操作態様を示す概略図である。
先ず、操作スイッチ機構502の通常状態での操作態様について説明する。図24(a)に示すように、操作スイッチ機構502が通常状態となっている場合には、カバー用ストッパ装置540のストッパ片541が阻止位置に待機しており、カバー体530の押し込み操作が規制されている。一方、ボタン用ストッパ装置560のストッパ片541は許容位置に待機しているため、押しボタン部材550の押し込み操作は許容されている。
押しボタン部材550において開口部534から露出している部分を遊技機後方へ押した場合には、図24(a)→図24(b)に示すように押しボタン部材550がボタン用バネ部材555の付勢力に抗して後方へスライド移動する。そして、押しボタン部材550の後面が上皿本体510の前側壁部513に対して当接することで、それ以上の押し込み操作が規制されることとなる。押しボタン部材550が前側壁部513に当接する最大押圧位置に到達することで、押しボタン部材550が検知センサ557(図23(b)参照)によって検知され、検知センサ557から表示制御装置410に検知信号が出力される。その後、押しボタン部材550から手を離すことで、ボタン用バネ部材555の付勢力によって押しボタン部材550が移動前の位置(初期位置)に復帰する。
次に、カバー体530の操作が許容される場合について説明する。予め設定された条件が成立した場合には、上記通常状態から操作スイッチ機構502における操作領域が拡張される拡張状態へと切り替わる。具体的には、図24(a)→図24(c)に示すように、カバー用ストッパ装置540のストッパ片541が阻止位置から許容位置へ移動し、カバー体530の移動規制が解除されることで、操作領域が押しボタン部材550→押しボタン部材550+カバー体530に変更される。
図24(c)→図24(d)に示すように、カバー体530を遊技機後方へ押すと、カバー体530はカバー用バネ部材の付勢力に抗して後方へスライド移動する。そして、カバー体530の底板部531がスリット538の奥壁539に対して当接することで、それ以上の押し込み操作が規制されることとなる。
この際、カバー体530の前板部533によって押しボタン部材550が押され、押しボタン部材550についてもカバー体530に追従して後方へ移動し、カバー体530の底板部531が奥壁539に当接すると同時に、押しボタン部材550が上皿本体510の前側壁部513に当接する。押しボタン部材550が前側壁部513に当接する最大押圧位置に到達することで、カバー体530の移動(押しボタン部材550の移動)が検知センサ557によって検知され、検知センサ557から表示制御装置410に検知信号が出力される。
その後、カバー体530から手を離すことで、カバー用バネ部材の付勢力によってカバー体530が操作前の位置(初期位置)に復帰し、押しボタン部材550についてもボタン用バネ部材555の付勢力によって操作前の位置(初期位置)に復帰する。このようにして、カバー体530及び押しボタン部材550がそれぞれ初期位置に復帰した後に、図22(d)→図22(a)に示すようにカバー用ストッパ装置540が阻止状態となり、ストッパ片541によってカバー体530の移動が阻止される。すなわち、操作スイッチ機構502が拡張状態から通常状態へと切り替わる。
以上詳述した、通常状態及び拡張状態においては、押しボタン部材550及びカバー体530のうち少なくとも前者の操作が許容される。これに対して、押しボタン部材550及びカバー体530の操作を不可とする状態、すなわち通常状態よりも操作領域が減縮される減縮状態への切り替えが可能となっている。
具体的には、表示制御装置410からボタン用ストッパ装置560(図23(b)参照)に対して駆動信号が出力されることで、図22(a)→図22(e)に示すようにボタン用ストッパ装置560のストッパ片561が阻止位置へ配される。これにより、押しボタン部材550の押圧操作が規制される。かかる状態では、押しボタン部材550の押圧操作及びカバー体530の押圧操作がともに規制されることとなる。
その後、遊技進行に伴ってボタン用ストッパ装置560に対する駆動信号の出力が停止すると、図22(e)→図22(a)に示すように、ボタン用ストッパ装置560のストッパ片561が許容位置へ戻り、押しボタン部材550の操作規制が解除される。
次に、第2の実施の形態におけるパチンコ機10の電気的構成について第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
表示制御装置410(詳しくはMPU412)の入力側には、枠体20の前扉側上皿通路35に配された球検知センサ36、操作スイッチ機構502に設けられた押しボタン部材550用の位置検出手段が接続されている。
球検知センサ36からの検知情報に基づいて、上皿501が満タンとなっているか否かを判別することが可能となっている。
位置検出手段は、押しボタン部材550が最大押圧位置へ存在している場合に所定の検知情報(検知信号)を表示制御装置410に出力する検知センサ557Aと、押しボタン部材550が初期位置に存在している場合に所定の検知情報(検知信号)を表示制御装置410に出力する検知センサ557Bとによって構成されている。
MPU412の出力側には、操作スイッチ機構502に設けられたストッパ装置540,560が接続されている。表示制御装置410から出力される駆動信号によって、各ストッパ装置540,560が動作する。
次に、表示制御装置410のMPU412にて実行される各種処理のうち、操作スイッチ機構502にかかる操作対応演出の設定に関する各種処理を説明する。
先ず、コマンド判定処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
(コマンド判定処理)
コマンド判定処理では、先ずステップS601にて、変動開始コマンドを入力しているか否かを判定する。なお、音声ランプ制御装置143から入力した各種コマンドは、RAM414に設けられたコマンド格納エリアに格納され、コマンド判定処理において読み出されることで消去される。
変動開始コマンドを入力している場合には、ステップS602にて、変動開始コマンドに連続操作対応演出にかかる情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、変動開始コマンドに含まれる第1変動種別カウンタCS1の値の情報が、ROM413に記憶された連続操作対応演出用の値群の情報に含まれているか否かを判定する。
連続操作対応演出にかかる情報が含まれている場合には、ステップS603にて上皿501が満タンとなっているか否かを判定する。具体的には、球検知センサ36からの検知情報に基づいて上皿501が満タンとなっているか否かを判定する。
ステップS603にて否定判定をした場合、すなわち上皿501が満タンでないと判定した場合には、ステップS604にて第1連続操作対応演出用の特定処理を実行する。第1連続操作対応演出用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、第1連続操作対応演出フラグ格納エリアに第1連続操作対応演出フラグを格納する。
一方、ステップS603にて肯定判定をした場合、すなわち上皿501が満タンであると判定した場合には、ステップS605にて第2連続操作対応演出用の特定処理を実行する。第2連続操作対応演出用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、第2連続操作対応演出フラグ格納エリアに第2連続操作対応演出フラグを格納する。
上述したように、上皿501のカバー体530を操作手段として活用する構成においては、当該カバー体530の押し込み操作が上皿501に貯留されている遊技球によって妨げられることは好ましくない。そこで、ステップS603にて、上皿501が満タンで有る場合には、操作領域の拡張に対応する第1連続操作対応演出を行わない構成とすることで、すなわち代替演出として第2連続操作対応演出を行うことで、上記不都合の発生を抑制することが可能となっている。
ステップS604,S605の特定処理においては、連続操作対応演出フラグの格納とともに以下の処理を実行する。すなわち、MPU412にて生成される乱数と、ROM413の各種テーブル記憶エリア421に記憶されている基準回数決定テーブル(図16(b)参照)と、大当たりの発生の有無とに基づいて連続操作の基準回数の決定処理を行う。かかる決定処理においては、大当たりに当選している場合には、大当たりに当選していない場合と比較して、基準回数が多くなりやすい。なお、基準回数については、押しボタン部材の待機位置への復帰速度や検知情報の読み込みタイミング等を加味して、連続操作対応演出実行期間内に実質的に達成可能な範囲で定められている。
ステップS602にて連続操作対応演出にかかる情報が含まれていないと判定した場合、又はステップS604,S605の特定処理を実行した後は、ステップS606に進む。ステップS606では、変動表示用の特定処理を実行する。
一方、ステップS601において、変動開始コマンドを入力していないと判定した場合には、ステップS607に進み、その他の特定処理を実行した後に、本コマンド判定処理を終了する。
なお、ステップS606,S607の各処理については、第1の実施の形態におけるステップS306,S307の各処理と同様であるため、説明を援用する。
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態とは異なり、連続操作対応演出が実行される場合には、上皿501が満タンであるか否かによって第1連続操作対応演出と第2連続操作対応演出との何れが選択される構成となっている。両連続操作対応演出については、連発操作を行うことで、その後の特定単発操作が有効化される点については共通しているものの、連発操作→特定単発操作の態様が異なっている。
具体的には、第2連続操作対応演出については、押しボタン部材550の操作回数が規定操作回数に達することで、特定単発操作として同押しボタン部材550の操作が有効化される。一方、第1連続操作対応演出については、押しボタン部材550の操作回数が規定操作回数に達することで、特定単発操作としてカバー体530の操作が有効化される。つまり、第2連続操作対応演出においては連発操作→特定単発操作にて操作領域の変更はないが、第1連続操作対応演出においては連発操作→特定単発操作にて操作領域が拡張されるてんで相違している。
第2連続操作対応演出については上記第1の実施の形態に示した連続操作対応演出(図19,20参照)と同様であるため説明を省略し、第1連続操作対応演出用の処理について説明する。
(第1連続操作対応演出用処理)
図26のフローチャートに示すように、第1連続操作対応演出用処理では、先ずステップS701にて、第1連続操作対応演出が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合にはそのまま本第1連続操作対応演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合にはステップS702に進む。
ステップS702では、連発操作の示唆が行われたか否かを判定する。ステップS702にて連発操作の示唆が行われた後でないと判定した場合には、ステップS703に進む。ステップS703では、連発操作の示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。連発操作の示唆の開始タイミングでない場合にはそのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。一方、連発操作の示唆の開始タイミングである場合には、ステップS704にて、連発操作示唆用画像の設定処理を実行する。続くステップS505では、連発操作待ち状態の設定処理を実行する。
なお、ステップS702〜ステップS705の各処理については、上記第1の実施の形態におけるステップS502〜S505の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS702にて連発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS706に進む。ステップS706では、連発操作待ち状態か否かを判定する。連発操作待ち状態である場合にはステップS707に進み、操作スイッチ機構502の押しボタン部材550が操作されたか否かを判定する。
ステップS707にて肯定判定をした場合には、続くステップS708にて操作受付用画像の設定処理を実行し、ステップS709に進む。ステップS709では、繰り返しの操作回数が上記コマンド判定処理にて決定された規定操作回数に達しているか否かを判定する。ステップS709にて肯定判定をした場合にはステップS710に進み、連発操作完了用画像の設定処理を行う。
なお、ステップS706〜S710の各処理は、第1の実施の形態に示したステップS506〜S510の各処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
続くステップS711では特定単発操作示唆用画像の設定処理を実行する。かかる処理を行うことで、操作スイッチ機構502の押しボタン部材550を1回操作するように遊技者に促す特定単発操作示唆用画像が表示画面94aに表示される。例えば、当該単発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、「押しボタンを操作して下さい。」といった文字が表示される。なお、特定単発操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面におけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力に行うようにしてもよい。なお、特定単発操作用示唆画像の設定処理によって設定された画像については、連発操作完了用画像が所定の期間に亘って表示された後のタイミングで表示される。
ステップS711の処理を実行した後はステップS712に進み、今回の変動表示回が大当たり対応の変動表示回であるか否かを判定する。ステップS712にて肯定判定をした場合にはステップS713に進み、カバー体530の移動規制解除処理を実行する。具体的には、カバー用ストッパ装置540に対して駆動信号を出力してカバー用ストッパ装置540を許容状態に切り替える。これにより、カバー体530の押圧操作が許容され、操作領域が押しボタン部材550→押しボタン部材550+カバー体530に拡張される。
一方、ステップS712にて否定判定をした場合、すなわち今回の変動表示回が外れ対応の変動表示回であると判定した場合には、ステップS714に進む。ステップS714では、押しボタン部材550の移動規制処理を実行する。具体的には、ボタン用ストッパ装置560に対して駆動信号を出力してボタン用ストッパ装置560を阻止状態に切り替える。これにより、押しボタン部材550の押圧操作が規制され、操作領域が押しボタン部材550→無しに減縮される。
なお、ステップS713,S714によってストッパ装置540,560の駆動処理が実行される場合に、連発操作完了用画像が表示されてから、特定単発操作示唆用画像が表示されるまでの間にストッパ装置540,560の状態切替が完了するように、駆動信号の出力タイミングが設定されている。
ステップS713又はステップS714の処理を実行した後はステップS715に進み、特定単発操作待ち状態の設定処理を行う。そして、続くステップS716にて連発操作待ち状態の解除処理を行った後、本第1連続操作対応演出用処理を終了する。なお、ステップS715,S716の各処理は、上記第1の実施の形態におけるステップS511,S515の処理と同様であるため、詳細な説明を省略している。
ステップS707,S709の何れかにて否定判定をした場合、すなわち連発操作が行われなかった場合又は連発操作が行われていたとしてもその回数が操作規定回数に達していない場合にはステップS717に進み、連発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM414のタイミング用カウンタエリア426に設けられた連発操作受付期間用カウンタの値を参照して、受付終了タイミングとなっていないかを判定する。この連発操作受付期間用カウンタについては、連発操作待ち状態の設定処理が行われた際に、所定の値が入力され、ステップS707の判定処理が実行される度に又は更新(「1」ずつ減算)される。そして、この値が「0」となった場合に、ステップS513にて肯定判定をし、「0」となっていない場合には否定判定をする。
ステップS717にて否定判定をした場合には、そのまま本第1連続操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS717にて肯定判定をした場合にはステップS718に進み、受付終了示唆用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aに連発操作の受付期間が終了した旨を示す画像が表示されることとなる。その後、ステップS716の解除処理を実行したのち、本第1連続操作対応演出用処理を終了する。
再びステップS706の説明に戻り、ステップS706にて否定判定をした場合、すなわち連発操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS719に進む。ステップS719においては、特定単発操作待ち状態であるか否かを判定する。特定単発操作待ち状態である場合にはステップS720に進む。ステップS720では、ウェイト期間を経過したか否かを判定する。
なお、ステップS719,S720の各処理については、第1の実施の形態における連続操作対応演出処理のステップS516,S517の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS720にて肯定判定をした場合、すなわちウェイト期間中でないと判定した場合には、ステップS721に進む。ステップS721では特定単発操作が行われたか否か、すなわち操作スイッチユニット40の押しボタン部材320が操作されたか否かを判定するとともに、押しボタン部材550の移動が規制されている状態(上記減縮状態)にて操作待ち期間が経過したか否かを判定する。特定単発操作が行われたと判定した場合、又は減縮状態にて操作待ち期間が経過したと判定した場合には、ステップS722に進む。
特定単発操作の有無は、既に説明したように、MPU412におけるタイマ割込み処理のセンサ監視処理にて監視される。ステップS721では、当該監視処理の処理結果が押しボタン部材320の操作が発生しているとする処理結果である場合(具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の操作有りフラグ格納エリアに操作有りフラグが格納されている場合)には、肯定判定をしてステップS722に進む。
ステップS722では、特定単発操作待ち状態の解除処理を実行する。具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425の特定単発操作待ちフラグ格納エリアに格納された特定単発操作待ちフラグを消去する。
その後、ステップS723にて結果表示画像の設定処理を実行する。ステップS723の処理を実行することにより、表示画面94aにて結果表示画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示され、当該変動表示回が大当たり状態の発生しない変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が、操作示唆用画像が開始される前と同様のものとなるように動画表示される。
ステップS723の処理を実行した後、又はステップS719,S720,S721の何れかにて否定判定をした場合には、ステップS724に進む。ステップS724では、変動表示を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS724にて否定判定をした場合には、そのまま本第1連続操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS724にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS725にて終了表示画像の設定処理を実行し、本第1連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS725における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ステップS725の処理を実行した後は、ステップS726にて操作スイッチ機構502の通常状態への復帰用処理を実行し、本第1連続操作対応演出用処理を終了する。ステップS725の復帰用処理では、各種フラグ格納エリア425における復帰用フラグ格納領域に復帰用フラグを格納する。上述したタイマ割込み処理においては、この復帰用フラグが格納されている場合に、操作スイッチ機構502を通常状態へと復帰させるための処理を行う。当該復帰用処理においては、遊技結果が表示された後のタイミングとなったか否かを判定し、遊技結果が表示された後のタイミングであると判定した場合に、以下の処理を行う。
先ず位置検知センサ557Aからの検知情報に基づいて押しボタン部材550及びカバー体530が最大突出位置に復帰しているか否かを判定する。押しボタン部材320及びカバー体530が最大突出位置に復帰していないと判定した場合には、そのまま復帰処理を終了する。つまり、遊技者が押しボタン部材550やカバー体530に手を載せる等して押圧操作を継続している場合には、通常状態への復帰が回避されることとなる。
一方、押しボタン部材550及びカバー体530が最大突出位置に復帰していると判定した場合には、ストッパ装置540,560に対する駆動信号の出力を停止し、ボタン用ストッパ装置560を許容状態、カバー用ストッパ装置540を阻止状態とする。これにより、カバー体530の押圧操作が規制されることとなる。駆動信号の出力停止処理を実行した後は、各種フラグ格納エリア425に格納された復帰用フラグを消去して、当該復帰用処理を終了する。
なお、各種フラグ格納エリア425に復帰用フラグが格納されている場合には、操作領域拡張演出が規制され、連続操作対応演出が実行される場合には、第1連続操作対応演出に代わって第2連続操作対応演出が実行されることとなる。但し、操作領域拡張演出が行われた遊技回が終了し、次の遊技回が開始されるまでの間に再度の押圧操作が行われていない場合には、次の遊技回が開始されるまでに復帰処理が完了するように設定されている。このため、遊技結果が表示された後に、そのまま復帰処理が完了した場合には、当該次の遊技回にて操作領域拡張演出が規制されることはない。
ここで、第1連続操作対応演出の流れについて第1の実施の形態における連続操作対応演出との相違点を中心に簡単に説明する。
図柄の変動表示が開始されリーチ表示に移行した後の所定のタイミングにて、図柄表示装置94の表示画面94aに連発操作を示唆するメッセージが表示される。これに合わせて押しボタン部材550の操作が有効化される。押しボタン部材550が繰り返し操作されると、操作回数に合わせて操作受付回数表示部94b及び表示画面94aの表示態様が変化する。操作回数が規定操作回数に達することで、表示画面94aに特定単発操作を促す画像が表示されるが、規定操作回数が多くなればなるほど大当たりの発生期待度が高くなるこのため、遊技者はより多くの操作を行うことができるように期待して操作を繰り返すこととなる。
特定単発操作を促す画像が表示された後は、大当たりに当選している場合には、カバー体530の操作が可能となり、大当たりに当選していない場合には、カバー体530の操作が不可となる。これら2つの場合にて、外観上の差違が生じないため、遊技者は実際にカバー体530を操作するまで大当たりに当選しているか否かを判別することができない。言い換えれば、カバー体530の操作を試みた際に手に伝わる感触によって大当たりに当選しているか否かを判別することができる。特定単発操作が行われた場合、又は特定単発操作の受付期間が経過した場合には、表示画面94aに結果が明示される。
そして、操作領域が拡張された場合には、カバー体530が操作前の位置に復帰していることを条件として、復帰処理が実行される。
以上詳述した第2の実施の形態においては、上記第1の実施の形態に示した効果と同様の効果に加え以下の効果が期待できる。すなわち、遊技者は連発操作を行うことで、特定単発操作(カバー体530)の操作を行う権利を取得することができる。この際、連発操作が何回で規定回数を満たしたかによって特定単発操作の可否が示唆される。これにより、連発操作に対する遊技者の注目度を好適に向上することができる。
更には、カバー体530が移動するか否かは、外観上の差違がないため実際にカバー体530を押してみるまで分からない。これにより、特定単発操作に対する注目度の向上に貢献することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態においては、操作スイッチユニットの動作態様及び操作スイッチユニットにかかる操作対応演出が第1の実施の形態とは異なっている。以下、図27を参照して、本実施の形態における操作スイッチユニット40Aの構成及びその動作態様について説明する。図27(a)は操作スイッチユニット40Aの平面外略図、図27(b)は操作スイッチユニット40Aの内部構造を示す外略図、図27(c)は操作回数と操作領域AE及び操作ストロークSとの関係を示すグラフである。
なお、以下の説明では上記第1の実施の形態と同一の構成についてはその説明を援用して同構成に関する説明を簡略化又は省略し、主として第1の実施の形態との違いを説明する。
第1の実施の形態においてはシャッタ部材330用の駆動手段としてソレノイド340が採用されていた。これに対して、本実施の形態においてはシャッタ部材330用の駆動手段としてステッピングモータ340Aが採用されている(図27(b)参照)。ステッピングモータ340Aはソレノイド340と同様に表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410から入力される駆動信号のパルス数によって回転数及び回転角度が制御される構成となっている。このように回転数や回転角度を制御することにより、シャッタ部材330を初期位置(閉位置)〜最大拡張位置(開位置)の任意の位置(途中位置)にて停止させることが可能となっている。つまり、駆動手段としてステッピングモータ340Aを採用することで、シャッタ部材330の位置を、初期位置と最大拡張位置との2位置だけでなく、それら両位置を含む多数の位置で段階的に切り替えることが可能となっている。
また、シャッタ部材330については操作時等に遊技者の手が触れやすい部分であり、その位置にズレが生じることが懸念される。そこで、本実施の形態においてはシャッタ部材330が初期位置に存在しているか否かを監視する手段としてシャッタ用検知センサ355Aを採用し、シャッタ部材330を初期位置に復帰させる場合には、ステッピングモータ340Aに対して復帰用の駆動信号の出力を開始した後、このシャッタ用検知センサ355Aからの検知信号に基づいて駆動信号の出力を停止する構成が採用されている。これにより、操作領域AEの拡張時にシャッタ部材330の動きが異常なものとなる等して演出機能に障害が生じることを抑制している。
また、上述したように本実施の形態においては操作スイッチユニットにかかる演出の態様が上記第1の実施の形態と異なっている。具体的には、連発操作に対応する演出を実行する際には、次回の操作が可能な状態にて操作を有効に受け付ける度に操作領域が拡張される。これにより、操作を有効に受け付けた旨及び次の操作が許容される旨が遊技者に対して示唆されることとなる。このようして操作スイッチユニット40Aの動作に次回操作が許容されている旨等の示唆機能を付与することで、遊技者に対して視覚的な示唆だけでなく触覚的な示唆を行うことが可能となっている。操作スイッチユニット40Aによって視覚的・聴覚的な示唆機能が発揮されることで、構成の煩雑化を抑えつつ、示唆機能の向上を図ることができる。なお、以下の説明においては、操作毎に操作領域AEが拡張される演出を「連続拡張演出」と称する。
既に紹介したように、操作スイッチユニット40Aには操作領域AEの拡張が多段階となるようにしてシャッタ部材330の開放位置が多数設定されている。より詳しくは、図27(c)に示すように、初期位置〜最大開放位置の間の全移動範囲には第1開放位置、第2開放位置〜第8開放位置、第9開放位置が設定されており、次回の操作が可能な状態にて遊技者による操作を有効に受け付けることでシャッタ部材330が隣の開放位置(操作領域が大きくなる側の開放位置)に移動する構成となっている。これにより、上述した段階的な操作領域AEの拡張が実現されている。
このように操作領域AEが大きくなることで、押しボタン部材320へのアクセスをより容易なものとすることができる。これにより、連続拡張演出を実行する場合に、繰り返し操作の途中で操作をミスすることで操作対応演出が途中で終了する(不完全に終わる)といった不都合を生じにくくしている。
なお、シャッタ部材330の移動量は、初期位置〜第9開放位置の各位置間では一定となるように、且つ第9開放位置〜最大開放位置では上記各位置間での移動量よりも大きくなるように設定されている。但し、これに限定されるものではなく、全ての位置間での移動量、すなわち拡張量を同一とすることも可能である。
図27(b)に示すように、押しボタン部材320の操作面部322は上方に凸となる球面状をなしており、この操作面部322に対してシャッタ部材330が当接することで同シャッタ部材330の突出が規制されている。このため、操作領域AEの拡張にあたりシャッタ部材330が移動して操作面部322に対する当接箇所が変わることで、押しボタン部材320の操作ストロークが増加することとなる。このように操作ストローク量が増大することで1度の操作に要する期間が長くなり、勢いに任せた連発操作でいつの間にか規定回数に達する等して連発操作における1つ1つの操作に対する注目度が低下することを抑制することができる。
特に、シャッタ部材330の移動に伴うストロークの増加率は、一定ではなく最大開放位置に近づくことで増加率が大きくなる(図27(c)参照)。これにより、少ない操作回数での迅速な操作を可能としつつ、操作回数が多くなった場合には1つ1つの操作の独立性を高めることが可能となっている。
以上詳述した操作領域AEの段階的な拡張については連続操作対応演出にて実行される。かかる演出を行う場合には表示制御装置410のMPU412にて規定操作回数が選択され、これにより上述した操作領域AEの拡張が何段階となるかが決定される。以下、図28を参照して、規定操作回数の選択にかかる構成について説明する。図28(a)は規定操作回数選択用テーブルを示す概略図、図28(b)は変動表示時間と演出態様との関係を示す概略図、図28(c)は規定操作回数と演出によって示唆される大当たり結果の期待度との関係を示す概略図である。
先ず、図28(a)を参照して規定操作回数の選択について説明する。規定操作回数の選択を行う場合には、表示制御装置410のRAM414のその他各種カウンタエリア428(図12参照)に設けられた規定回数選択用カウンタの値と、図28(a)に示す操作規定回数選択用テーブルを参照する。規定回数選択用カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。詳しくは、表示制御装置410にて実行される定期処理にて更新されることで、「0」〜「99」の範囲内で値が更新される構成となっている。
規定操作回数選択用テーブルについては、表示制御装置410のROM413の各種テーブル記憶エリア421に記憶されており、規定回数選択用カウンタの値に対応させて規定操作回数がそれぞれ設定されている。表示制御装置410のMPU412にて、規定回数選択用カウンタの値が表示制御装置410のROM413の各種テーブル記憶エリア421に記憶された規定操作回数選択テーブルに照らし合わされることで、規定操作回数(以下、単に「規定回数」とも称する)が「1回」〜「10回」の範囲から選択されることとなる。
また、規定操作回数選択テーブルにおいては、大当たりの抽選の結果に応じて選択態様が異なる構成となっている。具体的には、抽選結果が大当たり結果となっている場合と、抽選結果が外れ結果となっている場合に参照されるテーブルが異なっている。なお、図28(a),(b)においては、説明の便宜上これら両テーブルをまとめて表示している。
大当たり結果用の規定操作回数選択テーブルにおいては規定回数として比較的多い回数が選ばれやすくなっており、外れ結果用の規定操作回数選択テーブルにおいては比較的少ない回数が選ばれやすくなっている。つまり、大当たり結果となっている場合には、外れ結果となっている場合と比較して規定回数として多い回数が選択されやすい。例えば、規定回数選択用カウンタの値が「60」であるならば、大当たり結果となっている場合には規定回数として「9回」が選択され、外れ結果となっている場合には規定回数として「3回」が選択される。
このようにして規定回数を選択することにより、演出実行時の規定回数と大当たりの当選期待度との間に相関関係が生じ、規定回数として大きい数が選択されることにより大当たり結果となっている期待度が高くなる構成が実現されている。これは、大当たりの発生期待度が低い場合に無駄に多くの操作を促すことで、遊技者に対して煩わしいとの心象を与える等して操作(操作スイッチユニット40A)に対する注目が低下することを抑えるための工夫である。
本実施の形態においては、大当たりの当選期待度と規定回数との関係が比例関係にあるわけではなく、特定の回数を境として期待度の増加率が大きくなる構成が採用されている。具体的には、図27(c)に示すように、規定回数が「1回」〜「5回」と、「5回」〜「8回」と、「8回」〜「9回」と、「9回」〜「10回」とで期待度の増加率が異なっている。このため、遊技者は増加率が大きくなる「6回」目や「9回」目に到ることを期待して操作を行うこととなり、都度の操作のマンネリ化抑制が期待できる。
また、大当たり当選の期待度については、「9回」目が最大となっており、「10回」目に到達することで同期待度が僅かに低下する構成となっている。これにより、遊技者は連続操作が「9回」目で完了することを期待しつつ、すなわち「10回」目に到しないことを期待しながら操作を行うこととなり、連発操作の過程にて少しでも多くの操作が受け付けられることを期待して操作を行うという遊技から、それ以上の操作が受け付けられないことを期待して操作を行うという遊技へと切り替わる。これにより、「9回」目の操作時にも遊技者に対して好適に緊張感を与えることができる。
次に図28(b),(c)を参照して、連発操作と図柄表示装置94(表示画面94a)にて実行される演出との関係について説明する。
上記第1の実施の形態に示したように、パチンコ機10においては第2変動種別カウンタCS2によって変動表示時間が決定される。変動表示時間は、第1変動表示時間と、第1変動表示時間よりも長い第2変動表示時間と、第2変動表示時間よりも長い第3変動表示時間とに大別される。第1変動表示時間は完全外れ、第2変動表示時間はリーチ表示(詳しくはノーマルリーチ表示)、第3変動表示時間はリーチ表示(詳しくはスーパーリーチ表示)にそれぞれ対応している。なお、スーパーリーチ表示については、ノーマルリーチ表示よりも大当たり当選時に発生しやすい構成となっている。このため、スーパーリーチ表示が発生することで、大当たりの発生期待度が高くなる。
操作対応演出は、少なくともリーチ表示となる変動表示回にて実行されるようにして実行条件が定められており、「1回」〜「10回」となるように設定された規定回数の操作が完了した場合又は操作の受付有効期間が終了した場合にノーマルリーチのまま終了するか、スーパーリーチへ発展して終了するかが、変動表示時間に合わせて決定される。つまり、変動表示時間として第2変動表示時間が選択されている場合にはノーマルリーチのままスーパーリーチへ発展することなく変動表示回が終了し、変動表示時間として第3変動表示時間が選択されている場合にはノーマルリーチからスーパーリーチに発展して変動表示回が終了する。
特に、規定回数として「10回」が選択されている場合には、「1回」〜「9回」が選択されている場合とは演出態様が一部異なる構成となっている。変動表示時間が第2変動表示時間である場合には、大当たり結果であることを条件として操作領域が最大となるように拡張されるとともにノーマルリーチから大当たり確定演出が実行され、外れ結果であることを条件として操作領域が最小となるように縮小されるとともにノーマルリーチから外れ確定演出が実行される。一方、変動表示時間が第3変動表示時間である場合には、操作領域を現状のまま維持しつつ、スーパーリーチへ移行する。つまり、遊技結果は直ちに告知されるのではなく、変動表示回の終了時に告知される。
(連続拡張演出用処理)
次に図29のフローチャートを参照して、表示制御装置410のMPU412にて実行される操作対応演出としての連続拡張演出用処理について説明する。連続拡張演出用処理は、上述した連発操作に基づいて操作スイッチユニット40Aの操作領域AEの拡張を行う演出を実行するための処理であり、約4msec周期で実行される。
連続拡張演出用処理においては、先ずステップS801にて、連続拡張演出が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合にはそのまま本連続拡張演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合にはステップS802に進む。
ステップS802では、連発操作の示唆が行われたか否かを判定する。ステップS802にて連発操作の示唆が行われた後でないと判定した場合には、ステップS803に進む。ステップS803では、連発操作の示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。連発操作の示唆の開始タイミングでない場合にはそのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。
一方、連発操作の示唆の開始タイミングである場合には、ステップS804にて、連発操作示唆用画像の設定処理を実行する。連発操作示唆用画像としては、例えば表示画面94aの中央に女の子のキャラクタ画像が表示されるとともに表示画面94aの下部に「ボタンを連度して!」といった文字が表示される。これに合わせて、表示画面94aの中央に表示されていた左・中・右の各図柄が表示画面94aの上部に縮小表示されることとなる。
なお、連発操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力に行うようにしてもよい。
続くステップS805では、連発操作待ち状態の設定処理を実行し、具体的には表示制御装置410のRAM414の各種フラグ格納エリア425に連発操作待ちフラグを格納し、本連続拡張演出用処理を終了する。
因みに、ステップS802〜ステップS805の各処理については、上記第1の実施の形態におけるステップS502〜S505の各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS802の説明に戻り、同ステップS802にて肯定判定をした場合、すなわち連発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS806に進む。ステップS806では、連発操作待ち状態か否かを判定する。連発操作待ち状態である場合にはステップS807に進み、操作スイッチユニット40Aの押しボタン部材320が操作されたか否かを判定する。
ステップS807にて肯定判定をした場合には、続くステップS808にて連発操作用カウンタエリア(すなわち操作回数カウンタ)427の値を更新する。具体的には、連発操作用カウンタエリアの値を「1」加算する。ステップS808の処理を行った後は、ステップS809に進み操作回数が上記コマンド判定処理にて選択された規定回数に達したか否かを判定する。具体的には、規定操作回数選択テーブルを参照して決定された規定回数と、連発操作用カウンタエリア427の値とが同一となったか否かを判定する。
ステップS809にて否定判定をした場合には、ステップS810にて操作受付用画像の設定処理を実行し、ステップS811に進む。そして、ステップS811にて操作領域拡張処理を実行した後、本連続拡張演出用処理を終了する。
操作領域拡張処理では、操作スイッチユニット40Aのステッピングモータ340Aに対して駆動信号の出力を開始する。この駆動信号に基づいてステッピングモータ340Aが動作することで、シャッタ部材330が開方向、詳しくは隣の開放位置に向けて移動し、操作領域AEが拡張されるとともに操作ストロークSが増加する。
一方、ステップS809にて肯定判定をした場合、すなわち操作回数が規定回数と一致したと判定した場合には、ステップS812に進む。ステップS812では、連発操作完了用画像の設定処理を実行する。例えば、連発操作完了用画像としては、キャラクタや操作回数示唆用画像に代えて、「COMPLETE!」といった文字が表示される。なお、連発操作完了の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力に行うようにしてもよい。
ステップS812の処理を実行した後は、ステップS813に進み、連発操作待ち状態の解除処理を実行する。具体的には表示制御装置410のRAM414の各種フラグ格納エリア425に格納された連発操作待ちフラグを消去する。
続くステップS814では規定操作回数が最大規定回数(「10回」)であるか否かを判定する。ステップS814にて否定判定をした場合には、ステップS815にて通常のリーチ表示への移行処理を実行した後、本連続拡張演出用処理を終了する。ステップS815の処理が実行されることで、ノーマルリーチに対応する変動表示回である場合には連発操作示唆画像が表示されている状態からノーマルリーチ表示が行われている状態に移行しする。詳しくは、ノーマルリーチに対応する変動表示回である場合には、表示画面94aの中央に表示されていた操作完了のメッセージが非表示となり、それに合わせて表示画面94aの上部に縮小表示されていた各図柄が表示画面94aの中央に復帰する。また、スーパーリーチに対応する変動表示回である場合には連発操作示唆用画像が表示されている状態からスーパーリーチ表示が行われている状態に移行する。詳しくは、表示画面94aの中央に表示されていた操作完了のメッセージが非表示となり、それに合わせて表示画面94aの中央にキャラクタ画像が表示される。
一方、ステップS814にて肯定判定をした場合にはステップS816に進み、最大規定回数用特別設定処理を実行した後、本連続拡張演出用処理を終了する。ここで、図30のフローチャートを参照し、最大規定回数用特別設定処理について説明する。
(最大規定回数用特別設定処理)
最大規定回数用特別設定処理においては、先ずステップS901にて遊技者による最終操作が操作領域拡張に対応しているか否かを判定する。具体的には、本変動表示回が大当たり結果に対応し且つ変動表示時間として第2変動表示時間が選択されているか否かを判定する。ステップS901にて肯定判定をした場合には、続くステップS902にて操作領域最大拡張処理を実行する。
操作領域最大拡張処理では、第9開放位置に待機しているシャッタ部材330を最大開放位置へ移動させるための処理を行う。具体的には、ステッピングモータ340Aに対して駆動信号の出力を開始し、シャッタ部材330が最大開放位置に到達したタイミングで当該駆動信号の出力を停止する。上記ステップS811においては駆動信号のステップ数によってシャッタ部材330の位置管理を行った(移動量を規定した)が、本ステップS902においてはシャッタ部材330の位置管理の態様が異なっている。
ステップS902の処理を実行した後は、続くステップS903にて大当たり結果先行表示画像の設定処理を実行し、本最大規定回数用特別設定処理を終了する。大当たり結果先行表示画像の設定処理では、大当たりに当選していることを示す画像(例えば「おめでとう!」等のメッセージ)の設定処理を行う。本処理で設定された画像については、シャッタ部材330が最大開放位置に到達した直後に表示画面94aに表示される。
なお、操作領域拡張時には、遊技者が押しボタン部材320に対して手を載せたままであっても、シャッタ部材330の開方向への移動が妨げられにくくなっているため、シャッタ部材330が最大開放位置に到達せず上記大当たり結果先行表示画像が表示されないといった不都合が生じにくくなっている。因みに、シャッタ部材330が最大開放位置に到達しない場合には、大当たり結果先行表示画像の表示がキャンセルされるが、この場合であっても、シャッタ部材330の動きが視覚的又は触覚的に遊技者に伝わることで、同遊技者は大当たりに当選している旨を把握することが可能である。つまり、大当たり発生の先行告知機能は担保される。
ステップS901の説明に戻り、ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS904に進む。ステップS904では、最終操作が操作領域AEの縮小に対応しているか否かを判定する。具体的には、本変動表示回が外れ結果に対応し且つ変動表示時間として第2変動表示時間が選択されているか否かを判定する。ステップS904にて肯定判定をした場合には、続くステップS905にて操作領域縮小処理を実行する。操作領域縮小処理では、第9開放位置に待機しているシャッタ部材330を初期位置へ移動させるための処理を行う。具体的には、ステッピングモータ340Aに対して駆動信号の出力を開始し、シャッタ部材330が初期位置に到達したタイミングで当該駆動信号の出力を停止する。
ステップS905の処理を実行した後は、続くステップS906にて外れ結果先行表示画像の設定処理を実行し、本最大規定回数用特別設定処理を終了する。外れ結果先行表示画像の設定処理では、大当たりに当選していないことを示す画像(例えば「残念・・・」等のメッセージ)の設定処理を行う。本処理で設定された画像については、シャッタ部材330が初期位置に到達した直後に表示画面94aに表示される。
以上の如く、変動表示時間として第2変動表示時間が選択され、且つ規定操作回数として最大規定回数(「10回」)が選択されている場合には、本変動表示回の結果が、変動表示回の終了を待つことなく、操作完了直後に明示される。
再びステップS904の説明に戻り、ステップS904にて否定判定をした場合には、ステップS907にて通常のリーチ表示への移行処理を実行した後、本最大規定回数用特別設定処理を終了する。なお、ステップS907の処理については、上記ステップS815の処理と類似となっているが、ステップS901,S904にて否定判定を繰り返した時点で、変動表示時間が第3変動表示時間であることが確定する。このため、リーチ表示への移行によりノーマルリーチへ移行することはなく、スーパーリーチへ移行することとなる。
図29のフローチャートの説明に戻り、ステップS807にて否定判定をした場合、すなわち操作スイッチユニット40Aの操作が行われていないと判定した場合には、ステップS817に進む。ステップS817では、ステップS805にて設定された連発操作の有効期間の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS817にて否定判定をした場合にはそのまま本連続拡張演出用処理を終了する。
一方、ステップS817にて肯定判定をした場合、すなわち連発操作が行われなかった場合又は連発操作が行われていたとしてもその回数が規定回数に達していない場合には続くステップS818にて連発操作待ち状態の解除処理を実行する。具体的には、RAM414の各種フラグ格納エリア425に格納された連発操作待ちフラグを消去する。そして、ステップS819にて連発操作未完了画像の設定処理を実行した後、本連続拡張演出用処理を実行し、本連続拡張演出用処理を終了する。
連発操作未完了画像の設定処理が実行されることで、表示画面94aには連発操作が未完了のまま有効期間が終了したことを示すメッセージ(例えば「INCOMPLETE!」)が表示される。
ステップS806の説明に戻り、ステップS806にて否定判定をした場合には、ステップS820に進む。ステップS820では、操作完了画像又は操作未完了画像の表示終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS820にて肯定判定をした場合には、ステップS815,S903,S906,S907の各処理にて設定された画像表示する処理を行った後、本連続拡張演出を終了する。ステップS821の処理を実行することにより、表示画面94a上には操作完了/未完了のメッセージに代えてキャラクタ画像等が表示されることとなる。
一方、ステップS820にて否定判定をした場合には、ステップS822に進み、変動表示を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS822にて否定判定をした場合には、そのまま本連続拡張演出用処理を終了する。
ステップS822にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS823にて終了表示画像の設定処理を実行する。ステップS823の処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり結果となった旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり当選(特別遊技状態の発生)に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から特別遊技状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ステップS823の処理を実行した後は、ステップS824に進み操作スイッチユニット40Aの通常状態への復帰用処理を実行し、本連続拡張演出用処理を終了する。ステップS823の復帰用処理では、各種フラグ格納エリア425における復帰用フラグ格納領域に復帰用フラグを格納する。上述したタイマ割込み処理においては、この復帰用フラグが格納されている場合に、操作スイッチユニット40Aを通常状態へと復帰させるための処理を行う。当該復帰用処理においては、遊技結果が表示された後のタイミングとなったか否かを判定し、遊技結果が表示された後のタイミングであると判定した場合に、以下の処理を行う。
先ず位置検知センサ557Aからの検知情報に基づいて押しボタン部材320が最大突出位置に復帰しているか否かを判定する。押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していないと判定した場合には、そのまま復帰処理を終了する。つまり、遊技者が押しボタン部材320に手を載せる等して押圧操作を継続している場合には、通常状態への復帰が回避されることとなる。
一方、押しボタン部材320が最大突出位置に復帰していると判定した場合には、ステッピングモータ340Aに対して駆動信号の出力を開始し、シャッタ部材330が初期位置に復帰するまで駆動信号の出力が継続される。これにより、シャッタ部材330が初期位置に復帰することとなる。シャッタ部材330の初期位置への復帰が完了した場合には、駆動信号の出力を停止するとともに各種フラグ格納エリア425に格納された復帰用フラグを消去して、当該復帰用処理を終了する。
ここで、連続拡張演出(操作対応演出)が実行される場合の図柄表示装置94における演出内容(表示内容)や操作スイッチユニット40Aの状態変化について、図31及び図32のタイムチャートを参照しながら説明する。なお、操作スイッチユニット40Aの状態変化の態様は、規定操作回数として最大規定回数が選択されている場合と、最大規定回数が選択されていない場合とで異なる。そこで、以下の説明においては先ず、規定操作回数として最大規定回数が選択されていない場合について説明し、その後、最大規定回数が選択されていないパターンとの相違点を中心として規定操作回数として最大規定回数が選択されている場合について説明する。
図31に示すように、td1のタイミングにて連続操作対応演出に対応する変動表示回が開始されると、表示画面94a上にてそれまで停止表示されていた各図柄列が変動表示を始める。その後、先ず左側の図柄列が停止表示され、続いてtd2のタイミングで右側の図柄列が停止表示される。この際、上述した有効ライン上に同じ図柄(図31においては「3」の図柄)が停止表示されることで、通常変動表示からリーチ表示に移行する。
図31の例においては、連続拡張演出が実行されるため、リーチ表示が開始された後のtd3のタイミングにてリーチ図柄が表示画面94aの上部に縮小表示され、表示画面94aの中央部分に女の子を模したキャラクタ画像が表示される。その直後のタイミングでは、表示画面94aの下部に押しボタン部材320の連打を促すメッセージ(例えば「ボタンを連打して!」)が表示され、これとともに操作スイッチユニット40Aの操作が有効化される。
その後、連発操作の有効期間内にて遊技者による押しボタン部材320の押圧操作が繰り返されることで、表示画面94aの下部にメッセージの代わりに出現した操作受付回数表示画像等が変更される。具体的には、操作受付回数表示画像を構成するメータ部の発光部分が操作回数に応じて増加するとともに、表示画面94aに表示されている女の子を模したキャラクタ画像には当該キャラクタを囲むようにしてエフェクトが表示され、操作回数が増すことで、当該エフェクトが大きくなるように表示される。
また、遊技者により操作スイッチユニット40の押圧操作が行われる毎に、同操作スイッチユニット40における操作領域AE及び操作ストロークSが拡大される。操作領域AE及び操作ストロークSの拡大によって、操作スイッチユニット40の操作を有効に受け付けたことが示唆されるだけでなく、次の操作が許容されることが示唆される。本実施の形態においては、連発操作が示唆されてから操作完了となるまでの操作回数が多くなるほど大当たりに当選している期待度が高くなるように設定されている。このため、遊技者は1回でも多く押圧操作ができるように期待しながら操作を行うと想定される。故に、押圧操作後の操作スイッチユニット40の反応(動き)に対する注目度の向上が期待できる。
図31の例においては、規定操作回数として「7回」が選択されている。このため、例えばtd5のタイミングで「4回」目の操作が行われた場合には、次回の操作が許容されているため、td5のタイミングにて操作が受け付けられた直後(ほぼ同時のタイミング)にて操作領域AE及び操作ストロークSが拡大される。この際、遊技者が操作スイッチユニット40A(詳しくは押しボタン部材320やシャッタ部材330)に手を掛けていると、操作領域AEの拡張を触覚を通じた把握を促すことができる。
なお、より詳しくは表示画面94aにおける受け付けの示唆と、操作スイッチユニット40Aにおける受け付けの示唆とを比べると、後者のほうが前者よりも僅かに早いタイミングにて実行される。更には、表示画面94aにおいては、操作が有効に受け付けられた旨を示唆する機能が付与されている一方、次回の操作が許容されることを示唆する機能は付与されていない。このように両者の機能を差別化することにより、操作スイッチユニット40Aに対する注目度の更なる向上を図っている。
td6のタイミングにて繰り返しの押圧操作による操作回数が予め設定された規定操作回数に到達した場合には、当該最終操作の直後に表示画面94aに連発操作が完了した旨を示す画像が表示される。具体的には、表示画面94aの中央に表示されていたキャラクタ画像及び表示画面94aの下部に表示されていた操作受付回数表示画像が非表示となり、これに代えて操作完了を示すメッセージ(詳しくは「COMPLETE!」)が表示される。なお、td6のタイミングにて押しボタン部材320の押圧操作が無効化されることで、以降は押圧操作が再び有効化されるまで、押しボタン部材320の操作が受け付けられることはない。
td6のタイミングの後のtd7のタイミングでは、表示画面94aにて操作結果に対応した表示演出が実行されるが、当該表示演出の内容は本変動表示回の変動表示時間に応じて変化する。
具体的には、本変動表示回の変動表示時間が第2変動表示時間に対応している場合には、td7のタイミングにてノーマルリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、それまで表示画面94aの上部に縮小表示されていた図柄が表示画面94aの中央に拡大表示される。この際、連続操作が完了していることを条件として、高速変動対応のノーマルリーチ表示に移行する。その後、td8のタイミングにて中図柄の変動表示が停止し、遊技結果に応じて大当たりに対応する図柄組み合わせ及び外れに対応する図柄組み合わせの何れかが表示されることで、本変動表示回が終了する。
一方、本変動表示回の変動表示時間が第3変動表示時間に対応している場合には、td7のタイミングにてスーパーリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、これに合わせて表示画面94aの中央にキャラクタ画像が表示される。この際、上記連続操作が完了していることを条件として、キャラクタ画像として変身中の女の子が表示される。その後、大当たりに当選している場合にはtd9のタイミングにて女の子が変身に成功して大きくなった画像が表示されるとともに大当たりに対応する図柄の組合せが停止表示され、大当たりに当選していない場合にはtd9のタイミングにて女の子が変身に失敗して元に戻った画像が表示されるとともに外れに対応する図柄の組合せが停止表示され、本変動表示回が終了する。
有効期間中に連発操作が完了しなかった場合、すなわち操作が行われなかった場合及び操作が行われたもののその回数が規定回数に達しなかった場合には、表示画面94aにて操作完了時とは異なる表示演出が実行される。
具体的には、先ず有効期間が終了したtdXのタイミングにて表示画面94aに連発操作が未完了となった旨を示す画像が表示される。詳しくは、表示画面94aの中央に表示されていたキャラクタ画像及び表示画面94aの下部に表示されていた操作受付回数表示画像が非表示となり、これに代えて操作未完了を示すメッセージ(例えば「INCOMPLETE!」)が表示される。
tdXのタイミングの後のtdYのタイミングでは、本変動表示回の変動表示時間に応じて異なる表示演出が実行される。
具体的には、本変動表示回の変動表示時間が第2変動表示時間に対応している場合には、tdYのタイミングにてノーマルリーチ表示に移行する。より詳しくは、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、表示画面94aの上部に縮小表示されていた各図柄が表示画面94aの中央に拡大表示されることとなる。この際、連続操作が完了していないことを条件として低速変動対応のノーマルリーチ表示に移行する。その後、td8のタイミングにて中図柄の変動表示が停止し、大当たりに対応する図柄組み合わせ又は外れに対応する図柄組み合わせの何れかが遊技結果に応じて表示されることとなる。
なお、上述した高速変動対応のノーマルリーチ及び低速変動対応のノーマルリーチについては、連続拡張演出が行われない変動表示回においても実行される。そして、低速変動対応のノーマルリーチよりも高速変動対応のノーマルリーチのほうが大当たり当選時に選択される確率が高く、且つ外れ時に選択される確率が低く設定されている。このため、演出が発生した際の大当たりに当選している期待度は、高速変動対応のノーマルリーチのほうが高くなっている。連続操作が完了している場合には高速変動対応のノーマルリーチに移行し、連続操作が完了していない場合には低速変動対応のノーマルリーチに移行する構成とすることで、操作完了時のほうが見かけ上の期待度が高くなるように更には出現頻度の低い演出が実行されるように差別化を図っている。
一方、本変動表示回の変動表示時間が第3変動表示時間に対応している場合には、tdYのタイミングにてスーパーリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、表示画面94aの中央にキャラクタ画像が表示される。この際、上記連続操作が完了していないことで、キャラクタ画像として箒に跨って移動中の女の子が表示される。その後、大当たりに当選している場合にはtd9のタイミングにて女の子が妖精に遭遇した画像が表示され、大当たりに当選していない場合にはtd9のタイミングにて女の子が移動を続けている画像が表示されることとなる。
なお、上述した女の子の変身にかかるスーパーリーチ及び女の子の移動にかかるスーパーリーチについても、連続拡張演出が行われない変動表示回にて実行される。そして、移動にかかるスーパーリーチよりも変身にかかるスーパーリーチのほうが大当たり当選時に選択される確率が高く、且つ外れ時に選択される確率が低く設定されている。このため、演出が発生した際の大当たり当選期待度は、変身にかかるスーパーリーチのほうが高くなっている。連続操作が完了している場合には変身にかかるスーパーリーチに移行し、連続操作が完了していない場合には移動にかかるスーパーリーチに移行する構成とすることで、操作完了時のほうが見かけ上の期待度が高くなるように差別化が図られている。
td8のタイミング又はtd9のタイミングにて変動表示回が終了すると、操作スイッチユニット40Aの初期状態への復帰が実行される。本実施の形態においては、連続操作対応演出(操作領域拡張演出)が実行された場合には、操作スイッチユニット40Aが初期状態(拡張前の状態)に復帰するまで、その後の変動表示回における連続操作対応演出が制限されることとなる。
次に、規定操作回数として最大規定回数が選択されている場合について説明する。
図32のタイミングチャートに示すように、te1のタイミングにて連続操作対応演出が実行される変動表示回が開始されると、表示画面94a上にてそれまで停止表示されていた各図柄列が変動表示を始める。その後、先ず左側の図柄列が停止表示され、続いてte2のタイミングで右側の図柄列が停止表示される。この際、上述した有効ライン上に同じ図柄(図31においては「3」の図柄)が停止表示されることで、通常変動表示からリーチ表示に移行する。
図32の例においては、連続拡張演出が実行されるため、リーチ表示が開始された後のte3のタイミングにてリーチ図柄が表示画面94aの上部に縮小表示され、表示画面94aの中央部分に女の子を模したキャラクタ画像が表示される。その直後のタイミングでは、表示画面94aの下部に押しボタン部材320の連打を促すメッセージ(例えば「ボタンを連打して!」)が表示され、これとともに操作スイッチユニット40Aの操作が有効化される。
その後、連発操作の有効期間内にて遊技者による押しボタン部材320の押圧操作が繰り返されることで、表示画面94aの下部にメッセージの代わりに出現した操作受付回数表示画像等が変更される。具体的には、操作受付回数表示画像を構成するメータの発光部分が操作回数に応じて増加するとともに、表示画面94aに表示されている女の子を模したキャラクタ画像には当該キャラクタを囲むようにしてエフェクトが表示され、操作回数が増すことで、当該エフェクトが大きくなるように表示される。
また、操作が行われる毎に、操作スイッチユニット40における操作領域AE及び操作ストロークSが大きくなる。操作領域AE及び操作ストロークSの増大によって、操作を有効に受け付けたことが示唆されるだけでなく、次の操作が許容されることが示唆される。本実施の形態においては、連発操作が示唆されてから操作完了となるまでの操作回数が多くなるほど大当たりに当選している期待度が高くなるように設定されている。このため、遊技者は1回でも多く押圧操作ができるように期待しながら操作を行うと想定される。これにより、押圧操作後の操作スイッチユニット40の反応(動き)に対する注目度の向上が図られている。
なお、te1〜te4のタイミングでの表示演出等の進行の態様は、上記td1〜td4のタイミングでの表示演出等の進行の態様と同様である。
図32の例においては、操作規定回数として最大回数:「10回」が選択されている。このため、te5のタイミングで「4回」目の操作が行われた場合には、次回の操作が許容され、te5のタイミングにて操作が受け付けられた直後(ほぼ同時のタイミング)にて操作領域AE及び操作ストロークSが拡大される。この際、遊技者が操作スイッチユニット40A(詳しくは押しボタン部材320やシャッタ部材330)に手を掛けていると、操作領域AEの拡張を触覚的に把握することができる。
なお、より詳しくは表示画面94aにおける受け付けの示唆と、操作スイッチユニット40Aにおける受け付けの示唆とを比べると、後者のほうが前者よりも僅かに早いタイミングにて実行される。更には、表示画面94aにおいては、操作が有効に受け付けられた旨を示唆する機能が付与されている一方、次回の操作が許容されることを示唆する機能は付与されていない。これにより、操作スイッチユニット40Aに対する注目度の更なる向上を図っている。
その後、繰り返しの押圧操作による操作回数が「8回」目に達すると、操作規定回数が「9回」目となる場合に大当たりの当選期待度が最大となるため、遊技者は、次の操作(「9回」目)による、操作領域AEの拡張が発生しないこと、すなわち操作スイッチユニット40Aの変形が生じないことを期待して操作を行う。
図32の例においては、操作規定回数として最大回数:「10回」が選択されているため、「9回」目の操作によって、操作領域AE及び操作ストロークSが拡大する。「10回」目の操作を行った場合には遊技結果が即座に明示され得るため、いち早く結果を知りたい遊技者は「10回」目の操作を行い、結果の明示を先送りしたい遊技者は「10回」目の操作を行わないと想定される。
te6のタイミングにて「10回」目の操作が行われた場合には、当該操作の直後に表示画面94aに連発操作が完了した旨を示す画像が表示される。具体的には、表示画面94aの中央に表示されていたキャラクタ画像及び表示画面94aの下部に表示されていた操作受付回数表示画像が非表示となり、これに代えて操作完了を示すメッセージ(詳しくは「COMPLETE!」)が表示される。なお、te6のタイミングにて押しボタン部材320の押圧操作が無効化されることで、以降は押圧操作が再び有効化されるまで、押しボタン部材320の操作が受け付けられることはない。
te6のタイミングの後のte7のタイミングでは、操作結果に対応した演出が実行されるが、当該演出の内容は本変動表示回の変動表示時間に応じて変化する。
具体的には、本変動表示回の変動表示時間が第2変動表示時間に対応している場合には、te7のタイミングにて今回の遊技結果が明示される。すなわち、大当たり結果に対応する変動表示回である場合には表示画面94aに大当たりに当選した旨を示すメッセージ(例えば「おめでとう!」)が表示され、外れ結果に対応する変動表示回である場合には表示画面94aに大当たりに当選していない旨を示すメッセージ(例えば「残念・・・」)が表示される。
また、te7のタイミングに僅かに先行して、操作領域AEが変更される、すなわち操作スイッチユニット40Aが変形する。具体的には、大当たり結果に対応する変動表示回である場合には操作領域AEが最大となるように拡張され、外れ結果に対応する変動表示回である場合には操作領域AEが最小となるように縮小される。つまり、操作スイッチユニット40Aに対して手を添えておくことで、触覚的に遊技結果が告知されることとなる。これにより、操作スイッチユニット40A及びその動きに対する遊技者の注目を促すことができる。
遊技結果が明示された後のte8のタイミングにて、上記メッセージが非表示となり、それまで表示画面94aの上部に縮小表示されていた図柄が表示画面94aの中央に拡大表示される。そして、中図柄の変動表示が停止し、遊技結果に応じて大当たりに対応する図柄組み合わせ及び外れに対応する図柄組み合わせの何れかが表示されることで、本変動表示回が終了する。
リーチ表示に対応する第2変動表示時間及び第3変動表示時間のうち、相対的に短く設定された第2変動表示時間となっている場合に、上述した結果の即時告知を行う構成とすることで、告知タイミング〜変動表示回の終了タイミングまでの期間が過度に長くなることを回避している。これは、例えば外れ結果に対応するメッセージが過度に長い期間に亘って表示され、次の変動表示回への移行がなされない場合に、遊技者に対して不快感を与える可能性があるため、このような不都合の発生を抑えるための工夫である。
なお、操作回数が最大規定回数に達した場合に変動表示回終了前の先行告知を実行する構成とすることにより、告知期間又は告知後の次の変動表示回開始までの待ち期間が間延びすることを抑制できる。
一方、本変動表示回の変動表示時間が第3変動表示時間に対応している場合には、te7のタイミングにてスーパーリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、これに合わせて表示画面94aの中央にキャラクタ画像が表示される。この際、上記連続操作が完了していることを条件として、キャラクタ画像として変身中の女の子が表示される。その後、大当たりに当選している場合にはte9のタイミングにて女の子が変身に成功して大きくなった画像が表示されるとともに大当たりに対応する図柄の組合せが停止表示され、大当たりに当選していない場合にはte9のタイミングにて女の子が変身に失敗して元に戻った画像が表示されるとともに外れに対応する図柄の組合せが停止表示され、本変動表示回が終了する。
ここで、第2変動表示時間に対応する変動表示回においては、操作完了とともに操作スイッチユニット40Aが変形することにより、操作領域AE及び操作ストロークSが拡大又は縮小されるが、第3変動表示時間に対応する変動表示回においては操作に対する操作領域AEの変更は発生しない。すなわち、操作領域AE及び操作ストロークSについては、そのままで維持されることとなる。
遊技者は、連発操作を行っている時点では、変動表示回が開始してからの遊技等の流れから、今回の変動表示回が第2変動表示時間及び第3変動表示時間の何れに対応しているかを判別することができない。このため、「10回」目の操作を行う場合には、その結果として、拡張(大当たり確定)、縮小(外れ確定)、現状維持(結果告知を保留)の何れになるかを把握することができない。故に、操作に対する反応が、拡張又は現状維持であることを期待しながら操作を行うこととなり、操作スイッチユニット40Aに対する注目度を好適に高めることができる。
有効期間中に連発操作が完了しなかった場合、すなわち操作が行われなかった場合及び操作が行われたもののその回数が規定回数に達しなかった場合には、表示画面94aにて操作完了時とは異なる表示演出が実行される。
具体的には、先ず有効期間が終了したteXのタイミングにて表示画面94aに連発操作が未完了となった旨を示す画像が表示される。詳しくは、表示画面94aの中央に表示されていたキャラクタ画像及び表示画面94aの下部に表示されていた操作受付回数表示画像が非表示となり、これに代えて操作未完了を示すメッセージ(例えば「INCOMPLETE!」)が表示される。
teXのタイミングの後のteYのタイミングでは、本変動表示回の変動表示時間に応じて異なる演出が実行される。
具体的には、本変動表示回の変動表示時間が第2変動表示時間に対応している場合には、teYのタイミングにてノーマルリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、表示画面94aの上部に縮小表示されていた図柄が表示画面94aの中央に拡大表示されることとなる。この際、連続操作が完了していないことを条件として低速変動対応のノーマルリーチ表示に移行する。その後、te8のタイミングにて中図柄の変動表示が停止し、大当たりに対応する図柄組み合わせ又は外れに対応する図柄組み合わせの何れかが遊技結果に応じて表示されることとなる。
一方、本変動表示回の変動表示時間が第3変動表示時間に対応している場合には、teYのタイミングにてスーパーリーチ表示に移行する。具体的には、表示画面94aに表示されていたメッセージが非表示となり、表示画面94aの中央にキャラクタ画像が表示される。この際、上記連続操作が完了していないことで、キャラクタ画像として箒に跨って移動中の女の子が表示される。その後、大当たりに当選している場合にはte9のタイミングにて女の子が妖精に遭遇した画像が表示されるとともに表示画面94a上に大当たりに対応する図柄の組合せが表示され、大当たりに当選していない場合にはte9のタイミングにて女の子が移動を続けている画像が表示されるとともに外れに対応する図柄の組合せが表示されることとなる。
なお、te8のタイミング又はte9のタイミングにて変動表示回が終了すると、操作スイッチユニット40Aの初期状態への復帰が実行される。本実施の形態においては、連続操作対応演出(操作領域拡張演出)が実行された場合には、操作スイッチユニット40Aが初期状態(拡張前の状態)に復帰するまで、その後の変動表示回における連続操作対応演出が制限されることとなる。
以上詳述した第3の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、遊技状況に応じて操作スイッチユニット40Aにおける遊技者側(上方)に露出している部分が変形する構成を採用した。このように、操作スイッチユニット40Aを変形させることで、同操作スイッチユニット40Aの変化を視覚的及び触覚的に遊技者に対して示唆し、当該操作スイッチユニット40Aに対する遊技者の注目度の向上に貢献することができる。
連続拡張演出においては、遊技者の操作によって操作スイッチユニット40Aの上記変形が発生する構成を採用した。このように、変形の契機として遊技者の操作を設定しておくことにより、遊技者に対して操作スイッチユニット40Aの操作対応演出への積極的な参加を促すことができる。
遊技者によっては、操作の示唆が行われた場合に直ちに操作を行うことができるように、操作スイッチユニット40A(例えば押しボタン部材320)に手を載せた状態で遊技を行う場合がある。かかる構成においては、操作スイッチユニット40Aを発光させる等しても、遊技者がそれを把握することが困難になると懸念される。この点、本実施の形態においては、操作スイッチユニット40Aが「変形」するため、遊技者に対して外観の変化を視覚的な変化として伝えるだけでなく触覚的な変化として伝えることができる。これにより、遊技者が操作スイッチユニット40Aの変化を見逃すといった不都合を生じにくくしている。
さらに、操作スイッチユニット40Aの変形は、押しボタン部材320が最大押圧位置、すなわち操作検知位置に到達したタイミングで開始される。これにより、例えば操作前の位置に復帰した後に変形を開始する構成と比較して、変形中に遊技者の手が触れる機会を多くし、変形が生じている事実を遊技者に示唆する機能を一層好適に発揮させることができる。
操作スイッチユニット40Aの変形時には、シャッタ部材330が開方向へ移動して操作領域AEが拡張されることとなる。このような構成においては、シャッタ部材330の移動が遊技者の手等によって妨げられると、操作スイッチユニット40Aに付与された演出機能を発揮させにくくなるおそれがある。特に、上述の如く操作スイッチユニット40Aに対して手が触れる機会が多いタイミングにて変形を行う場合には、そのような不都合が顕著になり得る。この点、本実施の形態においては、変形時に操作領域AEが拡張される側へシャッタ部材330が移動することで、例えば操作領域AEが縮小する側へシャッタ部材330が移動する場合と比較して、シャッタ部材330の動きが手によって妨げられることを抑制することができる。これにより、操作スイッチユニット40Aに付与された演出機能を好適に発揮させることができる。
また、連続拡張演出においては、遊技者の操作に基づいて操作スイッチユニット40Aが変形することで次回の操作が許容されている旨を示唆する構成とした。連続拡張演出においては、操作回数と大当たりに当選している期待度に相関関係があり、操作回数が多くなることで、大当たりに当選している期待度が大きくなるように設定されている。このため、遊技者は、少しでも多くの操作が有効となることを期待して、すなわち次回の操作が許容されることを期待して操作を行うと考えられる。これにより、操作スイッチユニット40Aの変形に対する注目度を好適に向上することができる。
特に、規定操作回数として最大のもの(「10回」)が選択されている場合には、その1つ前の回数(「9回」)にて大当たりに当選している期待度が最大となるように設定した。これにより、遊技者は操作回数が「8回」以下の時点では操作スイッチユニット40Aが変形することを期待しながら操作を行う一方、「9回」目の操作を行う場合には操作スイッチユニット40Aが変形しないことを期待しながら操作を行うと想定される。これにより、操作スイッチユニット40Aの変形を期待しながら操作を行うという遊技と、操作スイッチユニット40Aの変形が発生しないことを期待しながら操作を行うという遊技とが実現され、一連の連発操作にかかる演出が単調になることを抑制することができる。
また、「10回」目の操作が行われた場合には、変動表示回が終了する前に当該操作に基づいて遊技結果が先行告知(明示)される構成とすることにより、最終操作に対する注目度を飛躍手に向上させることができる。
但し、このようにして遊技結果の先行告知を行う場合には、同先行告知を行ってから変動表示回が終了するまでの期間が過度に長くなることが遊技者に対して煩わしさを与える要因となり得る。このような不都合については特に、外れ結果の先行告知を行った場合に顕著になると想定される。そこで、本実施の形態においては、変動表示期間が比較的短く設定された第2変動表示時間に対応する変動表示回にて先行告知を行うとともに、変動表示時間が比較的長く設定された第3変動表示時間に対応する変動表示回にて先行告知を行わない構成を採用することで、先行告知を行ってから変動表示回が終了するまでの期間が間延びすることを回避し、上記不都合の発生を抑えている。
操作スイッチユニット40Aについては、操作領域AEの拡張に合わせて操作ストロークSが拡大される構成となっている。操作スイッチユニット40Aに対する手の添え方によっては、操作領域AEの外縁に対して手がかからない可能性があり、当該操作領域AEの拡張が触覚的に把握できない可能性がある。一方、押圧操作を行う場合には、必ず押しボタン部材320に触れる必要がある。ここで、操作領域AEのみならず、操作ストロークSが拡大される構成を採用することで操作スイッチユニット40Aの触覚的な変化を遊技者に対して伝えやすくし、操作スイッチユニット40Aへの手の添え方(操作の仕方)によって示唆機能が上手く働かなくなるといった不都合を生じにくくしている。
特に、操作スイッチユニット40Aの押しボタン部材320については、操作ストロークSが増大することで、操作方向とは反対側(上方)への突出量が増大する。これにより、操作方向における先側に操作ストロークSが拡大される場合と比較して、操作ストロークSの拡大に基づく触覚的な変化のみならず、視覚的な変化を遊技者に対して示しやすくすることができる。故に、操作スイッチユニット40Aに変形が生じた事実を遊技者に対して一層容易に伝えることができる。
なお、操作ストロークSの増加量については、操作回数が多くなるに連れて大きくなるように設定されている。これは、期待度が大きくなっている状態では、上記変化をより明確にするための工夫である。
<第4の実施の形態>
上記第3の実施の形態においては、連続拡張演出が実行されている場合には少なくとも予め設定された規定操作回数(「10回」を除く)に達するまで操作に基づく操作領域AE及び操作ストロークSの拡大が継続される構成としたが、本実施の形態については、操作領域AE及び操作ストロークSの拡大を一時的に停止させる機能が追加されている。以下、図33に基づいて、操作領域AE及び操作ストロークSの拡大を一時的に停止させるための構成について説明する。図33(a)は拡張演出用スキップ設定テーブルを示す図、図33(b)は操作回数と操作領域AE及び操作ストロークSとの関係を示すグラフである。
なお、以下の説明においては第3の実施の形態との共通事項についての説明は省略又は簡略化し、本実施の形態と第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
本実施の形態においては、表示制御装置410にて連続拡張演出を実行するとの決定を行った場合には、連続拡張演出の実行中に一部の操作に対する反応、すなわち操作領域AE及び操作ストロークSの拡大を規制する(以下、単に「スキップ」と称する)演出を行うか否かの判定を行う。当該演出は、遊技者が押圧操作を繰り返した際に、予め設定された回数に到達した場合には、次回の操作が許容されている場合であっても、操作領域AE及び操作ストロークSの拡大を規制する演出であり、以下の説明においては単に「スキップ演出」とも称する。
スキップ演出の可否判定及び同スキップ演出を行う場合のスキップの態様については、表示制御装置410のROM413(詳しくは各種テーブル記憶エリア421)に設けられた拡張演出用スキップ設定テーブルと、RAM414の他各種カウンタエリア428に設けられたスキップ抽選用カウンタの値とが参照される。
スキップ抽選用カウンタは、表示制御装置410のMPU412にて定期処理(タイマ割込み処理)が実行される度に更新され(詳しくは前回値に「1」加算され)、その値が最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。詳しくは、「0」〜「19」の範囲内で値が更新される構成となっている。
図33(a)に示すように、拡張演出用スキップ設定テーブルは、規定操作回数、大当たりの当選の有無及びスキップ抽選用カウンタの値を参照することで、連続拡張演出において実行され得る全操作のうちどれを対象としてスキップを行うかが決定される構成となっている。
具体的には、操作規定回数が「1回」〜「6回」の場合にはスキップ演出が回避され、操作規定回数が「7回」〜「10回」の場合にはスキップ抽選カウンタを参照してスキップ演出を行うか否か、更にはスキップ演出を行う場合にはその対象となる範囲を決定する。なお、本実施の形態においては、スキップの対象となる範囲から最初の操作(「1回」目の操作)と最後の操作(規定操作回数目の操作)とが除外されている。
次に、図33(b)を参照して、スキップの態様について説明する。図33(b)では、規定操作回数として「8回」が選択され、「6回」目の操作がスキップの対象となっている場合について例示している。
連続拡張演出が実行される場合には、スキップの対象となる操作回数に到達するまでは、操作を行う毎に次回の操作が許容されていることを条件として、操作領域AE及び操作ストロークSが拡大される。図33(b)の例ではスキップの対象となっていない「1回」目の操作〜「5回」目の操作では、操作領域AE及び操作ストロークSが操作毎に拡大される。そして、スキップの対象となっている「6回」目の操作を行った場合には、遊技機内部では「6回」目の操作として有効に受け付けられ且つ次回の操作が許容されているため通常であれば操作領域AEと操作ストロークSの拡大が生じるところ、実際には操作領域AE及び操作ストロークSの拡大は発生しない。このため、「6回」目の操作が行われた場合には、操作領域AE及び操作ストロークSが操作前の状態のまま維持される。
続いて、「7回」目の操作が行われた場合には、当該「7回」目の操作はスキップの対象となっていないため、再び操作領域AE及び操作ストロークSが拡大する。これにより、「8回」目の操作が許容されている旨が示唆される。「7回」目の操作を行った際には、当該操作によって拡大するに本来「6回」目の操作で拡大するはずであった分を加えて操作領域AE及び操作ストロークSが拡大されるためその変化が顕著になる。
(連続拡張演出用の設定処理)
ここで、図34(a)のフローチャートを参照して、表示制御装置410のMPU412にて実行される連続拡張演出用の設定処理について説明する。連続拡張演出用の設定処理は、表示制御装置410のMPU412におけるコマンド判定処理にて実行される処理である。
連続拡張演出用の設定処理では、先ずステップS1001にて連続拡張演出を実行するか否かの抽選を行う。具体的には、変動表示時間として第2変動表示時間又は第3変動表示時間が選択されている場合に、連続拡張演出を実行するか否かの抽選を行う。この抽選の結果、連続拡張演出に対応する変動表示回でないと判定した場合には、そのまま本連続拡張演出用設定処理を終了する。一方、ステップS1001にて肯定判定をした場合、すなわち連続拡張演出の実行抽選に当選した場合には、ステップS1002に進む。
ステップS1002では、規定操作回数設定処理を実行する。具体的には、図28(a)に示した規定操作回数選択テーブルと規定回数選択用カウンタの値とを参照して、規定操作回数を設定する。この場合、大当たり結果であるか外れ結果であるかによって、選択される規定操作回数に偏りが生じることとなる。具体的には、外れ結果の場合には規定操作回数として「1回」、「2回」等の少ない回数が選択されやすくなっており、大当たり結果の場合には規定操作回数として「8回」、「9回」等の多い回数が選択されやすくなっている。
ステップS1002にて規定操作回数の設定を終えた後は、ステップS1003に進む。ステップS1003ではステップS1002にて設定された規定操作回数が「7回」〜「10回」であるか否かを判定する。ステップS1003にて肯定判定をした場合には、ステップS1004に進む。
ステップS1004では、スキップ用の抽選処理を実行する。スキップ用の抽選処理においては、図33(a)に示した拡張演出用スキップ設定テーブルと、スキップ抽選用カウンタの値とを参照して、スキップを行うか否か、更にはスキップの対象となる範囲を決定する。
ステップS1004の処理を実行した後又はステップS1003にて否定判定をした場合にはステップS1005に進み、連続拡張演出態様設定処理を実行した後、本連続演出用の設定処理を終了する。
連続拡張演出態様設定処理においては、連続拡張演出用処理にて参照する情報として、操作規定回数、スキップの有無、スキップが発生する範囲等の各種情報を、RAM414の各種フラグ格納エリア425及びその他各種カウンタエリア428に記憶する。これら記憶された各種情報については、連続拡張演出用処理時等に参照され、連続拡張演出終了時に消去される。
(操作領域拡張処理)
次に、図34(b)のフローチャートを参照して、表示制御装置410のMPU412にて実行される操作領域拡張処理について説明する。操作領域拡張処理は、連続拡張演出用処理の一部(図29のS811参照)として実行される処理である。
操作領域拡張処理では、先ずステップS1101にて今回の操作がスキップ対象の操作であるか否かを判定する。具体的には、RAM414の各種フラグ格納エリア425に格納されたスキップ用フラグを参照して、どの操作回でスキップを発生させるかを把握した上で、今回の操作がそれに該当するか否かを判定する。
ステップS1101にて肯定判定をした場合には、続くステップS1102にて拡張量の繰り越し処理を実行した後、そのまま操作領域拡張処理を終了する。これにより、ステッピングモータ340Aに対して駆動信号が出力されることが回避され、操作領域AE及び操作ストロークSについては本操作が行われる前の状態がそのまま維持されることとなる。
拡張量の繰り越し処理においては、次回の操作が規定操作回数と同じにならないこと、すなわち本連続拡張演出における最後の操作にならないことを条件として、次回の操作が行われた場合に出力される駆動信号の加算処理を実行する。これにより、次回の操作が行われた際には、スキップされた分も含めて操作領域AE及び操作ストロークSが一気に拡大されることとなる。
このように、操作領域AE及び操作ストロークSの増加量にスキップ分を上乗せすることにより、それら操作領域AE及び操作ストロークSの変化をより顕著なものとしている。このため、擬似的に操作可能な状態に復帰したかのような印象を遊技者に与える際には、そのインパクトを高めることで、かかる変化が見逃されることを抑制している。
ステップS1101にて否定判定をした場合、すなわちスキップ対象の操作回であると判定した場合には、ステップS1103に進み、今回の操作がスキップ直後の操作であるか否かを判定する。
ステップS1103にて肯定判定をした場合にはステップS1104に進み、スキップ対応の駆動信号出力処理を実行する。この処理においては、駆動信号の出力期間(すなわちパルス数)にスキップ対象となっていた操作回にて加算された分を加えて駆動信号の出力期間を補正する。このようにして補正された(加算又は上乗せされた)駆動信号を出力することにより、上述の如く操作領域AE及び操作ストロークSが一気に拡大することとなる(図33(b)参照)。
一方、ステップS1103にて否定判定をした場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105では、スキップ非対応の駆動信号出力処理を実行する。この処理においては、今回の操作に対応する分の駆動信号が出力されるため、ステップS1104の処理が実行された場合と比較して、操作領域AE及び操作ストロークSの増加量は小さくなる。
ステップS1104及びステップS1105の各処理を実行した後は、そのまま本操作領域拡張処理を終了する。
次に、本スキップ演出時に、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行される表示演出について説明する。スキップ演出が実行される場合には、図柄表示装置94の表示画面94aにおける受け付け用の示唆演出が回避されることとなる。すなわち、ステップS810の処理が無効となる。
既に説明したように操作回数が規定操作回数に達した場合には、若干の間をおいて操作完了画像が表示されることとなる。上述の如く受け付け用の示唆演出を回避することは、一時的にではあるが今回の操作によって規定操作回数に達したかのような印象を遊技者に与えるための工夫であり、かかる構成を採用することで、それがスキップ演出によるものか、それとも操作完了に起因するものなのかを瞬時に判断することを難しくしている。
連続拡張演出においては、外れ結果となった場合に規定操作回数として比較的少ない回数が選択されやすい。このため、連続拡張演出が行われる場合には、少ない操作回数で直ぐに規定操作回数に達してしまう可能性が高い。このため、遊技者の操作意欲を掻き立てるには更なる改善の余地がある。
本実施の形態においては規定操作回数に到達した場合であっても、直ちに操作が完了した旨が表示画面94aにて告知されるわけではなく、操作完了から操作完了の告知が行われるまでには僅かな間(例えば3sec)が生じる。ここで、本実施の形態に示すスキップ演出を採用すれば、操作領域AE及び操作ストロークSの拡大が行われない場合として、操作が完了している場合とスキップ演出が実行されている場合とが存在することとなる。このため、遊技者は、操作が完了している場合であっても、再び操作が可能となることを期待して操作を行うと考えられる。このように、連続拡張演出を設定すれば、操作スイッチユニット40A及びその操作等に対する注目度を一層好適に向上することができる。
<第5の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、操作スイッチユニット40が遊技状況に応じて変形する構成が採用されていた。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に操作スイッチユニットが遊技状況に応じて変形する構成が採用されているが、変形にかかる構成及び変形の態様が第1の実施の形態とは異なっている。以下、図35を参照し、本実施の形態における操作スイッチユニット600について説明する。図35(a)は操作スイッチユニット600を上方から見た概略図、図35(b)は図35(a)のE−E線部分断面図である。
先ず、操作スイッチユニット600の基本構成について説明する。図35(a)に示すように、本実施の形態における操作スイッチユニット600の配設対象は、上記第1の実施の形態と同様に前扉枠14の上側膨出部28となっている。上側膨出部28の中央部分には操作スイッチユニット600を収容する収容部28cが形成されており、当該収容部28cに収容された操作スイッチユニット600は、その操作部601の一部が上側膨出部28の上面部28dに形成された略円形状の開口部28eを通じて上方に露出した状態となっている。
図35(b)に示すように、操作スイッチユニット600は、操作部601と同操作部601を移動可能に保持するホルダ部602とによって構成されており、ホルダ部602が上側膨出部28の上面部28d等に対して下方から固定されることで操作スイッチユニット600と上側膨出部28とが一体化されている。
操作部601は、遊技者が直接触れて操作可能な操作部材610,620と、同操作部材610,620の取付部を構成するベース部630とを有している。ベース部630には端面が上方を向くように形成された略半球状の台座部631が形成されており、この台座部631に対して操作部材610,620が組み付けられている。台座部631には、操作部材610,620が取り付けられている側とは反対側、すなわち上側膨出部28の開口部28e側とは反対側に突出する円筒部635が形成されている。これに対して、ホルダ部602には、円筒部635が挿通される挿通部651が形成されている。
挿通部651は、その内面が円筒部635の外面に対して当接するように構成されており、円筒部635の挿通部651に沿った上下動が許容されている。つまり、操作部601の移動方向は、操作部601の開口部28eからの突出量が増減する方向となるように規定されている。なお、ホルダ部602には、台座部631を側方から囲むようにして形成された囲み部652が形成されているが、台座部631と囲み部652との間には操作部601の移動を許容する移動空間が確保されている。
円筒部635には付勢手段としてのバネ部材636が内蔵されており、このバネ部材636によって操作部601が開口部28eから突出する側(上方)に向けて付勢されている。上側膨出部28の上面部28dには、開口部28eから下方に凸となるようにして開口フランジ28fが形成されている。この開口フランジ28fの先端部分に対してベース部630(詳しくは台座部631)の上端部分が下側から当接することで、それ以上の上方への変位が規制されている。つまり、開口フランジ28fにはストッパ部としての機能が付与されており、同開口フランジ28fによって開口部28eからの操作部601の最大突出位置が規定されている。
操作部601を下方へ押圧した場合には、バネ部材636の付勢力に抗して操作部601が下方へ移動する。そして、ベース部630が囲み部652に対して上方から当接することにより、それ以上の移動が規制されることとなる。このように、ベース部630と囲み部652とが上下に当接する位置が、操作部601の最大押圧位置となっている。
なお、操作スイッチユニット600には、操作部601が最大突出位置にあることを検知する検知センサ648と、操作部601が最大押圧位置にあることを検知する検知センサ649とが配設されており、これら各検知センサ648,649が表示制御装置410に対して電気的に接続されている。表示制御装置410においては、これら各検知センサ648,649からの検知信号(検知情報)に基づいて操作部601がどの位置に存在しているかを把握することが可能となっている。
本実施の形態の操作スイッチユニット600においては、上述したように遊技状況に応じて操作スイッチユニット600を変形させるための機構が採用されていることを特徴の1つとしている。そこで以下、当該変形にかかる構成について説明する。
図35(b)に示すように、ベース部630の端面には、変形容易なゴム等の樹脂材料からなる操作部材610が固定されている。操作部材610は、台座部631と同じく略半球状をなしており、それら操作部材610及び台座部631が一体となることで仮想球面Gが形成されている。
操作部材610については透明性を有しており、ベース部630の端面に埋設されたLED等の発光体634からの光が操作部材610を通過することであたかも操作部材610が発光しているかのように見せることが可能となっている。操作部材610の表面には、半球状の凹部が複数形成されており、上述した発光体634からの光がそれら凹部を通過することで拡散される構成となっている。
操作部材610よりも外側には、操作部601の外郭を形成する操作部材620が設けられており、当該操作部材620によって操作部材610が上方から覆われた状態となっている。以下、説明の便宜上、操作部材610を「内側操作部材610」、操作部材620を「外側操作部材620」と称する。
外側操作部材620は、左右一対となっており、それら両者が組み合わされることで内側操作部材610及び台座部631からなる仮想球面Gに沿う椀状をなすように構成されている。
外側操作部材620には、光を遮蔽する遮蔽機能が付与されており、外側操作部材620によって内側操作部材610が覆われている場合には、上記発光体634からの光が操作部601外に射出されることがない。また、外側操作部材620は、内側操作部材610と比べて硬質な樹脂材料によって成形されており、その表面については、凹凸のない滑らかな曲面状をなしている。これにより、内側操作部材610に触れた場合と、外側操作部材620に触れた場合とでは、感触が異なる構成となっている。
ここで、ベース部630の構成について補足説明する。ベース部630は、略半球状の内側ベース部材630Xと、略椀状をなす外側ベース部材630Yとを有し、内側ベース部材630Xが外側ベース部材630Yに対して内蔵された状態で一体化されている。ここで、内側ベース部材630Xと外側ベース部材630Yとの間には、上方に開放された間隙部632が形成されており、この間隙部632に対して外側操作部材620の下端部が挿入されている。
間隙部632の大きさは外側操作部材620の厚さ寸法と同等となるように設定されており、間隙部632によって外側操作部材620の移動可能な空間が確保されている。言い換えれば、間隙部632によって外側操作部材620のベース部630の放射方向への移動が規制され、外側操作部材620の移動経路が定められている。
ベース部630には、外側操作部材620を、内側操作部材610を覆うことで同内側操作部材610の露出を規制する閉位置と、内側操作部材610の露出を許容する開位置とに移動させる駆動機構が設けられている。この駆動機構は、駆動部としてのステッピングモータ641と、ステッピングモータ641からの動力を外側操作部材620に伝達する伝達手段としてのピニオン642とを有している。これに対して外側操作部材620の内面には複数の歯部を有しピニオン642と係合するラック部621が形成されている。
ステッピングモータ641は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、同表示制御装置410から入力された駆動信号に基づいて動作する構成となっている。ステッピングモータ641が回動して、ピニオン642→ラック部621へと動力が伝達されることで、外側操作部材620が閉位置〜開位置に移動することとなる。
また、台座部631には、外側操作部材620が閉位置に待機している場合に、外側操作部材620に対して開位置側(下側)から当接するストッパ片645が配設されている。ストッパ片645は、外側操作部材620の移動経路と重なる位置に突出して当該外側操作部材620の移動を阻止する阻止位置と、外側操作部材620の移動を許容する許容位置とに移動可能に設けられており、付勢部材(図示略)によって当接位置へと常時付勢されている。この付勢部材による付勢力によって阻止位置に待機することで、外側操作部材620の開位置への移動が阻止されている。
また、ストッパ片645には、表示制御装置410に対して電気的に接続されたソレノイド646の可動軸に連結されている。ソレノイド646は表示制御装置410から駆動信号が入力されることで上記付勢部材の付勢力に抗してストッパ片645を阻止位置から許容位置へと移動させる。このため、少なくとも駆動信号が出力されている期間中は、ストッパ片645が許容位置に維持され、外側操作部材620の開位置への移動が許容されることとなる。
ここで、図36の概略図を参照して操作スイッチユニット600の変形態様について説明する。
操作スイッチユニット600は、外側操作部材620によって内側操作部材610の露出が回避された状態が通常状態となっている(図36(a)参照)。表示制御装置410からソレノイド646に対して駆動信号が出力されると、ストッパ片645が阻止位置から許容位置へと移動する。これにより、外側操作部材620の閉位置からの移動が許容される。このようにして移動規制が解除された後、ステッピングモータ641に対して駆動信号が入力されることで、外側操作部材620が、内側操作部材610と開口フランジ28fとの間を通って、間隙部632の奥側へと移動する。
本実施の形態においては、外側操作部材620を左右一対となるようにして配置しており、ステッピングモータ641の動作により、両外側操作部材620は、互いに逆方向に回動する。具体的には、左側の外側操作部材620はベース部630(詳しくは半球状部分)の中心部を中心として半時計回りに回動し、右側の外側操作部材620はベース部630の中心部を中心として時計回りに回動する。このような動きを着目すれば、外側操作部材620にはシャッタとしての機能が付与されているともいえる。
外側操作部材620が間隙部632の最奥位置(すなわち開位置)に到達することでステッピングモータ641に対する駆動信号の出力及びソレノイド646に対する駆動信号の出力が停止される。この状態では、外側操作部材620の端部が間隙部632の奥壁に対して当接することで、それ以上の外側操作部材620の移動が阻止されることとなる。
ソレノイド646に対する駆動信号の出力が停止されると、ストッパ片645が上記付勢部材の付勢力によって阻止位置へと移動しようとするが、その移動経路上には外側操作部材620が存在しているため、ストッパ片645が外側操作部材620の内面に当接した状態で停止することとなる。このように外側操作部材620が開位置に到達することで内側操作部材610が露出した状態となる(図36(b)参照)。以下、この状態を変形状態と称する。
変形状態となった場合には、外側操作部材620の露出が回避されることで、操作対象が実質的に外側操作部材620から内側操作部材610へ切り替わることとなる。但し、操作対象(押圧対象)が切り替わった場合であっても、押圧操作に基づく操作部601の変位の態様は同一であり、操作検知の態様についても変更はない。つまり、通常状態と変形状態とでは、同じ構成(検知センサ649)によって、操作が検知されることとなる。
図36(a)に示す通常状態から図36(b)に示す変形状態への切替えが行われる場合には、外側操作部材620の移動に伴って内側操作部材610の露出量が増加する。光遮蔽機能が付与された外側操作部材620による遮蔽範囲が小さくなることで、上記発光体634からの光が操作部601外に射出され量が増加する。これにより、通常状態から変形状態への切替が実行される際の視覚的な変化をより顕著なものとしている。このような発光範囲の変化を実現するにあたっては、発光範囲を調整する当の発光制御を必要としないため、制御負荷の増大を抑えることができる。
また、内側操作部材610については、外側操作部材620よりも軟質な樹脂材料によって成形されており、触れた際の感触が異なるものとなっている。これにより、通常状態とは操作部601に触れた際の感触が変化することとなる。
更には、外側操作部材620の表面が滑らかな曲面状(球面状)をなしているのに対して、内側操作部材610の表面には複数の凹部611が形成されている。これにより、上述した発光体634からの光の拡散を行うだけでなく、通常状態と変形状態との触覚的な際をより大きなものとしている。
図36(b)→図36(a)に示すように変形状態から通常状態へと復帰する際には、表示制御装置410からステッピングモータ641に対して駆動信号が出力される。これにより、外側操作部材620が閉位置へと移動する。外側操作部材620が閉位置に到達すると、それまで外側操作部材620によって阻止位置への移動が妨げられていたストッパ片645が付勢部材の付勢力によって阻止位置へと移動する。これにより、通常状態への復帰が完了し、操作対象が内側操作部材610から外側操作部材620へ移ることとなる。
通常状態へと復帰することで発光体634からの光が外側操作部材620によって遮られることとなり、操作部601が消灯した状態となる。
なお、本実施の形態においては、図36(a)→図36(c)に示すように通常状態での押圧操作が許容されているだけでなく、図36(b)→図36(d)に示すように変形状態での押圧操作も許容されている。より詳しくは、変形状態においても、通常状態と同様の操作ストロークが確保されており、最大押圧位置への移動が許容されている。
以上詳述した操作スイッチユニット600を用いた演出としては大きく分けて以下の3つのものが設定されている。
(1)変形状態への切り替えが発生しない通常の演出
この演出においては、先ず図柄表示装置94の表示画面94a上に操作スイッチユニット600の操作を促す画像が表示され、遊技者によって予め定められた期間内に操作が行われた場合には、その操作に基づき表示画面94aにて特定の表示演出が実行される。
(2)遊技者の操作に関係なく予め設定されたタイミングにて通常状態から変形状態への切り替えが発生する特定の演出
この演出においては、表示画面94a上に操作スイッチユニット600の操作を促す画像が表示されるとともに、操作スイッチユニット600が変形状態に切り替わる。その後、遊技者によって予め定められた期間内に操作スイッチユニット600の操作が行われた場合には、その操作に基づき表示画面94aにて特定の表示演出が実行される。
(3)遊技者の操作に基づいて通常状態から変形状態への切り替えが発生する特定の演出
この演出においては、先ず表示画面94a上に操作スイッチユニット600の操作を促す画像が表示され、遊技者によって予め定められた期間内に操作スイッチユニット600の操作が行われた場合には、その操作に基づいて操作スイッチユニット600が変形状態に切り替わる。そして、再び表示画面94a上に操作を促す画像が表示され、遊技者によって予め定められた期間内に操作が行われた場合には、その操作に基づいて特定の演出が実行される。
これら(1)〜(3)の演出においては(1)<(2)<(3)の順に大当たり結果となった場合の演出として選択される確率が高くなっており、(3)<(2)<(1)の順に外れ結果となった場合の演出として選択される確率が高くなっている。これにより、演出発生時に大当たりに当選している期待度は、(1)<(2)<(3)の順に高くなる構成となっている。
(1)の演出と(2)の演出との期待度を上述の如く設定することにより、遊技者は(2)の演出が発生することを期待しながら遊技を行うと想定される。すなわち、遊技者は操作スイッチユニット600に対して変形が発生していないかを意識しながら遊技を行うと想定される。これにより操作スイッチユニット600に対する注目度の向上が期待できる。
また(1)及び(3)の演出を併用することにより、表示画面94a上にて操作示唆が行われた場合に遊技者は操作スイッチユニット600が変形状態に切り替わることを期待しながら同操作スイッチユニット600の操作を行うと想定される。故に、操作スイッチユニット600の操作時の反応(動作)に対する注目度の向上が期待できる。
(操作スイッチ形態変更演出用処理)
ここで、図37のフローチャートを参照して、表示制御装置410のMPU412にて実行される各種演出用処理のうち上記(3)の演出(以下、「操作スイッチ形態変更演出」と称する)にかかる処理について例示する。なお、操作スイッチ形態変更演出用処理は、約4msec周期で実行される。
操作スイッチ形態変更演出用処理では、先ずステップS1201にて、操作スイッチ形態変更演出が発生する変動表示回中(遊技回中)であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合には、そのまま操作スイッチ形態変更演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、第1単発操作の示唆が行われた後であるか否かを判定する。ステップS1202にて否定判定をした場合には、ステップS1203に進む。ステップS1203では、第1単発操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作スイッチユニット600を押圧操作するように遊技者に促す押圧操作示唆用画像(押圧操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにおいて表示される。例えば、当該押圧操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを押して!」といった文字が表示される。なお、当該画像の表示については、予め定められた示唆期間の経過又は押圧操作が実行された場合に終了する。
因みに、押圧操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力により行うようにしてもよいし押しボタン部材320を発光させてもよい。更には、これら各種示唆パターンを組み合わせて用いてもよい。
ステップS1203の処理を実行した後は、ステップS1204に進み第1単発操作待ち状態の設定処理を行う。第1単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第1単発操作待ちフラグ格納エリアに第1単発操作待ちフラグを格納する。その後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
一方、ステップS1202にて肯定判定をした場合、すなわち第1単発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS1205に進む。ステップS1205では、RAM414の第1単発操作待ちフラグ格納エリアに第1単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、第1単発操作の示唆後であるか否かを判定する。
第1単発操作待ち状態である場合には、ステップS1206に進む。ステップS1206では、操作部601(詳しくは外側操作部材620)の押圧操作が行われたか否かを判定する。具体的には、表示制御装置410のMPU412では、コマンド判定処理や当該操作スイッチ形態変更演出用処理などが繰り返し実行される通常処理の他に、当該通常処理に定期的(例えば、2msec)に割り込んで起動されるタイマ割込み処理が設定されている。当該タイマ割込み処理では、操作スイッチユニット40の検知センサ649からの検知信号(検知情報)を監視するセンサ監視処理が実行されている。そして、ステップS1205においては、センサ監視処理の結果に基づいて、すなわち操作部601が最大押圧位置に達したか否かに基づいて第1単発操作の有無を判定する。
ステップS1206にて肯定判定をした場合にはステップS1207に進み、第1単発操作完了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては操作示唆用画像に変えて操作完了用画像(例えば「COMPLETE!」等のメッセージ)が表示される。
続くステップS1208では、操作スイッチユニットの形態変更タイミングの設定処理を行う。本実施の形態においては、形態変更を行うタイミングを複数設け、演出実行時の形態変更タイミングを多様化することを特徴の1つとしている。具体的には、本処理にて第1単発操作が行われた後のどのタイミングで操作スイッチユニットの形態変更を行うかが予め設定された複数のパターンの中から選択される。より詳しくは上記タイミングとして、第1単発操作と同時、第1単発操作から0.5sec後、第1単発操作から1.0sec後の3つが記憶されており、これら3つのタイミングの何れかが抽選によって選択される。
形態変化が発生する際に操作部601(詳しくは外側操作部材620)に対して手を載せている場合には、形態変化が生じている事実を触覚的な変化として遊技者に伝えることができる。この点に着目すれば、第1単発操作が行われると同時に形態変化を生じさせることが好ましい。しかしながら、毎度第1単発操作と同時に形態変化を生じさせようとすれば、操作部601を連打された場合には、直ぐに後述する第2単発操作が有効に受け付けられてしまうことで形態変化のインパクトが弱まると懸念される。そこで、本実施の形態においては、第1単発操作から形態変化が発生するまでの間に僅かな間が発生する可能性を与えた。これにより、遊技者によってむやみに操作部601が連打されることを抑制している。これにより、無作為な操作を抑制するとともに、操作スイッチユニット600に対する注目度を好適に高めることができる。また、形態変化機能が付与された操作スイッチユニット600の耐久性の担保に貢献することができる。
ステップS1206の説明に戻り、当該ステップS1206にて否定判定をした場合、すなわち第1単発操作が行われていないと判定した場合には、ステップS1209に進む。ステップS1209では、第1単発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1204の処理を実行してから予め定められた受付有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS1209にて否定判定をした場合には、そのまま本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
ステップS1209にて肯定判定をした場合には、受付終了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを押して!」)が非表示となり、これに代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示される。
ステップS1210又はステップS1208の処理を実行した後はステップS1211に進み、第1単発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。第1単発操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている第1単発操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の第1単発操作が無効となる。
ステップS1205の説明に戻り、当該ステップS1205にて否定判定をした場合、すなわち第1単発操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS1212に進む。ステップS1212では、操作スイッチユニットの形態変更を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1211の処理によって設定されたタイミングとなったか否かを判定する。
ステップS1212にて肯定判定をした場合にはステップS1213に進み、形態変更処理を実行する。ここで、図38(a)のフローチャートを参照して形態変更処理について説明する。
形態変更処理においては先ず、ステップS1301にて発光開始処理を実行する。発光開始処理では、操作スイッチユニット600に内蔵された発光体634に対する電力の供給を開始する。これにより発光体634から内側操作部材610に対して光が照射されることとなる。しかしながら、このように発光を開始したタイミングにおいては、内側操作部材610が外側操作部材620によって覆われており、操作部601外への光の照射が規制されているため、遊技者から当該発光を確認することはできない。
ステップS1301の処理を実行した後は、ステップS1302に進み、外側操作部材620の移動規制解除処理を実行する。移動規制解除処理においては、ソレノイド646に対して駆動信号の出力を開始する。これにより、予め設定された期間(本実施の形態においては、外側操作部材620が開位置へ到達するのに要する期間と同等の期間)に亘って、ソレノイド646が励磁される。ソレノイド646が励磁されることで、ストッパ片645が阻止位置から許容位置へと移動し、外側操作部材620の移動規制が解除されることとなる。
次に、ステップS1304に進み、外側操作部材620の開状態への切替処理を実行する。当該処理においては、ステッピングモータ641に対して駆動信号を出力する。これにより、外側操作部材620が開位置へと移動する。当該駆動信号の出力は、外側操作部材620が開位置へ到達することで停止される。
再び図37の説明に戻り、ステップS1213の処理を実行した後は、ステップS1214に進み、第2単発操作示唆用画像の設定処理を行う。当該処理を実行することで、表示画面94a上に、第2単発操作を示唆する画像(例えば「もう一度押して!」等のメッセージ)が表示される。
その後、ステップS1214にて第2単発操作待ち状態の設定処理を実行した後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。第2単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第2単発操作待ちフラグ格納エリアに第2単発操作待ちフラグを格納する。
なお、本実施の形態においては、操作部601が最大押圧位置に到達することで上記検知センサ649からの検知信号がLOWレベルからHIレベルに立ち上がる構成となっており、この立ち上がりによって操作が行われた旨を把握する構成となっている。このため、第1操作にて操作部601を最大押圧位置に押し込んだままの状態に維持したとしても、それにより第2操作が行われたと判定されることはない。すなわち、第2操作を有効に受け付けられるようにするには、第1操作を行った後に、操作部601を最大押圧位置から移動させる、例えば初期位置へ移動させる必要がある。このように、操作検知の態様が上記第1の実施の形態等とは異なっている。
ステップS1212の説明に戻り、ステップS1212にて否定判定をした場合、すなわち操作スイッチユニットの形態変更タイミングでないと判定した場合には、ステップS1216に進む。ステップS1216では、第2単発操作待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM414の第2単発操作待ちフラグ格納エリアに第2単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1216にて肯定判定をした場合には、ステップS1217の第2単発操作用処理に進む。ここで、図38(b)のフローチャートを参照して、第2単発操作用処理について説明する。第2単発操作用処理においては、先ずステップS1401にて、操作部601(詳しくは内側操作部材610)の第2単発操作(押圧操作)が行われたか否かを判定する。具体的には、表示制御装置410のMPU412では、コマンド判定処理や操作領域拡張演出用処理などが繰り返し実行される通常処理の他に、当該通常処理に定期的(例えば、2msec)に割り込んで起動されるタイマ割込み処理が設定されている。当該タイマ割込み処理では、操作スイッチユニット40の検知センサ649からの検知信号(検知情報)を監視するセンサ監視処理が実行されている。そして、ステップS1205においては、センサ監視処理の結果に基づいて第2単発操作の有無を判定する。
本実施の形態においては、第1単発操作にて外側操作部材620が押圧された場合と、第2単発操作にて内側操作部材610が押圧された場合との両方にて、同一の検知センサによる検知が行われる。これは、内外の操作部材610,620を採用して、操作態様の多様化を図ったかのように見せつつ、それに起因した構成の複雑化を抑制するための工夫である。
ステップS1401にて肯定判定をした場合にはステップS1402に進み、第2単発操作完了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては操作示唆用画像に変えて操作完了用画像(例えば「COMPLETE!」等のメッセージ)が表示される。ステップS1402の処理を実行した後は、ステップS1403に進み、結果表示画像の設定処理を実行する。
ステップS1402の処理を実行することにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて結果表示画像が表示される。当該画像の表示としては、例えば、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示され、当該変動表示回が大当たり状態の発生しない変動表示回である場合には、キャラクタの表示内容が、操作示唆用画像が開始される前と同様のものとなるように動画表示される。なお、結果表示画像の設定処理においては、操作完了画像が表示されていた場合には操作完了に対応する結果表示画像を表示するための処理を実行し、操作未完了画像が表示されていた場合には操作未完了に対応する結果表示画像を表示するための処理を実行する。つまり、操作が完了している場合と操作が完了していない場合とでは異なる画像を表示する構成となっている。
一方、ステップS1401にて否定判定をした場合には、ステップS1404に進み、第2単発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1215の処理を実行してから予め定められた有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS1404にて否定判定をした場合には、そのまま本第2単発操作用処理を終了する。
ステップS1404にて肯定判定をした場合には、受付終了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを押して!」)が非表示となり、これに代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示される。
ステップS1405又はステップS1403の処理を実行した後はステップS1406に進み、第2単発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本第2単発操作用処理を終了する。第2単発操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている第2単発操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の第2単発操作が無効となる。
再び図37の説明に戻り、ステップS1217の第2単発操作用処理を実行した後、又はステップS1216にて否定判定をした場合には、ステップS1218に進む。ステップS1218では、変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1219にて終了表示画像の設定処理を実行し、ステップS1220にて変形状態から通常状態への復帰処理を実行した後に、本操作領域拡張演出用処理を終了する。
ステップS1219における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ステップS1220における復帰処理においては、各種フラグ格納エリア425における復帰用フラグ格納領域に復帰用フラグを格納する。上述したタイマ割込み処理においては、この復帰用フラグが格納されている場合に、操作スイッチユニット600を通常状態へと復帰させるための処理を行う。当該復帰処理においては、遊技結果が表示された後のタイミングとなったか否かを判定し、遊技結果が表示された後のタイミングであると判定した場合に、以下の処理を行う。
先ず位置検知センサ648からの検知情報に基づいて操作部601が最大突出位置に復帰しているか否かを判定する。操作部601が最大突出位置に復帰していないと判定した場合には、そのまま復帰処理を終了する。つまり、遊技者が操作部601に手を載せる等して押圧操作を継続している場合には、通常状態への復帰が回避されることとなる。
一方、操作部601が最大突出位置に復帰していると判定した場合には、ステッピングモータ641に対して駆動信号を出力する。これにより、外側操作部材620が閉位置へと移動し、変形状態から通常状態への復帰が完了する。駆動信号の出力停止処理を実行した後は、各種フラグ格納エリア425に格納された復帰用フラグを消去して、当該復帰処理を終了する。
なお、各種フラグ格納エリア425に復帰用フラグが格納されている場合には、操作スイッチ形態変更演出が規制され、操作スイッチ形態変更演出が実行される変動表示回においては、それに代わる代替演出(例えば上記(1)の演出)が実行されることとなる。因みに、操作領域拡張演出が行われた変動表示回が終了し、次の変動表示回が開始されるまでの間に再度の押圧操作が行われていない場合には、次の変動表示回が開始されるまでに拡張状態から通常状態への復帰が完了するように設定されている。このため、遊技結果が表示された後に、そのまま復帰処理が完了した場合には、当該次の遊技回にて操作領域拡張演出が規制されることはない。
以上詳述した第5の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態と同様に、遊技状況に応じて操作スイッチユニット600における遊技者側(上方)に露出している部分が変形する構成を採用した。このように、操作スイッチユニット600を変形させることで、同操作スイッチユニット600の変化を視覚的又は及び触覚的に遊技者に対して示唆し、当該操作スイッチユニット600に対する遊技者の注目度の向上に貢献することができる。
操作スイッチ形態変更演出においては、遊技者の操作によって操作スイッチユニット600の上記変形が発生する構成となっている。このように、変形の契機として遊技者の操作を設定しておくことにより、遊技者に対して操作スイッチユニット600の操作対応演出への積極的な参加を促すことができる。
遊技者によっては、操作の示唆が行われた場合に直ちに操作を行うことができるように、操作スイッチユニット600(例えば操作部601)に手を載せた状態で遊技を行う場合がある。かかる構成においては、操作スイッチユニットを発光させる等しても、遊技者がそれを把握することが困難になると懸念される。この点、本実施の形態においては、操作スイッチユニット600が「変形」するため、遊技者に対して外観の変化を視覚的な変化として伝えるだけでなく触覚的な変化として伝えることができる。これにより、遊技者によって操作スイッチユニット600の変化が見逃されるといった不都合を生じにくくしている。
さらに、操作スイッチユニット600の変形は、操作部601が最大押圧位置、すなわち操作検知位置に到達したタイミングで開始される。これにより、例えば操作前の位置に復帰した後に変形を開始する構成と比較して、変形中に遊技者の手が触れる機会を多くし、変形が生じている事実を遊技者に示唆する機能を一層好適に発揮させることができる。
内側操作部材610及び外側操作部材620を併用し、両者の質感(硬度や表面形状)を異なる構成とすることにより、外側操作部材620の動き、すなわち操作部601の変形が見落とされた場合であっても、遊技者が操作部601に触れることで操作部601に何らかの変化が生じた旨を遊技者に対して好適に示唆することができる。
外側操作部材620によって内側操作部材610を覆う構成を採用した場合には、外側操作部材620が可動式であり保持合成の確保が難しいことから、操作時のビビリ等が発生しやすくなると想定される。この点、本実施の形態においては、外側操作部材620よりも軟質な材料からなる内側操作部材610が当該外側操作部材620に対して内側から当接する構成とすることにより、外側操作部材620のビビリ等を抑える制振機能を付与することが可能となっている。また、内側操作部材610を外側操作部材620に対して当接させることで、外側操作部材620が押圧された際の負荷を内側操作部材610を通じて操作部601全体に分散させることが可能となっている。これにより、外側操作部材620の保護を図っている。
外側操作部材620は外観が半球状となるように構成されているとともに、通常状態から変形状態への切り替え時には仮想球面Gに沿うようにして回動する構成となっている。外側操作部材620が押圧された際の応力は、仮想球面Gの中心部に向く力と、回動方向に向く力とに分散される。これにより、ストッパ片645に対して応力が集中することを回避している。
特に、外側操作部材620については内側操作部材610と比較して表面がより滑らかとなるように形成されている。このため、上記回動方向への応力が働いたとしても、外側操作部材620を押圧した手が外側操作部材620の表面を滑ることで、すなわち外側操作部材620と手との摩擦を抑えることで、実質的に上記回動方向へ向けて作用する応力を軽減することが可能となっている。これにより、操作スイッチユニット600の耐久性の向上に貢献している。
本実施の形態における外側操作部材620については、操作部601が最大突出位置(初期位置)〜最大押圧位置の間のどの位置に存在している場合であっても、最大開放位置への移動が許容される構成が採用されている。これにより、通常状態から変形状態への切り替えを行う際の可動タイミング等の制約を生じにくくし、操作スイッチユニット600の形態変更(変形)の遊技演出への適用自由度を好適に高めることが可能となっている。
<第6の実施の形態>
上記第5の実施の形態においては通常状態における操作対象(詳しくは遊技者による操作が可能であり当該操作に基づいてたの部位とは独立して変位する部位)の数と変形状態における操作対象の数とを同一としたが、本実施の形態における操作スイッチユニット600Aについては、各状態での操作対象の数が異なっている。具体的には、通常状態から変形状態へと切り替わる(変形する)ことで、1つの操作対象から3つの操作対象へと操作対象が増える構成となっている。以下、図38を参照して、本実施の形態における操作スイッチユニット600Aの構成について説明する。図39(a)は操作スイッチユニット600Aの内部構造を示す外略図、図39(b)は操作スイッチユニット600Aにかかる電気的構成を示す概略図である。なお、本実施の形態における操作スイッチユニット600Aについては、上記第5の実施の形態における操作スイッチユニット600と、構成の大部分が共通となっている。そこで、これら共通の構成については第5の実施の形態における記載を援用し、当該第5の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図39(a)に示すように、操作スイッチユニット600Aは一対の外側操作部材620を有している。これら外側操作部材620についてはその配置が、上記第5の実施の形態と相違している。具体的には、第5の実施の形態においては外側操作部材620が左右に並べて配置されていたのに対して、本実施の形態においては外側操作部材620が前後に並べて配置されている。なお、図39(a)については、図35(a)のF−F線部分断面図に相当するが、外側操作部材620同士の境界については、同図35(a)の2点鎖線を参照されたい。
内側操作部材610Aは、上下に移動可能に設けられたボタン部材となっている。具体的には、ベース部630A(詳しくは台座部631A)の端面には、上方へ開放された内側操作部材610A用の挿通穴633Aが設けられており、この挿通穴633Aに対して内側操作部材610Aが嵌まっている。挿通穴633A内には、当該挿通穴633A内の領域を前後3つの領域に区画するようにして仕切り部634Aが形成されている。仕切り部634Aによって区画された3つの領域のうち前側の領域と後側の領域とには、内側操作部材610Aを挿通穴633Aから突出する側(上方)に付勢するバネ部材637Aが配設されている。
挿通穴633Aには、内側操作部材610Aに対して上側から当接することにより、内側操作部材610Aの上方への変位を規制するストッパ部(図示略)が形成されており、同ストッパ部によって挿通穴633Aからの外れが回避されている。内側操作部材610Aについてはバネ部材637Aの付勢力によってストッパ部に押し当てられた状態となっており、内側操作部材610Aの操作面部611Aが上方から押圧されることで、同内側操作部材610Aがバネ部材637Aの付勢力に抗して挿通穴633A内に後退する構成となっている。
内側操作部材610Aは、通常状態においては外側操作部材620によって覆われており、同内側操作部材610Aの露出が抑えられている。このため、通常状態においては遊技者による操作が実質的に不可となっている。一方、変形状態へと移行した場合には、この外側操作部材620が上記間隙部632内に収容されることで、内側操作部材610Aへのアクセスが許容された状態となる。ここで、内側操作部材610Aは左右に複数(詳しくは3つ)並設されており、それら内側操作部材610Aについては個々に独立して変位する構成となっている。かかる構成によれば、通常状態から変形状態に切り替わることで、操作対象が単数から複数に変更されることとなる。
ここで、図39(b)を参照して、外側操作部材620が押圧操作された場合及び各内側操作部材610Aが押圧操作された場合の操作検知にかかる構成について説明する。
本実施の形態におけるホルダ部602Aには、操作検知手段を構成する検知センサ655Aが配設されている。検知センサ655Aは、発光素子656Aと受光素子657Aとを有してなる光学センサ(フォトセンサ)であり、表示制御装置410に対して電気的に接続されている。
操作部601Aのベース部630Aには、左右に貫通する貫通孔638Aが形成されており、上記各素子656A,657Aは当該貫通孔638Aを挟んで配置されている。発光素子656Aから発せられた光は操作部601が最大押圧位置に到達していない状態では、貫通孔638Aを通過して受光素子657Aに到達する。一方、操作部601Aが最大押圧位置に達している場合には、発光素子656Aからの光はベース部630の外壁によって遮られ、受光素子657Aに到達することはない。これにより、表示制御装置410にて操作部601Aが操作されたか否かを、詳しくは外側操作部材620が押圧操作されたか否かを把握することが可能となっている。
また、貫通孔638Aは、内側操作部材610A用の挿通穴633A(詳しくは仕切り部634Aによって区画された中央領域)に対して連通しており、内側操作部材610Aが最大押圧位置へ到達した場合には、同内側操作部材610Aによって貫通孔638Aが寸断される構成となっている。
ここで、内側操作部材610Aについては、光の通過を許容しない構成となっているため、貫通孔638Aが寸断された状態では、発光素子656Aからの光が受光素子657Aに達することはない(図39(b)の2点鎖線参照)。
更には、ホルダ部602Aの挿通部651には、操作部601Aの初期位置から最大押圧位置への移動を不可とするロック状態と、当該移動を許容するアンロック状態とに切り替え可能なロック装置660Aが配設されている。ロック装置660Aは、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、この表示制御装置410からの駆動信号に基づいて、ロック状態とアンロック状態とに切り替えられる構成となっている。
より詳しくは、操作スイッチユニット600が通常状態となっている場合にはロック装置660Aがアンロック状態に維持され、通常状態から変形状態への切り替えが行われる際にロック装置660Aがアンロック状態からロック状態に切り替えられることとなる。これにより、操作部601A全体の最大押圧位置への移動が不可となる。つまり、ロック状態となることで、ベース部630Aの外壁によって発光素子656Aから受光素子657Aへの光の到達が遮られることがなくなる。
一方、ロック状態となった場合には、操作対象が外側操作部材620から内側操作部材610Aに移る。このため、上記光の授受は内側操作部材610Aによって遮られ得る状態となる。
なお、ロック装置660Aに相当する構成については、必ずしも必須の構成ではない。少なくとも、変形状態においては、内側操作部材610Aの操作が担保されるのであれば足り、例えば操作部601A全体用のバネ部材636の付勢力よりも各バネ部材636Aの付勢力を十分に小さく設定しておくことにより、内側操作部材610Aを操作した際に操作部601A全体が押圧方向へ移動することを回避する構成を採用してもよい。また、ロック装置660Aについては、その機能が担保されるのであれば、詳細な配置は任意であり、挿通部651内に配置する必要は必ずしもない。
以上詳述した構成においては、通常状態及び変形状態の両状態にて、操作検知にかかる電気的構成(センサや信号線)の共通化が図られている。ここで、このように、見かけ上は操作対象が複数に増大するが、実質的には操作系統が1つに限定されている構成を利用した操作対応演出について簡単に説明する。
操作対応演出を行う場合には、通常変動表示からリーチ表示になった後のタイミングにて、表示画面94a上に操作を示唆するメッセージが表示される。その後、予め設定された受付有効期間内に遊技者による操作部601Aの操作が行われた場合には、当該操作を契機として、操作スイッチユニット600Aを通常状態から変形状態へと切り替えるための処理が実行される。これにより、操作対象が外側操作部材620から内側操作部材610Aに移る。ここで、表示画面94a上には、回胴式遊技機のリールを模した画像が表示される。すなわち、左絵柄列、中絵柄列、右絵柄列がそれぞれ個別に変動表示しているように動画表示される。
ここで、表示画面94a上には、先ず左の内側操作部材610ALの操作を促すメッセージ(例えば「左ボタンを押して絵柄を停止させろ!」)が表示される。遊技者によって左の内側操作部材610ALが操作されると、当該操作が検知センサ655Aによって検知され、この操作に基づいて表示画面94aにて変動表示されている左絵柄列が停止表示される。つまり、内側操作部材610ALは、絵柄列の変動表示を停止させる停止操作手段として機能する。
遊技者の操作に基づいて停止表示される絵柄は、本変動表示回の遊技結果が大当たり結果である場合には大当たり結果に対応した絵柄組合せ(例えば「ハートマーク」・「ハートマーク」・「ハートマーク」)を構成する絵柄となり、外れ結果である場合には外れ結果に対応した絵柄組合せ(例えば「ハートマーク」・「ハートマーク」・「星マーク」)を構成する絵柄となる。つまり、遊技者の操作は絵柄を停止させるタイミングの契機となるに過ぎず、実際に停止表示される絵柄については遊技結果に応じて予め決まっている。
左絵柄が停止表示された後は、表示画面94a上に中の内側操作部材610AMの操作を促すメッセージが表示される。遊技者によって中の内側操作部材610AMが操作されると、当該操作が検知センサ655Aによって検知され、この操作に基づいて表示画面94aにて変動表示されている中絵柄列が停止表示される。
中絵柄が停止表示された後は、表示画面94a上に右の内側操作部材610AMの操作を促すメッセージが表示される。遊技者によって右の内側操作部材610ARが操作されると、当該操作が検知センサ655Aによって検知され、この操作に基づいて表示画面94aにて変動表示されている右絵柄列が停止表示される。
中絵柄及び左絵柄に対応する各内側操作部材610AM,620ARの操作に基づいた絵柄の停止態様については、上記左の内側操作部材610ALの操作に基づく絵柄の停止態様と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上詳述した第6の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
操作スイッチユニット600Aが通常状態から変形状態に切り替わることにより、操作対象の数が増加することとなる。このように、遊技状況に応じてアクセス可能な操作対象が増加する構成とすれば、操作スイッチユニット600Aに対する注目度の向上に貢献することができる。
操作対象を多数採用した場合には、上記注目度の向上効果が期待できる反面、電気的な制御にかかる構成が複雑化すると懸念される。この点、本実施の形態に示すように、操作検知にかかる構成を共有化すれば、電気的構成及びそれに関する電気的制御の簡略化を図ることができる。
特に、外側操作部材620が操作対象となっている場合と、内側操作部材610Aが操作対象となっている場合との操作方向を同一としたことで、上記構成の簡略化を容易なものとしている。
複数の操作対象からの信号の伝達系統を統一しているものの、表示画面94aにおける表示演出においては各操作対象からの信号があたかも別々に取り扱われているかのように擬態させている。これにより、実際には簡素な構成を用いつつ、それに伴う演出の陳腐化を回避している。
一般に回胴式遊技機においては、複数の停止操作ボタンのうちどの順で停止操作を行うかは遊技者によって任意に選択される。本実施の形態においては、上述の如く電気信号の伝達系統が共通化されているため、停止操作ボタンに相当する複数の内側操作部材610Aのうちどれが操作されたかを特定することができない。そこで、表示画面94aにおいては、操作すべき対象を明示する(アシストする)ことにより、遊技者が操作するであろう対象を所定のものに誘導することで、電気信号の伝達系統が少ないという課題を克服している。
<第7の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、操作スイッチユニット40が遊技状況に応じて変形する構成が採用されていた。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に操作スイッチユニットが遊技状況に応じて変形する構成が採用されているが、変形にかかる構成及び変形の態様が第1の実施の形態とは異なっている。以下、図40を参照し、本実施の形態における操作スイッチユニット700について説明する。図40(a)は操作スイッチユニット700を上方から見た概略図、図40(b)は図40(a)のG−G線部分断面図である。
先ず、操作スイッチユニット700の基本構成について説明する。図40(a)に示すように、本実施の形態における操作スイッチユニット700の配設対象は、上記第1の実施の形態と同様に前扉枠14の上側膨出部28となっている。上側膨出部28の中央部分には操作スイッチユニット600を収容する収容部28cが形成されており、当該収容部28cに収容された操作スイッチユニット700は、その操作部701の一部が上側膨出部28の上面部28dに形成された略円形状の開口部28eを通じて上方に露出した状態となっている。
図40(b)に示すように、操作スイッチユニット700は、操作部701と同操作部701を移動可能に保持するホルダ部702とによって構成されており、ホルダ部702が上側膨出部28に対して固定されることで操作スイッチユニット700と上側膨出部28とが一体化されている。
操作部701は、ホルダ部702に形成された中央開口711から突出するボタン部材720を有している。ボタン部材720は、ホルダ部702の奥側へ開放された中空状をなしており、その開放部分が当該ボタン部材720に固定された蓋体730によって塞がれている。
蓋体730には、ボタン部材720側とは反対側に起立する複数の円筒部731が形成されており、これら各円筒部731に対してホルダ部702の底部712に形成された突部713が挿通されている。突部713は、その外周面が円筒部731の内周面に対して当接しており、これにより操作部701の移動方向が上下方向となるように規定されている。
また、円筒部731によって囲まれた空間にはバネ部材741が配設されている。このバネ部材741の付勢力によって操作部701が上記中央開口711から突出する方向(上方)へ付勢されている。
ホルダ部702には、ボタン部材720に形成されたフランジ部721に対して突出方向における先側(上方)から当接する当接部714が設けられており、同フランジ部721が当接部714に当たることで、それ以上の突出が規制されている。すなわち、当接部714には、操作部701の最大突出位置を規定する機能が付与されている。
操作部701が押圧操作された場合には、同操作部701がバネ部材741の付勢力に抗して移動することで後退し、上記円筒部731の先端部分がホルダ部702の底部712に対して当接することでそれ以上の移動が規制されることとなる。つまり、円筒部731の先端部が底部712に対して当接する位置が、操作部701の最大押圧位置となっている。
本実施の形態における操作スイッチユニット700においても、操作部701が最大突出位置に位置していることを検知する位置検知センサ708と、最大押圧位置に位置していることを検知する位置検知センサ709とを有している。これら各位置検知センサ708,709は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、同表示制御装置410においては位置検知センサ709からの検知信号に基づいて操作が行われたことを検知する構成となっている。
次に、操作スイッチユニット700(操作部701)の変形を実現するための構成について説明する。
ボタン部材720の上面部722には、横長状のスリット723が複数並設されている。これらスリット723には、操作部701の内部方向(下方)へ延びる起立部724が一体成形されており、各スリット723を挟んで起立部724同士が対峙している。
操作部701には可動部材750が内蔵されている。可動部材750は、蓋体730に対向する板状のベース部751と、ベース部751から突出し、起立部724間の隙間〜スリット723を通じて操作部701外に露出する突出部752とによって構成されている。突出部752は起立部724において相対向している各面に当接しており、起立部724が延びている方向(上下方向)と同じ方向への移動が許容される一方でそれと交差する方向への移動が規制されている。すなわち、起立部724によって突出部752の移動通路が形成されている。
蓋体730には、可動部材750を上方へ付勢する付勢手段としてバネ部材761が配設されている。可動部材750のベース部751は、バネ部材761の付勢力によって起立部724の先端に押し付けられており、それ以上の上方の移動が規制されている。
可動部材750の突出部752については、上方への移動が規制された状態にて、同突出部752の先端部753がボタン部材720の上面部722と同一平面上に位置するように形成されている。すなわち、可動部材750(突出部752)の先端部753とボタン部材720の上面部722とによって操作面部705が形成されている。
操作面部705においてボタン部材720の上面部722が占める割合(占有率)は、可動部材750の先端部753が占める割合よりも大きく設定されており(図40(a)参照)主従の関係が構築されている。すなわち、あくまで操作部701を主として構成するもの(遊技者の操作対象となるもの)はボタン部材720であり、可動部材750はボタン部材720に付属する構成である。
ここで操作面部705を構成する上面部722と先端部753との関係について補足説明する。両者の配設パターンは、遊技者が指で操作面部705に触れた場合に、その接触範囲に上記上面部722と先端部753の両者が含まれるように設定されている。このため、遊技者が指によって操作面部705を押圧操作する場合には、当該指が上面部722及び先端部753の両者に対して接触することとなる。これは、操作スイッチユニット700の通常状態及び変形状態での操作感覚(触れた感覚)に違いが生じていることを遊技者が見逃すことを抑制するための工夫である。
操作部701の内部には、可動部材750及びバネ部材761に加えて、表示制御装置410に対して電気的に接続されたソレノイド770が配設されている。ソレノイド770は、その可動軸が可動部材750に繋がるようにして配設されており、表示制御装置410からの駆動信号に基づいてソレノイド770が動作することで、可動部材750がバネ部材761の付勢力に抗して移動する。
本実施の形態においては、操作スイッチユニット700を用いた演出の態様が複数設定されている。具体的には、可動部材750の動きを伴わない通常演出と、遊技者の操作に関係なく所定のタイミングにて可動部材750が動作する第1特別演出と、遊技者の操作に基づいて可動部材750が動作する第2特別演出とが設定されている。そこで以下、図41の概略図を参照して、操作スイッチユニット700を用いた操作対応演出を実行する際の操作スイッチユニット700の変形態様及び表示画面94aにて実行される表示演出の態様について例示する。なお、上記各演出については、演出が実行される際に大当たりに当選している期待度が、通常演出<第1特別演出・第2特別演出となるように設定されている。
先ず、通常演出について説明する。通常演出においては、図41(a)に示すように、操作部701が最大突出位置に存在しボタン部材720及び可動部材750によって操作面部705が形成されている状況下にて、表示画面94aにて図柄の変動表示が開始されると、所定のタイミングにて(例えばリーチ表示に移行した後のタイミングにて)同表示画面94aに操作スイッチユニット700の操作を示唆するメッセージが表示される。
その後、遊技者によって操作スイッチユニット700が操作されると、図41(a)→図41(b)に示すように、操作部701が最大押圧位置に到達することで、当該操作が有効に受け付けられ、表示画面94a上に操作を有効に受け付けた旨のメッセージが表示された後、同表示画面94aにて操作に対応する表示演出(例えばスーパーリーチ)が実行される。
一連の演出及び操作が実行される過程では、可動部材750はボタン部材720とともに操作面部705を形成する位置に待機することとなる。
次に、第1特別演出について説明する。第1特別演出においては、図41(a)に示すように、操作部701が最大突出位置に存在しボタン部材720及び可動部材750によって操作面部705が形成されている状況下にて、表示画面94aにて図柄の変動表示が開始されると、所定のタイミングにて(例えばリーチ表示に移行した後のタイミングにて)可動部材750が後退位置へと移動する。具体的には、表示制御装置410からソレノイド770に対して駆動信号が出力されることで、図41(a)→図41(c)に示すように可動部材750が移動し、操作面部705に凹凸が発生することとなる。
可動部材750の後退が完了した後、同表示画面94aに操作スイッチユニット700の操作を示唆するメッセージが表示される。そして、遊技者によって操作スイッチユニット700が操作されると、図41(c)→図41(d)に示すように、操作部701が最大押圧位置に到達することで、当該操作が有効に受け付けられ、表示画面94a上に操作を有効に受け付けた旨のメッセージが表示された後、同表示画面94aにて操作に対応する表示演出(例えばスーパーリーチ)が実行される。
遊技者は、当該操作を行う際に操作面部705に触れることで、操作面部705が滑らかな曲面状から凹凸状に変化したこと、すなわち操作スイッチユニット700(操作部701)が変形したことを触覚的に把握することができる。これにより、本変動表示回が大当たり結果に対応している可能性が高いことが遊技者に対して示唆されることとなる。
このように、通常演出と第1特別演出とを併用することにより、リーチ表示に移行した後のタイミングにて、操作部701が変形する場合と変形しない場合とに分岐することとなる。これら2つの場合においては大当たり結果となっている期待度が異なるため、当該リーチ表示にかかる変動表示回の結果をより早く且つ精度よく予測したい遊技者は、操作部701の動向に対して注意を払うこととなる。これにより、操作スイッチユニット700に対する注目度の向上に貢献することができる。
第2特別演出においては、図41(a)に示すように操作部701が最大突出位置に存在しボタン部材720及び可動部材750によって操作面部705が形成されている状況下にて、表示画面94aにて図柄の変動表示が開始される。その後、所定のタイミングにて(例えばリーチ表示に移行した後のタイミングにて)同表示画面94aに操作スイッチユニット700の操作を示唆するメッセージが表示される。
遊技者によって操作スイッチユニット700が操作されると、図41(a)→図41(b)に示すように、操作部701が最大押圧位置に到達することで、当該操作が有効に受け付けられ、表示画面94a上に操作を有効に受け付けた旨のメッセージが表示された後、同表示画面94aにて操作に対応する表示演出(例えばスーパーリーチ)が実行される。
また、操作部701が最大押圧位置に到達したタイミングにて、図41(d)に示すように、可動部材750が後退を開始することで操作部701が変形することとなる。このタイミングでは遊技者の手が操作部701に触れている可能性が高いと想定され、遊技者は手が操作部701に触れていることで操作面部705が滑らかな曲面状から凹凸状に変化したこと、すなわち操作スイッチユニット700(操作部701)が変形したことを触覚的に把握することができる。これにより、本変動表示回が大当たり結果に対応している可能性が高いことが遊技者に対して示唆されることとなる。
ボタン部材720及び可動部材750によって操作面部705が形成されている場合には、全体として上方に凸となる曲面状をなしている。このため、可動部材750が後退して操作面部705に凹凸が発生した際には、同操作面部705に僅かながら段差が生じることとなる。このようにして操作面部705に段差を生じさせることで、操作面部705に触れた場合に変形前後で違いが生じていることを把握しやすくなる。
以上詳述した第7の実施の形態によれば、操作部701の変形が発生する構成を採用することで、上記他の実施の形態と同様に「操作手段」を構成する操作部701に対しての遊技者の注目度を好適に高めることができる。例えば、操作部701の操作を行っている場合、行っていない場合の何れにおいても同操作部701の変形が発生し得るため、操作部701の状態に対して注意が向きやすくなる。
操作部701を構成する可動部材750については、操作部701が最大押圧位置に到達したタイミングで後退を開始し得る。このような構成においては、操作部701が最大突出位置に復帰した後に変形を行う構成と比較して、遊技者の手が未だ操作部701に対して触れている可能性が高いため、操作部701の変形を遊技者に対して触覚的に伝えやすくすることができるという効果が期待できる。
但し、遊技者の手が触れている可能性が高いタイミングにて可動部材750を移動させようとした場合、同可動部材750の移動が遊技者の手によって妨げられる可能性がある。この点、本実施の形態においては、可動部材750をボタン部材720の上面部722に対して後退させる構成を採用しているため、そのような不都合は生じない。また、押圧方向に変形するため、変形に起因して遊技者の手に負荷が加わることがなく、変形が操作の妨げとなることを好適に回避できる。
更には、遊技者の手から遠ざかる側へ可動部材750が移動する構成であるため、可動部材750の移動速度を高く設定したとしても、遊技者の手が押されるといった不都合は生じない。これにより、変形に要する期間を短縮し、操作スイッチユニット700を用いた演出の円滑化を図ることができる。
また、操作部701においては、変形の前、変形中、変形後の何れの状態であっても押圧操作が許容されている。このため、変形機能の付与に起因して、操作部701の連打等が制限されるといった不都合を生じることもない。これにより、変形機能と操作性とを両立することが可能となっている。
操作面部705の構成する割合を、ボタン部材720のほうが可動部材よりも大きくなるように設定している。このため、操作部701の変形に起因して、同操作部701の操作性が低下することが抑制されている。
可動部材750については、ボタン部材720とともに一連の操作面部705を形成している状態では、その位置に固定されているわけではなく、同位置にバネ部材761の付勢力によって保持されている。このため、遊技者による押圧操作が行われた際に可動部材750に対して大きな負荷が加わると、同可動部材750がバネ部材761の付勢力に抗して後退することで、同負荷が吸収されることとなる。これにより、可動部材750の保護のみならず、操作部701の保護を実現している。
<第8の実施の形態>
上記第5の実施の形態においては第1単発操作に基づく操作スイッチユニット600の形態変更の開始タイミングを複数のパターンの中から選択する構成とした。これに対して本実施の形態では操作スイッチユニット600の形態変更を行うタイミングをある特定のタイミングとすることにより、形態変更による触覚の変化を遊技者に対して伝えやすくしていることを特徴の1つとしている。なお、本実施の形態における操作スイッチユニットの主たる構成については上記第5の実施の形態における操作スイッチユニットと同一である。そこで、共通となっている構成については第5の実施の形態での説明を援用し、以下、第5の実施の形態と相違する構成について詳述する。
上記第5の実施の形態の検知センサ649は、操作部601が最大押圧位置(最大変位位置)に達した場合に、同操作部601の操作が行われた旨を示す検知情報を表示制御装置410に出力する構成を採用していたが、本実施の形態における検知センサ649については、操作部601の検知位置が異なっている。具体的には、本実施の形態に示す検知センサ649においては、操作部601の全移動範囲のうち初期位置と最大押圧位置との間となる位置が検知位置として設定されている。このため、遊技者が操作部601を押圧操作した場合には、当該操作部601が最大押圧位置に到達する前に検知センサ649から検知情報が出力されることとなる。
より詳しくは、検知センサ649は発光素子及び受光素子からなる光学センサであり、操作部601が初期位置(待機位置)〜検知位置に存在している間は発光素子からの光が受光素子に到達し、操作部601が検知位置〜最大押圧位置の範囲に存在している間は発光素子からの光の受光素子への到達が操作部601によって妨げられる構成となっている。検知センサ649から表示制御装置410に出力される検知情報としての検知信号は、操作部601が検知位置に到達することでLOWレベルからHIレベルに切り替わり、同操作部601が検知位置〜最大押圧位置に存在している間はHIレベルに維持される。
次に、図42のフローチャートを参照して、表示制御装置410のMPU412にて実行される操作スイッチ形態変更演出にかかる処理について説明する。なお、操作スイッチ形態変更演出用処理は、約4msec周期で実行される。
操作スイッチ形態変更演出用処理では、先ずステップS1501にて、操作スイッチ形態変更演出が発生する変動表示回中(遊技回中)であるか否かを判定する。当該変動表示回中でない場合には、そのまま操作スイッチ形態変更演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS1502に進む。
ステップS1502では、第1単発操作の示唆が行われた後であるか否かを判定する。ステップS1502にて否定判定をした場合には、ステップS1503に進む。ステップS1503では、第1単発操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作スイッチユニット600を押圧操作するように遊技者に促す押圧操作示唆用画像(押圧操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにおいて表示される。例えば、当該押圧操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを長押して!」といった文字が表示される。
なお、上記第5の実施の形態においては、操作部601が操作検知位置(最大押圧位置)に到達したことを条件として操作スイッチユニット600の形態が変更される構成となっていいたが、本実施の形態においては、操作部601が検知位置〜最大押圧位置に存在している期間が所定の押圧期間となったことを条件として操作スイッチユニット600の形態が変更されることとなる。表示画面94a上に表示された示唆用画像は、操作が行われることなく第1単発操作の受付終了タイミングとなった場合(すなわち上記押圧期間にかかる条件が非成立となった場合)、又は上記押圧期間にかかる条件が成立した場合に、非表示となる。
因みに、押圧操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力により行うようにしてもよいし押しボタン部材320を発光させてもよい。更には、これら各種示唆パターンを組み合わせて用いてもよい。
ステップS1503の処理を実行した後は、ステップS1504に進み第1単発操作待ち状態の設定処理を行う。第1単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第1単発操作待ちフラグ格納エリアに第1単発操作待ちフラグを格納する。その後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
一方、ステップS1502にて肯定判定をした場合、すなわち第1単発操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS1505に進む。ステップS1505では、RAM414の第1単発操作待ちフラグ格納エリアに第1単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、第1単発操作の示唆後であるか否かを判定する。
第1単発操作待ち状態である場合には、ステップS1506に進む。ステップS1506では、操作部601(詳しくは外側操作部材620)の押圧操作が行われたか否かを判定する。具体的には、検知センサ649からの検知信号(検知情報)に基づいて、すなわち操作部601が最大押圧位置に達したか否かに基づいて第1単発操作の有無を判定する。
ステップS1506にて肯定判定をした場合にはステップS1507に進み、第1単発操作完了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては操作示唆用画像に変えて操作完了用画像(例えば「そのまま そのまま!」等のメッセージ)が表示される。
続くステップS1508では、操作スイッチユニット600の形態変更タイミングの設定処理を行う。既に説明したように、本実施の形態においては、操作部601が所定の押圧期間に亘って押圧状態に維持された場合に操作スイッチユニット600の形態変更を行う。ステップS1508の処理では、当該押圧期間用のタイマカウンタの設定処理を行う。かかるタイマカウンタの値は、当該操作スイッチ形態変更演出用処理が実行される度に更新される(詳しくは「1」ずつ減算される)。押圧期間用のタイマカウンタの値が「0」になったタイミングが、操作スイッチユニット600の形態変更タイミングである。
ステップS1506の説明に戻り、当該ステップS1506にて否定判定をした場合、すなわち第1単発操作が行われていないと判定した場合には、ステップS1509に進む。ステップS1509では、第1単発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1504の処理を実行してから予め定められた受付有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS1509にて否定判定をした場合には、そのまま本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
ステップS1509にて肯定判定をした場合には、ステップS1510にて第1単発操作示唆用画像の表示終了処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを長押して!」)が非表示となる。そして、続くステップS1511にて、受付終了用画像の設定処理を実行する。これにより、上記示唆用画像に代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示されることとなる。
ここで、受付有効期間と示唆用画像の表示期間との関係について補足説明する。示唆用画像の表示期間の長さについては第1単発操作の有無によって異なっている。特に、第1単発操作を受付有効期間の終了タイミングにて受け付けた場合には、そのタイミングから上記押圧期間が経過するまで示唆用画像の表示が継続されるように設定されている。つまり、少なくとも受付有効期間内にて第1単発操作が行われた場合には、押圧期間が経過するまでは、操作部601を押圧状態にて維持するように遊技者に対する催促が継続されることとなる。言い換えれば、受付有効期間は、当該受付有効期間の終了タイミングにて第1単発操作が行われた場合であっても、形態変更演出の実行対象となった変動表示回中に示唆用画像の表示期間及び後述する操作対応の各種演出の実行期間が担保されりように設定されている。
ステップS1511又はステップS1508の処理を実行した後はステップS1512に進み、第1単発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。第1単発操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている第1単発操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の第1単発操作が無効となる。
ステップS1505の説明に戻り、当該ステップS1505にて否定判定をした場合、すなわち第1単発操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS1513に進む。ステップS1513では、操作部材610の押圧状態にて維持されているか否かの判定期間中であるか否かを判定する。具体的には、上述した押圧期間用のタイマカウンタの値が「0」であるか否かに基づいて当該判定を行う。
ステップS1513にて肯定判定をした場合にはステップS1514に進み、押圧状態の判定処理を実行する。押圧状態の判定処理においては、上記検知センサ649からの検知情報に基づいて(詳しくはHIレベルであるか否かに基づいて)、操作部601が押圧状態のままであるか否か(すなわち、検知位置〜最大押圧位置に留まっているか否か)を判定する。
ここで、本実施の形態においては、押圧操作が継続されている期間中は、表示画面94aにて表示されているメッセージに付与されたエフェクトが点滅するとともにメッセージの色が薄い色から濃い色に変化するという演出、すなわち押圧操作が継続されていることに対応する演出が実行される。かかる演出は、少なくとも遊技者による押圧操作が解除されるまで継続されることとなる。
続くステップS1515においては、ステップS1514の判定結果に基づいて、押圧状態のままで所定の押圧期間を経過したか否かを判定する。ステップS1515にて否定判定をした場合、すなわち押圧状態に維持されているものの所定の押圧期間を経過していないと判定した場合、又は上記押圧期間用のタイマカウンタが「0」となる前に操作部601の押圧状態が少なくとも1度解除されたと判定した場合には、そのまま本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
一方、ステップS1515にて肯定判定をした場合には、ステップS1516に進み、形態変更処理を実行する。形態変更処理においては先ず、発光開始処理を実行する。発光開始処理では、操作スイッチユニット600に内蔵された発光体634に対する電力の供給を開始する。これにより発光体634から内側操作部材610に対して光が照射されることとなる。しかしながら、このように発光を開始したタイミングにおいては、内側操作部材610が外側操作部材620によって覆われており、操作部601外への光の照射が規制されているため、遊技者から当該発光を確認することはできない。
発光開始処理を実行した後は、外側操作部材620の移動規制解除処理を実行する。移動規制解除処理においては、ソレノイド646に対して駆動信号の出力を開始する。これにより、予め設定された期間(本実施の形態においては、外側操作部材620が開位置へ到達するのに要する期間と同等の期間)に亘って、ソレノイド646が励磁される。ソレノイド646が励磁されることで、ストッパ片645が阻止位置から許容位置へと移動し、外側操作部材620の移動規制が解除されることとなる。次に、外側操作部材620の開状態への切替処理を実行する。当該処理においては、ステッピングモータ641に対して駆動信号を出力する。これにより、外側操作部材620が開位置へと移動する。当該駆動信号の出力は、外側操作部材620が開位置へ到達することで停止される。
ステップS1516の処理を実行した後は、ステップS1517にて第1単発操作示唆用画像の表示終了処理を実行し、続くステップS1518にて第2単発操作示唆用画像の設定処理を行う。当該設定処理を実行することで、表示画面94a上に、第2単発操作を示唆する画像(例えば「もう一度押して!」等のメッセージ)が表示される。
ここで、本実施の形態においては、押圧期間にかかる条件が成立した直後に、第1単発操作示唆用画像が非表示となるのではなく、形態変更の開始タイミングから一定の間をあけて、第1操作示唆用画像が非表示となる構成としている。形態変化が発生する際に操作部601(詳しくは外側操作部材620)に対して手が触れている状態にて、形態変更を開始することで、当該形態変化が生じている事実を触覚的な変化として遊技者に伝えることが可能となっている。
その後、ステップS1519にて第2単発操作待ち状態の設定処理を実行した後、本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。第2単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第2単発操作待ちフラグ格納エリアに第2単発操作待ちフラグを格納する。
ステップS1513の説明に戻り、ステップS1513にて否定判定をした場合、すなわち操作スイッチユニットの形態変更タイミングでないと判定した場合には、ステップS1520に進む。ステップS1520では、第2単発操作待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM414の第2単発操作待ちフラグ格納エリアに第2単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS1520にて肯定判定をした場合には、ステップS1521の第2単発操作用処理に進む。第2単発操作用処理については、上記第5の実施の形態と同様であるため、説明を援用する。
ステップS1521の第2単発操作用処理を実行した後、又はステップS1520にて否定判定をした場合には、ステップS1522に進む。ステップS1522では、変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本操作スイッチ形態変更演出用処理を終了する。
変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1523にて終了表示画像の設定処理を実行し、ステップS1524にて変形状態から通常状態への復帰処理を実行した後に、本操作領域拡張演出用処理を終了する。
ステップS1523における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
ステップS1524における復帰処理においては、各種フラグ格納エリア425における復帰用フラグ格納領域に復帰用フラグを格納する。上述したタイマ割込み処理においては、この復帰用フラグが格納されている場合に、操作スイッチユニット600を通常状態へと復帰させるための処理を行う。当該復帰処理についても上記第5の実施の形態に示した復帰処理と同様であるため、説明を援用する。
以上詳述した第8の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第5の実施の形態等に示したように、操作スイッチユニット600の形態を変更する(変形させる)構成においては、遊技者に対して、操作スイッチユニット600の形態が変更された旨を触覚的な変化によって伝えることが可能である。このような触覚的な変化を伝える機能を発揮させるうえでは、遊技者が操作スイッチユニット600に対して触れている状態で、上記変更が生じることが好ましい。
この点、本実施の形態においては、操作部601が押圧操作された場合には当該操作部601が初期位置(待機位置)へ復帰するまでに状態変更を開始させることにより、操作部601に対して遊技者の手が触れている期間中に状態変更が発生する可能性を高くすることができる。これにより、遊技者により状態が変化したことが見逃される機会を減らし、状態変更機能を好適に発揮させることが可能となる。故に、遊技者の操作手段に対する注目度、ひいては遊技への注目度の向上に貢献することができる。
遊技者により操作が継続されていることを条件として操作スイッチユニット600の形態が変更されるため、遊技者が操作部601に触れている状況にて上記変更が行われる機会を好適に増やすことができる。これにより、当該変更が行われた事実が見逃されるといった不都合を生じにくくすることができる。
操作スイッチユニットにて触覚の変化を生じさせる場合には、その応答性が低いと触覚の変化を伝えづらくなると想定される。このような不都合は、例えば操作スイッチユニットの表面温度を変更させる場合等に顕著になる。この点、本実施の形態に示すように操作部601の外郭の一部を動作させる構成とすれば、上記応答性を容易に担保することが可能となる。
操作部601を押圧したままとしている間は操作に対応する表示演出がなされる。このように、遊技者が操作の継続示唆に応えた場合に、表示演出が実行される構成とすることで、遊技者が操作部601に触れたままとなる期間を確保しやすくなる。このように操作部601に触れたままとなっている期間にて操作部601の形態変更を行うことで、当該形態変更が行われた事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
なお、本実施の形態に示した「催促手段」としての長押示唆機能を省略することも可能である。操作部601が遊技者の押圧操作によって変位する構成においては、操作部601が最大押圧位置まで押し込まれることが多い。そこで、最大押圧位置と初期位置との途中にて、すなわち最大押圧位置へ到達する前に操作を受け付ける構成とすることで、遊技者の手が触れている可能性がより高いと想定される状況下にて状態変更を実行することができる。このような状況下にて状態変更を開始することで、上記長押示唆機能を省略した場合であっても、当該変更が行われた事実が遊技者に対して伝わりにくくなることを抑制できる。
<第9の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、操作スイッチユニット40の外観が遊技状況に応じて変化する構成が採用されていた。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に操作スイッチユニットの外観が遊技状況に応じて変化する構成が採用されているが、外観を変化させる構成及びその変化の態様が第1の実施の形態とは異なっている。以下、図43を参照し、本実施の形態における操作スイッチユニット800について説明する。図43は操作スイッチユニット800の内部構造を示すを概略図である。
先ず、操作スイッチユニット800の基本構成について説明する。操作スイッチユニット800の配設対象は、上記第1の実施の形態と同様に前扉枠14の上側膨出部28となっている。上側膨出部28の中央部分には操作スイッチユニット800を収容する収容部28cが形成されており、当該収容部28cに収容された操作スイッチユニット800は、その一部(詳しくは後述するボタン部材810の操作面部811)が上側膨出部28の上面部28dに形成された略円形状の開口部28eを通じて上方に露出した状態となっている。
操作スイッチユニット800は、遊技者による押圧操作の対象としてのボタン部材810とボタン部材810を上下に変位可能な状態で保持するホルダ部820とを有してなり、ホルダ部820が上側膨出部28に対して固定されることで上側膨出部28に一体化されている。
ボタン部材810は、上方に凸となる曲面状の操作面部811と、操作面部811の周縁から下方に延びる円筒状のベース部812とを有し、それら操作面部811及びベース部812は開口部28eを通過可能となるように外径が開口部28eの内径よりも小さくなっている。
ホルダ部820は、ボタン部材810と開口部28eの縁部との隙間を覆うようにして配置されたカバー部材830と、上側膨出部28への取付部として機能する台座部材840とが組み合わされてなり、ボタン部材810の操作面部811がカバー部材830に形成された中央開口831から上方に突出した状態でボタン部材810を保持している。
カバー部材830には、ベース部812を挿通可能な筒部832が形成されている。筒部832は、中央開口831の縁部から下方に延びており、その内周面がボタン部材810(ベース部812)の外周面と当接している。これにより、遊技者による押圧操作に基づいたボタン部材810の変位方向が上下方向となるように規制されている。
ベース部812において操作面部811とは反対側の端部、すなわち下方に開放されている側の端部には、ベース部812の放射方向に突出する環状のフランジ部813が形成されている。フランジ部813は、筒部832と台座部材840の底板部841との隙間に挿入されている。
底板部841においてフランジ部813と対向している部分には、フランジ部813側(上方)へ突出する突出部842が形成されている。突出部842は略筒状をなしており、その内部(凹状部分843)にボタン部材810を突出する側(上方)へ付勢する付勢手段としてのコイルバネ848が挿入されている。
コイルバネ848は、その一端が凹状部分843の底面に当接するとともに他端がフランジ部813に当接しており、このコイルバネ848によってフランジ部813が筒部832の下端部に押し付けられた状態となっている。つまり、コイルバネ848は、それら底面及びフランジ部813によって圧縮された状態で挟まれている。
遊技者によりボタン部材810が押圧操作された場合には、ボタン部材810がコイルバネ848付勢力に抗して下方へ変位し、突出部842の上端面にフランジ部813が当たることでそれ以上の変位が規制されることとなる。つまり、突出部842(台座部材840)には、ボタン部材810の変位を妨げるストッパ機能、すなわちボタン部材810の最大押圧位置を規定する機能が付与されている。
遊技者による押圧操作が解除された場合、すなわち遊技者がボタン部材810から手を離した場合には、コイルバネ848の付勢力によってボタン部材810が上方に押し上げられる。カバー部材830の筒部832にフランジ部813が当たることで、初期位置への復帰が完了することとなる。
また、ホルダ部820には、ボタン部材810が最大押圧位置に存在していることを検知する位置検知センサ825と、初期位置と最大押圧位置との中間位置である特定位置に存在していることを検知する(すなわち、初期位置から離れたことを検知する)検知センサ826とが内蔵されている。これら各位置検知センサ825,826は表示制御装置410に対して電気的に接続されている。表示制御装置410ではそれら位置検知センサ825,826からの検知情報(検知信号)に基づいて、ボタン部材810が、特定位置又は最大押圧位置に存在していることを把握可能となっている。
本実施の形態におけるボタン部材810(詳しくは操作面部811)については、光透過性を有する合成樹脂材料を用いて形成されており、その内部(中空部分)に配設された発光ユニット850からの光により操作面部811に各種模様が映し出されることを特徴の1つとしている。以下、発光ユニット850について説明する。
発光ユニット850は、複数の発光体861(詳しくはLED)が実装された発光基板860と、発光基板860を保持する基板ホルダ870とを有している。発光基板860は表示制御装置410に電気的に接続されており、同表示制御装置410から発光用信号が入力されることで(電力が供給されることで)発光体861が所定の態様で発光する構成となっている。これにより、発光ユニット850から操作面部811側へ所定の表示情報としての光が出力されることとなる。
基板ホルダ870は、発光基板860に上方から対向する対向板部871を有しており、この対向板部871に対して発光基板860がネジ止めされることでそれら発光基板860及び基板ホルダ870が一体化されている。このようにして一体化された発光基板860及び基板ホルダ870は、発光基板860における発光体861等の各種素子が搭載された素子搭載面862が操作面部811側(上方)を向くようにして配置されている。
ボタン部材810(詳しくは操作面部811)の上面全域にはミラー形成層815が設けられている。ミラー形成層815はハーフミラー(ビームスプリッタ)となっており、ボタン部材810に照射された光の一部を透過するとともに残りの一部を反射する構成となっている。
特に、ボタン部材810の外側(上方)から照射される光の反射率はボタン部材810の内側(下方)から照射される光の反射率よりも高く設定されている。これにより、発光体861からの光のボタン部材810外への照射効率が低下することを抑制している。また、発光体861が消灯されている状況下にて遊技ホールの天井等に配置された照明等からの光のボタン部材810への映り込みを促すことで操作スイッチユニット800の内部構造(例えば発光基板860等)が操作面部811を通じて視認容易となることを回避している。
ボタン部材810(操作面部811)において発光ユニット850と対向している部分には光拡散部816が形成されている。光拡散部816は、透明性を有する合成樹脂材料の表面につや消し加工(スリガラス加工)及び凹凸加工が施されたものである。このように光拡散部816を設けることにより、同ボタン部材810を通過した光が多方向に分散され光拡散部816を介してその反対側が鮮明に視認されないようになっている。すなわち、光拡散部816には、光は透過を許容しつつ、前方から視認した場合にその後方に位置する構成、具体的には発光ユニット850等を視認困難又は視認不可とする機能が付与されている。
発光体861が発光した場合には、同発光体861からの光がボタン部材810を通じて操作スイッチユニット800外へ射出される。この際、各発光体861から射出された光を拡散することにより遊技者等にあたかもボタン部材810における操作面部811自体が発光しているように視認させることができる。また、発光体861における発光の有無に関わらず同発光体861そのものが視認されることを抑制できる。
発光ユニット850の基板ホルダ870は、有色不透明な合成樹脂材料によって形成されている。基板ホルダ870の対向板部871において各発光体861と対向する部位には開口部872a,872bが形成されている。各開口部872a,872bは対向板部871の厚さ方向に貫通しており、同開口部872a,872bを通じて各発光体861が操作面部811側(上方)に露出している。このため、発光体861からの光は同開口部872a,872bを通じて射出されることにより操作面部811へ到達する構成となっている。
なお、本実施の形態においては、上記ホルダ部820については有色不透明な合成樹脂材料を用いて形成されており、発光ユニット850からの光が操作面部811以外の部位を通じて射出されることを回避している。
ここで、図43及び図44に基づき各開口部872a,872b及びそれに関連する構成について説明する。図44は、発光ユニット850を正面側から見た概略図であり、ボタン部材810等の構成を一部省略している。
図44に示すように、開口部872aは発光体861に対して1対1で設けられているのに対して、開口部872bは複数の発光体861に跨るようにして延びている。開口部872bにおいては特に、素子搭載面862の正面視において略V字状をなしている。開口部872aの周縁には、遊技機前方に起立する起立壁部873が形成されている(図43参照)。言い換えれば、発光体861は、開口部872b及び起立壁部873によって区画された領域(以下便宜上、区画領域DE)を囲む周辺領域SEに配設された第1発光体861aと、上記区画領域DEに配設された第2発光体861bとによって構成されている。
起立壁部873は、開口部872aの周縁に沿って延びる環状をなしており、この起立壁部873によって同開口部872を通過した光の射出方向が規制されることとなる。このように、光の進行方向を規制する機能が付与されている点に着目すれば同起立壁部873を「光規制部873」と称することも可能であり、更には光を特定方向に導く点に着目すれば同起立壁部873を「導光部873」と称することも可能である。
図43に示すように、起立壁部873の起立量L1は、同起立壁部873と操作面部811との距離寸法D1よりも小さく設定されており、同起立壁部873と操作面部811との間には発光体861からの光が起立壁部873によって光の照射方向が規制された領域を脱した後、操作面部811に到達するまでに拡散可能な領域が確保されている。
なお、本実施の形態においては開口部872aにおいて光が通過する通路部分の通路長と、開口部872b及び起立壁部873において光が通過する通路部分の通路長との通路差についても上記距離寸法D1よりも大きく設定されているが、これを変更し、通路差についても上記距離寸法D1よりも小さく設定することで、以下の効果が期待できる。すなわち、開口部872aに対応する発光体861からの光の拡散度合いと、開口部872bに対応する発光体861からの光の拡散度合いとの差が大きくなることを好適に抑制することができる。
再び図44を参照して説明すれば、第2発光体861bから射出された光は少なくとも区画領域DEを通過するまでは拡散が抑えられることとなる。これにより、操作面部811に対する光の照射範囲が制限されている。一方、第1発光体861aから射出された光は開口部872aを通過した時点で同開口部872aの延長領域外への拡散が許容されるため第2発光体861bからの光と比べてより広い範囲に拡散することとなる。
区画領域DEは発光基板860の正面視においてV字状をなしており、当該区画領域DEに沿うようにして複数の第2発光体861bが並べて配置されている。このため、第2発光体861bのみが発光した場合には区画領域DE全体が発光しているかのようになり、発光基板860があたかもV字状に発光しているかのように表現することができる。また、発光体861aのみが発光した場合には周辺領域SEが発光し区画領域DEがブランク状態となる。これにより、上述した「V」字状の模様が反転表示(消灯表示)されることとなる。
一方、第1発光体861aと第2発光体861bとが共に発光した場合には、発光基板860の全体が発光しているかのようになり、区画領域DEと周辺領域SEとの境界が曖昧となる。これにより、上述したV字状の模様を判別することが困難となる。
本実施の形態における操作スイッチユニット800においては、上述したボタン部材810の操作面部811と発光ユニット850との位置関係を変化させる可変機構を有することを特徴の1つとしている。具体的には、発光ユニット850を可動式とし、可変機構によってボタン部材810(詳しくは操作面部811)と発光ユニット850との距離を変化させることで操作スイッチユニット800の外観を変化させるを特徴の1つとしている。そこで以下、図43に基づき可変機構及びそれに付随する構成について説明する。
底板部841において発光ユニット850と対向している部分には、発光ユニット850が載置される載置部としての受け部844が形成されている。受け部844は、底板部841から上方に突出しており、同受け部844に対して当接した位置が発光ユニット850の初期位置である。
一方、底板部841において発光ユニット850と対向していない部分には、底板部841から上方に起立する起立部845が設けられている。底板部841からの起立部845の起立量は、底板部841からの受け部844の突出量よりも大きく設定されており、起立部の先端部は、基板ホルダ870の対向板部871よりも上方に位置している。
起立部845の先端部には、発光ユニット850と操作面部811との間に介在するようにして返し部846が形成されている。返し部846において発光ユニット850と対向している部分には、発光ユニット850を操作面部811から遠ざかる側へ(初期位置へ)付勢する付勢手段としてのコイルバネ849が取り付けられている。より詳しくは、返し部846において発光ユニット850と対向している部分には、コイルバネ849が嵌まる凹部が形成されており、この凹部からコイルバネ849の一部が突出している。
コイルバネ849の先端部分は、発光ユニット850の基板ホルダ870(詳しくは対向板部871)に当接しており、このコイルバネ849によって発光ユニット850が受け部844に押し付けられた状態となっている。
台座部材840には、発光ユニット850を変位させる変位用駆動手段としてのソレノイド880が搭載されている。ソレノイド880は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410からの駆動信号が入力されることで非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。
ソレノイド880の本体881は、台座部材840の底板部841を挟んで発光ユニット850とは反対側に配置されている。底板部841において発光基板860と対向している部分には、底板部841の厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔にソレノイド880のプランジャ882が挿通されている。
プランジャ882の先端部分は、上記非励磁状態にて発光基板860の下面に当接しており、ソレノイド880が励磁状態となることで当該プランジャ882が上方へと変位する。これにより、発光ユニット850が上方へ押され、コイルバネ849の付勢力に抗して操作面部811へ近づく側へ変位する。このようにして発光ユニット850が変位した場合には、基板ホルダ870が上記返し部846に当接することでそれ以上の上方への変位が規制されることとなる。つまり、返し部846には発光ユニット850の変位を阻止するストッパ機能が付与されており、この返し部846によって発光ユニット850の最大変位量が規定されている。
ソレノイド880が非励磁状態となると、プランジャ882による押圧が解除される。これにより、コイルバネ849の付勢力によって発光ユニット850が初期位置に復帰することとなる。
また、操作スイッチユニット800のホルダ部820は、発光ユニット850が最大変位位置に存在していることを検知する位置検知センサ895と、初期位置に存在していることを検知する検知センサ896とが設けられている。これら各位置検知センサ895,896は表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410ではそれら位置検知センサ895,896からの検知情報(検知信号)に基づいて、発光ユニット850が、初期位置又は最大変位位置に存在していることを把握可能となっている。
ここで、図43を参照して、ボタン部材810の動作範囲及び発光ユニット850の動作範囲について補足説明する。既に説明したように、ボタン部材810の動作範囲(操作ストローク)は、ホルダ部820の突出部842の上面と筒部832の下端部とによって規定されており、そのストローク幅S1は、発光ユニット850のストローク幅S2よりも小さく設定されている。そして、それらストローク幅S1,S2の差は、上記距離寸法D1よりも小さく設定されている。このため、発光ユニット850が初期位置に待機している状態にてボタン部材810が最大押圧位置へと押し込まれたとしても、操作面部811が発光ユニット850に当たることはない。
また、ストローク幅S2は、距離寸法D1と同等となるように設定されている。このため、ボタン部材810が初期位置に待機している状態にて、発光ユニット850が最大変位位置へ向けて移動した場合には、発光ユニット850の起立壁部873が操作面部811に当接することとなる。つまり、ボタン部材810の操作面部811に対して発光ユニット850が当接するか否かについては、ボタン部材810の位置よりも発光ユニット850の位置が支配的となっている。
次に、図45を参照して、押圧操作と発光ユニット850の変位とに基づく発光態様の変化について説明する。図45は操作スイッチユニット800の動作を示す概略図である。
図45(a)に示すように、ボタン部材810及び発光ユニット850の両者がともに初期位置にて待機している場合には、操作面部811と発光ユニット850との間に光を拡散させる拡散用空間が確保されている。このため、発光体861a,861bの両者を発光させることで、操作面部811全体がぼんやりと発光することとなる。
図45(a)に示す状態から、ボタン部材810が押圧操作された場合には、ボタン部材810がコイルバネ848の付勢力に抗して下方へ変位する。そして、フランジ部813部が突出部842に当接することでそれ以上の変位が規制されることとなる(図45(b)参照)。既に説明したように、ボタン部材810の最大ストローク量S1は、発光ユニット850の最大ストローク量S2よりも小さく設定されている。このため、発光ユニット850が初期位置にて待機している状況下では、操作面部811と発光ユニット850との間には、上記拡散用空間が存在したままとなる。つまり、図45(b)に示す状態にて両発光体861a,861bの一方又は両方が発光したとしても、上記「V」の文字を識別することは困難である。
図45(b)に示す状態にて、ソレノイド880に駆動信号が出力されると、プランジャ882の突出量が増大し、発光ユニット850が上方へ押し上げられることとなる。発光ユニット850は、コイルバネ849の付勢力に抗して上方に変位し、発光ユニット850の起立壁部873が操作面部811の内面に当接する(図45(c)参照)。ここで、操作面部811が未だ遊技者によって押圧されていることを条件として、発光ユニット850のそれ以上の変位が規制されることとなる。このように、操作面部811と発光ユニット850(詳しくは起立壁部873)とが当接した状態では、操作面部811と起立壁部873との間の拡散用空間が消失することとなる。このため、起立壁部873から射出された光が操作面部811に到達するまでに拡散されることを抑制し、同起立壁部873によって区画された領域を通過する光が拡がりを抑えられたまま操作面部811を通過することとなる。これにより、操作面部811に「V」の文字が浮かび上がることとなる。
なお、本実施の形態においては、ソレノイド880によって発光ユニット850が押された場合には、コイルバネ849による付勢力に抗して発光ユニット850が変位する。このようにして付勢力を作用させることで、発光ユニット850が勢いよく操作面部811に衝突することを回避している。つまり、コイルバネ849をブレーキとして活用することで、発光ユニット850が動作したことが触覚的に遊技者に伝わることを抑制している。
図45(c)に示す状態にて、遊技者がボタン部材810(操作面部811)から手を離した場合には、コイルバネ848の付勢力によってボタン部材810が初期位置へと復帰することとなる。本実施の形態においては、ボタン部材810の復帰速度よりも、最大変位位置へ向けた発光ユニット850の変位速度のほうが僅かに速くなるようにコイルバネ848,849の付勢力やソレノイド880の出力等が調整されている。このため、より詳細には、ボタン部材810は発光ユニット850に押されながら初期位置へと変位することとなる。このようにして、ボタン部材810と一体的に発光ユニット850を変位させることで、すなわち発光ユニット850をボタン部材810との位置関係の変化を回避しながら変位させることで、発光態様が変化することを回避している。故に、発光ユニット850やボタン部材810の変位に起因して操作面部811に浮かび上がった「V」の文字が不明瞭になることが回避される。
また、図45(a)に示す状態にて、ソレノイド880に駆動信号を出力することにより、図45(b),(c)に示す状態を経由することなく、図45(d)に示す状態に移行することも可能である。かかる動作パターンを実行する場合であっても、コイルバネ849がブレーキとして機能することで、発光ユニット850が勢いよく操作面部811に衝突することが回避される。因みに、かかる動作パターンの実行時には、発光ユニット850の動作期間中にて発光体861を消灯させることで、動作前後での発光態様が変化した旨を遊技者に対して伝えやすくなる。
図45(d)に示す状態にて、駆動信号の出力が停止すると、ソレノイド880のプランジャ882が後退するとともに、コイルバネ849の付勢力によって発光ユニット850が初期位置へと復帰することとなる。
なお、ボタン部材810が最大押圧位置に待機していない状態にて発光ユニット850の動作を開始する場合には、発光ユニット850が動作している最中に遊技者による押圧操作が行われると、操作面部811が発光ユニット850と衝突し得る。但し、本実施の形態では駆動手段としてソレノイド880を採用しているため、駆動力によって発光ユニット850の移動が妨げられたとしても、実質的に押圧操作が不可となることはなく、さらには押圧操作によって駆動手段等に過剰な負荷が加わることもない。これにより、操作性の担保と駆動手段の保護とが実現されている。
次に、表示制御装置410のMPU412にて実行される操作スイッチユニット800の表示モードの設定に関する各種処理を説明する。
MPU412では、動作電力が供給されている間、予め定められた複数種の処理を所定の順序で繰り返し実行するための通常処理が実行される。当該通常処理における表示モードの設定に関する処理として、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドの種類を特定し、その特定したコマンドに対応した処理を実行するコマンド判定処理と、ボタン部材810の操作が有効となっていることを示唆する操作示唆用処理と、特別操作対応演出を行うための特別操作対応演出用処理とが少なくとも設定されている。以下に、これら各処理について説明する。
(コマンド判定処理)
図46のフローチャートに示すように、コマンド判定処理では、先ずステップS1601にて、音声ランプ制御装置143から変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、音声ランプ制御装置143から受信した各種コマンドは、RAM414に設けられたコマンド格納エリアに格納され、コマンド判定処理において読み出されることで消去される。
変動開始コマンドを受信している場合には、ステップS1602にて、変動開始コマンドに操作スイッチユニット800の表示モードの特定を行うべき情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、変動開始コマンドに含まれる第1変動種別カウンタCS1の値の情報が、ROM413に記憶された表示モード用の値群の情報に含まれているか否かを判定する。表示モードの特定を行うべき情報が含まれている場合には、ステップS1603〜ステップS1607の表示モードの特定用処理を実行し、表示モードの特定を行うべき情報が含まれていない場合にはそのままステップS1608に進む。
表示モードの特定用処理では、先ずステップS1603にて、第1表示モードの情報が含まれているか否かを判定する。第1表示モードの情報が含まれている場合には、ステップS1604にて第1表示モード用の特定処理を実行した後に、ステップS1608に進む。第1表示モード用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、第1表示フラグ格納エリア(第1表示状態情報記憶手段)に第1表示フラグ(第1表示状態情報)を格納する。
ステップS1603において、第1表示モードの情報が含まれていないと判定した場合には、ステップS1605にて、第2表示モードの情報が含まれているか否かを判定する。第2表示モードの情報が含まれている場合には、ステップS1606にて第2表示モード用の特定処理を実行した後に、ステップS1608に進む。第2表示モード用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、第2表示フラグ格納エリア(第2表示状態情報記憶手段)に第2表示フラグ(第2表示状態情報)を格納する。
ステップS1605において、第2表示モードの情報が含まれていないと判定した場合には、ステップS1607にて第3表示モード用の特定処理を実行した後に、ステップS1608に進む。第3表示モード用の特定処理では、RAM414の各種フラグ格納エリア425のうち、第3表示フラグ格納エリア(第3表示状態情報記憶手段)に第3表示フラグ(第3表示状態情報)を格納する。
ステップS1608では、変動表示用の特定処理を実行する。当該特定処理では、変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、図柄表示装置94における図柄の変動表示時間、リーチ表示やリーチ演出を含めた図柄の変動表示態様及び最終的に停止表示させる図柄の種類を特定し、それら特定した情報をRAM414に記憶させる。その後、本コマンド判定処理を終了する。
一方、ステップS1601において、変動開始コマンドを入力していないと判定した場合には、ステップS1609に進み、その他の特定処理を実行した後に、本コマンド判定処理を終了する。その他の特定処理では、入力しているコマンドが停止表示コマンド、大当たり開始コマンド又は大当たり終了コマンドである場合には、それぞれに対応した処理を実行する。また、その他の特定処理では、コマンドを入力していないと判定した場合にはそのまま処理を終了し、入力したコマンドが解析できない場合にもそのまま処理を終了する。
上記コマンド判定処理の実行時には併せて各表示モードにおける表示態様の詳細が決定されることとなる。ここで、各種表示モードについて補足説明する。
第2表示モード及び第3表示モードについては特別操作対応演出が行われる際に選択されるモードである。なお、特別操作対応演出としては、第2表示モードに対応する特別操作対応演出と第3表示モードに対応する特別操作対応演出とがそれぞれ設定されており、これらの各特別操作対応演出の内容はその一部が異なる構成となっている。また、第2表示モードについては、上記リーチ表示と同様に、最終的に大当たり状態が発生する状況及び大当たり状態が発生しない状況のいずれにおいても所定の確率で発生し、第3表示モードについては、最終的に大当たり状態が発生する状況にて所定の確率で発生する。
第1表示モードが選択されている場合には、表示制御装置410のROM413に予め記憶されている第1表示モード対応の表示態様抽選テーブルを参照して遊技回毎に表示態様が決定される。同表示態様抽選テーブルには、どの発光体861をどのタイミングでどのように発光させるかを定めた発光態様対応データ群が格納されている。また、同表示態様抽選テーブルは、通常遊技状態にて参照されるものと、大当たり状態へ移行されている場合に参照されるものとが設けられており、操作スイッチユニット800における表示対応の多様化が図られている。
詳細については後述するが、第1表示モードは、操作スイッチユニット800の操作が有効に受け付けられる状態を遊技者に示唆する際に使用されるモードであり、ボタン部材810(詳しくは操作面部811)を発光させることで当該示唆を行う。
第2表示モード及び第3表示モードについても、その表示態様が各表示モードに対して個別に設けられた表示態様抽選テーブルを参照して決定される。具体的には、第2表示モードにおいてはボタン部材810の操作によって高速点滅表示が実行されるが、この高速点滅表示の点滅パターンデータ群が第2表示モード対応の表示態様抽選テーブルに格納されている。また、第3表示モードにおいてはボタン部材810の操作によって所定の文字(詳しくは「V」)の表示が実行されるが、この文字の配色パターンデータ群が第3表示モード対応の表示態様抽選テーブルに格納されている。第2表示モード及び第3表示モードにおいては、選択された表示態様に応じて大当たりの期待度が変化する構成となっている。
(操作示唆用処理)
次に操作示唆用処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該操作示唆用処理は、約4msec周期で実行される。
操作示唆用処理では、先ずステップS1701にて、操作示唆(第1表示モードに対応する演出)が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中で無い場合には、そのまま操作示唆用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、操作示唆が行われた後であるか否かを判定する。ステップS1702にて否定判定をした場合には、ステップS1703に進む。ステップS1703では、操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作スイッチユニット800を押圧操作するように遊技者に促す押圧操作示唆用画像(押圧操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aに表示される。例えば、当該押圧操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを押して!」といった文字が表示される。
なお、表示画面94aに表示された示唆用画像は、操作が行われることなく操作の受付終了タイミングとなった場合、又は操作が有効に受け付けられる期間内に操作が行われた場合に非表示となる。因みに、押圧操作の示唆は、図柄表示装置94の表示画面94aにおけるものに限定されることはなく、表示画面94aにおけるものに加えて又は代えてスピーカ部27からの音声の出力により行うようにしてもよい。また、それら各種示唆パターンを組み合わせて用いてもよい。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704に進み、本変動表示回が第1表示モードに対応しているか否かを判定する。ステップS1704にて肯定判定をした場合には、ステップS1705に進み、第1表示モード対応発光制御処理を実行する。
第1表示モード対応発光制御処理では、発光ユニット850を初期位置に待機させた状態のまま、発光体861を点滅させたり点灯させたりすることにより、操作面部811全体を発光させる。これにより、遊技者に対して操作スイッチユニット800の押圧操作が有効に受け付けられる状態となっていることが示唆される。
一方、ステップS1704にて否定判定をした場合には、発光ユニット850による操作示唆が行われることはなく、上述した表示画面94aにおける示唆のみが実行される。なお、演出用の抽選テーブルは、特別遊技状態へ移行する場合(当たり結果である場合)には、表示画面94aにおける示唆のみが行われる場合と比較して、上記2つの示唆が併用される可能性が高くなるように、また特別遊技状態へ移行しない場合(外れ結果である場合)には、上記2つの示唆が併用される場合と比較して、表示画面94aにおける示唆のみが行われる可能性が高くなるように構成されている。
ステップS1704にて否定判定をした場合、又はステップS1705の処理を実行した後はステップS1706に進み、操作待ち状態の設定処理を行う。操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の操作待ちフラグ格納エリアに操作待ちフラグを格納する。その後、本操作示唆用処理を終了する。
一方、ステップS1702にて肯定判定をした場合、すなわち操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS1707に進む。ステップS1707では、RAM414の発操作待ちフラグ格納エリアに操作待ちフラグが格納されているか否かを判定することで、操作の示唆後であるか否かを判定する。
操作待ち状態である場合には、ステップS1708に進む。ステップS1708では、操作スイッチユニット800(詳しくはボタン部材810)の押圧操作が行われたか否かを判定する。具体的には、検知センサ825からの検知信号(検知情報)に基づいて、ボタン部材810が最大押圧位置に達したか否かに基づいて操作の有無を判定する。なお、本実施の形態においては最大押圧位置が操作検知位置となっているが、操作検知位置については必ずしも最大押圧位置である必要はなく任意に設定してよい。但し、誤検知を回避する上では、初期位置〜最大押圧位置のうち最大押圧位置寄りとすることが好ましい。
ステップS1708にて肯定判定をした場合にはステップS1709に進み、操作完了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては操作示唆用画像に変えて操作完了用画像(例えば「OK!」等のメッセージ)が表示される。これにより、表示画面94aにて実行中の表示演出が操作に対応する演出に切り替わることとなる。つまり、操作の有無により、その後の表示演出の態様が異なることとなる。
一方、ステップS1708にて否定判定をした場合には、ステップS1710に進む。ステップS1710では、操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1706の処理を実行してから予め定められた受付有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS1710にて否定判定をした場合には、そのまま本操作示唆用処理を終了する。一方、ステップS1710にて肯定判定をした場合には、ステップS1711にて受付終了示唆用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを押して!」)が非表示となり、上記示唆用画像に代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示されることとなる。
ステップS1709又はステップS1711の処理を実行した後はステップS1712に進み、操作待ち状態の解除処理を実行する。操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の操作が無効となる。
その後、ステップS1713にて発光停止処理を実行した後、本操作示唆用処理を終了する。発光停止処理では、発光体861への発光用信号の出力を停止し、操作スイッチユニット800(詳しくは操作面部811)の表示状態の示唆を開始する前の状態に復帰させることで、操作の有効期間が終了した旨を遊技者に示唆する。
ステップS1707の説明に戻り、当該ステップS1707にて否定判定をした場合、すなわち操作待ち状態でないと判定した場合には、ステップS1714に進む。ステップS1714では、変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本操作示唆用処理を終了する。
変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1715にて終了表示画像の設定処理を実行し、本操作示唆用処理を終了する。
ステップS1715における終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
なお、本実施の形態における操作示唆においては、発光ユニット850を初期位置にて待機させる構成としたが、これを変更し、示唆中に発光ユニット850を変位させる構成とすることも可能である。例えば、発光ユニット850を中間位置付近にて上下に往復動させることで、あたかも光が揺らいでいる又は発光強度が変化しているかのように見せる構成としてよい。
(特別操作対応演出用処理)
次に、図48のフローチャートを参照して、特別操作対応演出用処理について説明する。なお、当該特別操作対応演出用処理は、約4msec周期で実行される。
特別操作対応演出用処理においては、先ずステップS1801にて、特別操作対応演出(第2表示モード又は第3表示モードに対応する演出)が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中で無い場合には、そのまま特別操作対応演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS1802に進む。
ステップS1802では、特別操作の示唆が行われた後であるか否かを判定する。ステップS1802にて否定判定をした場合には、ステップS1803に進む。ステップS1803では、特別操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作スイッチユニット800を押圧操作(特別操作:長押し操作)するように遊技者に促す押圧操作示唆用画像(押圧操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aにおいて表示される。例えば、当該押圧操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを長押して!」といった文字が表示される。
ステップS1803の処理を実行した後は、ステップS1804に進み、第2表示モード又は第3表示モードに対応した発光制御処理を実行する。これにより、予め設定された態様で発光体861に発光用信号が出力されることとなる。なお、第2表示モードと第3表示モードとでは、特別操作を示唆するための発光パターンを記憶したテーブルが共通化されており、当該テーブルを参照して1の発光パターンが選択される。
ステップS1804における発光制御処理を実行することで、発光ユニット850の発光体861が点灯又は点滅し、操作面部811の全体がぼんやりと発光することとなる。これにより、遊技者に対して操作スイッチユニット800の押圧操作が有効に受け付けられる状態となっていることが示唆される。
ステップS1804の処理を実行した後はステップS1805に進み、特別操作待ち状態の設定処理を行う。特別操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の特別操作待ちフラグ格納エリアに特別操作待ちフラグを格納する。その後、特別操作対応演出用処理を終了する。
一方、ステップS1806にて肯定判定をした場合、すなわち特別操作の示唆後であると判定した場合には、ステップS1806に進む。ステップS1807では、発光ユニット850の発光体861が消灯中であるか否かを判定する。すなわち、発光体861に発光用の信号を出力しているか否かを判定する。
ステップS1807にて否定判定をした場合、すなわち発光体861が発光中であると判定した場合には、ステップS1808に進む。ステップS1808ではボタン部材810が初期位置から離れているか否かを判定する。具体的には、位置検知センサ826からの検知信号(検知情報)に基づいてボタン部材810が初期位置から移動済みであるか否かを判定する。
ステップS1808にて否定判定をした場合、すなわち未だ遊技者がボタン部材810を押圧していないと判定した場合には、そのまま本特別操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS1808にて肯定判定をした場合にはステップS1809に進み、発光停止処理を実行する。発光停止処理では、ステップS1804にて開始した発光用信号の出力を停止する。これにより、操作スイッチユニット800(詳しくは操作面部811)が消灯する。
ステップS1809の処理を実行した後はステップS1810に進み、本変動表示回が第3表示モードに対応しているか否かを判定する。ステップS1801にて否定判定をした場合には、そのまま本特別操作対応演出用処理を終了する。一方、ステップS1810にて肯定判定をした場合には、続くステップS1811にて発光ユニット駆動用処理を実行し、本特別操作対応演出用処理を終了する。
発光ユニット駆動用処理においては、ソレノイド880に対して駆動信号の出力を開始する。これにより、同ソレノイド880が非励磁状態から励磁状態に切り替わり、プランジャ882の突出量が増大する。これにより、発光ユニット850が操作面部811側へ押し上げられることとなる。
ステップS1807の説明に戻り、同ステップS1807にて肯定判定をした場合、すなわち消灯中であると判定した場合には、ステップS1812に進む。ステップS1812では、操作スイッチユニット800が遊技者によって操作されたか否かを判定する。具体的には、検知センサ825からの検知信号(検知情報)に基づいてボタン部材810が最大押圧位置に達したか否かを判定する。
ステップS1812にて肯定判定をした場合にはステップS1813に進み、特別操作完了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては操作示唆用画像に変えて操作完了用画像(例えば「OK!」等のメッセージ)が表示される。
ステップS1813の処理を実行した後はステップS1814にて特別操作待ち状態の解除処理を実行し、本特別操作対応演出用処理を終了する。特別操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている特別操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の操作が無効となる。
なお、本実施の形態においては、ボタン部材810が所定の押圧期間に亘って押圧状態に維持された場合に特別操作対応演出を行う。ステップS1814の処理では、上記処理に併せて当該押圧期間用のタイマカウンタの設定処理を行う。かかるタイマカウンタの値は、当該特別操作対応演出用処理が実行される度に更新される(詳しくは「1」ずつ減算される)。押圧期間用のタイマカウンタの値が「0」になることで、後述する特別操作対応演出の実行条件の1つが成立することとなる。
一方、ステップS1812にて否定判定をした場合、すなわち操作スイッチユニット800の操作が行われていないと判定した場合には、ステップS1815に進む。ステップS1815では、操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1805の処理を実行してから予め定められた受付有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS1815にて否定判定をした場合には、そのまま本特別操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1815にて肯定判定をした場合には、ステップS1816にて特別操作示唆用画像の表示終了処理を実行し、続くステップS1817にて受付終了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを長押して!」)が非表示となり、上記示唆用画像に代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示されることとなる。ステップS1817の処理を実行した後はステップS1814に進み、特別操作待ち状態の解除処理を実行した後、本特別操作対応演出用処理を終了する。
再び、ステップS1806に戻り、当該ステップS1806にて否定判定をした場合、すなわち操作待ち状態ではないと判定した場合には、ステップS1818に進む。ステップS1818では、発光演出を実行している最中であるか否かを判定する。詳しくは、RAM414における各種フラグ格納エリア425に後述する発光演出用フラグが格納されている否かを判定する。発光演出用フラグは、遊技者により特別操作(長押し操作)が行われたことを条件として、操作対応演出が開始される際に各種フラグ格納エリア425に格納され、同操作対応演出が終了される際に消去されるフラグである。
ステップS1818にて否定判定をした場合には続くステップS1819にて発光演出が規制されている最中であるか否かを判定する。詳しくは、RAM414における各種フラグ格納エリア425に後述する発光演出規制フラグが格納されている否かを判定する。発光演出規制フラグは、遊技者により特別操作(長押し操作)が行われなかったことを条件として、各種フラグ格納エリア425に格納され、同操作対応演出が終了される際に消去されるフラグである。
ステップS1819にて否定判定をした場合、すなわち発光演出中でも発光演出規制中でもないと判定した場合には、ステップS1820の発光演出開始用処理に進む。
ここで、図49のフローチャートを参照して発光演出開始用処理について説明する。
(発光演出開始用処理)
発光演出開始用処理においては、先ずステップS1901にて押圧状態が維持されているかの判定期間中であるか否かを判定する。具体的には、押圧期間用のタイマカウンタの値が「0」であるか否かに基づいて当該判定を行う。
ステップS1901にて否定判定をした場合には、そのまま本発光演出開始用処理を終了する。一方、ステップS1901にて肯定判定をした場合にはステップS1902に進み、押圧状態の判定処理を実行する。押圧状態の判定処理においては、上記検知センサ825からの検知情報に基づいて(詳しくはHIレベルであるか否かに基づいて)、ボタン部材810が押圧状態のままであるか否か(最大押圧位置に留まっているか否か)を判定する。本実施の形態においては、ステップS1812にて肯定判定をした際に、RAM414の各種フラグ格納エリア425に、操作継続判定用フラグが格納される構成となっており、ステップS1902にて押圧状態が維持されていないと判定した場合には、当該操作継続判定用フラグを消去する。
ここで、本実施の形態においては、押圧操作が継続されている期間中は、表示画面94aにて表示されているメッセージに付与されたエフェクトが点滅するとともにメッセージの色が薄い色から濃い色に変化するという演出、すなわち押圧操作が継続されていることに対応する演出が実行される。かかる演出は、少なくとも遊技者による押圧操作が解除されるまで継続されることとなる。
ステップS1902の処理を実行した後はステップS1903に進み、押圧状態のままで所定の押圧期間を経過したか否かを判定する。具体的には、上記タイマカウンタの値と操作継続判定用フラグの有無とに基づいて、当該判定を行う。
ステップS1903の処理を実行した後は、発光ユニット850が特別操作(長押し操作)に対応する発光演出が許容される位置に存在しているか否かを判定するためのステップS1903,S1904,S1906,S1907の処理を実行する。
具体的には、ステップS1904に進み、発光ユニット850が最大押圧位置(操作受付位置)に存在しているか否かを判定する。具体的には、位置検知センサ895からの検知情報に基づいて最大変位位置(操作受付位置)に存在しているか否かを判定する。
ステップS1904にて否定判定をした場合には、ステップS1905に進む。ステップS1905では、位置検知センサ825からの検知情報に基づいて、ボタン部材810が最大押圧位置(操作受付位置)に存在しているか否かを判定する。ステップS1905にて肯定判定をした場合にはステップS1906に進み、位置検知センサ896からの検知情報に基づいて発光ユニット850が初期位置に存在しているか否かを判定する。
ステップS1906にて否定判定をした場合、又はステップS1904にて肯定判定をした場合にはステップS1907に進み、RAM414の各種フラグ格納エリア425に発光演出用フラグをセットする。また、これに併せて、上述した押圧期間用のタイマカウンタの値を「0」クリアする。これにより、以降の処理では、ステップS1901にて否定判定が繰り返され、ステップS1902以下の処理がキャンセルされることとなる。
ステップS1907の処理を実行した後は、ステップS1908〜S1910の操作対応演出用の設定処理を実行し、本発光演出開始用処理を終了する。具体的には、先ずステップS1908にて本変動表示回が第3表示モードに対応しているか否かを判定する。ステップS1908にて肯定判定をした場合には、第3表示モード対応発光制御処理を実行する。これにより、第1発光体861aに発光用信号が出力され、操作面部811に上述した文字が浮かび上がり、そのまま一定の期間を経過することで操作面部811全域での発光表示に移行する発光演出が実行される。
一方、ステップS1908にて否定判定をした場合にはステップS1910に進み、第2表示モード対応発光制御処理を実行する。これにより、操作面部811全域での発光表示に移行する発光演出が実行される。
なお、これら各発光演出についての詳細は後述する。
再びステップS1903の説明に戻り、当該ステップS1903にて否定判定をした場合、すなわち押圧状態に維持されているものの所定の押圧期間を経過していないと判定した場合、又は上記押圧期間用のタイマカウンタが「0」となる前に操作部601の押圧状態が少なくとも1度解除されたと判定した場合には、ステップS1911に進む。ステップS1911では、ステップS1903における否定判定の理由が、押圧状態の途中解除に起因するものであるか否かを操作継続判定用フラグの有無に基づいて判定する。ステップS1911にて否定判定をした場合には、そのまま本発光演出開始用処理を終了する。
ステップS1911にて否定判定をした場合、ステップS1905にて否定判定をした場合、又はステップS1906にて肯定判定をした場合には、特別操作対応演出の開始条件が不成立に終わったとみなし、ステップS1912に進む。ステップS1912では、RAM414の各種フラグ格納エリア425に発光演出規制フラグをセットし、本発光演出開始処理を終了する。
再び図48の説明に戻り、ステップS1818にて肯定判定をした場合、すなわち発光演出中であると判定した場合には、ステップS1821に進む。ステップS1821では、発光ユニット850が初期位置から変位していることを条件として(すなわち第3表示モードに対応する発光演出であることを条件として)発光ユニット850を初期位置へ復帰させるタイミングであるか否かを判定する。
ステップS1821にて肯定判定をした場合にはステップS1822に進み、発光ユニット850を初期位置へ復帰させるための復帰用処理を実行した後、本特別操作対応演出用処理を終了する。具体的にはソレノイド880への駆動信号の出力を停止する。これにより、発光ユニット850がコイルバネ849の付勢力によって初期位置へと変位することとなる。
一方、ステップS1812にて否定判定をした場合、又はステップS1819にて肯定判定をした場合には、表示画面94aにおける変動表示を終了するタイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本特別操作対応演出用処理を終了する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1824にて発光演出終了用処理を実行する。かかる処理では、発光体861への発光用信号の出力を停止するとともに、特別操作対応演出にかかる各種フラグを消去する。
ステップS1824の処理を実行した後は、ステップS1825にて、終了表示画像の設定処理を実行した後に、本特別操作対応演出用処理を終了する。
終了表示画像の設定処理では、当該変動表示回が大当たり状態の発生する変動表示回である場合には、大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示がなされるように表示設定を行う。この場合に、結果表示画像の設定処理が実行されているとともに、当該結果表示画像の設定処理にて、大当たり状態の発生に対応したものとなるように動画表示が設定されている場合には、当該動画表示と一連の内容となるように動画表示の設定が行われる。一方、操作未完画像の設定処理が実行されている場合には、当該操作未完画像から大当たり状態の発生が確定した旨の動画表示へと劇的に切り換わるような動画表示が介在することとなる。
次に、操作スイッチユニット800における特別操作対応演出について、図50及び図51のタイムチャートを参照しながら説明する。なお、図50及び図51においては、理解の容易化のため、時間の尺度を部分的に変化させている。
(第3表示モード対応演出)
先ず、図50に基づき第3表示モード選択時の操作対応演出について説明する。
変動表示回(遊技回)が始まり、図柄表示装置94の表示画面94aにて図柄の変動表示が開始された時点では、操作スイッチユニット800の各発光体861は消灯されたままの状態となっている。
表示画面94aにおける表示内容が通常変動表示から上述したリーチ表示に切り替わった後のta1のタイミングにて、表示画面94aには、操作スイッチユニット800(ボタン部材810)の操作が有効に受け付けられる状態になった旨を遊技者に伝えるべく、特別操作(長押し操作)示唆用の画像が表示されることとなる。また、このta1のタイミングでは、表示制御装置410から発光体861への発光用信号の出力が開始され、第1発光体861a及び第2発光体861bの両者が点灯する。かかるタイミングでは、発光ユニット850が初期位置に待機しており、操作面部811と発光ユニット850(詳しくは起立壁部873)との間には上述した光拡散用の空間が確保されている。このため、遊技者にとっては個々の発光体861からの光を区別することが困難とあり、操作面部811全体がぼんやりと発光した状態となる。
上述した操作示唆が実行された後に、遊技者によりボタン部材810が押圧操作されると、ボタン部材810が初期位置から最大押圧位置へ向けて変位する。この変位の過程、詳しくはボタン部材810が上記特定位置へ到達したta2のタイミングでは、ソレノイド880に駆動信号が出力され、同ソレノイド880が非励磁状態から励磁状態に切り替わる。これにより、発光ユニット850が初期位置から最大変位位置へ向けて変位することとなる。また、ta2のタイミングでは、発光体861への発光用信号の出力が停止し、操作面部811が消灯する。
ta3のタイミングにてボタン部材810が最大押圧位置へ到達すると、表示画面94aにおいては、操作を有効に受け付けた旨の表示がなされる。そして、表示画面94aにおける操作示唆用メッセージに付与されたエフェクトはボタン部材810を押圧状態のまま維持することで徐々に変化することとなる。
その後、ta4のタイミングにて発光ユニット850がボタン部材810に当接し、遊技者による押圧操作が行われていることを条件として、それ以上の操作面部811側への(上方への)変位が規制されることとなる。
ta4の後のタイミングであって、ta3のタイミングから所定の押圧操作維持期間が経過したta5のタイミングでは、表示画面94aにて特別操作(長押し操作)が完了した旨を示唆する画像を表示し、それに併せて、第1発光体861aに発光用信号を出力する。これにより、特別操作対応演出(発光演出)が実行される。
ta5のタイミングでは、操作面部811に対して発光ユニット850の起立壁部873が当接したままの状態となっている。このため、第1発光体861aが発光することで、操作面部811に「V」の文字が浮かび上がることとなる。
ここで、操作面部811が遊技者の手によって押圧されている場合には、上記特別操作対応演出の視認が当該手によって妨げられる。そして、その後のta6のタイミングにて遊技者が、操作面部811から手を離すと、上記「V」の文字が視認可能となる。これにより、遊技者に対して当該変動表示回が大当たりに対応する変動表示回である旨が示唆されることとなる。
遊技者が操作面部811から手を離すと、ボタン部材810が上記コイルバネ848の付勢力により初期位置へ向けた変位を開始する。この際、発光ユニット850がソレノイド880の付勢力によって押し上げられることで、同発光ユニット850がボタン部材810と一体的に(当接した状態のまま)変位することとなる。つまり、少なくともta6のタイミング〜ボタン部材810の初期位置への復帰が完了するta7のタイミングまでの間は、上記「V」の文字が表示されたままの状態で維持されることとなる。
ta7のタイミングの後のタイミングであって、上記ta3のタイミングから所定の期間を経過したta8のタイミングとなるまで上記「V」の文字の表示が継続される。そして、ta8のタイミングとなった後は、発光用信号の出力対象が第1発光体861aから同第1発光体861a及び第2発光体861bの両者に切り替わることとなる。より具体的には、上述した表示態様選択テーブルを参照して決定された表示態様に合わせて各発光体861が点灯・点滅を繰り返す。例えば前後に延びる縞模様が左右に変位するようにして、発光体861の発光制御が行われることとなる。これにより、上述した「V」の文字は視認困難となる。
その後、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されていたリーチ演出が終了、当該表示画面94aにて遊技結果(大当たり結果)に対応した特定の図柄の組み合わせが表示される。これに併せて、ta9のタイミング(すなわち本変動表示回の終了タイミング)では、発光ユニット850への発光用信号の出力が停止される。これにより、発光ユニット850は消灯状態に切り替わる。
因みに、本実施の形態においては大当たり結果となっている場合にのみ、第3表示モードとなる、すなわち「V」の文字が表示される構成としたがこれに限定されるものではない。例えば、外れ結果となっている場合及び大当たり結果となっている場合の両方で「V」の文字が表示される構成とすることも可能である。この場合、例えば「V」の文字の発光色に応じて大当たりの期待度に差違が設定されている構成とすればよい。具体的には「V」の文字の発光色として白色と赤色とを設定し、同文字が赤色で発光している場合には大当たりが確定となり、上記図柄の組み合わせとして大当たりに対応した図柄の組み合わせが表示され、同文字が白色で発光している場合には大当たりの確率と外れの確率が半々となり、上記図柄の組み合わせとして大当たりに対応した図柄の組み合わせ又は外れに対応した図柄の組み合わせが表示される構成とするとよい。
(第2表示モード対応演出)
次に、図51に基づき第2表示モード選択時の操作対応演出について説明する。
今回の遊技回が始まり図柄表示装置94の表示画面94aにて図柄の変動表示が開始された時点では、操作スイッチユニット800の各発光体861は消灯されたままの状態となっている。
表示画面94aにおける表示内容が通常変動表示から上述したリーチ表示に切り替わった後のtb1のタイミングにて、表示画面94aには、操作スイッチユニット800(ボタン部材810)の操作が有効に受け付けられる状態になった旨を遊技者に伝えるべく、特別操作(長押し操作)示唆用の画像が表示されることとなる。また、このtb1のタイミングでは、表示制御装置410から発光体861への発光用信号の出力が開始され、第1発光体861a及び第2発光体861bの両者が点灯する。かかるタイミングでは、発光ユニット850が初期位置に待機しており、操作面部811と発光ユニット850(詳しくは起立壁部873)との間には上述した光拡散用の空間が確保されている。このため、遊技者にとっては個々の発光体861からの光を区別することが困難となり、操作面部811全体がぼんやりと発光した状態となる。
上述した操作示唆が実行され、遊技者によりボタン部材810が押圧操作されると、ボタン部材810が初期位置から最大押圧位置へ向けて変位する。この変位の過程で、ボタン部材810が特定位置へ到達したtb2のタイミングでは、発光体861への発光用信号の出力が停止し、操作面部811が消灯する。
tb3のタイミングにてボタン部材810が最大押圧位置へ到達すると、表示画面94aにおいては、操作を有効に受け付けた旨の表示がなされる。そして、表示画面94aにおける操作示唆用メッセージに付与されたエフェクトはボタン部材810を押圧状態のまま維持することで徐々に変化することとなる。
tb3のタイミングから所定の押圧操作維持期間が経過したtb4のタイミングでは、表示画面94aにて特別操作(長押し操作)が完了した旨を示唆する画像を表示し、それに併せて、第1発光体861a及び第2発光体861bの両者に発光用信号を出力する。これにより、特別操作対応演出(発光演出)が実行される。tb4のタイミングでは、操作面部811に対して発光ユニット850の起立壁部873が離間したままの状態となっている。すなわち、上述した光拡散用の空間が確保されたままの状態となっている。上述した表示態様選択テーブルを参照して決定された表示態様に合わせて各発光体861が点灯・点滅を繰り返すように発光制御が行われる。これにより、例えば前後に延びる縞模様が左右に変位するようにして、発光体861の発光制御が行われることとなる。本表示モードにおいては、上述の如く光拡散用空間が担保されているため、第1発光体861aからの光のみを識別することが困難になり、上述した「V」の文字は見分けることが事実上不可能となる。第3表示モード対応演出と第2表示モード対応演出では、大当たり結果となっている期待度に差が設定されており、遊技者は押圧操作完了後に「V」の文字が表示されることを期待しつつ手をボタン部材810から離すこととなる。
ここで、操作面部811が遊技者の手によって押圧されている場合には、上記特別操作対応演出の視認が当該手によって妨げられる。そして、その後のtb5のタイミングにて遊技者が、操作面部811から手を離すと、上記発光パターンが視認可能となる。これにより、遊技者に対して当該変動表示回が大当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示回である旨が示唆されることとなる。この発光演出は、遊技者が操作面部811から手を離すことで、ボタン部材810が初期位置へ復帰するtb6のタイミングでも終了することはなく、その後、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されていたリーチ演出が終了、当該表示画面94aにて遊技結果(大当たり結果)に対応した特定の図柄の組み合わせが表示されるまで継続される。そして、tb7のタイミング(すなわち本変動表示回の終了タイミング)では、発光ユニット850への発光用信号の出力が停止される。これにより、発光ユニット850は消灯状態に切り替わる。
以上詳述した第9の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
操作スイッチユニット800においては、ボタン部材810の操作面部811にミラー形成層815と光拡散部816とが設けられており、その背後に設けられた発光ユニット850からの光が操作面部811を通じて遊技者側へ射出される構成となっている。かかる構成によれば、発光ユニット850からの光によってあたかも操作面部811が発光しているかのように見せることができる。
発光ユニット850は操作面部811に近づく側と遠ざかる側とに変位可能となっており、発光ユニット850からの光は操作面部811に届くまでに拡がるため、発光ユニット850と操作面部811との距離を変化させることにより、同発光ユニット850からの光の拡散度合いを変化させることができる。
詳しくは、発光ユニット850と操作面部811とを近づけることにより発光ユニット850からの光の拡散を抑えることができ、発光ユニット850と操作面部811とを遠ざけることにより発光ユニット850からの光の拡散を促進することができる。これにより、発光演出の多様化等に貢献することができ、同発光演出への注目度を好適に高めることができる。
また、仮に操作面部811に対して近い位置と操作面部811に対して遠い位置とにそれぞれ発光体を配設し、状況に応じてそれら遠近の発光体を使い分ける構成を採用した場合には、遠い側の発光体を発光させた場合に、近い側の発光体が光を遮蔽すると想定される。これは、遠い側の発光体によって広範囲に光を照射するという効果を低下させる要因となり得る。この点、本実施の形態に示す構成によれば、このような不都合の発生を抑え、発光範囲の広域化に好適に貢献することができる。
ボタン部材810の操作面部811と発光ユニット850との距離を変更する構成を実現する上で、発光ユニット850を駆動対象とすることにより、以下の効果を発揮が期待できる。例えば、ボタン部材810(操作面部811)を駆動対象とした場合を想定すると、ボタン部材810が遊技者側に露出しているためボタン部材810の移動を目視にて確認可能となる。このため、操作面部811の発光態様を変化させる際には、ボタン部材810の動きから当該変化を事前に察知することが可能となり、発光態様の変化そのものよりも、ボタン部材810の動作に対して注意が向きやすくなると想定される。これは、操作スイッチユニット800における演出機能を発揮させる上で障害になり得る。この点、本実施の形態においては、発光ユニット850を駆動対象としている。このため、上述の如くボタン部材810を駆動対象とする構成と比較して、上記不都合の発生を好適に抑制することができ、発光演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特に、操作面部811にはミラー形成層815が設けられており、背後に配置された発光ユニット850自体は視認不可となっている。故に、発光ユニット850の動きは実質的に視認不可であり、遊技者の注目が発光態様ではなく発光ユニット850へ向くことも抑制することができる。
発光ユニット850には、光を規制する光規制部として起立壁部873が設けられており、発光ユニット850が変位することで、起立壁部873と操作面部811との距離が変化する構成となっている。かかる構成によれば、起立壁部873を操作面部811に近づけることで操作面部811における発光範囲の外縁を明瞭化し、一方では起立壁部873を操作面部811から遠ざけることで発光範囲の外縁を不明瞭化することができる。このように、各状態での発光態様に明確な差を設けることで、表示内容が変化した際のインパクトを強めることができ、操作手段等を利用した発光演出等への注目度を好適に向上することができる。
また、仮に起立壁部873に相当する構成(光規制部)を操作面部811側に配した場合、発光ユニットと操作面部811との距離を変化させることで発光範囲を変更することができるものの、発光ユニットからの光が最終的に光規制部を通じて操作面部811に到達することで操作面部811の発光範囲が規制されることとなる。つまり、光規制部によって発光範囲が常に規制されることとなる。これは、発光演出等の機能が制限される要因となり得るため好ましくない。この点、本実施の形態に示すように、光規制部を発光ユニット側に設ける構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制することができる。つまり、光規制部が操作面部811から離れることで、光規制部を通過した光はその先での拡がり許容されることとなる。これにより、発光範囲の広域化機能を好適に発揮させることができる。
本実施の形態においては、操作スイッチユニット800の発光態様として、操作面部811の全体が発光する第2表示モードと、所定の文字が表示される第3表示モードとが設定されている。ボタン部材810を押圧することで、上述した2つの発光パターンのうち一方が表示されるため、遊技者の注目をその発光演出にむけやすくすることができる。
ここで、ボタン部材810を手で押圧操作した場合には、操作面部811の視認が遊技者自身の手によって遮られることとなる。そして、遊技者が操作面部811から手を離したタイミングでは操作前の状態から発光態様が変化することとなる。これにより、発光態様の変化を遊技者に対して印象付けやすくなっている。
発光ユニット850を変位させることで、操作面部811の発光態様を変化させる構成においては、例えば発光体の発光パターンを切り替える構成と比較して、発光態様の切り替えに要する期間が長くなり、発光態様切替の応答性が低下すると懸念される。この点、本実施の形態においては、遊技者の手が触れている(例えば手で視認が妨げられている)最中に発光ユニット850の変位を開始させることで、表示態様の変化を生じさせるために必要となる動作期間中は、遊技者の手によって、当該動作を見えにくくなるように遮ってもらうことができる。かかる構成とすれば、発光ユニット850を変位させる構成を採用したことによる応答性の低下を補うことができる。
特に、遊技者に長押し操作を催促し、当該長押し操作がおこなわれている状況下にて発光ユニット850を動作させることで、上記応答性の低下にかかる不都合を好適に解消することが可能となっている。
長押し操作が完了し、遊技者がボタン部材810から手を離した場合には、操作面部811と発光ユニット850とが一体となって変位することで、両者の距離関係を一定に保つことができる。これにより、発光ユニット850の起立壁部873と操作面部811とを当接した状態のままとし、操作面部811に表示されている「V」の文字がぼやけることを回避することが可能となっている。かかる構成を採用していることで、復帰開始時から「V」の文字を表示しておくことができ、遊技者がボタン部材810から手を離したタイミングで当該文字を視認可能となる。これにより、文字を視認可能とするタイミングと手を離すタイミングとの関連性を強めることができる。
<第10の実施の形態>
本実施の形態においては、操作スイッチユニットを動作させるための構成及びその動作態様が上記第1の実施の形態と異なっている。以下、図52を参照し、本実施の形態における操作スイッチユニット900について説明する。図52は操作スイッチユニット900の内部構造を示すを概略図である。
先ず、操作スイッチユニット900の基本構成について説明する。本実施の形態における操作スイッチユニット900の配設対象は、上記第1の実施の形態と同様に前扉枠14の上側膨出部28となっている。上側膨出部28の中央部分には操作スイッチユニット900を収容する収容部28cが形成されており、当該収容部28cに収容された操作スイッチユニット900は、その操作部901の一部が上側膨出部28の上面部28dに形成された略円形状の開口部28eを通じて上方に露出した状態となっている。
操作スイッチユニット900は、操作部901と同操作部901を移動可能に保持するホルダ部902とによって構成されており、ホルダ部902が上側膨出部28に対して固定されることで操作スイッチユニット900と上側膨出部28とが一体化されている。
操作部901は、ホルダ部902に形成された中央開口911から突出するボタン部材920を有している。ボタン部材920は、ホルダ部902の奥側へ開放された中空状をなしており、その開放部分が当該ボタン部材920に固定された蓋体930(詳しくはベース板部931)によって塞がれている。
蓋体930のベース板部931には、ボタン部材920側とは反対側に起立する複数の円筒部932が設けられており、これら各円筒部932に対してホルダ部902の底部912に形成された突部913が挿通されている。突部913は、その外周面が円筒部932の内周面に当接するようにして形成されており、これら突部913及び円筒部932によって操作部901の移動方向が上下方向となるように規定されている。
また、円筒部932によって囲まれた空間にはバネ部材941が配設されている。これらバネ部材941の付勢力によって操作部901が上記中央開口911から突出する方向(上方)へ付勢されている。
ホルダ部902には、操作部901の突出方向への変位を規制するとともに当該操作部901の最大突出位置を規定する機能が付与された突出側ストッパ機構950が設けられている。ここで、図53(a)を参照して、突出側ストッパ機構950について説明する。図53(a)は突出側ストッパ機構950を示す概略図である。
突出側ストッパ機構950は、ボタン部材920に形成されたフランジ部921に対して突出方向における先側(上方)から当接することで当該ボタン部材920の突出を規制する規制位置及び当該規制を解除する解除位置(退避位置)の両位置に変位可能なストッパ片951と、ストッパ片951を規制位置へ向けて付勢する付勢手段としてのバネ部材952と、そのストッパ片951を規制位置及び解除位置に移動させる駆動部(詳しくはソレノイド)953とを有している。
駆動部953は、表示制御装置410に電気的に接続されており、表示制御装置410から駆動信号が入力されることで非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。そして、駆動部953が励磁状態となることで、ストッパ片951がバネ部材952の付勢力に抗して規制位置から解除位置へと移動する(図53(a1)→図53(a2)参照)。
ホルダ部902には、ストッパ片951に対してフランジ部921とは反対側から当接する第1受け部914が形成されている。このため、図53(a1)に示すように、ストッパ片951にフランジ部921が押し付けられた状態ではその荷重が第1受け部914へ分散され、ストッパ片951や当該ストッパ片951を保持している駆動部953にかかる負荷が低減されている。
図53(a2)に示すように、ストッパ片951が解除位置(退避位置)へと変位すると、フランジ部921は第1受け部914に対して直接当接することとなる。これにより、ストッパ片951に当接している場合と比較して中央開口911からの操作部901の突出量が増大することとなる。このように、突出量が増大することで、操作部901の操作ストロークが増大する点に着目すれば、突出側ストッパ機構950には、ストローク変更手段としての機能又はストローク制限手段としての機能が付与されているともいえる。
再び図52を参照して説明すれば、ホルダ部902には、操作部901の押圧方向への変位を規制するとともに、当該操作部901の最大押圧位置を規定する機能が付与された押圧側ストッパ機構960が設けられている。ここで、図53(b)を参照して、押圧側ストッパ機構960について説明する。図53(b)は押圧側ストッパ機構960を示す概略図である。
押圧側ストッパ機構960は、円筒部932の先端部に対して押圧方向における先側(下方)から当接することでボタン部材920の押圧方向への変位を規制する規制位置、及び当該規制を解除する解除位置の両位置に変位可能なストッパ片961と、ストッパ片961を規制位置へ向けて付勢する付勢手段としてのバネ部材962と、そのストッパ片961を規制位置及び解除位置に移動させる駆動部(詳しくはソレノイド)963とを有している。
駆動部963は、表示制御装置410に電気的に接続されており、表示制御装置410から駆動信号が入力されることで非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。そして、図53(b1)→図53(b2)に示すように、駆動部963が励磁状態となることで、ストッパ片961がバネ部材962の付勢力に抗して規制位置から解除位置へと移動する。
ホルダ部902には、ストッパ片961に対して円筒部932とは反対側から当接する第2受け部915が形成されている。このため、図53(a1)に示すように、ストッパ片961に円筒部932が押し付けられた状態では、その荷重が第2受け部915へ分散され、ストッパ片961及び当該ストッパ片961を保持している駆動部963にかかる負荷が低減されている。
図53(a2)に示すように、ストッパ片961が解除位置(退避位置)へと変位すると、円筒部932は第2受け部915に対して直接当接可能となる。そして、円筒部932が第2受け部915に当接する位置へ到達することで、円筒部932がストッパ片961に当接する場合と比較して、操作部901の変位量が増大することとなる。このように、変位量が増大することで、操作部901の操作ストロークが増大する点に着目すれば、押圧側ストッパ機構960には、ストローク変更手段としての機能又はストローク制限手段としての機能が付与されているともいえる。
また、図52に示すように、本実施の形態における操作スイッチユニット900は、操作部901が突出側ストッパ機構950のストッパ片951に当接する位置(以下、初期位置と称する)に位置していることを検知する位置検知センサ971と、押圧側ストッパ機構960のストッパ片961に当接する位置(以下、受付位置と称する)に位置していることを検知する位置検知センサ972とを有している。これら各位置検知センサ971,972は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、同表示制御装置410においては、位置検知センサ971からの検知情報(検知信号)に基づいて操作部901が初期位置から変位したこと、また位置検知センサ972からの検知情報(検知信号)に基づいて、操作部901の操作が行われたことを把握可能となっている。
なお、各位置検知センサ971,972はHI/LOWの2値信号を出力するものであり、位置検知センサ971は操作部901が初期位置にある状態ではHIレベル信号を、操作部901が初期位置から外れた位置にある状態ではLOWレベル信号を出力し、位置検知センサ972は操作部901が受付位置にある状態ではHIレベル信号を、操作部901が受付位置から外れた位置にある状態ではLOWレベル信号を出力する。
本実施の形態においては、遊技者によって操作部901が操作された場合に、当該操作部901を押圧方向へ強制的に変位させるための強制変位手段としてソレノイド980を有することを特徴の1つとしている。
ソレノイド880は、ホルダ部902の底部912に取り付けられている。ソレノイド980は、表示制御装置410に対して電気的に接続されており、表示制御装置410から駆動信号が入力されることで非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。
ソレノイド880の本体881は、底部912を挟んで操作部901とは反対側に配置されている。ホルダ部902には、底部912の厚さ方向に貫通する貫通孔916が形成されており、この貫通孔916にソレノイド980のプランジャ982が挿通されている。
蓋体930には、プランジャ982が挿通される挿通部933が貫通孔916に連通するようにして形成されており、この挿通部933を通じて、プランジャ982の先端部がボタン部材920及び蓋体930によって囲まれた空間内に突出している。プランジャ982の先端部には、蓋体930のベース板部931に対して、押圧方向における手前側(上方)から当接するようにして頭部983が形成されている。
ソレノイド980が励磁状態となることで当該プランジャ982が下方へと変位する。これにより、頭部983がベース板部931を押圧操作方向と同じ方向(下方)へと押圧し、バネ部材941の付勢力に抗して操作部901が押圧操作方向と同じ方向へと押されることとなる。すなわち、ホルダ部902の底部912へと引き寄せられることとなる。そして、ソレノイド980が非励磁状態となると、プランジャ882による押圧が解除される。これにより、バネ部材941の付勢力によって操作部901が初期位置に復帰することとなる。
次に、図54を参照して、押圧操作と操作スイッチユニット900の動作との関係について説明する。図54は、操作スイッチユニット900の動作を示す概略図である。
図54(a)に示すように、操作部901が初期位置に待機している状態では、操作部901のフランジ部921が突出側ストッパ機構950のストッパ片951に対して押圧操作方向とは反対側(下方)から当接している。なお、かかる状態では、ボタン部材920の操作面部全体が中央開口911から上方に突出している。
図54(a)に示す状態から、操作部901が押圧操作されると、同操作部901がバネ部材941の付勢力に抗して、押圧操作方向へと変位する。そして、操作部901の円筒部932が押圧側ストッパ機構960のストッパ片961に押圧操作方向における手前側(上方)から当接することで、それ以上の押し込み操作が規制された状態となる(図54(b)参照)。操作部901がストッパ片961に当接する位置到達することで、位置検知センサ972から操作部901が受付位置に到達した旨を示す信号が表示制御装置410に出力される。なお、図54(b)に示す状態では、操作部901(詳しくは操作面部)の一部が、中央開口911から突出したままとなる。
その後、遊技者が操作部901から手を離した場合には、図54(b)→図54(a)に示すように、操作部901がバネ部材941の付勢力によって初期位置へと復帰することとなる。
本実施の形態においては、遊技者による操作が行われた際に、操作部901を強制的に押圧方向へ変位させることが可能となっている。具体的には、図54(a)に示す状態から操作部901が特定位置(初期位置から離れた位置)へ到達した場合には、当該変位が位置検知センサ971によって検知される。そして、当該変位が表示制御装置410にて把握されると、ソレノイド980に駆動信号が出力される。これにより、ソレノイド980が非励磁状態から励磁状態に切り替わる。
このようにして、ソレノイド980が励磁状態に切り替わると、プランジャ982が押圧操作方向へと引き寄せられ、プランジャ982の頭部983によって操作部901(詳しくはベース板部931)が押圧操作方向へ押されることとなる。この際、プランジャ982の変位速度を十分に大きく設定しておくことで、遊技者の手から離れるようにして操作部901が押圧操作方向へ強制的に変位することとなる。
この際、操作部901が受付位置に到達する前に、ストッパ片961が解除位置へと変位する。これにより、円筒部932の当接対象がストッパ片961ではなく第2受け部915に変更され、押圧操作時の操作ストロークが一時的に増大することとなる。これは、操作部901の強制変位を遊技者に対して触覚的な変化として伝えやすくするための工夫である。
なお、図54(c)に示すように、円筒部932が第2受け部915に当接する位置(最大押圧位置)へ到達した場合には、操作部901(詳しくは操作面部)全体が、中央開口911内に埋没することとなる。このため、例えば手の平全体で操作部901を押圧操作した場合には、図54(b)に示す状態と比較して手の平の一部が上側膨出部28の上面部28d等に当たりやすくなる。このように、相対位置の変化する複数の構成に手が触れえる構成とすることにより、操作ストロークが変化した旨を遊技者に伝えやすくなる。
図54(a)→図54(c)に示すように、操作部901を強制的に変位させた場合には、操作部901が最大押圧位置へ到達した状態のまま所定の期間に亘って保持されることとなる。このため、かかる期間中に遊技者が操作部901から手を離した場合であっても、操作部901が図54(a)に示す初期位置へと復帰することはない。
上述した強制変位が実行された後は、表示制御装置410からソレノイド980への駆動信号の出力が停止することで、バネ部材941の付勢力によって操作部901が突出方向へと変位することとなる。この際、ソレノイド980のプランジャ982は、蓋体930のベース板部931によって頭部983が上方に押されることで、操作部901に追従して上方へと変位する。
ここで、本実施の形態においては、必ずしも操作部901が初期位置へ復帰するとは限らず、初期位置を越えて最大突出位置へと変位する場合がある。具体的には、突出側ストッパ機構950の駆動部953へ駆動信号が出力されると、図54(c)→図54(d)に示すように、ストッパ片951が規制位置から解除位置へと変位する。これにより、操作部901(詳しくはフランジ部921)の当接対象がストッパ片951からホルダ部902の第2受け部915へと切り替わる。フランジ部921が第1受け部914に当接する位置へと操作部901が変位することで、中央開口911からの操作部901(詳しくは操作面部)の突出量が、同操作部901が初期位置に待機している場合と比較して増大することとなる。これにより、遊技者によって強制変位後の操作部901の復帰が見逃されることを抑制している。
本実施の形態における操作スイッチユニット900についても、上述した各実施の形態と同様に、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行される表示演出の内容を操作に対応するものに変更する契機としての機能が付与されている。つまり、例えば表示画面94aにて操作示唆が行われた場合に、操作部901を操作することで、表示画面94aにて実行される演出が操作に対応したものに変更される。そして、かかる表示演出によって大当たり等の当選期待度が示唆されることとなる。
ここで、本実施の形態における操作スイッチユニット900については、大当たり等の当選期待度を操作部901の動きによって示唆する機能が付与されており、操作スイッチユニット900に対する遊技者の注目度の向上が図られている。
以下、表示制御装置410のMPU412にて実行される操作スイッチユニット900にかかる演出用処理について説明する。なお、当該演出用処理としては、演出の一環として操作スイッチユニット900の動作を組み込んだものと、操作スイッチユニット900の動作を組み込んでいないものとに大別されるが、これら両演出用処理のうち後者は、周知の構成であるため説明を省略し、図55のフローチャートを参照して操作スイッチユニット駆動演出用処理について説明する。なお、本実施の形態における操作スイッチユニット駆動演出については、上記第2の実施の形態等と同様に、1の遊技回中に複数回の単発操作が許容される連発操作対応演出となっている。
(操作スイッチユニット駆動演出用処理)
操作スイッチユニット駆動演出用処理においては、先ずステップS2001にて、操作スイッチユニット駆動演出が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中で無い場合には、そのまま操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、第1単発操作の示唆が行われた後であるか否を判定する。ステップS2002にて否定判定をした場合には、ステップS2003に進む。ステップS2003では、第1単発操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作部901を押圧操作するように遊技者に促す第1単発操作示唆用画像(第1単発操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aに表示される。例えば、当該第1単発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを押して!」といった文字が表示される。
ステップS2003の処理を実行した後は、ステップS2004に進み、第1単発操作待ち状態の設定処理を行う。第1単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第1単発操作待ちフラグ格納エリアに第1単発操作待ちフラグを格納する。
そして、続くステップS2005にて押圧操作ストロークの変更処理を実行し、そのまま操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。押圧操作ストロークの変更処理では、押圧側ストッパ機構960の駆動部953に対して駆動信号の出力を開始する。これにより、駆動部963が励磁状態となり、押圧側ストッパ機構960のストッパ片961が規制位置から解除位置へ変位する。この結果、操作部901の操作ストロークが一時的に増大し、受付位置を越えた操作部901の変位が許容されることとなる。
再び、ステップS2002の説明に戻り、当該ステップS2002にて肯定判定をした場合には、ステップS2006に進む。ステップS2006では、第1単発操作待ち状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM414における各種フラグ格納エリア425に第1単発操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS2006にて肯定判定をした場合には、ステップS2007に進む。ステップS2007では、操作部901が特定位置に到達したタイミングか否かを判定する。具体的には、位置検知センサ971からの検知信号(検知情報)に基づいて操作部901が初期位置から移動した直後のタイミングであるか否かを判定する。
ステップS2007にて肯定判定をした場合にはステップS2008に進み、操作部901の強制変位用処理を実行する。強制変位用処理では、ソレノイド980への駆動信号の出力を開始する。これにより、ソレノイド980が非励磁状態から励磁状態へと切り替わり、プランジャ982の動きに追従するようにして操作部901が押圧操作方向と同じ方向へ変位することとなる。この際、操作部901の変位速度が十分に速くなるように設定されているため、通常は操作部901が遊技者の手から離れるようにして埋没することとなる。
ステップS2008の処理を実行した後は、ステップS2009に進み、復帰タイミングの設定処理を実行する。復帰タイミングの設定処理においては、変動開始コマンドに含まれている変動表示にかかる情報をROM413の各種テーブル記憶エリアに格納された復帰タイミング設定用テーブルに照らし合わせて復帰のタイミングを特定する。RAM414のその他各種カウンタエリア428には、復帰タイミング用カウンタが設けられており、上記特定された復帰タイミングに対応する値が、当該復帰タイミング用カウンタにセットされる。なお、大当たり結果である場合の方が外れ結果である場合と比較して、復帰タイミングが遅くなりやすい構成となっている。
そして、続くステップS2010にて待機位置の設定処理を実行し、本操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。待機位置の設定処理では、変動開始コマンドに含まれている変動表示にかかる情報をROM413の各種テーブル記憶エリアに格納された待機位置設定用テーブルに照らし合わせて待機位置を特定する。具体的には、強制変位を解除した後に操作部901を、初期位置及び最大突出位置の何れに待機可能とするか特定する。そして、操作部901を最大突出位置に待機可能とする場合には、突出側ストッパ機構950の駆動部953へ駆動信号を出力し、当該駆動部953を非励磁状態から励磁状態に切り替える。これにより、ストッパ片951が規制位置から解除位置に変位し、操作部901(詳しくはフランジ部921)の当接対象をストッパ片951から第1受け部914に変更する。なお、初期位置に待機可能とする場合には、駆動信号の出力を行わない。
因みに、かかる変更を行う際には、操作部901が特定位置、すなわち初期位置から外れた位置に存在しているため、ストッパ片951の変位が操作部901によって妨げられることはない。
再びステップS2007の説明に戻り、当該ステップS2007にて否定判定をした場合、すなわち操作部901が到達したタイミングではないと判定した場合には、ステップS2011に進む。ステップS2011では、位置検知センサ972からの検知情報(検知信号)に基づいて、操作部901が操作受付位置(すなわちストッパ片961に当接し得る位置)に到達したか否かを判定する。
ステップS2011にて肯定判定をした場合には、ステップS2012にて第1単発操作完了用画像の設定処理を行う。これにより、表示画面94aにおいては第1単発操作示唆用画像に変えて第1単発操作完了用画像(例えば「OK!」等のメッセージ)が表示される。
ステップS2012の処理を実行した後はステップS2013にて第1単発操作待ち状態の解除処理を実行し、本操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。第1単発操作待ち状態の解除処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に格納されている第1単発操作待ちフラグを消去する。これにより、その後の操作が無効となる。
一方、ステップS2011にて否定判定をした場合には、すなわち第1単発操作が行われていないと判定した場合には、ステップS2014に進む。ステップS2014では、第1単発操作の受付終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS2004の処理を実行してから予め定められた受付有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS2014にて否定判定をした場合には、そのまま本操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。
ステップS2014にて肯定判定をした場合には、ステップS2015にて第1単発操作示唆用画像の表示終了処理を実行し、続くステップS2016にて第1単発操作受付終了用画像の設定処理を実行する。これにより、表示画面94aにおいては示唆用画像(「ボタンを長押して!」)が非表示となり、上記示唆用画像に代えて、受付終了用画像(例えば「INCOMPLETE!」等のメッセージ)が表示されることとなる。ステップS2016の処理を実行した後は上記ステップS2013に進み、第1単発操作待ち状態の解除処理を実行した後、本操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。
再び、ステップS2006の説明に戻り、当該ステップS2006にて否定判定をした場合、すなわち第1単発操作待ち状態ではないと判定した場合には、ステップS2017に進む。ステップS2017では、操作部901を復帰させるタイミングであるか否かを判定する。具体的にはステップS2009にて設定した復帰タイミング用カウンタの値を参照して、当該カウンタの値が所定の値(本実施の形態においては「0」)となっているか否かを判定する。なお、復帰タイミング用カウンタの値は、操作スイッチ駆動演出用処理が実行される度に更新(「1」づつ減算)される。
ステップS2017にて肯定判定をした場合には、ステップS2018にて復帰用処理を実行する。復帰用処理においては、ステップS2008にて開始した駆動信号の出力を停止し、ソレノイド980を励磁状態から非励磁状態に切り替える。これにより、それまで最大押圧位置にて拘束されていた操作部901がソレノイド980による拘束から解放され、バネ部材941の付勢力によって押圧操作方向とは反対方向(突出方向)へ変位することとなる。
ステップS2018の処理を実行した後、又はステップS2017にて否定判定をした場合には、ステップS2019に進む。ステップS2019では、第2単発操作示唆のタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS2018の処理を実行してから、予め設定された期間が経過したか否かを判定する。なお、第2単発操作示唆のタイミングについては、操作部901の拘束が解除されてから、同操作部901が初期位置又は最大突出位置に到達するのに十分な期間を経過した後となるように設定されている。
ステップS2019にて肯定判定をした場合にはステップS2020に進み、第2単発操作示唆用画像の設定処理を行う。これにより、操作部901を押圧操作するように遊技者に促す第2単発操作示唆用画像(第2単発操作催促用画像)が図柄表示装置94の表示画面94aに表示される。例えば、当該第2単発操作示唆用画像としては、キャラクタの表示内容が示唆に対応したものとなるように動画表示されるとともに、同表示画面94aに「ボタンを押して!」といった文字が表示される。
ステップS2020の処理を実行した後は、ステップS2021に進み、第2単発操作待ち状態の設定処理を行う。第2単発操作待ち状態の設定処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425の第2単発操作待ちフラグ格納エリアに第2単発操作待ちフラグを格納する。
ステップS2021の処理を実行した後はステップS2022に進み、初期位置用ストッパ復帰処理を実行し、本操作スイッチユニット駆動演出用処理を終了する。初期位置用ストッパ復帰処理においては、突出側ストッパ機構950の駆動部953への駆動信号の出力を停止する。これにより、駆動部953が励磁状態から非励磁状態に切り替わり、ストッパ片951がバネ部材952の付勢力によって規制位置へ変位しようとする。但し、本処理を行った直後等、操作部901が最大突出位置に待機している状態では、ストッパ片951の規制位置への復帰が操作部901によって妨げられることとなり、同ストッパ片951はバネ部材952の付勢力によって操作部901に押し付けられた状態となる。
その後、第2単発操作が行われて操作部901が最大押圧位置から変位すると、当該操作部901によるストッパ片951の変位規制が解除され、同ストッパ片951が規制位置へと復帰する。これにより、操作部901の最大突出位置への変位が規制されることとなる。
ステップS2019の説明に戻り、当該ステップS2019にて否定判定をした場合には、ステップS2023に進む。ステップS2023では、第2単発操作用処理を実行する。第2単発操作用処理においては、RAM414における各種フラグ格納エリア425に上記第2単発操作待ちフラグが格納されていることを条件として、第2単発操作に対応する各種処理を実行する。第2単発操作にかかる処理については、ステップS2011〜ステップS2016と同様であり操作に応じて特定の演出を実行するが、それら各ステップにおける処理の説明については上述したステップS2011〜ステップS2017の説明を援用する。
ステップS2023の処理を実行した後は、ステップS2024にて変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS2024にて否定判定をした場合には、そのまま、本操作スイッチ駆動演出用処理を終了する。一方、ステップS2024にて肯定判定をした場合には、ステップS2025にて終了用画像の設定処理を実行する。ステップS2025の処理については、上記各実施の形態における終了用画像の設定処理と同様であるため説明を援用する。
そして、ステップS2026にて押圧位置用ストッパ復帰処理を実行した後、本操作スイッチ駆動演出用処理を終了する。ステップS2026の処理においては、押圧側ストッパ機構960の駆動部963への駆動信号の出力を停止する。これにより、駆動部963が励磁状態から非励磁状態に切り替わり、バネ部材962の付勢力によってストッパ片961が解除位置から規制位置へ付勢される。ここで、操作部901が最大押圧位置に待機していないことを条件として、ストッパ片961が規制位置へ復帰し、操作部901の最大押圧位置への変位が当該ストッパ片961によって規制されることとなる。
次に、操作スイッチユニット900を用いた操作対応演出について図56のタイムチャートを参照しながら説明する。操作対応演出としては、操作スイッチユニット900の強制変位及び操作ストロークの変更が発生しない通常の操作対応演出と、強制変位及び操作ストロークの変更が発生する上記操作スイッチ駆動演出としての連続操作対応演出とが設定されており、連続操作対応演出については、操作部901が最大突出位置への到達が規制された第1連続操作対応演出と、最大突出位置への到達が許容された第2連続操作対応演出とに大別される。以下の説明においては、通常の操作対応演出、第2連続操作対応演出、第1連続操作対応演出の順に説明する。なお、図56においては、理解の容易化のため、時間の尺度を部分的に変化させている。
(通常の操作対応演出)
通常の操作対応演出が実行される場合には、図56の左部分に示すように、ta1のタイミングにて、図柄表示装置94の表示画面94aにおける図柄の変動表示が開始される。ta1のタイミングから予め設定された期間が経過したta2のタイミング、例えば図柄の変動表示が通常変動表示からリーチ表示に切り替わった後のタイミングでは、表示画面94aに操作部901の操作を促す示唆用画像(例えば「ボタンを押して!」)が表示される。
その後、ta3のタイミングにて操作部901が操作されると、当該操作が操作の有効受付期間中に行われたことを条件として、表示画面94aに操作を有効に受け付けた旨のメッセージ(例えば「OK!」)が表示され、その後、表示画面94aにおける表示演出の内容が操作に対応するものに切り替えられる。
ここで、通常の操作対応演出においては、各ストッパ機構950,960については規制状態のまま維持され、各ストッパ片951,961が規制位置に待機したままとなる。つまり、操作部901は、初期位置〜操作受付位置間での変位が許容されるものの最大突出位置や最大押圧位置への変位は規制されたままの状態となっている。
その後、ta4のタイミングでは、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されていたリーチ演出が終了、当該表示画面94aにて遊技結果(大当たり結果)に対応した特定の図柄の組み合わせが表示される。
(第2連続操作対応演出)
第2連続操作対応演出が実行される場合には、図56の中央部分に示すように、tb1のタイミングにて、図柄表示装置94の表示画面94aにおける図柄の変動表示が開始される。これに併せて、押圧側ストッパ機構960の駆動部963への駆動信号の出力が開始され、ストッパ片961が規制位置から解除位置に変位する。これにより、操作部901を押圧操作した際の操作ストロークが上述した通常の操作対応演出が実行される場合と比較して増加する。
ta1のタイミングから予め設定された期間が経過したtb2のタイミング、例えば図柄の変動表示が通常変動表示からリーチ表示に切り替わった後のタイミングでは、表示画面94aに操作部901の第1単発操作を促す第1単発操作示唆用画像(例えば「ボタンを押して!」)が表示される。
その後tb3のタイミングにて、遊技者による押圧操作が行われると、操作部901はバネ部材941の付勢力に抗して押圧操作方向へ変位する。tb3のタイミングの直後のtb4のタイミング、詳しくは操作部901が特定位置へ到達したタイミング(操作部901が初期位置から離れたタイミング)では、ソレノイド980への駆動信号の出力が開始され、当該ソレノイド980が非励磁状態から励磁状態に切り替わる。つまり、操作部901の強制変位が有効化される。
これにより、操作部901が突如として押圧操作方向における奥側(下方)へ引き込まれる。これにより、操作部901(詳しくは操作面部)を押圧している遊技者の手に伝わる反力が小さくなる、又は操作部901が遊技者の手から離れる。上述した通常の操作対応演出においては、操作部901が押圧操作による応力により受動的に変位するのに対して、本第2連続操作対応演出では操作部901が能動的に変位する。このため、両演出では操作時の触覚的な差違が生じる。
なお、本実施の形態においては、大当たり結果となっている場合には、通常の操作対応演出よりも連続操作対応演出のほうが選択されやすくなっている。このため、遊技者は上述した操作部901の強制変位が生じることを期待しながら押圧操作を行うと想定され、操作スイッチユニット900及び押圧操作への注目度の向上が期待できる。
tb4のタイミングにて操作部901の強制変位が実行されると、操作部901は最大変位位置へと引き込まれることとなる。そして、最大押圧位置に到達した後は直ちに突出方向へ折り返すのではなく、所定期間に亘って当該最大押圧位置にて拘束(保持)されることとなる。
tb4のタイミングから上記所定期間が経過したtb5のタイミングでは、ソレノイド980への駆動信号の出力が停止し、操作部901がバネ部材941の付勢力によって押圧操作方向とは反対方向(突出方向)へ変位を開始する。
ここで、上記tb4のタイミングにおいては、突出側ストッパ機構950の駆動部953に対して駆動信号の出力が開始されており、駆動部953が非励磁状態から励磁状態に切り替わることでストッパ片951が規制位置から解除位置へと変位している。このため、バネ部材941の付勢力によって操作部901が変位する際には、初期位置へ復帰するのではなく、初期位置を越えて最大突出位置へ向う。
このように、それまで最大押圧位置にて拘束されていた操作部901が突如として動き出すことで、操作部901への注目度の向上を図っている。特に、強制変位の解除タイミングについては、遅くなればなるほど大当たり結果である期待度が高くなるように設定されているため、遊技者は押圧操作を行った後は、操作部901の動きに注目しやすくなると想定される。
tb6のタイミングにて操作部901が最大押圧位置に到達した後は、tb7のタイミングにて表示画面94aに操作部901の第2単発操作を促す第2単発操作示唆用画像(例えば「ボタンを押して!」)が表示される。
その後、tb8のタイミングにて、操作部901が再び押圧操作されると、操作部901が特定位置に到達したtb9のタイミングにて、突出側ストッパ機構950の駆動部953への駆動信号の出力が停止する。これにより、駆動部953が励磁状態から非励磁状態体に切り替わり、ストッパ片951が解除位置から規制位置へと復帰する。これにより、操作ストロークが減少することとなる。
2度目の押圧操作(第2単発操作)を促し、当該押圧操作中に突出側ストッパ機構950を規制状態に復帰させる構成とすることで、当該復帰が操作部901によって妨げられることを回避している。また、仮に第2単発操作が行われなかった場合であっても、ストッパ片951はバネ部材952によって規制位置へと付勢されたままになるため、その後の遊技にて操作部901が操作されたタイミングで規制位置へ復帰する。
tb10のタイミングにて操作部901が初期位置へ復帰した際には、ストッパ片951が規制位置に待機した状態となっている。このため、操作部901の最大突出位置への変位がストッパ片951によって規制されることとなる。
その後、tb11のタイミングでは、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されていたリーチ演出が終了し、当該表示画面94aにて遊技結果(大当たり結果)に対応した特定の図柄の組み合わせが表示される。これに併せて、押圧側ストッパ機構960の駆動部963への駆動信号の出力が停止し、駆動部963が励磁状態から非励磁状態に切り替わる。これにより、ストッパ片961が解除位置から規制位置に復帰し、操作部901の操作ストロークが減少する。つまり、操作スイッチユニット900が第2連続操作対応演出の開始前の状態に戻ることとなる。
(第1連続操作対応演出)
第1連続操作対応演出については、その大部分が第2連続操作対応演出と同様となっているため、以下の説明では、第2連続操作対応演出との相違点を中心に説明する。
第1連続操作対応演出が実行される場合には、図56の右部分に示すように、tc1のタイミングにて、図柄表示装置94の表示画面94aにおける図柄の変動表示が開始される。
tc2のタイミングにて第1単発操作の示唆画像が表示されるが、遊技者は、このタイミングにて本演出が第1連続操作対応演出及び第2連続操作対応演出の何れに対応するものであるかを判別することが困難となっている。
tc3のタイミングにて操作部901の押圧操作が開始され、操作部901が特定位置に到達したtc4のタイミングでは、第2連続操作対応演出と同様にソレノイド980への駆動信号の出力が開始される。これにより、操作部901が強制的に押圧操作方向と同じ方向へ引き込まれることとなる。
ここで、第2連続操作対応演出が実行される場合には、かかるタイミングにて突出側ストッパ機構950の駆動部953への駆動信号の出力が開始され、ストッパ片951が規制位置から解除位置に変位する構成となっていたが、本第1連続操作対応演出においては当該駆動信号の出力は行われない。このため、第1連続操作対応演出においては操作部901を押圧操作した際の突出側への操作ストロークの増加が回避されたままとなり、以降当該第2連続操作対応演出が終了するまで、突出側に操作ストロークが増加することはない。
このため、tc5のタイミングにて強制変位が無効となり、操作部901が突出方向へ変位した場合であっても、同操作部901が初期位置を越えて最大突出位置へ到達することはない。そして、遊技者は、操作部901がどの位置まで突出するかを目視等にて確認することで、当該操作対応演出が第1連続操作対応演出及び第2連続操作対応演出の何れであるかを判別することが可能となる。
tc6のタイミングにて操作部901が初期位置へと復帰した後は、第2連続操作対応演出と同様に、tc7のタイミングにて表示画面94aに第2単発操作用の示唆画像が表示される。第1連続操作対応演出においては、突出側ストッパ機構950が動作していないため、tc8のタイミングにて操作部901が操作されtc9のタイミングにて操作部901が初期位置へ復帰するまでの間に、突出側ストッパ機構950のストッパ片951を初期位置へ復帰させるための処理は行われない。
そして、変動表示回が終了するtc10のタイミングでは、第2連続操作対応演出と同様に、押圧側ストッパ機構960が規制状態に切り替わることとなる。
以上詳述した第10の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
操作スイッチユニット900は、操作部901が押圧操作された際に特定位置へ到達したことを契機として、同操作部901を押圧方向へ強制的に変位させる構成が採用されている。かかる強制変位は必ず発生するものではないため、強制変位が実行される場合と実行されない場合とで操作時に触覚的な変化を生じさせることができる。かかる触角的な変化は、実際に押圧操作を行うことで把握することができるため、遊技者に押圧操作を促すことができる。これにより、操作手段への注目度の向上に貢献できる。
押圧操作を行った際の変位方向と、強制変位の方向とを同じ方向としている。このため、操作部901が強制変位することで操作性が低下したり、最大押圧位置(操作受付位置)へ操作部901を到達させることが困難になったりすることを好適に回避することができる。
操作部901を押圧操作方向へ変位させることで操作部901が最大押圧位置へ到達する。このため、操作部901の強制的な変位に驚く等して遊技者が操作部901から手を離したとしても、操作を有効に受け付けたことを契機として実行される表示演出が行われないままになるといった不都合が生じない。故に、操作部901を可変式として触覚的な演出機能を付与しても、それによって所定の表示演出の実行契機としての操作手段本来の機能が上手く発揮されなくなるといった不都合を生じにくくすることができる。
操作部901が押圧操作された際の変位速度は、遊技者が操作部901をどのくらいの強さで押圧したかによって変化する。このため、仮に操作部901を強制変位させる際の操作部901の変位速度が操作速度よりの下回ってしまうと、駆動部等に荷重が加わりやすくなる。これは、駆動部等の保護を図る上で好ましくない。この点、本実施の形態においては、駆動部としてソレノイド980を採用しているため、上述した事象が発生したとしても駆動部に影響が及びにくい。これにより駆動部等を好適に保護することができる。また、押圧操作を妨げることもないため、操作部901を押圧している遊技者の手に過度の反力が加わることを回避できる。
押圧操作については勢いよく行われることが多い。このため、上述した強制変位を発生させるタイミングが遅くなると、触覚的な変化を遊技者に対して伝えにくくなると懸念される。そこで、本実施の形態においては、強制変位の契機を操作部901の初期位置からの変位となるように設定した。かかる構成によれば、遊技者の押圧操作の開始に即座に反応して強制変位を実行することができる。これにより、上記不都合の発生を抑えることができる。
操作部901を強制変位させた場合には、操作部901が最大押圧位置にて一時的に拘束されることとなる。このため、操作部901から手を離したとしても同操作部901が直ちに戻ってこないので、押圧方向へ変位中の遊技者の手と操作部901とが正面衝突することを回避できる。
操作部901を強制変位させる場合には、その操作ストロークが小さいと、遊技者が触覚的な変化を把握することが困難になると懸念される。一方で、強制変位を考慮して、操作ストロークを予め大きく設定しておいた場合には、強制変位を伴わない押圧操作時の操作性が低下すると懸念される。
そこで、本実施の形態に示すように、操作部901の強制変位を行う場合に押圧方向へ操作ストロークを拡大する構成とすれば、上記各不都合の発生を抑え、実用上好ましい構成を実現できる。
強制変位が発生しない場合には操作部901の操作受付位置から先への変位が規制され、強制変位が発生する場合には操作部901の最大押圧位置から先への変位が規制される。そして、操作部901は、操作受付位置に到達している場合にはホルダ部902の中央開口911から操作面部が突出し、最大押圧位置に到達している場合には同中央開口911よりも奥側へ操作面部が埋没する構成となっている。遊技者が手のひらで操作部901を押圧した場合には、手のひらがホルダ部902に当たって止まる一方で、操作部901はそれよりも後退するため、手から離間しやすい。これにより、操作部901が強制的に変位した事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。但し、遊技者は検知位置を狙って押圧操作を行うのではなく、最大押圧位置で止まるようにして押圧操作を行うことが一般的である。そのため、毎度の操作で、埋没する位置が最大押圧位置として設定されていると操作を行いにくいとの印象を与えかねない。この点、上記構成によれば、埋没する最大押圧位置へは自力で移動するため、そのような不都合を生じない。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、リーチ表示(リーチ変動)中に操作領域を変更する構成としたが操作領域を変更する詳細なタイミングについては任意である。但し、遊技者の注目度向上効果を好適に発揮させるには、少なくとも変動表示中(遊技回中)であることが好ましい。
また、リーチ表示中に演出の一環として操作領域を拡張する構成としたが、これを変更し操作領域を減縮する構成としてもよい。更には、リーチ表示中(遊技回中)に操作領域の拡張→縮小を繰り替えす構成とすることも可能である。
更には、上記第1の実施の形態及び第3の実施の形態〜第7の実施の形態では、リーチ表示(リーチ変動)中に操作手段を変形させる構成としたが操作手段を変形する詳細なタイミングについては任意である。但し、遊技者の注目度向上効果を好適に発揮させるには、少なくとも変動表示中(遊技回中)であることが好ましい。
(2)上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、「操作手段」としての押しボタン部材320,550等の操作態様を操作領域が変更される前後で同様としたが、操作領域の変更に伴って操作態様が変化する構成とすることも可能である。
具体的には、操作領域が相対的に小さい状態(上記通常状態)での操作方向と、操作領域が相対的に大きい状態(上記拡張状態)での操作方向とを異なる方向とすることも可能である。
また、各状態での操作方法を異なるものしてもよい。例えば、上記第1の実施の形態においては、以下の変更を行うことも可能である。すなわち、押しボタン部材を変形可能な膜状部材で構成するとともに、その内部に液体を注入し、更には液体の圧力を調整する調整手段(例えば油圧シリンダ等)と圧力の変化を検知する検知手段とを採用する。通常状態においては液体の圧力を大きくすることで、遊技者が触った際の実質的な変形を不可とし、拡張状態においては液体の圧力を小さくすることで実質的な変形を許容する。拡張状態となった場合には、押しボタン部材が上方に突出することで押しボタン部材を掴むことが可能となる。ここで、押しボタン部材の揉み操作を許容すれば、通常状態での押圧操作→拡張状態での揉み操作に操作方法を変更することができる。これにより、押しボタン部材に対する更なる注目度の向上に貢献することができる。
(3)上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、「操作手段」としての押しボタン部材320やカバー体530が操作前の位置に復帰したことを条件として操作対応演出を完遂する構成とし、操作後に操作手段から手が添えられたままとなることを抑制したが、かかる条件を必須とする必要はない。少なくとも操作手段が操作前の位置に復帰していることを条件として、拡張状態から通常状態に切り替える構成とすれば足りる。
但し、操作手段に手が添えられる等して、操作前の位置への復帰が完了しない場合には、以降の遊技回においては復帰が完了するまで操作領域拡張演出が規制される。故に、望ましくは、上記実施の形態に示したように、演出完遂の条件に操作前の位置への押しボタン部材320等の復帰を組み込むことで、遊技者に対して押しボタン部材320等のリリースを促し、操作領域拡張演出後の通常状態への切り替えを円滑化するとよい。これにより、操作領域拡張演出が規制されたままとなって操作領域の変更に基づく演出が発生しにくくになることを抑制できる。
(4)上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、「操作手段」として押しボタン部材320,550を採用したが、これに代えて例えばジョイスティック等のレバー部材を採用してもよい。例えば、レバー部材単独で操作領域の拡張を実現する場合には、レバー部材を設置している台座部等からの同レバー部材の突出量を変更可能とすればよい。また、レバー部材を採用する場合には、その操作方向が複数方向となるように構成するとともに、レバー部材の操作方向を規制する操作方向規制手段を採用し、操作領域の拡張時に操作方向の規制手段による規制を解除する構成とすることも可能である。
さらには、「操作手段」については遊技者の操作に基づいて変位する構成とする必要は必ずしもなく、遊技者の操作を変位無しで受け付ける構成、例えばタッチパネル等を採用してもよい。
(5)上記各実施の形態では、「変更手段」又は「変形手段」として表示制御装置410を採用したが、表示制御装置410以外の他の制御装置(例えば音声ランプ制御装置143)を採用することも可能である。
(6)上記第1の実施の形態では、操作スイッチユニット40を上側膨出部28に配設したが、遊技者が操作可能な位置に存在するのではあれば操作スイッチユニット40の詳細な配置は任意である。例えば、下側膨出部29に設けてもよいし、膨出部28,29と横並びとなる位置に配置してもよい。
(8)上記第1の実施の形態では、「変更手段」を構成するシャッタ部材330によって「操作手段」としての押しボタン部材320の上方への突出を規制する構成としたが、シャッタ部材330は操作面部322における操作領域の一部を覆うことで操作領域の変更を行うことができば足り、必ずしも上記ストッパとしての機能を有する必要はない。
また、押しボタン部材320においては操作領域が拡張される際に、操作ストロークが増大する構成としたが、通常状態及び拡張状態の両状態にて操作ストロークを同一とすることも可能である。
(9)上記第1の実施の形態では、拡張状態から通常状態への円滑な切り替えを実現すべく、拡張状態にて押しボタン部材320が最大突出位置に待機していることを条件として、通常状態への切り替えを行う構成としたが、これを以下のように変更することも可能である。すなわち、押しボタン部材320が最大突出位置にあることを検知する位置検知センサ352に代えて、押しボタン部材320(詳しくは操作面部322)に指等が触れている場合にこれを検知するタッチセンサを採用し、タッチセンサによって操作面部322への接触が検知されていない場合に、拡張状態から通常状態への復帰を行う構成とすることも可能である。
(10)上記第2の実施の形態では、上皿501が満タンとなっている場合には、第1連続操作対応演出(操作領域拡張演出)を行わない構成としたが、これに限定されるものではなく、上皿501が満タンとなっている場合であっても第1連続操作対応演出を行う構成とすることも可能である。但し、この場合には、併せて以下の変更を行うことが望ましい。
すなわち、低頻度サポートモード中であって保留数が上限に達している場合には、上皿501が満タンであったとしても第1連続操作対応演出を行う構成とする。保留数が上限となっている場合には、遊技者は遊技球の発射を停止することが多く(特にリーチ表示時)、更には遊技球の発射を継続できなくなることで遊技者が損失を被る可能性が低い。そこで、このような状況にて第1連続操作対応演出を行った際にカバー体530の移動によって球噛みが生じたとしても、遊技進行への影響を抑えることができる。
また、遊技球の発射操作が行われていない場合には、上皿501が満タンであっても第1連続操作対応演出を行う構成とすることも可能である。遊技球の発射操作を行っていない状況下にて上記球噛み等の不都合が生じたとしても、遊技進行に影響がおよびにくい。
以上の構成の少なくとも何れかを採用すれば、第1連続操作対応演出の実行条件を緩和することができる。
(11)上記第2の実施の形態では、仕切り部522によって貯留領域を前後に仕切る構成としたが、これに代えて、上皿本体510の底部511を手前側の領域よりも奥側の整列通路523が下位となる段差状に形成することも可能である。
但し、カバー体530によって貯留球が押された場合には、貯留球同士の接触部分を介して力が伝播し得る。故に、上記手前側の領域に存在する貯留球と整列通路523に存在する貯留球との接触をできる限り少なくすることで、カバー体530からの力が整列通路523に届くことを抑制することができる。この点を考慮すれば、上記実施の形態に示した仕切り部522を採用することが望ましい。
(12)上記第2の実施の形態では、仕切り部522の前面と天板部532との間隔が貯留領域REの上流側に向けて大きくなる構成としたが、少なくともカバー体530の操作方向(押圧方向)と交差する方向へ貯留球を誘導できるのであれば足り、例えば下流側に向けて大きくなる構成としてもよい。また、天板部532の後端部を直線状、仕切り部522の前面を曲面状としたが、これを逆にし、天板部532の後端部が曲線状、仕切り部522の前面が平面状とすることも可能である。
(13)上記第2の実施の形態では、拡張状態にてカバー体530が操作された場合に押しボタン部材550がカバー体530に追従して移動する構成とすることで、カバー体530の操作を検知センサ557Aによって検知可能とした。これを変更し、カバー体530用の検知センサと押しボタン部材550用の検知センサとを個別に設け、カバー体530と押しボタン部材550とが一体となって移動しない構成とすることも可能である。
(14)上記第2の実施の形態では、遊技者の操作に基づいてカバー体530が後方へ移動した場合に、同カバー体530の一部が貯留領域側へ張り出す構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、カバー体530が後方へ移動した場合であっても同カバー体530が貯留領域側へ張り出さない構成とすることも可能である。
(15)上記第2の実施の形態において、連続操作対応演出が実行されている場合(詳しくは連続操作完了後の期間)に、払出装置224からの遊技球の払出を一時的に停止する構成としてもよい。言い換えれば、遊技球の払い出しを連続操作対応演出の終了まで遅延させる構成としてもよい。
(16)上記第3の実施の形態では、規定操作回数として最大回数(「10回」)が選択された場合の大当たり当選期待度が、規定操作回数として最大回数−1回が選択された場合の大当たり当選期待度よりも低くなる構成とした。より詳しくは、大当たり当選期待度が最大回数−1回で最も高くなる構成とした。規定操作回数が多くなることで大当たり当選期待度が高くなる構成であればよく、例えば最大回数にて大当たり当選期待度が最も高くなる構成とすることも可能である。
(17)上記第3の実施の形態では規定操作回数として最大回数が選択されている場合と、それ以外が選択されている場合とで、操作対応演出の態様を相違させる構成とした。具体的には、操作規定回数として最大回数が選択されている場合には遊技者の操作に基づいて遊技結果の先行告知を行う構成とし、それ以外の回数が選択されている場合には当該先行告知を行わない構成とした。これに限定されるものではなく、最大回数が選択されている場合とそれ以外が選択されている場合とで、操作対応演出の態様を同様とすることも可能である。
例えば、操作規定回数として最大回数以外の回数が選択されている場合であっても、先行告知を行う構成とすることも可能である。但し、操作規定回数として何回が設定されているかは遊技者に告知されているではないため、操作初期は連打される可能性が高い。このような状況下にて先行告知を行う構成とした場合には、連打中に突如として先行告知が行われることとなる。これは、操作対応演出に遊技者の意思を反映させるという当初の思惑から外れてしまう。故に、望ましくは先行告知については最大規定回数にて実行する構成とし、操作対応演出に対して遊技者の意思を反映しやすくしておくとよい。
(18)上記第3の実施の形態及び第4の実施の形態では、操作を有効に受け付けた旨を表示画面94aにて示唆する構成としたが、受付示唆の機能をスピーカ部やランプ部に付与することも可能である。
さらには、少なくとも操作スイッチユニットの変形(操作領域の変化)に基づいて受付けが示唆される点に鑑みれば、表示画面94a等にて実行される他の示唆機能を省略することも可能である。
(19)上記第3の実施の形態及び第4の実施の形態では、操作スイッチユニットの変形に基づく受け付け示唆の実行タイミングと、表示画面94aにて実行される受け付け示唆の実行タイミングとをずらすことも可能である。
例えば、操作スイッチユニットの変形に基づく受け付け示唆が実行された後に、表示画面94aにて受け付け示唆が実行される構成とすることも可能である。
(20)上記第4の実施の形態では、「規制手段」を構成する表示制御装置410のMPU412においては、連続拡張演出の実行中に遊技者による操作を有効に受け付けた場合であっても操作が有効に受け付けられた旨の示唆が一時的に回避される構成とした。これを変更し、操作そのものを受け付けを規制することで操作が有効に受け付けられた旨の示唆を一時的に回避される構成とすることも可能である。
(21)上記第4の実施の形態では、連続拡張演出の実行中に遊技者による操作を有効に受け付けた場合の示唆の規制を、操作回に応じて実行する構成としたが、これを変更し、特定の期間に亘って示唆を規制する構成とすることも可能である。但し、遊技者による操作がどのタイミングにて行われるかは一義的でない点を考慮すると、期間に基づいた示唆の規制に関してはその機能が上手く発揮されない可能性がある。故に、望ましくは上記第4の実施の形態に示したように操作回に応じて示唆を規制する構成を採用するとよい。
(22)上記第5の実施の形態及び第6の実施の形態では、「外側操作部」としての外側操作部材620によって「内側操作部」としての内側操作部材610を完全に覆う構成としたが、これに限定されるものではない、外側操作部材620によって少なくとも内側操作部材610へのアクセスが不可となるように同内側操作部材610が覆われていれば足りる。
また、外側操作部材620については、必ずしも椀状に形成されている必要はない。少なくとも内側操作部材610へのアクセスを妨げる機能が付与されていれば足り、その形状については任意である。
(23)上記第5の実施の形態では、内側操作部材610が外側操作部材620に対して内側から当接する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば通常状態において内側操作部材610と外側操作部材620との間に隙間が形成される構成とすることも可能である。
但し、外側操作部材620が遊技者による押圧操作の対象となる点、更には外側操作部材620が可動式である点を考慮した場合には、外側操作部材620の保護の観点から、内側操作部材610を外側操作部材620に対して当接させる構成とすることが好ましい。
(24)上記第5の実施の形態では外側操作部材620を左右に並設し、上記第6の実施の形態では外側操作部材620Aを前後に並設したが、外側操作部材をどのように配置するか、またその数については任意である。
例えば、外側操作部材620を単数とすることも可能である。但し、操作スイッチユニットの変形に要する期間を短縮し、操作対応演出の円滑化を図る上では、外側操作部材620を複数として、動作ストロークを短縮するとよい。これにより、変形に要する期間の短縮に貢献することができる。
(25)上記第6の実施の形態では、ロック装置660を採用して変形状態では外側操作部材620A(操作部601A全体)の操作を不可としたが、ロック装置660を省略し、変形状態であっても外側操作部材620A(操作部601A全体)の操作を許容する構成としてもよい。
(26)上記第7の実施の形態では、「第1操作部材」としてのボタン部材720に対して「第2操作部材」としての可動部材750が後退することで、操作面部705が変形する構成としたが、これを変更し、可動部材750が突出することで、操作面部705が変形する構成としてもよい。これにより、操作面部705の変化を遊技者に対して伝えやすくすることができる。ただし、操作面部705における占有率については可動部材750のほうが小さく設定されているため、上述の如く突出した後は、押圧操作が行いにくくなることが懸念される。これは、操作スイッチユニット700の操作性を低下させる要因となり得る。故に、操作性担保を考慮すれば、上記第7の実施の形態に示したように可動部材750が後退する構成を採用することが望ましい。
因みに、上記第7の実施の形態に示したように可動部材750が後退する構成を採用した場合には、例えば可動部材750を突出させる構成と比較して、変形の目立ちやすさが僅かに劣る可能性がある。これは、突出させる構成においては突出量を大きくすることで変形が際立つのに対して、後退させる構成においてはある程度後退させた後は、それ以上後退させても外観上の変化が進まないことに起因する。そこで、例えば、可動部材750に光透過性を付与するとともにボタン部材720が光を透過しない構成とし、操作部701内に突出部752を通じて先端部753から光を照射する発光体を内蔵するとよい。可動部材750が後退することで、スリット723を通じて射出される光の態様が変化することで、可動部材750が後退した旨を示唆することができる。
(27)上記第7の実施の形態では、操作面部705が曲面状をなす構成としたが、操作面部705が平面状をなす構成とすることも可能である。但し、変形後の触覚的な変化を大きくする上では、操作面部705を曲面状とすることが好ましい。
(28)上記第7の実施の形態では、操作部701の操作方向と、ボタン部材720及び可動部材750の相対変位方向とを平行としたが、これに限定されるものではない。操作方向と相対変位方向とが交差する構成とすることも可能である。
(29)上記第7の実施の形態では、操作面部705の占有率が相対的に大きいボタン部材720に対して同占有率が相対的に小さい可動部材750を変位させる構成としたが、これを逆にすることも可能である。
(30)上記第7の実施の形態では変形の開始タイミングを最大押圧位置に到達したタイミングとしたが、これを変更し、最大突出位置へ復帰したタイミング又は最大押圧位置から最大突出位置へ復帰する期間中の特定のタイミングにて、変形を開始する構成とすることも可能である。
(31)上記第7の実施の形態では、可動部材750の突出部752が板状をなす構成としたが、少なくとも遊技者が指等で操作面部706を押圧操作する場合に、当該指が操作面部705においてボタン部材720により構成されている領域と可動部材750により構成されている領域との両領域に接するようにして、ボタン部材720の上面部722と可動部材750の先端部753との位置関係が規定されていればよい。例えば、突出部が柱状(例えば円柱状)をなす構成としてもよい。
また、可動部材750に相当する構成の数は1つに限定されるものではなく、複数とすることも可能である。例えば、円筒状をなすとともに径が異なる複数の可動部材を同心円状に配し、それら各可動部材を個々に移動させる構成とすることも可能である。
(32)上記第1の実施の形態及び第3の実施の形態〜第7の実施の形態では、「操作手段」としての操作スイッチユニット40等を前扉枠14の上側膨出部28に配設したが、操作スイッチユニット40等は少なくとも遊技機正面側から操作可能であればよく、その詳細な配置については任意である。例えば、操作スイッチユニットを下側膨出ぶ29に配設したり、遊技球発射ハンドル45の周辺に配設したりすることも可能である。
更には、操作スイッチユニットの向きについても、操作部が上方を向くようにして配置する必要は必ずしもなく、例えば、操作部が遊技機前方を向くようにして配置したり、斜め上方を向くようにして配置したりすることも可能である。
(33)上記第1の実施の形態においては、押しボタン部材320が操作される前に、操作スイッチユニット40を変形させる(拡張状態に切り替える)構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、他の実施の形態と同様に、押しボタン部材320が操作されたことに基づいて、操作スイッチユニット40が変形する構成とすることも可能である。
更には、押しボタン部材320が最大押込位置(最大押圧位置又は最大変位位置)に到達して操作が有効に受け付けられた場合に、押しボタン部材320が初期位置に復帰するまでに操作スイッチユニット40の変形(拡張状態への切り替え)を開始させる構成とすることで以下の効果が期待できる。
操作スイッチユニット40を変形させる構成を採用した場合には、既に説明したように、操作スイッチユニット40そのものに対する注目度を向上することが可能である。しかしながら、このような変形手段を有する遊技機では、操作スイッチユニット40の変形を行ったとしても仮にそれが見逃された場合には、当該変形機能(詳しくは報知・演出等の効果)が上手く発揮されなくなると想定される。これは、上記変形手段を採用して操作スイッチユニット40への注目度の向上を妨げる要因となり得る。
この点、本変形例によれば、押しボタン部材320が操作された場合には当該押しボタン部材320が待機位置へ復帰するまでに状態変更を開始させることで、押しボタン部材320に対して遊技者の手が触れている期間中に状態変更が発生する可能性を高くすることができる。これにより、遊技者により操作スイッチユニット40の変形が見逃される機会を減らし、報知・演出効果を好適に発揮させることが可能となる。故に、遊技者の操作手段に対する注目度の向上に貢献することができる。
(34)上記変形例(33)においては押しボタン部材320が最大押込位置(最大押圧位置又は最大変位位置)に到達した場合に、操作スイッチユニット40の操作検知センサ351からの検知信号(検知情報)が出力され、表示制御装置410にて当該検知信号を受け付けることで操作スイッチユニット40が変形する構成とすることで、同変形例(33)に示した技術的思想を具現化することができる。
ここで、操作検知位置については、最大押込位置に限定されるものではなく。例えば初期位置と最大押込位置との途中位置とすることも可能である。かかる構成を採用することにより、遊技者の手等が押しボタン部材320に触れている状態で変形が生じる可能性を高めることができ、上記変形例(33)に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
(35)上記変形例(33)や変形例(34)においては、操作スイッチユニット40が変形する構成としたが、これら各変形例に示す技術的思想を具現化する上では、以下の変更を行ってもよい。すなわち、少なくとも操作スイッチユニット40の状態(態様)を操作前の状態から当該状態とは異なる状態に変更することができるのであれば足り、例えば非振動状態及び振動状態に切替可能な振動タイプの操作スイッチユニットを採用することも可能である。この場合、例えば遊技者により押しボタン部材320が操作されたことに基づいて、押しボタン部材320が非振動状態から振動状態に切り替わる構成とすればよい。
また、操作スイッチユニット40については、上記変形、振動等の動作を伴う状態の変化を必須とするのものではなく、動作を伴わない状態の変化が生じるものであってもよい。例えば、遊技者により押しボタン部材320が操作された場合に、常温状態から高温状態に切り替わる(発熱する)構成とすることも可能である。但し、このような温度変化を生じさせる構成については、上記第1の実施の形態等に示した可変式又は上記変形例に示した可動式の操作スイッチユニットと比較して、応答性の面で劣ると想定される。
遊技者が操作を行う場合に、押しボタン部材320に触れている期間は、長押操作の催促等を行っていない場合にはそれほど長くはないと想定される。このため、触覚的な変化を遊技者に見逃されにくくするには、操作スイッチユニット40の状態の変更に要する期間はできるだけ短いほうがよい。このような事情を考慮すれば、上記第1の実施の形態等に示した応答性に勝る可動式の操作スイッチユニットを採用することが望ましい。
(36)上記変形例(33)〜(35)においては、単発操作が行われたことに基づいて操作スイッチユニット40が変形し得る構成としたが、当該単発操作よりも操作期間が長くなるように設定された長押操作等が行われた場合に操作スイッチユニット40の状態が変更される構成としてもよい。
具体的には、第1所定期間に亘って操作が継続されることで第1所定表示演出が実行されるパターンと、第1所定期間よりも長く設定された第2所定期間に亘って操作が継続されることで第2所定表示演出が実行されるパターンとを演出用情報として記憶しておき、演出用の抽選の結果第2所定表示演出が選択された場合に上記操作スイッチユニット40の状態変更を許容する構成とする。押しボタン部材320の操作が行われる場合に、遊技者に対して第2所定期間に亘る操作の継続(長押操作等)を促す催促を表示画面94a等にて実行し、押しボタン部材320の操作の継続が促されている状況下にて押しボタン部材320の操作を有効に受け付けた場合に、操作スイッチユニット40の変形を開始させる構成とするとよい。
第2所定期間に亘る操作の継続が催促されている状況下にて操作が受け付けられた場合に上記状態変更を開始させる構成とすることにより、遊技者が押しボタン部材320等に対して触れている状況にて操作スイッチユニット40の変形等が行われる機会を好適に増やすことができる。これにより、当該状態変更が行われた事実が見逃されるといった不都合を生じにくくすることができる。
なお、操作の継続としては、連発操作や、押圧したままの状態で維持する長押操作とうが考えられるが、触覚的な変化を伝えやすくする上では(例えばその機会を担保しやすくする上では)、押圧しままの状態で維持する長押操作を催促の対象とすることが望ましい。
また、催促手段によって第2所定期間に亘る操作の継続が催促される構成においては、併せて以下の構成を採用するとよい。すなわち、催促中に押しボタン部材320が操作された場合には、少なくとも第2所定期間中であることを前提として押圧状態のまま維持されている間は表示画面94a等にてそれに対応する特定の表示演出を実行するとよい。このように、押圧状態の維持により特定の演出が実行される構成を併用すれば、遊技者に対して操作の継続を好適に促すことができる。この場合、少なくとも操作が継続されている間は、上記変形状態のまま維持することで、当該変形が見逃されるといった不都合を生じにくくすることができる。
因みに、変形例(33)〜(36)に示した技術的思想は、第1の実施の形態以外の他の実施の形態に適用することも可能である。少なくとも遊技者による操作に基づいて操作手段の状態を変更する構成を有している場合には、これら各変形例に示した課題、すなわち遊技者に対して状態の変化を伝えやすくするという共通の課題が存在し得る。ここで、これら変形例に示した技術的思想を転用すれば、実用上好ましい構成を実現することができる。
(37)上記第1の実施の形態では、押しボタンタイプの操作スイッチユニット40を採用したが、上記変形例(33)〜(36)に示した技術的思想を具現化する上では、例えばレバータイプの操作スイッチユニットを採用することも可能である。少なくとも遊技者が触れて操作するものであれば、どのようなタイプの操作スイッチユニットを採用するかは任意である。
(38)上記第9の実施の形態では、「表示部」としての発光ユニット850が発光機能を有する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、発光ユニット850に代えて、絵柄等の装飾が施された装飾体を採用してもよい。かかる構成においては、例えば装飾体が操作面部811に当接又は近接する表示位置に配されている場合には、操作面部811を通じて装飾体を視認容易とし、装飾体が初期位置に待機している場合には、操作面部811を通じた装飾体の視認が困難又は不可となるように構成するとよい。なお、操作面部811を半透明ではなく透明にすることにより、装飾体の視認性を向上することも可能であるが、初期位置と表示位置とでの外観上の差違を明確にする点を考慮した場合には、上記第9の実施の形態に示したように、操作面部811に光拡散機能を付与する構成とすることが好ましい。
因みに、発光ユニット850の発光基板860に変えて液晶や有機EL等のディスプレイを採用することも可能である。
(39)上記第9の実施の形態では、操作面部811から相対的に遠い位置を発光ユニット850の初期位置、操作面部811に相対的に近い位置を発光ユニット850の操作対応演出位置としたが、これらの位置関係を逆に設定してもよい。つまり、操作対応演出を実行しない場合には、発光ユニット850を操作面部811から相対的に遠い位置に配置し、操作対応演出を実行する場合には発光ユニット850を操作面部811から相対的に遠い位置に配置してもよい。かかる構成においては、例えば通常時は押しボタンに例えば「PUSH」の文字が浮かび上がり、且つ特定演出時には押しボタン全体が特定の色(例えば虹色)に輝く構成とすることで大当たりの当選期待度等を示唆する構成とすればよい。
(40)上記第9の実施の形態では、「光規制部」として基板ホルダ870を設けたが、基板ホルダ870に光規制部としての機能を付与する必要は必ずしもなく、これを省略することも可能である。
この場合、発光対象となる発光体861を切り替えることで、様々な文字を表示することができる。特に操作面部811と発光ユニット850が一体となって変位する構成においては、2度、3度と操作を繰り返すことで、表示される文字を操作の都度変更することにより、発光演出の多様化を実現できる。この場合であっても、操作面部811と発光ユニット850との位置関係を一定(当接した状態)に保つことができるため、操作によって表示された文字の視認性が低下することを回避することができる。
また、「光規制部」に相当する機能をボタン部材810側に付与することも可能である。更には、光規制部に相当する機能をボタン部材810及び発光ユニット850の両者に付与することも可能である。
(41)上記第9の実施の形態では、押圧操作が行われている最中に、発光ユニット850の発光を制限する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、常時いずれかの発光体861が点灯する構成とすることも可能である。但し、外観上の差違を明確にしたり、変化を強調したりする上では、移動中の発光を制限する構成とすることが好ましい。
(42)上記第9の実施の形態では、操作面部811に光拡散部816を形成したが、少なくとも基板ホルダ870(詳しくは起立壁部873等)によって規制された光を操作面部811を通じて遊技機正面側に照射される前に拡散することができるのであればよく、操作面部811と基板ホルダ870との間に光拡散部816に相当する構成を別途設けてもよい。但し、操作スイッチユニット800の占有領域の拡がりを抑える点、更には操作面部811自体が発光しているかのように見せることができる点を考慮すれば、上記第9の実施の形態に示したように、操作面部811に光拡散部816を設けることが好ましい。なお、光を拡散できるのであれば、その具体的な構成は任意である。
(43)上記第9の実施の形態では、ボタン部材810が遊技者の押圧操作によって変位する構成(可動式)としたが、これを変更し、押圧操作が行われた場合であってもボタン部材810が変位しない構成(固定式)とすることも可能である。
この場合、押圧操作の有無を検知する手段として、例えばタッチセンサを採用するとよい。
(44)上記第9の実施の形態では、長押し操作の示唆継続期間を、少なくとも発光ユニット850が操作面部811に当接するのに要する期間(詳しくは発光ユニット850が最大変位位置へ到達する期間)と同等としたが、これに限定されるものではない。遊技者により押圧操作が継続されていることを前提とするならば、ボタン部材810が最大押圧位置に配置された状態にて発光ユニット850が操作面部811に当接する位置へ到達するのに要する期間よりも長く設定すれば足りる。
(45)上記第9の実施の形態では、「駆動部」としてソレノイド880を採用したが、これに代えて例えばモータ等を採用してもよい。但し、押圧操作によって生じる外力が逆向きに作用する可能性があり、これがボタン部材810や駆動部に過剰な負荷を与える要因になり得る。この点、ソレノイド880を採用すれば、上述した逆向きの力が加わったとしても、それにより、ソレノイド880やボタン部材810に過度に大きな負荷が生じることを抑制できる。
(46)上記第9の実施の形態では、ボタン部材810と発光ユニット850とが一体となって変位する構成をソレノイド880によって実現したがこれに限定されるものではない。
例えば、ボタン部材810を最大押圧位置へ押し込むことで、操作面部811と発光ユニット850とを結合する結合手段を採用してもよい。結合手段としては、ロック機構や粘着材等を採用するとよい。このような構成を採用した場合には、発光ユニット850を駆動させる構成(ソレノイド880)を省略することができ、操作スイッチユニット800の構成の簡略化に貢献できる。
(47)上記第9の実施の形態では、発光ユニット850を動作させることで、発光ユニット850と操作面部811との距離を変化させる構成としたが、遊技者による押圧操作によって操作面部811が発光ユニット850に近づく点を考慮すれば、当該押圧操作を距離を変更するための手段として活用することも可能である。例えば、ボタン部材810が初期位置に待機している状況下や最大押圧位置に到達したタイミング等で、発光体861を点灯させて発光演出を行うことにより、発光態様に差を生じさせることができる。
(48)上記第10の実施の形態では、「操作手段」としての操作部901を最大押圧位置まで強制変位させる構成としたが、これに限定されるものではなく、少なくとも操作部901を強制変位させる区間が設けられていれば足りる。
但し、強制変位を実行する場合には、遊技者が驚いて手を離す可能性がある。このように、操作部901から手を離すことで、操作受付位置へ操作部901を押し込む期間を逸する可能性が高くなる。故に、望ましくは、操作部901を強制変位させる場合には、少なくとも操作受付位置まで操作部901を引き込む構成とするとよい。
(49)上記第10の実施の形態では、操作部901を最大押圧位置にて拘束する構成としたが、これに限定されるものではない。操作部901を最大押圧位置まで強制変位した後は、ソレノイド980への駆動信号の出力を停止し、バネ部材941の付勢力によって操作部901を初期位置等に復帰させる構成としてもよい。
(50)上記第10の実施の形態では、「操作ストローク変更手段」として押圧側ストッパ機構960を設けたが、これを省略することも可能である。
(51)上記第10の実施の形態では、操作部901が初期位置から外れた直後に強制変位を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。少なくとも、遊技者による押圧操作が完了する前のタイミング、すなわち操作部901が操作受付位置や最大押圧位置へ到達する前のタイミングにて強制変位を開始する構成であれば足りる。すなわち、「特定位置」については初期位置〜操作受付位置間の任意の位置に変更してよい。
但し、操作部901が強制的に変位していることを遊技者に伝えやすくするためには、ある程度のストロークを確保することが好ましい。故に、望ましくは上記第10の実施の形態に示したように押圧操作開始直後のタイミングにて強制変位が開始される構成とすることが好ましい。
(52)上記第10の実施の形態では、操作部901が初期位置に存在していることを検知する検知センサ971を設け、表示制御装置410では検知センサ971からの検知信号が検知用のHI信号から非検知用のLOW信号に切り替わった際に、操作部901が初期位置から外れた(特定位置に到達した)と判定する構成としたが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、操作部901が特定位置に存在していることを検知する検知センサを設け、表示制御装置410ではかかる検知センサからの検知信号に基づいて特定位置への到達を判定する構成としてもよい。
(53)上記第10の実施の形態では、強制変位を行った場合には、操作部901(詳しくは操作面部)がホルダ部902の中央開口911内に埋没する構成とすることで、手のひらが操作面部から離間しやすくしたが、これに限定されるものではなく、強制変位を行った場合であっても、操作部901が中央開口911から突出したままとなる構成としてもよい。
(54)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.遊技者により操作される操作手段(押しボタン部材320等)を備えた遊技機において、
前記操作手段は、第1状態と、当該第1状態よりも遊技者が直接触れて操作できる操作範囲が広く設定された第2状態とに切替可能に構成されており、
遊技状況に応じて、前記操作手段を前記第1状態と前記第2状態とに切り替えることで、前記操作範囲を変更する変更手段(シャッタ部材330や表示制御装置410等)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者が直接触れて操作できる操作範囲が遊技状況に応じて変更される。これにより、操作手段を操作する際に視覚的に又は触覚的に操作範囲がどのようになっているかを確認する遊技が実現され、操作手段への注目度の向上に貢献することができる。
例えば、前記変更手段が、予め設定された条件が成立した場合に、前記操作手段を前記第1状態から前記第2状態に切り替えることで、操作可能となる範囲を拡張する拡張手段を有する構成を採用するとよい。
なお、本特徴に示す構成を以下のように変更してもよい。すなわち、「遊技機前面側に設けられ、遊技者の操作により操作信号を出力する操作手段と、前記操作信号が入力された場合と入力されない場合とで異なる演出を実行する演出制御手段とを備え、前記操作手段には、遊技者が直接触れて操作することにより前記操作信号が出力される操作範囲が定められており、前記操作手段は、前記操作範囲が各々異なる第1状態と第2状態とに切替可能の構成されており、遊技状況に応じて、前記操作手段を前記第1状態と前記第2状態とに切り替えることで、前記操作範囲を変更する変更手段を備えていることを特徴とする遊技機」としてもよい。
特徴A2.前記第2状態における前記操作範囲は、前記第1状態における前記操作範囲の少なくとも一部を含んでいることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1状態及び第2状態にて共通の操作範囲を設定しておくことにより、遊技者が操作すべき箇所を把握できずに操作機会を逃してしまうことを抑制できる。
特徴A3.前記変更手段は、
前記操作手段における特定部位(例えば操作面部322において中央部分以外の部分)の操作を規制する規制手段(シャッタ部材330)と、
前記規制手段による操作規制を解除する解除手段(ソレノイド340や表示制御装置410等)と
を有し、
前記規制手段によって前記操作規制がなされることで前記第1状態となり、前記解除手段によって前記操作規制が解除されることで前記第2状態となることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1状態となることで特定部位の操作が規制され、第2状態となることで特定部位の操作が可能となる。このように、特定部位の操作を規制/規制解除で切り替える構成とすることにより、操作範囲の変化を遊技者に対して示唆することができる。
特徴A4.前記規制手段は、前記第1状態にて前記特定部位を覆う可動式のカバー部であり、
前記解除手段は、前記カバー部を前記特定部位を覆わない位置に移動させることで前記第2状態とするものであり、
前記第2状態においては、当該特定部位が露出することで、当該特定部位を直接触れて操作可能となることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A3によれば、規制手段(カバー部)によって特定部位を覆う第1状態と覆わない第2状態とに切り替える構成とすることにより、操作範囲がどのように変化したかを遊技者に対して明確に示すことができる。
また、カバー部を移動式とすることにより、上記操作範囲の変化を遊技への注目度を高める演出として好適に利用することができる。なお、遊技者は操作手段に対して手を添えた状態で遊技を行うことがあるが、この場合、遊技者に対して視覚又は聴覚による演出だけでなく触覚による演出を提供することが可能となる。
特徴A5.前記操作手段は、操作面(操作面部322)を有する操作ボタン(押しボタン部材320)であり、
前記規制手段は、前記第1状態では前記操作面の押圧操作を許容するようにして当該操作面の一部を覆い、前記第2状態では記第1状態よりも覆う範囲が小さくなるように又は前記操作面を覆わないように構成された可動式のカバー部(シャッタ部材330)であり、
前記解除手段は、
前記カバー部を前記第1状態となる位置及び前記第2状態となる位置を含む所定の範囲で移動させる駆動手段(ソレノイド340やギア345等)と、
前記カバー部が前記第1状態又は前記第2状態となるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段(表示制御装置410)と
を有していることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A5によれば、操作面においてカバー部により覆われる範囲が変わることで、操作範囲がどのように変化したかを遊技者に対して明確に示すことができる。
また、カバー部を移動式とすることにより、上記操作範囲の変化を遊技への注目度を高める演出として好適に利用することができる。なお、遊技者は操作手段に対して手を添えた状態で遊技を行うことがあるが、この場合、遊技者に対して視覚又は聴覚による演出だけでなく触覚による演出を提供することが可能となる。
特徴A6.前記操作ボタンは、遊技者によって操作されることで所定方向に変位可能に設けられており、
前記カバー部は、前記所定方向と交差する方向に移動可能に設けられており、
前記駆動制御手段は、前記第2状態となっている状況下で前記操作ボタンが操作前の位置に復帰したことに基づいて、前記操作手段を前記第1状態に切り替えるように前記駆動部を駆動制御することを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
カバー部の移動によって操作可能な範囲を拡張する場合には、操作可能な範囲を減縮する際にカバー部を円滑に移動させる構成とすることが好ましい。この点、本特徴においては、第2状態から第1状態に切り替わる場合に、操作ボタンが操作前の位置に復帰していることを条件としてカバー部が移動する構成とした。これより、手(指等)にカバー部が干渉する等して、第1状態へ切り替えが妨げられるといった機会を減らすことができる。
特徴A7.前記第2状態にて前記操作ボタンが操作された場合に、当該操作ボタンが操作前の位置に復帰することで所定の演出を実行する演出実行手段(表示制御装置410において演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、指等で操作ボタンを押圧した後、同操作ボタンから指等を離すことにより、所定の演出が実行されることとなる。これにより、遊技者に対して押圧操作後に操作手段から指を退けるように促すことができ、第1状態への切り替えの円滑化に貢献することができる。
特徴A8.前記操作手段は、
第1操作部(押しボタン部材550)と、
前記第1操作部とは別に設けられ、操作に基づいて変位可能な第2操作部(カバー体530)とを有し、
前記変更手段は、前記第1状態では前記第2操作部の変位を規制し、前記第2状態では前記第2操作部の変位規制を解除するものであり、
前記第1状態にて、前記第2操作部の操作を促す第1催促手段と、
前記第2状態にて、前記第2操作部の操作を促す第2催促手段と
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、遊技者は第2操作部を操作した感触から操作範囲が変化したか否かを把握することができる。具体的には、第2操作部の変位が規制されているか否かを操作を試みることで把握可能となっている。上記操作範囲の変化を遊技への注目度を高める演出として用いることで、遊技者に対して視覚又は聴覚による演出だけでなく触覚による演出を提供することが可能となる。
特徴A9.遊技機前面部に遊技機前方に膨出するようにして設けられ、遊技球を貯留可能な貯留皿(上皿501)を備え、
前記貯留皿は、前記遊技機前面部に固定され貯留領域形成部(底部511や周壁部512)が設けられた本体部(上皿本体510)を有してなり、
前記本体部の前面部分に沿って設けられているとともに当該前面部分を遊技機前方から覆い、当該本体部に対して相対移動可能に設けられた前面可動パネル部(カバー体530)を備え、
前記第2操作部は、前記前面可動パネル部によって構成されており、予め設定された条件が成立した場合に前記変位規制が解除されることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
遊技機には、操作部(例えば押しボタン)へのアクセスを容易化したり、目立たせたりすることを考慮して、貯留皿の前面部や上面部に操作ボタンが配設されたものがある。このような遊技機においては、操作性を担保しつつ操作範囲の変更を実現しようとした場合、例えば同貯留皿に他の操作ボタンを追加するといった構成を採用し得る。しかしながら、かかる構成では操作ボタンの配設領域の確保によって貯留皿の遊技機前方への張り出しが大きくなったり貯留領域が圧迫されやすくなったりする。そこで操作ボタンを追加するのではなく、前面可動パネル部(例えば貯留皿の外郭形成部)を第2操作部とすれば、上記不都合の発生を抑えつつ操作領域を拡張することができる。
特徴A10.前記第1操作部は、前記第2操作部の変位方向と同じ方向に変位可能に設けられており、
前記第1操作部の変位に基づいて、同第1操作部が操作されたことを検知する検知手段を備え、
前記第1操作部が操作された場合には、当該第1操作部が前記第2操作部とは独立して変位する一方、前記第2操作部が操作された場合には、当該第2操作部に追従して前記第1操作部が変位するように構成されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1操作部及び第2操作部のどちらが操作された場合であっても、操作が行われたことを検知手段によって検知できる。かかる構成によれば、検知手段を共用し、電気的構成の簡素化に貢献できる。
特徴A11.前記前面可動パネル部は、遊技者の操作に基づいて遊技機後方へ移動することで、前記貯留領域に対して上方から重ならない位置から同貯留領域に対して上方から重なる位置へ移動するように構成されていることを特徴とする特徴A9又は特徴A10に記載の遊技機。
特徴A9に示したように第2操作部として前面可動パネル部(例えば外郭形成部)を採用した場合、貯留領域から離れた位置で前面可動パネル部を移動可能とすることにより、前面可動パネル部を操作した際の貯留球との干渉を回避することができる。しかしながら、このような構成では貯留皿の遊技機前方への張り出しが大きくなり遊技者に対して圧迫感を与える要因となり得る。一方、前面可動パネル部の動作領域を確保すべく貯留領域形成部を小さくした場合には、貯留量が減少することで貯留皿の利便性が低下する。
この点、本特徴に示すように、演出実行時にのみ外郭形成部が貯留領域に対して上方から重なる構成とすれば、貯留量を確保しつつ圧迫感の高まりを抑えることができる。
特徴A12.前記貯留領域における後部は、遊技球を整列させた状態で取り込む取込通路(整列通路523)となっており、
前記前面可動パネル部の移動範囲は、後方への最大変位位置へ到達した場合に、前記取込通路に対する上方から重なりが回避されるように設定されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、取込通路に存在する遊技球が前面可動パネル部によって押されることを抑制し、外郭係止部の後方への移動が遊技球の取り込みの妨げとなることを抑制することができる。
特徴A13.前記貯留領域には、底部から起立し、前記取込通路と、同取込通路よりも前方となる領域とを仕切る壁部(仕切り部522)が形成されており、
前記壁部の上端部は、前記前面可動パネル部の上面部(天板部532)よりも下側に位置していることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、前面可動パネル部によって貯留球が後方へ押されても、その影響が取込通路におよぶことを抑制できる。
なお、例えば壁部の上端部と外郭係止部の上面部との高低差を遊技球の直径寸法よりも大きくするとよい。
特徴A14.前記壁部と前記前面可動パネル部の上面部との何れかが遊技機側方に傾斜することにより、それら壁部と前面可動パネル部との間隔が側方に向けて大きくなっていることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、前面可動パネル部と壁部との間に存在する貯留球が前面可動パネル部の操作によって壁部側へ押された場合に、それら貯留球を壁部又は前面可動パネル部に沿って側方へ移動するように促すことができる。これにより、押された貯留球が前面可動パネル部の操作方向と交差する方向に逃げるので、前面可動パネル部の押し込み操作が妨げられにくくなる。
特に、貯留球の逃げ方向を側方とすることで、押された貯留球が壁部を乗り越えて取込通路側へ流入することを抑制することができる。
特徴A15.前記変更手段は、
前記貯留皿又は当該貯留皿に遊技球を案内する案内通路(前扉側上皿通路35)にて遊技球を検出する遊技球検出手段(球検知センサ36)と、
前記遊技球検出手段の検出結果に基づいて、前記貯留皿又は前記案内通路における特定位置まで遊技球が貯留されているか否かを判定する貯留判定手段(表示制御装置410において上皿501が満タンとなっているか否かを判定する機能)と、
前記特定位置まで遊技球が溜まっていると前記貯留判定手段により判定された場合に、前記第2状態への切り替わりを規制する特定規制手段(表示制御装置410においてステップS603の処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする特徴A11乃至特徴A14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A11に示したように、遊技者の操作によって貯留領域側へと前面可動パネル部が移動する構成においては、貯留皿が満タンとなっている場合に操作が行われることで、貯留球による操作の妨げが発生しやすくなると懸念される。そこで、本特徴に示すように貯留皿が満タンとなっている場合に第2状態への切り替わりを規制すれば、上手く操作が行えなくなるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴A16.遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球する入球部(作動口83)と、
所定の発射操作に基づいて前記遊技領域へ前記貯留皿に貯留されている遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と
を備え、
前記変更手段は、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数が前記規定数に達している場合には、前記特定規制手段による規制を無効とする無効化手段を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特別情報の記憶数が規定数に達している場合には、遊技球の発射操作を行わなくても遊技者が不利益を被る可能性が低く、発射操作が妨げられたとしても実害がない。そこで、満タン時には、特定規制手段による規制を無効とすることにより、外郭形成部を操作対象とした演出が発生されにくくなることを抑制することができる。
また、前面可動パネル部の操作については仮に両手で行われると、発射操作が行われなくなり遊技機の稼働率が低下し得る。この点、特別情報の記憶数が規定数に達している場合に特定規制手段による規制を無効とすれば、稼働率の低下を好適に抑制できる。
なお、「遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球する入球部(作動口83)と、所定の発射操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、前記所定の発射操作が行われているか否かを判定する操作判定手段とを備え、前記変更手段は、前記操作判定手段によって前記所定の発射操作が検知されていないと判定された場合には、前記特定規制手段による規制を無効とする無効化手段を備えている」構成を採用することも可能である。
特徴A17.前記貯留皿に遊技球を払い出す払出手段(払出装置224等)と、
前記第2状態となっている場合には、少なくとも前記第1状態となるまで払出を遅延させる遅延手段と
を備えていることを特徴とする特徴A11乃至特徴A16のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A17によれば、貯留皿への遊技球の払い出しが前面可動パネル部によって妨げられたり、払い出された遊技球によって外郭形成部の操作が妨げられたりすることを抑制することができる。
特徴B1.遊技者により操作される操作手段(押しボタン部材320等)と、
前記操作手段の操作に基づいて演出を実行する演出実行手段(表示制御装置410)と
を備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、繰り返し操作としての第1特定操作が前記操作手段にて行われた場合に、遊技者に同操作手段に対する第2特定操作を促し、
前記第1特定操作が行われたことに基づいて前記第2特定操作を可能とする手段を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技者が第1特定操作(例えば規定回数の繰り返し操作)を行うことで、遊技機にて第2特定操作が促される。このように少なくとも第1特定操作の実行→第2特定操作の催促が行われるため、操作手段を繰り返し操作した場合に同操作に次の操作に繋がる意味を与えることができ、繰り返し操作が無駄であるかのような印象を遊技者に与えにくくすることができる。これにより、操作手段(特定操作)への注目度が低下することを抑制できる。
なお、例えば通常遊技状態から遊技者に有利な特別遊技状態へ移行する期待度等を第2特定操作が行われる場合に示唆する構成を採用するとよい。かかる構成を採用すれば、上記規定回数を実質的に到達不可能な回数又は実質的に到達可能な回数となるように設定して規定回数への到達の有無により期待度を示唆しなくても、期待度の示唆を行うことができる。規定回数を実質的に到達不可能となり得る構成を採用した場合には操作が無駄になったかのような印象を遊技者に対して与えやすくなるが、第2特定操作が行われる場合に期待度等を示唆する構成を採用することにより、そのような不都合を好適に解消することができる。
特徴B2.通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162の抽選機能)を備え、
前記演出実行手段は、予め定められた規定回数の繰り返し操作としての第1特定操作が前記操作手段にて行われた場合に、遊技者に同操作手段に対する第2特定操作を促すものであり、
さらに、前記演出実行手段は、
前記規定回数を設定する回数データを前記特別遊技状態が発生する期待度に応じて複数記憶する記憶手段(表示制御装置410のROM413)と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて前記複数の回数データのうち1つを前記規定回数として設定する設定手段(表示制御装置410においてステップS305等の処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1特定操作を行う場合に、何回目の繰り返し操作で規定回数に到達したかによって特別遊技状態の発生期待度が変化することとなる。これにより、第1特定操作(繰り返し操作)に対する注目度の向上に貢献できる。
特徴B3.前記設定手段には、前記期待度が高くなるにつれて前記回数データに対応する前記規定回数が多くなるように設定されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特別遊技状態が発生する期待度が低い場合には規定回数が少なくなり、期待度が高い場合には規定回数が多くなる。このため、第1特定操作を行う場合には、遊技者は規定回数に到達しないことを期待しながら操作を繰り返すこととなり、同繰り返し操作を好適に促すことができる。
特徴B4.前記第2特定操作は、前記第1特定操作に対して操作方向及び操作対象の少なくとも何れかが異なっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B4によれば、遊技者が連続操作の勢いのままに意図しないタイミングで第2特定操作をしてしまうことを抑制することができる。
特徴B5.前記第2特定操作を規制する状態から当該規制を解除する状態に切替可能に設けられた規制手段(カバー用ストッパ装置540等)と、
前記規制手段による操作規制を解除するか否かの判定を行う判定手段(表示制御装置410においてステップS712の処理を実行する機能)と、
前記判定手段によって規制を解除する判定がなされた場合に、前記規制手段による操作規制を解除する解除手段(表示制御装置410においてステップS713の処理を実行する機能)と
を備え、
前記演出実行手段は、前記判定手段による判定がなされた場合に、その判定の結果に関係なく前記第2特定操作が可能となっている可能性がある旨を報知することを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B5によれば、第1特定操作の実行を条件として第2特定操作に挑戦する権利が発生する。ここで、第2特定操作ができるか否かが分かれるため、第2特定操作後の演出等だけではなく、第2特定操作そのものへの注目度を好適に向上させることができる。故に、操作が単調になって機械的に一連の操作が行われることを回避し、遊技への積極的な参加を促すことができる。
なお、特徴B1に示す「前記第1特定操作が行われたことに基づいて前記第2特定操作を可能とする手段」と本特徴に示す「判定手段」及び「解除手段」とはいずれも操作許可手段に相当する。
特徴B6.前記演出実行手段は、予め定められた規定回数の繰り返し操作としての第1特定操作が前記操作手段にて行われた場合に、遊技者に同操作手段に対する第2特定操作を促すものであり、
前記規定回数を設定する回数データを前記操作規制が解除される可能性に応じて複数記憶する記憶手段(表示制御装置410のROM413)と、
前記判定手段による判定結果に基づいて前記複数の回数データのうち1つを前記規定回数として設定する設定手段(表示制御装置410においてステップS305等の処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、第2特定操作が可能となる可能性に応じて第1操作にかかる規定回数が決定される。このため、第1特定操作を通じて第2特定操作の可否を予測するという遊技が追加され、特定操作にかかる演出への注目度を好適に向上することができる。
なお、例えば複数種の規定回数を、同回数が多くなるに連れて操作規制が解除される可能性が高くなるように設定するとよい。これにより、第1特定操作(繰り返し操作)を好適に促すことができる。
特徴B7.遊技者により操作される操作手段と、
前記操作手段を操作できないように規制する規制手段と、
前記規制手段による操作規制を解除するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定の結果に関係なく、同判定がなされた場合に第2特定操作が可能となっている可能性がある旨を報知する報知手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B7によれば、報知に従って操作手段を操作しようとした場合には、実際に操作できるか否かが分かれることとなる。かかる構成によれば、操作手段の操作結果のみならず、操作そのものに対する注目度を向上することができ、遊技者によって操作が機械的に行われることを抑制できる。これにより、遊技への積極的な参加を促すことができる。
特徴B8.前記規制手段は、前記操作手段の操作を規制する規制状態と前記操作手段の操作を規制しない規制解除状態との両状態において外観が同様であると認識されるように構成されており、
前記報知手段は、前記判定手段による判定の結果に関係なく同様の報知を実行することを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、実際に操作手段を操作するまで、外観や報知内容から規制状態か規制解除状態かを判別することが困難又は不可になる。このようにして遊技機の外観等からの操作可否の事前予測を困難又は不可にすることで、操作手段(操作)に対する注目度を好適に向上することができる。
特徴B9.前記操作手段は、初期位置から所定方向へ変位可能に構成されており、
前記規制手段は、前記初期位置に配置された前記操作手段に対して前記所定方向における先側から当接することで同操作手段の当該所定方向への変位を規制するものであることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、操作手段を操作する場合に、規制状態と規制解除状態とでは遊技者に触覚的な差違を伝えることが可能となり、操作手段に対する注目度を一層好適に向上させることができる。
また、特徴B7に示した技術的思想を具現化するには、操作(変位)を許容するが、それを有効に受け付けない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成においては、操作したにも関わらず反応がないことで、あたかも故障しているかのような印象を遊技者に対して与えることになりかねない。この点、本特徴に示すように動きそのものを規制してしまえば、そのような誤解を与えることを回避できる。
なお、特徴B8及び特徴B9にて、規制手段として操作手段をロックするロック機構を採用した場合には、当該ロック機構を遊技者側(遊技機正面側)から視認不可とするとよい。
特徴B10.遊技者により操作される操作手段と、
前記操作手段が予め設定された規定回数操作されたことに基づいて所定の演出を実行する演出実行手段と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段と
を備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記規定回数を設定する回数データを前記特別遊技状態が発生する期待度に応じて複数記憶する記憶手段(表示制御装置410のROM413)と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて前記複数の回数データのうち1つを前記規定回数として設定する設定手段(表示制御装置410においてステップS305等の処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B10によれば、操作手段を繰り返し操作する場合に、何回目の操作で規定回数に到達したかによって特別遊技状態の発生期待度が示唆されることとなる。これにより、第1特定操作(繰り返し操作)に対する注目度の向上に貢献できる。
特徴B11.前記設定手段は、前記抽選手段による抽選の結果が当選結果となっている場合には、外れ結果となっている場合と比べて、前記複数の回数データのうち対応する規定回数が相対的に少ないものよりも相対的に多いものを選択しやすくなるように設定されていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特別遊技状態が発生する期待度が低い場合には規定回数が少なくなり、期待度が高い場合には規定回数が多くなる。このため、第1特定操作を行う場合には、遊技者は規定回数に到達しないことを期待しながら操作を繰り返すこととなり、同繰り返し操作を遊技者に対して好適に促すことができる。
特徴C1.遊技者により操作される操作手段(操作スイッチユニット40等)と、
前記操作手段が予め設定された規定回数操作されたことに基づいて所定の演出を実行する演出実行手段(表示制御装置410のMPU412)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU402)と
を備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記規定回数を設定する回数データ(回数決定テーブル)を前記特別遊技状態が発生する期待度に応じて複数記憶する記憶手段(表示制御装置410のROM413)と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて前記複数の回数データのうち1つを前記規定回数として設定する設定手段(表示制御装置410においてステップS305等の処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、操作手段を繰り返し操作する場合に、何回目の操作で規定回数に到達したかによって特別遊技状態の発生期待度が示唆されることとなる。これにより、第1特定操作(繰り返し操作)に対する注目度の向上に貢献できる。
特徴C2.前記記憶手段に記憶された複数の回数データのうち前記規定回数が多い回数データは、前記抽選手段による抽選の結果が外れ結果となっている場合よりも当選結果となっている場合の方が前記規定回数として設定される確率が高くなるように設定されており、
前記記憶手段に記憶された複数の回数データのうち前記規定回数が少ない回数データは、前記抽選手段による抽選の結果が外れ結果となっている場合よりも当選結果となっている場合の方が前記規定回数として設定される確率が低くなるように設定されていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、特別遊技状態が発生する期待度が低い場合には規定回数が少なくなりやすく、期待度が高い場合には規定回数が多くなりやすい。このため、第1特定操作を行う場合には、遊技者は規定回数に到達しないことを期待しながら操作を繰り返すこととなり、同繰り返し操作を遊技者に対して好適に促すことができる。
特徴C3.前記演出実行手段は、
前記操作手段の操作を受け付ける操作受付手段(表示制御装置410のMPU412)と、
前記操作受付手段にて前記操作手段の操作を受付可能な操作受付期間を設定する受付期間設定手段(表示制御装置410のMPU412)と
を有していることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、受付期間を設定しておくことで、遊技者によって操作が過度に遅延されることを回避することができる。
特徴C4.前記演出実行手段は、前記操作受付期間内に操作回数が前記規定回数に到したことを契機として、当該操作受付期間の経過を待つことなく前記所定の演出を実行することを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、操作完了→所定の演出となるので、無駄に多くの操作が行われることを抑制し、規定回数(操作回数)と期待度との結びつきを強めることができる。これにより、更なる注目度の向上に貢献できる。
特徴C5.前記演出実行手段は、
前記操作受付手段により操作を受け付けた場合に、それら各々の操作に対応するようにして中間演出を実行する中間演出実行手段と、
前記操作受付手段により前記規定回数の操作の受け付けが完了した場合に、最終演出を実行する最終演出実行手段と
を有していることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、最終演出が実行されるまでに各操作に応じた演出が実行されることとなる。
特徴C6.前記中間演出実行手段は、前記中間演出として前記操作受付手段により操作を受け付けたことを示唆する手段と、前記中間演出として前記規定回数に対応する全操作のうち一部の操作について又は前記受付期間のうちの一部の期間に亘って前記示唆する手段による示唆を規制する手段(表示制御装置410のMPU412)とを有していることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C1に示したように規定回数に達することで所定の演出が実行される構成においては、規定回数に到達することで操作部に対する注目度が低下することが懸念される。この点、本特徴によれば、中間演出としての受け付け示唆が規定回数に到達するまでに一時停止する可能性があるため、操作が受け付けられていないような状況(すなわち実際に操作が受け付けられているか否かに関係なく操作の受付示唆が行われない状況)となること=操作完了とはならない場合が存在することとなる。これにより、実際には規定回数到達している場合であっても、遊技者に対して更に操作が受け付けられるかもしれないという期待感の持続を促し、操作及び操作の結果に対する注目度の低下を抑えることができる。
特徴C7.前記中間演出実行手段は、前記中間演出として前記操作受付手段により操作を受け付けたことを示唆する手段と、前記中間演出として前記規定回数に対応する全操作のうち一部の操作について又は前記受付期間のうちの一部の期間に亘って前記示唆する手段による示唆を規制する手段(表示制御装置410のMPU412)とを有していることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C1に示したように規定回数に達することで所定の演出が実行される構成においては、規定回数に到達することで操作部に対する注目度が低下することが懸念される。この点、本特徴によれば、中間演出としての受け付け示唆が規定回数に到達するまでに一時停止する可能性があるため、操作が受け付けられていないような状況(すなわち実際に操作が受け付けられているか否かに関係なく操作の受付示唆が行われない状況)となること=操作完了とはならない場合が存在することとなる。これにより、実際には規定回数到達している場合であっても、遊技者に対して更に操作が受け付けられるかもしれないという期待感の持続を促し、操作及び操作の結果に対する注目度の低下を抑えることができる。
特に、内部的には操作を受け付けているものの操作の受付示唆を一時的に行わない構成を採用しているため、受付示唆が行われない状況下にて操作を続けることで受付示唆が復活した場合には、実質的にそれまでの操作分の期待度も上乗せされることとなる。これにより、受付示唆が行われない状況で行った操作に意味を持たせることができ、操作意欲の担保に貢献することができる。
また、規定回数を超える操作は不要となるため、遊技者に対して余計に多くの操作を催促する必要もない。これにより、操作にかかる演出が間延びすることを抑制することができる。
なお、特徴C6又は特徴C7に示す構成を採用する場合には、例えば規定回数に到達した後の最終演出を実行するタイミングを遅延させる遅延手段を併せて採用するとよい。
特徴C8.前記示唆を規制する手段による規制を行うか否かを判定する第1判定手段(表示制御装置410のMPU412)と、
前記規定回数に到達した後の前記最終演出を実行するタイミングを遅延させる遅延手段(表示制御装置410のMPU412)と、
前記第1判定手段による判定結果が前記規制を行わない結果である場合に、前記遅延手段による遅延を行うか否かを判定する第2判定手段と
を備えていることを特徴とする特徴C6又は特徴C7に記載の遊技機。
特徴C6によれば、操作回数が規定操作回数に達した際に、最終演出の開始が遅くなる場合がある。これにより、規定回数として少ない回数が設定された場合であっても、まだまだ操作が継続される可能性があるかのような印象を遊技者に対して与えることができ、操作の継続を促すことができる。
なお、操作規制の発生頻度及び演出遅延の発生頻度は、発生しない頻度よりも低く設定することが好ましい。
特徴C9.前記示唆を規制する手段による規制の対象は、前記規定回数に対応する全操作のうち最初の操作及び最後の操作を除く他の操作となるように設定されていることを特徴とする特徴C6乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、途中部分で規制が実行されるため、最初から規制が行われる場合と比較して操作手段に故障が発生しているかのような印象を与えにくくすることができる。
また、最後の操作を規制対象から外すことにより、規定回数が不明のままになることを回避することができる。
なお、好ましくは規制の対象を規定回数に対応する全操作のうち後半の操作とするとよい。規制が発動した際に、もう終わったと判断して操作を止めてしまう可能性がある。そこで、規制の対象を後半部分としておけば、そのような勘違いが生じた場合であっても、少しでも多くの操作を許容しておくことができる。これにより、規制手段を採用したことに起因した以下の不都合を抑制することができる。すなわち、実際には選択された規定回数が多かったにもかかわらず、遊技者に対して期待度が低かったかのような心象を与えることを抑制できる。
特徴C10.前記規定回数の操作のうち前記示唆を規制する手段によって規制される範囲は、当該規制手段によって規制されない範囲よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする特徴C6乃至特徴C9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C5等に示した規制手段を採用した場合には、規制の対象が過度におよぶと、実際にはまだ復帰する余地があるにも関わらず操作を途中であきらめてしまうといった事象が生じ得る。つまり、規制手段を採用することが、遊技者に対してどうせ復帰する余地はないとの印象を与える要因になると想定される。そこで、規制範囲を規制しない範囲よりも小さくしておくことで、そのような不都合の発生を抑えることができる。
なお、「規制される範囲」は、規定回数に対応する全操作のうち一部の操作、規定回数に対応する全操作の完了に要すると想定される全期間のうち一部の期間等に相当する。
特徴C11.前記規定回数を設定する前記回数データ(回数決定テーブル)として、第1の規定回数に対応する第1回数データと当該第1の規定回数よりも少なくとも2回以上多い回数となるように設定された第2の規定回数に対応する第2回数データとが設けられており、
前記示唆を規制する手段は、前記設定手段により前記第2回数データが前記規定回数として設定された場合に、規制の対象を前記第1の規定回数を1つ越えた操作又は当該操作を含むそれ以降の操作の一部とする手段を備えていることを特徴とする特徴C6乃至特徴C10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C11によれば、遊技者による操作回数が規定回数に到達した場合であっても、更に操作が受け付けられる可能性を残すことができる。これにより、第2規定回数よりも少ない第1規定回数が選択された場合であっても、操作に対する遊技者の注目度が低下することを抑えることができる。
特徴C12.前記操作手段の操作に要する期間を変更する変更手段と、
前記設定手段によって前記規定回数が設定されている場合に、遊技者による前記操作手段の操作に基づいて前記変更手段を制御することで、前回の操作と比べて操作に要する期間を延長する操作期間延長手段(表示制御装置410のMPU412)と
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C1に示したように操作回数によって特別遊技状態の発生期待度を示唆する構成においては、操作回数を把握する何回操作を行うことができたが重要となる。そこで、操作手段が操作されたことに基づいて次回の操作に要する期間を延長させる(操作の応答性を低下させる)構成とすれば、1つ1つの操作の差別化を図り、操作回数の把握を遊技者に対して促すことができる。ここで、全ての操作に関して操作期間を延長する構成とした場合には、操作の応答性が低下して、円滑な遊技進行が妨げられると懸念される。この点、遊技者の操作に基づいて次回の操作を期間延長の対象とすることで、上記不都合の発生を抑えることができる。
なお、特徴C6等の規制手段を有する構成との組合せにおいては、遊技者が勢いに任せて操作手段を連打等することで規制に気づかないまま一連の演出が終了するおそれがある。この点、本特徴との組合せによれば、そのような事態の発生を抑制し、規制機能による注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴C13.前記操作期間延長手段は、遊技者による前記操作手段の操作が行われた場合に次回の操作が可能であるか否かを判定する操作可否判定手段を有し、当該操作可否判定手段により次回の操作が可能であると判定された場合に前記操作手段の操作ストロークを増加させることを特徴とする特徴C12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、操作ストロークを増加させる構成とすれば、特徴C12に示した技術的思想を好適に具現化することができる。ここで、操作ストロークを増加させる場合には、操作ストロークの増加によって次回の操作が可能であることを示唆することができ、操作手段及びその操作に対する遊技者の注目度の向上に貢献することができる。
特徴C14.都度の操作に基づいて前記操作期間延長手段により増加される前記操作手段の操作ストロークの増加比率は、操作回数が多くなるに連れて大きくなるように設定されていることを特徴とする特徴C13に記載の遊技機。
特徴C14によれば、操作回数が少ないうちは迅速な操作を許容しつつ、操作回数が多くなることで慎重な操作を促すことができる。これにより、操作終盤では1つ1つの操作に対する注目度を好適に高めることができる。
特徴D1.遊技者により操作される操作手段(操作部601,701等)と、
前記操作手段が操作された場合に操作信号を出力する信号出力手段(検知センサ655,708等)と、
前記信号出力手段からの操作信号に基づいて所定の演出を実行する演出実行手段(表示制御装置410のMPU412)と、
遊技機正面側から見て前記操作手段の外観が遊技状況に応じて変わっていると認識されるように同操作手段を変形させる変形手段(表示制御装置410等)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、操作手段が変形することにより、視覚的な変化のみならず触覚的な変化を生じさせることができる。遊技状況に応じて操作手段が変形することにより、操作手段に対して動きを伴う演出機能を付与することが可能となり、操作手段に対する注目度の向上が期待できる。
特徴D2.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、前記操作手段が設置される設置部(上側膨出部28)を備え、
前記変形手段は、前記操作手段において前記設置部から露出している部分を変形させるものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
設置部から露出している部分を変形させる構成とすれば、変形の有無の確認が設置部によって妨げられることを回避することができ、特徴D1に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴D3.前記変形手段は、前記操作手段において遊技者が直接触れて操作する部分を変形させるものであることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、遊技者が直接触れて操作する部分を変形させることにより、上述した触覚的な変化を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
なお、特徴D1〜特徴D3に示した操作手段については、変形前及び変形後の両方にて操作が許容される構成とすることが好ましい。
特徴D4.前記操作手段は、
第1操作部(内側操作部材610)と、
前記第1操作部を覆うことで同第1操作部の操作を規制する規制状態、及び当該第1操作部の操作を許容する許容状態に切替可能に設けられた第2操作部(外側操作部材620)と
を有し、
前記第2操作部は、前記規制状態となっている場合には、当該第2操作部の操作が許容される構成となっており、
前記変形手段は、前記第2操作部を前記規制状態から前記許容状態に切り替えることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D4によれば、第1操作部が第2操作部によって覆われている規制状態では、第2操作部の操作が可能となっており、第2操作部が許容状態に切り替わることで第1操作部の操作が可能となる。このように操作対象が変更されることにより、操作手段の変形が見逃される機会を減らすことができる。
なお、本特徴に示すように複数の異なる操作部を操作対象として切り替える構成においては、例えば各操作部の材質や形状等を相違させるとよい。これにより、触覚的な変化をより明確なものとすることができる。
特徴D5.前記第1操作部の数と前記第2操作部の数とが相違していることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、操作対象の数が異なるため、第1操作部が操作対象となっている場合と第2操作部が操作対象となっている場合とで操作手段を用いた演出の態様を相違させることが可能となる。これにより、各操作部の独自性を高めることができる。
なお、「操作部の数」は、例えば遊技者が直接触れて操作できる部分であり当該操作に基づいて他の部分とは独立して(単独で)変位可能となっている部分の個数を示す。
特徴D6.前記変形手段は、前記第2操作部が操作されたことに基づいて当該第2操作部を前記規制状態から前記許容状態に切り替えるものであることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、遊技者の操作に基づいて第2操作部の許容状態への切り替えが実行されることとなる。このように、状態切替の契機を遊技者による第1操作部の操作とすれば、第2操作部に所定の演出(例えば表示画面等における表示演出)の実行契機となる信号を出力する操作手段としての機能の他に、第1操作部へのアクセスの可否を決定付ける機能を付与することができ、第2操作部に対して同第2操作部の操作後も遊技者の注意を引くことができる。これにより、操作手段に対する遊技者の注目度の向上に貢献することができる。
特徴D7.前記信号出力手段は、前記第2操作部が操作された場合に前記操作信号を出力するものであり、
更に、前記信号出力手段は、前記第1操作部が操作された場合にも前記操作信号を出力するものであることを特徴とする特徴D4乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D7に示すように第1操作部及び第2操作部で信号出力手段を併用する構成とすれば操作手段及び変形手段にかかる機械的・電気的構成を簡素化することができ、操作対象を切り替えてあたかも遊技態様の多様化を図っているかのように見せつつ、それに起因した構成の煩雑化を抑制することができる。
特徴D8.前記第1操作部の操作方向と、前記第2操作部の操作方向とが同一となっており、
前記信号出力手段は、前記第1操作部及び前記第2操作部の少なくとも何れかの前記操作方向への変位に基づいて前記操作信号を出力することを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8に示すように各操作部の操作方向を同一とし、第1操作部及び第2操作部の一方の変位に基づいて操作信号を出力する構成とすれば、特徴D7に示した信号出力手段の共用化を好適に実現することができる。
特徴D9.少なくとも前記許容状態となった場合に、遊技者に対して前記操作手段の操作を促す手段を備え、
前記第1操作部及び前記第2操作部は、表面形状及び又は表面の材質の少なくとも何れかが相違していることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
操作手段を変形させる構成においては、同操作手段の変形が遊技者に対して伝わらないことで特徴D1等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることが難しくなる。ここで、本特徴においては、仮に遊技者が操作手段の変形を視覚的に捉えることができなかった場合であっても、操作示唆に基づいて操作部に触れることで感触の違いによって操作手段が変化した旨を把握することができる。このように、少なくとも触覚的な変化を生じさせておくことで、操作手段の変形が見落とされることを抑制できる。
特徴D10.前記第1操作部は、前記第2操作部よりも軟質となるように形成されているとともに、当該第2操作部に対して当接していることを特徴とする特徴D4又は特徴D9に記載の遊技機。
操作対象としての第1操作部を可動式とした場合には、第1操作部の取付強度の確保が難しくなると想定される。ここで、本特徴によれば、第2操作部が操作された際に生じる応力を第2操作部へ分散させることができる。これにより、操作手段の耐久性の向上に貢献できる。
また、第1操作部は第2操作部よりも軟質となるように構成されているため、第1操作部が操作された際に当該第1操作部が震えることを抑制できる。つまり、第1操作部に第2操作部用の制振機能を付与することができる。これにより、第2操作部の操作性の低下を抑制することができる。
特徴D11.前記操作手段は、遊技者の押圧操作により初期位置から操作完了位置へ変位する構成となっており、
前記変形手段は、前記操作手段が前記初期位置から変位して再び同初期位置に戻る最中にて前記操作手段の変形を開始することを特徴とする特徴D1乃至特徴D10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D11によれば、遊技者に対して操作手段の変形を触覚的に伝えやすくすることができる。このように、触れている状態での変形を促すことで触れていない状態で変形する場合と比較して、小さな変化であってもその差を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
特徴D12.前記操作手段は、遊技者の押圧操作により初期位置から操作完了位置へ変位する構成となっており、
前記操作手段を、前記初期位置及び前記操作完了位置間で変位可能に保持する保持手段を備え、
前記保持手段は、前記変形手段による変形中であっても前記操作完了位置への変位を許容するものであることを特徴とする特徴D1乃至特徴D11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D1等に示したように操作手段が変形する構成においては、操作手段の変形機能によって操作性が低下することは好ましくない。この点、本特徴に示すように、変形中であっても、操作自体が許容される構成とすれば、操作性の低下を抑制し、操作手段が本来有する操作機能を担保することができる。
特徴D13.前記操作手段は、第1操作部材(ボタン部材720)及び第2操作部材(可動部材750)を有し、
前記第1操作部材において遊技者により押圧操作される第1操作面(上面部722)及び前記第2操作部材において遊技者により押圧操作される第2操作面(先端部753の端面)は互いに隣接して配置され、それら第1操作面及び第2操作面によって操作面部が(操作面部705)が形成されており、
前記変形手段は、
前記第1操作面と前記第2操作面との相対位置を変更させる相対位置変更手段(ソレノイド770)と、
前記相対位置変更手段を駆動制御して、少なくとも前記操作手段が操作される場合に前記第1操作面と前記第2操作面との相対位置を変化させることで、前記操作手段を変形させる駆動制御手段(表示制御装置410のMPU412)と
を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D13によれば、操作面部は、第1操作部材の第1操作面及び第2操作部材の第2操作面によって構成されており、両操作面の相対位置の変化することで操作面部が変形する。このように、押圧操作時に遊技者が直接触れる部分を変形させることで、遊技者が変形を見落とす機会を減らすことができる。
特徴D14.前記駆動制御手段は、前記相対位置変更手段を駆動制御することにより、前記操作手段を、前記第1操作面及び前記第2操作面が一連の平面状又は曲面状をなす状態から前記第1操作面及び前記第2操作面のうち一方が他方よりも突出して前記操作面部に段差が生じた状態に切り替えるものであることを特徴とする特徴D13に記載の遊技機。
特徴D14に示すように、操作面部を平面状又は曲面状をなす状態から、操作面部に段差(例えば凹凸)が生じた状態に切り替える構成とすることで、触覚的な違いを生じさせる機能を担保しつつ、相対変位量の増加を抑えることができる。
なお、操作面部が一連の平面状又は曲面状をなしている状態においては、操作面部を押圧する際に手に局所的な負荷が生じることを抑制できる。上記2つの状態が設定されていることで、都度の操作によって生じる遊技者の手への負荷が大きくなることを抑制できる。
特徴D15.前記操作面部における前記第1操作面と前記第2操作面との配設パターンは、前記操作面部が一連の平面状又は曲面状をなしている状態にて遊技者が指で当該操作面部を押圧した場合に、当該指が前記第1操作面及び前記第2操作面の両方にかかるように設定されていることを特徴とする特徴D14に記載の遊技機。
特徴D15によれば、遊技者が指や手のひら等で操作面部を押圧した場合には、それら指等が第1操作面及び第2操作面の両方に触れることとなる。これにより、特徴14に示した変形が生じた場合には、その変化を遊技者が触覚的に把握しやすくなる。故に、遊技者によって変形が見落とされるといった不都合の発生を好適に抑制することができる。
なお、第1操作面及び第2操作面からなる操作面部においては、当該操作面部に沿う所定の方向で、第1操作面と第2操作面とが交互に露出する構成を採用することにより、本特徴に示した配設パターンを好適に具現化することができる。因みに、本特徴に代えて「前記第1操作面及び前記第2操作面からなる前記操作面部は、当該操作面部に沿う所定の方向で、前記第1操作面と前記第2操作面とが交互に露出するようにして、それら各操作面が配設されていることを特徴とする特徴D14に記載の遊技機」を採用することも可能である。
特徴D16.前記第1操作面と前記第2操作面とは、押圧操作の方向とは交差する方向に並設されており、
前記第1操作面と前記第2操作面との相対変位方向は、前記押圧操作の方向と平行となっていることを特徴とする特徴D15に記載の遊技機。
特徴D16によれば、操作手段の動きにかかる構成の簡素化に貢献することができる。
特徴D17.前記第1操作面は、前記操作面部における占有率が前記第2操作面よりも大きくなるようにして形成されており、
遊技者による押圧操作が行われた場合に、前記第1操作部材がその押圧方向へ変位可能な状態で保持する保持部(ホルダ部702)を備え、
前記第2操作部材は、前記第1操作部材に対して相対変位可能に取り付けられていることを特徴とする特徴D14乃至特徴D16のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段については、遊技者による操作対象であるため、ある程度の強度を確保する必要がある。そこで、本特徴に示すように、操作面部における占有率の大きい一方に対して占有率の小さい一方が移動可能に取り付ける構成とすれば、操作手段の強度を好適に担保することができる。
特徴D18.前記第2操作部材は、前記第1操作部材によって囲まれた又は挟まれた領域に配されており、
前記相対位置変更手段は、前記第1操作部材において前記操作面部を構成している部分に対して第2操作部材において前記操作面部を構成している部分が後退するようにして同第2操作部材を移動させることで、前記操作面部を変形させるものであることを特徴とする特徴D14乃至特徴D17のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴18によれば、占有率の小さい第2操作部材を後退させる構成とすることで、変形時に操作性が低下することを抑制することができる。
また、第2操作部材は遊技者(手)側に突出するわけではないので、変位時に遊技者に対して勢いよくぶつかることもない。このため、変位速度を高めることが可能となり、変形に要する期間の短縮に貢献することができる。
特徴D19.第2操作部材を、前記第1操作部材とともに前記操作面部を形成する側へ付勢する付勢手段(バネ部材761)を備え、
前記第2操作部材は、前記付勢手段の付勢力によって変形前の位置へ復帰するとともに同位置に維持されることを特徴とする特徴D18に記載の遊技機。
特徴D19に示す構成によれば、第2操作部材が変形前の位置に復帰する際には付勢手段による付勢力が利用される。このため、例えば操作面部に対して遊技者の手が当たっている状態で第2操作部材が復帰しようとした場合に、手と第2操作部材とが干渉したとしても、それにより、押圧操作が妨げられるといった不都合を生じにくくすることができる。
また、第2操作部材を後退方向(押圧方向)変位可能としておくことで、変形前の状態で第2操作部材が押される等した場合であっても、同第2操作部材を変位させるための構造に生じる負荷が大きくなることを抑制できる。これにより、第2操作部材及びそれに付随する構成を保護することができる。
特徴D20.前記操作手段は、遊技者の押圧操作により初期位置から操作完了位置へ変位する構成となっており、
前記変形手段は、前記操作手段が前記操作完了位置に到達したタイミング又は同操作手段が同操作完了位置から前記初期位置に復帰する最中にて前記第2操作部材の後退を開始することを特徴とする特徴D18又は特徴D19に記載の遊技機。
特徴D20によれば、遊技者に対して操作手段の変形を触覚的に伝えやすくすることができる。このように、触れている状態での変形を促すことで触れていない状態で変形する場合と比較して、小さな変化であってもその差を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
特徴E1.遊技者により操作される操作手段(操作部601,701等)、及び前記操作手段が待機位置から変位した場合に同操作手段を前記待機位置に復帰させる復帰手段(ボタン用バネ部材325等)を有する操作スイッチユニット(操作スイッチユニット40等)と、
前記操作により前記操作手段が前記待機位置から操作受付位置に到達することで当該操作を受け付ける受付手段(表示制御装置410のMPU412)と、
前記操作手段の状態を変更する状態変更手段(ソレノイド340等)と、
前記受付手段による受け付けが行われた場合に、同操作手段が前記待機位置へ復帰するまでに、前記状態変更手段を制御して前記状態の変更を開始させる変更制御手段(表示制御装置410のMPU412)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
一般に遊技機においては、遊技演出を行う表示画面等が設けられており、操作手段が操作されたことを契機として操作対応演出が実行される。このため、遊技者の注目は主としてこの表示画面等に向きやすく、操作手段は単なる契機として軽視されがちである。本特徴においては、操作手段の状態を変更する状態変更手段を採用することで、操作手段に対する注目度、ひいては遊技への注目度を向上することが可能である。
但し、このような状態変更手段を有する遊技機では、状態変更を行ったとしても仮にそれが見逃された場合には、状態変更機能(詳しくは状態変更による報知・演出等の効果)が上手く発揮されなくなると想定される。これは、状態変更手段を採用して操作手段への注目度の向上を図る上で、当該注目度の向上を妨げる要因となり得る。
この点、操作手段が操作された場合には当該操作手段が待機位置へ復帰するまでに状態変更を開始させる構成とすれば、操作手段に対して遊技者の手が触れている期間中に状態変更が発生する可能性を高くすることができる。これにより、遊技者により状態が変化したことが見逃される機会を減らし、状態変更機能を好適に発揮させることが可能となる。故に、遊技者の操作手段に対する注目度、ひいては遊技への注目度の向上に貢献することができる。
特徴E2.前記操作手段の操作が行われる場合に、遊技者に対して所定期間に亘る操作の継続を促す催促手段(表示制御装置410のMPU412)を備え、
前記変更制御手段は、前記催促手段によって操作の継続が促されている状況下にて前記受付手段による受け付けが行われた場合に、前記変更を開始させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、催促手段によって所定期間に亘る操作の継続を促すとともに、催促が行われている状況下にて操作が受け付けられた場合に上記状態変更を開始させることにより、遊技者が操作手段に対して触れている状況にて操作手段の状態が変更される機会を好適に増やすことができる。これにより、当該変更が行われた事実が見逃されるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴E3.前記操作手段の操作が行われる場合に、遊技者に対して所定期間に亘る操作の継続を促す催促手段(表示制御装置410のMPU412)を備え、
前記所定期間の途中にて操作が継続されているか否かを判定する継続判定手段(表示制御装置410のMPU412)を備え、
前記変更制御手段は、前記継続判定手段により操作が継続されていると判定した場合に、前記変更を開始させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E3によれば、遊技者により操作が継続されていることを条件として操作手段の状態が変更されるため、遊技者が操作手段に触れている状況にて操作手段の状態が変更される機会を好適に増やすことができる。これにより、当該変更が行われた事実が見逃されるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴E4.前記操作手段は、遊技者によって押圧操作が行われる押しボタンであり、
前記受付手段は、前記操作手段が押圧操作されて、前記操作受付位置に変位した場合に、当該押圧操作を受け付けるものであり、
前記催促手段は、前記所定期間に亘って前記操作手段を押圧したままで維持するように促すものであることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、遊技者の手が操作手段に触れている場合に、操作手段の状態が変更される。これにより、当該変更が行われた事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
特徴E5.前記操作手段は、遊技者によって押圧操作が行われることにより予め定められた操作方向に変位可能に設けられた押しボタンであり、
前記操作受付位置は、前記待機位置と前記操作手段の最大変位位置との途中位置となるように設定されており、
前記変更制御手段は、前記操作手段が前記最大変位位置へ到達したタイミング又は当該最大変位位置へ到達する前のタイミングにて前記変更を開始させることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
操作手段(押しボタン)が操作によって変位する構成においては、操作手段が最大変位位置(最大押圧位置)まで押し込まれることが多い。そこで、最大変位位置と待機位置との途中にて、すなわち最大変位位置へ到達する前に操作を受け付ける構成とすることで、遊技者の手が触れている可能性がより高いと想定される状況下にて状態変更を実行することができる。このような状況下にて状態変更を開始することで、当該変更が行われた事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
特徴E6.前記操作手段は、第1状態と当該第1状態とは触覚のことなる第2状態とに切替可能となっており、
前記状態変更手段は、前記受付手段による受け付けが行われた場合に、前記操作手段を前記第1状態から前記第2状態に切り替えるものであることを特徴とする特徴E1乃至特徴E5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E6に示すように操作手段に遊技者の触覚に訴えるような状態変更が生じる構成においては、操作手段を操作することでその操作に基づく触覚の変化が生じることで、操作手段自身に対する注目度の向上に貢献することができ、操作手段に期待される演出・報知等の効果が期待される。
しかしながら、操作手段に対して遊技者が触れていない場合には、状態変更機能による演出・報知等の効果を発揮させることは困難になる。ここで、本特徴に対して特徴E1等に示した技術的思想を適用すれば、状態変更が見逃される等して、触覚の変化を生じさせる機能が上手く発揮されなくなるといった不都合を生じにくくすることができる。上記演出・報知等の機能を好適に発揮させることが可能となる。
特徴E7.前記状態変更手段は、前記操作手段の外郭の一部又は全部を動作させることで、上記触覚の変化を生じさせるものであることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E6に示した触覚の変化を生じさせる場合には、その応答性が低いと触覚の変化を伝えづらくなると想定される。このような不都合は、例えば操作手段の温度を変更させる場合等に顕著になる。そこで、望ましくは本特徴に示すように操作手段の外郭の一部又は全部を動作させる構成とすれば、上記応答性を容易に担保することができる。
特徴E8.遊技者により操作される操作手段(操作部601,701等)と、
前記操作手段が操作された場合に、当該操作を受け付ける受付手段(表示制御装置410のMPU412)と、
前記操作手段の操作が行われる場合に、遊技者に対して所定期間に亘る操作の継続を促す催促手段(表示制御装置410のMPU412)を備え、
前記操作手段の状態を変更する状態変更手段(ソレノイド340)と、
前記催促手段による催促がおこなれている状況下にて、前記受付手段による受け付けが行われた場合に、前記状態変更手段を制御して前記状態の変更を開始させる変更制御手段(表示制御装置410のMPU412)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
操作手段の状態を変更する状態変更手段を有する遊技機においては、例えば表示画面等にて実行される表示演出だけでなく、操作手段そのものに対する注目度を向上することが可能である。このような状態変更手段を有する遊技機では、状態変更を行ったとしても仮にそれが見逃された場合には、状態変更機能(詳しくは状態変更による報知・演出等の効果)が上手く発揮されなくなると想定される。これは、状態変更手段を採用して操作手段への注目度の向上を図る上で、当該注目度の向上を妨げる要因となり得る。
この点、本特徴によれば、催促手段による操作継続の催促が行われている状況下にて、操作が受け付けが行われた場合に状態変更手段を制御して上記状態変更を開始させることで、操作手段に対して遊技者の手が触れている期間中に状態変更が発生する可能性を高めることができる。これにより、遊技者が状態変更を見逃すといった不都合を生じにくくし、状態変更機能を好適に発揮させることが可能となる。故に、遊技者の操作手段に対する注目度の向上に貢献することができる。
特徴E9.前記操作手段は、遊技者によって押圧操作が行われることにより予め定められた操作方向に変位可能に設けられた押しボタンであり、
前記催促手段は、前記所定期間に亘って前記操作手段を押圧したまま維持するように促すものであり、
前記所定期間の途中にて前記操作手段が押圧されたまま維持されているか否かを判定する継続判定手段(表示制御装置410のMPU412)を備え、
前記変更制御手段は、前記操作手段が押圧されたまま維持されていると前記継続判定手段により判定されたことを条件として、前記変更を開始させることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、遊技者の手が操作手段(押しボタン)に触れている場合に、操作手段の状態変更が実行される。これにより、状態変更が見逃されるといった不都合の発生を回避することができる。
なお、上記特徴E6及び特徴E7に示した技術的思想を本特徴に適用してもよい。
特徴E10.前記継続判定手段は、前記所定期間中にて前記操作手段が押圧されたまま維持されているか否かの判定を定期的に実行するものであり、
表示画面(表示画面94a)を有する表示装置(図柄表示装置94)と、
前記催促手段によって前記操作の継続が促されている状況下にて、前記受付手段により前記操作手段の操作が受け付けられてから少なくとも前記継続判定手段により前記操作手段が押圧されたままの状態で維持されてはいないと判定されるまで前記表示画面にて所定の表示演出を実行する表示演出実行手段(表示制御装置410のMPU412)と
を備え
前記変更制御手段は、前記操作手段が押圧されたまま維持されていると前記継続判定手段により判定されたことを条件として、前記変更を開始させることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
特徴E10によれば、操作手段を押圧したままとしている間は、所定の表示演出がなされる。このように、遊技者が催促手段による操作の継続の催促に応えた場合に、所定の表示演出が実行される構成とすることで、遊技者が操作手段に触れたままとなる期間を確保しやすくなる。このように操作手段に対して触れたままとなっている期間にて操作手段の状態変更を行うことで、当該状態変更が行われた事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
特徴E11.前記状態変更手段は、少なくとも前記操作手段が押圧されたままの状態で維持されてはいないと前記継続判定手段により判定されるまで、前記操作手段を変更された状態に維持することを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
特徴E11によれば、少なくとも操作手段(押しボタン)を押圧したままとしていることで、操作手段が変更された状態に維持されることとなる。これにより、当該状態変更が行われた事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。
なお、特徴E10及び特徴E11に示す技術的思想については、上記特徴E2〜特徴E4等に適用することも可能である。
特徴E12.表示画面(表示画面94a)を有する表示装置(図柄表示装置94)と、
前記受付手段によって操作が受け付けられた場合に、前記表示画面にて表示演出を実行する表示演出実行手段と
を備え、
前記所定期間は第1所定期間であり、
前記表示演出実行手段による表示演出を実行する場合に、前記第1所定期間及び当該第1所定期間よりも短く設定された第2所定期間のうち何れかを選択可能な選択手段を備え、
前記選択手段によって前記第2所定期間が選択された場合には、前記表示演出実行手段による表示演出を実行する一方で、前記変更手段による状態変更は行われない構成となっており、
前記変更制御手段は、前記選択手段によって前記第1所定期間が選択されたことを条件として前記制御を行うことを特徴とする特徴E8乃至特徴E11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E12によれば、第1所定期間及び第2所定期間のうち相対的に長く設定された第1所定期間が選択された場合に、操作手段の状態変更等が実行されることとなる。これにより、遊技者が操作手段に対して触れている期間中に状態の変更を行うという技術的思想を好適に具現化することができる。
特徴F1.遊技者による押圧操作の対象であって操作面(操作面部811の上面)を有する押圧操作部(操作面部811)が形成された操作手段(ボタン部材810)と、
前記押圧操作部よりも当該押圧操作部の押圧操作方向における奥側に配置された表示部(発光ユニット850)と、
前記押圧操作部及び前記表示部の少なくとも何れかに設けられ、光を拡散する光拡散部(光拡散部816)と
を備え、
前記押圧操作部及び前記光拡散部は、光透過性を有し、それら押圧操作部及び光拡散部を通じて前記表示部の表示内容が視認可能となるように形成されており、
前記表示部を前記押圧操作部に近づく側と遠ざかる側とに変位させる駆動部(ソレノイド880)を有し、前記表示部と前記押圧操作部との距離を調整する調整手段(表示制御装置410等)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、表示部と押圧操作部との距離を調整(例えば変更)することで、押圧操作部及び光拡散部を通じた表示内容の見え方等が変化することとなる。詳しくは、表示部と押圧操作部との距離が近い場合には表示内容がはっきりと見え、表示部と押圧操作部との距離が遠い場合には表示内容がぼやけて見える。このようにして、表示内容の見え方を変化させることで、操作手段に表示演出や報知等の機能を付与することができる。これにより、操作手段への注目度の向上に貢献することができる。
また、表示部を駆動対象とすることにより、以下の効果を発揮が期待できる。例えば、操作手段(押圧操作部)を駆動対象とした場合を想定すると、操作手段が遊技者側に露出しているため操作手段の移動を目視にて確認可能となる。このため、表示内容の見え方を変化させる際に、当該変化を事前に察知することが可能となり、表示内容の見え方の変化そのものよりも、その動作に対して注意が向きやすくなると想定される。これは、表示部等を利用した演出機能を発揮させる上で障害になり得る。この点、本特徴に示すように表示部を駆動対象とすれば、上述の如く操作手段を駆動対象とする構成と比較して、上記不都合の発生を好適に抑制することができ、発光演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す「表示部」は、「押圧操作部側に所定の報知情報を提示する提示部」、「押圧操作部側に押圧操作部を通じて視認させる視認情報を提示する提示部」、「表示情報を出現させる情報部」を含む。
特徴F2.前記表示部は、前記押圧操作部へ光を照射する発光部(発光体861)を有し、
前記光拡散部は、前記押圧操作部に設けられており、前記発光部からの光を拡散させるものであることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
発光部からの光が押圧操作部を通過する際に拡散されることで、あたかも押圧操作部が発光しているかのように見せることができる。なお、以下の説明においては、押圧操作部において発光部からの光によってあたかも発光しているかのように見える領域を擬似発光領域と称する。
発光部からの光は押圧操作部に届くまでに拡がるため、調整手段によって発光部と押圧操作部との距離を変化させることにより、同発光部からの光の拡散度合いを変化させて、押圧操作部における擬似発光領域を拡大/縮小することができる。詳しくは、発光部と押圧操作部とを近づけることにより発光部からの光の拡散を抑えて擬似発光領域を小さくし、発光部と押圧操作部とを遠ざけることにより発光部からの光を拡散させて擬似発光領域を大きくすることができる。これにより、発光演出の多様化等に貢献することができ、同発光演出への注目度を好適に高めることができる。
また、仮に押圧操作部に対して近い位置と押圧操作部に対して遠い位置とにそれぞれ発光部を設け、状況に応じて発光部を使い分ける構成を採用した場合には、遠い側の発光部を発光させた場合に、近い側の発光部が遠い側の発光部からの光が遮蔽されやすくなる。これは、遠い側の発光部によって広範囲に光を照射するという効果を発揮させにくくする要因となり得る。この点、本特徴に示す構成によれば、このような不都合の発生を抑え、発光範囲の広域化を好適に実現することができる。
特徴F3.前記表示部には、前記押圧操作部側に延び前記発光部を囲んで設けられた壁部(例えば起立壁部873)を有し、同発光部からの光が前記壁部によって区画された光通路を通過する構成とすることで、当該光が同押圧操作部に照射される照射範囲を所定の範囲となるように規制する光規制部(基板ホルダ870)が設けられていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、表示部を押圧操作部に近づけることで擬似発光範囲の外縁を明瞭化し、表示部を押圧操作部から遠ざけることで擬似発光範囲の外縁を不明瞭化することができる。このように、遠近の各状態での発光態様に明確な差を設けることで、表示内容が変化した際のインパクトを強めることができ、操作手段等を利用した発光演出等への注目度を好適に向上することができる。
また、仮に光規制部を押圧操作部側に配した場合、発光部と押圧操作部との距離を変化させることで発光範囲を変更することができるものの、発光部からの光が最終的に光規制部を通じて光透過部に到達することで光透過部の発光範囲が規制されることとなる。つまり、光規制部によって発光範囲が常に規制されることとなる。これは、発光演出等の機能が制限される要因となり得るため好ましくない。この点、本特徴に示すように、光規制部を発光部側に設ける構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制することができる。つまり、光規制部が押圧操作部から離れることで、光規制部を通過した光はその先での拡がり許容されることとなる。これにより、発光範囲の広域化機能を好適に発揮させることができる。
なお、光規制部(壁部)における押圧操作部側の端部が同押圧操作部に対して当接又は近接させることにより、発光範囲の外縁の明瞭化を促進できる。
特徴F4.前記調整手段は、遊技者による前記操作手段の押圧操作に基づいて、当該操作の前後で前記押圧操作部への光の照射範囲が変わるように前記押圧操作部と前記表示部との距離を調整することを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4に示すように、遊技者の操作に基づいて表示態様を変化させる構成とすれば、以下の効果が期待できる。具体的には、押圧操作部を手で押圧する場合には、少なくとも押圧操作部が手によって覆われることで、表示内容の視認が遊技者自身の手によって妨げられることとなる。そこで、操作が行われた際に、表示部を変位させて光の照射範囲を変更することで、手を押圧操作部から離した際の発光態様の変化を遊技者に対して印象付けやすくなる。
特徴F5.前記調整手段による前記表示部と前記押圧操作部との距離の変更途中において、前記発光部による発光を制限可能な変更中制限手段(表示制御装置410)を備えていることを特徴とする特徴F2乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
調整手段を有する構成においては、上述した距離を徐々に変化させることで、表示内容すなわち押圧操作部における発光態様(例えば発光領域)を徐々に変化させることができる。この点、例えば発光部を複数有する構成とし、点灯している発光部の数を増減させることで発光態様を変化させる場合とは明らかに異なる発光態様を実現することができる。しかしながら、このような変化のみでは、遊技者が発光態様の変化を見逃しやすくなると懸念される。
そこで、調整手段によって距離を変更している場合に発光を制限(消灯)する構成を採用すれば、遊技者が距離変更完了時の発光態様の変化を見逃すことを抑制できる。これにより、発光演出を一層好適なものとすることができる。
特徴F6.前記押圧操作部が押圧されている最中であるか否かを判断する判断手段(表示制御装置410)を備え、
前記調整手段は、前記判断手段によって押圧中であると判定された場合に、前記表示部の変位を開始することを特徴とする特徴F2乃至特徴F5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F6によれば、遊技者の手が押圧操作部に触れている(例えば手で押圧操作部の視認が妨げられている)最中に表示部の変位を開始させることで、表示態様の変化を生じさせるために必要となる動作期間中は、遊技者の手によって、当該動作を見えにくくなるように遮ってもらうことができる。かかる構成とすれば、表示部を変位させる構成を採用したことによる応答性の低下を補うことができる。
なお、タッチ式の操作部であれば、手が触れている期間中が押圧されている最中に相当し、押圧式の操作部であれば、初期位置から操作検知位置への押し込みが行われている期間中が「操作されている最中」に相当する。
特徴F7.前記判断手段によって押圧中であると判断された場合に、前記発光部による発光を制限可能な操作中制限手段(表示制御装置410)を備えていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
調整手段を有する構成においては、上述した距離を徐々に変化させることで、表示内容すなわち押圧操作部における発光態様(例えば発光領域)を徐々に変化させることができる。この点、例えば発光部を複数有する構成とし、点灯している発光部の数を増減させることで発光態様を変化させる場合とは明らかに異なる発光態様を実現することができる。しかしながら、このような変化のみでは、表示態様が変化した際のインパクトが低下し得る。
そこで、調整手段によって距離を変更している場合に発光を制限(消灯)する構成を採用すれば、変更前後での表示態様の差違を際立たせることができ、表示態様が変化した際のインパクトの低下を好適に抑制することが可能となる。
特徴F8.前記操作手段の操作が行われる場合に、遊技者に対して所定期間に亘る操作の継続を促す催促手段(表示制御装置410)と、
前記操作手段が操作されたことを検知する操作検知手段(表示制御装置410)と
を備え、
前記調整手段は、前記催促手段によって操作の継続が促されている状況下にて前記表示部の変位させることを特徴とする特徴F6又は特徴F7に記載の遊技機。
特徴F8によれば、催促手段によって所定期間に亘る操作の継続を促すとともに、催促が行われている状況下にて表示部を変位させることにより、遊技者が操作手段(押圧操作部)に対して触れている状況にて表示部を変位させやすくなる。これにより、特徴F6及び特徴F7に示した効果を発揮させやすくなる。
特徴F9.前記操作手段は、前記押圧操作部が押圧操作されることで、その押圧操作方向に変位する構成となっており、
前記操作手段の変位方向は、前記表示部の変位方向と同じ方向であり、
前記表示部を前記押圧操作部側へ付勢する付勢手段(コイルバネ848)を備え、
前記調整手段は、前記操作手段が所定の操作位置に到達している状況下にて前記表示部を変位させることで、当該表示部を前記押圧操作部に対して当接又は近接する位置に配置するものであり、
前記操作手段が操作位置から初期位置に復帰する際に、前記表示部が同操作手段と一緒に前記押圧操作方向とは反対側へ変位することを特徴とする特徴F1乃至特徴F8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F9によれば、表示部と操作手段(押圧操作部)とが一緒に変位することで、両者の距離関係を一定に保つことができる。これにより、表示部と押圧操作部とを当接又は近接した状態のままとし、表示部が初期位置に復帰する前の段階で表示態様を変化させるとともに操作手段が復帰している最中及び復帰後も同表示態様を維持することができる。
また、遊技者の操作によって押圧操作部が表示部に近い位置に到達している状態で表示部を押圧操作部に近づく側へ変位させることで、表示部が押圧操作部に当接又は近接する位置に達するのに要する期間を短くすることができ、上述した発光態様の切り替えに要する期間を短縮することができる。
特徴F10.前記駆動部は、前記操作手段の押圧が解除された場合に、前記表示部を前記押圧操作方向とは反対側へ移動させる手段を有し、
前記操作手段は、前記表示部によって押されることで前記押圧操作方向とは反対側へ変位することを特徴とする特徴F9に記載の遊技機。
特徴F10によれば、操作手段が復帰する際には、同操作手段が表示部によって押されることで押圧操作方向へ変位する。これにより、操作手段と表示部とを一緒に変位させることができる。
なお、例えば表示部を押圧操作方向とは反対側へ付勢する付勢手段を備え、押圧手段が押圧操作されている場合には、表示部に操作手段が押圧操作方向における手前側から当接することで同表示部の操作方向とは反対側への変位を規制し、押圧操作が解除されることで付勢手段の付勢力により表示部と操作手段とが押圧操作方向とは反対側へ押される構成とするとよい。
特徴F11.前記操作手段の動作範囲は、前記表示部が初期位置に配置されている状態では、前記押圧操作部と前記表示部との常に隙間が確保されるように設定されており、
前記表示部の動作範囲は、前記操作手段がどの位置に配置されている場合であっても、前記押圧操作部に当接又は近接可能となるように設定されていることを特徴とする特徴F9又は特徴F10に記載の遊技機。
特徴F11によれば、遊技者に押圧操作によって押圧操作部と表示部とが衝突する機会を減らし、操作手段及び表示部の両者を保護することができる。
一方、表示態様を変化させたい場合には、操作手段の位置に関係なく表示部と押圧操作部とを当接又は近接させることができるため、特徴F1等に示した各種効果を好適に発揮させることができる。
特徴F12.前記駆動部は、前記表示部を前記押圧操作方向とは反対側に付勢する付勢手段を有してなり、
前記操作手段が押圧操作された場合には、前記押圧操作部によって前記表示部が押されることで、それら操作手段及び表示部が前記付勢手段の付勢力に抗して前記押圧操作方向へ変位することを特徴とする特徴F9乃至特徴F11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F12によれば、押圧操作が行われている最中であっても表示部と操作部との位置関係を一定に保つことができる。これにより、操作中の操作態様の変化を回避することができる。
また、操作手段が表示部に当たって上手く押圧操作ができなくなることがなく、表示部を採用したことに起因して操作手段の操作タイミング等が限定されるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴F13.前記調整手段は、前記操作手段の押圧操作の前後で表示態様を変更するものであり、遊技者の押圧操作によって前記操作手段が初期位置と最大押圧位置との間の特定位置に達した場合に、前記表示部の変位を開始させることを特徴とする特徴F1乃至特徴F12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F13によれば、押圧操作部が遊技者の手等によって覆われている状況下にて表示部が変位を開始させることができる。これにより、例えば押圧操作の完了後に表示部が変位を開始する構成と比較して、表示態様の変更に要する期間が間延びすることを抑制することができる。
特徴G1.遊技者により押圧操作される操作手段(操作部901)と、
前記操作手段が押圧操作に伴って初期位置から第1位置に到達したか否かを判断する第1判断手段(表示制御装置410)と、
前記第1判断手段により前記操作手段が前記第1位置に到達したと判断された場合に、所定の演出を実行する演出実行手段(表示制御装置410)と
を備えた遊技機において、
前記操作手段が押圧方向への変位の過程で前記第1位置と前記初期位置との間の第2位置に到達したか否かを判断する第2判断手段(表示制御装置410)と、
前記操作手段を押圧操作による押圧方向と同じ方向へ変位させる駆動手段(ソレノイド980)と、
前記第2判断手段により前記操作手段が前記第2位置に到達したと判定された場合に、前記操作手段を前記押圧方向へと変位させるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段(表示制御装置410)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、操作手段が第2位置に到達することで、当該操作手段が押圧方向へ強制的に変位する(以下便宜上、強制変位と称する)こととなる。このようにして操作手段の強制変位を可能とすることにより、当該強制変位を行わない場合と比較して押圧操作時に触覚的な変化を生じさせることができる。また、実際に押圧操作を行うことで、はじめて触覚的な変化を把握することができ、遊技者に押圧操作を促すことができる。このように、押圧操作に伴う受動的な変位だけでなく能動的な変位が生じる構成とすることで、従来にはない操作感が実現され、操作手段ひいては操作(遊技)への注目度の向上に貢献できる。
押圧操作を行った際の変位方向(押圧操作方向)と強制変位の方向とを同じ方向としている。このため、操作手段が強制変位することで操作性が低下したり第1位置へ操作手段を到達させることが困難になったりすることを好適に回避することができる。
特徴G2.前記駆動制御手段は、前記操作手段を少なくとも前記第1位置まで変位させるようにして前記駆動手段を制御するものであることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、強制変位実行時には、少なくとも操作手段が第2位置に到達した後は自動的に第1位置へと変位する。このため、操作手段の強制変位(自発的な動き)に驚く等して遊技者が操作手段から手を離したとしても、上記所定の演出が行われないといった不都合が生じない。故に、操作手段を強制的に変位させる構成として触覚的な演出機能を付与しても、それによって所定の演出の実行契機としての操作手段本来の機能が上手く発揮されなくなるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴G3.前記駆動手段は、前記駆動制御手段から駆動信号が入力されて励磁状態となることで、前記操作手段を前記押圧方向へ押す又は引っ張るソレノイドであることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、ソレノイドによって操作手段を変位させる構成とすれば、仮にその動作速度(強制変位速度)よりも速い速度で遊技者による押圧操作が行われた場合であっても、駆動手段の動作や操作手段の変位を妨げるような力が生じにくい。これにより、駆動手段や操作手段を保護することができる。
特徴G4.前記第2判断手段は、前記操作手段が前記初期位置から変位した場合に、前記第2位置に到達したことに基づいて操作開始を判断する開始判断手段であることを特徴とする特徴G1乃至特徴G3のいずれか1つに記載の遊技機。
押圧操作については勢いよく行われることが多い。このため、上述した強制変位を発生させるタイミングが遅くなると、触覚的な変化を遊技者に対して伝えにくくなり、特徴G1等に示した構成が上手く活用されなくなる。そこで、本特徴に示すように、強制変位の契機を操作手段の初期位置からの変位とすれば、遊技者の押圧操作の開始に即座に反応して強制変位を実行することができる。これにより、上記不都合の発生を抑えることができる。
特徴G5.前記駆動制御手段は、前記駆動手段によって前記操作手段を変位させた場合に、前記押圧方向とは逆方向とはる反押圧方向への前記操作手段の変位を規制することで当該操作手段を変位後の位置にて待機させるように同駆動手段を制御することを特徴とする特徴G1乃至特徴G4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G5によれば、操作手段を強制変位させた場合には、操作手段が変位後の位置にて一時的に待機することとなる。このため、操作手段から手を離したとしても同操作手段が直ちに戻ってこないので、押圧方向へ向けて動いている遊技者の手と操作手段とが正面衝突することを回避できる。これにより、強制変位を実行した場合に、遊技者に不快感を与えることを抑制し、操作手段の押圧操作が倦厭されるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴G6.前記操作手段に対して前記押圧方向の奥側から当接することで当該操作手段のそれ以上の変位を阻止可能なストッパ手段(ストッパ片961)と、前記ストッパ手段を前記操作手段の前記押圧方向への変位を阻止する阻止状態及び当該押圧方向への変位を許容する許容状態に切り替える切替手段(駆動部953)とを有し、前記駆動手段が制御され前記操作手段が押圧方向へ変位する場合に前記ストッパ手段を阻止状態から許容状態に切り替えることで操作ストロークを拡大する操作ストローク変更手段(押圧側ストッパ機構960)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G5のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段を強制変位させる場合には、その操作ストロークが小さいと、遊技者が触覚的な変化を把握することが困難になると懸念される。一方で、強制変位を考慮して、操作ストロークを予め大きく設定しておいた場合には、強制変位を伴わない押圧操作時の操作性が低下すると懸念される。
そこで、本特徴に示すように、操作手段の強制変位を行う場合に押圧方向へ操作ストロークを拡大する構成とすれば、上記各不都合の発生を抑え、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴G7.開口部(中央開口911)を有し、前記操作手段が当該開口部から突出するようにして設置される設置部(ホルダ部902)を備え、
前記ストッパ手段は、当該ストッパ手段に当接する位置に前記操作手段が到達した状態では当該操作手段の一部が前記開口部から突出したままとなるように設定されており、
前記操作ストローク変更手段は、前記ストッパ手段を前記許容状態に切り替えることで、前記強制変位が発生する場合の押圧限界位置を前記操作手段が前記開口部内に埋没する位置となるようにして前記操作ストロークの拡大を行うことを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、遊技者が手で操作手段を押圧操作した場合には、手が設置部に当たって止まる一方で、操作手段はそれよりも後退するため、当該操作手段が手から離間しやすい。これにより、操作手段が自発的に変位した事実を遊技者に対して伝えやすくすることができる。但し、遊技者は検知位置を狙って押圧操作を行うのではなく、押圧限界位置で止まるようにして押圧操作を行うことが一般的である。そのため、毎度の操作で、埋没する位置が押圧限界位置として設定されていると操作を行いにくいとの印象を与えかねない。本特徴に示す構成を採用すれば、操作手段全体が埋没する押圧限界位置へは操作手段が強制的に変位するため、そのような不都合を生じない。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘87等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。