JP5836983B2 - Tmc278を用いるhiv−感染症の長期間処置 - Google Patents

Tmc278を用いるhiv−感染症の長期間処置 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明はNNRTI TMC278を含んでなる非経口調剤を比較的長時間の間隔で間欠的に投与することによるHIV感染症の長期間処置に関する。
発明の背景
後天性免疫不全症候群(エイズ)の原因として知られるヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の処置は大きな医学的挑戦の余地がある。HIVは、免疫学的圧力(immunological pressure)を逃れ、種々の細胞タイプおよび成長条件に適応しそして現在入手可能な薬品療法に対して耐性を発現し得る。後者はヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(NRTI類)、非−ヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(NNRTI類)、ヌクレオチド逆トランスクリプターゼ阻害剤(NtRTI類)、HIV−プロテアーゼ阻害剤(PI類)およびさらに最近の融合阻害剤を包含する。
HIVの抑制においては有効であるが、これらの薬品の各々は、単独使用時には、耐性突然変異体の出現に直面する。これが、普通は異なる活性特徴を有する数種の抗−HIV剤の組み合わせ療法の導入をもたらした。特に、「HAART」(高度に活性な抗−レトロウイルス療法)の導入は、抗−HIV療法における顕著な改良をもたらし、HIVに関連する罹病率および死亡率における大きな低下をもたらした。抗レトロウイルス療法に関する現在の指針は、初期処置に関してさえもそのような三重組み合わせ療法を推奨している。しかしながら、現在入手可能な薬品療法のいずれもHIVを完全に根絶することはできない。HAARTでさえ、しばしば抗レトロウイルス療法での非−付着性および非−耐久性のために、耐性の発現に直面しうる。これらの場合には、HAARTをその成分の1種を他の種類の1種により置換することにより再び有効にさせうる。正しく適用されるなら、HAART組み合わせを用いる処置は、ウイルスを数十年までの長年にわたり、もはやエイズの発生を引き起こしえないレベルまで抑制することができる。
HAARTにおいてしばしば使用されるHIV薬品の1種はNNRTI類のものであり、それらの多くは現在市販されておりそして数種の他のものは種々の開発段階にある。現在開発中のNNRTIはTMC278とも称される化合物である4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]−アミノ]−2−ピリミジニル]−アミノ]−ベンゾニトリルである。この化合物は野生型HIVに対するだけでなくその突然変異した変種の多くに対しても顕著な活性を示す。化合物TMC278、その薬理学的活性並びに多くのその製造工程は特許文献1に記載されている。錠剤、カプセル剤、滴下剤、坐剤、経口液剤および注射液剤を包含する種々の普遍的な製薬学的薬用量形態がその中に例示されている。
それらの薬物動力学的性質および血漿レベルを最少レベルより高く保つ必要性のために、現在使用されている抗−HIV薬品は比較的高い服用量の頻繁な投与を必要とする。投与する必要がある薬用量形態の数および/または量は一般的に「丸剤負担」(“pill
burden”)と称する。高い丸剤負担は多くの理由、例えば大きな薬用量形態を飲み込まなければならない不便さと組み合わされた摂取の頻度、並びに丸剤の多い数または量を貯蔵しそして輸送する必要性、のために望ましくない。高い丸剤負担は患者がそれらの服用量全部を摂取しない危険性を高め、それにより処方された薬用量レジメンに従うことに失敗させる。その上、処置の効果を低下させ、これはウイルス耐性の発現ももたらす。高い丸剤負担に伴う問題は、患者が異なる抗−HIV剤の組み合わせを摂取しなければ
ならない場合には複合化される。
国際公開第03/16306号パンフレット
従って、比較的小さい寸法の薬用量形態の投与を包括しそしてさらに頻繁な投薬を必要としない点で丸剤負担を減ずるHIV阻害療法を提供することが望ましいであろう。例えば1週間もしくはそれ以上または1ヶ月間もしくはそれ以上のような長い時間間隔での薬用量形態の投与を包括する抗−HIV療法を提供することに興味がもたれるであろう。
1週間もしくはそれ以上、例えば1年間までの時間間隔でのNNRTI TMC278の非経口調剤の間欠的な投与がHIVの抑制において適切である血漿レベルをもたらすことが今回見出された。これは投与回数の減少を可能にし、それにより丸剤負担および患者の薬品コンプライアンスに関して有利である。
発明の要旨
一面において、本発明は、HIVに感染した患者(subject)の処置用の薬品の製造のための、抗−ウイルス的に有効な量のTMC278またはその製薬学的に許容可能な酸−付加塩および担体を含んでなる非経口調剤の使用であって、調剤が1週間ないし1年間の範囲内である時間間隔で間欠的に投与される使用に関する。或いは、本発明は、HIVに感染した患者の処置のための抗−ウイルス的に有効な量のTMC278またはその製薬学的に許容可能な酸−付加塩および担体を含んでなる非経口調剤の使用であって、調剤が1週間ないし1年間の範囲内である時間間隔で間欠的に投与される使用に関する。
別の面において、抗−ウイルス的に有効な量のTMC278またはその製薬学的に許容可能な酸−付加塩および担体を含んでなる非経口調剤の投与を含んでなるHIVに感染した患者の処置方法であって、調剤が1週間ないし1年間の範囲内である時間間隔で間欠的に投与される方法が提供される。
1つの態様では、本発明は、非経口調剤が1週間ないし1ヶ月間の範囲内、または1ヶ月間ないし3ヶ月間の範囲内、または3ヶ月間ないし6ヶ月間の範囲内、または6ヶ月間ないし12ヶ月間の範囲内である時間間隔で投与されるかまたは投与される予定であるここで特定された使用または方法に関する。
別の態様では、本発明は、非経口調剤が2週間毎に1回、または1ヶ月間毎に1回、または3ヶ月間毎に1回投与されるかまたは投与される予定であるここで特定された使用または方法に関する。
発明の詳細な記述
本発明において使用される化合物は、TMC278(または以前はR278474と称された)としても知られる一般名リルピビリン(rilpivirine)を有する4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルである。TMC278はNNRTI類の種類に属するHIV阻害剤として臨床開発中である。
TMC278は塩基形態でまたは製薬学的に許容可能な塩形態として、特に、酸付加塩
形態として使用することができる。製薬学的に許容可能な付加塩は、治療的に活性な無毒の塩形態を含んでなることを意味する。酸付加塩形態は、塩基形態を適当な酸、例えば、無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸など;硫酸;硝酸;燐酸など;または有機酸、例えば、酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキシプロパン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸などの酸で処理することにより得ることができる。
付加塩の用語は、化合物TMC278から誘導されうる水和物および溶媒付加形態も含んでなる。そのような形態の例は、例えば、水和物、アルコレートなどである。
TMC278は立体異性体形態で、より特にE−およびZ−異性体形態で生ずる。両方の異性体とも本発明において使用することができる。ここで、TMC278と称する場合にはいつでも、E−またはZ−形態並びに両方の形態の混合物が包含されることが意味される。本発明における使用に好ましいTMC278の形態は、E−異性体、すなわち、E−TMC278と称しうる(E)−4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]−アミノ]−2−ピリミジニル]−アミノ]−ベンゾニトリルである。TMC278のZ−異性体、すなわち、Z−TMC278と称しうる(Z)−4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]−アミノ]−2−ピリミジニル]−アミノ]−ベンゾニトリルも使用することができる。
ここで、TMC278のE−形態(すなわちE−TMC278)と称する場合には、いつでも、純粋なE−異性体或いはE−形態が優勢に存在するE−およびZ−形態の異性体混合物、すなわち、50%より多いかもしくは特に80%より多いE−形態、または90%よりも多いE−形態を含有する異性体混合物を含んでなることを意味する。Z−形態を実質的に含まないE−形態が特に興味がある。この概念における実質的に含まないは、Z−形態が存在しないかまたはほとんど存在しないE−Z混合物、例えば90%、特に95%または98%または99%程度のE−形態を含有する異性体混合物をさす。同様に、ここで、TMC278のZ−形態(すなわちZ−TMC278)と称する場合には、いつでも、純粋なZ−異性体或いはZ−形態が優勢に存在するZ−およびE−形態のいずれかの異性体混合物、すなわち、50%より多いまたは特に80%より多いZ−形態または90%よりも多いZ−形態を含有する異性体が混合物を含んでなることを意味する。E−形態を実質的に含まないZ−形態が特に興味がある。この概念における実質的に含まないは、E−形態が存在しないかまたはほとんど存在しないE−Z混合物、例えば90%、特に95%または98%または99%程度のZ−形態を含有する異性体混合物をさす。
TMC278の立体異性体形態の塩、特にZ−TMC278またはE−TMC278の上記の塩も本発明における使用に包含されることが意味される。
ここで使用される場合にはいつでも、用語「TMC278」は、塩基形態ならびにその製薬学的に許容可能な酸−付加塩およびまたTMC278の立体異性体形態ならびに該立体異性体形態のいずれかの製薬学的に許容可能な酸−付加塩をさす。特に、用語「TMC278」は、TMC278のE−異性体ならびにその製薬学的に許容可能な酸−付加塩をさす。
本発明におけるTMC278の投与は、HIV感染症を処置するのに充分でありうるが、多くの場合には、他のHIV阻害剤を同時投与することが推奨されうる。後者は好ましくは他の種類のHIV阻害剤、特にNRTI類、PI類および融合阻害剤から選択される
ものを包含する。1つの態様では、同時投与される他のHIV阻害剤はPIである。別の態様では、同時投与される他のHIV阻害剤はNRTIである。同時投与できるHIV阻害剤はNNRTIを含んでなるHAART組み合わせで使用されるものでありうる。例えば、2種の別のNRTIまたはNRTIおよびPIを同時投与することができる。そのような同時投与は経口投与によってもよくまたは非経口的でもありうる。
ある種の場合には、HIV感染症の処置は、本発明の方法に従うと、TMC278の非経口調剤の投与だけに、すなわち、別のHIV阻害剤の同時投与のない単独療法として限定されうる。例えば、ウイルス負荷(特定容量の血清中のウイルスRNAのコピー数として表示する)が約200コピー/mlより低い、特に約100コピー/mlより低い、より特に50コピー/mlより低い、特別にはウイルスの検出限度より低い場合のようにウイルス負荷が比較的低い場合には、この選択肢が推奨されうる。1つの態様では、HIV薬品の組み合わせを用いる、特に血液血漿中のウイルス負荷が上記の低いウイルスレベルに達するまである期間にわたるHAART組み合わせのいずれかを用いる初期処置後に単一療法のこのタイプが適用される。
それ故、別の面において、本発明は、HIVに感染した患者を処置するためのまたはHIVに感染した患者の処置用薬品の製造のための抗−ウイルス的に有効な量のTMC278またはその製薬学的に許容可能な酸−付加塩および担体を含んでなる非経口調剤の使用に関し、ここで、調剤はHIV阻害剤の組み合わせを用いる該患者の処置後に投与されそして調剤は1週間ないし1年間の範囲内である時間間隔で間欠的に投与される。
或いは別の面で、本発明は、(i)HIV阻害剤の組み合わせを用いる該患者の処置、およびその後の(ii)有効な量のTMC278またはその製薬学的に許容可能な酸−付加塩および担体を含んでなる非経口調剤の間欠的投与を含んでなる、HIVに感染した患者の長期間処置方法を提供し、ここで、調剤は1週間ないし1年間の範囲内である時間間隔で投与される。
1つの態様では、これまでの2つの節で挙げられている使用または方法において、TMC278の非経口調剤を用いる間欠的処置は、ウイルス負荷を約200コピー/mlより低く、特に約100コピー/mlより低く、より特に50コピー/mlより低く、またはウイルスの検出限度より低く低下させる抗−HIV薬品の組み合わせを用いる処置後に開始させるかまたは開始させる予定がある。
TMC278の非経口調剤は、間欠的に少なくとも1週間の時間間隔で、または特にここに挙げられた時間間隔で投与され、非経口調剤はTMC278のいずれかの中間的な追加投与なしに投与されることを意味する。換言すると、TMC278は、少なくとも1週間の期間ほど互いに隔たった特定時点で、または特にここに挙げられた時間間隔で投与され、その間にはTMC278は投与されない。従って、投与スケジュールは簡単であり、わずかな投与回数だけを必要とし、そしてそのために標準的なHIV投薬が直面する「丸剤負担」の問題を劇的に減ずる。これはまた処方された薬品処理に対する患者のコンプライアンスも改良するであろう。
TMC278の非経口調剤は上記の時間間隔で投与されうる。1つの態様では、時間間隔は1〜2週間の、または2〜3週間の、または3〜4週間の範囲内である。別の態様では、時間間隔は1〜2ヶ月間の、または2〜3ヶ月間の、または3〜4ヶ月間の範囲内である。時間間隔は少なくとも1週間でありうるが、数週間、例えば2、3、4、5もしくは6週間であることも、または1ヶ月間、もしくは数ヶ月間、例えば2、3、4、5もしくは6ヶ月間またはそれ以上、例えば7、8、9もしくは12ヶ月間の時間間隔でもありうる。1つの態様では、非経口調剤は1、2もしくは3ヶ月間の時間間隔で投与される。非経口調剤の各投与間のこれらの比較的長い期間は、「丸剤負担」およびコンプライアンスのさらなる改良さえも与える。プライアンスをさらに改良するために、調剤を週間スケジュールで投与する場合にはその週のある日に、そして月間スケジュールの場合にはその月のある日に、患者に彼らの投薬を行うように指令することができる。TMC278の非経口調剤の各投与間の時間間隔は変動しうる。例えば、TMC278の血液血漿レベルがあまりに低い場合には、例えばこれらが以下で特定される最少血液血漿レベルに達する時には、間隔はより短くてもよい。TMC278の非経口調剤の血液血漿レベルが高すぎると思われる場合には、間隔はより長くてもよい。1つの態様では、TMC278の非経口調剤は同じ時間間隔で、例えば1週間毎に、もしくは2週間毎に、1ヶ月間毎に、またはここで挙げられたいずれかの時間間隔で投与される。同じ長さの時間間隔の維持は、投与が例えば週の同じ日または月の同じ日であるためそれにより治療のコンプライアンスに寄与する利点を有する。
ここで使用される用語「HIV感染症の処置」は、HIVに感染した患者の処置の状況をさす。用語「患者」は特に人間に関する。
好ましくは、非経口調剤は1回投与で、例えば少なくとも1週間の時間間隔後の1回の注射により、例えば1週毎に1回の注射によりまたは1ヶ月間毎に1回の注射により投与される。
本発明における使用のための非経口調剤中のTMC278の量である投与されるTMC278の服用量は、TMC278の血液血漿濃度が長期間にわたり最少血液血漿レベルより高く保たれるように選択される。用語「最少血液血漿レベル」は、この概念では最低の有効血液血漿レベルをさし、後者はHIVの有効な処置を与える血液血漿レベル、すなわち換言すると、HIVを抑制する際に有効なTMC278の血液血漿レベルである。
用語「HIVの有効な処置」、「ウイルス負荷を有効に抑制する」、または同様な用語は、処置がウイルス負荷が比較的低い、例えば約200コピー/mlより低い、特に約100コピー/mlより低い、より特に50コピー/mlより低い、ウイルス負荷(特定容量の血清中のウイルスRNAのコピー数として表示される)レベルへのHIVの増殖の抑制をもたらすことを意味する。「有効な量」は、投与でウイルス負荷を低下させる、特にウイルス負荷を上記のコピー数に低下させる、TMC278の量をさす。用語「有効な血液血漿レベル」は、ウイルス負荷の、特に上記のコピー数より低い低下をもたらすTMC278の血液血漿レベルをさす。
特に、TMC278の血液血漿レベルは、約5〜約500ng/ml、または約5ng/ml〜約200ng/ml、または約5ng/ml〜約100ng/ml、または約10ng/ml〜約50ng/mlの範囲内である最少血液血漿レベルより高いレベルに保たれる。より特に、TMC278の血液血漿レベルは、約5〜約50ng/mlの範囲内、または約10〜約50ng/mlの範囲内、または約15〜約50ng/mlの範囲内である最少血液血漿レベルより高いレベルに保たれる。ある種の態様では、TMC278の血液血漿レベルは、約10ng/ml、または約15ng/ml、または約20ng/ml、または約40ng/ml、または約100ng/ml、または約200ng/ml、または約400ng/mlの最少血液血漿レベルより高いレベルに保たれる。特別な態様では、TMC278の血液血漿レベルは、約13.5ng/ml、または約20.3ng/mlのレベルより高く保たれる。
TMC278の血漿レベルが低くなればなるほど薬品はもはや有効でなくなることがあり、それにより突然変異の危険性が増加するため、レベルをこれらのしきい血液血漿レベルより高く保つべきである。
投与されるTMC278の服用量はそれが投与される時間間隔にも依存する。投与がより頻繁でない場合には、服用量はより高くなるであろう。
各々の時間に投与しようとする服用量は、約0.5mg/日〜約50mg/日、または約1mg/日〜約20mg/日、または約1mg/日〜約10mg/日、または約3mg/日〜約7mg/日、例えば約5mg/日の基準で計算すべきである。これは約3.5mg〜約350mg、もしくは約7mg〜約140mg、もしくは約7mg〜約70mg、もしくは約21mg〜約49mg、例えば約35mgの週間服用量、または約15mg〜約1,500mg、もしくは約30mg〜約600mg、もしくは約30mg〜約300mg、もしくは約90mg〜約210mg、例えば約150mgの月間服用量に相当する。1日当たりに記載された服用量に、指定された時間間隔における日数を掛算すると、その時間間隔に関する服用量または服用量範囲を与える。
投与されると、TMC278の血液血漿レベルは大体は安定性であり、すなわち、それらは限られた境界値内で変動することが見出された。血液血漿レベルは長期間にわたり定常方式に達することが見出された。「定常」とは、患者の血液血漿中に存在する薬品の量が長期間にわたり大体同じレベルに留まる状態を意味する。TMC278の血漿レベルは、薬品が有効である最少血漿レベルより低くなるいずれかの低下を一般的に示さない。用語「大体同じレベルに留まる」は、許容可能な範囲内の、例えば約30%以内の、特に約20%以内の、さらに特に約10%以内の血漿濃度の小さい変動がありうることは除外しない。
患者の血漿中のTMC278の濃度(すなわち「C」)は、一般的に単位容量当たりの質量、典型的にはミリリットル当たりのナノグラム(ng/ml)として表示される。簡便さのために、この濃度は「血漿薬品濃度」または「血漿濃度」とここでは称することができる。
TMC278の血漿濃度は、有意な副作用を引き起こさずに比較的高いレベルに到達しうるが、TMC278が有意な副作用を引き起こす血液血漿レベルである最高血漿レベル(すなわちCmax)を越えてはならない。ここで使用される用語「有意な副作用」は、副作用が患者の正常な機能を変える程度まで当該患者集団において副作用が存在することを意味する。TMC278に関するCmaxは、細胞検定における試験データの外挿からまたは臨床試験の評価から決めることができ、そして好ましくは約1000ng/mlの値を越えてはならない。
ある場合には、投与直後に小さい最初の血漿濃度ピークがあることがあり、その後に血漿レベルは上記の「定常」に達する。
非経口TMC278調剤は、静脈内投与によりまたは好ましくは皮下もしくは筋肉内投与により投与することができる。
本発明は、活性成分TMC278の非経口調剤の使用に基づいており、そしてその結果として、担体の性質は非経口投与に適合するように選択しなければならない。担体は液体でありそして油状であってもよいが、ほとんどの場合には水性であろう。後者の場合には、担体は殺菌水を含んでなるが、他の成分も包含されうる。担体は、共−溶媒、例えばアルコール、例えばエタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、または共−溶媒として作用する重合体、例えばポリエチレングリコール(PEG)もしくはポリエトキシル化されたひまし油(Cremophor(R))も含有しうる。
活性化合物の溶解度を高めるために、溶解促進効果を有する追加成分、例えば、溶解剤および界面活性剤、または界面活性剤および溶解剤の両者である成分を活性成分TMC278の非経口調剤に加えることができる。そのような追加成分の例は、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体である。適するシクロデキストリンは、α−、β−、γ−シクロデキストリン、またはシクロデキストリンのアンヒドログルコース単位のヒドロキシ基の1個もしくはそれ以上がC1−6アルキル、特にメチル、エチルもしくはイソプロビル、例えば無作為にメチル化されたβ−CD;ヒドロキシC1−6アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルもしくはヒドロキシブチル;カルボキシC1−6アルキル、特にカルボキシメチルもしくはカルボキシエチル;C1−6アルキルカルボニル、特にアセチル、で置換されたそれらのエーテルおよび混合エーテルである。β−CD、無作為にメチル化されたβ−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシプロピル−β−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、そして特に2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)が、錯化剤および/または溶解剤として特に注目すべきである。
界面活性剤性質を有する他のそのような成分はポロキサマーであり、それらはポリエチレン、商品名Pluronic(R)、例えばx、yおよびzの平均値がそれぞれ128、
54および128であるポロキサマー338に相当するPluronic(R)F108、
として入手可能な、一般的に式HO−[CHCHO]−[CH(CH)CHO]−[CHCHO]−H[式中、x、yおよびzは種々の値を有することができる]に従うポリオキシプロピレンブロック共重合体である。さらに他のそのような成分は、α−トコフェリルポリエチレングリコールスクシネート類、特にビタミンE TGPS;商品名Tween(R)、例えばTween(R)80、として入手可能なポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベートとも称する);ポリエチレングリコール(PEG)、例えばPEG400である。
活性成分TMC278の非経口調剤は、懸濁化剤および緩衝剤並びに/またはpH調節剤、並びに場合により防腐剤および等張剤をさらに含んでなりうる。特定成分はこれらの剤の2種もしくはそれ以上として同時に機能することができ、例えば防腐剤および緩衝剤のように機能するかまたは緩衝剤および等張剤のように機能しうる。
緩衝剤およびpH調節剤は、分散液を中性ないし非常にわずかな塩基性(pH8.5まで)に、好ましくは7〜7.5のpH範囲内にするのに充分な量で使用すべきである。加えることができる緩衝剤およびpH調節剤は、それらの混合物を包含する、酒石酸、マレイン酸、グリシン、乳酸ナトリウム/乳酸、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウム/クエン酸、酢酸ナトリウム/酢酸、炭酸水素ナトリウム/炭酸、琥珀酸ナトリウム/琥珀酸、安息香酸ナトリウム/安息香酸、燐酸ナトリウム類、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、炭酸水素ナトリウム/炭酸ナトリウム、水酸化アンモニウム、ベンゼンスルホン酸、安息香酸ナトリウム/酸、ジエタノールアミン、グルコノ・デルタ・ラクトン、塩酸、臭化水素、リシン、メタンスルホン酸、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、トロメタミン、グルコン酸、グリセリン酸、グルタル酸、グルタミン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリエタノールアミンから選択できる。
防腐剤は、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチル化されたヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化されたヒドロキシトルエン(BHT)、クロルブトール、没食子酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、EDTA、フェノール、クロロクレゾール、メタクレゾール、ベンズエトニウムクロリド、ミリスチル−γ−ピッコリニウムクロリド、酢酸フェニル水銀およびチメロサルよりなる群から選択できる抗微生物剤および抗−酸化剤を含んでなる。ラジカルスカベンジャーは、BHA、BHT、ビタミンEおよびパルミチン酸アスコルビ
ル、並びにそれらの混合物を包含する。酸素スカベンジャーはアスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、L−システイン、アセチルシステイン、メチオニン、チオグリセロール、亜硫酸アセトンナトリウム、イソアスコルビン酸(isoacorbic acid)、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを包含する。キレート化剤は、クエン酸ナトリウム、ナトリウムEDTAおよびリンゴ酸を包含する。
等張剤は、例えば、塩化ナトリウム、デキストロース、スクロース、フルクトース、トレハロース、マンニトール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、ラクトース、硫酸ナトリウムである。懸濁剤は簡便には0〜10%(w/v)、特に0〜6%、の等張剤を含んでなる。電解質は、コロイド安定性に影響を与えうるため、典型的な非イオン性等張剤、特にグリセリンが好ましい。
ある場合には、TMC278を含む非経口調剤は、適当な調節放出または持続放出または遅延放出担体と共にまたはそれらの中に調合されうる。
例えば、活性成分TMC278を活性成分を調節された速度でゆっくり分解しそして放出する小さい重合体状微球の中にカプセル化することができる。微球の1つの形態は、活性成分が例えばポリラクチド/ポリグリセリド重合体または共重合体の如き生分解可能な重合体の中にカプセル化されるものである。別の重合体をベースとした技術はマクロメド(MacroMed)からのReGelTM技術であり、それはポリ(ラクチド−コ−グリコリド)およびポリエチレングリコールの三ブロック共重合体を用いる。これらは感熱性であり且つ生分解可能な重合体であり、それらは加熱時にゲルになりそして冷却時にそれらの元の状態に戻る。これらの重合体/ヒドロゲル系を溶液として投与温度において適用しそして注射部位において不溶性ゲルになる。不溶性ゲルデポ剤は注射時に直ちに形成されそしてその部位に数週間の期間にわたり留まる。薬品放出は重合体からの拡散およびその分解の組み合わせにより調節される。持続放出注射薬用量形態の別のタイプはリポソームシステムに基づいており、それらは親油性薬品または親油的に改質されたプロ−ドラッグ類の場合に使用することができる。リポソーム粒子を、例えばポリエチレングリコールでコーティングして免疫系統を避けることができる。持続放出注射薬用量形態のさらに別のタイプは、スカイエファーマ(SkyePharma)からのDepoFoamTMとして知られる極小微球である。性質は本質的に脂質であるこれらの粒子は、分配しようとする薬品をカプセル化する複数の小さい水性区画を含有する。
好ましくは、薬用量形態が良好に耐性があり、副作用が最少であるかまたはないように、担体は選択される。
本発明に従い投与される時にTMC278の非経口的薬用量形態は、抑制されたウイルス複製を維持しながらウイルス負荷を低下させる点で、HIV感染症の有効な処置を提供する。限定された薬品投与回数および各投与後の望ましくない副作用のないことが、この療法に伴う患者のコンプライアンスに追加される。良好な局部的耐性および投与の容易さを示す非経口調剤を選択する時には、患者のコンプライアンスはさらに改良されうる。
この実施例は、TMC278の非経口調剤の投与が長期間にわたり安定な血液血漿レベルをもたらすことを示す目的の試験を示す。非経口調剤のTMC278の服用量を増加させることにより、より高い血液血漿レベルが得られ、例えば約10mg/kgの服用量が有効な血液血漿レベルをもたらすことが予測される。非経口調剤を間欠的に1ヶ月間の時間間隔で投与することにより、TMC278の安定な血液血漿レベルが得られ、ウイルス増殖を効果的に抑制する。
TMC278の水性30%ジメチルアセトアミド(DMA)/50%ポリエチレングリコール400(PEG400)溶液の2.5mg/kgでの1回の筋肉内投与(IM)後のビーグル犬におけるTMC278の血漿動力学および絶対的なバイオアベイラビリティーを試験するために、試験を行った。
実験段階の開始時に生後約3年でありそして11〜12kgの間の体重の2匹の雄のビーグル犬(犬番号16924および16854)をこの実験で使用した。犬に調剤を左(犬番号16924)および右(犬番号16854)の大腿二頭筋に注射することにより0.1ml/kgの体重で筋肉内投薬した。
投薬の1日前に、TMC278を水性30%(w/v)DMA/50%(w/v)PEG400溶液中で25mg/mlで調合した。溶液の成分は、TMC278、DMA 30%(w/v)、PEG400 50%(w/v)および無発熱性の水であった。調剤中のTMC278の含有量はLCを用いて検査した。調剤中のTMC278の濃度は25mg/mlであった。
血液試料(EDTA上4ml)を犬の頸静脈から投薬後の0(=投薬前)、0.5、1、2、4、8、24、32、48、72、96、144、192、240および312時間において採取した。試料採取後に、血液試料を溶融氷の上に直ちに置きそして光から保護した。血液試料を約1900×gにおいて10分間にわたり5℃において遠心して血漿を分離させた。分離直後に、血漿試料を光から保護し、溶融氷の上に置きそして分析まで−18℃において貯蔵した。凍結させた血漿試料を生分析に移した。TMC278は血漿試料中で投薬後312時間において依然として検出可能であったため、両方の犬の追加血液試料を36、50、64、78、92、106、120、134および148日に集めた。これらの試料を同様に処理しそして分析した。
投薬後232日に、腸骨リンパ節(注射側)上で、注射されなかった後足からの筋肉上でそして超音波装置試験後の注射部位における筋肉上で、生検を行った(犬番号16924だけ)。全ての組織試料をできるだけ光から保護しそして溶融氷の上で貯蔵した。全ての試料を光から保護しそして−18℃において貯蔵した。最後に、追加血液試料を272日に集めた。この試料を他の血液試料と同様に処理しそして分析した。
犬血漿中のTMC278の濃度を固相抽出(SPE)後に定性検査LC−MS/MS方法により測定した。適当な試料清浄化後にTMC278の血漿濃度を測定した。試料(血漿の0.1mlアリコート)を固相抽出方法(ボンド・エリュート・サーティファイ(Bond Elut Certify)固相カラム、130mg、SPE、バリアン(Varian))を用いて抽出した。SPEカラムを3mlのメタノール、3mlの水および1mlの1M酢酸を用いてコンディショニングした。
0.1mlの血漿のアリコートに対する3mlの酢酸の添加後に、試料をカラム上で抽出し、引き続きカラムを1mlの水、1mlの1M酢酸および3mlのメタノールで洗浄した。カラムを3mlのメタノール/NHOH25%(98:2、v/v)で溶離した。抽出物を蒸発乾固しそして150μlの0.01M蟻酸アンモニウム(蟻酸でpH4に調節された)/メタノール(50/50)の中で再構成した。20μlのアリコートを逆相LC−カラム(100×4.6mmID、3μmのハイパーシル(Hypersil)C18BDSを充填した)の上に800μl/分の流速で注射した。溶離混合物は0.01M蟻酸アンモニウム(蟻酸でpH4に調節された)/メタノール(40:60、v/v)であった。質量分光計への流速は分割後に約100μl/分であった。LC−MS/MS分析をHPLC−システムと連結されたAPI−3000システム(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))上で行った。
犬組織試料中のTMC278の濃度も定性検査LC−MS/MS方法により測定した。組織試料をミリ−Q(Milli−Q)水中でのウルトラ−ツラックス(Ultra−Turrax)による10倍希釈で均質化した。600μlのメタノール(TMC278および/またはR152929および/またはメタノールを含有)の添加により組織ホモジェネート(200μlアリコート)を抽出した。撹拌および遠心後に、上澄み液をHPLC瓶に移しそして20μlのアリコートを注射した。LCおよびMSMS条件は上記のものと同じであった。定量化の下方限度は10.0ng/gの組織であった。生分析中に試料を光から保護した。
個別血漿濃度−時間特徴を非−区分薬物動力学的分析にかけた。ピーク血漿濃度(Cmax)および対応するピーク時間(Tmax)を判定した。時間0から時間tまでのAUC(AUC0−t、ここで、tは定量化限度より高い最後の測定可能な濃度に関連する時間点である)をTmax:AUC0−Tmax=Σ[(ti+1−t).(C+Ci+1)/2]までは線状/log台形則:すなわち線状台形則によりそして曲線の残り:AUCTmax−t=Σ[(ti+1−t).(C+Ci+1)/ln(C/Ci+1)]に関してはlog台形により計算し、CおよびCi+1はそれぞれ時間tおよびti+1における血漿濃度である。血漿濃度は投薬後72時間および312時間の間にかなり一定のままであるかまたはわずかに増加したため、無限大(AUC0−∞)へ外挿されたおよび曲線下の面積およびこの調剤中のTMC278の絶対的なバイオアベイラビリティーを適切に計算できなかった。半減期は投薬後1時間および24時間の間(t1/2、1−24h)または8時間および24時間の間(t1/2、8−24h)または24時間および72時間の間(t1/2、24−72h)でt1/2=ln(2)/kに従い計算され、kはそれぞれの時間範囲にわたる速度定数に相当する。平均(n=2)血漿濃度および薬物動力学的パラメーターを計算した。
個別および平均(n=2)血漿濃度並びに/または一部の基本的な薬物動力学的パラメーターを表1および表2に報告する。投薬後232日に集められた組織レベル(腸骨リンパ節、筋肉)を表3に示す。
TMC278の水性30%DMA/50%PEG400溶液の2.5mg/kgでの筋肉内投与後に、平均ピーク血漿レベルは31.9ng/mlに達した。個別ピーク血漿レベルは投薬後1〜8時間以内に達した。Cmax後に、血漿レベルは投薬後24時間まで急速に低下し、引き続き投薬後72時間まで63時間の半減期(t1/2、24−72h)でさらにゆっくり低下した。投薬後72時間後に、血漿レベルはかなり一定のままであるかまたは投薬後312時間までわずかに増加した。平均AUC0−312h値は1863ng.h/mlに達した。
投薬後72時間および312時間の間に血漿濃度はかなり一定のままであるかまたはわずかに増加するため、追加血液試料を36、50、64、78、92、106、120、134および148日に採取した。この洗浄期間中に、血漿レベルはかなり一定のままであった(範囲:1.24−4.23ng/ml)。従って、腸骨リンパ節(注射側)上で、注射されなかった後足からの筋肉上でそして注射側における筋肉上で生検を行った。生検を232日に犬番号16924だけで行った。筋肉内のTMC278のレベルは定量化の限度(10.0ng/g)より低かった。リンパ節内のレベルは72.6ng/gであり、それは148日における血漿濃度(すなわち、平均1.33ng/g)および272日における血漿濃度(<1.00ng/g)と比べて高かった。
Figure 0005836983
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Claims (10)

  1. HIV処置において使用するための非経口調剤であって、抗−ウイルス的に有効な量の4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルまたは製薬学的に許容できるその酸付加塩および担体を含んでなり、かつ、2週間ないし3ヶ月の範囲内である時間間隔で間欠的に皮下投与により投与されるための、非経口調剤。
  2. 毎月1回、2ヶ月毎に1回または3ヶ月毎に1回投与されるための請求項1に記載の非経口調剤。
  3. 各回に投与される4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの用量が0.5mg/日〜50mg/日を基礎として計算される、請求項1または2に記載の非経口調剤。
  4. 各回に投与される4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの用量が1mg/日〜20mg/日を基礎として計算される、請求項1または2に記載の非経口調剤。
  5. 各回に投与される4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの用量が1mg/日〜10mg/日を基礎として計算される請求項1または2に記載の非経口調剤。
  6. 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの月用量が30mg〜600mgの範囲である、請求項2に記載の非経口調剤。
  7. 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの月用量が30mg〜300mgの範囲である請求項2に記載の非経口調剤。
  8. 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの月用量が90mg〜210mgの範囲である請求項2に記載の非経口調剤。
  9. 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルが塩基の形態にある請求項1〜8のいずれか1項に記載の非経口調剤。
  10. 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルがそのE―異性体形態で存在する請求項1〜9のいずれか1項に記載の非経口調剤。
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