以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
図2において、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の表示手段としての第1特図表示器H0と、7セグメント型の表示手段としての第2特図表示器H1が設けられている。また、遊技盤13の遊技領域13aには、液晶ディスプレイ型の表示装置としての可変表示器H2が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域13aには、装飾部材としてのセンター役物20が設けられている。第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、複数種類の特別図柄を1列で変動させて特別図柄を表示する。この特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器H0で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示し、第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示す場合がある。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では、3列)で変動させて各列毎に飾り図柄を表示する。この飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
そして、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、飾り図柄は図柄変動ゲーム中、一旦消去される場合がある。「一旦消去」とは、前記表示領域内において図柄が表示されていない状態である。
また、第1特図表示器H0と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では、61種類)の特別図柄の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。61種類の特別図柄は、大当りを認識し得る図柄となる50種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[0]、[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された飾り図柄の図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[010][121][232][343][454][565][676][707])が表示された場合には、大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合もあることを認識できる。この大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合もあることを認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列の飾り図柄は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄SZ1)→右列(右図柄SZ3)→中列(中図柄SZ2)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄SZ1と右図柄SZ3が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に表示される特別図柄と、可変表示器H2に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として可変表示器H2にも大当りの図柄組み合わせ(例えば、[333][666])が確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にもはずれの図柄組み合わせ(例えば、[234][557][545])が確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0に小当り図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[343][454])が確定停止表示されるようになっている。なお、本実施形態では、第2の変動ゲームで大当り抽選に当選しなかった場合、小当り抽選を行わないようになっている。すなわち、本実施形態では、第2の変動ゲームにおいて小当り遊技が付与されないことから、第2特図表示器H1には、小当り図柄が停止表示されない。
また、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤13の右下方には、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1を挟むように、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて3種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、右側LEDだけが点灯する、左側LEDだけが点灯することにより、複数種類の普図を示している。なお、以下では、説明の都合上、2つのLEDが共に点灯することにより示す普図を普図「0」とし、右側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「1」とし、左側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「2」とする。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10に表示された普図が「1」「2」の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10に表示された普図が「0」である場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口を有する第1始動入賞手段としての第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSE1(図4に示す)が設けられている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞口25の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口と、普通電動役物ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根(普通電動役物)26とを備えた第2始動入賞手段としての第2始動入賞口27が配設されている。図2では、開状態とされた開閉羽根26を実線で示す。
第2始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSE2(図4に示す)が設けられている。第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口27の第2始動用入球口は、常には開閉羽根26が閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口が閉鎖されている状態において第2始動入賞口27は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口は、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口が開放されている状態において第2始動入賞口27は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。第1始動入賞口25と第2始動入賞口27は、遊技盤13の遊技領域13aに発射される遊技球の流下方向(上下方向)に沿って並設されており、本実施形態の遊技盤13には始動条件を付与し得る始動条件装置(始動入賞手段)が複数設けられていることとなる。なお、本実施形態の第1始動入賞口25及び第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、3球の賞球を払い出させるようになっている。
また、図1に示すように、第2始動入賞口27の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた特別入賞手段としての大入賞口装置29が配設されている。大入賞口装置29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口装置29が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、本実施形態の大入賞口装置29は、遊技球の入球を契機に、12球の賞球を払い出させるようになっている。
また、図2に示すように、センター役物20において左側下部には、第1保留表示器Raが配設されている。第1保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。
第1特図始動保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1の変動ゲーム(又は、第2の変動ゲーム)中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、第1保留表示器Raは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、1個の発光手段が点灯している場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図2に示すように、センター役物20において右側下部には、第2保留表示器Rbが配設されている。第2保留表示器Rbは、第2始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。
第2特図始動保留記憶数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2の変動ゲーム(又は第1の変動ゲーム)中に第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると第2特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、第2保留表示器Rbは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、2個の発光手段が点灯している場合には2回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート23が配設されている。作動ゲート23の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図4に示す)が設けられている。作動ゲート23は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口27を開状態とするか否か(第2始動入賞口27に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口27は、開閉羽根26により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口27は、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26が開放されることにより第2始動入賞口27が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26の開放によって第2始動入賞口27に遊技球を入賞させることができるため、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の上部には、普通図柄保留表示器Mが配設されている。普通図柄保留表示器Mは、作動ゲート23を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、普通図柄保留表示器Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図始動保留記憶数は、作動ゲート23を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート23を遊技球が通過すると普図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、普通図柄保留表示器Mは、複数(4個)の発光手段で構成されている。1個の発光手段が点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを報知している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特別図柄)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では、4/1439)から高確率(本実施形態では、33/1439)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率(本実施形態では、2/107)から高確率(本実施形態では、106/107)に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。この入球率向上状態において、開閉羽根26は、普図ゲームにおいて当選した際、入球率向上状態が付与されていない場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、入球率向上状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1800msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、入球率向上状態が付与されている場合、入球率向上状態が付与されていない場合と比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。また、本実施形態の入球率向上状態は、大当り遊技の種類及び大当りとなる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたかによって付与されるか否かと、付与される場合には、入球率向上状態が付与される期間(図柄変動ゲームの回数など)が決定される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態を付与する時短機能を備えている。時短状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。すなわち、開閉羽根26は、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では、50回)の図柄変動ゲームが行われるまでの間、又は前記回数に達する前に大当りが生起されるまでの間、付与される。本実施形態では、非確変大当りとなるとき、大当り遊技終了後、時短状態が付与されるようになっている。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H0〜H2に大当り図柄(及び大当りの図柄組み合わせ)が停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、15ラウンド又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置29は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、図3に示す9種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、9種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器H0に表示される50種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、特別図柄毎に分類される。
そして、図柄Aには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち18種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち3種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄が振り分けられていない(0種類)。図柄Dには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄が振り分けられていない(0種類)。図柄Eには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち2種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Fには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち2種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Gには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち、15種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Hには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Iには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄が振り分けられていない(0種類)。
このように本実施形態では、第1特図表示器H0に、図柄C、図柄D、及び図柄Iは表示されない。これにより、本実施形態では、第1特図表示器H0に表示される50種類の特別図柄の大当り図柄は、図柄A、図柄B、図柄E、図柄F、図柄G、及び図柄Hの6つのグループに分類される。また、図3に示す図柄Jには、小当り遊技に対応する10種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示器H1に表示される50種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、特別図柄毎に分類される。そして、図柄aには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち29種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄bには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄が振り分けられていない(0種類)。図柄cには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち6種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄dには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄e、図柄f、図柄g、及び図柄hには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄が振り分けられていない(0種類)。図柄iには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。
このように本実施形態では、第2特図表示器H1に、図柄b、図柄e、図柄f、図柄g、及び図柄hは表示されない。これにより、本実施形態では、第2特図表示器H1に表示される50種類の特別図柄の大当り図柄は、図柄a、図柄c、図柄d、及び図柄iの4つのグループに分類される。なお、本実施形態における第2の変動ゲームでは、小当り抽選が行われないことから、小当り遊技に当選することがない。よって、第2特図表示器H1には、小当り図柄が表示されず、大当り図柄又ははずれ図柄が表示される。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R特別確変大当り遊技」と示す。15R特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、15R特別確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、15R特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与されるようになっている。
なお、図3では、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が付与される場合には、「次回まで」と示し、予め定めた回数(本実施形態では、50回)を上限回数として入球率向上状態が付与される場合には、その回数を示す。また、図3では、入球率向上状態が付与されない場合には、「0回」と示す。
また、15R特別確変大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、15R特別確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25(秒)」は最大時間となる。なお、図3には図示しないが、15R特別確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドを除くラウンドでは「2.0(秒)」に、最終ラウンドでは「1.996(秒)」にそれぞれ設定されている。
図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、最初のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「ジャンプアップ大当り遊技」と示す。ジャンプアップ大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、ジャンプアップ大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を複数回(本実施形態では、3回)開放させるとともに、2ラウンド目からのラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、ジャンプアップ大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、ジャンプアップ大当り遊技では、オープニング時間として「0.02(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、ジャンプアップ大当り遊技において1ラウンド目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.06(秒)」に、開放3回目の開放時間が「24.88(秒)」に、それぞれ設定されている。また、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「1.5(秒)」が、開放2回目と開放3回目の間にはインターバル時間として「1.5(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.06(秒)+1.5(秒)+0.06(秒)+1.5(秒)+24.88(秒)」からなる「28.0(秒)」に設定されていることになる。
その一方で、ジャンプアップ大当り遊技において2ラウンド目〜15ラウンド目では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。2ラウンド目〜15ラウンド目の各ラウンド遊技時間(25(秒))は、1ラウンド目の大入賞口装置29の合計開放時間(0.06(秒)+0.06(秒)+24.88(秒)=25(秒))と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図3には図示しないが、ジャンプアップ大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドのインターバルを除き「2.0(秒)」、最終ラウンドのインターバルが「1.996(秒)」に設定されている。
図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、9ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「ステップアップ大当り遊技」と示す。ステップアップ大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、ステップアップ大当り遊技では、9ラウンド目のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を複数回(本実施形態では、8回)開放させるとともに、9ラウンド目以外のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、ステップアップ大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、ステップアップ大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、ステップアップ大当り遊技において9ラウンド目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目〜開放7回目の開放時間が「0.2(秒)」に、開放8回目の開放時間が「23.6(秒)」に、それぞれ設定されている。また、開放1回目〜開放7回目の開放後には、インターバル時間として「2.0(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.2(秒)+2.0(秒))×7+23.6(秒)」からなる「39(秒)」に設定されていることになる。
その一方で、ステップアップ大当り遊技において9ラウンド目以外のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。9ラウンド目以外のラウンド遊技の各ラウンド遊技時間(25(秒))は、9ラウンド目の大入賞口装置29の合計開放時間((0.2(秒))×7+23.6(秒)=25(秒))と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図3には図示しないが、ステップアップ大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドのインターバルを除き「2.0(秒)」、最終ラウンドのインターバルが「1.996(秒)」に設定されている。
図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、9ラウンド〜15ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R短縮確変大当り遊技」と示す。15R短縮確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、15R短縮確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、15R短縮確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、15R短縮確変大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、15R短縮確変大当り遊技において9ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.2(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、15R短縮確変大当り遊技において1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。これにより、15R短縮確変大当り遊技において、9ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから15ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「13.4(秒)」)は、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目において大入賞口扉28の1回目の開放から7回目の閉鎖までの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、9ラウンド目以降のラウンド遊技時間(0.2(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、15R短縮確変大当り遊技の9ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.2(秒))内に、入球上限個数となる「8球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。なお、図3には図示しないが、15R短縮確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドのインターバルを除き「2.0(秒)」、最終ラウンドのインターバルが「1.996(秒)」に設定されている。
図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与される15ラウンド大当り遊技である。また、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技では、大当り遊技終了時から予め決められた回数(本実施形態では、50回)の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、入球率向上状態が付与されるようになっている。以下、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R確変秘匿大当り遊技」と示す。15R確変秘匿大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、15R確変秘匿大当り遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。
また、15R確変秘匿大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。また、15R確変秘匿大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、15R特別確変大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様と、同じになっている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間(25(秒))は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図3には図示しないが、15確変秘匿大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドのインターバルを除き「2.0(秒)」、最終ラウンドのインターバルが「1.996(秒)」に設定されている。
図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R特別確変大当り遊技」と示す。2R特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、2R特別確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。また、2R特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、2R特別確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.02(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.06(秒)」が、エンディング時間として「0.05(秒)」がそれぞれ設定されている。つまり、2R特別確変大当り遊技におけるオープニング時間及びラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技のオープニング時間、及び1ラウンド目における1回目と2回目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放時間と同一時間に設定されている。また、図3には図示しないが、2R特別確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1.5(秒)」にそれぞれ設定されている。これにより、2R特別確変大当り遊技において、1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で閉鎖するまでの時間(「1.62(秒)」)は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、2R特別確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.06(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、2R特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.06(秒))内に、入球上限個数となる「8球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Gに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Gに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R通常確変大当り遊技」と示す。2R通常確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、2R通常確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。また、2R通常確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に係わらず、大当り遊技終了後に確変状態が付与されるようになっている。
また、2R通常確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、確変状態及び入球率向上状態の何れも付与されていない場合には、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない。一方、大当り抽選の当選時において、確変状態及び入球率向上状態の何れかが付与されている場合には、大当り遊技終了後に、次回の大当りが生起されるまでの間、入球率向上状態が付与される。すなわち、大当り抽選の当選時において、少なくとも入球率向上状態が付与されている場合には、大当り遊技終了後に、次回の大当りが生起されるまでの間、入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、2R通常確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.02(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.06(秒)」が、エンディング時間として「0.05(秒)」がそれぞれ設定されている。つまり、2R通常確変大当り遊技におけるオープニング時間及びラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技のオープニング時間、及び1ラウンド目における1回目と2回目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放時間と同一時間に設定されている。また、図3には図示しないが、2R通常確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1.5(秒)」にそれぞれ設定されている。これにより、2R通常確変大当り遊技において、1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で閉鎖するまでの時間(「1.62(秒)」)は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。また、2R通常確変大当り遊技において、1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で閉鎖するまでの時間は、2R特別確変大当り遊技において1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、2R通常確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.06(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、2R通常確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.06(秒))内に、入球上限個数となる「8球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。以下、「2R特別確変大当り遊技」及び「2R通常確変大当り遊技」を総称して、単に「2R確変大当り遊技」と示す場合がある。
図柄Hに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Hに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R非確変大当り遊技」と示す。また、15R非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、15R非確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)を「1回」開放させるように設定されている。また、15R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されないようになっている一方、大当り遊技終了後に50回の図柄変動ゲームが終了するまでを上限として時短状態(入球率向上状態)が付与されるようになっている。
また、15R非確変大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。また、15R非確変大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、15R特別確変大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様と、同じとなっている。また、15R非確変大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様、及び大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される期間(図柄変動ゲームの回数)は、15R確変秘匿大当り遊技と同じになっている。つまり、15R非確変大当り遊技と、15R確変秘匿大当り遊技は、見た目上は同じになる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間(25(秒))は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図3には図示しないが、15R非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドを除くラウンドでは「2.0(秒)」に、最終ラウンドでは「1.996(秒)」にそれぞれ設定されている。
図柄iに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄iに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R短縮非確変大当り遊技」と示す。15R短縮非確変大当り遊技では、9ラウンド〜15ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせている。また、15R短縮非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「8球」に設定されている。また、15R短縮非確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)を「1回」開放させるように設定されている。また、15R短縮非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されずに、予め定めた回数(本実施形態では、50回)を上限回数として入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、15R短縮非確変大当り遊技では、オープニング時間として「7.0(秒)」が、エンディング時間として「14.6(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、15R短縮非確変大当り遊技において9ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.2(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、15R短縮非確変大当り遊技において1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。
これにより、15R短縮非確変大当り遊技において、9ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから15ラウンド目で大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「13.4(秒)」)は、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が7回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。また、15R短縮非確変大当り遊技において、各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、15R短縮確変大当り遊技と同じとなっている。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図3には図示しないが、15R短縮非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、最終ラウンドを除くラウンドでは「2.0(秒)」に、最終ラウンドでは「1.996(秒)」にそれぞれ設定されている。
図柄Jに分類される小当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「8球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)を「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態を継続して付与させる一方、確変状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも確変状態を付与しない。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも入球率向上状態を継続して付与させる一方、入球率向上状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも入球率向上状態を付与しない。
また、小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「0.05(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、小当り遊技におけるラウンド遊技の大入賞口装置29(大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.06(秒)」に設定されているとともに、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「1.5(秒)」が設定されている。これにより、小当り遊技における1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「0.06(秒)+1.5(秒)+0.06(秒)」からなる「1.62(秒)」に設定されていることになる。このため、小当り遊技のラウンド遊技時間は、2R確変大当り遊技(2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技)の1ラウンド目で大入賞口装置29(の大入賞口扉28)が開放してから2ラウンド目で大入賞口装置29が閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。さらに、小当り遊技のラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29が1回目の開放を行ってから2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。
なお、小当り遊技におけるラウンド遊技のラウンド遊技時間は、ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、小当り遊技のラウンド遊技中の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放時間(0.12(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、小当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技中の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放時間(0.12(秒))内に、入球上限個数となる「8球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
本実施形態において、ジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技では、大入賞口装置29への1球の入球に対する賞球数(本実施形態では、12球)を同一に設定する一方で、ラウンド遊技時間やラウンド回数を異ならせたことにより、遊技者に与えられる価値(獲得賞球数)が異なる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図4に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSE1と、第2始動口センサSE2と、カウントスイッチSE3等が接続されている。また、メインCPU30aには、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1と、第1保留表示器Raと、第2保留表示器Rbと、普通図柄保留表示器Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSE4が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ROM30bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンにより、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
変動パターンにより、可変表示器H2、及び第1特図表示器H0(又は、第2特図表示器H1)において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、可変表示器H2、及び第1特図表示器H0(又は、第2特図表示器H1)において図柄が確定停止表示されるまでの変動時間と演出内容を特定することができる。すなわち、変動パターンの決定により、可変表示器H2、及び第1特図表示器H0(又は、第2特図表示器H1)で行われる第1の変動ゲーム(又は、第2の変動ゲーム)の演出態様が決定される。
そして、変動パターンに基づき第1特図表示器H0(又は第2特図表示器H1)では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に図柄の変動が停止し、大当り図柄、小当り図柄、又ははずれ図柄が確定停止表示される第1の変動ゲーム(又は、第2の変動ゲーム)が実行される。一方、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に図柄の変動が停止し、特別図柄に対応する飾り図柄の図柄組み合わせが確定停止表示させる第1の変動ゲーム(又は、第2の変動ゲーム)が実行される。
本実施形態における複数種類の変動パターンの中には、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、又は15R短縮非確変大当り遊技が決定された際に選択される大当り演出用の変動パターンがある。また、複数種類の変動パターンの中には、ジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技(2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技)、又は小当り遊技が決定された際に選択される秘匿演出用の変動パターンがある。また、複数種類の変動パターンの中には、大当り抽選及び小当り抽選に非当選の場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンがある。また、はずれ演出用の変動パターンには、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの演出内容として、リーチ演出を含むはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を含まないはずれ通常演出用の変動パターンがある。なお、大当り演出用、秘匿演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ通常演出用の変動パターンは、それぞれ複数種類あり、例えば、15R特別確変大当り遊技が決定された場合には、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から1つの大当り演出用の変動パターンを決定する。なお、本実施形態における複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンには、変動時間が3秒、4秒、7秒、12秒、15秒、24秒のはずれ通常演出用の変動パターンがある。
本実施形態では、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、又は15R短縮非確変大当り遊技が決定された際に同じ大当り演出用の変動パターンを決定する。よって、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの演出内容から、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、本実施形態では、ジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技が決定された際に同じ秘匿演出用の変動パターンを決定する。よって、図柄変動ゲームの演出内容から、ジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを認識することができないようになっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。この当り判定用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「1438」までの全1439通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では、33個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では、4個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
本実施形態において、当り判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数と同一のものである。また、大当り判定値も、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値は、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値と同じものである。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1438までの全1439通りの整数)の中から定められている。また、この小当り判定値は、第1の変動ゲームにおいてのみ参照され、所定数(本実施形態では、9個)設定されている。なお、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその数が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り図柄となる特別図柄の種類を決定する際に用いる特図振分乱数が記憶されている。各特別図柄には、この特図振分乱数が所定個数(本実施形態では、1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「49」の全50通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分乱数の値を書き換えることで特図振分乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数と同一のものである。
なお、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させるかにより決定された大当り図柄が図柄A,B,E,F,G,Hのうち(第2の変動ゲームの場合、図柄a,c,d,iのうち)どのグループに分類されるか異なっている。
具体的には、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させることを示す特別図柄変動処理フラグに、第1の変動ゲームを行うことを示す[0]が設定されている場合、図柄A,B,E,F,G,Hのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄Aに分類される特別図柄は18/50の確率で表示される。また、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、図柄Bに分類される特別図柄は3/50の確率で表示され、図柄Eに分類される特別図柄は2/50の確率で表示される。また、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、図柄Fに分類される特別図柄は2/50の確率で表示され、図柄Gに分類される特別図柄は15/50の確率で表示される。また、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、図柄Hに分類される特別図柄は10/50の確率で表示される。他方、小当りの決定時(大当り判定が否定で、小当り判定で肯定となった場合)には、10種類の小当り図柄の中から特別図柄が決定され、はずれの決定時(大当り判定及び小当り判定が否定となった場合)、1種類のはずれ図柄の中から特別図柄が決定される。
また、特別図柄変動処理フラグに、第2の変動ゲームを行うことを示す[1]が設定されている場合、図柄a,c,d,iのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄aに分類される特別図柄は29/50の確率で表示され、図柄cに分類される特別図柄は6/50の確率で表示される。また、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、図柄dに分類される特別図柄は5/50の確率で表示され、図柄iに分類される特別図柄は10/50の確率で表示される。他方、はずれの決定時(大当り判定が否定となった場合)、1種類のはずれ図柄の中から特別図柄が決定される。
なお、本実施形態では、第2の変動ゲームにおいて、2R確変大当り遊技に当選しないようにしたため、特に第2の変動ゲームが実行されやすい入球率向上状態が付与されているときには、賞球の獲得を期待することのできる大当り遊技が付与されやすい。そのため、入球率向上状態が付与されているときには、入球率向上状態が付与されていないときと比較して、恒常的に、賞球を獲得する(増やす)ことができる。また、本実施形態における第2の変動ゲームにおいて、2R確変大当り遊技が付与されないようにしたことから、確変状態が付与されるか否かを秘匿するための小当り遊技が付与されないようにした。また、それに伴い本実施形態における第2の変動ゲームでは、ジャンプアップ大当り遊技も付与されないようにした。これにより、特に入球率向上状態が付与されているときには、賞球の獲得が期待できない大当り遊技が付与されるかもしれないと遊技者が感じないようにすることができ、大当り遊技が付与された際には確実に賞球の獲得が期待できる。
また、RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特別図柄の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜106までの全107通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では、106個)は、通常状態時の普通当り判定値の数(本実施形態では、2個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート23を遊技球が通過したことを契機に取得するようになっている。
次に、図4に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図4に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を図5に従って説明する。
メインCPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1においてメインCPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、ステップS5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を1加算(+1)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該乱数の値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、メインCPU30aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5においてメインCPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を1加算(+1)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該乱数の値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について図6〜図8に基づき説明する。メインCPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
メインCPU30aは、まず、特別図柄が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技(或いは、小当り遊技)中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、デモンストレーション演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、メインCPU30aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、メインCPU30aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値「0」を設定する(ステップS18)。次にメインCPU30aは、第1特別図柄保留記憶数の数を1減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分乱数、及び小当り図柄振分用乱数の値を取得する(ステップS20)。
次に、メインCPU30aは、図7に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS21)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1439としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、33/1439としている。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」を設定する(ステップS22)。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS23)。
その後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する変動パターンを決定する(ステップS24)。具体的には、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄A,E,Hに分類される場合には、大当り演出用の変動パターンを決定する。一方、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄B,F,Gに分類される場合には、秘匿演出用の変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的には、メインCPU30aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄変動処理フラグに設定されている値を特定可能なゲーム指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。
ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、小当りの変動であることを示す小当りフラグに「1」を設定する(ステップS27)。そして、メインCPU30aは、取得した小当り図柄振分乱数に基づき、特別図柄による小当り図柄(図柄J)の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS28)。その後、メインCPU30aは、小当り遊技に対応する秘匿演出用の変動パターンを決定する(ステップS29)。変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。なお、その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS30)。本実施形態では、メインCPU30aは、ステップS30の処理時においてRAM30cから取得したリーチ判定用乱数の値が、リーチ判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、リーチ判定値は、リーチ演出を行うか否かの内部抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、リーチ判定値は、入球率向上状態が付与されているか否か(作動フラグの値)によって異なるようになっている。
詳しく説明すると、図9に示すように、入球率向上状態が付与されていないとき、第1特図保留記憶数が「0」「1」である場合には、メインCPU30aは、34/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていないとき、第1特図保留記憶数が「2」である場合には、17/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていないとき、第1特図保留記憶数が「3」である場合には、4/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。このように、第1特図保留記憶数の数が多いほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームの消化が早くすることができる。一方、第1特図保留記憶数の数が少ないほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、リーチ判定の当選確率が高くなる。このため、第1特図保留記憶数の数が少ないときには、リーチ演出を実行させて変動時間を長くする確率を高くして、第1の変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、図9に示すように、入球率向上状態が付与されている場合には、メインCPU30aは、大当り判定の当選確率及び第1特図保留記憶数の数に関係なく、20/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS32)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合(リーチを行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS33)。次に、メインCPU30aは、はずれ通常演出用の変動パターンを決定する(ステップS34)。このとき、本実施形態では、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から、保留記憶数、及び入球率向上状態の有無により、メインCPU30aにより決定される変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ通常演出用の変動パターン、又は変動時間が24秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、第1特図保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。このように、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、変動時間が短いはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。このように、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方で、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。つまり、第1特図保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、第1の変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒のはずれ通常演出用の変動パターン、7秒のはずれ通常演出用の変動パターン、3秒のはずれ通常演出用の変動パターンのうち何れかのはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターンを高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されるときには、変動時間を長くして、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させる時間を稼ぐようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理と別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特別表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図6に示すように、RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す「1」を設定する(ステップS35)。次に、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数の数を1減算(−1)し(ステップS36)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、及び特図振分乱数の値を取得する(ステップS37)。なお、本実施形態では、第2の変動ゲームにおいて小当り抽選を行わないことから、ステップS37において小当り図柄振分乱数の値を取得しない。
次に、メインCPU30aは、図8に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS38)。なお、本実施形態において、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1439としており、確変状態の時(高確率の時)は、33/1439としている。
ステップS38の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」を設定する(ステップS39)。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS40)。
その後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する変動パターンを決定する(ステップS41)。具体的には、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄a,c,d,iに分類される場合には、大当り演出用の変動パターンを決定する。本実施形態では、第2の変動ゲームにおいて決定した最終停止図柄が図柄b,f,gに分類されることがないことから、秘匿演出用の変動パターンは決定されない。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS42)。具体的には、メインCPU30aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄変動処理フラグに設定されている値を特定可能なゲーム指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の大当り判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS43)。なお、リーチ判定値は、図9に示す。
そして、ステップS43の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS44)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS45)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS43の判定結果が否定の場合(リーチを行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS46)。次に、メインCPU30aは、はずれ通常演出用の変動パターンを決定する(ステップS47)。このとき、本実施形態では、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から、保留記憶数の数、及び入球率向上状態の有無により、メインCPU30aにより決定される変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ通常演出用の変動パターン、又は変動時間が24秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、第2特図保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。このように、保留されている第2の変動ゲームが多いほど変動時間が短い変動パターンが決定される。このため、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、保留されている第2の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方、保留されている第2の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。このため、第2特図保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターン、7秒の変動パターン、3秒の変動パターンのうち何れかのはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が3秒のはずれ通常演出用の変動パターンを高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、変動時間を短くして、保留されている第2の変動ゲームをなるべく早く実行させるようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
このような特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、メインCPU30aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、第2始動入賞口27は、入球率向上状態が付与されているとき、開閉羽根26が開状態となり遊技球が入賞しやすくなっているので、結果的に入球率向上状態が付与されている場合には、第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっている。そして、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、確変状態が付与されるか否かの割合は第1の変動ゲームとは異ならないが、確変状態が付与されるときには、15ラウンドの大当り遊技が付与されるか否かの割合は異なっている。すなわち、特図振分乱数の振り分けが異なっており、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、2ラウンドの大当り遊技が付与されず、15ラウンドの大当り遊技のみが付与される。このため、2ラウンドの大当り遊技と比較して多くの遊技球を獲得することが期待できる15ラウンドの大当り遊技が遊技者に有利な遊技内容の大当り遊技であり、第2の変動ゲームが大当りとなる場合、この15ラウンドの大当り遊技が付与される確率が第1の変動ゲームと比較して高くなっている。
このように、入球率向上状態が付与されている場合においては、第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっており、その第2の変動ゲームにて大当りとなる場合、第1の変動ゲームと比較して15ラウンドの大当り遊技が付与される確率が高くなっている。このことから、入球率向上状態が付与されているときに大当りが連続するときには、規定ラウンド遊技数が15ラウンドになる確率が高くなっている。
また、メインCPU30aは、第1始動保留として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第1の変動ゲームの場合)には、小当り判定を行う。一方、メインCPU30aは、第2始動保留として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第2の変動ゲームの場合)には、小当り判定を行わない。このため、入球率向上状態が付与されており、第2の変動ゲームが行われやすい状況において、第1の変動ゲームが行われることは少なく、結果的に入球率向上状態が付与されているときには、小当り遊技が付与される可能性は極端に低くなる。このため、遊技者にとって利益が期待できない小当り遊技が付与される可能性が低くなる。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31の統括CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する15R特別確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技の制御内容について、大当り遊技毎に説明する。
最初に、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、及び15R非確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(7秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(14.6秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。
また、メインCPU30aは、確変状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す確変状態付与回数に「次回まで」を示す値(本実施形態では、10000回)を設定する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に「次回まで」を示す値(本実施形態では、10000回)を設定する。この入球率向上状態付与回数及び確変状態付与回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、確変フラグ及び作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、各フラグ、確変状態付与回数及び作動回数は、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグ、確変状態付与回数及び作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。本実施形態では、確変状態付与回数に10000回を設定した場合、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間、確変状態が付与されることと同等となっている。また、作動回数に10000回を設定した場合であっても、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間、入球率向上状態が付与されることと同等となっている。
また、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。また、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技中、第1特図表示器H0の下方に配置され、15ラウンド大当り遊技が付与されていることを示す15R表示ランプL1を点灯させるように制御する(図2に示す)。
また、メインCPU30aは、15R確変秘匿大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数に「次回まで」を示す値を設定する。また、メインCPU30aは、作動回数に50回を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは15R確変秘匿大当り遊技中、第1特図表示器H0の下方に配置され、15ラウンド大当り遊技が付与されていることを示す15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。
また、メインCPU30aは、15R非確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定するとともに、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数に0回を設定する。また、メインCPU30aは、作動回数に50回を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは15R非確変大当り遊技中、第1特図表示器H0の下方に配置され、15ラウンド大当り遊技が付与されていることを示す15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。
次に、ジャンプアップ大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.02秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図10(a)に示すラウンド遊技時間T4(max28秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目を、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、及び15R非確変大当り遊技の各1ラウンド目とは異なる遊技内容で制御を実行する。
具体的に言えば、メインCPU30aは、図10(a)に示すように、大入賞口装置29の大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大3回開放させる。図10(a)中の「1」〜「3」の数字は、開放回数を示す。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放させるため、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放回数を指示する開放コマンドを出力する。1回目の開放時においてメインCPU30aは、開放回数「1(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T1(0.06秒)が経過したならば、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。それとともに、メインCPU30aは、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数を指示する閉鎖コマンドを出力する。1回目の閉鎖時においてメインCPU30aは、閉鎖回数「1(回目)」を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(1.5秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「2(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T1(0.06秒)が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(2回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(2回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の2回目と3回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INaを計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、3回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「3(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(3回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T2(max24.88秒)が経過したならば、3回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(3回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
なお、メインCPU30aは、ラウンド遊技中に大入賞口扉28へ入球した遊技球の入球個数が入球上限個数(規定個数)に達すると、ラウンド遊技を終了させるようになっている。このため、ジャンプアップ大当り遊技においてもメインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。例えば、3回目の開放時に、開放時間T2の経過前に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。
そして、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技と同様に、2ラウンド目からの各ラウンド遊技を実行させ、その後エンディングを実行させるように制御する。すなわち、メインCPU30aは、図10(a)に示すように、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INb(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件(ラウンド遊技時間T3(25秒)の経過又は入球上限個数の入球)が満たされると、2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(14.6秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させるとともに、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数及び作動回数に「次回まで」を示す値を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは、ジャンプアップ大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。
次に、ステップアップ大当り遊技が付与されるときの制御について図11(a)に基づき説明する。なお、図11(a)では、図面の都合上、9ラウンド目における大入賞口扉28の開放タイミングだけを図示している。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(7.0秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INb(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
次に、メインCPU30aは、8ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、9ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく9ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図11(a)に示すラウンド遊技時間T5(max39秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目を、他の大当り遊技の各9ラウンド目とは異なる遊技内容で制御を実行する。
具体的に言えば、メインCPU30aは、図11(a)に示すように、大入賞口装置29の大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大8回開放させる。図11(a)中の「1」〜「8」の数字は、開放回数を示す。9ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放させるため、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放回数を指示する開放コマンドを出力する。1回目の開放時においてメインCPU30aは、開放回数「1(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T6(0.2秒)が経過したならば、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。それとともに、メインCPU30aは、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数を指示する閉鎖コマンドを出力する。1回目の閉鎖時においてメインCPU30aは、閉鎖回数「1(回目)」を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INe(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INeが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「2(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T6(0.2秒)が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(2回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、7回まで同様にして、大入賞口扉28を開閉させる。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(7回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の7回目と8回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INe(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INeが経過したならば、8回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「8(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(8回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T7(max23.6秒)が経過したならば、8回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(8回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
なお、メインCPU30aは、ラウンド遊技中に大入賞口扉28へ入球した遊技球の入球個数が入球上限個数(規定個数)に達すると、ラウンド遊技を終了させるようになっている。このため、ステップアップ大当り遊技においてもメインCPU30aは、9ラウンド目のラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。例えば、8回目の開放時に、開放時間T7の経過前に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。
そして、9ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技と同様に、10ラウンド目からの各ラウンド遊技を実行させ、その後エンディングを実行させるように制御する。すなわち、メインCPU30aは、図11(a)に示すように、10ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、9ラウンド目と10ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INb(2.0秒)の経過後に、10ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、10ラウンド目のラウンド遊技で終了条件(ラウンド遊技時間(25秒)の経過又は入球上限個数の入球)が満たされると、10ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(14.6秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させるとともに、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数及び作動回数に「次回まで」を示す値を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは、ステップアップ大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。
次に、15R短縮確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。なお、15R短縮確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技における大入賞口扉28の開閉態様は、同じであるため、まとめて図11(b)に基づき説明する。なお、図11(b)では、図面の都合上、9ラウンド目以降の大入賞口扉28の開放タイミングだけを図示している。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(7.0秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INb(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
次に、メインCPU30aは、8ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、9ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく9ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間T8(max0.2秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、9ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、9ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、9ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
9ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、10ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、9ラウンド目と10ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INb(2.0秒)の経過後に、10ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、10ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に10ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(14.6秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させる。
また、それとともに、メインCPU30aは、15R短縮確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定し、また、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R短縮確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態付与回数及び作動回数に「次回まで」を示す値を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは、15R短縮非確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変フラグに「0」を設定する(「1」を設定しない)と共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R短縮非確変大当り遊技が付与されていた場合には、作動回数に50回を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。
また、メインCPU30aは、15R短縮確変大当り遊技中、及び15R短縮非確変大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。
次に、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。なお、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技における大入賞口扉28の開閉態様は、同じであるため、まとめて図10(b)に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.02秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図10(b)に示すラウンド遊技時間T11(max0.06秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間T11(0.06秒)が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INd(1.5秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INdが経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図10(b)に示すラウンド遊技時間T11(max0.06秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間T11(0.06秒)が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INd(1.5秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDb(0.05秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに「0」を設定する(クリアする)。その際、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技(2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技)が付与される場合、確変フラグに「1」を設定する。そして、確変状態付与回数に「次回まで」を示す値を設定する。
また、メインCPU30aは、2R特別確変大当り遊技を付与する場合には、作動フラグに「1」を設定し、作動回数に「次回まで」を示す値を設定する。
また、メインCPU30aは、2R通常確変大当り遊技を付与する場合には、当該2R通常確変大当り遊技に当選した図柄変動ゲーム開始時に入球率向上状態及び確変状態のうち何れか一方でも付与されている場合には、確変状態付与回数及び作動回数に「次回まで」を示す値を設定するとともに作動フラグに「1」を設定する。一方、2R通常確変大当り遊技に当選した図柄変動ゲーム開始時に入球率向上状態及び確変状態のうち何れも付与されていない場合、メインCPU30aは、確変状態付与回数に「次回まで」を示す値を設定する一方で、作動回数に0回を設定するとともに作動フラグに「0」を設定する。
また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技中、2R表示ランプL2(図2に示す)を点灯させるように制御する。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合(小当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図10(c)に示すラウンド遊技時間T21(max1.62秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、図10(c)に示すように、大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。図10(c)中の「1」、「2」の数字は、開放回数を示す。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T22(0.06秒)が経過したならば、1回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(1.5秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T22(0.06秒)が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、インターバル時間INd(1.5秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDb(0.05秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、小当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、小当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技と大入賞口扉28の開放態様が同一態様となる状態が作り出される。具体的に言えば、図10(a)に示すように、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において、1回目の開放時間T1(0.06秒)+インターバル時間INa(1.5秒)+2回目の開放時間T1(0.06秒)=1.62(秒)をかけて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。また、図10(b)に示すように、2R確変大当り遊技において、1ラウンド目のラウンド遊技時間T11(0.06秒)+インターバル時間INd(1.5秒)+2ラウンド目のラウンド遊技時間T11(0.06秒)=1.62(秒)をかけて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。さらに、図10(c)に示すように、小当り遊技において、1回目の開放時間T22(0.06秒)+インターバル時間INa(2.0秒)+2回目の開放時間T22(0.06秒)=ラウンド遊技時間T21(1.62秒)をかけて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。すなわち、ジャンプアップ大当り遊技における1ラウンド目の大入賞口扉28の1回目の開放が開始してから2回目の開放が終了するまでの時間と、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技における大入賞口扉28の1回目の開放が開始してから2回目の開放が終了するまでの時間が何れも「1.62(秒)」に設定されている。つまり、ジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技では、「1.62(秒)」の間、同一開放態様にて大入賞口扉28が開放されることになる。
以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口扉28の開放態様を視認しても2R確変大当り遊技と、小当り遊技の区別が付かない。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ジャンプアップ大当り遊技においても、1ラウンド目の開始後、3回目の開放が行われるまでの間、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技とは区別が付かない。これにより、遊技者は、大入賞口扉28が短い時間(0.06秒)で2回開放しても、その開放態様からはジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されているかを区別し得ない。
また、15R特別確変大当り遊技と、ステップアップ大当り遊技と、15R短縮確変大当り遊技と、15R確変秘匿大当り遊技と、15R非確変大当り遊技と、15R短縮非確変大当り遊技とでは、1〜8ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じである。このため、1〜8ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様から、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R通常非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技であるか認識できない。
また、図11に示すように、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目において大入賞口扉28が7回開閉するまでの開放態様と、15R短縮確変大当り遊技と、15R短縮非確変大当り遊技の9〜15ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じである。具体的に言えば、図11に示すように、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目において、開放時間T6(0.2秒)+インターバル時間INe(2.0秒)という開放態様で大入賞口扉28を7回開閉させる。また、図11(b)に示すように、15R短縮確変大当り遊技と、15R短縮非確変大当り遊技では、9〜15ラウンドの各ラウンド遊技において、開放時間T8(0.2秒)+インターバル時間INc(2.0秒)という開放態様で大入賞口扉28を開閉させる。すなわち、ステップアップ大当り遊技の9ラウンド目において大入賞口扉28が7回開閉するまでの開放態様と、15R短縮確変大当り遊技と、15R短縮非確変大当り遊技の9〜15ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じとした。このため、8ラウンド目以降、大入賞口扉28が7回開閉するまでは、その開放態様からステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R短縮非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技であるか認識できない。
また、第1の変動ゲームにおいて、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、又は15R非確変大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中の大入賞口扉28の開放態様から、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、及び15R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを特定することができない。また、それらの大当り遊技では、大当り遊技中における遊技状態信号の出力態様も同じであるため、大当り遊技が付与された際の遊技状態信号の出力態様からも15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、及び15R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを特定することができない。
また、15R確変秘匿大当り遊技と15R非確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される期間(50回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間)が同じである。一方で、15R確変秘匿大当り遊技では大当り遊技終了後に確変状態が付与されるのに対して、15R非確変大当り遊技では大当り遊技終了後に確変状態が付与されない。すなわち、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、又は15R非確変大当り遊技の何れかの大当り遊技が付与され、その後50回の図柄変動ゲームが実行されたときに入球率向上状態の付与が終了すると、確変状態が付与されているか否かを特定することができない。よって、第1の変動ゲームが実行されやすい入球率向上状態が付与されていないときに、15R確変秘匿大当り遊技及び15R非確変大当り遊技のうちの何れかの大当り遊技が付与され、大当り遊技終了後50回の図柄変動ゲームが実行されたときに入球率向上状態の付与が終了すると、確変状態が付与されていることを期待させることができる。
次に、普通図柄入力処理を図12に従って説明する。
メインCPU30aは、遊技球が作動ゲート23を通過したか否かを判定する(ステップS61)。すなわち、ステップS61においてメインCPU30aは、ゲートセンサSE4が遊技球を検知した時に出力する第4検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS61の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。ステップS61の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている普図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS62)。ステップS62の判定結果が否定(普図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
ステップS62の判定結果が肯定(普図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数を+1(1加算)し、普図始動保留記憶数を書き換える(ステップS63)。続いて、メインCPU30aは、普通当り判定用乱数の値及び普図振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を普図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS64)。その後、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について図13に基づき説明する。メインCPU30aは、普通図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
メインCPU30aは、まず、普図が変動表示中であるか否か、及び普通当り遊技中であるか否か判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(普図ゲーム中である、又は普通当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS71の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、普通当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数を読み出し(ステップS72)、普図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS73)。
ステップS73の判定結果が否定(普図始動保留記憶数=0)の場合、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS73の判定結果が肯定(普図始動保留記憶数>0)の場合、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)する(ステップS74)。そして、メインCPU30aは、当該普図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する(ステップS75)。
次に、メインCPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う(ステップS76)。なお、本実施形態において、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、入球率向上状態が付与されていない時、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、2/107としており、入球率向上状態が付与されている時、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、106/107としている。
ステップS76の判定結果が肯定の場合(普通当りの場合)、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄の当り図柄を決定する(ステップS77)。一方、ステップS76の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS78)。
その後、最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、普図ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS79)。具体的に言えば、メインCPU30aは、普通図柄を変動開始させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、普図変動ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄を表示させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根26を3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1800msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合、開閉羽根26を1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26を閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26を閉鎖させるように制御する。
なお、本実施形態において、主制御基板30がメイン制御手段として機能する。また、本実施形態において、メインCPU30aが、乱数取得手段、大当り判定手段、大当り遊技付与手段、特別図柄決定手段、大当り遊技決定手段、確変判定手段、確変付与手段、小当り判定手段、及び小当り遊技付与手段として機能する。また、本実施形態において、RAM30cが、保留記憶手段として機能する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、ゲーム指定コマンドを入力すると、当該ゲーム指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
より詳しくは、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R特別確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせを大当りの図柄組み合わせの中から決定する。本実施形態では、大当りの図柄合わせとして、[000][111][222][333][444][555][666][777]の中から決定する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、ステップアップ大当り遊技、及び15R短縮確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせを大当りの図柄組み合わせのうち予め決められた大当りの図柄組み合わせの中から決定する。本実施形態では、予め決められた大当りの図柄組み合わせとして、[000][111][222][444][555][666]の中から決定する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせを大当りの図柄組み合わせのうち予め決められた大当りの図柄組み合わせの中から決定する。本実施形態では、予め決められた大当りの図柄組み合わせとして、[000][222][444][666]の中から決定する。
これにより、飾り図柄の図柄組み合わせが[333][777]の場合、15R特別確変大当り遊技が付与されたことを認識することができる。また、飾り図柄の図柄組み合わせが[111][333][555][777]の場合、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを認識することができる。一方で、飾り図柄の図柄組み合わせが[000][222][444][666]の場合、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを特定できないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、及び2R通常確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせを確変示唆の図柄組み合わせの中から決定する。本実施形態では、確変示唆の図柄組み合わせとして、[010][121][232][343][454][565][676][707]の中から決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、ジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせの中から飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。すなわち、飾り図柄の図柄組み合わせが確変示唆の図柄組み合わせの場合、飾り図柄の図柄組み合わせから、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、及び小当り遊技のうちの何れの大当り遊技又は小当り遊技が付与されたかを特定できないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。なお、本実施形態において、統括CPU31aが、飾り図柄決定手段及び特殊図柄決定手段として機能する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
なお、本実施形態では、統括制御基板31、表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34が、サブ制御手段として機能する。また、本実施形態では、サブCPU32aが、表示制御手段として機能する。また、本実施形態では、可変表示器H2、装飾ランプ16、及びスピーカ17が、演出実行手段として機能する。
本実施形態では、可変表示器H2において、飾り図柄とは別に特殊図柄を表示するようになっている。図2に示すように、本実施形態では、2つの「○(丸)」で構成される第1特殊図柄TZ1と、2つの「□(四角)」で構成される第2特殊図柄TZ2が可変表示器H2の右下部に表示されるようになっている。本実施形態において、センター役物20の左側には作動ゲート23が配置されているものの、右側には配置されていない為、遊技を行う際は、多くの遊技者がセンター役物20の左側を遊技球が流下するように発射装置19を操作して遊技を行う。また、遊技中、遊技者は遊技領域13aに発射された遊技球が流下して、作動ゲート23を通過するかなどに注目している。そのため、本実施形態における各特殊図柄は、流下する遊技球を視認する遊技者の視界の中に入り易いように、可変表示器H2の左側に表示されるようになっている。
また、可変表示器H2では、第1特図表示器H0で行われる図柄変動ゲームに係る表示演出として、飾り図柄を変動させて行われる図柄組み合わせゲームとは別に第1特殊図柄TZ1を変動させて行う図柄変動ゲーム(以下、第1特殊図柄変動ゲームと示す場合がある)が行われる。また、可変表示器H2では、第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係る表示演出として、飾り図柄を変動させて行われる図柄組み合わせゲームとは別に第2特殊図柄TZ2を変動させて行う図柄変動ゲーム(以下、第2特殊図柄変動ゲームと示す場合がある)が行われる。
また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に特殊図柄が変動表示され、該ゲームの終了と同時に特殊図柄が確定停止表示される。すなわち、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄、飾り図柄、及び特殊図柄が変動表示され、特別図柄、飾り図柄、及び特殊図柄が同時に確定停止表示される。また、特殊図柄は、図柄変動ゲーム中、飾り図柄が一旦停止表示や一旦消去されている場合であっても変動表示され続ける。
また、本実施形態において可変表示器H2には、特殊図柄の右側と左側の色の組み合わせで異ならせた特殊図柄が表示されるようになっている。本実施形態では、6色(本実施形態では、赤色、紫色、青色、黄色、緑色、白色)の色の組み合わせで異ならせた特殊図柄が表示されるようになっている。6色の組み合わせとして、36種類(6色×6色)の特殊図柄があるが、本実施形態では、図14に示すように、22種類の特殊図柄が確定停止表示されるようになっている。本実施形態の可変表示器H2では、飾り図柄と比較して、第1特殊図柄TZ1及び第2特殊図柄TZ2は遥かに小さく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄変動ゲーム中、特殊図柄よりも飾り図柄に注目するようになっている。また、本実施形態において、可変表示器H2における特殊図柄は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動順(緑色→青色→紫色→赤色→白色→黄色→緑色→青色→…)で変動表示されるようになっている。
ここで、特殊図柄に係る統括制御基板31の統括CPU31aの制御について説明する。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に表示させる特殊図柄を決定する。
具体的に、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技に対応する大当り図柄である場合、特殊図柄を予め決められた大当りを認識できる特殊図柄の中から決定する。図14に示すように、本実施形態では、大当りを認識できる特殊図柄として、特殊図柄の右側が赤色、左側が赤色の特殊図柄(以下、[赤・赤]([左・右])と示す)を決定する。つまり、指定された最終停止図柄が、図柄A,E,H,a,c,d,iである場合、[赤・赤]の種類の特殊図柄を決定する。なお、図14では、決定され得る特殊図柄の種類には「○」と示し、決定されない特殊図柄の種類には「−」と示す。
このように、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技が付与された場合、同一の特殊図柄が停止表示されることから、何れの大当り遊技が付与されたかを特殊図柄から認識することはできない。そのため、大当り遊技終了後に、確変状態が付与されるか否かを特殊図柄からは認識できないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、及び2R通常確変大当り遊技に対応する大当り図柄である場合、特殊図柄を予め決められた大当りを認識できる特殊図柄の中から決定する。図14に示すように、本実施形態では、大当りを認識できる特殊図柄として、[紫・青][紫・赤][黄・紫][黄・緑][青・黄][青・赤][緑・紫][緑・青][赤・黄][赤・緑]の中から特殊図柄を決定する。つまり、指定された最終停止図柄が、図柄B,F,Gである場合、[紫・青][紫・赤][黄・紫][黄・緑][青・黄][青・赤][緑・紫][緑・青][赤・黄][赤・緑]の中から特殊図柄の種類を決定する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り遊技に対応する小当り図柄である場合、特殊図柄を予め決められた小当りを認識できる特殊図柄の中から決定する。図14に示すように、本実施形態では、小当りを認識できる特殊図柄として、[青・紫][赤・紫][紫・黄][緑・黄][黄・青][赤・青][紫・緑][青・緑][黄・赤][緑・赤]の中から特殊図柄を決定する。つまり、指定された最終停止図柄が、図柄Jである場合、[青・紫][赤・紫][紫・黄][緑・黄][黄・青][赤・青][紫・緑][青・緑][黄・赤][緑・赤]の中から特殊図柄の種類を決定する。
指定された最終停止図柄が2R確変大当り遊技及びジャンプアップ大当り遊技に対応する大当り図柄であった場合に決定される種類の特殊図柄と、指定された最終停止図柄が小当り遊技に対応する小当り図柄であった場合に決定される種類の特殊図柄は、異なるようにした。しかし、それぞれ複数種類の特殊図柄から決定されるとともに、小当り図柄であった場合に決定される種類の特殊図柄における右側と左側の色の組み合わせは、2R確変大当り遊技及びジャンプアップ大当り遊技に対応する大当り図柄であった場合に決定される種類の特殊図柄の右側と左側の色を入れ替えたものとした。そのため、2R確変大当り遊技(又は小当り遊技)の開放態様で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放されたときに、特殊図柄の表示態様からは、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、及び小当り遊技のうち、何れが付与されているのかが分かり難いようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれに対応するはずれ図柄である場合、特殊図柄を予め決められたはずれを認識できる特殊図柄の中から決定する。図14に示すように、本実施形態では、はずれを認識できる特殊図柄として、[白・白]の特殊図柄を決定する。
そして、統括CPU31aは、特殊図柄を決定すると、決定した特殊図柄を指定する特殊図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、特殊図柄に係る表示制御基板32のサブCPU32aの制御について説明する。
サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで特殊図柄を変動表示させて特殊図柄変動ゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。具体的には、サブCPU32aは、ゲーム指定コマンドを入力すると、当該ゲーム指定コマンドから特別図柄変動処理フラグの値を特定し、実行される図柄変動ゲームが第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームであるかを特定する。サブCPU32aは、実行される図柄変動ゲームが第1の変動ゲームである場合、第1特殊図柄TZ1を変動表示させて第1特殊図柄変動ゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。一方、サブCPU32aは、実行される図柄変動ゲームが第2の変動ゲームである場合、第2特殊図柄TZ2を変動表示させて第2特殊図柄変動ゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した特殊図柄指定コマンドで指定された種類の特殊図柄を停止表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では、第1特殊図柄変動ゲーム又は第2特殊図柄変動ゲームが行われる。
すなわち、本実施形態では、図柄変動ゲームが開始して、第1特殊図柄TZ1が変動表示されている場合には、第1の変動ゲームが実行されていることを認識することができるようになっている。同様に、図柄変動ゲームが開始して、第2特殊図柄TZ2が変動表示されている場合には、第2の変動ゲームが実行されていることを認識することができるようになっている。
また、本実施形態では、第1の変動ゲームが実行されていないときには、次回の第1の変動ゲームが開始されるまでの間、前回実行された第1の変動ゲームで停止表示された特殊図柄(第1特殊図柄TZ1)を可変表示器H2にて表示させ続けるようにしている。同様に、第2の変動ゲームが実行されていないときには、次回の第2の変動ゲームが開始されるまでの間、前回実行された第2の変動ゲームで停止表示された特殊図柄(第2特殊図柄TZ2)を可変表示器H2にて表示させ続けるようにしている。このようにすることで、図柄変動ゲーム中、上下に配置された第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2のうち、一方の特殊図柄を停止表示させることで、どちらの特殊図柄が変動表示されているかを認識させやすくすることができる。
また、本実施形態では、図柄変動ゲーム中、第1特殊図柄TZ1及び第2特殊図柄TZ2が可変表示器H2にて表示(どちらか一方は、変動表示)されている。すなわち、飾り図柄がリーチ演出などで一旦消去した場合、つまり、可変表示器H2の表示領域内において飾り図柄が表示されない場合であっても、第1特殊図柄TZ1及び第2特殊図柄TZ2は表示されている。これにより、可変表示器H2において飾り図柄が表示されていない場合であっても、図柄変動ゲーム中であるか否かを、特殊図柄が変動表示されているか否かで特定することができる。また、図柄変動ゲーム中である場合には、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの何れの図柄変動ゲームが実行されているかを、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2の何れが変動表示されているかによって特定することができる。
また、本実施形態では、第1特殊図柄TZ1の形を「○」で構成し、第2特殊図柄の形を「□」で構成した。これにより、変動表示されている特殊図柄の形から、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームが実行されているかを認識させやすくなった。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)可変表示器H2に表示される飾り図柄は、特別図柄に対応する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。また、可変表示器H2に表示される特殊図柄は、特別図柄に対応するものが決定される。すなわち、飾り図柄と特殊図柄は、何れも特別図柄に対応するものが決定される。これにより、飾り図柄と特殊図柄は、大当り判定の結果を反映したものとなる。また、飾り図柄は、図柄変動ゲーム中に変動表示される以外に、一旦停止表示や一旦消去される。一方で、特殊図柄は、図柄変動ゲーム中は変動表示しかされないようになっている。よって、可変表示器H2において、飾り図柄が一旦停止表示や、一旦消去された場合であっても、特殊図柄が変動していれば、図柄変動ゲーム中であることを認識することができるようになっている。
また、特殊図柄には、第1特殊図柄と第2特殊図柄がある。第1の変動ゲーム中は第1特殊図柄が変動表示され、第2の変動ゲーム中は第2特殊図柄が変動表示される。すなわち、2つの特殊図柄のうち、何れの特殊図柄が変動しているかによって、実行中の図柄変動ゲームが、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームであるかを認識することができる。よって、実行されている図柄変動ゲームが、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうちの何れの図柄変動ゲームであるか分からない場合には、第1特殊図柄と第2特殊図柄の表示態様で確認することができる。
(2)ジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技で、同一の種類の特殊図柄の中から特殊図柄を決定することから、特殊図柄の表示態様からジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたか認識できないようにした。また、ジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技以外の大当り遊技では、ジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技の際に決定される特殊図柄の種類と異ならせた。すなわち、特殊図柄から、大当り遊技が開始してから最初の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様が特定することができる。具体的には、ジャンプアップ大当り遊技及び2R確変大当り遊技以外の大当り遊技(例えば、15R短縮確変大当り遊技)が付与されたときに決定される種類の特殊図柄([赤・赤])が停止表示された場合には、大当り遊技が開始してから最初に大入賞口装置29が開放されると、その開放時間が最大25秒であることを特定できる。一方、ジャンプアップ大当り遊技及び2R確変大当り遊技が付与されるときに決定される種類の特殊図柄(例えば、[青・黄])が停止表示された場合には、大当り遊技が開始してから最初に大入賞口装置29が開放されると、その開放時間が最大0.06秒であることを特定することができる。すなわち、停止表示された特殊図柄の種類から、少なくとも大当り遊技が開始してから最初の大入賞口装置29の開放時間が特定することができる。これにより、少なくともジャンプアップ大当り遊技と2R確変大当り遊技であるのか、ジャンプアップ大当り遊技及び2R確変大当り遊技以外の大当り遊技以外の大当り遊技であるのかを特定することができる。
(3)2R確変大当り遊技及びジャンプアップ大当り遊技が付与される際に決定される種類の特殊図柄と、小当り遊技が付与される際に決定される種類の特殊図柄は、異なるようにした。そして、それぞれ複数種類の特殊図柄から決定される。それとともに、小当り遊技のときに決定される種類の特殊図柄の右側と左側の色の組み合わせは、2R確変大当り遊技及びジャンプアップ大当り遊技のときに決定される種類の特殊図柄の右側と左側の色を入れ替えたものとした。そのため、2R確変大当り遊技(又は小当り遊技)の開放態様で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放されたときに、特殊図柄の表示態様からは、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、及び小当り遊技のうち、何れが付与されているのかが分かり難いようになっている。よって、確変状態が付与されたことを期待できるのか特定することは困難なため、結果的に、確変状態が付与されたことを期待させ、遊技を継続させることができる。
(4)第1の変動ゲームで付与される大当り遊技の種類と、第2の変動ゲームで付与される大当り遊技の種類と、を異ならせた。具体的には、第1の変動ゲームでは、15R特別確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、及び15R非確変大当りが付与される可能性のある種類の大当り遊技である。一方、第2の変動ゲームでは、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技が付与される可能性のある種類の大当り遊技である。
第1の変動ゲームでは、2R確変大当り遊技に当選することから、大当り遊技が付与されても賞球を獲得できないかもしれないし、獲得できたとしても少ない賞球の獲得となる。一方、第2の変動ゲームでは、賞球の獲得を期待することのできる種類の大当り遊技しか付与されない。つまり、第2の変動ゲームで大当りとなれば、第1の変動ゲームで大当りになった場合と比較して、賞球の獲得を期待することのできる大当り遊技が付与されやすい。
また、第1の変動ゲームで大当り遊技が付与され、当該大当り遊技終了後50回の図柄変動ゲームが実行されたとき入球率向上状態の付与が終了したとしても、確変状態が付与されている場合がある(15R確変秘匿大当り遊技に当選した場合)。一方で、第2の変動ゲームで大当り遊技が付与され、当該大当り遊技終了後50回の図柄変動ゲームが実行されたとき入球率向上状態の付与が終了した時点で確変状態が付与されていないことを認識することができる。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームにおいて、大当り遊技が付与されたのかを認識できなければ、当該大当り遊技終了後50回の図柄変動ゲームが実行されて入球率向上状態の付与が終了した時点で、確変状態が付与されている期待を持つことができるのか否かがわからない。
よって、図柄変動ゲーム中、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2のうち、何れの特殊図柄が変動表示されているかを確認できることで、大当り遊技が付与された際に付与され得る大当り遊技の種類、及び大当り遊技終了後の入球率向上状態の付与態様を確認することができる。
(5)15R特別確変大当り遊技が付与された場合においても、15R非確変大当り遊技が付与された場合においても、特殊図柄の種類を同一にした。つまり、大当り遊技中における大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様が同一で、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様が異なる種類の大当り遊技では、同一種類の特殊図柄が停止表示される。
一方で、飾り図柄は、飾り図柄の図柄組み合わせが[333][777]の場合、15R特別確変大当り遊技が付与されたことを認識することができる。また、飾り図柄の図柄組み合わせが[111][333][555][777]の場合、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを認識することができる。一方で、飾り図柄の図柄組み合わせが[000][222][444][666]の場合、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R短縮確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、及び15R短縮非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを特定できないようになっている。すなわち、飾り図柄の図柄組み合わせから、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを特定できる場合がある。これにより、大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かを完全に特定することができない特殊図柄よりも、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることが特定できる場合がある飾り図柄に遊技者を注目させることができる。
(6)第1特殊図柄TZ1の形を「○」とし、第2特殊図柄TZ2の形を「□」にし、それぞれ形を異ならせた。このようにすることで、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2の形を同一にする場合と比較して、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2のうち何れの特殊図柄が変動表示されているかを認識させやすくすることができる。
(7)第1特殊図柄TZ1が変動表示されているときは第2特殊図柄TZ2を停止表示し、第2特殊図柄TZ2が変動表示されているときは第1特殊図柄TZ1を停止表示するようにした。このようにすることで、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2のうち何れの特殊図柄が変動表示されているかを認識させやすくすることができる。
(8)作動ゲート23をセンター役物20の左側に配置し、センター役物20の左側に遊技球を流下させるように遊技を行わせるようにした。そして、特殊図柄を可変表示器H2の左側に表示させるようにした。このようにすることで、流下する遊技球を視認する遊技者の視界に変動する特殊図柄が入りやすくすることができる。これにより、遊技者はいつでも特殊図柄の表示態様を確認することができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、ラウンド遊技の規定ラウンド数、大入賞口装置29の1回の開閉動作に係る時間、ラウンド遊技時間を変更しても良い。
・上記実施形態において、統括制御基板31を省略し、統括制御基板31の機能を主制御基板30が担い、主制御基板30から直接、開放コマンドや閉鎖コマンドなどの大当り遊技に係るコマンドを表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34に出力するようにしても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類は、任意に変更しても良い。例えば、大当り遊技の規定ラウンド数や、入球上限個数を変更しても良い。
・上記実施形態では、可変表示器H2を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の可変表示器(演出表示装置)としても良いし、ドラム式などの機械式の可変表示器としても良い。
・上記実施形態の複数種類の大当り遊技のうち、各大当り遊技が決定される確率を変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技に対応する特殊図柄の種類を、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様に応じて異ならせても良い。このようにすることで、停止表示された特殊図柄の種類から大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かを特定することができる。
・上記実施形態において、大当り遊技に対応する特殊図柄の種類を、大当り遊技中に大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される時間毎に異ならせても良い。例えば、15R特別確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R非確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技が付与される際は、[青・青]の特殊図柄が停止表示されるようにする。一方、15R短縮確変大当り遊技、15R短縮非確変大当り遊技が付与される際は、[黄・黄]の特殊図柄が停止表示されるようにする。このようにすることで、停止表示された特殊図柄の種類から、期待することのできる獲得可能な賞球を特定することができる。
・上記実施形態において、ジャンプアップ大当り遊技及び2R確変大当り遊技が付与される際に停止表示される種類の特殊図柄と、小当り遊技が付与される際に停止表示される種類の特殊図柄を同一種類としても良い。このようにすることで、停止表示された特殊図柄の種類から、よりジャンプアップ大当り遊技、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技のうち何れが付与されたか分からないようにすることができる。
・上記実施形態において、ジャンプアップ大当り遊技が付与された際には、[赤・赤]の特殊図柄が停止表示されるようにしても良い。また、2R確変大当り遊技が付与された際においても、[赤・赤]の特殊図柄が停止表示されるようにしても良い。このようにすることで、大当りか否かを特殊図柄の表示態様からはっきりさせることができる。
・上記実施形態において、第1特殊図柄TZ1の形を「○(丸)」とし、第2特殊図柄TZ2の形を「□(四角)」としたが、同一種類の形(例えば、第1特殊図柄TZ1、第2特殊図柄TZ2ともに「△(三角)」)としても良い。
・上記実施形態において、可変表示器H2における特殊図柄の表示位置を変更しても良い。例えば、図柄変動ゲームの演出として、可変表示器H2の前まで可動可能な可動体を備えた場合、当該可動体が可動した場合であっても、視認可能な位置に特殊図柄を表示させるように、特殊図柄の表示位置を変更しても良い。このようにすることで、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームが実行されているかを確認したいときに、いつでも(可動体が可動している場合であっても)変動表示される特殊図柄を確認することができる。
・上記実施形態において、第1特殊図柄TZ1を可変表示器H2の上部に表示し、第2特殊図柄をTZ2を可変表示器H2の下部に表示させるように、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2が可変表示器H2に表示される表示位置を変更しても良い。このように、第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2を可変表示器H2において対象な位置に表示させることで、より第1特殊図柄TZ1と第2特殊図柄TZ2のうち何れが変動表示されているかを認識させやすくすることができる。
・上記実施形態において、特殊図柄の種類を変更しても良い。
・上記実施形態において、飾り図柄の図柄組み合わせを大当り遊技の種類によって異ならせたが、異ならせなくても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第1始動保留として前記保留記憶手段に記憶された当り判定用乱数の値が前記大当り判定値と一致した場合に付与される大当り遊技の種類と、前記第2始動保留として前記保留記憶手段に記憶された当り判定用乱数の値が前記大当り判定値と一致した場合に付与される大当り遊技の種類と、を異ならせた。
(ロ)前記大当り判定手段の判定結果が肯定のときに前記特別図柄決定手段が決定した特別図柄に基づいて、大当り遊技終了後に、前記大当り判定手段の判定結果が肯定となる確率が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを判定する確変判定手段を更に備え、前記大当り遊技には、前記特別入賞手段の開放態様が同一である一方で、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様が異なる種類の非確定大当り遊技があり、前記飾り図柄決定手段は、前記非確定大当り遊技が付与されるとき、前記確変判定手段の判定結果が否定の場合には、予め決められた第1飾り図柄を決定する一方、前記確変判定手段の判定結果が肯定の場合には、前記第1飾り図柄と前記第1飾り図柄とは異なる第2飾り図柄のうちどちらか一方の飾り図柄を決定し、前記特殊図柄決定手段は、前記確変判定手段の判定結果に係らず、大当り判定手段の判定結果に対応する特殊図柄を決定する。
(ハ)前記表示装置には表示させることの可能な表示領域を備え、当該表示領域の外から表示領域の一部までを可動可能な可動領域とする可動体を更に備え、前記表示制御手段は、前記表示領域のうち、前記可動領域と当該表示領域が一致しない部分の表示領域に、前記特殊図柄を表示させる。