JP5829237B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP5829237B2
JP5829237B2 JP2013152153A JP2013152153A JP5829237B2 JP 5829237 B2 JP5829237 B2 JP 5829237B2 JP 2013152153 A JP2013152153 A JP 2013152153A JP 2013152153 A JP2013152153 A JP 2013152153A JP 5829237 B2 JP5829237 B2 JP 5829237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
control unit
winning
game
lottery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013152153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015019980A (ja
Inventor
合 伊藤
合 伊藤
卓郎 永縄
卓郎 永縄
明徳 山本
明徳 山本
誠久 江尻
誠久 江尻
哲雄 瀬下
哲雄 瀬下
純子 豊川
純子 豊川
直人 和田
直人 和田
昌平 生田
昌平 生田
義貴 山内
義貴 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoraku Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kyoraku Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoraku Industrial Co Ltd filed Critical Kyoraku Industrial Co Ltd
Priority to JP2013152153A priority Critical patent/JP5829237B2/ja
Publication of JP2015019980A publication Critical patent/JP2015019980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5829237B2 publication Critical patent/JP5829237B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、特別図柄の変動表示を経て大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。また、遊技機では、遊技者による遊技球の遊技に伴って、画像表示部での表示や各種のランプの点灯、スピーカによる音響等の各種の演出が行われる。そして、特別図柄の変動表示(抽選結果の報知)中に、さらに遊技球が始動口に入球すると、この入球を契機として取得された乱数が記憶装置に記憶され、保留球が保留される。このようにして保留された保留球は、保留された順に処理(特別図柄の変動表示)がなされる。
このような保留球による各種の演出として、従来から種々の構成・態様が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に始動保留球の記憶数を記憶可能な保留球数記憶手段と、予告演出を実行するか否かを判定し、判定結果が肯定である場合に、始動保留球の記憶数に基づき予告演出の実行回数を判定する予告判定手段と、予告判定手段が判定した実行回数に応じて予告演出を実行させるように予告手段を制御可能な予告制御手段と、実行される予告演出の連続回数を計数し、連続回数が所定の回数に達しているか否かを判定する回数判定手段と、回数判定手段により予告演出の連続回数が所定の回数に達していると判定された場合、予告制御手段による予告演出の実行を制限する実行制限手段とを備えた遊技機が開示されている。
特開2004−283544号公報
ここで、遊技球による遊技を長く継続していると遊技者の集中力等を維持させることが難しくなる。そのため、遊技者の集中力等の維持を図るべく、このような先読み演出を利用することが考えられる。しかしながら、従来から提案されている遊技機での先読み演出では、遊技者の集中力等の維持を十分に図ることが困難であった。
本発明は、遊技者が遊技する際に遊技の興趣性を更に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、第1の始動口121での入賞を第1の検出手段211が検出すると大当たり抽選を第1の抽選手段231が行うと共に第2の始動口122での入賞を第2の検出手段212が検出すると大当たり抽選を第2の抽選手段231が行い、当該大当たり抽選の結果を示す図柄表示および当該図柄表示の前に図柄が変動する変動表示を行う遊技機100であって、前記第1の検出手段211により検出される入賞に対応して行われる前記第1の抽選手段231の大当たり抽選が保留される保留球の発生についての保留球発生情報を取得する取得手段231と、前記取得手段231により取得した前記保留球発生情報に係る入賞について前記第1の抽選手段231による大当たり抽選が行われる前に当該大当たり抽選の結果を判定する事前判定手段231と、前記事前判定手段231による判定が所定の場合に当該変動まで連続する複数の変動表示にわたって行われる特定演出における終局の演出態様を決定する決定手段301と、前記特定演出を、複数の変動表示の際に演出態様が変化し前記決定手段301により決定される前記終局の演出態様に当該変動で移行するように実行する実行手段301と、を備え、前記実行手段301は、前記特定演出の実行中に前記第2の検出手段212により検出される入賞に基づく変動表示を契機として当該特定演出の実行を中止して当該特定演出の実行前の状態に戻し、かつ当該変動で当該特定演出での前記終局の演出形態に移行させることを特徴とするものである。
ここで、前記実行手段により実行される前記特定演出は、当該変動に至るまでに段階的に進行する演出であることを特徴とすることができる。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、遊技者が遊技する際に遊技の興趣性を更に高めることが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 本実施の形態の遊技制御部の主要動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図19の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図19の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図19の当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図19のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図19の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のRAMの構成例を説明するブロック図である。 演出制御部のRAMの構成例を説明するブロック図である。 事前判定処理で用いられる乱数の構成例を示す図である。 事前判定処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部の動作の一部を示すフローチャートである。 事前判定コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出実行コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 点灯数増加演出コマンド処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部での演出制御処理の内容を示すフローチャートである。 点灯数増加演出の具体的な第1の態様を説明する図である。 点灯数増加演出の具体的な第2の態様を説明する図である。 点灯数増加演出の具体的な第3の態様を説明する図である。 点灯数増加演出の具体的な第4の態様を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
通常の確率で大当たり抽選を行う低確率状態と、低確率状態よりも高い確率で大当たり抽選を行う高確率状態とを有している。なお、所定の条件において低確率状態と、高確率状態とのいずれかの状態に制御される。また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。なお、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。ここで、時短状態とは、たとえば、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する、のいずれか一つまたはすべての組合せによって制御される。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていてもよい。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。
図2は、パチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、2個のLEDを配列した表示装置で構成されている。2個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さらにLEDを設け、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知してもよい。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2の(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能であり、また、演出ボタン161を操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
なお、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する制御を行う。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
乱数取得部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、特別図柄判定部234による判定に用いられる。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、図17に示すような乱数テーブルを用いて、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことを言う。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短状態および高確率状態の両方の状態を有する時短高確率遊技状態となる大当たり、時短状態および低確率状態の両方の状態を有する時短低確率遊技状態となる大当たり、時短無状態および高確率状態の両方の状態を有する時短無高確率遊技状態となる大当たり、時短無状態および低確率状態の両方の状態を有する時短無低確率遊技状態となる大当たりが有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが例えば15回繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが例えば15回繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が15回行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が時短高確率遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても時短高確率遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が時短無低確率遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても時短無低確率遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。ここでは、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。
普通図柄変動制御部237は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。同図を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
乱数更新処理(ステップ501)では、遊技制御部200の乱数制御部242は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(ステップ502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の乱数取得部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄判定部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(ステップ503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(ステップ504)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(ステップ505)では、遊技制御部200の賞球処理部240は、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップ602でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(ステップ603)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態か低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちステップ605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(ステップ607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップ608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(ステップ608でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップ608でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(ステップ609)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のステップ604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ611)。この事前判定処理の内容は、上記のステップ605と同様である。この事前判定処理も、事前判定に基づく予告演出を行わないパチンコ遊技機100においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップ702でYes)、次に遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(ステップ703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
ステップ704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、ステップ703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップ801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(ステップ803)。保留数U2が1以上である場合(ステップ803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(ステップ804)。一方、保留数U2=0である場合は(ステップ803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(ステップ805)。保留数U1が1以上である場合(ステップ805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(ステップ806)。一方、保留数U1=0である場合は(ステップ805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(ステップ816)。
ステップ804またはステップ806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(ステップ807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(ステップ816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(ステップ808、809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
ステップ802で特別図柄変動中と判断された場合(ステップ802でYes)、またはステップ811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ812)。すなわち、ステップ810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をステップ808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(ステップ813)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(ステップ902でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(ステップ903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図6のステップ604または610で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
ステップ901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(ステップ902でNo、ステップ905でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ906)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(ステップ902、ステップ905でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のステップ902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
一方、大当たりしなかった場合(ステップ1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(ステップ1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図6のステップ604またはステップ610で取得した変動パターン乱数値およびステップ1002、1005、1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(ステップ1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後変動パターン選択部235は、ステップ1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(ステップ1008)。ステップ1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のステップ811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(ステップ1101でNo)またはステップ1104で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(ステップ1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(ステップ1105)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(ステップ1105でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(ステップ1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(ステップ1107)。そして、抽選回数X=0であれば(ステップ1107でYes)、確変フラグをOFFにする(ステップ1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(ステップ1105でNo)またはステップ1108で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(ステップ1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1109)。そして、大当たりだった場合(ステップ1109でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(ステップ1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、ステップ1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、ステップ1109でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(ステップ1110でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(ステップ1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(ステップ1110でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(ステップ1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
ステップ1111またはステップ1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1113)。また、遊技制御部200は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1114)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1114)。
一方、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(ステップ1109でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(ステップ1115)。小当たりでなかった場合は(ステップ1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
ステップ1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(ステップ1117)。ここで、オープニング動作の内容は、ステップ1111、1112の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作の何れかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(ステップ1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(ステップ1202)、客待ちフラグをONにする(ステップ1203)。ステップ1202でセットされた客待ちコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(ステップ1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(ステップ1301でNo)、次に普通図柄変動制御部237は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(ステップ1302)。普通図柄変動中でない場合(ステップ1302でNo)、次に普通図柄変動制御部237は、普通図柄の未変動分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(ステップ1303)。保留数G=0である場合は(ステップ1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップ1303でYes)、普通図柄変動制御部237は、保留数Gの値を1減算し(ステップ1304)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1305)。当選したか否かは、図7のステップ704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部237は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(ステップ1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部237は、普通図柄の変動時間の設定を行う(ステップ1307)。この変動時間は、図11におけるステップ1104、1114、後述の図15におけるステップ1504、1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、ステップ1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部237は、ステップ1307の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(ステップ1308)。
ステップ1308で普通図柄の変動を開始した後、またはステップ1302で普通図柄変動中と判断された場合(ステップ1302でYes)、普通図柄変動制御部237は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ1309)。すなわち、ステップ1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(ステップ1309でYes)、普通図柄変動制御部237は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(ステップ1310)。そして、普通図柄変動制御部237は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1311)。当選したならば(ステップ1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(ステップ1312)。一方、抽選にはずれたならば(ステップ1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(ステップ1402でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(ステップ1403でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動設定を行い(ステップ1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(ステップ1405)、大入賞口125の作動ラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(ステップ1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(ステップ1407)。
ステップ1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部238は、ステップ1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(ステップ1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(ステップ1408でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(ステップ1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(ステップ1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(ステップ1409でYes)、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(ステップ1410)。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rがステップ1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(ステップ1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1411でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(ステップ1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(ステップ1417でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(ステップ1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(ステップ1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
ステップ1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(ステップ1402でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング中か否かを判断する(ステップ1415)。そして、エンディング中であるならば(ステップ1415でYes)、上記ステップ1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(ステップ1415でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(ステップ1416)。そして、作動中でないならば(ステップ1416でNo)、上記ステップ1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(ステップ1416でYes)、上記ステップ1408以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(ステップ1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501でNo、1502でYes、ステップ1503でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501、1502でNo、ステップ1506でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(ステップ1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(ステップ1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(ステップ1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501、1502、ステップ1506でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(ステップ1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(ステップ1602でNo)、電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(ステップ1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(ステップ1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるステップ1104、1114、図15におけるステップ1504、1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、ステップ1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短遊技状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
ステップ1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(ステップ1602でYes)、またはステップ1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部239は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(ステップ1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(ステップ1605でYes)、電動チューリップ動作制御部239は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の判定(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の判定の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の判定の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の判定の構成例、図17(d)には当たり乱数の判定の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、パチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の大当たりと高確率状態の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態)、低確率図柄Bは短当たり(低確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確率時短遊技状態)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、所定の初期値から始まって、図5に示す乱数更新処理(ステップ501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では1009)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、ステップ1802で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図18(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(ステップ1811)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(ステップ1812)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信を行う(ステップ1813)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303(図3参照)に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(ステップ1901でNo)、またはステップ1903の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(ステップ1904)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ811)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(ステップ1901およびステップ1904でNo)、またはステップ1905の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(ステップ1906)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ814)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904およびステップ1906でNo)、またはステップ1907の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(ステップ1908)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(ステップ1118)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906およびステップ1908でNo)、またはステップ1909の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(ステップ1910)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(ステップ1413)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906、ステップ1908およびステップ1910でNo)、またはステップ1911のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(ステップ1912)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図20は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。何れの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
図21は、図19の演出選択処理(ステップ1905)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
詳述しないが、ステップ2104における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図18のステップ1801において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図22は、図19の変動演出終了中処理(ステップ1907)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303(図3参照)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(ステップ2203でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(ステップ2205)。モードフラグが0でない場合(ステップ2205でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(ステップ2206)、Mの値が0になったか否かを調べる(ステップ2207)。Mの値が0になったならば(ステップ2207でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(ステップ2208)。
ステップ2205でモードフラグが0であった場合(ステップ2205でYes)、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合(ステップ2207でNo)、またはステップ2208でモードフラグを0に設定した後、あるいはステップ2204でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(ステップ2209)。ここで、図20を参照すると、ステップ2204でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、ステップ2205でモードフラグが0であった場合およびステップ2208でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図23は、図19の当たり演出選択処理(ステップ1909)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
図24は、図19のエンディング演出選択処理(ステップ1911)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2403)。
図25は、図19の客待ちコマンド受信処理(ステップ1912)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(ステップ2504でYesまたはステップ2503でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(ステップ2505)。タイムアップしていない場合(ステップ2505でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(ステップ2505でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(ステップ2506)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(ステップ2507)。
以上のようにして客待ちコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図26は、演出ボタン処理(図18(b)のステップ1812)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン等が操作されたならば(ステップ2601でYes)、演出制御部300は、演出ボタン等の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303(図3参照)にセットして演出ボタン処理を終了する(ステップ2602)。
この後、演出制御部300は、図18(b)のコマンド送信処理(ステップ1813)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔保留先読み〕
以下、本実施の形態による保留先読みについて説明する。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、いわゆる保留先読みおよびこの保留先読みの結果を報知する先読み報知演出を行う。
保留先読みとは、図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に、特別図柄処理における各種の判定と同様の判定(事前判定)を行うものである。すなわち、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入球(始動口入賞)すると、遊技制御部200において、大当たり判定処理等を行うための各種の乱数が取得される(図6のステップ604、610参照)。このとき、他の始動口入賞に伴う特別図柄処理により特別図柄の変動表示が行われていると、今回の始動口入賞に伴う特別図柄処理は直ちには行われずに保留される(図8参照)。保留された保留球に関しては、特別図柄の変動表示が終了するたびに、保留された順(入賞順)に特別図柄処理が行われる。ただし、第2始動口入賞に伴う特別図柄処理は第1始動口入賞に伴う特別図柄処理に優先して処理される。
一方、これとは別に、先読み報知演出に用いるための保留先読み(事前判定)が、図柄変動開始時まで待つことなく直ちに行われる(図6のステップ605、611参照)。
〔保留先読みを行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
このような保留先読みを実行するために、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303は、以下のような構成を有する。
図27は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。同図の(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、(b)は、(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
同図の(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、同図の(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、大当たりに当選した際の変動回数Nが記憶される領域と、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、を有する。また、記憶部204a〜204hの各々は、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数およびリーチ乱数が記憶される。また、記憶部204a〜204hの各々は、事前判定情報が記憶される領域を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図6のステップ605、611参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図8参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、当たりの種類(大当たり、小当たり、はずれ)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのかといったことを示すための情報である。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hのいずれにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図28は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図28の(a)は、保留記憶領域305、306および点灯個数記憶領域307の構成を示すブロック図であり、(b)は、(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図28の(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、同図の(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して後述する先読み結果の報知コマンドの有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば上記3つの保留球に対して事前判定処理(図6のステップ605、611および後述の図29参照)が行われ、3番目の保留球に対して報知コマンドがセットされた場合、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において保留球に関して、事前判定の結果を含む情報(保留球情報)を記憶する保留球情報記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、大当たり抽選を行う抽選手段であり、事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、先読み報知演出を行う演出制御手段である。
さらに説明すると、図28の(a)に示すように、RAM303は、遊技盤110に配設されている4つの太鼓ランプ部11,12,13,14(例えば図36参照)のうちいくつが点灯しているかという点灯中の数(0〜4)である点灯個数を記憶する点灯個数記憶領域307を備えている。
なお、これらの太鼓ランプ部11〜14は、太鼓をモチーフにしたものであり、盤ランプ116として演出に用いられる。太鼓ランプ部11〜14の点灯/消灯および発光色の制御は、演出制御部300からのコマンドに応じてランプ制御部320(図3参照)により行われる。
〔事前判定処理〕
ここで、保留先読みの場合の事前判定処理(図6のステップ605,611参照)について詳細に説明する。
まず、事前判定処理での乱数による判定の手法について説明する。
図29は、本実施の形態に係る事前判定処理で用いられる乱数の構成例を示す図である。
同図の(a)には事前判定処理での大当たり乱数の構成例、(b)には事前判定処理での図柄乱数の構成例、(c)には事前判定処理でのリーチ乱数の構成例が、それぞれ示されている。
同図の(a)を参照すると、大当たり乱数は、低確率遊技状態(通常遊技状態)である場合と高確率遊技状態(確変遊技状態)の場合の2種類が設定されている。乱数の値の範囲はいずれも0〜600の601個である。さらには、大当たり乱数は、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで、それぞれ大当たりのときと小当たりのときの2種類が設定されている。すなわち、事前判定処理の際に用いられる乱数判定テーブルとして、低確率遊技状態での大当たり乱数の判定に用いられる低確率時乱数判定テーブルと、高確率遊技状態での大当たり乱数の判定に用いられる高確率時乱数判定テーブルと、が用意されている。
そして、低確率遊技状態の場合、大当たり当選値および小当たり当選値のいずれも2つ設定され、大当たり当選確率は2/601であり、小当たり当選確率もまた2/601である。また、高確率遊技状態の場合、大当たり当選値は20個設定され、大当たり当選確率は20/601であり、また、小当たり当選値は2個設定され、小当たり当選確率は2/601である。すなわち図示の例では、確変遊技状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率遊技状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、大当たり当選確率が10倍となる。
なお、本実施形態においては、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルのいずれも、小当たり当選値が50と100である。このため、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかとは関係なく、大当たり乱数が50または100であった場合に小当たりと判定される。
同図の(b)には、第1始動口入賞による大当たり時の図柄乱数と、第2始動口入賞による大当たり時の図柄乱数と、小当たり時の図柄乱数と、が示されている。
同図の(b)を参照すると、第1始動口入賞による大当たりの種類として、高確率時短付き長当たり、通常時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短無し短当たり、および、通常時短無し短当たりの6種類が用意されている。乱数の値の範囲は0〜250の251個である。そして、高確率時短付き長当たりに、0〜100の値が割り当てられているので、第1始動口入賞の保留先読みを行う場合に高確率時短付き長当たりである確率は101/251となる。また、通常時短付き長当たりに101〜150の値が割り当てられているので、第1始動口入賞の保留先読みを行う場合に通常時短付き長当たりである確率は50/251となる。また、高確率時短付き短当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短無し短当たり、および、通常時短無し短当たりにはそれぞれ、151〜175,176〜200,201〜225,226〜250の値が割り当てられているので、その確率はいずれも25/251となる。
また、同図の(b)を参照すると、第2始動口入賞による大当たりの種類として、高確率時短付き長当たり、および、通常時短付き長当たりの2種類が用意されている。乱数の値の範囲は0〜250の251個である。そして、高確率時短付き長当たりに、0〜150の値が割り当てられているので、第2始動口入賞の保留先読みを行う場合に高確率時短付き長当たりである確率は151/251となる。また、通常時短付き長当たりに、151〜250の値が割り当てられているので、第2始動口入賞の保留先読みを行う場合に通常時短付き長当たりである確率は100/251となる。
ここで、第2始動口入賞による大当たり時に、高確率時短付き長当たりまたは通常時短付き長当たりのいずれかのみに当選するように制御する理由を以下説明する。
すなわち、非時短遊技状態においては、第2始動口122にほとんど遊技球が入球しない。言い換えれば、非時短遊技状態においては、大当たりの抽選のほとんどが、第1始動口121に遊技球が入球したことを契機として行われる。したがって、非時短遊技状態において、6種類の大当たりのうちのいずれかが当選するようにすることで、遊技の興趣性を高めるようにしている。
その一方で、仮に、第2始動口122に遊技球が入球した場合も6種類の大当たりが当選するようにしてしまうと、時短遊技状態を設けたことによって遊技者の遊技に対する意欲をかえって減退させてしまうおそれがある。例えば、高確率時短付き短当たりに当選して時短遊技状態となった場合に、さらに通常時短付き短当たりや通常時短無し短当たりに当選してしまうと、高確率時短付き短当たりに当選したことによる遊技価値を享受することができず、遊技に対する遊技者の意欲が一気に減退してしまう。また、例えば、高確率時短付き短当たりに当選して時短遊技状態となった場合に、再度いずれかの「短当たり」に頻繁に当選することとなれば、遊技者は多量の賞球を獲得するという遊技の最大の目的を達成することがなかなかできず、遊技に対する意欲が一気に減退しかねない。このような事態が、時短遊技状態においては頻繁に発生することとなる。
そこで、かかる事態が頻繁に発生することがないよう、第2始動口入賞については、高確率時短付き長当たりまたは通常時短付き長当たりのいずれかのみに当選するようにしたのである。
また、同図の(b)を参照すると、小当たり時における小当たりの種類として、小当たりAおよび小当たりBの2種類が用意されている。乱数の値の範囲は0〜250の251個である。そして、小当たりAに、0〜120の値が割り当てられているので、第1始動口入賞ないし第2始動口入賞での保留先読みを行う場合に小当たりAである確率は121/251となる。また、小当たりBに、121〜250の値が割り当てられているので、その確率は130/251となる。
なお、小当たりAおよび小当たりBは、その後に実行される小当たり遊技の内容は全く同じであり、異なる点としては、小当たりAの場合に特別図柄表示器221,222(図3参照)に停止表示される特別図柄と小当たりBの場合に特別図柄表示器221,222に停止表示される特別図柄とが別のものであることである。
また、図29の(c)を参照すると、リーチ乱数の値の範囲は0〜250の251個である。そして、リーチ有りの場合とリーチ無しの場合とがリーチ乱数判定テーブルとして用意されている。すなわち、リーチ有りに、0〜24の値が割り当てられ、リーチ無しに、25〜250の値が割り当てられている。したがって、第1始動口入賞ないし第2始動口入賞での保留先読みを行う場合にリーチ有りである確率は25/251となり、リーチ無しである確率は226/251となる。
さらに説明すると、大当たり乱数がハズレであると判定された場合にのみ、リーチ乱数判定テーブルに基づいてリーチ乱数の判定を行う。そして、上述したように、ハズレ時には、リーチ無し演出が実行される確率が高くなる一方で、遊技者に期待感を与えるいわゆるガセリーチ演出が10%程度の確率で実行されることとなる。その一方で、大当たり時および小当たり時には、必ずリーチ有り演出が実行されるため、本実施形態においては、リーチ乱数が取得されるものの、当該リーチ乱数の判定は行わないこととしている。
なお、リーチ乱数によって決定されるリーチ有り演出、リーチ無し演出というのは、画像表示部114において行われる演出の態様を示すものである。すなわち、特別図柄の変動表示中には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されており、特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、これら図柄がスクロールを開始する。
そして、リーチ有り演出においては、スクロールの開始後、所定時間経過後にスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示するとともに、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出のなかには、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が含まれている。一方、リーチ無し演出は、リーチ有り演出とは異なり、遊技者に期待感を与えるような演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示するものである。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
〔遊技制御部による事前判定処理〕
図30は、本実施の形態に係る事前判定処理(図6のステップ605,611)の内容を示すフローチャートである。
図30に示すフローチャートでは、遊技制御部200のCPU201は、内部状態が高確率遊技状態か否かを判断し(ステップ3001)、高確率状態であると判断すると(ステップ3001でYes)、始動口スイッチ処理(図6参照)において獲得した大当たりの抽選の権利が、現在の高確率遊技状態に移行してから、何回目の大当たりの抽選の権利に相当するものであるのかを判断する。
すなわち、以後の遊技状態が高確率遊技状態となる大当たり(高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たり)の当選が確定すると、大当たりに当選した際の変動回数Nが、基準回数Mに設定される。例えば、電源をONしてから200回目の大当たりの抽選(特別図柄の変動表示)によって、「高確率時短付き長当たり」に当選した場合には、RAM203に「200」というデータが記憶され、それに伴って、内部状態が高確率遊技状態となる。したがって、電源をONしてから、201回目に行われる大当たりの抽選は、高確率遊技状態に移行してから、1回目の大当たりの抽選に相当し、同様に、210回目に行われる大当たりの抽選は、高確率遊技状態に移行してから、10回目の大当たりの抽選に相当することとなる。このように、始動口スイッチ処理(図6参照)によって取得した大当たりの抽選の権利が、高確率遊技状態に移行してから何回目の大当たりの抽選に相当するのかを演算する。具体的には、CPU201が変動回数Nから基準回数Mを減算することによって演算値Zを取得する(ステップ3002)。
そして、CPU201は、演算値Zが所定回数X以下であるか否かを判断する(ステップ3003)。ここでいう所定回数Xというのは、高確率時当たり判定用テーブルに基づいて大当たり乱数が判定される上限回数である。
ここで、本実施形態においては、以後の遊技状態が高確率遊技状態となる大当たりに当選すると、以後、100回を上限として、大当たり乱数の判定が高確率時当たり判定用テーブルに基づいて行われる。したがって、本実施形態においては、所定回数Xは100と設定されることとなり、演算値Zが100以下であるか否かを判断することとなる。
すなわち、始動口スイッチ処理(図6参照)によって取得した大当たり乱数が、高確率時当たり判定用テーブルに基づいて判定されるのか、それとも、高確率遊技状態が終了して低確率時当たり判定用テーブルに基づいて判定されるのかを、ここで判断することとなる。
例えば、電源をONしてから200回目の大当たりの抽選(変動回数N=200)によって高確率時短付き短当たりに当選したとする。その後、高確率遊技状態になってから98回の大当たりの抽選が行われ、いまだ大当たりに当選していない状況で、変動回数N=299の保留A、変動回数N=300の保留B、変動回数N=301の保留Cが、RAM203に記憶されたとする。このとき、基準回数M=200と設定されているため、保留Aは演算値Z=99となり、保留Bは演算値Z=100となり、保留Cは演算値Z=101となる。したがって、保留Aおよび保留Bはステップ3003で「YES」と判断され、保留Cはステップ3003で「NO」と判断される。
このように、ステップ3002およびステップ3003の処理によって、現在の内部状態ではなく、あくまでも特別図柄処理時の内部状態に基づいて、大当たりの判定を行うことが可能となる。したがって、高確率遊技状態から低確率遊技状態へと遊技状態が変化する場合にも、正確な判定結果を導き出すことができる。
CPU201は、演算値Zが所定回数X以下であると判断すると(ステップ3003でYes)、以後の内部状態を低確率遊技状態に変更する「大当たり」に係る事前判定情報が、始動口スイッチ処理(図6参照)の開始前に記憶されているか否かを判断する(ステップ3004)。例えば、始動口スイッチ処理(図6参照)のステップ605において、記憶領域204の第5記憶部204e(図27参照)に乱数を記憶した場合には、第1記憶部204a〜第4記憶部204d(図27参照)に、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、通常時短無し短当たりのいずれかに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判断する。すなわち、始動口スイッチ処理(図6参照)において留保された保留球よりも先に消化される保留球に、遊技状態を低確率遊技状態に変更するものがあるかを判断する。なぜなら、このような保留球が先に留保されているとなれば、始動口スイッチ処理(図6参照)において留保された保留球を消化するときに、遊技状態が低確率遊技状態になってしまうからである。
したがって、ステップ3004でYesと判断した場合には、高確率時乱数判定テーブルを選択し(ステップ3006)、また、ステップ3004でNoと判断した場合には、低確率時乱数判定テーブルを選択する(ステップ3007)。
ここで、現在の遊技状態が低確率遊技状態である場合(ステップ3001でNo)や、現在の遊技状態が高確率遊技状態であっても演算値Zが所定回数Xを超えていると判断した場合(ステップ3003でNo)には、次のような処理を行う。すなわち、CPU201は、RAM203の記憶領域204(図27参照)に、以後の遊技状態を高確率遊技状態に変更する大当たりに係る事前判定情報が、始動口スイッチ処理(図6参照)の開始前に記憶されているか否かを判断する(ステップ3005)。例えば、始動口スイッチ処理(図6参照)のステップ605において、記憶領域204の第6記憶部204f(図27参照)に乱数を記憶した場合には、第1記憶部204a〜第5記憶部204e(図27参照)に高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりのいずれかに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判断する。すなわち、始動口スイッチ処理(図6参照)において留保された保留球よりも先に消化される保留球に、内部状態を高確率遊技状態に変更するものがあるかを判断する。なぜなら、このような保留球が先に留保されているとなれば、始動口スイッチ処理において留保された保留球を消化するときに、内部状態が高確率遊技状態になってしまうからである。
したがって、ステップ3005でNoと判断した場合には、低確率時乱数判定テーブルを選択し(ステップ3007)、Yesと判断した場合には、高確率時乱数判定テーブルを選択する(ステップ3006)。
なお、詳しくは図示しないが、ステップ3004およびステップ3005において、仮に、以後の遊技状態を高確率遊技状態に変更する大当たりと、以後の遊技状態を低確率遊技状態に変更する大当たりとが記憶領域204(図27参照)に記憶されている場合には、これら2つの大当たりのうち、後に消化される保留球に係る事前判定情報に基づいた判断を行う。例えば、第1記憶部204a(図27参照)に高確率時短付き長当たりに係る事前判定情報が記憶され、第3記憶部204c(図27参照)に通常時短付き長当たりに係る事前判定情報が記憶されているとする。この場合には、第3記憶部204c(図27参照)に記憶された事前判定情報に基づいて判断するため、ステップ3004においてはYesと判断し、ステップ3005においてはNoと判断する。
このように、ステップ3004およびステップ3005の処理によって、特別図柄処理の際の内部状態に基づいて、大当たりの判定を行うことが可能となる。したがって、高確率遊技状態から低確率遊技状態へと内部状態が変化する場合や、低確率遊技状態から高確率遊技状態へと内部状態が変化する場合にも、正確な事前判定の結果を導き出すことができる。
そして、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルのうち選択されたテーブルに基づいて各乱数の判定が行われ(ステップ3008)、その判定結果を事前判定情報として記憶領域204(図27参照)に記憶する(ステップ3009)。そして、その判定結果が大当たりまたは小当たりであったか否かを判断し(ステップ3010)、大当たりまたは小当たりであった場合には(ステップ3010でYes)、予兆コマンドをセットし(ステップ3011)、また、ハズレであった場合(ステップ3010でNo)には、通常コマンドをセットする(ステップ3012)。これにより、事前判定処理が終了する。なお、セットされた事前判定コマンドは、出力処理(図5のステップ506参照)において演出制御部300に送信される。
ここで、これらの事前判定コマンドは、新たに留保されて第1保留U1または第2保留U2の保留個数が変更されたという情報を演出制御部300に送信するものであり、また、事前判定した結果が大当たり、小当たり、ハズレのいずれであるかという情報が含まれている。また、事前判定コマンドは、太鼓ランプ部11,12,13,14(例えば図36参照)を用いた段階的な演出を行うか否かを通知する情報もまた含まれる。
〔演出制御部の動作〕
次に、遊技制御部200から送信される各コマンドに対応して演出制御部300が行う動作を説明する。具体的には、本実施の形態では、演出制御部300は、事前判定コマンド受信処理、演出実行コマンド受信処理および演出制御処理を行う。これらの処理は、演出制御部300のCPU301がROM302に格納されているプログラムの読み出しを行い、そのプログラムにより実行されるものである。
図31は、演出制御部300の動作の一部を示すフローチャートである。なお、出力処理(図5のステップ506参照)により遊技制御部200から送信された各種のコマンドは、演出制御部300のRAM303に設けられた不図示のコマンド記憶部にいったん記憶される。そして、演出制御部300のCPU301は、不図示のコマンド記憶装置に記憶されたコマンドを所定の間隔で見に行くと共に、記憶されている各コマンドに基づいて演出を制御する。
演出制御部300は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図31に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。同図を参照すると、事前判定コマンド受信処理、演出実行コマンド受信処理および演出制御処理が順次実行される(ステップ3101〜3103)。
図31に示すように、演出制御部300は、遊技制御部200から事前判定コマンドを受信すると事前判定コマンド受信処理を行い(ステップ3101)、遊技制御部200から演出実行コマンドを受信すると演出実行コマンド受信処理を行う(ステップ3102)。そして、演出制御部300は、その後に演出制御処理を行う(ステップ3103)。
なお、これら事前判定コマンド受信処理、演出実行コマンド受信処理および演出制御処理の詳細な内容については後述する。
〔演出制御部による事前判定コマンド受信処理〕
図32は、演出制御部300での事前判定コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートでは、CPU301は、不図示のコマンド記憶部に事前判定コマンドが記憶されているか否かを判断する(ステップ3201)。事前判定コマンドが記憶されていると判断すると(ステップ3201でYes)、CPU301は、RAM303の第1保留記憶領域305ないし第2保留記憶領域306の保留フラグ記憶領域(図28参照)にて保留フラグをONする(ステップ3202)。
なお、事前判定コマンドが記憶されていない場合(ステップ3201でNo)には、事前判定コマンド受信処理を終了する。
次に、CPU301は、RAM303の第1保留記憶領域305ないし第2保留記憶領域306のいずれかの記憶部305a〜305d,306a〜306d(図28参照)に予兆フラグがONされているか否かを判断する(ステップ3203)。その結果、CPU301は、いずれかの記憶部305a〜305d,306a〜306d(図28参照)に予兆フラグがONされていると判断した場合(ステップ3203でYes)には、保留数予兆表示コマンドをセットする(ステップ3204)。
その一方で、いずれの記憶部305a〜305d,306a〜306d(図28参照)にも予兆フラグがONされていないと判断した場合(ステップ3203でNo)には、保留数通常表示コマンドをセットする(ステップ3205)。
なお、これらのコマンドは、演出制御処理において、保留数を遊技者に報知するためのものであり、第1保留U1および第2保留U2に係る情報を有している。また、保留数予兆コマンドには、いずれの記憶部に予兆フラグがONされているのかという情報も有している。
このようにしてコマンドをセットしたら、事前判定コマンド受信処理を終了する。
〔演出制御部による演出実行コマンド受信処理〕
図33は、演出制御部300での演出実行コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートでは、演出制御部300のCPU301は、RAM303に演出実行コマンドが記憶されているか否かを判断する(ステップ3301)。ここにいう演出実行コマンドとは、特別図柄処理(図5のステップ503参照)により生成されるものをいい、少なくとも「大当たり」「小当たり」「ハズレ」の大当たりの判定結果に係る情報と、特別図柄の変動時間および演出の態様(リーチ有り演出かリーチ無し演出か)と、に係る情報を有する。より具体的に説明すると、演出実行コマンドは、これから変動表示が開始される特別図柄の内容、すなわち、大当たり、小当たり、ハズレのいずれに係る特別図柄の変動表示が開始されるのかという情報を有する。また、演出実行コマンドは、この特別図柄の変動表示の際に行われる演出が、リーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか、さらにはそのリーチ演出の時間に係る情報を有する。
CPU301は、事前判定コマンドが記憶されていると判断すると(ステップ3301でYes)、ROM302に格納された複数の演出テーブルの中から、演出実行コマンドに基づいて一の演出テーブルを選択する(ステップ3302)。
なお、演出制御部300のROM302には、長当たり演出テーブル、短当たりおよび小当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブルが格納されている。
その後、CPU301は、0〜250の乱数の中から一の乱数を無作為に抽出して取得し(ステップ3303)、選択された演出テーブルに基づいてその乱数を判定する。この演出テーブルにおいては、乱数と演出パターンとが対応付けられており、乱数に応じて多数の演出パターンの中から一の演出パターンを決定する。これにより、CPU301は、演出内容を決定する(ステップ3304)。より具体的には、画像表示部114における装飾図柄パターン、可動役物115の動作パターン、盤ランプ116と枠ランプ157の照射パターン、スピーカ156から出力する音声パターンがそれぞれ決定される。
また、乱数判定の際には、盤ランプ116(図3参照)としての太鼓ランプ部11〜14(図36参照)を用いた演出である点灯数増加演出を行うか否かがCPU301により決定される。点灯数増加演出は、所定条件(例えば、図柄変動時間が短縮されて2秒または4秒である場合(短縮変動))の下で、乱数判定が大当たりの場合のみならず、大当たり以外の場合にも行うこと(所謂ガセ)が考えられる。付言すると、既に点灯数増加演出を実行中の場合には、かかる点灯数増加演出の実行についての決定を行わない。
なお、例えば点灯数増加演出の実行中であることを示すフラグをRAM303に格納し、かかるフラグに応じて制御することが考えられる。
このようにして、特別図柄の変動表示中に行われる演出パターンが決定した後に、CPU301は、決定された演出パターンに係る演出確定コマンドをセットする(ステップ3305)。そして、CPU301は、RAM303の保留記憶領域305,306のシフト処理を行う(ステップ3306)。例えば、受信した演出実行コマンドが第1保留U1に係る場合には、第4記憶部305dに記憶されているフラグを第3記憶部305cにシフトして記憶する。そして、第3記憶部305cに記憶されているフラグを第2記憶部305bにシフトして記憶し、第2記憶部305bに記憶されているフラグを第1記憶部305aにシフトして記憶する。なお、この場合には、第1記憶部305aに記憶されているフラグは消去する。
CPU301は、保留記憶領域305,306のいずれかの記憶部305a〜305d,306a〜306dに予兆フラグがONされているか否かを判断する(ステップ3307)。いずれかの記憶部305a〜305d,306a〜306dに予兆フラグがONされていると判断した場合(ステップ3307でYes)には、CPU301は保留数予兆表示コマンドをセットする(ステップ3308)。そうでないと判断した場合(ステップ3308でNo)には、保留数通常表示コマンドをセットする(ステップ3309)。これらのコマンドは、演出制御処理において保留数を遊技者に報知するためのものであり、第1保留U1の保留数および第2保留U2の保留数に係る情報を有する。また、保留数予兆コマンドには、いずれの記憶部305a〜305d,306a〜306dに予兆フラグが記憶されているのかという情報も有する。
なお、具体的には図示していないが、演出制御部300のCPU301がルーチン処理を実行する際に、事前判定コマンドと演出実行コマンドとを同時に受信する場合がある。この場合には、図32に示す事前判定コマンド受信処理のステップ3204またはステップ3205において、すでに保留数予兆表示コマンドまたは保留数通常表示コマンドがセットされている。一方で、図33に示す演出実行コマンド受信処理においては、事前判定コマンド受信処理とは別に、ステップ3306にてシフト処理された後の情報に基づいて、保留数予兆表示コマンドまたは保留数通常表示コマンドをセットする。そのため、ステップ3204またはステップ3205でセットされたコマンドと、ステップ3308またはステップ3309でセットされたコマンドとは異なったものとなる。
このように、事前判定コマンドと演出実行コマンドとを同時に受信した場合には、事前判定コマンド受信処理においてセットされたコマンドを消去したうえで、演出実行コマンド受信処理において、新たなコマンドをセットすることとなる。
予兆フラグONとの判断をした場合(ステップ3307でYes)である場合には、CPU301は、点灯数増加演出コマンド処理を行う(ステップ3310)。かかる点灯数増加演出コマンド処理は、点灯数増加演出についての設定を行う処理であり、その詳細は後述する。
このようにしてコマンドをセットしたら、演出実行コマンド受信処理を終了する。
〔点灯数増加演出コマンド処理〕
図34は、本実施の形態に係る点灯数増加演出コマンド処理(図33のステップ3310)の内容を示すフローチャートであり、点灯数増加演出を実行すると決定した場合(上述したステップ3304の説明を参照)に行われるものである。
図34に示すフローチャートでは、演出制御部300のCPU301は、まず太鼓ランプ部11〜14(例えば図36参照)による点灯数増加演出の内容を決定する(ステップ3401)。より具体的には、CPU301は、RAM303の点灯個数記憶領域307(図28の(a)参照)に記憶されている直前の点灯個数(0個〜4個)を確認する。そして、点灯個数の上限である4個でなければ、CPU301は、直前の点灯個数を1つ加算し、点灯個数記憶領域307に記憶する。点灯個数の上限である4個のときは、点灯数増加演出は終了するので、点灯個数を0とするリセットを行い、点灯個数記憶領域307にそれを記憶する。
このように、点灯数増加演出における現在の点灯個数(0個〜4個)は、RAM303の点灯個数記憶領域307(図28の(a)参照)に記憶され、かつ更新される。
なお、本実施の形態では、第1始動口入賞の保留数が最大で4であることから、点灯個数の上限を4個としているが、他の数とすることも考えられる。例えば、第1始動口入賞の保留数のみならず、第2始動口入賞の保留数をも用いる場合には、点灯個数を8個上限とする等である。また、点灯個数の上限を4や8以外の数とすることも考えられる。
こうして決定される点灯数増加演出は、第1始動口121(図1または図3参照)への入賞に係る保留球の消化ごとに太鼓ランプ部11〜14(例えば図36参照)の点灯する数が増えていく光による演出であり、終局的には、太鼓ランプ部11〜14のすべてが点灯する。言い換えると、終局の演出形態である全点灯に向かって、特別図柄の変動表示ごとに、点灯数が1つから4つまで順に増えていく。全点灯した場合には、遊技者にとって有利な状態、例えば大当たりになる可能性が高まる専用演出に移行する。すなわち、点灯数増加演出により点灯数を増加していくことで期待度が上がっていく。
したがって、保留球が消化する毎に太鼓ランプ部11〜14の点灯数が増加していくことから、遊技者は、点灯数増加演出が開始されると、大当たりになるかもしれないという期待感を持って遊技を楽しむことができ、遊技の興趣性を高めることができる。
また、点灯数増加演出は、特別図柄抽選の未抽選分について先読みによる事前判定が行われた結果を示唆する予兆演出の一つであり、保留先読み演出を複数の変動にまたがる連続演出とすることでストーリー性を持たせることが可能になる。なお、点灯数増加演出は、太鼓ランプ部11〜14の点灯に関連して、画像表示部114に所定の画像を表示する演出を伴うものであってもよい。
ここにいう点灯数増加演出は、特定演出の一例である。
なお、点灯個数の上限を4個とする場合に、常に上限まで点灯数を増加する演出のほかに、上限よりも少ない数を点灯数として、演出制御部300のCPU301が予め決定し(終局の演出態様についての決定)、決定した点灯数まで順に増やしていくという制御例も考えられる。
ここで、点灯数増加演出で全点灯した場合、専用演出に移行する態様と専用演出に移行しない態様(所謂ガセ)とを設定することが考えられる。
また、点灯数増加演出が開始されると、必ず全点灯するという演出制御が考えられるほか、全点灯に至る途中で点灯数増加演出が終わってしまう演出制御も考えられる。例えば、点灯数が2つの状態の場合に次の変動表示で3つの状態にならずに点灯数増加演出が終了してしまう制御例である。
このような制御例の場合には、遊技者は、点灯数増加演出が開始されると、大当たりになるかもしれないという期待感と不安感を持つことでドキドキ感を楽しむことができ、遊技の興趣性をさらに高めることができる。
また、点灯数増加演出では、変動表示ごとに太鼓ランプ部11〜14の点灯数を増加させる演出制御例のほか、次の変動表示が行われても太鼓ランプ部11〜14の点灯数を一時的に増加させず点灯数がそのまま維持され、その後のいずれかの変動表示で点灯数を再び増加させるという変形例が考えられる。すなわち、かかる変形例は、太鼓ランプ部11〜14の点灯数が一時的に変わらず、点灯数増加演出が進行せずに足踏み状態となる。言い換えると、かかる演出は、太鼓ランプ部11〜14がフリーズする演出(フリーズ演出)ないし進行が中休みする演出であるということができる。
また、本実施の形態では、全点灯状態に向かって太鼓ランプ部11〜14の点灯数を順次増加する演出(いわゆる一方向演出)を実行するが、点灯数を一時的に減少させる変形例(点灯数増減演出)も考えられる。例えば、ある変動表示のときに点灯数が2である場合、次の変動表示で点灯数を1に減少させた後に、さらに次の変動表示で点灯数を3に増加させる演出である。なお、点灯数増加演出に点灯数減少演出を取り入れる演出を、点灯数変更演出ということできる。
また、点灯数増加演出に、上述のフリーズ演出および上述の点灯数減少演出を取り入れた演出も考えられる。
付言すると、本実施の形態では、太鼓ランプ部11〜14(図36参照)による点灯数増加演出を実行するが、画像表示部114(図1参照)に太鼓ランプ部11〜14に代わる画像を表示する変形例も考えられる。その場合には、太鼓ランプ部11〜14に代わる画像を保留表示であると遊技者が誤認してしまうことがないような画像とする必要がある。
このようにして、点灯数増加演出の内容が決定したら、CPU301は、第2始動口(図1または図3参照)への入賞に係る保留球が存在するか否かを判断する(ステップ3402)。すなわち、CPU301は、RAM303の第2保留記憶領域306(図28参照)に保留フラグONがあるか否かを判断する。
そして、第2保留記憶領域306(図28参照)に保留フラグONがあれば(ステップ3402でYes)、CPU301は、中断フラグをONに設定し(ステップ3403)、点灯数増加演出の実行を中断する指示である演出中断コマンドをセットする(ステップ3404)。演出中断コマンドをセットする意義については、後述する。なお、設定された中断フラグはRAM303に格納される。
その一方で、第2保留記憶領域306(図28参照)に保留フラグONがなければ(ステップ3402でNo)、CPU301は、次に中断フラグがONであるか否かを判断する(ステップ3405)。すなわち、点灯数増加演出が中断している状態であるかを、中断フラグで判定する。より詳細には、点灯数増加演出が中断中であれば中断フラグがONであり、中断していなければ中断フラグがOFFである。
さらに説明すると、中断している点灯数増加演出を再開するタイミングは、点灯数増加演出を開始する契機になった保留先読みに係る保留球が消化される当該変動の時である。そのため、中断フラグがONである場合(ステップ3405でYes)、CPU301は、当該変動であるか否かを判断する(ステップ3406)。そして、当該変動の場合(ステップ3406でYes)、CPU301は、中断フラグをOFFに設定した後(ステップ3407)、点灯数増加演出の実行を指示する演出実行コマンドをセットする(ステップ3408)。
中断フラグがONでない場合(ステップ3405でNo)、点灯数増加演出が中断していないことから、CPU301は、演出実行コマンドのセット(上述のステップ3408参照)を行う。
また、当該変動でない場合(ステップ3406でNo)、CPU301は、未だ点灯数増加演出を再開する時期が到来しないとして、中断フラグONの設定(上述のステップ3403参照)および演出中断コマンドのセット(上述のステップ3404参照)を行う。
このようにしてコマンドをセットしたら、点灯数増加演出コマンド処理を終了する。
〔演出制御部による演出制御処理〕
図35は、演出制御部300での演出制御処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートでは、上述した事前判定コマンド受信処理または演出実行コマンド受信処理において保留数予兆表示コマンドがセットされている場合には、画像/音響制御部310のCPU311は、ROM312からプログラムを読み出して画像表示部114について保留数予兆表示制御としての演出表示装置制御を開始する(ステップ3501)。すなわち、画像表示部114の装飾図柄の変動中に所定画像の表示を行う。なお、画像表示部114に保留数表示が表示されているときには、保留数表示を変更する。
また、上述した点灯数増加演出コマンド処理において演出実行コマンドがセットされている場合には、ランプ制御部320のCPU321は、ROM322からプログラムを読み出して太鼓ランプ部11〜14について点灯制御としての演出用照明装置制御を開始し(ステップ3503)、かつ、画像/音響制御部310のCPU311は、ROM312からプログラムを読み出して画像表示部114について点灯に伴う表示制御としての演出表示装置制御を開始する(ステップ3501)。
その一方で、上述した点灯数増加演出コマンド処理において演出中断コマンドがセットされている場合には、CPU321は、太鼓ランプ部11〜14について全消灯制御としての演出用照明装置制御を開始する(ステップ3503)。
また、ランプ制御部320のCPU321は、ROM322からプログラムを読み出して可動役物115について保留数予兆表示制御としての演出役物装置制御を開始する(ステップ3502)。同様に、ランプ制御部320のCPU321は、盤ランプ116および枠ランプ157について保留数予兆表示制御としての演出用照明装置制御を開始する(ステップ3503)。また、画像/音響制御部310のCPU311は、スピーカ156について保留数予兆表示制御としての音出力装置制御を開始する(ステップ3504)。
また、保留数通常表示コマンドがセットされている場合には、CPU311による画像表示部114の保留数通常表示制御としての演出表示装置制御(ステップ3501)、およびCPU321による可動役物115の保留数通常表示制御としての演出役物装置制御(ステップ3502)を行う。また、CPU321による盤ランプ116および枠ランプ157の保留数通常表示制御としての演出用照明装置制御(ステップ3503)、およびCPU311によるスピーカ156の保留数通常表示制御としての音出力装置制御(ステップ3504)を行う。
〔点灯数増加演出の具体的な態様〕
次に、本実施の形態に係る点灯数増加演出の具体的な態様について、図36、図37および図38を用いて説明する。付言すると、上述したように、点灯数増加演出は、太鼓ランプ部11〜14を用いて行われるが、さらに太鼓ランプ部11〜14の点灯に関連する画像を画像表示部114(図1または図3参照)に表示することも考えられる。
ここで、太鼓ランプ部11〜14のうち太鼓ランプ部11は、1個目の点灯ランプである。また、太鼓ランプ部12は2個目の点灯ランプ、太鼓ランプ部13は3個目の点灯ランプ、太鼓ランプ部14は4個目の点灯ランプである。
〔点灯数増加演出における第1の態様〕
図36は、点灯数増加演出の具体的な第1の態様を説明する図であり、点灯数増加演出が中断されることなく終局の演出態様に移行する場合を示す。図36の(a−1)、(b−1)、(c−1)、(d−1)および(e−1)の各々は、主に保留状態を説明するための図であり、同図の(a−2)、(b−2)、(c−2)、(d−2)および(e−2)の各々は、太鼓ランプ部11〜14の点灯数増加演出を説明するための図である。
また、図36の(a−1)は、(a−2)と共に、変動中示唆画像10Aが表示されるときの保留球と太鼓ランプ部11〜14の点灯との関係を説明する。すなわち、(a−1)と(a−2)との組み合わせで変動中示唆画像10A表示時の状態を示している。同じく、図36の(b−1)と(b−2)は共に、変動中示唆画像10B表示時の状態を示し、同図の(c−1)と(c−2)は共に、変動中示唆画像10C表示時の状態を示している。また、図36の(d−1)および(d−2)は変動中示唆画像10D表示時の状態を示し、同図の(e−1)および(e−2)は変動中示唆画像10E表示時の状態を示している。なお、説明の便宜上、(a−1)および(a−2)を以下、単に(a)と呼ぶことがある。同じく、(b−1)および(b−2)を(b)、(c−1)および(c−2)を(c)とそれぞれ呼び、また、(d−1)および(d−2)を(d)、(e−1)および(e−2)を(e)とそれぞれ呼ぶことがある。
図36の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は時系列的に示したものであり、時間の経過により(a)〜(e)の順で移行するものとする。
図36の(a)に示す時点では、変動中示唆画像10Aのほか、保留球10B、保留球10C、保留球10Dおよび保留球10Eについての事前判定が演出制御部300のCPU301により既に行われている。そして、同図の(a−1)に示すように、最先の保留分である変動中示唆画像10Aに係る大当たり抽選に基づく図柄変動が行われ(消化)、また、保留球10B〜10Eという4つの保留が存在している。
さらに説明すると、新しく保留された保留球10Eについて事前判定の結果、大当たりであり、かつ、点灯数増加演出を行うことがCPU301により決定されている。そのため、図36の(a−1)では、保留球10Eに「当」の文字を付して図示する。なお、点灯数増加演出の開始は、次変動(図36の(b−2)参照)である。
そして、図36の(a)に示す時点では、点灯数増加演出が開始されておらず、したがって、同図の(a−2)に示すように、太鼓ランプ部11〜14のいずれも、消灯している。なお、太鼓ランプ部11〜14については、消灯の代わりに、点灯数増加演出時の光り方ではなく通常時の光り方が行われるように、ランプ制御部320のCPU321が制御することも考えられる。
図36の(b)に示す時点では、同図の(b−1)に示すように、最先の保留分が消化され(変動中示唆画像10B参照)、保留球10C,10D,10Eのほかに新たな保留分である保留球10Fが発生している。この時点でも4つの保留が存在している。なお、保留球10Fについての事前判定の結果は、大当たりではなかった。
そして、点灯数増加演出が開始され、同図の(b−2)に示すように、4つの太鼓ランプ部11〜14のうち最も上側に位置する太鼓ランプ部11のみが点灯し、他の太鼓ランプ部12〜14は消灯している(1個点灯)。
図36の(c)は、最先の保留分が消化され(変動中示唆画像10C参照)、その図柄変動中を示している(同図の(c−1)参照)。そして、保留球10D,10E,10Fのほかに新たな保留分である保留球10Gが発生している。
また、図36の(c)に示す時点でも、引き続き点灯数増加演出が行われており、同図の(c−2)に示すように、同図の(b−2)の状態から点灯数が1つ増え、2つとなっている。すなわち、太鼓ランプ部11と、太鼓ランプ部11よりも下方に位置すると共に太鼓ランプ部11に隣接する12と、が点灯している(2個点灯)。他の太鼓ランプ部13,14は消灯している。
図36の(d)は、最先の保留分の消化時(変動中示唆画像10D参照)であり、保留球10E,10F,10Gのほかに新たな保留分である保留球10Hが発生している(同図の(d−1)参照)。
また、図36の(d)に示す時点でも点灯数増加演出が継続されており、同図の(d−2)に示すように、点灯数がさらに1つ増え、3つとなっている。すなわち、太鼓ランプ部11,12が点灯すると共に、太鼓ランプ部12よりも下方に位置すると共に太鼓ランプ部12に隣接する13が点灯している(3個点灯)。
図36の(e)に示す時点は、同図の(e−1)に示すように、最先の保留分が消化され(変動中示唆画像10E参照)、その図柄変動がなされている状態である。すなわち、大当たりの事前判定がなされた保留球10Eの当該変動の時である。なお、保留球10F,10G,10Hのほかに新たな保留分である保留球10Iが発生している。
そして、図36の(e)でも点灯数増加演出が継続中であり、上述したように当該変動であることから、終局の演出態様に移行する。かかる終局の演出態様は、所定の手順で予め決定されており、例えば4個点灯(全点灯)のほか、3個点灯や2個点灯等である。同図の(e−2)に示す場合では、点灯数増加演出による点灯数は、最大値である4つであり、太鼓ランプ部11〜13のほか、最も下側に位置すると共に最も外形が大きい太鼓ランプ部14も点灯している(4個点灯)。すなわち、4つの太鼓ランプ部11〜14すべてが点灯している(予め定められる終局の演出態様)。保留球10Eの図柄変動が開始され、事前判定の結果大当たりである保留球10Eの当該変動にて大当たりに至る演出が開始される。
このように、太鼓ランプ部11〜14を用いる点灯数増加演出は、複数の図柄変動にわたって行われるものである。そして、太鼓ランプ部11〜14の点灯態様は、複数の図柄変動ごとに変化し、かつ、かかる変化は、太鼓ランプ部11〜14の全点灯という終局の演出態様に向かうものである。
なお、上述したように、もし保留球10Eの大当たり抽選が大当たりでないときには、終局の演出態様に移行した後に、大当たりに至る演出を行うことなく、次の図柄変動を開始する制御例が考えられる。
また、本実施の形態では、先読み演出として太鼓ランプ部11〜14の点灯数が次第に増えていく点灯数増加演出を実行する。このような点灯数増加演出は、遊技者が大当たりに近づいていくことが感覚的に容易に把握できるようにしているが、これに限らず、太鼓ランプ部11〜14の点灯パターンを変化する他の演出も考えられる。
例えば、先読み演出では、太鼓ランプ部11〜14のうちいずれか一つが点灯する制御を行う。より具体的には、例えば図36の(b−2)で太鼓ランプ部11が点灯し、同図の(c−2)で太鼓ランプ部12が点灯し、同図の(d−2)で太鼓ランプ部13が点灯し、同図の(e−2)で太鼓ランプ部14が点灯する態様である。言い換えると、点灯する太鼓ランプ部11〜14を順次切り替えていく制御である。
〔点灯数増加演出における第2の態様〕
図37は、点灯数増加演出の具体的な第2の態様を説明する図であり、点灯数増加演出が中断される場合を示す。すなわち、同図に示す第2の態様は、点灯数増加演出が中断される点で、図36に示す第1の態様と異なる。
なお、図37では、上述の図36と共通する配置で図示することから、共通する配置の説明については省略することがある。また、図37は、(a)〜(e)を時系列的に示すほか、(e)の次変動として、(f−1)および(f−2)で構成される(f)も示している。付言すると、図37において(d−2)と(e−2)とは互いに同じ図示内容になることから、重複する図示を省略している。
第2の態様を示す図37において、中断するまでは図36の場合(第1の態様)と同じである。すなわち、図37の(a)〜(c)に示す各時点は、上述した図36の(a)〜(c)に示す各時点に相当するものであり、それらの詳細な説明を省略する。付言すると、図37の(a)では全消灯、(b)は1個点灯、(c)は2個点灯である。
なお、保留球10Eについて事前判定(図30参照)の結果、大当たりであり、かつ、点灯数増加演出を行うことがCPU301により決定され(図37の(a)参照)、次変動で点灯数増加演出が開始されている(同図の(b)および(c)参照。図34のステップ3408参照)。
保留球10Cの図柄変動が終了する前に、第2始動口122(図1または図3参照)に遊技球が入球すると、図37の(d−1)に示すように、最先の保留分である保留球10Dについての大当たり抽選が行われず、優先消化の第2始動口入賞についての大当たり抽選が行われる(図9参照)。
図37の(d)に示す時点では、このように第2始動口入賞に基づく変動表示が行われている。
さらに説明すると、図37の(d)に示す時点は、同図の(d−2)に示すように、太鼓ランプ部11〜14のいずれも点灯しておらず、消灯している。すなわち、一つ前の時点である図37の(c)では、太鼓ランプ部11,12が点灯し、すでに点灯数増加演出を実行中である(図37の(c−2)参照。図34のステップ3405でNo、ステップ3408)。しかしながら、図37の(d)に示す時点では、第2始動口入賞に基づく図柄変動を契機として点灯数増加演出が中断している(図37の(d−2)参照。図34のステップ3402でYes、ステップ3403〜3404参照)。
このような点灯数増加演出の中断は、次変動である図37の(e)に示す時点でも継続している(同図の(e−2)参照。図34のステップ3406でNo、ステップ3403〜3404参照)。すなわち、図37の(e)に示す時点では、太鼓ランプ部13が点灯せず、また、3個点灯にならない。
そして、保留球10Eについて大当たり抽選(図9参照)が行われる当該変動の時、すなわち図37の(f)に示す時点では、中断していた点灯数増加演出が再開される。より具体的には、太鼓ランプ部11〜14のすべてが点灯する終局の演出態様が実行される(同図の(f−2)参照。図34のステップ3406でYes、ステップ3407〜3408参照)。付言すると、太鼓ランプ部11〜14のすべてをランプ制御部320のCPU321により点灯させる場合、まず太鼓ランプ部11を点灯した後に太鼓ランプ部12、13の順で点灯し、最後に太鼓ランプ部14を点灯する態様が考えられ、また、太鼓ランプ部11〜14のすべてを一気に点灯する態様も考えられる。
なお、図37の(f)に示す時点は、図36の(e)に示す時点に相当するものである。
〔点灯数増加演出における第3の態様〕
図38は、点灯数増加演出の具体的な第3の態様を説明する図であり、図37に示す第2の態様と同じく、点灯数増加演出が中断される場合を示す。すなわち、図38に示す第3の態様は、点灯数増加演出が中断される点で、図36に示す第1の態様と異なる。
なお、図38は、上述の図37と共通する配置で図示することから、共通する配置の説明については省略することがある。また、図38において(c−2)、(d−2)および(e−2)は互いに同じ図示内容になることから、重複する図示を省略している。
第3の態様では、優先消化の第2始動口入賞が図38の(d)に示す時点の前に発生している。このため、図38の(c)に示す時点は、図38の(c−1)に示すように、最先の保留分である保留球10Cについての大当たり抽選は行われない。
そして、図38の(c−2)に示すように、それまで実行されていた点灯数増加演出は中断され、太鼓ランプ部11〜14のいずれも消灯している(図34のステップ3402でYes、ステップ3403〜3404参照)。
また、保留球10Cについての図柄変動が行われる図38の(d)に示す時点(同図の(d−1)参照)および、保留球10Dについての図柄変動が行われる同図の(e)に示す時点(同図の(e−1)参照)でも、依然として点灯数増加演出は中断している(同図の(d−2)および(e−2)参照。図34のステップ3406でNo、ステップ3403〜3404参照)。
そして、図38の(f)に示す保留球10Eの当該変動時に、第2の態様を示す図37の(f)の場合と同じく、点灯数増加演出が再開される(図38の(f−2)参照。図34のステップ3406でYes、ステップ3407〜3408参照)。
このように、図37に示す第2の態様および図38に示す第3の態様では、第2始動口入賞が発生すると、第1始動口入賞の保留消化が後回しになり、かつ、点灯数増加演出の実行が中断する。以下、補足説明する。
ランプ制御部320のCPU321により点灯数増加演出が実行される条件の一つは、第1始動口入賞に係る保留球の発生であり、第2始動口入賞ではない。そして、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、第2始動口入賞は第1始動口入賞に優先して消化される仕様である。
したがって、第2始動口入賞があると、第1始動口入賞に係る保留球が発生していても、第2始動口入賞の大当たり抽選および図柄変動演出等について割り込み処理される(第2始動口入賞の優先処理。図8のステップ803参照)。
本実施の形態では、点灯数増加演出中に第2始動口入賞が発生する可能性があることから、演出制御の複雑化を回避するために、本実施の形態では、上述したように、演出中断コマンドがセットされる(図34のステップ3404参照)。このような演出中断コマンドによって、決定された内容の点灯数増加演出が中断される。すなわち、太鼓ランプ部11〜14が全消灯し、それに伴う画像演出や音演出等の実行がすべて控えられる。言い換えると、点灯数増加演出が開始される前の演出状態に戻る。
さらに説明すると、演出制御部300のCPU301は、第2始動口入賞の割り込み処理が終わると、第1始動口入賞に係る保留球の処理を開始する(図37の(e)または図38の(d)参照)。しかしながら、点灯数増加演出再開のタイミングは、必ずしも第1始動口入賞に係る保留球処理の開始時ではなく(図37の(e)参照)、当該変動時である(図37の(f)または図38の(f)参照)。言い換えると、中断している点灯数増加演出は、当該変動時まで再開しない。したがって、第2始動口入賞に伴って点灯数増加演出が中断したという事情を詳しく知らない遊技者は、いったん開始された点灯数増加演出が行わわれなくなったことで、例えば不安感やあきらめ感等を覚える。
そして、点灯数増加演出の再開時には、中断前における太鼓ランプ部11〜14の点灯数のいかんにかかわらず、点灯数増加演出における終局の演出態様(太鼓ランプ部11〜14の全点灯)が行われる。そのため、詳しい事情をあまり知らない遊技者は、点灯数増加演出でいきなりの全点灯が行われたと感じ、引き戻しの達成感で気分が高揚したり今後の遊技の展開に幸福感を感じたりして、遊技の楽しみを遊技者に提供することが可能になる。
また、演出制御部300のCPU301が行う第2始動口入賞の割り込み処理後の点灯数増加演出制御の複雑化を防止し、制御負担を軽減することが可能になる。
〔点灯数増加演出における第4の態様〕
図39は、点灯数増加演出の具体的な第4の態様を説明する図であり、図37に示す第2の態様と同じく、点灯数増加演出が中断される場合を示す。すなわち、図39に示す第4の態様は、点灯数増加演出が中断される点で、図36に示す第1の態様と異なる。
なお、図39は、上述の図38と共通する配置で図示することから、共通する配置の説明については省略することがある。
第4の態様を示す図39の(a)〜(c)に示す各時点は、上述した図38の(a)〜(c)に示す各時点に相当するものであり、それらの詳細な説明を省略する。付言すると、図39の(a)では全消灯、(b)は1個点灯、(c)は全消灯である。
また、第4の態様を示す図39の(d)〜(f)に示す各時点は、点灯数増加演出が中断されない場合である第1の態様を示す図36の(c)〜(e)に示す各時点に相当するものである。すなわち、第4の態様では、第2始動口入賞の割り込みにより点灯数増加演出が中断しても、第1始動口入賞における最先の保留分に基づく変動表示が行われると、当該変動(図37の(f)または図38の(f)参照)であるか否かを問わず、点灯数増加演出が再開する。より詳細には、いったん中断した点灯数増加演出が再開する際、常に終局の演出態様が実行されるとは限らず、途中の演出態様(例えば2個点灯)から終局の演出態様(例えば4個点灯)へと段階的に移行していく点灯演出が実行される。
具体的に説明すると、第4の態様では、図39の(d−2)に示すように、点灯数増加演出の再開時に2個点灯であり、太鼓ランプ部11,12が点灯している。同図の(e−2)に示す次の変動表示では、さらに太鼓ランプ部13が点灯し、3個点灯となる。
そして、点灯数増加演出を開始する契機になった保留先読みに係る保留球10Eが消化される当該変動である同図の(f−2)では、太鼓ランプ部14が点灯し、4個点灯(全点灯)になっている。
このように、第4の態様では、第2始動口入賞の優先処理によって点灯数増加演出が中断するものの、優先処理を終えると次の変動表示にて点灯数増加演出を再開するものである。このため、太鼓ランプ部点灯の演出制御が第2の態様および第3の態様よりも複雑化するものの、変動表示ごとに太鼓ランプ部11〜14が段階的に順次点灯していくという演出の仕方で実行することが可能になる。
以上説明したように、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態では、保留先読みの結果に応じた太鼓ランプ部11〜14を用いる点灯数増加演出を実行することで興趣性の向上を図ることができ、また、そのようなより興趣性の高い点灯数増加演出の実行ないし中断に伴う演出制御部300の制御負担を軽減させることが可能になる。
ここで、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。第1始動口121(図1または図3参照)は、第1の始動口の一例であり、第2始動口122(図1または図3参照)は、第2の始動口の一例である。第1始動口スイッチ211(図3参照)は、第1の検出手段の一例であり、第2始動口スイッチ212(図3参照)は、第2の検出手段の一例である。
遊技制御部200の乱数取得部231(図4参照)は、第1の抽選手段の一例であり、第2の抽選手段の一例であり、また、取得手段の一例であり、また、事前判定手段の一例である。
演出制御部300のCPU301(図3参照)は、決定手段の一例であり、また、実行手段の一例である。
100…パチンコ遊技機、121…第1始動口、122…第2始動口、200…遊技制御部、211…第1始動口スイッチ、212…第2始動口スイッチ、231…乱数取得部、300…演出制御部、301…CPU

Claims (2)

  1. 第1の始動口での入賞を第1の検出手段が検出すると大当たり抽選を第1の抽選手段が行うと共に第2の始動口での入賞を第2の検出手段が検出すると大当たり抽選を第2の抽選手段が行い、当該大当たり抽選の結果を示す図柄表示および当該図柄表示の前に図柄が変動する変動表示を行う遊技機であって、
    前記第1の検出手段により検出される入賞に対応して行われる前記第1の抽選手段の大当たり抽選が保留される保留球の発生についての保留球発生情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した前記保留球発生情報に係る入賞について前記第1の抽選手段による大当たり抽選が行われる前に当該大当たり抽選の結果を判定する事前判定手段と、
    前記事前判定手段による判定が所定の場合に当該変動まで連続する複数の変動表示にわたって行われる特定演出における終局の演出態様を決定する決定手段と、
    前記特定演出を、複数の変動表示の際に演出態様が変化し前記決定手段により決定される前記終局の演出態様に当該変動で移行するように実行する実行手段と、
    を備え、
    前記実行手段は、前記特定演出の実行中に前記第2の検出手段により検出される入賞に基づく変動表示を契機として当該特定演出の実行を中止して当該特定演出の実行前の状態に戻し、かつ当該変動で当該特定演出での前記終局の演出形態に移行させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記実行手段により実行される前記特定演出は、当該変動に至るまでに段階的に進行する演出であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
JP2013152153A 2013-07-22 2013-07-22 遊技機 Active JP5829237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013152153A JP5829237B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013152153A JP5829237B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 遊技機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015206898A Division JP6121503B2 (ja) 2015-10-21 2015-10-21 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015019980A JP2015019980A (ja) 2015-02-02
JP5829237B2 true JP5829237B2 (ja) 2015-12-09

Family

ID=52484972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013152153A Active JP5829237B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5829237B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015208412A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 京楽産業.株式会社 遊技機

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6691507B2 (ja) * 2017-05-09 2020-04-28 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6691506B2 (ja) * 2017-05-09 2020-04-28 京楽産業.株式会社 遊技機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4943387B2 (ja) * 2008-07-31 2012-05-30 京楽産業.株式会社 遊技機
JP5390958B2 (ja) * 2009-06-26 2014-01-15 京楽産業.株式会社 パチンコ遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015208412A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 京楽産業.株式会社 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015019980A (ja) 2015-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5596420B2 (ja) 遊技機
JP6014300B2 (ja) 遊技機
JP2011212080A (ja) 遊技機
JP5661662B2 (ja) 遊技機
JP5829237B2 (ja) 遊技機
JP5590972B2 (ja) 遊技機
JP6051282B2 (ja) 遊技機
JP5897510B2 (ja) 遊技機
JP5590971B2 (ja) 遊技機
JP6121503B2 (ja) 遊技機
JP2015013161A (ja) 遊技機
JP5802776B2 (ja) 遊技機
JP5902269B2 (ja) 遊技機
JP5643354B2 (ja) 遊技機
JP5722939B2 (ja) 遊技機
JP5898708B2 (ja) 遊技機
JP5450364B2 (ja) 遊技機
JP2011212081A (ja) 遊技機
JP6494546B2 (ja) 遊技機
JP5802775B2 (ja) 遊技機
JP6014704B2 (ja) 遊技機
JP6035164B2 (ja) 遊技機
JP5898709B2 (ja) 遊技機
JP5476489B1 (ja) 遊技機
JP5766323B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5829237

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250