JP5827207B2 - 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法 - Google Patents

無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5827207B2
JP5827207B2 JP2012263151A JP2012263151A JP5827207B2 JP 5827207 B2 JP5827207 B2 JP 5827207B2 JP 2012263151 A JP2012263151 A JP 2012263151A JP 2012263151 A JP2012263151 A JP 2012263151A JP 5827207 B2 JP5827207 B2 JP 5827207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
wireless tag
determination
reader
acceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012263151A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013210993A (ja
Inventor
村松 茂樹
茂樹 村松
大輔 上坂
大輔 上坂
卓弥 田中
卓弥 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KDDI Corp
Original Assignee
KDDI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KDDI Corp filed Critical KDDI Corp
Priority to JP2012263151A priority Critical patent/JP5827207B2/ja
Publication of JP2013210993A publication Critical patent/JP2013210993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5827207B2 publication Critical patent/JP5827207B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Telephone Function (AREA)

Description

本発明は、無線タグの読み取り・書き込み技術に関する。
無線タグは、無線タグ読み取り・書き込み装置(リーダ・ライタ)と無線通信を行う無線ICチップ体であり、人やモノを識別・認証したり、固有の情報を取得・提供したりする際に使用される。無線タグのうち特に、パッシブタグは、リーダ・ライタからの電磁波をエネルギー源とするので、自前の電源を備える必要がなく、取り扱いが非常に容易となる。
このため、無線タグは、現在、生産物のトレーサビリティ、又は商品管理等に用いられるICタグとして、更には乗車カード、電子マネー、又は電子身分証明書等に用いられるICカードとして、幅広い分野で活用されている。
さらに、無線タグは、例えば特許文献1に示すように、スマートフォン、携帯電話等の携帯型情報機器にも搭載されてきた。携帯型情報端末は、常時携帯されることが一般的であるが、これにより、様々な生活シーンで無線タグを利用することが可能となる。
ここで、特許文献1には、携帯電話の表面側及び裏面側にそれぞれ、ICカード機能部用の第1及び第2のアンテナを設置し、適宜選択する技術が開示されている。この技術では、筐体における下を向いた面を判別して、これに応じて一方のアンテナを選択する。
一方、無線タグのリーダ・ライタも、例えば特許文献2に示すように、携帯型情報機器に搭載されてきた。この場合、電源が不要な無線タグを、例えば壁面やポスタ等に仕込んでおき、ユーザがこの壁面やポスタ等に携帯型情報機器を接触又は対向させることによって、無線タグに格納された情報を受け取ることができる。
ここで、特許文献2には、無線タグのリーダ・ライタが搭載された携帯電話端末が開示されている。この端末では、RFID(Radio Frequency IDentification)リーダ部が出力する電波の強度を、通信用周波数帯における電波強度の測定結果に基づいて制御する。これにより、RFIDリーダ部の動作による携帯電話通信への影響を抑制する。
さらに、特許文献3には、携帯型情報機器ではないが、RFIDタグとリーダ・ライタとの両方を備えたリーダ・ライタ装置が開示されている。本装置では、リーダ・ライタが外部のRFIDタグと通信する際、装置内のRFIDタグを非能動化させて、又は装置内のRFIDタグのアンテナ利得特性を変化させて、電波の衝突(RFIDタグの混信)を回避している。さらには、装置内のRFIDタグのマッチング回路とICとの線路を切断することによって、又は装置内のRFIDタグのマッチング回路とアンテナとの線路を切断することによって、電波の衝突を回避している。
特開2006−211551号公報 特開2006−211359号公報 特開2011−48600号公報
現在、携帯型情報機器では、更なる多機能化が進展し、上述した無線タグ及びリーダ・ライタについても、これら両方を搭載した携帯型情報機器が開発されている。
しかしながら、このような携帯型情報機器では、無線タグ及びリーダ・ライタを同時に使用することはできない。もし同時に使用したならば、この内蔵された無線タグからの電磁波と外部の無線タグからの電磁波とが干渉して通信が混信し、内蔵されたリーダ・ライタも、外部のリーダ・ライタも読み取りエラーを起こしかねない。さらに、無線タグ及びリーダ・ライタのアンテナが共通している場合、このアンテナを同時に使用することは、誤動作の原因となるので、回避されねばならない。
従って、機器の使用状況に応じてリーダ・ライタの起動を適切に制御する必要がある。例えば、ユーザが内蔵されたリーダ・ライタを用いてスマートポスタから広告情報を取得する際には、リーダ・ライタを起動させる。次いで、その後、内蔵された無線タグを、例えば乗車カードとして用いて駅の改札を通過する際、リーダ・ライタは停止されなければならない。
しかしながら、このようなリーダ・ライタの起動及び停止をユーザの手動操作で行うことは、面倒であって利便性を大いに損なう。さらに、手動操作忘れ等によるエラーの問題が常時つきまとう。
また、上述した特許文献1〜3のような従来技術では、この無線タグ及びリーダ・ライタを共に搭載した携帯型情報機器の問題は解決できない。特に、特許文献3の技術にしても、リーダ・ライタ部の動作時にRFIDタグを非能動化するのみであり、機器の使用状況に応じてリーダ・ライタ部の起動・停止を制御できるものではない。
そこで、本発明は、機器内に搭載された無線タグ及びリーダ・ライタを、手動切り替え操作に依らずに、互いに干渉させることなくそれぞれ適宜使用することができる携帯型情報機器、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、無線タグ部を備えた携帯型情報機器であって、
外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、
加速度を検出する加速度センサと、
加速度センサから出力される加速度情報を用いて、携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する静止・移動判定手段と、
無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する電磁場判定手段と、
静止・移動判定手段が真の判定を行い、且つ電磁場判定手段が偽の判定を行った際、無線タグ読み取り部を起動させる読み取り部制御手段と
を有する携帯型情報機器が提供される。
この本発明による携帯型情報機器の一実施形態として、静止・移動判定手段は、携帯型情報機器が移動状態であるか否かを更に判定し、
読み取り部制御手段は、静止・移動判定手段によって携帯型情報機器が移動状態であるとの判定が行われた後、所定の待ち時間以内に、この静止・移動判定手段によって携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるとの判定が行われ、且つ電磁場判定手段によって偽の判定が行われた際、無線タグ読み取り部を起動させることも好ましい。
また、本発明による携帯型情報機器において、電磁場判定手段は、無線タグ部が外部からの電磁波によって駆動させられたか否かを判定する無線タグ駆動判定手段を含むことも好ましい。
さらに、本発明による携帯型情報機器における他の実施形態として、外部の磁場を検出する磁気センサを備えており、
電磁場判定手段は、この磁気センサからの出力を用いて、電磁波源によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動があるか否かを判定する地磁気変動判定手段を含むことも好ましい。
さらにまた、本発明による携帯型情報機器における他の実施形態として、無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、この無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
読み取り部制御手段は、この無線タグ検知判定手段が真の判定を行った際、無線タグ読み取り部に読み取りを実行させ、その後、無線タグ読み取り部を停止させることも好ましい。
さらに、本発明による携帯型情報機器における他の実施形態として、無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、この無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
読み取り部制御手段は、無線タグ読み取り部が起動した後、静止・移動判定手段によって携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にはないとの判定が行われ、且つ無線タグ検知判定手段によって偽の判定が行われた際、無線タグ読み取り部を停止させることも好ましい。
また、ここで、静止・移動判定手段は、加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の静止判定閾値未満である場合に、携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあると判定することも好ましい。
さらにまた、本発明による携帯型情報機器の一実施形態として、無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、この無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
静止・移動判定手段は、携帯型情報機器が移動状態であるか否かを更に判定し、
読み取り部制御手段は、無線タグ読み取り部が起動した後、静止・移動判定手段によって携帯型情報機器が移動状態であるとの判定が行われ、且つ無線タグ検知判定手段によって偽の判定が行われた際、無線タグ読み取り部を停止させることも好ましい。
また、ここで、静止・移動判定手段は、加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の第1の閾値よりも大きい場合に、携帯型情報機器が移動状態であると判定し、加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の第2の閾値未満である場合に、携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあると判定することも好ましい。
さらに、上記の加速度の変動を用いた静止・移動判定の実施形態において、加速度センサは、携帯型情報機器に結び付けられた座標系におけるx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分情報を出力し、
所定時間内での加速度の変動は、所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分それぞれにおける最大値と最小値との差、所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分それぞれにおける分散、又は所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分から算出される加速度の大きさにおける分散であることも好ましい。
本発明によれば、さらに、無線タグ部を備えた携帯型情報機器に搭載された無線タグ読み取り部制御プログラムであって、
上記携帯型情報機器は、外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、加速度を検出する加速度センサとを備えており、
上記無線タグ読み取り部制御プログラムは、
加速度センサから出力される加速度情報を用いて、携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する静止・移動判定手段と、
無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する電磁場判定手段と、
静止・移動判定手段が真の判定を行い、且つ電磁場判定手段が偽の判定を行った際、無線タグ読み取り部を起動させる読み取り部制御手段と
してコンピュータを機能させる無線タグ読み取り部制御プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、また、無線タグ部を備えた携帯型情報機器における無線タグ読み取り部制御方法であって、
上記携帯型情報機器は、外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、加速度を検出する加速度センサとを備えており、
上記無線タグ読み取り部制御方法は、
加速度センサから出力される加速度情報を用いて、携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する第1のステップと、
無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する第2のステップと、
第1のステップで真の判定が行われ、且つ第2のステップで偽の判定が行われた際、無線タグ読み取り部を起動させる第3のステップと
を有する無線タグ読み取り部制御方法が提供される。
本発明の携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法によれば、機器内に搭載された無線タグ部及びリーダ・ライタ部を、手動切り替え操作に依らずに、互いに干渉させることなくそれぞれ適宜使用することができる。
本発明による携帯端末の使用形態を概略的に示す説明図である。 図1に示した使用形態で携帯端末1を使用した際、加速度センサから出力される加速度の各軸方向成分における時間変化を示すグラフである。 本発明による携帯端末の他の使用形態を概略的に示す説明図である。 図3(A)に示した使用形態で携帯端末1を使用した際、地磁気センサから出力される地磁気ベクトル情報の時間変化を示すグラフである。 本発明による携帯端末の一実施形態を示す機能構成図である。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の他の実施形態を示すフローチャートである。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法における更なる他の実施形態を説明するための概略図である。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。 本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明による携帯端末1の使用形態を概略的に示す説明図である。
図1(A)は、携帯端末1を、例えばコンビニエンスストアで電子マネーとして使用する態様を示す。同図によれば、ユーザが、携帯型情報機器である携帯端末1を用いて、商品購入代金の支払いを行っている。具体的に、ユーザは、携帯端末1を、レジ横に設置された読み取り機2に近づけ、その後、携帯端末1の筐体における1つの面を、読み取り機2の読み取り面に接触又は対向させる。
携帯端末1は、無線タグ部100と、無線タグ読み取り・書き込み部であるリーダ・ライタ部101と、加速度センサ102とを備えている。一方、読み取り機2は、無線タグリーダ・ライタ20を備えている。
ここで、リーダ・ライタ部101は、通常の未使用時には停止している。これは、一般に、無線タグ部100が外部のリーダ・ライタによって読み取られる処理を、リーダ・ライタ部101が外部の無線タグを読み取る処理よりも、短時間で終了させるべき要請があることに対応している。
また、無線タグ部100は、アンテナ部100aと、タグIC部100iとを備えている。一方、リーダ・ライタ部101は、アンテナ部101aと、制御IC部101iとを備えている。ここで、アンテナ部100aとアンテナ部101aとは、1つの共同アンテナとして一体化されていてもよい。また、それぞれ個別に設けられることも可能である。
図1(A)に示した代金支払いの際、無線タグ部100は、無線タグリーダ・ライタ20からのタグ探索信号(電磁波)を、アンテナ部100aを介して受信する。ここで、この探索信号の電磁場エネルギーによって、内部のタグIC部100iが動作する(無線タグ部100が駆動させられる)。次いで、無線タグ部100は、タグIC部100iに記録されている残金等の支払いに係る情報を、この探索信号の電磁場エネルギーを用いて、電磁波信号として無線タグリーダ・ライタ20に送信する。その後、無線タグリーダ・ライタ20は、代金を差し引いた残金等の情報を、無線タグ部100に送信して書き込みを行う。
この代金支払い時には、リーダ・ライタ部101は停止しており、起動することはない。この停止を維持するか否かの判断は、以下の通りに行われる。即ち、
(a)無線タグ部100が外部からの電磁波信号によって駆動させられた場合、又は
(b)無線タグ部100は駆動していないが、加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間T(例えば0.5秒)内に移動させられたと判定した場合、
リーダ・ライタ部101は停止状態を維持させられる。
尚、上記(a)における、無線タグ部100が外部からの電磁波信号によって駆動させられたか否かの判定は、後述する無線タグ駆動判定部112(図5)で行われる。この無線タグ駆動判定部112は、外部の電磁波源である無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場を、機器1が受けたか否かを判定する電磁場判定部(111:図5)に相当する。
これにより、内蔵された無線タグ部100からの電磁波信号と、同じく内蔵されたリーダ・ライタ部101からの電磁波信号とが干渉して通信が混信し、外部の無線タグリーダ・ライタ20が読み取りエラーを起こす事態が回避される。さらに、無線タグ部100のアンテナ部100aとリーダ・ライタ部101のアンテナ部101aとが一体化して1つの共同アンテナとなっている場合、このアンテナを同時に使用しようとしてエラーを引き起こす事態が回避される。
図1(B)は、携帯端末1を用いてスマートポスタ3から広告情報を取得する態様を示す。同図によれば、ユーザは、携帯型情報機器である携帯端末1を、スマートポスタ3の所定部位に近づけ、その後、携帯端末1の筐体における1つの面を、この部位に接触又は対向させる。尚、スマートポスタ3は、上記所定部位に、無線タグ30を仕込んでいる。
ここで、携帯端末1のリーダ・ライタ部101は、無線タグ30からの信号を受信するため、起動させられる。
図1(B)に示した広告情報取得の際、起動したリーダ・ライタ部101は、タグ探索信号(電磁波)をアンテナ部101aから送信する。無線タグ30は、リーダ・ライタ部101からのタグ探索信号の電磁場エネルギーによって、内部のICチップを起動させる(無線タグ30が駆動させられる)。次いで、無線タグ30は、この探索信号の電磁場エネルギーを用いて、ICチップに記録されている広告情報を電磁波信号として送信する。リーダ・ライタ部101は、この信号をアンテナ部101aを介して受信し、広告情報を取得する。
この広告情報取得時には、リーダ・ライタ部101は上述したように起動させられる。この起動を行うか否かの判断は、以下の通りに行われる。即ち、
(a)加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間T(例えば0.5秒)継続して静止していると判定され、且つ
(b)無線タグ部100が外部からの電磁波によって駆動させられていない場合、
リーダ・ライタ部101は起動させられる。
これにより、リーダ・ライタ部101が起動してはならない状況では、干渉による通信エラーを回避するため、リーダ・ライタ部101の停止状態を維持し、一方、外部の無線タグ30の情報を読み取るべき状況で、リーダ・ライタ部101を起動させることができる。
尚、無線タグ部100は、外部の無線タグリーダ・ライタ20と無線通信を行う無線ICチップ体であればよい。即ち、無線タグ100は、ICタグであってもよく、又は、ICタグよりも大型のICチップを備えておりより多くの情報を格納可能なICカードであってもよい。
図2は、図1(A)及び(B)に示した使用形態で携帯端末1を使用した際、加速度センサ102から出力される加速度の各軸方向成分における時間変化を示すグラフである。
図2(A)に、携帯端末1に付与されたx軸、y軸及びz軸を示す。同図によれば、x軸は、携帯端末1における無線タグ100(リーダ・ライタ部101)のアンテナ部100a(101a)の表面内の方向であって端末長手方向に垂直な方向の軸である。また、y軸は、アンテナ部100a(101a)の表面内の方向であって端末長手方向の軸である。また、z軸は、アンテナ部100a(101a)の表面(xy面)に垂直な方向の軸である。
図2(B)に、図1(A)の使用形態(商品購入代金支払い)における、加速度センサ102からの出力の実測例を示す。また、図2(C)に、図1(B)の使用形態(広告情報取得)における、加速度センサ102からの出力の実測例を示す。これらの図にはそれぞれ、
加速度のx軸方向成分:ACC
加速度のy軸方向成分:ACC、及び
加速度のz軸方向成分:ACC
の各々の時間変化が、グラフとして表されている。
図2(B)によれば、最初の、歩いて読み取り機2に近づいている時間(接近時間)では、ACC、ACC及びACCはいずれも、変動の激しい挙動を示す。しかしながら、その後の携帯端末1を読み取り機2に当てている時間(読み取り動作時間)では、ACC、ACC及びACCはいずれも、ほとんど変動しない。次いでその後の、歩いて読み取り機2から離れていく時間(離脱時間)では、再び変動の激しい挙動を示す。
一方、図2(C)においても、最初の、携帯端末1をスマートポスタ3に近づけている時間(接近時間)では、ACC、ACC及びACCはいずれも、変動の大きい挙動を示す。しかしながら、その後の携帯端末1をスマートポスタ3に当てている時間(読み取り動作時間)では、ACC、ACC及びACCはいずれも、ほとんど変動しない。次いでその後の、携帯端末1をスマートポスタ3から遠ざけている時間(離脱時間)では、再び変動の大きい挙動を示す。
実際、携帯端末1の無線タグ部100を無線タグリーダ・ライタ20に接触又は対向させている間でも、リーダ・ライタ部101を無線タグ30に接触又は対向させている間でも、携帯端末1は、ほぼ静止している。これにより、図2(B)及び(C)に示すように、その間における携帯端末1の加速度(の各軸方向成分)もほぼ一定値をとることになる。以上の結果から、上述したようなACC、ACC及びACCの時間変化の測定データを用いて、携帯端末1が静止しているか否かを判定可能であることが理解される。
尚、静止状態においても加速度(の各軸方向成分)がゼロにならないのは、加速度センサ102が重力加速度をも含めて測定しているためである。
[加速度の最大値と最小値との差による静止判定]
以下、携帯端末1が静止しているか否かの判定における一実施形態を説明する。静止判定時間をTとし、この時間Tの間に、加速度データをn回測定し、3n個の加速度データ、即ち、
ACCxi(i=1、2、・・・、n)、
ACCyi(i=1、2、・・・、n)、及び
ACCzi(i=1、2、・・・、n)
をサンプリングする。ここで、サンプリング時間Δtは(T/n)となる。尚、Tは、例えば0.5(秒)に設定される。
サンプリングされたn個のACCxi、n個のACCyi、及びn個のACCziの各々について、n個のデータを比較し、以下のように最大値及び最小値を決定する。
時間T内での加速度x軸方向成分の最大値:maxACC
時間T内での加速度x軸方向成分の最小値:minACC
時間T内での加速度y軸方向成分の最大値:maxACC
時間T内での加速度y軸方向成分の最小値:minACC
時間T内での加速度z軸方向成分の最大値:maxACC
時間T内での加速度z軸方向成分の最小値:minACC
ここで、所定の閾値をφ、φ及びφとして、上記最大値及び最小値が、以下の条件式
(1a) maxACC−minACC<φ、且つ
(1b) maxACC−minACC<φ、且つ
(1c) maxACC−minACC<φ
を満たす場合、時間T内について、携帯端末1は静止していた、と判定する。尚、閾値φ、φ及びφはそれぞれ、例えば0.5(m/s)に設定される。
[加速度の標準偏差による静止判定]
次いで、携帯端末1が静止しているか否かの判定における他の実施形態を説明する。
最初に、上述した方法と同じく、静止判定時間Tの間に、加速度データをn回測定し、3n個の加速度データACCxi、ACCyi、及びACCzi(i=1、2、・・・、n)を得る。次いで、加速度の大きさ|ACC|
|ACC|=((ACCxi+(ACCyi+(ACCzi0.5
とし、加速度の大きさ|ACC|(i=1、2、・・・、n)の平均を、
av|ACC|=(|ACC|+|ACC|+・・・+|ACC|)/n
とする。
次いで、これらの値から、加速度の標準偏差σaccを、次式を用いて算出する。
σacc=(Σ(|ACC|−av|ACC|)/n)0.5
ここで、Σは、i=1からi=nまでの総和(summation)である。
ここで、所定の閾値をSとして、得られた標準偏差σaccが、以下の条件式
(2) σacc<S
を満たす場合、時間T内について、携帯端末1は静止していた、と判定する。尚、閾値Sは、例えば0.22(m/s)に設定される。尚、以上に述べた静止判定において、標準偏差σaccの代わりに分散Vacc=Σ(|ACC|−av|ACC|)/nを用いて静止判定を行うことも当然に可能である。
[加速度の各軸方向成分の分散による静止判定]
次いで、携帯端末1が静止しているか否かの判定における更なる他の実施形態を説明する。
最初に、上述したように、静止判定時間Tでの測定によって3n個の加速度データACCxi、ACCyi、及びACCzi(i=1、2、・・・、n)を取得する。次いで、加速度の各軸方向成分における分散V、V及びVを以下の通りに算出する。
(3a) V=Σ(ACCxi−avACC/n
(3b) V=Σ(ACCyi−avACC/n
(3c) V=Σ(ACCzi−avACC/n
ここで、avACCはACCxi(i=1、2、・・・、n)の平均値であり、avACC及びavACCも同様である。また、Σは、i=1からi=nまでの総和(summation)である。
ここで、所定の閾値をThとして、得られた分散が、以下の条件式
(4) V<Th,且つV<Th,且つV<Th
を満たす場合、時間T内について、携帯端末1は静止していた、と判定する。尚、閾値Thは、例えば0.05(m/s)に設定される。尚、以上に述べた静止判定において、分散V、V及びVの代わりに、これら分散の平方根である標準偏差σ、σ及びσを用いて静止判定を行うことも当然に可能である。
[移動判定]
以上に述べた静止判定の方法についてはいずれも、携帯端末1が移動したか否かの移動判定に適用することが可能である。この移動判定は、後に、図9及び図11を用いて説明されるリーダ・ライタ部制御方法において採用される。具体的には、例えば、移動判定時間Tの間に得られた加速度データから算出された各加速度成分の分散V、V及びVが、所定の閾値をThとして、次式
(5) V>Th,又はV>Th,又はV>Th
を満たす場合、時間T内について、携帯端末1は移動した、と判定する。尚、閾値Thは、例えば3(m/s)に設定される。
ここで、静止判定(式(4))に用いた閾値Thと、移動判定(式(5))に用いた閾値Thとは、
(6)Th<Th
の関係を満たすことが好ましい。このように判定閾値を個別に設定することによって、明確な静止状態と、明確な移動状態とをそれぞれより確実に判断することが可能となる。
さらに、閾値ThとThとが等しいものとして、即ち、1つの閾値Th(=Th=Th)を用いて、静止判定(式(4))及び移動判定(式(5))を行うことも可能である。この場合、携帯端末1は静止状態及び移動状態のいずれかであると判定される。閾値Thは、例えば0.25(m/s)に設定される。
また、加速度の最大値と最小値との差による移動判定も可能である。この場合、所定の閾値をφ’、φ’及びφ’として、静止判定の式(1a)〜(1c)に代わって、次式
(7a) maxACC−minACC>φ’、又は
(7b) maxACC−minACC>φ’、又は
(7c) maxACC−minACC>φ
が満たされる場合、携帯端末1は移動した、と判定する。尚、閾値φ’、φ’及びφ’はそれぞれ、例えば3.5(m/s)に設定される。
さらにまた、加速度の標準偏差σaccによる移動判定も可能である。この場合、所定の閾値をS’として、静止判定の式(2)に代わって、次式
(8) σacc>S’
が満たされる場合、携帯端末1は移動した、と判定する。尚、閾値S’は、例えば1.7(m/s)に設定される。
以上に述べたように、加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間(時間Tの間)継続して静止していたか否か、さらには、所定時間(時間T)内に移動したか否か、を判定することが可能となる。
図3は、本発明による携帯端末1の他の使用形態を概略的に示す説明図である。
図3(A)は、図1(A)と同じく、携帯端末1の無線タグ部100を用いて、読み取り機2の無線タグリーダ・ライタ20と通信する態様を示す。同図によれば、ユーザは、携帯端末1の筐体における1つの面を、読み取り機2の読み取り面に接触又は対向させる。
携帯端末1は、無線タグ部100と、リーダ・ライタ部101と、加速度センサ102とに加えて、地磁気センサ103を備えている。ここで、リーダ・ライタ部101は、通常の未使用時には停止している。
図3(A)によれば、無線タグ部100と読み取り機2との通信の際、無線タグ部100は、無線タグリーダ・ライタ20からのタグ探索信号を、アンテナ部100aを介して受信する。この際、地磁気センサ103は、無線タグ部100を駆動させる電磁波源である無線タグリーダ・ライタ20から放射される電磁波(タグ探索信号)を検知する。
地磁気センサ103は、本来、地磁気を検知し、例えば携帯端末1の向いている方位を決定可能とする素子である。従って、図3(A)の状況で、地磁気センサ103が実際に検知するのは、タグ探索信号(電磁波)と地磁気との合成場、即ち変動した地磁気、と捉えることができる。
ここで、図1(A)の説明でも述べたように、リーダ・ライタ部101は停止しており、起動することはない。この停止を維持するか否かの判断は、以下の通りに行われる。即ち、
(a)地磁気センサ103が、無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動を検出した場合、又は
(b)地磁気の値の変動は検出されていないが、加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間T(例えば0.5秒)内に移動させられたと判定した場合、
リーダ・ライタ部101は停止状態を維持させられる。
尚、上記(a)における、無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動があるか否かの判定は、後述する地磁気変動判定部113(図5)で行われる。この地磁気変動判定部113は、外部の電磁波源である無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場を、機器1が受けたか否かを判定する電磁場判定部(111:図5)に相当する。
これにより、内蔵された無線タグ部100からの電磁波信号と、同じく内蔵されたリーダ・ライタ部101からの電磁波信号とが干渉して通信が混信し、外部の無線タグリーダ・ライタ20が読み取りエラーを起こす事態が回避される。さらに、無線タグ部100のアンテナ部100aとリーダ・ライタ部101のアンテナ部101aとが一体化して1つの共有アンテナとなっている場合、このアンテナを同時に使用しようとしてエラーを引き起こす事態が回避される。
図3(B)は、図1(B)と同じく、携帯端末1のリーダ・ライタ部101を用いて、スマートポスタ3の無線タグ30と通信する態様を示す。同図によれば、ユーザは、携帯型情報機器である携帯端末1の筐体における1つの面を、スマートポスタ3の所定部位に接触又は対向させる。
ここで、携帯端末1のリーダ・ライタ部101は、無線タグ30からの信号を受信するため、起動させられる。この起動を行うか否かの判断は、以下の通りに行われる。即ち、
(a)加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間T(例えば0.5秒)継続して静止していると判定され、且つ
(b)地磁気センサ103が、無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動を検出しない場合、
リーダ・ライタ部101は起動させられる。
これにより、リーダ・ライタ部101が起動してはならない状況では、干渉による通信エラーを回避するため、リーダ・ライタ部101の停止状態を維持し、一方、外部の無線タグ30の情報を読み取るべき状況で、リーダ・ライタ部101を起動させることができる。
尚、地磁気センサ103の代わりに、無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場を検出可能な磁気センサを用いてもよい。このような磁気センサとして、例えば、異方性磁気抵抗(AMR: Anisotropic Magneto-Resistive)素子、巨大磁気抵抗(GMR: Giant Magneto-Resistive)素子、トンネル磁気抵抗(TMR: Tunnel Magneto-Resistive)素子、磁気インピーダンス(MI: Magneto-Impedance)素子、フラックスゲート(FG: FluxGate)素子、又はホール効果(hall effect)素子を使用することができる。
図4は、図3(A)に示した使用形態で携帯端末1を使用した際、地磁気センサ103から出力される地磁気ベクトル情報の時間変化を示すグラフである。同図には、同時に測定された加速度の大きさ|ACC|の時間変化、及び加速度の標準偏差σaccも示されている。尚、これらの加速度に係る測定データは、図2(A)とは別の測定結果である。
地磁気センサ103から出力される地磁気ベクトル情報は、地磁気ベクトルにおける、携帯端末1に付与されたx軸、y軸及びz軸(2(A)参照)の各軸方向成分である。これら3つの成分を、
地磁気ベクトルのx軸方向成分:m
地磁気ベクトルのy軸方向成分:m、及び
地磁気ベクトルのz軸方向成分:m
とすると、地磁気ベクトルの大きさ(地磁気)|m|は、
|m|=((m+(m+(m0.5
となる。以後、外部電磁場による地磁気の値の変動を測定するため、この地磁気センサ103の出力から得られる|m|を、地磁気測定値とする。
図4のグラフは、この地磁気測定値|m|の時間変化の実測例を示す。同図によれば、最初の、歩いて読み取り機2に近づいている時間(接近時間)では、地磁気測定値|m|は、30μT(マイクロテスラ)台の値で推移している。しかしながら、その後の携帯端末1を読み取り機2に当てている時間(読み取り動作時間)では、地磁気測定値|m|は、90μT前後の値にまで跳ね上がっている。次いでその後の、歩いて読み取り機2から離れていく時間(離脱時間)では、再び概ね30μT台の値で推移する。
さらに、地磁気測定値|m|が90μT前後の値に増大している読み取り動作時間では、図4のグラフに示すように、携帯端末1の加速度の大きさ|ACC|はほぼ一定値をとる。また、その結果、加速度の標準偏差σaccは、概ねゼロとなっている。これは、携帯端末1が、無線タグリーダ・ライタ20に接触又は対向させられて、ほぼ静止していることを示している。
以上の結果から、地磁気測定値|m|の時間変化の測定データを用いることによって、携帯端末1が、無線タグリーダ・ライタ20に接触又は対向して、無線タグリーダ・ライタ20が形成する電磁場を受けているか否かを判定可能であることが理解される。
[地磁気測定値|m|による地磁気変動の判定]
図4に示すように、無線タグリーダ・ライタ20に起因する地磁気変動は、非常に明確なピークとして観測される。従って、所定の地磁気判定時間T内にサンプリングされた地磁気測定値|m|の最大値|m|max及び最小値|m|minを決定し、これらの値が、次式(3)を満たす場合に、無線タグリーダ・ライタ20によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動があった、との判定を行うことができる。
(3) ψmin≦|m|max−|m|min<ψmax
ここで、閾値ψminは、例えば30μTに設定される。また、閾値ψmaxは、例えば100μTに設定される。当然に、これら下限値及び上限値は、携帯端末1の種々の利用状況下で地磁気測定値|m|がとる値によって、適切に調整される。尚、地磁気判定時間Tは、例えば0.5秒に設定される。
また、上記判断の変更態様として、条件式(3)に代えて、次式
(3’) ψmin≦|m|max−|m|min
を条件式とすることも可能である。この場合、所定以上の地磁気変動が見られれば、無線タグリーダ・ライタ20に起因する地磁気変動である、と判断することになる。
図5は、本発明による携帯端末1の一実施形態を示す機能構成図である。
図5によれば、携帯端末1は、無線タグ部100と、無線タグ読み取り・書き込み部であるリーダ・ライタ部101と、加速度センサ102と、地磁気センサ103と、プロセッサ・メモリとを備えている。ここで、プロセッサ・メモリは、プログラムを実行することによってその機能を実現させる。
このプロセッサ・メモリは、機能構成部として、静止・移動判定部110と、電磁場判定部111と、無線タグ検知判定部114と、無線タグ読み取り・書き込み部の制御部であるリーダ・ライタ制御部115とを有する。
無線タグ部100は、アンテナ部100aと、タグIC部100iとを備えている。無線タグ部100は、外部のリーダ・ライタからのタグ探索信号(電磁波)を、アンテナ部100aを介して受信する。次いで、この探索信号の電磁場エネルギーによって、内部のタグIC部100iを動作させる。その後、無線タグ部100は、タグIC部100iに記録されている情報を、この探索信号の電磁場エネルギーを用いて、電磁波信号として外部のリーダ・ライタに送信する。
リーダ・ライタ部101は、アンテナ部101aと、制御IC部101iとを備えている。リーダ・ライタ部101(制御IC部101i)は、タグ探索信号(電磁波)をアンテナ部101aから送信する。次いで、この信号を受け取った外部の無線タグから出力された情報信号をアンテナ部101aを介して受信して、当該情報を取得する。また、書き込み信号(電磁波)をアンテナ部101aから送信して、外部の無線タグに受信させ、この書き込み信号情報をこの無線タグに書き込むこともできる。
これら無線タグ部100及びリーダ・ライタ部101は、近距離無線通信技術であるNFC(Near Field Communication)に対応するものとすることが可能である。
加速度センサ102は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて形成された、例えば静電容量方式又はピエゾ抵抗方式による、3軸タイプの加速度計測計とすることができる。加速度センサ102として、重力加速度を計測して携帯端末1の上下方向の姿勢を割り出したり、携帯端末1を所持したユーザの歩数をカウントしたりする加速度センサを併用してもよい。
地磁気センサ103は、地磁気ベクトルの大きさ及び向き、並びにそれらの変動を検出可能な3軸タイプの磁気センサとすることができる。また、地磁気センサ103として、携帯端末1が向いている方位を割り出すことが可能な電子コンパスを使用してもよい。さらに、地磁気センサ103における磁場を検知する方式として、異方性磁気抵抗(AMR)効果、巨大磁気抵抗(GMR)効果、トンネル磁気抵抗(TMR)効果、磁気インピーダンス(MI)効果、フラックスゲート(FG)方式、又はホール効果を利用する方式を採用することができる。
静止・移動判定部110は、加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が所定時間継続して静止しているか否かを判定する。また、静止・移動判定部110は、一実施形態として、同じく加速度センサ102から出力される加速度情報を用いて、携帯端末1が移動しているか(所定時間内に移動したか)否かを判定することも好ましい。静止・移動判定部110は、次いで、実行した判定の結果をリーダ・ライタ制御部115に出力する。
尚、判定閾値設定部110aが設けられることも好ましい。判定閾値設定部110aは、例えば、上述の式(4)(静止判定)における閾値Thや、式(5)(移動判定)における閾値Th等を、静止・移動判定部110で実行される判定に応じて設定し、静止・移動判定部110に出力する。この閾値の設定は、例えば外部からの入力又は判定閾値設定部110aに記憶された閾値の選択等によって行うことができる。静止・移動判定部110は、入力した閾値に基づいて静止及び/又は移動判定を実行する。
電磁場判定部111は、無線タグ部100を駆動させる外部の電磁波源(リーダ・ライタ)によって形成され得る電磁場を、携帯端末1が受けたか否かを判定する。電磁場判定部111は、
(a)無線タグ駆動判定部112、及び
(b)地磁気変動判定部113
のいずれか一方、又は両方を有している。ここで、図5には、無線タグ駆動判定部112及び地磁気変動判定部113の両方が設けられた形態が示されている。
このうち、無線タグ駆動判定部112は、無線タグ部100が外部からの電磁波によって駆動させられたか否かを判定する。この判定を行うにあたって、無線タグ部100のタグIC部100iが起動したことを検知してもよく、無線タグ部100が外部のリーダ・ライタからのイベント信号を受信したことを検知してもよい。
無線タグ駆動判定部112は、次いで、この判定結果を、リーダ・ライタ制御部115に出力する。また、地磁気変動判定部113は、地磁気センサ103から出力される地磁気変動情報を用いて、外部の電磁波源(リーダ・ライタ)によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動があるか否かを判定する。
無線タグ検知判定部114は、リーダ・ライタ部101が起動した後、所定時間内に、リーダ・ライタ部101が外部の無線タグを検知したか否かを判定する。
リーダ・ライタ制御部115は、静止・移動判定部110及び電磁場判定部111のそれぞれから、判定結果を入力する。次いで、リーダ・ライタ制御部115は、静止・移動判定部110によって携帯端末1が所定時間継続して静止しているとの判定が行われ、且つ電磁場判定部111が偽の判定を行った際、リーダ・ライタ部101を起動させることも好ましい。この実施形態は、後に、図6、図7及び図10に示したリーダ・ライタ部制御方法において説明される。尚、電磁場判定部111からの判定結果は、無線タグ駆動判定部112での判定結果、地磁気変動判定部113での判定結果、又はこれら両方の判定結果となる。
リーダ・ライタ制御部115は、さらに、無線タグ検知判定部114から判定結果を入力する。次いで、リーダ・ライタ制御部115は、無線タグ検知判定部114が真の判定を行った際、リーダ・ライタ部101に読み取り・書き込みを実行させ、その後、リーダ・ライタ部101を停止させる。また、リーダ・ライタ部101が起動した後、静止・移動判定部110によって携帯端末1が所定時間継続して静止状態にはないとの判定が行われ、且つ無線タグ検知判定部114によって偽の判定が行われた際、リーダ・ライタ部101を停止させることも好ましい。この実施形態は、後に、図6及び図10に示したリーダ・ライタ部制御方法において説明される。
また、リーダ・ライタ制御部115は、他の実施形態として、
a)静止・移動判定部110によって携帯端末1が移動状態であるとの判定が行われた後、所定の待ち時間以内に、静止・移動判定部110によって携帯端末1が所定時間継続して静止状態にあるとの判定が行われ、且つ
b)且つ電磁場判定部111によって偽の判定が行われた際、
リーダ・ライタ部101を起動させることも好ましい。この実施形態は、後に、図9に示したリーダ・ライタ部制御方法において説明される。
さらに、リーダ・ライタ制御部115は、リーダ・ライタ部101が起動した後、静止・移動判定部110によって携帯端末1が移動状態であるとの判定が行われ、且つ無線タグ検知判定部114によって偽の判定が行われた際、リーダ・ライタ部101を停止させることも好ましい。この実施形態は、後に、図9及び図11に示したリーダ・ライタ部制御方法において説明される。
図6は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の一実施形態を示すフローチャートである。また、図7は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
[電磁場判定部111が、無線タグ駆動判定部112である実施形態]
図6に、電磁場判定部111として無線タグ駆動判定部112を用いた場合のフローチャートを示す。尚、上述したように、リーダ・ライタ部101は、当初停止している。
(S600)最初に、タグ駆動判定ループ(S600〜S605)を開始する。ここで、開始時刻tをゼロとし、加速度測定のサンプリング時間をΔtとし、静止判定時間をTとする。また、サンプリング回数(時間経過)のパラメータiの初期値をゼロとする。尚、静止判定時間Tは、例えばT=0.5(秒)に設定される。
(S601)無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S602)一方、ステップS601で偽の判定がなされた際、パラメータiを1だけ増分する。
(S603)時刻tがt=Δt×iとなるまで、ウェイトする。
(S604)加速度ACCxi、ACCyi及びACCziを測定する。
(S605)時刻tが、t≧Tの条件を満たす際(ループ開始から時間Tが経過した際)、本タグ駆動判定ループを終了する。
(S606)携帯端末1が時間T内において静止していたか否かを判定する。ここで、判定条件として、上述した判定式(1a)〜(1c)を用いてもよいし、判定式(2)を用いてもよく、または、閾値Thを使用した判定式(4)を用いてもよい。
(S607)ステップS606で真の判定がなされた際、携帯端末1が静止状態で外部の無線タグに接触又は対向した(可能性がある)として、リーダ・ライタ部101を起動させる。
一方、ステップS606で偽の判定がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S610)次いで、外部タグ検知ループ(S610〜S615)を開始する。ここで、開始時刻tをゼロとし、加速度測定のサンプリング時間をΔtとし、静止判定時間をTとする。また、サンプリング回数(時間経過)のパラメータjの初期値をゼロとする。尚、静止判定時間Tは、例えばT=5(秒)に設定される。
(S611)外部の無線タグが検知されたか否か、即ちリーダ・ライタ部101が外部の無線タグを検出したか否か、を判定する。
(S630、S631)ステップS611で真の判定がなされた際、リーダ・ライタ部101による読み取り及び/又は書き込みを実施し(S630)、この終了後、リーダ・ライタ部101を停止して(S631)、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S612)一方、ステップS611で偽の判定がなされた際、パラメータjを1だけ増分する。
(S613)時刻tがt=Δt×jとなるまで、ウェイトする。
(S614)加速度ACCxj、ACCyj及びACCzjを測定する。
(S615)時刻tが、t≧Tの条件を満たす際(ループ開始から時間Tが経過した際)、本外部タグ検知判定ループを終了する。
(S616)携帯端末1が時間T内において静止していたか否かを判定する。ここでも、判定条件として、上述した判定式(1a)〜(1c)を用いてもよいし、判定式(2)を用いてもよく、または、閾値Thを使用した判定式(4)を用いてもよい。
(S631)ステップS616で偽の判定がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断する。従って、起動していたリーダ・ライタ部101を停止し、その後、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S617)ステップS616で真の判定がなされた際、携帯端末1は静止しているものの、外部の無線タグが検出されないことから、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断する。従って、起動していたリーダ・ライタ部101を停止する。
(S620)次いで、携帯端末1の静止判定ループ(S620〜S625)を開始する。このループは、本リーダ・ライタ部制御方法を、携帯端末1が最終的に持ち運ばれた状態で終了させるためのステップである。ここで、開始時刻tをゼロとし、加速度測定のサンプリング時間をΔtとし、静止判定時間をTとする。また、サンプリング回数(時間経過)のパラメータiの初期値をゼロとする。尚、静止判定時間Tは、例えばT=5(秒)に設定される。
(S621)パラメータkを1だけ増分する。
(S622)時刻tがt=Δt×kとなるまで、ウェイトする。
(S623)加速度ACCxk、ACCyk及びACCzkを測定する。
(S624)時刻tが、t≧Tの条件を満たす際(ループ開始から時間Tが経過した際)、本静止判定ループを終了する。
(S625)携帯端末1が時間T内において静止していたか否かを判定する。ここでも、判定条件として、上述した判定式(1a)〜(1c)を用いてもよいし、判定式(2)を用いてもよく、または、閾値Thを使用した判定式(4)を用いてもよい。
ステップS625で真の判定がなされた際、ステップS620に戻って、静止判定ループを繰り返す。一方、偽の判定がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
このように本実施形態によれば、リーダ・ライタ部101を起動させる必要条件として、無線タグ駆動判定部112によって無線タグ部100の駆動が検知されないことを採用している。また、携帯端末1が静止していたことも必要条件としている。これにより、リーダ・ライタ部101を、他のリーダ・ライタの出力との干渉を抑制しつつ、必要となる見込みが高いタイミングで起動させることができる。
また、以上に述べたように、リーダ・ライタ部101を、必要となる見込みが高いタイミングで起動し、その後、携帯端末1が移動した際、又は静止していても外部の無線タグが検知されない際に、停止させる。これにより、リーダ・ライタ部101による不要な電力消費を抑制することができる。
[電磁場判定部111が、地磁気変動判定部113である実施形態]
図7(A)に、電磁場判定部111として地磁気変動判定部113を用いた場合のフローチャートを示す。
図7(A)に示すように、本実施形態のフローチャートは、図6のフローチャートにおいてステップS601(無線タグ駆動判定部112による判定)を、ステップS601’(地磁気変動判定部113による判定)で置き換えたものとなっている。従って、以下、ステップS601’の説明をもって、本実施形態の説明とする。
(S601’)地磁気変動判定部113によって、地磁気の値の変動があるか否かが判定される。ここで、判定条件として、上述した判定式(3)を用いることができる。
ステップS601’で真の判定、即ち地磁気の値が変動しているとの判定、がなされた際、携帯端末1が外部のリーダ・ライタと接触又は近接している(可能性がある)と判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。一方、ステップS601’で偽の判定がなされた際、ステップS602に進む。
このように本実施形態によれば、リーダ・ライタ部101を起動させる必要条件として、無線タグ部100の駆動が検知されないことに代えて、地磁気の値が変動していないことを採用している。また、携帯端末1が静止していたことも必要条件としている。これにより、リーダ・ライタ部101を、他のリーダ・ライタの出力との干渉を抑制しつつ、必要となる見込みが高いタイミングで起動させることができる。
また、本実施形態では、地磁気の値の変動によって外部のリーダ・ライタの存在を判断する。その結果、無線タグ部100の駆動による判断がどの程度初期の段階で実行可能かにも依存するが、この駆動判断を採用する場合に比べて、リーダ・ライタ部101の停止維持をより早期に決定することが可能となる場合も少なくない。これにより、リーダ・ライタ部の起動制御についての負担が抑制される。
[電磁場判定部111が。無線タグ駆動判定部112及び地磁気変動判定部113である実施形態]
図7(B)に、電磁場判定部111として無線タグ駆動判定部112及び地磁気変動判定部113を用いた場合のフローチャートを示す。
図7(B)に示すように、本実施形態のフローチャートは、図6のフローチャートにおいてステップS601(無線タグ駆動判定部112による判定)の前に、ステップS601a’(地磁気変動判定部113による判定)を設置したものとなっている。また、図7(B)では、この図6のステップS601に相当するステップを、ステップS601b’としている。従って、以下、ステップS601a’及びステップS601b’の説明をもって、本実施形態の説明とする。
(S601a’)地磁気変動判定部113によって、地磁気の値の変動があるか否かが判定される。ここで、判定条件として、上述した判定式(3)を用いることができる。
ステップS601a’で真の判定、即ち地磁気の値が変動しているとの判定、がなされた際、携帯端末1が外部のリーダ・ライタと接触又は近接している(可能性がある)と判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S601b’)一方、ステップS601a’で偽の判定がなされた際、無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。一方、ステップS601b’で偽の判定がなされた際、ステップS602に進む。
このように本実施形態によれば、リーダ・ライタ部101を起動させる必要条件として、地磁気変動判定部113によって地磁気の値の変動が見出せず、且つ無線タグ駆動判定部112によって無線タグ部100の駆動が検知されないことを採用している。また、携帯端末1が静止していたことも必要条件としている。これにより、リーダ・ライタ部101を、他のリーダ・ライタの出力との干渉をより確実に抑制しつつ、必要となる見込みがより高いタイミングで、起動させることができる。
図8は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法における更なる他の実施形態を説明するための概略図である。
以上の図6及び図7に示したリーダ・ライタ部制御方法では、リーダ・ライタ部101の起動要件として、携帯端末1が所定時間継続して静止しているとの静止判定を使用している。これに対し、更なる他の実施形態として、図8(A)に示すように、リーダ・ライタ部101の起動要件として、
a)携帯端末1が移動状態であるとの判定が行われ、
b)a)の判定時から所定の待ち時間Twa以内に、携帯端末1が所定時間継続して静止状態にあるとの判定が行われる
といった「移動→静止判定」を使用することも可能である。
ここで、判定a)から時間Tms経過後に判定b)がなされたとすると、Tms≦Twaとなる。尚、所定の待ち時間Twaは、例えば5秒とすることができる。
この移動→静止判定を採用することによって、静止判定による場合と比較して、外部の無線タグを読み取ることはない状況で、リーダ・ライタ部101を起動させてしまう事態をより低減することが可能となる。
実際、外部の無線タグを読み取る際、ユーザは、鞄やポケット等から携帯端末1を取り出したり、読み取る無線タグに携帯端末1を近づけたり、といった携帯端末1を移動させる動作を行う。次いで、読み取りの間、携帯端末1を静止させる。このような事情を勘案すると、上述したような「移動→静止判定」を行うことによって、無線タグを読み取るべき状況をより高い確度で正しく判断することができる。また、それ故に、無駄なく必要時に応じてリーダ・ライタ部101を起動させる可能性を高めることができるのである。
また、図6及び図7に示したリーダ・ライタ部制御方法では、静止判定に必要な値として、図8(B)に示すように、判定閾値を1つ使用している。この判定閾値をThとすると、加速度の変動を表す量(最大最小差、分散、又は標準偏差等)が閾値Th未満の場合、静止状態であると判定され、それ以外(閾値Th以上)の場合、移動状態であると判定されることになる。
尚、上述した判定式(1a)〜(1c)のように、加速度の各成分毎に閾値(φx、φ及びφ)が設定される場合においても、これらの閾値は1つのベクトル閾値をなすものとし、判定閾値は1つとする。
図6及び図7に示した判定閾値が1つの場合に対し、上述した「移動→静止判定」を採用する場合、最初の移動判定では判定閾値Thを使用し、次の静止判定ではThとは異なる判定閾値Thを使用する。例えば、図8(C)に示すように、
a)加速度の変動を表す量(最大最小差、分散、又は標準偏差等)が閾値Thよりも大きい場合、移動状態であると判定されて、それ以外(閾値Th以下)の場合、非移動状態であると判定され、
b)加速度の変動を表す量(最大最小差、分散、又は標準偏差等)が閾値Th未満の場合、静止状態であると判定され、それ以外(閾値Th以上)の場合、非静止状態であると判定される。
図8(D)に、以上に述べたリーダ・ライタ部制御方法における実施形態の種類をまとめて表示している。同図に示すように、リーダ・ライタ部101の起動要件として、移動→静止判定を採用する場合、必ず2つの判定閾値(Th及びTh)が使用される。この実施形態を以下、図9に示す。一方、同起動要件として静止判定を採用する場合、1つの判定閾値(Th)が使用される場合と、2つの判定閾値(Th及びTh)が使用される場合とが存在する。前者の実施形態を図10に示し、後者の実施形態を図11に示す。尚、前者の実施形態(図10)は、実質的に、上述した図6の実施形態と同一である。
[起動要件:移動→静止判定、判定閾値2つ]
図9は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。
尚、以下の説明では、リーダ・ライタ部101の起動/停止を表すパラメータreaderを採用し、reader=1は起動状態を表し、reader=0は停止状態を表すものとする。さらに、移動判定に係るパラメータstatusも採用し、status=1は移動判定のなされていない非「移動判定」状態を表し、status=0は移動判定のなされた移動判定状態を表すものとする。
(S700)本実施形態では、当初、reader=0であってstatus=1である。
(S701〜S703)加速度測定(移動判定)ループを実行する。このループは、図9において省略して記載されているが、図6のタグ駆動判定ループ(S600〜S605)と同様であり、サンプリング時間Δtごとに、
a)無線タグ部100が駆動させられたか否かを判定し(S702)、
b)加速度ACCxi、ACCyi及びACCziを測定する
ことを判定時間Tの間、繰り返す。この際、取得される加速度測定値の組の数は、T/Δtとなる。
(S702)無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S704)携帯端末1が時間T内で移動したか否かを判定する。ここで、判定条件として、上述した閾値Thを用いた判定式(5)を使用することができる。また、変更態様として、上述した閾値φ(=φ’=φ’=φ’)を用いた判定式(7)又は閾値S’を用いた判定式(8)を使用してもよい。
ステップS704で真の判定がなされた際、携帯端末1が外部の無線タグに近づけられるために移動した可能性があるとして、ステップS710に移行する。一方、ステップS704で偽の判定がなされた際、再び、加速度測定ループ(S701〜S703)を実行する。
この再度の加速度測定ループにおける変更態様として、加速度ACCxi、ACCyi及びACCziの測定値の組が1つ取得されれば、以前の加速度測定値の組と合わせて移動判定を実行することも可能である。即ち、最初のループで加速度測定値の組が所定数だけ取得されていれば、その後は、加速度測定値の組が1つ測定される毎に、移動判定を実行することができる。例えば、T/Δtが4であり、最初のループで加速度測定値の組として、a、a、a及びaの4つが取得された場合に、この4つをもって最初の移動判定が行われ、次いで、aが取得された際、例えばa、a、a及びaの4つをもって次の起動判定が行われる。
この場合、サンプリング時間Δtごとに、
a)無線タグ部100が駆動させられたか否かを判定し、
b)加速度ACCxi、ACCyi及びACCziを測定し、
c)移動判定を実行する
手順となる。
尚、当然に、a、a、a及びaの4つをもって移動判定を行った後、a、a、a及びaの4つを取得してから次の移動判定を行うことも可能である。また、以上に述べた移動判定の変更態様は、以後説明する加速度測定ループの全てについて実行可能である。
(S710)パラメータにつき、reader=0(リーダ・ライタ部停止)であってstatus=0(移動判定状態)である状態とする。
(S711)タイマ$tsを初期値に設定し、経過時間の計測を開始する。ここで、この初期値は、所定の待ち時間Twa(例えば5秒)に相当する値となる。
(S712〜S714)加速度測定(静止判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、上述したステップS701〜703のループと同様である。
(S713)無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S715)携帯端末1が時間Tの間継続して静止していたか否かを判定する。ここで、判定条件として、上述した閾値Thを用いた判定式(4)を使用することができる。また、変更態様として、上述した閾値φ(=φ=φ=φ)を用いた判定式(1a)〜(1c)又は閾値Sを用いた判定式(2)を使用してもよい。
(S722)ステップS715で真の判定がなされた際、携帯端末1が静止状態で外部の無線タグに接触又は対向した(可能性がある)として、リーダ・ライタ部101を起動させる。
(S716〜S718)一方、ステップS715で偽の判定がなされた際、加速度測定(移動判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、上述したステップS701〜703のループと同様である。
(S717)無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
尚、変更態様として、ステップS715での判定に用いられた加速度データを使用して、次に述べるステップS719での判定を行うことも可能である。この態様では、ステップS715で偽の判定がなされた際、上記ステップS716〜S718を省略してステップS719を実行する。
(S719)携帯端末1が時間T内で移動したか否かを判定する。この判定内容は上述したステップS704と同様である。ここで、真の判定(移動状態であるとの判定)がなされた際、携帯端末1は移動している(持ち運ばれている)として、ステップS711に移行し、タイマ$tsを初期値に戻して(S711)、再度、静止判定ループ(S712〜S714)を実行する。
(S720)一方、ステップS719で偽の判定(非移動状態であるとの判定)がなされた際、タイマ$ts値を「経過時間」分だけ減ずる。尚、ここで減じられる「経過時間」は、当初、ステップS711からの経過時間であり、本ステップS720の実行後は、前回の当該ステップS720からの経過時間となる。
(S721)タイマ$ts値がゼロよりも大きいか(タイマ値が残存しているか)否かが判定される。ここで、真の判定がなされた際、再度、加速度測定(静止判定)ループ(S712〜S714)が実行される。一方、偽の判定がなされた際、所定の待ち時間Twa内には携帯端末1は静止しなかったとして、リーダ・ライタ部101の使用はないと判断し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S730)パラメータにつき、reader=1(リーダ・ライタ部起動)であってstatus=1(非「移動判定」状態)の状態とする。
(S731)タイマ$trを初期値に設定し、経過時間の計測を開始する。ここで、この初期値は、所定の読み取りモニタ時間Trw(例えば5秒)に相当する値となる。
(S732〜S734)加速度測定(移動判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、ステップS733(外部無線タグ検知)がステップS702(無線タグ部駆動判定)と異なる点を除き、上述したステップS701〜703のループと同様である。
(S733)外部の無線タグが検知されたか否か、即ちリーダ・ライタ部101が外部の無線タグを検出したか否か、を判定する。ここで、真の判定、即ち外部の無線タグが検知されたとの判定、がなされた際、リーダ・ライタ部101による読み取り及び/又は書き込みを実施し(S741)、この終了後、リーダ・ライタ部101を停止して(S742)、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S735)携帯端末1が時間T内で移動したか否かを判定する。この判定内容は上述したステップS704と同様である。ここで、真の判定(移動状態であるとの判定)がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、ステップS738に移行する。
(S738)リーダ・ライタ部101を停止して、ステップS710に移行し、再度、リーダ・ライタ部101起動のための静止判定ループを実行する。
(S736)一方、ステップS735で偽の判定(非移動状態であるとの判定)がなされた際、タイマ$tr値を「経過時間」分だけ減ずる。尚、ここで減じられる「経過時間」は、当初、ステップS731からの経過時間であり、本ステップS736の実行後は、前回の当該ステップS736からの経過時間となる。
(S737)タイマ$tr値がゼロよりも大きいか(タイマ値が残存しているか)否かが判定される。ここで、真の判定がなされた際、再度、加速度測定(移動判定)ループ(S732〜S734)が実行される。一方、偽の判定がなされた際、所定の読み取りモニタ時間Trw内には外部無線タグは検知されなかったとして、リーダ・ライタ部101の使用はないと判断し、リーダ・ライタ部101を停止して(S742)、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、リーダ・ライタ部101の起動要件として、移動→静止判定を採用している。これにより、外部の無線タグを読み取ることはない状況で、リーダ・ライタ部101を起動させてしまう事態をより低減することができる。その結果、リーダ・ライタ部101による不要な電力消費をより抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、移動判定の際の閾値Thと、静止判定の際の閾値Thとを独立に設定し、これら両閾値を、それぞれの判定に適した値に決定することができる。これにより、明確な静止状態と、明確な移動状態とをそれぞれより確実に判断することができるので、リーダ・ライタ部101の起動及び停止が必要となる可能性の高いタイミングを、それぞれより確実に捉えることが可能となる。
[起動要件:静止判定、判定閾値1つ]
図10は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。
尚、本実施形態(図10)は、ステップS811〜S817においてタイマ$trを設定して経過時間の判定を明確化している点、及びステップS813において外部無線タグを検知したとの肯定判定をした場合のその後のステップを除けば、実質的に図6の実施形態と同一である。
(S800)本実施形態では、当初、reader=0(リーダ・ライタ部101が停止状態)である。
(S801〜S803)加速度測定(静止判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、上述したステップS701〜703のループ(図9)と同様である。
(S802)無線タグ駆動判定部112によって、無線タグ部100が駆動させられたか否かが判定される。ここで、真の判定、即ち無線タグ部100が駆動させられたとの判定、がなされた際、無線タグ部100と外部のリーダ・ライタとが通信を行っていると判断する。従って、リーダ・ライタ部101の停止を維持したままとし、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S804)携帯端末1が時間Tの間継続して静止していたか否かを判定する。ここで、判定条件として、閾値Thを用いた判定式(4)を使用することができる。また、変更態様として、上述した閾値φ(=φ=φ=φ)を用いた判定式(1a)〜(1c)又は閾値Sを用いた判定式(2)を使用してもよい。
(S805)ステップS804で真の判定がなされた際、携帯端末1が静止状態で外部の無線タグに接触又は対向した(可能性がある)として、リーダ・ライタ部101を起動させる。一方、ステップS804で偽の判定がなされた際、再度、加速度測定(静止判定)ループ(S801〜S803)を実行する。
(S810)パラメータにつき、reader=1(リーダ・ライタ部起動)の状態とする。
(S811)タイマ$trを初期値に設定し、経過時間の計測を開始する。ここで、この初期値は、所定の読み取りモニタ時間Trw(例えば5秒)に相当する値となる。
(S812〜S814)加速度測定(静止判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、ステップS813(外部無線タグ検知)がステップS702(無線タグ部駆動判定)と異なる点を除き、上述したステップS701〜703(図9)のループと同様である。
(S813)外部の無線タグが検知されたか否か、即ちリーダ・ライタ部101が外部の無線タグを検出したか否か、を判定する。ここで、真の判定、即ち外部の無線タグが検知されたとの判定、がなされた際、リーダ・ライタ部101による読み取り及び/又は書き込みを実施し(S818)、この終了後、ステップS819(リーダ・ライタ部101の停止)に移行する。
(S815)携帯端末1が時間Tの間継続して静止していたか否かを判定する。この判定内容は上述したステップS804と同様である。
(S816)ステップS815で、真の判定(静止していたとの判定)がなされた際、タイマ$tr値を「経過時間」分だけ減ずる。尚、ここで減じられる「経過時間」は、当初、ステップS811からの経過時間であり、本ステップS816の実行後は、前回の当該ステップS816からの経過時間となる。
(S817)タイマ$tr値がゼロよりも大きいか(タイマ値が残存しているか)否かが判定される。ここで、真の判定がなされた際、再度、加速度測定(静止判定)ループ(S812〜S814)が実行される。一方、偽の判定がなされた際、所定の読み取りモニタ時間Trw内には外部無線タグは検知されなかったとして、リーダ・ライタ部101の使用はないと判断し、ステップS819に移行する。
(S819)リーダ・ライタ部101を停止して、ステップS830に移行する。
(S820)一方、ステップS815で偽の判定(移動状態であるとの判定)がなされた際、携帯端末1は静止しておらず、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、リーダ・ライタ部101を停止して、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S830)パラメータにつき、reader=0(リーダ・ライタ部停止)の状態とする。
(S831〜S832)加速度測定(静止判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、無線タグ部の駆動判定を行わないことを除き、上述したステップS801〜S803(S701〜703)のループと同様である。
(S833)携帯端末1が時間Tの間継続して静止していたか否かを判定する。ここでの判定内容は、上述したステップS804と同様である。このステップS833で真の判定がなされた際、再度、加速度測定(静止判定)ループ(S831〜S832)を実行し、携帯端末1の静止・移動状態をモニタする。一方、偽の判定がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
[起動要件:静止判定、判定閾値2つ]
図11は、本発明によるリーダ・ライタ部制御方法の更なる他の実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態(図11)は、図10の実施形態と比較して、静止判定を行ってリーダ・ライタ部101を起動させる点で一致する。即ち、最初のステップS900からステップS914までとステップS918とは、ステップS800〜S814及びステップS818と同様である。しかしながら、本実施形態は、静止判定ではなく、静止判定とは異なる閾値Thを用いた移動判定を行うことによってリーダ・ライタ部101を停止させる点で相違する。そこで、以下、本実施形態のステップS915からのフローを説明する。
(S915)携帯端末1が時間T内で移動したか否かを判定する。この判定内容は上述したステップS735(図9)と同様である。ここで、真の判定(移動状態であるとの判定)がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、ステップS920に移行する。
(S920)リーダ・ライタ部101を停止し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
(S916)一方、ステップS915で偽の判定(非移動状態であるとの判定)がなされた際、タイマ$tr値を「経過時間」分だけ減ずる。尚、ここで減じられる「経過時間」は、当初、ステップS911からの経過時間であり、本ステップS916の実行後は、前回の当該ステップS916からの経過時間となる。
(S917)タイマ$tr値がゼロよりも大きいか(タイマ値が残存しているか)否かが判定される。ここで、真の判定がなされた際、再度、加速度測定(移動判定)ループ(S912〜S914)が実行される。一方、偽の判定がなされた際、所定の読み取りモニタ時間Trw内には外部無線タグは検知されなかったとして、リーダ・ライタ部101の使用はないと判断し、ステップS919に移行する。
(S919)リーダ・ライタ部101を停止して、ステップS930に移行する。
(S930)パラメータにつき、reader=0(リーダ・ライタ部停止)の状態とする。
(S931〜S932)加速度測定(移動判定)ループを実行する。このループでの実行内容は、無線タグ部の駆動判定を行わないことを除き、ステップS701〜703(図9)のループと同様である。
(S933)携帯端末1が時間T内で移動したか否かを判定する。この判定内容は上述したステップS704(図9)と同様である。このステップS933で偽の判定がなされた際、再度、加速度測定(移動判定)ループ(S931〜S932)を実行し、携帯端末1の移動・非移動状態をモニタする。一方、真の判定がなされた際、携帯端末1は移動していて(持ち運ばれていて)、リーダ・ライタ部101は使用されないと判断し、本リーダ・ライタ部制御方法を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、静止判定の際の閾値Thと、移動判定の際の閾値Thとを独立に設定し、これら両閾値を、それぞれの判定に適した値に決定することができる。これにより、明確な静止状態と、明確な移動状態とをそれぞれより確実に判断することができるので、リーダ・ライタ部101の起動及び停止が必要となる可能性の高いタイミングを、それぞれより確実に捉えることが可能となる。
尚、以上に説明した図9〜図11におけるリーダ・ライタ部制御方法では、電磁場判定に、無線タグ駆動判定を使用しているが、変更態様として、地磁気変動判定、又は無線タグ駆動判定と地磁気変動判定との両方、を使用することも可能である。
以上、本発明の携帯型情報機器、プログラム及びリーダ・ライタ部制御方法によれば、使用状況に応じてリーダ・ライタ部101の起動、更には実施形態に応じて停止、を適切に制御することができる。その結果、機器内に搭載された無線タグ部及びリーダ・ライタ部を、手動切り替え操作に依らずに、互いに干渉させることなくそれぞれ適宜使用することが可能となる。
尚、以上に述べた実施形態は全て、本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は、他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
1 携帯端末(携帯型情報機器)
100 無線タグ部
100a、101a アンテナ部
100i タグIC部
101 リーダ・ライタ部(無線タグ読み取り・書き込み部)
101i 制御IC部
102 加速度センサ
103 地磁気センサ
110 静止・移動判定部
110a 判定閾値設定部
111 電磁場判定部
112 無線タグ駆動判定部(電磁場判定部)
113 地磁気変動判定部(電磁場判定部)
114 無線タグ検知判定部
115 リーダ・ライタ制御部(読み取り・書き込み部制御部)
2 読み取り機
20 無線タグリーダ・ライタ
3 スマートポスタ
30 無線タグ

Claims (12)

  1. 無線タグ部を備えた携帯型情報機器であって、
    外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、
    加速度を検出する加速度センサと、
    前記加速度センサから出力される加速度情報を用いて、前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する静止・移動判定手段と、
    前記無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する電磁場判定手段と、
    前記静止・移動判定手段が真の判定を行い、且つ前記電磁場判定手段が偽の判定を行った際、前記無線タグ読み取り部を起動させる読み取り部制御手段と
    を有することを特徴とする携帯型情報機器。
  2. 前記静止・移動判定手段は、前記携帯型情報機器が移動状態であるか否かを更に判定し、
    前記読み取り部制御手段は、前記静止・移動判定手段によって前記携帯型情報機器が移動状態であるとの判定が行われた後、所定の待ち時間以内に、該静止・移動判定手段によって前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるとの判定が行われ、且つ前記電磁場判定手段によって偽の判定が行われた際、前記無線タグ読み取り部を起動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報機器。
  3. 前記電磁場判定手段は、前記無線タグ部が外部からの電磁波によって駆動させられたか否かを判定する無線タグ駆動判定手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型情報機器。
  4. 外部の磁場を検出する磁気センサを備えており、
    前記電磁場判定手段は、前記磁気センサからの出力を用いて、前記電磁波源によって形成され得る電磁場による地磁気の値の変動があるか否かを判定する地磁気変動判定手段を含む
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  5. 前記無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、該無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
    前記読み取り部制御手段は、前記無線タグ検知判定手段が真の判定を行った際、前記無線タグ読み取り部に読み取りを実行させ、その後、前記無線タグ読み取り部を停止させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  6. 前記無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、該無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
    前記読み取り部制御手段は、前記無線タグ読み取り部が起動した後、前記静止・移動判定手段によって前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にはないとの判定が行われ、且つ前記無線タグ検知判定手段によって偽の判定が行われた際、前記無線タグ読み取り部を停止させることを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報機器。
  7. 前記静止・移動判定手段は、当該加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の静止判定閾値未満である場合に、前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあると判定する
    ことを特徴とする請求項1又は6に記載の携帯型情報機器。
  8. 前記無線タグ読み取り部が起動した後、所定時間内に、該無線タグ読み取り部が外部の無線タグを検知したか否かを判定する無線タグ検知判定手段を更に有しており、
    前記静止・移動判定手段は、前記携帯型情報機器が移動状態であるか否かを更に判定し、
    前記読み取り部制御手段は、前記無線タグ読み取り部が起動した後、前記静止・移動判定手段によって前記携帯型情報機器が移動状態であるとの判定が行われ、且つ前記無線タグ検知判定手段によって偽の判定が行われた際、前記無線タグ読み取り部を停止させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型情報機器。
  9. 前記静止・移動判定手段は、当該加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の第1の閾値よりも大きい場合に、前記携帯型情報機器が移動状態であると判定し、当該加速度情報から取得される所定時間内での加速度の変動が所定の第2の閾値未満である場合に、前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあると判定する
    ことを特徴とする請求項2又は8に記載の携帯型情報機器。
  10. 前記加速度センサは、前記携帯型情報機器に結び付けられた座標系におけるx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分情報を出力し、
    前記所定時間内での加速度の変動は、当該所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分それぞれにおける最大値と最小値との差、当該所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分それぞれにおける分散、又は当該所定時間内でのx軸、y軸及びz軸方向の加速度成分から算出される加速度の大きさにおける分散である
    ことを特徴とする請求項7又は9に記載の携帯型情報機器。
  11. 無線タグ部を備えた携帯型情報機器に搭載された無線タグ読み取り部制御プログラムであって、
    前記携帯型情報機器は、外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、加速度を検出する加速度センサとを備えており、
    前記無線タグ読み取り部制御プログラムは、
    前記加速度センサから出力される加速度情報を用いて、前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する静止・移動判定手段と、
    前記無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する電磁場判定手段と、
    前記静止・移動判定手段が真の判定を行い、且つ前記電磁場判定手段が偽の判定を行った際、前記無線タグ読み取り部を起動させる読み取り部制御手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする無線タグ読み取り部制御プログラム。
  12. 無線タグ部を備えた携帯型情報機器における無線タグ読み取り部制御方法であって、
    前記携帯型情報機器は、外部の無線タグからの情報を読み取る無線タグ読み取り部と、加速度を検出する加速度センサとを備えており、
    前記無線タグ読み取り部制御方法は、
    前記加速度センサから出力される加速度情報を用いて、前記携帯型情報機器が所定時間継続して静止状態にあるか否かを判定する第1のステップと、
    前記無線タグ部を駆動させる外部の電磁波源によって形成され得る電磁場を受けたか否かを判定する第2のステップと、
    第1のステップで真の判定が行われ、且つ第2のステップで偽の判定が行われた際、前記無線タグ読み取り部を起動させる第3のステップと
    を有することを特徴とする無線タグ読み取り部制御方法。
JP2012263151A 2012-02-28 2012-11-30 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法 Expired - Fee Related JP5827207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012263151A JP5827207B2 (ja) 2012-02-28 2012-11-30 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012042277 2012-02-28
JP2012042277 2012-02-28
JP2012263151A JP5827207B2 (ja) 2012-02-28 2012-11-30 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013210993A JP2013210993A (ja) 2013-10-10
JP5827207B2 true JP5827207B2 (ja) 2015-12-02

Family

ID=49528719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012263151A Expired - Fee Related JP5827207B2 (ja) 2012-02-28 2012-11-30 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5827207B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6241218B2 (ja) * 2013-11-13 2017-12-06 富士通株式会社 測定装置、情報処理装置、測定プログラム、情報処理プログラム、測定方法および情報処理方法
JP6370114B2 (ja) * 2014-05-29 2018-08-08 京セラ株式会社 携帯電子機器、制御方法、及び制御プログラム
JP6420584B2 (ja) * 2014-07-30 2018-11-07 キヤノン株式会社 通信装置、通信装置の制御方法およびプログラム
EP3109817A1 (en) * 2015-06-25 2016-12-28 Mastercard International Incorporated Systems, methods, devices, and computer readable media for monitoring proximity mobile payment transactions
EP3109818A1 (en) 2015-06-25 2016-12-28 Mastercard International Incorporated Methods, devices, and systems for automatically detecting, tracking, and validating transit journeys
JP7194144B2 (ja) * 2020-03-31 2022-12-21 日鉄ソリューションズ株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013210993A (ja) 2013-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5827207B2 (ja) 無線タグ読み取り部を機器使用状況に応じて制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法
US9413430B2 (en) Measurement and reporting of received signal strength in NFC enabled devices
US8855556B2 (en) Methods and apparatus for controlling state and functionality of an electronic component through motion-awareness
US20160350811A1 (en) Measurements of earth's magnetic field indoors
US20140365119A1 (en) Detecting information about motion of mobile device
KR101581632B1 (ko) 단말기 간의 접촉을 확인하는 방법 및 이를 실행하는 컴퓨터 프로그램 및 애플리케이션
US10191467B2 (en) Electronic device, determination method, and program
CN107532911B (zh) 电子设备、电子设备的控制方法、以及记录媒体
CN105917241B (zh) 行进方向判定装置、地图匹配装置、行进方向判定方法以及程序
KR20180091887A (ko) 모바일 자력계를 사용하여 자기 스트라이프를 판독하기 위한 기법
JP5738789B2 (ja) 無線タグ読み取り部を電磁場センサ出力で制御する携帯型情報機器、プログラム及び読み取り部制御方法
WO2020237193A1 (en) Determining rfid tag orientation for virtual shielding
CA3183910C (en) Systems and methods for providing power to a multi-purpose transaction card
CN116670734A (zh) 具有可停用链路的射频识别(rfid)标签
US9524621B2 (en) Information processing method, mobile device, and information processing program
JP2004245593A (ja) 非接触データ通信システム、データ通信装置、非接触識別タグ、非接触識別タグ制御プログラム、及び、データ通信装置制御プログラム
US10789664B2 (en) Information processing method, mobile device, and information processing program
CN113711280B (zh) 信息处理装置、信息处理方法、通信终端、通信方法和程序
US10133891B2 (en) Portable terminal, data communication system, data communication method and program
EP2398002A1 (en) Method and related guarding device for guarding at least one object
JP7158630B1 (ja) 位置推定装置、位置推定方法及びプログラム
CN105277191B (zh) 电子设备、到达判定方法以及记录介质
US20220210608A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, communication terminal, communication method, and program
US9693309B2 (en) Mobile electronic device
US20240062024A1 (en) Method for determining a value of an electromagnetic field strength, method for coupling a reader, chip card, and reader for a chip card

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5827207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees