JP5825804B2 - アクション実行システム - Google Patents

Description

本発明は、柔軟なアクションの実行に関する。

いくつかのシチュエーションにおいて、メッセージが誤ったタイミングで配送される、あるいは、メッセージの配送に失敗することがある。たとえば、適切な受信者へのメッセージの配送に失敗するかもしれない。大企業では、たとえば、ある情報を知っておくべき従業者の各々への適切な通信チャネルをメッセージの送信者が知らないかもしれない。以前の従業者に無頓着にメッセージを送信することは効果的ではないし、新規従業者もしくは転属従業者が受信者リストからうっかり抜けているかもしれない。同様に、メッセージの送信者は特定のトピックについて通信を送信すべきビジネス部門の範囲を知らないかもしれないし、含まれる情報に関心を有するワーク・グループを不注意で見落とすかもしれない。メッセージの送信者の最適な意図にかかわらず、メッセージは受信者として適切なワーク・グループを除き、重要かつ緊急な情報のニーズに適応することを保証する機会が損なわれるかもしれない。

ニーズを共有するか、もしくは、含まれる情報のソースを提供する潜在的な受信者のすべて、もしくは、潜在的な受信者の多くに提供される場合であっても、メッセージもしくはサーベイの配送だけでは、運搬された、もしくは、探索された情報の効果的もしくは適切な使用もしくは提供を保証しない。たとえば、情報が適切になるタイミングに近付くある将来の時点で生じるようにリマインダもしくは他の誘発手段（トリガ）を設定するための別個のアクションを受信者が実行しなければ、あまりにも早く届くメッセージ（メッセージが本当に必要とされるよりだいぶ前に届くメッセージ）は読まれ、他のメッセージとともにしまい込まれてしまい、続いて、削除されるか、再度、しまい込まれ、もしくは忘れられてしまうかもしれない。同様に、メッセージ到着時に、メッセージ受信者は、他のプロジェクトについての作業をしているかもしれないし、他のアクティビティによって注意がそらされているかもしれない。これによって、メッセージを不注意に見逃してしまうかもしれないし、誤った分類をしてしまうかもしれない。最後に、あまりにも遅れて届くメッセージは、完全に締切りに間に合わないし、アクションをとる機会を失うかもしれないので、受信者にとって価値が低い。

したがって、必要とされることは、通信を配送するためのアプローチおよび情報を要求するためのアプローチであるである。より一般的には、組織の中で様々なアクションを実行するためのアプローチ、および、規則セットによって動的に決定されたユーザ（人々）の集合にメッセージを配送すること、である。発信されるメッセージであろうと情報の要求であろうと、通信は、ジャスト・イン・タイム、すなわち、通信が注意を喚起するために最適な可能性を有し、受信者の各々、要求者、もしくは送信者にとって最適な実用性を有するとき、に届くように、タイミングを設定されるべきである。

本発明の第１の態様は、検出アクティビティに応じて、柔軟にアクションを実行するコンピュータ実行システムであって、計算処理環境における記憶手段と、メッセージ配送システムと、を備え、前記記憶手段は、少なくとも一のユーザのアクティビティに関連付けられる一つ以上のドキュメント、人、キーワード、時間、および、プロジェクト、少なくとも一のユーザのアクティビティに関連付けられる一つ以上のアクション、の少なくとも一つを含む誘発手段を記憶し、前記メッセージ配送システムは、前記ドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクトに関して、および、アクティビティに関して、前記計算処理環境の中で生じるアクティビティ、イベント、要因の少なくとも一つを監視する監視手段と、アクティビティ、イベント、要因の少なくとも一つによる前記誘発手段をアクティブにするときに、前記計算処理環境の中でアクションを実行する実行手段と、を備える。

本発明の第２の態様は、第１の態様のシステムであって、前記メッセージ配送システムは、前記少なくとも一のユーザによって使用される少なくとも一つのアプリケーションを識別すること、少なくとも一の潜在的受信者が相互作用するドキュメントで言及されるトピックを識別すること、ドキュメントと、人々、他のドキュメント、プロジェクト、時間および場所と、の前記計算処理環境の中での関係を識別すること、前記誘発手段をアクティブにすることに応じて実行されてもよいアクションの集合を識別すること、の少なくとも一つを含む基準として前記要因を定義する評価手段、をさらに含む。

本発明の第３の態様は、第１の態様のシステムであって、前記アクションは、メッセージを配送することを含み、少なくとも一の潜在的受信者によって使用されているドキュメントおよびアプリケーションの少なくとも一方と、関心の対象となっているアイテムの属性への変更を含む、少なくとも一つのアクティビティ、イベント、要因と、の文脈的な関係を確立し、少なくとも一の潜在的受信者によって使用されているドキュメントおよびアプリケーションの少なくとも一方と、前記計算環境の中の特定のデータの使用を含む、少なくとも一つのアクティビティ、イベント、要因との文脈的な関係を確立する、ことをさらに含む。

本発明の第４の態様は、第１の態様のシステムであって、前記アクションは、メッセージの遅延配送を含み、前記メッセージの遅延配送は、前記メッセージの送信者によって特定された基準にもとづいて前記遅延配送を制御する規則を設定すること、前記メッセージの少なくとも一の潜在的受信者によって特定された基準にもとづいて前記遅延配送を制御する規則を設定すること、の少なくとも一方を含み、前記基準は、少なくとも一つの誘発手段をアクティブにすることを停止すること、前記誘発手段で特定されるよりも多くの場合に前記メッセージを受信すること、前記誘発手段をアクティブ化するドキュメント、アイテム、キーワード、もしくは、トピックの種類を広げて特定すること、の少なくとも一つを含む。

本発明の実施形態の一つによる、検出されたアクティビティに応じてアクションを柔軟に実行する環境を示すブロック図である。 同僚ユーザへの注意メッセージの配送に関する、ジェーンというユーザの特定のタスクのためのアクティビティ・スペースを例示する。 他のサイトにいる同僚ユーザへのジェーンの注意メッセージの自動的な伝搬を例示する。 香港にいる匿名の販売スタッフのための文脈感知サイドバー・ウィンドウを例示する。 香港にいる、発注電子メールを受信したアンディという名前の他の販売スタッフを例示する。 アンディによって書かれるドキュメントに注釈として付されるジェーンの注意メッセージを例示する。 アンディの注釈が付されたメモのジェーン自身のコピーのジェーンによる受信を例示する。 会合を企画するための、ジェーンの予定表のジェーンによる検討を例示する。 ジェーンが予定している会合によって誘発されるサイドバー・ウィンドウおよびジェーンにプッシュされる通知を例示する。 ジェーンのアクティビティ・スペースにおけるタスク内のフラグを例示する。 収集されたすべての情報の要約を例示する。 ジェーンのアクティビティ・スペースにおけるタスク内の異なる部分をジェーンがどのように見ることができるか、を例示する。 本発明の実施形態によって、検出されたアクティビティに応じて、柔軟にアクションを実行する方法を例示する。

本発明は、メッセージを配送するシステムおよび方法を提供する。言い換えれば、本発明は、動的に識別される人々（装置）の集合に対してある種のアクションを実行することを保証するシステムおよび方法を提供する。送信者は、メッセージを生成し（もしくは、アクションを定義し）、「誰」がメッセージを受信し、「いつ」メッセージが送信されるか、を動的に定義する規則セットを生成するためにソフトウェアを使用する。「誰」がメッセージを受信することができるのか、についての規則は、観察されるドキュメントの周辺における人々のアクティビティ、それらの人々とアクティビティとの間の何らかの関係、イベント、各個人、キーワード、時間、プロジェクトなどに依存することができる。「いつ」についての規則は、一般的に、「誰」が、についての規則によって識別される各個人の観察されるアクティビティに依存する。ＧＰＳおよび他の追跡技術によって決定することができる物理的な位置が、「誰」が、についての規則、もしくは、「いつ」についての規則への入力として使用されてもよい。

詳細には、これらの規則は、人々がドキュメントに対して何をするか、イベント、他の各個人、時間、プロジェクト、キーワード、および、トピック、たとえば、どのような注釈が生成されるか、どのドキュメントが読まれるか、などに依存する。クライアントがインストールしたバージョンはユーザのアクティビティを観察する。「誰」が、についての規則によって識別されるユーザが、「いつ」についての規則によって特定されるアクティビティを実行するとき、メッセージはその時点で配送される（もしくは、アクションが実行される）。「誰」が、および、「いつ」についての規則は、「誰」が、および、「いつ」の双方を識別する単一の規則セットに結合されてもよい。さらに、誰がメッセージを受信するか、およびいつメッセージが配送されるか、を定義する規則が結合されてもよい。

電子的に送信される通信、詳細には、電子メール、携帯メール、オンライン・ディスカッション・フォーラム、通常のブログ、および、ミニブログ、ウェブ・ニュース・フィード、ウェブ・コンテンツへのリンクなどが、企業、もしくは、マスマーケットのようなネットワーク化された計算処理環境を通して協働する、物理的に別個の場所にいるユーザの間で生成され、共有されることはよくある。通信の各々はコンテンツ（一般的には、テキスト）を含み、たとえば、注釈、添付ファイル、音声、ビデオ、ストリーミング・メディアを含む埋め込みコンテンツ、ハイパーリンクを通して参照されるウェブ・コンテンツへのリンクをさらに含むことがある。図１は、検出されたアクティビティに応じて柔軟にアクションを実行する実施形態の環境１０を示すブロック図である。環境１０は、企業の計算処理環境、マスマーケットの処理環境、もしくは、その他の相互に作用する電子的環境を含むことができ、その中で、位置固定のもしくは移動可能なプログラマブルな計算処理システム、もしくは、パーソナル・コンピュータ、移動可能デバイス、デジタル・メディア・プレーヤー、スマートフォン、その他のネットワーク接続可能機器を含むデバイス１２ａ〜１２ｅ上で、文書処理、表計算処理、電子メール・クライアント、プレゼンテーション、ウェブ・ブラウジング、およびその他の生産性アプリケーションをユーザの集合が実行することができる。マイクロソフト・コーポレーション（ワシントン州、レッドモンド）によってライセンスされるウィンドウズ(登録商標)・オペレーティング・システム、アップル・インコーポレイテッド（カリフォルニア州、クパチーノ）によってライセンスされるＯＳ Ｘオペレーティング・システム、同じく、アップル・インコーポレイテッドによってライセンスされるｉＰｈｏｎｅオペレーティング・システムのようなモバイルおよびスマートフォンのオペレーティング・システム、シンビアン・ファウンデーション（英国、ロンドン）によってライセンスされるシンビアン・オペレーティング・システム、たとえば、ＧＮＵゼネラル・パブリック・ライセンスのもとで利用可能なＬｉｎｕｘベースのオペレーティング・システムのような、ウィンドウを使用するオペレーティング環境の制御のもとで、アプリケーションが計算処理システムの各々において実行される。ウィンドウを使用するオペレーティング環境は、一つ以上のアプリケーション・ウィンドウでコンテンツを表示するグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提供する。

計算処理システムは、ネットワーク１１を介して相互に接続される。ネットワーク１１は、その他の計算処理システム、多様性を有し分散配置された情報リポジトリ、その他の電子的記憶手段リソース、もしくは、電子的にアクセス可能なリソースへのアクセスを提供する。図２〜１２を参照するシナリオ例によってまず説明され、図１３を参照してさらに記載されるように、計算処理システムと同様に、ネットワーク１１を介して相互に接続される、中央配置企業サーバ１３のメッセージ配送プラットフォーム（システム）は、様々な計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅの間のアクティビティによって誘発されるメッセージ配送を促進する。別の実施形態では、環境は中央配置企業サーバを有さず、代わりに、メッセージは、ネットワークのコンピュータ上の相互作用（インタラクション）可能なメッセージ配送プラットフォームの間で、（必要であれば暗号化された形態で、）ピア・ツー・ピア方式で搬送される。受信されたメッセージは復号され、「誰」が、および、「いつ」についての規則が適合した場合、ユーザに表示される。

しかしながら、メッセージ配送は、システムによって自動的に開始されるアクションの一形態である。より一般的なアクションを規則ベース誘発手段による開始によって実行することもできる。そのようなアクションは、アクティビティによる誘発にもとづいて、ユーザ調査、アンケート、および、ユーザ情報を収集するためのその他の形態の要求をユーザに自動的に送信すること、もしくは、ユーザのデバイスに表示すること、を含むことができる。しかしながら、説明を簡潔にするために、メッセージ配送について詳細に記載する。

企業サーバ１３は、集中化された情報記憶手段、目下の企業環境１０の内側もしくは外側に配置されているその他のデバイスを提供してもよい。詳細には、計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅおよびその他のデバイスによって使用されるために、誘発手段１５、および、たとえば、人々、企業、ドキュメント、プロジェクト、時間、場所、トピックの間のアクティビティとの関係１６のような情報を維持することができる、記憶デバイス１４に、企業サーバ１３が操作可能に接続されている。別の実施形態においては、情報記憶手段は集中化されていなくてもよい。代わりに、人々、企業、ドキュメントなどの間の接続についての永続的記憶手段の情報が、たとえば、ピア・ツー・ピア方式のネットワークにある一つ以上のコンピュータに記憶されてもよい。

計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅおよび企業サーバ１３の双方が、中央処理装置、メモリ、入出力ポート、ネットワーク・インタフェース、および、不揮発性記憶手段のような、汎用目的プログラム可能計算処理デバイスにおいて見られる従来の構成要素を含む。計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅおよび企業サーバ１３は、これら以外の構成要素を含んでもよい。

計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅは、電子的通信の即時性および有効性を高める。しかしながら、メッセージ送信者の知識、もしくは、認知の外にあるかもしれない、重要もしくは緊急な情報の必要性を各々が有する計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅの受信ユーザへの情報到達はそれでも失敗するかもしれない。図２〜１２は、図１のシステムによるアクティビティによって誘発される通信を示すシナリオを例示する。このシナリオは、企業Ａから企業Ｂへの販売アドバイスについての通信に関する。

図２では、同僚ユーザへの注意メッセージ２２の配送に関する特定のタスクのためのアクティビティ・スペース(ウィンドウ)２０を例示する。アクティビティ・スペース２０は、電子メール、ウェブ・ページ、および、その他の情報を、メンバー２１のために、視認可能に整理する。アクティビティ・スペース２０は、情報の「発表(Announcements)」に注目している、ジェーンという名前の販売マネージャによって使用されている。ジェーンは、ジェーンの部下である販売スタッフが見ることをジェーンが望む企業Ｂへの販売についての注意メッセージ２２を書いている。しかし、ジェーンは、販売スタッフが企業Ｂへの提案を書いていることを販売スタッフのアクティビティが示す場合だけ、その注意メッセージ２２によって販売スタッフの仕事が邪魔されることを望んでいる。図３は、ジェーンの注意メッセージ２２が、ジェーンのサイト３０から販売スタッフが働いている企業３１中のその他のサイト３２ａ〜３２ｉへ自動的に伝搬される、ことを示す。ジェーンのメッセージ２２は、企業サーバ１３もしくは計算処理デバイス１２ａ〜１２ｅによる電子通信を介して、その他の企業サーバもしくは企業中のその他の場所にある個人用デバイスに伝搬される。しかしながら、適切な文脈（コンテキスト）および時間が検出されるまで、特定のユーザにジェーンのメッセージ２２は実際には配送されない。従業員が企業Ｂについての販売提案を書いているだろうことをシステムが検出した場合に、そのシチュエーションが生じ、実際にジェーンのメッセージ２２が配送される。さらに、ユーザの物理的な位置をＧＰＳおよびその他の追跡技術によって決定することができ、メッセージを配送するタイミングおよび（たとえば、ユーザが他のユーザとともに同じ会議に出席している場合、など、同時に他のユーザと物理的な位置が一致している、など）関連する検討事項を判断するために、システムによって使用される情報としてユーザの物理的な位置を提供することができる。

状況が関連し、かつ、状況のタイミングが合うまで、企業内の販売スタッフはジェーンの注意メッセージ２２を受信すべきではない。図４では、香港にいる匿名の販売スタッフである別のユーザが、販売に関するドキュメントを使用して作業をしており、文脈感知サイドバー・ウィンドウ(ContextBar)４０（たとえば、本願譲受人が譲渡された米国特許出願番号第１２／５７０，７３３号）が開いている。サイドバー・ウィンドウ４０は、いくつかの種類の文脈４１ａ〜４１ｄ（「注意(Alert)」、「香港におけるプリンタ・コストについての注釈(Annotations on: Hong Kong printer cost)」、「人、場所、トピック(People, Places, and Topics)」、「関連コンテンツ(Related Content)」）を提供する。サイドバー・ウィンドウ４０の「注意」セクション４１ａは折り畳まれている。この特定の販売スタッフは、現在、企業Ｂへの提案についての作業をしていないからである。

一方、企業Ｂへの販売提案についてアクティブに作業をしている企業内の販売スタッフはタイミングよく、かつ、文脈を感知して、ジェーンの注意メッセージ２２を受信すべきである。図５では、アンディという名前の香港にいる別の販売スタッフが、企業Ａからの機器の取得についての注文５０に関する、企業Ｂからの電子メールを受信している。この注文５０によって、アンディは、企業Ｂへの販売提案をすぐに書く必要がある。アンディのサイドバー・ウィンドウ５１は、企業Ｂへの販売提案に関するシチュエーションを検出する。サイドバー・ウィンドウ５１の「注意」セクション５２が開き、ジェーンの注意メッセージ５３が表示される。メッセージ５３は、サンプル・ドキュメントおよびサンプル・ビデオなどのシチュエーションに関連するその他のマテリアルへのリンクを含んでもよい。

このようにして、企業Ｂへの販売提案を書くことに関連する注意メッセージの適切なタイミングでの表示によって、アンディの注意は喚起される。図６では、ジェーンおよび世界中のどこかにいるであろう企業中のその他の販売マネージャと注釈６０のコンテンツを共有することを希望することを示す注釈６０を、アンディはドキュメントに付ける。香港にあるアンディのサイトから企業６１中（および世界中）のサイト６２ａ〜６２ｉへ、注釈を付けられたドキュメントをシステムは自動的に伝搬する。サイト６２ａ〜６２ｉにおいて、ジェーンおよびその他の販売マネージャが図１２によって説明されるドキュメントのような最近共有されたドキュメントの要約を見たときに、ジェーンおよびその他の販売マネージャは注釈が付けられたドキュメントにアクセスすることができる。

図７では、ジェーンがサイドバー・ウィンドウ表示７１を使用しながら、ジェーンの予定表７０を検討している。システムは、ジェーンが会議を企画していることを検出し、たとえば、サイドバー・ウィンドウ表示７１の「注釈(Annotations)」領域７２および「人、場所、トピック(People, Places, and Topics)」領域７３を使用して、情報を表示する。ジェーンとの会議に出席する予定の人物であるサンドラ・ロジャーズ７４およびサンドラが勤務している企業７５（企業Ｃ）についての情報を含む文脈をシステムは動的に識別する。これらの情報７４および７５が、要約された形態で、サイドバー・ウィンドウ表示７１の「人、場所、トピック」領域に表示される。

図８では、ジェーンは推奨されたドキュメント８０を開くために、（図７に示す）サイドバー・ウィンドウ表示７１に提供されたリンクの一つをクリックする。ドキュメント８０は、将来行われる会議に関する情報８１を示す一般的なアプリケーションでの表示を開く。この場合、顧客が企業Ｃのいくつかの機器に関して有している問題を示すドキュメント８２が表示されている。ジェーンは会議でこの問題に対処することを希望するだろう。この新しいドキュメントを開くことによって、サイドバー・ウィンドウ表示８４に、新しいアクティビティ文脈８３ａが生成される。サイドバー・ウィンドウ表示８４は、ドキュメント８２の作成者ヘンリー・ウィリアムについての情報８３ｂを含むことができ、表示されているドキュメントに関連する情報も表示する。

その他の情報が関連してもよいし、自動的に識別されてもよいし、サイドバー・ウィンドウ表示によって表示されてもよい。図９では、ジェーンは、サイドバー・ウィンドウ表示９１から、企業Ｃについてのよいニュースを記載する記事９０を選択する。企業Ｃは契約の結果成長するかもしれず、ジェーンの会社の機器をより多く必要とするかもしれないので、この情報もジェーンの会議において有用である。ジェーンの販売グループの他のメンバーによって生成された記事９０についてのコメントを含む、記事９０に関連する追加情報９２ａ、９２ｂを示すために、サイドバー・ウィンドウ表示９１はその表示を調整する。

図１０では、ジェーンは、ジェーンのスタッフと毎週行われる会議の準備をする必要がある。この会議のために、ジェーンは、世界の様々な場所における顧客に関連する重要なイベントを広く理解しておく必要がある。ジェーンは、システムに含まれるデイリー・ダイジェストの概要の一種としてアクティビティ・スペース・ツール１００を使用する。これにより、ジェーンは、ジェーン自身のアクティビティ、ジェーンのスタッフのアクティビティ、世界中の関連する販売スタッフのアクティビティの結果として収集された情報を見ることができる。特に、この表示１０１は、ジェーンのシステムによって収集された情報、ジェーンによって注釈が付けられた情報、ジェーンのチームの他のメンバーによって注釈が付けられた情報、などを示す。アクティビティ・スペース・ツール１００は、この表示で地理的に整理された、顧客、提案、契約について収集された電子メール、ドキュメント、コメントの概要を提供する。この表示では、よいニュースを強調するために一つの色（たとえば、緑）を使用し、悪いニュースを強調するために他の色（たとえば、赤）を使用する。その他のニュースの中に、この表示１０１は香港のアンディによって受信された新しい注文(new order)１０２を示す。この情報は、アジア太平洋の領域１０３に、自動的に記憶される。

同様に、図１１では、タスク１１１のジェーンのアクティビティ・スペース１１０の中で、ジェーンは欧州地域での機器についての問題の要約１１２を読む。これと同じ情報は、図７を参照して上記されたように、ジェーンが企業Ｃとの会議を企画していたとき、自動的にジェーンに提示された。

次に、図１２では、ジェーンがアジア太平洋地域の最新の新しいビジネスについて知っていることを確認するために、タスク１２２のジェーンのアクティビティ・スペース１２３のアジア太平洋セクション１２１の中の「新しい注文(New Order)」のセクション１２０をジェーンは展開する。

シナリオが終了すると、ジェーンは企業Ｂへの販売提案を仕上げるためによりよい準備をすることができ、システムによって自動的にジェーンに提示された情報（特に、ジェーンのサイドバー・ウィンドウ表示を介して提示された情報）が、適切かつ関連するある時点（たとえば、特定の顧客との会議を企画しているとき、など）および文脈で提供される。

図２〜１２によって上記された例示的なシナリオにおいて、ジェーンおよびアンディが行っているアクティビティにもとづいて、文脈を感知し、メッセージの配送についてシステムが判断することは、ジェーンおよびアンディにとって有益である。メッセージの配送は、システムによって自動的に開始されることができるアクションの一形態である。同様に、ユーザのアクションにもとづいて、システムは、たとえば、以下のアクションを提供することができる。
（１）電子メール・メッセージを特定のメッセージ・セットに移動する。
（２）ドキュメントをリポジトリの共有（もしくは、個人の）フォルダにコピーする。
（３）ＴｏＤｏエントリをユーザ個人のタスク・リストに追加する。
（４）共有の予定表もしくは個人の予定表に予定エントリを追加する。
（５）適切なテンプレートにもとづいて、ユーザが編集する新しいドキュメントを生成する。
（６）ドキュメントをユーザのラップトップ・コンピュータもしくはスマートフォンにコピーする。
（７）ユーザ情報を収集するために、調査、アンケート、その他の形態のリクエストをユーザに送信する。
さらに、規則ベース誘発手段の作動によって、より一般的なアクションを開始することもできる。

より一般的な形態のアクションと同様に、メッセージ配送は、規則ベース方式で行われる。図１３では、実施形態の一つにしたがって、検出されたアクティビティに応じて柔軟にアクションを実行する方法１３０のフロー・チャートを例示する。方法１３０は、たとえば、パーソナル・コンピュータなどの汎用目的プログラム可能コンピュータによって、プログラムされた一連の処理または方法ステップとして実行される。

異なる時点で、配送されるメッセージの各々に実行される三つの主なオペレーションがある。第１のオペレーションでは、配送される特定のメッセージとは無関係に決定されることができる一つ以上の誘発手段が決定される（ステップ１３１）。誘発手段の的確な性質は、特定のドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクトなどのいずれかに依存してもよい。たとえば、一般的に、ユーザは、コンピュータ・アプリケーションを使用することによってのみ、もしくは、記憶されたドキュメントを使用して作業することによってのみ、アクションを実行することができる。すなわち、アクションは関連するドキュメントに実行される。もしくは、アクションは人々と情報の伝達を行うために実行される。人々は、同様に関連する。もしくは、アクションはプロジェクトのために実行される。プロジェクトは、特定のドキュメント、人々、キーワード、時間、プロジェクトなどの種類（クラス）に関連する。すなわち、アクションを実行することに関して、ユーザは、人、ドキュメント、もしくは、その他のオブジェクトと相互に作用（インタラクション）する。その他のオブジェクトは、ユーザのアクティビティ、もしくは、ドキュメントの一般的な種類、人々、キーワード、時間、プロジェクトと関連する。誘発手段は、コンピュータ・ソフトウェアと相互に作用する、および、コンピュータ・ソフトウェアを介して人々と相互に作用する、単一のユーザのアクションの結果であってもよいし、誘発手段は、複数のユーザが実行するアクティビティによって構成されてもよい。さらに、ドキュメント、人々、キーワード、時間、もしくはプロジェクトの一般的な種類は、「ビルによって生成された任意のドキュメント」、「スマートフォンに関連する任意のトピック」、「テリーがそのメンバーである任意のプロジェクト」、「企業Ｃで働く任意の人」、「企業Ａの製品について言及する、企業Ｃの従業員によって記載された任意のドキュメント」などの間の関連を参照して、決定されてもよい。

誘発手段は、単一の人に依存してもよいし、複数の人々に依存してもよい。たとえば、ワークフローのシナリオにおいて、人Ａおよび人Ａのマネージャである人Ｂの双方が、誘発手段がアクティブにされる前に、承認フォームにサインしなければならない。別の例では、企業Ｘの人Ｃは企業Ｚの人ＤにフォームＦを送信する。人Ｄは、フォームＦによって要求される情報を記載して、フォームＦを人Ｃに送信し戻す。両方の例において、システムは次のステップが何を行うことが必要かについて、および次のステップをどのように実行するかについてのリマインダを送信することができる。もしくは、タスクの部分が完了した覚書を、システムは、オンライン・データベース、ウィキ・ページ、表計算シートなどに自動的に入力してもよい。

実用的には、誘発手段は、アクティビティ・ベース、イベント・ベース、もしくは、要因ベースのメッセージ配送規則であり、メッセージを発信したユーザはメッセージの受信者にもなるかもしれないが、通常は、該誘発手段が、他のユーザによって実行されるアクティビティ、イベント、もしくは、他の要因に応じて、メッセージを送信する、もしくは、開く原因となる。たとえば、メッセージの生成者は、生成者自身のアクティビティが誘発手段のパターンに適合する場合、アクションがとられることを希望するかもしれない。誘発手段のパターンは、ユーザ自身にリマインダを送信する方法をユーザに提供する。もしくは、ユーザがまだ必要でない情報を読むことを妨げるように、適切なタイミングで有用な情報が表示されることを確実にする方法をユーザに提供する。同様に、メッセージ配送は、人Ａが人Ｂもしくは企業Ｃの任意の人にメッセージを送信する場合に、誘発されてもよい。同様に、規則は、人Ａが人々の種類のいずれか、すなわち、人Ｂもしくは企業Ｃの任意の人からメッセージを受信する場合に、誘発してもよい。人Ｐが特定のトピックに関する電子メールを送信する場合、受信する場合、もしくは、読む場合に、人Ｐに対してメッセージ配送が誘発されてもよい。このトピックは、キーワードの集合によって特定されることができる。しかしながら、電子メールがそれらのワードを厳密には含まない場合であっても、潜在的意味解析を用いて計算処理されるように、類似の意味を有するワードが含まれる場合、規則は誘発してもよい。発信ユーザもしくはその他のユーザに対する誘発手段は、さらに他の形態であってもよい。

誘発手段はルールであり、誘発手段は、ドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクト、これらの間で生じるなんらかの関係を含む環境で生じるアクティビティ、イベント、および、他の要因に関連する。異なるメッセージが同じ要因に関連するかもしれない。誘発手段は、ドキュメント、電子メール、もしくは、ウェブ・ページを生成する、もしくは、開く、などの単純なアクティビティであってもよい。他の単純なアクティビティは、特定の部屋もしくは場所への移動、特定のワードもしくはフレーズのタイプ入力、特定のオブジェクト上でのマウス・カーソルのクリック、ドキュメントの印刷、アプリケーションの起動、特定のデータベース、システム、もしくは、ウェブ・サイトへのログインなどを含むが、本発明は、これらに限定されるものではない。誘発手段は、ドキュメントを生成し、次いで、該ドキュメントを電子メールで送信するような、単純な一連のアクティビティであってもよい。新規の販売提案を準備するような、より高レベルのアクティビティを検出するために訓練されている機械学習アルゴリズムを使用して、誘発手段を構成するアクティビティの適切な組み合わせ（および順序）が判断されてもよい。その他のタイプの誘発手段も可能である。

誘発手段のあるものは、受信者がそれを使用して作業しているドキュメントの文脈もしくはメタデータにもとづいていてもよい。たとえば、規則は、潜在的ディリクレ配分法（ＤＬＡ）および関連するアプローチを用いて実行される潜在的意味解析を使用して、ドキュメントもしくはドキュメントのメタデータ、ドキュメントのコンテンツの要約、もしくは、ドキュメントの特定のトピックおよびキーワードから特性を示すテキストを識別する。誘発手段を決定するために、ユーザはこれらの基準の一つ以上を特定する必要があるかもしれない。一つ以上の基準が、誘発手段を決定するために充分な文脈を決定するために必要とされるかもしれない。同様に、単一のユーザのアクティビティ、もしくは、複数のユーザのアクティビティが、文脈を決定するために必要とされるかもしれない。

誘発規則を決定するために必要とされる努力を低減するために、システムは共通に必要とされる規則を構築する自動的な方法を提供してもよい。たとえば、ユーザは、あるメッセージに関連するタスクを使用して受信者が作業をしているときに、該メッセージを送信することを希望するかもしれない。この場合、システムは、メッセージそのもののコンテンツおよびメタデータを検討し、同一、もしくは、類似のメタデータ、エンティティ、キーワード、もしくは、トピックを有するコンテンツなどの関連するコンテンツに誘発する規則を構築してもよい。同様に、同一ではないキーワード、トピック、エンティティなどが、潜在的ディリクレ配分法（ＤＬＡ）もしくは潜在的意味インデキシングなどの技術を用いて、計算処理されてもよい。

誘発手段を決定するために、ユーザは一つ以上の基準を特定する必要があるかもしれない。一つ以上の基準は、誘発手段を決定するために、十分な文脈を決定するために必要とされるかもしれない。同様に、単一のユーザのアクティビティ、もしくは、複数のユーザのアクティビティが文脈を決定するために必要とされるかもしれない。誘発手段を決定する基準は、以下の形態のユーザ・アクティビティを含んでもよい。
（１）ユーザによって使用されているアプリケーション。たとえば、電子メール、文書処理、プレゼンテーション生成、表計算、ウェブ・ブラウザなど。
（２）ユーザによって読まれているもしくは変更されているドキュメントのトピック。たとえば、企業、人々、契約、日付および時刻、プロジェクト、製品、など
（３）ユーザによって使用されるドキュメントの文脈（該ドキュメントが、ある環境内の人々、ドキュメント、プロジェクト、時間、もしくは、場所と関連しているか否か、を含む）。たとえば、ジェーンによって生成されたドキュメントが誘発手段であってもよい。
（４）ユーザが関与しているオペレーション。たとえば、新しいドキュメントを生成すること、既存のドキュメントを読むこと、電子メールを送信すること、共有リポジトリにドキュメントを保存すること、データベースのアイテムを変更すること、など。

その他のユーザ特定基準も可能である。

メッセージが配送されるべきことを示す文脈において、アクティビティ、イベント、もしくは、その他の要因が生じることが必要である。誘発規則を特定するための他の方法は、興味を抱かれている特定のアイテムおよびユーザが実行しているかもしれないアイテムとの相互作用の種類を特定することである。ここで、アイテムはドキュメントであってもよいし、相互作用はそのドキュメントを修正するアクションであってもよい。その他の相互作用は、アクセス、移動、削除、応答、転送などを含む。このような誘発規則は、特定のドキュメントの代わりに、ドキュメントの種類を特定することができる。たとえば、メッセージ送信者は、与えられたトピックもしくは特有のキーワードに言及するすべてのドキュメントを特定してもよい。トピックおよび特有のキーワードはその他のユーザのデータから抽出されたその他のトピックもしくはキーワードと照合されてもよい。その他のユーザのデータが使用されるとき、メッセージ配送誘発手段が始動される。たとえば、特定の顧客の名前、もしくは、他のユーザによって書かれているドキュメントにおけるキーワードを使用することが、指示メッセージをそのユーザに発送することとなるポリシー駆動規則を誘発してもよい。

一般的に、文脈のグラフは、人々、企業、ドキュメント、プロジェクト、時間、場所、トピック、および、その他のエンティティ、構成、もしくは、アクティビティの関係を示すために維持される。グラフの中で規則はアクティビティに関係するので、誘発手段はこの関係を示すグラフによって条件付けられてもよい。あらかじめ特定されたドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクト、トピックなどにアクションが直接実行される場合、関係の各々は直接的であってよいし、あらかじめ特定されたドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクト、トピックなどによる文脈のグラフの少なくとも一つの接続されたエッジを含むパスによって強く結合されているエンティティに、アクションが実行される場合、関係の各々は間接的であってよい。たとえば、グラフの中のエッジによって明示的に企業Ｃにリンクされているドキュメントが読むために開かれている場合、規則が誘発されてもよい。さらに、アクティビティが誘発手段であるとみなされるか否かは、たとえば、関係する特定の人々、ドキュメント、もしくは、場所に依存してもよい。たとえば、企業Ｃへの提案を書くことについての規則は、企業Ｃの人からの電子メールを受信すること、企業Ｃに言及するドキュメントを開くこと、もしくは、企業Ｃによって所有される建物へ行くこと、に依存してもよい。関係を表現する他の形態も可能である。

第２のオペレーションでは、環境において生じるアクティビティ、イベント、および、他の要因が監視される（ステップ１３２）。他の実施形態では、アクティビティ、イベント、および、他の要因は目下の環境の外で生じてもよい。一般的に、環境の中のその他のユーザのアクション、もしくは、環境の中のオブジェクトがアクティビティ、イベント、その他の要因を生じさせ、次いで、メッセージの配送を誘発する。アクティビティ、イベント、要因は、メッセージ送信者自身によって、もしくは、環境の外にあるソースから生じさせられてもよい。

図２〜１２によって上記したシナリオ例においては、企業Ｂへの販売提案を準備するアンディのアクションがジェーンの注意メッセージの配送を誘発した。同様に、ジェーンによる会議の企画は、見込み顧客に関するニュース（よいニュースであっても、悪いニュースであっても）の報知を誘発する。このようなアクティビティおよびイベントは、ドキュメント、データ、もしくは、たとえば、予約予定表プログラムなどのソフトウェア・アプリケーションが他のユーザによって現在使用されていることを観察することによって、判断されてもよい。

例示的なシナリオにおいて、ここまで、手動で生成されるメッセージの配送について記載してきた。会議を企画した結果としてジェーンがニュースを受信する場合、ジェーンが特定の種類のエンティティ（顧客企業の誰か）に関する特定の種類のイベント（会議の企画）を実行していることをシステムが判断すると、文脈のグラフ（常に変化している）から所定の人、企業、もしくは、トピックについての情報を取り出すことによって、システムにより動的にメッセージ（ニュース）が構築される。しかしながら、図１３に関して上記したような、より大きくより一般的なアクションの種類にシステムを適用することができる。

第３のオペレーションでは、アクションを実行する（ステップ１３３）。メッセージがユーザに配送される条件を特定することによって、誘発手段がアクションを決定することがよくある。しかしながら、誘発手段がアクティブにされた場合に、実行されるアクションは、予め生成されていたメッセージを開いたり表示したりするよりもさらに一般的なものであってよい。たとえば、実行されるアクションは、予定表を開き、特定の日を強調し、次に、該予定表にイベントを追加することを自動的に提案することであってよい。実行されるアクションは、所定の人からの直近のメッセージを表示することであってもよいし、特定のプロジェクト・フォルダのコンテンツを表示することであってもよい。実行されるアクションは、ユーザのデバイスにユーザ特定のアンケートを送信すること、もしくは、表示することであってもよい。ユーザの情報の適切なタイミングでの評価を保証するために、より正確で微細な手法で、ユーザのふるまいおよび意見を評価するために、これらのアンケートはアクティブにされた誘発手段のパラメータに依存して動的に調整される。存在する情報に関係するアクティビティが生じたまさにそのときに、ユーザ情報を収集することが狙いであり、したがって、要求されるユーザ情報のより微細で正確な評価を提供することができる。その他のアクションも可能である。

メッセージが配送され、より一般的には、発送や指定にすぐに応じるのではなく、受信者への有用性を最適化するためにジャスト・イン・タイムでメッセージを配送する、もしくは、アクションを実行する経験によって誘発手段に具体化される規則およびベスト・プラクティスを適用することによりアクションが実行される。アクションがメッセージ配送である場合、メッセージは受信者に送信される。受信者は、送信者によってメッセージ・ヘッダに明示的に列挙されているか、もしくは、メッセージによって運ばれる情報から利益を得るであろうが、メッセージ・ヘッダに明示的に列挙はされていない受信者であるとしてシステムによって識別される。同じメッセージが、複数の誘発手段による誘発の結果、配送されるかもしれないし、同じアクションが、複数の誘発手段による誘発の結果、実行されるかもしれない。同様に、単一の誘発手段による誘発の結果として、異なるメッセージが配送されてもよいし、異なるアクションが実行されてもよい。メッセージの潜在的な受信者もしくは実行されるべきアクションは、一つ以上の予め特定されているドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクト、トピックなどと該受信者とをシステムに関連付けさせるアクションによって識別されてもよい。さらに、アクションがこれらのエンティティの一つに直接的に実行される場合、関係は直接的であってもよいし、リストにそれ自身がないエンティティにアクションが実行される場合、関係は間接的であってもよい。しかしながら、上記したように、システムによって維持される文脈のグラフを介して、一つ以上のこのようなエンティティに強く結び付けられる。

受信者にとって大きな価値がありそうで、意味を有しそうなメッセージを受信したときに、メッセージの各々が配送されるか、もしくは、アクションが実行される。メッセージの配送タイミングは、受信者にとっての効果及び有用性を最大化するように、決定される。詳細には、メッセージ配送は以下を含む。
（１）即時配送：たとえば、従来の電子メール、もしくは、携帯電話のメールで実行されるように、メッセージは受信者にすぐに送信される。
（２）遅延配送：メッセージは一時的に蓄積され、誘発アクティビティが生じたときに、配送される。遅延メッセージ配送は、たとえば、誘発手段がアクティブな状態を継続している期間を設定することにより、提供されてもよい。たとえば、誘発手段のアクティブ状態もしくは非アクティブ状態は、所定の日付を過ぎているか否か、送信者がメッセージを取り下げているか否か、より新しいバージョンのメッセージが利用可能となっているか否か、などに依存してもよい。所定の期間が終了したとき、誘発手段は自動的に終了してもよいし、手動的に中止されてもよい。メッセージ配送を遅延する他の方法は、無期限の期間（終了期限が未定の期間）を使用することを含んでもよい。

他のタイプおよびスタイルのメッセージ配送も可能である。

即時配送および遅延配送に加えて、メッセージ配送は自動配送を含んでもよい。自動配送では、別個ではあるが関連する他のメッセージが受信者によって開かれたとき、メッセージが自動的に開かれ、表示される。自動配送は遅延配送の特別なケースであり、あるメッセージを開くことが誘発手段となっている。しかしながら、他の様相に沿った自動配送の様々な変形が可能である。たとえば、ある構成において、メッセージ配送の規則は、完全に送信者の管理下にあってもよいし、受信者がより多くの制御を提供されてもよい。たとえば、ある規則が、価値があるとみなされない情報を生成する場合、受信者はそのような規則の発動を停止することを希望するかもしれない。反対に、受信者はオリジナルの規則が示唆するよりも多くの場合に、メッセージを受信することを希望するかもしれない。このようなユーザは規則を誘発するドキュメント、アイテム、キーワード、トピックのより広い種類を特定することを希望するかもしれない。このように、送信者の規則制御、受信者の規則制御、混合の規則制御を区別することができる。

タイミングに加えて、メッセージ配送は他の制限によって制御されてもよい。たとえば、メッセージ配送には優先順位が付されてもよいし、メッセージ送信者もしくは潜在的なメッセージ受信者によって特定される、低い、もしくは、高い、優先順位のような基準にもとづいてもよい。同様に、メッセージ配送は条件が付されていてもよい。他のメッセージ配送制約が可能である。

１１ ネットワーク
１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｄ、１２ｅ デバイス
１３ サーバ
１４ 記憶手段
１５ 誘発手段
１６ 関係

Claims (3)

1. 計算処理環境における記憶手段と、
   メッセージ配送システムと、
   を備える、検出アクティビティに応じて、柔軟にアクションを実行するコンピュータ実行システムであって、
   前記記憶手段は、
   少なくとも一のユーザのアクティビティに関連付けられる一つ以上のドキュメント、人、キーワード、時間、および、プロジェクト、
   少なくとも一のユーザのアクティビティに関連付けられる一つ以上のアクション、
   の少なくとも一つを含む誘発手段を記憶し、
   前記メッセージ配送システムは、
   前記ドキュメント、人、キーワード、時間、プロジェクトに関して、および、アクティビティに関して、前記計算処理環境の中で生じるアクティビティ、イベント、要因の少なくとも一つを監視する監視手段と、
   アクティビティ、イベント、要因の少なくとも一つによる前記誘発手段をアクティブにするときに、前記計算処理環境の中でアクションを実行する実行手段と、
   を備え、
   前記アクションは、メッセージの遅延配送を含み、
   前記メッセージの遅延配送は、
   前記メッセージの少なくとも一の潜在的受信者によって特定された基準にもとづいて前記遅延配送を制御する規則を設定すること、
   を含み、
   前記基準は、
   少なくとも一つの誘発手段をアクティブにすることを停止すること、
   前記誘発手段で前記メッセージの送信者によって特定されるよりも多くの場合に前記メッセージを受信すること、
   前記誘発手段をアクティブ化するドキュメント、アイテム、キーワード、もしくは、トピックの種類を前記メッセージの送信者によって特定されるよりも広げて特定すること、
   の少なくとも一つを含み、
   前記誘発手段のアクティブ状態もしくは非アクティブ状態は、所定の日付を過ぎているか否か、前記メッセージの送信者がメッセージを取り下げているか否か、より新しいバージョンのメッセージが利用可能となっているか、の少なくとも一つに依存する、
   コンピュータ実行システム。
2. 前記メッセージ配送システムは、
   前記少なくとも一のユーザによって使用される少なくとも一つのアプリケーションを識別すること、
   少なくとも一の潜在的受信者が相互作用するドキュメントで言及されるトピックを識別すること、
   ドキュメントと、人々、他のドキュメント、プロジェクト、時間および場所と、の前記計算処理環境の中での関係を識別すること、
   前記誘発手段をアクティブにすることに応じて実行されてもよいアクションの集合を識別すること、
   の少なくとも一つを含む基準として前記要因を定義する評価手段、
   をさらに含む、
   請求項１に記載のシステム。
3. 前記アクションは、メッセージを配送することを含み、
   少なくとも一の潜在的受信者によって使用されているドキュメントおよびアプリケーションの少なくとも一方と、関心の対象となっているアイテムの属性への変更を含む、少なくとも一つのアクティビティ、イベント、要因と、の文脈的な関係を確立し、
   少なくとも一の潜在的受信者によって使用されているドキュメントおよびアプリケーションの少なくとも一方と、前記計算処理環境の中の特定のデータの使用を含む、少なくとも一つのアクティビティ、イベント、要因との文脈的な関係を確立する、
   ことをさらに含む、
   請求項１に記載のシステム。

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