JP5824433B2 - ガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置 - Google Patents

ガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置に関する。
一般的に、ガラス板の製造装置は、ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融槽と、熔融ガラスからガラス板を成形する成形装置と、熔融槽から成形装置に向かって熔融ガラスを移送するための移送管とを備える。ガラス板の製造装置は、必要に応じ、熔融ガラスに含まれる微小な気泡を除去する清澄槽と、熔融ガラスを攪拌して均質化する攪拌槽とをさらに備える。熔融槽、清澄槽、攪拌槽および成形装置は、それぞれ移送管で接続されている。移送管の内部を通過する熔融ガラスの温度は、成形するガラス板の組成、および、ガラス板の製造装置の構成等によって異なる。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用ガラス基板に好適な組成を有するガラス板をダウンドロー法により製造するガラス板製造装置では、熔融ガラスの温度は、1000℃〜1700℃である。
高温の熔融ガラスから高品質のガラス板を量産するためには、ガラス板の欠陥の要因となる異物等が熔融ガラスに混入しないことが望ましい。そのため、熔融ガラスに接する部材の内壁は、その部材に接する熔融ガラスの温度、および、要求されるガラス板の品質等に応じて、適切な材料で構成される必要がある。FPD用ガラス基板を製造するためのガラス板の製造装置では、熔融ガラスに接する部材の内壁に、通常、白金族金属が用いられる。以下、「白金族金属」は、単一の白金族元素からなる金属、および、白金族元素からなる金属の合金を意味する。白金族元素は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)およびイリジウム(Ir)の6元素である。白金族金属は、高価であるが、融点が高く、熔融ガラスに対する耐食性に優れている。
また、ガラス板の製造装置では、移送管の内部を通過する熔融ガラスの温度を、移送管の断面方向において均一にする必要がある。例えば、成形装置に熔融ガラスを供給する移送管において、熔融ガラスの温度が移送管の断面方向において異なると、成形体に供給される熔融ガラスの温度が均一にならず、ガラス板の平坦度が悪くなる問題が発生する。
また、低温p−Si(ポリシリコン)・TFTおよび酸化物半導体が形成されるガラス基板は、歪点が高いため、液相温度が高くなる傾向があり、また、液相温度における粘度である液相粘度が低くなる傾向にある。この場合、移送管の内部を流れる熔融ガラスの粘度と液相粘度との差が小さくなるので、成形されたガラス板が失透するリスクが高くなる。特に、熔融ガラスの温度が断面方向において異なると、熔融ガラスの温度が部分的に低下する領域が生じて、失透のリスクが高くなる。
移送管の内部を通過する熔融ガラスの温度を均一にするために、特許文献1(特表2011−513173号公報)には、環状の導電体からなるフランジが移送管に取り付けられているガラス板の製造装置が開示されている。このガラス板の製造装置では、フランジに電流を流して移送管を加熱することで、移送管の内部を流れる熔融ガラスの温度を制御することができる。
しかし、特許文献1に開示される移送管を用いても、フランジの位置およびフランジの取り付け方法等に応じて、移送管に流れる電流が不均一になる場合がある。これにより、移送管の外壁の温度分布が不均一になると、移送管の内部を流れる熔融ガラスの温度が、移送管の断面方向において異なってしまう。その結果、成形体に供給される熔融ガラスの温度が均一にならず、ガラス板の平坦度が悪くなる問題が発生する可能性がある。
本発明の目的は、白金または白金合金から構成される管の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができるガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置を提供することである。
本発明に係るガラス板の製造方法は、ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融工程と、熔融ガラスを清澄槽において清澄する清澄工程と、清澄された熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、を備える。このガラス板の製造方法では、熔融工程で生成された熔融ガラスは、移送管の内部を通過して成形工程に向かって移送される。清澄槽および移送管は、導管と、電極と、放熱抑制部材とを備える。導管は、白金または白金合金製であり、内部を熔融ガラスが流れる。電極は、導管の外壁に取り付けられ、導管に電流を流して導管の内部を流れる熔融ガラスを加熱する。放熱抑制部材は、導管の外周に設けられ、導管の内部を流れる熔融ガラスの放熱を抑制する。すなわち、放熱抑制部材は、導管の内部を流れる熔融ガラスの放熱量を調整する。放熱抑制部材は、清澄槽および移送管の少なくとも一部において、導管の断面方向における熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整されている。
本発明に係るガラス板の製造方法では、ガラス原料を加熱して生成された熔融ガラスは、清澄槽および移送管の内部を通過して、熔融ガラスからガラス板が連続的に成形される装置に送られる。清澄槽は、移送管と同様の管状の部材である。清澄槽では、内部を流れる熔融ガラスが加熱されて、熔融ガラスに含まれる微小な気泡が除去される。清澄槽および移送管は、白金または白金合金製の導管と、導管に電流を流すために用いられる電極とを備えている。熔融ガラスは、導管の内部を流れる。電極を介して導管に電流を流すことで導管が加熱され、導管の内部を流れる熔融ガラスが加熱される。導管に流す電流を制御することで、導管の内部を流れる熔融ガラスの温度を制御することができる。導管を流れる電流の電流密度は、導管の外壁の部位によって異なる。例えば、電極が、環状の導電体から構成されるフランジである場合、電源に接続されるフランジの給電端子に近い部位では、導管の外壁を流れる電流密度が大きい。そのため、導管の内部において、フランジの給電端子に近い空間を流れる熔融ガラスは、他の空間を流れる熔融ガラスと比べて、加熱されやすい。一方、フランジの給電端子から最も離れている空間を流れる熔融ガラスは、他の空間を流れる熔融ガラスと比べて、加熱されにくい。
本発明に係るガラス板の製造方法では、導管の外周に設けられる放熱抑制部材は、その近傍の導管外壁を流れる電流密度に応じて、熱抵抗が調整されている。例えば、フランジの給電端子に近い導管外壁に対向して設置されている放熱抑制部材は、低い熱抵抗を有する。そのため、フランジの給電端子に近い空間を流れる熔融ガラスの熱は、導管および放熱抑制部材を介して放出されやすい。一方、フランジの給電端子から最も離れている導管外壁に対向して設置される放熱抑制部材は、高い熱抵抗を有する。そのため、フランジの給電端子から最も離れている空間を流れる熔融ガラスの熱は、導管および放熱抑制部材を介して放出されにくい。一般的に、導管を流れる電流の電流密度は、電極の位置および向き等に起因して、外壁の部位に応じて不均一になるので、導管の内部を流れる熔融ガラスの温度は、導管の断面方向において不均一になる傾向がある。しかし、上述したように、熱抵抗が調整された放熱抑制部材を用いて、導管の内部を流れる熔融ガラスの放熱量を、電極の位置および向き等に応じて調整することで、導管の断面方向における熔融ガラスの温度を均一にすることができる。従って、このガラス板の製造方法では、白金または白金合金から構成される管の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができる。
また、清澄槽および移送管の少なくとも一部において、異なる厚みを有する複数の放熱抑制部材が、導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整されていることが好ましい。
また、清澄槽および移送管の少なくとも一部において、異なる熱伝導率を有する複数の放熱抑制部材が、導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整されていることが好ましい。
また、放熱抑制部材は、耐火レンガであることが好ましい。
また、放熱抑制部材は、アルミナセメントであることが好ましい。
また、ガラス板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板であることが好ましい。
また、ガラス板は、低温ポリシリコン用ガラス基板であることが好ましい。
本発明に係るガラス板の製造装置は、ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融槽と、熔融槽で生成された熔融ガラスを清澄する清澄槽と、清澄槽で清澄された熔融ガラスからガラス板を成形する成形装置と、を備える。熔融槽で生成された熔融ガラスは、移送管の内部を通過して成形装置に向かって移送される。清澄槽および移送管は、導管と、電極と、放熱抑制部材とを備える。導管は、白金または白金合金製であり、内部を熔融ガラスが流れる。電極は、導管の外壁に取り付けられ、導管に電流を流して導管の内部を流れる熔融ガラスを加熱する。放熱抑制部材は、導管の外周に設けられ、導管の内部を流れる熔融ガラスの放熱を抑制する。すなわち、放熱抑制部材は、導管の内部を流れる熔融ガラスの放熱量を調整する。放熱抑制部材は、清澄槽および移送管の少なくとも一部において、導管の断面方向における熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整されている。
本発明に係るガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置は、白金または白金合金から構成される管の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができる。
実施形態に係るガラス板製造装置の全体構成図である。 実施形態に係る移送管の外観図である。 実施形態に係る移送管の断面図である。 図3のIV−IV線における移送管の断面図である。 変形例Dに係る移送管の断面図である。
(1)ガラス板製造装置の全体構成
本発明に係るガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るガラス板製造装置200の構成の一例を示す模式図である。ガラス板製造装置200は、熔解槽40と、清澄槽41と、攪拌装置100と、成形装置42と、移送管43a,43b,43cとを備える。移送管43aは、熔解槽40と清澄槽41とを接続する。移送管43bは、清澄槽41と攪拌装置100とを接続する。移送管43cは、攪拌装置100と成形装置42とを接続する。
熔解槽40で生成された熔融ガラスは、移送管43aを通過して清澄槽41に流入する。清澄槽41で清澄された熔融ガラスは、移送管43bを通過して攪拌装置100に流入する。攪拌装置100で攪拌された熔融ガラスは、移送管43cを通過して成形装置42に流入する。成形装置42では、オーバーフローダウンドロー法によって熔融ガラスからガラスリボンが成形される。ガラスリボンは、後の工程で所定の大きさに切断されて、ガラス板が製造される。ガラス板の幅方向の寸法は、例えば、500mm〜3500mmである。ガラス板の長さ方向の寸法は、例えば、500mm〜3500mmである。
本発明に係るガラス板の製造方法、および、ガラス板の製造装置によって製造されるガラス板は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板として、特に適している。FPD用のガラス基板としては、無アルカリガラス、または、アルカリ微量含有ガラスが用いられる。無アルカリガラス、または、アルカリ微量含有ガラスは、高温粘性が高い。具体的には、102.5ポアズの粘性を有する熔融ガラスの温度は、1500℃以上である。
熔解槽40は、図示されていないが、バーナー等の加熱手段を備えている。熔解槽40では、加熱手段によりガラス原料が熔解され、熔融ガラスが生成される。ガラス原料は、所望の組成のガラスを実質的に得ることができるように調製される。ガラスの組成の一例として、FPD用のガラス基板として好適な無アルカリガラスは、SiO2:50質量%〜70質量%、Al23:0質量%〜25質量%、B23:1質量%〜15質量%、MgO:0質量%〜10質量%、CaO:0質量%〜20質量%、SrO:0質量%〜20質量%、BaO:0質量%〜10質量%を含有する。ここで、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計の含有量は、5質量%〜30質量%である。
また、FPD用のガラス基板として、アルカリ金属を微量含むアルカリ微量含有ガラスを用いてもよい。アルカリ微量含有ガラスは、成分として、0.1質量%〜0.5質量%のR’2Oを含み、好ましくは、0.2質量%〜0.5質量%のR’2Oを含む。ここで、R’は、Li、NaおよびKから選択される少なくとも1種である。なお、R’2Oの含有量の合計は、0.1質量%未満であってもよい。
また、本発明によって製造されるガラスは、上記成分に加えて、SnO2:0.01質量%〜1質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.5質量%)、Fe23:0質量%〜0.2質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.08質量%)をさらに含有してもよく、環境負荷を考慮して、As23、Sb23およびPbOを実質的に含有しなくてもよい。
上記のように調製されたガラス原料は、熔解槽40に投入される。熔解槽40では、ガラス原料は、その組成等に応じた温度で熔解される。これにより、熔解槽40では、例えば、1500℃〜1600℃の高温の熔融ガラスが得られる。
熔解槽40で得られた熔融ガラスは、熔解槽40から移送管43aを通過して清澄槽41に流入する。清澄槽41は、移送管43a,43b,43cと同様の管状の部材である。清澄槽41には、図示されていないが、熔解槽40と同様に加熱手段が設置されている。清澄槽41では、熔融ガラスがさらに昇温させられることで清澄される。例えば、清澄槽41において、熔融ガラスの温度は、1550℃以上、さらには1600℃以上に上昇させられる。熔融ガラスは、昇温されることで清澄されて、熔融ガラスに含まれる微小な泡が除去される。
清澄槽41において清澄された熔融ガラスは、清澄槽41から移送管43bを通過して攪拌装置100に流入する。熔融ガラスは、移送管43bを通過する際に冷却される。攪拌装置100では、清澄槽41における温度よりも低い温度で、熔融ガラスが攪拌される。例えば、攪拌装置100において、熔融ガラスの温度は、1250℃〜1450℃までに冷却される。なお、攪拌装置100において、熔融ガラスの粘度は、例えば、500ポアズ〜1300ポアズである。熔融ガラスは、攪拌装置100において攪拌されて均質化される。
攪拌装置100において均質化された熔融ガラスは、攪拌装置100から移送管43cを通過して成形装置42に流入する。熔融ガラスは移送管43cを通過する際にさらに冷却され、成形に適した粘度まで冷却される。熔融ガラスは、例えば、1200℃付近まで冷却される。成形装置42では、オーバーフローダウンドロー法により熔融ガラスが成形される。具体的には、成形装置42に流入した熔融ガラスは、成形炉(図示せず)の内部に設置されている成形体52に供給される。成形体52は、耐火レンガによって成形され、楔状の断面形状を有する。成形体52の上面には、成形体52の長手方向に沿って溝が形成されている。熔融ガラスは、成形体52の上面の溝に供給される。溝から溢れた熔融ガラスは、成形体52の一対の側面を伝って下方へ流下する。成形体52の側面を流下した一対の熔融ガラスは、成形体52の下端で合流して、ガラスリボンが連続的に成形される。ガラスリボンは下方へ向かうに従って徐々に冷却され、その後、所望の大きさのガラス板に切断される。
(2)移送管の構成
熔解槽40から成形装置42に向かって熔融ガラスを移送するための移送管43a,43b,43cの詳細な構成について説明する。以下に説明する移送管43の構成は、移送管43a、移送管43bおよび移送管43cの少なくとも1つに適用され、かつ、管状の部材である清澄槽41にも適用される。
図2は、移送管43の外観図である。図3は、移送管43の長手方向に垂直な面で切断した、移送管43の断面図である。図4は、図3のIV−IV線における移送管43の断面図である。移送管43は、導管61と、電極62と、放熱抑制部材63とから構成される。図2において、放熱抑制部材63は省略されている。図3,4において、電極62は省略されている。
導管61は、白金族金属で成形される環状部材である。「白金族金属」は、単一の白金族元素からなる金属、および、白金族元素からなる金属の合金を意味する。白金族元素は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)およびイリジウム(Ir)の6元素である。白金族金属は、高価であるが、融点が高く、熔融ガラスに対する耐食性に優れている。本実施形態において、導管61は、白金または白金合金で成形され、例えば、0.5mm〜1.5mmの厚みを有する。移送管43a,43b,43cの導管61の内径は、例えば、100mm〜250mmである。清澄槽41の導管61の内径は、例えば、300mm〜500mmである。熔融ガラスは、導管61の内部を流れる。
電極62は、導管61の外壁に取り付けられる。電極62は、環状の導電体からなるフランジである。図2において、導管61の両端の近傍に、2つの電極62が取り付けられている。しかし、導管61に取り付けられる電極62の数および位置は、導管61の材質、内径および長さ、または、移送管43の設置位置等に応じて、適宜に決定される。電極62は、電源(図示せず)に接続される一対の給電端子62aを有する。給電端子62aを介して電源から電極62に電力が供給され、電極62に電流が流れる。電極62を流れる電流は、導管61に伝達される。導管61に電流が流れることによって、導管61は加熱され、導管61の内部を流れる熔融ガラスが加熱される。電極62を流れる電流を制御することで、導管61の内部を流れる熔融ガラスの温度を制御することができる。なお、導管61に取り付けられる2つの電極62の給電端子62aは、図2に示されるように、導管61の上側に配置されている。
放熱抑制部材63は、図3および図4に示されるように、導管61の外周において、導管61の内部を流れる熔融ガラスの放熱を抑制するために設けられる。放熱抑制部材63は、導管61の断面方向における熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整されている。導管61の断面方向における熔融ガラスの温度が均一であるとは、図3に示される導管61の内部の熔融ガラスの温度が均一であることを意味する。
放熱抑制部材63は、1つの内側断熱材63a、1つの上部外側断熱材63b1、2つの側部外側断熱材63b2および1つの下部外側断熱材63b3とから構成される。内側断熱材63aは、アルミナセメントで成形され、導管61の外壁と接している。導管61の外壁は、内側断熱材63aによって覆われている。上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3は、耐火レンガで成形され、図3に示されるように、内側断熱材63aの外壁と接している。内側断熱材63aの外壁は、上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3によって覆われている。上部外側断熱材63b1は、導管61の上方に配置され、電極62の給電端子62aに最も近い。側部外側断熱材63b2は、導管61の側方に配置される。下部外側断熱材63b3は、導管61の下方に配置され、電極62の給電端子62aから最も離れている。言い換えると、上部外側断熱材63b1は、内側断熱材63aの上面と面接触している。一対の側部外側断熱材63b2は、内側断熱材63aの両側面と面接触している。下部外側断熱材63b3は、内側断熱材63aの下面と面接触している。なお、上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3の厚みは、例えば、300mm〜800mmである。
(3)特徴
(3−1)
本実施形態に係るガラス板製造装置200では、ガラス原料を加熱して生成された熔融ガラスは、清澄槽41および移送管43a,43b,43cの内部を通過して、成形装置42に送られる。清澄槽41および移送管43a,43b,43cは、白金または白金合金製の導管61と、導管61に電流を流すために用いられるフランジ形状の電極62とを備えている。熔融ガラスは、導管61の内部を流れる。電極62を介して導管61に電流を流すことで導管61が加熱され、導管61の内部を流れる熔融ガラスが加熱される。
しかし、導管61を流れる電流の電流密度は、導管61の外壁の部位によって異なる。具体的には、電極62の給電端子62aに近い部位では、導管61の外壁を流れる電流密度が大きい。そのため、導管61の内部において、給電端子62aに近い空間を流れる熔融ガラスは、他の空間を流れる熔融ガラスと比べて、加熱されやすい。一方、給電端子62aから最も離れている空間を流れる熔融ガラスは、他の空間を流れる熔融ガラスと比べて、加熱されにくい。
本実施形態に係るガラス板製造装置200では、導管61の外周に設けられる複数の放熱抑制部材63は、その近傍の導管61の外壁を流れる電流密度に応じて、熱抵抗が調整されている。具体的には、電極62の給電端子62aに最も近い上部外側断熱材63b1の熱伝導率、および、上部外側断熱材63b1に隣接する側部外側断熱材63b2の熱伝導率は、電極62の給電端子62aから最も離れている下部外側断熱材63b3の熱伝導率より大きい。これにより、給電端子62aに近い空間を流れ、加熱されやすい熔融ガラスの熱は、導管61および放熱抑制部材63(内側断熱材63aおよび上部外側断熱材63b1)を介して放出されやすい。一方、給電端子62aから最も離れている空間を流れ、加熱されにくい熔融ガラスの熱は、導管61および放熱抑制部材63(内側断熱材63aおよび下部外側断熱材63b3)を介して放出されにくい。
一般的に、導管61を流れる電流の電流密度は、電極62の位置および向き、特に、給電端子62aの位置等に応じて、導管61外壁の部位に応じて不均一になるので、導管61の内部を流れる熔融ガラスの温度は、導管61の断面方向において不均一になる傾向がある。しかし、互いに異なる熱伝導率を有する複数種類の放熱抑制部材63を用いて、導管61の内部を流れる熔融ガラスの放熱量を、電極62の位置および向き等に応じて調整することで、導管61の断面方向における熔融ガラスの温度を均一にすることができる。従って、本実施形態に係るガラス板製造装置200は、白金または白金合金から構成される管の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができる。
(3−2)
本実施形態に係るガラス板製造装置200は、白金または白金合金製の管状の部材である清澄槽41において、SnO2を清澄剤として使用する場合に、特に効果的である。清澄槽41を加熱して熔融ガラスの温度を上げて熔融ガラスを清澄する清澄工程において、電極62の位置および向き等に応じて導管61に電流が不均一に流れる等の要因により、導管61の内部を流れる熔融ガラスの温度が均一に上昇しない場合がある。
この場合、清澄槽41の導管61内部において、給電端子62aから最も離れている空間を流れ、加熱されにくい熔融ガラスの温度を確実に上昇させるために、清澄槽41の導管61に流す電流を増加させることが考えられる。しかし、清澄槽41の導管61に流す電流を増加させると、導管61を構成する白金または白金合金の揮発が促進され、清澄槽41の寿命が短くなるおそれがある。また、近年、環境負荷の観点から、As23の替わりにSnO2が清澄剤として用いられる。SnO2を使用する場合、As23を使用する場合よりも、清澄槽41において熔融ガラスをより高温にする必要があるため、白金または白金合金の揮発の問題が顕著になる。そのため、清澄槽41を過剰に加熱することは好ましくない。本実施形態では、放熱抑制部材63によって、清澄槽41の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができ、かつ、清澄槽41からの放熱量を効果的に抑制することができるので、SnO2を清澄剤として使用するガラス板の製造工程に、特に効果的である。
(3−3)
本実施形態に係るガラス板製造装置200は、白金または白金合金製の管状の部材である清澄槽41において、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよび有機ELディスプレイ等のFPD用ガラス基板の製造に好適なガラス原料から生成される熔融ガラスを清澄する場合に、特に効果的である。
清澄槽41では、熔融ガラスの粘度を、熔融ガラスに含まれる微小な泡が液面に浮上しやすい粘度に調整することにより、熔融ガラスが清澄される。しかし、FPD用ガラス基板に好適な無アルカリガラスおよびアルカリ微量含有ガラスは、高温時において高い粘度を有し、その熔融ガラスの温度を、通常のアルカリガラスの熔融ガラスの温度に比べて高くする必要があるため、上述した白金または白金合金の揮発の問題が顕著になる。そのため、清澄槽41を過剰に加熱することは好ましくない。本実施形態では、放熱抑制部材63によって、清澄槽41の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができ、かつ、清澄槽41からの放熱量を効果的に抑制することができるので、FPD用ガラス基板の製造工程に、特に効果的である。
(3−4)
本実施形態に係るガラス板製造装置200は、移送管43a,43b,43cによって熔解槽40から成形装置42に向かって移送され、かつ、FPD用ガラス基板の製造に好適なガラス原料から生成される熔融ガラスを清澄する場合に、特に効果的である。
FPD用ガラス基板は、ガラス板の平坦度等において、高い品質が要求される。しかし、成形装置42に熔融ガラスを供給する移送管43cの内部を流れる熔融ガラスの温度が不均一であると、成形体52から熔融ガラスが均一に溢れない。そのため、成形体52から成形されるガラス板の板厚偏差が大きくなるので、ガラス板の平坦度が悪くなる。本実施形態に係るガラス板製造装置200は、移送管43cから成形装置42に供給される熔融ガラスの温度が均一であるので、FPD用ガラス基板に好適な、高い平坦度を有するガラス板を製造することができる。
(3−5)
FPD用のガラス基板の表面には、TFT等の半導体素子が形成される。近年、ディスプレイ装置のさらなる高精細化を実現するために、従来のα−Si・TFTに替わって、低温p−Si(ポリシリコン)・TFT、および、酸化物半導体をガラス基板の表面に形成する技術が求められている。
しかし、低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体をガラス基板の表面に形成する工程は、α−Si・TFTをガラス基板の表面に形成する工程と比べて、より高温の熱処理が必要である。そのため、低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体が表面に形成されるガラス板には、熱収縮率が小さい性質が求められる。熱収縮率を小さくするためには、ガラスの歪点を高くすることが好ましい。しかし、歪点が高いガラスは、液相温度が高くなり、液相温度における粘度である液相粘度が低くなる傾向にある。この場合、移送管の内部を流れる熔融ガラスの粘度と液相粘度との差が小さくなるので、成形されたガラス板が失透するリスクが高くなる。特に、熔融ガラスの温度が断面方向において均一でない場合、熔融ガラスの温度が部分的に低下する領域が生じるので、失透のリスクが高くなる。
本実施形態に係るガラス板製造装置200は、放熱抑制部材63によって、清澄槽41の内部を流れる熔融ガラスの温度を断面方向において均一にすることができるので、低温p−Si・TFTを採用したフラットパネルディスプレイ、および、酸化物半導体を採用したフラットパネルディスプレイ用のガラス基板の製造に、特に適している。具体的には、低温p−Si・TFTを採用した液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ、および、酸化物半導体を採用した液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ用のガラス基板の製造に、特に適している。
低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体が表面に形成されるガラス板は、例えば、655℃以上の歪点を有し、または、45000ポアズ以上の液相粘度を有している。また、このガラス板の組成は、SiO2:52質量%〜78質量%、Al23:3質量%〜25質量%、B23:1質量%〜15質量%、RO:3質量%〜20質量%であることが好ましい。ここで、Rは、ガラス板に含有され、Mg,Ca,SrおよびBaから選択される少なくとも1種の成分である。このガラス板は、(SiO2+Al23)/B23で表される質量比が7〜20である、無アルカリガラスまたはアルカリ微量含有ガラスであることが好ましい。
低温p−Si・TFT、および、酸化物半導体が表面に形成されるガラス板は、高い歪点を有するために、(SiO2+Al23)/ROで表される質量比が5以上であり、好ましくは6以上であり、さらに好ましくは7.5以上である。また、このガラス板は、β−OH値が小さすぎると高温領域での粘性が高くなり熔解性が低下し、β−OH値が大きすぎると歪点が低くなる。そのため、このガラス板は、0.05/mm〜0.3/mmのβ−OH値を有することが好ましい。
また、このガラス板は、高い歪点を有しつつ液相粘度の低下を防止するために、CaO/ROで表される質量比が0.3以上であり、好ましくは0.5以上であり、さらに好ましくは0.65以上である。また、このガラス板は、環境負荷を考慮して、As23、Sb23およびPbOを実質的に含有しないことが好ましい。
(4)変形例
(4−1)変形例A
本実施形態に係るガラス板製造装置200では、放熱抑制部材63として、互いに異なる熱伝導率を有する上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3が用いられている。また、上部外側断熱材63b1および側部外側断熱材63b2は、同じ材質から成形されている。しかし、上部外側断熱材63b1および側部外側断熱材63b2は、互いに異なる熱伝導率を有する複数種類の材質から成形されていてもよい。
本変形例では、例えば、側部外側断熱材63b2として、上部外側断熱材63b1の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する耐火レンガを用いてもよい。これにより、導管61の側部からの放熱量を、給電端子62aに最も近い導管61上部からの放熱量より小さくすることができるので、熔融ガラスの温度をより効果的に均一にすることができる。
(4−2)変形例B
本実施形態に係るガラス板製造装置200では、放熱抑制部材63として、互いに異なる熱伝導率を有する上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3が用いられている。しかし、これらの放熱抑制部材63の替わりに、互いに異なる厚みを有する複数種類の放熱抑制部材が用いられてもよい。この場合、放熱抑制部材の材質は、一種類であってもよい。
本変形例では、例えば、下部外側断熱材63b3に相当する放熱抑制部材の厚みは、上部外側断熱材63b1および側部外側断熱材63b2に相当する放熱抑制部材の厚みより大きい。これにより、本実施形態と同様に、給電端子62aに近い空間を流れる熔融ガラスの熱は放出されやすく、給電端子62aから最も離れている空間を流れる熔融ガラスの熱は放出されにくくなる。そのため、白金または白金合金から構成される管の内部を流れる熔融ガラスの温度を均一にすることができる。
また、側部外側断熱材63b2に相当する放熱抑制部材の厚みを、上部外側断熱材63b1に相当する放熱抑制部材の厚みより大きくしてもよい。これにより、導管61の側部からの放熱量を、導管61の上部からの放熱量より小さくすることができるので、熔融ガラスの温度をより効果的に均一にすることができる。
なお、放熱抑制部材63として、互いに異なる熱伝導率、および、互いに異なる厚みを有する上部外側断熱材63b1、側部外側断熱材63b2および下部外側断熱材63b3を用いてもよい。
(4−3)変形例C
本実施形態に係るガラス板製造装置200では、放熱抑制部材63として、導管61の外壁に接している内側断熱材63aが用いられている。内側断熱材63aは、単一の成形部材である。しかし、内側断熱材63aは、本実施形態、変形例Aおよび変形例Bで説明されるように、複数種類の断熱材から構成されてもよい。例えば、内側断熱材63aは、互いに異なる熱伝導率、または、互いに異なる厚みを有する複数種類の断熱材から構成されてもよく、また、互いに異なる熱伝導率、および、互いに異なる厚みを有する複数種類の断熱材から構成されてもよい。この場合、内側断熱材63aを構成する各断熱材の熱伝導率および厚みは、導管61の外壁の各部位からの放熱量に応じて適宜に決定される。
(4−4)変形例D
本実施形態に係るガラス板製造装置200に用いられる放熱抑制部材63の具体的な変形例について、図5を参照しながら説明する。図5は、導管161の外壁面に放熱抑制部材163が取り付けられた移送管143の断面図である。放熱抑制部材163は、上部内側断熱材163a1、下部内側断熱材163a2、上部外側断熱材163b1および下部外側断熱材163b2とから構成される。上部内側断熱材163a1および下部内側断熱材163a2は、アルミナセメントで成形され、上部外側断熱材163b1および下部外側断熱材163b2は、耐火レンガで成形される。なお、上部内側断熱材163a1と下部内側断熱材163a2とを組み合わせた部材は、導管161と同様に、円筒形状を有する。以下、移送管143の組み立て工程について説明する。
最初に、凹部が形成された下部外側断熱材163b2を設置する。次に、下部外側断熱材163b2の凹部に、下部内側断熱材163a2を配置する。次に、下部内側断熱材163a2の上に、導管161を配置する。次に、導管161の上側の表面に、上部内側断熱材163a1を被せる。次に、上部内側断熱材163a1の上側の表面に、凹部が形成された上部外側断熱材163b1を被せる。
本変形例では、上部外側断熱材163b1および下部外側断熱材163b2は、本実施形態で説明されるように、複数種類の断熱材から構成されてもよい。例えば、上部外側断熱材163b1および下部外側断熱材163b2は、互いに異なる熱伝導率、または、互いに異なる厚みを有する複数種類の断熱材から構成されてもよく、また、互いに異なる熱伝導率、および、互いに異なる厚みを有する複数種類の断熱材から構成されてもよい。
40 熔融槽
41 清澄槽
42 成形装置
43a,43b,43c 移送管
61 導管
62 電極
63 放熱抑制部材
特表2011−513173号公報

Claims (8)

  1. ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融工程と、前記熔融ガラスを清澄槽において清澄する清澄工程と、清澄された前記熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、を備えるガラス板の製造方法であって、
    前記熔融工程で生成された前記熔融ガラスは、移送管の内部を通過して前記成形工程に向かって移送され、
    前記清澄槽および前記移送管は、
    内部を前記熔融ガラスが流れる、白金または白金合金製の導管と、
    前記導管の外壁に取り付けられ、前記導管に電流を流して前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスを加熱するための電極と、
    前記導管の外周に設けられ、前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスの放熱を抑制するための放熱抑制部材と、
    を備え、
    前記電極は、環状の導電体からなるフランジであり、かつ、給電端子を有し、
    前記放熱抑制部材は、前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、前記導管の断面方向における前記熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整され、
    前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、異なる厚みを有する複数の前記放熱抑制部材が、前記導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整され、
    前記給電端子に最も近い前記放熱抑制部材の厚みは、前記給電端子から最も離れている前記放熱抑制部材の厚みより小さい、
    ガラス板の製造方法。
  2. ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融工程と、前記熔融ガラスを清澄槽において清澄する清澄工程と、清澄された前記熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、を備えるガラス板の製造方法であって、
    前記熔融工程で生成された前記熔融ガラスは、移送管の内部を通過して前記成形工程に向かって移送され、
    前記清澄槽および前記移送管は、
    内部を前記熔融ガラスが流れる、白金または白金合金製の導管と、
    前記導管の外壁に取り付けられ、前記導管に電流を流して前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスを加熱するための電極と、
    前記導管の外周に設けられ、前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスの放熱を抑制するための放熱抑制部材と、
    を備え、
    前記電極は、環状の導電体からなるフランジであり、かつ、給電端子を有し、
    前記放熱抑制部材は、前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、前記導管の断面方向における前記熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整され、
    前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、異なる熱伝導率を有する複数の前記放熱抑制部材が、前記導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整され、
    前記給電端子に最も近い前記放熱抑制部材の熱伝導率は、前記給電端子から最も離れている前記放熱抑制部材の熱伝導率より大きい、
    ガラス板の製造方法。
  3. 前記放熱抑制部材は、耐火レンガである、
    請求項1または2に記載のガラス板の製造方法。
  4. 前記放熱抑制部材は、アルミナセメントである、
    請求項1または2に記載のガラス板の製造方法。
  5. 前記ガラス板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス板の製造方法。
  6. 前記ガラス板は、低温ポリシリコン用ガラス基板である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス板の製造方法。
  7. ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融槽と、
    前記熔融槽で生成された前記熔融ガラスを清澄する清澄槽と、
    前記清澄槽で清澄された前記熔融ガラスからガラス板を成形する成形装置と、
    を備え、
    前記熔融槽で生成された前記熔融ガラスは、移送管の内部を通過して前記成形装置に向かって移送され、
    前記清澄槽および前記移送管は、
    内部を前記熔融ガラスが流れる、白金または白金合金製の導管と、
    前記導管の外壁に取り付けられ、前記導管に電流を流して前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスを加熱するための電極と、
    前記導管の外周に設けられ、前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスの放熱を抑制するための放熱抑制部材と、
    を備え、
    前記電極は、環状の導電体からなるフランジであり、かつ、給電端子を有し、
    前記放熱抑制部材は、前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、前記導管の断面方向における前記熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整され、
    前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、異なる厚みを有する複数の前記放熱抑制部材が、前記導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整され、
    前記給電端子に最も近い前記放熱抑制部材の厚みは、前記給電端子から最も離れている前記放熱抑制部材の厚みより小さい、
    ガラス板の製造装置。
  8. ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成する熔融槽と、
    前記熔融槽で生成された前記熔融ガラスを清澄する清澄槽と、
    前記清澄槽で清澄された前記熔融ガラスからガラス板を成形する成形装置と、
    を備え、
    前記熔融槽で生成された前記熔融ガラスは、移送管の内部を通過して前記成形装置に向かって移送され、
    前記清澄槽および前記移送管は、
    内部を前記熔融ガラスが流れる、白金または白金合金製の導管と、
    前記導管の外壁に取り付けられ、前記導管に電流を流して前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスを加熱するための電極と、
    前記導管の外周に設けられ、前記導管の内部を流れる前記熔融ガラスの放熱を抑制するための放熱抑制部材と、
    を備え、
    前記電極は、環状の導電体からなるフランジであり、かつ、給電端子を有し、
    前記放熱抑制部材は、前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、前記導管の断面方向における前記熔融ガラスの温度が均一になるように、熱抵抗が調整され、
    前記清澄槽および前記移送管の少なくとも一部において、異なる熱伝導率を有する複数の前記放熱抑制部材が、前記導管の外周に設けられることにより、熱抵抗が調整され、
    前記給電端子に最も近い前記放熱抑制部材の熱伝導率は、前記給電端子から最も離れている前記放熱抑制部材の熱伝導率より大きい、
    ガラス板の製造装置。
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