JP5822205B2 - 除菌性能予測システム及び除菌性能予測プログラム - Google Patents

除菌性能予測システム及び除菌性能予測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、評価対象空間において薬剤を散布したときの菌生存状態を予測可能な除菌性能予測システム、並びに、除菌性能予測プログラムに関するものである。
医療品や食品の生産施設では、微生物対策を含めた高い水準の施設内環境が求められている。また、院内感染やパンデミック、バイオテロなどに関し、ウイルスや細菌などの微生物への対策が求められている。このような対策として、薬剤を散布した際、どの程度ウイルスや細菌などを除菌できるか、除菌性能を見積もることが必要とされる。
特許文献1には、評価用の菌が付着し、かつ乾いた状態の評価面を有する除菌性能評価面の作成方法、並びに、これを用いた除菌性能評価方法が開示されている。また、特許文献2には、圃場に散布された農薬や液肥、或いは、家屋や飼育設備等に散布された消毒液等による薬剤の散布状況を推定する散布薬剤濃度検出方法が開示されている。
また、本出願人は、非特許文献1において、数値計算で求めた薬剤の散布状況と指標菌であるバイオロジカルインジケーター(以下、「BI」)とを比較することで、除菌性能の評価を行っている。この薬剤の散布状況には、殺菌力の指標CT値(C:濃度×T:作用時間)を使用している。特に、この非特許文献においては、室内空気を系とした薬剤収支式を解いて薬剤の瞬時一様拡散を仮定したCT値を求める(簡便法)と、流れ場における薬剤の拡散方程式をCFD解析によってBI設置位置等の局所的なCT値を求める(詳細法)の2通りでCT値を算出し、BIにおける滅菌の成否と比較することで、除菌性能を評価している。
また、非特許文献2では、シリコンウェハーなどの制御対象部位に対するクリーンルーム内の微粒子の粒子沈着メカニズムを解析するとともに、その粒子沈着モデルの構築が検討されている。
特開2005−83803号公報 特開2009−133768号公報
「塩素系薬剤を用いた微生物対策(第5報)バイオロジカルインジケーターとCT値の関係」、伊澤康一 外3名、第28回空気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会、2011年7月5日 「整流型クリーンルーム内の浮遊微粒子沈着のモデル化」、藤井修二 外2名、日本建築学会計画系論文報告集、第397号、第30−37頁、1989年3月
出願人らが非特許文献1にて提案する除菌性能の評価は、数値計算によって得られたCT値と、実験室内にBIを設置し、薬剤を散布することで得られた滅菌の成否を比較することに留まるものであった。ところで、このような除菌性能の評価は、実験室のみならず、実際に薬剤を散布する空間に対して、どの程度、除菌できるかを予め予測することが必
要とされる。特に、薬剤を散布する事業者においては、依頼者に対して散布にかかるコストと、どの範囲、どの程度の除菌が行われる(除菌性能)かを事前に伝えておく必要がある。このコストと除菌性能の関係は、正確であるほど好ましいことはいうまでもない。
また、非特許文献1における薬剤散布の評価は、一様拡散CT値、あるいは局所CT値を用いて行っている。一様拡散CT値、局所CT値は、BI(指標菌)が設置される近傍で空気中に漂う薬剤(塩素)濃度と、薬剤を散布してからの経過時間に基づいて算出される。また、この非特許文献1における薬剤散布の評価では、重力で気中から沈降した薬剤の分を除外することで一様拡散CT値、局所CT値の算出が行われている。このような薬剤散布の評価は、実際の除菌性能との対応付けに整合を取ることが困難であった。
本発明は、薬剤を散布したときの除菌性能を予測可能なシステムを提案するものであり、特に、積算薬剤付着量という新たな指標を用いることで、薬剤散布に対してより正確な除菌性能(菌生存状態)を算出可能な除菌性能予測システムを提案するものである。
本発明に係る除菌性能予測システムは、
データベースを記憶する記憶手段と、制御手段を備え、
前記データベースは、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される実験空間内のサンプリング位置について、薬剤と、数値流体力学解析を行うことで算出される積算薬剤付着量と、菌種と、実際に実験を行うことで得られた菌生存状態との関係を記憶し、
前記制御手段は、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される評価対象空間内の評価位置について、数値流体力学解析を行うことで積算薬剤付着量を算出し、算出された前記積算薬剤付着量と薬剤と菌種と前記データベースに基づいて、前記評価位置における菌生存状態を算出することを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムにおいて、
ミストの形態で薬剤が散布される場合の前記制御手段が算出する前記積算薬剤付着量は、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、前記薬剤の沈着速度と、前記評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤沈着量であることを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムは、
前記評価対象空間の床面における前記積算薬剤沈着量の算出に使用する前記薬剤の沈着速度と、前記評価対象空間の壁面における前記積算薬剤沈着量の算出に使用する前記薬剤の沈着速度を異ならせたことを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムにおいて、
前記評価対象空間の床面に対して使用する前記薬剤の沈着速度は、前記薬剤の粒子径に応じた値であることを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムにおいて、
ガスの形態で薬剤が散布される場合の前記制御手段が算出する前記積算薬剤付着量は、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、前記評価位置近傍での気流速度と、吸着係数と、前記評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤吸着量であることを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムにおいて、
前記記憶手段は、菌種毎に異なるデータベースを有し、
前記制御手段は、評価対象となる菌種に応じたデータベースを使用して前記菌生存状態を算出することを特徴とする。
前記記憶手段は、散布される前記薬剤毎に異なるデータベースを有し、
前記制御手段は、薬剤散布源から散布される前記薬剤に応じたデータベースを使用して前記菌生存状態を算出することを特徴とする。
さらに本発明に係る除菌性能予測システムにおいて、
前記データベースに記憶する菌生存状態、及び、前記制御手段にて算出される前記菌生存状態は、菌の低減数であることを特徴とする。
また本発明に係る除菌性能予測プログラムは、
記憶手段に記憶するデータベースに基づいて、菌生存状態算出処理をコンピューターにて演算可能とする除菌性能予測プログラムであって、
前記データベースは、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される実験空間内のサンプリング位置について、薬剤と、数値流体力学解析を行うことで算出される積算薬剤付着量と、菌種と、実際に実験を行うことで得られた菌生存状態との関係を記憶し、
前記菌生存状態算出処理は、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される評価対象空間内の評価位置について、数値流体力学解析を行うことで積算薬剤付着量を算出し、算出された前記積算薬剤付着量と薬剤と菌種と前記データベースに基づいて、前記評価位置における菌生存状態を算出することを特徴とする。
本発明の除菌性能予測システムによれば、薬剤が散布される評価対象空間の評価位置における積算薬剤付着量を算出し、データベースに記憶している積算薬剤付着量と菌生存状態の関係を適用することで、評価対象空間の評価位置における菌生存状態を予測することが可能となる。特に、積算薬剤付着量という新たな指標を用いたことで、より正確に評価対象空間の評価位置における菌生存状態の算出(予測)を行うことが可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムでは、薬剤がミストの形態で散布される場合において、積算薬剤付着量として、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、薬剤の沈着速度と、評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤沈着量を使用することとしている。薬剤がミストの形態で散布される場合、積算薬剤付着量としてこの積算薬剤沈着量を使用することで、床面などの評価位置に付着する薬剤の量をより正確に算出し、菌生存状態の予測精度の向上を図ることが可能となる。
さらに、薬剤がミストの形態で散布される場合において、評価対象空間の床面に対する積算薬剤沈着量と、評価対象空間の壁面に対する積算薬剤沈着量とを、各積算薬剤沈着量を算出する沈着速度を異ならせ、予測の精度の向上を図ることとしている。なお、天井に対しても評価を行う必要がある場合、天井に対する積算薬剤沈着量の算出において、床面に使用する沈着速度と異ならせることとしてもよい。さらに、この積算薬剤沈着量の算出において、薬剤の沈着速度を薬剤の粒子径に応じた値とすることで、さらに正確な予測を行うことも可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムでは、ガスの形態で薬剤が散布される場合の積算薬剤付着量として、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、評価位置近傍での気流速度と、吸着係数と、評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤吸着量を使用することとしている。薬剤がガスの形態で散布される場合、積算薬剤付着量としてこの積算薬剤吸着量を使用することで、評価位置に付着する薬剤の量をより正確に算出し、評価位置における菌生存状態を算出し、菌生存状態の予測精度の向上を図ることが可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムでは、薬剤の散布形態に応じて、積算薬剤沈着量もしくは積算薬剤吸着量の何れかを、積算薬剤付着量として使用することとしている。例えば、薬剤がミストの形態で散布される場合には積算薬剤沈着量を使用し、また、薬剤がガスの形態で散布される場合には積算薬剤吸着量を使用することで、評価位置に付着する薬剤の量を、散布の形態を考慮して精度良く算出することが可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムでは、菌種毎に異なるデータベースを有し、評価対象空間で除菌の対象とされる菌種のデータベースを利用して予測することで、さらに正確な菌生存状態の算出を行うことが可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムにでは、散布される薬剤毎に異なるデータベースを有し、評価対象空間で実際に散布される薬剤のデータベースを利用して予測することで、さらに正確な菌生存状態の算出を行うことが可能となる。
さらに本発明の除菌性能予測システムでは、データベースに記憶する菌生存状態、及び、制御手段にて算出される菌生存状態を、菌の低減数とすることで、より精緻な菌生存状態を把握することが可能となる。なお、簡便的には菌生存状態を、滅菌の成否、すなわち、全ての菌が死滅したか否かとすることとしてもよい。
本発明の除菌性能予測システムは、パーソナルコンピューターあるいはワークステーションなどのコンピューターで実現することも可能である。そのため、コンピューターに対して、上述した除菌性能予測システムの機能を組み込むプログラム(除菌性能予測プログラム)として提供することも可能である。
本発明の実施形態で使用した実験空間の平面図 本発明の実施形態に係るBIを保持する担体を示す構成図 本発明の実施形態に係るBI試験(簡便法)を説明するための図 本発明の実施形態に係るBI試験(詳細法)を説明するための図 本発明の実施形態に係る除菌性能予測システムの構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係るCFD解析で使用する各種パラメータを示す図 本発明の実施形態に係るCFD解析で得られた積算薬剤沈着量を示すグラフ 本発明の実施形態に係る実験で得られた生存菌数を示すグラフ
本発明に係る除菌性能予測システムについて図を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態で使用した実験空間の平面図である。この実験空間は、積算薬剤付着量と菌生存状態の関係を記憶したデータベース構築のためのBI試験を行う空間であって、BI#
1〜BI#5で示されるサンプリング位置に、バイオロジカルインジケーター(以下、「
BI」という)が設置される。
BI#1〜BI#5は、それぞれ、BI#1(テーブル上)、BI#2(テーブル下床)、BI#3(窓側隅角床)、BI#4(壁側角隅床)、BI#5(壁)のサンプリング位置に
設置している。図2には、本発明の実施形態に係るBIを保持する担体を示す構成図が示されている。図2(a)は、担体10の斜視図であり、図2(b)は、担体10の窪み1
1付近における断面図である。この担体10は、ガラス、あるいはポリエステルなどの樹脂で形成された平板状であって、その中央部にBIを保持するための窪み11が形成されている。
本実施形態のBI試験では湿式を採用したものであって、窪み11には、所定個数の菌を含む菌液(BI)が滴下される。なお、この湿式のBI試験以外に、乾燥した菌(BI)を使用した乾式を採用することも可能である。ISO規格では、106個の菌数を死滅
させることが滅菌保証の基準とされているため、この基準に従い、約106個の菌数を窪
み11に滴下した。BIに用いられる菌種としては、芽胞菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌、枯草菌等、種々選択することが可能である。なお、構築するデータベースには、使用した菌種を対応付けておくことが好ましい。後の評価対象空間において菌生存状態を算出する際、同種の菌のデータベースを使用することで、精度の高い予測を行うことが可能となる。
また、図1に示される実験空間内には、2箇所の吹込口と、天井付近に8箇所の吹出口を有する空調システムが設置されている。そして、実験空間中央には、除菌するための薬剤を散布するための薬剤散布源(本発明における「第1の薬剤散布源」という)が設置されている。本実施形態では、薬剤をミスト状に散布する散布形態を有する噴霧装置を使用している。薬剤散布源には、このような散布形態以外に、使用する薬剤、あるいは、目的などに応じて、薬剤をガス状に散布する散布形態を有するものを使用することが可能である。また、散布された薬剤を拡散させるため部屋の2箇所に撹拌ファン(扇風機)が設置されている。BI試験で使用する薬剤には、塩素系薬剤を使用した。使用する薬剤としては、他に、過酸化水素水、次亜塩素酸水、オゾン、過酢酸、二酸化塩素などを用いることが可能である。この薬剤についても前述した菌種と同様、データベースに使用する薬剤を対応付けておくことが好ましい。評価対象空間における菌生存状態を算出する際、同じ、あるいは、同種の薬剤のデータベースを使用することで、予測の精度を高めることが可能となる。
BI試験では、このような実験空間で薬剤を所定時間散布した後、サンプリング位置に設置したBI#1〜BI#5を回収し、菌の生存状態が確認される。菌の生存状態の確認には、回収したBIにて菌が死滅したか否かを確認する簡便法と、菌の低減数を確認する詳細法を採用することが考えられる。詳細法を使用してデータベースを構築した場合には、評価対象空間における菌生存状態として菌の低減数を算出することが可能となる。
図3は、BI試験(簡便法)を説明するための図である。実験空間から回収した担体10の窪み11から採取された菌液を液体培地12に入れ、インキュベーターで培養される。培養後、この液体培地12の濁度によって滅菌の成否が判定される。(ア)に示すように液体培地が濁った場合は増殖菌あり、すなわちBI設置箇所での菌が死滅していない「陽性」と判定される。一方、(イ)に示すように液体培地が透明の場合は菌が全て死滅、すなわち「陰性」と判定する。このように実験空間の各サンプリング位置に設置されたBI#1〜BI#5について陰性、陽性の判定を行うことでデータベースを構築するためのデータが取得される。
図4は、BI試験(詳細法)を説明するための図である。この詳細法では、同じサンプリング位置で取得した2種類のBIに対して、その菌数の比較が行われる。一方は、実験空間内において薬剤が散布されたBIであり、もう一方は、薬剤散布されなかったBIである。窪み11から採取された菌液は、希釈された上で平板寒天培地13上に塗布される。この平板寒天培地13をインキュベーターで培養することで、寒天上の菌は増殖してコロニーを形成する。コロニーを計数するとともに、希釈倍率を考慮することで窪み11内の菌液に存在する菌数が算出される。
詳細法では、薬剤を散布した場合と散布していない場合のそれぞれに対し、菌数を算出することで菌の低減数を求めることが可能となる。すなわち、時間の経過に伴い薬剤以外の条件で菌の数が低減することが考えられる。薬剤無しのBIは、このような条件を考慮してより正確な菌の低減数を求めるためのものである。すなわち、菌の低減数の母数は、当初菌液内に投入した106個ではなく、薬剤無しのBIにおける菌の生存数(A個)で
あり、A個から薬剤有りのBIにおける菌の生存数(B個)を差し引くことで、菌の低減数(A−B個)が算出される。このような詳細法で求められた菌の低減数は、データベースを構築するためのデータとされる。
一方、データベースの構築には、実験空間におけるBI試験でBI#1〜BI#5の各サンプリング位置における積算薬剤付着量が必要とされる。この積算薬剤付着量は、実験ではなく数値解析を行うことで求められる。この数値解析は、後で説明する除菌性能予測システムにて算出される評価対象空間での積算薬剤付着量と同様に算出されるため、ここでは除菌性能予測システムにおいて、データベース構築のための積算薬剤付着量を算出する場合について説明する。なお、データベース構築のための積算薬剤付着量の算出は、必ずしも除菌性能予測システムで行う必要はない。
図5には本発明の実施形態に係る除菌性能予測システムの構成を示すブロック図が示されている。本実施形態の除菌性能予測システムは、パーソナルコンピューターやワークステーションなど一般的な情報処理装置を利用することが可能である。本実施形態の除菌性能予測システム20は、CPU21、ハードディスク22、RAM23、インターフェイス24を備えて構成されている。
記憶手段として機能するハードディスク22には、サンプリング位置における積算薬剤付着量を算出するためのプログラムが記憶されている。このプログラムは、数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)を利用したCFD解析を行うものであって、空間を定義づけるパラメータを使用して空間内に散布された薬剤の散布状況を求めることが可能である。散布状況としては、空間内の各所における局所薬剤濃度C[μg/m3
を求めることとしている。
図6には、本発明の実施形態に係るCFD解析で使用する各種パラメータを示す表が示されている。パラメータには「評価空間」、「薬剤」、「薬剤散布源」、「撹拌ファン」、「空調システム」、「除菌システム運転スケジュール」といった6つのカテゴリーが設けられている。前述したBI試験で使用された各種条件に対応したパラメータが入力手段25に入力され、CFD解析を行うプログラムによって、BI#1〜BI#5が設置されたサンプリング位置に対応した局所薬剤濃度Cが算出される。これらパラメータの内、局所薬剤濃度Cを変動させる主要なパラメータは、「評価空間」、「薬剤投入速度」、「薬剤散布源」、「空調システムの吹出口(吹込口)の位置、風量」、「噴霧時間」である。少なくともこれら主要なパラメータを使用して、サンプリング位置における局所薬剤濃度Cを算出することが好ましい。なお、局所薬剤濃度Cの算出には、図6に掲載したパラメータ以外に、薬剤の散布状況を変動させる他のパラメータを採用することとしてもよい。
本実施形態では、算出された局所薬剤濃度Cを利用して積算薬剤付着量が算出される。この積算薬剤付着量は、床面、壁面、天井面などに付着する薬剤量を示す指標であり、この積算薬剤付着量を使用することで、従来の空間に漂う薬剤量を使用した評価と比較して、評価精度の向上を図ることが可能となっている。この積算薬剤付着量を使用する場合、薬剤の散布形態に応じて積算薬剤付着量の算出方法を異ならせている。薬剤の散布形態には、超音波、二流体ノズル、高圧の付与などによって薬剤をミストの形態で散布する方式と、ホットプレート、ボンベなどを使用して薬剤をガスの形態で散布することが知られて
いる。ミストの形態とガスの形態では、散布された薬剤の粒子径の違いを主な原因として、その付着の態様が異なっている。
本実施形態では、このようなミストとガスの付着態様の違いに着目し、積算薬剤付着量の算出方法を異ならせることとしている。具体的には、薬剤の散布形態に応じ、薬剤をミストの形態で散布した場合には、重力の影響を考慮した積算薬剤沈着量Wを使用する。また、薬剤をガスの形態で散布する場合には、薬剤と薬剤が付着する面の間の作用を考慮した積算薬剤吸着量Xを使用する。このような付着形態の違いを考慮することで、積算薬剤付着量の精度向上が図られている。
まず、ミストの形態で薬剤を散布した場合の積算薬剤付着量(積算薬剤沈着量W)について説明する。ミストに対しては「熱泳動力」、「重力」、「静電気力」、「慣性力」の4つの力が作用する。散布されたミストは、これら4つの力の合成ベクトルによってその軌道が決定される。「熱泳動力」は、分子拡散を原因とするものであり、ミストの粒径が小さいほど移動に対する影響が大きくなる。「重力」は、ミストの粒径が大きいほど移動に対する影響力が大きくなる。「静電気力」は、ミストが荷電粒子の場合のみ作用する。「慣性力」は、風力による影響である。ただしBI表面に形成されている境界層に阻まれてその作用は減少する。
以上、ミストに作用する4つの力を示したが、ミストの軌道を決定づける最も重要な要因は「熱泳動力」と「重力」である。特に、付着する対象が床面である場合には「重力」による影響が主となる。本実施形態における除菌性能を予測するためのデータベースの構築、並びに、除菌性能の予測は、主として床面に対して行われることが予想される。したがって、床面に対する評価を行う場合には、この「重力」による軌道を考慮することで精度の高い積算薬剤沈着量Wの算出が可能となる。
この「重力」を考慮した積算薬剤沈着量Wの算出方法について説明する。積算薬剤沈着量W[μg]は、CFD解析で算出された局所薬剤濃度Cに対して、重力を主な原因とする薬剤の沈着速度V1[m/s]と、BIで使用した指標菌の有効面積S[m2]と、作用時間t[h]or[s]を演算(積算)することで求められる。床面における沈着速度V1は、散布された薬剤が重力によって落下する速度が主体となるため、散布された薬剤の
粒径に応じた値となる。この沈着速度V1は、非特許文献2に記載された算出式で求める
ことができる。例えば、本実施形態のBI試験で使用した薬剤(散布時の状態がミスト)の場合、粒径は3[μm]であり、沈着速度V1は2.86×10-4[m/s]として算出、設定される。有効面積Sは、指標菌BIが気中に曝される面積であって、本実施形態の場合、図2で説明した担体10の窪み11の面積に相当した値となる。作用時間tは、薬剤散布された気中にBIが曝された時間である。
図1のBI#1〜BI#4のような床面やテーブル面に対する積算薬剤沈着量Wは、この重力が主体である沈着速度V1を使用して算出される。一方、図1に示されるBI#5のような壁面に対しては、重力の影響を考慮しない沈着速度V2が使用される。この沈着速度
2は、前述したように分子拡散を原因とした「熱泳動力」を主体とする速度である。こ
のようにミスト形態で散布される場合、付着する面の向きを考慮した沈着速度V1、V2を使用することで、積算薬剤沈着量Wの算出精度向上を図ることが可能となる。なお、天井に対して積算薬剤沈着量を算出する場合、壁面と同じ沈着速度V2、あるいは、類似した
値である沈着速度V3を使用することで、積算薬剤沈着量Wを精度良く算出することが可
能である。
薬剤をミスト形態で散布した場合、このような演算を行うことで、サンプリング位置に対応した積算薬剤沈着量Wが算出される。図7には、図1で説明したBI試験における各
サンプリング位置における積算薬剤沈着量を示すグラフが示されている。このBI試験では、薬剤をミスト形態で散布した場合となっている。グラフ中、Aveで示されるグラフは、実験空間内における積算薬剤沈着量Wの平均値である。
一方、図8には、図1で説明したBI試験(詳細法)で得られたサンプリング位置における菌の生存数を示すグラフとなっている。グラフ中、Aveで示されるグラフは、BI#1〜BI#5における菌の生存数B個である。別途、試験した各サンプリング位置における薬剤無しのBIにおける菌の生存数(A個)からB個を差し引くことで、菌の低減数を算出することが可能である。
図8のグラフを見ると分かるように、BI#1(テーブル上)、BI#2(テーブル下床)では、菌が死滅したことが見てとれる。一方、BI#3〜BI#5では菌が残存していることが見てとれる。なお、このBI試験を簡便法で行った場合、BI#1とBI#2は陰性、BI#3〜BI#5は陽性となることが予想できる。
次に、薬剤をガス形態で散布した場合の積算薬剤付着量(積算薬剤吸着量X)について説明する。散布される薬剤がガス状である場合、薬剤の吸着は、吸着質(ここでは薬剤)と吸着剤( ここでは指標菌BI) のエネルギー的な相互作用を主たる要因とする。なお、ガス形態での散布の場合、その特性故、前述したミスト形態のように、床面、壁面、天井面などの付着面の向きによる算出方法の相違を考慮する必要はない。
積算薬剤吸着量X[μg]は、CFD解析で算出された局所薬剤濃度Cに対して、薬剤の吸着係数Yと、薬剤が付着する位置近傍での気流速度[m/s]と、BIで使用した指
標菌の有効面積S[m2]と、作用時間t[h]or[s]を演算(積算)することで求
められる。気流速度[m/s]は、局所薬剤濃度Cを算出する際のCFD解析にて算出することが可能である。有効面積Sは、指標菌BIが気中に曝される面積であって、本実施形態の場合、図2で説明した担体10の窪み11の面積に相当した値となる。作用時間tは、薬剤散布された気中にBIが曝された時間である。
吸着係数Yは、相互作用の強さ、すなわち、吸着の強さは、吸着質(ここでは薬剤)と吸着剤( ここでは指標菌BI) の組合せによって決まる指数である。この吸着係数Yは、特開2011−7620号(ケミカル汚染物質の汚染評価方法)に開示される分子動力学計算などを使用して求めることが可能である。
本実施形態のデータベースは、サンプリング位置毎に、積算薬剤付着量と菌生存状態(菌低減数あるいは滅菌の成否)の関係に基づいて作成される。例えば、簡便法を使用して作成されたデータベースでは、滅菌するための積算薬剤付着量の閾値を算出することが可能である。また、詳細法を使用して作成されたデータベースでは、積算薬剤付着量と菌の低減数の関係をサンプリング位置毎に得られたデータのまま記憶しておく、あるいは、得られたデータに基づいて積算薬剤付着量と菌の低減数の関係をグラフ化、あるいは、数式化しておくことが考えられる。なお、前述したようにデータベースは使用した薬剤、BIにて使用した菌種を対応付けて記憶しておくことが好ましい。評価対象空間に対する菌生存状態を予測する場合、同じあるいは同種の薬剤、菌種のデータベースを利用することで、菌生存状態の予測精度の向上を図ることが可能となる。
本実施形態の除菌性能予測システムでは、このようにして作成された積算薬剤付着量と菌生存状態の関係を記憶したデータベースに基づいて、実験空間とは異なる評価対象空間内に設定された評価位置における菌生存状態を算出することで除菌性能の予測が実行される。
除菌性能予測システムは、図5を用いて説明した実験空間における積算薬剤付着量を算出したシステム20で行うことが可能である。このシステム20には、前述したように、積算薬剤付着量を算出するプログラムを有している。除菌性能予測システムとして使用する場合、まず、このプログラムを利用して評価対象空間内で適宜設定された評価位置における積算薬剤付着量が算出される。この積算薬剤付着量は、薬剤の散布形態に応じて積算薬剤沈着量(ミストの場合)、積算薬剤吸着量(ガスの場合)の何れかが算出される。実験空間に対して行った場合と同様、評価対象空間について、図6に示される各種パラメータを用いて算出が行われる。その際、評価対象空間において薬剤を散布するための薬剤散布源が本発明における「第2の薬剤散布源」となる。
さらに除菌性能予測システムを実現するプログラムは、評価位置に対して算出された積算薬剤付着量と、ハードディスク22に記憶されたデータベースを参照することで、評価位置における菌生存状態を算出する。前述したようにこのデータベースには、実験空間で行われたBI試験で得られた菌生存状態と、実験空間に対して数値解析で得られた積算薬剤付着量の関係が記憶されている。評価位置における積算薬剤付着量に対応したデータベース内の菌生存状態を取得、あるいは、演算することにより、評価位置における菌生存状態が算出される。その際、薬剤、菌種に応じた複数のデータベースを用意しておき、評価対象空間で使用する薬剤、菌種に対応したデータベースを使用することで予測精度の向上を図る上で好ましい。
例えば、BI試験において簡便法が取られた場合、データベースには滅菌するための積算薬剤付着量の閾値が記憶されている。したがって、評価位置に対して算出された積算薬剤付着量がこの閾値に達した場合は、菌が全て死滅した滅菌状態(陰性)、閾値に達していない場合は菌が残存している状態(陽性)と判定することが可能である。一方、BI試験において詳細法が採用された場合、データベースには積算薬剤付着量と菌の低減数の関係が記憶されている。この関係を用いることで、評価位置に対して算出された積算薬剤付着量に応じた菌の低減数を算出することが可能となる。
このように算出された菌生存状態は、図5に示される除菌予測システム20におけるモニター26あるいはプリンター27から視覚的情報として出力することが可能である。その際、図1の実験空間と同様、空間の見取り図上に菌生存状態を表示することで、理解を助けることが可能となる。また、評価位置を隣接して(例えば数cm間隔)設けることで、評価空間内における菌生存状態の分布を表示することも可能である。その場合、評価空間の見取り図上に3次元グラフ、あるいは、色や濃度などの違いによる分布図を表示することで理解が容易となる。
このような除菌予測システムは、評価対象空間において各種パラメータを変更することで、評価依頼者のニーズにあった除菌を行う際に有効である。評価対象空間に対し、実際に薬剤を散布する場合、事前にこの除菌予測性能システムを用いることで、評価位置における除菌できる範囲や菌の低減数などを、評価依頼者に提示することが可能となる。また、評価対象空間における薬剤の散布条件(図6に示すパラメータ中の「薬剤」、「薬剤散布源」、「除菌システム運転スケジュール」など)を任意に変更することが可能であり、実際に除菌を行う前に、依頼者のニーズに合わせた除菌を提案することが可能である。さらに除菌にかかるコストと除菌性能を対比して提案することも可能となる。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
10…担体、11…窪み、12…液体培地、13…平板寒天培地、20…情報処理システ
ム(コンピュータ)、21…CPU(中央演算部)、22…ハードディスク(記憶手段)、23…RAM(一時記憶手段)、24…インターフェイス、25…入力手段、26…モニター、27…プリンター

Claims (9)

  1. データベースを記憶する記憶手段と、制御手段を備え、
    前記データベースは、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される実験空間内のサンプリング位置について、薬剤と、数値流体力学解析を行うことで算出される積算薬剤付着量と、菌種と、実際に実験を行うことで得られた菌生存状態との関係を記憶し、
    前記制御手段は、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される評価対象空間内の評価位置について、数値流体力学解析を行うことで積算薬剤付着量を算出し、算出された前記積算薬剤付着量と薬剤と菌種と前記データベースに基づいて、前記評価位置における菌生存状態を算出することを特徴とする
    除菌性能予測システム。
  2. ミストの形態で薬剤が散布される場合の前記制御手段が算出する前記積算薬剤付着量は、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、前記薬剤の沈着速度と、前記評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤沈着量であることを特徴とする
    請求項1に記載の除菌性能予測システム。
  3. 前記評価対象空間の床面における前記積算薬剤沈着量の算出に使用する前記薬剤の沈着速度と、前記評価対象空間の壁面における前記積算薬剤沈着量の算出に使用する前記薬剤の沈着速度を異ならせたことを特徴とする
    請求項2に記載の除菌性能予測システム。
  4. 前記評価対象空間の床面に対して使用する前記薬剤の沈着速度は、前記薬剤の粒子径に応じた値であることを特徴とする
    請求項2または請求項3に記載の除菌性能予測システム。
  5. ガスの形態で薬剤が散布される場合の前記制御手段が算出する前記積算薬剤付着量は、数値流体力学解析で得られた局所薬剤濃度と、前記評価位置近傍での気流速度と、吸着係数と、前記評価位置の有効面積と、作用時間に基づいて算出された積算薬剤吸着量であることを特徴とする
    請求項1に記載の除菌性能予測システム。
  6. 前記記憶手段は、菌種毎に異なるデータベースを有し、
    前記制御手段は、評価対象となる菌種に応じたデータベースを使用して前記菌生存状態を算出することを特徴とする
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の除菌性能予測システム。
  7. 前記記憶手段は、散布される前記薬剤毎に異なるデータベースを有し、
    前記制御手段は、薬剤散布源から散布される前記薬剤に応じたデータベースを使用して前記菌生存状態を算出することを特徴とする
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の除菌性能予測システム。
  8. 前記データベースに記憶する菌生存状態、及び、前記制御手段にて算出される前記菌生存状態は、菌の低減数であることを特徴とする
    請求項1から請求項7の何れか1項に記載の除菌性能予測システム。
  9. 記憶手段に記憶するデータベースに基づいて、菌生存状態算出処理をコンピューターにて演算可能とする除菌性能予測プログラムであって、
    前記データベースは、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される実験空間内のサンプリング位置について、薬剤と、数値流体力学解析を行うことで算出される積算薬剤付着量と、菌種と、実際に実験を行うことで得られた菌生存状態との関係を記憶し、
    前記菌生存状態算出処理は、薬剤散布源からミスト又はガスの形態で薬剤が散布される評価対象空間内の評価位置について、数値流体力学解析を行うことで積算薬剤付着量を算出し、算出された前記積算薬剤付着量と薬剤と菌種と前記データベースに基づいて、前記評価位置における菌生存状態を算出することを特徴とする
    除菌性能予測プログラム。
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