JP5820650B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置及び画像処理プログラムに関する。
従来、デジタルカメラ等の撮像装置に生ずる非等方性の収差を補正するために、光学レンズが組み合わされた光学系が用いられ、又は、光学系を製造する際に光学系のレンズに工夫がされていた(特許文献1、2等参照)。光学系のレンズの工夫として、レンズの屈折力に応じて適切なカーブを選択する方法(ベンディング)や非球面を用いる方法がある。なお、非等方性の収差とは、光軸方向に結像位置がずれた場合に生じるもので、光軸方向の結像位置に応じた態様で、収差の形状(像面内でのぼけ方など)が方向によって異なる収差である。
特開2009−109723 特開2008−145805
しかし、光学レンズの組み合わせによる収差補正では、多数のレンズを利用しなければならないため、撮像光学系が大型化し製造コストがかさむという問題がある。また、ベンディングや非球面レンズを用いる方法でも、製造コストがかさむという問題点がある。
本発明は、上記の問題に鑑みて、コストをかけず簡単に非等方性の収差が補正された画像を得ることを目的とする。
本発明のある態様に係る撮像装置は、被写体の光を集光する撮像光学系と、前記撮像光学系を通過した光を受光して、被写体像に関連する複数の画像を生成可能にする撮像素子と、前記複数の画像の前記撮像光学系に対する像面位置を設定する像面位置設定部と、前記複数の画像の画素値に基づいて、収差の補正された補正画像を生成する収差補正部と、を備え、前記複数の画像は、少なくとも一部で一方向の収差が他方向の収差より小さい第一画像と、少なくとも他の一部で前記他方向の収差が前記一方向の収差より小さい第二画像を含み、前記撮像装置は、前記撮像光学系と前記撮像素子の間にマイクロレンズアレイを備え、前記撮像素子は、前記マイクロレンズアレイを通過した光を受光して、複数の画素により複数の出力値を生成し、前記撮像装置は、前記撮像素子が生成した前記複数の出力値から選択した出力値を合成して、前記複数の画像を生成する画像生成部を備えることを特徴とする。
本発明の別の態様に係る撮像装置は、被写体の光を集光する撮像光学系と、前記撮像光学系を通過した光を受光して、複数の画素により被写体像に関連した複数の出力値を生成する撮像素子と、前記撮像光学系と前記撮像素子の間に配置されるマイクロレンズアレイと、前記撮像素子が生成した前記複数の出力値から選択した出力値を合成して、前記撮像光学系に対する像面位置を変更した複数の画像を生成する画像生成部と、前記複数の画像の画素値に基づいて、収差の補正された補正画像を生成する収差補正部と、を備える。前記複数の画像は、少なくとも一部で一方向の収差が他方向の収差より小さい第一画像と、少なくとも他の一部で前記他方向の収差が前記一方向の収差より小さい第二画像を含むことを特徴とする。
本発明によると、多数のレンズを組み合わせて光学系を大型化させることなく、画像処理により簡単に非等方性の収差が補正された画像を得られる。製造コストのかさむ光学系の製造方法を利用することがないため、コストを小さくして非等方性の収差が補正された画像を得られる。
第一実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 非点収差を説明する図である。 エッジ量検出の際の画像の回転処理を説明する図である。 (a)水平方向のエッジ量(画素値の微分量)を検出するソーベルフィルタの例を示す図である。(b)に垂直方向のエッジ量(画素値の微分量)を検出するソーベルフィルタの例を示す図である。 ラプラシアンフィルタの一例を示す図である。 第一実施形態に係る撮像装置が実行する処理の手順を例示するフローチャートである。 第二実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 (a)画像をある像面で生成する際に行われる画像生成(画素値の合成)を説明する図である。(b)画像を他の像面で生成する際に行われる画像生成を説明する図である。 合焦する設定像面が特定の面(Z=0)である場合の画像生成方法を説明する図である。 合焦する設定像面が特定の面(Z=h1)である場合の画像生成方法を説明する図である。 合焦する設定像面が特定の面(Z=h2)である場合の画像生成方法を説明する図である。 第二実施形態に係る撮像装置が実行する処理の手順を例示するフローチャートである。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。撮像装置は、例えば、ビデオカメラ、電子スチルカメラなどである。第一実施形態では、撮像部10の撮像光学系に生ずる非等方性の収差の例として、非点収差が扱われる。
撮像装置は、撮像部10と、記録部12と、入出力部16と、制御部18と、外部インターフェース20と、収差データ保持部22と、収差補正部24と、を備える。記録部12と、収差データ保持部22と、収差補正部24とは、画像処理装置を構成する。
撮像部10は、撮像光学系(撮像レンズ)10aと、撮像素子10bと、A/D(アナログ−デジタル)変換回路10cと、絞り10dと、絞り駆動機構10eと、像面位置設定部としての焦点距離調節機構10fなどを備える。撮像光学系10aは、撮像装置の外部から被写体の光を取り込んで集光する。撮像素子10bは、撮像光学系10aを通過した光を受光して、複数の画素値からなる画像信号(出力信号)を生成する。A/D変換回路10cは、撮像素子10bからの画像信号をアナログ−デジタル変換する。これにより、撮像部10は、被写体像に関連する複数の画素値を画像データとして取得できる。絞り10dは、撮像光学系10aを通過して撮像素子10bに達する光の量を制御する。絞り駆動機構10eは、絞り10dの開口を調整する。
焦点距離調節機構10fは、撮像光学系10aを構成するレンズの位置の調整によって、撮像光学系10aの焦点距離F(又は光軸上での焦点位置)を調節する。即ち焦点距離調節機構10fは、焦点位置に対する像面の相対的な位置を設定する像面位置設定部として機能する。撮像部10は、焦点距離調節機構10fによって被写体像を構成する光の焦点距離Fを変更させた画像(焦点距離変更画像と呼ぶ)を、複数枚撮像する。焦点距離調節機構10fは、焦点距離の調節によって、被写体の設定像面を撮像素子10bの位置に移動でき、撮像素子10bは設定像面の画像を生成できる。撮像部10の撮像光学系が、撮像光学系の焦点距離の調整によりピント合わせを行うオートフォーカス(自動焦点)用のレンズを有する場合には、焦点距離調節機構はこのレンズを移動させて撮像光学系10aの焦点距離の調整を行ってよい。前玉移動方式やリア/インナーフォーカス方式等でオートフォーカス(自動焦点)用のレンズは駆動される。
記録部12は、大容量の画像メモリ(RAM等)であり、撮像部10によって撮像された複数の焦点距離変更画像(収差が互いに異なる)を記録保存する。焦点距離調節機構10fや記録部12等は、焦点距離が互いに異なる複数の焦点距離変更画像を生成するための複数画像生成部14を構成する。
入出力部16は、メモリカードデバイスなどであり、制御部18からの指示に応じて、記録部12に保存された収差補正画像(収差補正部24が生成する新たな画像)をメモリカードなどの外部記録媒体へ出力でき、或いは、外部記録媒体から画像を記録部12に入力できる。
制御部18は、撮像部10(撮影部)、記録部12、入出力部16、収差データ保持部22、収差補正部24の動作を制御する。例えば、制御部18は、撮像部10の撮像光学系10aに対するオートフォーカス制御や、焦点距離調節機構10fを介して焦点距離の調節を行う。外部インターフェース20は、レリーズスイッチ等のスイッチ類であり、ユーザの指令を制御部18に伝達する。レリーズスイッチの全押し操作に応じて、撮影動作が行われる。
収差データ保持部22は、メモリ(RAM等)であり、収差データを保持する。収差補正部24は、画像合成部として機能し、記録部12から送られた複数枚の焦点距離変更画像を使用して、収差の補正された鮮鋭な新たな画像(収差補正画像と呼ぶ)を合成する。収差補正部24は、収差補正画像を記録部12に転送し、記録部12は収差補正画像を記憶保存する。収差補正画像は、記録部12から入出力部16を介して外部記録媒体などへ出力される。
収差補正部24と制御部18の各々又はその全体は、それぞれASIC、FPGAなどの論理回路から構成されてよい。或いは、収差補正部24と制御部18の各々又はその全体は、データを格納するメモリ、演算プログラムを格納するメモリ、この演算プログラムを実行するCPU/DSP(中央演算処理装置/デジタルシグナルプロセッサ)等から構成されてもよい。
次に、収差データ保持部22が保持する非点収差の収差データについて説明する。まず、図2を参照して非点収差について説明する。撮像光学系において、メリディオナル面100を通る光線(メリディオナル光線)とサジタル面102を通る光線(サジタル光線)との間で結像位置が異なるために、非点収差は生じる。ここで、メリディオナル面100は、撮像光学系の光軸104と主光線106を含む平面であり、サジタル面102は、主光線106を含みメリディオナル面100に垂直な平面である。メリディオナル光線が最も集光する像面であるメリディオナル像面108と、サジタル光線が最も集光する像面であるサジタル像面110の位置は異なる。
本実施形態において、収差データとは、図2における方向A(メリディオナル方向又は光軸104を中心とする放射方向)における横収差(像面内での主光線からのズレ)の情報と方向B(サジタル方向又は光軸104を中心とする円周方向)における横収差の情報を設定像面毎、撮像光学系のレンズ位置(焦点距離F)ごとに保持しているデータをあらわす。ここで、方向Aは、メリディオナル面100と光軸に垂直な設定像面が交わる直線の方向である。方向Bは、サジタル面102と光軸に垂直な設定像面が交わる直線の方向である。このデータより、メリディオナル像面108やサジタル像面110を設定像面として、この設定像面での画像を撮像することができる。例えば、メリディオナル像面108は、所定の像高(又は半画角ω)において方向Aにおける横収差が最少となる面に、メリディオナル像面108は、所定の像高において方向Bにおける横収差が最少となる面に設定できる。なお、収差が方向Aにおいて小さい像面であれば、メリディオナル像面以外の設定像面でもよい。収差が方向Bにおいて小さい像面であれば、サジタル像面以外の設定像面でもよい。
なお、メリディオナル像面で撮影される画像、サジタル像面で撮影される画像などを、像面を設定して撮像するためには、必ずしも上記の様な形態の収差データを用意する必要はない。メリディオナル像面およびサジタル像面などの設定像面で撮像を行うために、撮像光学系の焦点距離をどの値に設定すれば良いかという情報のみを収差データとして簡易的に記録しておいても構わない。
撮像部10は、複数枚の焦点距離変更画像を撮影する際に、収差データ保持部22に保持している収差データを参照する。撮像部10は、収差データを参照することで、例えば、非点収差においてメリディオナル像面で撮像される画像、サジタル像面で撮影される画像、メリディオナル像面とサジタル像面の中間位置の像面で撮影される画像などを、これら像面を設定して撮像することができる。
以下に、収差補正部(画像合成部)24における収差補正処理を以下の収差補正例1−8に例示して説明する。なお、焦点距離変更画像として二枚の画像を用いて、収差の補正を行う例を説明する。二枚の画像は、メリディオナル像面で撮像された画像IA(第一画像)、および、サジタル像面で撮像された画像IB(第二画像)である。ここで、画像IAは、少なくとも画像の一部においてA方向の収差(ボケ)がB方向の収差(ボケ)より小さな画像(A方向でB方向より解像が良い画像)の一例である。画像IBは、少なくとも画像の一部においてB方向の収差がA方向の収差より小さな画像(B方向でA方向より解像が良い画像)の一例である。
−収差補正例1−
まず最初に、収差補正部24は、画像IA及び画像IBにおいて、エッジ量の検出を行うフィルタリング処理により、方向Aと方向Bのエッジ量の検出を行う。方向Aと方向Bは互いに垂直の関係にあるので、画像の回転処理を行い方向A、方向Bをそれぞれ画像の水平方向、垂直方向に合わせた後で、水平方向と垂直方向のエッジ量を検出する。例えば、図3のように、フィルタリング処理の対象となる対象画素の画像内での位置が水平方向からθ°ずれている場合、画像は−θ°だけ回転され、方向A(メリディオナル方向)は画像の水平方向に、方向B(サジタル方向)は画像の垂直方向に合致する。
エッジ量は、水平方向、垂直方向のエッジ量を検出するソーベルフィルタなどの微分フィルタにより検出される。図4(a)に水平方向のエッジ量(即ち画素値の微分量)を検出するソーベルフィルタ(Filter1) の例を示す。図4(b)に垂直方向のエッジ量(即ち画素値の微分量)を検出するソーベルフィルタ(Filter2)の例を示す。具体的にはエッジ量は、ソーベルフィルタを対象画素にかけた後の出力値の絶対値とする。
ここで、画像IAの画素位置xにある対象画素に対して、Filter1で検出されたエッジ量をF1a(x)と、Filter2で検出されたエッジ量をF2a(x)と表す。画像IBの画素位置xにある対象画素に対して、Filter1で検出されたエッジ量をF1b(x)と、Filter2で検出されたエッジ量をF2b(x)と表す。本実施形態において、画素位置xの水平方向のエッジ量Fh(x)と垂直方向Fv(x)のエッジ量は、それぞれ以下の式(1a)(1b)のように定義される。
Figure 0005820650
水平方向と垂直方向は、それぞれ画像の回転により方向A、方向Bに対応している。画像IAは方向Aに解像が良いためF1a(x)がF2a(x)より大きくなり、画像IBは方向Bに解像が良いためF2b(x)がF1b(x)より大きくなる。従って、方向Aのエッジ量Fh(x)が方向Bのエッジ量Fv(x)よりも大きい場合、収差補正画像の画素位置xの画素値として、画像IAの画素位置xの画素値が用いられる。方向Bのエッジ量Fv(x)が方向Aのエッジ量Fh(x)よりも大きい場合、収差補正部24が生成する収差補正画像の画素位置xの画素値として、画像IBの画素位置xの画素値が用いられる。このように、収差補正部24が生成する収差補正画像において、鮮鋭な画像からの画素値が用いられるため、収差(ボケ)が補正されている。
−収差補正例2−
前述のエッジ量F1a(x)、F2a(x)、F1b(x)、F2b(x)を比較して、最大のエッジ量を有する画像の画素値が、収差補正部24が生成する収差補正画像の画素位置xの画素値として用いられる。F1a(x)又はF2a(x)が最大の場合、画像IAの画素位置xの画素値が用いられる。F1b(x)又はF2b(x)が最大の場合、画像IBの画素位置xの画素値が用いられる。収差補正画像の画素値として、画素位置xについて、鮮鋭な画像からの画素値が用いられるため、収差(ボケ)が補正される。
−収差補正例3−
画像IAおよび画像IBにおいて、エッジ量の検出を行うフィルタリング処理により、エッジの方向を無視してエッジの絶対量(全方向でのエッジ量)を比較しても良い。例えば、画像IAおよび画像IBの画素位置xの対象画素のエッジ量をラプラシアンフィルタで検出して比較する。ラプラシアンフィルタで検出されるエッジ量は、ラプラシアンフィルタを対象画素にかけた後の出力値の絶対値とする。そして、画素位置xに関して、画像IAのエッジ量が画像IBのエッジ量よりも大きい場合、収差補正画像の画素値として、画像IAの画素値が用いられる。逆に、画素位置xに関して、画像Bのエッジ量が画像Aのエッジ量よりも大きい場合、収差補正画像の画素値として、画像IBの画素値が用いられる。図5にラプラシアンフィルタの一例を示す。
−収差補正例4−
エッジを検出する方法として、例えばキャニーのエッジ検出法が画像IA、IBに適応される。画像回転をすることなく、画像について検出されたエッジ方向が方向Aと方向Bのどちらに近いかによって、画像IA又は画像IBのいずれかの画素値が選択される。選択された画素値は、収差補正画像の画素値として用いられる。図2のように、画像IAは方向Bに像が流れ、画像IBは方向Aに像が流れる。このため、例えば、画素位置xについて、画像IAのエッジ方向が方向Bに近い場合、画像IAの画素値が選択され、画像IBのエッジ方向が方向Aに近い場合、画像IBの画素値が選択されてよい。
−収差補正例5−
収差補正例1−3の処理は、画像IAと画像IBの全ての画素に適用され、全ての画素に対してエッジ量が取得され、収差の補正された収差補正画像が生成される。しかし、処理量削減および画質の改善のために、収差補正部24は、画像IAと画像IBをそれぞれ部分領域(例えば10×10画素)に分割して、部分領域毎に最適な画素値を画像IAと画像IBの一方から選択し、収差補正画像を生成してよい。収差補正部24は、部分領域の中心付近の一つの画素について画像IAのエッジ量と画像IBのエッジ量を計算し、これらエッジ量に基づいて部分領域の各画素の画素値を画像IAと画像IBの一方から選択する。これにより、画像IAと画像IBのエッジ量を全画素について演算する必要がなく、収差補正画像を生成する演算量が減少し、収差補正画像を生成する速度が速まる。
例えば、部分領域の中心付近の一つの画素について、ラプラシアンフィルタで検出した画像IAのエッジ量が画像IBのエッジ量より大きい場合、収差補正部24は、画像IAの部分領域の画素値を、そのまま収差補正画像の対応する部分領域の画素値に設定する(別の言い方では、画像IAの部分領域を、そのまま収差補正画像の対応する部分領域として使用する)。これと逆の場合、収差補正部24は、画像IBの部分領域の画素値を、そのまま収差補正画像の対応する部分領域の画素値に設定する(別の言い方では、画像IBの部分領域を、そのまま収差補正画像の対応する部分領域として使用する)。
なお、収差補正画像の部分領域の境界部分において、選択画素値が画像IAの画素値から画像IBの画素値へ急に切り替わると、収差補正画像が不自然になる可能性がある。これを防止するため、収差補正部24は、部分領域の境界部分において、画像IAの画素値と画像IBの画素値を加重平均した値を収差補正画像の画素値に設定してもよい。これにより、収差補正画像において、画像IAの画素値を有する部分領域と画像IBの画素値を有する部分領域との境界が目立たなくなる。
−収差補正例6−
収差補正例1−4について、画像Aの画素値または画像Bの画素値を択一的に選択して、収差補正画像の画素値とした。しかし、垂直方向および水平方向のエッジ量に応じた、画像Aおよび画像Bの重み付け加算(加重平均)処理を行ってもよい。これにより、選択画素値が画像IAの画素値から画像IBの画素値へ急に切り替わって収差補正画像が不自然になることが防止できる。
例えば、画素IAの画素位置xにおける画素のエッジ量をFa(x)、画素値をPa(x)、それに対応する画素IBの画素位置xにおけるエッジ量をFb(x)、画素値をPb(x)とした場合、画素位置xの収差補正画像の画素値Pc(x)は、以下のような重み付け加算の式(2)で求めても良い。例えば、エッジ量は、ラプラシアンフィルタにより求められる。
Figure 0005820650
式(2)において、エッジ量Fa(x)は、画素IAの画素値Pa(x)の重みとなり、エッジ量Fb(x)は、画素IBの画素値Pb(x)の重みとなっている。
特に、前記の収差補正例5のように、部分領域毎に最適な画素値を画像IAと画像IBの一方から選択し収差補正画像を生成する場合、隣接する部分領域の境界の所定幅の領域において上記の重み付け加算(加重平均)処理を行ってもよい。この場合、部分領域の境界において、選択画素値が画像IAの画素値から画像IBの画素値へ急に切り替わって収差補正画像が不自然になることが防止できる。
なお、下記の重み付け加算の式(3)のように、収差補正画像の画質調整のため、エッジ量の関数Dを重みとしてよい。ここで、関数Dは、エッジ量Fa(x)、Fb(x)に対して、増加する関数である。
Figure 0005820650
−収差補正例7−
上記の収差補正例1−4の複数の最適画素値選択方法で選択した画素値を重み付け加算(加重平均)などで混合した値を、収差補正画像の画素値としてもよい。
−収差補正例8−
収差補正部24は、画像IAおよび画像IBに対して、周波数変換処理を行う。周波数変換処理としてフーリエ変換処理を用いることができる。収差補正部24は、周波数帯域(ωh、ωv)ごとに、画像IAと画像IBのフーリエ変換後の空間周波数係数の絶対値CAとCBを比較して、CAとCBのうち絶対値が大きい方の周波数係数を、収差補正画像のその周波数(ωh、ωv)における周波数係数に設定する。なお、ここで、ωhは画像の水平方向の周波数、ωvは画像の垂直方向の周波数であり、最大周波数は単位長さあたりの画素数で定まる。収差補正部24は、全ての周波数帯域で周波数係数を設定し、設定された周波数係数に対してフーリエ逆変換処理を行い、収差補正された実空間画像(即ち収差補正画像)を生成する。
別の方法として、周波数変換処理としてウェーブレット変換を用いてもよい。ウェーブレット変換では、部分領域ごとに周波数変換処理を行える。例えば、収差補正部24は、その部分領域において、方向Aのエッジ量が方向Bのエッジ量よりも大きい周波数帯域では、画像IAの周波数係数を選択し、B方向のエッジ量が方向Aのエッジ量よりも大きい周波数帯域では、画像IBの周波数係数を選択する。上述の収差補正例1のエッジ量算出手段により、方向Aのエッジ量と方向Bのエッジ量は求められてよい。そして、収差補正部24は、画像IA又は画像IBから選択された周波数係数を統合し、逆ウェーブレット変換を行うことで、収差が補正された収差補正画像を生成する。
なお、収差補正部24は、画像IAおよび画像IBの周波数係数の選択ではなく、周波数帯域に応じた重みを用いて、画像IAの周波数係数および画像IBの周波数係数の重み付け加算を行ってもよい。例えば、フーリエ変換においては、方向Aのエッジを多く含む周波数帯域(例えば(ωh,0))、方向Bのエッジを多く含む周波数帯域(例えば(0,ωv))がある。そこで、方向Aのエッジを多く含む周波数帯域では、画像IAの周波数係数の重みを大きく、方向Bのエッジを多く含む周波数帯域では画像IBの周波数係数の重みを大きくして、画像IAおよび画像IB間の周波数係数を重み付け加算する。
次に、収差補正部24が収差補正処理の前に行う前処理を、以下の前処理1、2として例示する。
−前処理1−
画像IAと画像IBの間に幾何的変形が生じている場合、収差補正部24は、エッジ検出の処理を行う前に、前処理としてその幾何的変形を補正し、画像を幾何的に合わせておく処理(レジストレーション処理)を行ってよい。例えば、収差補正部24は、焦点距離の変更により画像IAと画像IBの倍率が異なる場合に、拡大又は縮小処理を行う。
−前処理2−
前述のように収差補正部24は、複数画像生成部14(撮像部10および記録部12等)で生成された複数枚の焦点距離変更画像を合成して、収差補正画像を生成する。しかし、収差補正部24は、収差補正画像の生成の前処理として、各焦点処理変更画像に対して復元処理を行い、各画像の収差(ボケ)を緩和してよい。焦点距離変更画像の収差を小さくしてから焦点距離変更画像(復元画像)を合成することで、より高精度に収差の補正を行える。なお、収差補正部24とは、別に、収差の復元処理を行う収差復元部を設けてもよい。
収差補正部24は、収差の復元処理において、収差データ保持部22に保持されている収差データに基づいて、どれだけの収差を修復するかを決め、復元処理を行ってもよい。或いは、収差補正部24は、収差データ保持部22の収差データを用いずに線ブレやガウシアンボケをパラメトリックに定義して、収差を復元してもよい。
例えば、収差データ保持部22に詳細な収差のPSF(Point Spread Function)データが記録されている場合、それを用いて復元処理を行う。詳細な収差のPSFデータがない場合は、簡易的な収差のデータから、パラメトリックにPSFの形状を定義し、その形状に沿ったPSFデータの生成を行うなどして復元処理を行う。
収差の復元処理には、逆フィルタやウィナーフィルタが用いられる。以下に、復元処理を逆フィルタで行う例を具体的に説明する。
例えば、収差データ保持部22は、画像IA(例えば、メリディオナル像面で結像された画像)と画像IB(例えば、サジタル像面で結像された画像)の画素位置xの収差データをPSFとして保持している。このPSFの情報を用いて、画像IAと画像IBの画素位置xの周辺の復元処理が、逆フィルタで行われる。
収差情報としてのPSFをH、収差の大きい画像(画像IAと画像IB)の画素位置x近傍の画像領域をGとし、Gが復元処理された結果である復元画像Fとすると、逆フィルタにより復元画像Fは、以下の式(4)のように求められる。
Figure 0005820650
ここで、FFTとIFFTは、それぞれ画像のフーリエ変換とフーリエ逆変換を表す。記号“/”は、フーリエ変換後の画像の周波数係数ごとの割り算をあらわす。ここで、GおよびHを直接フーリエ変換しているが、例えばHに対してPSF値の変更を部分的に行ったのち、逆フィルタを施すなどしてより自然な復元処理を行っても良い。収差補正部24は、収差の復元処理の後、画像IAと画像IBの復元画像から収差補正画像を合成する。
図6のフローチャートは、第一実施形態の撮像装置が実行する上記の処理の手順を例示する。
ステップS11において、撮像部10は、同一の被写体を互いに異なる焦点距離で撮像して複数枚の画像を取得する。ステップS12において、記録部12は、取得された複数枚の画像を保存する。
ステップS13において、収差補正部24は、保存された複数枚の画像に対して復元処理を行い、収差(ボケ)を弱める。復元処理として、逆フィルタまたはウィナーフィルタが用いられる。このステップは、オプションであり省略されてもよい。ステップS14において、収差補正部24は、複数枚の画像に対して、エッジ量を検出する。エッジ量の代わりに、周波数係数が検出されてもよい。
ステップS15において、収差補正部24は、同じ画素位置のエッジ量を比較して、エッジ量に基づいて、複数枚の画像の画素値のうち最適な画素値を選択するか、或いは、エッジ量に応じた重みで、複数枚の画像の画素値を重み付け加算する。又は、収差補正部24は、複数枚の画像において同じ周波数帯域の周波数係数を比較して、最大の周波数係数を選択するか、或いは、周波数帯域に応じた重みで、複数枚の画像の周波数係数を重み付け加算する。
ステップS16において、収差補正部24は、選択された画素値や周波数係数から収差が補正された収差補正画像を生成する。又は、収差補正部24は、重み付け加算した画素値や周波数係数から収差が補正された収差補正画像を生成する。ステップS17において、記録部12は、生成した収差補正画像を記録する。
なお、上記のように、第一実施形態では、二枚の焦点距離変更画像を用いて収差が補正された。しかし、収差の補正において、三枚以上の画像から最適画素や最適周波数係数の選択、又は、選択された画素又は選択された周波数係数の重み付け加算を行える。従って、焦点距離変更画像の枚数は二枚に限定されない。例えば、非点収差では、メリディオナル像面の焦点距離変更画像およびサジタル像面の焦点距離画像に加え、その中間の像面の画像が、焦点距離変更画像として撮像され、収差補正に用いられてよい。
作用効果
第一実施形態によれば、撮像素子10bは、撮像光学系10aを通過した光を受光して被写体像に関連する複数の画像を生成可能にする。焦点距離調節機構10fは、撮像光学系の焦点距離を変更する。これにより、焦点位置に対し相対的な位置が異なる複数の像面に対応する複数の画像が生成される。収差補正部24は、収差の補正された収差補正画像を複数の画像の画素値に基づいて生成する。複数の画像は、少なくとも一部で一方向(例えばA方向)の収差が他方向(例えばB方向)の収差より小さい第一画像(例えば画像IA)と、少なくとも他の一部で前記他方向の収差が前記一方向の収差より小さい第二画像(例えば画像IB)を含む。これにより、複数の画像の収差の小さい画素値を利用することなどによって、コストをかけず簡単に非等方性の収差を補正した収差補正画像を得ることができる。
収差補正部24は、複数の画像の各々を複数の部分領域に分割してよい。収差補正部24は、複数の画像の間で対応し合う部分領域の一つの画素のエッジ量に基づいて、当該部分領域に対応する収差補正画像の部分領域の画素値を設定してよい。これにより、複数の画像の一部の画素についてエッジ量を計算すればよく、収差補正画像を生成する演算量が減少し、収差補正画像を短時間で生成できる。
収差補正部24は、複数の画像の間で対応し合う画素のエッジ量を検出し、エッジ量に基づいて複数の画像の画素値のいずれかを選択して、収差補正画像の画素値に設定してよい。エッジ量に基づいて、鮮鋭な画像からの画素値が収差補正画像の画素値として採用できるため、収差(ボケ)の小さい収差補正画像が生成できる。収差補正部24は、前記エッジ量に基づいて複数の画像の画素値を重み付け加算した値を、収差補正画像の画素値に設定してよい。エッジ量に基づいて、鮮鋭な画像からの画素値の重みを重くして収差補正画像の画素値を重み付け加算により合成できるため、収差(ボケ)の小さい収差補正画像が生成できるとともに、重み付け加算により自然な収差補正画像が得られる。
収差補正部24は、複数の画像の各々を周波数変換して周波数係数を取得し、複数の画像の周波数係数の選択又は重み付け加算によって得た新たな周波数係数に基づいて、収差補正画像を生成してよい。フィルタ処理を要しないため、正確に収差補正した収差補正画像を高速に生成できる。
収差補正部24は、前記複数の画像に対して収差を小さくする処理(復元処理)を行い、前記処理がされた前記複数の画像の画素値に基づいて補正画像を生成してよい。複数の画像の収差(ボケ)を予め復元処理により小さくしておくことで、より収差が補正された収差補正画像を生成できる。
収差データ保持部22は、撮像光学系の収差データを保持し、焦点距離調節機構10fは、収差データに応じて焦点距離を変更して、撮像素子10bは、焦点距離が互いに異なる複数の画像を生成する。収差データを利用して、上記の第一画像と第二画像を適切に生成できる。
[第二実施形態]
図7は、第二実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。ここで、第一実施形態と同じ機能を有する部は、同じ符号を付して説明を省略する。撮像部10は、撮像部10に備わる撮像光学系200とマイクロレンズアレイ201を介して被写体の撮像を行う。撮像された画像は、記録部12に送られ、記録保持される。記録保持された画像は、複数画像生成部204に送られる。記録部12と、複数画像生成部204と、収差データ保持部22と、収差補正部24とは、画像処理装置を構成する。
複数画像生成部204は、撮像素子203によって撮像された画像データに対してリフォーカス処理における像面の位置が相対的に異なり、マイクロレンズアレイの位置に対して異なる相対距離Zを有する複数の像面を設定する像面位置設定部204aを備える。特に、複数画像生成部204は、像面位置設定部204aで設定された第一の像面に対応する第一画像と上記の第二の像面に対応する第二画像を生成する。収差補正部24は、複数画像生成部204から送られた、互いに異なる像面位置を有する2つの像面にそれぞれ対応する第一画像と第二画像を用いて、非点収差が解消された収差補正画像を生成する。
以下、撮像素子203によって撮像された一枚の画像データから、互いに異なる像面位置を有する複数の画像を生成する方法について説明する。複数画像生成部204は、互いに異なる像面位置を有する複数の画像の生成に必要な各処理を行う。特に、複数画像生成部204は、像面位置設定部204aによって設定された複数の異なる像面位置に基づき、各像面位置毎に撮像素子203の画素からの出力値(画素値)を選択、合成して、像面位置が設定された画像の各画素の画素値を生成する。
図8(a)と(b)は、像面位置が設定された画像の生成の際に行われる画像生成(画素値の生成)の原理を説明する図である。図8(a)と(b)において、撮像素子203内の各画素は複数の画素配列に区分けされ、撮像素子の画素全体の画素配列の数はマイクロレンズ201Nの数に等しくなる。画素配列内の画素の5つのグループa、b、c、d、eに関し、それぞれのグループによって生成される画像データを符号Ia、Ib、Ic、Id、Ieで示す。例えば、撮像素子203内のグループaに属する画素の画素値の集まりから画像データIaが形成される。ここでは説明を簡単にするために、画像は一次元方向に限定され、レンズ作用も一次元方向に限定されて説明が行われる。しかし、実際には、二次元のレンズ作用をもつマイクロレンズが用いられ、二次元の画像に対して処理が行われる。
まず、図8(a)は、像面の高さ(マイクロレンズアレイ201からの高さ)Zが0である場合を示す。この場合、この高さに像面が位置する場合の画像が得られる。
像I0において、あるマイクロレンズの直上部分から射出した光束は直ぐにこのマイクロレンズ201Nに入射して、同一の画素配列内の画素a、b、c、d、eには、被写体像I0上の同一箇所の光が入射する。このようにするため、マイクロレンズアレイ201と撮像素子203の距離は適切に調整されている。この画素配列は、同一のマイクロレンズ201Nに属する画素配列であり、本実施形態において5つの画素からなる。このとき、画像データIa、Ib、Ic、Id、Ieの間では、互いに同じ位置に像I0が現れる。よって、これらの画像データIa、Ib、Ic、Id、Ieの同一の画素毎に当該画素配列に属する全ての画素の画素値を加算すれば、設定像面(Z=0)の画像データを得ることができる。
次に、図8(b)に示すように、設定像面の高さZが0ではない場合(ここではZ=h1)、設定像面に形成される像I’(マイクロレンズアレイ201の位置と設定された像面の位置が同一でない)の各位置から射出した光束は、発散した後にマイクレンズアレイ201に入射する。即ち、像I’上の同一箇所から射出した光束は、発散した後にマイクロレンズアレイ201に入射する。これにより、像I’上の同一箇所から射出した各角度の光線は、角度に依存して互いに異なるマイクロレンズ201Nに入射する。
故に、同一のマイクロレンズ201Nに対応する画素配列内の画素a、b、c、d、eは、像I'上の少しずつ異なった箇所の光を受ける。このとき画像データIa、Ib、Ic、Id、Ieの間では、互いにずれた位置に像I'が現れる。このずれ量は、設定像面の高さZに依存する。
これらの異なる複数の像面位置に対応する複数の画像を生成する方法についてさらに詳細に説明する。図9は、設定像面が画像生成範囲内の特定の面(Z=0)である場合の画像生成方法を説明する図である。図10は、設定像面が画像生成範囲内の上記以外のある面(Z=h1)であるときの画像生成方法を説明する図である。図11は、設定像面が画像生成範囲内の上記以外のある面(Z=h2)であるときの画像生成方法を説明する図である。なお、図9−図11には、撮像素子203の5つの画素a、b、c、d、eに入射する各光線(マイクロレンズ201の中心を通る主光線のみ)が示されている。また各図中の像面の位置における各領域には、光軸と垂直な面内における座標を示すために添え字(1,2,3・・・)が付されている。図9−図11において、像面における仮想的な画素が斜線で例示されている。仮想的な画素(仮想画素)の幅は、マイクロレンズの配置ピッチPと同じであり、位置X1、・・・、X9に示されている。
図9に示すように、設定像面が画像生成範囲内の特定の面(Z=0)である場合について説明する。Z=0の面上の座標X5に位置してマイクロレンズCL5に対向する幅Pの領域からの射出光束(光線r1、r2、r3、r4、r5)は、各画素a5、b5、c5、d5、e5に個別に入射する。従って、式(5)のように、画素a5、b5、c5、d5、e5それぞれの出力値Out(a5)、Out(b5)、Out(c5)、Out(d5)、Out(e5)の和は、像面の座標X5の仮想画素の画素値L(5)となる。画素値L(5)が、設定像面Z=0での座標X5における画像の画素値である。
Figure 0005820650
同様に、座標X5に隣接する座標X6における仮想画素の画素値L(6)は、以下の式(6)により求められる。
Figure 0005820650
従って、各座標X1、X2、X3、・・・における各仮想画素の画素値L(1)、L(2)、L(3)・・・は、複数の出力値から選択した出力値(Out(ai)、 Out(bi)、 Out(ci) 、Out(di)、Out(ei))を用いて、以下の式(7)により求められる。なお、式中iは、任意の整数である。
Figure 0005820650
この式は、図8(a)に示した画像データIa、Ib、Ic、Id、Ieをそのまま重ね合わせることを示している。式(7)にしたがって、ピクセル値L(1)、L(2)、L(3)・・・からなる設定像面Z=0の画像データが生成される。
なお、式(7)は、ユーザによる指定絞り値が開放(開口サイズ最大)である場合に採用される式である。ユーザは、外部インターフェース20により絞り値を指定し、絞り駆動機構10eは、絞り10dを指定絞り値に設定できる。仮に、ユーザによる指定絞り値が最大(開口サイズ最小)である場合、光線r1、r2、r3、r4、r5からなる光束を、光線r3のみからなる光束に制限すればよい。従って、上式(7)に代えて、以下の式(8)を採用すればよい。
Figure 0005820650
また、ユーザによる指定絞り値が中間値(開口サイズが中間)である場合、光線r1、r2、r3、r4、r5からなる光線を、光線r2、r3、r4のみからなる光束に制限すればよい。従って、上式(7)(8)に代えて、以下の式(9)を採用すればよい。
Figure 0005820650
次に、図10に示すように、設定像面が画像生成範囲内の上記以外のある面(Z=h1)である場合について説明する。Z=h1の面上の座標X5に位置してマイクロレンズCL5に対向する幅Pの仮想画素からの射出光束(光線r1、r2、r3、r4、r5)は、各画素a3、b4、c5、d6、e7に個別に入射する。よって、画素a3、b4、c5、d6、e7それぞれの出力値の和は、座標X5における仮想画素の画素値L(5)となる。正確には、出力値の和は、光線の入射角に依存した重み付け和である。画素値L(5)が、設定像面Z=h1での座標X5における画像データである。
Figure 0005820650
同様に、座標X5に隣接する座標X6における仮想画素の画素値L(6)は、以下の式(11)により求められる。
Figure 0005820650
従って、各座標X1、X2、X3、・・・における各仮想画素の画素値L(1)、L(2)、L(3)・・・は、複数の出力値から選択した出力値(Out(a(i-2))、Out(b(i-1))、Out(ci)、Out(d(i+1))、Out(e(i+2)))を用いて、以下の式(12)により求められる。なお、式中iは、任意の整数である。
Figure 0005820650
上式(12)は、図8(b)に示した画像データIa、Ib、Ic、Id、Ieを設定像面の高さZに応じた量(ここでは仮想画素1つ分)だけずらして重ね合わせることを示している。式(12)にしたがって、画素値L(1)、L(2)、L(3)・・・からなる設定像面(z=h1)の画像データが生成される。
なお、上式(12)は、ユーザによる指定絞り値が開放(開口サイズ最大)であったときに採用される式である。仮に、ユーザによる指定絞り値が最大(開口サイズ最小)である場合、光線r1、r2、r3、r4、r5からなる光束を、光線r3のみからなる光束に制限すればよい。従って、上式(12)に代えて、以下の式(13)を採用すればよい。
Figure 0005820650
また、ユーザによる指定絞り値が中間値(開口サイズが中間)である場合、光線r1、r2、r3、r4、r5からなる光線を、光線r2、r3、r4のみからなる光束に制限すればよい従って、上式(12)(13)に代えて、以下の式(14)を採用すればよい。
Figure 0005820650
次に、図11に示すように、設定像面が生成範囲内の上記以外のある面(Z=h2)である場合について説明する。Z=h2の面上の座標X5に位置してマイクロレンズCL5に対向する幅Pの仮想画素からの射出光束(光線r1、r2、r3、r4、r5)は、撮像素子203の複数の画素にまたがって入射する。例えば、光線r1は、画素a3、b3の両方にまたがって撮像素子203に入射する。この場合、光線r1の光量は、以下の式(15)のように、画素a3、b3の出力値Out(a3)、Out(b3)の重み付け和によって求められる。
Figure 0005820650
ここで、重み係数q1、q2は、設定像面の高さZに依存して決まる。
従って、各座標X1、X2、X3、・・・における各仮想画素の画素値L(1)、L(2)、L(3)・・・は、撮像素子の複数の出力値の重み付け和となる。重み付けの重み係数は、設定像面の高さZに依存して決まる。また、重み付け和に含まれる撮像素子の画素の数は、絞り値に応じて変化する。以上の重み付け和により、ピクセル値L(1)、L(2)、L(3)・・・からなる設定像面(Z=h2)の画像データが生成される。
座標X5における仮想ピクセル値L(5)は、以下の式(16)により求めることができる。仮想ピクセル値L(5)が、設定像面Z=h2での座標X5における画像データである。
Figure 0005820650
上記のように、複数画像生成部204は、ある設定像面を仮定し(上記の例ではZ=0あるいはZ=h1あるいはZ=h2)、仮定された設定像面を介して射出される光線が入射する(撮像素子の)画素を追跡して、各画素の出力値の和をとることにより画像データを得る。設定像面によって光線が入射する画素は異なるため、画像データを算出するときに加算される画素の出力値も異なる。
第二実施形態において、互いに像面位置が異なる複数の画像として、メリディオナル方向の解像がサジタル方向より良好な画像(第一画像)およびサジタル方向の解像がメリディオナル方向より良好な画像(第二画像)を用いて、収差補正画像が生成される。第一画像の例として、メリディオナル像面に対応する画像、および、第二画像の例として、サジタル像面に対応する画像がある。その際、複数画像生成部204は、非点収差のデータとして、メリディオナル像面のマイクロレンズアレイの位置に対する高さ(又は光学系の主点からの距離、或いは焦点位置に対する相対的な位置)に基づく非点収差のデータ、及び、サジタル像面のマイクロレンズアレイの位置に対する高さ(又は光学系の主点からの距離、或いは焦点位置に対する相対的な位置)に基づく非点収差のデータを参照しながら、像面位置が設定された画像を生成してもよい。
図12のフローチャートは、第二実施形態の撮像装置が実行する処理の手順を例示する。
ステップS20において、マイクロレンズアレイ201を有する撮像部10は、被写体を撮像して一枚の画像データを取得する。ステップS21において、記録部12は、取得された画像を記録する。
ステップS22において、複数画像生成部204は、ステップS21で記録された画像に対してリフォーカス処理を行い、複数枚の像面位置の異なる画像を生成する。以降のステップS23−S27の処理は、第一実施形態のステップS13−S17(図6)と同じである。
なお、第二実施形態において、画像全体で同一の設定像面が設定されたが、これに限定されない。生成される画像の部分領域毎に設定像面を自由に設定して、画像を生成してもよい。例えば、レンズに縦収差が存在する場合、生成される画像の像高に応じて設定像面を設定する事により縦収差の影響を緩和することができる。
作用効果
第二実施形態によれば、撮像装置は、撮像光学系200と撮像素子203の間にマイクロレンズアレイ201を備える。撮像素子203は、マイクロレンズアレイ201を通過した光を受光して、複数の画素により複数の出力値を生成する。複数画像生成部204は、式(5)−(16)のように、この複数の出力値から選択した出力値(例えば、式(12)中のOut(a(i-2))、Out(b(i-1))、Out(ci)、Out(d(i+1))、Out(e(i+2))など)を用いて、像面位置を変更した収差の異なる複数の画像を生成する。これにより、撮像光学系200内のレンズ移動により焦点距離を変えることなく(撮像光学系200は単焦点レンズでもよい)、一回の撮像による撮像素子203の出力信号から、演算によって簡便に像面位置を変更した複数の画像を生成できる。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態の説明では、画像処理装置が行う処理としてハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定される必要はない。例えば、別途ソフトウェアにて処理する構成も可能である。この場合、画像処理装置は、コンピュータに相当し、CPU、RAM等の主記憶装置と、上記処理の全て或いは一部を実現させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とを備えている。ここでは、このプログラムを画像処理プログラムと呼ぶ。そして、CPUが上記記憶媒体に記憶されている画像処理プログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、上述の画像処理部と同様の処理を実現させる。
画像処理装置(コンピュータ)は、撮像された画像、撮像パラメータ(絞り値、焦点距離など)、及び、収差データを入出力部(メモリカードデバイスなど)から読み込む。そして、画像処理装置(コンピュータ)は、例えば、図6のステップS12−S17又は図20のステップS21−S27の手順を含む画像処理プログラムを実行して、収差補正画像を生成する。
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、この画像処理プログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該画像処理プログラムを実行するようにしてもよい。
本発明は上記の各実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。例えば、上記の各実施形態では収差の例として、非点収差を挙げているが、実際は非等方性の収差(光軸方向の像面位置により非等方に収差の形状が異なるような収差)であれば、どのような収差であっても構わない。例えば、コマ収差では、像高の高い位置に集光する斜光線が像面の1点に集まらず、非等方の収差を形成する場合がある。コマ収差にも本発明は適用可能であり、コマ収差を弱めた収差補正画像を生成できる。
10 撮像部
10a 撮像光学系(撮像レンズ)
10b 撮像素子
10c A/D(アナログ−デジタル)変換回路
10d 絞り
10e 絞り駆動機構
10f 焦点距離調節機構
12 記録部
14 複数画像生成部
16 入出力部
18 制御部
22 収差データ保持部
24 収差補正部(画像合成部)
201 マイクロレンズアレイ
204 複数画像生成部(画像生成部)
204a 像面位置設定部

Claims (8)

  1. 撮像装置において、
    被写体の光を集光する撮像光学系と、
    前記撮像光学系を通過した光を受光して、被写体像に関連する複数の画像を生成可能にする撮像素子と、
    前記複数の画像の前記撮像光学系に対する像面位置を設定する像面位置設定部と、
    前記複数の画像の画素値に基づいて、収差の補正された補正画像を生成する収差補正部と、を備え、
    前記複数の画像は、少なくとも一部で一方向の収差が他方向の収差より小さい第一画像と、少なくとも他の一部で前記他方向の収差が前記一方向の収差より小さい第二画像を含み、
    前記撮像装置は、前記撮像光学系と前記撮像素子の間にマイクロレンズアレイを備え、
    前記撮像素子は、前記マイクロレンズアレイを通過した光を受光して、複数の画素により複数の出力値を生成し、
    前記撮像装置は、前記撮像素子が生成した前記複数の出力値から選択した出力値を合成して、前記複数の画像を生成する画像生成部を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記収差補正部は、
    前記複数の画像の各々を複数の部分領域に分割し、
    前記複数の画像の間で対応し合う部分領域の少なくとも一つの画素のエッジ量に基づいて、当該部分領域に対応する前記補正画像の部分領域の画素値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記収差補正部は、
    前記複数の画像の間で対応し合う画素のエッジ量を検出し、
    前記エッジ量に基づいて前記複数の画像の画素値のいずれかを選択して、前記補正画像の画素値に設定することを特徴とする請求項1又は2のいずれか一つに記載の撮像装置。
  4. 前記収差補正部は、
    前記複数の画像の間で対応し合う画素のエッジ量を検出し、
    前記エッジ量に基づいて前記複数の画像の画素値を重み付け加算した値を、前記補正画像の画素値に設定することを特徴とする請求項1又は2のいずれか一つに記載の撮像装置。
  5. 前記収差補正部は、
    前記複数の画像の各々を周波数変換して周波数係数を取得し、
    前記複数の画像の周波数係数の選択又は重み付け加算によって得た新たな周波数係数に基づいて、補正画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像装置は、前記撮像光学系の収差データを保持する保持部を備え、
    前記像面位置設定部は、前記収差データに応じて前記撮像光学系の焦点距離を変更して、前記撮像素子は、前記焦点距離の異なる前記複数の画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記収差補正部は、前記複数の画像に対して前記収差を小さくする処理を行い、前記処理がされた前記複数の画像の画素値に基づいて補正画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  8. 被写体の光を集光する撮像光学系と、
    前記撮像光学系を通過した光を受光して、複数の画素により被写体像に関連した複数の出力値を生成する撮像素子と、
    前記撮像光学系と前記撮像素子の間に配置されるマイクロレンズアレイと、
    前記撮像素子が生成した前記複数の出力値から選択した出力値を合成して、前記撮像光学系に対する像面位置を変更した複数の画像を生成する画像生成部と、
    前記複数の画像の画素値に基づいて、収差の補正された補正画像を生成する収差補正部と、を備え、
    前記複数の画像は、少なくとも一部で一方向の収差が他方向の収差より小さい第一画像と、少なくとも他の一部で前記他方向の収差が前記一方向の収差より小さい第二画像を含むことを特徴とする撮像装置。
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