JP5818371B2 - 耐衝撃性複合品 - Google Patents

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Description

本発明は、酸コポリマーと耐衝撃性繊維を含む布とを含む軽量装甲複合構造体に関する。
防弾チョッキ、ヘルメット、ヘリコプターの構造部材、および他の軍用機器などの防弾(ballistic)物品、車両パネル、ブリーフケース、レインコート、ならびに高強度繊維を含有する傘が知られている。従来から使用されている繊維には、ポリ(フェニレンジアミンテレフタルアミド)などのアラミド繊維、黒鉛繊維、ナイロン繊維、セラミック繊維、ガラス繊維などが挙げられる。チョッキまたはチョッキの部品などの多くの用途ではその繊維は、織布または編布の状態で使用される。繊維は、マトリクス材中に封入または埋め込まれることもある。
複合材を形成するためにこれらの高ひずみ防弾布地にフェノール樹脂または変性ポリエステルを加えることもできるが、この樹脂は水を遮るにすぎない。衝撃下でその高ひずみ繊維が複合材マトリクスから抜け出してその長さに沿って即座に伸張し始めるように、多くの場合、非結合性のゴムラテックスを加えてその高ひずみ高強力繊維(Kevlar(登録商標)など)との非結合性を高め、こうしてできるだけ大きな面積にわたって衝撃荷重を負担させる。それによってその防弾布スタックの阻止能力を増大させる。
防弾繊維で複合材を形成するためにアイオノマーが使用されてきた。米国特許第4,879,165号明細書には、その少なくとも一部のゾーンが押出成形されたアイオノマー樹脂を含む複数のゾーンを含む装甲構造体または耐衝撃性構造体が開示されている。例えば、この‘165号発明の一つのアイオノマーまたはアイオノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸またはエチレン−アクリル酸のコポリマーを、少なくとも1種類のR−−CH2−−NH2基(このRは、(−−CH2NH2x、(−−NH2x、または(R’R’’NH)yを含有することができ、式中、x=1またはそれ以上であり、y=0またはそれ以上であり、R’およびR’’は任意の有機基であることができる)を含有するポリアミンと組み合わせることによって得られる。
本発明者らは、この分野における既存の技術を凌ぐ防弾性能の顕著な改善を示す複合材を見出した。
本発明は、2枚以上の繊維布層とそれら布層の少なくとも幾枚かの間に配置されたポリマー層とを含む耐衝撃性複合品に関する。500psiおよび160℃で20分間プレス加工した後の布層とポリマー層との間の20℃で測定される剥離強さは、1kg/cm未満である。この場合、ポリマー樹脂プラス布に対する樹脂の質量%は、8%〜15%の間、好ましくは10%〜13%の間である。ポリマー層は、熱可塑性材料、熱可塑性材料のブレンド、熱硬化性材料、および熱硬化性材料のブレンドからなる群から選択される材料を含む。この場合、そのポリマー層は熱可塑性材料および熱硬化性材料を含有しない。
本発明の記述において用語「繊維布」および「布」は同義である。「複合品」とは、平坦であるかないかに関わらず本発明で述べるパネルなどの任意の種類の構造物を意味する。複合品にはまた、本発明に基づき形成または成形される製品、例えばヘルメットが含まれる。
本発明は、2枚以上の繊維布層とそれら布層の少なくとも幾枚かの間に配置されたポリマー層とを含み、角度180o(ASTM D 1876−08)で20℃において測定される、500psiおよび160℃で20分間プレス加工した後の布層とポリマー層との間の剥離強さが、1kg/cm未満である耐衝撃性複合品に関する。この場合、ポリマー樹脂プラス布に対する樹脂の質量パーセントは、8%〜15%の間、好ましくは10%〜13%の間である。ポリマー層は、熱可塑性材料、熱可塑性材料のブレンド、熱硬化性材料、および熱硬化性材料のブレンドからなる群から選択される材料を含む。この場合、そのポリマー層は熱可塑性材料および熱硬化性材料を含有しない。
本発明において使用される布は、織られていても織られていなくてもよい繊維を含み、またさらにアラミドを、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)さえも、または超高分子量高密度ポリエチレン(UHMWPE)を含むこともできる。織られていないとは、幾つかの実施形態ではその布は、それらのいずれもバインダーを含んでも含まなくても一方向性の布、多軸布、または三次元布であることを意味する。多軸布は、隣接した層に対して或る角度で配向させた糸の層を有することができ、それらの層は一方向に並んだ糸を含むことができる。三次元布もまた一方向に並んだ糸を含むことができる。
本発明の目的では繊維は、その長さ寸法が幅および厚さの横方向寸法よりもはるかに大きい細長い物体である。したがって繊維という用語には、規則的または不規則的断面を有するモノフィラメント繊維、マルチフィラメント繊維、リボン、ストリップ、それらのいずれか1種類または組合せの多数などが含まれる。
本発明の複合品は、高配向超高分子量ポリエチレン繊維(UHMWPE)、高配向超高分子量ポリプロピレン繊維(UHMWPP)、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアゾール繊維、あるいは様々な材料から作られる繊維の混合物、または一本の繊維中の様々なポリマーのブレンドを含めた組合せまたはブレンドを含む繊維の網状組織を含むことができる。米国特許第4,457,985号明細書は、配向超高分子量ポリエチレンおよびポリプロピレン繊維について全般的に考察しており、この開示内容はこれにより本明細書と矛盾しない範囲で参照により援用される。ポリエチレンの場合、好適な繊維は、少なくとも約500,000の、好ましくは少なくとも約100万の、より好ましくは約200万〜約600万の間の質量平均分子量の高配向繊維である。伸びきり鎖ポリエチレン(ECPE)繊維として知られるこのような繊維は、例えばMeihuzenらの米国特許第4,137,394号明細書またはKaveshらの米国特許第4,356,138号明細書に記載されているポリエチレン溶液紡糸法により生産するか、あるいは独国特許第3,004,699号(German Off.No.3,004,699)明細書、英国特許第2051667号明細書、特に1981年4月30日出願のKaveshらの米国特許出願第259,266号明細書、および米国特許出願第359,019号(第259,266号の一部継続出願)明細書に記載されているように溶液から紡糸してゲル構造を形成することができる(1982年11月10日公開の欧州特許出願公開第A64,167号明細書参照)。
本明細書中で使用される用語ポリエチレンは、少量の鎖分岐か、または主鎖炭素原子100個当たりの変性単位が5個以下のコモノマーを含有することができ、また約25質量%以下の1種類または複数種類の高分子添加剤、例えばアルケン−1−ポリマー、具体的には低密度のポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリブチレン、主モノマーとしてモノオレフィンを含有するコポリマー、酸化ポリオレフィン、グラフトポリオレフィンコポリマー、およびポリオキシメチレン、あるいは低分子量添加剤、例えば一般にそれと混合される酸化防止剤、滑剤、紫外線遮蔽剤、着色剤などをそれと混ぜた状態で含有することもできる、大部分が線状のポリエチレンを意味するものとする。
その繊維形成技術、延伸比および温度、ならびに他の条件によっては、これらの繊維に様々な特性を付与することができる。これら繊維のテナシティは、通常は少なくとも約15g/デニール、好ましくは少なくとも約20g/デニール、より好ましくは少なくとも約30g/デニール、また最も好ましくは少なくとも約40g/デニールである。同様に、インストロン引張試験機により測定されるこれら繊維の引張弾性率は、通常は少なくとも約300g/デニール、好ましくは少なくとも約500g/デニール、より好ましくは少なくとも約1,000g/デニール、また最も好ましくは少なくとも約1,500g/デニールである。一般にこれらの引張弾性率およびテナシティの最高値は、溶液紡糸法またはゲル繊維法を使用することによってのみ得ることができる。これに加えて、多くのECPE繊維は、それらを形成したポリマーの融点よりも高い融点を有する。したがって、例えば500,000、100万、および200万の超高分子量ポリエチレンが、一般にバルクで134℃の融点を有するのに対し、これらの材料から作られるECPE繊維は、145℃以上の融点を有する。融点の上昇は、バルクポリマーと比べて繊維のより高い結晶配向を反映する。
これら改良された防弾品は、少なくとも約500,000の質量平均分子量、少なくとも約500の弾性率、および少なくとも約15g/デニールのテナシティを有するポリエチレン繊維を使用する場合に形成される。「可撓性の本体装甲材料(Flexible Body Armor Materials)」、Fiber Frontiers ACS Conference(1974年6月10〜12日)中のJohn V.E.HansenおよびRoy C.Laibleの発表(防弾高強度繊維は、高融点と耐切断またはせん断性とを示さなければならない)、ならびにRoy C.Laible著、防弾材料および貫通機構(Ballistic Materials and Penetration Mechanics)(1980年)(ナイロンおよびポリエステルがその低融点のせいでそれらの防弾効果が限定され得ることに注意する)、ならびにRoy C.Laibleらの論文「弾丸防御への高弾性率繊維の応用(The Application of High Modulus Fibers to Ballistic Protection)」、J.Macromel.Sci.Chem.,A7(1),pp.295〜322,1973(高度な耐熱性の重要性を再度考察する)とを参照されたい。
ポリプロピレンの場合、少なくとも約750,000、好ましくは少なくとも約100万、より好ましくは少なくとも約2百万の質量平均分子量の高配向ポリプロピレン繊維を使用することができる。超高分子量ポリプロピレンは、上記で参照した様々な参考文献で規定された技術によって、特に1981年4月30日出願の米国特許出願第259,266号およびその一部継続出願(両方ともKaveshら)明細書の技術によって妥当な高配向繊維にすることができる。ポリプロピレンは、ポリエチレンよりも結晶性がはるかに低い材料であり、またペンダントメチル基を含有するので、ポリプロピレンで達成できるテナシティ値は、ポリエチレンのその対応する値よりも一般にかなり低い。したがって、適切なテナシティは少なくとも約8g/デニールであり、好ましいテナシティは少なくとも約11g/デニールである。ポリプロピレンの引張弾性率は、少なくとも約160g/デニール、好ましくは少なくとも約200g/デニールである。このポリプロピレンの融点は、そのポリプロピレン繊維が好ましくは少なくとも約168℃、より好ましくは少なくとも約170℃の主融点を有するように、その配向工程によって一般に数度上昇する。上記パラメータ(弾性率およびテナシティ)の好ましい範囲に加えて、少なくとも約750,000の質量平均分子量を有する繊維を使用することは、最終物品において、特に防弾物品において改良された性能を得ることができるので有利である。上記C.f.Laible著、防弾材料および貫通機構(Ballistic Materials and Penetration Mechanics)、p81(糸の応力−ひずみ特性から断言されるレベルまでポリプロピレンの防弾性を持って行くような好結果の処理は開発されていない)、ならびにNTIS刊行物ADA018 958、A.L.Alesiらの論文「改良されたヘルメット構造における新材料(New Materials in Construction for Improved Helmets)」の相対的有効性(この論文中では「XP」と呼ばれる多層高配向ポリプロピレンフィルム材料(マトリクスなし)がアラミド繊維(フェノール/ポリビニルブチラール樹脂マトリクスを伴う)と対照して評価され、アラミド系は、すぐれた性能と、戦闘用ヘルメット開発にとっての問題が最小限であるという最も期待できる組合せを有すると判定された)を参照されたい。
アラミド繊維は、主に芳香族ポリアミドから形成される。少なくとも約400g/デニールの弾性率および少なくとも約18g/デニールのテナシティを有する芳香族ポリアミド繊維は、本発明の複合材に組み込むのに特に有用である。例えば、E.I.du Pont de Nemours & CompanyによってKevlar(登録商標)29およびKevlar(登録商標)49の商標名で商業的に生産されており、適度に高い弾性率およびテナシティの値を有するポリ(フェニレンジアミンテレフタルアミド)繊維は、防弾複合材を形成するのに特に有用である(弾性率およびテナシティの値としてKevlar(登録商標)29は、それぞれ500g/デニールおよび22g/デニールを有し、Kevlar(登録商標)49は、それぞれ1000g/デニールおよび22g/デニールを有する)。
ポリビニルアルコール(PV−OH)の場合、少なくとも約500,000、好ましくは少なくとも約750,000、より好ましくは約1,000,000〜約4,000,000の間の、また最も好ましくは約1,500,000〜約2,500,000の間の質量平均分子量を有するPV−OH繊維を、本発明において使用することができる。使用可能な繊維は、少なくとも約160g/デニール、好ましくは少なくとも約200g/デニール、より好ましくは少なくとも約300g/デニールの弾性率と、少なくとも約7g/デニール、好ましくは少なくとも約10g/デニール、より好ましくは少なくとも約14g/デニール、最も好ましくは少なくとも約17g/デニールのテナシティとを有する。少なくとも約500,000の質量平均分子量、少なくとも約200g/デニールのテナシティ、および少なくとも約10g/デニールの弾性率を有するPV−OH繊維は、防弾複合材を生産するのに特に有用である。このような特性を有するPV−OH繊維は、例えば1984年1月11日に出願され、本願の譲受人に譲渡されたKwonらの米国特許第569,818号明細書に開示されている方法によって生産することができる。
ポリアゾールの場合、ポリアゾールの幾つかの好ましい実施形態は、ポリアレナゾール、例えばポリベンザゾールおよびポリピリダゾールである。好適なポリアゾールにはホモポリマーが挙げられるが、コポリマーもまた挙げられる。添加剤をポリアゾールと一緒に使用することができ、10質量%ほどまでの他のポリマー材料をポリアゾールにブレンドすることができる。ポリアゾールのモノマーを10%以上もの他のモノマーと置き換えたコポリマーもまた使用することができる。好適なポリアゾールホモポリマーおよびコポリマーは、既知の手順によって製造することができる。
好ましいポリベンザゾールは、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、およびポリベンゾオキサゾール、より好ましくは30gpd以上のヤーンテナシティを有する繊維を形成することができるようなこれらのポリマーである。そのポリベンザゾールがポリベンゾチアゾールである場合、好ましくはそれはポリ(p−フェニレンベンゾビスチアゾール)である。そのポリベンザゾールがポリベンゾオキサゾールである場合、好ましくはそれはポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、より好ましくはポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール(PBOと呼ばれる)である。
好ましいポリピリダゾールは、ポリピリドイミダゾール、ポリピリドチアゾール、およびポリピリドオキサゾール、より好ましくは30gpd以上のヤーンテナシティを有する繊維を形成することができるこれらのポリマーである。幾つかの実施形態では、その好ましいポリピリダゾールは、ポリピリドビスアゾール(polypyridobisazole)である。好ましいポリ(ピリドビスオキサゾール)は、ポリ(1,4−(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン−2,6−ピリド[2,3−d:5,6−d′]ビスイミダゾール)(PIPDと呼ばれる)である。ポリピリドビスアゾールを含めて、好適なポリピリダゾールは、既知の手順によって製造することができる。
本発明で使用される布は、撥水材料により仕上処理されていてもよい。「撥水材料」とは、水性媒体による濡れに抵抗する疎水性材料を意味し、フッ素および炭素の原子を含む物質が好ましい。例えば布にフッ素系材料を少なくとも部分的に塗布することができる。別法ではこのフッ素系材料は、フッ素化メタクリレートコポリマーからなる布フッ素化処理剤Zonyl(登録商標)D、またはフッ素化アクリレートコポリマーからなる布防護剤Zonyl(登録商標)8300からなる群から選択される。このようなフッ素系ポリマーおよびオリゴマーによる布の処理は当業界では普通であり、これらの化学物質には限定されない。当業熟練者は、適切な処理剤を選択することができるはずである。
本発明で使用される撥水塗料は、原理上は水および溶剤を撥ねつける任意の物質であることができる。この仕上剤は、様々な方法で繊維に塗布することができる。一つの方法は、その塗料のニート樹脂を、液体、粘着性固形物、または懸濁液中の粒子として、あるいは流動床として延伸後の高弾性繊維に塗布することである。別法では、この仕上剤は、その塗布温度で繊維の性質に悪影響を与えない適切な溶媒に溶かした溶液またはエマルションとして塗布することもできる。塗料ポリマーを溶解または分散させることができる任意の液体を使用することができるが、これら溶媒の好ましいグループには、水、パラフィン油、芳香族溶剤、または炭化水素溶剤が挙げられ、特定の溶剤の例には、パラフィン油、キシレン、トルエン、およびオクタンが挙げられる。繊維が、延伸操作または他の操作過程、例えば溶媒交換、乾燥などの後にのみその最終特性を達成するならば、仕上剤を前駆材料に塗布することもできると考えられる。この実施形態ではその繊維の所望のまた好ましいテナシティ、弾性率、および他の特性は、繊維前躯体に対する操作過程を、仕上後の繊維前躯体に対して使用される操作過程に相当するやり方で継続することによって判定されるべきである。したがって、例えばその塗料を、Kaveshらの米国特許出願第572,607号明細書に記載されているキセロゲル繊維に塗布し、次いで塗布後のキセロゲル繊維を規定の温度および延伸比の条件下で延伸すれば、その妥当な繊維テナシティおよび繊維弾性率の値は、同じように延伸した非塗布キセロゲル繊維の測定値になるはずである。
好ましい塗布技術は、網状組織層を形成し、次いで塗料を含有する溶液の槽にその網状組織を浸漬することである。溶媒を蒸発すると仕上げ済みの布が生成する。必要に応じてこの浸漬手順を繰り返して、繊維上に所望量の塗料を付けることができる。
本発明で使用される撥水塗料は、原理上は水を撥ねつけ、アラミド繊維に塗布することができる任意の物質であることができ、フッ素および炭素を含む物質が好ましい。本発明の好ましい撥水塗料はフルオロポリマーを含むもの、とりわけフルオロアクリレートポリマーの混合物、例えばCiba Spezialitatenchemie Pfersee GmbH,Langweid,Germanyから入手できるOLEOPHOBOL SM(登録商標)である。
撥水剤は、さらに静電防止剤、例えばCLARIANT GmbH,Textile Leather Products Division,Textile Chemicals BU,Frankfurt Main,Germanyから入手できるLEOMIN AN(登録商標)を含有することができる。
本発明のアラミド繊維に塗布される撥水仕上剤は、それが上記基準を満たすという条件で純粋形態で使用することができる。しかしながら、必要な量の撥水剤を繊維上に簡単に投与するためには、撥水剤を溶液または分散液、あるいは好ましくは水性エマルションの形態でアラミド繊維に塗布するのが有利であり、この場合、撥水剤は、好ましくは20〜300g/Lの範囲の濃度の水性エマルションの状態で存在する。
撥水仕上剤をアラミド繊維に塗布する場合、選択された配合の撥水剤を繊維表面に分配することを可能にする任意の方法が原理上は適している。例えば、撥水剤配合物をローラー上に薄い膜として塗布し、アラミド繊維にその膜を通過させることができる。別法では、撥水剤配合物をアラミド繊維上にスプレイすることもできる。撥水剤配合物はまた、ポンプと、ピン、スリット、またはブロックアプリケータとを使用して繊維に塗布することもできる。
好ましくは仕上剤の塗布は、撥水剤の水性エマルションを入れた槽に浸したローラー上をアラミド繊維に通過させることによって行われ、このエマルションは、好ましくは15〜35℃の範囲の温度を有する。
仕上剤塗布後のアラミド繊維の乾燥は、そのアラミド繊維が後続の巻取り中に膠着しないことを保証するのに十分な温度および乾燥時間の範囲内で行われる。温度および乾燥時間のパラメータ範囲はまた、選択された塗布方法の必要条件によって決まる。撥水剤が、アラミド繊維紡糸工程中に、例えば繊維が洗浄槽を通り過ぎた後にアラミド繊維に塗布される場合、その温度および乾燥時間の範囲は、紡糸速度およびその紡糸設備の構造的特徴によって決まることになる。ステップb)の結果として生ずるアラミド繊維を130〜210℃の範囲の温度および5〜15秒の範囲内の時間で乾燥する場合、その乾燥はすぐれた結果を生む。こうした理由で上記範囲が好ましい。
仕上後の布は、好ましくは布の吸水率が減少するまで熱処理される。熱処理に必要な持続時間および温度の範囲は、基本的にはその塗工ステップにおいて塗布される撥水剤によって決まる。多くの場合、120〜200℃の範囲の温度および30〜120秒の持続時間が熱処理に適している。
布1g当たり撥水剤0.001〜0.02g、特に布1g当たり撥水剤0.006〜0.015gの範囲の撥水剤の割合が、乾燥および湿潤状態における高い防弾効率に加えて、特に高い疎水効率をもたらす。
本発明で使用されるポリマー層は、熱可塑性樹脂またはそのブレンド物、あるいは熱硬化性樹脂またはそのブレンド物のいずれかを含むことができるが、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の両方を一緒に含むことはできない。ポリマー層のポリマーは、必要なレベルの接着を布に与える任意のポリマーであることができる。例えば、酸モノマーとエチレンのコポリマーを使用することも、任意のポリエステルまたはポリアミドを使用することもできる。当業熟練者は、最低限の実験で適切なポリマーを指定することができるはずである。
本発明で利用することができるエチレンコポリマーは、ナトリウム、カリウム、リチウム、銀、水銀、銅など、およびそれらの混合物からなる群から選択されるイオンで中和することができる。有用な二価金属イオンには、これらに限定されないがベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、銅、カドミウム、水銀、スズ、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛などのイオン、およびそれらから得られる混合物が挙げられる。有用な三価金属イオンには、これらに限定されないがアルミニウム、スカンジウム、鉄、イットリウムなどのイオン、およびそれらから得られる混合物が挙げられる。有用な多価金属イオンには、これらに限定されないがチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、タングステン、クロム、セリウム、鉄などのイオン、およびそれらから得られる混合物が挙げられる。金属イオンが多価である場合、米国特許第3,404,134号明細書中に開示されているように、ステアリン酸、オレイン酸、サリチル酸、およびフェノール酸のラジカルなどの錯化剤を含ませることができることに留意すべきである。本明細書中で使用される金属イオンは、好ましくは一価または二価金属イオンである。より好ましくは本明細書中で使用される金属イオンは、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛のイオン、およびこれらから得られる混合物からなる群から選択される。より一層好ましくは、本明細書中で使用される金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、およびこれらから得られる混合物からなる群から選択される。本発明の親の酸コポリマーは、米国特許第3,404,134号明細書中に開示されているように中和することができる。
「中和度」とは、対イオンを有するそのエチレンコポリマー上の酸基のモル比率を意味する。本発明で使用されるエチレン酸コポリマーは、カリウム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛、およびこれらの2種類以上の混合物からなる群から選択される1種類または複数種類の金属イオンで、その酸コポリマーの総カルボン酸含量を基準にして約70%乃至100%をわずかに超えるレベルまで中和される。
コポリマーはまた、分散液の形態で布表面に塗布することもでき、またそのコポリマーはこのエチレン酸コポリマーと共に塗布することができる。このコポリマーはまた、可塑化することもできる。当業熟練者は、任意の適切な可塑剤を選択することができ、例えばその可塑剤は脂肪酸または脂肪アルコールからなる群から選択される。
本発明の複合品はまた、DSM Co.(Netherlands)から入手できるDyneema HB26クロスプライ一方向性ポリエチレン繊維複合材などの1層または複数層の高強度ポリオレフィン繊維複合材を含有することもできる。
この複合材に利用される繊維は、ハイブリッド、例えばアラミドと炭素繊維、アラミドとガラス繊維、アラミドと炭素繊維とガラス繊維、炭素繊維とガラス繊維と伸び切り鎖ポリエチレンなどを含むことができる。繊維のハイブリッド化は、コストの節減だけでなく、多くの場合、装甲構造体の性能を向上させる。アラミド繊維および炭素繊維は、ガラス繊維よりもかなり軽いことが知られている。アラミドの比弾性率はガラスのほぼ2倍であり、一方、炭素繊維の典型的な高引張強さ銘柄は、複合材の堅さがガラス繊維の3倍を超える。しかしながらアラミド繊維は、炭素繊維またはガラス繊維のどちらよりも圧縮強さが低く、一方、炭素繊維はアラミドほど耐衝撃性でない。したがってこれら2種類の材料のハイブリッドは、(1)類似のガラス繊維強化プラスチックよりも軽く、(2)全体がアラミド繊維の複合材よりも弾性率、圧縮強さ、および曲げ強さが高く、かつ(3)全体が炭素繊維の複合材よりも耐衝撃性および破壊靱性が高い複合材をもたらす。
一実施形態では、可塑剤、界面活性剤、または湿潤助剤を水性の分散液およびエマルションに添加して撥水性アラミド布に対するディウェッティングを防止する。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、アルカノール6112(DuPont,Wilmington,DE)、Zonyl(登録商標)FSA(DuPont,Wilmington,DE)、1−デカノール、Surfynol(登録商標)440(Air Products,Co.,Allentown,PA)、Environgen 360(登録商標)(Air Products,Co)、Dynol(登録商標)607(Air Products,Co)、Aerosol OT−DG(Cytec,Co.)、Ethal EH−5(Ethox Co.)、Foryl 5999(Pulcra,Co)、Genapol X080(Clariant Co.)、および多くの他の界面活性剤を使用することができる。
高分子量(MW=6×106g/モル)ポリエチレンオキシド、セルロース、ゼラチン、および多くの他のポリマー、シリカ、およびクレーなどの増粘剤もまた、乾燥の間の撥水アラミド布上の塗膜の均一性を容易にするために分散液およびエマルション中で使用することもできる。他の市販の増粘剤には、Rohm and Haas,Co.から入手できるAcrysol ASE−75およびAcrysol RM−6000が挙げられる。これらの増粘剤は、当業界でよく知られているように界面活性剤と混合することができる。
下記に示す検討で使用した幾つかのKevlar(登録商標)布は、撥水フルオロカーボン処理を有した。ここで検討された布は、フッ素化アクリレートコポリマーまたはメタクリレートコポリマーで処理された。DuPontから入手したZonyl(登録商標)Dが例であり、これらの撥水フルオロカーボン処理Kevlar(登録商標)布はS751−Fとして販売されている。非処理非撥水性のKevlar(登録商標)布(S751−G)もまた、ここで使用される。すべての布は、JPS Composites,Co(Greenville SC)から得た。剥離試験は、20℃において剥離角90oまたは180oで行った。報告された値は、ASTM D 1876−08を含めた各方法で得た。
比較例3を除くすべての実施例および比較例については、層を積み重ねる前に水性樹脂塗料を布の片面に塗布し、それらをプレス加工して衝撃試験用の多層複合品にした。
12インチ幅の織布のストリップに、表1および2に示したポリマーの水性分散液またはエマルションをロッドコーティングした。固形物によっては厚い液体層をこれらの方法で堆積させ、次いで様々な条件下で乾燥する。これら実施例については、ここではベンチトップ上での20℃一晩を使用したが、他の事例では100℃〜150℃で数分間の乾燥オーブンを使用した。液体層の厚さは、様々なロッドサイズおよび塗料溶液の希釈レベルを選択することによって調整した。それにまた、これがKevlar(登録商標)布の質量の関数としての正確な固体塗膜質量分率を与えることになる。スロットダイ塗工、スプレイ塗工、ロール塗工、トランスファー塗工、グラビア塗工、浸漬塗工、および関連する方法を含めた多くの他の標準的な液体塗布法が適している。布の片面または両面に塗布することができる。
実施例1および比較例2〜5について述べる表1の場合、500psi(352,000kg/m2)および160℃で20分間プレス加工した面密度1.6psf(1127kg/m2)複合品に対する衝撃試験についてはトカレフ発射体を使用した。
実施例1は、エチレン−アクリル酸(E−AA)コポリマーの水性分散液であるMichem 4983(Michelman Co.,Ohio)の塗料からなる(Michem 4983は、20モル%のAAコモノマーを含有する)。乾燥後のMichem 4983樹脂の質量%は、Kevlar*S751−F布を基準にして13質量%であり、低い剥離強さを与えるのに十分な低さである(表1)。これは、金属イオンの中和なしに低融点、低結晶性の樹脂(Tm=72℃)である。
比較例2は、Michem 4983(Michelman Co.,Ohio)の塗料からなる。乾燥後のMichem 4983樹脂の質量%は、Kevlar*S751−F布を基準にして18質量%であり、これは高く、結果として高い剥離強さをもたらす。
比較例3は、これに先立つステップにおいて形成されたPVB−フェノール熱硬化性樹脂の硬いフィルムからなる。これらのフィルムをKevlar*S758布層の間に挿入し、160℃/500psiで15分間プレス加工して複合品にした。
比較例4は、Sancure 20025ポリウレタンエマルション(Lubrizol Co.)からなる。これは熱硬化可能な熱硬化性樹脂であり、丈夫なエラストマー性の低Tgフィルムを与える。
比較例5は、Permax 200ポリウレタンエマルション(Lubrizol Co.)からなる。これは熱硬化済み熱硬化性樹脂であり、丈夫なエラストマー性の低Tgフィルムを与える。
表2中の他の試験については17グレーンの破片を使用した。剥離試験は20℃で行った。
表1は、ここで検討された実施例および比較例についてのV50の結果を示す。低い剥離強さは、高いV50と相関関係がある。V50は、発射したうち50%の弾丸または破片が装甲設備を貫通する平均速度を、非貫通のその他の50%に対して特定する統計的尺度である。測定されるパラメータは、その角度が標的に対する発射体の傾斜角を意味するゼロ度でのV50である。
Figure 0005818371
表2の実施例および比較例については別の発射体を使用し、より厚い複合品について検討した。17グレーンの破片をシミュレートする発射体を、500psiでプレス加工した55〜64枚の布層を含有する複数個の2.1〜2.2ポンド/平方フィート(psf)の複合品に衝突させた。次いで比較を容易にするためにV50の結果を厳密に2.2psfに正規化し、表2にまとめた。実施例6は、Kevlar*S751−F布上で12質量%の乾燥塗膜質量パーセントを有するMichem 4983の塗料からなる。この樹脂のせいで、また複合品を160℃でプレス加工した後のフルオロ処理S751−F布との不十分な接着のせいで、そのプレス加工後の複合品には層の低い剥離強さが観察される(表2)。
実施例7は、Kevlar*S751−F布上で11質量%の乾燥塗膜質量パーセントを有するPermax 200ポリウレタンエマルション(Lubrizol Co.)の塗料からなる。この熱硬化性樹が126℃の低いプレス加工温度のせいで不完全硬化したために、またフルオロ処理S751−F布との不十分な接着のせいで、そのプレス加工後の複合品には層の低い剥離強さが観察される(表2)。
比較例8は、Kevlar*S751−G布上で13質量%の乾燥塗膜質量パーセントを有するMichem 4983の塗料からなる。この樹脂のせいで、また複合品を160℃でプレス加工した後の非撥水性S751−G布との良好な接着のせいで、そのプレス加工後の複合品には層の高い剥離強さが観察される(表2)。
比較例9は、Kevlar*S751−G布上で13質量%の乾燥塗膜質量パーセントを有するPermax 200の塗料からなる。この樹脂のせいで、また複合品を160℃でプレス加工した後の非撥水性S751−G布との良好な接着のせいで、そのプレス加工後の複合品には層の高い剥離強さが観察される(表2)。
実施例10は、S751−F上に塗布され、500psiでプレス加工して2.2psf複合品にされたエチレン−アクリル酸(E−AA)コポリマー(10モル%のAAコモノマー)のMichem 2960(Michelman Co.,Ohio)分散液を含む。2960中の対イオンはカリウムであり、これはこの樹脂をアイオノマーにした。この樹脂固形物は、布質量を基準にして9.7質量%であった。
プレス加工される複合品にS751−F布を組み込むことによって引き起こされる低い剥離強さが高いV50につながり、一方、S751−Gをこれら同じ樹脂と共に使用することによってもたらされる高い剥離強さが、低いV50につながることが、それぞれ表2から分かる。
Figure 0005818371
次に、本発明の態様を示す。
1. 2枚以上の繊維の布層と、前記布層の少なくとも幾枚かの間に配置されたポリマー層とを含み、500psiおよび160℃で20分間プレス加工後の前記布層と隣接したポリマー層との間の20℃で測定される剥離強さが1kg/cm未満であり、かつポリマー樹脂プラス布に対する前記樹脂の質量%が8%〜15%の間であり、かつ前記ポリマー層が、熱可塑性材料、熱可塑性材料のブレンド、熱硬化性材料、熱硬化性材料のブレンド、およびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、その場合に前記ポリマー層が熱可塑性材料および熱硬化性材料を含有しない、耐衝撃性複合品。
2. ポリマー樹脂プラス布に対する樹脂の前記質量%が、10%〜13%の間である、上記1に記載の複合品。
3. 前記布層が、少なくとも部分的に製織されている、上記1に記載の複合品。
4. 前記布層が、アラミド、UHMWPE、UHMWPP、ポリビニルアルコール、ポリアゾール、およびこれらの組合せまたはブレンドからなる群から選択されるポリマーを含む、上記1に記載の複合品。
5. 前記布が、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)を含む、上記3に記載の複合品。
6. 前記布層の少なくとも2枚の間に配置された酸エチレンコポリマーを含む、上記1に記載の複合品。
7. 前記エチレンコポリマーが、ナトリウム、カリウム、リチウム、銀、水銀、銅(I)、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、銅(II)、カドミウム、水銀、スズ、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、スカンジウム、鉄、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、タングステン、クロム、セリウム、鉄、およびこれらの組合せからなる群から選択されるイオンで中和される、上記6に記載の複合品。
8. 前記布が撥水塗工される、上記1に記載の複合品。
9. 前記布が、フッ素系材料で少なくとも部分的に仕上げ処理される、上記1に記載の複合品。
10. 前記フッ素系材料が、フッ素化アクリレートコポリマーおよびフッ素化メタクリレートコポリマーからなる群から選択される、上記9に記載の複合品。
11. 前記ポリマー層が、界面活性剤、可塑剤、およびこれらの混合物または組合せからなる群から選択される材料をさらに含む、上記1に記載の複合品。
12. 前記界面活性剤が1−デカノールである、上記11に記載の複合品。
13. 上記1に記載の前記複合品を含むパネル。
14. 上記1に記載の前記複合品を含むヘルメット。

Claims (3)

  1. 2枚以上の織られた繊維の布層と、前記布層の少なくとも幾枚かの間に配置されたポリマー層とを含み、ポリマー樹脂プラス布に対する前記樹脂の質量%が8%〜15%の間であり、かつ前記ポリマー層が、酸-エチレンコポリマーを含み、その場合に前記ポリマー層が熱可塑性材料および熱硬化性材料を含有せず布がフッ素化材料で少なくとも部分的にコートされている、耐衝撃性複合品。
  2. 請求項1に記載の前記複合品を含むパネル。
  3. 請求項1に記載の前記複合品を含むヘルメット。
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