JP5813804B2 - 遊技用装置及び遊技用システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技者に有利な特定遊技状態が発生するパチスロ、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を、当該遊技機に対応して設けられた遊技用装置で表示するための遊技用システム及び遊技用装置に関する。
遊技機において遊技者に有利な特定遊技状態が所定間隔(例えば、50ゲーム)以内に連続して発生していると認識した時には、特定遊技状態の連続発生回数(以下、「連荘数」ともいう)として集計し、その連荘数を、遊技機に対応して設けられた遊技用装置に表示させる遊技用システムが特許文献1に開示されている。
この所定間隔は「連荘ゾーン」ともいわれ、この連荘ゾーンが終了したら遊技を終了する遊技者が多いため、連荘ゾーンは遊技の終了を判断するための重要な目安となっている。
特開2005−34388号公報
最近の遊技機は、遊技性のバリエーションが増えてきていて、一回の特定遊技状態での出球が多様化しており、一回の特定遊技状態における遊技媒体の獲得数にばらつきがある。また、特定遊技状態終了後の通常遊技状態では小役の入賞にもばらつきがあるため、このような遊技機において、所定ゲーム数で終了するような連荘ゾーンを適用した場合、連荘ゾーン終了まで遊技を続けると、連荘ゾーン終了毎に遊技者が所持する遊技媒体数にばらつきが生じてしまうという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、連荘ゾーン終了を目安に遊技を行っても、連荘ゾーン終了時における遊技者が所持する遊技媒体数を一定数にすることが期待でき、連荘ゾーン終了毎に遊技者が所持する遊技媒体数にばらつきが生じてしまうことを防止できる遊技用装置及び遊技システムを提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) 単位遊技ごとに複数の図柄の変動表示及び停止表示を行う可変表示手段と、前記単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号を出力する投入遊技媒体数信号出力手段と、前記可変表示手段により停止表示された複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号を出力する払出遊技媒体数信号出力手段と、所定の特定遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる制御を行う特定遊技状態移行制御手段と、前記特定遊技状態への移行を示す特定遊技状態移行信号を出力する特定遊技状態移行信号出力手段と、を備えた遊技機について、当該遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を表示するための遊技用装置であって、
前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を含む前記遊技関連情報を表示する表示手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から出力される前記特定遊技状態移行信号が入力される特定遊技状態移行信号入力手段と、
前記投入遊技媒体数信号出力手段から出力される前記投入遊技媒体数信号が入力される投入遊技媒体数信号入力手段と、
前記払出遊技媒体数信号出力手段から出力される前記払出遊技媒体数信号が入力される払出遊技媒体数信号入力手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された後において、前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記遊技機における遊技媒体の差数を計数可能な差数計数手段と、
前記差数計数手段によって計数された差数の最大値である最大差数を特定可能な最大差数特定手段と、
前記差数計数手段によって計数される差数が、前記最大差数特定手段によって特定された最大差数から所定数減少したか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって肯定の判定がなされたことに基づいて、前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定する第2判定手段と、
を備え
前記表示手段は、
前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された場合、表示の状態を特定状態とし、
前記第2判定手段により前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定された場合に、前記表示の状態を前記特定状態から特別状態に変更し、
前記表示の状態を前記特別状態にしているときに、前記差数計数手段によって計数された差数が特定数まで減少した場合、前記表示の状態を前記特別状態以外の表示の状態に変更することを特徴とする遊技用装置。
(1)の構成によれば、特別状態(連荘ゾーン)が開始してから遊技媒体の差数が所定数まで減少すると特別状態が終了するため、特別状態終了を目安に遊技を行っても、特別状態終了時毎に遊技者が所持する遊技媒体数にばらつきが生じてしまうことを防止できる。
さらに、本発明は、以下の構成を採用することができる。
(2) 単位遊技ごとに複数の図柄の変動表示及び停止表示を行う可変表示手段と、前記単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号を出力する投入遊技媒体数信号出力手段と、前記可変表示手段により停止表示された複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号を出力する払出遊技媒体数信号出力手段と、所定の特定遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる制御を行う特定遊技状態移行制御手段と、前記特定遊技状態への移行を示す特定遊技状態移行信号を出力する特定遊技状態移行信号出力手段と、を備えた遊技機と、前記遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を表示するための遊技用装置とを備えた遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を含む前記遊技関連情報を表示する表示手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から出力される前記特定遊技状態移行信号が入力される特定遊技状態移行信号入力手段と、
前記投入遊技媒体数信号出力手段から出力される前記投入遊技媒体数信号が入力される投入遊技媒体数信号入力手段と、
前記払出遊技媒体数信号出力手段から出力される前記払出遊技媒体数信号が入力される払出遊技媒体数信号入力手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された後において、前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記遊技機における遊技媒体の差数を計数可能な差数計数手段と、
前記差数計数手段によって計数された差数の最大値である最大差数を特定可能な最大差数特定手段と、
前記差数計数手段によって計数される差数が、前記最大差数特定手段によって特定された最大差数から所定数減少したか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって肯定の判定がなされたことに基づいて、前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定する第2判定手段と、
を備え
前記表示手段は、
前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された場合、表示の状態を特定状態とし、
前記第2判定手段により前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定された場合に、前記表示の状態を前記特定状態から特別状態に変更し、
前記表示の状態を前記特別状態にしているときに、前記差数計数手段によって計数された差数が特定数まで減少した場合、前記表示の状態を前記特別状態以外の表示の状態に変更することを特徴とする遊技用システム。
本発明によれば、連荘ゾーン終了を目安に遊技を行っても、連荘ゾーン終了時における遊技者が所持する遊技媒体数を一定数にすることが期待でき、連荘ゾーン終了毎に遊技者が所持する遊技媒体数にばらつきが生じてしまうことを防止できる。
遊技用システムのブロック図である。 遊技用システムを含む遊技情報統合システムの概要を示す機能フロー図である。 遊技用装置における表示状態の遷移の第1例を示す図である。 遊技用装置における表示状態の遷移の第2例を示す図である。 図4に示す第2例の詳細図である。 遊技用装置における表示状態の遷移の第3例を示す図である。 図6に示す第3例の詳細図である。 遊技用装置を模式的に示す正面図である。 (a)は、遊技用装置における電源投入処理を示すフローチャートであり、(b)は、遊技用装置におけるスイッチ操作時割込処理を示すフローチャートである。 遊技用装置における信号受信割込処理を示すフローチャートである。 遊技用装置における信号受信時処理を示すフローチャートである。 遊技用装置におけるメダル投入信号受信時処理を示すフローチャートである。 遊技用装置におけるRT(リプレイタイムの略)開始信号受信時処理を示すフローチャートである。 遊技用装置におけるメダル払出信号受信時処理を示すフローチャートである。 メダル投入信号受信時処理の第2実施形態に係わる例(前段)を示すフローチャートである。 メダル投入信号受信時処理の第2実施形態に係わる例(後段)を示すフローチャートである。 RT開始信号受信時処理の第2実施形態に係わる例を示すフローチャートである。 メダル払出信号受信時処理の第2実施形態に係わる例を示すフローチャートである。 GG(GOD GAMEの略)開始100G後5G間履歴記憶領域を示す図である。 履歴格納領域の構成を説明するための図である。 GG単発終了時のタイミングチャートである。 GG連荘時のタイミングチャートである。 イレギュラーなGG連荘時のタイミングチャートである。 (a)、(b)は、遊技機におけるART(アシストリプレイゲームの略)突入時の遊技用装置における表示画面を示す図である。 (a)、(b)は、遊技機におけるART中の遊技用装置における表示画面を示す図である。 (a)は、遊技用装置におけるスランプグラフの表示画面を示す図であり、(b)は、遊技用装置における獲得枚数の表示画面を示す図である。 (a)は、遊技用装置における週間データの表示画面を示す図であり、(b)は、遊技用装置における遊技機の機種情報の表示画面を示す図である。 (a)、(b)は、遊技用装置におけるドル箱表示を示す図である。 (a)、(b)は、遊技用装置における携帯サイトとの連動のための表示画面を示す図である。 (a)〜(c)は、携帯端末における表示画面を示す図である。 パチスロの外部構造を示す図である。 遊技状態の移行遷移を示す図である。 遊技状態の移行遷移を示す図である。 液晶表示装置の画面構成を示す図である。 主制御回路の構成を示す図である。 副制御回路の構成を示す図である。 内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図である。 図柄配置テーブル及び図柄コード表を示す図である。 内部当籤役決定テーブルを示す図である。 図柄組合せテーブルを示す図である。 図柄組合せテーブルを示す図である。 図柄組合せテーブルを示す図である。 図柄組合せテーブルを示す図である。 図柄組合せテーブルを示す図である。 (a)は、内部当籤役格納領域を示す図であり、(b)は、図柄コード格納領域を示す図であり、(c)は、表示役格納領域を示す図である。 (a)は、押下順序格納領域を示す図であり、(b)は、作動ストップボタン格納領域を示す図であり、(c)は、遊技状態フラグ格納領域を示す図である。 (a)は、引込優先順位データ格納領域を示す図であり、(b)は、優先順位テーブルを示す図であり、(c)は、回胴停止初期設定テーブルを示す図である。 引込優先順位テーブル選択テーブルを示す図である。 引込優先順位テーブルを示す図である。 (a)は、履歴表示パターンテーブルAを示す図であり、(b)は、履歴表示パターンテーブルBを示す図であり、(c)は、条件コードテーブルを示す図である。 入賞履歴検索テーブルを示す図である。 (a)は、入賞履歴用AT(ATはアシストタイムの略)抽籤テーブルを示す図であり、(b)は、入賞履歴用継継続率抽籤テーブルを示す図である。 ART開始ステージ抽籤テーブルを示す図である。 モードについての説明するための図である。 ART開始時サウンド抽籤テーブルを示す図である。 メインCPUが行う主な処理を示すメインフローチャートである。 メダル受付・スタートチェック処理を示すメインフローチャートである。 内部抽籤処理を示すフローチャートである。 ロック抽籤処理を示すフローチャートである。 リール停止初期設定処理を示すフローチャートである。 引込優先順位格納処理を示すフローチャートである。 引込優先順位テーブル選択処理を示すフローチャートである。 リール停止制御処理を示すフローチャートである。 図柄コード格納処理を示すフローチャートである。 優先引込制御処理を示すフローチャートである。 RT制御処理を示すフローチャートである。 ボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。 ボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。 ポート出力処理を示すフローチャートである。 メインCPUの制御による割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による電源投入時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるランプ制御タスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるサウンド制御タスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるマザータスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるメインタスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御による主基板通信タスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるコマンド解析処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるアニメタスクを示すフローチャートである。 サブCPUの制御による演出内容決定処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるATセット数上乗せ抽籤処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるモード処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるストック処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による演出抽籤処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるART中開始時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるART準備中開始時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による通常時開始時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるリール停止コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による表示コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるART中表示時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御によるART準備中表示時処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による入賞履歴処理を示すフローチャートである。 サブCPUの制御による履歴表示パターン更新処理を示すフローチャートである。
<<第1実施形態>>
図1は、遊技用システムのブロック図である。
遊技用システム100は、パチスロ1と、各台表示機900と、ホールコンピュータ400と、各台計数器300と、データサーバ500とを備える。
パチスロ1は、ホールコンピュータ400に接続され、ホールコンピュータ400に各種信号を送信する。パチスロ1は、詳細には、図31に示す構成を備えているが、図1では、説明の便宜上、主基板(主制御回路71)及び外部集中端子板(通信用I/F59)のみを示している。
主基板は、主基板における処理の結果等に応じて、出力ポート1〜7のいずれかから、対応する外部集中端子板の入力ポート1〜7に対して、各種信号を出力する。外部集中端子板は、受信した信号に対応する出力ポート1〜6、8から、受信した信号に対応する信号を出力する。
パチスロ1では、後述する図32及び図69に示すように、RT3移行リプの表示役が成立した場合(図32(D))、主基板は、出力ポート5から、外部集中端子板の入力ポート5に対して、RT3信号を出力し、外部集中端子板は、出力ポート3から、RT3信号を出力する。また、パチスロ1では、RT4移行リプの表示役が成立した場合(図32(E))、主基板は、出力ポート4から、外部集中端子板の入力ポート4に対して、RT4信号を出力し、外部集中端子板は、出力ポート4から、RT4信号を出力する。外部集中端子板から出力されたRT3信号又はRT4信号は、ホールコンピュータ400を介して、各台表示機900に入力される。
RT4及びRT3(ART)は、遊技者に有利な特定遊技状態に相当する。
RT4移行リプ又はRT3移行リプの表示役の成立は、特定遊技状態移行条件に相当する。
RT4信号及びRT3信号(RT開始信号)は、特定遊技状態移行信号に相当する。
RT4信号又はRT3信号を出力するとき、主基板(主制御回路71)及び外部集中端子板(通信用I/F59)は、特定遊技状態移行信号出力手段として機能する。
なお、RT4及びRT3については、後述する。
パチスロ1では、スタートスイッチ6Sがオンされた場合(図69のステップS243)、主基板は、出力ポート6から、外部集中端子板の入力ポート6に対して、メダル投入信号を出力し、外部集中端子板は、出力ポート1から、メダル投入信号を出力する。外部集中端子板から出力されたメダル投入信号は、ホールコンピュータ400を介して、各台表示機900に入力される。
メダル投入信号は、単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号に相当する。
メダル投入信号を出力するとき、主基板(主制御回路71)及び外部集中端子板(通信用I/F59)は、投入遊技媒体数信号出力手段として機能する。
パチスロ1では、単位遊技の結果、メダルの払出しがある場合(図69のステップS245)、主基板は、出力ポート7から、外部集中端子板の入力ポート7に対して、メダル払出信号を出力し、外部集中端子板は、出力ポート2から、メダル払出信号を出力する。外部集中端子板から出力されたメダル払出信号は、ホールコンピュータ400を介して、各台表示機900に入力される。
メダル払出信号は、複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号に相当する。
メダル払出信号を出力するとき、主基板(主制御回路71)及び外部集中端子板(通信用I/F59)は、払出遊技媒体数信号出力手段として機能する。
このように、本実施形態では、パチスロ1から、ホールコンピュータ400を介して、各台表示機900に対して、遊技に関し、メダル投入信号、メダル払出信号、RT開始信号(RT3信号及びRT4信号)を出力する。これにより、パチスロ1から、各台表示機900に対して、投入遊技媒体数、払出遊技媒体数、ART(特定遊技状態)開始が通知される。但し、ARTの終了は通知されない。ARTとは、目押不要で押し順ナビゲーション(以下、ナビという)に従ってゲームを行えば、目押が苦手な遊技者であってもART期間中にメダルの純増が期待できる状態のことである。そして、本発明は、このようなARTの遊技状態のように、一旦、その遊技状態に入ればメダルが増える状態が続き、その遊技状態が終了するとメダルが減る状態になるような特定遊技状態を有する遊技機に適用するとより好適である。また、本発明のような遊技用装置が必要な理由は、外部集中端子板に設けられた信号を外部へ出力するためのピンが限られた数しかないという環境が前提になっているとも言える。また、前述したように特定遊技状態であるART終了を遊技機自体が報知しないことも、本発明のような遊技用表示装置が必要となる理由と言える。そして、正確に、特定遊技状態が連荘していることを把握して前記遊技用装置の表示機で表示するためには、外部集中端子から外部に出力される信号の種類に制限があることから、どの信号をモニタリングし、このモニタリングしたデータと対比すべきデータを何にするか、また、連荘ゾーンをどのような閾値で判定するかがも重要な要素となる。
本実施形態の各台表示機900は、パチスロ1からARTの終了に係る信号が出力されない状況において、パチスロ1から出力されるメダル投入信号、メダル払出信号及びRT開始信号に基づいて、ARTの連荘ゾーンや連荘数を、パチスロ1の表示とのズレが極力生じないように表示する。
各台計数器300は、図2に示すように、パチスロ1ごとに設けられ、ホールコンピュータ400に計数信号及び貸出信号を出力する。ホールコンピュータ400に出力された計数信号及び貸出信号は、各台表示機900に入力される。
各台表示機900は、パチスロ1ごとに設けられ、ホールコンピュータ400との間で通信を行う。
各台表示機900は、制御部920を備える。制御部920は、CPU、RAM、ROM等を備えている。RAMは、後述する画面変更フラグ、表示データ、履歴記憶領域等を備える。また、制御部920には、タッチパネル924、呼び出しボタン902、「進む」ボタン903、「決定」ボタン904、「戻る」ボタン905、「過去」ボタン906、「履歴」ボタン907及び「グラフ切替」ボタン908が接続されている。
制御部920には、ディスプレイ910、ランプ901、台番号表示部909及び通信用I/F930が接続されている。
「進む」ボタン903は、「決定」ボタン904及び「戻る」ボタン905は、表示データの選択及び決定のためのボタンである。
「過去」ボタン906は、週間データを表示するためのボタンである。
「履歴」ボタン907は、本日の履歴を表示するためのボタンである。
「グラフ切替」ボタン908は、スランプグラフの表示の切り替えの指示のためのボタンである。
また、制御部920には、ランプ901、ディスプレイ910、台番号表示部909が接続されている。ディスプレイ910は、表示手段に相当し、遊技関連情報を表示する。
なお、図示しないが、制御部920は、駆動制御部及びステッピングモータが接続されている。また、駆動制御部に起立位置・傾斜位置センサが接続されており、駆動制御部によって、各台表示機900が所定の角度範囲で駆動される。
ホールコンピュータ400は、パチスロ1及び各台計数器300の各々から各種信号を受信し、各台表示機900との間で通信を行う。また、ホールコンピュータ400は、通信用I/F401を介して、データサーバ500と通信可能である。データサーバ500は、例えば、遊技場(所謂パチンコホール)の外部に設置されており、データサーバ500から、更新プログラムが、各台表示機900にダウンロードされる。
本実施形態では、パチスロ1から、ホールコンピュータ400を介して、各台表示機300に信号が入力される場合について説明するが、本発明は、この例に限定されず、例えば、パチスロから、ホールコンピュータ400を介さずに、各台表示機300に対して信号が入力されることとしてもよい。
図2は、遊技用システムを含む遊技情報統合システムの概要を示す機能フロー図である。
遊技情報統合システムは、遊技機1(パチスロ、パチンコ等)と、各台計数器300と、各台表示機900とを備える。また、遊技情報統合システムは、従業員管理サーバと、ICカードサーバと、ホールコンサーバと、会員管理サーバと、POSサーバと、ナンバーランプディスプレイサーバとを備えており、遊技機ユニットは、各サーバに対して信号(データ)の送信を行う。また、各サーバは、互いに通信可能である。
すなわち、本発明の遊技用システムは、遊技情報統合システムの一部を構成している。
遊技機1は、図示しないが、一対ごとに遊技機1が背中合わせに配置されるとともに、これら複数対の遊技機1が横並びに配置されることにより、遊技島(所謂島)を構成している。図2では、説明の便宜上、各台表示機900と各遊技機1とを別々に記載しているが、各台表示機900は、各遊技機1の近傍(例えば、上方)に配置される。各台表示機900の表示内容については、後述する。
従業員管理サーバは、従業員管理者を管理するサーバであり、従業員管理者が所有する携帯端末機と無線による通信が可能である。
ICカードサーバは、使用金額に関するデータと、売上額に関するデータとを、受信時間データと遊技者識別情報と遊技機ユニット識別情報とに対応付けて記憶する。
ホールコンサーバは、投入遊技媒体数を示すデータ、払出遊技媒体数を示すデータ、特定遊技状態の回数を示すデータ及び単位遊技回数を示すデータを、受信時間データと遊技者識別情報と遊技機の識別情報とに対応付けて記憶する。また、ホールコンサーバは、遊技時間を示すデータを、遊技者識別情報と遊技機の識別情報と対応付けて記憶する。
会員管理サーバは、各遊技者の会員名、地域、性別、年齢、職業等の遊技者に関するデータを、遊技者識別情報に対応付けて記憶する。また、会員管理サーバでは、遊技者の識別情報ごとに客層データが記憶されている。客層としては、例えば、固定客(マニア)、流動客(回遊客)、初心者(ビギナー)等が設定されている。固定客を示す客層データが対応付けられた遊技者識別情報及び遊技者データは、他の客層データが対応付けられた遊技者識別情報及び遊技者データと区分されて記憶されている。
POSサーバは、会員管理サーバと通信可能に接続され、景品数に関するデータを遊技者識別情報に対応付けて記憶する。
ナンバーランプディスプレイサーバは、ナンバーランプディスプレイとして機能する各台表示機に対する表示制御を行う。
遊技情報統合システムでは、これらのサーバのデータに基づいて、図2に示すように、稼動分析処理及び最適営業戦略判定処理が行われる。本実施形態の遊技用システムは、この遊技情報統合システムを構成する。
図2では、これらのサーバを別個に記載しているが、本実施形態では、図1に示すホールコンピュータ400が、これらのサーバの機能を有する。
なお、本発明における遊技媒体は、例えば、遊技球、メダル、コイン、トークン等の有体物に限定されるものではない。遊技における価値単位を媒介するものであれば、有体物であっても、データ等の無体物であってもよい。例えば、ゲーミングマシン等の遊技機における所謂クレジットも、本発明における遊技媒体に該当する。
図3は、遊技用装置における表示状態の遷移の第1例を示す図である。
図中、上下方向は、パチスロ1における差枚数を示し、左右方向は、パチスロ1におけるゲーム数(単位遊技数)を示す。ここでは、ART開始時の差枚数を0枚、ゲーム数を0回としている。
第1例では、各台表示機900は、ART開始信号を受信すると、各台表示機900のディスプレイ910に、ART突入画像を表示し(図24(a)、(b))、その後、ART中画像を表示する(図25(a)、(b))。ARTでは、図示するように、通常、ゲーム数の増加に応じて差枚数が増加する。各台表示機900は、単位遊技ごとに、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、ART状態におけるゲーム数をカウントする。
ART突入画像又はART中画像を表示する状態が、特定状態に相当する。
次に、各台表示機900は、ART状態におけるゲーム数が所定数(100ゲーム)に到達した場合、パチスロ1においてARTが終了したと判断し、各台表示機900のディスプレイ910に、例えば、「チャレンジ!」という文字を含むチャレンジ中画像(図示せず)を表示する。
チャレンジ中画像を表示する状態が、特別状態に相当する。
本実施形態では、各台表示機900における表示の状態が特別状態であるときのパチスロ1の遊技状態を、一旦ART状態が終了して又次のART状態が連荘となる可能性がある連荘ゾーンとして見做している状態ともいう。ただし、本実施例ではART状態の連荘を例にとって説明したが、通常の遊技状態に比べて遊技者にとって有利となるような他の特別状態の連荘する連荘ゾーンに対して適用することもできる。(この特別状態は「連荘ゾーンと見做している状態」に相当するが、以下の説明では単に「見做し状態」として記述する)。すなわち、見做し状態は、各台示機900において設定されるパチスロ1の遊技状態を指しており、実際にパチスロ1においてARTが行われる状態ではない。従って、見做し状態において、パチスロ1の差枚数は、通常次第に減少していく。各台表示機900は、単位遊技ごとに、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、見做し状態における差枚数をカウントする。
各台表示機900においてチャレンジ中画像が表示されているとき、即ち見做し状態における差枚数が所定数(100枚)まで減少する前に、再度ART開始信号を受信すると、各台表示機900は、ディスプレイ910に、ART突入画像を表示し、その後、ART中画像を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、再度、特定状態に移行したことになる。ここでも、各台表示機900は、パチスロ1から単位遊技ごとにメダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、ART状態におけるゲーム数をカウントする。
次に、各台表示機900は、パチスロ1においてARTが終了したと判断すると、各台表示機900のディスプレイ910に、チャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、再度特別状態に移行したことになり、各台表示機900は、パチスロ1の遊技状態が見做し状態であることを示す表示を行う。パチスロ1自体には、見做し状態という状態は存在しないが、各台表示機がARTの連荘ゾーンにあるかどうかを判定し、連荘ゾーンであると判定された場合には、連荘ゾーンであることを表す画像(チャレンジ中画像)を表示する。
ここでも、各台表示機900は、パチスロ1から単位遊技ごとに、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、見做し状態における差枚数をカウントする。
上述したように、見做し状態において、パチスロ1の差枚数は、通常次第に減少していく。そして、見做し状態が開始されてからの差枚数が所定数(100枚)まで減少した場合、各台表示機900では、チャレンジ中画像の表示を終了し、チャレンジ中画像、ART突入画像及びART中画像以外の画像を表示する。具体的には、獲得枚数画像(図26(b))、週間データ画像(図27(a))、機種画像(図27(b))、ドル箱画像(図28(a)、(b))通常状態を示す通常画面等を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態から、特別状態以外の表示の状態(例えば、通常状態)に移行したことになる。
図3に示す第1例では、ART状態の開始後、100ゲームで、ART中画像の表示状態(特定状態)から、チャレンジ中画像の表示状態(特別状態)に移行する場合について説明したが、本発明は、この例に限定されず、ARTの落ち役(例えば、所謂落ちリプの成立、小役の取りこぼし等)の成立時にパチスロ1から出力される信号に基づいて、ARTの落ち役の成立を認識し、チャレンジ中画像に移行してもよい。
図4は、遊技用装置における表示状態の遷移の第2例を示す図である。図5は、図4に示す第2例の詳細図である。
第2例では、各台表示機900は、ART開始信号を受信すると、各台表示機900のディスプレイ910に、ART突入画像を表示し(図24(a)、(b))、その後、ART中画像を表示する(図25(a)、(b))。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特定状態に移行したことになる。
次に、各台表示機900は、ART状態におけるゲーム数が所定数(100ゲーム)に到達した場合、パチスロ1においてARTが終了したと判断し、各台表示機900のディスプレイ910に、例えば、「チャレンジ!」という文字を含むチャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態に移行したことになり、各台表示機900からみて、パチスロ1の遊技状態は、見做し状態に移行したことになる。各台表示機900は、単位遊技毎に、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、見做し状態における差枚数をカウントするとともに、見做し状態におけるゲーム数をカウントする。
各台表示機900においてチャレンジ中画像が表示されているとき、即ち見做し状態における差枚数が所定数(100枚)まで減少しておらず、且つ見做し状態におけるゲーム数が所定数(50G)に到達していないときに、再度ART開始信号を受信すると、各台表示機900は、ディスプレイ910に、ART突入画像を表示し、その後、ART中画像を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、再度、特定状態に移行したことになる。
次に、各台表示機900は、パチスロ1においてARTが終了したと判断すると、各台表示機900のディスプレイ910に、チャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、再度特別状態に移行したことになり、各台表示機900からみて、パチスロ1の遊技状態は見做し状態に移行したことになる。
このときの状態については、図5に示している。
図5において、時点(1)は、特別状態への移行時点を示している。ARTにおける獲得枚数は370枚であり、各台表示機900は、この時点を基準として、差枚数を計数する。つまり、時点(1)が、差数計数開始時点である。第2例では、差枚数が100枚減少した場合に、特別状態を終了させるので、ARTから継続計数した獲得枚数が370−100=270枚になった場合に、特別状態を終了させることになる。
上述したように、見做し状態において、パチスロ1の差枚数は、通常、次第に減少していく、本実施形態のパチスロ1は、所謂3枚掛けであり、1回の単位遊技に対して3つの遊技媒体が投入されるように構成されており、図5に示す例では、第4ゲームまでハズレが連続し、特別状態への移行時点からの差枚数は12枚となっている。第5ゲームで、15枚役(遊技媒体の払出数が15に設定された役)に入賞すると、差枚数が12枚増加する(時点(2))。このとき、ARTから継続計数される獲得枚数は370枚に戻ったことになり、差数計数開始時点からの差枚数は0枚となる。
更に、第6ゲームで、15枚役に入賞すると、差枚数が増加する(時点(3))。ここで、ARTから継続計数される獲得枚数は382枚に増加したことになり、差数計数開始時点からの差枚数は12枚に増加したことになる。このとき、本実施形態では、差数計数開始時点を第6ゲーム終了時に更新し、この時点からの差枚数を計数する。従って、ARTから継続計数した獲得枚数が382−100=282枚になった場合に、特別状態を終了させることになる。
更に、第7ゲームで、15枚役に入賞すると、差枚数が増加する(時点(4))。ここで、ARTから継続計数される獲得枚数は394枚に増加したことになり、更新後の差数計数開始時点からの差枚数は12枚に増加したことになる。そこで、差数計数開始時点を第7ゲーム終了時に再更新し、この時点からの差枚数を計数する。従って、ARTから継続計数した獲得枚数が394−100=294枚になった場合に、特別状態を終了させることになる。
次に、第8、第9ゲームで、ハズレとなって、差枚数が6枚減少し、第10ゲームで、15枚役に入賞すると、差枚数が増加する(時点(5))。ここで、ARTから継続計数される獲得枚数は400枚に増加したことになり、再更新後の差数計数開始時点からの差枚数は6枚に増加したことになる。そこで、差数計数開始時点を第10ゲーム終了時に回更新し、この時点からの差枚数を計数する。従って、ARTから継続計数した獲得枚数が400−100=300枚になった場合に、特別状態を終了させることになる。
ここで、説明を図4に戻す。
第2例では、見做し状態における差枚数が所定数まで減少したとき、又は見做し状態におけるゲーム数が所定数に到達したとき、各台表示機900における表示の状態が、特別状態から、特別状態以外の状態に移行するとともに、見做し状態が終了する。上述したように、差数計数開始時点よりも差枚数が増加したときには、差数計数開始時点が更新され、更新後の差数計数開始時点から差枚数が計数されるが、見做し状態におけるゲーム数の計数時点は更新されない。
従って、図4に示すように、図5の時点(5)から差枚数が所定数(100枚)減少していなくても、見做し状態におけるゲーム数が所定数(50ゲーム)に到達すると、各台表示機900では、チャレンジ中画像の表示し、別の画像を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態から、特別状態以外の表示の状態(例えば、通常状態)に移行したことになる。
図6は、遊技用装置における表示状態の遷移の第3例を示す図である。図7は、図6に示す第3例の詳細図である。
第3例では、各台表示機900は、ART開始信号を受信すると、各台表示機900のディスプレイ910に、ART突入画像を表示し(図24(a)、(b))、その後、ART中画像を表示する(図25(a)、(b))。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特定状態に移行したことになる。各台表示機900では、単位遊技ごとに、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、ART状態における差枚数をカウントする。ART状態では、通常、差枚数が増加するが、遊技の結果によっては、差枚数が減少する場合もある。GGでは、1ゲーム当り平均2.4枚のメダルが増加するスペックとなっている。
図6に示すように差枚数が215枚まで増加したときについて、図7に詳細に示している。
図7において、時点(1)は、差枚数が215枚まで増加した時点を示している。即ちARTにおける最高獲得枚数は215枚である。その後、第1ゲーム及び第2ゲームでハズレとなって、第3ゲームで15枚役に当選すると、ARTにおける最高獲得枚数は206枚となる(時点(2))。このとき、最高獲得枚数が更新される。
第4ゲームでハズレとなって、第5ゲームで15枚役に当選すると、ARTにおける最高獲得枚数は215枚となる(時点(3))。このとき、最高獲得枚数が更新される。
その後、第6〜第10ゲームで連続してハズレとなると、差枚数は200枚となり、差枚数が最高獲得枚数から15枚減少したことになる。
図6に説明を戻す。このように、第3例では、差枚数と最高獲得枚数との差が所定数(15枚)になったときに、各台表示機900は、パチスロ1においてARTが終了したと判断し、各台表示機900のディスプレイ910に、例えば、「チャレンジ!」という文字を含むチャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態に移行したことになり、各台表示機900からみて、パチスロ1の遊技状態は、見做し状態に移行したことになる。各台表示機900は、見做し状態においても、単位遊技毎に、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、見做し状態における差枚数をカウントする。
各台表示機900においてチャレンジ中画像が表示されているとき、即ち見做し状態における差枚数が所定数(100枚)まで減少する前に、再度ART開始信号を受信すると、各台表示機900は、ディスプレイ910に、ART突入画像を表示し、その後、ART中画像を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、再度、特定状態に移行したことになる。ここでも、各台表示機900は、パチスロ1から単位遊技ごとにメダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、ART状態における差枚数をカウントする。
図6に示すように、第1回のART状態から継続計数した差枚数が375枚まで増加してから、即ち最高獲得枚数が375枚になってから、差枚数が360枚になった場合、差枚数は、最高獲得枚数から15枚減少したことになるので、各台表示機900は、パチスロ1においてARTが終了したと判断し、各台表示機900は、パチスロ1においてARTが終了したと判断し、各台表示機900のディスプレイ910に、例えば、「チャレンジ!」という文字を含むチャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態に移行したことになり、各台表示機900からみて、パチスロ1の遊技状態は、見做し状態に移行したことになる。各台表示機900は、見做し状態においても、単位遊技毎に、パチスロ1から、メダル投入信号及びメダル払出信号を受信し、これにより、見做し状態における差枚数をカウントする。
各台表示機900においてチャレンジ中画像が表示されているとき、即ち見做し状態における差枚数が所定数(100枚)まで減少すると、各台表示機900では、チャレンジ中画像の表示し、別の画像を表示する。このとき、各台表示機900における表示の状態は、特別状態から、特別状態以外の表示の状態(例えば、通常状態)に移行したことになる。
本実施例では、前記見做し状態において、チャレンジ中の画像を表示するようにしたが、これに替えて通常画像(ARTに関する画像やチャレンジ中画像ではない画像)を表示しても良い。
また、前記見做し状態の開始を遊技機におけるARTのゲーム数にあわせて設定したが、全く異なるものとしても良い。
さらに、前記見做し状態の終了条件を見做し状態の開始時から差枚数が100枚減少することとしたが、この差枚数に限らず何枚でもよい。
図8は、遊技用装置を模式的に示す正面図である。
各台表示機900は、前面にディスプレイ910を有する本体筺体911を有しており、パチスロ1(図8において図示せず)の上方に位置するように設置されている。
ディスプレイ910の上方には、台番号を表示する台番号表示部909が設けられ、ディスプレイ910の周囲において、台番号表示部909の左右には、ランプ901が設けられている。
また、本体筺体911の前面下側には、複数のボタン902〜908が横並びに配置されている。具体的に、左側から順に、呼び出しボタン902、「進む」ボタン903、決定ボタン904、「戻る」ボタン905、「過去」ボタン906、「履歴」ボタン907及び「グラフ切替」ボタン908が設けられている。また、ディスプレイ910の前面には、タッチパネル924が設けられている。
各台表示機900の機能としては、データ表示機能及びナンバーランプ機能との2つに大別することができる。
データ表示機能としては、例えば、下記(A)〜(C)の機能を挙げることができる。
(A) ホールコンピュータ400から供給される数値データを制御部920のRAM等に記憶する機能、並びに、
(B) 複数のボタン902〜908若しくはタッチパネル924を介して入力された指示、又はホールコンピュータ400からの信号やデータ等の状況に応じて、表示方法又は態様を変化させて表示する機能。
ナンバーランプ機能としては、例えば、下記(D)〜(F)の機能を挙げることができる。
(D) パチスロ1のドア表示を行う機能、
(E) 呼び出しの表示、及びON/OFF情報をホールコンピュータ400に送信する機能、並びに、
(F) 当たりや継続を表示する機能。
各台表示機900は、パチスロ1の状況を、ホールコンピュータ400を介して取得し、ディスプレイ910への表示内容を変化させる。
待機中には、例えば、持ちメダルがある場合、ドル箱画像943を表示し、持ちメダルがない場合、その他の情報を表示する。
パチスロ1の前面ドアが開放されたときには、ディスプレイ910の表示が、ドア開放の表示に遷移し、前面ドアが閉塞したとき、遷移前の状態に戻る。
呼び出しボタン902が操作されたときには、ディスプレイ910の表示が、呼び出しの表示に遷移し、ボタンがオフされたときに、遷移前の状態に戻る。
当たり中には、ディスプレイ910の表示が、当たり中の表示に遷移し、当たり終了により、待機中の状態に戻る。
特定状態では、ディスプレイ910の表示が、ART突入画像となった後に、ART中画像となり、その後に、特別状態に移行する。
特別状態では、ディスプレイ910の表示が、チャレンジ中の表示に移行し、特別状態の終了により、待機中の状態に戻る。特別状態時に、ARTが開始された場合には、特定状態に移行する。
複数のボタン902〜908が操作され、本日の履歴又は週間データの表示の選択の指示が入力された際には、指定された情報を表示し、所定期間(例えば、20秒)指示の入力がない場合に、待機中の状態に戻る。
なお、各台表示機900の表示における持ちメダルの有無について、持ちメダルが所定数(例えば、400枚)以上であれば、持ちメダルがある状態に該当し、所定数未満であれば、持ちメダルがない状態に該当する。持ち球数が0の場合には、さらに別の画像が表示される。表示画像の具体例については、後述する。
[遊技用装置において実行されるプログラムフロー]
次に、図9〜図18を参照して、制御部920(CPU)により実行されるプログラムの内容について説明する。なお、以下のおいては、上述した第1例(図3)に示した場合について説明することとする。
図9(a)は、遊技用装置における電源投入処理を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、電源投入時の初期化処理を行う(ステップS1001)。この処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたがを判定し、判定結果に応じた初期化処理を行う。
次に、制御部920は、表示制御処理を行う(ステップS1002)。この処理では、例えば、BB回数、ART回数、ART連荘数、ART中獲得枚数、状態(ART/チャレンジ中(見做しゲーム)、通常中)等を表示し、更に、連荘数ランキング用のQRコードなどを表示する。表示内容は、例えば、後述する各ステップにおいて制御部のRAMにセットされる表示データによって決定される。
次に、制御部920は、音制御処理を行う(ステップS1003)。この処理では、例えば、音声案内、状態に応じたサウンド出力などを実行する。
次に、制御部920は、その他制御処理を行う(ステップS1004)。この処理では、例えば、ランプ点灯などの処理を行う。その後、処理をステップS1002に戻し、ステップS1002〜S1004の処理を実行する。
図9(b)は、遊技用装置におけるスイッチ操作時割込処理を示すフローチャートである。この処理は、複数のボタン902〜908又はタッチパネル924のいずれかが操作されたときに実行される割込処理である。
先ず、制御部920は、各種の操作スイッチ(ボタン902〜908、タッチパネル924等)に対応するデータをセットする(ステップS1011)。データとしては、例えば、表示内容、音声、ランプ等の出力に関するデータが挙げられる。ステップS1011の処理を実行した後、割込処理を終了する。
図10は、遊技用装置における信号受信割込処理を示すフローチャートである。この処理は、ホールコンピュータ400から信号を受信したとき、又はホールコンピュータ400を介して、パチスロ1、各台計数器300若しくはデータサーバ500から信号を受信したときに実行される割込処理である。
先ず、制御部920は、図11に示す信号受信時処理を実行する(ステップS1021)。その後、本割込処理を終了する。
図11は、遊技用装置における信号受信時処理を示すフローチャートである。
先ず、制御部920は、パチスロ1から、ホールコンピュータ400を介して、メダル投入信号を受信したか否かを判断する(ステップS1031)。メダル投入信号を受信したと判断した場合(ステップS1031:YES)、制御部920は、図12に示すメダル投入信号受信時処理を実行する(ステップS1032)。メダル投入信号は、メダルの投入枚数を示す。メダル投入信号受信時処理は、差枚数を管理するための処理である。その後、本サブルーチンを終了する。
メダル投入信号を受信していないと判断した場合(ステップS1031:NO)、制御部920は、RT開始信号を受信したか否かを判断する(ステップS1033)。RT開始信号は、RT3、又はRT3以外のRT4が開始されるときに送信される。RT開始信号を受信したと判断した場合(ステップS1033:YES)、制御部920は、RT開始信号受信時処理を実行する(ステップS1034)。その後、本サブルーチンを終了する。
RT開始信号を受信していないと判断した場合(ステップS1033:NO)、制御部920は、メダル払出信号を受信したか否かを判断する(ステップS1035)。メダル払出信号は、単位遊技でメダルの払出しがあるごとにパチスロ1から出力されるが、単位遊技でメダルの払出しがないときにはパチスロ1から出力されない。メダル払出信号を受信したと判断した場合(ステップS1035:YES)、メダル払出信号受信時処理を実行する(ステップS1036)。メダル払出信号受信時処理は、差枚数を管理するための処理である。その後、本サブルーチンを終了する。
メダル払出信号を受信していないと判断した場合(ステップS1035:NO)、その他信号受信時処理を実行する(ステップS1037)。その他信号受信時処理としては、例えば、エラー系、セキュリティ系、新たな遊技機データ、広告表示信号などを受けてデータをセットする処理が挙げられる。新たな遊技機データは、台入れ替え時などに入力されるデータである。また、各台計数器300から計数されたメダル数が送信された際には、その枚数を表示する。本実施形態では、図2に示すように、各台計数器300がサンド装置と別個に設けられているが、本発明は、この例に限定されない。例えば、各台計数器300の機能を備えたサンド装置が設けられ、サンド装置から計数されたメダル数が送信されることとしてもよい。その場合であっても、各台表示機900は、メダル枚数を表示することができる。このように、本発明では、サンド装置や各台計数器の形状及び設置位置は特に限定されない。ステップS1037の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
図12は、遊技用装置におけるメダル投入信号受信時処理を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、画面変更フラグがONであるか否かを判断する(ステップS1041)。本実施形態には、画面変更フラグ1〜3が設定されており、ステップS1041では、画面変更フラグ1〜3のいずれかがONされているか否かを判断する。
画面変更フラグがONではないと判断した場合(ステップS1041:NO)、処理をステップS1047に進める。
画面変更フラグがONであると判断した場合(ステップS1041:YES)、画面変更処理を行う(ステップS1042)。
ステップS1042において、画面変更フラグ1がONである場合、制御部920は、「チャレンジ!」という文字を含むチャレンジ中画像(図示せず)を表示する。このとき、制御部920は、ディスプレイ910における表示の状態を、特別状態に移行する制御を行う特別状態移行制御手段として機能する。
ステップS1042において、画面変更フラグ2がONである場合、制御部920は、ディスプレイ910におけるチャレンジ中画像の表示を終了し、他の画像を表示する。このとき、制御部920は、ディスプレイ910における表示の状態を、特別状態から、特別状態以外の表示の状態(例えば、通常状態)に移行する制御する特別状態終了制御手段として機能する。
ステップS1042において、画面変更フラグ3がONである場合、制御部920は、ディスプレイ910に、ART突入画像を表示し(図24(a)、(b))、その後、ART中画像を表示する(図25(a)、(b))。このとき、制御部920は、ディスプレイ910における表示の状態を、特定状態に移行する特定状態移行制御手段として機能する。
ステップS1042の処理の後、制御部920は、画面変更フラグ1がONであったか否かを判断する(ステップS1043)。画面変更フラグ1は、見做し状態への移行時にONにされるので、この処理では、見做し状態へ移行したか否かを判断している。画面変更フラグ1がONであったと判断した場合(ステップS1043:YES)、制御部920は、RAMに見做し中差枚数カウンタを99にセットする(ステップS1044)。見做し中差枚数カウンタは、見做し中(見做し状態中)における差枚数を計数するためのカウンタである。本発明では、見做し中差枚数カウンタに代えて、見做し中遊技回数カウンタをセットし、見做し中の遊技回数が所定数になったときに見做し状態(特別状態)を終了させることとしてもよい。
画面変更フラグ1がONでなかったと判断した場合(ステップS1043:NO)、制御部920は、画面変更フラグ2がONであったか否かを判断する(ステップS1045)。画面変更フラグ2がONであったと判断されるのは、見做し状態(特別状態)が終了するときである。画面変更フラグ2がONだったと判断した場合(ステップS1045:YES)、ボーナス中差枚数カウンタ及び見做し中差枚数カウンタをクリアする(ステップS1046)。これにより、見做し終了時にART中獲得枚数がクリアされることになる。
画面変更フラグがONではなかったと判断した場合(ステップS1041:NO)、ステップS1044の処理を実行した場合、画面変更フラグ2がONではなかったと判断した場合(ステップS1045:NO)、又はステップS1046の処理を実行した場合、制御部920は、総遊技回数を1加算して表示データをRAMにセットする(ステップS1047)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、総遊技回数を示す画像が表示される。
次に、制御部920は、総差枚数カウンタを3減算して表示データをRAMにセットする(ステップS1048)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、総差枚数を示す画像が表示される。なお、ステップS1048の処理は、必須ではなく、省略可能である。
次に、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態が、ボーナス中又は見做し中であるか否かを判断する(ステップS1049)。本実施形態において、ボーナス中とは、ART中をいい、見做し中とは、見做し状態をいう。また、本実施形態において、ボーナスは、ARTを指しているが、本発明は、この例に限定されず、例えば、BB、RB、CT等の遊技者に有利な状態を挙げることができる。
ディスプレイ910における表示状態がボーナス中又は見做し中であると判断した場合(ステップS1049:YES)、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であるか否かを判断する(ステップS1050)。
ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であると判断した場合、制御部920は、ボーナス中差枚数カウンタを3減算し(ステップS1051)、ボーナス中差枚数表示データをRAMにセットする(ステップS1052)。この表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、ボーナス中の差枚数を示す画像が表示される。ボーナス中差枚数は、ボーナス中のみ表示される。メダル払出信号がパチスロ1から入力された際には表示内容が変化する。次に、制御部920は、ボーナスゲーム数カウンタを1減算する(ステップS1053)。その後、制御部920は、ボーナスゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(ステップS1054)。ボーナスゲーム数カウンタが0ではないと判断した場合(ステップS1054:NO)、本サブルーチンを終了する。一方、ボーナスゲーム数カウンタが0であると判断した場合(ステップS1054:YES)、画面変更フラグ1をONし(ステップS1055)、本サブルーチンを終了する。画面変更フラグ1は、ディスプレイ910の表示状態を特定状態から特別状態に変更するためのフラグである。画面変更フラグ1がONされた単位遊技の次の単位遊技で表示状態が変更される。
ディスプレイ910の表示状態がボーナス中ではないと判断した場合(ステップS1050:YES)、制御部920は、ボーナス中差枚数カウンタ及び見做し中差枚数カウンタを3減算する(ステップS1056)。本実施形態において、見做し中には、ボーナス中差枚数及び見做し中差枚数をカウントするが、ボーナス中差枚数及び見做し中差枚数を表示しない。見做し中から再度ARTに移行した場合、これらの差枚数を表示する。本実施例では、「見做し状態中には、ボーナス中差枚数及び見做し中差枚数をカウントするが、ボーナス中差枚数及び見做し中差枚数を表示しない」構成を採用したが、これに替えて、ボーナス中差枚数及び見做し中差枚数を表示するように構成しても良い。
その後、見做し差枚数カウンタは0未満であるか否かを判断する(ステップS1057)。見做し差枚数カウンタが0未満であれば(ステップS1057:YES)、画面変更フラグ2をONにセットし(ステップS1058)、その後、本サブルーチンを終了する。画面変更フラグ2は、ディスプレイ910の表示状態を特別状態から特別状態以外の表示状態にするためのフラグである。画面変更フラグ2がONされた単位遊技でメダルの払出しがあり、一旦0未満になった差枚数が再び0を超えた場合、画面変更フラグ2はOFFされる。見做し差枚数カウンタが0未満ではない場合(ステップS1057:NO)、本サブルーチンを終了する。
図13は、遊技用装置におけるRT開始信号受信時処理を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態が見做し状態であるか否かを判断する(ステップS1061)。ディスプレイ910における表示状態が見做し状態であると判断した場合(ステップS1061:YES)、連荘数を1加算してRT開始表示データをセットする(ステップS1062)。セットされた表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910の表示画像に、所定の変化を生じさせ、RT開始を遊技者に対して報知する。
なお、表示データに基づいて、連荘数を含むART突入画像を表示してもよい。また、上述したように、画像変更フラグ3がONである場合、ディスプレイ910に、ART突入画像を表示し(図24(a)、(b))、その後、ART中画像を表示し(図25(a)、(b))、これにより、ディスプレイ910における表示の状態を、特定状態に移行することとしてもよい。前記ディスプレイに対して、RT開始を遊技者に報知する前記表示画像を表示するためのRT開始表示データに基づいてART突入画面を表示する場合、画像変更フラグ3は、ART中画像を表示させ、ディスプレイ910における表示の状態を、特定状態に移行させる役割を有し、RT開始表示データは、ディスプレイ910にART突入画像を表示させる役割を有することになる。
ディスプレイ910における表示状態が見做し状態ではないと判断した場合(ステップS1061:NO)、RT開始表示データをセットする(ステップS1063)。セットされた表示データは、図9のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910の表示画像に変化を生じさせ、RT開始を遊技者に対して報知する。次に、ボーナス中差枚数カウンタの値を3減算する(ステップS1064)。なお、RT移行役がリプレイでない機種の場合、ステップS1064の処理は、画面変更処理の後であってもよく、0をセットすることとしてもよい。
ステップS1062又はS1064の処理を実行した場合、制御部920は、ボーナスゲーム数カウンタに100をセットする(ステップS1065)。ボーナスゲーム数カウンタは、次の単位遊技から順次減算される。次に、制御部920は、画面変更フラグ3をONにセットし(ステップS1066)、本サブルーチンを終了する。画面変更フラグ3は、ディスプレイ910における表示状態を通常状態又は特別状態から特定状態に移行するためのフラグである。
図14は、遊技用装置におけるメダル払出信号受信時処理を示すフローチャートである。
次に、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態が見做し中であるか否かを判断する(ステップS1071)。
ディスプレイ910の表示状態が見做し中であると判断した場合(ステップS1071:YES)、メダル投入信号が示す払出し枚数を、ボーナス中差枚数カウンタ及び見做し中差枚数カウンタに加算する(ステップS1072)。実際には、1回の信号で、メダル1枚の払出しがあると認識されるが、本フローチャートでは、メダル払出数に応じた回数の信号を、一連の払出として、即ちメダルの払出数を示すメダル払出信号として処理する。
次に、制御部920は、画面変更フラグ2がONであるか否かを判断する(ステップS1073)。直前のメダル投入信号を受信したことにより差枚数がマイナスになっていたら、画面変更フラグ2がONとなっている。画面変更フラグ2がONであると判断した場合(ステップS1073:YES)、見做し中差枚数カウンタは0以上であるか否かを判断する(ステップS1074)。
今回の単位遊技において払出数が0以上になっている場合、見做し中差枚数カウンタが0以上になっている。差枚数カウンタが−3であるときに2枚役に入賞した場合には、見做し中差枚数カウンタは0未満である。見做し中差枚数カウンタが0以上であると判断した場合(ステップS1074:YES)、画面変更フラグ2をOFFにする(ステップS1075)。見做し中差枚数カウンタが0以上ではないと判断した場合(ステップS1074:NO)、又はステップS1075の処理を実行した場合、処理をステップS1080に進める。
画面変更フラグ2がONでなかった場合(ステップS1073:NO)、制御部920は、見做し中差枚数カウンタが100以上であるか否かを判断する(ステップS1076)。見做し中差枚数カウンタが100以上であると判断した場合(ステップS1076:YES)、見做し中差枚数カウンタに99をセットする(ステップS1077)。このように、最大獲得枚数が更新されるごとに、差数計数開始時点が更新される。このとき、制御部920は、差数計数手段により計数された差数が差数計数開始時点における値よりも増加した場合に、差数計数開始時点を更新する差数計数開始時点更新手段として機能する。
見做し中差枚数カウンタが100以上ではないと判断した場合(ステップS1076:NO)、又はステップS1077の処理を終了した場合、処理をステップS1080に進める。
ディスプレイ910の表示状態が見做し中ではないと判断した場合(ステップS1071:NO)、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であるか否かを判断する(ステップS1078)。ディスプレイ910における表示状態がボーナス中ではないと判断した場合(ステップS1078:YES)、払出枚数を、ボーナス中差枚数カウンタに加算して表示データをセットする(ステップS1079)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、払出枚数が表示される。ディスプレイ910における表示状態がボーナス中ではないと判断した場合(ステップS1078:NO)、又はステップS1079の処理を実行した場合、処理をステップS1080に進める。
次に、制御部920は、総差枚数カウンタに加算して、表示データをセットする(ステップS1080)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、総差枚数が表示される。なお、ステップS1080の処理は、必須ではなく、省略可能である。その後、本サブルーチンを終了する。
<<第2実施形態>>
上述した図9〜図14では、第1実施形態として、差枚数が所定数まで減少した際に特別状態が終了する場合について説明した。次に、第2実施形態について説明する。
<背景技術>
遊技機で特定の図柄が成立したことに基づき所定ゲーム数のRTに移行すると、2秒間だけ遊技用装置にART突入を示す信号(以下、RT信号ともいう)を送信する。そして、遊技用装置が当該信号を受信したことに基づいて、RTに突入した回数を計数し、当該計数結果を表示するものが特許文献2(特開2010−172388)に開示されている。
また、従来の遊技機(例えば、スロットマシン)の技術として、特定の図柄が成立したことに基づきゲーム数が無限の無限RTに突入し、当該無限RTにおいて、所定ゲーム数の遊技が実行される毎に、表示部においてRT突入回数を加算表示するものがある。
<発明が解決しようとする課題>
このような従来の技術に特許文献2を適用した場合、遊技用装置がRT信号を受信するのは、無限RT突入時の1回だけであるため、遊技用装置のRT突入回数の表示は、遊技機において無限RTが終了して、再度、RT信号を受信するまでの「1回」である。
しかしながら、遊技機の表示部では無限RT突入してから所定ゲーム数遊技が実行される毎に、RT突入回数が加算表示されるため、遊技用装置と遊技機の表示部とでRT突入回数が異なってしまうという問題点があった。
第2実施形態は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、RT信号を突入時にのみ受信する遊技用装置であっても、遊技用装置と遊技機の表示部とで、RT突入回数が異なることを防止する遊技用装置を提供することを目的とする。
第2実施形態は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(A) 遊技者に有利な特定遊技状態が発生する遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を表示するための遊技用装置であって、
前記遊技機は、
単位遊技ごとに複数の図柄の変動表示及び停止表示を行う可変表示手段と、
前記単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号を前記遊技用装置に対して出力する投入遊技媒体数信号出力手段と、
前記可変表示手段により停止表示された複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号を前記遊技用装置に対して出力する払出遊技媒体数信号出力手段と、
所定の特定遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を前記特定遊技状態に移行させる制御を行う特定遊技状態移行制御手段と、
前記特定遊技状態への移行が行われることを示す特定遊技状態移行信号を前記遊技用装置に対して出力する特定遊技状態移行信号出力手段と
を備えており、
前記遊技用装置は、
前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を含む前記遊技関連情報を表示する表示手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から出力される前記特定遊技状態移行信号が入力される特定遊技状態移行信号入力手段と、
前記特定遊技状態移行信号出力手段から前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された場合に、前記表示手段における表示の状態を、前記遊技機の前記特定遊技状態に対応する特定状態に移行する制御を行う特定状態移行制御手段と、
前記特定状態移行手段により、前記特定状態に移行された回数を計数する特定状態移行回数計数手段と、
前記投入遊技媒体数信号出力手段から出力される前記投入遊技媒体数信号が入力される投入遊技媒体数信号入力手段と、
前記払出遊技媒体数信号出力手段から出力される前記払出遊技媒体数信号が入力される払出遊技媒体数信号入力手段と、
前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号及び/又は前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記特定状態への移行後の遊技回数を計数する遊技回数計数手段と、
所定の特定状態終了条件が成立する前に、前記遊技回数計数手段により計数された遊技回数が所定数(例えば、100ゲーム+50ゲーム=150ゲーム)に到達した場合に、前記特定状態に移行した回数を加算する特定状態移行回数加算手段と
を備える。
なお、前記特定状態移行回数加算手段において、所定数に到達し、特定遊技状態に対応する特定状態に移行した回数を加算する場合、連続した際に前記回数を所定数(例えば、1または別の数値)加算するように構成しても良い。
(A)の遊技用装置では、RT信号を受信してから所定ゲーム数カウントする毎にRT突入回数を加算するため、RT信号を遊技機の表示部におけるRT突入回数分だけ受信しなくても、遊技用装置と遊技機の表示部のRT突入回数とで、RT突入回数が異ならないようにすることが可能となる。
(B) (A)の遊技用装置であって、
前記遊技用装置は、更に、
前記特定状態への移行後の遊技回数が、前記所定数より少ない基準数(例えば、100ゲーム)に到達した後、前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号及び/又は前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記遊技機における単位遊技毎の払出の有無を示す履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記遊技履歴記憶手段に記憶された履歴情報に基づいて、連続する規定回数の遊技(例えば、5ゲーム)のうち、払出の無い遊技(ハズレ)が特定数(例えば、3ゲーム)含まれた場合に、前記特定状態終了条件が成立したと判断する特定状態終了条件判定手段と
を備える。
図15は、第2実施形態に係るメダル投入信号受信時処理(前段)を示すフローチャートである。図16は、第2実施形態に係るメダル投入信号受信時処理(後段)を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、前回のメダル投入信号受信後、メダル払出信号を受信したか否かを判断する(ステップS1091)。
パチスロ1は、単位遊技毎に、投入遊技媒体数に応じた回数のメダル投入信号を出力するが、ここでいう前回のメダル投入信号とは、1回の単位遊技内における前回のメダル投入信号を指しておらず、前回の単位遊技におけるメダル投入信号を指している。また、本実施形態では、所謂3枚賭けのパチスロが用いられ、単位遊技ごとの遊技媒体の投入数が定められているが、本発明は、この例に限定されず、単位遊技ごとの遊技媒体の投入数が遊技者によって選択されることとしてもよい。この場合、例えば、メダル投入信号を受信してから所定時間が経過した際に前回のメダル投入信号であると認識することができる。
前回のメダル投入信号受信後、メダル払出信号を受信した場合、その単位遊技では払出しを伴う役に入賞している。なお、リプレイに入賞した単位遊技では、投入遊技媒体数と同数の払出遊技媒体数(例えば、3枚)を示すメダル払出信号がパチスロ1から出力されるので、リプレイも、払出しを伴う役に相当する。
一方、前回のメダル投入信号受信後、メダル払出信号を受信していない場合、その単位遊技はハズレであったことになる。言い換えると、ステップS1091では、単位遊技において払出役に入賞したか否かを判断していることになる。
前回のメダル投入信号受信後、メダル払出信号を受信したと判断した場合(ステップS1091:YES)、処理をステップS1104に進める。一方、前回のメダル投入信号受信後、メダル払出信号を受信していないと判断した場合(ステップS1091:NO)、前回の単位遊技における払出し枚数を0にセットする(ステップS1092)。ステップS1092において、ハズレ数を計数する。
その後、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であり且つボーナスゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(ステップS1093)。ここでは、5回の遊技のうち、ハズレが3回生じるか否かを待っている状態であるか否かを判断している。即ちハズレ待ちゲーム数カウンタがセットされている状態、又は後述する画面変更フラグ4を経由してハズレ待ちゲーム数カウンタがセットされていない状態である。
表示状態がボーナス中ではない、又はボーナスカウンタ数が0ではないと判断した場合(ステップS1093:NO)、処理をステップS1104に進める。一方、表示状態がボーナス中であり且つボーナスカウンタ数が0であると判断した場合(ステップS1093:YES)、履歴格納領域の対応ゲーム数にハズレデータをセットする(ステップS1094)。履歴格納領域については、後述する。
ステップS1093の後、いずれかの履歴格納領域にハズレデータが3以上あるか否かを判断する(ステップS1095)。いずれかの履歴格納領域にハズレデータが3以上あると判断した場合(ステップS1095:YES)、制御部920は、画面変更フラグ1をセットし(ステップS1096)、履歴格納領域を全てクリアし(ステップS1097)、ハズレ待ちゲーム数カウンタをクリアし(ステップS1098)、見做し中ゲーム数カウンタに50をセットする(ステップS1099)。画面変更フラグ1は、特定状態から特別状態へ移行させるためのフラグである。
いずれかの履歴格納領域にハズレデータが3以上ではないと判断した場合(ステップS1095:NO)、制御部920は、履歴格納領域のうち、5ゲーム計数した領域をクリアする(ステップS1100)。次に、ハズレ待ちゲーム数カウンタを1減算する(ステップS1101)。次に、ハズレ待ちゲーム数カウンタが0になったか否かを判断する(ステップS1102)。即ち、ステップS1102では、見做し状態の50ゲームのなかで、5ゲームにおいて3回ハズレが生じていないかが判断される。本実施形態では、ハズレ待ちゲーム数カウンタの初期値は50である。ハズレ待ちゲーム数カウンタは、単位遊技毎に減算される。ハズレ待ちゲーム数カウンタが0になったと判断した場合(ステップS1102:NO)、画面変更フラグ4をONにセットする(ステップS1103)。ステップS1103の処理は、ARTの連荘数を1増加させる処理である。本実施形態では、画面変更フラグにより、ARTの連荘数を1増加させる表示を行うこととしたが、表示データをRAMにセットすることにより、ARTの連荘数を1増加させる表示を行うこととしてもよい。なお、本実施形態では、画面変更フラグ4をセットしても、ボーナスゲーム数カウンタに100をセットしない。この場合、表示画面は、ボーナス中であり、ハズレ待ちゲーム数カウンタは0のままである。
ハズレ待ちゲーム数カウンタが0ではないと判断した場合(ステップS1102:YES)、又はステップS1103の処理を実行した場合、制御部920は、画面変更フラグ1〜4のいずれかがONであるか否かを判断する(ステップS1104)。画面変更フラグ1〜4のいずれかがONであると判断した場合(ステップS1104)、制御部920は、画面変更処理を行う(ステップS1105)。次に、画面変更フラグ1がONであったか否かを判断する(ステップS1106)。見做し状態(特別状態)への移行時に、画面変更フラグ1がONであったことになる。画面変更フラグ1がONであったと判断した場合(ステップS1106:YES)、見做し中ゲーム数カウンタに50をセットする(ステップS1107)。
画面変更フラグ1がONではなかったと判断した場合(ステップS1106:NO)、制御部920は、画面変更フラグ2がONであったか否かを判断する(ステップS1108)。画面変更フラグ2がONであったと判断した場合(ステップS1108:YES)、ボーナス中差枚数カウンタをクリアする(ステップS1109)。
画面変更フラグ1〜4がONではないと判断した場合(ステップS1104:NO)、ステップS1107の処理を実行した場合、画面変更フラグ2がONではないと判断した場合(ステップS1108:NO)、又はステップS1109の処理を実行した場合、制御部920は、総遊技回数に1加算して表示データをセットする(ステップS1110)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、総遊技回数を示す画像が表示される。ステップS1110の処理は、必須の処理ではなく、省略可能である。次に、制御部920は、総差枚数カウンタを3減算して表示データをセットする(ステップS1111)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、総差枚数を示す画像が表示される。
次に、制御部920は、ディスプレイ910の表示状態が、ボーナス中又は見做し中であるかを判断する(ステップS1112)。ボーナス中又は見做し中ではないと判断した場合(ステップS1112:NO)、本サブルーチンを終了する。
ボーナス中又は見做し中であると判断した場合(ステップS1112:YES)、制御部920は、ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であるか否かを判断する(ステップS1113)。
ディスプレイ910における表示状態がボーナス中であると判断した場合(ステップS1113:YES)、制御部920は、ボーナス中差枚数カウンタを3減算し(ステップS1114)、ボーナス中差枚数表示データをセットする(ステップS1115)。表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910には、ボーナス中の差枚数が表示される。次に、制御部920は、ボーナスゲーム数カウンタを1減算する(ステップS1116)。その後、制御部920は、ボーナスゲーム数カウンタが0になったか否かを判断する(ステップS1117)。なお、ステップS1103において画面変更フラグ4をONした場合には、その前の100ゲームを計数したときの単位遊技は終了しており、その後にボーナスゲーム数カウンタに値をセットしないので、ステップS1117では、ボーナスゲーム数カウンタが0になったと判断しない。この場合、ステップS1116の処理を省略することも可能である。
ボーナスゲーム数カウンタが0になっていないと判断した場合(ステップS1117:NO)、本サブルーチンを終了する。一方、ボーナスゲーム数カウンタが0になったと判断した場合(ステップS1117:YES)、ハズレ待ちゲーム数カウンタに50をセットし(ステップS1118)、本サブルーチンを終了する。このように、第2実施形態では、ボーナスゲーム数カウンタが0になっても、画面変更フラグを直ちにONせず、ハズレ待ちゲーム数カウンタを50にセットする。
ディスプレイ910の表示状態がボーナス中ではないと判断した場合(ステップS1113:NO)、制御部920は、ボーナス中差枚数カウンタを3減算する(ステップS1119)。見做し中には、差枚数をカウントするが、差枚数を表示しない。見做し中から連荘でARTに移行した場合には、更新した差枚数を表示する。次に、制御部920は、見做し中ゲーム数カウンタを1減算する(ステップS1120)。その後、制御部920は、見做し中ゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(ステップS1121)。見做しゲーム数カウンタが0ではないと判断した場合(ステップS1121:NO)、本サブルーチンを終了する。一方、見做しゲーム数カウンタが0であると判断した場合(ステップS1121:YES)、画面変更フラグ2をONにセットし(ステップS1122)、本サブルーチンを終了する。第2実施形態では、ゲーム数により、特別状態を終了するか否かを判断するので、第1実施形態とは異なり、画面変更フラグを一旦ONにしてからOFFにするようなことはしていない。
第2実施形態では、連続する規定回数の遊技(5ゲーム)のうち、払出の無い遊技(ハズレ)が特定数(3ゲーム)含まれた場合に、特定状態終了条件が成立する場合について説明したが、本発明は、この例に限定されない。例えば、連続する規定回数の遊技(5ゲーム)のうち、払出があった遊技が所定数含まれた場合に、特定状態終了条件が成立することとしてもよい。即ち、ハズレの回数で判断してもよく、入賞の回数で判断してもよいのである。
図17は、RT開始信号受信時処理の第2実施形態に係わる例を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、ディスプレイ910の表示状態が見做し中であるか否かを判断する(ステップS1131)。ディスプレイ910の表示状態が見做し中であると判断した場合(ステップS1131:YES)、連荘数を1加算してRT開始表示データをセットする(ステップS1132)。セットされた表示データは、図9(a)のステップS1002において参照され、その結果、ディスプレイ910では、表示画像に所定の変化が生じ、遊技者にRT開始が報知される。一方、ディスプレイ910の表示状態が見做し中ではないと判断した場合(ステップS1131:NO)、制御部920は、RT開始表示データをセットし(ステップS1133)、ボーナス中差枚数カウンタを3減算してセットする(ステップS1134)。なお、RT移行役がリプレイでない機種の場合、ステップS1134の処理は、画面変更処理の後であってもよく、0をセットすることとしてもよい。ステップS1132又はS1134の処理を実行した場合、ボーナスゲーム数カウンタに100をセットする(ステップS1135)。ボーナスゲーム数カウンタは、次の単位遊技から減算される。次に、制御部920は、画面変更フラグ3をONにセットし(ステップS1136)、その後、本サブルーチンを終了する。画面変更フラグ3は、ディスプレイ910における表示状態を通常状態又は特別状態から特定状態に移行するためのフラグである。
図18は、メダル払出信号受信時処理の第2実施形態に係わる例を示すフローチャートである。
初めに、制御部920は、ディスプレイ910の表示状態が見做し中であるか否かを判断する(ステップS1141)。ディスプレイ910の表示状態が見做し中であると判断した場合(ステップS1141:YES)、払出し枚数を、ボーナス中差枚数カウンタに加算する(ステップS1142)。
ディスプレイ910の表示状態が見做し中ではないと判断した場合(ステップS1141:NO)、制御部920は、ディスプレイ910の表示状態がボーナス中であるか否かを判断する(ステップS1143)。ディスプレイ910の表示状態がボーナス中であると判断した場合(ステップS1143:YES)、制御部920は、払出し枚数を、ボーナス中差枚数カウンタに加算して表示データをセットする(ステップS1144)。ステップS1142若しくはS1144の処理を実行した場合、又はディスプレイ910の表示状態がボーナス中であると判断した場合(ステップS1143:NO)、制御部920は、総差枚数カウンタに加算して、表示データをセットする(ステップS1145)。ステップS1145の処理は必須ではなく、省略が可能である。その後、本サブルーチンを終了する。
図19は、GG開始100G後5G間履歴記憶領域を示す図である。図20は、履歴格納領域の構成を説明するための図である。
本実施形態において、GGは、ARTである。履歴記憶領域は、制御部920のRAMに設定されている。履歴記憶領域は、遊技履歴記憶手段として機能する。
図19に示すように、履歴記憶領域は、データ1〜5からなり、データ1〜5の各々は、5ゲームの履歴を記憶する。図中、○は、入賞を示し、×は、ハズレを示す。
制御部920は、GG(ART)を開始してから100ゲーム後、履歴記憶領域に、ゲームの結果を記憶する。図19に示す例では、第101ゲームは、入賞であり、データ1に、入賞のデータを記憶する。次に、第102ゲームは、入賞であり、データ1、2に、入賞のデータを記憶する。このように、順に使用するデータを増加させる。第105ゲームの結果を記憶したとき、データ1の全ての領域が使用されたことになるので、データ1のゲーム結果をクリアし、第106ゲームでは、またデータ1からゲーム結果の記憶を行う。そして、図19に示す例では、第112ゲームにおいて、データ3に、3つのハズレデータが記憶される。5ゲーム中、3ゲームでハズレが生じたことになるので、ここで、特定状態終了条件が成立したことになる。
詳細に説明すると、図20に示すように、履歴記憶領域(履歴格納領域)は、5バイトの領域からなる。各バイトは、5ゲームの結果を記録する。具体的に、1バイトのうち、先頭の1ビットは、その1バイトが使用中であるか否かを示し、次の2ビットは、未使用であり、残りの5ビットは、5ゲームの結果を記憶する。
構成例1は、未使用の状態を示している。
構成例2は、第101ゲームがハズレであった場合を示している。
構成例3は、第105ゲームの時点で、第101、104ゲームがハズレであった場合を示している。
構成例4は、第107ゲームの時点で、第104、106、107がハズレであった場合を示している。構成例4では、第103〜107ゲームのうち、3ゲームでハズレとなっている。
図21〜図23を用いて、GG(ART)のタイミングチャートについて説明する。
図中、「メイン」は、後述するパチスロ1の主制御回路71であり、「サブ」は、パチスロ1の副制御回路72であり、「表示機」は、各台表示機900である。また、「メイン」に関し、「高リプ(高確率リプレイ状態の略)」は、ART状態(特定遊技状態)であり、「低リプ(低確率リプレイ状態の略)」は、ART状態以外の状態である。また、「サブ」に関し、「GG」は、ART状態であり、「一般」は、ART状態以外の状態である。更に、「表示機」に関し、「GG」は、ART(特定状態)であり、「見做し」は、見做し状態(特別状態)であり、「一般」は、それら以外の状態(通常状態)である。なお、本発明において、遊技機の遊技状態は、「メイン」(主制御回路71)における遊技状態をいう。
図21は、GG単発終了時のタイミングチャートである。
サブ(副制御回路72)において、GG(ART)に当籤すると、サブの遊技状態は、GGに移行する。次に、メイン(主制御回路71)において、RT3リプの表示役が成立すると、メイン(パチスロ1)の遊技状態は、高リプ(ART/特定遊技状態)に移行する。このとき、パチスロ1から各台表示機900にRT3信号(RT開始信号)が出力され、各台表示機900における表示状態は、一般状態(通常状態)から、GG(特定状態)に移行する。
メインにおいて、高リプに移行してから100ゲーム経過すると、サブのGG(ART)が終了する。これにより、ナビが終了するので、ARTの転落役(落ち役)が成立し易くなる。ARTの転落役が成立すると、メインの遊技状態が、高リプから低リプに移行する。しかし、各台表示機900では、5ゲームのうち3ゲームがハズレになったときに、GG(ART/特定状態)が終了するので、メインの遊技状態が高リプから低リプに移行しても、各台表示機900では、GG(ART/特定状態)は終了しない。
各台表示機900で、5ゲームのうち3ゲームがハズレになると、ディスプレイ910の表示状態は、GG(ART/特定状態)から、見做し状態(特別状態)に移行する。見做し状態に移行した後に50ゲーム経過すると、ディスプレイ910の表示状態は、見做し状態(特別状態)から、一般状態(通常状態)に移行する。
なお、本実施形態では、見做し状態と一般状態とでは表示状態が同一であるが、異なるようにしても良い。
図22は、GG連荘時のタイミングチャートである。
図中、「サブ」において、「CZ」は、チャンスゾーンである。
サブ(副制御回路72)において、GG(ART)に当籤すると、サブの遊技状態は、GGに移行する。次に、メイン(主制御回路71)において、RTリプの表示役が成立すると、メイン(パチスロ1)の遊技状態は、高リプ(ART/特定遊技状態)に移行する。このとき、パチスロ1から各台表示機900にRT開始信号が出力され、各台表示機900における表示状態は、一般状態(通常状態)から、GG(特定状態)に移行する。
メインにおいて、高リプに移行してから100ゲーム経過すると、サブのGG(ART)が終了し、CZに移行する。これにより、ナビが終了するので、ART転落役が成立し易くなる。ARTの転落役が成立すると、メインの遊技状態が、高リプから低リプに移行する。しかし、各台表示機900では、5ゲームのうち3ゲームがハズレになったときに、GG(ART/特定状態)が終了するので、メインの遊技状態が高リプから低リプに移行しても、各台表示機900では、GG(ART/特定状態)は終了しない。
5ゲームのうち3ゲームがハズレとなると、各台表示機900において、ディスプレイ910の表示状態は、GG(ART/特定状態)から、見做し状態(特別状態)に移行する。
その後、GG(ART)に連荘で当選し且つRTリプの表示役が成立すると、メインでは、低リプから高リプに移行し、サブでは、CZからGGに移行し、各台表示機900では、見做し状態からGGに移行する。
サブでは、GG(ART)に移行してから100ゲーム後、GGから、一般遊技状態に移行する。これにより、ナビが終了するので、ART転落役が成立し易くなる。ARTの転落役が成立すると、メインの遊技状態が、高リプから低リプに移行し易くなる。しかし、上述したように、各台表示機900における見做し状態(特別状態)への移行条件は、メインにおける低リプへの移行条件よりも成立し難いので、メインで低リプに移行しても、各台表示機900では、GG(ART/特定状態)が継続する。
5ゲームのうち3ゲームがハズレとなると、各台表示機900において、ディスプレイ910の表示状態は、特別状態(見做し状態)に移行する。その後、パチスロ1でARTに移行することなく、50ゲームが行われると、ディスプレイ910における表示状態が、特別状態(見做し状態)から、一般状態(通常状態)に移行する。
図23は、イレギュラーなGG連荘時のタイミングチャートである。
サブ(副制御回路72)において、GG(ART)に当籤すると、サブの遊技状態は、GGに移行する。次に、メイン(主制御回路71)において、RTリプの表示役が成立すると、メイン(パチスロ1)の遊技状態は、高リプ(ART/特定遊技状態)に移行する。このとき、パチスロ1から各台表示機900にRT開始信号が出力され、各台表示機900における表示状態は、一般状態(通常状態)から、GG(特定状態)に移行する。
メインにおいて、高リプに移行してから100ゲーム経過すると、サブのGG(ART)が終了し、CZに移行する。これにより、ナビが終了するので、ART転落役が成立し易くなる。しかし、ここでART転落役が成立する前に、サブにおいて、GGに連荘当選すると、サブの遊技状態は、再びGGに移行する。このとき、サブでは、GG(ART)の連荘数が1加算されたことになる。パチスロ1で、GGの連荘数が表示されることにより、遊技者は、GGの連荘数が増えたことを認識することができる。しかし、メインでは、高リプが継続しているため、パチスロ1から各台表示機900にRT開始信号が出力されない。従って、各台表示機900では、パチスロ1におけるGGの連荘は認識されない。
各台表示機900では、GG(ART/特定状態)に移行してから、150ゲーム(100ゲーム(ARTゲーム数)+50ゲーム(見做し状態中におけるゲーム数))に到達したとき、パチスロ1からRT開始信号を受信していなくても、GGの連荘数を1加算する。これにより、パチスロ1(メイン及びサブ)と、各台表示機900とにおけるGGの連荘数が整合する。
サブにおいて、GG(ART)に移行してから100ゲーム後、GGから、一般遊技状態に移行する。これにより、ナビが終了するので、ART転落役が成立し易くなる。ARTの転落役が成立すると、メインの遊技状態が、高リプから低リプに移行し易くなる。しかし、上述したように、メインで低リプに移行しても、各台表示機900では、GG(ART/特定状態)が継続する。
5ゲームのうち3ゲームがハズレとなると、各台表示機900において、ディスプレイ910の表示状態は、特別状態(見做し状態)に移行する。このように、第1回のARTでは、ARTに移行してから100ゲーム後から、5ゲームのうち3ゲームがハズレになるか否が判定されていたが、第2回のARTでは、ゲーム数に関わらず、5ゲームのうち3ゲームがハズレになるか否かが判定される。
5ゲームのうち3ゲームがハズレとなると、各台表示機900において、ディスプレイ910の表示状態は、特別状態(見做し状態)に移行する。その後、パチスロ1でARTに移行することなく、50ゲームが行われると、ディスプレイ910における表示状態が、特別状態(見做し状態)から、一般状態(通常状態)に移行する。
<画面画像>
図24〜図30を用いて、各台表示機900に表示される画像について説明する。
図24(a)、(b)は、パチスロ1におけるART突入時の各台表示機900における表示画面を示す図である。図25(a)、(b)は、パチスロ1におけるART中の各台表示機900における表示画面を示す図である。例えば、図25(a)においては、GGであることを示す「GOD GAME」の第1の表示と、そのGGでの獲得枚数(313枚)としての第2の表示と、本日の獲得枚数(330枚)としての第3の表示と、本日、前日、前々日のGG発動回数(前々日32、前日39、本日3)としての第4の表示と、GGの継続回数(図中「1」として表示し、GGが2連荘目であることを示す)としての第5の表示、GGの当籤確率(1/982)としての第6の表示と、1日中にGGの発動した回数で過去の最高GG回数(39回)を示す第7の表示と、前に発動したGGが終了してからのゲーム消化回数をスタート回数(156回)として示す第8の表示との第1〜第8の表示がなされている。第1〜第8の表示を行う領域としては、遊技者の興味が高いと予測される情報を大きいエリアとして表示としている。また、第1〜第8の表示するレイアウトとしては、左上に第1の表示と第2の表示を同一の領域に表示し、その下に第3の表示、第1の表示と第2の表示の領域の右側に、上から第4〜7の表示、第7の表示の下で第3の表示の右に第8の表示をそれぞれ配置している。
なお、前記第5の表示においては、1のGGからの連荘の継続回数を表示するようにしたため、表示が「1」となっているが、これを1のGGも含む「2」とした連荘した合計のGG回数を表示するようにしても良い。また、第7の表示としては、1日中にGGの発動した回数で過去の最高GG回数(39回)を示すようにしたが、これに替えて、一日中のGGの連荘回数で過去最高の回数を表示するようにしても良い。
次に、図25(b)においては、前記図25(a)がGGを表示していたものをART表示がなされている状態を示している。
各台表示機900では、パチスロ1からRT開始信号が入力されると、図24(a)、(b)に示すように、ART突入を示す画像が表示される。
図26(a)は、各台表示機900におけるスランプグラフの表示画面を示す図であり、(b)は、各台表示機900における獲得枚数の表示画面を示す図である。図27(a)は、各台表示機900における週間データの表示画面を示す図であり、(b)は、各台表示機900における遊技機の機種情報の表示画面を示す図である。図28(a)、(b)は、各台表示機900におけるドル箱表示を示す図である。
各台表示機900では、図26〜図28に示すように、例えば、スランプグラフ、獲得枚数、週間データ、遊技機の機種情報、持ちメダル数等が表示される。
更に、各台表示機900は、パチンコ店サイト及び必勝本サイトと連動するための機能を有する。
図29(a)、(b)は、各台表示機900における携帯サイトとの連動のための表示画面を示す図である。図30(a)〜(c)は、携帯端末における表示画面を示す図である。
遊技者が遊技を開始するとき、各台表示機900は、遊技者から入力された指示に応じて、ディスプレイ910に、メニュー画像を表示する(図29(a))。メニュー画像が表示されているとき、遊技者から入力されたランキング用二次元コードの指示に応じて、各台表示機900は、二次元コード(例えば、QRコード)を表示する(図29(b))。この二次元コードは、各台表示機900に記憶されたパチスロ1の識別情報、パチスロ1の遊技の結果に関するデータ、遊技開始時間等のデータがエンコードされたものである。遊技者は、携帯電話機等の携帯端末の撮像手段(カメラ)により二次元コードを撮像してデコードし、得られたURLからパチンコ店サイト又は必勝本サイトにアクセスすることにより、パチンコ店サイト又は必勝本サイト等のサーバに遊技の開始を通知することができる。
遊技者が遊技を終了するとき、各台表示機900は、遊技者から入力された指示に応じて、ディスプレイ910に、メニュー画像を表示する(図29(a))。メニュー画像が表示されているとき、遊技者から入力されたランキング用二次元コードの指示に応じて、各台表示機900は、二次元コードを表示する(図29(b))。この二次元コードは、各台表示機900に記憶されたパチスロ1の識別情報、パチスロ1の遊技の結果に関するデータ、遊技開始時間等のデータがエンコードされたものである。遊技者は、携帯電話機等の携帯端末の撮像手段により二次元コードを撮像してデコードし、得られたURLからパチンコ店サイト又は必勝本サイトにアクセスすることにより、パチンコ店サイト又は必勝本サイト等のサーバに遊技の終了を通知することができる。
このように、遊技開始及び終了の情報をサーバに通知することにより、サーバにより遊技者の遊技結果を示すデータが生成される。そして、遊技者は、携帯端末を用い、サーバにアクセスすることにより、図30(a)〜(c)に示す画像が携帯端末に表示される。図30(c)に示す例では、携帯端末に、GG継続関数(ARTの連続回数)が表示されている。
また、この実施形態では、前記サーバ(ホールコンサーバ)を、ホールコンサーバではない外部サーバと通信回線を通じて接続して構成し、当該外部サーバから、例えば、GOD用などの機種ごとの前記見做し状態を示すデータを前記ホールコンサーバに一旦ダウンロードした後、このホールコンサーバ側からの操作によって、店舗内で前記ホールコンサーバと接続される前記各台表示機900に対し、特別状態として見做すためのデータの設定を前記ダウンロードしたデータに基づいて変更又は新規に設定できるようにしている。
なお、前述したように各台表示機900の特別状態として見做すためのデータの設定を外部サーバの制御によって行うように構成するのではなく、各台表示機900を直接に操作して当該各台表示機900自体で特別状態として見做すためのデータの設定を行うように構成しても良い。
[パチスロ1]
次に、本発明の実施形態におけるパチスロ1について説明する。なお、パチスロ1は、上述した第1、第2実施形態の遊技用装置のいずれにも適用することができる。
図31は、パチスロ1の外部構造を示す図である。
パチスロ1は、いわゆる「パチスロ機」である。このパチスロ1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、複数の色に発光可能なランプ14が設けられている。
このランプ14は、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓21L,21C,21Rが設けられる。表示窓21L,21C,21Rには、中段のセンターライン8が表示されている。このセンターライン8は、後述のベットボタン11を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。なお、有効化されたセンターライン8を以下では「入賞ライン」とする場合がある。
また、左の表示窓4Lを取り囲むように設けられた左のリール表示窓枠ランプ121Lと、中央の表示窓4Cを取り囲むように設けられた中央のリール表示窓枠ランプ121Cと、右の表示窓4Rを取り囲むように設けられた右のリール表示窓枠ランプ121Rとが設けられている。
これらのリール表示窓枠ランプ121L,121C,121Rについても、ランプ14と同様に、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。複数のリール3L、3C、3Rは、可変表示手段として機能する。各リール3L,3C,3Rには、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は表示窓21L,21C,21Rを通して、パチスロ1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓21L,21C,21Rの上方には、液晶表示装置5及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示装置5は、表示窓21L,21C,21Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声等の音による演出を行う。
表示窓21L,21C,21Rの左方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器13が設けられる。7セグ表示器13は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
表示窓21L,21C,21Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはベットボタン11が設けられる。
このベットボタン11を押下操作することで、単位遊技(一のゲーム)の用に供される枚数(3枚)のメダルが投入され、前述の通り、所定の表示ラインが有効化される。ベットボタン11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換える精算ボタン12が設けられている。この精算ボタン12の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。精算ボタン12の右側には、遊技者の回動操作により上記リールを回転させ、表示窓21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16とが設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、ストップボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
次にパチスロ1の動作について説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
後述のメインCPU31(内部当籤役決定手段)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、後述のモータ駆動回路39、及びステッピングモータ49L,49C,49R(リール停止制御手段)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、後述のメインCPU31(入賞判定手段)は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作に伴う停止制御を第1停止といい、第2停止操作及び第3停止操作に伴う停止制御を、それぞれ第2停止及び第3停止という。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用乱数値が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、後述のサブCPU81(演出内容決定手段)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、後述の液晶表示装置5及びスピーカ9L,9R(演出実行手段)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、各リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<遊技状態の移行>
ここで、本実施の形態では、抽出された乱数値が同一であっても、遊技状態が異なる場合には、決定される内部当籤役が異なる場合がある。本実施の形態では、このような遊技状態として一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態、及びSB遊技状態を設けている。なお、以下では、一般遊技状態を「RT0遊技状態」とする場合がある。
RT0遊技状態〜RT4遊技状態のそれぞれでは、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる確率がそれぞれ異なる。すなわち、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる上段リプ1〜9(以下、総称して「上段リプ」という)、中段リプ1〜27(以下、総称して「中段リプ」という)、特殊リプ1〜28(以下、総称して「特殊リプ」という)、RT0移行リプ1〜9(以下、総称して「RT0移行リプ」という)、RT2移行リプ1〜60(以下、総称して「RT2移行リプ」という)、RT3移行リプ1〜3(以下、総称して「RT3移行リプ」という)、RT4移行リプ1〜101(以下、総称して「RT4移行リプ」といい、上段リプ〜RT4移行リプを「リプレイ」という)が内部当籤役として決定される確率がそれぞれ異なる。
本実施の形態では、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、RT0遊技状態及びRT1遊技状態が最も低く、RT2遊技状態が次に低く、RT3遊技状態及びRT4遊技状態が最も高い。そのため、以下では、RT0遊技状態〜RT2遊技状態を低RT遊技状態とする場合があり、RT3遊技状態及びRT4遊技状態を高RT遊技状態とする場合がある。
図32及び図33は、遊技状態の移行遷移を示す図である。
図32に示すように、RT0遊技状態への移行条件は、RT0移行リプが入賞することである。そして、RT0遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態、すなわち、RT0移行リプが入賞する可能性のある遊技状態は、RT1遊技状態及びRT2遊技状態である。
また、RT1遊技状態への移行条件は、後述するRT作動図柄が表示されることである。なお、RT作動図柄とは、所定の内部当籤役が決定された場合に、遊技者の停止操作の順序(押し順)及び停止操作のタイミングにより表示されることのある図柄の組合せであり、詳しくは後述する。そして、RT1遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態、すなわち、RT作動図柄が表示される可能性のある遊技状態は、RT0遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、及びRT4遊技状態である。
また、RT2遊技状態への移行条件は、RT2移行リプが入賞することである。そして、RT2遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態、すなわち、RT2移行リプが入賞する可能性のある遊技状態は、RT1遊技状態である。
また、RT3遊技状態への移行条件は、RT3移行リプが入賞することである。そして、RT3遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態、すなわち、RT3移行リプが入賞する可能性のある遊技状態は、RT2遊技状態及びRT4遊技状態である。
また、RT4遊技状態への移行条件は、RT4移行リプが入賞することである。そして、RT4遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態、すなわち、RT4移行リプが入賞する可能性のある遊技状態は、RT1遊技状態、RT2遊技状態及びRT3遊技状態である。また、RT4遊技状態から他の遊技状態への移行条件は、RT3移行リプが入賞すること、又はRT作動図柄が表示されることである。ここで、後述するように、RT4遊技状態では停止操作に対する報知が行われることがあり、RT作動図柄は、この従う限り表示されることがない。そのため、報知が行われる状態では、RT4遊技状態は、RT3移行リプが入賞するまで継続する。
ここで、RT1遊技状態及びRT2遊技状態からRT4遊技状態へ移行する可能性は極めて低いため、高RT遊技状態に移行するには、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行した後にRT3遊技状態へ移行する必要がある。言い換えると、RT1遊技状態においてRT2移行リプを入賞させる必要がある。
(RT2移行リプ)
ここで、RT2移行リプについて説明する。RT1遊技状態では、内部当籤役として後述するデータポインタ4〜7が決定された場合にRT2移行リプが入賞する可能性がある。具体的には、RT1遊技状態では、RT2移行リプは、内部当籤役として決定され、かつ、遊技者の停止操作の順序(押し順)が適切である場合に限り入賞する。なお、図37にRT2移行リプが入賞することとなる停止操作の順序を示す。このようなRT2移行リプが入賞することとなる停止操作の順序を遊技者に知らせるため、パチスロ1では、停止操作の順序を報知することがある。このような報知を受けることで、遊技者は、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行させることができる。
ところで、図37を参照すると、内部当籤役としてデータポインタ4〜7が決定された場合には、第1停止操作が左のリール3Lに対する停止操作である場合には、RT2移行リプは入賞することがない。パチスロ1では、遊技者に停止操作の順序を報知する場合がある一方で、停止操作の報知が行われない状態(後述の非AT遊技状態)で第1停止操作として左のリール3L以外、すなわち、リール3C,3Rに対する停止操作が行われた場合には、停止操作の順序を報知ことに対するペナルティ(罰則)を与えることとしている。そのため、遊技者は、非AT遊技状態では、第1停止操作として左のリール3Lに対する停止操作を行うこととなる。
このようなペナルティを設けることで、非AT遊技状態では、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行することが基本的(ペナルティを無視しない限り)には起こらない。
(RT3移行リプ)
なお、仮にペナルティを無視して遊技を行った結果、RT2遊技状態へ移行したとしても、RT2遊技状態から高RT遊技状態(RT3遊技状態)へ移行させるためには、RT2遊技状態においてRT3移行リプを入賞させる必要がある。しかしながら、RT3移行リプもRT2移行リプと同様に遊技者の停止操作の順序が適切である場合に限り入賞する(図37のデータポインタ8〜11参照)。このとき、RT3移行リプは、RT2移行リプと同様に、第1停止操作を左のリール3L以外のリールに対して行わなければならず、かつ、停止操作の順序が適切でない場合には、RT0移行リプが入賞し、RT0遊技状態へ移行してしまう。そのため、ペナルティを無視してRT2遊技状態へ移行したとしても、その後、高RT遊技状態へ移行することは非常に困難になる。
(RT作動図柄)
また、仮にペナルティを無視して遊技を行った結果、RT3遊技状態へ移行したとしても、RT3遊技状態においてRT作動図柄が表示された場合には、再びRT1遊技状態へ移行してしまう。ここで、RT作動図柄は、所定の内部当籤役が決定された場合に、遊技者の停止操作の順序及び停止操作のタイミングにより表示されることのある図柄の組合せである。なお、図37にRT作動図柄が表示されることとなる停止操作の順序を示す。図37に示すように、内部当籤役としてデータポインタ23〜58が決定された場合には、遊技者の停止操作の順序が適切である場合には、下段小役1〜9のいずれか又は中段小役1〜27のいずれかが入賞し、停止操作の順序が適切でなくかつ停止操作のタイミングが適切でない場合には、RT作動図柄が表示される。このように、RT3遊技状態では、停止操作の順序及び停止操作のタイミングによってRT作動図柄が表示されてしまうため、ペナルティを無視してRT3遊技状態へ移行したとしても、その後、高RT遊技状態を維持することは困難になる。
このような停止操作の順序による遊技状態の移行を考慮した遊技状態の遷移図を図33に示す。なお、以下において、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行することを「上昇」といい、遊技者にとって不利な遊技状態へ移行することを「転落」という場合がある。より詳細には、RT数が大きい遊技状態へ移行することを「上昇」といい、RT数が小さい遊技状態へ移行することを「転落」という場合がある。
図33を参照して、低RT遊技状態は、非AT遊技状態及びAT遊技状態を含む。
非AT遊技状態は、停止操作の順序が報知されない低RT遊技状態であり、基本的には、RT0遊技状態及びRT1遊技状態の間で遊技状態の移行が行われる。すなわち、図33(1)に示すように、非AT遊技状態では、停止操作の順序が報知されないため、RT2移行リプが入賞することがなく、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ上昇することがない。仮に上昇したとしても、図33(2)に示すように報知がないためにRT1遊技状態へ転落することを回避できない。
なお、非AT遊技状態では、RT4移行リプが入賞することで後述するART区間へ移行することがある。しかしながら、図33(3)に示すように、非AT遊技状態においてRT4移行リプが入賞することは極めて低い確率であるため、非AT遊技状態から他の遊技状態への移行は、報知権利を取得することにより移行するAT遊技状態への移行が主となる。なお、パチスロ1では、後述するように報知権利の取得方法に特徴を有している。
AT遊技状態は、停止操作の順序が報知される低RT遊技状態であり、RT0遊技状態、RT1遊技状態及びRT2遊技状態の間で遊技状態の移行(上昇)が行われる。すなわち、AT遊技状態では、図33(5)に示すように、報知に従うだけでRT0遊技状態からRT1遊技状態へ上昇し、同様にRT1遊技状態からRT2遊技状態へ上昇する。そして、RT2遊技状態において報知に従うだけで高RT遊技状態(ART遊技状態)へ上昇する。一方、AT遊技状態では、図33(6)に示すように、報知に従う以上、遊技状態が転落することはない。
続いて、高RT遊技状態は、非ART遊技状態及びART遊技状態を含む。
非ART遊技状態は、停止操作の順序が報知されない高RT遊技状態であるが、図33(1)に示すように、基本的に上昇してくることがなく、仮に上昇してきたとしても図33(2)に示すように転落を回避できず、直ぐに非AT遊技状態へ移行する。そのため、パチスロ1では、非ART遊技状態に滞在する期間は極めて短い。
ART遊技状態は、停止操作の順序が報知される高RT遊技状態であり、報知権利がある限りRT3遊技状態(有利状態)及びRT4遊技状態(特殊有利状態)の間で遊技状態の移行が行われる。なお、ART遊技状態のRT3遊技状態では、1セット100ゲームの遊技が行われる。すなわち、報知権利が「1」ある場合には、100ゲームの間RT3遊技状態において停止操作の順序が報知される。また、ART遊技状態のRT4遊技状態は、セット数の上乗せ、すなわち、報知権利の付与抽籤が高確率で行われる。上述のように、RT4遊技状態は、RT3移行リプが入賞するまで継続する遊技状態であるため、RT4遊技状態では、RT3移行リプが入賞するまでセット数の上乗せが行われる。
なお、以下では、報知権利を計数するカウンタのことを「ATセットカウンタ」といい、RT3遊技状態中の100ゲームのゲーム数を計数するカウンタのことを「ARTカウンタ」という。ART遊技状態では、ATセットカウンタに計数された数値分だけ、1セット100ゲームの遊技が行われる。
そして、ART遊技状態においてATセットカウンタの値が「0」になると、停止操作の順序が報知されなくなるため、図33(9)に示すように、非AT遊技状態(低RT遊技状態)への転落を回避できず、RT作動図柄が表示されることで、RT1遊技状態へ移行する。
<報知権利の付与>
本実施の形態では、報知権利の付与(すなわち、ATセットカウンタへの加算)は、(1)5ゲーム(今回のゲーム及び直近4ゲーム)間の入賞履歴に基づくAT抽籤、(2)現在のモードに基づくAT抽籤、(3)現在の放出モードに基づくAT抽籤、の3つのAT抽籤のいずれかに当籤することにより行われる。以下、各AT抽籤について具体的に説明する。
(1)5ゲーム間の入賞履歴に基づくAT抽籤(図92のS822〜S824)
パチスロ1では、各ゲームで入賞した役(表示役)又は各ゲームで内部当籤した役(内部当籤役)の履歴を記憶しておき、当該履歴が所定の条件を満たした場合に報知権利を付与するためのAT抽籤を行う。ところで、高RT遊技状態と低RT遊技状態とでは、リプレイが内部当籤役として決定される確率が異なり、また、AT遊技状態(又はART遊技状態)と非AT遊技状態(又は非ART遊技状態)とでは、停止操作の順序の報知の有無が異なるため内部当籤役が実際に入賞する確率(報知が有る場合には、下段小役1〜9等は必ず入賞するが、報知がない場合には、RT作動図柄が表示されてしまう)が異なる。
そのため、例えば、リプレイが連続して入賞した回数や、下段小役1〜9等が連続して入賞した回数に基づいてAT抽籤を行うこととした場合、ART遊技状態のようなリプレイが内部当籤役として決定される確率が高く、停止操作の順序が報知される遊技状態では、頻繁にAT抽籤が行われることになる。
そこで、パチスロ1では、表示役(内部当籤役)の履歴を遊技状態に応じて管理することとし、その結果、AT抽籤を行う条件も遊技状態に応じて異なることとしている。
(表示役(内部当籤役)の履歴の管理)
表示役(内部当籤役)の履歴の管理は、図50(a)、(b)に示すように履歴コードにより行われる。ここで、図50(a)の履歴表示パターンテーブルAは、非AT遊技状態又は非ART遊技状態で参照され、図50(b)の履歴表示パターンテーブルBは、AT遊技状態又はART遊技状態で参照される。図50(a)、(b)に示すように、例えば、リプレイ(RT4移行リプ、特殊リプを除く)は、非AT遊技状態又は非ART遊技状態では履歴コード「1」であり、AT遊技状態又はART遊技状態では履歴コード「3」である。
なお、AT抽籤に用いられる表示役(内部当籤役)の履歴は、図34に示すように液晶表示装置5に適宜表示する。このとき、液晶表示装置5への表示は、履歴コードにより異なり、例えば、履歴コード「1」では「青7」が表示され、履歴コード「3」では「青羽根」が表示される。すなわち、リプレイ(RT4移行リプ、特殊リプを除く)が入賞すると、非AT遊技状態又は非ART遊技状態では「青7」が表示され、AT遊技状態又はART遊技状態では「青羽根」が表示される。
(AT抽籤の条件)
また、AT抽籤の条件は、図50(c)、図52(a)に示すように条件コードにより行われる。例えば、条件コード「1」を参照して、液晶表示装置5において「「青7」が3連続」で表示された場合には、条件コード「1」を充足し(図50(c))、所定の確率(1000/32768)で当籤するAT抽籤が行われる(図52(a))。ここで、上述の通り「青7」は、非AT遊技状態又は非ART遊技状態でリプレイが入賞することを条件に表示される履歴表示であり、AT遊技状態又はART遊技状態では表示されることはない。
このように、パチスロ1では、表示役(内部当籤役)の履歴を遊技状態に応じて管理し、この履歴に基づいてAT抽籤を行うか否かを管理するため、AT抽籤が行われる条件も遊技状態に応じて異なることになる。
例えば、非AT遊技状態又は非ART遊技状態においてAT抽籤が行われる条件は、5ゲームの間に、リプレイが特定回数以上連続して(3連続以上)入賞すること、小役1〜9等が特定回数以上連続して(3連続以上)入賞することといった第1の条件(条件コード「1」〜「6」が相当)に加え、SB又は特殊リプが2回以上当籤又は入賞すること(条件コード「8」〜「11」が相当)、RT4移行リプ又は特殊小役が2回以上入賞すること(条件コード「12」が相当)といった第2の条件(条件コード「8」〜「12」が相当)を含む。
一方、AT遊技状態又はART遊技状態においてAT抽籤が行われる条件は、上記第2の条件を含み、上記第1の条件を含まない。
ここで、RT4遊技状態では、第2の条件を構成するRT4移行リプ又は特殊リプ(データポインタ15〜19)が内部当籤役として決定される確率がRT0遊技状態〜RT3遊技状態に比べて高い。そのため、ART遊技状態のRT4遊技状態に移行した場合には、第2の条件が充足され易くなり、AT抽籤に当籤しやすくなる。その結果、RT4遊技状態に移行した場合には、RT3移行リプが入賞するまでセット数の上乗せが行われることになる。
なお、RT4移行リプは、入賞履歴に基づくAT抽籤によらず、入賞しただけで報知権利が付与される(図89のS756,S757)。すなわち、RT4移行リプが5ゲームの間に2回入賞した場合には、入賞履歴に基づくAT抽籤に加え、RT4移行リプが入賞したことに基づいて2セットの報知権利が付与(ATセットカウンタに「2」加算)される。
ここで、詳細は省略するが、RT4移行リプは、遊技者の停止操作のタイミング(すなわち、遊技者が狙って停止操作を行うこと)により「赤7−赤7−赤7」が停止表示する一方で、特殊リプは、遊技者が狙って停止操作を行ったとしても「赤7−赤7−赤7」は停止表示せず、「赤7−赤7−その他」「赤7−その他−赤7」「その他−赤7−赤7」のように「赤7」が2つ揃って停止表示(いわゆる「テンパイ」)する。
そのため、RT4遊技状態に移行した場合には、遊技者は「赤7」を狙って停止操作を行うことで、RT4移行リプが入賞したことに基づく報知権利の付与を受けることができる。このとき、「赤7−赤7−赤7」が停止表示されることで、報知権利を確実に取得することができる一方で、「赤7−赤7−その他」のように「赤7−赤7−赤7」が停止表示しない場合であっても、入賞履歴に基づくAT抽籤により報知権利を取得することができる。
(2)現在のモードに基づくAT抽籤(図82のS613〜S615)
また、パチスロ1では、現在のモード及び内部当籤役に基づいてAT抽籤を行い、当籤した場合に報知権利を付与する。ここで、「モード」とは、AT抽籤に当籤する確率を規定する情報であり、例えば、図54に示す。図54では、モードが大きいほど、AT抽籤に当籤する確率が高くなっている。パチスロ1では、複数のモードを備え、任意の抽籤(図82のステップS611)によりそれぞれのモード間でモードの移行を行っている。
(3)現在の放出モードに基づくAT抽籤(図83のS639〜S642)
また、パチスロ1では、報知権利を一旦ストックしておき、放出抽籤に当籤することを条件にストックしていた報知権利の一部又は全部を放出する。ここで、放出抽籤は、放出モード及び内部当籤役に基づいて行われる。なお、「放出モード」とは、放出抽籤に当籤する確率を規定する情報であり、パチスロ1では図示しない複数の放出モードを備える。複数の放出モードは、放出抽籤に当籤する確率がそれぞれ異なっており、任意の抽籤(図83のステップS637)によりそれぞれの放出モード間で放出モードの移行が行われる。
このとき、報知権利は、内部当籤役がハズレである場合に行われるATセットストック抽籤に当籤することによりストックされる(図83のステップS631〜ステップS633)。そのため、内部当籤役としてハズレが決定されやすい低RT遊技状態(特に、RT0遊技状態やRT1遊技状態)では、報知権利がストックされ易い。
<報知権利の継続付与(図82)>
以上のように、パチスロ1では、(1)〜(3)のように様々な条件に基づいて報知権利の付与が行われる。このとき、パチスロ1では、報知権利の付与が行われた場合には、その後のゲームにおいて継続抽籤に当籤している間、継続して報知権利を付与する(図81のステップS591〜ステップS594、ステップS596〜ステップS599、ステップS601〜ステップS604)。
ここで、パチスロ1では、「1%」「10%」「50%」「75%」「80%」「90%」といった複数段階の継続率を設け、継続抽籤は、この継続率に従って行われる。継続率は、(1)〜(3)のAT抽籤の種別によって決定され、(1)のAT抽籤により報知権利が付与された場合には、条件コードに基づいて決定され(図52(b)、図92のステップS825)、(2)のAT抽籤により報知権利が付与された場合には、モードに基づいて決定され(図82のステップS616)、(3)のAT抽籤により報知権利が付与された場合には、放出数に基づいて決定される(図83のステップS644)。
その結果、例えば、継続率「90%」が決定された場合には、(1)〜(3)により報知権利が付与された後のゲームにおいて「90%」の確率で当籤する継続抽籤が行われ、当籤した場合には報知権利が付与され、その後のゲームにおいて再度「90%」の確率で当籤する継続抽籤が行われる。このような継続抽籤は、当籤する限り継続して行われる。
以上のように様々な条件を契機として報知権利を付与することで、パチスロ1では、ART遊技状態(有利状態)に対する期待を遊技状態に関わらず常に抱かせることとしている。
<液晶表示装置>
図34は、液晶表示装置の画面構成を示す図である。
続いて、図34を参照して、液晶表示装置5の画面構成について説明する。液晶表示装置5は、演出表示領域5aと、情報表示領域5bと、入賞履歴表示領域5cと、を含んで構成される。
演出表示領域5aは、様々な演出情報を表示する。一例としては、演出表示領域5aには、図34(2)に示すように3つの数字からなる数字組合せデータが表示される。ここで、数字組合せデータを構成する3つの数字のそれぞれは、「1〜8」の数字であり、リール3L,3C,3Rの回転に伴い変動し、リール3L,3C,3Rの停止に伴い任意の数字で停止する。そして、演出表示領域5aにおいて同一の奇数の数字が3つ表示されると、その後のゲームにおいて停止操作の順序が報知される。
なお、演出表示領域5aには、数字組合せデータに加え、背景ステージ(以下、「ステージ」)も表示される。ステージは、現在の遊技状態、モード、ATセットカウンタの値等により適宜切り換えられる。そのため、演出表示領域5aに表示されたステージから、パチスロ1の現在の状況を大まかに把握することができる。
情報表示領域5bは、AT遊技状態及びART遊技状態中に停止操作の順序を表示することで、停止操作の順序を報知する。例えば、図34(2)の表示では、第1停止操作が中のリール3Cであり、第2停止操作が右のリール3Rであり、第3停止操作が左のリール3Lであることを報知している。
また、情報表示領域5bは、ペナルティ警告も表示する。例えば、非AT遊技状態において左のリール3L以外のリールに対して第1停止操作が行われた場合には、情報表示領域5bには、左のリール3Lから停止操作を行うことを促す警告情報等が表示される。
入賞履歴表示領域5cは、5ゲーム分の入賞履歴を表示する。例えば、図34(2)では、古い方から順に「黄羽根」「赤7」「黄羽根」「黄羽根」「黄羽根」が表示されている。遊技者は、入賞履歴表示領域5cに表示された入賞履歴から、AT抽籤への期待を抱くことになる。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図35及び図36を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図35は、主制御回路の構成を示す図である。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図56等)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(後述の図38等)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図45等)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図36は、副制御回路72の構成を示す図である。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の図71等)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。また、本実施の形態では、サブRAM83には後述のATセットカウンタ、連チャンカウンタ、ストックカウンタ、ペナルティカウンタ、及びARTカウンタ等が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御し通信内容に基づいて演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための主基板通信タスクや、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御するアニメタスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
[メインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[停止操作位置と入賞役との関係]
パチスロ1では、複数の役を同時に重複して内部当籤役として決定するとともに、内部当籤役として決定された役の重複態様により停止制御を異ならせることで、図37に示すように停止操作の順序により入賞する役を異ならせている。
[図柄配置テーブル]
図38を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓21L,21C,21R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L,3C,3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓21L,21C,21Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
[内部当籤役決定テーブル]
図39を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞ラインに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Lの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
[図柄組合せテーブル]
図9〜図21を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞ラインに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、リプレイタイム(RT)の作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、格納領域種別と、払出枚数を示すデータと、を規定している。表示役は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。格納領域種別は、表示役を格納する後述の表示役格納領域をメインCPU31が識別するために設けられたデータである。表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として特殊小役、単小役、クロスアップ小役1〜6(以下、「クロスアップ小役」という)、中段小役1〜27(以下、「中段小役」という)、下段小役1〜9(以下、「下段小役」という)、押し順小役1〜18(以下、「押し順小役」という)のいずれかが決定されたときメダルの払い出しが行われる(以下、メダルの払い出しが行われる役を総称して「全小役」とする場合がある)。なお、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、予め定められた上限を限度に払い出される。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。なお、表示役として決定されたリプレイの種別に応じて、リプレイタイムの作動や終了が行われることは上述の通りである。また、表示役としてRT作動図柄が決定されたとき、リプレイタイムの作動(RT1遊技状態)が行われる。
[内部抽籤テーブル]
次に、内部抽籤テーブルについて説明する。図示していないが、内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。なお、本実施形態において、抽籤範囲は「0〜65535」、すなわち、確率分母は「65536」である。
本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
[メインRAMに設けられる格納領域の構成]
次に、図45(a)〜図47(a)を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、各種格納領域は、メインRAM33に設けるとともにサブRAM83にも設けることとしてもよい。
[内部当籤役格納領域]
図45(a)は、内部当籤役(当たり要求フラグ)を示すデータが格納される内部当籤役格納領域1〜内部当籤役格納領域39を示す。内部抽籤処理において決定された内部当籤役は対応する領域に格納される。
[図柄コード格納領域]
図45(b)は、図柄コード格納領域を示すデータが格納される図柄コード格納領域1〜図柄コード格納領域42を示す。図柄コード格納領域には、回転中のリールにおいて入賞可能な役を示すデータが格納される。例えば、リール3L,3C,3Rの全てが回転中の場合には、全ての役が入賞可能であるため、図柄コード格納領域の対応するビットの全てに「1」が格納される。その後、左のリール3Lが停止(リール3C,3Rは回転)した場合には、左のリール3Lの停止に伴い入賞不可能となった役に対応するビットが「0」に更新される。
[表示役格納領域]
図45(c)は、表示役(入賞作動フラグ)を示すデータが格納される表示役格納領域1〜表示役格納領域42を示す。表示役格納領域には、図柄コード格納領域の値がそのまま反映される。そのため、表示役格納領域は、リール3L,3C,3Rが停止するたびに更新される。表示役格納領域の値は、リール3L,3C,3Rの全てが停止した際に、メインCPU31が表示役を識別するために用いられる。
[押下順序格納領域]
図46(a)は、停止操作の順序を示すデータが格納される押下順序格納領域を示す。例えば、第1停止操作に左のストップボタン7Lが操作された場合には、ビット0及び1に「1」が格納される。その後、第2停止操作として中のストップボタン7Cが操作されると、「1」が格納されているビット0及び1のうち、ビット1を「0」に更新し、ビット0を「1」のまま維持する。
[作動ストップボタン格納領域]
図46(b)は、今回押されたストップボタン7L,7C,7R、いわゆる作動ストップボタンを示すデータが格納される作動ストップボタン格納領域を示す。なお、作動ストップボタン格納領域には、押す操作が有効なストップボタン7L,7C,7R、いわゆる有効ストップボタンを示すデータも格納される。実施例では、メインCPU31は、作動ストップボタン格納領域のビット0〜2に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタン7L,7C,7Rを識別する。また、メインCPU31は、作動ストップボタン格納領域のビット4〜6に格納されているデータに基づいて、未だ押されていないストップボタン7L,7C,7Rを識別する。
[遊技状態フラグ格納領域]
図46(c)は、遊技状態を示すデータが格納される遊技状態フラグ格納領域を示す。遊技状態フラグの値は、メインCPU31が現在の遊技状態を識別するために用いられる。例えば、現在の遊技状態がRT1遊技状態である場合には、遊技状態フラグ格納領域のビット1に「1」が格納される。なお、遊技状態フラグ格納領域の全てのビットが「0」のときは、メインCPU31は、現在の遊技状態を一般遊技状態(RT0遊技状態)と識別する。
[引込優先順位データ格納領域]
図47(a)は、各図柄位置データに対応して優先引込順位データが格納される引込優先順位データ格納領域を示す。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び右リール用引込優先順位データ格納領域により構成される。各引込優先順位データ格納領域は、当該引込優先順位データ格納領域に対応するリール3L,3C,3Rの図柄位置データのそれぞれについて、優先引込順位データを格納する。優先引込順位データは、一の図柄位置データに位置する図柄がセンターラインの位置で表示された場合に、何れの表示役に係る図柄の組合せ又はその一部が入賞ラインに沿って表示されるかを示すデータである。
[停止制御に用いる各種テーブル]
続いて、図47(b)、図47(c)に停止制御に用いる各種テーブルを示す。なお、詳細は省略するが、図47(b)、図47(c)図48〜図49に示す各種テーブルに基づいて停止制御を行うことで、図37に示す内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役(表示役)との関係が実現される。
[優先順序テーブル]
図47(b)を参照して、メインCPU31が滑り駒数を取得するときに用いる優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、滑り駒数決定データと優先順序とに対応して、滑り駒数を示す情報を規定している。例えば、滑り駒数決定データが「0」である場合には、メインCPU31は、優先順序テーブルを参照して、滑り駒数決定データ「0」と優先順序「5」とに対応する滑り駒数として「3」を取得し、これが適切な滑り駒数であるか否かを判別し、次いで、優先順序「4」〜優先順序「1」の順で、同様に判別する。なお、このように優先順序「5」に対応する滑り駒数が最も先に適切か否かを判別し、優先順序「1」に対応する滑り駒数が適切か否かを最も後に判別するようにしたのは、基本的に、優先順序「1」が最も優先的に滑り駒数として決定されるようにしているからである。
[回胴停止初期設定テーブル]
図47(c)を参照して、回胴停止初期設定テーブルについて説明する。回胴停止初期設定テーブルは、データポインタに対応する回胴停止用番号に対応付けて、停止制御に用いる各種情報(引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、左第1停止用停止テーブル番号、左第1停止後停止テーブル番号、左第1停止後停止データテーブル番号、ランダム用停止データテーブル番号、及び変更ステータス)を規定している。詳細は省略するが、引込優先順位テーブル番号とは、回転中のリール3L,3C,3Rに配された図柄のうち表示してよい図柄(内部当籤役として決定されている役に対応する図柄)であるか否かの判別を図柄位置「0」〜「20」毎に行うための引込優先順位テーブルを判別するための情報である(図49参照)。また、引込優先順位テーブル選択テーブル番号は、この引込優先順位テーブル番号を停止操作の順序に応じて決定するための情報である(図48参照)。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
図48を参照して、停止操作の順序に応じて引込優先順位テーブル番号を決定する引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号毎に引込優先順位テーブル番号の情報を規定している。
[引込優先順位テーブル]
図49を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。本実施の形態では、リール3L,3C,3Rの回転中に図柄位置毎に表示してよい図柄であるか否か判定されるところ、引込優先順位テーブルは、引込み範囲内に表示してよい図柄が複数ある場合にどの図柄を優先して引き込むか決定する際に用いられる。
引込優先順位テーブルは、入賞作動フラグ(表示役)に係る図柄の組合せ間の引込みの優先順位を示す引込データを規定している。「引込優先順位データ」は、引込みの優先順位に対応するリプレイ、全小役、及びSBの各々をメインCPU31が識別するために設けられた情報である。「引き込み」或いは「引込」は、基本的に、最大滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞ラインに沿って表示するように、リール3L,3C,3Rの回転を停止させることをいう。
[サブROMに記憶されているデータテーブルの構成]
次に、図50〜図55を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[履歴表示パターンテーブル]
図50(a)、(b)を参照して、履歴表示パターンテーブルについて説明する。図50(a)の履歴表示パターンテーブルAは、非AT遊技状態又は非ART遊技状態で参照され、図50(b)の履歴表示パターンテーブルBは、AT遊技状態又はART遊技状態で参照される。
履歴表示パターンテーブルは、履歴コードと、表示役(内部当籤役)と、入賞履歴表示領域5cに表示する入賞履歴の表示態様と、を対応付けて規定する。例えば、非AT遊技状態において、リプレイ(RT4移行リプ、特殊リプを除く)が入賞すると、履歴コードは「1」となり、入賞履歴表示領域5cには「青7」が表示される。
なお、SB1〜3は、内部当籤役として決定された場合であっても表示役として成立しない場合がある(いわゆる、取りこぼす場合がある)。パチスロ1では、SB1〜3については、内部当籤役として決定されることを条件に履歴コードを管理することとしている。すなわち、SB1〜3が内部当籤役として決定されると、SB1〜3が入賞するか否かに関わらず、履歴コードは「5」となる。
[条件コードテーブル、入賞履歴検索テーブル]
図50(c)及び図51を参照して、入賞履歴検索テーブル及び条件コードテーブルについて説明する。
条件コードテーブル(図50(c))は、条件コードの具体的な内容を規定する。すなわち、条件コードテーブルの表示履歴に示す条件は、入賞履歴検索テーブルに示す入賞履歴と同一である。
入賞履歴検索テーブル(図51)は、5ゲーム間の入賞履歴(履歴コード)が予め定めた条件コードに該当するか否かを検索する際に用いられ、条件コード毎に対応する5ゲーム間の履歴コードを規定する。
[入賞履歴用AT抽籤テーブル]
図52(a)を参照して、入賞履歴用AT抽籤テーブルについて説明する。入賞履歴用AT抽籤テーブルは、AT抽籤を行うことになる条件コード毎に、AT抽籤の抽籤結果(当籤・非当籤)についての抽籤値の情報を規定する。5ゲーム間の入賞履歴に基づくAT抽籤が行われた場合には、入賞履歴用AT抽籤テーブルに記憶された抽籤値に基づいてAT抽籤が行われる。例えば、条件コードが「2」である場合には、常にAT抽籤に当籤する。
なお、図示は省略するが、サブROM82には、現在のモードに基づくAT抽籤に用いるモード用AT抽籤テーブルや、現在の放出モードに基づくAT抽籤に用いるストック用AT抽籤テーブルも記憶されている。モード用AT抽籤テーブルは、現在のモード及び内部当籤役毎に、AT抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定し、ストック用AT抽籤テーブルは、現在の放出モード及び内部当籤役毎に、AT抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
[入賞履歴用継続率抽籤テーブル]
図52(b)を参照して、入賞履歴用継続率抽籤テーブルについて説明する。入賞履歴用継続率抽籤テーブルは、AT抽籤に当籤した際の条件コード毎に、継続率についての抽籤値の情報を規定する。入賞履歴用継続率抽籤テーブルで決定された継続率に従い、上述の継続抽籤が行われる。
なお、図示は省略するが、サブROM82には、現在のモードに基づくAT抽籤に当籤した後の継続抽籤で用いるモード用継続率抽籤テーブルや、現在の放出モードに基づくAT抽籤に当籤した後の継続抽籤で用いるストック用継続率抽籤テーブルも記憶されている。モード用継続率抽籤テーブルは、AT抽籤に当籤した際のモード毎に、継続率についての抽籤値の情報を規定し、ストック用継続率抽籤テーブルは、AT抽籤に当籤し決定された放出数毎に、継続率についての抽籤値の情報を規定する。
[ART開始時ステージ抽籤テーブル]
図53を参照して、ART開始時ステージ抽籤テーブルについて説明する。ART開始時ステージ抽籤テーブルは、ATセットカウンタの値、前回のステージ、及び現在のモード毎に、今回のステージについての抽籤値の情報を規定している。ART開始時ステージ抽籤テーブルは、1セット100ゲームの遊技開始時に参照される。すなわち、RT3遊技状態に初めて移行した場合や、その後100ゲーム消化した後の新たな1セット100ゲームの遊技開始時に参照される。
液晶表示装置5の演出表示領域5aには、ART開始時ステージ抽籤テーブルで決定されたステージが表示される。なお、ステージには、「通常」「特別1」「特別2」が含まれる。「特別1」及び「特別2」は、ATセットカウンタが「1」以上でないと選択されることがない。そのため、演出表示領域5aに「特別1」又は「特別2」が表示された場合には、開始した1セットのART遊技状態が終了したとしても、更に少なくとも1セット以上のART遊技状態が継続して行われることになる。また、モードが大きい(高い)ほど「特別2」が選択される確率が高い。そのため、演出表示領域5aに「特別2」が表示された場合には、その後、現在のモードに基づくAT抽籤に対して強い期待を抱くことができる。
図53を参照して、パチスロ1では、前回のステージが「特別1」又は「特別2」である場合には、新たな1セット開始時のモードが前回の1セット開始時のモードよりも大きい(遊技者にとって有利)場合に、同じステージが決定される可能性が高く、新たな1セット開始時のモードが前回の1セット開始時のモードと同じ又は小さい場合には、同じステージが決定される可能性が低い。
具体的には、前回のステージが「特別2」以外である場合には、モード「5」以上であれば「特別2」のステージが選択される可能性がある一方で、前回のステージが「特別2」である場合には、モード「6」以上でなければ「特別2」は選択されない。同様に、前回のステージが「特別1」以外である場合には、モード「3」以上であれば「特別1」のステージが選択される可能性がある一方で、前回のステージが「特別1」である場合には、「モード4」以上でなければ「特別1」は選択されない。
なお、ART開始時ステージ抽籤テーブルの抽籤値の割り振りは、図53に示すものに限られず、例えば、新たな1セット開始時のATセットカウンタの値が前回の1セット開始時のATセットカウンタの値よりも多い場合に、モードに限らず「特別1」又は「特別2」を連続して選択可能としてもよい。
[モードテーブル]
図54を参照して、モードテーブルについて説明する。モードテーブルは、モード毎に移行先のモードを規定する。なお、図示は省略するが、モード間の移行は、所定の抽籤(図82のS611)により行われる。モード間の移行確率は、任意に設定することができ、現在のモード毎に異ならせることとしてもよい。すなわち、モード1からモード2に移行する確率と、モード2からモード3に移行する確率等とを異ならせることとしてもよい。
[ART開始時サウンド抽籤テーブル]
図55を参照して、ART開始時サウンド抽籤テーブルについて説明する。ART開始時サウンド抽籤テーブルは、連チャンカウンタの値、前回のサウンド、及びATセットカウンタの値毎に、今回のサウンドについての抽籤値の情報を規定している。連チャンカウンタは、1セット100ゲームの遊技が連続して行われた回数を計数するカウンタであり、サブRAM83の所定の格納領域に格納される。サウンドは、1セット100ゲームの遊技の間流れる楽曲を識別する情報であり、パチスロ1では、「通常」及び「特別」を備える。
図55に示すように、「通常」が決定された場合には、1セット100ゲームの遊技の間、楽曲Aのみが流れ、「特別」が決定された場合には、楽曲Aが1フレーズ流れた後、楽曲Bが流れる。
図55に示すテーブルを参照して、パチスロ1では、ATセットカウンタの値が、連チャンカウンタの値の2倍以上である場合に、「特別」が選択されやすくなっている。
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
次に、図56〜図70を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
図56を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
初めに、メインCPU31は、電源投入時の初期化処理を行い(ステップS1)、ステップS2に移る。なお、この処理では、メインCPU31は、バックアップが正常であるか否か、設定変更が適切に行われたか否かを判定し、判定結果に応じた初期化処理を行う。
ステップS2では、メインCPU31は、一遊技終了時の初期化処理を行う(ステップS2)。例えば、メインCPU31は、内部当籤役格納領域や表示役予想格納領域等に格納されているデータをクリアする。
次に、メインCPU31は、図69に示すポート出力処理を行う(ステップS20)。ここでのポート出力処理では、RT開始信号(再遊技状態信号)をOFFにする処理を行う。本実施形態では、RT3リプレイの表示役の成立、又はRT3以外の遊技状態におけるRT4リプレイの表示役の成立を契機として、RT開始信号の出力が開始され、RT3又はRT4リプレイの表示役が成立した単位遊技の次の単位遊技まで、RT開始信号の出力は継続され、次の単位遊技におけるポート出力処理において、RT開始信号はOFFされる。ポート出力処理の詳細については、後述する。
なお、本実施形態では、ここでのポート出力処理において、ART開始時におけるRT開始信号をOFFにする場合について説明しているが、本発明は、この例に限定されず、全てのリプレイの表示役の成立を契機として出力されるリプレイ信号に関し、ここでのポート出力処理で当該リプレイ信号(RT開始信号)をOFFにしてもよい。また、入賞役に関わらず、遊技開始(スタートスイッチ6SのON)時に、信号の出力を開始し、ここでのポート出力処理で、当該信号をOFFにすることとしてもよい。このような処理を行うことにより、各台表示機900では、遊技回数を把握することが可能になる。
続いて、メインCPU31は、後で図57を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、メインCPU31は、投入枚数に基づいてセンターライン8を有効にするとともに開始操作が可能であるか否かを判別する。
次に、メインCPU31は、乱数値A及び乱数値Bを抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。乱数値Aは、内部抽籤処理において使用され、乱数値Bは、ロック抽籤処理において使用される。続いて、メインCPU31は、後で図58を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。なお、この処理では、メインCPU31は、内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU31は、後で図59を参照して説明するロック抽籤処理を行う(ステップS6)。この処理では、メインCPU31は、内部当籤役に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を開始するタイミングを遅らせるか否かを決定する。続いて、メインCPU31は、後で図60を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(ステップS7)。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU31は、スタートコマンド送信処理を行う(ステップS8)。この処理では、メインCPU31は、スタートコマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役、ロック抽籤の結果(ロックの有無)等の情報を含み、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理(図70のステップS254)において副制御回路72に送信される。これにより、副制御回路72は、開始操作に応じて演出を行うことができる。
続いて、メインCPU31は、ウェイト処理を行う(ステップS9)。この処理では、メインCPU31は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過するまで、又は、ロック抽籤処理において設定されたロック時間(例えば、5秒)経過するまで待機する。続いて、メインCPU31は、リール回転開始処理を行う(ステップS10)。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転の開始を要求するとともに、リール回転開始コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。格納されたリール回転開始コマンドは、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路72に送信される。
次に、メインCPU31は、後で図61を参照して説明する引込優先順位格納処理を行う(ステップS11)。続いて、メインCPU31は、後で図63を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS12)。
次に、メインCPU31は、入賞検索処理を行う(ステップS13)。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの停止後に有効ライン(センターライン8)に沿って表示された図柄組合せと図柄組合せテーブル(図40〜図44)とを照合し、表示役を決定するとともに、メダルの払出枚数の決定を行う。
次に、メインCPU31は、ステップS13の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルを払い出す(ステップS14)。ステップS14では、メダルの払出処理と並行して1枚払い出すごとにメダル払出信号を出力する。即ち、1枚の払出メダルに1回のメダル払出信号が対応する。しかし、本明細書では、単位遊技毎に、払出メダル数を示すメダル払出信号を出力することとして説明する。
ステップS14の処理を実行するとき、メインCPU31及び通信用I/F59は、払出遊技媒体数信号出力手段として機能する。
続いて、メインCPU31は、表示役コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS15)。格納されたリール回転開始コマンドは、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路72に送信される。
次に、メインCPU31は、後で図66を参照して説明するRT制御処理を行う(ステップS16)。この処理では、表示役に応じてRT遊技状態フラグの更新を行う。
続いて、メインCPU31は、後で図67を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS17)。この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを終了する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了する。続いて、メインCPU31は、後で図68を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い(ステップS18)、次に、ステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを開始する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を開始し、再遊技の条件を満たした場合に再遊技の作動を行う。
[メダル受付・スタートチェック処理]
図57を参照して、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かをメインCPU31が判別する処理の手順を示したメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値があるか否か、すなわち、「0」であるか否かを判別する(ステップS31)。このとき、自動投入カウンタの値がある場合、すなわち「0」以外である場合には、メインCPU31は、続いて、自動投入処理を行い(ステップS32)、ステップS39に移る。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写する。なお、自動投入カウンタは、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタであり、投入枚数カウンタは、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。自動投入カウンタ及び投入枚数カウンタは、メインRAM33の所定の領域に格納される。
他方、自動投入枚数カウンタの値がない、すなわち「0」である場合には、メインCPU31は、メダル受付を許可し(ステップS33)、続いて、ステップS34の処理を行う。
ステップS34では、メインCPU31は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する。本実施形態では、メインCPU31は、全ての遊技状態において投入枚数の最大値を「3」とセットする。
続いて、メインCPU31は、メダル受付が許可されているか否かを判別する(ステップS35)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS36の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS39の処理を行う。
ステップS36では、メインCPU31は、メダル投入チェック処理を行う。この処理では、メインCPU31は、投入メダルセンサ9Sからの入力をチェックする。続いて、メインCPU31は、メダル投入コマンド送信処理を行う(ステップS37)。この処理では、メインCPU31は、メダル投入コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。格納されたメダル投入コマンドは、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路72に送信される。
続いて、メインCPU31は、投入枚数が遊技開始可能枚数(本実施形態では3枚)であるか否かを判別する(ステップS38)。例えば、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値が投入枚数の最大値であるか否かを判別する。このとき、投入枚数カウンタの値が投入枚数の最大値である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS39の処理を行い、最大値でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS35の処理を行う。
ステップS39では、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、メインCPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。このとき、スタートスイッチ6Sからの入力がある場合には、メインCPU31は、メダル受付を禁止し(ステップS40)、後述するポート出力処理を行い(ステップS20)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。ここでのポート出力処理では、メダル投入信号が出力される。各台表示機900は、メダル投入信号の入力により、パチスロ1でのメダル投入枚数を認識することができる。このとき、メインCPU31及び通信用I/F59は、投入遊技媒体数信号出力手段として機能する。
なお、パチスロ1から単位遊技終了時の信号が出力されない場合には、メダル投入信号の入力により、各台表示機900は、前回の単位遊技の終了を認識することができる。他方、スタートスイッチ6Sからの入力がない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS35の処理を行う。
[内部抽籤処理]
図58を参照して、乱数値及び遊技状態等に基づいてメインCPU31が内部当籤役を決定する処理の手順を示した内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(ステップS51)。続いて、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値Aを取得する(ステップS52)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値Aから抽籤値を減算する(ステップS53)。続いて、メインCPU31は、減算結果が「0」未満(負)であるか否かを判別する(ステップS54)。このとき、減算結果が負である場合には、メインCPU31は、当籤番号に対応するデータポインタを取得し(ステップS58)、続いて、ステップS59の処理を行う。他方、減算結果が負でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS55の処理を行う。
ステップS55では、メインCPU31は、乱数値Aを更新するとともに当籤番号を更新する。具体的には、メインCPU31は、乱数値AをステップS53で減算した後の値に更新するとともに、当籤番号を「1」加算した値に更新する。続いて、メインCPU31は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(ステップS56)。このとき、全ての当籤番号をチェックした場合には、メインCPU31は、データポインタに「0」をセットし、ステップS59に移る。他方、全ての当籤番号をチェックしていない場合には、メインCPU31は、ステップS53に移る。
ステップS59では、メインCPU31は、内部当籤役決定テーブルを参照し、データポインタに基づいて内部当籤役(当たり要求フラグ)を取得する。続いて、メインCPU31は、取得した当たり内部当籤役(当たり要求フラグ)を対応する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS60)。
[ロック抽籤処理]
図59を参照して、ロック抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、内部当籤役が特殊小役、すなわち、データポインタ「20」であるか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS62の処理を行い、NOのときは、ロック抽籤処理を終了する。
ステップS62では、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値Bを取得する。続いて、メインCPU31は、ロック用抽籤値を取得し、乱数値Bからロック用抽籤値を減算する(ステップS63)。ここで、本実施形態では、ロック用抽籤値は、「16384」である。
続いて、メインCPU31は、減算結果が「0」未満(負)であるか否かを判別する(ステップS64)。このとき、減算結果が負である場合には、メインCPU31は、ウェイトタイマに「4476」を加算し(ステップS65)、ロック抽籤処理を終了する。一方、S64の減算結果が負でない場合には、メインCPU31は、ロック抽籤処理を終了する。なお、ウェイトタイマは、メインCPU31がリール3L,3C,3Rの回転を開始するタイミング決定するために用いられるカウンタであり、メインRAM33の所定の領域に格納される。メインCPU31は、後述する割込処理のタイマ更新処理においてウェイトタイマを更新し、ウェイトタイマが「0」になることを条件にリール3L,3C,3Rの回転を開始する。
[リール停止初期設定処理]
図60を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、データポインタの値を回胴停止用番号としてセットする(ステップS71)。続いて、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(ステップS72)。例えば、メインCPU31は、引込優先順位テーブル番号や引込優先順位テーブル番号選択テーブル番号等を取得する。
次に、メインCPU31は、図柄コード格納領域に回転中の識別子を格納、すなわち、全図柄コード格納領域に回転中の識別子(例えば、全ビットに「1」)を格納する(ステップS73)。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(ステップS74)、リール停止初期設定処理を終了する。なお、ストップボタン未作動カウンタは、遊技者により停止操作が行われていないストップボタン7L,7C,7Rの数を判別するためのものであり、メインRAM33の所定の領域に格納される。
[引込優先順位格納処理]
図61を参照して、引込優先順位格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数として格納する(ステップS91)。続いて、メインCPU31は、検索対象リール決定処理を行う(ステップS92)。この処理では、回転中のリール3L,3C,3Rのうちより左側のリールから順に検索対象リールと決定する。
次に、メインCPU31は、後で図62を参照して説明する引込優先順位テーブル選択処理を行う(ステップS93)。続いて、メインCPU31は、図柄チェック回数に「21」、検索図柄位置に「0」をセットする(ステップS94)。次に、メインCPU31は、後で図64を参照して説明する図柄コード格納処理を行う(ステップS95)。
次に、メインCPU31は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(ステップS96)。続いて、メインCPU31は、引込優先順位データ取得処理を行う(ステップS97)。この処理では、メインCPU31は、表示役格納領域で「1」が格納されているビットに対応する役であって、内部当籤役格納領域で「1」が格納されているビットに対応する役について、ステップS93で選択された引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。なお、この処理では、1のリールで入賞が確定する役(例えば、右のリール3Rで確定する単小役)については、当該1のリール以外のリール(単小役の場合の左のリール3L,中のリール3C)では引込優先順位データを取得しない。また、1のリールで入賞が確定する役が内部当籤役として決定されていない場合には、当該1のリールについて「停止禁止」となる引込優先順位データを取得する。
次に、メインCPU31は、取得した引込優先順位データを検索対象リールに応じた引込優先順位データ格納領域に格納する(ステップS98)。続いて、メインCPU31は、図柄チェック回数を「1」減算し、検索図柄位置を「1」加算する(ステップS99)。次に、メインCPU31は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS100)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS101の処理を行い、NOのときは、ステップS95の処理を行う。この処理では図柄位置「0」〜「20」の全ての検索が行われたかを判別している。ステップS101では、メインCPU31は、検索回数分検索したか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、引込優先順位格納処理を終了し、NOのときは、ステップS92の処理を行う。この処理では全リールについて検索が行われたかを判別している。
[引込優先順位テーブル選択処理]
図62を参照して、引込優先順位を選択するための引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号がセットされているか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS112の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
ステップS112では、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に応じた引込優先順位テーブル選択テーブルをセットする。続いて、メインCPU31は、押下順序格納領域、作動ストップボタン格納領域を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブルから対応する引込優先順位テーブル番号をセットし(ステップS113)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
[リール停止制御処理]
図63を参照して、メインCPU31が内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理の手順を示したリール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されたか否かを判別する(ステップS131)。このとき、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押された場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS132の処理を行う。他方、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されていない場合には、メインCPU31は、再び、ステップS131の処理を行う。
ステップS132では、メインCPU31は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を更新する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を「1」減算する(ステップS133)。続いて、メインCPU31は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(ステップS134)。
続いて、ステップS135において、メインCPU31は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置を格納する。次に、メインCPU31は、滑り駒数決定処理を行う(ステップS136)。この処理では、メインCPU31は、停止テーブルを参照し、停止開始位置に対して定められた滑り駒数決定データを決定する。次に、メインCPU31は、後で図65を参照して説明する優先引込制御処理を行う(ステップS137)。
続いて、メインCPU31は、リール停止コマンド送信処理を行う(ステップS138)。この処理では、メインCPU31は、リール停止コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。リール停止コマンドは、作動ストップボタン等についての情報を含み、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路72に送信される。これにより、副制御回路72は、停止操作に応じて演出を行うことができる。
続いて、メインCPU31は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて、検索対象リールの停止予定位置を決定し、格納する(ステップS139)。続いて、メインCPU31は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットし(ステップS140)、セットした検索図柄位置に基づく図柄コードを取得する図柄コード格納処理(図64)を行う(ステップS141)。
続いて、メインCPU31は、取得した図柄コードに基づいて図柄コード格納領域を更新する(ステップS142)。例えば、左のリール3Lについて、検索図柄位置として「GOD」図柄がセットされた場合には、図柄コード格納領域では、左のリール3Lの図柄が「GOD」図柄である役に対応するビットが「1」のまま維持される一方で、左のリール3Lの図柄が「GOD」図柄以外の図柄である役に対応するビットが「0」に更新される。
続いて、メインCPU31は、検索図柄位置に応じて必要がある場合には、制御変更処理を行う(ステップS143)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」あるか否かを判別する(ステップS144)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」でない場合(第3停止時でない場合)には、メインCPU31は、図61の引込優先順位格納処理を行い(ステップS145)、次に、ステップS131の処理を行う。すなわち、パチスロ1では、次のリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる前に、未だ回転しているリール3L,3C,3Rの各図柄位置について引込優先順位データを格納する処理が行われる。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」である場合には、メインCPU31は、第3停止時の停止制御が終了したと判別し、リール停止制御処理を終了する。
[図柄コード格納処理]
図64を参照して、セットした検索図柄位置に基づく図柄コードを取得する図柄コード格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効ラインデータをセットする(ステップS151)。本実施形態では、センターライン8のみが有効ラインであるため、ライン1(中段−中段−中段)がセットされる。
次に、メインCPU31は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(ステップS152)。この処理では、メインCPU31は、検索対象リールの検索図柄位置(中段の図柄)に基づいて、セットされた有効ラインデータと対応する図柄の図柄位置を、チェック用図柄位置データとしてセットする。具体的には、有効ラインデータが中段を示す場合には、検索図柄位置がそのままチェック用図柄位置データとなり、有効ラインデータが上段を示す場合には、検索図柄位置+1がチェック用図柄位置データとなる。なお、本実施形態では、有効ラインがセンターライン8のみであるため、有効ラインデータは常に中段となり、検索図柄位置がそのままチェック用図柄位置データとなる。
続いて、メインCPU31は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(ステップS153)、図柄コード格納処理を終了する。
[優先引込制御処理]
図65を参照して、メインCPU31が滑り駒数を決定する処理の手順を示した優先引込制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(ステップS171)。続いて、メインCPU31は、停止開始位置を取得する(ステップS172)。
次に、メインCPU31は、滑り駒数決定データに応じた優先順序テーブルをセットし(ステップS173)、続いて、優先順序の初期値及びチェック回数に「5」をセットする(ステップS174)。
次に、メインCPU31は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(ステップS175)。続いて、メインCPU31は、停止開始位置及び優先順序に基づいて、停止検索位置を抽出する(ステップS176)。次に、メインCPU31は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(ステップS177)。
続いて、メインCPU31は、先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判別する(ステップS178)。このとき、先に取得した優先引込順位データ以上である場合には、メインCPU31は、滑り駒数を更新し(ステップS179)、続いて、ステップS180の処理を行う。他方、先に取得した優先引込順位データ未満である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS180の処理を行う。
ステップS180では、メインCPU31は、優先順序及びチェック回数を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS181)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、更新された滑り駒数をセットし(ステップS182)、優先引込制御処理を終了する。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS176の処理を行う。
このように、優先引込制御処理では、メインCPU31は、複数の種類の滑り駒数の中から、より優先順位の高い引込みを行うべき内部当籤役に係る図柄の組合せが表示される滑り駒数を決定する。
[RT制御処理]
図66を参照して、RT制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT0移行リプが表示されたか否か、すなわち、RT0移行リプが入賞したか否かを判別する(ステップS191)。このとき、RT0移行リプが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、遊技状態を一般遊技状態(RT0遊技状態)に更新し(ステップS192)、RT制御処理を終了する。
他方、RT0移行リプが入賞していない場合には、メインCPU31は、続いて、RT作動図柄が表示されたか否かを判別する(ステップS193)。このとき、RT作動図柄が表示された場合には、メインCPU31は、続いて、遊技状態をRT1遊技状態に更新し(ステップS194)、RT制御処理を終了する。
他方、RT作動図柄が表示されていない場合には、メインCPU31は、続いて、RT2移行リプが表示されたか否か、すなわち、RT2移行リプが入賞したか否かを判別する(ステップS195)。このとき、RT2移行リプが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、遊技状態をRT2遊技状態に更新し(ステップS196)、RT制御処理を終了する。
他方、RT2移行リプが入賞していない場合には、メインCPU31は、続いて、RT3移行リプが表示されたか否か、すなわち、RT3移行リプが入賞したか否かを判別する(ステップS197)。このとき、RT3移行リプが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、遊技状態をRT3遊技状態に更新し(ステップS198)、後述するポート出力処理を実行し(ステップS20)、RT制御処理を終了する。ステップS198の処理を実行するとき、メインCPU31は、特定遊技状態移行制御手段として機能する。
ここでのポート出力処理では、RT開始信号が出力される。各台表示機900は、これにより、ARTの開始を認識することができる。このとき、メインCPU31及び通信用I/F59は、特定遊技状態移行信号出力手段として機能する。
他方、RT3移行リプが入賞していない場合には、メインCPU31は、続いて、RT4移行リプが表示されたか否か、すなわち、RT4移行リプが入賞したか否かを判別する(ステップS199)。このとき、RT4移行リプが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、遊技状態をRT4遊技状態に更新する(ステップS200)。ステップS200の処理を実行するとき、メインCPU31は、特定遊技状態移行制御手段として機能する。他方、RT4移行リプが入賞していない場合には、メインCPU31は、RT制御処理を終了する。
ステップS200の処理を実行し、遊技状態をRT4遊技状態に更新した場合、メインCPU31は、遊技状態がRT3であったか否かを判断する(ステップS201)。
遊技状態がRT3遊技状態でなかった場合(ステップS201:NO)、ステップS200において、RT3遊技状態以外の遊技状態から、RT4遊技状態に移行し、ARTが開始されたことになる。この場合、メインCPU31は、後述するポート出力処理を実行し(ステップS20)、その後、本サブルーチンを終了する。ここでのポート出力処理では、RT開始信号が出力される。各台表示機900は、これにより、ARTの開始を認識することができる。このとき、メインCPU31及び通信用I/F59は、特定遊技状態移行信号出力手段として機能する。
一方、遊技状態がRT3遊技状態であった場合(ステップS201:YES)、ステップS200において、RT遊技状態から、RT4遊技状態に移行したが、この場合、既にARTが開始されていたことになるので、メインCPU31は、ポート出力処理を実行せずに、本サブルーチンを終了する。
[ボーナス終了チェック処理]
図67を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、SB作動中であるか否か、すなわち、SB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS211)。このとき、SB作動中でない場合には、メインCPU31は、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、SB作動中である場合には、メインCPU31は、続いて、SB遊技状態フラグをオフに更新するSB終了処理を行い(ステップS212)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
[ボーナス作動チェック処理]
図68を参照して、決定された表示役の種別等に基づいてメインCPU31がボーナスゲームを作動する処理の手順を示したボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、SB作動であるか否か、すなわち、SB1〜3のいずれかが入賞したか否かを判別する(ステップS231)。このとき、SB1〜3のいずれかが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、SB遊技状態フラグをオンに更新するSB作動処理を行い(ステップS232)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
他方、SB1〜3のいずれも入賞していない場合には、メインCPU31は、続いて、リプレイが表示されたか否か、すなわち、リプレイが入賞したか否かを判別する(ステップS233)。このとき、リプレイが入賞した場合には、メインCPU31は、続いて、自動投入枚数カウンタに投入枚数カウンタの値を複写する自動投入要求を行い(ステップS234)、ボーナス作動チェック処理を終了する。他方、リプレイが入賞していない場合には、メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了する。
[ポート出力処理]
図69を参照して、メインCPU31によって実行されるポート出力処理について説明する。
先ず、メインCPU31は、再遊技状態識別信号が出力中であるか否かを判断する(ステップS241)。再遊技状態識別信号が出力中であると判断した場合(ステップS241:YES)、メインCPU31は、再遊技状態識別信号の出力を停止し(ステップS242)、本サブルーチンを終了する。
再遊技状態識別信号が出力中ではないと判断した場合(ステップS241:NO)、メインCPU31は、スタートスイッチ6SがONされたか否かを判断する(ステップS243)。スタートスイッチ6SがONされたと判断した場合(ステップS243:YES)、メインCPU31は、メダル投入信号を出力し(ステップS244)、本サブルーチンを終了する。ステップS244において、メインCPU31及び通信用I/F59は、投入遊技媒体数信号出力手段として機能する。
スタートスイッチ6SがONされていないと判断した場合(ステップS243:NO)、メインCPU31は、メダルの払出があるか否かを判断する(ステップS245)。メダルの払出があると判断した場合(ステップS245:YES)、メインCPU31は、メダル払出信号を出力し(ステップS246)、本サブルーチンを終了する。ステップS246において、メインCPU31及び通信用I/F59は、払出遊技媒体数信号出力手段として機能する。
メダルの払出がないと判断した場合(ステップS245:NO)、メインCPU31は、RT3移行リプレイの表示役、又はRT3以外におけるRT4移行リプレイの表示役が成立したか否かを判断する(ステップS247)。RT3移行リプレイの表示役、又はRT3以外におけるRT4移行リプレイの表示役が成立したと判断した場合(ステップS247:YES)、メインCPU31は、RT開始信号を出力する(ステップS248)。ステップS248において、メインCPU31及び通信用I/F59は、特定遊技状態移行信号出力手段として機能する。
RT3移行リプレイの表示役、又はRT3以外におけるRT4移行リプレイの表示役が成立していないと判断した場合(ステップS247:NO)、又はステップS248の処理を実行した場合、メインCPU31は、本サブルーチンを終了する。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
図70を参照して、メインCPU31が所定の時間(例えば、1.1173ms)毎に実行する割込の処理の手順を示したメインCPU31の制御による割込処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS251)。続いて、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS252)。この処理では、メインCPU31は、マイクロコンピュータ30へ送信される信号の有無を確認する。例えば、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S等のオンエッジ、オフエッジを割込処理毎に格納する。
続いて、メインCPU31は、タイマ更新処理を行う(ステップS253)。次に、メインCPU31は、コマンドデータ送信処理を行う(ステップS254)。この処理では、通信データ格納領域に格納されたコマンドを副制御回路72へ送信する。続いて、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS255)。例えば、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を制御する。より詳細には、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L,3C,3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L,3C,3Rが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するように制御を行う。
続いて、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS256)。例えば、メインCPU31は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を各種表示部に表示する。続いて、メインCPU31は、レジスタの復帰を行い(ステップS257)、定期的に発生する割込の処理を終了する。
[副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー]
次に、図71〜図93を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[電源投入時処理]
図71を参照して、電源投入時の副制御回路72の動作について説明する。
初めに、サブCPU81は、初期化処理を行い(ステップS411)、ステップS412に移る。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループであるマザータスクを含んで構成される。
ステップS412では、サブCPU81は、ランプ制御タスクを起動し、ステップS413に移る。ランプ制御タスクについては、後に図72を参照して説明するが、サブCPU81に対して2ms毎に送信されるタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、リール3L,3C,3Rのリールバックランプの点灯状態を制御する処理を行う。
ステップS413では、サブCPU81は、サウンド制御タスクを起動し、ステップS414に移る。サウンド制御タスクについては、後に図73を参照して説明するが、サブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態を制御する処理を行う。
ステップS414では、サブCPU81は、マザータスクを起動し、処理を打ち切る。マザータスクについては、後に図74を参照して説明するが、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置5で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置5から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
[ランプ制御タスク]
図72を参照して、ランプ制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を行い(ステップS421)、ステップS422に移る。ステップS422では、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を行う。
次に、サブCPU81は、タイマ割込待ちを行い(ステップS423)、ステップS424に移る。この処理では、サブCPU81が2ms毎にタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
ステップS424では、後で図73を参照して説明するサウンド制御タスクの実行処理を行い、ステップS425に移る。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。本実施形態では、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS424では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS424では、後述の図73を参照して説明するサウンド制御タスクのうち、ステップS433、ステップS434の処理が行われる。
ステップS425では、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を行い、ステップS426に移る。ステップS426では、サブCPU81は、ランプ点灯制御処理を行い、ステップS423に移る。
[サウンド制御タスク]
図73を参照して、サウンド制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を行い(ステップS431)、ステップS432に移る。ステップS432では、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわちランプ制御タスクを実行し、ステップS433に移る。このステップS432では、サブリール制御タスクのうち、ステップS425、ステップS426の処理が行われる。
ステップS433では、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を行い、ステップS434に移る。ステップS434では、サブCPU81は、音出力制御処理を行い、ステップS432へ移る。
[マザータスク]
図74を参照して、マザータスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、後に図75を参照して説明するメインタスクの起動を行い(ステップS451)、ステップS452に移る。ステップS452では、サブCPU81は、主基板通信タスクの起動を行い、ステップS453に移る。主基板通信タスクでは、2ms毎に送信されるコマンドデータに基づいて、演出を制御するための制御用データをセットする。ステップS453では、サブCPU81は、後に図78を参照して説明するアニメタスクを起動し、処理を打ち切る。
[メインタスク]
図75を参照して、メインタスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、VSYNC割込初期化処理を行い(ステップS471)、ステップS472に移る。ステップS472では、サブCPU81は、VSYNC割込待ちを行う。続いて、サブCPU81は、描画処理を行い(ステップS473)、ステップS472に移る。
[主基板通信タスク]
図76を参照して、主基板通信タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、通信メッセンジャーキューの初期化を行い(ステップS491)、ステップS492に移る。ステップS492では、サブCPU81は、受信コマンドのチェックを行い、ステップS493に移る。ステップS493では、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS494に移り、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS492に移る。
ステップS494では、サブCPU81は、受信したコマンドのパラメータから内部当籤役、遊技状態、設定値、ATセットカウンタ等の遊技情報を作成、格納し、ステップS495に移る。ステップS495では、サブCPU81は、後に図77を参照して説明するコマンド解析処理を行い、ステップS492に移る。
[コマンド解析処理]
図77を参照して、コマンド解析処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、後で図79を参照して説明する演出内容決定処理を行い(ステップS511)、ステップS512に移る。ステップS512では、サブCPU81は、ランプデータ決定処理を行い、ステップS513に移る。ステップS513では、サブCPU81は、サウンドデータ決定処理を行い、ステップS514に移る。ステップS514では、サブCPU81は、決定された各データを登録し、コマンド解析処理を終了する。
[アニメタスク]
図78を参照して、アニメタスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、前回の遊技情報との変化をチェックし(ステップS531)、ステップS532に移る。ステップS532では、サブCPU81は、オブジェクト制御処理を行い、ステップS533に移る。ステップS533では、サブCPU81は、アニメタスク管理処理を行い、ステップS531に移る。
[演出内容決定処理]
図79を参照して、演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、初期化コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS551)。初期化コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を行い(ステップS552)、演出内容決定処理を終了する。なお、初期化コマンドには、例えば、設置値変更の有無や設定値の情報が含まれ、初期化コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得する。
他方、初期化コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS553)。メダル投入コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を行い(ステップS554)、演出内容決定処理を終了する。なお、メダル投入コマンドには、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタやクレジットカウンタの値の情報が含まれ、メダル投入コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、メダル投入コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS555)。スタートコマンド受信時である場合には、サブCPU81は、後で図80を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行い(ステップS556)、演出内容決定処理を終了する。なお、スタートコマンドには、例えば、遊技状態フラグの種別、内部当籤役の種別、ロック抽籤の結果(ロックの有無)等が含まれ、スタートコマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、スタートコマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、リール回転開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS557)。リール回転開始コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を行い(ステップS558)、演出内容決定処理を終了する。なお、リール回転開始コマンドには、例えば、リールの回転が開始された旨の情報が含まれ、リール回転開始コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、リール回転開始コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS559)。リール停止コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、後で図88を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行い(ステップS560)、演出内容決定処理を終了する。なお、リール停止コマンドには、例えば、停止したリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)の情報が含まれ、リール停止コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、リール停止コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS561)。表示コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、後で図89を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行い(ステップS562)、演出内容決定処理を終了する。なお、表示コマンドには、例えば、表示役の種別を示す情報が含まれ、表示コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、表示コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS563)。ボーナス開始コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時処理を行い(ステップS564)、演出内容決定処理を終了する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスが開始された旨の情報が含まれ、ボーナス開始コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、ボーナス開始コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS565)。ボーナス終了コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行い(ステップS566)、演出内容決定処理を終了する。なお、ボーナス終了コマンドには、ボーナスが終了した旨の情報が含まれ、ボーナス終了コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
他方、ボーナス終了コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、続いて、入力状態コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS567)。入力状態コマンド受信時である場合には、サブCPU81は、入力状態コマンド受信時処理を行い(ステップS568)、演出内容決定処理を終了する。他方、入力状態コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了する。なお、入力状態コマンドには、例えば、ストップボタン7L,7C,7R等の各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかの情報が含まれ、入力状態コマンド受信時処理では、サブCPU81は、これらの情報を取得し、必要な演出データをセットする。
[スタートコマンド受信時処理]
図80を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、後で図81を参照して説明するATセット数上乗せ抽籤処理を行う(ステップS571)。この処理では、サブCPU81は、継続率に基づいて報知権利の継続付与を行う。続いて、サブCPU81は、ペナルティカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS572)。本実施形態では、非AT遊技状態及び非ART遊技状態において左のリール3L以外のリールに対して第1停止操作が行われた場合に、報知権利の付与が行われない(又は付与する確率を著しく低くする)罰則を与えることとしている。ペナルティカウンタとは、この罰則が行われるゲーム数を計数するカウンタであり、サブRAM83の所定の領域に格納される。
このとき、ペナルティカウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、ペナルティカウンタを「1」減算し(ステップS573)、ステップS576に移る。他方、ペナルティカウンタが「0」である場合には、サブCPU81は、後で図82を参照して説明するモード処理を行う(ステップS574)。この処理では、サブCPU81は、現在のモードに基づくAT抽籤を行う。続いて、サブCPU81は、後で図83を参照して説明するストック処理を行い(ステップS575)、ステップS576に移る。この処理では、サブCPU81は、現在の放出モードに基づくAT抽籤を行う。
ステップS576では、サブCPU81は、開始時の履歴表示パターンの更新を行う。具体的には、サブCPU81は、液晶表示装置5の入賞履歴表示領域5cに表示された5ゲーム分の入賞履歴を1ゲーム分更新する(すなわち、今回遊技分の入賞履歴をブランク表示とする)。
続いて、サブCPU81は、内部当籤役がSB1〜3のいずれかであるか否かを判別する(ステップS577)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS578の処理を行い、NOのときは、ステップS579の処理を行う。ステップS578では、サブCPU81は、SB識別データをセットし、続いて、ステップS579の処理を行う。ステップS579では、サブCPU81は、後で図84を参照して説明する演出抽籤処理を行い、スタートコマンド受信時処理を終了する。
[ATセット数上乗せ抽籤処理]
図81を参照して、ATセット数上乗せ抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、モード用初当たりフラグがオンであるか否かを判別する(ステップS591)。ここで、モード用初当たりフラグとは、現在のモードに基づくAT抽籤に当籤したか否かを識別するためのフラグであり、オンである場合には当籤したことを示し、オフである場合には非当籤であることを示す。このとき、モード用初当たりフラグがオフである場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS596の処理を行う。
他方、モード用初当たりフラグがオンである場合には、サブCPU81は、AT抽籤当籤時に決定された継続率を参照して継続抽籤を実行する(ステップS592)。続いて、サブCPU81は、継続抽籤に継続したか否かを判別する(ステップS593)。このとき、継続した場合には、サブCPU81は、ATセットカウンタを「1」加算し(ステップS594)、続いて、ステップS596の処理を行う。他方、継続しない場合には、サブCPU81は、モード用初当たりフラグをオフに更新し(ステップS595)、続いて、ステップS596の処理を行う。
ステップS596では、サブCPU81は、ストック用初当たりフラグがオンであるか否かを判別する。ここで、ストック用初当たりフラグとは、現在の放出モードに基づくAT抽籤に当籤したか否かを識別するためのフラグであり、オンである場合には当籤したことを示し、オフである場合には非当籤であることを示す。このとき、ストック用初当たりフラグがオフである場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS601の処理を行う。
他方、ストック用初当たりフラグがオンである場合には、サブCPU81は、AT抽籤当籤時に決定された継続率を参照して継続抽籤を実行する(ステップS597)。続いて、サブCPU81は、継続抽籤に継続したか否かを判別する(ステップS598)。このとき、継続した場合には、サブCPU81は、ATセットカウンタを「1」加算し(ステップS599)、続いて、ステップS601の処理を行う。他方、継続しない場合には、サブCPU81は、ストック用初当たりフラグをオフに更新し(ステップS600)、続いて、ステップS601の処理を行う。
ステップS601では、サブCPU81は、入賞履歴用初当たりフラグがオンであるか否かを判別する。ここで、入賞履歴用初当たりフラグとは、5ゲーム間の入賞履歴に基づくAT抽籤に当籤したか否かを識別するためのフラグであり、オンである場合には当籤したことを示し、オフである場合には非当籤であることを示す。このとき、入賞履歴用初当たりフラグがオフである場合には、サブCPU81は、ATセット数上乗せ抽籤処理を終了する。
他方、入賞履歴用初当たりフラグがオンである場合には、サブCPU81は、AT抽籤当籤時に決定された継続率を参照して継続抽籤を実行する(ステップS602)。続いて、サブCPU81は、継続抽籤に継続したか否かを判別する(ステップS603)。このとき、継続した場合には、サブCPU81は、ATセットカウンタを「1」加算し(ステップS604)、ATセット数上乗せ抽籤処理を終了する。他方、継続しない場合には、サブCPU81は、入賞履歴用初当たりフラグをオフに更新し(ステップS605)、ATセット数上乗せ抽籤処理を終了する。
[モード処理]
図82を参照して、モード処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、設定値、現在のモード及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて移行先モードを決定する(ステップS611)。なお、モード間の移行確率は、任意に設定することができ、現在のモード毎に異ならせることとしてもよい。次に、サブCPU81は、決定された移行先モードを現在のモードとしてセットし(ステップS612)、続いて、モード用AT抽籤テーブルを参照し、現在のモード及び内部当籤役に基づいてAT抽籤を行う(ステップS613)。
続いて、サブCPU81は、AT抽籤に当籤したか否かを判別する(ステップS614)。このとき、AT抽籤に当籤しない場合には、サブCPU81は、モード処理を終了する。他方、AT抽籤に当籤した場合には、サブCPU81は、続いて、ATセットカウンタを「1」加算する(ステップS615)。続いて、サブCPU81は、モード用継続率抽籤テーブルを参照し、現在のモードに基づいて継続率を決定するとともに(ステップS616)、モード用初当たりフラグをオンに更新し(ステップS617)、モード処理を終了する。
[ストック処理]
図83を参照して、ストック処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、内部当籤役がハズレであるか否かを判別する(ステップS631)。このとき、内部当籤役がハズレである場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS632の処理を行い、ハズレでない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS636の処理を行う。なお、内部当籤役がハズレであるか否かは、内部当籤役格納領域(図45(a))の値に基づいて行われ、内部当籤役格納領域1〜39の全てのビットが「0」である場合に、内部当籤役がハズレとなる。
ステップS632では、サブCPU81は、ストックカウンタが「10」であるか否かを判別する。ここで、ストックカウンタとは、一旦ストックしておく報知権利を計数するカウンタであり、サブRAM83の所定の領域に格納される。このとき、ストックカウンタが「10」である場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS636の処理を行い、ストックカウンタが「10」でない場合(すなわち、「10」未満である場合)には、サブCPU81は、続いて、設定値に基づいてATセットストック抽籤を行う(ステップS633)。ここで、ATセットストック抽籤では、設定値毎に任意の確率で当籤する抽籤を行う。続いて、サブCPU81は、ATセットストック抽籤に当籤したか否かを判別する(ステップS634)。このとき、ATセットストック抽籤に当籤した場合には、サブCPU81は、続いて、ストックカウンタを「1」加算し(ステップS635)、続いて、ステップS637の処理を行う。他方、ATセットストック抽籤に当籤しない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS636の処理を行う。
ステップS636では、サブCPU81は、ストックカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。このとき、ストックカウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS637の処理を行い、「1」未満(すなわち、「0」)である場合には、サブCPU81は、ストック処理を終了する。
ステップS637では、サブCPU81は、設定値、現在の放出モード及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて移行先放出モードを決定する。なお、放出モード間の移行確率は、任意に設定することができ、現在の放出モード毎に異ならせることとしてもよい。次に、サブCPU81は、決定された移行先放出モードを現在の放出モードとしてセットし(ステップS638)、続いて、ストック用AT抽籤テーブルを参照し、現在の放出モード及び内部当籤役に基づいて放出抽籤(AT抽籤)を行う(ステップS639)。
続いて、サブCPU81は、放出抽籤に当籤したか否かを判別する(ステップS640)。このとき、放出抽籤に当籤しない場合には、サブCPU81は、ストック処理を終了する。他方、放出抽籤に当籤した場合には、サブCPU81は、続いて、放出数決定テーブルを参照し、現在のストックカウンタの値に基づいて放出数を決定する(ステップS641)。続いて、サブCPU81は、決定された放出数をATセットカウンタに加算するとともに(ステップS642)、決定された放出数をストックカウンタから減算する(ステップS643)。続いて、サブCPU81は、ストック用継続率抽籤テーブルを参照し、放出数に基づいて継続率を決定するとともに(ステップS644)、ストック用初当たりフラグをオンに更新し(ステップS645)、ストック処理を終了する。
[演出抽籤処理]
図84を参照して、演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ロックありか否かを判別する(ステップS651)。このとき、ロックありである場合には、サブCPU81は、ロック用特殊演出データをセットし(ステップS652)、続いて、ステップS653の処理を行う。他方、ロックなしである場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS653の処理を行う。なお、ロックありか否かは、スタートコマンドを解析することにより判別することができる。
ステップS653では、サブCPU81は、ARTカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。このとき、ARTカウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、続いて、後で図85を参照して説明するART中開始時処理を行い(ステップS654)、続いて、ステップS658の処理を行う。
他方、ARTカウンタが「1」未満(すなわち、「0」)である場合には、サブCPU81は、続いて、ATセットカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS655)。このとき、ATセットカウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、続いて、後で図86を参照して説明するART準備中開始時処理を行い(ステップS656)、続いて、ステップS658の処理を行う。
他方、ATセットカウンタが「1」未満(すなわち、「0」)である場合には、サブCPU81は、続いて、後で図87を参照して説明する通常時開始時処理を行い(ステップS657)、続いて、ステップS658の処理を行う。ステップS658では、サブCPU81は、設定値、現在のモード、現在の放出モード、ATセットカウンタの値、各初当たりフラグの有無、及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて、数字組合せデータを決定し、演出抽籤処理を終了する。
[ART中開始時処理]
図85を参照して、ART中開始時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ARTカウンタが「100」であるか否かを判別する(ステップS671)。この判別がYESのとき(すなわち、1セット100ゲームの遊技開始時)は、サブCPU81は、続いて、ステップS672の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS677の処理を行う。
ステップS672では、サブCPU81は、ART開始時ステージ抽籤テーブルを参照し、現在のモード、ATセットカウンタの値及び前回ステージに基づいて今回のステージを決定する。続いて、サブCPU81は、特殊ステージがセットされているか否かを判別する(ステップS673)。ここで、特殊ステージは、表示役が特殊小役である場合にセットされるステージである(図89のステップS755)。
この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS674の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS676の処理を行う。ステップS674では、サブCPU81は、今回のステージを保持しつつ、特殊ステージをセットする。続いて、サブCPU81は、特殊ステージをクリアし(ステップS675)、ステップS676の処理を行う。
ステップS676では、サブCPU81は、ART開始時サウンド抽籤テーブルを参照し、連チャンカウンタ及びATセットカウンタの値に基づいてサウンドを決定し、ステップS677の処理を行う。
ステップS677では、サブCPU81は、ロック用特殊演出データがセットされているか否かを判別する。このとき、ロック用特殊演出データがセットされていない場合には、サブCPU81は、続いて、内部当籤役(当籤番号)に基づいてART継続用演出データを決定し(ステップS678)、ステップS679の処理を行う。他方、ロック用特殊演出データがセットされている場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS679の処理を行う。
ステップS679では、サブCPU81は、RT4遊技状態であるか否かを判別する。このとき、RT4遊技状態である場合には、サブCPU81は、ART中開始時処理を終了する一方で、RT4遊技状態でない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS680の処理を行う。
ステップS680では、サブCPU81は、ARTカウンタを「1」減算する。続いて、サブCPU81は、ARTカウンタが「0」であるか否かを判別する(ステップS681)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS682の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ART中開始時処理を終了する。
ステップS682では、サブCPU81は、ATセットカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。このとき、ATセット数カウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、ARTカウンタに「100」をセットし(ステップS683)、ATセットカウンタを「1」減算し(ステップS684)、連チャンカウンタを「1」加算し(ステップS685)、ART中開始時処理を終了する。他方、ATセット数カウンタが「1」未満、すなわち、「0」である場合には、サブCPU81は、ART中開始時処理を終了する。なお、ステップS682の判別でATセット数カウンタが「0」である場合には、サブCPU81は、連チャンカウンタをクリアすることとしてもよい。
[ART準備中開始時処理]
図86を参照して、ART準備中開始時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、特殊ステージがセットされているか否かを判別する(ステップS691)。このとき、特殊ステージがセットされている場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS693の処理を行う。他方、特殊ステージがセットされていない場合には、サブCPU81は、続いて、ART準備中用ステージをセットし(ステップS692)、続いて、ステップS693の処理を行う。
ステップS693では、サブCPU81は、ロック用特殊演出データがセットされているか否かを判別する。このとき、ロック用特殊演出データがセットされている場合には、サブCPU81は、ART準備中開始時処理を終了する。他方、ロック用特殊演出データがセットされていない場合には、サブCPU81は、続いて、内部当籤役(当籤番号)に基づいてART移行用演出データを決定し(ステップS694)、ART準備中開始時処理を終了する。
[通常時開始時処理]
図87を参照して、通常時開始時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、通常時ステージ抽籤テーブルを参照し、現在のモード、ATセットカウンタの値、及び前回のステージに基づいて今回のステージを決定する(ステップS711)。続いて、サブCPU81は、ロック用特殊演出データがセットされているか否かを判別する(ステップS712)。このとき、ロック用特殊演出データがセットされている場合には、サブCPU81は、ART準備中開始時処理を終了する。他方、ロック用特殊演出データがセットされていない場合には、サブCPU81は、続いて、内部当籤役(当籤番号)に基づいて通常用演出データを決定し(ステップS713)、通常時開始時処理を終了する。
[リール停止コマンド受信時処理]
図88を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ARTカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS731)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS732の処理を行う。
ステップS732では、サブCPU81は、ATセットカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS733の処理を行う。
ステップS733では、サブCPU81は、左第1停止であるか否か、すなわち、第1停止操作が左のリール3Lに対するものであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS734の処理を行う。
ステップS734では、サブCPU81は、ペナルティカウンタを「10」加算し、続いて、ペナルティ警告演出データをセットし(ステップS735)、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
[表示コマンド受信時処理]
図89を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、後で図92を参照して説明する入賞履歴処理を行う(ステップS751)。続いて、サブCPU81は、ペナルティカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS752)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS753の処理を行う。
ステップS753では、サブCPU81は、表示役が特殊小役であるか否かを判別する。このとき、表示役が特殊小役である場合には、サブCPU81は、続いて、ATセットカウンタを「5」加算し(ステップS754)、特殊ステージをセットし(ステップS755)、続いて、ステップS756の処理を行う。他方、表示役が特殊小役でない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS756の処理を行う。
ステップS756では、サブCPU81は、表示役がRT4移行リプであるか否かを判別する。このとき、表示役がRT4移行リプである場合には、ATセットカウンタを「1」加算し(ステップS757)、背景色変更フラグをオンに更新し(ステップS758)、続いて、ステップS759の処理を行う。他方、表示役がRT4移行リプでない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS759の処理を行う。
ステップS759では、サブCPU81は、ARTカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。このとき、ARTカウンタが「1」以上である場合には、サブCPU81は、続いて、後で図90を参照して説明するART中表示処理を行い(ステップS760)、表示コマンド受信時処理を終了する。他方、ARTカウンタが「1」未満、すなわち、「0」である場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS761の処理を行う。
ステップS761では、サブCPU81は、表示役がRT4移行リプであるか否か、すなわち、ARTカウンタが「0」である状況でRT4移行リプが入賞したか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ARTカウンタに「100」をセットし(ステップS762)、ATセットカウンタを「1」減算し(ステップS763)、続いて、ステップS764の処理を行う。他方、ステップS761の判別がNOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS764の処理を行う。
ステップS764では、サブCPU81は、ATセットカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、後で図91を参照して説明するART準備中表示時処理を行い(ステップS765)、表示コマンド受信時処理を終了する。他方、ステップS764の判別がNOのときは、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了する。
[ART中表示時処理]
図90を参照して、ART中表示時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役がRT3移行リプであるか否かを判別する(ステップS771)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS772の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS773の処理を行う。
ステップS772では、サブCPU81は、背景色変更フラグをオフに更新し、ART中表示時処理を終了する。ここで、背景色変更フラグは、液晶表示装置5の演出表示領域5aの背景色を識別するために用いられ、背景色変更フラグがオンである場合とオフである場合とでは、演出表示領域5aの背景色は異なる。そして、背景色変更フラグは、RT4移行リプが入賞(すなわち、RT4遊技状態に移行)した際にオンに更新され(図89のステップS758)、その後、RT3移行リプが入賞(すなわち、RT3遊技状態に移行)するとオフに更新される。このとき、上述の通り、RT4遊技状態ではセット数の上乗せが高確率で行われるため、演出表示領域5aの背景色によりセット数の上乗せの期待感を遊技者に報知することができる。
ステップS773では、サブCPU81は、RT作動図柄が表示されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ARTカウンタに「0」をセットし(ステップS774)、ART中表示時処理を終了する。他方、ステップS773の判別がNOのときは、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了する。
[ART準備中表示時処理]
図91を参照して、ART準備中表示時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役がRT3移行リプであるか否かを判別する(ステップS791)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS792の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ART準備中表示時処理を終了する。
ステップS792では、サブCPU81は、ARTカウンタに「100」をセットし、続いて、ATセット数カウンタを「1」減算し(ステップS793)、ART準備中表示時処理を終了する。
[入賞履歴処理]
図92を参照して、入賞履歴処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役及びSB識別データに基づいて、入賞履歴データの更新を行う(ステップS811)。続いて、サブCPU81は、SB識別データがセットされているか否かを判別する(ステップS812)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、SB識別データをクリアし(ステップS813)、続いて、ステップS814の処理を行う。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS814の処理を行う。
ステップS814では、サブCPU81は、後で図93を参照して説明する履歴表示パターン更新処理を行う。この処理では、ステップS811で更新した入賞履歴データ及び遊技状態(ARTカウンタ及びATセットカウンタ)に基づいて、履歴表示パターンを更新する。例えば、入賞履歴データがリプレイ(RT4移行リプ、特殊リプを除く)であり、遊技状態が非AT遊技状態又は非ART遊技状態である場合には、サブCPU81は、履歴表示パターンとして「青7」を決定し、入賞履歴データがリプレイ(RT4移行リプ、特殊リプを除く)であり、遊技状態がAT遊技状態又はART遊技状態である場合には、履歴表示パターンとして「青羽根」を決定する。そして、サブCPU81は、液晶表示装置5の入賞履歴表示領域5cに表示する5ゲーム分の入賞履歴のうち、図80のステップS576でブランク表示していた今回のゲーム分の表示箇所に、決定した「青7」又は「青羽根」を表示する。続いて、サブCPU81は、ペナルティカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS815)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、入賞履歴処理を終了し、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS816の処理を行う。
ステップS816では、サブCPU81は、更新された履歴表示パターンから履歴コードを抽出する。続いて、サブCPU81は、条件コードの初期値として「12」をセットする(ステップS817)。
続いて、サブCPU81は、入賞履歴検索テーブルにより規定される入賞履歴のうちセットした条件コードに対応する入賞履歴と、抽出した履歴コードと、を比較し(ステップS818)、一致するか否かを判別する(ステップS819)。このとき、条件コードに対応する入賞履歴と抽出した履歴コードとが一致する場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS822の処理を行い、一致しない場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS820の処理を行う。ステップS820では、サブCPU81は、条件コードを「1」減算し、続いて、条件コードが「0」であるか否かを判別する(ステップS821)。このとき、条件コードが「0」である場合には、サブCPU81は、入賞履歴処理を終了し、条件コードが「0」でない場合には、サブCPU81は、ステップS818の処理を行う。
ステップS822では、サブCPU81は、入賞履歴用AT抽籤テーブルを参照し、条件コードに基づいてAT抽籤を行う。続いて、サブCPU81は、AT抽籤に当籤したか否かを判別する(ステップS823)。このとき、AT抽籤に当籤した場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS824の処理を行い、AT抽籤に当籤しない場合には、サブCPU81は、入賞履歴処理を終了する。
ステップS824では、サブCPU81は、ATセットカウンタを「1」加算する。続いて、サブCPU81は、入賞履歴用継続率抽籤テーブルを参照して、条件コードに基づいて継続率を決定するとともに(ステップS825)、入賞履歴用初当たりフラグをオンに更新し(ステップS826)、入賞履歴処理を終了する。
[履歴表示パターン更新処理]
図93を参照して、履歴表示パターン更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ARTカウンタが「1」以上であるか否かを判別する(ステップS831)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS834の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS832の処理を行う。ステップS832では、サブCPU81は、ATセットカウンタが「1」以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS834の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS833の処理を行う。
ステップS833では、サブCPU81は、履歴表示パターンテーブルAを参照し、履歴表示パターンを更新し、履歴表示パターン更新処理を終了する。ステップS834では、サブCPU81は、履歴表示パターンテーブルBを参照し、履歴表示パターンを更新し、履歴表示パターン更新処理を終了する。
<パチスロ1による効果>
パチスロ1の構成及びパチスロ1により行われる処理の説明は以上である。以下、本実施のパチスロ1による効果について説明する。
パチスロ1では、リプレイが内部当籤役として決定される確率の高い高リプ遊技状態を備えるとともに、高リプ遊技状態からの転落を回避しつつメダルの払い出しが行われる全小役の入賞を実現させるための報知を行う1セット100ゲームのART遊技状態を設けている。これにより、ART遊技状態では、再遊技の利益を享受しつつ、全小役の入賞による利益を享受することができるため、ボーナス作動中以外の遊技状態中に遊技者にとって有利な状態を作り出すことができ、一般的に遊技者が興味のないボーナス作動中以外の遊技状態の興趣を向上させることができる。
このとき、パチスロ1では、報知権利の付与を5ゲーム間の入賞履歴に基づいて行うこととしている。これにより、毎ゲーム更新される入賞履歴に基づいてART遊技状態が実行されるため、遊技者はART遊技状態が実行されるかもしれないという期待感をART遊技状態以外の状態であっても抱き続けることができる。
特に、パチスロ1では、AT抽籤を行う入賞履歴を遊技状態に応じて異ならせることとし、ART遊技状態以外の状態では、3回以上連続してリプレイ(又は特殊小役を除く全小役)が入賞することといった第1の条件に加え、少なくとも2回以上RT4移行リプ(又は特殊リプ)が入賞するといった第2の条件を充足した場合に付与抽籤を行う。
これにより、ART遊技状態以外の状態においてリプレイが連続して入賞した場合には、遊技者は、その後の遊技においてリプレイの入賞が更に連続することに対して強い期待を抱くことになり、ART遊技状態に対する期待感を維持することができる。
また、パチスロ1は、ART遊技状態では、第2の条件が充足されることを条件にAT抽籤を行う。これにより、ART遊技状態中であっても報知権利が付与されることがあるため、再度のART遊技状態の実行に対して遊技者の意欲を削ぐことを防止できる。
特に、ART遊技状態においてRT4移行リプが表示されると、ART遊技状態のRT4遊技状態に移行する。この遊技状態では、RT4移行リプや特殊リプが高確率で内部当籤役として決定される結果、報知権利の付与(セット数の上乗せ)が高確率で行われる。そのため、ART遊技状態中であっても遊技者の期待感を維持することができる。
このとき、RT4移行リプは、遊技者の停止操作のタイミング(すなわち、遊技者が狙って停止操作を行うこと)により「赤7−赤7−赤7」の図柄組合せが表示され、入賞すると必ず報知権利が付与される。一方、特殊リプは、遊技者が狙って停止操作を行うことで、「赤7−赤7−その他」「赤7−その他−赤7」「その他−赤7−赤7」のように「赤7」が2つ揃い、5ゲーム間の間に2回以上入賞することでAT抽籤が行われる。
そのため、RT4遊技状態では、遊技者は「赤7」を狙って停止操作を行うことで、「赤7−赤7−赤7」が停止表示されることによる報知権利の付与に加え、「赤7」がテンパイすれば入賞履歴に基づくAT抽籤により報知権利を取得することができる。その結果、「赤7−赤7−赤7」が停止表示されない場合であっても、遊技者の意欲を削ぐことがない。
また、パチスロ1では、5ゲーム間の入賞履歴に基づくAT抽籤のほかに、現在のモードに基づくAT抽籤や、現在の放出モードに基づくAT抽籤を行う。
これにより、ART遊技状態を様々な状況を契機として実行することができるため、遊技者に対してART遊技状態に対する期待感を常に抱かせることができ、遊技の興趣を低下させることがない。
ここで、現在の放出モードに基づくAT抽籤では、内部当籤役がハズレである際に行われるATセットストック抽籤(図83のステップS633)に当籤した際にストックカウンタに加算された数値(報知権利)を放出するか否かを決定する。このとき、ART遊技状態(有利な状態)は、リプレイの当籤確率の高い高RT遊技状態であり、低RT遊技状態に比べて、内部当籤役がハズレとなる確率が小さい。すなわち、内部当籤役がハズレとなる確率は、遊技者にとって不利な低RT遊技状態の方が高く、遊技者にとって不利な低RT遊技状態の方が、ストックカウンタに数値(報知権利)を加算させやすい。
そのため、遊技者にとって不利な低RT遊技状態であっても、現在の放出モードに基づくAT抽籤に対する期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣を低下させることがない。
また、パチスロ1では、様々な状況で行われる付与抽籤に当籤すると、その後のゲームにおいて継続抽籤に当籤している間、継続して報知権利を付与する(図81のステップS591〜ステップS594、ステップS596〜ステップS599、ステップS601〜ステップS604)。ここで、パチスロ1では、「1%」「10%」「50%」「75%」「80%」「90%」といった複数段階の継続率を設け、継続抽籤は、この継続率に基づく抽籤に当籤する限り複数回数の遊技にわたり継続する。これにより、報知権利が付与された場合には、更なる報知権利付与の期待感を遊技者に対して与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、パチスロ1では、1セットのART遊技状態の開始時に、液晶表示装置5の演出表示領域5aに表示するステージを決定することとしている。このとき、ステージとして、ATセットカウンタが「1」以上でないと選択されることがない「特別1」及び「特別2」を設け、ステージによりART遊技状態が継続することを報知している。
このとき、パチスロ1では、「特別1」又は「特別2」のステージが連続して表示された場合には、前回の1セット開始時のモードよりも遊技者にとって有利なモードである可能性が高い。そのため、液晶表示装置5の表示画面による報知を多様化することができ、遊技者の期待感を高めることができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、RT作動図柄は、所定の内部当籤役が決定された場合に、遊技者の停止操作の順序及び停止操作のタイミングにより表示されることとしている。具体的には、内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係を例示した図37に示すように、データポインタ「23」〜「58」の場合に、停止操作の順序が適切ではなく、かつ、押下位置不正解(停止操作のタイミングが適切でない)である場合に、表示されることとしている。しかしながら、RT作動図柄が表示される条件については、これに限られるものではなく、遊技者の停止操作の順序が適切でないことのみを条件に表示されることとしてもよい。このとき、遊技者の停止操作の順序としては、図37に示すような、いわゆる3択(第1停止操作のみ)としてもよく、また、図37に示すRT2移行リプやRT3移行リプと同様に、いわゆる6択(第1停止操作〜第3停止操作)とすることとしてもよい。
また、上記実施形態では、1セットのART遊技状態の開始時に、現在のモード、ATセットカウンタの値及び前回のステージに基づいて今回のステージを決定しているが、これに限られるものではなく、現在のモード、ATセットカウンタの値及び前回のステージに加え、前回のモードも考慮した上で今回のステージを決定することとしてもよい。このとき、前回のステージが「特別1」又は「特別2」である場合には、ATセットカウンタの値が「1」以上であり、かつ、前回のモードよりも今回のモードの方が大きい(遊技者にとって有利)ことを条件に、所定確率で同じステージを決定可能としてもよい。
また、上記実施形態では、ボーナスとしてSB(普通役物)のみを設けることとしているが、これに限られるものではなく、RB又はCBといった各種特別役物や、BB又はMBといった各種特別役物連続作動装置等を設けることとしてもよい。
実施例のようなパチスロ1の他、他の遊技機にも本発明を適用できる。更に、上述のパチスロ1での動作を家庭用ゲーム機用として疑似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
1 パチスロ
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R ストップボタン
71 主制御回路
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
72 副制御回路
900 各台表示機
910 ディスプレイ
920 制御部

Claims (2)

  1. 単位遊技ごとに複数の図柄の変動表示及び停止表示を行う可変表示手段と、前記単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号を出力する投入遊技媒体数信号出力手段と、前記可変表示手段により停止表示された複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号を出力する払出遊技媒体数信号出力手段と、所定の特定遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる制御を行う特定遊技状態移行制御手段と、前記特定遊技状態への移行を示す特定遊技状態移行信号を出力する特定遊技状態移行信号出力手段と、を備えた遊技機について、当該遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を表示するための遊技用装置であって、
    前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を含む前記遊技関連情報を表示する表示手段と、
    前記特定遊技状態移行信号出力手段から出力される前記特定遊技状態移行信号が入力される特定遊技状態移行信号入力手段と、
    前記投入遊技媒体数信号出力手段から出力される前記投入遊技媒体数信号が入力される投入遊技媒体数信号入力手段と、
    前記払出遊技媒体数信号出力手段から出力される前記払出遊技媒体数信号が入力される払出遊技媒体数信号入力手段と、
    前記特定遊技状態移行信号出力手段から前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された後において、前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記遊技機における遊技媒体の差数を計数可能な差数計数手段と、
    前記差数計数手段によって計数された差数の最大値である最大差数を特定可能な最大差数特定手段と、
    前記差数計数手段によって計数される差数が、前記最大差数特定手段によって特定された最大差数から所定数減少したか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段によって肯定の判定がなされたことに基づいて、前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定する第2判定手段と、
    を備え
    前記表示手段は、
    前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された場合、表示の状態を特定状態とし、
    前記第2判定手段により前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定された場合に、前記表示の状態を前記特定状態から特別状態に変更し、
    前記表示の状態を前記特別状態にしているときに、前記差数計数手段によって計数された差数が特定数まで減少した場合、前記表示の状態を前記特別状態以外の表示の状態に変更することを特徴とする遊技用装置。
  2. 単位遊技ごとに複数の図柄の変動表示及び停止表示を行う可変表示手段と、前記単位遊技に対して投入された遊技媒体数を示す投入遊技媒体数信号を出力する投入遊技媒体数信号出力手段と、前記可変表示手段により停止表示された複数の図柄の組合せに応じて払い出される遊技媒体数を示す払出遊技媒体数信号を出力する払出遊技媒体数信号出力手段と、所定の特定遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる制御を行う特定遊技状態移行制御手段と、前記特定遊技状態への移行を示す特定遊技状態移行信号を出力する特定遊技状態移行信号出力手段と、を備えた遊技機と、前記遊技機での遊技に関して発生する遊技関連情報を表示するための遊技用装置とを備えた遊技用システムであって、
    前記遊技用装置は、
    前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を含む前記遊技関連情報を表示する表示手段と、
    前記特定遊技状態移行信号出力手段から出力される前記特定遊技状態移行信号が入力される特定遊技状態移行信号入力手段と、
    前記投入遊技媒体数信号出力手段から出力される前記投入遊技媒体数信号が入力される投入遊技媒体数信号入力手段と、
    前記払出遊技媒体数信号出力手段から出力される前記払出遊技媒体数信号が入力される払出遊技媒体数信号入力手段と、
    前記特定遊技状態移行信号出力手段から前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された後において、前記投入遊技媒体数信号出力手段から前記投入遊技媒体数信号入力手段に入力される前記投入遊技媒体数信号前記払出遊技媒体数信号出力手段から前記払出遊技媒体数信号入力手段に入力される前記払出遊技媒体数信号に基づいて、前記遊技機における遊技媒体の差数を計数可能な差数計数手段と、
    前記差数計数手段によって計数された差数の最大値である最大差数を特定可能な最大差数特定手段と、
    前記差数計数手段によって計数される差数が、前記最大差数特定手段によって特定された最大差数から所定数減少したか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段によって肯定の判定がなされたことに基づいて、前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定する第2判定手段と、
    を備え
    前記表示手段は、
    前記特定遊技状態移行信号入力手段に前記特定遊技状態移行信号が入力された場合、表示の状態を特定状態とし、
    前記第2判定手段により前記遊技機における前記特定遊技状態が終了したと判定された場合に、前記表示の状態を前記特定状態から特別状態に変更し、
    前記表示の状態を前記特別状態にしているときに、前記差数計数手段によって計数された差数が特定数まで減少した場合、前記表示の状態を前記特別状態以外の表示の状態に変更することを特徴とする遊技用システム。
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