JP5813614B2 - アライメントマーク変形推定方法、基板位置予測方法、アライメントシステムおよびリソグラフィ装置 - Google Patents

アライメントマーク変形推定方法、基板位置予測方法、アライメントシステムおよびリソグラフィ装置 Download PDF

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Description

本発明は、処理済みウェーハのアライメントマーク変形を推定するための方法と、アライメントマーク変形とオーバーレイエラーとの関係を推定する方法と、処理済みウェーハ上の所望点の位置を予測するための方法と、上記方法の1つ以上を実行できるアライメントシステムと、かかるアライメントシステムを備えるリソグラフィ装置に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ以上のダイの一部を含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射するいわゆるステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射するいわゆるスキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
リソグラフィ装置を使用することで、様々なマスクパターンが、正確に位置合わせされた位置で基板上に連続的に結像される。基板は、互いに位置合わせされている連続像間で物理的および化学的変化を受けうる。基板は、少なくとも1つのマスクパターンの像が露光された後にリソグラフィ装置から取り外され、所望の処理ステップを経た後、更なるマスクパターンの像を露光するために戻され、以後同様にされるが、その一方で、更なるマスクパターンとそれに続くマスクパターンの像は、基板上の少なくとも1つの、既に露光された像に対して確実に正確に位置決めされなければならない。このために、基板には、基板上の基準位置を与えるようにアライメントマークが付けられており、リソグラフィ装置には、アライメントマークのアライメント位置を測定するアライメントシステムが設けられている。アライメントマークのアライメント位置を測定することによって、原則的には、基板上のどの点の位置も予測することができる。すなわち、前に露光されたターゲット部分の位置を計算することができ、そして、リソグラフィ装置を制御して、前に露光されたターゲット部分上の次のターゲット部分を露光することができる。
通常は、基板上のアライメントマークは、回折格子である。その場合、アライメントシステムは、格子の位置を求めるために、格子に向けて光を放射する光源と、反射光における回折パターンを検出するディテクタ(すなわち、一次、三次、および/またはより高次の回折サブビームが用いられる)とを有するアライメントセンサシステムを含む。
ウェーハの処理によって、アライメントマークが左右非対称となってしまうことがあり、それにより、格子の測定された重力点が格子の幾何学的中心にもはや一致しなくなる。これがアライメントマーク変形と呼ばれるものである。したがって、処理後のアライメント位置が測定される場合、アライメントマーク変形は、基板の所望点の変位を予測する際に測定エラーをもたらす。
基板の所望点における予測された変位が、次のパターンを基板に露光するために用いられる場合、測定エラーによって、オーバーレイ性能が低下する。
オーバーレイ性能が向上されるリソグラフィ装置を提供することが望ましい。基板の各点における変位をより正確に予測できるリソグラフィ装置を提供することがさらに望ましい。
本発明の一実施形態によると、処理済み基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、処理済み基板上のアライメントマークから反射するように様々な測定周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムを用いて、処理済基板上のアライメントマーク変形のレベルを表す値を推定する方法が提供される。かかる方法は、
a)所定のアライメント位置に各アライメントマークが設けられている、少なくともN個のアライメントマークを有する基板を提供することと、
b)基板を処理することと、
c)N個のアライメントマークについて、アライメントセンサシステムを用いて、基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
を含み、
2以上の測定周波数について、
d)光が、各2以上の測定周波数でアライメントマークに向けて放射され、
e)2以上の測定周波数のそれぞれについて、アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
アライメントシステムは、N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメント位置のセットがアライメントセンサシステムの2以上の測定周波数に対応して得られるように、検出された2以上の回折パターンからアライメント位置を求め、
かかる方法はさらに、
f)N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによってアライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差を求め、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットを得ることと、
g)N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めて、アライメントマークの変形のレベルを推定することと、
を含む。
一実施形態では、得られたアライメント位置偏差における広がりを表す値は、アライメント位置偏差のセットの分散である。
一実施形態では、得られたアライメント位置偏差における広がりを表す値は、アライメント位置偏差のセットの標準偏差である。
一実施形態では、アライメント位置は、3つ、4つまたはそれ以上の測定周波数を用いて測定される。
本発明の別の実施形態によると、処理済み基板上の所望点の位置を予測する方法が提供される。かかる方法は、
a)所定のアライメント位置に各アライメントマークが設けられている、少なくともN個のアライメントマークを有する基板を提供することと、
b)基板を処理することと、
c)N個のアライメントマークについて、基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
d)N個のアライメントマークのそれぞれについて、測定されたアライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによってアライメント位置偏差を求めることと、
e)N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマーク変形のレベルを表す値を求めることと、
f)N個のアライメントマークのそれぞれについて、最小アライメントマーク変形を有するアライメントマークについては高く、比較的大きいアライメントマーク変形を有するアライメントマークについては低くなるように、重み係数を上記値に基づいて求めることと、
g)重み付けされたアライメント位置偏差を有する位置予測モデルを入力として適用することにより、基板上の所望点の位置を予測することと、を含む。
一実施形態では、それぞれが、アライメントマークのアライメント位置を測定するために、基板上のアライメントマークから反射するように様々な測定周波数の光を放射可能でありかつ該反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムが用いられ、
基板の処理後のN個のアライメントマークのそれぞれのアライメント位置が、アライメントセンサシステムを用いて測定され、
2以上の測定周波数について、
‐光が、各2以上の測定周波数でアライメントマークに向けて放射され、
‐2以上の測定周波数のそれぞれについて、アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
アライメントシステムは、最良の結果(例えば最大信号強度を有する)を与えるN個のアライメントマークのそれぞれに好適な測定周波数を求め、
アライメントシステムは、好適な測定周波数に関連付けられた検出された回折パターンからアライメント位置を求める。
一実施形態では、それぞれが、アライメントマークのアライメント位置を測定するために、基板上のアライメントマークから反射するように様々な測定周波数の光を放射可能でありかつ反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムが用いられ、
基板の処理後のN個のアライメントマークのそれぞれのアライメント位置が、アライメントセンサシステムを用いて測定され、
2以上の測定周波数について、
‐光が、各2以上の測定周波数でアライメントマークに向けて放射され、
‐2以上の測定周波数のそれぞれについて、アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
アライメントシステムは、N個のアライメントマークのそれぞれについてアライメント位置のセットがアライメントセンサシステムの2以上の測定周波数に対応して得られるように、検出された2以上の回折パターンからアライメント位置を求め、
N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによってアライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差が求められ、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットが得られ、
アライメントシステムは、最良の結果(例えば最大信号強度を有する)を与えるN個のアライメントマークのそれぞれに好適な測定周波数を求め、
好適な測定周波数の情報は、アライメントマークのアライメント位置およびアライメント位置偏差を求めるために用いられ、
マーク変形のレベルを表す値は、アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めてアライメントマークの変形のレベルを推定することによって求められる。
一実施形態では、アライメントマーク変形の増加に伴い増加する値の場合、ゼロから1のスケールで、重み係数は、値が所定の閾値より上である場合にはゼロであり、
値が所定の閾値未満である場合には1であり、アライメントマーク変形の増加に伴い減少する値の場合、重み係数は、値が所定の閾値より上である場合には1であり、値が所定の閾値未満である場合にはゼロである。
一実施形態では、重み係数は、好適な測定周波数の信号強度にも依存し、
好適には、重み係数は、強度が所定の閾値未満である場合にゼロであり、強度が所定の閾値より上である場合に1である。
一実施形態では、N個のアライメントマークのそれぞれについて、各アライメントマークからの光の不所望の散乱を表す形状係数が求められ、
重み係数は、形状係数にも依存し、好適には、重み値は、光の不所望の散乱が所定の閾値より上である場合にゼロであり、光の散乱が所定の閾値未満である場合には1である。
一実施形態では、重み係数は、他のアライメントマークへの距離と、重み係数が求められたアライメントマークの値によって除算された他のアライメントマークの値との比の合計に好適には依存することによって、アライメントマーク変形分布に依存する。
本発明の更なる実施形態によると、基板上のアライメントマークに向けて様々な測定周波数の光を放射する複数の光源と、アライメントマークから反射された光における回折パターンを検出する少なくとも1つのディテクタとが設けられたアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムが提供される。かかるアライメントシステムは、アライメントセンサシステムの少なくとも1つのディテクタと接続され且つ本発明による方法の1つ以上の方法ステップを実行するように構成された処理ユニットがさらに設けられている。
一実施形態では、処理ユニットは、少なくとも次の方法ステップ:
f)N個のアライメントマークのそれぞれについて、最小アライメントマーク変形を有するアライメントマークについては高く、比較的大きいアライメントマーク変形を有するアライメントマークについては低くなるように、重み係数を上記値に基づいて求めることと、
g)重み付けされたアライメント位置偏差を有する位置予測モデルを入力として適用することにより、基板上の所望点の位置を予測することと、を行うように構成される。
一実施形態では、2以上の測定周波数は共通のディテクタを共有する。
本発明のさらに別の実施形態によれば、本発明によるアライメントシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、複数のアライメントセンサを有するアライメントシステムを用いて、処理済み基板上のアライメントマーク変形のレベルを推定する方法が提供される。複数のアライメントセンサのそれぞれは、処理済み基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、処理済み基板上のアライメントマークから反射するように他のアライメントセンサとは異なる測定周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出でき、かかる方法は、
a)所定位置に各アライメントマークが設けられている、複数のアライメントマークを有する基板を提供することと、
b)基板を処理することと、
c)各アライメントマークについて、アライメントシステムの2以上のアライメントセンサを用いて、基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
を含み、
各アライメントセンサは、
d)アライメントマークに向けてその独自の測定周波数で光を放射し、
e)アライメントマークにより反射された光における回折パターンを検出し、
アライメントシステムは、各アライメントマークについてアライメント位置のセットがアライメントシステムの2以上のアライメントセンサに対応して得られるように関連付けられた、検出された回折パターンからアライメント位置を求め、かかる方法は、
f)各アライメントマークについて、アライメント位置のセットにおける広がりを表す値を求めてアライメントマークの変形のレベルを推定することを含む。
本発明のさらなる実施形態によれば、次のステップを含む方法が提供される。
a)Mは少なくとも2である、M個の基板を提供することと、
b)Nは少なくとも2である、少なくともN個のアライメントマークを含み、各アライメントマークは第1のパターン内にそれぞれの所定の公称位置を有する、該第1のパターンをM個の基板のそれぞれに転写することと、
c)M個の基板を処理することと、
d)各基板について、N個のアライメントマークの位置を測定することと、
e)測定されたアライメントマークのそれぞれについて、対応するアライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す第1のマーク変形値を求めることと、
f)測定されたアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマークのそれぞれの公称位置をアライメントマークのそれぞれの測定された位置と比較することによってアライメントマーク変位を求めることと、
g)各基板について、第1のモデルをN個のアライメントマーク変位にフィットして、基板毎に少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを得ることと、
h)第2のパターンを第1のパターンに対して位置合わせするために、それぞれの少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを用いて第2のパターンをM個の基板のそれぞれに転写することと、
i)各基板について、基板上の異なる場所において、第2のパターンに対する第1のパターンの相対位置を測定することにより、それぞれの場所における第1および第2パターン間の所望アライメントに対する第2パターンの変位を表すオーバーレイエラーを少なくとも2つ測定することと、
j)各基板について、第1のモデルを、N個の第1のマーク変形値のそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つの第1のマーク変形モデルパラメータを得ることと、
k)各基板について、第1のモデルを複数のオーバーレイエラーのそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つのオーバーレイエラーパラメータを得ることと、
l)第1のマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を求めるために、得られた第1のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係を求めること。
一実施形態では、得られた第1のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係は、方程式のセットを解くことにより見出され、
各方程式は、対応する第1のマーク変形モデルパラメータの関数としてオーバーレイエラーモデルパラメータを定義する。
一実施形態では、かかる方法は次のステップを含む。
e2)測定されたアライメントマークのそれぞれについて、対応するアライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す第2のマーク変形値を、第1のマーク変形値を求めること以外の情報に基づき、求めることと、
j2)各基板について、第1のモデルを、N個の第2のマーク変形値のそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つの第2のマーク変形モデルパラメータを得ることと、
を含み、
ステップl)は、次のステップ:
l’)第1および第2のマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を求めるために、得られた第1および第2のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係を求めることで置き換えられる。
一実施形態では、得られた第1および第2のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係は、方程式のセットを解くことにより見出され、各方程式は、対応する第1のマーク変形モデルパラメータおよび対応する第2のマーク変形モデルパラメータの関数としてオーバーレイエラーモデルパラメータを定義する。
一実施形態では、Mは、方程式のセットのパラメータの数より大きく、Nは、第1モデルのパラメータの数より大きい。
一実施形態では、かかる方法は次のステップを含む。
m)得られた第1のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係に基づいて少なくとも1つのアライメントモデルパラメータ補償値を計算して、マーク変形誘起オーバーレイエラーを補償することと、
n)各アライメントマークは第1のパターン内にそれぞれの所定の公称位置を有する、少なくともN個のアライメントマークを含む第1のパターンを、更なる基板に転写することと、
o)更なる基板を処理することと、
p)更なる基板上のN個のアライメントマークの位置を測定することと、
q)更なる基板の測定されたN個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマークのそれぞれの公称位置をアライメントマークのそれぞれの測定された位置と比較することにより、アライメントマーク変位を求めることと、
r)第1のモデルを、更なる基板のN個のアライメントマーク変位にフィットして、更なる基板に関連付けられた少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを得ることと、
s)少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを少なくとも1つの計算されたアライメントモデルパラメータ補償値と組み合わせて、少なくとも1つの補償済みアライメントモデルパラメータを得ることと、
t)第2のパターンを第1のパターンに対して位置合わせするために、少なくとも1つの補償済みアライメントモデルパラメータを用いて第2のパターンを更なる基板に転写すること。
本発明の実施形態を、ほんの一例として、添付概略図を参照しながら説明する。図中、対応する参照記号は対応する部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を示す。 図2は、アライメントマークの一実施形態を示す。 図3は、本発明の別の実施形態によるアライメントシステムを概略的に示す。
図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えばUV放射または任意の他の適切な放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1の位置決めデバイスPMに接続されたマスクサポート構造(例えばマスクテーブル)MTとを含む。リソグラフィ装置はさらに、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2の位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WT、すなわち、「基板サポート」とを含む。リソグラフィ装置はさらに、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを含む。
照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合せ等の様々なタイプの光コンポーネントを含むことができる。
マスクサポート構造は、パターニングデバイスを支持する。すなわち、パターニングデバイスの重量を支える。マスクサポート構造は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否か等の他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。マスクサポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。マスクサポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。マスクサポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えてよい。
本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用できるあらゆるデバイスを指していると広く解釈されるべきである。なお、放射ビームに付与されたパターンは、例えばそのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しなくてもよいことに留意すべきである。通常、放射ビームに付与されたパターンは、集積回路等のターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応しうる。
パターニングデバイスは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは周知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフト等のマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられ、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように各小型ミラーを個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射された放射ビームにパターンを付与する。
本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射に、或いは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因に適切な屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学システム、またはそれらの任意の組合せを含むあらゆる種類の投影システムを包含すると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な用語「投影システム」と同義であると考えてよい。
本明細書に記載されるように、リソグラフィ装置は透過型(例えば透過型マスクを採用している)である。或いは、リソグラフィ装置は反射型(例えば上述したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを採用するか、反射型マスクを採用している)であってもよい。
リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル、すなわち、「基盤サポート」(および/または2つ以上のマスクテーブル、すなわち、「マスクサポート」)を有するタイプのものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械では、追加のテーブルまたはサポートを並行して使うことができ、すなわち予備工程を1つ以上のテーブルまたはサポート上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルまたはサポートを露光用に使うこともできる。
また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、例えば水といった比較的高い屈折率を有する液体によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、例えばマスクと投影システムの間といったリソグラフィ装置内の別の空間に液浸液を加えてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために用いることができる。本明細書にて使用される「液浸」という用語は、基板のような構造体を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受け取る。放射源とリソグラフィ装置は、例えば放射源がエキシマレーザである場合、別個の構成要素であってよい。この場合、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとは見なされず、放射ビームは、放射源SOからイルミネータILへと、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使用して、伝えられる。その他の場合、例えば放射源が水銀ランプである場合、放射源はリソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するように構成されたアジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといった様々な他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布を持たせることができる。
放射ビームBは、マスクサポート構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。マスクMAを横断した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点を合わせる。第2の位置決めデバイスPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使い、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1の位置決めデバイスPMおよび別の位置センサ(図1には明示されていない)を使い、例えばマスクライブラリからの機械的な取り出しの後またはスキャン中に、マスクMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、マスクテーブルMTの移動は、第1の位置決めデバイスPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って実現することができる。同様に、基板テーブルWT、すなわち、「基板サポート」の移動も、第2のポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って実現することができる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2を使って位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらはスクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードでは、マスクテーブルMT、すなわち「マスクサポート」、および基板テーブルWT、すなわち「基板サポート」を基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付与されたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWT、すなわち「基板サポート」は、Xおよび/またはY方向に移動され、それにより別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードでは、マスクテーブルMT、すなわち「マスクサポート」、および基板テーブルWT、すなわち、「基板サポート」を同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付与されたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。マスクテーブルMT、すなわち「マスクサポート」に対する基板テーブルWT、すなわち「基板サポート」の速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードでは、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、マスクテーブルMT、すなわち「マスクサポート」を基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWT、すなわち「基板サポート」を動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付与されているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードでは、通常、パルス放射源が採用され、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWT、すなわち「基板サポート」の移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述のタイプのプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、或いは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
図2に、図1のアライメントマークP1がより詳細に示される。アライメントマークP2は、このアライメントマークP1と同一であるため別々には示さない。アライメントマークP1は、サブ格子P1,a、P1,b、P1,cおよびP1,dの2×2アレイを有する位相格子であり、2つのサブ格子P1,aおよびP1,cがX方向におけるアライメントに役立ち、別のサブ格子P1,bおよびP1,dはY方向におけるアライメントに役立つ。2つのサブ格子P1,bおよびP1,cは、例えば8マイクロメートルの格子周期を有し、サブ格子P1,aおよびP1,dは、8.8マイクロメートルの格子周期を有しうる。様々な格子周期を選択することによって、アライメントシステムの捕捉範囲を拡大することができる。
基板アライメントマークP1、P2の位置は、アライメントセンサシステムAS(図3参照)を有するアライメントシステムを用いて測定されうる。アライメントセンサシステムASは、アライメントマークP1に向けて光L1を放射する光源LSを含む。アライメントマークの格子によって、反射光L2は回折される。反射光内の回折パターンが、適切なディテクタDEを用いて測定される。回折パターンから、アライメントマークの位置が、処理ユニットPUによって導き出されうる。
アライメントセンサシステムには、共通の処理ユニットPUを共有することが好適である複数の光源が設けられていることが好適である。位相格子から反射された単色光の信号強度は格子の溝の深度に応じて周期的に変化するので、複数の光源は有利である。ウェーハの処理が、溝の深度に影響を及ぼす場合があるので、単一のアライメントセンサを用いる場合、ある場合には格子マークが検出不可能となったり、その他の場合では弱い信号を提供してしまうことがある。各測定周波数の光をそれぞれ放射する複数の光源を設けることによって、測定周波数のうちの少なくとも1つがアライメント位置決定に用いることができる十分な信号強度を提供する可能性が向上される。現行のアライメントシステムは、2つまたは4つの測定周波数を使用し、すべての周波数は、それぞれのディテクタから到来する信号を処理する同じ処理ユニットを共有している。しかし、他の数の測定周波数も考えられる。また、複数の測定周波数を用いることは、実際には、様々な方法で実施されうる。このために複数の別個のセンサが設けられてもよい。
一実施形態では、アライメントセンサシステムの2以上の光源が、処理ユニットPUと同様に共通のディテクタDEを少なくとも部分的に共有する。
以下に説明する、アライメントマーク変形のレベルを推定し、基板上の所望の点の位置を決定する方法は、アライメントマーク変形からの影響は、測定周波数のそれぞれについて異なり、したがって、アライメント位置偏差決定またはアライメント位置決定のセットにおける広がり(spread)を、アライメントマーク変形のレベルの推定値として用いることができ、この広がりが大きいほどアライメントマークはより変形している、という見識に基づいている。この広がりは、アライメントマークに関する情報に重み付けする、または、マーク変形とオーバーレイエラーとの関係を推定するために用いられるマーク変形値として用いることができる。広がりに加えて、様々なアライメントセンサのアライメント位置偏差間の差分もアライメントマーク変形のレベルを表すマーク変形値として用いることができる。
当業者であれば、アライメントマーク変形のレベルを表すことのできる任意の値を、マーク変形値として用いることができることは理解されよう。実際に、複数の異なる値を、アライメントマーク変形のレベルを表すマーク変形値として、同時に用いてもよい。その場合、どの値が、アライメントマーク変形のレベルを最もよく表すのかまず決定してから、その値を本発明による方法において用いることが好適でありうる。
ウェーハの処理は、複数のアライメントマークがウェーハ全体に所定に位置に分布されている(すなわち、各アライメントマークは、自身の一意の所定位置に設けられている)未処理のウェーハを提供することから開始する。
アライメントマークの位置は、図3に関連して説明したようにアライメントセンサシステムを用いて様々な測定周波数の光でアライメントマークを照射することによって測定することができる。光は、アライメントマークから反射して回折される。反射光中の回折パターンは、各ディテクタによって検出され、そこからアライメント位置を表す信号が導出される。各測定周波数の信号強度が別の測定周波数の信号強度と比較され、各アライメントマークに好適な測定周波数が決定される。この好適な測定周波数は、次に、アライメントマークのアライメント位置を決定するために用いられる。このようにして、アライメント位置を決定するために、信号強度の観点から最良の信号が確実に用いられる。
アライメントマークのアライメント位置が決定されると、原則として、ウェーハ上の各点の位置を予測することができ、この情報を用いて、上述したようにパターンをウェーハに転写する。1以上のパターンをウェーハに転写した後、ウェーハは、リソグラフィ装置から取り出されて、物理的および/または化学的処理が施される。ウェーハの処理後、ウェーハは、更なるパターンをウェーハに転写するためにリソグラフィ装置に戻される。このパターンは、ウェーハ上に既にある1以上のパターンと適切に位置合わせされなくてはならない。したがって、リソグラフィ装置に戻された後、ウェーハ上の各所望点の正確な位置を知ることが重要である。ここで、各所望位置は、連続するパターンが互いに対して位置合わせされるように基板に関する十分な位置情報が得られるように解釈されるべきである。
処理後の各アライメントマークのアライメント位置は、上述したようにアライメントシステムを用いて再び決定される。アライメントセンサの出力結果が、期待アライメント位置、すなわち、アライメントマークの所定場所と比較されて、各々の測定周波数に関連付けられたアライメント位置偏差を決定する。アライメント位置偏差は、アライメントマーク変位とも呼ばれうる。アライメント位置偏差は、通常、2つの直交方向(XおよびY)において決定される。結果として、したがって、アライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットとなる。例えば信号強度に基づいて好適な測定周波数を決定することにより、この好適な測定周波数に対応するアライメント位置偏差を用いて、ウェーハ上の所望点の位置を求めることができる。
アライメントマーク変形がある場合、これは、アライメント位置偏差の決定において測定エラーをもたらしてしまう。各測定周波数について測定エラーは異なることが分かっている。次に、アライメントマーク変形のレベルは、アライメントマークに関連付けられたアライメント位置偏差の得られたセットにおける広がりを表す、各アライメントマークの値を求めることにより推定することができる。原則的に、アライメント位置偏差における広がりが大きいほど、アライメントマークはより変形している。或いは、アライメントマーク変形のレベルは、アライメントマークに関連付けられたアライメント位置の得られたセットにおける広がりを表す、各アライメントマークの値を求めることにより推定することができる。後者の利点は、アライメント位置偏差を求めなくてもよいので、1つステップが少なくて済むことである。しかし、多くのリソグラフィ装置では、アライメント位置偏差はいずれにせよ求めなくてはならないので、多くの場合あまり利点はない。アライメント位置のセットにおける広がりは、アライメント位置偏差のセットにおける広がりに対応することも可能であるため、どちらの広がりを求めても問題ない。
広がりを表す値は、例えばアライメント位置偏差またはアライメント位置のセットの分散または標準偏差を計算することによって得られうる。一例を挙げると、4つの測定周波数が用いられる場合、値は、以下の式を用いて計算されうる:
Figure 0005813614
ここで、Df1−Df4は、各々の測定周波数f1−f4について得られたアライメント位置偏差であり、
Figure 0005813614
は、すべての得られたアライメント位置偏差の平均値であり、Vは、アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値である。この例では、値は、アライメントマーク変形の増加に伴って増加する。アライメントマーク変形の増加に伴って減少する値、例えばV’=1/Vを得ることも可能である。
アライメントマーク変形のレベルが推定されると、この情報は、基板上の各所望点の位置をより正確に予測するのに有利に用いることができる。しかし、これは、様々なやり方で行うことができる。
簡単な方法は、アライメントマーク変形があり過ぎるアライメントマークを無視することである。単に、変形が最も少ないアライメントマークと変形が多いアライメントマークとを区別するための閾値を求め、値Vをこの閾値と比較し、ウェーハ変形の決定において変形が多いアライメントマークのアライメント位置偏差を無視すればよく、それにより、変形が多いアライメントマークを含むすべてのアライメントマークが用いられる場合と比べて、求められたウェーハ変形の精度が向上される。
実用的な実施としては、値Vがアライメントマーク変形の増加に伴い増加する場合、以下の規則に従って重み係数でアライメント位置偏差に重み付けをすることでありうる:
値Vが所定閾値を超える場合、重み係数=0、
値Vが所定閾値未満の場合、重み係数=1。
値V’が、アライメントマーク変形に伴い減少する場合、規則は、適宜次のように変更される:
値V’が所定閾値を超える場合、重み係数=1、
値V’が所定閾値未満の場合、重み係数=0。
値Vの逆数(=1/V)も、アライメントモデルにアライメント位置偏差を適用する場合に、より多く変形しているアライメントマークの寄与があまり変形していない変形アライメントマークよりも少ないように、連続重み係数として用いられうる。必要であれば、重み係数は、アライメントモデルに適用される前に正規化されてもよい。
値VまたはV’は、非リソグラフィプロセスがアライメントマーク変形を引き起こすことを示すために、非リソグラフィプロセス制御に対するアラームとして用いられてもよい。
一実施形態では、低信号強度は十分な精度でアライメント位置を求めることができないことがあることを示すため、低信号強度を有するアライメントマークに関連付けられたアライメント位置情報が無視されるか、またはモデルの予測におけるその影響が減少されるように、重み係数は好適な測定周波数の信号強度に依存する。
一実施形態では、各アライメントマークについて、アライメントマークからの光の不所望の散乱を表す形状係数が求められ、重み係数はこの形状係数にも依存する。
一実施形態では、重み係数は、好適には他のアライメントマークへの距離と、重み係数が求められるアライメントマークの値によって除算された当該他のアライメントマークの値との比の合計に依存することによって、アライメントマーク変形分布に依存する。
したがって、重み係数は、より複雑で、かつ例えば
Wi=Twq,i*Tmcc,i*Pi
(ここでWiは重み係数であり、Twq,iは信号強度に依存し、Tmcc,iは形状係数に依存し、Piはアライメントマーク変形の値VまたはV’に依存し、またすべての変数はアライメントマークiに関連する)である他の測定パラメータにも依存しうる。
位置予測モデルにおける使用のためにアライメント位置およびアライメント位置偏差を最終的に決定する際には、最大信号強度を有する好適な測定周波数が用いられうる。しかし、複数の測定周波数が用いられる場合であっても、好適な測定周波数の信号強度は、十分に正確にアライメント位置を求めるには依然として弱すぎることがある。このような場合、アライメントマークのTwq,iは、アライメントマークデータを無視するためにゼロに設定されうる。
形状係数は、格子自体の品質、したがって、十分に正確にアライメント位置を求めることを可能にする回折光ビームを、格子がどれくらい良好に提供できるのか、に依存する。すなわち、形状品質は、アライメントマークの不所望の散乱量に関する情報を提供する。形状係数の悪過ぎる場合、Tmcc,iは、アライメントマークデータを無視するためにゼロに設定されうる。
Piは、アライメントマーク変形を表す値Vの逆数によって求められうるが、別の実施形態では、Piは、次式により求められうる:
Figure 0005813614
ここで、dkiはアライメントマークkと、重み係数が求められるアライメントマークIへの距離である。Vはアライメントマークkのアライメントマーク変形の表す値であり、Vはアライメントマークiのアライメントマーク変形を表す値である。実際に、Piは、他の、好適にはすべてのアライメントマークをループオーバー(loop over)し、マーク毎に距離と値V間の比の合計を計算し、続けてマーク自体の値Vによって除算することによって求められる。このようにすると、近隣のアライメントマークが少ないアライメントマーク変形を有する場合、重み係数は小さくされ、また、近隣のアライメントマークが大きいアライメントマーク変形を有する場合、重み係数は大きくされる。利点は、重み係数を求める際に、ウェーハ全体のアライメントマーク変形分布が考慮に入れられる点である。重み係数はアライメントモデルに適用可能となる前に正規化が恐らく必要である。
重み係数を含むアライメント位置偏差は、それらをアライメントモデル、すなわち位置予測モデルに入力することによって基板上の各所望点の位置を予測するように用いられうる。位置予測モデルは、関数近似のための放射基底関数と、多くの方向における散乱データの補間を用いうる。
重み係数は、条件に応じてゼロか1である離散パラメータとして上述されている。しかし、重み係数を、ゼロと1との間の任意の値を有しうる連続パラメータとして、求めることも可能であり、それにより、位置予測モデルにおける関連付けられたアライメントマーク位置情報の影響が減少される。
また、重み係数の適用は、アライメントマーク変形のレベルが求められる方法からは独立していることを理解すべきである。したがって、アライメントマーク変形のレベルは、他のセンサまたは他の原理を用いて求められてもよい。
アライメント位置偏差、すなわちアライメントマーク変位のセットにおける広がりを表す、したがって、マーク変形のレベルを表す上記値は、値とオーバーレイエラーとの数学的関係を推定するためにも用いることができ、それにより、アライメントマーク変形によりもたらされたオーバーレイエラーが補償されるかまたは少なくとも減少されうる。
しかし、アライメントマーク変形とオーバーレイエラーとの関係は、アライメントマークのアライメントマーク変形を表す他の値を用いても推定されうる。その一例としては、2つの異なる測定周波数を用いて得られた2つのアライメント位置偏差間の差分である。
アライメントマークによって回折された放射は、複数の回折次数を含むので、単一のアライメントセンサが1つのアライメントマーク位置、したがって各検出可能な次数に対してアライメントマーク偏差を求めることができ、それにより様々な回折次数を用いて求めたアライメントマーク偏差間の差分もアライメントマーク変形を表す値として用いうる。
したがって、アライメント位置偏差、すなわちアライメントマーク変位を求め、同時に、測定されたアライメントマークのそれぞれに関連付けられた1以上のマーク変形値を求めることが可能である。これらのマーク変形値は、当該アライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す。これらの値は、以下の通りに用いることができる。
したがって、上述したように、アライメントマーク変形のレベルを表しうるまたは表す複数の値を用いることが可能である。複数の値を用いた場合、一部の値は、他の値よりもより象徴的でありうる。実際には、一部の値はアライメントマーク変形を全く表さないことも可能である。したがって、最初に、どの値(1つ以上)がアライメントマーク変形を最もよく表し、また、どの値(1つ以上)がアライメントマーク変形を最も表さないのかを求めることが好適でありうる。このようにすると、続く方法ステップにおいて用いられる値の量が減少されうるので、必要な計算能力および時間も減少されうる。
図1のリソグラフィ装置または同様のデバイスを用いて第1のパターンを基板に転写することができるが、第1のパターンは少なくともN個のアライメントマークを含み、各アライメントマークは、第1のパターン内に各々の所定公称位置を有する。
第1のパターンを転写後、基板は、リソグラフィ装置から取り外されて、製造プロセスの一部として処理されうる。これらのプロセスは、基板変形およびアライメントマーク変形の原因となりうる。
第1のパターンに対して第2のパターンを適切に位置合わせするために、N個のアライメントマークの位置が、上述したようにアライメントセンサを用いて測定される。アライメントセンサシステムから得られた情報を用いて、N個のアライメントマークの各々について、当該アライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す、少なくとも1つのマーク変形値が求められる。
N個のアライメントマークの測定位置は、アライメントマークの各々の公称位置と当該アライメントマークの各々の測定位置とを比較することによって、N個のアライメントマークの各々について、アライメントマーク変位、すなわちアライメント位置偏差を求めるために用いられる。
アライメントマーク変位は、第2のパターンを基板に転写し、第2のパターンを第1のパターンに対して位置決めするために、すぐに用いることができるわけではない。したがって、求めたアライメントマーク変位は、第1のモデルにフィッティングされる。このような第1のモデルの一例は、6パラメータ線形モデルであり、ここでは、変位は、並進(translation)、拡大(magnification)、および回転(rotation)の観点から記述される。1つのアライメントマークの各測定について、次の方程式を形成することができる:
Figure 0005813614
ここでxcおよびycは測定が行われた公称位置の座標であり、Cxはx方向における並進であり、Cyはy方向における並進であり、Mxはx方向における拡大であり、Myはy方向における拡大であり、Rxはz軸周りのx軸の回転であり、Ryはz軸周りのy軸の回転であり、dxおよびdyは、公称位置から、それぞれx方向およびy方向におけるアライメントマークの変位である。
基板上の各マークにつきこれらの方程式を書くことによって、次の系がもたらされる。
Figure 0005813614
行列ベクトルの表記では、この系は、
Figure 0005813614
のようになり、行列Aは、2N×6のサイズを有し、ここでNは、用いられたアライメントマークの数である。
(Cx、Cy、Mx、My、RxおよびRy)にフィットするモデルパラメータを見つけることができるためには、これらの方程式のうちの少なくとも6つ(すなわち、3つの測定値)が必要である。通常は、パラメータよりも多い測定値が利用可能である。これは、行列の列よりも行の方が多い方程式の過剰決定系(over-determined system)の解につながる。これらの方程式の解は、周知の最小二乗法を使用して見出せる。これは、
Figure 0005813614
と書くことができる。
したがって、第2のパターンが第1のパターンに対して位置合わせされているように第2のパターンを基板に転写するように用いることができる6つのアライメントモデルパラメータ(Cx、Cy、Mx、My、RxおよびRy)が基板について求められる。高次数モデル、放射基底関数等といった他のモデルも、第1のモデルとして用いてよい。しかし、この例では、引き続き6パラメータ線形モデルを用いて方法を説明する。
上記第1のモデルといったモデルを参照する場合、フィットされていないモデルを参照する。モデルが既に測定データにフィットされているならば、そのモデルはフィットモデル(fitted model)と呼ばれ、フィットモデルは、モデルフィットの結果である求められたモデルパラメータを実際に指す。
2つの続けて転写されたパターン間の位置合わせがどの程度適切であったかどうかを判断するために、すなわち2つの続けて転写されたパターン間のオーバーレイを求めるために、両方のパターンには、対応するオーバーレイマークが設けられ、1つのパターンにおけるオーバーレイマークの位置は、もう1つのパターンの対応するオーバーレイマークに対して測定されることが可能となる。
オーバーレイは、複数のパターンのうちの1つにおけるある点の、別の層における対応点との所望の位置合わせからの偏差を表すオーバーレイエラーとして表される。したがって、完璧なオーバーレイはゼロのオーバーレイエラーとなり、非ゼロのオーバーレイエラーは、オーバーレイが望み通りではないことを示す。非ゼロのオーバーレイエラーは、例えば次のエラー原因からもたらされうる。
‐例えばアライメントマーク変形等といったプロセス誘起エラーである、アライメントマークの位置を測定する際の測定エラー、
‐例えば温度、圧力等におけるランダム変動によるアライメントマークを公称位置に配置する際の配置エラー、
‐オーバーレイマークを配置する際の配置エラーと、1つのパターンにおけるオーバーレイマークの、もう1つのパターンにおける対応オーバーレイマークに対する位置を測定する際の測定エラーとに分けることができる、オーバーレイエラーの測定における測定エラー。
オーバーレイエラーは、基板にわたって多数の明確に異なる位置において測定することができる。
1つ以上のマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を推定するために、1つ以上のマーク変形値とオーバーレイエラーは、それぞれ、アライメントマーク変位と同じ第1のモデルにフィットされる。この例では、したがって、1つ以上のマーク変形値とオーバーレイエラーは、上述した6パラメータ線形モデルにフィットされる。
N個のアライメントマークのそれぞれについて、対応アライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す第1のマーク変形値について、次の方程式が形成されうる。
Figure 0005813614
ここでxcおよびycはアライメントマークの公称位置の座標であり、CxASI1はx方向における並進であり、CyASI1はy方向における並進であり、MxASI1はx方向における拡大であり、MyASI1はy方向における拡大であり、RxASI1はz軸周りのx軸の回転であり、RyASI1はz軸周りのy軸の回転であり、ASI1、およびASI1はそれぞれx方向およびy方向におけるアライメントマークの第1のマーク変形値である。
基板上の各マークにつきこれらの方程式を書くことによって、次の系がもたらされる。
Figure 0005813614
行列ベクトルの表記では、この系は、
Figure 0005813614
のようになり、行列Aは、2N×6のサイズを有し、ここでNは、用いられたアライメントマークの数である。
同じことを、当該アライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す異なる第2のマーク変形値についても行うことができ、それにより次の系がもたらされる。
Figure 0005813614
ここでxcおよびycはそれぞれのアライメントマークの公称位置の座標であり、CxASI2はx方向における並進であり、CyASI2はy方向における並進であり、MxASI2はx方向における拡大であり、MyASI2はy方向における拡大であり、RxASI2はz軸周りのx軸の回転であり、RyASI2はz軸周りのy軸の回転であり、ASI2およびASI2は、それぞれx方向およびy方向におけるそれぞれのアライメントマークの第2のマーク変形値である。
同様に、第1のモデルの、K個のオーバーレイマークに関連付けられた求めたオーバーレイエラーへのフィッティングは、次の系をもたらす。
Figure 0005813614
ここでxoおよびyoはそれぞれのオーバーレイマークの公称位置の座標であり、CxOVはx方向における並進であり、CyOVはy方向における並進であり、MxOVはx方向における拡大であり、MyOVはy方向における拡大であり、RxOVはz軸周りのx軸の回転であり、RyOVはz軸周りのy軸の回転であり、OVおよびOVはそれぞれx方向およびy方向におけるオーバーレイマークのオーバーレイエラーである。
モデリングの結果として、基板について、次のモデルパラメータが得られる。
‐基板全体に亘る第1のマーク変形値の分布を記述する第1のマーク変形モデルパラメータのセット:
CxASI1、CyASI1、MxASI1、MyASI1、RxASI1およびRyASI1
‐基板全体に亘る第2のマーク変形値の分布を記述する第2のマーク変形モデルパラメータのセット:
CxASI2、CyASI2、MxASI2、MyASI2、RxASI2およびRyASI2
‐基板全体に亘るオーバーレイエラーの分布を記述するオーバーレイエラーモデルパラメータのセット:
CxOV、CyOV、MxOV、MyOV、RxOVおよびRyOV
オーバーレイエラーモデルパラメータと第1および第2のマーク変形モデルパラメータとの関係を求めるために、各オーバーレイエラーモデルパラメータは、対応する第1および第2のマーク変形モデルパラメータの関数として書かれうる。xおよび直線関係における並進パラメータの一例は、次をもたらす。
Figure 0005813614
これは、単一の方程式では解けない3つのパラメータをもたらす。したがって、上述の方法は、他の2つの基板について繰り返され、各基板は、第1のマーク変形モデルパラメータのセット、第2のマーク変形モデルパラメータのセット、およびオーバーレイエラーモデルパラメータのセットを有し、3つの方程式の以下の系が形成される:
Figure 0005813614
系は、パラメータalcx、a2cxおよびa3cxを見つけるべく解くことができる。同じことを、yにおける並進(Cy)、xにおける拡大(Mx)、yにおける拡大(My)、xにおける回転(Rx)およびyにおける回転(Ry)についても行うことができ、それによりオーバーレイエラーと第1および第2のマーク変形値との完全な関係が得られる。
したがって、この方法に用いられる基板の数Mは、上述した関係を求めるために計算しなくてはならないパラメータの量に依存する。例えば1つのマーク変形値を用いることは、少なくとも2つの基板を必要とし、2つのマーク変形値には少なくとも3つの基板が必要であり、一般に、P個のマーク変形値を用いることは、少なくともP+1個の基板が必要となる。
マーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を見つけるために十分な基板が利用可能ではない場合、まず複数のマーク変形値を別々にオーバーレイエラーにフィッティングさせてアライメントマーク変形を最もよく表すマーク変形値を推定し、次にこれらのマーク変形値をマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を見つけることだけに用いることによって、パラメータの量、したがって基板の必要数を少なくしうる。他の選択機構を用いて、使用するマーク変形値の数を少なくすることもできる。この選択機構は、本発明の自己学習特徴の一部でありうる。
なお、ここでは、この例は、特定の第1のモデル、2つのマーク変形値およびオーバーレイエラーとマーク変形値との直線関係を使用するが、第1のモデルは異なるモデルであってよく、マーク変形値の数は1から始まる任意の整数値であってよく、直線関係は任意の他の適切な関係に置換されてもよい。実際に、多数の関係が容易に利用可能であり、その場合、方法には、どの関係がマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を最もよく記述することができるのかを求めるステップを含む。したがって、かかる方法は、どのマーク変形値が、アライメントマーク変形を最もよく表すかを求めるための選択機構、および/または、どの関係がマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を最もよく記述することができるのかを求めるための別個の選択機構を含みうる。
第1および第2のパターンを基板に連続的に転写する場合、オーバーレイエラーと1つ以上のマーク変形値との間の求めた関係は、定期的に更新されるかまたは徐々に変化するプロセス変動を組み込むように適応されうる。
オーバーレイエラーとマーク変形値との関係は、得られた第1および第2のマーク変形モデルパラメータと得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係に基づいて、少なくとも1つのアライメントモデルパラメータ補償値を計算することによって、後続の基板のオーバーレイエラーを少なくするように用いることができる。上記例について、xにおける並進のアライメントモデルパラメータ補償値は、次の方程式を用いて計算されうる。
Figure 0005813614
第2のパターンを基板に転写する場合、前に用いたCxではなく今度はアライメントモデルパラメータCx−ΔCxを用いることができ、それにより、アライメントマーク変形によって誘発されたオーバーレイエラーを補償することを目的とする。これは、アライメントモデルパラメータ毎に行うことができる。
上記実施形態では、例えば各アライメントマークを参照しうる。ここでは、「各」とは、選択されたアライメントマークのセットにおけるすべてのアライメントマークを意味する。したがって、基板には、方法に用いられない多くのアライメントマークが設けられていることが可能である。この「各」の解釈は、適宜、アライメントマーク以外のエンティティ(実体)にも適用され、したがって、本発明を限定するものではない。
ここではさらに、様々な測定周波数において測定することを可能にする上記アライメントセンサシステムは、様々な波長の光を放射可能な単一のアライメントセンサとして具現化されても、または、別個のアライメントセンサの組み合わせとして具現化されてもよいことを述べておく。各センサは、他のセンサとは異なる波長で光を放射するように構成される。アライメントセンサの数とは無関係に、アライメントマークから反射された光における回折パターンを検出するためのディテクタも、すべての波長について用いうる単一のディテクタとして具現化されても、各ディテクタが1つ以上の波長、好適には1つの波長のみに用いられる複数の別個のディテクタとして具現化されてもよい。
本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のインスペクション方法および装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者には当然のことであるがそのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明の実施形態は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
本明細書において使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長またはおよそこれらの値の波長を有する)および極端紫外線(EUV)(例えば5〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射、並びにイオンビームまたは電子ビームといった粒子ビームを包含している。
「レンズ」という用語は、文脈によって、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指しうる。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明の実施形態は、上に開示された方法を記述する1つまたは複数のシーケンスの機械可読命令を含むコンピュータプログラム、または、かかるコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気または光ディスク)の形態を取りうる。
上記説明は、限定ではなく例示的あることを意図している。したがって、当業者であれば、以下に記載される特許請求の範囲から逸脱することなく本発明に変更を行いうることは明らかであろう。
上記対象は、次の節の通り、別の方法でまとめられうる。
1.複数のアライメントセンサを有するアライメントシステムを用いて処理済み基板上のアライメントマーク変形のレベルを推定する方法であって、複数のアライメントセンサのそれぞれは、処理済み基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、処理済み基板上のアライメントマークから反射するように他のアライメントセンサとは異なる測定周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出でき、かかる方法は、
a)所定のアライメント位置に各アライメントマークが設けられている、複数のアライメントマークを有する基板を提供することと、
b)基板を処理することと、
c)各アライメントマークについて、アライメントシステムの2以上のアライメントセンサを用いて、基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
を含み、
各アライメントセンサは、
d)アライメントマークに向けてその独自の測定周波数で光を放射し、
e)アライメントマークにより反射された光における回折パターンを検出し、
アライメントシステムは、各アライメントマークについてアライメント位置のセットがアライメントシステムの2以上のアライメントセンサに対応して得られるように関連付けられた、検出された回折パターンからアライメント位置を求め、かかる方法は、
f)各アライメントマークについて、アライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによりアライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差を求め、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットを得ることと、
g)各アライメントマークについて、アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めてアライメントマークの変形のレベルを推定することと、
をさらに含む、方法。
2.得られたアライメント位置偏差における広がりを表す値は、アライメント位置偏差のセットの分散である、節1に記載の方法。
3.得られたアライメント位置偏差における広がりを表す値は、アライメント位置偏差のセットの標準偏差である、節1に記載の方法。
4.アライメント位置は、3つ、4つ、またはそれ以上のアライメントセンサを用いて測定される、節1に記載の方法。
5.処理済み基板上の各点の位置を予測する方法であって、
a)所定アライメント位置に各アライメントマークが設けられている、複数のアライメントマークを有する基板を提供することと、
b)基板を処理することと、
c)各アライメントマークについて、基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
d)各アライメントマークについて、測定されたアライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによりアライメント位置偏差を求めることと、
e)各アライメントマークについて、アライメントマーク変形のレベルを表す値を求めることと、
f)各アライメントマークについて、最小アライメントマーク変形を有するアライメントマークについては高く、比較的大きいアライメントマーク変形を有するアライメントマークについては低くなるように、重み係数を上記値に基づいて求めることと、
g)重み付けされたアライメント位置偏差を有する位置予測モデルを入力として適用することにより、基板上の各点の位置を予測することと、
を含む方法。
6.複数のアライメントセンサを有するアライメントシステムが用いられ、複数のアライメントセンサのそれぞれは、基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、当該アライメントマークから反射するように他のアライメントセンサとは異なる測定周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出でき、基板の処理後の各アライメントマークのアライメント位置が、アライメントシステムの2以上のアライメントセンサを用いて測定され、各アライメントセンサは、
−アライメントマークに向けてその独自の測定周波数で光を放射し、
−アライメントマークにより反射された光における回折パターンを検出し、
アライメントシステムは、最良の結果(例えば最大信号強度を有する)を与える、各アライメントマークに好適なアライメントセンサを求め、また、アライメントシステムは、好適なアライメントセンサに関連付けられた、検出された回折パターンからアライメント位置を求める、節5に記載の方法。
7.複数のアライメントセンサを有するアライメントシステムが用いられ、複数のアライメントセンサのそれぞれは、基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、当該アライメントマークから反射するように他のアライメントセンサとは異なる測定周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出することができ、アライメントマークのアライメント位置を測定可能であり、基板の処理後の各アライメントマークのアライメント位置が、アライメントシステムの2以上のアライメントセンサを用いて測定され、各アライメントセンサは、
−アライメントマークに向けてその独自の測定周波数で光を放射し、
−アライメントマークにより反射された光における回折パターンを検出し、
アライメントシステムは、各アライメントマークについてアライメント位置のセットがアライメントシステムの2以上のアライメントセンサに対応して得られるように関連付けられた、検出された回折パターンからアライメント位置を求め、
各アライメントマークについて、アライメント位置を所定のアライメント位置と比較することによってアライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差が求められ、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットを得て、
アライメントシステムは、最良の結果(例えば最大信号強度を有する)を与える各アライメントマークに好適なアライメントセンサを求め、好適なアライメントセンサに関する情報は、当該アライメントマークのアライメント位置およびアライメント位置偏差を求めるために用いられ、
マーク変形のレベルを表す値は、アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めてアライメントマークの変形のレベルを推定することにより求められる、節5に記載の方法。
8.アライメントマーク変形の増加に伴い増加する値の場合、ゼロから1のスケールで、重み係数は、上記値が所定の閾値より上である場合にはゼロであり、上記値が所定の閾値未満である場合には1であり、アライメントマーク変形の増加に伴い減少する値の場合、重み係数は、上記値が所定の閾値より上である場合には1であり、上記値が所定の閾値未満である場合にはゼロである、節5に記載の方法。
9.重み係数は、好適なアライメントセンサの信号強度にも依存し、好適には、重み係数は、強度が所定の閾値未満である場合にゼロであり、強度が所定の閾値より上である場合に1である、節6または7に記載の方法。
10.各アライメントマークについて、アライメントマークからの光の不所望の散乱を表す形状係数が求められ、重み係数は、形状係数にも依存し、好適には、重み値は、光の不所望の散乱が所定の閾値より上である場合にゼロであり、光の散乱が所定の閾値未満である場合には1である、節6または7に記載の方法。
11.重み係数は、他のアライメントマークへの距離と、重み係数が求められたアライメントマークの値によって除算される他のアライメントマークの値との比の合計に好適には依存することによって、アライメントマーク変形分布に依存する、節5に記載の方法。
12.複数のアライメントセンサを含むアライメントシステムであって、各アライメントセンサは、基板上のアライメントマークに向けて他のアライメントセンサとは異なる測定周波数で光を放射する光源と、アライメントマークから反射された光における回折パターンを検出するディテクタとが設けられたアライメントシステムであって、アライメントシステムには、複数のアライメントセンサのディテクタに接続され且つ節1の少なくとも方法ステップf)およびg)を行うように構成された処理ユニットがさらに設けられている。
13.処理ユニットは、節5の少なくとも方法ステップf)およびg)を行うように構成される、節12に記載のアライメントシステム。
14.2以上のアライメントセンサが、共通のディテクタを共有する、節12に記載のアライメントシステム。
15.節12に記載されるアライメントシステムを備えるリソグラフィ装置。

Claims (18)

  1. 処理済み基板上のアライメントマークのアライメント位置を測定するために、処理済み基板上のアライメントマークから反射するように様々な周波数の光を放射しかつ反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムを用いて、処理済み基板上のアライメントマーク変形のレベルを表す値を推定する方法であって、
    a)所定のアライメント位置に各アライメントマークが設けられている、少なくともN個のアライメントマークを有する基板を提供することと、
    b)前記基板を処理することと、
    c)N個のアライメントマークについて、前記アライメントセンサシステムを用いて、前記基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
    を含み、
    2以上の周波数について、
    d)光が、前記各2以上の周波数で前記アライメントマークに向けて放射され、
    e)前記2以上の周波数のそれぞれについて、前記アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
    前記アライメントシステムは、前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメント位置のセットが前記アライメントセンサシステムの前記2以上の周波数に対応して得られるように、前記検出された2以上の回折パターンからアライメント位置を求め、
    当該方法はさらに、
    f)前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、前記アライメント位置を前記所定のアライメント位置と比較することによって前記アライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差を求め、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットを得ることと、
    g)前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、前記アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めて、前記アライメントマークの変形のレベルを推定することと、
    を含む、方法。
  2. 前記得られたアライメント位置偏差における前記広がりを表す前記値は、前記アライメント位置偏差のセットの分散または標準偏差である、請求項1に記載の方法。
  3. 処理済み基板上の所望点の位置を予測する方法であって、
    a)所定のアライメント位置に各アライメントマークが設けられている、少なくともN個のアライメントマークを有する基板を提供することと、
    b)前記基板を処理することと、
    c)N個のアライメントマークについて、前記基板の処理後のアライメント位置を測定することと、
    d)前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、前記測定されたアライメント位置を前記所定のアライメント位置と比較することによってアライメント位置偏差を求めることと、
    e)前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマーク変形のレベルを表す値を求めることと、
    f)前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、最小アライメントマーク変形を有するアライメントマークについては高く、比較的大きいアライメントマーク変形を有するアライメントマークについては低くなるように、重み係数を前記値に基づいて求めることと、
    g)前記重み付けされたアライメント位置偏差を有する位置予測モデルを入力として適用することにより、前記基板上の所望点の位置を予測することと、
    を含む方法。
  4. 前記アライメントマークのアライメント位置を測定するために、前記基板上のアライメントマークから反射するように様々な周波数の光を放射可能でありかつ該反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムが用いられ、
    前記基板の処理後の前記N個のアライメントマークのそれぞれの前記アライメント位置が、前記アライメントセンサシステムを用いて測定され、
    2以上の周波数について、
    光が、前記各2以上の周波数で前記アライメントマークに向けて放射され、
    前記2以上の周波数のそれぞれについて、前記アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
    前記アライメントシステムは、信号強度の観点から最良の結果を与える前記N個のアライメントマークのそれぞれに好適な周波数を求め、
    前記アライメントシステムは、前記好適な周波数に関連付けられた前記検出された回折パターンからアライメント位置を求める、請求項3に記載の方法。
  5. 前記アライメントマークのアライメント位置を測定するために、前記基板上のアライメントマークから反射するように様々な周波数の光を放射可能でありかつ前記反射された光における回折パターンを検出可能であるアライメントセンサシステムを備えるアライメントシステムが用いられ、
    前記基板の処理後の前記N個のアライメントマークのそれぞれの前記アライメント位置が、前記アライメントセンサシステムを用いて測定され、
    2以上の周波数について、
    光が、前記各2以上の周波数で前記アライメントマークに向けて放射され、
    前記2以上の周波数のそれぞれについて、前記アライメントマークにより反射された光における対応する回折パターンが検出され、
    前記アライメントシステムは、前記N個のアライメントマークのそれぞれについてアライメント位置のセットが前記アライメントセンサシステムの前記2以上の周波数に対応して得られるように、前記検出された2以上の回折パターンからアライメント位置を求め、
    前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、前記アライメント位置を前記所定のアライメント位置と比較することによって前記アライメント位置のセットの各アライメント位置についてアライメント位置偏差が求められ、それによりアライメントマーク毎のアライメント位置偏差のセットが得られ、
    前記アライメントシステムは、信号強度の観点から最良の結果を与える前記N個のアライメントマークのそれぞれに好適な周波数を求め、
    前記好適な周波数の情報は、前記アライメントマークの前記アライメント位置およびアライメント位置偏差を求めるために用いられ、
    前記マーク変形のレベルを表す前記値は、前記アライメント位置偏差のセットにおける広がりを表す値を求めて前記アライメントマークの前記変形のレベルを推定することによって求められる、請求項3に記載の方法。
  6. アライメントマーク変形の増加に伴い増加する値の場合、ゼロから1のスケールで、前記重み係数は、前記値が所定の閾値より上である場合にはゼロであり、前記値が前記所定の閾値未満である場合には1であり、
    アライメントマーク変形の増加に伴い減少する値の場合、前記重み係数は、前記値が所定の閾値より上である場合には1であり、前記値が前記所定の閾値未満である場合にはゼロである、請求項3乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記重み係数は、前記好適な周波数の信号強度にも依存する、請求項4または5に記載の方法。
  8. 前記重み係数は、前記信号強度が所定の閾値未満である場合にゼロであり、前記信号強度が該所定の閾値より上である場合に1である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、前記各アライメントマークからの光の不所望の散乱を表す形状係数が求められ、
    前記重み係数は、前記形状係数にも依存する、請求項4または5に記載の方法。
  10. 前記重み係数は、前記光の不所望の散乱が所定の閾値より上である場合にゼロであり、前記光の不所望の散乱が該所定の閾値未満である場合には1である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記重み係数は、前記処理済み基板全体のアライメントマーク変形分布に依存する、請求項3乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記重み係数は、他のアライメントマークへの距離と、前記重み係数が求められた前記アライメントマークの前記値によって除算された前記他のアライメントマークの前記値との比の合計に依存することによって、前記アライメントマーク変形分布に依存する、請求項11に記載の方法。
  13. a)Mは少なくとも2である、M個の基板を提供することと、
    b)Nは少なくとも2である、少なくともN個のアライメントマークを含み、各アライメントマークは第1のパターン内にそれぞれの所定の公称位置を有する、該第1のパターンを前記M個の基板のそれぞれに転写することと、
    c)前記M個の基板を処理することと、
    d)各基板について、N個のアライメントマークの位置を測定することと、
    e)前記測定されたアライメントマークのそれぞれについて、前記対応するアライメントマークのアライメントマーク変形のレベルを表す第1のマーク変形値を求めることと、
    f)前記測定されたアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマークの前記それぞれの公称位置を前記アライメントマークの前記それぞれの測定された位置と比較することによってアライメントマーク変位を求めることと、
    g)各基板について、第1のモデルを前記N個のアライメントマーク変位にフィットして、基板毎に少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを得ることと、
    h)第2のパターンを前記第1のパターンに対して位置合わせするために、前記それぞれの少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを用いて前記第2のパターンを前記M個の基板のそれぞれに転写することと、
    i)各基板について、前記基板上の異なる場所において前記第2のパターンに対する前記第1のパターンの相対位置を測定することにより、それぞれの場所における第1および第2パターン間の所望アライメントに対する前記第2パターンの変位を表すオーバーレイエラーを少なくとも2つ測定することと、
    j)各基板について、前記第1のモデルを前記N個の第1のマーク変形値のそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つの第1のマーク変形モデルパラメータを得ることと、
    k)各基板について、前記第1のモデルを前記複数のオーバーレイエラーのそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つのオーバーレイエラーモデルパラメータを得ることと、
    l)第1のマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を求めるために、前記得られた第1のマーク変形モデルパラメータと前記得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係を求めることと、を含む方法。
  14. 前記得られた第1のマーク変形モデルパラメータと前記得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの前記関係は、方程式のセットを解くことにより見出され、
    各方程式は、対応する第1のマーク変形モデルパラメータの関数としてオーバーレイエラーモデルパラメータを定義する、請求項13に記載の方法。
  15. e2)前記測定されたアライメントマークのそれぞれについて、前記対応するアライメントマークのアライメントマーク変形の前記レベルを表す第2のマーク変形値を、前記第1のマーク変形値を求めるための前記第1のモデルとは異なるモデルに基づき、求めることと、
    j2)各基板について、前記第1のモデルを前記N個の第2のマーク変形値のそれぞれにフィットして、基板毎に少なくとも1つの第2のマーク変形モデルパラメータを得ることと、
    を含み、
    ステップl)は、次のステップ:
    l’)第1および第2のマーク変形値とオーバーレイエラーとの関係を求めるために、前記得られた第1および第2のマーク変形モデルパラメータと前記得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの関係を求めることで置き換えられる、請求項13に記載の方法。
  16. 前記得られた第1および第2のマーク変形モデルパラメータと前記得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの前記関係は、方程式のセットを解くことにより見出され、
    各方程式は、対応する第1のマーク変形モデルパラメータおよび対応する第2のマーク変形モデルパラメータの関数としてオーバーレイエラーモデルパラメータを定義する、請求項15に記載の方法。
  17. Mは、前記方程式のセットのパラメータの数より大きく、Nは、前記第1モデルのパラメータの数より大きい、請求項14または16に記載の方法。
  18. m)前記得られた第1のマーク変形モデルパラメータと前記得られたオーバーレイエラーモデルパラメータとの前記関係に基づいて少なくとも1つのアライメントモデルパラメータ補償値を計算して、マーク変形誘起オーバーレイエラーを補償することと、
    n)各アライメントマークが第1のパターン内にそれぞれの所定の公称位置を有する、少なくともN個のアライメントマークを含む第1のパターンを、更なる基板に転写することと、
    o)前記更なる基板を処理することと、
    p)前記更なる基板上のN個のアライメントマークの位置を測定することと、
    q)前記更なる基板の測定された前記N個のアライメントマークのそれぞれについて、アライメントマークの前記それぞれの公称位置を前記アライメントマークの前記それぞれの測定された位置と比較することにより、アライメントマーク変位を求めることと、
    r)前記第1のモデルを、前記更なる基板の前記N個のアライメントマーク変位にフィットして、前記更なる基板に関連付けられた少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを得ることと、
    s)前記少なくとも1つのアライメントモデルパラメータを前記少なくとも1つの計算されたアライメントモデルパラメータ補償値と組み合わせて、少なくとも1つの補償済みアライメントモデルパラメータを得ることと、
    t)第2のパターンを前記第1のパターンに対して位置合わせするために、前記少なくとも1つの補償済みアライメントモデルパラメータを用いて前記第2のパターンを前記更なる基板に転写することと、
    を含む、請求項13または14に記載の方法。
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