JP5808203B2 - 斜面の安定化工法,補強棒材,及び斜面の安定化構造 - Google Patents

斜面の安定化工法,補強棒材,及び斜面の安定化構造 Download PDF

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Description

本発明は、斜面の安定化工法に関する。また、当該安定化工法に適した補強棒材、及び当該安定化工法で得られる斜面の安定化構造に関する。
切土法面,盛土法面等の法面及び地山の斜面(以下、これらを総称して斜面と称する)には、崩壊,地滑り等の危険を有する不安定な箇所がある。かかる危険を除き斜面を安定化する技術として、補強土工法,アースアンカー工法等の安定化工法が知られており、以下に記す従来法1及び従来法2が例示される。
(従来法1)
切土法面上に金網型枠を組立てた後に、フレッシュモルタル又はフレッシュコンクリート(以下、フレッシュモルタル等と称する)を吹付けて格子状の受圧板を形成し、該受圧板の交点部分に穴を設け、切土法面地中にグラウトを流し込んで固着した鉄筋補強棒材を前記受圧板の表面に突き出し、ナットの締付けにより固定する工法。
(従来法2)
切土法面の全面にフレッシュモルタル等を吹き付けて硬化させ、その表面に鉄板を当てて、切土法面地中にグラウトを流し込んで固着した鉄筋補強棒材を鉄板の表面に突き出し、ナットの締付けにより固定する工法。
これら従来の補強土工法においては、補強棒材,ナット,鉄板等が腐食することによって、補強土構造が強度を失う虞があった。従来法1において、補強棒材T1の受圧板T2から突出する部分,ナットT4,プレートT5等の金属製部分を樹脂製の保護キャップT6で覆って保護することが試みられているが、保護キャップT6の下端から雨水,海水,潮風等が入り込み、前記金属製部分が腐食する虞がある(図11(a)参照)。また、同様の保護を目的として、前記金属製部分を覆う保護コンクリートT7を打設する例もあるが、該保護コンクリートT7が受圧板T2とは別体として事後的に作製されるために、両者の境界から雨水,海水,潮風等が入り込み、やはり腐食を惹き起こす虞がある(図11(b)参照)。
本発明の発明者は、上記腐食等の問題点を解決するために補強棒材の上端部を受圧板に包含させることを着想し、複数の工法を発明した。例えば、補強棒材を繊維強化樹脂製の棒材を使用してコ字状に曲げ、該コ字状に曲げた両脚部を切土法面地中に掘削穴を設けて挿入し、セメントミルクを流し込んで固着した後、切土法面上に前記補強棒材の上端部を包含するようにコンクリートを打設して施工する切土法面の補強土工法である(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、L字状に曲げた二本の補強棒材の一方の補強棒材を、切土法面地中の二箇所に掘削した一方の掘削穴に挿入すると共に、他方の補強棒材を、切土法面上に平行に向かい合わせて浮かせた状態で他方の掘削穴にそれぞれ挿入して、セメントミルクを流し込んで固着した後、切土法面上に露出した補強棒材を包含するようにコンクリート打設して施工する切土法面の補強土工法である(例えば、特許文献2参照)。
特許第3558603号公報 特許第3803272号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の切土法面の補強土工法においては、コ字状に曲げた補強棒材を用いるため、該補強棒材の両脚の間隔に合わせて、相互平行な2個の掘削穴を正確に掘削する必要があった。掘削穴の位置や角度がずれた場合には、補強棒材を切土法面の掘削穴中心に正確に立てられなくなる問題点があった。また、補強棒材を鉄筋で作製した場合、当該補強棒材が重くなり、そのモーメントが大きくなるために、作業性が悪くなる問題点があった。
特許文献2に記載の切土法面の補強土工法によれば、それら問題点の解消を企図してL字状の2本の補強棒材を用いることにより、掘削穴の位置や角度がずれても施工可能となり、また、補強棒材の重量とモーメントが低減され作業性が向上した。しかし、2本の補強棒材の切土法面上に現れる部分を受圧板の主筋として用いるため、掘削穴が切土法面に垂直でない場合には、前記部分が相互略平行に配置される様に曲げ調整をする必要があった。また、従来法で用いられる棒鋼に比べると補強棒材の重量及びモーメントが大きく、やや作業性に劣る面があった。
本発明は、特許文献2に記載の技術を更に改良し、補強棒材の腐食を有効に抑制して安定化構造の強度を長年に亘って維持できる、より作業性高い斜面の安定化工法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1の発明は、
(A)斜面に掘削穴を掘削する工程
(B)直棒状の主部と、該主部の軸方向の一端に設けられ主部より大径の頭部とを具えた補強棒材を、前記頭部が斜面上に現れる様に掘削穴に挿入する工程
(C)掘削穴にグラウトを注入し硬化させる工程
(D)斜面上に形成された吹付け枠にフレッシュモルタル又はフレッシュコンクリートを吹き付けて硬化させ、補強棒材の頭部を包含する受圧板を形成する工程
順に行われる上記(A)乃至(D)の工程を含み、
かつ、前記補強棒材の頭部が、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部を有し、当該頭部の全体形状が、上方の端に向けて徐々に拡径する逆円錐台形である斜面の安定化工法
第2の発明は、補強棒材の頭部を、吹付け枠の上部に突設した突起枠内に配置して工程(D)が行われる、前記第1の発明の斜面の安定化工法である。
第3の発明は、乾燥ベントナイトを入れた透水性袋と、該透水性袋を包む生分解性プラスチック製の不透水性袋とを有するベントナイトマットが、吹付け枠下部の斜面上に載置されて、工程(D)が行われる上記第1又は第2の発明の斜面の安定化工法である。
第4の発明は、
肉薄とされた下端が外上方へ傾斜する複数の係止部が、補強棒材の頭部の半径方向に突設されてなり、
吹付け枠内に斜面と略平行に配置された鉄筋に前記係止部を係止して、工程(D)が行われる、上記第1乃至第3の発明の何れかの斜面の安定化工法。
の発明は、
前記第1乃至第4の発明の何れか1項に記載の斜面の安定化工法に用いられる補強棒材であって、直棒状の主部の軸方向の一端に、主部より大径の頭部が設けられてなり、
前記頭部が、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部を有し、当該頭部の全体形状が、上方の端に向けて徐々に拡径する逆円錐台形である補強棒材である。
の発明は、
肉薄とされた下端が外上方へ傾斜する複数の係止部が、補強棒材の頭部の半径方向に突設されてなる上記第の発明の補強棒材である。
の発明は、
斜面に掘削された掘削穴と、該掘削穴に挿入され頭部が斜面上に配置された上記第5又は第6の発明の補強棒材と、掘削穴内に充填され補強棒材を掘削穴内に固定するグラウト硬化物と、斜面上に形成され補強棒材の頭部を包含する受圧板とを具えてなる斜面の安定化構造である。
の発明は、補強棒材の頭部が、受圧板と一体としてその上部に突設された突起内に配置されてなる上記第の発明の斜面の安定化構造である。
の発明は、第3の発明に記載のベントナイトマットが、その下端を斜面に接して、受圧板に包含されてなる、上記第又は第の発明の斜面の安定化構造である。
本発明の斜面の安定化工法によれば、補強棒材の上端部が受圧板に包含されるから、補強棒材は雨水,海水,潮風等に曝されることが無い。また、従来法の様に補強棒材の受圧板から突出する部分をナットで締付ける必要が無いから、ナットや鉄板を用いる必要も無い。したがって、補強棒材その他の金属製部材の腐食が抑制され、安定化構造の強度を長年に亘って維持することが可能である。
そして、補強棒材の頭部が、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部を有し、当該頭部の全体形状は、上方の端に向けて徐々に拡径する略円錐台形である。工程(D)においては、通常、斜面上に形成された吹付け枠に対して斜め上方からフレッシュモルタル等を吹付けるが、前記補強棒材を用いると、円柱形状部の下面にもフレッシュモルタル等が容易に充填され気泡を生じ難い。斯様にして形成された受圧板は、補強棒材の引っ張り力に耐える充分な強度を有する。
本発明に係る補強棒材が、受圧板の主筋とは別体として作製され、個別に掘削された掘削穴に1本ずつ挿入されて用いられるから、受圧板に対する掘削穴の位置や角度を厳密に定める必要が無く、L字状補強棒材の様な曲げ調整も不要である。補強棒材が受圧板の主筋と別体であるから、斜面上で吹付け枠を形成する必要が無く、別所(例えば斜面下の平坦地)で吹付け枠を組んでから斜面の所定位置に配設することができ、作業性高い施工が可能である。
補強棒材が直棒状であるから、コ字状又はL字状の補強棒材に比べて重量及びモーメントが小さく、この点においても作業性の向上が達成される。また、補強棒材を置くために要する面積が小さいから、保管や運搬にも有利である。コ字状又はL字状の補強棒材は個別の施工現場に適した形状及びサイズとすることが求められるが、本発明に係る補強棒材は、所定長さで量産したものを施工現場に適した長さに切って用いることもできるから、施工コストの低減も可能である。
補強棒材の頭部を突起枠内に配置して工程(D)を行うと、形成される受圧板は上部に突起を有するものとなり、しかも該突起には補強棒材の頭部が包含される。これにより、受圧板の有効高が高くなり、より大きな引っ張り力に耐えることが可能となる。前記突起が受圧板のその余の部分と一体として形成されるから、両者の間には雨水,海水,潮風等が入り込む境界が存在せず、それらによって補強棒材が腐食する虞が低減される。
ベントナイトマットを用いる安定化工法によれば、下部に当該マットを包含する受圧板が形成される。不透水性袋は、生分解性プラスチック製であるから、斜面に存在する微生物の働きによって徐々に分解する。その結果、透水性袋の下端は斜面に接することとなり、また、受圧板はベントナイトを含む透水性袋を下部に包含するものとなる。斜面から透水性袋内に徐々に水分が滲入することにより、ベントナイトが膨潤しそれを含む透水性袋の体積も増すため、受圧板には、それを上方に押す力が加わる。グラウト硬化物によって補強棒材の下部が掘削穴内に固定されているから、ベントナイトの膨潤によって補強棒材に緊張力が加わり、受圧板はより安定に斜面に定着される。
補強棒材の頭部が係止部を有する場合には、それらを鉄筋に係止して工程(D)を行うことにより、堅牢な受圧板が形成され、該受圧板は斜面に更に安定に定着される。
本発明の補強棒材は、本発明の斜面の安定化工法に適した補強棒材であって、上記した効果を奏する。また、本発明の斜面の安定化構造は、本発明の斜面の安定化工法によって得られ、上述の通り、充分な強度を有し、該強度を長年に亘って維持できる。
本発明に係る補強棒材の頭部付近を示す要部側面図である。 別の実施形態に係る補強棒材の頭部付近を示す図面で、(a)は要部側面図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。 更に別の参考例の実施形態に係る補強棒材の頭部付近を示す図面で、(a)は上面図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。 本発明に係る頭部部材を示す図面で、(a)は斜視図であり、(b)は側方視断面図である。 本発明の斜面の安定化工法の実施形態を示す側方視断面図である。 本発明の斜面の安定化工法の実施形態を示す側方視断面図である。 本発明に係る受圧板を示す斜視図である。 斜面の安定化工法の別の実施形態を示す側方視断面図である。 斜面の安定化工法の別の実施形態を示す平面図である。 別の実施形態に係る受圧板を示す斜視図である。 従来法による安定化工法を示す図面で、(a)は保護キャップを用いた工法を示す側方視断面図であり、(b)は保護コンクリートを事後的に打設する工法を示す側方視断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、本発明に係る補強棒材について説明する。本発明に係る補強棒材1としては、例えば、図1、図2及び図4にそれぞれ示される補強棒材1A,1B、び1Dが挙げられる。補強棒材1は、これら図面に示される様に、直棒状の主部10の軸方向の一端に、主部10より大径の頭部11が設けられてなり、前記頭部11が、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部11a,…を有する。
補強棒材1は、図1及び図2に示される様に、主部10と頭部11とが互いに一体として作製されていても良く、図4に示される様に、頭部部材12を棒鋼13の一端に外嵌し接着して作製されていても良い。
主部10は、直棒状の形状を有する。その断面形状は特に限定されず、例えば丸綱,角鋼,又は異形棒鋼を用いることができるが、従来法と同様にねじ節異形棒鋼が好適に用いられる。
頭部11は、図1に示される様に、主部10より大径とされ、相互連設された複数の円柱形状部11a,…を有する。円柱形状部11a,…は、補強棒材1の端に近付くにつれその半径が徐々に大きくされており、それによって、頭部11の全体形状は略円錐台形とされている。各円柱形状部11aの下端面は、隣接する円柱形状部11a又は主部10のために表面に現れる部分の面積が小さく、フレッシュモルタル等を吹付ける際に気泡が滞留し難い形状である。 また、全体形状が略円錐台形であるから、もし気泡を生じたとしても、該気泡は半径方向外方に抜けて浮上する。これら頭部形状の特性により気泡を含み難いから、フレッシュモルタル等を斜め上から吹き付けて得られる受圧板7は、補強棒材1の引っ張り力に耐える充分な強度を有するものとなる。
頭部11には、図2に示される様に、肉薄とされた下端が外上方へ傾斜する複数の係止部11b,…が、頭部11の半径方向に突設されていても良い。係止部11b,…は、吹付け枠2内に鉄筋20,…を配置してフレッシュモルタル等を吹付ける際に、当該鉄筋20,…に係止される部分である。斯様にして形成された受圧板7は、補強棒材1B,…が鉄筋20,…に係止されているため、構造堅牢であるし、斜面Sに安定に定着される。
係止部11bの下端は肉薄とされ、工程(D)において気泡が滞留し難い形状とされている。その形状は特に限定されず、図示される下端が丸みを帯びた形状の他、例えば、下端に尖鋭な稜を有する形状や、幅の狭い平らな下端面を有する形状であっても良い。係止部11bの下端が半径方向外方に向け上方への傾斜を有することも、気泡の排除に有利であり、受圧板7の堅牢性と安定な定着に資する。図2に示す係止部11b,11bは、頭部11の上端から下端に至る全ての位置に連結され、外方に向かうにつれ上下方向の長さが短くなる形状であるが、下端が外上方への傾斜を有していればその形状は特に限定されず、例えば、上下方向に一定の幅を有する係止部11b,11bが斜設されていても良い。係止部11b,…の数は複数であれば特に限定されないが、通常は、相互略平行に配設された2本の鉄筋20,20の間に補強棒材1Bを配置し、それら鉄筋20,20に係止部11b,…を係止するから、偶数の係止部11b,…が設けられていることが好ましい。
図4は、更に別の実施形態に係る補強棒材1Dの、頭部部材12を示す。棒鋼13の一端に頭部部材12を外嵌し接着することにより、補強棒材1Dが形成される。棒鋼13に頭部部材12を接着した部分は頭部11となり、棒鋼13のその余の部分は主部10となる。図4に示される棒鋼13はねじ節異形棒鋼であり、それと同一ピッチとされた一端開口の螺子穴12a、及び螺子穴12aと外部とを連通する流入孔12bが、頭部部材12に穿設されている。螺子穴12aを棒鋼13の一端に螺合することによって頭部部材12は棒鋼13に螺嵌され、更に、流入孔12bから螺子穴12a内に流入されたエポキシ樹脂系接着剤によって接着されている。頭部部材12は、必ずしも棒鋼13に螺嵌されることに限られず、例えば、内周壁が螺子加工されていない一端開口の穴を穿設した頭部部材12が棒鋼13の一端に外嵌されていても良いが、頭部部材12を強固に連結するために螺合されることが好ましい。また、流入孔12bは必須ではないが、頭部部材12を外嵌した後棒鋼13に容易に接着するために、流入孔12bを設けることが好ましい。流入孔12bを設けた頭部部材12を用いると、同一規格の棒鋼13を所望長さに切断し施工現場で補強棒材1Dを作製できるから、施工コストの低減が可能となる。
次に、本発明の斜面の安定化工法について説明する。以下、補強土工法を例に説明するが、本発明はアースアンカー工法にも適用可能である。
本発明の斜面の安定化工法は、
(A)斜面Sに掘削穴3を掘削する工程
(B)直棒状の主部10と、該主部10の軸方向の一端に設けられ主部10より大径の頭部11とを具えた補強棒材1を、前記頭部11が斜面S上に現れる様に掘削穴3に挿入する工程
(C)掘削穴3にグラウトを注入し硬化させる工程
(D)斜面S上に形成された吹付け枠2にフレッシュモルタル又はフレッシュコンクリートを吹き付けて硬化させ、補強棒材1の頭部11を包含する受圧板7を形成する工程
順に行われる上記(A)乃至(D)の工程を含む。
ここで使用される上記補強棒材1の頭部11は、叙上の通り、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部11a,…を有し、当該頭部の全体形状が、上方の端に向けて徐々に拡径する逆円錐台形のものである。
(A)掘削工程
図5に示される様に、斜面Sに、ボーリング等により掘削穴3を掘削する。掘削穴3は、斜面Sに略垂直で、かつ下端が安定地盤に至るものとする。
(B)補強棒材挿入工程
前記掘削穴3に、補強棒材1を挿入する。この際、補強棒材1の下端が掘削穴3の下端より僅かに高い位置に至り、頭部11が斜面S上に現れる様にする。頭部11の高さ位置は、受圧板7に充分な有効高を与える位置とする。補強棒材1の主部10に従来法と同様のスペーサー5,…を外嵌することにより、該スペーサー5,…が掘削穴3の内壁に当接され、補強棒材1は掘削穴3の略中心に配置される。
(C)グラウト注入工程
掘削穴3にグラウトを注入し硬化させ、得られたグラウト硬化物4によって補強棒材1を掘削穴3内に固定する。グラウトとしては、通常セメントミルクが用いられるが、必ずしもこれに限られず、フレッシュモルタル等を用いることもできる。グラウト注入後、時間を置いて、当該グラウトが硬化するのを待つ。
(D)吹付け工程
斜面S上に形成され補強棒材1の頭部11を内包する吹付け枠2に、フレッシュモルタル等を吹き付け、それを硬化させて受圧板7を形成する。
まず、本工程に必要な吹付け枠2を組み立てる。本発明の受圧板7の形状及び配置は限定されず、例えば、横方向(斜面Sの略同一高さを結ぶ方向)を長手方向とする略直方体状の受圧板7A,…を千鳥状に多数列設し(図7参照)、又は、格子状の受圧板7Bを一体として形成することができる(図10参照)。以下、上記2例の受圧板7A及び7Bを形成するにそれぞれ適した吹付け枠2A及び吹付け枠2Bを例に説明するが、吹付け枠2の形状及び配置は必ずしもこれらに限定されず、受圧板7の形状及び配置に適したものとされる。尚、吹付け枠2の組立は必ずしも工程(D)の初めに行われることに限られず、例えば、工程(C)の前に行うこともできる。
図5及び図6に、略直方体状の受圧板7Aを形成するための吹付け枠2Aを示す。吹付け枠2Aの長手方向両端付近に、各1本の補強棒材1,1が配置される様にして、上部が開放する略直方体状の吹付け枠2Aが組まれている。吹付け枠2Aに対する補強棒材1,…の位置及び数は必ずしもこれに限られず、例えば、1個の吹付け枠2A内に1本又は3本以上の補強棒材1,…が配置されていても良く、また、吹付け枠2Aの短手方向略中央より偏った位置に補強棒材1,…が配置されていても良い。吹付け枠2Aの内部には、長手方向に上下左右4本の鉄筋20,…が相互略平行に配置され、それらと直交する縦線21a,…及び横線21b,…からなる鉄線製の金具21,…が、略一定の間隔を置いて配設されている。吹付け枠2Aの長手方向及び短手方向両端の側面には金網22,…が配設され、金具21,…の横線21b,…の先端が、短手方向両端に配設された金網22,22に係止されている。上記構成は、吹付け枠2Aを安定に配設して堅牢な受圧板7Aを形成するための構成であるが、同目的を達成できればその構造は上記に限定されず、例えば、前記金具21,…に代えて略矩形のスターラップを配設しても良い。また、吹付けによらずモルタルやコンクリートの打設によって受圧板7Aを形成することも可能であって、その場合には、例えば木製,紙製,又は合成樹脂製の板を、金網22,…の代わりに用いる。
一方、図8及び図9は、格子状の受圧板7Bを形成するための吹付け枠2Bを示す。格子の交点部分に補強棒材1が配置される様にして、格子状の吹付け枠2Bが組まれている。補強棒材1の位置は必ずしもこれに限定されず、例えば格子の2交点間に1本又は2本以上の補強棒材1,…が配設されていても良いが、受圧板7Bを斜面Sに安定に定着させるために、少なくとも格子の交点の位置に補強棒材1が配設されていることが好ましい。吹付け枠2Bの全体形状を除いて、その内部の構成は、上記吹付け枠2Aと略同様である。吹付け枠2Bの、格子の交点の位置には、突起枠23が組まれている。突起枠23は、金網22,22の成す凹稜の上端に両下端を結え付け相互対向する位置に配設された2枚の台形状の金網24,24と、該金網24,24の上部の角を相互連結する2本の針金24a,24aとで構成されている。突起枠23を上部に突設した吹付け枠2Bを用いると、フレッシュモルタル等の吹付けによって、突起枠23に相当する部分に突起7aを有する受圧板7Bが形成される。突起枠23内に頭部11が含まれる様に補強棒材1を配置すると、有効高の高い受圧板7Bが形成される。しかも突起7aは受圧板7Bのその余の部分と一体として形成されるから、雨水,海水,潮風等が入り込む境界を生じない。突起枠23の形状や材質は、その内部に補強棒材1の頭部11が配置可能であれば特に限定されない。また、突起枠23は、上記した直方体状の吹付け枠2Aにも設けることができる。
吹付け枠2を組み立てる際に、図5及び図6に示される様に、ベントナイトマット6を吹付け枠2下部の斜面S上に載置することもできる。ベントナイトマット6は、乾燥ベントナイト6aを入れた透水性袋6bと、該透水性袋6aを包む生分解性プラスチック製の不透水性袋6cとを有する。ベントナイトマット6を載置して吹付け枠2にフレッシュモルタル等を吹付けると、下部にベントナイトマット6を包含する受圧板7が形成される。その後、生分解性プラスチック製の不透水性袋6cは、斜面Sに存在する微生物の働きによって徐々に分解する。その結果、透水性袋6bの下端は斜面Sに接することとなり、また、受圧板7は乾燥ベントナイト6aを含む透水性袋6bを下部に包含するものとなる。斜面Sから透水性袋6b内に徐々に水分が滲入し、該水分は、乾燥ベントナイト6aに吸収される。これにより、ベントナイトが膨潤し、それを含む透水性袋6bの体積も増すため、受圧板7には、それを上方に押す力が加わる。グラウト硬化物4によって補強棒材1の下部が掘削穴3内に固定されているから、ベントナイトの膨潤によって補強棒材1に緊張力が加わり、受圧板7はより安定に斜面Sに定着される。尚、フレッシュモルタル等を吹付け硬化させる段階では、不透水性袋6cの内部に水分が入り込むことは無く、乾燥ベントナイト6aは膨潤しない。したがって、意図しないベントナイトの膨潤のために、受圧板が歪んだりひび割れたりすることは回避される。
ベントナイトマット6の厚みは、吹付け枠2の高さに比べて充分に小さく、受圧板7の強度を低下させなければ、特に限定されない。また、1個の吹付け枠2内に配置される数も、受圧板7の強度を低下させない範囲において、任意に選択可能である。ベントナイトマット6は、その外側端を吹付け枠2から突出させて配置することもできるが、モルタル又はコンクリートで覆って保護するために、吹付け枠2内に全体が含まれる様に配置することが好ましい。また、乾燥ベントナイト6aの粒径その他の物性を、特に限定するものでもない。
透水性袋6bの材質は、透水性を有していれば特に限定されず、麻,綿等の天然繊維やポリエチレン,ポリアミド等の化学繊維が用いられるが、土壌汚染の虞の無い天然繊維が好適であり、丈夫で高い透水性を有する麻が最も好適である。透水性袋6bは1重でも良いが、ベントナイトが膨潤しても破れない様、2重以上の袋で構成することもできる。
不透水性袋6cの材質としては、ポリ乳酸,デンプン−ポリカプロラクトン共重合体等が例示されるが、不透水性の生分解性プラスチックであれば特に限定されない。不透水性袋6cは、微生物により分解しても受圧板7に大きな空隙を生じない様、生分解性プラスチック製のシート又はフィルムで作製されるが、乾燥ベントナイト6a及び透水性袋6bを包んでも容易に破れない充分な強度を有するものとする。
吹付け枠2を組み立てたら、次に、吹付け枠2に対してフレッシュモルタル等を吹き付けて硬化させ、受圧板7を形成する。補強棒材1の頭部11が吹付け枠2内に内包されているため、補強棒材1の頭部11を包含する受圧板7が形成される。補強棒材1の頭部11は、既述の通り、円柱形状部11a,…の下面にフレッシュモルタル等が容易に充填され気泡を生じ難く、もし気泡を生じても該気泡が容易に排出される形状である。そのため、形成される受圧板7は、補強棒材1の引っ張り力に耐える充分な強度を有するものとなる。
本発明に係る補強棒材1,鉄筋20,金具21,金網22,金網24,針金24a,及びスペーサー5は、何れも金属又は合金で作製されるが、高い強度を有し加工容易であれば、その材質は特に限定されず,例えば、繊維強化プラスチック,合成樹脂等で作製することもできる。材質が腐食性の金属又は合金である場合には、エポキシ樹脂塗装,亜鉛めっき,ガラスコーティング等の表面処理を行うことが好ましい。高い強度と耐食性を有し入手容易な、表面がエポキシ樹脂塗装された鋼材が、最も好適に用いられる。また、本発明に係る金網22及び金網24の種類は特に限定されないが、クリンプ金網が好適に用いられる。
1,1A,1B,1D,T1 補強棒材
2,2A,2B 吹付け枠
3 掘削穴
4,T3 グラウト硬化物
5 スペーサー
6 ベントナイトマット
6a 乾燥ベントナイト
6b 透水性袋
6c 不透水性袋
7,7A,7B,T2 受圧板
7a 突起
10 主部
11 頭部
11a 円柱形状部
11b 係止
12 頭部部材
12a 螺子穴
12b 流入孔
13 棒鋼
20 鉄筋
21 金具
21a 縦線
21b 横線
22,24 金網
23 突起枠
24a 針金
S 斜面
T4 ナット
T5 プレート
T6 保護キャップ
T7 保護コンクリート

Claims (9)

  1. (A)斜面に掘削穴を掘削する工程
    (B)直棒状の主部と、該主部の軸方向の一端に設けられ主部より大径の頭部とを具えた補強棒材を、前記頭部が斜面上に現れる様に掘削穴に挿入する工程
    (C)掘削穴にグラウトを注入し硬化させる工程
    (D)斜面上に形成された吹付け枠にフレッシュモルタル又はフレッシュコンクリートを吹き付けて硬化させ、補強棒材の頭部を包含する受圧板を形成する工程
    順に行われる上記(A)乃至(D)の工程を含み、
    かつ、前記補強棒材の頭部が、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部を有し、当該頭部の全体形状が、上方の端に向けて徐々に拡径する逆円錐台形であることを特徴とする斜面の安定化工法。
  2. 補強棒材の頭部を、吹付け枠の上部に突設した突起枠内に配置して工程(D)が行われることを特徴とする請求項1に記載の斜面の安定化工法。
  3. 乾燥ベントナイトを入れた透水性袋と、該透水性袋を包む生分解性プラスチック製の不透水性袋とを有するベントナイトマットが、吹付け枠下部の斜面上に載置されて、工程(D)が行われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜面の安定化工法。
  4. 肉薄とされた下端が外上方へ傾斜する複数の係止部が、補強棒材の頭部の半径方向に突設されてなり、
    吹付け枠内に斜面と略平行に配置された鉄筋に前記係止部を係止して、工程(D)が行われることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の斜面の安定化工法。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の斜面の安定化工法に用いられる補強棒材であって、直棒状の主部の軸方向の一端に、主部より大径の頭部が設けられてなり、
    前記頭部が、同軸に相互連設され、上方の端に近いほど大径とされた複数の円柱形状部を有し、当該頭部の全体形状が、上方の端に向けて徐々に拡径する逆円錐台形であることを特徴とする補強棒材。
  6. 肉薄とされた下端が外上方へ傾斜する複数の係止部が、補強棒材の頭部の半径方向に突設されてなることを特徴とする請求項5に記載の補強棒材。
  7. 斜面に掘削された掘削穴と、該掘削穴に挿入され頭部が斜面上に配置された請求項5又は請求項6に記載の補強棒材と、掘削穴内に充填され補強棒材を掘削穴内に固定するグラウト硬化物と、斜面上に形成され補強棒材の頭部を包含する受圧板とを具えてなることを特徴とする斜面の安定化構造。
  8. 補強棒材の頭部が、受圧板と一体としてその上部に突設された突起内に配置されてなることを特徴とする請求項7に記載の斜面の安定化構造
  9. 請求項3に記載のベントナイトマットが、その下端を斜面に接して、受圧板に包含されてなることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の斜面の安定化構造。
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