JP5800769B2 - 極座標変換器を有する受信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、人工衛星等の目標物からの到来電波を追尾・受信する受信装置において、到来電波の直交偏波成分を最適合成する受信装置に関するものであって、特に人工衛星等の目標物からの到来電波を受信する衛星追跡管制設備の一部を成す受信装置において、衛星姿勢等で偏波特性が劣化した到来電波の直交偏波成分を最適合成して受信する受信装置に関するものである。
人工衛星を精度良く捕捉、追尾するためには受信アンテナを常に衛星方向に向けて精度よく追尾する必要がある。受信アンテナを衛星方向に向けるには、衛星から送出されて、伝搬路を経由し地表大気や降雨域を経由して、地上に到来する電波の偏波状態に影響されずに地上アンテナが衛星を捕捉・追尾・受信する必要がある。衛星の姿勢や軌道が変化するときの受信状態が受ける影響は、受信電波の偏波の変化に現れる。追尾精度は、追尾方式と偏波の関係により影響されるので、その影響を軽減する必要がある。
人工衛星の運用項目には、捕捉・追尾・受信に加えて、衛星の軌道決定がある。軌道決定に必要なデータの中で、追跡管制局で計測するデータとして追跡管制局から衛星を見た距離(Range)と距離変化率(Range Rate)がある。このRangeとRange Rateを計測することから略称でRARRという(以下ではこのRARRを使用する)。受信装置が行うRARR計測の距離測定(測距と略称していう)の誤差は、距離測定においては遅延時間変動であり、距離測定および距離変化率測定の誤差は、ドップラー周波数計測誤差となる。距離変化率は到来周波数のドップラー周波数を数分から数10分の間、連続して計測するので、周波数及び右旋偏波信号および左旋偏波信号に共通した位相を追尾・計測する主位相制御ループを偏波ダイバーシティにて偏波成分を合成し、偏波状態の変動に関わらず連続して受信することは効果がある。到来波の周波数及び右旋偏波信号および左旋偏波信号に共通した位相を追尾・計測するループを主位相制御ループと呼び、直交する右旋偏波と左旋偏波成分の位相差を計測・制御するループを副位相制御ループと呼ぶ。捕捉、追尾、受信の対象となる衛星には周回衛星と静止衛星があり、静止衛星は地上局や追跡管制局から送受信のアンテナ角度方向がほぼ変化しない衛星、周回衛星は送受信のアンテナ角度方向が変化し運用時間は7分から数10分程度である衛星である。
直交する偏波として円偏波を用いる場合には、これらの偏波は、通常、右旋円偏波および左旋円偏波である。これらを略して、右旋偏波および左旋偏波ということがある。また、別の観点から、送信側、例えば衛星のアンテナ、から情報を送信する偏波を主偏波と呼び、主偏波に直交した偏波を交差偏波と呼ぶ。そして、主偏波電力と交差偏波電力の比を交差偏波識別度(XPD:Cross Polarization Discrimination)と呼ぶ。偏波特性を要求される衛星通信では、XPDは30dB程度を実現する必要がある。
衛星送信アンテナから良好なXPDにて送信して、到来波として地上側の衛星管制局のアンテナで受信されるとき、送受信のアンテナ特性と衛星姿勢・伝搬路の特性により、到来波の偏波は右旋円偏波成分と左旋円偏波成分を含む偏波に劣化する。以下では、直交する劣化した偏波を、それぞれ右旋偏波成分、左旋偏波成分と呼ぶことにする。
偏波特性が劣化した両偏波成分は、偏波特性の劣化する前の衛星アンテナでは単一の発信源で、受信側でも同一の周波数で同一の変調や信号の成分を持つ。従って、劣化して分かれた両偏波成分を合成して信号品質を改善するダイバーシティ受信方式が有用である。あるいは、地上側のアンテナ特性を自動制御して交差偏波成分を抑圧し、あたかも片側の偏波のみの通信路を使用したように周波数を有効利用し、交差偏波側を新たに主偏波として使用する別の信号で通信路を構成する方式も有効である。偏波が劣化した到来波をアンテナから受ける受信装置においては、右旋偏波信号と左旋偏波信号間の電力(振幅)比と位相差が偏波の劣化によって変化する。以下では、右旋偏波成分と左旋偏波成分の電力(Power)をそれぞれPR、PL、振幅(Amplitude)をそれぞれAPR、APLと称する。
次に、衛星運用の面から、静止衛星と周回衛星について簡単に分けて補足説明する。静止衛星は、高度が約36,000kmに達すると衛星はいつも同じ位置に止まって見える。周回衛星は、地球を中心として地球の回りを回る衛星であり、軌道によって決まるが衛星は同じ位置に止まって見えず方向が変動する。
図11に、到来する受信偏波形状と受信装置の2つのチャネルであるA-ch(R:右旋偏波成分の受信チャネル)とB-ch(L:左旋偏波成分の受信チャネル)のレベル(L/R振幅比)と位相差の一般的な関係を表にして示す。右旋偏波成分と左旋偏波成分は反対方向に回転するので、偏波によって形成される楕円の長軸が楕円偏波と交わる面は1周で2箇所に存在する(下記注)参照)。長軸を含む面では右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相が一致して右旋偏波成分と左旋偏波成分の振幅が足し合わされる。偏波によって形成される楕円の短軸も楕円偏波と交わる面が1周で2箇所に存在して、右旋偏波成分と左旋偏波成分は互いに位相が反転(180°相違)しているので振幅が減算される。また、長軸と短軸の交わる角度は互いに90°の関係となる。この様子を表にして示したものが図11である。
注)偏波が点ではなく面で定義されていることは、文献(飯田尚志「ウェーブサミット講座 衛星通信」、オーム社、平成9年2月25日、p.113参照)に示されている。しかし、図に複数の偏波面の回転を指し示すことは煩雑であるので、記号「○」や記号「●」で偏波面を含む一部を点印で示すことにする。
また、一部分の偏波形状については、上記右旋偏波成分と左旋偏波成分とを関係づけて、図12から図14に詳しく説明している。図中、丸で囲んだ数字の番号順に時間経過を示す。また、図15には衛星が回転すると、その回転軸によっては位相が360°以上の無
限に回転すること(上記「位相が360°以上の無限に」回転する状態を以下では簡単に「エンドレスに」回転あるいは「エンドレスな」回転と記載する。)を図11から抜き出して説明している。エンドレスな偏波回転に対しては、主として回転速度への追従応答が副位相制御系の要求条件となる。
衛星からの到来電波はアンテナで受信されるが、この到来電波は伝搬路での空間で偏波面を持つので、空間での位相の基準は、図11の右旋偏波成分の水平方向(AZ方向)である黒丸(●)方向を基準とする(非特許文献1参照)。図11の上段に記載されたargB-argAが右旋偏波成分を基準とした左旋偏波成分との差であり、図11の楕円偏波の空間図には白丸(○)で示している。図中、左旋偏波成分の白丸(○)は右旋偏波成分の黒丸(●)と同じタイミングでの偏波の空間での位相位置を示している。右旋偏波成分が支配的な到来偏波は実線で偏波形状を表し、左旋偏波成分が支配的な到来偏波は破線で偏波形状を表している。
追跡管制局の運用卓の表示盤面では、図11の右端の列に示したような、運用経過時間を横軸にして運用開始(横軸の左側)から運用終了(横軸の右側)までの、右旋偏波成分(A-ch)の電波のレベル(強さ)の実線波形と左旋偏波成分(B-ch)の電波のレベル(強さ)の破線波形が示される。例えば、最下段の行のL/R振幅比(≡APL/APR。以下ではL/Rと略記する)=0/1は、右旋偏波成分の振幅が1(基準)で左旋偏波成分の振幅が0(無)の電波のレベルの状態を示しており、全ての位相角(argB-argAで表される値)に対して到来電波の偏波は真円となる。下から2段目の行のL/R=0.5/1は、右旋偏波成分の振幅が1(基準)で左旋偏波成分の振幅レベルが0.5の電波のレベルの状態を示しており、全ての位相角(argB-argA)に対して到来電波の偏波は楕円となり、図の中央のargB-argA=0°で同相(白丸と黒丸が同じ空間)、つまり同じ瞬間にて電波は強めあい大半径となり、右旋偏波も左旋偏波も半周すると反対面(図の左側)にて再度位相が一致して電波は強めあい大半径(長軸)となる。右旋偏波成分も左旋偏波成分も1/4周すると、右旋偏波成分は仰角(EL)の地(図の下側)に、左旋偏波成分は仰角(EL)の天(図の上側)に移動し、互いに極性が反対となり電波は弱めあい小半径(短軸)となる。左旋偏波成分の位相の白丸(○)が変化すると、白丸(○)と黒丸(●)の中間偏波面に長軸(大半径)が合成される。
以上の説明により、受信装置の信号から、一般的に以下のように到来偏波が計算できることが説明できる。
受信装置では受信レベルにデシベルリニアの関係を持つAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)のAGC電圧がある。右旋偏波を主偏波と仮定すると、「右旋偏波(主偏波)のレベルに比例するAGC(A)電圧、dB表示」に対する、「左旋偏波(交差偏波)のレベルに比例するAGC(B)電圧、dB表示」の比であるXPD(Cross Polarization Discrimination、交差偏波識別度)をXPD(dB)=−20LOG(交差偏波レベル/主偏波レベル)と定義すると、XPD(dB)=AGC(A)-AGC(B)(単位はdB)と計算される。従って、到来偏波形状を示すXPDと長軸の角度(r)は、左旋偏波を主偏波と仮定した場合も含めて、主偏波受信装置の測定パラメータから、次の式(1)、式(2)で求められる。
XPD= AGC(A)-AGC(B) (dB)(右旋偏波成分が主偏波のとき)
あるいは
XPD= AGC(B)-AGC(A) (dB)(左旋偏波成分が主偏波のとき) (1)

r=[受信装置で測定された右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相差]/2
+f(アンテナ機械構造の座標)
=(argB-argA)/2+f(アンテナ機械構造の座標) (2)
ここで、(argB-argA)はEndless Phase Shifterである極座標変換器の角度差から求められる。
(argB-argA)/2と係数1/2が付く理由は、上記で説明した右旋偏波成分と左旋偏波成分の回転方向が反対であることから来ている。また、関数fは、アンテナの受信開口面と受信装置間にアンテナ軸の駆動が関係し座標が回転することから来ており、アンテナの構造設計で決まる関数である。
XPDの受信装置の表示は、上記説明の追跡管制局の運用卓の表示盤面の右旋偏波成分(A-ch)の電波のレベル(強さ)を示すAGC(A)電圧(dB表示)の実線波形と、左旋偏波成分(B-ch)の電波のレベル(強さ)を示すAGC(B)電圧(dB表示)の破線波形の差となる。なお、アンテナの偏波の定義については、図10に示したように、AR(Axial Ratio、軸比)とXPDに分けて行っている。
図16には、副位相制御系の位相追従の制御応答特性への要求となる、衛星の通常運用時の姿勢回転やスピンと異常状態(衛星電波が地上局から見つけられない時)のスピン回転速度の例を示した。100rpmがこの事例での最大回転なので、副位相制御系には姿勢の2倍速である200rpm(revolution per minute)=200/60rps(revolution per second)、つまり3.33×360°/秒=1198.8°/秒に十分応答することがひとつの目安である。
上記の受信偏波による受信への影響の除去の具体例として、従来、以下に示すような技術が知られている。例えば、ダイバーシティアンテナ装置を用いて、互いに直交偏波関係にはない2つのアンテナからの信号を、それぞれのアンテナの受信系統に、第一可変移相器と第一可変増幅器のチャネル構成、第二可変移相器と第二可変増幅器のチャネル構成を有し、加算後の信号品質を高める最大値探索制御(最大値探索制御とは信号処理部は制御情報入力として合成器の出力のCNR(Carrier power to Noise power Ratio 搬送波電力対占有帯域幅の雑音電力比)、あるいはSNR(Signal power to Noise power Ratio 信号電力対雑音電力比)、BER(Bit Error Rate ビット誤り率)の信号品質が良い状態へ最大値を探索する制御とするもの。信号品質には極性がない)を用いる方法が提案されている。信号品質には極性がないため移相器や減衰器の増減方向が決まらないので、移相器や減衰器の増減方向を試行的に変化させて信号品質が良い方向を結果から得て、最良の信号品質状態で信号品質が上限(探索された最大値)となり制御を停止する方法を用いている。
また、合成器の出力のCNRあるいはSNRが高くなる方向に、第一可変移相器、第一可変増幅器、第二可変移相器、第二可変増幅器を制御するが、CNRあるいはSNRが可変移相器及び増幅器の制御により変化する以外に、到来波に既に信号電力が変動している場合は、制御精度の劣化または制御の発散が発生する(特許文献1参照)。従って、到来波の送信源や伝搬路の信号品質劣化が微小の場合、例えば静止衛星の場合などには適用の可能性はあるが、周回衛星等には適用が困難である。
ところで、一般に、衛星からの受信電力は、図25にその一例を示したように、主偏波成分(図25では「右旋偏波受信電力」で示した上側の曲線)が約2分間にて約10dB、10秒間にて約1〜2dB変化している。つまり短時間に変動する1〜2dBの主偏波電力の変動が常に存在し、信号品質に関わる合成電力への可変移相調整による変化の判定を精度良く実現することは困難である。
図26に、2つの同期関係に有る等電力の2つの信号を位相差制御したときの合成電力を示した。上述の最大値探索制御では図の縦軸のピーク値からの誤差が1dBとか2dBの場合の位相差を求めれば、最大値探索制御の誤差となる。この図から誤差が1dBの場合には位相差がおよそ±55°であり、誤差が2dBの場合には位相差がおよそ±75°であることがわかる。すなわち、到来波の短時間変動が1dBの場合は、その変動を超えて最大値を制御することは困難であるので、最大値探索が完了した判定の精度1dBを実現する可変移相器設定の精度は±55°程度の可変移相器設定の精度となり、楕円の長軸の測定精度は±55°となる。判定の精度2dBでは±75°程度の可変移相器設定の精度しかない。従って、衛星回線などの伝搬路が動的に秒単位以下で変動する場合には、特許文献1の内容を適用するのは困難である。更に、衛星姿勢安定化の精度は、方式により異なるが、簡易な方式でも±5°であり、可変移相器による長軸計測による姿勢測定は±27.5°(判定の精度1dBを実現する可変移相器設定の精度±55°程度の1/2)で不十分である。
また、従来、海事衛星通信を対象とした電波受信方式であり、受信レベルの監視と受信レベルの制御(利得または減衰の制御)を行うものであって、直交偏波の端子2個を持ち、1つのアンテナからの信号を、一方は直接に合成回路へ、他方の受信系統は可変移相器のみで増幅器あるいは減衰器のない処理により合成回路で加算し、制御情報は2信号間の位相差検出系を持たない最大値探索方式によるものが提案されている。この提案では、可変移相器の制御アルゴリズムは、信号品質を高める最大値探索制御であり、移相器制御電圧発生回路の移相器への駆動制御電圧を、3制御点のVe、Ve+δVe、Ve−δVeで制御・駆動し、合成回路の出力の増加方向/現象方向/最大値到達の測定を行っている。この際、合成回路の周辺は高周波(RF)で電力が微小(約−70dBm以下)であるので、分岐回路で一部電力を通信信号から制御系に分配し、検波回路で直流電圧とし移相器制御電圧発生回路の判定を容易にしている。なお、この方式は、可変増幅器を持っておらず、制御情報は2信号間の位相差検出系を持たない最大値探索方式である。(特許文献2参照)。
また、受信レベル監視回路およびダイバーシティ受信装置であって、複数の入力を利得制御の重み付けをして合成しているが、制御のための信号は受信レベルモニタであり、受信電力のみを制御情報として、信号間の位相差はモニタせず、制御されていない受信信号を最大比合成回路で合成するものが提案されている(特許文献3参照)。
また、送受信装置であって微小アンテナを多数備え微小アンテナを重み付けして合成された大きなアンテナを構成するフェーズドアレイを持ち、複数のフェーズドアレイの重み付けを行い、比率(利得)の調整と重み付けに「移相器(アンテナを機械的に駆動しないで送受信方向を電気的に可変する機能を持つもの)」または「可変減衰器」を使用するものが提案されている(特許文献4参照)。
また、光信号受信装置であって、位相差の調整を行わず、2つの異なる偏波信号の光入力信号の利得調整を行うものが提案されている(特許文献5参照)。
また、偏波共用アンテナであって、複数のアンテナのダイバーシティの構成であるが、相互に接続されている情報は周波数情報であり、各アンテナは異なる偏波成分の電波を受信し、参照アンテナ以外のアンテナはPLL回路に接続され、このPLL回路で参照アンテナと同相になるよう受信電波の位相を変化させ、合成器により複数のアンテナ素子の受信電波を合成するものが提案されている(特許文献6参照)。
また、従来、適応アレーアンテナを用いた通信装置であって、無線基地局は、ある無線端末との通信には水平偏波を用い、別の無線端末との通信には垂直偏波を用いるように各無線端末の偏波を無線基地局が決定し、無線端末に指令するものが提案されている。すなわち、偏波の切替制御を用いる方法であり、ダイバーシティ合成ではなく、垂直方向の到来角度差が小さい複数の無線端末については互いに異なる送信偏波を適用することにより、直交する偏波の振幅差及び位相差を用いて信号を分離可能な装置であって、その移相器または減衰器がフェーズドアレイの指向性を制御する機能を有するものが提案されている(特許文献7参照)。
さらに、従来、上述の受信偏波による追尾・受信への影響の除去の具体例として以下に示すものがある(非特許文献1参照)。この文献に示される手法においては、アンテナ給電装置からの信号であるSum signalすなわち和信号のRHCP(EΣR)とLHCP(EΣL)、及びError signalすなわち誤差信号と差信号(アンテナ追尾におけるアンテナと受信対象との方向の差に関係する信号)のRHCP(EΔR)とLHCP(EΔL)の計4つの信号、が受信装置に送出される。
なお、非特許文献1は英文で作成されているので、非特許文献1にあわせて、上記の様に、右旋偏波はRHCP (Right Hand Circular Polarization)にて表し、左旋偏波はLHCP (Left Hand Circular Polarization)にて示す。
上記受信装置の4信号の選択基準は、Sum及びError signalは同じ偏波を組み合わせて選択する。この理由は、Sum signalはRHCPを選択し、Error signalは同じ偏波でないLHCPを選択すると、追尾誤差信号の感度(Normalized tracking error sensitivity)に到来偏波形状のパラメータである楕円偏波率RC及び楕円の長軸に関わる角度rが現れて、本来は誤差信号には存在してはいけないRCとrにより誤差感度や誤差位相が悪影響を受けてしまう。つまり、誤差感度が規定値から変動するとアンテナ制御系が不安定や追従性能不足になる。誤差位相が変動すると、仰角(EL)と方位角(AZ)が互いに直交したアンテナ駆動座標であった正常状態から、互いに干渉する制御系となりアンテナの駆動性能の収束性能が低下するためである。従って、本文献では、選択基準はSum及びError signalは同じ偏波(共にRHCPか、共にLHCPか)を選択しており、Tracking ReceiverのAGC回路とアンテナのOMT(Ortho Mode Transducer、右旋偏波成分と左旋偏波成分を分離する回路)4端子の間に設置されたスイッチがこの選択動作を示すことが示されている。
なお、和信号と誤差信号の用語は衛星通信の技術の歴史の中で定義されたものである。初期の衛星追跡では4(または5)ホーンのアンテナ形式で、4ホーンをA、B、C、Dとすれば、「ホーンA+Bの合成」と「ホーンC+Dの合成」の到来波の受信レベル差で仰角方向のアンテナ軸に対する衛星方向の変異を、「ホーンB+Cの合成」と「ホーンD+Aの合成」の到来波の受信レベル差で方位角方向のアンテナ軸に対する衛星方向の偏移に比例した到来電波のレベルを給電装置で作成し、それを受信処理したことから差信号または誤差信号あるいは記号Δと定義し、その基準の信号を「ホーンA+B+C+Dの合成」信号としたことから和信号としている。差信号は衛星とアンテナが正対したときには信号強度がゼロとなるが、そのとき和信号(基準信号、記号Σ)はアンテナ角度に関して強度最大となる基準信号としている。和信号は、衛星との通信信号、測距信号を含む衛星の管制に関する信号を扱う。5ホーン構成の場合は、和信号は「ホーンA+B+C+Dの合成」ではなく、A/B/C/Dホーンの中央にホーンRTを設置し、RTが和信号となる。
以上説明した非特許文献1では、Sum signalとError signalにおけるRHCPあるいはLHCPの選択は、運用者の操作で行う方式をとっている。なお、本発明で使用する座標(アンテナと偏波の座標あるいはアンテナ追尾の角度誤差の座標など)の定義は上記非特許文献1のFig.5 Table 1に従う。また非特許文献1のFig.5 Table 1と本発明の図1、図17、図19の図の上下の信号の順番、和信号(右旋偏波、左旋偏波)、誤差信号(右旋偏波、左旋偏波)は同一順序とした。
特開2010−098411号公報 特開昭57−159138号公報 特開平6−204924号公報 特開平7−336129号公報 特開平7−183841号公報 特開平8−84021号公報 特開2004−80353号公報
F.Makita,T.Fujimoto,K.Aoki,T.Fujiwara,H.Okano、"IAF-80-D163 auto-tracking system of TTC&M/IOT Antenna"、IAF'80, XXXI Congress International Astronautical Federation、Tokyo、Japan、p.50-51、p.55、September 21-28、 1980。 V.N. Bringi, V. Chandrasekar, J. Hubbert, E. Geogucci, W.L. Randeu, M. Schoenhuber、 "Raindrop Size Distribution in Different Climate Regimes from Disdrometer and Dual-Polaraized Radar Analysis" 、American Meteorological Society、Journal of the Atmospheric Sciences 、 vol.60、 pp.354-365、Jan.15、2003。
上述したように、衛星からの受信電力は主偏波成分が約2分間にて約10dB、10秒間にて約1〜2dB変化している(図25参照)。つまり短時間に変動する1〜2dBの主偏波電力の変動が常に存在し、信号品質に関わる合成電力への可変移相調整による変化の判定を精度良く実現することは困難である。従って、衛星回線などの伝搬路が動的に秒単位以下で変動する場合には特許文献1の内容を適用するのは困難である。さらに、上述した特許文献1に示す装置で使用されているモノポールアンテナなどの線状(棒状)アンテナを用いる方法では、2本の直交させたいアンテナを中央部で切断無しに交差させることが困難で、特に小型アンテナではその可能性が小さいため、その直交性に関する指標値θはθ≠0°、θ≠90°とする必要があり、指標値が任意の値に変化し時間変動が大きい受信偏波形状の制御・測定は困難である。
次に、衛星からの受信電力1〜2dBの主偏波電力の変動に勝るためには、高速で3制御点での駆動が必要となる。しかし特許文献2では、海事衛星通信を対象としており、衛星は静止衛星であり、本発明が目的とする衛星追跡管制の周回衛星や静止衛星の打ち上げ段階には適用できない。周回衛星へ適用するには制御特性が問題となることは、周回衛星(正常時)の地上局での受信レベル(電力)(図25参照)、及び、2つの同期関係の等電力の信号を位相差制御したときの合成電力(図26参照)、により既に説明している。また、特許文献2に示す装置では、2個の5アンテナの入力信号で、かつ測定・補償の対象は海面反射の電波を扱っているので、衛星姿勢により変動する任意直交偏波を対象としていない。任意の形状を規定する「直交2偏波間の2端子間の位相差と振幅差」が測定されるには、2アンテナ間の振幅比の測定が不足している。従って、任意偏波に対する位相同期した最適合成が実施できないし、到来する任意偏波の形状は測定できない。到来波の送信源や伝搬路の信号品質の劣化が微小である装置、例えば静止衛星などには適用の可能性はあるが、周回衛星等には適用が困難である。
次に、任意の2つの入力端子が特許文献3に示されているような直交偏波端子であったとしても、直交偏波の形状を規定する「直交2偏波間の2端子間の位相差と振幅差」が測定されない限り、任意の偏波の位相同期した最適合成が実施できないし、到来する任意偏波の形状は測定できない。
また、特許文献4に示されている送受信装置であって複数のフェーズドアレイの重み付けを行い、利得の調整と重み付けに「移相器」または「可変減衰器」を使用するものであっても、到来偏波の直交する偏波間の調整機能とは異なっているため、この調整機能を果たすことはできない。
次に、光信号受信装置であって、2つの異なる偏波信号の光入力信号の利得調整を行う特許文献5に示されているものにおいては、位相差の調整が行われていないため、到来電波の2直交偏波端子の受信信号の位相差と振幅差をIF(中間周波数)で制御し位相を同相に調整することはできない。また、偏波共用アンテナであって複数のアンテナのダイバーシティの構成を有するもので、参照アンテナ以外のアンテナはPLL回路に接続され、このPLL回路で参照アンテナと同相になるよう受信電波の位相を変化させ、合成器により複数のアンテナ素子の受信電波を合成するようにしたものが特許文献6に提示されているが、同様に衛星等からの到来電波の偏波形状(位相差、振幅差)を制御する機能は有していない。
次に、偏波の切替制御であり、ダイバーシティ合成ではなく、直交する偏波の振幅差及び位相差を用いて信号を分離することが可能であってアンテナに偏波端子出力間に挿入し制御する、移相器または減衰器、はフェーズドアレイの指向性を制御する機能を有している適応アレーアンテナを用いた通信装置が特許文献7で提案されているが、偏波形状の適応制御は実施していない。
さらに、非特許文献1では運用者によるRHCPおよびLHCPの選択があり手動操作が必要であり、自動操作の妨げとなり、また、RHCPが受信電力主体である場合からLHCPが受信電力主体である場合、あるいはその逆に運用状態が変化する場合においてスムーズな運用の障害でもある。このような状況を生じさせる従来の受信装置の構成を示すブロック図を図18に示す。
つまり、右旋偏波と左旋偏波の両偏波成分の位相を同相に制御するための副位相制御系への要求機能としては、(1)エンドレスな極座標変換器、(2)測距性能に影響がないように測距信号の遅延時間の変動が無いか極めて少ないこと、が必要である。局部発振系統にて移相の処理をすると(非特許文献1のFig.10参照)、移相による遅延時間変動(測距誤差)の懸念が無い代わりに、受信装置の周波数変換方式を複雑にすることがあり、その方式がヘテロダイン方式やスーパーヘテロダイン方式となって回路が複雑となる欠点があった。また、衛星追跡管制の微弱電波を扱う受信装置では、複雑な位相制御を行うローカル発振の位相雑音の影響も注意が必要であり、ドップラーの精密計測には位相雑音の抑圧に留意する必要がある。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、位相合わせ(副位相制御ループ)は、信号品質が高い信号を基準として信号品質の劣る信号を伝送する系統(Lower-chとする)にて行い、衛星との距離測定(測距と称する)に関係する遅延時間変動が極めて少なく、周波数変換の必要の無い簡易な回路で実現することを目的とする。また楕円偏波の長軸、楕円偏波率に関わる位相差と振幅差を、精度よく測定することを目的とする。
ここではまず、上記の位相合わせ(副位相制御ループ)について、図7、図8、図9を用いて補足説明する。図7、図8、図9では、到来波の偏波を変化させて、受信装置のA-chとB-chとの位相差と併せてレベル差を説明している。ここで、XPDとは、上述のように主偏波レベルと交差偏波レベルの比をdB単位で表すもので、着目する主偏波(一般的には衛星が送信する公称偏波をいう)を基準として、この主偏波と交差偏波のレベル比をいうものであった。図7、図8、図9においては、XPD=6dB(L/R=0.5/1)、XPD=30dB(L/R=0/1)、楕円の長軸が斜め45°や水平(0°)を組み合わせ、図11と対応させるようにしている。
図7、図8、図9の各図の左側にアンテナ到来波の形状を示し、その到来波をベクトルとして右旋偏波と左旋偏波の回転方向が異なる直交する偏波に分解したものを示した。このことから、受信装置のA-chとB-chのAGCはそれぞれ「A-chのAGC」と「B-chのAGC」を示すので、差を取れば到来波の正確なXPDを「XPD=(A-chのAGC)-(B-chのAGC)」として求められることがわかる。図7、図8、図9の図中には対応する図11の波形を示したが、図7は「図11のargB-argA=90°、L/R=0.5/1(XPD=6dB)」に、図8は「図11のargB-argA=0°、L/R=0.5/1(XPD=6dB)」に、図9は「図11のargB-argA=90°、L/R=0/1=大きいdB(30dBとする)」に相当する。XPDの測定精度は25dB程度、受信装置の位相の測定精度は約3°で楕円の長軸に換算すると約1.5°の精度となる。
本発明の極座標変換器を有する受信装置は、
人工衛星からの到来電波を受信し、当該到来電波の有する直交する2種類の偏波成分を合成する、極座標変換器を有する受信装置において、
前記到来電波を受信するアンテナからの信号を入力とし、前記直交する2種類の偏波成分である右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの和信号および右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの差信号を作成するアンテナ給電装置と、
前記アンテナ給電装置からの出力をもとに前記2種類の偏波成分を受信信号として入力し当該受信信号の受信電力を計測するとともに、受信電力レベルの影響を取り除くためのAGC電圧検出器を含む自動利得制御ループと、
前記自動利得制御ループで自動利得制御され、AGC電圧検出器で検出された電圧をもとに
右旋偏波と左旋偏波の電力比を計測するとともに、前記自動利得制御ループで自動利得制御された右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相差を計測し、互いの位相差を無くして両偏波成分の位相を同相とする副位相制御ループと、
前記副位相制御ループに含まれ、2つの乗算器を持つ極座標変換器と、
前記互いに同相に位相制御された右旋偏波成分及び左旋偏波成分を右旋、左旋の各偏波成分のSNRで重み付けてRF信号またはIF信号にて合成して周波数と位相を追従制御する主位相同期ループと、
を備え、
前記極座標変換器は、前記2つの乗算器の制御電圧の2乗和が一定であり、かつ前記2つの乗算器の制御電圧を互いに直交する直交座標上で表した場合に、当該2つの乗算器の制御電圧の直交座標上での位相角を連続制御するものである。
また、本発明の受信装置は、右旋偏波もしくは左旋偏波の一方を主偏波とする電波が衛星から送信されて、偏波特性が伝搬路で劣化したときに、地上のアンテナおよび受信装置にて偏波ダイバーシティ合成するとともに、劣化した両偏波間の位相差は時間変動するので、偏波間位相差を、移相器を含む副位相制御系で自動位相調整するので、制御のために得た情報から2直交偏波間の位相差(長軸に関係する)と振幅差(XPDに関係する)を表示して衛星姿勢や伝搬路の影響をリアルタイム表示することができる。また、本発明では、位相器の回転による遅延時間変動を少なくして衛星と地上局間の距離計測精度の劣化を抑圧し、図18のような局部発振器での移相回路に発生する周波数変換動作などの複雑な回路を持たないで、信号系統(局部発振回路ではない)であるIF(中間周波数)での位相を制御している。なお、本発明では、信号がもつ位相は「位相」と称し、特にハードウェアで操作できる場合には、移相することなので「移相器」と称する。
さらに、本発明のダイバーシティ受信では右旋偏波(R)成分と左旋偏波(L)成分を最適に合成する。具体的には、R成分とL成分をSNRの比率で重み付けして合成することで合成後のSNRが最大になる合成方法である。実際には、雑音に関してアンテナはR成分とL成分に関して同一であり、高周波装置7を構成する低雑音増幅装置(LNA)が同一仕様であるので、R成分とL成分の雑音は同一電力と考えてよく、信号強度Sの比率で重み付け合成する。合成する場合は、位相が両偏波成分で一致していないといけない。到来偏波はRとL成分の位相が一致していないから、両偏波成分を互いに位相を自動補正して一致させて「同位相」として「合成後の合成SNRが最大となる最適合成比」で合成する。この同位相とする回路は、例えば、特許文献1のFig.10のdigital Phase Shifterの2つのN分周のCounterが想定できる(図18)。つまり、両偏波(RとL)間の位相差を受信装置の中で検出して、このFig.10の回路のPhase Memory設定をリアルタイムに位相差検出情報で制御する方法が考えられるが、周波数変換が伴ってしまい回路が複雑になる。
本発明では、到来偏波の直交2偏波間の位相差・振幅差を測定し、直交2偏波間の位相差を計測値を用いて同相に制御し、同相にされた直交2偏波を最適合成しており、アンテナの指向合成を用いる方法を用いたものではなく、また偏波の切替制御を用いたものでもない。
本発明によれば、人工衛星等の目標物からの到来電波を追尾・受信する受信装置において、遅延時間変動が少なく、エンドレスな移相特性を持つ極座標変換器を使用し、衛星の動きや伝搬路に適合した移相制御を持たせて安定な追尾、受信及び測距機能を持たせることができるという顕著な効果がある。
本発明の実施の形態1に係る衛星受信装置の構成を表す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る極座標変換器の回路構成図である。 本発明の実施の形態1に係る極座標変換器の位相と制御電圧(1)、(2)の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る極座標変換器のX、Y各座標軸の極性を説明する図である。 位相と制御電圧(1)、(2)の関係の一例を示す図である。 移相量と制御電圧の関係を示すグラフである。 ダイバーシティ受信装置と副位相制御系統(右旋と左旋が45°面で同相の時)の説明図である。 ダイバーシティ受信装置と副位相制御系統(長軸が水平面(0°))の説明図である。 ダイバーシティ受信装置と副位相制御系統(円偏波、XPD>10dB)の説明図である。 XPDとARの定義を説明する図である。 到来偏波形状と受信装置のA-ch(R)とB-ch(L)のレベルと位相差(ARG)の関係図である。 図11の「L/R比=1、argB=argAの波形」を直交2偏波に分解し時間経過を説明した図である。 図11の「L/R比=0.5、argB=argAの波形」を直交2偏波に分解し時間経過を説明した図である。 図11の「L/R比=2、argA-argB=90°の波形」を直交2偏波に分解し時間経過を説明した図である。 衛星姿勢が変化したときの到来偏波形状の説明図である。 衛星スピン回転数の公表例である。 従来の受信装置の構成を示す機能ブロック図である。 従来の受信装置の極座標変換器構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る衛星受信装置の構成を表す機能ブロック図である。 周回衛星からの到来偏波形状と仰角(EL)の関係を説明する図である。 周回衛星からの到来偏波の仰角(EL)と衛星高度による楕円偏波形状変化を示す図である。 衛星の軌道・姿勢の変化や伝搬路要素の偏波変動が長軸ジャンプを発生する一例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る偏波形状表示のフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る別の偏波形状表示のフローチャートである。 衛星からの2.3GHz帯受信電力のレベル変動を示す図である。 同期関係にある等電力の2つの信号を位相差制御したときの合成電力を示す図である。 極座標変換器(Endless Phase Shifter)の挿入/非挿入の説明図(右旋偏波と左旋偏波のレベル差が10dB以下のとき)である。 極座標変換器(Endless Phase Shifter)の挿入/非挿入の説明図(右旋偏波と左旋偏波のレベル差が10dBより大のとき)である。
実施の形態1
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図6に基づいて説明する。
まず、図1は本実施例の形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。図2は図1の構成部分の極座標変換器の回路構成図である。ここでは、説明の都合上、図2についてまず説明する。図2は、図1に示す受信装置の一部を構成するもので極座標変換器に係わり移相機能を持つものの回路構成図である。図2において、極座標は2軸、すなわち、位相座標と半径方向座標で定義されるが、最初に位相を制御する極座標変換器の構成と制御電圧について以下説明する。入力される信号、ここでは70MHz IF(中間周波数)を例に説明すると、は、0°/90° HYBRID(ハイブリッド。以下では「HYBRID」を用いる)で直交位相成分の90°位相差で振幅差が0.6dB程度の小さい2信号に分配され、この2信号はそれぞれ別々に乗算器で振幅変調され、その乗算器の2出力を0°/0° 同相 HYBRIDにて合成して、図3に示す直交座標である「X(IN(1))」対「Y(IN(2))」座標を構成している。制御電圧は、一例として、0〜1voltとし、図3を用いて第1象限について説明すると、X軸(0°)からY軸(90°)に回転する状態を電圧で表すと、X電圧(IN(1))は1volt→0voltへ、Y電圧(IN(2))は0volt→1voltへ、変化する。図4a)と図4b)で4つの象限と電圧の関係をみると、第1象限から第2象限への移動、及び第3象限から第4象限への移動は、微小電圧であるX(IN(1))のゼロ近傍の極性で連続して変化させることが出来て、第1象限から第4象限への移動、及び第2象限から第3象限への移動は、微小電圧であるY(IN(2))のゼロ近傍の極性で連続して変化させることが出来るので、象限間で電圧のジャンプ(不連続)がなく、かつ1回(0→360°)、あるいは2回(360→720°)以上の複数回の回転をしても電圧制御値は変化しないので、エンドレスな極座標変換器が実現できる。
図5には乗算器設定を(X、Y)括弧書きで示した1周360°の動作を典型的な代表角度点で説明した。また、図5中の丸で囲んだ数字の1、2、3に対応した電圧点を図6a)、図6b)の移相量座標に対応させて示した。
次に、極座標のもう一方の半径方向座標は、位相を一定としてY/X=一定の関係(XとYを一定比率関係)で、半径ra=(X2+Y2)0.5方向変化の座標である。図での説明は省略する。
これらの回路素子、0°/90° HYBRID、2つの乗算器、0°/0° 同相 HYBRIDは4象限座標を構成できるが、衛星からの偏波に関わる直交(R/L)信号を位相調整するので、乗算器の制御は(X2+Y2)0.5=一定の一定半径上とし、移相過程では一定半径上の軌跡を経由させて、位相の始点と終点を直線状や不連続に移相しない制御とする。(X2+Y2)0.5の値を一定としないと、データ復調用IF(中間周波数)信号やアンテナ制御誤差感度が規定値から外れることになる。図6aと図6bに、「乗算器の制御は、(X2+Y2)0.5=一定の一定半径上」の関係にするためのX電圧(IN(1))とY電圧(IN(2))の制御条件を、HYBRID制御電圧と位相角度の関係を示す特性グラフとして、電圧値をリニア(非対数目盛)とLOG目盛で説明した。図6aと図6bにおいて、実線はX電圧(IN(1))を、破線はY電圧(IN(2))を示している。
図1の本実施の形態に係る受信装置の構成を示すブロック図は複雑であり、また本願では到来偏波との関係を示す必要がある。そこで、ここでは、到来偏波2つの例で伝搬路の偏波形状と簡単化した受信装置をまとめたものを図7〜図9に示す。図7〜図9において、到来偏波の楕円を分解して、偏波劣化が無い公称運用偏波である主偏波を実線の円形で、交差偏波または直交偏波を破線の円形で示し、楕円の長軸面を直線で表した。長軸の傾きに関する角度をrとする。主偏波に対する交差偏波または直交偏波のレベルの比であるXPDは、XPD(dB)=−20・LOG(交差偏波レベル/主偏波レベル)となる。右旋偏波を主偏波として、交差偏波を左旋偏波とした場合を考える。右旋偏波成分にAGC(A)が比例し、左旋偏波成分にAGC(B)が比例するので、XPDはさらにXPD=AGC(A)-AGC(B)(単位dB)と計算される。
従って、到来偏波形状を示すXPD と長軸の角度(r)は、受信装置の測定パラメータから、以下の式(1)、式(2)で求められる(再掲)。

XPD= AGC(A)-AGC(B)(単位dB、主偏波が右旋偏波の場合) (1)

r=[受信装置で測定された右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相差]/2
+f(アンテナ機械構造の座標) (2)

で求められる。
到来偏波形状角度(r)は、到来電波の長軸がアンテナ開口で定義された座標に従って受信されたときの座標で定義された位相基準から測定した長軸の角度で表される。アンテナ開口面で測定された電波の長軸は、さらにアンテナの機械構造の構成により座標回転をうける。有る特定の角度へ右旋偏波成分が至るまでの位相が+φとすれば、偏波回転の逆方向の左旋偏波成分が至るまでの位相が−φとなるので、受信装置でのA-chとB-chの位相差の半分が長軸の回転角度となることから1/2の係数がかかる。
周波数変換の必要の無い簡易なEndless Phase Shifter回路で実現していることを、図1のこの発明の実施の形態1に係る受信装置の構成を表す機能ブロック図、及び、図17の従来の受信装置の構成を表す機能ブロック図、を比較して説明する。図1のEndless Phase Shifter回路は、図1の18〜21、副位相制御ソフトウエア(Phase Shifter駆動電圧作成回路)44と、位相差検出器・積分器42であり、周波数の変換が無い簡易な構成である。図1のEndless Phase Shifter回路18〜21に相当する図17での等価な回路は、ミクサー105、106、107、局部発振器109と位相差検出器・積分器42とで構成されており、非特許文献1で用いている図18に相当する局部発振部、デジタル移相器、位相差検波器・積分器と同等である。更に距離及び距離変化率計測(RARR)との関係から、ドップラー周波数成分の保持と測距信号を含むことを要請されるので、ミクサー114にVCO 30の出力31を用いてドップラー周波数成分を付加し直す必要がある。図17の局部発振器109と位相差検出器・積分器42の詳細は図18に示しているが、非特許文献1に示されているものと同等である。
偏波特性が劣化した直交偏波二成分は、周波数は同一であるが、互いに位相差と振幅比を持ち、その位相差・振幅比が伝搬路や衛星姿勢により変動するので、右旋偏波成分と左旋偏波成分の間の位相差を正確に計測し、さらに両偏波成分を同相とする副位相制御ループの処理と、合成後の信号品質(SNR)を最適にするための適正な合成比の処理の応答特性が、偏波の変動速度に追従した応答速度で必要であり、かつ衛星からの到来電波の強度変動が位相制御および最適合成処理に影響しない制御方式とし、この2つの処理は位相器と可変減衰器などの複数の回路でエンドレスな位相回転を実現するものであることを必要とする。RF(高周波)またはIF(中間周波数)で最適合成された信号は主位相制御ループ(PLL:Phase-Lock Loop)で右旋偏波成分と左旋偏波成分に共通の周波数と位相を追従制御される。以下ではRFを高周波、IFを中間周波数の意味で用いる。
移相器は、振幅(半径)と位相回転が独立して1つの集合回路で実現できる「極座標変換器」で回路が簡素化される。本受信装置は、衛星姿勢等に関わる偏波面内の変動や回転運動に対応して受信処理や偏波状態を表示できるものである。
以下では最適合成について、その実現をするための2信号間の位相差と振幅比の条件を説明する。直交2偏波の右旋偏波の信号振幅S1、雑音振幅N1(rms)、信号対雑音電力比(SNR1)=20・log(S1/N1)、左旋偏波の信号振幅S2、雑音振幅N2(rms)、信号対雑音電力比(SNR2)=20・log(S2/N2)とする。S1=S2でN1=N2=Nのときは、位相を副位相制御系で2偏波の信号間で一致させると、振幅は同相なのでS1+S2=2・S、雑音は2信号間で無相関なので(20.5)・Nとなり、振幅合成(2倍=6dB)と無相関電力合成(20.5倍=3dB)の差の3dBが改善効果となる。RFまたはIF段にて合成後の信号
Comb(k)はComb(k)={[(N1)2+(kN2)2]0.5}/[S1+S2・k]
で表される。ここで、kは信号間の合成前の利得比 (k=G2/G1)、G1:Better-ch、G2:Lower- ch である。アンテナは同一アンテナの2偏波端子であり、受信系の前段は低雑音化で管理しているので2台の前段の雑音特性はほぼ等しい。よって、ここではN2=N1とする。Comb(k)をkに関して微分し、(kに関して2次方程式)=0の成立条件を求めると、結果は k=SNR2/SNR1となる。N2=N1から、kは更に変形されてk=SNR2/SNR1=S2/S1(S2とS1の電力比)となる。
次に、最適合成の利得設定について図1にて説明する。到来波の捕捉において、和信号の右旋偏波信号3の信号強度(レベル)の捕捉を自動利得制御増幅器(AGC AMP)8及びAGC電圧検出器36で構成される自動利得制御ループで行い信号32のレベルを一定にし、同時に別の制御ループで和信号の左旋偏波信号4の信号強度(レベル)の捕捉を自動利得制御増幅器(AGC AMP)9及びAGC電圧検出器37で構成される自動利得制御ループで行う。自動利得制御(AGC)のループ収束後には、最適合成器への入力32、33は同一の一定レベルに収束する。右旋偏波信号3、左旋偏波信号4のレベルは極めて低いレベル(−70dBm以下)なので、実際の合成利得比の回路の処理は、自動利得制御増幅器(AGC AMP)8、9の利得制御電圧12、13を用いる。右旋偏波信号3、左旋偏波信号4のレベルが10dB低下すれば自動利得制御増幅器(AGC AMP)8、9の利得を利得制御電圧12、13により10dB上げ、右旋偏波信号3、左旋偏波信号4のレベルが10dB高くなれば自動利得制御増幅器(AGC AMP)8、9の利得を利得制御電圧12、13により10dB下げるように、最適合成器への入力32、33を同一の一定レベルに制御する自動制御ループが動作するので、合成比は利得制御電圧12、13にて制御できる。
最適合成器の合成比設定には、信号品質の高いチャネルを右旋偏波信号3、左旋偏波信号4のレベルの強弱で比較し、信号レベルの高いチャネル(Better-ch)の最適合成器38、39での合成利得を1と仮定して、信号レベルの低いチャネル(Lower-ch)の最適合成器38、39での合成利得をSNRの比(=k=SNR2/SNR1)とすれば利得比は設定できる。しかし、PLL48やRARRへの信号50は、右旋偏波レベルと左旋偏波レベルが同一(直線偏波に相当)のときは、レベルが2倍の3dB増加となり、PLL48やRARRへの信号50の感度が変動するので、Better-ch及びLower-ch共に、1/[1+(S2)/(S1)]を乗算する。
従って、最適合成の利得の設定は
Better-ch 利得
G1=1×/[1+(S2)/(S1)]
Lower-ch 利得
G1=k×/[1+(S2)/(S1)]
=[(AGC AMP8、9のBetter-ch利得Ga)/(AGC AMP8、9のLower-ch利得Gb)]
×/[1+(S2)/(S1)]
となる。誤差信号の最適合成器40、41も上記のBetter-ch 利得(Ga)及びLower-ch 利得(Gb)の設定と同じにする。
なお、信号品質の改善を、最大値探索制御ではない信号受信の方法で計測して測定後にその対応する制御を行っていることは、最適合成の説明と合わせれば、明らかである。但し、制御の簡便化からXPDのある閾値以上の到来波の最適合成の補償は打ち切ることがある。
図17の従来の受信装置と、図1の本発明の実施例との、最適合成の違いについて説明する。図1では、上記で説明したように、誤差信号の最適合成器40、41も上記のBetter- ch利得及びLower-ch利得の設定と同じにしているが、図17では誤差チャネルは右旋偏波信号5もしくは左旋偏波信号6の切替を自動利得制御増幅器(AGC AMP)10の入力で、Better-ch側を選択するスイッチ115で選択して簡易な回路構成で、誤差チャネルの最適合成は実施していない。右旋偏波成分に比べて左旋偏波成分では、仰角(EL)の誤差電圧の極性は反転する(非特許文献1 pp.50-51 Table 1参照)ので、スイッチ116で電圧極性反転器117を経由した誤差電圧を選択する。
図1の信号34、35に情報として含まれるEL誤差信号の極性は、RHCP(右旋成分)のEL誤差電圧とLHCP(左旋成分)のEL誤差電圧の極性が、正負(+/−)逆極性である。合成器40と合成器41の2回路を設け、また合成器40はError(EΔ)=RHCP(右旋成分)とError(EΔ)=LHCP(左旋成分)を加算して、AZ誤差電圧59とし、合成器41はError(EΔ)=RHCP(右旋成分)とError(EΔ)=LHCP(左旋成分)を減算してEL誤差電圧60として、到来偏波形状によらない誤差信号つまりアンテナ追尾系の制御信号を作成可能とする。
信号34は(∝[AZ誤差角度]+j・[EL誤差信号])、信号35は(∝[AZ誤差角度]−j・[EL誤差角度])なので、EL誤差電圧の極性が、正負(+/−)逆極性である。方位角(AZ)誤差信号は和信号と同相と定義したので実数表示され、仰角(EL)誤差信号は和信号より水平方向の90°差の位相回転(右旋偏波と左旋偏波では回転方向が異なるので正負極性となる)しているので虚数「j」を付けることが(電気・通信関係では)良く用いられる。合成器(加算)40と合成器(減算)41の2回路を設け、到来偏波形状によらない誤差信号(アンテナ追尾系の制御信号)であるAZ誤差信号、EL誤差信号を作成可能とする。
最適合成ではSNR改善以外に重要なことは、図15の「衛星姿勢回転がX軸回りまたはY軸回りに回転した場合」には、地上局への到来電波の偏波は、衛星の回転の時間経過に従って、「右旋偏波成分レベル大(左旋偏波成分レベル最小)→直線偏波に類似する状態(右旋偏波成分レベル≒左旋偏波成分レベル)→左旋偏波成分レベル大(右旋偏波成分レベル最小)→以下衛星回転が継続する限り繰り返し」となり、ダイバーシティ直交偏波合成をしない場合で、右旋偏波用受信装置と左旋偏波用受信装置が別々に設置されているとすると(PLLが別装置となる)、衛星の回転の時間経過に従って、「(左旋偏波成分レベル最小で受信装置同期外れして再捕捉に時間がかかる)→直線偏波に類似する状態(右旋偏波成分レベル≒左旋偏波成分レベル)→(右旋偏波成分レベル最小で受信装置同期外れして再捕捉に時間がかかる)→以下衛星回転が継続する限り繰り返し」と受信装置の正常動作に継続性が無くなり、衛星からのデータは2台の受信装置から選択したとしても、数10分から数時間継続して測定する測距やドップラー計測(RARR)の精度の継続性が失われる。
従って、衛星追跡管制の受信や運用では、最適合成は、位相同期ループ(PLL)が単一とする構成とし、結果的にRF(高周波)またはIF(中間周波数)で合成することが運用性の向上をもたらす。なお、受信処理において、A/D converterを入力とするソフトウエア処理で等価的にPLLを連続して動作させる場合には、RFまたはIFではなくても問題はない。
実施の形態2.
実施の形態2について、図19に基づいて説明する。図2は本実施の形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。ここで、4つの回路素子、0°/90° HYBRID、2つの乗算器、0°/0° 同相 HYBRID、で構成されたエンドレスな極座標変換器は、少ない遅延時間変動特性で設計されるが、位相を操作すると若干の遅延時間変動が発生する。衛星管制では、地上局に割り当てられる測距誤差は1m rms以下であり、かつその大半は複雑な処理をする測距装置に割り当てられる。従って、測距装置へのIF(中間周波数)信号の通路であるダイバーシティ受信装置は遅延時間変動を極力少なく設計する(例えば1ns以下)。
ここで、遅延時間変動の値の具体例を以下に示す。遅延時間誤差δTと測距精度(誤差)δLmの関係は、光の速度C(m/s)を用いて式(3)で表される。

δLm≒C・(δT)/2 (3)
C:光の速度(m/s)

式(3)で、係数1/2を乗じているのは、測距装置は衛星・地上局間の往復時間を計測しているが、軌道決定やRARRで定義される距離は衛星と管制局の距離(片道)での表示なので、往復距離を半分の片道距離に変換するためである。C≒3×108 (m/s)を考慮し、δTをns(ナノ秒)単位の値を用いると、δLm(m)は、式(4)で表される。

δLm≒0.15・(δT) (4)

となり、1ns(=10-9秒)の受信装置遅延誤差で0.15m(=15cm)の誤差が出るので、1nsでも上記の遅延誤差を少なくする必要がある。
エンドレスな極座標変換器を用いる場合には、通常、その移相角度が動作パラメータとなっているので、移相角度対遅延時間変動を事前に測定し副位相制御系の位相対遅延時間の換算を記録して、運用時に遅延時間を測距遅延時間補正回路にて補正する。
次に、測距信号の遅延時間の変動が極めて少ないことを、実施の形態2の説明図の図19と図27と図28を用いて説明する。
図19において、Endless Phase Shifter18、19、20、21の挿入されているチャネルのEndless Phase Shifterで衛星運用のRARRに関係するチャネルは、誤差信号を扱う20、21を除き、18、19の和信号チャネルに挿入されている。更にPhase Shifter駆動電圧作成回路44にて信号品質の低い側(Lower-ch)を、A-chのAGC電圧12とB-chのAGC電圧13を比較して判定し、信号品質が等しいか、または低く、かつ信号品質の差が10dB等の事前設定した閾値以内のときに、Endless Phase Shifterを挿入する。
図27、図28には、Endless Phase Shifterの挿入/非挿入を説明しているが、Endless Phase ShifterはA-chとB-chとの差の位相を調整するので、A-chとB-chの一方のみの挿入でも機能を果たすことが出来る。本発明では、Endless Phase Shifterは、A-chとB-chにそれぞれ挿入し、Endless Phase Shifterは上記Lower-chにのみ動作させることとしている。かつ最適合成の動作の関連で、図27の「右旋偏波と左旋偏波のレベル差が10dB以内のとき」は、最適合成比で抑圧された比だけEndless Phase Shifterの持つ遅延時間変動が抑圧される。図28の「右旋偏波と左旋偏波のレベル差が10dBより大のとき」は最適合成比の動作によりLower-chの信号は合成処理されないのでRARRには遅延時間変動誤差は無い。なお、信号品質の改善を、最大値探索制御ではない信号受信の方法で計測して測定後にその対応する制御を行っていることは、最適合成の説明と合わせれば、明らかである。但し、制御の簡便化からXPDのある閾値以上の到来波の最適合成の補償は打ち切ることがある。
なお、右旋偏波あるいは左旋偏波の各偏波の受信レベルにdB特性で対応するAGC電圧23、24はdB特性であることから、電圧減算器206にて電圧を減算すれば、XPD207となるので、主偏波が右旋偏波か左旋偏波か衛星に合わせてスイッチ205により選択される。
楕円偏波の長軸は衛星姿勢などに関係するので、XPDと共に受信監視項目としたいので副位相制御回路(の駆動電圧作成回路)44から移相角度を取り出しアンテナの機械軸構造の動きを補償210し、受信装置の位相角度とアンテナ開口面での偏波の長軸の角度への変換(×1/2)211して、アンテナ駆動角度と加減算212して角度213を表示する。以上の動作から、衛星の姿勢や軌道の変動による到来波の電力の短期変動の影響があっても、精度良く(副)位相差と直交偏波間の電力比(XPD)が測定できることがわかる。す
なわち、右旋偏波成分の到来波電力はAチャネルのAGC電圧検出器36にて計測し、左旋偏波成分の到来波電力はBチャネルのAGC電圧検出器37にて計測して偏波パラメータのXPDはAとBのAGC電圧検出器の減算206で求めることからAとBに共通の変動成分は除去される。
実施の形態3.
実施の形態3について、図23、図24のフローチャートに基づいて説明する。上述のように、図11にて到来波の偏波形状と受信装置での受信状態を説明し、長軸に関する角度rとXPDの算出式を式(1)と式(2)で説明した。この式(1)、式(2)の計算方法をフローチャートの図(図23と図24)に示した。偏波の波形をPC画面等にビジブル表示し、あるいは長軸の角度(チルト角度)とXPDと記録日時分秒をログに記録し運用の便に供する。衛星アンテナ指向中心(ボアサイト)に地上局があればXPD=良い値(例として30dBとした)となるはずで、打ち上げ前衛星アンテナパターンデータと対応すれば大まかな指向角度誤差は解析できる。
実施の形態4.
実施の形態4として、図9に基づいて説明する。乗算器の制御について、更なる特徴は受信する偏波の交差偏波識別度(XPD)による移相動作停止である。交差偏波識別度(XPD)とは、任意の偏波は右旋偏波と左旋偏波の合成であり、両偏波の位相が一致するタイミング(同相位相関係)における偏波面を長軸として振幅が膨らみ、両偏波の位相差が180°になるタイミング(逆相位相関係)における偏波面を短軸として振幅が凹み、楕円偏波になり、分解された両(右旋と左旋の)偏波成分の振幅比を20・LOGとしてXPDという。XPDが0dBでは直線偏波を、XPDが無限大では主偏波(右旋偏波のみまたは左旋偏波のみの真円)を示す。XPDがある閾値(ここでは分かりやすい10dBとして図示した)より大きい値、25dB、30dB・・・を示すときは長軸を見出し難く、かつ交差偏波成分または直交偏波成分と言う成分(主偏波ではない成分)を無視しても受信機の動作が良好なので位相制御は継続し、最適合成をON/OFF制御する。
この右旋偏波と左旋偏波の成分間の位相制御は、いままでの説明では衛星の姿勢を主たる発生原因としたが、伝搬するRF周波数が高く、4GHz 、6GHz、12GHz、14 GHz、・・・では降雨による偏波劣化も原因として存在する。非特許文献2においては、雨の降り始めは長軸が天地方向と水平方向の雨が混在することが示されている。従って、いわば衛星姿勢安定時の位相制御停止、あるいは良好XPD時の位相制御停止機能として、XPD≧閾値(例では10dBとしたが、衛星通信では17dBや25dBの閾値も考えられる)判定条件による無用な制御を停止する機能を設けている。この機能は、少雨のときの長軸は瞬時に動き、かつ降雨という自然現象で設計仕様にまで展開することが困難であり、またXPDが良い値を閾値としているので、長軸の位相を実現困難な位相検出速度より検出し制御を行う必要もない。
図22に、伝搬路を構成する一部が僅かの偏波特性で長軸が90°変化する様子と、衛星の軌道、姿勢で地上アンテナへの到来偏波特性が変化する様子を説明する。
到来波の偏波形状、ここでは、特に長軸の動きについて説明する。到来波の偏波形状は、送信側の衛星のアンテナ特性、姿勢、軌道で変化し、伝搬路では主として降雨により高い周波数帯の電波で変化し、最後に受信側の地上局のアンテナ特性で変化し、これら各要素の合成で到来偏波の形状が決まる。各要素が円偏波に近い時は、一部の要素の偏波特性が少し変化しただけでも、最後の到来波の偏波特性の長軸が大きく変化することがある。このときは、交差偏波識別度(XPD)の変化は小さい。
長軸が大きく変化することは、2つの場合が例として説明できる。1つは、雨の強さとの関係であり、非特許文献2に報告されている。降雨は、弱い雨の場合には雨滴が小さく殆ど球形だが、強い雨ほど雨滴が大きくなる。その場合には、弱い雨の時のみ長軸の水平と垂直が混在することがあるので、到来偏波の長軸はジャンプする。2つめは、長軸が水平方向と垂直方向に混在しているとき、どこかの偏波特性が少しでも変化しただけで、全伝搬路を合計した偏波特性の長軸が瞬時に変動する場合である。図20で説明しているが、衛星(姿勢、軌道)によって、衛星通信偏波は変化する。また、降雨によって偏波特性は変化する(図22参照)。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について、図20、図21、図23、図24に基づいて説明する。
まず、図23、図24は、本実施例の形態3に係る受信装置の動作を示すフローチャートである。次に、図20、図21は、図23、図24のフローチャートの内容を衛星の軌道と到来偏波形状との関係から動作説明する図である。
図20は、本実施の形態に関わる到来偏波の偏波波形に関する受信波形の図であり、衛星が真円の円盤であるとしてその見え方を計算したものである。周回する衛星のアンテナは地球中心方向を自動的に指向し、その方向は衛星の構造体の+Z軸(地球の重心を指向する座標軸)となる。衛星が地上局の南方や北方から向かって来るときは衛星および衛星アンテナを横から見ることになる。衛星アンテナの偏波(XPD)パターンは公表されることがないので、ここでは例として上記+Z軸に固定した円盤を光学的に地上アンテナから見たものを示した。
図20からわかるように、天頂(EL=90°)近傍では円XPD=30dBであるが、衛星を捕捉する地平線方向のEL=0〜5°ではかなり楕円に見える。その楕円は方位角(AZ)方向により大きくは変化しないが、EL角度すなわち仰角と衛星高度により変化する。図25には衛星からの到来波の主偏波R成分と交差偏波L成分の受信電力(縦軸)を時間経過(横軸)で示しているが、運用時間の中ほど(51秒後)が天頂に近い最大仰角(EL)でありRとLの受信電力比が 交差偏波識別度(XPD)に相当し約40dBと真円であることがわかる。
従って、重要な運用の1つである周回衛星捕捉の際は、極座標変換器(Endless Phase Shifter)の設定角度は、argB-argA=0°相当の水平に長軸を持つ到来波を受信するとして待ち受けると、副位相制御系の捕捉時間を早くできる。副位相制御系の待ち受け位相角度が明確でないときは、360°全周を掃引するのが望ましい。
実施の形態6.
実施の形態6について図1を用いて説明する。非特許文献1のp.51 Table 1 Summarized Resultsに示された2つの組合せケースの何れかを選択する。ケース1は「和信号と誤差信号も共に右旋偏波成分を選択する」、ケース2は「和信号と誤差信号も共に左旋偏波成分を選択する」であり、左旋偏波成分を選択するケース2では、仰角(EL)の誤差信号が反転するので、極性を反転させて、ケースの選択に関わらず誤差電圧の極性を一定にする。本発明では、ケースを選択する運用を改善し、偏波ダイバーシティ受信で右旋偏波成分と左旋偏波成分を最適合成し、偏波の状態に依らず、連続した追尾・受信を可能とする。最適合成では、合成する信号は位相が一致している必要があるので、副位相制御ループ同相になるよう制御する。
非特許文献1のp.51 Table 1 Summarized Resultsに示されたようにEL誤差電圧は、RHCP(右旋成分)のEL誤差電圧とLHCP(左旋成分)のEL誤差電圧の極性が正負(+/−)逆極性である。従って実施の形態1の図1の合成器40と合成器41の2回路を設け、また合成器40はError(EΔ)=RHCP(右旋成分)とError(EΔ)=LHCP(左旋成分)を加算してAZ誤差電圧59とし、合成器41はError(EΔ)=RHCP(右旋成分)とError(EΔ)=LHCP(左旋成分)を減算してEL誤差電圧60として、到来偏波形状によらない誤差信号つまりアンテナ追尾系の制御信号を作成可能とする。
1 アンテナ開口と機械構造、
2 アンテナ給電装置、
3、4、5、6 給電部のSum信号(和信号)の右旋成分(R)と左旋成分(L)及びError信号(差信号)の右旋成分(R)と左旋成分(L)、
7 高周波装置、
8、9、10、11 自動利得制御増幅器(AGC AMP)、
12、13 Sum信号(和信号)の右旋成分(R)と左旋成分(L)のAGC制御電圧、
14、15、16、17 自動利得制御(AGC)が動作した到来受信レベルの影響を除いたSum信号(和信号)の右旋成分(R)と左旋成分(L)及びError信号(差信号)の右旋成分(R)と左旋成分(L)のIF信号、
18、19、20、21 極座標変換器(Endless Phase Shifter)、
22 和信号(Sum、Σ)の右旋偏波成分(R、A-ch)出力、
23 和信号(Sum、Σ)の左旋偏波成分(L、B-ch)出力、
24 誤差信号(Error、Δ)の右旋偏波成分(R、A-ch)出力、
25 誤差信号(Error、Δ)の左旋偏波成分(L、B-ch)出力、
26、27、28、29 ミクサー(周波数混合器)、
30 VCO(電圧制御発振器)、
31 ミクサーの局部発振信号、
32、33、34、35 自動利得制御(AGC)と位相調整されたIF信号、
36 A-chのAGC電圧検出器、
37 B-chのAGC電圧検出器、
38、39、40、41 最適合成器、
42 A-chとB-ch間の位相差検出器・積分器、
43 位相誤差信号、
44 Endless Phase Shifterの駆動電圧作成回路、
45、46 極座標変換器であるEndless Phase Shifterを駆動する制御信号、
47 最適合成器出力、
48 位相同期回路(PLL)のループフィルター、
49 VCOの制御信号、
50 ドップラー周波数偏移を含んだ最適合成器出力、
51 AZ誤差信号、
52 EL誤差信号、
53、54 誤差電圧検出器、
55 基準信号発生器、56 基準信号、
57 90°移相器、
58 90°移相された基準信号、
59 AZ誤差電圧、
60 EL誤差電圧、
61 最適合成器のA-ch合成信号ON/OFF信号、
62 最適合成器のB-ch合成信号ON/OFF信号。

Claims (10)

  1. 人工衛星からの到来電波を受信し、当該到来電波の有する直交する2種類の偏波成分を合成する、極座標変換器を有する受信装置において、
    前記到来電波を受信するアンテナからの信号を入力とし、前記直交する2種類の偏波成分である右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの和信号および右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの差信号を作成するアンテナ給電装置と、
    前記アンテナ給電装置からの出力をもとに前記2種類の偏波成分を受信信号として入力し当該受信信号の受信電力を計測するとともに、受信電力レベルの影響を取り除くためのAGC電圧検出器を含む自動利得制御ループと、
    前記自動利得制御ループで自動利得制御され、AGC電圧検出器で検出された電圧をもとに
    右旋偏波と左旋偏波の電力比を計測するとともに、前記自動利得制御ループで自動利得制御された右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相差を計測し、互いの位相差を無くして両偏波成分の位相を同相とする副位相制御ループと、
    前記副位相制御ループに含まれ、2つの乗算器を持つ極座標変換器と、
    前記互いに同相に位相制御された右旋偏波成分及び左旋偏波成分を右旋、左旋の各偏波成分のSNRで重み付けてRF信号またはIF信号にて合成して周波数と位相を追従制御する主位相同期ループと、
    を備え、
    前記極座標変換器は、前記2つの乗算器の制御電圧の2乗和が一定であり、かつ前記2つの乗算器の制御電圧を互いに直交する直交座標上で表した場合に、当該2つの乗算器の制御電圧の直交座標上での位相角を連続制御することを特徴とする極座標変換器を有する受信装置。
  2. 前記極座標変換器は、0°/90° HYBRID、2つの乗算器、0°/0° 同相 HYBRIDの4つの回路素子で構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  3. 長軸の瞬時ジャンプを防止する閾値XPDを設定して位相制御をオンオフする制御装置を有することを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  4. 信号系統に挿入した極座標変換器を構成する4素子の移相動作で生ずる若干の遅延時間変動を、両偏波成分合成後の信号により遅延回路を用いて補正して、測距信号を含むIFまたはRF信号の増幅及び偏波ダーバーシティを行うことを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  5. 自動制御された誤差信号の右旋偏波成分と左旋偏波成分をRFまたはIF信号にて加算する合成器と、自動制御された誤差信号の右旋偏波成分と左旋偏波成分をRFまたはIF信号にて減算する合成器をもち、ダイバーシティ合成された追尾誤差信号AZと追尾誤差信号ELを出力することを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  6. 衛星が地平線から現れる捕捉時に位相設定は水平方向に長軸を有する到来偏波に対応した位相角度で待ち受けることを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  7. 衛星からアンテナを経由し受信装置までの利得変動を極座標変換器の半径方向制御にて補正する機能、最適合成比による利得または減衰制御とエンドレスな移相特性の2機能を極座標変換器にて同時に実現することを特徴とする請求項1に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  8. 人工衛星からの到来電波を受信し、当該到来電波の有する直交する2種類の偏波成分を合成する、極座標変換器を有する受信装置において、
    前記到来電波を受信するアンテナからの信号を入力とし、前記直交する2種類の偏波成分である右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの和信号および右旋偏波成分と左旋偏波成分それぞれの差信号を作成するアンテナ給電装置と、
    前記アンテナ給電装置からの出力をもとに前記2種類の偏波成分を受信信号として入力し当該受信信号の受信電力を計測するとともに、受信電力レベルの影響を取り除くためのAGC電圧検出器を含む自動利得制御ループと、
    前記自動利得制御ループで自動利得制御され、AGC電圧検出器で検出された電圧をもとに
    右旋偏波と左旋偏波の電力比を計測するとともに、前記自動利得制御ループで自動利得制御された右旋偏波成分と左旋偏波成分の位相差を計測し、互いの位相差を無くして両偏波成分の位相を同相とする副位相制御ループと、
    前記副位相制御ループに含まれ、2つの乗算器を持つ極座標変換器と、
    前記互いに同相に位相制御された右旋偏波成分及び左旋偏波成分を右旋、左旋の各偏波成分のSNRで重み付けてRF信号またはIF信号にて合成して周波数と位相を追従制御する主位相同期ループと、
    を備え、
    前記和信号の右旋偏波成分の自動利得制御電圧と前記和信号の左旋偏波成分の自動利得制御電圧の差で到来偏波のXPDを算出するとともに表示し、前記右旋偏波成分と左旋偏波成分の計測した位相差でアンテナの座標変換を補正後に到来偏波の長軸位置を表示することを特徴とする極座標変換器を有する受信装置。
  9. 前記位相差の時間変動率を計算し、当該位相差の時間変動率の1/2倍を衛星姿勢回転とすることを特徴とする請求項8に記載の極座標変換器を有する受信装置。
  10. 前記位相差の時間変動率を常時計算し当該位相差の時間変動率の1/2倍を衛星姿勢回転として時間変動率とし、前記和信号の右旋偏波成分の自動利得制御電圧と前記和信号の左旋偏波成分の自動利得制御電圧の差を前記到来偏波XPDとし、前記位相差と前記到来偏波XPDのパラメータから到来偏波形状の楕円偏波形状を実時間で画像表示することを特徴とする請求項8に記載の極座標変換器を有する受信装置。
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