JP5794087B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
非特許文献1には、いわゆるリファレンスガバナが記載されている。このリファレンスガバナでは、制御量の目標値が以下のように決定される。すなわち、制御量の目標値(以下この目標値を「目標制御量」という)が増大せしめられたときに当該増大せしめられた目標制御量に従って制御量が制御された場合において、当該制御量および当該制御量を制御する制御対象に関する状態(以下この状態を「制御対象状態」という)がモデル演算によって予測される。そして、これら予測された制御量および制御対象状態が予め定められた制約を満たすか否かが判断される。
ここで、これら制御量および制御対象状態が上記制約を満たすと判断されたときには、上記増大せしめられた目標制御量が実際の制御量の制御に用いられる目標制御量(以下この目標制御量を「実際の制御用の目標制御量」という)に決定される。一方、これら制御量および制御対象状態が制約を満たさないと判断されたときには、上記増大せしめられた目標制御量(以下この目標制御量を「元の目標制御量」という)と上記増大せしめられる前の目標制御量との間の制御量が目標制御量(以下この目標制御量を「第1の修正目標制御量」という)として採用されて制御量が制御された場合において、制御量および制御対象状態がモデル演算によって予測される。そして、これら予測された制御量および制御対象状態が上記予め定められた制約を満たすか否かが判断される。
ここで、これら制御量および制御対象状態が上記制約を満たすと判断されたときには、上記第1の修正目標制御量が実際の制御用の目標制御量に設定される。一方、これら制御量および制御対象状態が上記制約を満たさないと判断されたときには、上記第1の修正目標制御量と上記元の目標制御量との間の制御量が目標制御量(以下この目標制御量を「第2の修正目標制御量」という)として採用されて制御量が制御された場合において、制御量および制御対象状態がモデル演算によって予測される。そして、これら予測された制御量および制御対象が上記予め定められた制約を満たすか否かが判断される。
以降、制御量および制御対象状態が上記制約を満たすと判断されるまで、上述したように新たな修正目標制御量が目標制御量として採用されて制御量が制御された場合の制御量および制御対象状態の予測が行われ、制御量の予測値および制御対象状態の予測値が上記制約を満たすと判断されたときの修正目標制御量が実際の制御用の目標制御量に設定される。
このように、非特許文献1に記載のリファレンスガバナによれば、上述したように、制御量および制御対象状態が上記制約を満たすような実際の制御の目標制御量が探索される。
Automatica,2002(2063−2073頁)
ところで、非特許文献1に記載のリファレンスガバナによれば、実際の制御用の目標制御量は、元の目標制御量に近づくように修正されるのみであり、元の目標制御量から離れるように修正されることはない。このため、制御量が実際の制御用の目標制御量に向かって制御されている途中において制御量または制御対象状態が上記制約を満たさない状況が生じたときに、制御量または制御対象状態が上記制約を満たす目標制御量が探索されたとしても、こうした目標制御量を見つけ出すことができない状況が生じ得る。
そこで、本発明の目的は、制御量に関する制約が満たされる目標制御量を常に見つけ出すことができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
本願の発明は、制御対象を備えた内燃機関に適用され、
(1)前記制御対象により制御される制御量の目標値の基準値を前記機関の運転状態毎に予め記憶した記憶部と、
(2)前記機関の運転状態に応じた前記基準値を取得し、同基準値を用いて前記制御量の目標値を設定する目標値設定部と、
(3)前記目標値設定部により設定された目標値に前記制御量を制御する制御部と、
を具備する内燃機関の制御装置に関する。
前記目標値設定部は、以下の(A)第1設定ステップと、(B)選択ステップと、(C)予測ステップと、(D)第2設定ステップと、(E)目標設定ステップと、を実行するように構成されている。
第1設定ステップにおいては、前記基準値を新たに取得したときに同取得した基準値である取得基準値が前記制御量の現在の目標値である現在目標値よりも大きい場合には、「前記取得基準値を上限値とし且つ前記現在目標値よりも所定値だけ小さい値を下限値とする範囲」が「所定範囲」として設定される。一方、前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さい場合には、「前記取得基準値を下限値とし且つ前記現在目標値よりも前記所定値だけ大きい値を上限値とする範囲」が「所定範囲」として設定される。
選択ステップにおいては、「前記所定範囲の中央の値」が「暫定目標値」として選択される。
予測ステップにおいては、前記制御部が前記制御量を前記暫定目標値に制御するものと仮定したときに前記制御量が同制御量に課される制約条件を満たすか否かが予測される。
第2設定ステップにおいては、前記取得基準値が前記現在目標値よりも大きいときに前記予測ステップにおいて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測された場合には、「前記所定範囲の下限値を前記暫定目標値に変更した範囲」が新たに「所定範囲」として設定される。一方、前記取得基準値が前記現在目標値よりも大きいときに前記予測ステップにおいて前記制御量が前記制約条件を満たさないと予測された場合には、「前記所定範囲の上限値を前記暫定目標値に変更した範囲」が新たに「所定範囲」として設定される。
更に、第2設定ステップにおいては、前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さいときに前記予測ステップによって前記制御量が前記制約条件を満たすと予測された場合には、「前記所定範囲の上限値を前記暫定目標値に変更した範囲」が新たに「所定範囲」として設定される。一方、前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さいときに前記予測ステップによって前記制御量が前記制約条件を満たさないと予測された場合には、「前記所定範囲の下限値を前記暫定目標値に変更した範囲」が新たに「所定範囲」として設定される。
目標設定ステップにおいては、「前記第1設定ステップ、前記予測ステップ及び前記第2設定ステップ」が順に行われ、その第2設定ステップを行った時点において前記所定範囲の幅が前記第1設定ステップにて設定された前記所定範囲よりも狭い所定幅よりも狭くなり且つ前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たしている場合には、「その予測ステップにおける予測に用いられた前記暫定目標値」が前記目標値として設定される。
一方、前記第2設定ステップを行った時点において前記所定範囲の幅が所定幅よりも狭くなく或いは前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たしていない場合には、その後、「前記所定範囲の幅が前記所定幅よりも狭くなり且つその時点までに行われた前記予測ステップの少なくとも1つにおいて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測されているという目標値設定条件」が成立するまで、「前記選択ステップ、前記予測ステップ及び前記第2設定ステップ」が順に繰り返し行われ、前記目標値設定条件が成立した場合、「その時点までに行われた前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測されたときの同予測に用いられた前記暫定目標値のうち、最新の暫定目標値」が前記目標値として設定される。
本発明によれば、前記制御量の目標値を設定する場合において、制約条件を満たす目標値を探索する範囲(つまり、前記所定範囲)は、「現在の目標値」と「新たに取得された基準値」との間を範囲とした場合に比べて広い。これによれば、制約条件を満たす目標値が現在の目標値と基準値との間の範囲内になかったときであっても、制約条件を満たす目標値を見つけ出すことができる可能性が高くなる。
なお、前記目標値設定部は、前記予測ステップにおいて、現時点から所定時間後まで間、前記制御量が前記制約条件を満たすか否かを予測する場合において、前記所定値は、前記所定時間の長さが所定長さよりも短い場合、前記所定時間の長さが前記所定長さよりも長い場合よりも大きく設定される、と好ましい。
前記所定時間が短いほど、制御部による制御量の制御が実際に開始された後に制御量が制約条件を満たさない可能性が高くなる。したがって、所定時間が短い場合、同所定時間が長い場合よりも前記所定値を大きく設定することにより、制御部による制御量の制御が実際に開始された後に制御量が制約条件を満たさない可能性を低くすることができる。
第1実施形態の制御装置が適用された内燃機関を示した図である。 第1実施形態の過給機のベーンを示した図である。 第1実施形態の基準過給圧の取得に用いられるマップを示した図である。 目標過給圧が増大される場合における第1実施形態の目標過給圧の設定手順を説明するための図である。 目標過給圧が減少される場合における第1実施形態の目標過給圧の設定手順を説明するための図である。 第1実施形態の目標過給圧の設定を実行するルーチンの一例を示した図である。 本発明の制御装置を適用可能な内燃機関を示した図である。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態の制御装置が適用された内燃機関が図1に示されている。なお、以下の説明において「機関回転数」は「内燃機関の回転数」を意味し、「機関運転」は「内燃機関の運転」を意味し、「機関運転状態」は「内燃機関の運転状態」を意味する。
図1に示されている内燃機関は、圧縮自着火式の内燃機関(いわゆるディーゼルエンジン)である。図1において、10は内燃機関、20は内燃機関10の本体、21は燃料噴射弁、22は燃料ポンプ、23は燃料供給通路、30は吸気通路、31は吸気マニホルド、32は吸気管、33はスロットル弁、34はインタークーラ、35はエアフローメータ、36はエアクリーナ、37は過給圧センサ、40は排気通路、41は排気マニホルド、42は排気管、60は過給機、70はアクセルペダル、71はアクセルペダル踏込量センサ、72はクランクポジションセンサ、80は電子制御装置をそれぞれ示している。吸気通路30は、吸気マニホルド31と吸気管32とから構成されている。排気通路40は、排気マニホルド41と排気管42とから構成されている。
電子制御装置80は、マイクロコンピュータからなる。また、電子制御装置80は、CPU(マイクロプロセッサ)81、ROM(リードオンリメモリ)82、RAM(ランダムアクセスメモリ)83、バックアップRAM84、および、インターフェース85を有する。これらCPU81、ROM82、RAM83、バックアップRAM84、および、インターフェース85は、双方向バスによって互いに接続されている。
燃料噴射弁21は、内燃機関の本体20に取り付けられている。燃料噴射弁21には、燃料供給通路23を介して燃料ポンプ22が接続されている。燃料ポンプ22は、燃料噴射弁21に燃料供給通路23を介して高圧の燃料を供給する。また、燃料噴射弁21は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。電子制御装置80は、燃料噴射弁21に燃料を噴射させるための指令信号を燃料噴射弁21に供給する。また、燃料ポンプ22も、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。電子制御装置80は、燃料ポンプ22から燃料噴射弁21に供給される燃料の圧力が予め定められた圧力に維持されるように燃料ポンプ22の作動を制御する制御信号を燃料ポンプ22に供給する。なお、燃料噴射弁21は、その燃料噴射孔が燃焼室内に露出するように内燃機関の本体20に取り付けられている。したがって、電子制御装置80から燃料噴射弁21に指令信号が供給されると、燃料噴射弁21は燃焼室内に燃料を直接噴射する。
吸気マニホルド31は、その一端で複数の管に分岐しており、これら分岐した管は、それぞれ内燃機関の本体20の燃焼室にそれぞれ対応して形成されている吸気ポート(図示せず)に接続されている。また、吸気マニホルド31は、その他端で吸気管32の一端に接続されている。
排気マニホルド41は、その一端で複数の管に分岐しており、これら分岐した管は、それぞれ内燃機関の本体20の燃焼室にそれぞれ対応して形成されている排気ポート(図示せず)に接続されている。また、排気マニホルド41は、その他端で排気管42の一端に接続されている。
スロットル弁33は、吸気管32に配置されている。また、スロットル弁33の開度(以下この開度を「スロットル弁開度」という)が変更されると、スロットル弁33が配置された領域における吸気管32内の流路面積が変わる。これによってスロットル弁33を通過する空気の量が変わり、ひいては、燃焼室に吸入される空気の量が変わる。スロットル33は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。電子制御装置80は、スロットル弁33を動作させるための制御信号をスロットル弁33に供給する。
インタークーラ34は、スロットル弁33よりも上流において吸気管32に配置されている。インタークーラ34は、そこに流入する空気を冷却する。
エアフローメータ35は、インタークーラ34よりも上流において吸気管32に配置されている。また、エアフローメータ35は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。エアフローメータ35は、そこを通過する空気の量に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置80に入力される。電子制御装置80は、この出力値に基づいてエアフローメータ35を通過する空気の量、つまり、燃焼室に吸入される空気の量を算出する。
過給圧センサ37は、スロットル弁33よりも下流の吸気通路30(より具体的には、吸気マニホルド31)に配置されている。また、過給圧センサ37は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。過給圧センサ37は、その周辺のガスの圧力(つまり、吸気マニホルド31内のガスの圧力であって、燃焼室に吸入されるガスの圧力)に対応する出力値を出力する。電子制御装置80は、この出力値に基づいて過給圧センサ37周りのガスの圧力、すなわち、燃焼室に吸入されるガスの圧力(以下このガスの圧力を「過給圧」という)を算出する。
過給機60は、コンプレッサ60Cと排気タービン60Tとを有する。過給機60は、燃焼室に吸入されるガスを圧縮することによって同ガスの圧力を上昇させることができる。コンプレッサ60Cは、インタークーラ34よりも上流の吸気通路30(より具体的には、吸気管32)内に配置されている。排気タービン60Tは、排気通路40(より具体的には、排気管42)内に配置されている。図2に示されているように、排気タービン60Tは、排気タービン本体60Bと翼状の複数のベーン60Vとを有する。コンプレッサ60Cと排気タービン60T(より具体的には、排気タービン本体60B)とは、シャフト(図示せず)によって連結されており、排気タービン60Tが排気ガスによって回転せしめられると、その排気タービン60Tの回転がシャフトによってコンプレッサ60Cに伝達され、これによってコンプレッサ60Cが回転せしめられる。なお、コンプレッサ60Cの回転によってコンプレッサよりも下流の吸気通路30内のガスが圧縮せしめられ、その結果、同ガスの圧力が上昇せしめられる。
一方、ベーン60Vは、排気タービン本体60Bを包囲するように該排気タービン本体の回転中心軸線R1を中心として放射状に等角度間隔で配置されている。また、各ベーン60Vは、図2に符号R2で示されているそれぞれ対応する軸線周りで回動可能に配置されている。そして、各ベーン60Vが延在している方向(すなわち、図2に符号Eで示されている方向)を「延在方向」と称し、排気タービン本体60Bの回転中心軸線R1ベーン60Vの回動軸線R2とを結ぶ線(すなわち、図2に符号Aで示されている線)を「基準線」と称したとき、各ベーン60Vは、その延在方向Eそれに対応する基準線Aとがなす角度が全てのベーン60Vに関して等しくなるように回動せしめられる。そして、各ベーン60Vがその延在方向Eそれに対応する基準線Aとがなす角度が小さくなるように、すなわち、隣り合うベーン60V間の流路面積が小さくなるように回動せしめられると、排気タービン本体60Bよりも上流の排気通路40内の圧力(以下この圧力を「排気圧」という)が高くなり、その結果、排気タービン本体60Bに供給される排気ガスの流速が速くなる。このため、排気タービン本体60Bの回転速度が速くなり、その結果、コンプレッサ60Cの回転速度も速くなり、したがって、吸気通路30内を流れるガスがコンプレッサ60Cによって大きく圧縮されることになる。このため、各ベーン60Vの延在方向Eそれに対応する基準線A」とがなす角度(以下この角度を「ベーン開度」という)が小さくなるほど、コンプレッサ60Cによって吸気通路30内を流れるガスが圧縮される程度が大きくなる(すなわち、過給圧が高くなる)。
また、ベーン60Vは、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。電子制御装置80は、ベーン60Vを動作させるための制御信号をベーン60Vに供給する。
アクセルペダル70には、アクセルペダル踏込量センサ71が接続されている。アクセルペダル踏込量センサ71は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。アクセルペダル踏込量センサ71は、アクセルペダル70の踏込量に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置80に入力される。電子制御装置80は、この出力値に基づいてアクセルペダル70の踏込量、ひいては、内燃機関に要求されているトルク(以下このトルクを「要求機関トルク」という)を算出する。
クランクポジションセンサ72は、内燃機関のクランクシャフト(図示せず)近傍に配置されている。また、クランクポジションセンサ72は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。クランクポジションセンサ72は、クランクシャフトの回転位相に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置80に入力される。電子制御装置80はこの出力値に基づいて機関回転数を算出する。
次に、第1実施形態のベーン60Vの制御について説明する。なお、以下の説明において「目標過給圧」は「過給圧の目標値」を意味する。第1実施形態では、目標過給圧に対するその時の実際の過給圧の偏差(以下この偏差を「過給圧偏差」という)に基づいて当該過給圧偏差を小さくするとともに過給圧を所期の変化特性でもって目標過給圧に収束させるためにベーン60Vに供給されるべき制御信号が算出される。そして、この算出された制御信号がベーン60Vに供給される。つまり、第1実施形態では、目標過給圧に基づいてベーン60Vがフィードバック制御される。
次に、第1実施形態の目標過給圧の設定について説明する。第1実施形態では、機関回転数と要求機関トルクとによって規定される機関運転状態に応じて最適な過給圧が実験等によって予め求められている。そして、これら求められた過給圧が図3に示されているように機関回転数NEと要求機関トルクTQとの関数のマップの形で基準過給圧Pbとして電子制御装置80に記憶されている。そして、機関運転中、その時々の機関回転数NEその時々の要求機関トルクTQとに対応する基準過給圧Pbが図3のマップから取得される。なお、図3のマップでは、機関回転数NEが大きいほど、基準過給圧Pbが大きく、要求機関トルクTQが大きいほど、基準過給圧Pbが大きい。また、第1実施形態では、過給圧に関する制約(以下これを単に「制約」という)が予め定められている。
そして、機関回転数または要求機関トルクが変化したことから目標過給圧を現在の目標過給圧から変更する必要性が生じたときには、その時の機関回転数その時の要求機関トルクとに対応する基準過給圧Pbが図3のマップから取得される。そして、この取得された基準過給圧Pb」と「この基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Ptを予め定められた値βだけ越えた過給圧」とによって規定される範囲を探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧を暫定的な目標過給圧(以下、暫定的な目標過給圧を「暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの予め定められた時間(以下「所定時間」ともいう)だけ先の過給圧が予測過給圧として予測される。
ここで、この予測された予測過給圧(以下この予測過給圧を「最初の予測過給圧」という)が制約を満たすときには、基準過給圧Pb」上記採用された暫定目標過給圧とによって規定される範囲を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測される。
一方、上記最初の予測過給圧が制約を満たさないときには、「基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Ptを上記予め定められた値βだけ越えた過給圧」上記暫定目標過給圧とによって規定される範囲を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測される。
そして、これ以降、新たに採用される暫定目標過給圧に基づいて予測される予測過給圧が制約を満たときには、その時の暫定目標過給圧と上記基準過給圧Pbとの間にある先に採用された暫定目標過給圧のうちその時の暫定目標過給圧に最も近い暫定目標過給圧」と「その時の暫定目標過給圧」とによって規定される範囲を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧を新たな暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧の予測と、これによって予測された予測過給圧が制約を満たすか否かの判断と、が行われる。
一方、新たに採用される暫定目標過給圧に基づいて予測される予測過給圧が制約を満たさないときには、その時の暫定目標過給圧と基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Ptを上記予め定められた値βだけ越えた過給圧との間にある先に採用された暫定目標過給圧のうちその時の暫定目標過給圧に最も近い暫定目標過給圧」と「その時の暫定目標過給圧」とによって規定される範囲を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧を新たな暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧の予測と、これによって予測された予測過給圧が制約を満たすか否かの判断と、が行われる。
そして、上述した予測上述した判断とが行われる度に探索範囲が徐々に狭くなってゆく。そして、探索範囲が予め定められた範囲よりも狭くなったときに、当該探索範囲の中央の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧として設定される。つまり、上述した予測上述した判断とは、探索範囲が予め定められた範囲よりも狭くなるまで繰り返し行われる。
つまり、第1実施形態では、目標過給圧が現在の目標過給圧とは異なる別の目標過給圧に変更されるべきときに、この別の目標過給圧を基準過給圧としてこの基準過給圧に基づいて定められる範囲(すなわち、探索範囲)内にある過給圧の中から過給圧に関する制約が満たされる過給圧が選択され、この選択された過給圧が目標過給圧に設定され、この設定された目標過給圧に従って過給圧が制御される。ここで、第1実施形態では、上記範囲(すなわち、探索範囲)が基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧を越えた値」と「基準過給圧Pb」とによって規定される。
次に、上述した目標過給圧の設定の具体例について説明する。機関回転数NEまたは要求機関トルクTQが変化したことから目標過給圧を現在の目標過給圧Ptから変更する必要性が生じたときには、その時の機関回転数NE」その時の要求機関トルクTQ」とに対応する基準過給圧Pbが図3のマップから取得される。そして、この取得された基準過給圧Pbが現在の目標過給圧Ptよりも大きい場合(すなわち、目標過給圧を現在の目標過給圧Ptから増大させる必要性が生じている場合)には、以下のように、目標過給圧が設定される。
すなわち、図4(A)に示したように、上記取得された基準過給圧Pb」と「この基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Ptを予め定められた値β(以下「所定値」ともいう)だけ越えた過給圧(すなわち、現在の目標過給圧Ptよりも所定値βだけ小さい値)Pt−βと、によって規定される範囲(すなわち、図4(A)に斜線で示されている範囲)を探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P1を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第1暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの予め定められた時間(以下「所定時間」ともいう)だけ先の過給圧が予測過給圧(以下この予測過給圧を「第1予測過給圧」という)として予測され、この第1予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第1予測過給圧が制約を満たすときには、図4(B)に示したように、基準過給圧Pb1暫定目標過給圧P1とによって規定される範囲(すなわち、図4(B)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P2を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第2暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧(以下この予測過給圧を「第2予測過給圧」という)として予測され、この第2予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第2予測過給圧が制約を満たすときには、図4(C)に示したように、基準過給圧Pb2暫定目標過給圧P2とによって規定される範囲(すなわち、図4(C)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P3を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図4(C)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
一方、第2予測過給圧が制約を満たさないときには、図4(D)に示したように、1暫定目標過給圧P12暫定目標過給圧P2とによって規定される範囲(すなわち、図4(D)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P4を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図4(D)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
また、第1予測過給圧が制約を満たさないときには、図4(E)に示したように、現在の目標過給圧Ptよりも上記所定値βだけ小さい値Pt−β」1暫定目標過給圧P1とによって規定される範囲(すなわち、図4(E)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P5を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第5暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧(以下この予測過給圧を「第5予測過給圧」という)として予測され、この第5予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第5予測過給圧が制約を満たさないときには、図4(F)に示したように、現在の目標過給圧Ptよりも上記所定値βだけ小さい値Pt−β」5暫定目標過給圧P5とによって規定される範囲(すなわち、図4(F)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P6を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されるときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図4(F)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
一方、第5予測過給圧が制約を満たすときには、図4(G)に示したように、5暫定目標過給圧P51暫定目標過給圧P1とによって規定される範囲(すなわち、図4(G)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P7を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されるときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図4(G)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
一方、上記取得された基準過給圧Pbが現在の目標過給圧Ptよりも小さい場合(すなわち、目標過給圧を現在の目標過給圧Ptから減少させる必要性が生じている場合)には、以下のように、目標過給圧が設定される。
すなわち、図5(A)に示したように、上記取得された基準過給圧Pb」と「この基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Ptを上記所定値βだけ越えた過給圧(すなわち、現在の目標過給圧Ptよりも上記所定値βだけ大きい値)Pt+β」とによって規定される範囲(すなわち、図5(A)に斜線で示した範囲)を探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P8を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第8暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が予測過給圧(以下この予測過給圧を「第8予測過給圧」という)として予測され、この第8予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第8予測過給圧が制約を満たすときには、図5(B)に示したように、基準過給圧Pb8暫定目標過給圧P8とによって規定される範囲(すなわち、図5(B)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P9を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第9暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧(以下この予測過給圧を「第9予測過給圧」という)として予測され、この第9予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第9予測過給圧が制約を満たすときには、図5(C)に示したように、基準過給圧Pb9暫定目標過給圧P9とによって規定される範囲(すなわち、図5(C)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P10を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図5(C)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
一方、第9予測過給圧が制約を満たさないときには、図5(D)に示したように、8暫定目標過給圧P89暫定目標過給圧P9とによって規定される範囲(すなわち、図5(D)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P11を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図5(D)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
また、第8予測過給圧が制約を満たさないときには、図5(E)に示したように、現在の目標過給圧Ptよりも上記所定値βだけ大きい値Pt+β」8暫定目標過給圧P8とによって規定される範囲(すなわち、図5(E)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P12を暫定目標過給圧(以下この暫定目標過給圧を「第12暫定目標過給圧」という)として採用してベーン60Vが制御されたときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧(以下この予測過給圧を「第12予測過給圧」という)として予測され、この第12予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。
ここで、第12予測過給圧が制約を満たさないときには、図5(F)に示したように、現在の目標過給圧Ptよりも上記所定値βだけ大きい値Pt+β」第12暫定目標過給圧P12とによって規定される範囲(すなわち、図5(F)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P13を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されるときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図5(F)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
一方、第12予測過給圧が制約を満たすときには、図5(G)に示したように、第12暫定目標過給圧P12第8の暫定目標過給圧P8とによって規定される範囲(すなわち、図5(G)に斜線で示した範囲)を新たな探索範囲として採用して当該探索範囲の中央の過給圧P14を暫定目標過給圧として採用してベーン60Vが制御されるときの上記所定時間だけ先の過給圧が新たな予測過給圧として予測され、この予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。そして、これ以降も、予測過給圧の予測予測過給圧が制約を満たすか否かの判断とが繰り返し行われ、最終的には、少なくとも、図5(G)に斜線で示した探索範囲内の過給圧がベーン60Vの制御に実際に用いられる目標過給圧に設定される。
第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。すなわち、第1実施形態では、目標過給圧を設定するために過給圧に関する制約を満たす目標過給圧を探索する範囲の限界値の1つが基準過給圧から離れる方向に現在の目標過給圧を越えた値である。つまり、第1実施形態では、過給圧に関する制約を満たす目標過給圧を探索する範囲が基準過給圧から離れる方向に現在の目標過給圧を越えた範囲まで拡大されている。したがって、第1実施形態によれば、過給圧に関する制約を満たす目標過給圧が基準過給圧現在の目標過給圧との間の範囲内になかったときであっても、上記拡大された範囲内で過給圧に関する制約を満たす目標過給圧を見つけ出すことができるという効果が得られる。そして、第1実施形態によれば、過給圧に関する制約を満たした状態で過給圧を制御することができるという効果も得られる。
なお、第1実施形態では、予測過給圧が制約を満たすか否かの判断が行われる。しかしながら、第1実施形態において、予測過給圧が制約を満たすか否かの判断に加えて、変更された目標過給圧に過給圧が制御されるときの過給機の状態(たとえば、ベーン60V、排気タービン60T、コンプレッサ60Cなどの状態)を予測し、この予測された過給機の状態が当該過給機の状態に関する制約を満たすか否かの判断を行うようにしてもよい。
また、上述した目標過給圧の設定を実行する手法として、たとえば、いわゆるリファレンスガバナを利用することができる。
次に、第1実施形態の目標過給圧の設定を実行するルーチンの一例について説明する。このルーチンの一例が図6に示されている。なお、このルーチンは、所定のクランク角度が到来する毎に開始されるルーチンである。
図6のルーチンが開始されると、始めに、ステップ100において、その時の機関回転数NEその時の要求機関トルクTQとが取得される。次いで、ステップ101において、ステップ100で取得された機関回転数NEと要求機関トルクTQとに対応する基準過給圧Pbが図3のマップから取得される。次いで、ステップ102において、ステップ101で取得された基準過給圧Pbが現在の目標過給圧Ptよりも大きい(Pb>Pt)、あるいは、ステップ101で取得された基準過給圧Pbが現在の目標過給圧Ptよりも小さい(Pb<Pt)か否かが判別される。ここで、Pb>PtまたはPb<Ptであると判別されたときには、ルーチンはステップ103に進む。一方、Pb>PtまたはPb<Ptではないと判別されたときには、ルーチンはそのまま終了する。
ステップ103では、上述したように制約を満たす目標過給圧Ppが探索される。次いで、ステップ104において、ステップ103で探索された目標過給圧Ppが目標過給圧Ptに設定され、その後、ルーチンが終了する。
ところで、第1実施形態では、基準過給圧Pb」と「基準過給圧Pbから離れる方向に現在の目標過給圧Pt所定値βだけ越えた過給圧」とによって最初の探索範囲が規定される。ここで、上記所定値βは、零よりも大きい値であれば如何なる値であってもよい。たとえば、上記所定値βとして、変更された目標過給圧に過給圧が制御されるときの当該過給圧の変化に関する時定数よりも長い時間(以下この時間を単に「時定数よりも長い時間」という)だけ先の過給圧の予測値Ppdt_tc」と「上記所定時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_pd」と「現在の過給圧の値Ppst」とに基づいて設定される値を採用することができる。
なお、この場合、上記設定される値βは、上記予測値Ppdt_tc、Ppdt_pdおよび現在の過給圧Ppstの値に基づいて設定される値であれば如何なる値であってもよい。たとえば、この値として、「時定数よりも長い時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_tcに対する上記予め定められた時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_pdの差(以下この差を「第1予測値偏差」という)ΔP1(=Ppdt_tc−Ppdt_pd)」と「時定数よりも長い時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_tcに対する現在の過給圧Ppstの差(以下この差を「第2予測値偏差」という)ΔP2(=Ppdt_tc−Ppst)」とに基づいて設定される値を採用することができる。
なお、この場合、上記設定される値βは、上記第1予測値偏差ΔP1と上記第2予測値偏差ΔP2とに基づいて設定される値であれば如何なる値であってもよい。たとえば、この値として、上記第2予測値偏差に対する上記第1予測値偏差の比(=ΔP1/ΔP2=(Ppdt_tc−Ppdt_pd)/(Ppdt_tc−Ppst))を採用することができる。
また、時定数よりも長い時間は、変更された目標過給圧に過給圧が制御されるときの当該過給圧の変化に関する時定数よりも長い時間であれば如何なる時間であってもよい。たとえば、この時間として、時定数の三倍の時間を採用することができる。
このように、上記所定値βとして、時定数よりも長い時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_tc」と「上記所定時間だけ先の過給圧の予測値Ppdt_pd」と「現在の過給圧の値Ppst」とに基づいて設定される値を採用すれば、以下の効果が得られる。すなわち、過給圧の変化に関する時定数は、変更された目標過給圧に過給圧が制御されるときの過給圧の変化の挙動を表している。したがって、過給圧に関する制約を満たす目標過給圧を探索範囲内の過給圧から確実に見つけ出すことができるという効果が得られる。また、上記所定時間が上記時定数よりも長い時間よりも短い場合、上記所定時間だけ先の過給圧の予測値に誤差が生じる可能性が高く、したがって、過給圧が制約を破る可能性が高いが、このときには、探索範囲がより拡大せしめられることから、過給圧が制約を破らないような目標過給圧が確実に設定される。一方、上記所定時間が上記時定数よりも短い場合、上記所定時間だけ先の過給圧の予測値に誤差が生じる可能性が低く、したがって、過給圧が制約を破る可能性が低いが、このときには、探索範囲の拡大が小さくなることから、過給圧が制約を破らないような目標過給圧が確実に設定されるとともに、目標過給圧の設定に要する演算負荷が小さくなる。
なお、上述した実施形態は、目標過給圧の設定に本発明を適用した場合の実施形態であるが、本発明は、図7に示した内燃機関にも適用可能である。すなわち、図7に示した内燃機関において、50は排気再循環装置(以下「EGR装置」という)を示している。そして、EGR装置50は、排気再循環管(以下「EGR管」という)51と、排気再循環制御弁(以下「EGR制御弁」という)52と、排気再循環クーラ(以下「EGRクーラ」という)53と、を具備する。EGR装置50は、燃焼室から排気通路40に排出された排気ガスをEGR管51を介して吸気通路30に導入することができる。EGR管51は、その一端で排気通路40(より具体的には、排気マニホルド41)に接続されているとともに、その他端で吸気通路30(より具体的には、吸気マニホルド31)に接続されている。すなわち、EGR管51は、排気通路40を吸気通路30に連結している。
EGR制御弁52は、EGR管51に配置されている。EGR制御弁52の開度(以下「EGR制御弁開度」という)が変更されると、EGR制御弁52を通過する排気ガスの量が変わり、ひいては、吸気通路30を介して燃焼室に導入される排気ガスの量が変わる。EGR制御弁52は、電子制御装置80のインターフェース85に電気的に接続されている。電子制御装置80は、EGR制御弁52を動作させるための制御信号をEGR制御弁に供給する。EGRクーラ53は、EGR管51に配置されている。EGRクーラ53は、EGR管51を流れる排気ガスを冷却する。
以上説明した内燃機関においてEGR率(すなわち、燃焼室に吸入されるガスの量に対する燃焼室に導入される排気ガスの量の比)の目標値を設定する場合にも本発明を適用可能である。
10…内燃機関、30…吸気通路、40…排気通路、50…排気再循環装置(EGR装置)、52…排気再循環制御弁(EGR制御弁)、60…過給機、60C…コンプレッサ、60T…排気タービン、60V…ベーン、80…電子制御装置

Claims (2)

  1. 制御対象を備えた内燃機関に適用され、
    前記制御対象により制御される制御量の目標値の基準値を前記機関の運転状態毎に予め記憶した記憶部と、
    前記機関の運転状態に応じた前記基準値を取得し、同基準値を用いて前記制御量の目標値を設定する目標値設定部と、
    前記目標値設定部により設定された目標値に前記制御量を制御する制御部と、
    を具備し、
    前記目標値設定部は、
    (A)前記基準値を新たに取得したときに同取得した基準値である取得基準値が前記制御量の現在の目標値である現在目標値よりも大きい場合には、前記取得基準値を上限値とし且つ前記現在目標値よりも所定値だけ小さい値を下限値とする範囲を所定範囲として設定し、
    前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さい場合には、前記取得基準値を下限値とし且つ前記現在目標値よりも前記所定値だけ大きい値を上限値とする範囲を所定範囲として設定する、
    第1設定ステップと、
    (B)前記所定範囲の中央の値を暫定目標値として選択する、選択ステップと、
    (C)前記制御部が前記制御量を前記暫定目標値に制御するものと仮定したときに前記制御量が同制御量に課される制約条件を満たすか否かを予測する、予測ステップと、
    (D)前記取得基準値が前記現在目標値よりも大きいときに前記予測ステップにおいて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測された場合には、前記所定範囲の下限値を前記暫定目標値に変更した範囲を新たに所定範囲として設定し、
    前記取得基準値が前記現在目標値よりも大きいときに前記予測ステップにおいて前記制御量が前記制約条件を満たさないと予測された場合には、前記所定範囲の上限値を前記暫定目標値に変更した範囲を新たに所定範囲として設定し、
    前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さいときに前記予測ステップによって前記制御量が前記制約条件を満たすと予測された場合には、前記所定範囲の上限値を前記暫定目標値に変更した範囲を新たに所定範囲として設定し、
    前記取得基準値が前記現在目標値よりも小さいときに前記予測ステップによって前記制御量が前記制約条件を満たさないと予測された場合には、前記所定範囲の下限値を前記暫定目標値に変更した範囲を新たに所定範囲として設定する、
    第2設定ステップと、
    (E)前記第1設定ステップ、前記予測ステップ及び前記第2設定ステップを順に行い、その第2設定ステップを行った時点において前記所定範囲の幅が前記第1設定ステップにて設定された前記所定範囲よりも狭い所定幅よりも狭くなり且つ前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たしている場合には、その予測ステップにおける予測に用いられた前記暫定目標値を前記目標値として設定し、
    前記第2設定ステップを行った時点において前記所定範囲の幅が所定幅よりも狭くなく或いは前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たしていない場合には、その後、前記所定範囲の幅が前記所定幅よりも狭くなり且つその時点までに行われた前記予測ステップの少なくとも1つにおいて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測されているという目標値設定条件が成立するまで、前記選択ステップ、前記予測ステップ及び前記第2設定ステップを順に繰り返し行い、
    前記目標値設定条件が成立した場合、その時点までに行われた前記予測ステップにて前記制御量が前記制約条件を満たすと予測されたときの同予測に用いられた前記暫定目標値のうち、最新の暫定目標値を前記目標値として設定する、
    目標設定ステップと、
    を実行するように構成されている、
    制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記目標値設定部は、前記予測ステップにおいて、現時点から所定時間後まで間、前記制御量が前記制約条件を満たすか否かを予測し、
    前記所定値は、前記所定時間の長さが所定長さよりも短い場合、前記所定時間の長さが前記所定長さよりも長い場合よりも大きく設定される、
    制御装置。
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